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Ex vivo treatment method of differentiated cells or undifferentiated cells due to the application of the electromagnetic field

申请号 JP2014525535 申请日 2012-08-10 公开(公告)号 JP2014521361A 公开(公告)日 2014-08-28
申请人 リナルディ・サルバトーレ; フォンターニ・ヴァニア; 发明人 リナルディ・サルバトーレ; フォンターニ・ヴァニア;
摘要 電磁場発生器(10)による、無線周 波数 電磁場の適用による複数の幹細胞又は分化細胞の処理のためのプロセスが述べられるが、前記電磁場発生器(10)は、電源(11)と、100mW未満の出 力 の散乱電磁場(13)を放射するよう適合した少なくとも一つのアンテナ(12)と、前記電磁場発生器(10)に関連付けられ、該発生器(10)からの放射を変調するモジュレータ(14)と、前記電磁場(13)によって誘導される無線周波数電流が流されるよう適合し、前記幹細胞又は分化細胞の付近に適用される少なくとも一つの対流電極(convector electrode)(15)とを備える。
权利要求
  • 複数の幹細胞又は分化細胞の処理プロセスであって、電磁場発生器(10)によって無線周波数電磁場を適用することによるプロセスであり、前記電磁場発生器(10)が、電源(11)と、100mW未満の出力を有する散乱電磁場(13)を放射することが可能な少なくとも1つのアンテナ(12)と、前記発生器(10)に関連付けられており、該発生器(10)からの放射を変調可能なモジュレータ(14)と、前記電磁場(13)によって誘導される無線周波数電流を流すことが可能で、前記幹細胞又は分化細胞の近傍に適用される少なくとも一つの対流電極(convector electrode)(15)とを備えることを特徴とするプロセス。
  • 請求項1に記載のプロセスであって、前期無線周波数電磁場が50mW未満の出力を有することを特徴とするプロセス。
  • 請求項2に記載のプロセスであって、前期無線周波数電磁場が10mW未満の出力を有することを特徴とするプロセス。
  • 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプロセスであって、複数の幹細胞が中性(neutral)の成長培地で用いられることを特徴とするプロセス。
  • 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプロセスであって、線維芽細胞のような複数の分化細胞が適切な培地で用いられることを特徴とするプロセス。
  • 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプロセスであって、
    −複数のR1マウスES細胞が適切な培地に置かれ;
    −請求項1に記載の装置の複数の対流電極が前記培地に浸漬され;
    −前記複数の細胞が2mWの出力の電磁場にさらされ;
    −2日間培養後のEBs胚葉体が組織培養プレートに置かれることを特徴とするプロセス。
  • 請求項1乃至3、5及び6のいずれか1項に記載のプロセスであって、複数の幹細胞の代わりに複数の正常分化細胞が用いられることを特徴とするプロセス。
  • 請求項1乃至3、5及び6のいずれか1項に記載のプロセスであって、複数の幹細胞の代わりに複数の卵母細胞が用いられることを特徴とするプロセス。
  • 说明书全文

    本発明は、電磁場の適用による生体外細胞処理の分野に関する。

    周知のように、様々な周波数の電磁場は電気通信の分野で広く知られているが、この主要用途に加え、上記の無線周波数は細胞恒常性のプロセスに干渉する可能性があることが最近証明された。

    とりわけ、C. ヴェンチュラらは非特許文献1において、極端に低い周波数の電磁場(50Hz、0.8mTrms)にさらされたマウスの胚性幹細胞(ES細胞)が、幹細胞由来の心筋細胞の生産をもたらすことにより、心臓性の遺伝子、及び、心臓特異的な遺伝子の転写を大きく増加させたことを実証した。

    線維芽細胞のような、マウス及び成人双方の体性非幹細胞の人工多能性細胞(iPS細胞、「人工多能性幹細胞」)への再プログラミング、及びそれに続くこれらの再プログラミングされた細胞の、特異性成熟細胞への分化は、再生医療の分野における新しいビジョンへの道を切り開いた(非特許文献2)。 更に最近は、マウスの線維芽細胞が、最初にiPS段階を経ることなく、心筋の表現型に直接再プログラミングされ得ることが実証された(非特許文献3)。 そのような再プログラミングの実験は、iPS段階の介在による場合も、直接の形質転換による場合も、常に、ウイルス・ベクターにより特定の遺伝子セットを転移する方法によって実施される。

    従って、これらの方法は、当該方法の複雑性、及び、とりわけウイルス・ベクターの使用に伴う潜在的なリスクの双方によって、妨げられる。 更に、iPSが介在する再プログラミング及び直接の再プログラミングの双方によって得られる分化率は極端に低く、通常は1%未満である。 この低い分化率は更に、擬似胚性未分化段階に留まる再プログラミングされた細胞集団の高い発がんリスクに関連する。

    細胞の全能性を高めることによって、又は、化学的な刺激又は遺伝子の刺激を適用することなく、分化細胞を全能状態に実際に移行することによって、細胞を扱うことが可能であることが明らかに重要であるが、それは、細胞の構造にできるだけ干渉しないことを目的とし、幹細胞の使用に関連する全ての倫理上の/法的な課題を解決することを可能とするであろう。

    欧州特許EP1301241号

    C.Ventura et al. " Turning on stem cell cardiogenesis with extremely low frequency magnetic fields ", (FASEB J. 19(1):155-157; 2005) Takahashi, K.; Tanabe, K.; Ohnuki, M.; Narita, M.; Ichisaka, T.; Tomoda, K.; Yamanaka, S. " Induction of pluripotent stem cells from adult human fibroblasts by defined factors ", (Cell 131(5):861-872; 2007) Ieda, M.; Fu, JD; Delgad-Olguin, P.; Vedantham, V.; Hayashi, Y.; Bruneau, BG; Srivastava, D. " Direct reprogramming of fibrablasts into functional cardiomyocytes by defined factors ", (Cell 142(3):375-386; 2010) Maioli M. et al. " Hyaluronam esters drive Smad gene expression and signaling enhacing cardiogenesis in mouse embryonic and human mesenchymal stem cells " (PloS One 5(11): e15151 (2010))

    低出無線周波数での電磁場の適用による、分化細胞又は未分化細胞の処理のためのプロセスについて述べられる。

    本発明は、低出力無線周波数の電磁場の作用を使用する細胞分化のプロセスによって上記の要求に応えることを可能とする。

    とりわけ、特許文献1の主題である装置は、本発明による磁場を発生するために用いられる。

    手短に述べれば、付随する図1に図式的に示された前記装置は、適切な電源11に連結した無線周波数電磁場発生器10と、前記発生器10に関連付けられており、散在性の電磁場13を放射するよう適合した少なくとも1つのアンテナ12と、前記発生器10に関連付けられており、該発生器10からの放射を変調するよう適合したモジュレータ14と、モジュレータ14を経由し又は経由せずに前記発生器10に関連付けられており、上記電磁場13によって誘導される無線周波数電流を流すよう適合した少なくとも1つの対流電極(convector electrode)とを備える。

    本発明は、細胞物質の近傍で特許文献1の主題である装置、又は類似の装置を用いることによって扱われる前記細胞物質への放射を提供するが、付随する図1に図式的に示されるように、前記幹細胞又は分化細胞の近傍に前記対流電極15を適用することによるものである。

    更に、本発明によれば、「低出力無線周波数電磁場」なる用語は、低エンティティ(low-entity)のエミッタにおいて測定される放射電力、例えば100mW未満、好ましくは50mW未満、更に好ましくは10mW未満の放射出力によって特徴づけられる無線周波数電磁場を意味するように用いられている。 とりわけ留意すべきは、本発明によれば、上記の無線周波数電磁場の作用にさらされる幹細胞は、中性の(neutral)成長培地において、自身の全多能性を高めることが可能であり、一旦適切な培地上で培養されると、任意の組織の種類(筋肉、骨、神経、腺等)の細胞に成長するだけではないということである。 仮に、上記の磁場によって生成される心臓の効果(cardiogenic effect)が考察されるなら、この点はとりわけ、明白である。 実際、磁場の作用は、自発収縮活動を有する心筋細胞の出現だけではなく、純粋な心筋組織を形成する前記心筋細胞の凝集をも誘発し、そこで、全ての収縮活動は、先導的な誘因点(pace-setting trigger focus)から始まって螺旋形のコース(helical course)の中で組織化される。

    更に留意すべきは、本発明に従う方法を、適切な培地内の、例えば線維芽細胞のような分化細胞に適用することにより、そのように扱われた細胞が、分化全能性の幹細胞のように振る舞うよう戻ったということである。

    以降では、当該方法に従い、上記の装置を用いて処理された幹細胞が、神経、骨格筋、及び心筋細胞の各々に完全に成長し、分化多能性(multipotent)の成体幹細胞が分化万能性(pluripotent)にされる複数の例について報告する。

    本発明に従う線維芽細胞及び卵母細胞の療法の複数の例についても報告する。

    図1は、本発明によるプロセスで用いられる装置の図である。

    図2は、心臓の、骨格筋の、及び神経の発育線(developmental line)に幹細胞を向かわせる、遺伝子の発現に対する低出力無線周波数での電磁場を用いた刺激の効果を示す図である。

    図3は、低出力無線周波数での電磁場を用いた刺激が、未分化幹細胞の標識遺伝子の発現をいかにして低下させるかを示す図である。

    図4は、低出力無線周波数での電磁場に細胞をさらすことが、いかにして組織特異性の、及び、幹細胞に関連する蛋白質の発現を調節するかを示す図である。

    図5は、本発明に従う処理の非存在又は存在において得られる自発鼓動コロニー(spontaneously beating colony)の増加を示す図である。

    (実施例1)
    特許文献1で述べられる装置は、CO インキュベータに置かれたが、2.4GHzにほぼ等しい周波数の電磁放射線を放射するよう調整され、複数の対流電極が、複数のR1マウスES細胞が既に存在する培地に浸漬された。

    2.4GHzの周波数源と培地との間の距離は、約35cmであった。 供給される電磁放射線の総量は、Tektronix(登録商標)2754pスペクトラム・アナライザを用い、信号のほとんどを受信するそのアンテナを正しい位置に置くことにより、計測された。

    200msの各個別無線周波数放射の持続時間及び2.5sのスイッチ・オフの間隔を考慮すると、以下の結果が得られた。 :すなわち、放射される出力Pは約2mWであり、電場Eは0.4V/mに等しく、磁場Mは約1mA/mであり、比吸収率又はSARは、約0.128μW/gである。 σ=1A/Vm及びρ=1000Kg/m を確定すると、上記の装置による放射の間の培地内の電磁電流密度は、J=30μA/cm に等しい。 当該装置周囲で測定される電磁場は、インキュベータの金属壁の存在によって非常に不規則であるにも関わらず、インキュベータ内の最大強度を測定することが可能であった。 400μW/m に等しい放射出力値が、エミッタから約35cmの距離において、計測器の受信アンテナ周囲のとても限定された領域内で計測された。

    R1ES細胞は、マウスの胚性線維芽細胞の層上でそれらを培養することにより、未分化状態に維持されたが、当該胚性線維芽細胞は、100U/mlLIFの終末濃度(final concentration)において15%のFBSを含むKnockoutDMEMの存在下で有糸分裂的に不活性(mitotically inactivated)であった。

    別の方法では、通常の方法に従って、細胞分化が実施されたが、LIFの存在しない培地を含む(Costar(登録商標)の低接着クラスタの)プレート上に細胞を設置することによるものであり、2日間の培養の後、結果物である胚様体(Ebs)が、組織培養プレートの上に設置された。

    (遺伝子発現)
    製造業者(Invitrogen(登録商標))のガイドラインに従ってトリアゾール試薬を用いて総RNAが分離された。 総RNAは、リボ核酸ヌクレチダーゼの欠けたに溶解され、RT−PCRを実施するために、製造業者(Invitrogen)によって指示されたように、1μlの総RNAとMuMLV逆転写酵素(RT)と共に、50μlにおいてcDNAが合成された。

    リアルタイムでの定量的PCRが、iCyclerThermaCycler(Bio−Rad(登録商標))を用いて実施された。 2μlのcDNAは、PlatinumSupermixUDG(Invitrogen)、200nMの各プライマ、10nMのフルオレセイン(bio−rad)、及びサイバーグリーンを用いて、50μlに増やされた。 94℃で10分間の初期変性段階に続いて、温度サイクリングが開始された。 各サイクルは、94℃で15秒間、55−59℃で30秒間、60℃で30秒間からなり、フルオレセインが、この段階の最後に読み取られた。 記載の例においては、用いられる全てのプライマが、Invitrogenタイプであるが、異なるプライマを用いても類似の結果が得られる。

    リアルタイムでのPCTサンプルの質を評価するために、融解曲線の分析が、各サンプルの後に実施された。

    各発現は、非特許文献4に報告されている、GAPDHによる「デルタCT」法を用いて決定された。

    (免疫ブロット分析)
    ES細胞が採取され、PBSに造粒(pellet)され、当該ペレットが、細胞からの摘出のための緩衝液(Invitrogen)で溶解された。 細胞溶解物が、MOPS SDSバッファ内の、10%Novex(登録商標)トリスグリシン・ポリアクリルアミド・ゲル(Invitrogen,CA)上での電気泳動にさらされたが、これは、製造業者の指示に従い、XCellSureLock(登録商標)Mini−Cellを用いることによるものである。

    二フッ化ポリ塩化ビニリデン(PVDF)(Invitrogen,CA)内の薄膜へのタンパク質の転送、当該薄膜の飽和(saturation)及び洗浄に続いて、免疫反応が、一次抗体(anti−GATA4抗血清,Myo,β−3−チューブリン,sox2,及びNANOG)の存在下で、常温で1時間実施され、1:1000に希釈された。 更なる洗浄に続いて、当該薄膜は、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)と結合した二次抗体(abCAM)、抗ウサギ抗体(Sox2及びNANOG)、又は抗マウス抗体(GAT4,MyoD,β−3−チューブリン)で培養された。 標識タンパク質の発現は、(AmershamBiosciencesのECLウェスタンブロッティング物質を用いた)化学発光のための検知システムを用いて計測された。

    (免疫染色
    無線周波数電磁場を適用して、又は適用せずに3日間培養されたR1細胞は、トリプシンを用いて処理され、結果物である懸濁液は、個別の細胞の可視化を可能とするため、低濃度で培養された。 当該培養は、4%パラホルムアルデヒドで固定(fixed)された。 当該細胞は、37℃で1時間、マウスのAnti−Actinでα−Sarcomericのモノクローナル抗体、β−3−チューブリン、MyoD、又はミオゲニン、又はミオシンの重鎖に対するウサギのポリクローナル抗体にさらされ、37℃で1時間、フルオレセインと結合したgoatIgGで染色された。

    顕微鏡による確認が、ライカ(登録商標)の共焦点顕微鏡(ライカTCSSP5)を用いて実施され、DNAがヨウ化プロピジウム(1μg/ml)を用いて可視化された。

    (解析データ)
    データの統計分析は、スチューデントt−検定を用いて実施されたが、有意性の限度としてp<0.05の値を採用した。

    リアルタイムでのR−PCRは、無線周波数電磁場への24時間の暴露の後に、プロダイノルフィン遺伝子の発現の大幅な増加と、2日後もいまだ明確な効果を示した(図2A参照)。 (アステリスクは、処理された細胞のための測定値を参照する。)
    驚くべきことに、48時間を超える長期化した電磁場による刺激の場合は、当該効果がそれに続く7日間を超え(図2A参照)、10日間の連続的な暴露によって得られる効果(図面には示さない)と一致する。 プロダイノルフィン転写への電磁的な刺激の効果は、この遺伝子の能力、及び、それに関連する、成人の心筋細胞における細胞質カルシウム2+の恒常性とイタリアへの契約(the contract to Italy)を制御し、自己分泌サーキットと、オピオイド受容体による「細胞内分泌(intracrine)」のシグナル伝達の活性化によるES細胞内での心臓性遺伝子(cardiogenic gene)の転写を誘導するための生産物(ダイノルフィンB)の能力を考えれば大いに興味深いものである。

    心臓発生におけるプロダイノルフィン遺伝子の中心的役割を明確に示すことにより、電磁的に刺激されたES細胞は、GATA4及びNkx−2.5の発現における著しい増加を示した(図2B及び図2C)。 各々がジンク・フィンガー・ドメインとホメオドメインに対するこれらの遺伝子のコーディングは、人間を含む様々な動物種において、心臓発生のために必須である。

    myoD及びニューロゲニン1の転写も、同様の方法により、刺激後の期間(times)及び持続性の双方の点で増加した(図2D及び図2Eを参照)。

    増殖及び分化を調節するために、ES細胞が、Sox2、NANOG、及びOct4を含む多数の因子の転写を厳密に制御可能でなければならないことも周知である。

    Sox2は、NANOG、Oct3/4、及びSox2自身のような万能性幹細胞の特異性遺伝子の発現を調節するOct−Sox刺激因子を活性化させるために、Oct3/4と相乗的に作用することが可能である。

    マウスの胚におけるOct4遺伝子の活性の抑制は、内細胞塊(ICM)の増殖を妨害し、栄養外胚葉への分化を促進する。 一旦発現されると、NANOGは分化をブロックする。

    従って、NANOGの負調節は、ES細胞の成長の間、分化を維持するために必須である。

    ES細胞の分化の初期段階は、LIFの除去に続いて、Sox2の発現の準制御(sub-regulation)を含む(図3を参照)。

    時を異にするが、同様の効果が電磁波への暴露に続くOct4遺伝子及びNANOG遺伝子の発現でも実現する。

    観察される転写応答が分化の増加を示すか否かを評価するために、磁場の効果が組織特異性タンパク質マーカーの発現で検証された。

    ウェスタンブロット分析は、各々が、心臓、神経、及び骨格筋の分化の指標である、GATA4、β−3−チューブリン、及びmyoDが、電磁的な刺激で処理された細胞において、刺激を受けていない細胞に比較して、大きく過剰発現することを明らかにした(図4A乃至図4C)。 転写効果に関しては、前記増加は、処理後2日たってもいまだ明確であり、それに続く7日間は刺激が存在しなくても持続した(図4A乃至図4C)。

    無線周波数電磁場にさらされた細胞においては、さらされなかった細胞に比較して、Sox2及びNANOGの発現が、さらされた細胞において大きく準制御される際、無線周波数電磁場による刺激に続く、増加する転写応答を反映した(図4D及び図4E)。

    無線周波数電磁場による刺激の結果(図5を参照)、擬似年代測定コロニー(false dating colony)の数の大きな増加となることが観察されることにより、心臓性の表現型の形成が更に推定されたが、それは、本発明に従う処理がない場合(白円)又はある場合(黒円)における、LIFの除去に続く48時間の、例えばEBsのような凝集細胞に自然に由来するものである。

    従って、収集された全てのデータは、無線周波数電磁場へのES細胞の暴露に続いて、分化が生じることを証明する。

    文献で用いられる電磁場とは異なり、本発明に従う無線周波数電磁場を用いた処理は、本発明に記載の様式において、分化万能性の持続的な増加を可能としたが、当該分化万能性は、記載の例において、3つの発達系統を伴う。 :すなわち、心臓発生、神経発生、骨格筋発生であって、化学的又は生物学的アゴニスト、又は、遺伝子工学の介入は伴わない。 ;本発明に従う方法が適用されるならば、周知技術に従って振る舞うことにより、当該分化は明白に他の細胞発達系統を伴うことが可能である。

    更に既に上記したように、上記で説明した例に記載の実験を、同一条件だが、幹細胞の代わりに、例えば線維芽細胞のような分化細胞を用いて繰り返すことにより、処理された細胞が再プログラミングされ、分化全能性幹細胞のように振る舞うよう戻る効果が観察された。

    (実施例2)
    (万能性又は全能性の定義が考察される胚性幹細胞よりも低い分化可能性の度合いを有する)多能性成体間葉幹細胞が、脂肪組織から、及び、骨髄、歯髄、満期胎盤の胎膜のような他のソースから分離され、本発明に従って記載される磁場に72時間さらされ、それから、更なる暴露がない状態で、4又は7日間(開始時0から7又は10日に対応)培養されると、準胚性(quasi-embryonic)の万能細胞のように振る舞ったが、それらが、本発明の磁場にさらされたマウスの胚細胞と同等の条件で、心筋細胞、神経細胞、及び骨格筋細胞の何れにおいても、分化する能力を獲得した点において、万能細胞のように振る舞った。 これらの結果が示すのは、本発明に述べられた通りに実施される処理は、人間の幹細胞要素(stem element)を、多能性の状態から、極度に、より可塑的(plastic)な万能性の状態に変換できることであり、従って、成体幹細胞による細胞療法及び再生医療の仮説上の可能性(hypothetical prospect)を最大化するものである。

    (実施例3)
    人間の線維芽細胞が磁場に72時間さらされ、それから暴露のない状態で、更に4又は7日間(開始時0から7又は10日に対応)培養され、各個別の無線周波数放射の持続期間は、2.5sのスイッチ・オフの間隔を伴って200msであった。 これらの実験条件下で、β−3−チューブリン、すなわち、神経分化のマーカーの発現をした細胞の割合が16%を超えた一方で、myoD、すなわち、骨格筋分化のマーカーの発現をした細胞の割合は20%を超え、αサルコメア・アクチニン、すなわち、最終的な心筋分化(terminal myocardial differentiation)のマーカーの発現をした細胞の割合は、30%を実際に超えた。

    本発明に従うプロセスの、培養中の人間の皮膚線維芽細胞への適用は、以下を可能とした。 :
    (i)転写レベルにおける、心臓の配向(cardiogenic orientation)に関連するMef2c、Tbx5、GATA4、Nkx2.5、及びプロダイノルフィンのような組織特異型遺伝子の活性の誘導、
    (ii)転写レベルにおける、MyoD、すなわち骨格筋形成での鍵遺伝子の発現の誘導、
    (iii)転写レベルにおける、ニューロゲニン1、すなわち神経発生のオーケストレーター遺伝子(orchestrator gene)の発現の誘導。 本発明に従う磁場を用いた処理は更に、幹細胞である条件の原因となる転写遺伝子への対面効果(a by facing effect)、及び万能性をも誘導した。

    とりわけ、最初の6−20時間の過程においては、当該処理は、Oct4、Sox2、cMyc、NANOG、及びKlf4の発現を、24時間後同一遺伝子の転写阻害を引き起こすにも関わらず誘導した。 本発明に従う磁場処理は、iPS段階における人間の線維芽細胞を「凍結(frozen)」しないが、それに続いて成熟細胞への分化を「抑制(braked)」するであろうstem−state遺伝子の持続的な過剰発現が伴うという点で、この態様は大いに重要である。 反対に、転写阻害は、上記の遺伝子に対して本発明に記載の処理後24時間で生じるが、心筋の、骨格筋の、及び神経の方向へのとりわけ高い分化率が得られることを可能とした。

    (実施例4)
    当該実験が上記のように、及び、卵母細胞を用いて繰り返され、以下の結果が得られた。 :
    −卵母細胞の成熟の最適化であって、馬、羊、人間の卵母細胞において実施され、結果として、精子の細胞質内への注入(ICSI)によってすら、核及び細胞質の成熟、及び、卵丘細胞の膨張における改良が伴った;
    −退化した、及び/又は、変質した卵母細胞の改良されたバイタリティー;
    −線維芽細胞段階での胚の発育を伴う、卵割の刺激と改善;
    −それに続く受精を促進するための凍結前及び凍結後の胚の刺激であって、精子の細胞質内注入によってさえ刺激すること;
    −クローニング目的の、精子の細胞質内注入によってさえ得られる胚の処理;
    −クローニング及び遺伝子組み換えを誘導する細胞株刺激;
    体外受精方法のための精子刺激(sperm stimulation);
    −体外受精方法による付着精子(sessile spermatozoa)の刺激。

    10 無線周波数電磁場発生器11 電源12 アンテナ13 電磁場14 モジュレータ15 対流電極

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