対象物を処理するための及びその対象物を監視するための方法及び装置

申请号 JP2017177319 申请日 2017-09-15 公开(公告)号 JP2018049009A 公开(公告)日 2018-03-29
申请人 レッド・ブル・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング; RED BULL GMBH; 发明人 デモウリン ギュンナル; リンデラー クリスティアン; コンキン ローラント;
摘要 【課題】本発明は、金属材料を含む対象物を処理及び監視するための方法及び装置に関する。 【解決手段】対象物は1つ又は複数の処理ゾーン内で処理 流体 を用いて処理され、その後、処理流体が対象物から除去され、及び/又は、対象物上で乾燥させられる。常時の品質監視を実現するために、少なくとも1つの対象物の少なくとも1つの部分が、それぞれに、光学的に検出されて、比色法によって評価される。このようにして、処理によって生じる金属材料の変色を迅速に検出することができる。 【選択図】図2
权利要求

金属材料を含む対象物(2)を処理及び監視するための方法であって、 1つの処理ゾーン(6)内又は幾つかの処理ゾーン(6)内における、処理流体(5)を用いた、特に性処理流体(5)を用いた、金属材料を含む前記対象物(2)を処理するステップと、 前記処理流体(5)を用いて前記対象物(2)を処理した後に、処理された前記対象物(2)から前記処理流体(5)を取り除くか又は乾燥するステップと、 を含む方法において、 前記対象物(2)を処理した後に常時監視を実現するために、金属材料を含む少なくとも1つの処理された前記対象物(2)の少なくとも1つの部分(19)が、色検出用検出装置(18)によってそれぞれに光学的に検出され、 前記少なくとも1つの部分(19)の光学的に検出されたデータが、1つの色値又は幾つかの色値を測定することによって、評価装置(20)によって比色法によって評価される、ことを特徴とする方法。前記対象物(2)は、1つ又は複数の連続的な処理ゾーン(6、15)を通して搬送方向(12)にコンベア手段(11)によって搬送され、及び、前記搬送方向(12)に前記連続的な処理ゾーン(6、15)の最後の1つを通して搬送され終わった後に、前記少なくとも1つの対象物(2)の前記少なくとも1つの部分(19)がそれぞれに光学的に検出される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。前記少なくとも1つの対象物(2)は、前記色検出用検出装置(18)を備える制御ゾーン(17)を通して搬送される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。アルミニウム材料を含む対象物(2)は、水性処理流体を用いて処理され、アルミニウム材料を含む前記少なくとも1つの対象物(2)の少なくとも1つの部分(19)がそれぞれに光学的に検出される、ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の方法。前記対象物(2)のそれぞれの外面(10)が、少なくとも1つの処理ゾーン(6)内で温度調節された処理流体(5)を用いて処理される、ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の方法。前記対象物(2)は、少なくとも1つの処理ゾーン(6)内において、45℃と130℃の間の温度を有する処理流体(5)を用いて処理される、ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の方法。前記対象物(2)は容器(4)であり、該容器(4)は、内容物、特に食品材料で満たされ、処理流体を用いた処理の前に密閉される、ことを特徴とする請求項5又は6に記載の方法。前記食品材料は前記少なくとも1つの処理ゾーン(6)内で殺菌される、ことを特徴とする請求項6及び7に記載の方法。前記処理流体(5)は、前記少なくとも1つの部分(19)の光学的検出の前にそれぞれに前記少なくとも1つの対象物(2)から取り除かれる、ことを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の方法。制御ゾーン(17)内において、前記色検出用検出装置(18)の検出範囲が少なくとも可能な限り周囲光から遮断され、光学的に検出される前記少なくとも1つの対象物(2)の前記少なくとも1つの部分(19)が、それぞれに、照明装置(27)、特にLED照明装置によって白色光で照明される、ことを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の方法。光学的に検出される前記少なくとも1つの部分(19)のための前記照明装置(27)の照明輝度が、前記制御ゾーン(17)を通過する、光学的に検出される前記対象物(2)の搬送速度に適合化させられる、ことを特徴とする請求項10に記載の方法。閾値が1つ又は複数の前記比色法によって測定された色値に関してそれぞれに設定され、1つ又は複数の前記色値はそれぞれに関連付けられた閾値と比較される、ことを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の方法。設定された閾値が、この閾値に関連付けられた色値によって超過される場合に、1つの措置が実行され、又は複数の措置が実行される、ことを特徴とする請求項12に記載の方法。前記措置は警報を起動することである、ことを特徴とする請求項13に記載の方法。実施される前記措置は前記処理流体(5)の化学的組成に対する変更である、ことを特徴とする請求項13又は14に記載の方法。前記措置は、前記処理流体(5)のpH値を調整すること、及び/又は、反応抑制剤、特にホスホン酸塩を前記処理流体(5)に添加すること、及び/又は、前記処理流体(5)に水硬度調整剤を添加することである、ことを特徴とする請求項15に記載の方法。前記措置は、前記処理ゾーンの中を通過する前記対象物(2)の搬送速度を変化させること、又は搬送を停止させることである、ことを特徴とする請求項13〜16の何れか一項に記載の方法。前記措置は、処理ゾーン(6)内に送り込まれる処理流体(5)の取入れ温度を変化させることである、ことを特徴とする請求項13〜17の何れか一項に記載の方法。前記少なくとも1つの対象物(2)の前記少なくとも1つの光学的に検出される部分(19)は、それぞれに、L*a*b*色空間において比色法によって評価され、L*色値及び/又はa*色値及び/又はb*色値は比色法によって測定される、ことを特徴とする請求項1〜18の何れか一項に記載の方法。前記少なくとも1つの対象物(2)の前記少なくとも1つの部分(19)は、それぞれに、撮像検出手段(30)、特にカラーカメラによって光学的に検出される、ことを特徴とする請求項1〜19の何れか一項に記載の方法。前記少なくとも1つの部分(19)の光学的に検出された画像は部分画像(31)に分解され、各々の部分画像(31)は別々に比色法によって評価される、ことを特徴とする請求項20に記載の方法。検査対象物(25)は、処理される前記対象物(2)と共に、前記処理流体を用いて処理され、金属材料を含む前記検査対象物(25)の部分(19)が、前記処理の後に、前記色検出用検出装置(18)によって光学的に検出される、ことを特徴とする請求項1〜21の何れか一項に記載の方法。前記検査対象物(25)は、処理される前記対象物(2)と共に、前記1つ又は複数の処理ゾーン(6)を通して搬送される、ことを特徴とする請求項22に記載の方法。金属材料、特にアルミニウム材料を含む対象物(2)を処理及び監視するための装置(1)であって、 前記対象物(2)を処理するための1つの処理ゾーン(6)又は幾つかの処理ゾーン(6)を備え、1つ又は複数の前記処理ゾーン(6)は、処理流体(5)を配送するための取入れ手段(7)を有し、 制御ゾーン(17)が備えられており、該制御ゾーン(17)内において、処理流体でそれぞれに処理された少なくとも1つの対象物(2)の金属材料を含む少なくとも1つの部分(19)を、光学的に検出するための色検出用検出装置(18)が、前記対象物(2)を常時監視する手段として備えられており、 前記色検出用検出装置(18)は、前記少なくとも1つの部分(19)の光学的検出データのデータ処理を可能にするために、信号伝送によって評価装置(20)に接続されており、 前記評価装置(20)は、1つの色値又は幾つかの色値を測定することによって、供給されたデータを比色法によって評価するように構成されている、ことを特徴とする装置(1)。別の処理ゾーン(15)が、前記対象物(2)から前記処理流体(5)を除去するか又は乾燥させるために備えられている、ことを特徴とする請求項24に記載の装置。前記処理ゾーン(6)又は幾つかの連続的な処理ゾーン(6、15)を通して前記対象物(2)を搬送するためのコンベア手段(11)を備える、ことを特徴とする請求項24又は25に記載の装置。前記コンベア手段(11)又は別のコンベア装置(24)が、前記制御ゾーン(17)を通して前記少なくとも1つの対象物(2)をそれぞれに搬送するように構成されている、ことを特徴とする請求項26に記載の装置。前記制御ゾーン(17)は、前記対象物(2)の搬送方向に関して、最後の処理ゾーン(6、15)に続いて配置されている、ことを特徴とする請求項26又は27に記載の装置。前記対象物(2)の搬送方向(12)に関して、前記対象物(2)を処理流体(5)を用いて処理するための最後の処理ゾーン(6)に続いて、追加のゾーン(22)が光学的に検出される少なくとも1つの対象物(2)からそれぞれに処理流体(5)を除去するために備えられている、ことを特徴とする請求項26〜28の何れか一項に記載の装置。前記処理流体(5)を加熱するための加熱手段(13)と、前記処理流体(5)を冷却するための冷却手段(14)とを備え、 前記対象物(2)を加熱するための少なくとも第1の処理ゾーン(6)が備えられ、 前記対象物(2)の搬送方向(12)に関して前記第1の処理ゾーン(6)に続いて、前記対象物(2)を追加的に加熱するための少なくとも第2の処理ゾーン(6)が備えられ、 前記対象物(2)の搬送方向(12)に関して前記第2の処理ゾーン(6)に続いて、前記対象物(2)を冷却するために、少なくとも第3の処理ゾーン(6)が備えられている、ことを特徴とする請求項24〜29の何れか一項に記載の装置。前記制御ゾーン(17)は、周囲光を遮蔽するための手段(26)と、照明装置(27)、特にLED照明装置とを備え、前記少なくとも1つの対象物(2)の前記少なくとも1つの部分(19)をそれぞれに白色光で照明する、ことを特徴とする請求項24〜30の何れか一項に記載の装置。前記色検出用検出装置(18)は、撮像検出手段(30)、特にカラーカメラを備える、ことを特徴とする請求項24〜31の何れか一項に記載の装置。検査対象物(25)は前記コンベア手段(11)上に配置され、前記検査対象物(25)の金属材料を含む少なくとも1つの部分(19)を光学的に検出するための前記色検出用検出装置(18)は前記制御ゾーン(17)内に配置されている、ことを特徴とする請求項25〜32の何れか一項に記載の装置。

说明书全文

本発明は、特許請求の範囲に定義されている、金属材料を含む対象物を処理するための、及び、その対象物の品質を監視するための方法および装置に関する。

金属材料はその特性によって対象物又は対象物品において使用されることが多く、対応する対象物又は対象物品は、全体的に金属材料で作られるか、又は金属材料と非金属材料との組合せから作られることがある。金属材料を備えるか又は金属材料で作られている容器はこの一例である。

アルミニウムのような金属材料の基本的な強度及び寸法安定性の故に、こうした容器は、薄い壁を有する形で設計されてもよい。特に、金属材料で作られている容器は、さらに、食品材料のようなデリケートな内容物を保存するために適している。この点に関して、別の利点は、例えばアルミニウム又はアルミニウム材料の場合にそうであるように、金材料の卓越した気体遮断性又は非常に低い気体透過性である。食品材料が時間経過によって劣化することを阻止されることが可能であり、これによって、こうした容器内に包装されている食品材料の長期の貯蔵期間を結果的にもたらす。

金属材料を備える対象物品又は対象物は、処理流体又はプロセス流体を用いて処理される場合が多い。特に、この処理は、例えば洗浄又は温度調節のために、特に成形等の後に対象物を冷却する等のために、対象物の実際の生産の際に必要であることがある。あるいは、処理流体を用いるこうした処理は、他の目的のために行われてもよい。この一例は、容器内に収容されている食品材料を殺菌するための、加熱されたプロセス流体を用いた金属材料を含む容器の処理である。金属材料を含む対象物の処理は、塗装又はラッカー塗りという意味において金属材料に対して塗膜を付与することは含まない。

非被覆金属材料で作られている対象物を処理する際には、金属材料に対する変化が、原則的に、時間の経過に応じて、処理流体を用いる長時間の又は連続的な処理の進行中に生じることがある。こうした変化は、例えば表面酸化プロセスを原因とする、化学的性質の変化であることがある。化学的−物理的変化が、同様に、例えば表面に近い金属材料の層において、流体を用いたこうした処理を原因として、表面構造において誘発させられることがある。処理流体によって引き起こされる金属材料の、こうした表面的な変化が、特に、対象物を処理するために同じ1つの処理流体が繰り返し使用される処理方法の場合に生じることがある。これは、基本的に、同一の処理流体を使用する対象物の反復的な処理が、その処理流体の化学的組成の変化を生じさせる可能性があることを原因とする。一方では、このように化学的に変化させられた処理流体が、処理の過程の中で、金属材料の表面近くでの変化を生じさせ、せいぜいのところ金属材料の変色を生じさせる可能性がある。

金属材料の場合には、金属材料の組成の変化又は表面構造の変化は、金属材料の色に対する、視覚的に知覚可能である変化又は明瞭な変化を伴うことが多い。このことは、金属材料に対する変化のタイプに依存しており、一方では、このことは、処理流体の特性と組成とに依存していることが多い。非被覆アルミニウム材料を含む対象物を性処理流体を用いて処理する場合には、例えば、いわゆる「ウエット・ストレージ・ステイン(錆又は腐食)」が発生する可能性がある。加熱された水性処理流体を使用するこうした処理は、多くの場合に、アルミニウム容器内に収容された食品材料を殺菌するために行われる。

原則的に、こうした変化は、金属材料を含む対象物又は対象物品の機能を必ずしも常に損なうということはなく、単に表面付近の変化であるにすぎない。しかし、対象物又は製品の知覚可能な変色が、品質の低下を意味するものとして、又は、さらには発生可能な製品欠陥として、消費者によって受け取られる場合が多い。こうした対象物は、多くの場合に、消費者によって受け入れ不可能なものと見なされ、及び、この場合に、例えば、変色した対象物又は製品はもはや商品として有用ではないだろうし、又は、限られた条件の下でのみ商品として有用であるにすぎないだろう。

したがって、特に商業的な視点から見て、処理中における例えば変色のようなこうした変化が発見されないままになるか、又は、こうした変化が実際に生じてからしばらく後になるまで発見されない場合には、こうした変化は特に問題である。現代の大量生産においては、大きなバッチ数量が連続的なプロセスにおいて生産されることが多い。プロセス中の変化が検出されないか、又は、後になって検出される場合には、対象物のバッチ全体が規格を満たしていないということになるだろう。この理由から、特に水性処理流体のような流体を使用する、金属材料を含む対象物の処理に関連する生産プロセスを監視するための手段が必要とされている。

本発明の目的は、この必要を満たすことと、処理流体を用いる処理の過程中に、金属材料を含む対象物に対する変化が可能な限り容易に検出されることを可能にする方法及び装置を提案することであった。

この目的は、特許請求の範囲に定義されている方法及び装置によって実現される。

金属材料を含む対象物を処理し及びその対象物の品質を管理又は監視するための発明的な方法が、処理ゾーン内又は幾つかの処理ゾーン内において、処理流体を用いて、特に水性処理流体を用いて、金属材料を含む対象物を処理するための少なくとも1つの方法段階を含む。この処理の後に、処理流体が、処理された対象物から能動的に除去されるか、又は、処理された対象物上の処理流体が受動的に乾燥させられる。

対象物を処理した後に常時の又は連続的な監視を行うために、処理流体を用いて処理され終わっている金属材料を含む少なくとも1つの対象物の少なくとも1つの部分が、色検出用検出装置によって光学的に検出される。

少なくとも1つの部分の光学的に検出されたデータ及び/又は色データが、1つの色値(color value)又は幾つか色値を測定することによって評価装置によって変色を検出するために、比色法によって評価される。この評価は、カラーモデルに基づいて実行されてもよい。

用語「金属材料」が、特に金属及び金属合金を意味するものとして理解されなければならない。処理流体を用いる処理は、金属材料を被覆することを意味しない。言い換えると、金属材料は被覆されず、又は、処理の過程中に被覆されない。金属材料を含む対象物が、金属容器、又は、ガラス又はプラスチックで作られている容器用キャップ、例えば金属で作られたスクリューキャップ等であってもよい。

処理流体は、特に、対象物を処理するために、言い換えると、1つ又は複数の処理ゾーン内において対象物を反復的に処理するために、再利用されてもよい。この目的のために、処理流体は、例えば、回路内を循環させられてもよく、及び、1つ又は複数の処理ゾーンに反復的に送られてもよい。

この特定の特徴によって、可能な限り迅速な不完全性の検出と、処理流体を用いた対象物の処理の進行作業中における金属材料の変色の比色法評価とを可能にする方法が提案される。このことが、処理流体を用いた対象物の高度に効率的な処理を結果的に生じさせる。特に、大きなバッチ量の対象物に関する欠陥処理又は不良処理の危険性が、可能な限り最小化されることが可能である。処理によって誘発される金属材料上の著しい変色及び/又は色変化が検出及び比色法評価によって発見される場合には、対抗措置が、処理流体を用いる多量の対象物のさらなる欠陥のある処理と、関連した金属材料の変色とを防止及び/又は回避するために、行われることが可能である。このことが、特定の状況においてだけ販売されることが可能である対象物又は物品を原因とする大きな損失、特に商業的損失が、効果的に防止されることを可能にする。

水性流体による処理の場合に、金属材料の変色及び/又は変化の特に高い危険性がある。多くの金属材料は、水性環境内で、変化、特に化学的変化を示す。この化学的変化は、例えば、酸化、造塩(salt formation)、又は、表面溶解を含む。特に、金属材料上の加熱された水性処理流体及び/又は処理流体の凝縮が、変化及び/又は変色を生じさせる可能性がある。したがって、水性処理流体を使用する場合には、可能な限り速やかに変色を検出して、その変色の数値評価を実行することが可能であることが特に有利である。

しかし、一般的に述べると、水性処理流体は、多くの観点から見て有利であることが可能であり、及び、したがって、金属材料を含む対象物を処理するために頻繁に使用される。例えば、金属を含む対象物の洗浄又は表面処理又は温度調節処理が、水性処理流体を用いて効率的に行われることが可能である。水性流体の特性が化学物質の添加によって非常に効率的に且つ明確に調整されることが可能なので、このことは特にそうである。特定の適切な化学物質を含む水性処理流体が、それぞれの対象物の特定の金属材料を選択的に処理するために使用されることが可能である。さらに、水性処理流体は、比較的広い温度範囲内で温度調節されることが可能であり、及び、水性処理流体は容易に入手可能である。

対象物上の処理流体は、原則的に、能動的な形と受動的な形の両方で取り除かれるか又は乾燥させられることが可能である。例えば、処理流体は、処理された対象物からの処理流体の受動的な排出及び/又は受動的な気化又は蒸発によって取り除かれることが可能である。代替策としては、処理流体の能動的な及び/又は補助された除去が行われてもよい。例えば、処理流体の能動的除去の場合に、対象物が、乾燥雰囲気を伴う別のゾーン及び/又は処理ゾーンに搬送されるか、又は、空気流、好ましくは高温空気流の中で能動的に乾燥させられることが可能である。

原則的に、このシステムは、少なくとも部分量(part quantity)が常時又は連続的に監視され、及び/又は、処理流体を用いて処理された対象物の少なくとも1つが、少なくとも1つの部分を光学的に検出することによって常時監視されるようなシステムであってもよい。原則的に、この基礎に基づいて、設定された時間間隔で、又は、設定された個数の対象物を処理流体を用いて処理した後に、処理流体を用いて処理された対象物の少なくとも1つを各々の場合に光学的に検出することが可能である。ランダムなサンプルに基づいた検出も想定可能であるだろうが、この場合には、処理流体を用いて処理された対象物の少なくとも1つの光学的検出が、不規則的な時間間隔で行われてもよい。少なくとも1つの対象物の少なくとも1つの部分のランダムサンプリングに基づいた光学的検出は、それぞれに、操作員によって手動で又は手作業で行われてもよい。しかし、すべての処理済み対象物の少なくとも1つの部分が光学的に検出されることも可能だろう。後者の動作モードは、比較的複雑であるが、特に確実なアプローチである。

原則的に、処理流体を用いて処理された対象物の幾つかの部分又はさらには全部分が監視のために検出されることも想定可能だろう。しかし、大半の場合には、光学的検出は、対象物の1つの部分、特に、処理流体を用いる処理によって生じさせられる変化が発生する可能性が特に高い部分に限定される。

色検出用検出装置が、原則的に、例えば、スペクトル分解又は分光測定に基づいて動作する測色装置によって、光及び/又は色を確実に検出することを可能にする、任意のタイプの検出装置に基づいていてもよい。原則的には、カラーセンサーも使用されてよい。しかし、この場合には、カラーセンサーは、制限されたスペクトル域の検出に関して、限定的に使用されなければならない。色検出用検出装置の好ましい具体例が、後でより詳細に説明されるだろう。

定量比色法評価が、カラーモデルに基づいて行われることが可能である。カラーモデルの例が、CMYKカラーモデル、又は、RGB色空間、又は、L*a*b色空間を含む。この場合に、検出カラー及び/又は検出色調が分析又は分類され、及び、スペクトル組成又は輝度又は彩度のような色特性に関して、色値に基づいて記述される。したがって、こうしたカラーモデルに基づいて、色及び/又は色刺激が数値的な色値によって記述される。特に、これらの色値は、それぞれの基礎をなす色空間の座標系における、光学的に検出された色及び/又は色刺激を表示又は識別する、色空間内のいわゆる色軌跡(color locus)の色及び/又は色刺激を定義するだろう。1つ又は複数の色値に基づいて、光学的に検出されたデータ及び/又はカラーデータの評価が行われることが可能であり、及び、あらゆる変色が自動的に定量検出され、且つ、数値的に記述されることが可能である。

このことの利点が、比色法評価及び/又は数値的に決定された色値又は幾つかの色値が、人間による対象物の連続的且つ主観的な視覚的評価の必要なしに、対象物の少なくとも1つの検出部分の色変化を評価するために使用されることが可能である。その次に、比色法に基づいて評価装置によって自動的に測定された色値が、さらに、数値的に処理されることが可能であり、及び、例えば、視覚的に表示されるか、又は、措置の自動的な起動を実現するために計算されることが可能である。

さらに、僅かなメモリースペースを用いて、将来の使用のために数値的色値が記憶されることも可能である。記憶された色値のデータセットに基づいて、例えば、統計的評価が容易に実行されて表示されることが可能である。このことの利点は、特に、例えば、検出された対象物の変色と特定のイベント又は環境的影響等との間の時間相関を発見及び/又は検証するために、記憶されたカラーデータセットが後続の分析のために使用されることが可能であることである。

この方法の別の実施態様では、対象物は、1つ又は複数の連続的な処理ゾーンの中を通過する搬送方向に、コンベア手段によって搬送されることが可能であり、及び、処理ゾーンを通過し終わった時に、又は、搬送方向における連続的な処理ゾーンの最後の1つの中を通過し終わった時に、それぞれの検出されるべき少なくとも1つの対象物、又は、処理流体で処理された対象物すべての少なくとも1つの部分が、光学的に検出される。

これは、処理流体を用いる対象物の処理のための、特に効率的であり、概ね自動的であり、且つ、連続的な動作方法である。

さらに、検出及び/又は監視されるべき少なくとも1つの対象物が、色検出用検出装置を含む制御ゾーンを通して搬送されることが、実際的な利点であるだろう。

このように、処理流体を用いて処理される対象物の少なくとも1つの少なくとも1つの部分の光学的検出が、連続的で且つしたがって効率的な作業を可能にするために、可能な限り自動化されることが可能である。したがって、例えば、処理流体を用いて処理された対象物の部分量、又は、処理された対象物のすべてが、光学的に検出されることが可能であるように、制御ゾーンは、1つ又は複数の処理ゾーンのうちの1つの処理ゾーンの下流の領域内に配置又は設置されている光学的検出装置を備える。

原則的には、アルミニウム材料を含む対象物が水性処理流体を用いて処理されることが可能であり、及び、アルミニウム材料を含む少なくとも1つの対象物の少なくとも1つの部分が、各々の場合に光学的に検出されることが可能である。

このようにして、水性処理流体を用いたアルミニウム材料を含む対象物の処理の最中に生じることが多い変色、即ち、いわゆるウエット・ストレージ・ステイン又はウォーターステイニング(水垢)が、光学的に検出され、及び/又は、比色法で評価されることが可能である。「アルミニウム材料」は、特にアルミニウムとアルミニウム合金とを意味している。

本方法の1つの変形例では、対象物のそれぞれの外面が、例えば、少なくとも1つの処理ゾーン内で、温度調節された処理流体を用いて処理されることが可能である。

温度調節された処理流体を用いる処理は、特定の仕方で金属材料を含む対象物を加熱又は冷却する手段として特に適している。このようにして、例えば先行の方法段階の後に特定の仕方で処理流体を用いて対象物を冷却するために、処理の結果が処理流体のそれぞれの温度によって調整及び/又は影響を与えられることが可能である。

さらに、45℃と130℃の間の温度を有する処理流体を用いて、少なくとも1つの処理ゾーン内で対象物が処理されることが可能である。特に、対象物が、50℃と100℃の間の温度、特に60℃と90℃の間の温度を有する処理流体を用いて処理されることが可能である。

概略的に述べると、加熱された処理流体を用いる処理に基づいている対象物の処理作業が、より効率的に行われることが可能である。このことは、例えば、対象物のための洗浄プロセスの場合に当てはまるだろう。

しかし、温度調節された処理流体を用いた処理は、他の目的のためにも行われるだろう。

例えば、対象物が容器であり、且つ、この容器が、内容物、特に、食品材料で満たされ、及び、処理流体を用いた処理の前に密閉されることがある。

この場合には、対象物又は容器の外面の温度調節が、容器内に収容されている内容物又は食品材料を間接的に温度調節するために行われることがある。このことの利点は、処理流体が、内容物又は食品材料に直接的に接触することがないということである。内容物に対する処理流体の潜在的な悪影響がこのようにして排除されることが可能であるが、しかし、容器の内容物は依然として温度調節されることが可能である。例えば、食品材料が処理のために特定の方法で加熱されることが可能であり、又は、保存のために選択的に冷却されることが可能である。

特に、容器が食品材料で満たされて密閉されることが可能であり、及び、食品材料が少なくとも1つの処理ゾーン内で殺菌されることが可能である。

食品材料の貯蔵寿命が、この作業方法の結果として著しく増大させられることが可能である。

1つの作業モードでは、有利なことに、処理流体が、少なくとも1つの部分の光学的検出の前に、それぞれに少なくとも1つの対象物から取り除かれることが可能である。

この結果として、少なくとも1つの対象物の少なくとも1つの部分の光学的検出の最中の、反射の効果、散乱光の効果、又は、処理流体の着色のような、処理流体によって誘発される寄生的な効果が、防止されることが可能である。特に、処理流体によって引き起こされる、比色法評価の歪み及び/又は偽効果(false effect)が防止されることが可能である。この場合に、処理流体は、例えば、対象物からの処理流体の受動的な排水及び/又は気化によって取り除かれることが可能である。処理流体は、好ましくは、少なくとも1つの対象物から能動的に取り除かれるか、又は、補助によって、例えば空気流の使用、特に高温空気流の使用によって、又は、例えば負圧を生じさせることによって、能動的に取り除かれる。

この方法の好ましい変形例では、制御ゾーン内の色検出用検出装置の検出範囲が、少なくとも可能な限り周囲光から隔てられるか又は遮断され、及び、光学的に検出される少なくとも1つの対象物の少なくとも1つの部分が、それぞれに、照明装置によって、特にLED照明装置によって、白色光によって照明されることが可能である。

このことが、それぞれの周囲光の影響に少なくともほとんど無関係に動作させられることが可能である監視及び/又は光学的検出のための方法を結果的にもたらす。特に、このようにして、このことが、処理流体を用いる処理に起因する対象物の変色の、最も客観的で実行可能で且つ特に再現可能である検出を可能にする。さらに、白色光による照明を提供することと、可能な限り一定不変である条件を維持することとが、検出及び評価の精度がさらに向上させられることを可能にし、及び、1つ又は複数の色値が、確実性の増大を伴って決定されることが可能である。概して、このことが、さらに、対象物の品質を監視及び/又は管理するための方法段階の正確性の精度と確実性と再現性とが改善されることを可能にする。

さらに、光学的に検出される少なくとも1つの部分のための照明装置の照明輝度が、光学的に検出される対象物が制御ゾーンの中を通して搬送される速度に適合化されることが可能である。

このようにして、照明装置の十分な照明輝度又は光強度が、搬送速度又は搬送頻度に依存しているそれぞれの少なくとも1つの部分のためのそれぞれの照明時間に関して選択されることが可能である。特に、光学的に検出される対象物の搬送速度が速い場合には、高い照明輝度又は高い光強度が、発生可能な比較的短い照明時間を原因として選択される。制御ゾーンの中を通過する搬送速度がより遅い場合には、より長い照明時間が見込まれるので、比較的より低い照明輝度が選択されることが可能である。

さらに、比色法によって測定された1つ又は複数の色値に関して閾値が設定されることが可能であり、及び、比色法によって測定された1つ又は複数の色値が、それぞれに関連付けられた閾値に比較される方法を行うことが便宜的に可能である。

この結果として、それぞれに関連付けられた閾値が、比色法及び/又は評価システムによって測定された各々の色値に関して設定されることが可能である。それぞれに関連付けられた閾値に対して色値を比較することによって、変色の度合いが、効率的に検出され、及び、計算手段によって評価及び/又は数値分析されることが可能である。

その次に、この閾値に関連付けられた色値が設定閾値を超過する場合には、1つ又は複数の措置が実行される。

このような方法を行うことが、変色が検出又は発見される場合に、可能な限り迅速に介入が開始されることが可能であるということを意味する。その次に、原則的に、その装置の操作員によって手作業で措置が開始されることが可能である。当然であるが、1つの措置又は幾つかの措置が、さらに、自動的に、及び/又は、制御システムによって開始されてもよい。このために、制御装置が、信号伝送によって評価装置に接続されてもよく、及び、この制御装置は、設定閾値が超過され終わったことをコンピューターシステムが検出した後に、措置及び/又は対抗措置を実行するように、及び/又は、信号伝送によって適切な措置制御手段を用いて措置を制御するように構成されている。

例えば、1つの措置が警報を起動することであってもよい。

この結果として、検出されたか又は強調表示された変色が、可能な限り迅速に且つ効率的に表示されることが可能である。その次に、例えば、操作員が警報に対して適切に応答することが可能である。

さらに、実行される措置が処理流体の化学的組成に対する変更であることが、実際的に有利であるだろう。

化学的組成に対するこうした変更が、処理流体を用いる処理の過程中の金属材料に対する変化を防止するために、及び、これによって、関連した金属材料の変色を防止するために、行われてもよい。こうした措置は、原則的に、操作員によって手動で行われることが可能である。しかし、別の選択肢が、自動化された及び/又は制御可能な手段による処理流体の化学的組成の変化を生じさせることである。この目的のために、例えば、自動化された制御可能な弁及び取入れ手段が提供され、及び、タンクからの処理流体に化学物質が添加されることを可能にする。

例えば、別の措置が、処理流体のpH値を調整すること、及び/又は、特にホスホン酸塩のような反応抑制剤を処理流体に対して添加すること、及び/又は、処理流体に対して水硬度調節剤(water hardness regulator)を添加することであってもよい。

これらの特定の措置が、金属材料に対する変化を防止するために、したがって関連した金属材料の変色を防止するために、特に適していることが証明されている。

対象物を処理するために処理流体が繰り返し使用される状況では、こうした措置は、処理流体を部分的に又は全体的に交換することであってもよく、言い換えると、新鮮な処理流体で処理流体を少なくとも部分的に交換することであってもよい。この措置は、1つ又は複数の処理ゾーンの処理流体が処理加工回路の中に繰り返し供給される方法の場合に、特に有利である。

しかし、こうした措置が、1つ又は複数の処理ゾーンの中を通過する対象物の搬送速度を変化させること、又は、対象物の搬送を停止させることも、特に有利だろう。

このようにして、処理速度を減少させることによって、及び/又は、単位時間当たりで処理される対象物の量を減少させることによって、不良な対象物の個数、又は、望ましくない金属材料の変色を伴う対象物の個数が減少させられることが可能である。

代替案として、又は、追加的に、この措置が、処理ゾーン内中に送り込まれる処理流体の取入れ温度を変化させることであることが有利であることがある。

このことは、処理流体を用いる処理の過程中に金属材料の変色を防止することに関して適切な措置として実現される。変色を原因とする欠陥が、他の措置が変色を防止するために行われることが可能となるまで、少なくとも一時的に回避されることが可能である。例えば化学的組成の変更のようなこうした他の措置を実施した後に、処理流体が、対象物の処理に適している当初の温度で戻されることが可能である。その次に、特定の措置によって必要とされる変更された温度の処理流体を用いて処理された対象物が、必要に応じて、処理システムに再び戻されることが可能である。

別の好ましい実施態様では、それぞれの少なくとも1つの対象物の少なくとも1つの光学的に検出される部分が、L*a*b*色空間において比色法によって評価されることが可能であり、及び/又は、L*a*b*色空間、及び、L*色値及び/又はa*色値及び/又はb*色値が、比色法によって測定され及び/又は数値的に測定されることが可能である。

特に、装置とは無関係であるように構成又は定義されており且つ知覚に基づいている評価のために、カラーモデルが使用されることが可能なので、L*a*b*色空間における色検出評価が有利である。特に、この色空間は、色彩及び/又は色刺激に対する人間の知覚に関して適切に適合化及び最適化されている。この結果として、金属材料のあらゆる変色が、変色に対する人間の感知性に関して、可能な限り効果的に評価されることが可能である。

特に、アルミニウム材料のいわゆるウォーターステイニングが、この方法によって光学的に検出されて、比色法によって評価されることが可能である。このウエット・ストレージ・ステインは、アルミニウム材料が水性処理流体と接触する時に発生することが多く、及び、この変色の検出は、こうした処理プロセスに関して非常に重要である。しかし、ウエット・ストレージ・ステインとして知られているアルミニウム材料の変色は検出と評価とが困難である可能性がある。これに関連して、b*色値が比色法によって計算されることが可能である。驚くべきことに、b*色値が、いわゆるウエット・ストレージ・ステインの光学的検出と比色法的評価とに特に良好に適していることが明らかになっている。特に、ウォーターステイニングを原因とする茶色から黒色の変色が、比色法によって容易に評価されることが可能な、より高い正の値に向かうb*色値の増大を結果的に生じさせる。

この方法が、少なくとも1つの対象物の少なくとも1つの部分が、特にカラーカメラのような撮像及び/又はカラー撮像検出手段によってそれぞれに光学的に検出されるように、実現されることが好ましい。

処理流体を用いて処理された少なくとも1つの対象物のこのタイプの光学的検出によって、それぞれに、少なくとも1つの部分の検出がさらに改善されることが可能である。これは、検出される部分が撮像によって分解されることが可能なので、特にそうである。このことは、比色法によって計算される色値に基づいて、検出される部分に関する平均値を単に与えるにすぎない検出装置に比較して、改善をもたらす。さらに、このようにして、例えば、評価、又は、その後での他の変色の事例との比較のために、変色が画像によって記録に残され、及び、アーカイブされ又は記憶されることが可能である。

画像検出に関しては、少なくとも1つの部分の光学的に検出された画像が、部分画像(part−image)に分解され、及び、各々の部分画像が別々に比色法によって測定されてもよい。

このようにして、少なくとも1つの検出された部分における変色が、特定の領域又は画像位置において分析されることが可能である。このことが、例えば、最大の変色を示す箇所又は領域が識別されることを可能にする。このことは、他方では、これらの箇所における変色、又は、これらの領域内の変色をどのように防止するかを決定する上で、有用である可能性がある。

この方法の別の変形例では、検査対象物及び/又は基準対象物が、処理されるべき対象物と共に処理流体を用いて処理されることが可能であり、及び、金属材料を含む検査対象物の1つの部分が、処理後に、色検出用検出装置によって光学的に検出されることが可能である。

このことが、処理流体を用いて正規に処理される対象物の中の1つの対象物の光学的検出が不要である方法が実現されることを可能にする。このことは、例えば、正規の対象物が比較的大きく及び/又は嵩張る物品であるが、対応する検査対象物が比較的小さく作られることが可能である場合に、有利だろう。このことは、検査対象物を光学的に検出するために使用される制御ゾーンが比較的小さい寸法であることが可能であるということを意味する。さらに、対応する検査対象物が再使用されることが可能である。

対象物が容器である状況では、特に変色を被りやすい対応する容器の部分だけが、例えば、検査対象物によってシミュレートされることが可能である。例えば、缶の形のアルミニウム容器の処理の場合に、検査対象物が、アルミニウム容器又は缶のクロージャータブ(closure tab)又はいわゆるステイオンタブ(stay−on tab)であってもよい。特に加熱された処理流体を用いた、こうした処理は、容器を満たしている食品材料を殺菌するために行われることが多い。アルミニウム缶のこうしたクロージャータブ又はオープニングタブ(opening tab)は、殺菌のための処理の過程で変色又はウォーターステイニングを特に被りやすいことがすでに発見されている。

検査対象物は、処理されるべき対象物と共に1つ又は複数の処理ゾーンの中を通して搬送されることが可能である。

したがって、検査対象物は、その他の対象物と同一である処理条件を受けることが可能である。

しかし、本発明の目的は、さらに、金属材料、特にアルミニウム材料を含む対象物の品質の処理、品質管理、及び/又は、監視するための装置によって実現される。

この点に関して、この装置は、対象物を処理するための1つの処理ゾーン又は幾つかの処理ゾーンを備え、及び、この1つ又は複数の処理ゾーンが、処理流体を配送するための取入れ手段を有する。

重要な側面が、制御ゾーンが提供され、及び、この制御ゾーン内では、それぞれに処理流体で処理された、金属材料、特にアルミニウム材料を含む少なくとも1つの対象物の少なくとも1つの部分を光学的に検出するための色検出用検出装置が、対象物を常時及び/又は連続的に監視する手段として提供されるということである。

色検出用検出装置は、少なくとも1つの部分の光学的検出データ及び/又は色データのデータ処理を可能にするために、信号伝送によって評価装置に接続されている。この評価装置は、1つの色値又は幾つかの色値を測定することによって、カラーモデルに基づいて、提供されたデータを比色法によって評価するように構成されている。

これらの特有の特徴によって、処理流体を用いる対象物の処理の連続的な作業中に、金属材料、特に、非被覆金属材料の変色を検出して比色法によって評価することによって欠陥が即座に且つ迅速に検出されることを可能にする装置が提供される。こうした装置は、処理流体を用いる対象物の高度に効率的な処理を可能にする。特に、大きなバッチ量の対象物の欠陥処理又は不良処理の危険性が可能な限り最小化されることが可能である。特に、処理を原因とする金属材料上の変色が、迅速に検出され、及び、対抗措置を開始することによって少なくとも可能な限り防止されることが可能である。

取入れ手段が、1つ又は複数の処理ゾーンの中に処理流体を送り込むために、例えば、パイプラインの形状で備えられてもよい。これに加えて、取入れ手段は、さらに、処理流体を選択的に1つ又は複数の処理ゾーンに誘導して処理ゾーン内に処理流体を分散させるための要素を備えてもよい。この例が、ノズル、又は、噴霧装置及び/又は散水器装置であるだろう。

この装置は、回路を通して処理流体を送り込むために、例えばパイプのような案内要素を含んでもよい。このようにして、処理流体が、その装置の動作中に1つ又は複数の処理ゾーンに繰り返し供給されることが可能である。

色検出用検出装置は、例えば、スペクトル分解又は分光測光に基づいて動作する色測定装置によって、光及び/又は色を確実に検出することを可能にする、任意のタイプの検出装置に基づいていてもよい。原則的には、カラーセンサーが、さらに使用されてもよい。しかし、この場合には、カラーセンサーが、制限されたスペクトル範囲を検出することに関して、限定的に使用されなければならない。色検出用検出装置の好ましい実施態様を、より詳細に後述する。

原則的に、処理流体を用いて処理される対象物の少なくとも部分量及び/又は少なくとも1つが、少なくとも1つの部分を光学的に検出することによって連続的に及び/又は常時に監視されることが可能であるように、色検出用検出装置が制御ゾーン内に配置及び/又は方向付けられるだろう。原則的に、これに基づいて、色検出用検出装置が、設定された時間間隔で、又は、設定された個数の対象物を処理流体を用いて処理した後に、処理流体を用いて処理された対象物の少なくとも1つを各々の場合に光学的に検出することが可能である。しかし、処理流体を用いて処理された対象物すべての少なくとも1つの部分が光学的に検出されることが可能であるように、検出装置が制御ゾーン内に配置されることも可能だろう。このために、検出装置は、広い光学的検出範囲を有する検出手段であってもよい。代替案としては、検出装置は、さらに、広い監視範囲が光学的に検出されることを可能にするために、複数の検出手段を備えてもよい。

原則的に、処理流体を用いて処理された対象物の幾つかの部分、又は、そのすべての部分さえも検出するための複数の検出手段を、検出装置が備えることも想定可能だろう。しかし、大半の場合には、光学的検出は、対象物の1つの部分、特に、処理流体を用いた処理によって変化が生じさせられる可能性が特に高い部分に限定される。

原則的に、評価装置は、検出装置から離れて配置されてもよい。原則的に、任意のタイプのデータ伝送手段が、光学的に検出されたデータを評価装置に送信するために使用されてもよい。有線式又は無線式の信号接続が、検出装置と評価装置との間に備えられている。評価装置は、例えば、PC又はタブレットのようなソフトウェア制御可能コンピューターユニットの形態で備えられてもよい。しかし、原則的には、評価装置は、例えば、カラーモデルに基づいた一体型評価装置を伴うカラーセンサーのような、検出装置の一体的な構成要素であってもよい。

この装置の別の実施態様では、処理流体を用いて対象物を処理するための1つ又は複数の処理ゾーンの後ろに続いて、別のゾーンが、対象物上の処理流体を除去するか又は乾燥させるために備えられる。

この結果として、その次に、処理された対象物が、処理後に処理流体を取り除かれることが可能である。このことが、処理流体を用いて対象物を処理するための1つ又は複数の処理ゾーン内での処理の後に、対象物の非被覆金属材料に対してより長い期間にわたって処理流体が作用することを可能にすることを防止する。このことが、他方では、処理流体に起因する金属材料のあらゆる潜在的な変化及び/又は変色を阻止する。

処理流体を取り除くための他のゾーン及び/又は処理ゾーンが、例えば、単純な貯蔵室であってもよく、及び、処理流体を用いて処理された対象物がこの貯蔵室に移動させられることが可能であり、及び、この貯蔵室内で、処理流体が対象物から排出され及び/又は蒸気を当てて取り除かれることが可能である。採用随意に、他の処理ゾーンが、例えば、低い相対湿度と採用随意に上昇した空気温度とを有する乾燥雰囲気を伴う、密閉された空調室であってもよい。さらに、処理流体を取り除くための他のゾーンが、送風機、特に高温送風機のような、対象物から処理流体を能動的に取り除くための手段を備えていてもよい。

別の実施態様では、この装置は、処理ゾーン、又は、幾つかの連続的な処理ゾーンの中を通して、対象物を搬送するためのコンベア手段を備えてもよい。

このコンベア手段によって、この装置は、高度に自動化されており且つ連続的な形で効率的に動作させられることが可能であり、及び、高速のサイクルタイムで対象物が処理流体で処理されることが可能である。

さらに、このコンベア手段、又は、別のコンベア手段が、検出されるべき少なくとも1つの対象物を制御ゾーンの中を通してそれぞれに搬送するために、備えられてもよい。

これらの特徴によって、処理流体を用いて処理された対象物の中の少なくとも1つの対象物の少なくとも1つの部分の光学的検出が、可能な限り自動化されることが可能であり、及び、連続的な動作の形で効率的に実行されることが可能である。この点において、処理流体を用いて処理された対象物の部分量、又は、その代わりに、その処理された対象物のすべてが、光学的に検出されることが可能であるように、例えば、光学的検出装置を備える制御ゾーンが1つ又は複数の処理ゾーンの1つの処理ゾーンの下流側のゾーン内に配置又は設置されてもよい。

原則的に、制御ゾーンは、対象物の搬送方向に関して最後の処理ゾーンの後ろに続いて配置されてもよい。

このようにして、光学的に検出されるべき少なくとも1つの対象物が完全な処理サイクルを通過し、及び、このようにして制御のために処理流体を用いて処理される対象物を代表することが確実なものにされることが可能である。

さらに、対象物の搬送方向に関して、処理流体を用いて対象物を処理するための最後の処理ゾーンの後ろに続いて、光学的に検出されるべき少なくとも1つの対象物からそれぞれに処理流体を取り除くための追加の処理ゾーンが設けられるように、この装置の設計を選択することが好都合であることがある。

処理流体を拭き取るための装置、又は、例えば、高温空気送風機又は類似の装置のような乾燥装置があってもよい。したがって、搬送方向を基準として、処理流体を取り除くための追加のゾーンが、処理流体を用いて対象物を処理するための最後の処理ゾーンと制御ゾーンとの間に配置されてもよい。

こうした追加のゾーン及び/又は処理ゾーンを設けることが、検出されるべき少なくとも1つの対象物から処理流体が迅速に取り除かれることが可能であることを意味する。この結果として、少なくとも1つの対象物の少なくとも1つの部分の光学的検出の最中の、反射の効果、又は、散乱光の効果、又は、処理流体の着色のような、処理流体によって生じさせられる寄生効果が防止されることが可能である。特に、処理流体を原因とする比色法評価のゆがみ及び/又は誤った結果が防止されることが可能である。この場合には、処理流体は、例えば、対象物からの処理流体の受動的な排出及び/又は蒸発によって取り除かれることが可能である。少なくとも1つの対象物から処理流体を取り除くための追加のゾーンが、処理流体を能動的に取り除くための手段、及び/又は、処理流体の除去を補助するための手段を備えている。これらの手段は、例えば、脱湿及び温度調節手段のような、追加の処理ゾーン内に乾燥雰囲気を生じさせるための手段であってもよい。代替案として、又は、追加的に、例えば、送風機、特に高温送風機、又は、負圧を発生させるための手段のような他の手段が備えられてもよい。

この装置の別の実施形態では、この装置は、処理流体を加熱するための加熱手段と、処理流体を冷却するための冷却手段とを備えてもよく、及び、少なくとも1つの第1の処理ゾーンが対象物を加熱するために備えられている。対象物の搬送方向に関して、第1の処理範囲の後ろに続いて、追加的に対象物を加熱するための第2の処理範囲が備えられている。さらに、この第2の処理ゾーンの後ろに続いて、対象物の搬送方向に関して、少なくとも1つの第3の処理ゾーンが対象物の冷却のために備えられている。

処理ゾーンのこのような構成と、異なる温度の処理流体を処理ゾーンに供給することとによって、対象物は、特定の仕方で温度調節され、特に、特定の仕方で加熱され及び特定の仕方で再び冷却されることが可能である。このようにして、例えば、容器の形状の対象物に充填されている食品材料が、特定の仕方で温度調節された穏やかな殺菌プロセスを通して搬送されることが可能である。加熱及び/又は冷却装置によって供給されることが可能な熱交換器の中を通って循環する加熱媒体又は冷却媒体のような、処理流体を加熱及び/又は冷却するための任意のタイプの手段に原則的に基づいた、1つ又は複数の加熱及び冷却手段が備えられてもよい。例えば、蒸気加熱器及び/又は冷却塔が使用されてもよく、又は、代替案としてヒートポンプが使用されてもよい。

この装置の別の実施態様では、制御ゾーンは、周囲光から制御ゾーンを隔てるか又は遮断するための手段を備え、及び、特にLED照明装置のような照明装置が、白色光によって少なくとも1つの対象物の少なくとも1つの部分をそれぞれに照明するために備えられている。

これらの特徴の結果として、少なくとも1つの部分が、この装置の動作中において、少なくとも周囲光の効果に対して可能な限り無関係に、光学的に検出されることが可能である。それぞれの周囲光を隔てるか又は遮断するための手段は、制御ゾーンのための非透光性の包囲要素の形態で提供されてもよい。白色光を用いて照明を提供することと、例えば可能な限り一定不変な条件を維持することとが、検出及び評価の精度がさらに向上させられることを可能にし、及び、1つ又は複数の色値が、向上した確実性を伴って測定されることが可能にする。全体としては、このことが、さらに、少なくとも1つの部分の光学的検出の精度と信頼性と再現性とが改善されることも可能にする。

この装置の別の好ましい実施態様では、色検出用検出装置が、撮像及び/又は色検出用検出手段、特にカラーカメラを備える。

撮像及び/又は色検出用検出手段の使用が、さらに、少なくとも1つの対象物の少なくとも1つの部分の検出を改善する。撮像によって検出部分が分解されることが可能なので、これは特にそうである。このことは、比色法によって計算される色値に基づいて、検出部分に関する平均値を単に与えるにすぎない検出装置に比較して改善をもたらす。このことは、さらに、後続の評価での使用のために、又は、変色の他の事例との比較のために、記録又は記憶されることが可能である画像に基づいて、変色の事例が記録されることを可能にする。

最後に、別の実際的な実施様態が、検査対象物がコンベア手段上に配置されており、且つ、金属材料を含む検査対象物の部分を光学的に検出するための色検出用検出装置が制御ゾーン内に配置されている実施態様である。

したがって、この装置は、処理流体を用いて処理される正規の対象物の1つを光学的に検出する必要がないように動作させられることが可能である。例えば、正規の対象物が比較的大きいか又は嵩張る物品であり、且つ、対応する検査対象物が比較的小さく作られることが可能である場合に、このことは有利だろう。このことは、検査対象物を光学的に検出するために使用される制御ゾーンが比較的小さい寸法であることを意味する。コンベア手段上に検査対象物を置くことによって、その装置の動作中にこの検査対象物がその他の対象物と同じ処理条件に置かれる。

対象物が容器である状況では、特に変色を被りやすい対応する容器の部分だけが、例えば、検査対象物によってシミュレートされることが可能である。例えば、缶の形状のアルミニウム容器の処理の場合には、検査対象物がアルミニウム容器又は缶のクロージャータブ又はいわゆるステイオンタブであってもよい。こうしたアルミニウム缶は、例えばアルミニウム容器内に収容されている食品材料を殺菌するために、処理装置内で処理流体を使用して処理されることが可能である。アルミニウム缶のこのようなクロージャータブ又はオープニングタブは、殺菌を目的とする処理の過程の中で変色又はウォーターステイニングを特に被りやすいことがすでに発見されている。

以下では、より明瞭な理解を実現するために、本発明を、添付図面を参照しながら、より詳細に説明する。

これらの図面は、高度に単純化された概略図である。

側面図の形での、金属材料を含む対象物を処理及び監視するための装置の一実施形態の例である。

平面図の形での、金属材料を含む対象物を処理及び監視するための装置の一実施形態の例の一部分である。

平面図の形での、金属材料を含む対象物を処理及び監視するための装置の一実施形態の別の例の一部分である。

平面図の形での、金属材料を含む対象物を処理及び監視するための装置の一実施形態の別の例の一部分である。

平面図の形での、金属材料を含む対象物を処理及び監視するための装置の一実施形態の別の例の一部分である。

処理された対象物の光学的に検出される部分の平面図である。

最初に、様々な実施形態で説明される同一の部品が同一の参照番号で示されており、且つ、本説明全体に示されている同一の構成要素の名称と開示とが、同一の参照番号又は同一の構成要素名称を有する同一の部品に、意味に関して置き換えられることが可能であるということが指摘されなければならない。さらに、頂部、底部、側部等のような、説明のために選択される位置が、詳細に説明されている図面に関連し、及び、別の位置が説明されている時に、意味に関して、新たな位置に置き換えられることが可能である。

図1は、金属材料、特に非被覆金属材料を含む対象物2を処理し及びこの対象物2の品質を管理及び/又は監視するための装置1の一実施形態の一例を示す略側面図である。一実施形態の一例として示されている装置1は、殺菌装置3であるか、又は、特に容器4の形状である対象物2が処理流体5を用いて中で処理されることが可能であるいわゆるトンネル型殺菌装置である。

装置1と方法とが、図面に示されている殺菌装置3の実施形態の具体例に基づいて以下でさらに詳細に説明されるだろう。この段階では、これが装置1の一例に過ぎず、及び、方法の一例と装置1と方法の両方が、さらに、処理流体を用いて金属材料を処理するための方法及び装置の実施形態の特定の例とは異なっていることがあるということに留意されたい。処理流体を用いて処理するための及び監視するための装置1及び方法は、さらに、より高レベルの方法の一部分、及び/又は、より高レベルの装置の一部分であってもよい。金属材料を含む対象物2は、金属容器、又は、金属及びその類似物で作られている、例えばスクリューキャップのような、ガラス又はプラスチックで作られている容器のためのキャップであってもよい。

装置1の一例として図1に示されている殺菌装置3の場合には、容器4の形状の対象物2は、内容物、特に食品材料を充填されており、及び、例えば、処理流体を用いる処理の前に密閉されている。対象物2又は容器4は、例えば、金属材料としてアルミニウム材料を含んでもよい。特に、装置1又は殺菌装置3内で処理流体5を用いて処理される対象物2又は容器4は、例えば液体食品材料で満たされた、アルミニウム飲料缶であってもよい。この場合には、容器4は、液密であるか、又は、少なくとも可能な限り液密であるように、密閉されてもよい。

対象物2又は容器4を処理するために、装置1は、1つの処理ゾーン6又は幾つかの処理ゾーン6を備えてもよい。図1に示されている殺菌装置3の一実施形態の例では、装置1は、処理流体5を用いて対象物2を処理するための3つの処理ゾーン6を備える。この3つの処理ゾーンの各々は少なくとも1つの取入れ手段7を有し、及び、図示されている一実施形態の例では、処理ゾーン6の中に処理流体5を送り込み且つ供給するための幾つかの取入れ手段7を有する。取入れ手段7は、例えば、パイプライン8の形状で備えられてもよい。さらに、取入れ手段7は、スプリンクラー装置又はスプレーノズル等のような散水機手段9を有してもよく、この散水機手段9によって処理流体5が1つ又は複数の処理ゾーン6内に分配されることが可能である。

このようにして、図1に一例として示されている装置1又は殺菌装置3の動作中に、金属材料を含む対象物2を処理し且つその対象物の品質を管理及び/又は監視するための方法が実行されることが可能である。対象物2又は図示されているアルミニウム容器4が、1つ又は複数の処理ゾーン6内で処理流体5を用いて処理される。図1に示されている装置1の実施形態の一例では、装置1はいわゆるトンネル殺菌装置であり、及び、処理流体5は、処理ゾーン6内で対象物2又は容器4のそれぞれの外面10に付加され且つ作用する。

対象物2を処理するための処理流体5は、再使用されることが可能であり、言い換えると、1つ又は複数の処理ゾーン6内で対象物2を処理するために繰り返し使用されることが可能である。このために、処理流体5は、例えば、回路(図示されていない)内を循環させられ、及び、1つ又は複数の処理ゾーン6に繰り返し配送される。

特に、金属材料を含む対象物2又は容器4は水性処理流体5を用いて処理される。概略的に述べると、水性処理流体5を用いた処理は、幾つかの視点から見て利点を有する。例えば、金属材料を含む対象物2の洗浄又は表面又は温度調節処理が、水性処理流体5を使用して効果的に行われることが可能である。化学物質を加えることによって水性流体の特性が容易に且つ非常に効果的に調整されることが可能なので、このことが当てはまる。適切な化学的組成を有する水性処理流体5を使用することによって、対象物2のそれぞれの金属材料が特定の仕方で処理されることが可能である。さらに、水性処理流体5は、比較的広い温度範囲内で温度調節されることが可能であり、及び、水性処理流体は一般的に容易に入手可能である。

処理されるべき対象物2又は容器4は、好ましくは、処理ゾーン6の中を通して又は幾つかの連続的な処理ゾーン6の中を通して対象物2を搬送するために使用されるコンベア手段11によって、装置1に搬送される。このようなコンベア手段11は、例えばコンベアベルトであってもよく、このコンベアベルト上に対象物2が配置されるか又は位置させられることが可能である。装置1の一例として図1に示されている殺菌装置3の場合には、食品材料を充填された対象物2又は容器4が、装置1の動作中に搬送方向l2において互いに重なり合う2つのコンベア平面内を、連続的な処理ゾーン6の中を通して搬送されることが可能であるように、2つのコンベア手段11が備えられている。

1つ又は複数の処理ゾーン6内で対象物2又は容器4を処理するために、それぞれの外面10が、処理ゾーン6内において、温度調節された処理流体5を用いて処理される。このために、装置1は、処理流体5を加熱するための加熱手段13と、処理流体5を冷却するための冷却手段14とを備えてもよい。処理流体5を温度調節するためのこれらの手段13、14によって、及び/又は、さらに、異なる温度の処理流体を混合することによって、それぞれの処理ゾーン6が、明確に設定された温度の処理流体5を供給されることが可能である。

加熱手段13と冷却手段14とが、各々に図1に概略的にのみ示されている。当然のことであるが、システム又は装置に応じて、1つ又は複数の加熱手段13と冷却手段14とが備えられてもよい。例えば、熱交換器が備えられてもよく、この熱交換器の中を通して加熱媒体又は冷却媒体が循環させられ、この加熱媒体又は冷却媒体によって処理流体5が特定の度合いに加熱又は冷却されることが可能である。こうした熱交換器は、加熱装置及び/又は冷却装置によって供給されてもよい。例えば、この目的のために、スチームヒーター又は冷却塔又はヒートポンプが使用されてもよい。

図1に示されている殺菌装置3又はトンネル殺菌装置の例の場合には、少なくとも第1の処理ゾーン6、例えば、図1に示されている左側の処理ゾーン6が、対象物2又は容器4を加熱する手段として使用されてもよい。この処理ゾーンは、対象物2又は容器4を加熱又は予備加熱するために、加熱された処理流体5を供給されてもよい。さらに、対象物2の搬送方向12に関して、食品材料4を充填された対象物2又は容器を追加的に加熱するための少なくとも第2の処理ゾーン6が、第1の処理ゾーン6の後ろに続いて配置されてもよい。更に、対象物2の搬送方向に関して、対象物2又は容器4を冷却するための少なくとも第3の処理ゾーン6が、第2の処理ゾーン6の後に続いて配置されてもよい。当然であるが、それぞれに加熱と追加的加熱と冷却とのための2つ以上の処理ゾーン6を備えることも可能だろう。

図1に示されている処理ゾーン6は、それぞれに、対象物を加熱し、追加的に加熱し、及び、最後に冷却するために、適切に温度調節された処理流体5を供給されてもよい。例えば、対象物2は、45℃と130℃の間の温度を有する処理流体5を用いて少なくとも1つの処理ゾーン6内で処理されることが可能である。特に、図1に一例として示されている殺菌装置3の場合には、対象物2又は充填され密閉された容器4は、50℃と100℃の間の温度、好ましくは60℃と90℃の間の温度を有する処理流体5を用いて、少なくとも1つの処理ゾーン6内において、特に、図1の中央に示されている処理ゾーン6内において、処理されることが可能である。この動作モードに基づいて、密閉容器4内の食品材料が、この少なくとも1つの処理ゾーン6内において殺菌されることが可能である。

さらに図1に示されているように、装置1は、対象物2上の処理流体5を取り除くか又は乾燥させるための別の処理ゾーン15を備えてもよい。対象物2又は容器4から処理流体5を取り除くためのこの別の処理ゾーン15は、対象物2の搬送方向12において、処理流体5による処理のための1つ又は複数の処理ゾーン6の後ろに続いて配置されてもよい。対象物2が処理流体5によって処理された後に、この処理流体5は、処理された対象物2から取り除かれるか、又は、この別の処理ゾーン15内で乾燥させられる。

したがって、処理流体5は、例えば、別の処理ゾーン15内で対象物2又は容器4から排出され、及び/又は、蒸発させられてもよい。これは、受動的に、及び、追加の補助なしに行われてもよい。排出された処理流体4は、例えば、収集容器16の中に収集されて、及び、装置1から取り除かれるか、又は、再使用されてもよい。図1に示されている一実施形態の例に対する代替案として、除去又は乾燥が能動的に行われてもよく、即ち、適切な手段によって補助されてもよい。対象物2上の処理流体5を除去する及び/又は乾燥させるための、こうした乾燥方法と、こうした別の処理ゾーン6の構成とを、実施形態の別の例を参照しながら、以下で更に詳細に説明する。

装置1の不可欠なものが、同様に図1に示されているように、制御ゾーン17が備えられているということである。処理流体5を用いて処理される対象物2を常時監視するためのこの制御ゾーン17内に、処理流体5を用いて処理される非被覆金属材料を含む少なくとも1つの対象物2の少なくとも1つの部分を光学的に検出するための色検出用又は色測定用検出装置18が配置されている。さらに図1から見てとれるように、少なくとも1つの部分19に関係する光学的に検出されたデータが処理されることを可能にするために、色検出用検出装置18が、信号伝送によって評価装置20に接続されている。したがって、評価装置20は、1つの色値又は幾つかの色値を測定することによって、供給されたデータを比色法によって評価するように構成されている。

装置1又は図示されている殺菌装置3の動作中に、処理流体5を用いて処理された少なくとも1つの対象物2の金属材料を含む少なくとも1つの部分19が、それぞれに色検出用又は色測定用検出装置18によって光学的に検出され、これによって、このようにして対象物2を処理した後に、常時監視することを実現する。少なくとも1つの部分19の光学的に検出されたデータが、1つの色値又は幾つかの色値を測定することによって、評価装置19によって比色法によって評価される。この比色法評価は、例えばカラーモデルに基づいて実行されてもよく、これによって、色を特徴付けるか又は定義するために、数値特性値が定義される。

従って、処理を原因とする欠陥が、処理流体5を用いて対象物2を処理する作業中に、金属材料の変色を、絶えず検出して比色法によって評価することによって発見されることが可能である。このことは、他方では、比色法的評価に基づいて変色が検出される場合に、欠陥のある処理を防止するために対抗措置が開始されることが可能なので、処理流体5を用いた処理の効率が向上させられることを可能にする。

原則的に、色検出用検出装置18は、例えば、スペクトル分解及び/又は分光測光に基づいて動作する色測定装置によって、光及び/又は色が確実に検出されることを可能にする、任意のタイプの検出装置であってもよい。原則的に、検出装置18は、例えば、処理流体5を用いて処理された少なくとも1つの対象物2又は容器4の幾つかの部分19又はさらには部分のすべてをそれぞれに検出するためのカラーセンサー又は色測定装置のような、複数の検出手段を備えてもよい。しかし、大半の場合には、光学的検出は対象物2の1つの部分19に限定される。特に、この部分は、処理流体5を用いた処理に起因する変化の発生の可能性が特に高い部分19であってもよい。図1に装置1の一実施形態の例として示されている殺菌装置3の場合には、例えば、対象物2又は容器4の上側部分又は上向き部分19が、図示されているように、光学的検出及び比色法評価によって監視される。

殺菌装置3の形態で示されている、金属材料を含む対象物2を処理するための装置1の例では、食品材料、特に飲料を充填されている、アルミニウム容器4又はアルミニウム缶が、例えば、水性処理流体5を用いて処理され、その後に監視される、アルミニウム材料を含む対象物2であってもよい。この例では、少なくとも1つの対象物2のアルミニウム材料を含む少なくとも1つの部分がそれぞれに光学的に検出されることが有利だろう。このようにして、水性処理流体5を用いたアルミニウム材料を含む対象物2の処理中に頻繁に発生する変色、即ち、いわゆるウエット・ストレージ・ステイン又はウォーターステイニングが、光学的に検出され且つ比色法によって評価されることが可能である。こうしたアルミニウム容器4は、通常は、上側部分19内の又は上面の上のいわゆるステイオンタブの形態であるクロージャータブ又はオープニングタブを有する。経験的に、この部分19が変色を特に被りやすく、及び、水性処理流体5を用いる処理中に特に迅速に色変化を被る可能性があるということが明らかになっている。特に、変色、又は、ウォーターステイニングは、処理流体を用いたこのようなアルミニウム容器4の処理の過程の中でこの部分19において最初に及び真っ先に生じる可能性があり、このことが、対応する対象物2の変色が迅速且つ確実に検出されることを可能にするために、この部分19を光学的に検出して比色法によって評価することが特に重要である理由である。

さらに、図1に見てとれるように、処理流体5を用いて処理された少なくとも1つの対象物2、又は、少なくとも1つの容器4のそれぞれの少なくとも1つの部分19は、搬送方向12において、最後の連続処理ゾーン6の中を通して搬送された後に、光学的に検出される。このために、対象物2又は容器4のための制御ゾーン17が、搬送方向12に関して、最後の処理ゾーン6、15の後ろに続いて配置されてもよい。光学的に検出される少なくとも1つの対象物2は、色検出用検出装置18を備える制御ゾーン17の中を通して、それぞれに搬送されてもよい。このために、コンベア手段11は、例えば、制御ゾーン17の中を通して少なくとも1つの対象物2をそれぞれに搬送するように構成されている。

概略的に述べると、処理流体5を用いた対象物2の処理の後の、金属材料を含む対象物2の品質管理及び/又は監視を行うための幾つかの想定可能な方法がある。1つの想定可能な選択肢が図2に示されており、及び、図2は、金属材料を含む対象物2を処理し、その対象物2を品質管理及び/又は監視するための装置1の実施形態の一例の各部分を示す。より明瞭に示すために、装置1は平面図の形で示されている。図1に関連して上述した部品と同一である部品を示すために、同じ照合番号と構成要素名称とが図2で示されている。不要な繰り返しを防ぐために、上述した図1のより詳細な説明を参照してもよい。図2では、及び、後続の図面のすべてにおいても、より良好な明瞭性を得るために、対象物2又は容器4の幾つかだけが示されている。当然であるが、実際には、対象物2は、可能な限り密集した形で装置1内に詰め込まれ、及び、処理流体5を用いて処理される。

図2に見てとれるように、色検出用検出装置18が、少なくとも部分量が常に又は連続的に監視されるか、又は、処理された対象物2又は容器4の少なくとも1つが、少なくとも1つの部分19を光学的に検出することによって常時監視されるように、制御ゾーン17内に配置され及び/又は方向配置されている。一例として示されている実施形態では、例えば、搬送方向12においてコンベア手段11上に横列の形で配置されている少なくとも1つの対象物2又は容器4の少なくとも1つの部分19が、光学的に検出される。当然であるが、色検出用検出装置18は、さらに、搬送方向12を基準としてコンベア手段11上の、処理流体5を用いて処理された対象物2の、中央に配置された列の中の、少なくとも1つの対象物2を光学的に検出するように構成されることも可能である。図2に示されている一実施形態の例の代替案として、更に、少なくとも1つの部分19を光学的に検出するために、処理された対象物2の部分量を分離することも可能だろう。これは、例えば、バッフルプレートのようなバッフル要素であってもよい偏向装置によって、部分量の処理済みの対象物2の進路を変え、及び、その後に、制御ゾーン17の中を通して対象物2を送ることによって、行われてもよい。

原則的に、さらに、搬送方向12に配置されている幾つかの列の対象物2の少なくとも1つの処理された対象物2をそれぞれに光学的に検出することも可能である。当然であるが、さらに、処理流体5を用いて処理された対象物2のすべてが色検出用検出装置18によって光学的に検出されることも想定可能だろう。このために、図3に示すように、色検出用検出装置18は、例えば大きな寸法の検出範囲を有する検出手段、又は、代替案として、幾つかの検出手段を備えてもよい。図3でも同様に、同じ照合番号と構成要素名称とが、上記の図1及び図2に関連して説明した部品と同一である部品を示すために使用されている。不要な繰り返しを回避するために、上記で示した図1及び図2のより詳細な説明が参照されてもよい。

概略的に述べると、検出装置18は、金属材料を含む個々の部分19がそれぞれに検出されることを可能にするために、制御ゾーン17内の様々な箇所に配置されることが可能である。

原則的に、図2に示されている一実施形態の例の場合と、図3に示されている一実施形態の例の場合の両方において、及び、かなり概略的に述べると、色検出用検出装置18は、設定された時間間隔で、処理流体5を用いて処理された対象物2又は容器4の少なくとも1つをそれぞれに光学的に検出するように構成されている。光学的検出は、さらに、例えば、処理流体5を用いて特定の設定された個数の対象物2を処理した後に行われてもよい。

代替案としては、当然であるが、処理された対象物2の少なくとも部分量が連続して光学的に検出されることも可能だろう。特に、図2又は図3に一例として示されている実施形態の場合には、それぞれの色検出用検出装置18の検出頻度が、制御ゾーン17の中を通して対象物2又は容器4を搬送する頻度のタイミングに関連付けられている。これに関連して、比色法評価の頻度が検出頻度に関連付けられることも可能だろう。

さらに、光学的に検出されるべき少なくとも1つの部分19に関する照明装置27の照明輝度が、光学的に検出されるべき対象物2が制御ゾーン17の中を通して搬送される速度に適合化させられる。このことが、主として、少なくとも1つの部分19に関する様々な照明時間に関してそれぞれに得られるべき十分な照明輝度が、搬送速度に応じてそれぞれに光学的に検出されることを可能にする。この点において、搬送速度は、更に、光学的に検出されるべき対象物2が制御ゾーン17の中を通して搬送される頻度に依存しているだろう。

図3に一例として示されている実施形態の場合には、別の処理ゾーン15が、処理流体5を用いて処理された対象物2から処理流体5を除去し及び乾燥させるために備えられている。図1に一例として示されている別の処理ゾーン15の実施形態に対する代替案として、処理流体の残留物が、さらに、図3に一例として示されている実施形態と同様に、処理された対象物2又は容器4から能動的に除去されることが可能である。このために、図3に示されているその他の処理ゾーン15が、例えば、高温空気送風機21を備えており、及び、この高温空気送風機21によって、処理された対象物2からの処理流体5の能動的な又は促進された除去が実現されることが可能である。

少なくとも1つの部分19の光学的検出と検出された部分19の比色法評価とが処理流体5又は処理流体残留物によって悪影響を受けることを防止するために、例えば図2に示されているように、追加のゾーン22が、さらに、例えば、対象物2が可能な限り迅速に且つ完全に光学的に検出されるために、対象物2から処理流体5を能動的に除去するために備えられてもよい。図2に一例として示されている実施形態では、光学的検出のために提供される少なくとも1つの対象物2から、処理流体5を取り除くための追加のゾーン22が、対象物2の搬送方向12において、処理流体5を用いて対象物2を処理するための最後の処理ゾーン6の後ろに続いて備えられている。一方、この追加のゾーン22は、例えば高温空気送風機21、又は、幾つかの他の乾燥手段を備えていてもよい。図2に一例として示されている実施形態では、こうした追加のゾーン22が、この事例では、光学的検出のためには提供されない対象物2又は容器4から処理流体5を能動的に除去するための別の処理ゾーン15に対して平行に配置されている。能動的除去のための追加のゾーン22内では、光学的検出のためにそれぞれに提供される少なくとも1つの対象物2上の処理流体5が除去されることが可能であり、及び、処理流体5が可能な限り完全に且つ迅速に除去される。比較して述べると、これは、他の処理ゾーン15内で生じる、処理流体5を用いて処理された対象物2の受動的乾燥よりも迅速である。

図4が、金属材料を含む対象物を処理流体を用いて処理するための、別の採用随意に独自の実施形態を示し、及び、同一の照合番号と構成要素名称とが、図1から図3に関連して上述した部品と同一の部品を示すために使用されている。不要な繰り返しを回避するために、上述した図1から図3のより詳細な説明が参照されてもよい。

原則的に、図4に示されているように、検出がランダムに行われてもよい。例えば、特定の時点において、処理流体5を用いて処理された対象物2又は容器4が、図4に示されているように、金属材料を含む少なくとも1つの部分19を光学的に検出するために、コンベア手段11から取り出され、及び、別個に配置されている制御ゾーン17に搬送されてもよい。ランダムなサンプルが、手作業で、即ち、例えば操作員によって手で拾い上げられ、この場合に、光学的に検出されるべき対象物2はコンベア手段11から拾い上げられることが可能であり、この対象物2を拭くことによって乾燥させられ、及び、その後に、制御ゾーンに送られる。図4に示されているように、当然であるが、この取り出しプロセスは、さらに、機械によって行われてもよく、特に、例えば取り出し機構23によって、自動的に行われてもよい。こうした取り出し機構23は、光学的検出のために提供されるように、それぞれに少なくとも1つの対象物2又は容器4を把持し又は取り出すための、機械的把持装置、真空圧で動作させられる吸引タイプの把持要素、又は、任意の他の把持装置であってもよい。あるいは、代替案としては、少なくとも1つの部分19を光学的に検出するために提供される個別の処理された対象物2が、更に、旋回可能なデフレクター手段によって、例えば、デフレクター要素又はバッフルプレートによって、取り出され、このデフレクター手段の後に、分離され又は偏向させられた対象物2が制御ゾーン17の中を通して搬送される。

図4に一例として示されている実施形態の場合には、光学的検出のために提供される少なくとも1つの対象物2を、別個に配置されている制御ゾーン17の中を通して搬送するために、別のコンベア装置24が備えられている。さらに、この図に部分的に示されている装置1又は殺菌装置3の場合には、別のコンベア装置24が、さらに、対象物2が制御ゾーン17の中を通して搬送される前に、光学的検出のために提供される少なくとも1つの対象物2から、それぞれに、処理流体5を除去し及び/又は処理流体残留物を除去するために、光学的検出のために提供される対象物2をそれぞれに追加のゾーン22の中を通して搬送する。

図5が、金属材料を含む対象物を処理流体を用いて処理するための、別の採用随意に独自の実施形態を示し、及び、同一の照合番号と構成要素名称とが、図1から図4に関連して上述した部品と同一の部品を示すために使用されている。不要な繰り返しを回避するために、上述した図1から図4より詳細な説明が参照されてもよい。

図5は、金属材料を含む検査対象物25の少なくとも1つの部分19を光学的に検出するための、検査対象物25がコンベア手段11上に配置されており且つ色検出用検出装置18が制御ゾーン17内に配置されている装置1の一実施形態の例を示す。空間を節約するために、こうした検査対象物25は、例えば、コンベア手段11の周辺領域内に配置されてもよい。さらに、こうした検査対象物25は、その他の処理された対象物2に比較して小さい寸法であってもよい。このことが、制御ゾーン17のために必要な寸法に関して利点をもたらし、及び、この場合には、この制御ゾーン17は、同様に比較的小さい寸法を有するように設計されることが可能である。

図5に示されている一実施形態の例では、検査対象物25は、処理される対象物2と共に処理流体を用いて処理される。このために、検査対象物25は、処理される対象物2と共に1つ又は複数の処理ゾーン6の中を通して搬送されることが可能である。処理流体5を用いて処理された後に、金属材料を含む検査対象物25の部分19は、色検出用検出装置18によって光学的に検出されることが可能である。

こうした検査対象物25が、例えば変色を特に被りやすい、処理される対象物2の部分を模倣するか又はモデル化するために使用されてもよい。例えば、缶タイプのアルミニウム容器4が、処理装置1の一例として示されている殺菌装置3の中で処理される場合に、検査対象物25は、アルミニウム容器4のクロージャータブ又はいわゆるステイオンタブの形態で提供されてもよい。アルミニウム容器4のこうしたクロージャータブ及び/又はオープニングタブは、殺菌のための処理の過程の中で変色又はウォーターステイニングを特に被りやすいことが判明している。

さらに、図1から図5に示されているように、周囲光を隔てる及び/又は遮断するための手段26を有するそれぞれの制御ゾーン17と、少なくとも1つの対象物2の少なくとも1つの部分19をそれぞれに白色光で照明するための照明装置27、特にLED照明装置とを提供することが、好ましいだろう。このようにして、制御ゾーン17内の色検出用検出装置18の検出範囲が、周囲光から少なくとも概ね閉鎖されるか又は遮断されることが可能であり、及び、光学的に検出される少なくとも1つの対象物2の少なくとも1つの部分19が、それぞれに照明装置27、特にLED照明装置によって、白色光で照明されることが可能である。

これらの特徴又は措置の結果として、光学的検出のために提供される少なくとも1つの対象物2の金属材料を含む少なくとも1つの部分19に関する光学検出条件が、可能な限り均一に且つ再現可能にされることが可能である。それぞれの周囲光を隔てる及び/又は遮断するための手段26が、例えば、制御ゾーン17のための不透光性壁タイプの包囲要素又は遮断要素28の形態で備えられてもよく、これによって図1から図4に示されているように、トンネル型又は屋根型の遮断要素によって包囲されている制御ゾーン17が提供される。

白色光照明装置27が、1つ又は複数の光源29、好ましくはLED光源を備えてもよい。制御ゾーン17内のLED光源29の個数と配置は、それぞれに検出のために提示される少なくとも1つの対象物2又は容器4の少なくとも1つの部分19が、白色光を用いて十分に且つ可能な限り均一に照らされるか又は照明されるように、自由に選択されてもよい。

さらに、図1から図5に見てとれるように、色検出用検出装置18は、撮像及び/又はカラー撮像検出手段30、特にカラーカメラを備えてもよい。したがって、光学的に検出されるそれぞれに検出される少なくとも1つの対象物2の少なくとも1つの部分19が、装置1の動作中に、撮像検出手段30、特にカラーカメラによって、検出され、及び/又は、撮像されることが可能である。

カラー画像を検出することは、特に、評価装置20による比色法評価のために選択肢が増加させられることを可能にする。これに関連して、少なくとも1つの部分19の光学的に検出された画像が部分画像31の形に分解され、及び、各々の分解画像31が、図6に概略的に示されているように、別々に比色法によって評価される。このようにして、少なくとも1つの検出部分19における変色が、分解を使用して領域又は部分画像に基づいて分析されることが可能である。このことが、例えば、最大の変色を示す箇所又は範囲が識別されることを可能にする。

原則的に、図1から図5にそれぞれに概略的に示されているように、評価装置20は、色検出用検出装置18から別個に構造的に配置されている。任意のタイプのデータ伝送手段が、原則的に、光学的に検出されたデータを評価装置20に伝送するために使用されてもよい。図1から図5に示されているように、有線式又は無線式の信号接続32が、色検出用検出装置18と評価装置20との間に備えられてもよい。評価装置20自体が、例えばPC又はタブレットのようなソフトウェア制御可能コンピューターユニットの形態で実現されてもよい。しかし、原則的に、評価装置20は、検出装置18の一体的な構成要素であってもよく、例えば、カラーモデルに基づいた一体型の評価装置20を伴うカラーセンサーであってもよい。

評価装置20による比色法評価は、少なくとも1つの対象物2の少なくとも1つの光学的に検出される部分19が、それぞれに、L*a*b*色空間において比色法によって評価され、及び、L*色値及び/又はa*色値及び/又はb*色値が、評価に基づいて、比色法によって測定されるように、実行されることが好ましいだろう。

L*a*b*色空間は、あらゆる装置とは無関係であり、且つ、人間の知覚に可能な限り類似した形に定義されている、比色法評価のためのカラーモデルを構成する。したがって、金属材料のあらゆる変色が、さらに、変色に対する人間の知覚に関して、可能な限り効果的に評価されることが可能である。

アルミニウム材料を含む容器4と、食品材料を充填される対象物2とのために設計されている、図1から図5に装置1の一例として示されている殺菌装置3では、対象物は、殺菌のために、温度調節された水性処理流体5を用いて処理されることが可能である。水性処理流体5を用いるアルミニウムを含む対象物2に関するこうした処理及び/又はプロセスによって、アルミニウム材料のいわゆるウォーターステイニングが頻繁に生じる。しかし、ウェットストレージストレインとして知られているアルミニウム材料のこの変色は、検出及び/又は評価が困難であることが多い。こうした場合には、b*色値が、比色法に基づいて数値的に生成又は測定されることが可能である。b*色値は、ウェットストレージストレインの比色法評価に特に適している。特に、ウォーターステイニングに起因する茶色又は黒色の変色が、b*色値を測定するために比色法を使用して特に適切に評価されることが可能であるということが明らかになっている。特に、ウェットストレージストレインの発生時には、より大きな正の値に向かうb*色値の著しい増大が、非処理のアルミニウム材料又は清浄なアルミニウム表面に比較して、確認又は観察されることが可能である。代替案として、及び/又は、追加的に、少なくとも1つの光学的に検出される部分19内で、光学的に検出されるウェットストレージステイニングが生じる場合には、比色法評価が、更に、L*色値を測定することによって行われてもよく、及び、この比色法評価は、それぞれの色の明度又は輝度を明示する。

正確に行われる比色法評価とは無関係に、閾値が、比色法によって測定される1つ又は複数の色値に関してそれぞれに設定されてもよく、及び、1つ又は複数の色値が、相関した閾値に対して比較される。原則的に、相関した閾値は、比色法及び/又は評価によって測定されたあらゆる色値に関してそれぞれに設定されることが可能である。その後に、色値をそれぞれに関連付けられた閾値と比較することによって、変色の度合いが、効率的に測定され、及び、評価され、及び/又は、コンピューターによって数値分析されることが可能である。

原則的に、比色法評価の過程中に、色値が、例えば図1の操作員のような人間によって、測定及び評価されることが可能であり、及び/又は、例えば、それぞれの閾値と比較されることが可能である。しかし、処理プロセスの効率的な自動化を実現するという観点からは、さらに、制御技術を使用して、言い換えると、比色法によって測定された色値を、対応する色値に関する設定された及び/又は記憶された閾値に対して比較することによって、これらのプロセスが自動化されることが有利だろう。

色値に関する1つ又は複数の閾値が、例えばデータ処理システムを使用して、評価装置20自体に記憶されることが可能である。しかし、評価装置20は、さらに、図1に概略的に示されているように、信号伝送によって制御装置33に接続されてもよい。この場合に、1つ又は複数の閾値が、データ処理システムを使用して制御装置33内に記憶されることも可能である。

しかし、これに関連して、設定された閾値が、この閾値に相関した色値によって超えられる場合には、1つの措置が実施されるか、又は、幾つかの措置が実施される。例えば、この措置が警報を起動することであることが都合が良いことがある。原則的に、及び、それぞれの処理プロセスに応じて、例えば、コンベア手段11を停止させること、及び/又は、1つ又は複数の処理ゾーンに対する処理流体の取入れを停止させることによって、この方法の実行が停止させられてもよい。こうした措置が、この装置の操作者によって手動で開始させられることも可能である。

しかし、例えば、図1に示されているように、制御装置33によって、自動的に及び/又は制御技術を使用して、例えば、警報、又は、処理の停止のような、措置を始動することが好ましいだろう。

殺菌装置3に基づいた図1に示されている装置1の一実施形態の例では、この措置が、例えば、処理流体5の化学的組成を変化させることであってもよい。特に、アルミニウム材料を含む対象物2又は容器4のウォーターステイニングを防止するという観点からは、水性処理流体5のpH値が調整されてもよく、及び/又は、処理流体5に添加される反応抑制剤(特に、ホスホン酸塩)、及び/又は、水硬度調整剤が、処理流体5に添加されてもよい。

図1に示されているように、制御技術を使用して自動化された形でこうした作用を実行するために、制御装置33は、例えば、信号伝送によって制御システムによって作動させられることが可能な、図1に概略的に示されている弁34及び/又はポンプ35のような、適切な協働手段に接続されてもよい。このようにして、例えば化学物質タンク36から処理流体に対する適切な化学物質を計測して配送するために、制御システム、及び/又は、この制御システムによって起動させられるポンプ35によって、弁34が開かれることが可能である。したがって、図1に示されている化学物質タンク36は、例えば、酸、及び/又は、塩基、及び/又は、反応抑制剤、及び/又は、硬度調整剤、及び/又は、他の化学物質を含んでもよい。

対象物2を処理するために処理流体5が繰り返し使用される場合には、1つの措置が処理流体5を部分的に又は完全に交換してもよく、言い換えると、処理流体5を新鮮な処理流体5で少なくとも部分的に交換してもよい。1つ又は複数の処理ゾーン6の処理流体5が回路を通して繰り返し循環させられる方法の場合に、この措置は特に有利である。

しかし、代替案として、又は、追加的に、その措置が、1つ又は複数の処理ゾーンの中を通る対象物2の搬送速度を変化させること、又は、搬送を停止させることであってもよい。最後に、処理流体を用いた金属材料を含む対象物の処理によって引き起こされる変色を防止するために、さらに、その措置が、処理ゾーン6の中に送り込まれる処理流体5の取入れ温度を変化させることであることも、好都合だろう。

具体例として示されている実施形態が実現可能な変形例を示し、及び、本発明は、具体的に示されている変形例だけに特に限定されるものではなく、及び、この代わりに、個々の変形例が互いに異なる組合せの形で使用されてもよく、及び、これらの実現可能な変形例が、開示されている技術的教示からすれば、当業者の理解の範囲内に含まれるということが、この段階で指摘されなければならない。

保護範囲が特許請求の範囲によって定義される。しかし、特許請求の範囲の記載を解釈するために、説明と図面とを参照してもよい。説明され図示されている実施形態の様々な例からの個々の特徴とその特徴の組合せとが、更に、本発明によって提案される解決策の独立した実施形態と見なされてもよい。本発明によって提案される個別の解決策の基礎をなす目的が、本説明の中に見いだされるだろう。

本説明における値の範囲に関するすべての数値が、あらゆる及びすべての部分範囲(part range)を含むことを意味するものとして解釈されなければならず、この場合に、例えば、1から10の範囲が、1の下限値から始まって10の上限値で終わるすべての部分範囲を含み、即ち、1以上の下限値から始まり10以下の上限値で終わるすべての部分範囲、例えば、1から1.7、又は、3.2から8.1、又は、5.5から10を含むものとして理解されなければならない。

最後に、よい指示のために、構造のより明瞭な理解を実現するために、要素が、特定の度合いのスケール、及び/又は、拡大されたスケール、及び/又は、縮小されたスケールで示されているということが指摘されなければならない。

1 装置 2 対象物 3 殺菌装置 4 容器 5 処理流体 6 処理ゾーン 7 取入れ手段 8 パイプライン 9 分配器手段 10 外面 11 コンベア手段 12 搬送方向 13 加熱手段 14 冷却手段 15 処理ゾーン 16 収集容器 17 制御ゾーン 18 検出装置 19 部分 20 評価装置 21 高温空気送風機 22 ゾーン 23 除去機構 24 コンベア装置 25 検査対象物 26 手段 27 照明装置 28 遮断要素 29 光源 30 検出手段 31 部分画像 32 信号接続 33 制御装置 34 弁 35 ポンプ 36 化学薬品タンク

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