Carbon conversion system with integrated treatment zone

申请号 JP2012555269 申请日 2011-03-01 公开(公告)号 JP2013521345A 公开(公告)日 2013-06-10
申请人 プラスコエナジー アイピー ホールディングス、エス.エル.、ビルバオ、シャフハウゼン ブランチ; 发明人 ベーコン、マーク; ザンガリス、アンドレアス; フィーズビー、ダグラス、マイケル; グラベル、ロバート、エー.;
摘要 4つの機能ユニットを有する炭素変換システムであって、各ユニットがひとつまたは複数のゾーンから成り、炭素系原料から合成ガスおよびスラグへの変換を全体的に最適化するために各ユニットが統合化されているもの。 システムの各ゾーン内で起こる処理は、例えば各ユニットの設計と、統合制御システムにより各ゾーン内の状態を管理することなどにより最適化することができる。
权利要求
  • 炭素系原材料を合成ガスとスラグに変換するための炭素変換システム。 ただし、炭素変換システムは次のものから成る。
    (i) 炭素系原材料を一次オフガスとチャーを含む加工原材料とに変換する一次プロセスユニット。 一次プロセスユニットは2つ以上の処理ゾーン、横移動システム、ひとつまたは複数の原材料取入口を持ち、それぞれの処理ゾーンに熱を伝えるための加熱手段に運転的に接続している。
    (ii) チャーから成る処理済み原材料を一次プロセスユニットから受け入れ、それを固形残渣と二次オフガスに変換するように設計された二次プロセスユニット。
    (iii) プラズマ源をひとつまたは複数持ち、二次プロセスユニットと運転的に連動した溶融ユニット。 溶融ユニットは固形残渣をガラス化し、オプションとして溶融ユニットガスを生成する。
    (iv) オフガスを合成ガスに改質するための改質ユニット。 改質ユニットは入力ガス内の微粒子含有量を減らすためのひとつまたは複数の粒子分離装置を備え、改質ユニットの少なくとも一部にエネルギーを供給するためのひとつまたは複数のエネルギー源を備えている。
    (v) 炭素変換システムの運転パラメータのひとつまたは複数を一定に保つ制御システム。
  • 請求項1の炭素変換システムであって、その横移動システムが移動グレートであるもの。
  • 請求項1または2の炭素変換システムであって、そのひとつまたは複数の粒子分離装置がひとつまたは複数のサイクロン式分離機を含むもの。
  • 請求項3の炭素変換システムであって、そのひとつまたは複数の粒子分離装置が直列配置されたもの。
  • 請求項3の炭素変換システムであって、そのひとつまたは複数の粒子分離装置が並列配置されたもの。
  • 請求項1から5までの何れかの炭素変換システムであって、その一次プロセスユニットが更にプロセス添加物の注入口をひとつまたは複数有するもの。
  • 請求項1から5までの何れかの炭素変換システムであって、その一次プロセスユニットが更に、そのユニット中で物質を移送しプロセスガスを供給するためのモジュール式の横移動システムを有するもの。
  • 請求項1から7までの何れかの炭素変換システムであって、その二次プロセスユニットと溶融ユニットとがゾーン間領域を介して相互に接続しており、そのゾーン間領域に二次プロセスユニットと溶融ユニットとの間の物質の流れを制限するための障壁を配したもの。
  • 請求項8の炭素変換システムであって、障壁がゾーン間領域の縦軸におおよそ平行に配置されたもの。
  • 請求項8の炭素変換システムであって、障壁がゾーン間領域の縦軸におおよそ垂直に配置されたもの。
  • 請求項1から10までの何れかの炭素変換システムであって、改質ゾーンがひとつまたは複数のプラズマトーチを有するもの。
  • 说明书全文

    本発明は炭素系原料のガス化に関するもので、特に炭素系原料を合成ガスとスラグに変換する統合化された処理ゾーンを有する二次処理システムに関するものである。

    発明の背景

    ガス化は、都市固形廃棄物(MSW)や石炭のような炭素系原料を可燃ガスに変換する処理過程である。 生成されるガスは、発電や蒸気の生成のほか、化学物質や液体燃料の生産に利用することができる。

    一般にガス化プロセスでは、炭素系原料を、制御された量または微量または制御された微量の酸素と共に、場合により水蒸気も加え、加熱されたチャンバー(ガス化装置)に供給する。

    原材料が加熱されると、水分が最初に変化する。 乾燥原材料の温度が上昇するにつれ、熱分解が起こる。 熱分解では、原材料は通常水素、一酸化炭素、メタン、タール類、フェノール類、軽質な揮発性炭化水素ガスを放出しながら分解され、チャーと化する。

    チャーは、有機・無機化合物から成る固形残渣である。 熱分解後、チャーは乾燥原材料よりも炭素濃度が高く、活性炭素の原料となる可能性がある。 高温(1,200℃よりも高温)で稼動するガス化装置、または高温ゾーンを有するシステムでは、無機鉱物が融合またはガラス化され、スラグというガラス状溶融物質を形成する。

    この背景情報は、申請者の見解で本発明に関係がある可能性があると判断する情報を開示する目的で提供する。 上記の何れの情報も本発明に対する先行技術であると認める事は必ずしも意図しておらず、認めていると解釈されるべきものでもない。

    本発明の目的は、炭素系原料を合成ガスとスラグに変換する、炭素変換システムを提供することである。 本発明の1つの態様では、炭素系原料を合成ガスとスラグに変換する炭素変換システムが提供され、
    (i)炭素系原料を一次オフガスとチャーを含む加工原材料に変換する一次プロセスユニットであって、2つ以上の処理ゾーン、横移動システム、1つまたは複数の原材料のインプットから成り、処理ゾーンに熱を供給するための加熱手段と作動連結されることを特徴とする一次プロセスユニットと、
    (ii)一次プロセスユニットからチャーを含む加工原材料を受けるよう構成され、加工原材料を固形残渣と二次オフガスに変換するように構成された二次プロセスユニットと、
    (iii)1つまたは複数のプラズマ源を有する二次プロセスユニットと作動連結される溶融ユニットであり、固形残渣をガラス化し、場合により、溶融ユニットのガスを生成するように構成された溶融ユニットと、
    (iv)オフガスを合成ガスに改質するための改質装置であって、投入ガスに含まれた微粒子を減らすための1つまたは複数の粒子分離装置と、改質装置の少なくとも一部にエネルギーを供給するように構成された1つまたは複数のエネルギー源から成る改質装置と、
    (v)炭素変換システムの1つまたは複数の作動パラメータを調節するように構成された制御システムを有することを特徴とする炭素変換システム。

    本発明のこれらの特徴および他の特徴は、添付図面を参照して、以下の詳細な説明においてより明らかになるであろう:

    図1Aは炭素変換システムの例示的な実施形態を示しており、前記システムは、一次プロセスユニット1、二次プロセスユニット2、溶融ユニット3、ガス改質装置4を含む4つの機能ユニットから構成される。 図に示されるように、前記一次プロセスユニット1は、前記二次プロセスユニット2に連結され、二次プロセスユニット2は順次、溶融ユニット3に連結される。 前記ガス改質装置4は、一次プロセスユニット1、二次プロセスユニット2、前記溶融ユニット3のそれぞれに作動連結される。 図1Bは、原材料のインプット(1001)を有する前記一次プロセスユニット(1000)、前記二次プロセスユニット(1201)とプラズマ源(1301)を有する溶融ユニット(1250)、前記サイクロン式分離装置(1400)とプラズマ源(図示なし)を有する前記ガス改質装置(1300)の実施形態の1つを示したブロックフロー図である。 図1Bから1Jは、本発明の様々な実施形態において、前記ガス改質装置(1300)の前記サイクロン式分離装置(1400)に関連するプラズマ源(1301)の位置を詳述したブロックフロー図である。 任意選択のスラグ粉砕装置(1251)、回収熱交換器(1500)、微粒子リサイクル(1202)もまた図示されている。

    図2は、前記炭素変換システムの1つの実施形態の横断面の模式図であり、可動グレート(1003)と原材料のインプット(1001)を有する一次プロセスユニット(1000)、スラグ排出口(1252)を有する複合縦置き二次プロセスおよび溶融ユニット(1200)、前記ガス改質装置の軸流サイクロン式分離装置(1401)を詳述している。 この略図では、前記プラズマ源は図示されていない。

    図3Aと3Bは、前記炭素変換システムの1つの実施形態の模式図であり、様々な機能ユニットと、ガスおよび、合成ガス対空気熱交換器(1500)(回収熱交換器とも呼ばれる)から熱風(1503)の形でリサイクルされた熱のフローを詳述している。 前記合成ガス対空気熱交換器は、前記ガス改質装置(1300)から排出される高温合成ガス(1501)から顕熱を回収する。 また、サイクロン式分離装置(1401)を備えており、顕熱を外気(1502)に移送して、前記一次プロセスユニット(1000)、複合縦置き二次プロセスおよび溶融ユニット(1200)の前記エアボックス(1503)、軸流サイクロン(1401)を有する前記ガス改質装置(1300)に熱風(1503)を供給する。 図3Aは1つの実施形態であり、前記回収熱交換器(1500)が前記ガス改質装置(1300)に直接連結していないことを示している。 図3Bは1つの実施形態であり、前記回収熱交換器(1500)が前記ガス改質装置(1300)に直接連結されていることを示している。

    図4は、前記炭素変換システムと、回収熱交換器(1500)を含む下流装置の1つの実施形態を通る物質およびガスの動きを詳述したブロックフロー図である。 炭素系原料(1002)は前記一次プロセスユニット(1000)に入り、その中で、前記炭素系原料からの一切の水分が除去され、前記原料の揮発性コンポーネントが熱風(1505)による加熱で揮発することで、チャーを含む加工原材料(1003)が供給される。 前記二次プロセスユニット(1201)は、前記一次プロセスユニット(1000)から前記加工原材料を受け取り、この加工原材料を残留物(1206)とオフガス(1205)に変換する。 前記熱風は、場合により、回収熱交換器(1500)または、外気あるいは冷気(1502および1504)を加熱する混焼バーナー(1253)によって供給される。 前記一次プロセスユニット(1000)および二次プロセスユニット(1201)からのガス(1204/1205)は、前記ガス改質装置の前記サイクロン式分離機(1400)に入り、プラズマ処理(1301)の前に、オフガス微粒子含有量を低減させる。 微粒子含有量(1403)の低減したオフガスにプラズマ処理が施される。 前記プラズマ処理から排出した高温合成ガス(1501)は、任意の再利用のために顕熱が回収される回収熱交換器(1500)を通過する。 冷却された前記合成ガス(1501)は、場合により、下流ガス調節システム(1600)において精製または洗浄される。 清浄または洗練されたガスは、エンジン(1602)に使用する前に適切なタンク(1601)に保管することができる。 このブロックフロー図は、システムに戻る粒状物質(1402)の再循環を示している。

    図5は、前記炭素変換システムと、下流装置の1つの実施形態を通る物質およびガスの動きを詳述したブロックフロー図である。 このブロックフロー図は、システムに戻る前記粒状物質(1402)の別の再循環を示している。

    図6は、炭素変換システムの1つの実施形態を示すブロックフロー図であり、任意選択の投入添加物(1004)を詳述している。 この添加物には、水蒸気、空気、O

    2 、N

    2 、オゾン、触媒、融剤、水、吸着剤、高炭素インプットが含まれるが、これらに限定されない。 各添加物の矢印は、単独の添加物または複数の添加物のどちらでもよい。 この添加物(1つまたは複数)は、混合させて投入しても、別々の添加物投入装置(および、所定の機能ユニット内の複数の場所)を介して投入してもよい。 前記一次プロセスユニット(1000)、サイクロン(1400)を有するガス改質装置(1300)、前記二次プロセスユニット(1201)が詳述されている。 原材料(1002)インプット、加工原材料(1003)、粒状還元オフガス(1403)もまた図示されている。

    図7Aから7Fは、前記変換システムの様々な実施形態のトップダウンビューを示した模式図である。 各図は、サイクロン式分離機(1400)を有する前記ガス改質装置(1300)内の様々なプラズマトーチ(1301)の姿勢を示している。 回収熱交換器(1500)は、高温合成ガス(1501)からの顕熱を回収し、その顕熱を外気(1502)に移送して、前記変換システムの様々な機能ユニットに熱風(1505)を供給する。 図7Aは、フローに並流する2つのプラズマトーチが順番に設置されている様子を示している。 図7Bは、フローの方向を促進する前記ガス改質装置の直線ラインに2つのプラズマトーチが一緒に設置されている様子を示している。 図7Cは、前記ガス改質装置の最初のに2つのプラズマトーチが設置されている様子を示している;1つはガスフローの方向に沿っており、もう1つは向流である。 図7Dは、フローに向流する2つのプラズマトーチが順番に設置されている様子を示している。 図7Eは、ガスフローの方向に向流する前記ガス改質装置の直線ラインに2つのプラズマトーチが一緒に設置されている様子を示している。 図7Fは、ガス改質装置の最後の角に2つのプラズマトーチが設置されている様子を示している;1つはガスフローの方向に沿っており、もう1つは向流である。

    図8Aから8Gは、前記変換システムの様々な実施形態のトップダウンビューを示した模式図である。 各図は、前記ガス改質装置内の様々なプラズマトーチの姿勢を示している。 図8Aは、前記ガス改質装置のプラズマ処理ゾーンが垂直になっている実施形態を示している。 パート(i)は、ガス旋回を促進するように前記プラズマトーチが配置されている。 パート(ii)は、(ガス旋回と向き合う角度で)ガスの混合を促進するように前記プラズマトーチが配置されている。 図8Bでは、2つのプラズマトーチが順番に設置されており、フローに対して、1つ目は向流、2つ目は並流している。 図8Cでは、2つのプラズマトーチが順番に設置されており、合成ガスフローに対して、1つ目は並流、2つ目は向流している。 図8Dでは、2つのプラズマトーチが前記ガス改質装置内でお互いに近似して設置されており、この2つのトーチは、前記合成ガスフローに対して、1つ目は向流、2つ目は並流している状態で順番に設置されている。 図8Eでは、2つのプラズマトーチが前記ガス改質装置内でお互いに近似して設置されており、この2つのトーチは、前記合成ガスフローに対して、1つ目は並流、2つ目は向流している状態で順番に設置されている。 図8Fでは、合成ガスとプラズマを最大限に混合するため、2つのプラズマトーチが前記ガス改質装置内でお互いに近似して設置されており、このつのトーチは、前記合成ガスフローに対して、1つ目は向流、2つ目は並流している状態で順番に設置されている。 図8Gでは、合成ガスとプラズマを最大限に混合するため、2つのプラズマトーチが前記ガス改質装置内でお互いに近似して設置されており、この2つのトーチが互いに隣接し、前記合成ガスフローに対して垂直となるように設置されている。

    図9Aから9Iは、前記変換システムの様々な実施形態のトップダウンビューを示した模式図である。 各図は、前記ガス改質装置内の様々なプラズマトーチの姿勢を示している。 これらの図は、プラズマトーチ、触媒(1302)、水素活性剤、バックドラフト管のような精製技術を取り付けることで可能となる多数の模範的な組み合わせを示している。 ここで、1つの装置が1つの姿勢で示されるところでは、別の装置で置き換えることができる。 図9Aでは、合成ガスとプラズマを最大限に混合するため、2つのプラズマトーチが前記ガス改質装置内でお互いに近似して設置されており、この2つのトーチが互いに隣接し、フローに対して、1つ目は並流、2つ目は向流となるように設置されている。 図9Bでは、ガスとプラズマを最大限に混合するため、2つのプラズマトーチが前記ガス改質装置内でお互いに近似して設置されており、この2つのトーチが互いに垂直となり、ガスフローに対して、両方とも並流となるように設置されている。 図9Cでは、合成ガスとプラズマを最大限に混合するため、2つのプラズマトーチが前記ガス改質装置内でお互いに近似して設置されており、この2つのトーチが互いに垂直となり、合成ガスフローに対して、両方とも向流となるように設置されている。 図9Dは、水素活性剤が取り付けられた前記ガス改質装置を示している。 図9Eは、水素活性剤とプラズマトーチが取り付けられた前記ガス改質装置を示している。 図9Fは、プラズマトーチ間に触媒ベッドが取り付けられた前記ガス改質装置を示している。 図9Gは、触媒ベッド、水素活性剤、プラズマトーチが取り付けられた前記ガス改質装置を示している。 図9Hは、前記サイクロン式分離機にガスが入る前にプラズマプルームが形成される1つの実施形態を示している。 図9Iは、混合の改善を目的にバックフロー管が取り付けられたガス改質装置を示している。

    図10は、前記変換システムの1つの実施形態のトップダウンビューを示している。 この図は、サイクロン式分離機と、前記プラズマトーチを格納した拡張部分を有するガス改質装置を示している。 前記トーチは、お互いに向き合うように配置されているが、混合を促進し、不必要な摩耗や劣化を回避するために補われている。

    図11Aから11Fは、前記炭素変換システムの様々な実施形態を示した側面図であり、前記ガス改質装置とプラズマ配置を詳述している。 図11Aは、前記サイクロン式分離機アウトプットに設置されたプラズマトーチを示している。 前記サイクロン式分離によって回収された微粒子は、追加処理のため前記炭素回収装置に導かれる。 図11Bは、前記サイクロン式分離機内に設置されたプラズマトーチを示している。 回収された微粒子用の任意選択の処理経路は、点線で示されている。 図11Cは、前記サイクロン式分離機の下部に設置されたプラズマトーチを示している。 このプラズマトーチは、最小限の粒状物質で触媒プラズマをガスの方向に向けるため、上方のセンターボルテックスに向けられている。 図11Dは、微粒子重質アウターガスボルテックスと微粒子軽質インナーボルテックスが必要以上に混合しないように、前記サイクロン式分離機内のドロップ管の端部手前に設置された、プラズマトーチを示している。 図11Eは、前記サイクロン式分離機の下部に設置されたプラズマトーチを示している。 このプラズマトーチは、最小限の粒状物質で触媒プラズマをガスの方向に向けるため、上方のセンターボルテックスに向けられている。 前記プラズマトーチ周辺の空間を追加することにより、前記サイクロン式分離機によって捕集された粒状物質はより自由に外に出ることができる。 図11Fは、前記サイクロン式分離機の下部に設置されたプラズマトーチを示している。 このプラズマトーチは、最小限の粒状物質で触媒プラズマをガスの方向に向けるため、上方のセンターボルテックスに向けられている。 前記プラズマトーチ周辺の空間を追加することにより、前記サイクロン式分離機によって捕集された粒状物質がより自由に外に出ることができるが、干渉を軽減してトーチの配置を容易にするため、前記捕集ホッパーを横にずらす。

    図12は、前記サイクロン式分離機の出口にプラズマが備えられた、前記炭素変換システム1つの実施形態を示している。

    図13Aから13Dは、前記サイクロン式分離機(1つまたは複数)が前記変換システムを格納するシェルの外部にある様子を示した、炭素変換システムの1つの実施形態の様々な図を説明している。 図13Aは、水平ガス改質装置(1300)と外気(1502)を加熱する垂直回収熱交換器(1500)を有する垂直サイクロン式分離機(1506)を示している。 本図は、他の一次プロセスユニット(1000)と複合縦置き二次プロセスおよび溶融ユニット(1200)の上にかかる形で設置された前記ガス改質装置(1300)を示しているが、前記一次プロセスユニットの脇または垂直姿勢での設置も可能である。 本実施形態における前記回収熱交換器の配置により、回収熱交換器を特別な形にすることなく、前記一次プロセスユニット(1000)と前記複合縦置き二次プロセスおよび溶融ユニット(1200)に伸びる前記熱風配管を最小限に抑えることができる。 図13Bは、プラズマあるいはプラズマ熱の代替物および熱風(1505)が添加され、様々なサイクロン式分離機からのオフガスが混合する、図13Aの実施形態の上面図を示している。 図13Cは、オフガスが前記一次プロセスユニットおよび二次プロセスユニットを離れ、外部サイクロン式分離機(1つまたは複数)に向かう、図13Aの実施形態の中央上面図を示している。 図13Dは、スラグ化の最終処理のため、固形残渣が前記溶融ユニットに送られる、図13Aの実施形態の中央上面図を示している。 この実施形態は、前記一次プロセスユニットの下部グレートと前記二次プロセスユニット内のエアボックスに熱風が追加される方法も示している。

    図14は、前記炭素変換システムの1つの実施形態の上面図を示した模式図であり、前記可動グレート(1003)および、2つのプラズマトーチ(1301)とサイクロン式分離機(1401)を有する前記水平置きガス改質装置を詳述している。 図14は、前記ガス改質装置と作動連結する任意選択の熱交換器または回収熱交換器(1500)について、さらに詳述している。

    図15から19は、様々なゾーンを詳述した前記炭素変換システムの様々な構成を示している。

    図20は、前記変換システムの1つの実施形態の前記一次プロセスユニットを詳述した模式図であり、前記耐火層/耐火物処理したチャンバー(一部)、原材料のインプット、横移動システム、任意選択のバッフル(1010)を示している。 投入の際に原材料を粉砕するための任意選択のブレーカ装置(1006)、任意選択のギロチン(1008)、水圧で動く往復運動器(1012)、バネ仕掛けのスクレイパープレート(1011)、ブラシ(1014)もまた示されている。 A、B、およびCは、プロセス添加物インプットを示している。

    図21は模式図であり、水平方向に空気を供給する前記炭素変換システムの1つの実施形態の前記一次プロセスユニットを詳述している。

    図22は、前記変換システムの1つの実施形態の前記一次プロセスユニットを詳述した模式図であり、前記耐火層/耐火物処理したチャンバー(一部)、原材料のインプット、横移動システム、任意選択のバッフル(1010)を示している。 投入の際に原材料を粉砕するための任意選択のブレーカ装置(1006)、任意選択のギロチン(1008)、油圧ピストン式エンジン(1012)、バネ仕掛けのスクレイパープレート(1011)、ブラシ(1014)もまた示されている。 穿孔のあるバッフル(1022)、原材料の高さ(1017)、反応物の高さ(1002)もまた示されている。

    図23は、前記変換システムの1つの実施形態の前記一次プロセスユニットを詳述した模式図であり、前記耐火層/耐火物処理したチャンバー(一部)、原材料のインプット、横移動システム、任意選択のバッフル(1010)を示している。 投入の際に原材料を粉砕するための任意選択のブレーカ装置(1006)、任意選択のギロチン(1008)、油圧ピストン式エンジン(1012)、バネ仕掛けのスクレイパープレート(1011)、ブラシ(1014)もまた示されている。 1つまたは複数の穿孔のあるバッフル(1022)が備えられている。 本実施形態では、チェーンを用いて前記穿孔のあるバッフル(1022)を吊るすことで動かすことができる。 原材料の高さ(1017)と反応物の高さ(1002)もまた示されている。

    図24は、ステップ状フロアの一次プロセスユニットを有する前記炭素変換システムの1つの実施形態のおけるステップの構造について詳述している模式図である。 厚膜メタル(1019)とセラミック・ブランク(1020)の交互層が示されている。 空気および/または水蒸気を導入するためのプレナムが破線で示されている(A、B、およびC)。 空気はヘッダー空間から前記プレナムに供給される。 各プレナムにはノズル(1021)が備えられている。 前記ステップは耐火層/耐火物(1018)で覆われている。

    図25は、前記炭素変換システムの前記一次プロセスユニット(1000)の1つの実施形態を詳述した模式図であり、前記耐火層/耐火物処理したチャンバー(一部)、原材料のインプット、横移動システム、任意選択のバッフル(1010)を示している。 投入の際に原材料を粉砕するための任意選択のブレーカ装置(1006)、任意選択のギロチン(1008)、油圧ピストン式エンジン(1012)、バネ仕掛けのスクレイパープレート(1011)、ブラシ(1014)もまた示されている。

    図26は、時計回りに動く前記横移動システムの1つの実施形態を示した詳細な側面図である。 一次プロセスユニットのフロアも示されている。 (1029)

    図27は、反時計回りに動く前記横移動システムの1つの実施形態を示した詳細図である。 前記駆動システム(1031)の1つの実施形態の詳細もまた示されている。

    図28は、図26と27に示された前記横移動システムの上面図である。

    図29Aと29Bは、前記一次プロセスユニット内の潜在的なクリンカー堆積に対応するためのスクレイパーシステム(1037)に対する1つの実施形態を示している。 図29Aは、プロセス添加物インプットA、BおよびC、スクレイプ・ギロチン(1036)、側壁にクレイパー用スリット(1038)、油圧ピストン式エンジン(1034)を詳述した側面図である。 図29Bは、前記正面図であり、前記添加物マニフォールド(1032)、往復ラム(1035)、前記スクレイパーの軌跡(1039)を詳述している。 場合により、前記スクレイパー(1037)は加熱される。

    図30は、潜在的なクリンカー(1046)堆積と一次プロセスユニット内の粘着性のある原材料(1047)に対応するためのスクレイパーシステムに対する1つの実施形態を示している。 図30は、油圧プッシャーシステム(1044)ガイド(1042)を示している。 上の層(1049)と現在の層(1041)もまた示されている。 場合により、前記スクレイパーは加熱される。 上部パネルは、「定位置」にあるラムを示している。 中間パネルは、除去された粘着性のある原材料と停止された冷却スクレイパーを示している。 下部パネルは、クリンカーを除去する前記高温スクレイパーを示している。

    図31は、方向を変えた添加物と前記一次プロセスユニット内の偏向段を示している。 上部パネルは、約20から30度傾斜している。 下部パネルは、20度未満の傾斜になっているが、場合により、上部をクリアオフするため、前記ラム上のエアボックスから水蒸気が噴射される。

    図32は、前記一次プロセスユニットの1つの実施形態におけるステップの構造を示している。 厚膜メタル(1019)とセラミック・ブランク(1020)の交互層が示されている。 空気および/または水蒸気を導入するためのプレナムが破線で示されている(A、BおよびC)。 空気はヘッダー空間から前記プレナムに供給される。 各プレナムにはノズル(1021)が備えられている。 前記ステップは耐火層/耐火物(1018)で覆われている。 1つの層におけるノズルの位置は、上または下の層のノズルの位置に対して千鳥状でもよい。 単層は、空気および/または水蒸気インプットを含んでいてもよい。 個々の層は、固体の単独段(1055)として、個々のバーの混合物(1054)として、または、前記バーの間に断熱材を挟んだ混合物(1053)として、形成することもできる。

    図33は、中央ヘッダーに接続された薄肉管を通して空気が注入されるキャスト耐火層/耐火物ブロック(1810)を備えた前記横移動システムの1つの実施形態を示している。 フレキシブルなステンレス鋼ホースとフランジ付きフィッティングにより、空気がブロックに接続されている。 各ブロックは、単遊転軸(1815)に取り付けられ、個々の油圧シャフトにより動いている。 水は各ブロックで冷却される。

    図34は、横移動システムの1つの実施形態を示している。

    図35は、前記横移動システムと空気注入の1つの実施形態を示している。 本実施形態において、ラム(1048)のわずか上の位置で空気注入(1052)される。 これは、部分的に燃焼が発生する前記「高温ゾーン」の位置を上昇させるために行われる。 前記ラム(1048)は、耐火層/耐火物の(1018)上にあり、熱風から防護される。 また、空気注入ヘッダー(1055)および前記固形残渣(1056)の最上層も示されている。

    図36は、前記一次プロセスユニットの送風の組み合わせと横移動システムの実施形態を示しており、前記エアボックス(1057)、空気経路(1058)、断熱材(1059)を詳述している。

    図37は、前記一次プロセスユニットの送風の組み合わせと横移動システムの1つの実施形態を示している。 前記ドラムは連続して回転し、前記グレートに沿って物質を移送する。 各ドラムにある羽根(1510)によって、空気のフローを対象エリアの範囲内に収めている。 前記ドラムの両端は厚膜セラミックのガスケットプレート(1512)で栓がされており、前記ドラムの圧バウンダリを維持して伸び差を出すため、前記外部ドラムにボルトで固定されている。 前記ドラムは、羽根によって他のドラムに接続された中央駆動シャフトによって動いている。 個々の駆動部は、交換を容易にするため、ドラムによって動いていることもある。 また、空気ダクト(1516)も示されている。 空気は、前記ドラム表面の穿孔を通って前記一次プロセスユニットに入る。 連続する一対のドラム間のステップは、物質の落下を促進する。

    図38は、前記一次プロセスユニットの送風システムと横移動システムの実施形態を示しており、前記エアボックス(1057)の上部に直接設置されている前記ラム(1048)を詳述している。 また、エアボックスの穿孔のある表面も破線で示されている。

    図39は、前記一次プロセスユニットの送風とラム横移動システムの1つの実施形態を示している。 本実施形態において、反りを軽減するため、前記エアボックス(1030)が、フローが連続的/減速しないエリアに熱風を注入するのみの非常に強力で頑丈な単独の鋼鉄として構成されている。 ラム(1048)のわずか上の位置で空気注入され、空間があれば、1つまたは複数の噴射口を備えたエアボックス孔(1060)を通っていく。 前記ラム(1048)は、耐火層/耐火物の(1018)上に設置される。 エアボックスと前記耐火層/耐火物の間に、パッキング断熱材(1062)が備えられている。 前記エアボックスには、さらに断熱材(1059)が備えられている。 また、前記空気注入ヘッダー(1055)とシール/シール材(1064)も示されている。

    図40は、空気注入システム上部設計の様々な実施形態を示している。 反りを軽減するため、前記エアボックス(1030)は、フローが連続的/減速しないエリアに熱風を注入するのみの非常に強力で頑丈な単独の鋼鉄として構成されている。 ラム(1048)のわずか上の位置で空気注入され、空間があれば、上部の位置が上昇した1つまたは複数の噴射口を通っていく。 前記ラム(1048)は、耐火層/耐火物の(1018)上に設置される。 エアボックスと前記耐火層/耐火物の間に、パッキング断熱材(1062)が備えられている。 前記エアボックスには、さらに断熱材(1059)が備えられている。 また、前記空気注入ヘッダー(1055)、シール/シール材(1064)、スペーシング(1066)も示されている。 反応物の上面は、線(1056)によって示されている。

    図41は、前記一次プロセスユニット(1000)のラム横移動システムの1つの実施形態を示しており、空気(1502)および水蒸気(1067)の注入を詳述している。 水蒸気を添加することで、温度を調節し、水蒸気ガス化を促進することができる。 本実施形態において、高温ゾーンからのラムをさらに緩衝するため、水蒸気の配管は空気の配管の下に設置される。 反応物の表面は、線(1056)によって示されている。

    図42は、前記一次プロセスユニット(1000)のラム横移動システムの1つの実施形態を示しており、空気(1502)および水蒸気(1067)の注入、前記空気注入ヘッダー(1055)を詳述している。 水蒸気を添加することで、温度を調節し、水蒸気ガス化を促進することができる。 本実施形態において、前記ベッドに注入される前に、前記水蒸気は空気と前もって混合している。 反応物の上面は、線(1056)によって示されている。

    図43は、前記一次プロセスユニットの1つの実施形態である多段式ラムシステムを示している。

    図44は、図43のグレート全体の等角図である。

    図45は、図43と44に示された単段式のグレート全体を示している。

    図46は、図45に示された単段の側面図である。

    図47は、前記炭素変換システムの1つの実施形態である複合二次プロセスおよび溶融ユニットを示しており、部分的に、補助バーナー(138および139)用の排水口、スラグ排出口(130)、エアボックス(135)とプラズマトーチ(140)を備えたゾーン特有の加熱システム(例:2つの温度ゾーンを確立できるシステム)を詳述している。 本実施形態において、前記障害物は、くさび形の取り付けれんが(150)によってゾーン間に取り付けられた複数の導管(151)を有する頑丈な耐火層/耐火物処理されたドーム(145)である。 この頑丈な耐火層/耐火物処理されたドームのサイズは、ドームの縁端とチャンバーの内壁との間に隙間ができる大きさになっている。 直径20から100mmの複数のアルミナまたはセラミックボール(165)が、前記耐火層/耐火物処理されたドームの上部に設置され、ベッドを形成し、熱風を拡散させ、灰へのプラズマ熱の移送を促進して、初期にその灰を溶かしてスラグ化する。 図47Aは、部分的な縦断面図である。 図47Bは、図47AのレベルAAで示された実施形態の横断面図である。 図47Cは、前記障害物と指示ウェッジの上面図である。

    図48は、前記炭素変換システムの1つの実施形態におけるゾーン間の障害物を様々な角度から示している。 前記障害物は、一連の相互接続した耐火層/耐火物処理したレンガ(245)から構成されている。 前記れんがは、近接するれんがの間に隙間(255)ができるよう、取り付け部材(250)上に設置されている。 また、前記スラグ排出口(230)、プラズマトーチ(240)、補助バーナーポート(239)も示されている。

    図49は、グレートを備えた前記炭素変換システムの1つの実施形態におけるゾーン間の障害物を示している。 前記グレートは、取り付けリング内に設置された、物理的に平行にのびる一連の耐火層/耐火物処理した管(345)から構成されている。 前記管は、隣接する管の間に隙間(355)ができるように取り付けられている。 場合により、直径20から100mmの複数のアルミナまたはセラミックボール(165)が、前記障害物の上部に設置され、ベッドを形成して拡散させ、灰へのプラズマ熱の移送を促進して、初期にゾーン間でその灰を溶かしてスラグ化する。 いくつかの実施形態においては、この物理的に平行にのびる耐火層/耐火物処理したライン管(345)の上部表面にある穿孔を通って、前記二次処理ゾーンに熱風が供給される。

    図50は、複合二次プロセスおよび溶融ユニットの1つの実施形態の一部を示している。 熱風は、エアボックス(135)を通って前記二次プロセスユニットに導入される。 前記エアボックスへの空気供給が調節可能であるため、変換プロセスの調整が可能となる。 場合により、前記水蒸気注入ポート(図示なし)を介して、前記二次プロセスユニットに水蒸気を注入することもできる。 ゾーン間は物理的障害物(145)から構成され、前記二次プロセスユニットから前記溶融ユニットへの物質のフローを導く。 直径20から100mmの複数のアルミナまたはセラミックボール(165)が、前記耐火層/耐火物処理されたドームの上部に設置され、ベッドを形成し、熱風を拡散させ、灰へのプラズマ熱の移送を促進して、初期にゾーン間でその灰を溶かしてスラグ化する。 前記溶融ユニットは、プラズマトーチ孔、チャンバーを予熱するバーナー(139)を調節するためのバーナー孔、熱風、炭素および/またはバッグ灰を含む様々なプロセス添加物用の様々な孔など、多様な孔から構成されている。 前記溶融ユニットは、プラズマトーチ(140)と接線方向に取り付けられた空気ノズル(141)を備えている。 また、スラグ排出口(130)も示されている。

    図51Aは、炭素変換システムの1つの実施形態において、炭素回収ゾーンでの溶融ユニットの各ポートが詳細に示された横断面図であり、そこには、酸素、および/または空気の吸気口(O)、炭素の吸気口(C)、プラズマトーチの複数ポート(P)、そして、1つのガスバーナーのポート(G)が示されている。 図51Bは、図51Aで示された実施形態の部分的な縦断面図である。 ここでは、スラグ堰(33)と急冷水槽(78)も示されている。

    図52は、炭素変換システムの1つの実施形態の部分的な縦断面図であり、溶融ユニットがプラズマ熱デフレクター(61)と共に詳細に示されている。 また、急冷水槽(78)も示されている。

    図53は、炭素変換システムの1つの実施形態を説明しており、ここでは、溶融ユニットが、スラグ混合を促進するスラグ水槽を形成する為のスラグ堰(33)も備えている事を示している。 また、プラズマ熱デフレクター(61)も示されている。

    図54は、炭素変換システムの1つの実施形態において、統合化された二次プロセス・溶融ユニット装置(1部)を示す部分的な縦断面図であり、水スプレーと制動チェーンを持つスラグ冷却システム(114)の詳細を示している。 加熱された空気は、エアボックス(135)を通して二次プロセスユニットへと送られる。 その中間部の領域は、物質の流れをその二次プロセスユニットから溶融ユニットへと導く物理的障壁(145)を形成している。 その溶融ユニットは、1つのプラズマトーチ(140)と接線方向に取り付けられた1つの空気ノズル(141)が装備されている。 また、スラグ出口(130)も示されている。

    図55は、複数のエアボックス(135)の詳細を示す炭素変換システムの1つの実施形態において、統合化された二次プロセス・溶融ユニット(1部)を部分的に示す縦断面図である。 その中間ゾーン領域は、物質の流れを二次プロセスユニットから溶融ユニットへと導く物理的障壁(45)を形成している。 その溶融ユニットは、プラズマトーチポートを含む幾つかのポートや、チャンバーを予熱するバーナー(139)を備える1つのバーナーポート、そして、熱風や炭素および/またはバグアッシュなどの様々なプロセス添加物のための複数のポートから成る。 その溶融ユニットには、1つのプラズマトーチ(140)と接線方向に取り付けられた空気ノズル(141)が装備されている。 また、1つのスラグ出口(130)と複数のアルミナ、或は、セラミックボール(165)も示されている。

    図56は,図55で示された実施形態での空気ボックスの全体を通して見た縦断面図である。

    図57は、図55で示された実施形態の接線方向に位置する吸入口とプラズマトーチの全体を通して見た縦断面図である。

    図58は、図55で示された様子を実施形態のバーナーのレベルでの縦断面図である。

    図59は、図55から図58における統合化された二次プロセス・溶融ユニットを異なる角度から説明している。 また、水スプレーと制動チェーンを含むスラグ冷却システム(114)も示されている。

    図60は、炭素変換システムの1つの実施形態において、統合化された二次プロセス・溶融ユニット(1部)を異なる角度から詳しく見た図であり、スラグ出口(430)と共に、空気インレット及びプラズマトーチ(440)とオプションの出湯とい(446)とを構成する領域特定加熱ユニット(例えば、2つの温度領域を設定できるようなシステムなど)の詳細を示している。 この実施形態では、二次処理ゾーンは、そのチャンバーの中心にあり、スラグ、或は、溶解ゾーンは、その周囲に向かって位置している。 そのチャンバーのフロアは、傾斜しており、二次処理ゾーンは、スラグゾーンの上流側になるので、これらゾーン間の物質が一方向に移動することを容易にしている。 この2つのゾーンは、中間ゾーン領域で区切られている。 その中間ゾーン領域は、二次処理ゾーンからスラグゾーンへの物質の移動を調整する物理的障壁から成る。 この場での実施形態では、その物理的障壁は、それぞれ縦横正確に取り付けられた耐火補強された穿孔のある一連のパイプ(445)から構成されている。 そのパイプの穿孔を通して熱風が二次処理ゾーンへと導入され、集積された加工済原材料の中心へと送られ、そこで加工済原材料の炭素を転換させ、溶解させる。 その空気は、そのパイプを冷却しながら底部から移動する際に僅かに加熱される。 スラグゾーンの空気インレット(441)を通して、空気がそれらパイプの列の外側に注入されることによりパイプの外側の表面をかなりの高温に保ち、それがスラグの凍結を防ぐ。 スラグゾーンの傾斜した底部は、残渣をそのチャンバー側へ排出する役割をしており、そのチャンバーには、残渣を溶解スラグへと溶かすプラズマトーチが設置されている。

    図61は、炭素変換システムの1つの実施形態において、統合化された二次プロセス・溶融ユニット(1部)を異なる角度から詳しく見た図であり、スラグ出口(430)と、空気インレット(ここには示されていない)とプラズマトーチ(540)で構成される領域特定加熱ユニット(例えば、2つの温度領域を設定できるようなシステム)の詳細を示している。 その中間ゾーン領域は、物質の移動を調整する物理的障壁から成る。 この場での実施形態では、その物理的障壁は、歯車状のドーム(545)から成る。

    図62は、炭素変換システムの1つの実施形態において、統合化された二次プロセス・溶融ユニット(1部)を異なる角度から詳しく見た図である。 スラグゾーンの床部は、回転式の傾斜した耐熱テーブルから成る。 そのテーブルトップの回転が、溶解スラグの排出を容易にする。 必要に応じて、そのテーブルには、プラズマ熱の移転を容易にする多数のセラミックボールを組み込むことが出来る。 スラグゾーンの床部は、処理ゾーンから持ち上げたり引き戻したりすることが出来る。 その耐火補強されたテーブルトップは、外部から設置されたモーター(847)と作動的に接続されている駆動シャフトの上に設置されている。 スラグフロアのアセンブリは、常時、中間ゾーン領域と炭素変換器ゾーンから取り外しが可能であり、清掃を容易にする為にレール上にある上昇するテーブルの上に設置されている。 その多数のセラミックボール(848)が、プラズマ熱の移転を促進する。 必要に応じて、水スプレーにより溶解スラグはスラグ出口(830)から退出し、固体化したスラグはそれを取り除く為に制動チェーンの上に落下する。 また、そのスラグ出口(830)、プラズマトーチ(840)、そして、障壁(845)も詳細に示されている。

    図63は、炭素変換システムの1つの実施形態において、統合化された二次プロセス・溶融ユニット(1部)を異なる角度から詳しく見た図である。 その障壁は、外部モーター(942)と繋がった駆動シャフト(933)を持つ駆動式台座の上に設置された回転耐火コーンから成る。 その耐火物質の下部は、スラグがそのチャンバーから出る前に蓄積されるウェル(978)から成る。 その障壁/スラグ床部のアセンブリは、常時、中間ゾーン領域と炭素変換器ゾーンから取り外し可能であり、清掃を容易にする為にレール上にある上昇するテーブルの上に設置されている。 必要に応じて、水スプレーにより溶解スラグはスラグ出口から退出し、固体化したスラグはそれを取り除く為に制動チェーンの上に落下する。 また、プラズマトーチ(940)とプロパン又は天然ガスのバーナーも詳細に示されている。

    図64は、炭素変換システムにおけるプラズマトーチ(640)、炭素および/または、バッグアッシュ・インレット(642)、そして、熱風インレット(641)のある実施形態において、統合化された二次プロセス・溶融ユニット(1部)を異なる角度から詳しく見た図である。

    図65Aから65Cは、炭素変換システムの1つの実施形態において、統合化された二次プロセス・溶融ユニット(1部)を異なる角度から詳しく見た図であり、ここでは、チャンバー内の温度プロフィールを拡散させ、スラグを固形化させる冷却点の発生を回避する複数の起動用熱風炉(HGG)を装備していることが示されている。 これらの図では、そのHGGおよびトーチが、どのように溶融ユニット内の高熱ガスを旋回させ、それを、その溶解物を中心へと運ぶよう設置されているかが示されている。 図65Aでは、また、溶解スラグが水スプレーを通過する様子が示されている。

    図66Aから66Cは、炭素変換システムの1つの実施形態において、統合化された二次プロセス・溶融ユニット(1部)を異なる角度から詳しく見た図であり、ここでは、起動用熱風炉(HGG)の装備が示されている。 図66Aは、トーチ(1303)を使い、また、溶融ユニット内の固形物やガス類に対して必要に応じたインレットを持つ高温ガス発生器(1262)を装備した溶融ユニットの立体図である。 HGG自体に固形物やガス類に対する複数のインレットが付いている。 図66Bと66Cは、HGGを示すチャンバー下部の側面図である。 また、スラグ冷却ユニット(1259)とプラズマトーチサポート(1305)も示されている。

    図67と68は、この炭素変換システムの1つの実施形態において、HGGシステムが、ある統合化された二次プロセス・溶融ユニットに使用可能である事を説明している。 このHGGは、空気式の固形インプット(1264)に覆われ、更にそれが、温ガスインプット(1266)に覆われているプラズマトーチ(1303)を駆使して、高温ガス(1263)を排出する。 必要に応じて、ガスインプットは、空気、窒素、或は、CO2、O3、合成ガス、その他の酸素系ガス、或は、それらの化合物を含むガス化に使われるあらゆる種類のガスを使う。 1つの実施形態では、温ガスとは摂氏600度までを指す。 温ガス出口は、必要に応じて、そのガスを攪拌させる羽根(1207)を持つ。 また、プラズマトーチサポート(1305)とスラグ冷却(1259)も示されている。

    図69Aは、炭素変換システムの1つの実施形態において、統合化された二次プロセス・溶融ユニットの耐火層とHGG(1262)の仕組みを説明している。 この実施形態において、外壁(1272)は、一般に(セメントでの)建築に使用される金属や合成物質から作られている。 その断熱部分(1059)は、耐火層の外壁の温度膨張の変化を緩和するよう設計されている。 低温耐火部分(1270)は、その外壁とスラグ化するチャンバー環境との間の温度を軽減するよう設計されている。 高温耐火部分(1269)は、溶解ゾーン(1271)の超高温度とスラグとの接触による変質にも耐えられるよう設計されている。 図69Bは、図69Aを必要に応じてのガスバイパスライン(1268)が示される所まで回転させた状態での横断面図である。 また、スラグタップ(1260)も示されている。 その他、障壁、或は、ベッドサポート(1265)とベッドサポート球体(1267)も示されている。

    図70Aと70Bは、1つの炭素変換システムの実施形態において、その変換システムの外板の内部に設置されたサイクロン式分離機を示している。 ここで説明されている実施形態では、ガスフローの矢印と共に、サイクロン式分離機バンクが、一次プロセスユニットと二次プロセスユニットから来るガスの方向から示されている。 サイクロン式分離機チューブの最初のセットは、そのシステムを通るガスフローラインと、灰が堆積している場所を示す為に取り除かれている。 図70Bは、図70Aの立体図を示している。 微粒子を含むガス(1409)がサイクロニックセパレーターの中に入り、減少した微粒子量(1300)を含むガスが排出される。 微粒子(1402)は、オプションで次のプロセスの為に収集される。 バタフライ弁(1408)もまた示されている。

    図71は、ガス改質ユニット内のプラズマを上部から見た構造の幾つかを示している。 A)プラズマジェネレーター(1308)が、全地点から中心に向かうように設定されている。 B)プラズマジェネレーター(1308)が、効率的な混合を促進する為にランダムな方向に向けられている。 C)プラズマジェネレーター(1308)はそれぞれ向かい合っており、また、乱流を促進するために少し中心を外す方向に向けられている。 矢印が、プロセス添加物、および/あるいはオフガスを示している。 また、精製チューブ(1309)も示されている。

    図72Aと72Cは、ガス改質ユニットの1つの実施形態における改質の強化に対するタービュランス・ゾーン(1316)の介在を示している。 図72Cは、パッシブ型グリッド(1313)、回転シャフト(1314)、及び固定式シャフト(1311)を持つアクティブ型グリッド(1310)、さらに、線形のフロー変化阻止障壁(1311)を持つシアージェネレーター(1312)を始めとするタービュランス発生器の幾つかの例を示している。

    図73は、ガス改質ユニットの1つの実施形態において、プラズマトーチとガス操作ユニットの処理によって乱流を発生させるガス改質ユニットへ接線的に投入されたガス(1317)が、改質される過程を示している。

    図74は、乱流を生み出す典型的な手段を示している。 アクディブ型グリッド(1310)は、複数のモーター(1320)とオープンエリア(1320)がある。 ん断流を起こす様々な障壁を持つシアージェネレーター(1323)は、封鎖エリア(1319)とオープンエリア(1321)を併せ持つ。

    図75は、タイプAのノズルからの空気フローを説明する図形である。

    図76は、タイプBのノズルからの空気フローを説明する図形である。

    図77は、必要に応じたインプット添加物(1004)を詳細に示したタービュランス発生器(1324)を持つ炭素変換システムの1つの実施形態をフロー図で示しており、その添加物は、これらがすべてではないが、蒸気、空気、酸素、窒素、オゾン、触媒、フラックス薬品、水、吸着剤、高炭素インプット等が含まれる。 それぞれ添加物の矢印は、単独タイプの添加物であったり、複数タイプの添加物を示すものであったりする。 その添加物(類)は、混合された状態で吸入される場合と、異なる添加物インプットユニットを通して(そして、所与の作動ユニット内での複数の地点において)吸入される場合がある。 主ユニット(1000)、サイクロン(1400)を持つガス改質ユニット(1300)、二次プロセスユニット(1201)の詳細が示されている。 また、原材料インプット(1002)、加工済原材料(1003)、微粒子減少オフガス(1403)も示されている。

    図78は、タービュランス発生器(1324)を持つ炭素変換システムの様々な実施形態を説明するフロー図である。

    図79は、灰、スラグ、チャーが、炭素変換システムの1つの実施形態での溶融ユニットを行き来する二次プロセスユニットの下部を説明する構造図である。 固形残渣(1206)が、湾曲したスロープを通って溶融ユニットへと流れ落ちていく。 また、移転されたトーチ(1277)、電極棒(1274)、バーナー(1273)、ゲート(1276)、フィル済/金属除去(1275)も示されている。

    図80は、灰、スラグ、チャーが、炭素変換システムの1つの実施形態で、溶融ユニットを行き来する二次プロセスユニットの下部を説明する構造図である。 この改良された溶融ユニットでは、その溶融ユニットの占める面積が二次プロセスユニットの周囲より大きく設計されている。 この実施形態では、下部のスラグ注入栓が交換可能として示されており、そのドームには、(金属製か或は耐火物で作られた)アニュラリングが付いており、それは、溶融ユニットの内壁を流れるスラグが確実に減少していくよう管理を補助する。 また、移転したアークトーチ(1277)も示されている。

    図81Aと81Bは、炭素変換システムの1つの実施形態で、灰、スラグ、チャーが溶融ユニットを行き来する場所である二次プロセスユニットの下部を説明する構造図であり、側面のタップホールの詳細を示している。 固形残渣(1206)が潜在的ランス位置(1279)である湾曲したスロープを流れ落ちて溶融ユニットへと至る。 移転されたトーチ(1277)、電極棒(1274)、バーナー(1273)、拡炎板(1010)、エアボックス(1502)、フィル済/金属除去(1275)が示されている。 TATの代わりの入り口は(1278)にある。 拡炎板(1010)は、物質の流れを管理し、拡炎板の高さや拡炎板サポートリンク(1061)を調整するための1つのシャフト(1280)を持っている。 図81Bは、スラグ水槽(1258)からパイプを通した図である。

    図82は、炭素変換システムの1つの実施形態での溶融ユニット内で、側面のタップホールを組み込む幾つかのブロックの詳細を示している。 主要な機能バーツは、ランス状のスラグ注入口(1287)とスラグの為のギャップ(1286)を付けた堰(1290)を持つプラスチック製耐火壁である。 そのプラグブロックの残りは、支え用かアクセス用であり、サポート(1291)、パッキングプラグ(1289)から成る。 中間のパネルは、溶融ユニット壁内のブロックプラグシステムの配列を示している。

    図83は、図84で描写、説明された側面のタップホールのメンテナンスを完了させる為に必要なツールの種類のすべてを詳しく示している。 プラグガイド(1296)は、高温抵抗金属か耐火物質から作られおり、その他のツールは高温抵抗金属から作られている。 さらに、溶解を防ぐ為に耐火性のコーティング、および/または、断熱材が施されていることもある。 サポートブロックトング(1297)、プラスチック製耐火スキュア(1294)、ランス出口付きの湾曲した酸素ランス(1292)、堰トング(1299)、トレーガイド(1298)が示されている。

    図84は、側面注入システムは、チェリーピッカー、或は、地面より低い高さにある延長された通路からランシングされて処理されうる事を説明している。 ここでは、トレー(1142)、トレーガイド(1298)、開放型プラグドア(1103)、その脇のサポートブロック(1106)、ランスガイド(1296)、凍結したスラグゾーンB(1101)とスラグソーンA(1100)が示されている。 斜線部(1143)は、スラグやランシングを可能にさせるための中心線上に穴がある耐火ブロックを示す。 斜線部(1018)は、その断面に沿って完全に固形化した耐火ブロックを示す。

    図85は、異なるサイズのプラグの実施形態を詳細に示す。 余分な空間は、永久プラスチック耐火物で埋められている。 (1109)は、高温面(hot face)のみでのオーバーハングを示す。

    図86は、溶融ユニットの1つの実施形態において内壁がどのように修復されるかを示している。 オプションとしての修復パッチは、それが、磨耗するまで「永久持続」なものである。 その修復パッチは、プラスチック耐火物(1112)を共に圧搾するために2つのアルミニウム製プレート(1110)を使用して作られている。 プランジャー(1115)が、そのプラスチック製耐火物質の中に納まっている。 内端パイプが(溶けてスラグ/金属水槽に流れて)側面注入を促す新しいタップホール作り出すために溶融ユニットへと押し入れられている。 プラグ(1113)がねじを緩めて外されることにより、アルミニウム製プレートとパイプを溶融ユニット内部に押し入れることができ、それによりスラグを流すことが可能となる。 また、ランスされたスラグ注入口(1289)を持つプラスチック製耐火壁も示されている。

    図87は、バーナー(1117)が堰での温度を維持するために使用され、それがスラグの凍結を防いでいる実施形態を示している。 この図によると、この実施形態では、バーナーは手で持てる位の大きさで、それは圧縮ガスと繋がっていることが示されている。 必要に応じて、そのバーナーは、溶融ユニットの側面に取り付けられ、必要であれば合成ガスと繋がる小型の多重燃料バーナーとなる。 そのバーナーは、バーナーホール(1119)から耐火ブロックへと挿入されている。 そのバーナーホールには、ゴム製ストッパー(1120)が付いている。 そのオフガスガス(1116)はそのシステムへと戻る。

    図88の実施形態では、溶融ユニットの側面注入タップホールプラグには、タップホールと堰の寿命を延ばす冷却剤の使用を可能とするための管が取り付けられていることを示している。 その冷却剤としては、空気、水、蒸気、熱流体などが考えられる。 連続する水管(1124)がその堰には取り付けられている。 保護用の絶縁ブランケットが、そのパイプと耐火ブロックの溝の間に取り付けられている(ここでは示されていない)。 再生利用の水冷システム(1123)が、ドレインと直接繋がった必要に応じてのバイバスと共に示されている。 (1121)は、(取り外し可能な堰に取り付けられている固形体の)プラグを通る水管を示している。 プラグのフロア(1122)は、スラグの流れが水管から離れる事を促すように設定されている。

    図89は、炭素変換システムの1つの実施形態において、ある統合化された二次プロセス・溶融ユニットを説明しており、部分的に、移転されたアークトーチ(1277)の詳細を示している。

    図90は、炭素変換システムの1つの実施形態において、一次プロセスユニット内の移動グレートの横移動システムのデザインを説明している。 同移動グレートは、重なり合うカートリッジ(2000)によって形成されている。

    図91は、図90で示された回転グレートのもう1つの図である。

    図92は、図90と図91で示された回転グレート個々のカートリッジ(2000)を説明している。 複数部品からなるカートリッジのフレームワーク(2010)は、そのカートリッジとその構成部分の土台の構造を構成している。 そのカートリッジは、接続プレート(2005)を介して一次プロセスユニットの壁に取り付けられている。 そのカートリッジは、チャンバー壁へ正確にはめ込まれるよう促すアライメントガイド(2015)、及び、そのはめ込みや取り外しを促すツールの挿入を可能とする取り付けノッチ(2020)を持つ。 カートリッジのエアボックスは、複数の小型エアボックス(2025)の複合体で、各エアボックスの上部に空気孔(2030)を持つ分厚い炭素鋼から構築されている。 空気は、単独のエアマニフォールド(2035)を通して個々のエアボックスへと供給され、そのマニフォールドは、接続プレートの熱風取り付けフランジ(2045)と繋がるエアパイプ(2040)と連結されている。 カートリッジの横移動コンポーネントは、多指型キャリアラム(2050)を持つ。 その個々のラムフィンガーは、それぞれのエアボックスと外側のエアボックスの間に設置されたI字型、或はC字型をした噛合要素(2078)とカートリッジの枠組みそれぞれに噛み合うよう設定された溝が付いており、そこでは、対応するアンカーボトムがそのラムをエアボックスの上面に渡って支えている。

    図93は、エアパイプ(2040)に接続された単独エアマニフォールド(2035)を通して個々のエアボックスへと空気が供給されていることを示す図92における個々のカートリッジを他の図から説明している。

    図94は、図92の個々のカートリッジを他の図から説明している。

    図95は、図92の個々のカートリッジを他の図から説明している。

    図96は、図92の個々のカートリッジを他の図から説明している。

    図97は、炭素変換システムの1つの実施形態にける統合化された二次プロセス・溶融ユニットを説明しており、部分的に、補助バーナー(139)、スラグ出口(130)、プラズマトーチ・インレット(141)のための各ポートが詳細に示されている。 この実施形態において、その障壁は、内部ゾーン領域内のV字型の取り付けブロックによって取り付けられている複数の導管を備えた固形耐火ドーム(145)である。

    図98から100は、図97の統合化された二次プロセス・溶融ユニットの1つの実施形態を詳細に示している。

    図101は、一次プロセスユニットのフロア・プロファイルの詳細を示している。

    図102Aは、(点線で示された)2つの耐火セクションから成る溶融ユニットへの側面注入タップホールの1つの実施形態を示している。 セラミックのペーパー、そして或は、ブランケット(1020)が示されている。 図102Bは、チャンバー内で側面注入タップホール耐火プラグをそれぞれ配置する際の取り扱い方を様々な実施形態で示している。 Iは、ローラー付きの移動可能な土台の上に設置されている状態を示している。 IIは、レールシステムを使って持ち上げ、移動させた状態を示している。 IIIは、機械式リフトを使って場所を移動させた状態を示している。

    図103は、炭素変換システムの1つの実施形態にける統合化された二次プロセス・溶融ユニット(1250)を説明しており、部分的に、灰/スラグ/チャーが溶融ユニットに出入りする場所の詳細が示されている。

    図104Aと図104Bは、炭素変換システムの1つの実施形態にける統合化された二次プロセス・溶融ユニットの下部を説明する概略図で、部分的に、側面タップホールを詳しく示す炭素変換システムの1つの実施形態における灰/スラグ/チャーが溶融ユニットに出入りする場所の詳細が示されている。 固形残渣(1206)が潜在的なランス場所(1279)がある傾斜面を通って溶融ユニットへと流れ落ちる。 移転されたトーチ(1277)、電極棒(1274)、バーナー(1273)、バッフル(1010)、吸気口(1502)、フィル済/金属除去が示されている。 TATへのもう1つの入り口は、(1278)にある。 バッフル(1010)が、物質の流れを管理する。 そのドア(1128)が開けられた時、耐火物のスラブ(1018)は、バッフルの高さを調節する為に滑り込む事がある。 上部スラブはより薄くなっている。 そのブロック(1018)がバッフルを支えている。 補助溝(1029)が、耐火層のブロックやスラブには付いている。 図104Bは、スラグ水槽からのパイプ全体を通した図である。

    図105は、上記のバーナーの配置から描写された溶融ユニット(1250)の1つの実施形態におけるバーナーを説明する概略図である。 耐火層(1018)、スラグ水槽(1258)、電極棒(1274)、バーナー(1273)が示されている。

    図106は、溶融ユニットの1つの実施形態を説明している。 インプット(1252)、プラズマトーチ(1303)、高温側面(1131)、ビューポートとスクレープ(1135)、オプションでのバーナーオフガス(1145)、IFB(1138)、金属シェル(1134)、酸素ランス(1133)、スラグの先を高温に保つオプションでの小型バーナー(1273)、水クエンチ(1136)が示されている。

    図107は、溶融ユニットの1つの実施形態を説明している。 インプット(1252)、プラズマトーチ(1303)、高温側面(1131)、ビューポートとスクレープ(1135)、パッシブグレート(1313)、オプションでのバーナーオフガス(1145)、IFB(1138)、金属シェル(1134)、酸素ランス(1133)、スラグの先を高温に保つオプションでの小型バーナー(1273)、水クエンチ(1136)が示されている。

    図108は、溶融ユニットの1つの実施形態を説明している。

    図109は、タップホールの概念を示す様々な実施形態を説明する。 A)密閉された誘導加熱器(1137)が、その耐火層を出る「チューブ」を囲み、その囲んでいる耐火層の温度を上昇させる。 それにより、そのスラグ(1139)をその「チューブ」を通して流し溶融ユニット(1250)から押し出すことを可能とする。 十分なスラグが取り除かれたら、その誘導加熱器は止められ、スラグはその「チューブ」の中で凝固する。 その流し込みの際には、溶解スラグのレベルは、チャンバー内のガス類と大気が混合するのを防ぐために、そのチューブの最上部には届かないようにする。 B)酸素ランス(1133)は、柔らかい耐火層ペースト内を「焼いて」穴をあけるために使われ、それにより、溶解スラグ(1139)を流しだすこと(1140)が可能となる。 その流れは、いくらかの耐火パウダーをその穴に投げ入れるか、一片のセラミックブランケットをその穴に押し込むことにより止められる。 その流し込みの際には、溶解スラグのレベルは、チャンバー内のガス類と大気が混合するのを防ぐために、そのチューブの最上部には届かないようにする。 C)水冷プラグ(1142)は、タップホールを露出させるために(部分的に)取り出される。 また、その穴が全開になって容器内が外気状態(そのチャンバーが空になる状態)になる前にその流れを停止させる必要がある場合はそれを入れ戻す。 物質はそれ自体の表面が滑らか且つ冷温なので、そのプラグに「粘着」することはない。 D)金属の「楔」(1138)は、スラグの流れを管理するためにタップホールに押し込まれたり出されたりする。 溶解スラグのレベルが下がり過ぎるのを避けるためには、その楔をすばやくチャンバーの中に戻すことである。 E)スラグは、重力によってタップホールを通して押し出され、その水槽のレベルは、タップホールの出口のレベルのあたりに維持されている。 F)これはEと同様の方法であるが、違うところは、スラグが耐火層に作られた垂直のタップホールから流れ落ち、タップホールが塞がれた時に、それを開封するために、ランスが使用されるところである。 G)スラグがチャンバー側面にある耐火層の温度調節された(加熱或は冷却された)挿入口から流れ出た時に、そのチャンバーについている(一般に、事実上円錐形の)ストッパーが、チャンバーから流れ出るスラグを調節、或は、止めるために、その出口に向かって押し充てられる。 H)重力によりスラグは流れ出すが、最終の出口は、交換可能な堰ブロックである。 (ここでは示されていないが)必要に応じて加熱したり冷却したりできる。

    図110Aから図110Gは、炭素変換システムの1つの実施形態においての、様々な等角図の外観を説明しており、回転グレート(4002)を含む水平置き一次プロセスユニットや、中間ゾーン領域とプラズマトーチ(4301)を含む統合化された鉛直置き二次プロセス(4201)・溶融ユニット(4250)、そして、サイクロン式分離機(4400)、精製チャンバー(4302)、2つのプラズマトーチを含むガス組成変更装置の詳細を示している。

    図111Aと図111Bは、ガス改質ユニットのサイクロン式分離機の様々な実施形態を説明しており、そこでは、改質された合成ガスが、混合及びサイクロン効果を促進するために、サイクロンに再生利用されている。 サイクロン管(1406)、サイクロン管インサート(1407)、マイナー・リーケージ(1411)、再利用されたガス出口(1412)内部管のサポート(1413)、インサートのサポート(1414)、合成ガスの排出(1507)が示されている。

    図112は、炭素変換システムの1つの実施形態の側面図を説明しており、回転グレート(4002)と関連する供給システム(4001)を持つ水平置き一次プロセスユニット(4000)や、中間ゾーン領域とプラズマトーチ(非表示)を持つ統合化された鉛直置き二次プロセス(4201)・溶解(4250)ユニット、そして、サイクロン式分離機(4400)、精製チャンバー(非表示)、プラズマトーチ(4301)を持つガス改質ユニットの詳細を示している。 そのガス改質ユニットは、サイクロン・インレットの炉口とサイクロンチャンバー内の他の場所に設置されたプラズマトーチを持つサイクロン式分離機から成る。

    図113は、図112で示された実施形態の等角図を説明している。

    図114は、図112で示された実施形態の側面を説明おり、断面から容器(チャンバー)の内部が解る。

    図115Aと図115Bは、ガス改質ユニットのサイクロン式分離機の1つの実施形態を説明している。 図115Aは、サイクロンのインレット炉口に設置されたトーチを表す正面図を示している。 図115Aは、蓋とトーチを取り外したサイクロンの上から下へ見た図を示している。

    図116Aから図116Dは、図115で示された実施形態の内部の詳細を示すもう1つの図を説明している。 図116Aは、側面図を示している。 図116Bは等角図を示している。 図116Cは、精製(改質)するチャンバーと回収熱交換器へ繋がる高温パイプを持つ出口と共に主軸の全体を示す側面図である。 図116Dは、サイクロンのインレットと水平に見る側面図を示している。

    図117は、側面から見た炭素変換システムの1つの実施形態における水平置き一次プロセスユニットを説明しており、各カートリッジ(2000)の下部グレートの位置関係を詳細に示している。

    図118は、図117の水平置き一次プロセスユニットを等角図で説明している。 この図では、インレットから炉口を通りサイクロンまでを見ることができる。

    図119Aと図119Bは、図117で示された炭素変換システムの1つの実施形態における水平置き一次プロセスユニットを、更に2つの等角図で説明している。 図119Aは、正に物質の供給がされる場所としてのチャンバーの始点を示している。 図119Bは、供給インレット壁の断面図で、チャンバーの幾つかの内部詳細が示されている。

    図120は、図117での水平置き一次プロセスユニットの側面図を説明し、その投影面に沿った断面図は、移動式グレートシステムとガスフロー管理バッフルなどの内部詳細を明らかにしている。

    図121は、図117の水平置き一次プロセスユニットの正面図を示している。 チャンバーの内側を見せる位置で切ってあり、チャンバー上部のガスゾーンと、下部にあるレベルと落差との分離を図解している。

    図122は、炭素変換システムのひとつの実施形態において、結合した二次プロセスユニットと溶融ユニットの一部を説明しており、歯車ドームとセラミックボールを詳解している。 さらに、この断面は、チャンバーからスラグを除去するための側面と底部の流出口のオプションも示している。

    図123は、炭素変換システムの一実施形態を示しており、原材料取入口(1001)、バッフル(1010)、移動グレート(1003)のある一次プロセスユニット(1000)、プラズマ源(1303)、バーナー(1273)、スラグ出口(1252)のある、結合した二次プロセスユニットと溶融ユニット(1200)、そして、サイクロン分離器システム(1401)とプラズマ源(1303)、微粒子回収器(1402)のあるガス改質ユニット(1300)を詳しく説明している。

    図124は、図123の炭素変換システムの制御の様子を示している。 空気の流れは流量制御弁(1700)によって制御され、プロセス送風機(4033)を制御するために、ラインの圧力はセンシングエレメント(1703)により検出される(例、圧力センサー)。

    図125は、図123の炭素変換システムの制御系の一実施形態を示している。 ここでは、ラムの位置がラックアンドピニオンシステム(1151)への油圧ライン(1704)の圧力によって決まる。 全ラムの総合的な制御は、通常、他のラムと共に一定周期で制御システムによりなされる。 しかし、望ましければ各ラム(1035)は様々なセンシングエレメントを用いることにより単独で機能できる。 センシングエレメントは、例えばラム上部のレベルスイッチ(1701)(それが作動するとラムが前進し、ラックアンドピニオンシステムの移動範囲内で作動がクリアされると後退すべきことを示す)や、熱電対(1702)(温度センサー)などがあり得る。 熱電対は、エアボックスが過熱し原料が気化でなく燃焼していることや、ラムがレベルをクリアすべき(かつそのエアボックス(1150)への空気の流れを減らすべき)ことを示しうる。

    図126は、図123の炭素変換システムの制御系の一実施形態を説明しており、変換プロセスの動作を最適化するため、制御プログラムによって制御変数の調整に用いられうる、ガス相温度センサー(1702)の配置を詳しく示している。

    図127は、冷却技術を組み込んだ炭素変換システムの一実施形態におけるドームと溶融ユニットの上面図を示している。 この例では、ドームは6つの水冷された銅製の部品から成る。 これが中核部を成し、上に置かれる耐火性のカバー(非表示)と露出した側面や底部への耐火物コーティングがあり、完全なドームを形成する。

    図128は、冷却技術を組み込んだ炭素変換システムの一実施形態における円形壁の溶融ユニットの側面図を示している。 ここで、容器の外を取り巻き、およそスラグプールが形成される位の高さで外側の耐火層(非表示)を貫通する水冷された銅製インサートにより、チャンバーは部分的に冷却される。

    図129は、図128に示した円形壁のスラグ溶融チャンバーの一部を透明にした等角図を、特に冷却インサートを不透明として表示したものである。 バーナーポート(5005)、プラズマトーチポート(5010)、ドーム冷却用の水冷された銅製インサート(5015)、鋳造したスラグを銅に固定する溝(5020)、水の出し入れ口(5025)、スラグタップホール冷却用の水冷された銅製インサート(5030)、スラグプール耐火壁冷却用の水冷されたインサート(5035)、流路(5072)付きの複数部品から成る耐火ドーム(5070)が提示されている。

    図130Aから130Cまでは、冷却技術を組み込んだ炭素変換システムの一実施形態における円形壁溶融ユニットの、銅製の冷却部品を等角図として表したものである。 図130Aは、ドーム上部の水冷銅製エレメントの等角図を示している。 図130Bは、ドーム下部の水冷銅製エレメントの等角図を示している。 図130Cは、スラグプール周囲の壁を冷却するよう設計された水冷銅製エレメントの上部の等角図を示している。

    図131Aから131Cまでは、冷却技術を組み込んだ炭素変換システムの一実施形態における円形壁溶融ユニットの、銅製の冷却部品を等角図として表したものである。 図131Aは、内部の鋳抜き部分を示した透過図であり、そこを通して水が銅部品内を通過してゆく。 図131Bは、ディボットを非透明に表示したもので、そこには(もしレンガでなく耐火物の鋳物が選択されたら)耐火層に固定させるためにアンカーを取り付けることもできる。 図131Cは、水冷された銅製インサートの切り口を示している。

    図132は、冷却技術を組み込んだ炭素変換システムの一実施形態の、溶融ユニットの側面図を示している。 ここでは、スラグ溶融ゾーンは平壁で、長方形的な形状である。 耐火壁冷却用の水冷された銅製インサート(5035)、バーナーポート(5045)、二次プロセスユニットインターフェース(5050)、プラズマトーチポート(5045)、内側・外側の部品を有するスラグタップホール(5030)用の水冷の銅製インサート、水冷されたチャンネル(5040)が表示されている。

    図133Aから133Eまでは、図132の溶融ユニットの様々な図である。 図133Aは、チャンバー周囲の水冷銅製インサートの一つの実施例を示している(チャンバーシェルと耐火層は非表示)。 溝は、流し込みにより鋳造された耐火物を銅に固定させる。 水の注入口と排出口(5025)と、熱電対(5026)が示されている。 図133Bは、(6つのパイ型部品に代わる)水冷半ドーム型の別の実施形態を図示している。 図133Cは、中実な実施形態の等角図を示している。 図133Dは、それを透明な等角図として表したもので、水を流すために銅中に通すことができるパイプチャネルを示している。 深冷却チャネル(5080)、浅冷却チャネル(5082)、熱電対(5026)、水注入口/排出口(5025)が示されている。 浅冷却チャネルは深冷却チャネルより低温で用いられる。 どちらの冷却チャネルを用いるかの決定は、熱電対と内部プロセス温度に基づく。 図133Eは、長方形のスラグ溶融ゾーン用の側壁水冷銅製インサート部品の透過的な等角図を示している。

    図134Aと134Bは、炭素変換システムの様々な実施形態を図示している。 図134Aは、プラズマトーチがサイクロンの喉部に位置しているが、部分的に並流な方向に配置した実施形態を示している。 図134Bは、プラズマトーチがサイクロンの喉部に位置し、部分的に流れに対し垂直に向いた実施形態を示している。

    図135Aと135Bは、炭素変換システムの様々な実施形態を図示している。 図134Aは、プラズマトーチが一次プロセスユニットと二次プロセスユニットとサイクロンの間に位置し、サイクロンが炭素変換システムの内部にある実施形態を示している。 図134Bは、プラズマトーチがサイクロンの内側に位置し、サイクロンが変換システムの内部にある、本発明の一実施形態を示している。

    図136は、二つのプラズマトーチが一次プロセスユニット(1000)と二次プロセスユニット(1201)とサイクロンの間に各々位置する、炭素変換システムの一実施形態を説明している。 二つは向き合っているものの、各々のプルームが他方を破壊しないよう、十分な(少なくとも通常数インチの)オフセットが設けられている。 このため、プラズマはガスがサイクロンに入る前に、部分的に並流と逆流で加えられることになる。

    図137Aと137Bは、炭素変換システムの実施形態を(一部)図示している。 プラズマトーチ(1303)が改質チャンバー(1300)に置かれ、一つはガスがサイクロン(1400)を出てすぐにその流れに対して並流で、そしてもう一つは、流れに対して並流(だが、プルームがサイクロンに入らないような位置)である。 回収熱交換器(1500)への出口が表示されている。

    発明の詳細

    用語の定義 ここで用いられる「約」は、ある数値に対しおおよそ±10%の変分を意味する。 この変分は、明に参照されているかにかかわらず、ここに与えられるどの数値にも含まれると理解されるべきである。

    ここで用いられる「オフガス」は、一般にはガス化プロセスで生成されるガスで、冷却・清浄・精製前の物を意味する。

    ここで用いられる「合成ガス」は、改質されたオフガスを意味する。

    ここでは「サイクロン」「サイクロン式分離機」「サイクロン分離システム」の用語を同義として使用するものとし、サイクロン、サイクロンバンク、サイクロン式分離機、サイクロン反応器、旋回流チューブなど、粒子とガスそれぞれの慣性及び旋回流の遠心力を用いるガス清浄技術を含む。

    ここで用いられる技術・科学用語は別段に解説しない限り、本発明の分野で一般的な技術者が理解するものと同じ意味を持つ。

    炭素変換システムの概要 本発明が提供する炭素変換システムは、4つの機能ユニットを有し、各ユニットは1つまたは複数のゾーンから成る。 各ユニットは、炭素系原材料から合成ガスとスラグへの変換を総合的に最適化するように統合化されている。 システム内の各ゾーンで起こるプロセスを最適化する方法の例として、各ユニットの形態の設定と、制御システムを用いた各ゾーンの環境管理などがある。 ここで、変換またはプロセスが「最適化」されるということは、例えば変換・プロセスの効率が一定の範囲内にある、変換・プロセスに関連するコストが一定の基準を満たす、生産された合成ガスの組成が一定の範囲内にある、またはこのうちのいくつかの組み合わせが満足されていることである。 炭素変換システムが生産した合成ガスは例としてガスエンジン、ガスタービン、化学物質の生産や燃料電池などに使用できる。

    炭素変換システムに備わっている4つの機能ユニットは、一次プロセスユニット、二次プロセスユニット、溶融ユニット、ガス改質ユニットである。 必要に応じて、システムは炭素変換プロセスの全体を補助するユニット、または合成ガスの下流工程を容易にするユニットなどを含むかもしれない。

    一次プロセスユニットは少なくとも炭素系原料から水分を取り除く乾燥ゾーンと、炭素系原料の炭素質成分を揮発し処理済みの原材料と一次オフガスを生成する揮発ゾーンを提供するように設計される。 一次プロセスユニットは必要に応じて直接的または間接的に二次原材料を加え、一次原材料の炭素含有量を調整する能力を備えている。 二次プロセスユニットは1つまたは複数のゾーンから成り、処理済み原材料を取り入れ、固形残渣と二次オフガスに変換するように設計されている。 溶融ユニットは固形残渣を効率的にガラス化し、必要に応じて溶融ユニットガスを生成するように設計されている。 ガス改質ユニットは、1つまたは複数の別の機能ユニットで生成されたガスを改質する1つまたは複数のゾーンから成る。

    制御システムは、システム内の運転パラメーターについてのデータ取得し監視するためのセンサー要素と、システム内の動作状況を調整する応答要素を備えている。 制御システムは生成される合成ガスの変動性を一定の範囲内に保つ。

    炭素変換システムの4つの機能ユニットは、相互接続された個別コンパートメントとして提供され、場合により2つ以上のユニットが1つのコンパートメントとして提供されることもある。 発明の多様な実施形態の中には、炭素変換システムの4つの機能ユニットが相互接続された個別コンパートメントであるものや、個別に相互接続されたユニットと1つのコンパートメントに複数のユニットが提供される2種類の形態の組み合わせたもの、4つの機能ユニットが1つのコンパートメントとして提供されるものがある。 ひとつの機能ユニットが複数のコンパートメントから成る可能性も想定される。

    機能ユニットが個別のコンパートメントとして提供される場合、隣接するユニット間の接合部は各ユニットの動作環境の違いと構造の違いを考慮し、ユニットが統合化されたシステムとして機能するように設計される。 ユニット間の接合部は、例えば各ユニットの熱膨張係数の違いを考慮したり、システム内の材料の連続した流れを保つように設計することができる。 本発明ではさらに、必要に応じてユニットを容易に引き離し、交換、または点検・整備できるようなユニット間の接合部を提供することができる。 1つの実施形態では、炭素変換システムに備わっている1つまたは複数の機能ユニットは個別のコンパートメントとして提供されている。

    1つまたは複数の機能ユニットが単一のコンパートメントとして提供される場合、コンパートメントは個別のセクションを有するように設計することができ、機能ユニットに相当する各セクションは異なる形状と姿勢を有するかもしれない。 あるいは、1つまたは複数のユニットはほとんど一様に設計された単一のコンパートメントとして提供されるかもしれない。 1つの実施形態では、二次プロセスユニットと溶融ユニットは1つのコンパートメントとして設計される。 1つの実施形態では、二次プロセスユニットと溶融ユニットは1つのコンパートメントとして個別のセクションを提供するように設計されており、1つのセクションは二次プロセスユニットに相当し、もう1つは溶融ユニットに相当する。

    炭素変換システムに備わっている各機能ユニットは1つまたは複数のゾーンから成る。 ここでは、「ゾーン」は特定のプロセスが主に行われる領域を指す。 例を挙げると、一次プロセスユニット内の揮発ゾーンはユニット内で揮発プロセスが優勢な領域である。 明確さのため、システムの様々なゾーンは個別に説明するが、これらの各ゾーンは炭素変換システム内で通常相互に関連しており、システムは物理的に隔離された個別のゾーンを備えることも可能ではあるが、そうでない形態も可能である。 従って、様々な実施形態ではゾーンはほぼ分離しているが、連続していたり、様々な程度に重なり合っていたり、同一箇所を占めて共存するものであったり、別個であるかもしれない。 ユニットに2つ以上のゾーンが存在する場合、ゾーンはユニットの縦軸とほぼ平行に、またはそれとほぼ垂直に、またはその組み合わせで分配されるかもしれない。 ここでは、ゾーンは優勢なプロセスに従って形容されるが、これは決して限定的ではなく、炭素変換プロセスの全体的性質により、同ゾーンではより少ない程度ながらも他のプロセスが行われることもある。

    炭素変換システムの各ゾーン内の環境は制御システムにより管理される。 ゾーン内で行われるプロセスは、制御システムによる環境調整、そしてそのゾーンを有しているユニットの設計により最適化される。 例えば、ユニット内の熱源、エネルギー源、添加物注入口などの配置が、ユニット内のゾーンにおける優勢なプロセスの最適化を助ける。

    一般的には、炭素変換システムによる炭素変換プロセスは以下の通りである。 原材料は一次プロセスユニット内で一般的に約800℃未満に加熱され、原材料の残留水分の除去と、原材料の炭素系成分の速やか且つ効率的な揮発が主要なプロセスである。 結果として生成されるチャーを含む処理済み原材料は、二次プロセスユニット内でより高温(例えば約1000℃〜1200℃)に加熱され、処理済み原材料を完全にオフガスと灰または固形残渣に変換する更なる炭素変換が行われる。 二次プロセスユニットから出た灰または固形残渣は溶融ユニット内でガラス化され、スラグになる。 一次プロセス、二次プロセス、溶融ユニットで生成されたガスはガス改質ユニットで改質される。 ガス改質ユニットは少なくとも1つのエネルギー源(例としてプラズマ源または熱源など)と、必要に応じて1つまたは複数の粒子分離装置(サイクロン式分離機など)から成る。 改質ユニットに含むに適した他のエネルギー源の例として、電熱ヒーター、プラズマプルーム、水素バーナー、電子ビーム、レーザー、輻射ヒーターなどがある。

    炭素変換システムの高温合成ガス産物は、さらなる清浄と調質を受ける前にオプションとして冷却段階を経ることができる。 1つの実施形態では、炭素変換システムには炭素変換プロセスより生成された高温合成ガスを冷却する熱回収ユニットが備わっている。 1つの実施形態では、熱回収ユニットは回収熱交換器である。 このような実施形態では、回収熱交換器は顕熱を液体に伝える熱交換器を備えることができ、その熱を他所で利用できる。 1つの実施形態では、熱回収ユニットは合成ガス対空気の熱交換器(一般的には回収熱交換器と呼ばれる)であり、これは高温合成ガスから顕熱を回収し外気に伝えることで熱風を提供する。 この実施形態では、熱風はオプションとして一次プロセスユニットおよび/または二次プロセスユニットに通される。 回収熱交換器はオプションとして熱回収蒸気発生器を含むかもしれず、これは例えば蒸気タービンの駆動に、または炭素変換システムのプロセス添加物として使用することができる。 発明の実施形態の1つでは、炭素変換システムは高温合成ガスから顕熱を回収し一次プロセスユニットおよび/または二次プロセスユニットで再利用する合成ガス対空気の熱交換器を備えている。

    図1Aは、一次プロセスユニット(第1)、二次プロセスユニット(第2)、溶融ユニット(第3)とガス改質ユニット(第4)の4つの機能ユニットから成る炭素変換システムの実施形態を図示したものである。 図にある通り、一次プロセスユニット1は二次プロセスユニット2に接続されており、それは溶融ユニット3に接続されている。 ガス改質ユニット4は一次プロセスユニット1、二次プロセスユニット2、溶融ユニット3のそれぞれと運転的に接続している。 炭素変換システムの実施形態によっては、ガス改質ユニットと他3つの機能ユニットのうちの1つとの運転的接続は、間接的または直接的なものと考えられる。

    図1Bは、炭素変換システムの1つの実施形態を示す。 この実施形態では、炭素変換システムはゾーンが複数ある、耐火物のライニングが施されたチャンバーから成る。 このチャンバーは炭素系原材料を受け入れる流入口(1001)が1つまたは複数、合成ガス出口、スラグ出口、熱風用入り口が複数、オプションとしてサイクロン式分離機(1400)などの粒子分離装置、そして固形残渣を溶かしスラグに変えるほか、オフガスを改質するプラズマまたはその代替物の供給源がある。

    図1Cに示す炭素変換システムの1つの実施形態は、水平置き一次プロセスユニット(1000)、縦置き二次プロセスユニット(1201)とそれに付随する溶融ユニット(1250)、ガス改質ユニット(1300)と、オプションとして回収熱交換器(1500)から成る。 ガス改質ユニットはプラズマ源またはそれに同等なものと、オプションとしてサイクロン式分離機(1400)から成る。 サイクロン式分離機がある場合は、ガス改質ユニット内のガスはサイクロン分離の前、後、または最中に改質することができる。 一部の実施形態のスラグ出口(1252)は顆粒化システム(1251)と運転的に連結している。

    一般的には、炭素変換システムが行う炭素変換プロセス(ここでは「ガス化」ともいう)はさらに3段階に分割することができる。 それはすなわち乾燥、揮発、チャーから灰への変換(炭素変換)である。

    第1段階 原料の乾燥
    プロセスの第1段階は、主に25℃〜400℃で行われる乾燥である。 このようなやや低い温度でも、部分的な揮発と炭素から灰への変換も発生することがある。
    第2段階 原料の揮発
    プロセスの第2段階は、主に400℃〜700℃で行われる揮発である。 この温度では、残った少量の乾燥過程と一部の二次処理(チャーからオフガスへの変換)が行われる。
    第3段階 炭素変換
    プロセスの第3段階は600℃〜1000℃の温度範囲で行われる炭素変換である。 この温度では、残った少量の揮発過程も行われる。 この段階が終わると、ほとんど炭素を含まない固形残渣(灰)とオフガスが主に残る。

    以上のプロセスで所望の合成ガス産物の歩留まりを向上させるために、炭素系原料から所望のガス産物への変換の最大化が好ましい。 従って炭素変換システムは原材料の利用可能な炭素を事実上完全に合成ガスに変換するほか、合成ガスとスラグを回収するシステムを提供する。 様々な実施形態では、炭素変換システムはさらに炭素を所望の合成ガス産物に容易に変換できるように、熱風および/またはプロセス添加物(蒸気、または炭素に富むガス、または炭素、あるいはその組み合わせなど)の注入を提供する。 炭素変換システムはさらに残留した無機材料(灰)を容易にガラス状物質またはスラグに完全に変換し、オフガスを精製および/または改質することで所望の合成ガスを生成できるようにプラズマまたはそれと同等のものを供給する。

    炭素変換システムは統合化されたシステムとして原材料を乾燥、揮発、炭素変換、オフガス改質へと順次送ることで合成ガスの生成を容易にする。

    特に、一次プロセスユニットは主に原材料を乾燥し、炭素質成分を揮発するように設計されている。 二次プロセスユニットは処理済みの原材料に残留した揮発性物質を除去し、チャーに残った炭素を有効利用するために、例えばさらに空気を注入し、付随している溶融ユニットの熱を利用し、滞留時間を設けることで炭素の回収を促進するように設計されている。

    結果、2つの処理ユニットは2つの異なる種類のオフガスを形成する。 一次プロセスユニットは揮発性物質、水蒸気とその他の水素化合物に富む高発熱ガスを提供するが、二次プロセスユニットは一酸化炭素と二酸化炭素を主に、水素ガス、重質炭素化合物と炭素を含むオフガスを生成する。

    オプションとして粒子分離装置が提供されるガス改質ユニットはガスに含まれる粒状物質を除去または削減し、ガスを合成ガスに改質する。 粒子分離装置を含むことによって下流装置の詰まりと摩耗や劣化の軽減、粒状物質の悪影響の軽減、凝縮性タールがある場合の下流微粒子除去の必要の削減を補助することができる。

    図4と図5では、炭素変換システムの1つの実施形態中の原材料とガスの移動と下流工程システムを詳述するブロックフロー図を示す。 下流工程システムは回収熱交換器(1500)を含み、炭素系原料(1002)は炭素変換システムの一次プロセスユニット(1000)の中で水分を除去され、揮発成分は外気または冷気(1502と1504)を熱する回収熱交換器(1500)または多種燃料バーナーが提供する熱風(1505)の熱によって揮発され、チャーから成る処理済みの原材料を提供する(1003)。 二次プロセスユニット(1201)は処理済みの原材料を一次プロセスユニット(1000)から受け入れ、処理済みの原材料を残渣(1206)とオフガス(1205)に変換する。 図示された実施形態では、一次プロセスユニット(1000)と二次プロセスユニット(1201)からくるガス(1204・1205)は改質(1301)前のオフガスの微粒子含有量を低減するために、ガス改質ユニットのサイクロン式分離機(1400)に入る。 微粒子含有量(1403)が低減されたオフガスは改質を受ける。 改質ゾーンから出る高温合成ガス(1501)は回収熱変換機(1500)を通過し、ここで必要に応じて再利用のために顕熱が回収される。 冷却された合成ガス(1501)はオプションとして下流ガス精製(1600)の段階で精製または清浄される。 清浄および/または精製されたガスはエンジン(1602)で使用される前に適したタンク(1601)にて保管されるかもしれない。

    二次プロセスユニットからくる残渣(1206)、そして任意でサイクロン式分離機(1400)からくる微粒子(1402)は溶融ユニットにて溶融され、プラズマ源(1301)または同等のものからの加熱によって高温スラグ(1255)を生成する。 高温スラグ(1255)はオプションとして顆粒化されるか、またはスラグ処理システム(1256)によってその他の処理をされ、冷却されたスラグ(1257)を提供する。 スラグゾーンへの熱はプラズマ源(1301)と、オプションとして合成ガスまたは代わりの燃料(1254)を使用できる補助的多種燃料バーナー(1253)によって供給される。

    図6では、必要に応じて様々な段階でプロセス添加物がシステムに追加され、システム内でのプロセスを促進および/または原材料(1002)内の炭素の変換を促進することで所望の合成ガス産物にする。

    炭素変換システムはさらに運転を調整する1つまたは複数の制御システムから成り、オプションとしてスラグ顆粒化ユニットおよび/または合成ガスから熱を回収する熱再利用ユニットを含むユニットが付随する。

    原材料 現在の炭素変換システムでの使用に適した原材料は炭素を含んだ様々な材料を含む。 適した原材料は都市固形廃棄物(MSW)を含む有害及び無害廃棄物、工業廃棄物、生物医療廃棄物、リサイクル負荷のプラスチックを含む再利用に不適切な炭素質材料、下水汚泥、石炭、重油、石油コークス、ビチューメン、重油精製の残渣、精製による廃棄物、炭素水素汚染された固形物、バイオマス、農業廃棄物、都市固形廃棄物、有害廃棄物と工業廃棄物を含むが、それだけに限らない。 ガス化に有用なバイオマスの例としては廃木材、新鮮な木材、果物・野菜・穀物の加工の残渣、製紙工場の残渣、藁、草と肥料が含まれるが、それだけに限らない。

    現在のシステムは使用される原材料の必要条件によって適応または変更することができる。 例えば、炭素含有量が高い原材料を使用する場合、炭素変換システムは炭素含有量がより低い原材料が必要とするものより大きな二次プロセスユニットを含むように設計できる。 あるいは、揮発性物質を多く含む原材料が使用される場合、炭素変換システムは揮発性物質がより少ない原材料が必要とするものより大きな一次プロセスユニットを含むように設計できる。

    現行の炭素変換システムは一次原料と1つまたは複数の二次原料の様々な混合比の混合物を使用するように適応できる。 ここでは、二次原料はプロセス添加物として機能する原料であり、一次原料の炭素含有量を調整することで最終的に産出される合成ガスを一定に保つ。 例えば、システムがバイオマスやMSWなどの炭素含有量の低い一次原料を使用する場合、石炭やプラスチックなどの高炭素二次原料を高炭素プロセス添加物として提供し、原料内の炭素の割合を増加させることができる。 あるいは、石炭のような高炭素原料が一次原料である場合、炭素含有量がより低い二次原料(バイオマスなど)を提供することによって高炭素含有量を相殺することが考えられる。

    複数の原材料が使用される場合、原材料は組み合わせられてから共用の原料注入口より一次プロセスユニットに注入されるか、専用の原材料取入口を通して個別に一次プロセスユニットに注入されることもある。

    原材料は必要であれば前処理される。 例えば、原材料はシュレッダーなどの剪断装置を1回または複数回通過し、より小さい断片に加工されるかもしれない。 さらに/または原材料を磁気分離機、渦電流選別装置、振動ふるい、エアナイフなどに通すことによって鉄やその他の再利用可能なものを取り除くかもしれない。

    MSWが一次原料である実施形態では、原材料は選別によって有害またはエネルギー源としての見込みが少ない白物、マットレス、プロパンボンベなどの除去、材料の大きさを低減するための破砕、鉄類の分離、非鉄物質の除去、無機物とプラスチックの除去、または以上の組み合わせの前処理をされるかもしれない。

    炭素変換システムの一次プロセスユニット 炭素変換システムの一次プロセスユニットは少なくとも炭素系原材料の乾燥と原材料の炭素質成分の揮発を行い、チャーから成る処理済み原材料を出力し、それは後に二次プロセスユニットでさらに処理される。

    一次プロセスユニットは1つまたは複数の原材料取入口から成り、1つまたは複数の熱源と二次プロセスユニットに運転的に連結している。 一次プロセスユニットはさらに材料をユニット内で移送するための横移動システムを備えている。 炭素系原材料は1つまたは複数の原材料取入口を通して一次プロセスユニット内に入り、処理中に横移動システムによってユニット内を二次プロセスユニットに向かって移送される。

    発明の実施形態の1つでは、一次プロセスユニットはモジュール型横移動システムを備えている。 モジュール型横移動システムは1つまたは複数のモジュールから成り、各モジュールは空気および/またはプロセス添加物(集約的に「プロセスガス」という)を供給するほか、材料を一次プロセスユニット内で移送することができる。

    全体として炭素変換システム内では、乾燥、揮発、炭素変換を順次促進することでガス化プロセスを容易にする。 これはガス化プロセスを空間的に拡大することで、乾燥を特定の温度範囲内で行なってから別のゾーンに材料を移送し、また別の温度範囲内で揮発を行うことによって達成される。 処理済み原材料は二次プロセスユニットに移送され、別の温度範囲内でチャーから灰に変換できる。

    一次プロセスユニットは2つ以上のゾーンから成り、ゾーン内の温度とプロセス添加物は独立に操作でき、オプションとして乾燥および/または揮発を促進するように最適化できる。 1つの実施形態では、一次プロセスユニットには3つ以上の処理ゾーンが提供される。

    処理の間は、原材料は第一端(以下「供給端」)の近位で一次プロセスユニットに注入され、ユニットの供給端から二次プロセスユニットとの接合部まで移送される。 原材料が一次プロセスユニットを通過するに連れ揮発成分が揮発し、体積が減少し堆積の高さが縮み、結果として生成されるチャーから成る固形物は二次プロセスユニットに移送され、さらなる処理を受ける。

    1つの実施形態では、一次プロセスユニットはステップ状のフロアを有し、多数の階またはステップがある。 オプションとして、各階は傾斜している。 1つの実施形態では、各階は約5〜約10度の角度に傾斜している。

    1つの実施形態では、一次プロセスユニットは多数の階があるステップ状フロアを有する。 図20では、ステップの蹴り上げは出口に近くなるに連れて徐々に減少する。

    通気が妨害される可能性に配慮して、オプションとして傾斜したフロアセクションを使用しすることによって一次プロセスユニットを「伸ばす」ことができる。

    1つの実施形態では、一次プロセスユニットのフロアは全体的に二次プロセスユニットまたは供給端に向けて全体的に傾斜している。

    オプションとして、各ステップは一体構造、ボックス型構造、または層型構造であるかもしれない。 例えば、各ステップは鋳物または層型構造かもしれない。 層型構造の実施形態では、各ステップは交互に金属とセラミックの層で形成されるかもしれない。

    図24の1つの実施形態では、各ステップは厚手の金属とセラミックブランケットが交互に重なる層から成る層型構造である。 各金属層は一連のプレナムから成り、各プレナムには空気および/または蒸気を水平にチャンバー内に注入できるようにノズルが備わっている。 空気は予め設定された速度と噴射侵入深さで注入される。 必要に応じて低・中・高侵入で均等にガスを行き渡らせることができるように、様々な直径のノズルが提供される。

    1つの実施形態では、ステップ上の移動は横移動システムが容易にし、オプションとして各ステップに独立に制御された横移動ユニットを配備することができる。

    ステップ状フロアのある実施形態では、ドロップ回数と寸法は長さと滞留時間の要求を満たすものを選択できる。 1つの実施形態では、最初は長いドロップ距離と比較的短い往復距離が使用され、終わりに向かうに連れて徐々により小さいドロップ距離と同じ移動距離(最初に物質が水平面に対し約60度であり、終わりには30度であることに相当)であるかもしれない。 制御されない落下がなく、十分な混合を実現できるようドロップ高さを設計できる。

    1つの実施形態では、一次プロセスユニットは傾斜フロアを有する。

    1つの実施形態では、一次プロセスユニットには内蔵バッフルが提供される。

    一次プロセスユニットの横移動システム
    1つの実施形態では、一次プロセスユニットは横移動システムから成る。 同実施形態では、横移動システムは1つまたは複数の横移動ユニットから成る。 各横移動ユニットは移動要素とガイド要素または位置決めの要素または手段を備えている。 移動要素には適切なガイド噛合要素が備えさせ得ることは、本技術に係る技術者には明確であろう。

    移動要素は様々は設計が可能であり、棚・台、プッシャーラムまたはキャリアラム、鋤、ねじ要素、グレート、コンベヤまたはベルトを含むが、それらに限定されない。 ラムは単独ラムまたは多指型ラムを含むことができる。

    1つの実施形態では、ラムは行程毎に完全に引っ込めることができる短いラムである。

    1つの実施形態では、一次プロセスユニットは単独ラムまたは多指型ラムのどちらを使用するように設計されている。

    1つの実施形態では、ラムの稼働中、ガスの流れの妨害を最小限に抑えることが好ましい場合には多指型ラムが使用される。

    多指型ラムの設計では、多指型ラムはユニタリー構造、またはラムフィンガーがラムの本体に取り付けてある構造であるかもしれず、各ラムフィンガーは位置によって幅が異なる。 多指型ラムのフィンガーの間隔は、反応物の微粒子のブリッジングを防止するために設定されている。

    1つの実施形態では、各フィンガーの幅は約2〜3インチ、厚さは0.5〜1インチ、間隔は0.5〜2インチである。

    1つの実施形態では、移動要素は「T字型」である。

    システムが極めて高温で稼働する一部の実施形態では、オプションとして移動要素を冷却することができる。 冷却手段は外部または移動要素に組み込まれているかもしれない。 ラムまたは棚を使用した実施形態では、ラムまたは棚の内部に冷却手段を提供することができる。 冷却は、チャンバー外から流体(空気または水など)を注入し、ラムまたは棚内で循環させて行うことができる。

    1つの実施形態では、移動要素は折りたたみのアームを有する鋤から成り、鋤が引き込まれるとき同アームをたたむことができる。

    1つの実施形態では、移動要素はコンベヤから成る。 1つの実施形態では、移動要素はベルトまたは羽根付きチェーンコンベヤから成る。

    1つの実施形態では、歯車列が使用される。 図25・26・27・28では、歯車式横移動ユニットは、物質を高温の反応ゾーンとの間の断熱材として機能する固形残渣の薄い層の上を移送することができる。 時計回りに運転している時は、物質はつつかれながら移送される。 反時計回りに運転している時は、物質は後ろに押されチャンバーフロアから退けられ、落下する。 このように物質は重力と運動量によって前方そして下方に移送される。

    灰・チャーが少量落下する可能性があるが、スロット周辺のフロア高さを上げることによってこの影響は最小化できる。 灰・チャーはオプションとして収集し再度一次プロセスユニットに(例えば、スクリューなどの使用によって)供給することができ、これは断熱材となる灰の層を維持する助けになる(灰が高温な場合、空気との接触を防ぐ必要がある)。

    1つの実施形態では、移動要素の駆動コンポーネントは他要素の外部にあり、オプションとしてグリースレスベアリングを使用するかもしれない。

    移動要素の材料は高温での使用に適したものとする。 このような材料は本技術に係る技術者にはよく知られており、ステンレス鋼、軟鋼、あるいは部分的にまたは全体に耐火物で保護された軟鋼を含む。 移動要素はオプションとして鋳物または一体構造であるかもしれない。 オプションとして、移動要素の大きさは様々な大きさおよび/または形の集塊を効果的に移送するように設計される。

    移動要素用のガイド要素は一次プロセスユニット内部に位置するか、あるいは内付けされるかもしれない。 もう1つの方法として、ガイド要素は一次プロセスユニットの外部に位置するか、あるいは外付けされるかもしれない。

    ガイド要素が内部に位置するか内付けの実施形態では、横移動システムは詰まりまたは破片の取り込みを防止するように設計できる。

    ガイド要素が一次プロセスユニット外部に位置するか、または外付けの実施形態では、一次プロセスユニットは移動要素が入ることができる密閉可能な入り口を少なくとも1つ含む。

    ガイド要素は一次プロセスユニットの側壁にある1つまたは複数のガイドチャネル、ガイドトラックまたはレール、ガイドトラフまたはガイドチェーンを含むことができる。

    ガイド噛合部材はオプションとしてガイド要素と可動的に噛み合う1つまたは複数の車輪またはローラーを含むことができる。 1つの実施形態では、ガイド噛合部材はガイドトラックに沿って滑走するように設計されたシューを備えている。 オプションとして、シューはさらに交換可能な摩耗パッドを少なくとも1つ備えている場合がある。

    1つの実施形態では、ガイド噛合要素は移動要素と一体化することができる。 例えば、移動要素の表面はガイド要素と噛み合うように特別に設計されているかもしれない。 1つの実施形態では、一次プロセスユニットのフロアはトラックを含んでおり、フロアと接触している移動要素はトラックと噛み合う形状に特別に設計されている。

    1つの実施形態では、移動要素の横位置は移動要素が一次プロセスユニットに入る位置でしか位置決めされていないが、移動要素の方向は位置決め要素によって常に正しく保たれている。 従って複雑かつ正確なガイド機構の必要はなくなる。

    1つの実施形態では、位置決め要素は共用のシャフトによって同期的に駆動する2つのチェーンである。 チェーンは必要に応じて個々に調整でき、適切な位置決めを容易にする。

    1つの実施形態では、横移動システムは移動可能な棚・台である可能性があり、この場合物質は主に棚・台の上に乗って一次プロセスユニット内を移送される。 物質のごく一部は移動可能の棚・台の先端によって押されるかもしれない。

    1つの実施形態では、横移動システムがキャリアラムである可能性があり、この場合物質は主にキャリアラムの上に乗って一次プロセスユニット内を移送される。 物質のごく一部はキャリアラムの先端によって押されるかもしれない。

    1つの実施形態では、横移動システムはプッシャーラムである可能性があり、この場合物質は主に一次プロセスユニット内を押されながら移送される。 オプションとして、ラムの高さは移送される物質の深さとほとんど同じにすることができる。

    1つの実施形態では、横移動システムは一式のスクリューコンベヤである可能性がある。 オプションとして、スクリューコンベヤは一次プロセスユニットのフロアにはめ込むことができ、空気の注入を妨害せずに物質を移送することができる。

    1つの実施形態では、横移動システムは移動グレートである。

    横移動システムの動力は1つまたは複数のモーターと駆動系によって提供でき、1つまたは複数のアクチュエータによって制御される。

    横移動ユニットのは必要に応じて専用のモーターから動力を得、個別のアクチュエータを有することができる。 あるいは、1つまたは複数の横移動ユニットは1つのモーターと共用のアクチュエータによって動力を得るかもしれない。

    本技術分野では、横移動システムの正確な動作を実現するための制御可能なモーターまたは回転運動装置は多様に存在し、横移動システムの推進に使用することができる。 例として電動モーター、合成ガスまたはその他のガスを用いるモーター、蒸気を用いるモーター、重油とマイクロタービンを用いるモーターなどがあり、それらに限定されない。

    1つの実施形態では、モーターは可変速電動モーターであり、モーター出力軸の駆動を選択により順転または逆転とすることができる。 必要に応じて、モーターとモーター出力軸の間にスリップクラッチを設けることができる。 モーターはさらにギアボックスを備えているかもしれない。

    横移動システムの運動は油圧システム、油圧ラム、チェーン&スプロケット駆動、またはラック&ピニオン駆動などの適切な駆動システムによって行われる。 モーターの回転運動を直線運動に変換するこれらの手段は、ユニットの両側から同期させた状態で適用することができ、ユニットの方向を正常に保つことで機械的な故障の可能性を最小化できるという理由で有利である。

    1つの実施形態では、1つのラムにつき2本のチェーンを使用することによって精密なガイドの必要なしにラムの方向を適切に保つことができる。

    1つの実施形態では、横移動システムは1つまたは複数の空気圧式ピストンを含む。

    1つの実施形態では、横移動システムは1つまたは複数の油圧ピストンを含む。

    横移動ユニットの外部に取り付けられた部分またはコンポーネントは、必要に応じて密閉されていない、または部分的に密閉された、あるいはは密閉された容器またはケーシングに保管される。 容器はさらに整備の際に取り外し可能なカバーを備えているかもしれない。 1つの実施形態では、容器の内圧は一次プロセスユニットの内部より高圧かもしれない。 より高い内圧に達するには、窒素などが使用されるかもしれない。

    一次プロセスユニット加熱システム ガス化プロセスは熱を要する。 加熱は、原材料の部分的な酸化により直接起こるか、既存技術の熱源をひとつまたは複数使用して間接的に行う。

    発明のひとつの実施形態では、一次プロセスユニットはひとつまたは複数の熱源を含むか、ひとつまたは複数の熱源と協働する。 熱源は利用に適したものが沢山あり、その中には熱風、水蒸気源、プラズマ源、電気ヒーターなどがある。 熱は、一次プロセスユニットの床やユニット低部などの、ひとつまたは複数の決まった領域に供給されることもあり、一次プロセスユニット全体に供給されることもある。 熱源の配置により、一次プロセスユニット内の処理を最適化することができる。 例えば、乾燥ゾーンを加熱するように熱源を配置することで、乾燥プロセスを最適化できる。

    ひとつの実施形態では、熱源が熱風を循環させる。 熱風は、例えばエアボックス、空気ヒーター、熱交換器、回収熱交換器などにより供給することができ、これらはいずれも既存技術である。

    ひとつの実施形態では、独立したエアフィード・分配システムにより各ステップに熱風を提供する。 オプションとして、熱風は水平方向、鉛直方向、またはその組み合わせにより供給することができる。 既存技術に適切なエアフィード・分配システムがあり、それには各ステップレベルに個別のエアボックスを配し、ステップレベルの床にある穿孔からそのステップレベルへと熱風が通るようにしたものや、各ステップレベルに対し独立に制御されるスパージャーから熱風が送られるものが含まれる。

    ひとつの実施形態では、各フロアレベルにひとつまたは複数の溝が各ステップの長尺方向に入っている。 溝は熱風や水蒸気用パイプが入る大きさに設計されている。 パイプは、オプションとして下3分の1から下半分が穿孔されており、ステップの長尺方向にわたり熱風または水蒸気が一様に散布されるようになっている。 また、スパージャーパイプをパイプ上端に向けて穿孔することもできる。

    ひとつの実施形態では、穿孔数が材料全体にわたり熱を循環させるように設計されている。

    ひとつの実施形態では、エアフローシステムが鋳造・成形されたインサートに組み込まれる。

    各ステップが鋳造される実施形態では、プレナムをステップに組み込んで鋳造することができる。 プレナムへの空気は、ヘッダー空間に熱風を供給する熱風システムから送り込むことができる。

    オプションとして、空気の注入のために複数のプレナムを設置し、場所により異なる流量の空気を注入することで一様かつ制御された空気配分も実現することもできる。 実施形態には、1ステップ当り三つ以上のプレナムを設置するものもある。

    ひとつの実施形態では、予め設計された(それぞれ異なる)注入速度と、ラムの行程やその他の障害物から十分離れたジェット注入深さで注入し、液化無しで一様であり途切れ・妨げのない空気の分配を実現する。

    様々な直径のノズルにより小・中・大流量を得る事で、廃棄物の領域をより一様にカバーするため、必要に応じ注入深さを低・中・高とする事ができる。

    ひとつの実施形態では、熱風を高湿度熱風とする事ができる。

    ひとつの実施形態では高温砂を循環させ熱源とする事ができる。

    ひとつの実施形態では電気ヒーターまたは電気発熱体を熱源とする事ができる。

    ひとつの実施形態では、エアボックスから熱風を送る。 ひとつの実施形態では高温の再生合成ガスがエアボックスを通し供給される。 オプションとしてエアボックスは鋳造・成形されたユニタリー・インサートとすることができる。

    ひとつの実施形態では、反りを減らすためにエアボックスを個別の反りを減らすためエアボックスは頑丈かつ重厚な鉄鋼製で、途切れ/妨げのない気流が発生する箇所にだけ熱風を注気する事ができる。

    ひとつの実施形態では、熱風の注入箇所は、高い注入ポートを利用してチャンバーの床より少し高いところに配置される。

    一次プロセスユニットのプロセス添加物インプット 原材料をオフガスに効率よく変換するため、一次プロセスユニットにオプションとしてプロセス添加物を加えることができる。 添加物の注入口の配置により、一次プロセスユニット内で行われる処理の最適化を助けることができる。 例えば、揮発ゾーンに水蒸気や空気を供給するように添加物注入口を配置することで、揮発プロセスの最適化を助ける事ができる。

    例えば、水蒸気注入により自由酸素や水素が十分に供給されるようにして、分解された原材料からオフガスや無害化合物への変換を最大化できる。 また、空気注入により、処理における化学平衡を助け、燃料ガスの二次処理を最大化(自由炭素を最小化)し、熱入力のコストを最小化しつつ処理温度を維持すこともできる。

    オプションとして、その他の添加物を使用し、オフガスを改善することもできる。

    ひとつの実施形態では、ユニット内に存在する酸素量が制限されるよう添加物の供給状況が監視される。 酸素が不足した環境を実現することで、ジオキサン類やフラン類などの有害物質の発生を防ぐことができる。

    従って、一次プロセスユニットにはひとつまたは複数のプロセス添加物の注入口を設けることができ、これには水蒸気や空気の注気が含まれる。 水蒸気の注入口は、例えば高温領域に水蒸気を送るように配置することができる。 また、空気の注入口は、例えば一次プロセスユニットやその周辺に配置し、処理ゾーン全域にプロセス添加物が行き渡るようにすることができる。

    ひとつの実施形態では、プロセス添加物注入口が一次プロセスユニットの床近くに配置される。

    ひとつの実施形態では、床近くに配置されたプロセス添加物注入口は、耐火層の床に埋め込まれた半パイプ型エアスパージャーである。 このようなエアスパージャーは、反応物の横移動への影響を最小化しつつ交換・整備・変更がやりやすいように設計できる。 エアスパージャーの空気孔の数・直径・配置はシステムの要求や横移動システムの設計に合わせ変化をつけることができる。

    ひとつの実施形態ではプロセス添加物注入口は一次プロセスユニット床に設置される。 このような添加物注入口は微粒子による詰まりを防止する設計であったり詰まり防止のための付属部品がついている。 オプションとして、プロセス添加物注入口はプロセス添加物を注入するための様々な配置の孔を設けることができる。 孔の配置はシステムの要求や横移動システムの設計に合わせ様々なものを使用できる。 空気孔の配置を選択するに当り考慮すべき因子には、ベッドの液化を起こす高速の防止、耐火物の壁に沿って空気が導かれるのを防ぐため一次プロセスユニットの壁や端にあまり近く孔を配置しないこと、運動学的配慮から孔どうしの間隔を高々原材料のおおよその定格直径(2インチ)とすることなどがある。

    ひとつの実施形態では、空気孔は、横移動システムの動作が注気の流路を妨げないように配置される。

    多指型ラムを使用するひとつの実施形態では、加熱された状態で空気孔が指の間(つまり間隙の部分)に来て、相互にずれた矢印模様の状態となる空気孔配置である。 あるいは、空気孔の配置を覆われる孔と覆われない孔があり、均一な分配が最大化(つまり、空気の注入が無い床面積が最小化)されるハイブリッド型とすることもできる。

    ひとつの実施形態では、材料の横移動に対する影響・抵抗を最小化しつつ、プロセス添加物が大きな表面積上に均一に分配されるように孔が配置されている。

    ひとつの実施形態では、プロセス添加物の注入口が、プロセス添加物を低速で拡散した状態で供給する。

    チャンバーを熱風で加熱する実施形態では、オプションとして追加の空気/酸素注入口を提供することができる。

    モジュラー横移動システム モジュラー横移動システムは、ひとつまたは複数のモジュールから成り、各モジュールは一次プロセスユニットの中で反応物を移動させつつプロセスガスを供給する能力を有する。 モジュラーの設計により、操作者はシステムのモジュールを取り外し、交換することができ、整備中に必要となるユニットの休止時間を大幅に最小化することができる。

    各モジュールは、一次プロセスユニットと交換可能であるように設計されている。 従ってユニットにはモジュールを設置できる挿入箇所が一つまたは複数あり、それぞれの挿入箇所には運転接続システムが付随している。 同接続システムはモジュールが所望の機能を果たすために必要なシステムや供給源への接続をモジュールに対し提供する。 例えば、運転接続システムは電源、プロセス添加物の供給源、空気源、水蒸気源、制御システム、合成ガス供給系などへの接続のうち一つまたは複数の組み合わせを含むことができる。 実施形態によっては、一次プロセスユニット内の各挿入箇所は特定の接続を組み合わせて提供するように設定する事ができるが、その接続の組み合わせはユニットの動作、または同挿入箇所に挿入されるモジュール、もしくはその両方に依存するかも知れない。 また、挿入箇所に接続が全て揃っており、各接続を使用するか否かはその挿入箇所に挿入されるモジュールの状態によって決まるような実施形態も可能である。

    上記の通り、各モジュールには一次プロセスユニット内で材料を移送するほか、プロセスガスを供給する機能も備わっている。 従って、各モジュールにはモジュールの横移動システムが備わっており、材料を最初の位置から次の位置、またはその方向に移動させるように設計されている。 さらに、各モジュールにはプロセスガス供給システムがひとつまたは複数個備わっており、そのプロセスガス供給システムは少なくとも部分的にプロセスガスを材料に供給するようになっている。 プロセスガスの例として、空気、プロセス添加ガス、水蒸気、合成ガスなどがある。

    実施形態ではモジュールにモジュール補助システムも備わっており、それはモジュールの横移動システムとプロセスガス供給システムの両方を補助する。 補助システムはさらに、モジュールが運転接続する一次プロセスユニットとの相互接続のメカニズムをも備えることができる。 相互接続のメカニズムは、例えば構造形状に基づき、メカニズムと一次プロセスユニットの挿入箇所が物理的にはまり合うように設計できる。 別の例では、相互接続のメカニズムにモジュールを固定・保持するシステムを作り込むことができ、その場合、モジュールが挿入箇所に挿入されると、同固定システムがモジュールを挿入箇所の位置に固定する。

    一部の実施形態では、一次プロセスユニットの挿入箇所にモジュールが挿入されると、モジュールは自動的かつ物理的にユニットの運転接続システムに相互接続される。 例えば、モジュールが挿入されると、電源、プロセスガス供給源やその他の供給源と物理的に自動位置決めが行われるように運転接続システムを設計できる。 一部の実施形態では、ユニットの運転接続システムとモジュールの相互接続には能動的な接続が必要となる。 能動的な接続は例えば、はまり合うパイプまたは電気コネクタを接続する事で行う。 一部の実施形態では、一次プロセスユニット内の運転接続システムとモジュールとの相互接続は自動的接続と能動的接続の組み合わせである。

    実施形態では、モジュールは一次プロセスユニット内の材料の横移動を行うほか、空気などのプロセス添加物も供給するように設計されている。 実施形態では、モジュールは一次プロセスユニットの内壁に挿入するために特別に設計された多機能カートリッジとして構成されている。 オプションとして、同カートリッジは速やかに交換できるように設計することもでき、そのときカートリッジのコンポーネントとユニットまたはシステムのコンポーネント(例えば、熱風供給源、プロセス添加物供給源、電源、制御システムなど)を速やかに接続するシステムを内蔵する。

    一部の実施形態では、モジュールの横移動システムと空気を供給するプロセスガス供給システムがひとつまたは複数、モジュールに備わっている。 この実施形態では、プロセスガス供給システムはひとつまたは複数のエアボックスとして構成されている。 一部の実施形態では、モジュールにはモジュールの横移動システムと、ひとつまたは複数のプロセス添加物を供給するプロセスガス供給システムが含まれる。 一部の実施形態では、モジュールにはモジュールの横移動システムと、ひとつまたは複数のプロセス添加物と空気を供給するプロセスガス供給システムが含まれる。

    実施形態では、一次プロセスユニットの壁のスロットまたは穴の形をした挿入箇所に各モジュールを受け入れるように設計されている。 実施形態では、複数のモジュールを挿入する場合には一次プロセスユニットの壁に複数のスロットまたは穴を設けることができる。 オプションとして、壁のスロットまたは穴は、複数のモジュールを受け入れるように個々に設計できる。 一部の実施形態では、隣接したカートリッジがそれぞれユニットの反対側から挿入されるように一次プロセスユニットが設計されている。 一部の実施形態では、壁のスロットまたは穴がモジュールの挿入を必要としない場合、そのスロットに栓その他の封孔処理が提供されるかも知れない。

    実施形態では、モジュールをひとつまたは複数設置すると、それは一次プロセスユニットのフロアの少なくとも一部を構成する。 床がステップ状フロアとして設計された一部の実施形態では、各モジュールはステップ状フロアの1ステップとなるように設計され、姿勢設定される。

    一部の実施形態では、カートリッジとして構成された各モジュールが全て設置されると、各カートリッジの一部はその上にあるカートリッジに覆われ、一次プロセスユニット内部には一部しか露出しない。 一番上のカートリッジが挿入されるスロットはユニット内部にカートリッジの一部しか露出しないように特別に設計されている。 設置済みのカートリッジはステップ状フロアまたは、オプションとして傾斜したステップフロアも構成でき、材料の移動を促進するほか、未処理物の転がりを少なくとも部分的に抑制する。

    実施形態では、モジュールどうし、またはモジュールと一次プロセスユニットとの間にシールがなされる場合があり、それはユニット内外、もしくはモジュール間の物質・ガスの放出・混入を防ぐシール方法となる。 一部の実施形態では、耐高温シリコーン、耐温ガスケット、その他の適当なシール装置を使用してモジュールを特定位置でシーリングすることができる。 一部の実施形態では、ひとつまたは複数のモジュールのシーリングにおいて、モジュールを容易に取り出し、新品または修理済みのモジュールを挿入できるように適したシール方法が選択される。

    一部の実施形態では、モジュールはボルト、ねじなどの止め具のうちひとつまたは複数の組み合わせを用いて定位置に取り外し可能な形で固定される。 オプションとして、モジュールを摩擦力で一次プロセスユニットの壁の所望の位置に固定できる。 一部の実施形態では、一次プロセスユニットの壁に付随している挿入箇所は、挿入・位置決めをする装置、接合プレート、シール材をひとつまたは複数含むことがある。

    一部の実施形態では、一次プロセスユニットは1種類または複数種類のモジュールを受け入れるように設計できる。 モジュールは様々な大きさ・形態で、一次プロセスユニット内での使用法・配置、またはユニット自体の形態に従って特別に適応したものとすることができる。

    実施形態では、モジュールはチャンバー内の材料の横移動と空気または別のプロセス添加物をひとつまたは複数提供するように設計されている。 同実施形態では、モジュールにはさらにサポートフレームワークまたはサポートシステムが備わっており、それはモジュールの構造を与えるほか、横移動システムと空気・添加物の供給システムの両方を補助するように設計されている。 さらに、モジュールはチャンバー壁へのカートリッジ設置・位置固定や、要素の断熱を容易にするシーリングシステムまたは接続システムも備えている物もある。

    実施形態では、モジュールのサポートフレームワークは軟鋼、高炭素鋼、調質鋼、合金など、稼働環境に対し少なくとも部分的に耐性のある様々な建材により構築することができる。 さらに、サポートフレームワークは設置と取り外しを容易にするように、例えば設置と取り外しに使用されるツールの取り付け場所、または隙間を有する設計とすることもできる。

    一部の実施形態では、モジュールに付随する横移動システムはモジュールの基部上を移動するように設計されている。 この実施形態では、空気またはプロセス添加物は、プロセスガス供給システムの一部を形成するモジュールの基部または反応物の堆積の底から入ることができる。 つまりプロセスガス供給システムは反応物の堆積を支える機能と、ユニットのフロアとしての機能を併せ持つものであり、反応物は横移動システムによって、ユニット内部に露出しているプロセスガス供給システムの表面上(供給面)を移送される。 実施形態では、プロセスガス供給面はプロセスガス供給システムの上面である。 プロセスガスの供給面は側面、端面、傾斜端面などがあり得る。 実施形態では、プロセスガス供給システムの設計はモジュールの横移動システムの設計に従って少なくとも部分的に規定される。

    一部の実施形態では、カートリッジ個体が補助・接続要素と機能要素の両者を備えている。 補助・接続要素は、モジュールの構造体と、一次プロセスユニットの外殻への接続を密封するために特別に設計された1つまたは複数個の接続プレートを含む。 熱損失と接続プレートのへの伝熱を防ぐために、モジュールの構造体と接続プレートの間に耐火物を提供することもある。 挿入後、適切な固定具を使用してモジュールを固定することができる。 モジュール構造体は、一次プロセスユニットの壁に正しく挿入し易くするために、位置決めガイドも含んでおり、またモジュールの挿入・取り外しを容易にするために、ツールを挿入できる隙間も含む。

    モジュール横移動システム
    各モジュールは、ひとつのモジュール横移動システムで構成される。 これは、最初の位置から、2番目の位置に対しあるいは2番目の位置に向けて材料を移動するよう設定されている。 複数の実施形態によると、モジュール横移動システムはひとつ又は2つ以上の移動要素及び、ひとつ又は2つ以上の駆動要素で構成される。 横移動システムは、選択肢として、ひとつ又は2つ以上の移動要素の移動をガイドすることのできるガイドあるいは位置決め要素を含む。 いくつかの実施形態によると、モジュール横移動システムはさらに、2つあるいはそれ以上のガイド噛合要素を含み、これはガイド要素と噛み合い、間での物理的に移動可能な相互接続ができるように設定されている。 これにより、ひとつ又は2つ以上の移動要素の希望する方向への移動の保持が容易となり、また移動の度合いも希望通りにすることが可能となる。

    ある実施形態では、横移動システム及びプロセスガス供給システムは、横移動システムのひとつ又は2つ以上の移動要素が、プロセスガス供給システムの供給面を横断するように設定されている。 そのような実施形態では、当該のひとつ又は2つ以上の移動要素に、棚・台、プッシャーラム、キャリアラム、プラウ又はそれらと同様のものが含まれることがある(しかしそれらに限られない)。 いくつかの実施形態によると、当該のひとつ又は2つ以上の要素は、単独ラムあるいは多指型ラムとして設定することができる。

    いくつかの実施形態では、移動要素はラムとして設定することができ、さらに、ショートラムとして設定することができる。 ショートラムは、各行程で完全に撤回することができるよう設定できる。 多指型ラム設計として設定された、ひとつ又は2つ以上の移動要素を含むいくつかの実施形態では、多指型ラムはユニタリー構造である場合とラムフィンガーがラムの本体に付着している構造である場合がある。 この場合、個々のラムフィンガーは、選択肢として、場所により異なる幅である。

    多指型ラムとして設定された、ひとつ又は2つ以上の移動要素を含むいくつかの実施形態では、多指型ラムの各多指の間に間隔が存在する。 この間隔は、一次プロセスユニットの運転中、それぞれの多指の拡大を許可する目的で設定することが可能である。 例えば、少なくとも部分的には、一次プロセスユニットの最大作動温度に基づいて間隔を決めてもかまわない。

    いくつかの実施形態によると、移動要素は「T型の」移動要素として設定される。

    いくつかの実施形態では、ひとつのモジュールの横移動システム及びプロセスガス供給システムは、移動要素がプロセスガス供給システムの供給面内に挿入される又は組み込まれるように設定される。 そのような実施形態では、当該のひとつ又は2つ以上の移動要素は、ねじ要素、ひとつ又は2つ以上の車輪要素、コンベヤ要素又は同様のものとして設定されることができる(しかしそれらに限られない)。

    実施形態によると、当該のひとつ又は2つ以上の要素は高温での使用に適した建材で構築される。 そのような建材は、当該の技術における能力を有する者にはよく知られており、(1)ステンレス鋼、(2)軟鋼、(3)耐火物又は同様のもので部分的にあるいは完全に防護された軟鋼、のうちいずれかを含むことがある。 当該のひとつ又は2つ以上の要素は、選択肢として、鋳造又は固形の構築物であってもよい。 選択肢として、当該のひとつ又は2つ以上の要素は、サイズ又は形が調整された凝集物を効果的に移動させることが確実になるように、サイズと設定の両方又はいずれかを変更する。 例えば、反応物の形と特性の両方又はいずれかが変わった場合、当該のひとつ又は2つ以上の移動要素は、この変化に関わらず、反応物を移動させるように設定される。

    複数の実施形態によると、モジュール横移動システムは、ひとつ又は2つ以上のガイド要素を含む。 ガイド要素は、一次プロセスユニットの内部に対してむき出しになる形で位置する。 いくつかの実施形態では、ひとつ又は2つ以上のガイド要素は、一次プロセスユニットの内部から少なくとも部分的には隔離する形態で位置する。 ガイド要素が一次プロセスユニットの内部に対してむき出しになる実施形態では、横移動システムは、詰まり又は破片の取り込みを防止するように設計することが可能。 いくつかの実施形態によると、ガイド要素は次の通り設定することができる:(1)カートリッジの側壁に位置するひとつ又は2つ以上のガイドチャンネルとして。 (2)ひとつ又は2つ以上のガイドトラック又はひとつ又は2つ以上のレールとして。 (3)ひとつ又は2つ以上のガイドトラフとして。 (4)ひとつ又は2つ以上のガイドチェーンとして。 (5)その他同様のものとして。

    いくつかの実施形態によると、モジュール横移動システムは、ひとつ又は2つ以上のガイド噛合メンバーを含む。 ガイド噛合メンバーはひとつ又は2つ以上のガイド要素と可動的に噛合するよう設定されている。 当該のひとつ又は2つ以上のガイド噛合メンバーは、選択肢として、ガイド要素を可動的に噛合するようサイズを調整した、ひとつ又は2つ以上の車輪あるいはローラーを含む。 いくつかの実施形態では、ガイド噛合メンバーはガイドトラックの長さに沿ってスライドするように調整されたシューで構成されている摺動部品である。

    いくつかの実施形態では、ひとつ又は2つ以上のガイド噛合要素は、移動要素に一体化する、又は一体化して形成することができる。 例えば、移動要素の表面は、ひとつ又は2つ以上のガイド要素のひとつ又は2つ以上と噛合するよう特定的に適合させることができる。 いくつかの実施形態では、プロセスガス供給システムの供給面はトラックを含み、供給面と接するひとつ又は2つ以上の移動要素トラックと噛合するよう特定的に形成されている。

    実施形態によると、ひとつのモジュールの横移動システムは多指型のキャリアラム、噛合要素、駆動システムの三点を含む。 個々のラムフィンガーは、ラムの本体にピンあるいはショルダーボルトで付着しており、これらは個々のフィンガーに物理的に締め付けられないように設定されている。 ラムの本体は駆動噛合プレートに接続している。 駆動噛合プレートは、移動のためのピニオンとの運転的噛合のための並行ラックを含む。 いくつかの実施形態では、個々のラムフィンガーはTあるいはI形状の噛合要素と噛合するように設定されている。 この噛合要素は、エアボックスの表面に近接してラムフィンガーを保持する。 その形態は、前後の移動中、ラムがエアボックスを物理的にこするものであり、それはクリンカーの堆積防止に役立つ。

    いくつかの実施形態によると、ラムフィンガーの端末部は曲がっているが、これは、例えば、ひとつ又は2つ以上のコンポーネントの熱膨張あるいは熱収縮によりラムとエアボックスの相対的な位置が変わった場合、先端がエアボックスの上面に接触することを確実にするためである。 ラムフィンガーのこの設定はまた、ラムが覆っている空気孔によるプロセスへの有害な影響を減少させる可能性がある。 空気はラムとエアボックス間の隙間を通り続ける。

    実施形態によると、それぞれのモジュールは、ひとつ又は2つ以上の移動要素の移動に影響するのに必要であり、モジュール横移動システムに関連する駆動コンポーネントを含む。 例えば、ひとつの駆動コンポーネントには、ご承知のように、チェーン駆動部、スプロケット駆動部、ラック・ピニオン駆動部、その他の駆動コンポーネント設定が含まれることがある。 いくつかの実施形態によると、駆動コンポーネントはさらに、ひとつ又は2つ以上のアクチュエータ、ポンプ、電気モーター、又はその他駆動コンポーネントの運転に用いられる機構で構成される。 いくつかの実施形態によると、各駆動コンポーネントの運転用の電力は、一次プロセスユニット自体から供給されるため、この必要電力はモジュールと一次プロセスユニットとの運転的相互接続時に可動する。 選択肢として、複数のモジュールを含む設定では、各モジュール横移動システムの運転用の電力はひとつ又は2つ以上の選択されたモジュールより供給できる。 このやり方では、運転コンポーネントがそこに一体化される必要がないため、モジュールのいくつかと関連するコストを削減できる可能性がある。

    複数実施形態によると、ひとつ又は2つ以上の移動要素用の電源は油圧ピストンによって供給される。 例えば、ひとつ又は2つ以上の移動要素を前進させる電力は、油圧ピストンによって供給され、この油圧ピストンは、ひとつ又は2つ以上のピニオンをシャフト上でロータリー・アクチュエータによって選択的に、前方向又は逆方向に駆動する。 これにより、ひとつ又は2つ以上の移動要素が希望する速度で拡大又は撤収される。 いくつかの実施形態では、2つのピニオンが用いられ、ひとつ又は2つ以上のの移動要素に運転的に接続したそれぞれの並行ラックを噛合する。 いくつかの実施形態によると、位置センサーを設置することで、制御システムに対するひとつ又は2つ以上の移動要素に関する位置情報を検出及び転送することが可能である。

    モジュール・プロセスガス供給システム
    それぞれのモジュールはさらに、ひとつ又は2つ以上のモジュールプロセスガス供給システムで構成される。 このシステムでは、プロセスガス供給システムが、少なくとも部分的に、一次プロセスユニットにおける材料にプロセスガスを提供するように設定されている。 例えば、プロセスガスは空気、プロセス添加物ガス、水蒸気、合成ガス、あるいは同様のもののいずれかであることが可能である。

    複数の実施形態によると、プロセスガスは、モジュールに連結する供給面により、又は供給面で一次プロセスユニットの内部に提供される。 プロセスガス供給システムは、設定により、共有取り込み口あるいは専用取り込み口を介し、(1)空気、又は(2)空気とさらなるプロセス添加物のいずれか又はその両方、を提供するように設定してもよい。

    複数の実施形態によると、プロセスガス供給システムは、ひとつの供給システムで構成される。 この供給システムは、分散化又は集中化された(1)空気、(2)ひとつ又は2つ以上のプロセス添加物、のうちいずれか又は両方を提供するように設定することができる。 例えば、分散化された供給設定は、穿孔があるか一連の孔から構成された供給面を含むことがある。 集中化された(1)空気、(2)ひとつ又は2つ以上のプロセス添加物、の両方又はいずれかの供給は、ひとつ又は2つ以上のノズルを使用して行うことができる。 いくつかの実施形態では、(1)空気、(2)ひとつ又は2つ以上のプロセス添加物、の両方又はいずれかの注入は、供給面からわずかに高い位置で行われる。 (1)空気、(2)ひとつ又は2つ以上のプロセス添加物の両方又はいずれかは、高められたインプットの使用により提供することができる。

    いくつかの実施形態では、プロセスガス供給システムと関連する供給面は、複数の穿孔を含む。 いくつかの実施形態では、穿孔の数を最適化して材料全体の熱循環を提供することができる。

    いくつかの実施形態では、単独モジュールへの空気供給は、(1)独立に制御される、又は、(2)2つ又はそれ以上のモジュールが単一の間マニフォールドに接続され、2つ又はそれ以上のモジュールへ空気供給が依存的に制御される、ことがある。

    プロセスガス供給システムがひとつ又は2つ以上のノズルを含む、いくつかの実施形態では、当該のノズルは低、中、高フローノズルのいずれかに設定することができる。 これは、ノズルの直径を変更することで可能であり、供給されるプロセスガスの低、中、高いずれかの浸透が可能となる。 プロセスガス供給システムの設定は、反応物の位置をより均一的に覆うように設定することができる。

    いくつかの実施形態では、プロセスガス供給システムに関連する孔のパターンは、横移動ユニットの運転が孔を通るプロセスガスに干渉しないように配置される。 いくつかの実施形態では、孔のパターンは、途絶あるいは材料の横移動への抵抗が最低限に抑えられた状態で、(1)ひとつ又は2つ以上のプロセス添加物(2)大きな表面上の空気の均等の分散、を容易にする。

    多指型ラムが移動要素として用いられる実施形態では、孔のパターンは、加熱されると孔がフィンガー間にある(隙間内)にあるような形態で設定される。 いくつかの実施形態では、孔は互いをオフセットする矢印パターンで設定することができる。 いくつかの実施形態では、孔のパターンはまた、プロセスガスの均等の分散が物理的に最大化(すなわち、プロセスガスのインプットが全くないフロア箇所が物理的に最小化される)するよう、覆われている孔と覆われていない孔があるハイブリッドであることができる。

    いくつかの実施形態では、プロセスガスのインプットは、拡散した低速度のインプットであることができる。 いくつかの実施形態では、拡散した低速度のインプットは、プロセス添加物向けに提供される。

    いくつかの実施形態では、プロセスガス供給システムはさらに、必要に応じ、エアボックス、マニフォールド、パイプで構成される。 いくつかの実施形態では、エアボックスから熱風が提供される。 ある実施形態では、リサイクルされた高温合成ガスが、エアボックスから提供される。 選択肢として、エアボックスは鋳造及び成型のユニタリー挿入であることができる。 機能要素は、ひとつ又は2つ以上のエアボックス・コンポーネント及びひとつ又は2つ以上の横移動システムを含む。

    いくつかの実施形態では、エアボックス・コンポーネントに複数の小型のエアボックス又は単一の大型エアボックスが含まれることがある。 選択肢としてエアボックスは、変形を減らす、又は、ストレス関連の故障とエアボックスの座屈のリスクを減らすために、特定的に設定される。 いくつかの実施形態では、個々のエアボックスは厚手の炭素鋼で構築される。 いくつかの実施形態では、反りを減らす目的で、エアボックスは別途の極めて頑丈な固形の鋼で構築することがある。 このような鋼は、フローに途絶も障害もない箇所に熱風を注入するのみである。

    いくつかの実施形態では、エアボックスの穿孔のある上面プレートの建材は、システム全体の抗腐食条件を満たす合金である。 穿孔のある上面シートが相対的に薄い場合、曲がりや座屈を防止するために、例えば、硬化用の助材及び構造的補助メンバーを使ってもよい。

    いくつかの実施形態では、積み重なった材料の底部を、空気孔又はそれぞれのエアボックス上面の孔を通って、一次プロセスユニットに空気が入る。 個々のモジュールが複数のエアボックスを含む場合、空気は個々のエアボックスに対し、単独のエアマニフォールドより供給される。 このエアマニフォールドは、エアパイプに接続されており、このエアパイプは接続プレートにおいて熱風取り付けフランジに接続する。 熱風取り付けフランジは、選択肢として、熱風供給への迅速な接続を容易にするように適応させることができる。

    いくつかの実施形態では、プロセス中の空気孔の閉塞を防止する目的で、エアボックスの穿孔のある上面の空気孔のサイズは、制限を作りそれによって各孔において圧力が下がるように選択する。 この圧力の降下は、小片が孔内に入るのを防止するのに十分でありえる。 これらの孔は、小片が孔内に閉じ込められるのを防止するため、上面に向かって、外向きに縮小していくことができる。 さらに、横移動ユニットの移動は、あらゆる材料を、孔の閉塞から除去し得る。

    ある実施形態(図93から98を参照)では、取り付けの完了した個々のカートリッジは、部分的に、その上にあるカートリッジに覆われ、個々のカートリッジの一部のみチャンバーの内部に対してむき出しになる。 最上のカートリッジが挿入されているスロットは、このカートリッジの一部のみがチャンバーの内部にむき出しになるよう、特定して設定されている。 取り付けられたカートリッジは段上のフロアを形成し、材料が移動しやすく、処理前の材料の転がりを制限するように、選択的に傾斜している。

    ある実施形態では(図97参照)個別のカートリッジ(2000)は、補助/接続要素と機能要素の両方で構成される。 補助/接続要素は、チャンバーのシェルへの接続を密封するように特定的に設定されたカートリッジ機構及び接続プレート(2005)を含む。 耐火層(表示なし)は、熱損失と接続プレートへの伝熱を防ぐため、カートリッジ機構と接続プレートの間に設置することができる。 挿入が完了すれば、カートリッジは適当な留め具を用いて固定するとよい。 図解の実施形態では、カートリッジ機構は位置決めガイド(2015)を含むが、これは、チャンバー壁とV字の刻み目(2020)にカートリッジを正確に挿入しやすくし、カートリッジの挿入と取り出しをしやすくするために、ツールの挿入を可能にするためのものである。 機能要素は、ひとつ又は2つ以上のエアボックス・コンポーネント及びひとつ又は2つ以上の横移動システムを含む。

    一次プロセスユニットの原材料のインプット ある実施形態では、一次プロセスユニットはひとつ又は2つ以上の原材料のインプットを含む。 この原材料のインプットは、それぞれに異なる物理的特徴がある、様々な原材料に適応し、それぞれが一次プロセスユニットに直接的又は間接的に供給するように設定されている。 原材料のインプットは、選択肢として、様々なフィーダーシステムと機能的に連結することがある。 このようなフィーダーシステムは、原材料を原材料のインプットに、従って一次プロセスユニットに供給する。 一次プロセスユニットが2つ以上の原材料のインプットで構成される場合、各々の原材料のインプットは、(1)同一のフィーダーシステムと機能的に連結させることができる、又は(2)原材料のインプットを複数のフィーダーシステムと機能的に連結させることができる。 後者の場合、同種のフィーダーシステム及び異種のフィーダーシステムであることが可能である。

    ある実施形態では、一次プロセスユニットは長方形のフィードホッパー及び油圧補助されたラムに機能的に連結させることができる。 この実施形態では、選択肢としてフィードシュートにゲートを取り付け、一次プロセスユニットとフィードホッパー間の熱バリアとすることができる。 フィーダーの制限スイッチは、ラム行程の長さを制御し、各行程で一次プロセスユニットにフィードされる材料の量を制御する。

    別の実施形態では、一次プロセスユニットを、病院の生物医学様廃棄物が処分用に提供される形態で、ボックスのフィーディングに適応するように設計してもよい。 長方形の二重ドアポートにより、ボックスは主フィードホッパーに供給される。 主フィードホッパーでは、油圧ラムが一次プロセスユニットに原材料をインプットすることが可能である。

    また別の実施形態では、オージェを一次プロセスユニットと機能的に連結させて、粒状の廃棄物フィードを実施することができる。 例えば、オージェは本体に油圧を使って挿入することができる。

    一次プロセスユニットと機能的に連結できるフィーダーシステムのその他の例には、回転弁及び上部重力フィード・フィーダーシステムが含まれる(しかしこれらに限定されない)。 加えて、液体とガスはそれぞれの専用のポートを通し、一次プロセスユニットに同時にフィードすることができる。

    フィーダーシステムにおける廃棄材料向けの調整プロセスは、一次プロセスユニットへのフィード前に利用してもよい。

    ある実施形態では、制御されない空気浸透(廃棄物フィーダー装置から)の最小化あるいは除去は、圧縮されたフィードが、過度の空気浸透に対し、善良で一貫性のあるプラグとして機能する形態でのフィードの物理的圧縮により実現できる。 ギロチンシール材の使用も可能。 フィード材料が、一次プロセスユニットに縦方向に落下している実施形態では、圧縮された材料を抜き出してもよい。 従って、ある実施形態では、一次プロセスユニットはひとつの圧縮システムで構成される。

    二次プロセスユニットと溶融ユニット 炭素変換システムの二次プロセスユニットは、一次プロセスユニットから受け取った処理済み原材料の中に残る揮発性物質の除去とチャーの排ガスへの変換を行う。 二次プロセスユニットは一次プロセスユニットと通信しており、溶融ユニットと連動可能であるように結合している。

    ある実施形態では、二次プロセスユニットは溶融ユニットに接触し、その上に置かれている。 この実施形態に従うと、二次プロセスユニットと溶融ユニットの間のユニット間接合部は、灰などの固体が溶融チャンバーに通過するのを防ぐバリアとなっている。

    ある実施形態では、二次プロセスユニットは、その縦軸が大体一次プロセスユニットのそれに垂直になるように置かれる。 例えば、一次プロセスユニットは地面に対し、大体水平になるよう置かれ、二次プロセスユニットは地面に大体垂直になるように置かれる。 この実施形態に従うと、溶融ユニットは二次プロセスユニットの下に位置する場合もある。

    ある実施形態では、二次プロセスユニットは、二つのユニット間の物質の動きを制限あるいは限定する障害をオプションで構成するゾーン間領域、またはインターゾーンによって、溶融ユニットと隔離されており、他の実施形態では、それはほとんど炭素を含まない残りの固形物質(例、灰)を融解スラグに溶かす初期溶融をも提供する場合がある。

    二次プロセスユニットは、残る揮発性物質の除去と炭素の排ガスへの変換を促すため、熱風や、オプションで、蒸気かつ/あるいは炭酸ガスかつ/あるいは炭素などのプロセス添加物の添加もまた提供する。 溶融ユニットはまた、(灰など)残った無機物がガラス化物質またはスラグへと完全に変換されるのを促すため、プラズマ熱やその同等物などの熱も供給する。

    ゾーン間領域またはインターゾーンは、熱を効率的に伝えるべく、さらに付加的伝熱要素を構成する場合がある。 融解スラグ物質は溶融ユニットから産出され、冷却のためオプションのスラグ冷却サブシステムへと引き継がれる。

    二次プロセスユニットと溶融ユニットは、二次プロセスとほとんど炭素を含まない残りの固体の溶融を連続して推進することにより、協調して排ガスとスラグの生産を促進する。 これは、ほとんど炭素を含まない残りの固体をより高温域に曝す前に二次プロセスが一定の温度で起こるようにすることで達成される。 二次プロセスユニットと溶融ユニットは、こうして溶融物の中に閉じ込められる炭素の量を最少化あるいは撲滅する。

    ある実施形態では、炭素変換プロセスは、チャーから成る固形残渣に適切なレベルの酸素を供給し、それを二次プロセスユニットの特定の環境にさらすことで、固形残渣中の炭素を排ガスへと変換するのに必要なレベルまで固形残渣の温度を引き上げることによって達成される。

    例えば、約1200度から約1800度での融解スラグは、溶融ユニットから続けて産出されることもあり、その後冷却されて固形スラグ物質を形成する。 このようなスラグ物質は、埋め立て処分用に予定される場合もあるが、従来の用途のため粗骨材へとさらに砕かれる場合もある。 もう一つの方法としては、融解スラグは容器に流し込まれ、インゴット、レンガ、タイル、あるいは同様の建設資材を形成する。 結果として生じるスラグ物質は、軽量粗骨材・ミネラルウールの生産や、発泡ガラスの製造、または包装材料開発の際、あるいはコンクリートの補助接着物質として用いられることもある。

    従って、溶融ユニットは、溶融スラグを固体状に冷却するための冷却ユニットを含む、あるいは動作可能なように結合している場合がある。 冷却ユニットは、冷却されたスラグ製品を求められるフォーマットで利用可能にするのにふさわしく提供される。

    二次プロセスユニット 炭素変換プロセスは、処理済み原材料を二次プロセスユニットの特定の環境(適切なレベルの熱、空気、酸素、あるいは蒸気を含む)にさらすことで、チャーからなる処理済み原材料の温度をその中の炭素を排ガスへと変換するのに必要なレベルまで上げることにより達成される。

    二次プロセスユニットは、一次プロセスユニットからチャーから成る処理済み原材料を受け取り、溶融ユニットと通信している。 ある実施形態では、二次プロセスユニットはゾーン間領域またはインターゾーンを経由して、溶融ユニットと通信している。

    二次プロセスユニットは、残りの揮発性物質と炭素を排ガスに変換するのに必要な温度を提供するため、適切なソースから熱を受けている。 ユニットはまた、排ガスを経由して失われる顕熱量を最小限にするため、高効率で残渣が熱にあてられるよう設計されている。 ゆえに、熱源の位置や姿勢は二次プロセスユニットの設計にあたり、考慮すべき付加的要素である。

    二次プロセスユニット加熱システム
    炭素変換システムは熱を要する。 熱添加は、チャーから成る固形残渣を部分的に酸化させることで(つまり、チャーから成る固形残渣中に炭素や揮発性物質が存在する状態で、吸気口での酸素の発熱反応によって)直接起こる場合もあり、あるいは当技術分野で周知の一つまたは複数の熱源を用いることで間接的に起こる場合もある。

    ある実施形態では、処理済み原材料中の未反応の炭素を変換するのに要する熱は(少なくとも一部)熱風により供給される。 その熱風は、例えば、加熱された吸気口を用いることにより、二次プロセスユニットに供給される。

    熱風は、例えば、当技術分野では周知のエアボックス、エアヒーター、熱交換器から供給される。

    ある実施形態では、熱風は溶融ユニットとの接合部(例えば、いくつかの実施形態では、ゾーン間領域またはインターゾーン)に近い空気供給口、インプット付きの分配システムによって二次プロセスユニットに供給される。 適切な空気供給と分配システムは当技術分野で知られるもので、ユニット壁の穿孔を通して、あるいはエアノズルまたはスパージャーを経由して熱風が通過できるエアボックスを含む。

    付加的・補足的な熱は、必要に応じ、ガスバーナー、循環する熱砂、電熱器、または発熱体を含む(ただし、これらに限定されない)、当技術分野で知られる一つあるいは複数の加熱方法から提供される。

    ある実施形態では、付加的熱源は循環する熱砂かもしれない。

    ある実施形態では、付加的熱源は電熱器、あるいは発熱体かもしれない。

    二次プロセスユニットプロセス添加物インプット
    チャーからなる処理済み原材料の排ガスへの効率的な変換を促進するため、オプションとして二次プロセスユニットでプロセス添加物が加えられることがある。 チャーから成る処理済み原材料インプットの分解要素を排ガスかつ/または無害化合物に最大限に変換するために十分な酸素と水素のフリーラジカルを確保するため、例えば水蒸気インプットが用いられうる。 例えば、燃料ガスへの二次プロセスを最大化(遊離炭素を最小化)し、熱入力のコストを最小限にしつつ最適な処理温度を維持するにあたり、プロセスの化学的バランスを取ることを支援するために空気入力が用いられる場合がある。 加えて、オプションで酸素かつ/またはオゾンがプロセス添加物ポートから二次プロセスユニットへと投入される場合がある。

    オプションで、炭素変換プロセスを最適化し、それにより排出を向上させるために、他の添加物が用いられる場合がある。

    オプションで、炭酸ガスがプロセス添加物として用いられることもある。

    従って、二次プロセスユニットは、一つまたは複数のプロセス添加物インプットを含みうる。 これらは、蒸気注入かつ/または空気注入かつ/または炭酸ガスのインプットを含む。 蒸気インプットは、蒸気が一次プロセスユニットを出る直前にそれを高温領域へ、排ガスのまとまりへと導くよう置かれることもある。 二次プロセスユニットにプロセス添加物が完全に適用されるよう、吸気口はユニットの中や周囲に置かれる場合がある。

    ある実施形態では、プロセス添加物インプットは、ゾーン間領域またはインターゾーンの近くに置かれる。

    ある実施形態では、プロセス添加物インプットは、拡散した、低速の添加物インプットを提供する。

    二次プロセスユニットの加熱に熱風が用いられる実施形態では、オプションで付加的空気/酸素注入インプットが提供される場合がある。

    ゾーン間領域またはインターゾーン 本発明のある実施形態では、二次プロセスユニットと溶融ユニットの間の接合部は、ゾーン間領域またはインターゾーンを提供するよう構成されている。 この実施形態に従うと、ゾーン間領域またはインターゾーンは、二次プロセスユニットを空間的に溶融ユニットから実質的に分離するよう機能し、残った固形物質に熱を効果的に伝達することにより、二次プロセスの残った固体物質(例、灰)の初期溶融をもたらし、二次プロセスユニットの反応物質パイルを支える。 ゾーン間領域またはインターゾーンはさらに、二つのユニットの導管あるいは結合部を提供する。 インターゾーンは、オプションで、例えば部分的あるいは断続的にインターゾーンを塞ぎ、それによって未反応炭素の溶融物への過剰な移動を妨げ、二次プロセスユニットと溶融ユニット間の物質の動きを制限または規制する障害を含む。 障害はオプションで、熱伝達要素を含む場合もある。

    ある実施形態では、インターゾーンは事実上、溶融ユニットと隣接することもある。 他の実施形態では、インターゾーンは、二つのユニット間、あるいは一つのユニット内の狭窄または絞りによりもたらされる場合がある。 このような実施形態では、架橋された物質の「ドーム」は二次プロセスユニットの材料ベッドが溶融ユニットに落ちるのを守ることもある。 もう一つの方法として、バッフルは原料が溶融ユニットに入るのを食い止めることがある。

    ある実施形態では、炭素変換システムのゾーン間領域において、固体プレートバッフルが用いられる。 この実施形態に従うと、バッフルはオプションで可動となる場合もある。

    ある実施形態では、炭素変換システムのゾーン間領域において、耐火原料のスラブから成るバッフルが用いられる。

    ある実施形態では、溶融ユニットはオフセットである。

    インターゾーンが障害を含む本発明の実施形態では、その障害は、例えば部分的あるいは断続的にゾーン間領域を塞ぐことにより、二次プロセスユニットと溶融ユニット間の原料の動きを制限または規制するよう設定される。

    障害は、ゾーン間領域またはインターゾーン内に組み込まれ、様々な形やデザインをとりうる。 例えば、それは平らな構造物であるかもしれず、あるいはドーム型やピラミッド型、歯車型などであるかもしれない。 代わりに、または加えて、例えばグレートや複数の球体、複数の管、あるいはそれらの組み合わせから障害が構成されることもある。 障害の形や大きさは、一つにはチャンバーの形や姿勢に影響されることがある。 ある実施形態では、二次処理ゾーンとスラグゾーン間の原料の流れを制限するような大きさの、一つまたは複数の導管を提供するよう障害が構成される。

    ある実施形態では、障害は、隣接したレンガ間の導管を提供するよう配置された、一連の相互接続したレンガから成る。 もう一つの実施形態では、障害は、隣接する管の間の導管を提供するよう配置された、複数の管から成る。 この実施形態に従うと、複数の管はインターゾーンの縦軸に対し、大体垂直に置かれるか、あるいはインターゾーンの縦軸に対し、大体水平に置かれる場合がある。

    障害と他のあらゆる取り付け要素は、炭素回復ゾーンの厳しい条件の中で、特に高温状態において、効果的に作動できなければならない。 従って、障害は高温に耐えるよう設計された原料で構築される。 オプションで、障害は耐火層の内張りが付いていたり、または固形耐火物から作られる場合もある。

    ある実施形態では、水冷のような冷却が障害内で提供される場合がある。 ある実施形態では、障害は(例えば、図127、129、130、133Aで示されるような設定の)、上部かつ/または下部に耐火層内張りのついた水冷銅から成る。

    ある実施形態では、障害は、例えばセラミックボールのような、複数の球体から成る。

    ある実施形態では、障害は、歯車型の耐火物ドームから成る。

    ある実施形態では、障害は、ゾーン間領域のくさび形取り付けレンガによって取り付けられた、固形耐火物ドームである。 固形耐火物ドームは、ドーム外端とチャンバーの内壁に溝ができるような大きさに作られる。 オプションで、耐火物ドームはさらに、複数の穴を含む。 穴は垂直向きの場合もある。

    ある実施形態では、オプションとしてアルミナまたはセラミック製の直径20〜100mmの球体が多数障壁の上に置かれるが、これはベッドを形成して熱風を拡散し、灰をスラグへと初期溶融するためプラズマ熱の灰への伝達を促進するためである。 この実施形態では、灰は溶けるに従い、障害によって提供される導管を通り、ゾーン間領域を溶融ユニットへと通過する。

    ある実施形態では、障害は固形耐火レンガグレートから成る。 ゾーン間領域を経由し、二次プロセスユニットと溶融ユニット間の通信を可能にするため、耐火レンガグレートには、個々のレンガ間に溝が備えられている。

    ある実施形態では、障害は、取り付けリング内に取り付けられた耐火層内張りのある管から作られたグレート構造を含む。

    ある実施形態では、障害は、回転する可動グレートを含む。

    オプションで、灰への熱伝達を促進するため、ゾーン間領域はさらに熱伝達または拡散要素を含むことがある。 熱伝達要素は当技術分野で知られており、セラミック、アルミナ、耐火物のような適切な材料で作られる球体や小石、レンガ、類似の構築物を含む(ただし、これらに限定されない)。

    ある実施形態では、熱伝達要素上にアルミナまたはセラミック製の直径20〜100mmの球体が多数置かれるが、これはベッドを形成して熱風を拡散し、灰をスラグへと初期溶融するためプラズマ熱の灰への伝達を促進するためである。

    オプションで、障害は熱伝達要素となる、あるいはそれを含む場合がある。

    オプションで、ゾーン間領域またはインターゾーンは熱源を備えている場合がある。 適切な熱源は、空気羽口、電熱器、発熱体、外部ガスを含むバーナーか合成ガスバーナー、そしてプラズマトーチを含むプラズマ熱源を含む(ただしこれらに限定されない)。

    熱源は、ゾーン間領域かつ/または二次プロセスユニット/ゾーン間領域インターフェースかつ/またはゾーン間領域/溶融ユニットインターフェースに設置されうる。

    オプションで、ゾーン間領域またはインターゾーンのプラズマ熱の適用により、灰中に残るあらゆる炭素は排ガスに変換される。

    従って、ゾーン間領域は、様々な熱源に対応できる大きさのアクセスポートを含む場合がある。

    溶融ユニット 溶融プロセスは、残った残渣が溶融するレベルまでほとんど炭素を含まない残りの固形物質(灰)の温度を引き上げることにより達成され、溶融ユニット内で、または二次プロセスユニットと溶融ユニットの接合部で、または、システムがインターゾーンを含む実施形態ではインターゾーン内で、あるいはそれらの様々な組み合わせの中で起こる。

    溶融プロセスに要する熱は、一つあるいは複数の熱源から提供される。 この熱は、直接適用されることもあれば、熱伝達要素を経由して間接的に適用される場合もある。 ある実施形態では、熱は一つまたは複数のプラズマ熱源によって提供される。 熱はまた、二次プロセスの後、加熱された吸気口によって残渣に残るあらゆる少量の炭素が変換されるのに役立つ。 一つまたは複数のプラズマ熱源が主熱源である実施形態においては、必要に応じ、誘導加熱あるいはジュール加熱などを含む(ただしこれに限らない)当技術分野で周知の一つまたは複数の加熱方法によって、付加的または補助的加熱が提供される場合がある。

    溶融ユニットは、流出に適した温度で融解スラグを提供するため、残留固形物を溶融し、均質化するのに必要とされるレベルまで灰を(直接的または間接的に)加熱するのに必要な温度を満たす熱源を備えている。 オプションで、灰中に残るあらゆる炭素は排ガス(「溶融ユニットガス」)に変換される。 溶融ユニットはまた、失われる顕熱量を最小限にするため、例えばプラズマガス、残渣、あるいはスラグなどの熱源間の高効率な熱伝達を確保するよう設計されている。 ゆえに、熱源の位置と姿勢だけでなく、用いられる熱源の種類も、溶融ユニットの設計において考慮されるべき付加的要因である。 適した溶融ユニット設計の例(それらに限定されるものではない)は図でも提供されているが、当該技術に熟達した職工であれば、上記の要件を満たす他の設計も可能で、本発明に包含されるということがわかるであろう。

    溶融ユニットはまた、残留無機物を完全に溶かし、均質化するのに適切な温度に残渣を引き上げるのに十分な残渣滞留時間があるよう設計されている。

    オプションとして、溶融ユニットは、熱源によって加熱される間、残渣が集められる貯留層を与えられる。 ある実施形態では、溶融ユニットは貯留槽を含み、それがまた、溶融プロセス中の固体と溶融物質の混合を可能にしている。 十分な滞留時間と適切な混合により、完全な溶融と結果として生じるスラグの望ましい組成が促進される。

    特定の実施形態では、溶融ユニットは、溶融スラグの脱出を促すため、スラグ排出口に向かって先細り、かつ/または傾斜した床となるよう構成される。

    ある実施形態では、溶融ユニットは、溶融スラグ原料の絶え間ない排出口として設計されている。 スラグを継続的に取り除くことで、調整プロセスが継続的に行われることが可能になり、そこで溶融されるべき残渣は絶え間なく連続して投入され、プロセスされる。 継続的なスラグの排出は、当技術分野で周知の様々な設定や装置を用いることにより達成される。 例えば、溶融ユニットは、溶融スラグのユニットからの退出に対し障害を提示するよう設定される場合があり、(その障害は)溶融スラグの量が一定のレベルに達すると破られる。

    ある実施形態では、継続的なスラグの排出は、一定のレベルを超えるまでスラグプールが蓄積するのを可能にする堰を片側の境にもつ貯留槽を用いることにより達成される。 その一定のレベルに達したとき、融解スラグは堰を乗り越え、チャンバーから出る。 ある実施形態では、継続的なスラグの排出は、ユニット側面の耐火層にある温度制御(加熱あるいは冷却)されたインサートを経由して達成される。 この実施形態では、ユニットから出たスラグの流れは、インサートを通るスラグの流れを遮るストッパーまたは栓を用いて制御かつ/または停止される。

    灰の調整、特に存在するあらゆる金属を溶かすのに超高温が必要とされるため、オプションで、溶融ユニットの壁と床は、非常に厳しい作動要求にさらされる耐火原料により内張りされる場合がある。 溶融ユニットの設計に適した原料の選択は、いくつかの基準によりなされる。 例えば、典型的な残渣の調整プロセス中に達する作動温度や、熱衝撃に対する抵抗、そして溶融プロセス中に生成する溶融スラグかつ/または高温ガスによる摩耗や浸食/腐食に対する抵抗などである。 溶融ユニットの原料を選ぶ際には、原料の間隙率を考慮する必要もある。 様々な適正材料が当技術分野で知られている。

    溶融ユニットはまた、付加的構造要素、あるいはオプションで必要とされるかもしれない機器に対応するため、一つあるいは複数のポートを含む場合がある。 ある実施形態では、灰調整の状況(閉塞の形成に対するスラグ排出口の監視を含む)をオペレーターが完全に見られる状態を維持するため、ポートは、オプションで有線テレビを含むビューポートであるかもしれない。 チャンバーは、維持・補修のために立ち入ったりアクセスできるサービスポートを含むことがある。 このようなポートは当技術分野で知られており、様々なサイズの密封可能なポート穴を含む場合がある。

    ある実施形態では、溶融ユニットは、上部の湾曲したスロープや下部セクション(「イグルー」セクションと呼ばれる)を提供するよう構成される。 湾曲スロープは、固形原料が溶融ユニットのイグルーセクションに流れ落ちるのを可能にしている。 一つまたは複数の(プラズマトーチなどの)熱源が、二次プロセスユニットからの灰かつ/またはスラグへに及ぼす作用により、このセクションで高温が発生し、スラグはシステムから除去される。 高温ガスもまた、イグルーセクションで生成される。 ある実施形態においては、このセクションは二次プロセスユニットの原料変換を補助するのに用いられることもある。 プラズマトーチが利用される場合、それは例えば、移行式アークかつ/または非移行式アーク、あるいは他の高エンタルピープラズマプルーム生成装置であるかもしれない。 移行式アークプラズマトーチが用いられる場合、それはスラグプール内(または下部)で電極を含むことがある。 電極は、例えばグラファイトのような、種々の適切な原料から作られうる。 ある実施形態では、付加熱がバーナーによりイグルーセクションにもたらされる。 そのバーナーは、当技術分野で知られる様々な適したタイプ(例えば、固形炭素燃料、チャー、すす、カーボンブラックなどを含む)がありうる。 ある実施形態では、通常、空気/合成ガスに作用するよう設計されたマルチ燃料バーナーが第二熱源として用いられる。 スラグプールをイグルーセクションの底部に蓄積させることが、スラグ組成を均質化し、プール下部に金属層を築くのに役立つことがある。 例えば溶融ユニットの側面または下部に注ぎだすことにより、スラグはイグルーセクションから除去される。 ユニットのベースは、スラグタップホールを提供するよう設計されることがあり、スラグタップホールはプール内の金属集積を取り除くのに用いられる場合がある。 例えば、融解した金属は、リサイクル業者かつ/または精製業者に売却されることもある。 プール底部が熱源からの距離のため十分溶融されていない場合には、金属抽出プロセスを支援するため、タップホールを通した切り曲げ、またはバーナーの適用が採用されることがある。 もう一つの方法としては、金属抽出プロセスを迅速化するため、通常より高いプラズマ熱が用いられることもある。

    ある実施形態では、溶融ユニットは、上部の湾曲したスロープや下部の「イグルー」セクションを提供するよう設定され、さらに、二次プロセスユニットへの高温ガスの流量(と圧力)を制御するため、湾曲セクションとイグルーセクションの間の「ゲート」を含む。

    オプションで、二次プロセスユニットの下部または(存在する場合には)ゾーン間領域は、二次プロセスユニットの原料ベッドが溶融ユニットへと落下するのを防ぐのを助ける「ドーム」を提供するよう設定されている。 あるいは、架橋原料の「ドーム」を用いることもできる。

    耐火層を冷却し、それによって耐火層ひいては容器全体の寿命を延ばすため、オプションで、溶融ユニットは水冷されうる。 スラグの融解温度以下に耐火層を冷却することで、容器内部がスラグの薄膜でコートされうるという構想である。 さらに、もし耐火層に亀裂があったり、その一部が砕けると、進入したスラグは低温のために冷え、耐火層の摩耗や劣化は減少あるいは休止する。

    ある実施形態では、溶融ユニットは、冷却機能を提供するために、ユニット外部の周りに水冷銅インサートを包含する。 この実施形態に従うと、銅片は、オプションで(例えば、チャネルやパイプのような)指定経路や、整合させるべき水パイプ用のコネクタで成型される。 水は銅片を通して汲み上げられ、水流や温度を変えるのに(溶融ユニット内の熱電対とともに)金属内の熱電対が制御ソフトにより用いられる。

    排出口からのスラグの流量を規制かつ/または停止するために、溶融ユニットのスラグ排出口付近で、付加冷却が提供される場合もある。 例えば、排出口は水用冷却チャネルのある銅を含む場合がある。 このように、スラグの流量は銅片の温度により制御される。 あるいは、水冷プランジャーが排出口に挿入されることもある。

    溶融ユニットの熱源
    前記溶融ユニットは、1つまたは複数の熱源を用いて、前記二次処理プロセスによって生成された灰物質を変換する。 この熱源は、可動、固定、またはその組み合わせでもよい。

    1つの実施形態では、前記熱源(複数も可)はプラズマ熱源(複数も可)である。 本実施形態に従って、前記プラズマ熱源は、適用された際に長時間にわたって好適に高温ガスを提供する、様々な市販のプラズマトーチを含むことができる。 一般的に、そのようなプラズマトーチは、出力約100kWから6MWを超えるサイズで入手可能である。 前記プラズマトーチは、1つの最適な作動ガスまたは最適な作動ガスの組み合わせを用いることができる。 最適な作動ガスの例として、空気、アルゴン、ヘリウム、ネオン、水素、メタン、アンモニア、一酸化炭素、酸素、窒素、および二酸化炭素を含むが、これらに限定されない。 本発明の1つの実施形態では、残留物質を不活性スラグに変換するために必要とされる約900℃から約1800℃を超えた温度を形成するため、前記プラズマ加熱手段は連続して作動している。

    この点において、多くの代替プラズマ技術は、前記溶融ユニットでの使用に適している。 例えば、移行型アークと非移行型アークトーチ(ACおよびDCの両方)は、適切に選択された電極材料を用いて使用できることを理解する。 誘導結合プラズマトーチ(ICP)もまた使用できることを理解する。 当業者は、適切なプラズマ熱源を選択することを理解する。

    非移行型アークトーチの代わりに移行型アークトーチを使用することで電気対熱の高効率性、および、高温プラズマガスとアークが溶解物を直接通過するために溶融する物質との間の高伝熱効率によって、残留物改質プロセスの効率性を向上することができる。 移行型アークトーチが用いられるところでは、前記溶融ユニットの外部シェルが電源と電気的に接続されるため、前記溶融ユニットが電気的に絶縁していることを確認することが重要である。

    1つの実施形態では、溶融ユニットは、アークがトーチからガスギャップを横切って、スラグプールおよび、プール下部に位置する電極へ移動する時のエネルギー(熱)移行を向上させるため、移行型アークトーチを備える。 前記電気アークが前記ガスを横切って移動する時に、プラズマプルーム(非移行型アークと類似)を形成するが、さらに、前記アークが前記スラグプールを横切って移動する時に、前記プールの電気抵抗の発生により、前記アークが前記スラグプールを加熱する。

    1つの実施形態では、1つまたは複数の熱源は、スラグプールの上にある溶融ユニットに設置され、プール/電極の方を向いている移行型アークプラズマトーチを備えている。 場合により、前記トーチは、垂直姿勢から15°以下となる。 前記溶融ユニットが長方形の形をしている1つの実施形態では、前記トーチは前記ユニットの上部に取り付けられ、より垂直な作動位置を実現している。

    1つの実施形態では、1つまたは複数の熱源は、DC非移行型アークのプラズマトーチを備えている。

    1つの実施形態では、1つまたは複数の熱源は、黒鉛電極式プラズマトーチを備えている。

    1つの実施形態では、1つまたは複数のプラズマ熱源は、残留物質から不活性スラグへの変換を最適化するために位置付けられている。 前記プラズマ熱源(複数も可)の位置は、溶融ユニットの設計に従って選択される。 例えば、単独のプラズマ熱源が用いられている場合、プラズマ熱源は前記装置の表面に取り付けられてもよく、さらに、残留物質を溶かすための十分な熱暴露を確保し、スラグを強制的に流すため、前記ユニットの下部で回収するスラグプールに関連した位置で処理されてもよい。 1つの実施形態では、プラズマ熱源は、前記ユニットの上部に垂直に取り付けられたプラズマトーチである。

    すべてのプラズマ熱源は、電力と、オプションとして(移動可能な熱源が用いられている場合)、位置に対して制御可能である。 1つの実施形態では、変化する残留物のインプット率に対応するため、プラズマ発熱率は様々である。 また、変化する残留物の融解温度特性に対応するため、プラズマ発熱率は様々である。

    プラズマ熱源は、変化する残留物のインプット率と融解温度特性に対応するため、操作者の判断によって、連続または非連続ベースで作動される。

    オプションとして、前記溶融ユニットは、プラズマ熱を偏向または方向づけるため、偏向器を備えていてもよい。

    溶融ユニットのプロセス添加物
    プロセス添加物は、オプションとして、灰からスラグおよびオプションとして溶融ユニットガスへの変換を促進するため、溶融ユニットに添加されてもよい。 使用され得るプロセス添加物の例として、水蒸気、空気、炭素、および/または炭素を豊富に含むガス、および/または酸素を豊富に含むガス、および/またはバッグ灰を含むが、これらに限定されない。 したがって、前記溶融ユニットは、様々なインプットを備えていてもよく、および/または溶融ユニットは、これらのインプット用に多くの孔をさらに備えていてもよい。

    溶融ユニットのスラグ出口
    溶融ユニットは、1つまたは複数のスラグ出口を備えている。 スラグ出口は、融解スラグが排出されるアウトレットを含む。 前記アウトレットは、一般的に、溶融ユニットの下部近辺に設置され、前記ユニットの外にある融解スラグプールの重力フローを促進する。 スラグ出口は、オプションとして、融解スラグの冷却を促進して、下記のように固形にするため、スラグ冷却サブシステムを含んでいてもよい。

    融解スラグは、プロセス期間全体を通して、連続的に抽出されることがある。 融解スラグは、濃密で非浸出性の固形スラグを形成するために多様な方法で冷却および回収されることは、当業者には明白である。 連続的抽出の実施形態は、特に、連続ベースで作動するよう設計されているシステムに最適である。

    1つの実施形態では、スラグ出口手段もまた、固形スラグを供給するため、融解スラグを冷却するスラグ冷却サブシステムを備えている。 1つの実施形態では、融解スラグは急冷水槽に注ぎ込まれる。 前記水槽は、スラグを冷却し、それらを粉砕して、コンクリート製造または道路建設用といった、市販用に最適な顆粒にするために効率的なシステムを提供する。 また、前記水槽は、スラグチャンバーの基盤から前記水槽の下部にかけて広がっている囲い板の形で、周囲の環境から隔離する働きも提供する。 それによって、残留物改質チャンバーの中に外からガスが入ってこないようバリアを提供する。 前記固形スラグは、コンベヤーシステムによって前記水槽から除去されることがある。 あるいは、前記スラグ冷却サブシステムは、水スプレーを備えていてもよい。

    スラグ冷却サブシステム1つの実施形態では、融解スラグは、冷却のため、厚膜鋼性の捕集容器に滴下される。 1つの実施形態では、融解スラグは、環境的にシールされたケイ砂のベッド、または鋳型の中に受け入れられ、小規模プロセスに最適な固形スラグ、または、当該検査が実施されるときは、特定のパラメータを検査するのに最適な固形スラグを提供する。 前記小型の鋳型は、予熱されたオーブンにおいて制御冷却されることがある。

    スラグ冷却サブシステムの1つの実施形態では、融解スラグは、グラスウールのような市販製品に変換される。

    改質ユニット 前記改質ユニットは、1つまたは複数の他の機能ユニット、改質処理を促進する1つまたは複数のエネルギー源、オプションとして1つまたは複数の粒子分離装置、およびオプションとして、1つまたは複数のプロセス添加物インプットにおいて生成されるガスを改質するための、1つまたは複数のゾーンを備えている。 前記改質ユニットが1つまたは複数の粒子分離装置を備える本発明の実施形態では、粒子分離装置は、前記改質ゾーンの一部を形成してもよい。 前記改質ユニットから出る合成ガスは、通常、主に窒素、一酸化炭素および水素、さらにごく少量のメタンと他の燃料ガス、酸素がある場合はごく少量、さらに極めて少量のタールと微粒子を含んでいる。

    前記改質ユニットは、オプションとして熱交換器または回収熱交換器と運転的に連結してもよい。 1つの実施形態では、前記改質ユニットは、前記改質ゾーンの一部を形成する導管を介して、熱交換器または回収熱交換器と運転的に連結している。 前記導管は、壁上に残留粒状物質が一切蓄積しないようにするため、導管の全部分が水平からの角度で配向されるように構成することができる。

    粒子分離装置
    1つの実施形態では、オフガスに同伴された粒状物質は、粒子分離装置を用いて、除去/最小化される。 1つの実施形態では、炭素回収ゾーンからのオフガス、および前記一次プロセスユニットからのオフガスは、サイクロン式分離機を通過し、微粒子含有量を低減する。 いくつかの実施形態では、前記サイクロン式分離機もまた、前記一次プロセスユニットおよび炭素回収ゾーンからのオフガスの混合を促進することで、ガスの均質性を向上させる。

    オフガス内の微粒子は、場合により、前記二次プロセスユニット/溶融ユニットにおいて追加処理される可能性、または、他の場所で処理および/または廃棄のために回収される可能性のある炭素を含む粒状物質を含んでいる。

    前記改質ゾーン缶に入る前にガス流からの微粒子を除去または低減するために粒子分離装置が使用される。 その例として、改質ステップの微粒子による干渉の低減、前記改質ユニットの壁および器具上の摩耗と劣化の低減、改質中に出るガス流に含まれる固体粒子のスラグ化の低減、(実施される場合)改質中の触媒使用の促進、前記一次および/または二次プロセスユニットを通るガス流量の増加の実現、および/または前記二次プロセスユニットへの溶剤の添加の実現によって、低い融点でのスラグ形成を促進し、小微粒子サイズの触媒もしくは緩衝材料(前記合成ガスに含まれるH 2 S低減用の石灰など)の添加を実現などがある。

    適切な粒子分離装置は当該技術において既知である。 サイクロン式分離機の非限定的な例として、単管のサイクロン式分離機と多管のサイクロン式分離機が含まれるが、これらに限定されない。 当業者は、適切な粒子分離装置を選択する際に考慮されるべき要因を理解し、これらの要因には、捕捉効率、圧力低下、可用性、装置の複雑性、冗長の必要性、および熱損失を含んでいる。 粒子分離装置のサイズと数量は、システムごとに決められ、一般的に、微粒子の平均粒径、所望の除去効率、圧力低下および機器費用の間の妥協となる。

    1つの実施形態では、粒子分離装置の列または多数の独立した粒子分離装置内の選り抜きの個々の粒子分離装置における不均一な負荷と早期の摩耗や劣化のリスクを低減するため、前記炭素変換システムは、流入ガスが十分に混合され、サイクロン間にできるだけ均一に微粒子が分布されるように設計されている。

    1つの実施形態では、サイクロン式分離機の列は、サイクロン列に到達する前にガス内の微粒子分布を均質化して、各サイクロン間のガス分布を確実に均一にするよう、大きいインレットプレナムを含む前記炭素変換システム内で用いられている。

    いくつかの実施形態では、前記炭素変換システムは、例えば、個別サイクロン式分離機の列または多数の個別サイクロン式分離機として、複数のサイクロン式分離機を備えている。 本実施形態に従って、前記システムは、各サイクロン式分離機が個々に停止できるよう、および/またはガスフローがそこから迂回できるように構成されていてもよい。

    前記粒子分離装置は、内部粒子分離装置または外部粒子分離装置であってもよい。 内部または外部粒子分離装置(複数も可)の決定をする際の主な考慮点は、費用、メンテナンス性および、追加シェルの表面からの熱損失を含む。

    前記粒子分離装置が外部にあるいくつかの実施形態では、前記炭素変換システムの耐火層/耐火物および/または断熱材料は、前記表面積の増加に起因する熱損失を低減するために具体的に適合されている。 オプションとして、外部サイクロン式分離機が含まれる場合、安全性の向上とフェイルセーフシステムは高温ガス/空気の相互作用をもたらす外壁破壊のリスクを低減するために、、前記炭素変換システムに含まれていてもよい。

    前記炭素変換システムが複数の粒子分離装置を備えている場合、それらの装置は、直列もしくは並列に配置されてもよく、または、3つ以上の粒子分離装置が使用されている場合、前記炭素変換システムは、直列に配置された粒子分離装置と並列に配置された粒子分離装置の組み合わせを備えていてもよい。

    1つの実施形態では、前記炭素変換システムは、直列の一次および二次粒子分離装置を備えており、順次粒子を除去する。 1つの実施形態では、前記炭素変換システムは、直列の主および二次サイクロン式分離機を備えている。 直列に設置される場合、前記一次粒子分離装置は大きい微粒子を除去し、前記二次粒子分離装置は小さい微粒子を除去するものとされる。 このような実施形態では、オプションとして、前記一次粒子分離装置からの微粒子は、前記二次プロセスユニット/溶融ユニットへと再循環されてもよく、一方で、前記二次粒子分離装置からの微粒子は、オプションとして、追加処理から別途回収される。

    いくつかの実施形態では、前記炭素変換システムは、直列の2つ以上のサイクロン式分離機を備えている。

    いくつかの実施形態では、前記炭素変換システムは、並列の2つ以上のサイクロン式分離機を備えている。

    オプションとして、一次および二次粒子分離装置の実施形態では、一次粒子分離装置は内部にあり、二次粒子分離装置は外部にあってもよい。

    1つの実施形態では、前記炭素変換システムは、前記一次プロセスユニット、前記二次プロセスユニット、および前記溶融ユニットから前記粒子分離装置(複数も可)へ複合オフガスが供給されるように構成されている。

    1つの実施形態では、前記炭素変換システムは、第一の粒子分離装置、もしくは一連の粒子分離装置が、前記一次プロセスユニットおよび第二の粒子分離装置と運転的に連結するよう、もしくは一連の粒子分離装置が、前記二次プロセスユニットおよび溶融ユニットと運転的に連結するよう、さらに、別々の粒子分離装置(複数も可)を通過した後に前記2つのオフガス流が混合するように構成されている。 問題のある微粒子の大部分が前記二次プロセスユニット/溶融ユニットで発生するため、前記別々の粒子分離装置または粒子分離装置バンクは、前記各オフガス流の予想される微粒子含有量と特性に従ってサイズ変更をすることができる。

    1つの実施形態では、前記炭素変換システムは、多数の直列のサイクロン式分離機(並列のサイクロン式分離機の有無にも関わらず)を備えており、全体的な微粒子除去を向上させる。

    1つの実施形態では、前記炭素変換システムは、前記一次プロセスユニットおよび二次プロセスユニット/溶融ユニットがそれぞれの独立サイクロン式分離機(複数も可)と運転的に連結するように構成されており、ここで、生のオフガスが各サイクロン式分離機を出て、前記改質ゾーンに到達する前に、最後のサイクロン式分離装置で混合される。

    1つの実施形態では、前記炭素変換システムは、1つまたは複数の一対のサイクロン式分離機を備えており、各対は二次サイクロン式分離機へガスを排出する一次サイクロン式分離機を有している。 本実施形態に従って、前記オフガスは、前記同伴された大量の微粒子の大半が捕集される一次サイクロン式分離機の中を通過する。 前記一次サイクロン式分離機のアウトレットは、一次サイクロン式分離機での捕集を逃れた最も細かい微粒子を運搬する、前記二次サイクロン式分離機へと排出される。 捕集後、前記微粒子は、場合により、重力および低速ガス流の組み合わせによって前記二次プロセスユニット/溶融ユニットに移送され、追加処理が行われる。

    前記サイクロン式分離機が外部にある1つの実施形態では、前記炭素変換システムは、前記サイクロン式分離機からの微粒子が、ラインを通って二次プロセスユニット/溶融ユニット溶解装置に戻るように、さらに、低減した微粒子含有量を含むオフガスが、別のラインまたは導管を通って前記改質ゾーンに入るように構成されている。

    改質ゾーン 前記改質装置は、前記ガス改質処理が行われる1つまたは複数のゾーンから構成される。 前記改質ゾーンは、チャンバー、管、パイプ、または、その他の適切に構成されたコンパートメントの形で備えられていてもよい。 このコンパートメントは、前記改質処理を促進するために、1つまたは複数のエネルギー源をオフガスに適用するための適切な領域を提供する。 前記改質ゾーンは、前記改質ユニットに備えられた2つ以上のコンパートメントに分布されてもよく、特定の実施形態では、前記1つまたは複数の粒子分離装置を含んでいてもよい。 前記改質ゾーンは、前記主および二次プロセスユニットおよび溶融ユニットからのオフガス、1つまたは複数のエネルギー源からのエネルギー(例:熱の形)、および、場合により、1つまたは複数のプロセス添加物インプットからのプロセス添加物を受け取る。 好適なエネルギー源は、プラズマ源、熱的加熱、プラズマプルーム、水素バーナー、電子ビーム、レーザー、輻射ヒーターなどを含むが、これらに限定されない。

    いくつかの実施形態では、微粒子含有量の低減と同時に改質が起こる。 このような実施形態では、前記改質ゾーンは、前記粒子分離装置とプラズマトーチのようなエネルギー源を含んでおり、前記粒子分離装置のインレットもしくはアウトレットに近い場所、または前記粒子分離装置内に備えられている。 前記改質ユニットは、場合により、1つまたは複数のエネルギー源との接触前に改質ゾーンに入るオフガスに対して熱を供給する、追加の熱源を含んでいてもよい。

    前記改質ゾーンは、場合により、乱流、混合および/または旋回を促進するよう具体的に適合され、さらに、場合により、混合および乱流を促進する手段を含んでいてもよい。

    前記改質ゾーンは、適切な混合または乱流が発生して、所望の滞留時間を維持できる限り、多様な構造を持つことができる。 例えば、前記改質ゾーンは、ほぼ垂直に、ほぼ水平に、または角度をつけて配向され、広範囲の長さ対直径比を有することが可能である。

    1つの実施形態では、前記改質ゾーンは、第一の(上流)端部と第二の(下流)端部を含み、物理的に垂直位置に、またはほぼ水平位置に配向される、直線的な管状またはベンチュリ型の構造である。

    1つの実施形態では、前記改質ゾーンは、大きな長さ対直径比を有するよう構成されている。 本実施形態に従って、前記エネルギー源の作用領域は、前記改質ゾーンの断面積の要部を含むことになり、従って、前記改質処理が最大化される。 トーチは、前記フローの経路に沿って様々な場所に設置される。

    1つの実施形態では、前記改質ゾーンは、様々な姿勢の前記炭素変換システムに組み込まれ得るパイプとして提供される。

    1つの実施形態では、前記改質ゾーンは、場合により、1つまたは複数のカーブを有することもある管状型のコンパートメントに備えられている。

    場合により、前記改質ゾーンを備える前記コンパートメントは、前記改質ゾーン内のガスの逆混合と乱流を促進するため、バッフルなどの内部コンポーネントを含むことが可能である。

    前記改質ゾーンは、回収熱交換器または熱交換器と運転的に連結することができる。 このような実施形態では、熱風が必要となり、従って、前記回収熱交換器へ向かうガスの断熱配管と前記二次プロセス/溶解装置へ向かう熱風の断熱配管を軽減する領域と接近した所に前記回収熱交換器を設置できるよう、前記改質ゾーンが構成されている。

    1つの実施形態では、前記炭素変換システムは、前記改質ゾーンにバイパスを備えるよう構成されている。

    1つの実施形態では、取り外し可能なコンパートメントに前記改質ゾーンが備えられている。

    エネルギー源 前記改質装置は、改質処理の促進を目的として、エネルギーを前記改質ゾーンに供給するための1つまたは複数のエネルギー源を備えている。

    1つの実施形態では、前記改質ゾーンは1つまたは複数のプラズマ源を含んでいる。

    非移行型および移行型アーク、交流電流(AC)および直流電流(DC)、プラズマトーチ、高周波誘導プラズマ機器、および誘導結合プラズマトーチ(ICP)などを含むが、これらに限定されない多様な種類から、前記1つまたは複数のプラズマ源が選択され得る。 すべてのアーク発生システムにおいて、前記アークは陰極と陽極との間で開始される。 適切なプラズマ源の選択は、当業者の技術の範囲内である。

    前記移行型アークおよび非移行型アーク(ACおよびDCの両方)のトーチは、適切に選択された電極材料を用いることができる。 当該技術分野において既知である電極に好適な材料には、銅、タングステン合金、ハフニウムなどを含む。 前記電極の寿命は電極上のアーク作動領域等の様々な要因に依存して、それらはプラズマトーチの設計および電極の空間的配置に依存する。 小さなアーク作動領域では、熱イオン放射によって電極が冷却されるように設計されていない限り、一般的により短期間で電極が摩耗・劣化する。 寿命期間中に電極が摩耗・劣化するにつれて電極の間隔に変動が生じるが、電極を空間的に調節することでギャップ内のいずれの変動をも低減させることができる。

    プラズマトーチ用のキャリアガスとして、空気、アルゴン、ヘリウム、ネオン、水素、メタン、アンモニア、一酸化炭素、酸素、窒素、二酸化炭素、C 2 H 2、およびC 3 H 6などを含むが、これらに限定されない様々なガスを用いることができる。 前記キャリアガスは、中性、還元性、または酸化性であってもよく、ガス改質処理の要件およびガスのイオン化ポテンシャルに基づいて選択される。 適切なキャリアガスの選択、およびその効率性に影響を及ぼす可能性のあるキャリアガスをプラズマトーチに導入する手段を理解することは、当業者の通常の技術の範囲内である。 具体的には、不十分に設計されたキャリアガスの導入は、高温および低温ゾーンを持つ不均一なプラズマプルームを結果的にもたらす場合がある。

    1つの実施形態では、前記ガス改質システムは、1つまたは複数の非移行型の逆極性DCプラズマトーチを含む。 1つの実施形態では、前記ガス改質システムは、1つまたは複数の水冷式、銅電極、NTAT DCプラズマトーチを含む。 本発明の1つの実施形態では、前記ガス改質システムは、1つまたは複数のACプラズマトーチを含む。

    ACプラズマトーチは、関連するアーク安定性の変動を伴う、単相または多相(例えば、3相)のいずれかであってもよい。 3相ACプラズマトーチに、従来のユーティリティネットワークまたは発電システムから直接電力が供給されることがある。 より高い相のACシステム(例えば、6相)、およびハイブリッドAC/DCトーチ、または水素バーナー、レーザー、電子ビームガン、もしくは他のイオン化ガス源を用いる他のハイブリッド機器が使用されることもあるが、これらに限定されない。

    多相ACプラズマトーチは、一般的に電力供給の損失がより少ない。 さらに、レールガン効果による電極に沿った前記アークの迅速な動きは、前記電極間の熱負荷の再分布の改善をもたらす。 この熱負荷の再分布と、それに加えた一切の電極冷却機構により、比較的溶融点は低いが熱伝導率の高い、銅合金などの材料を電極に使用することが可能である。

    前記プラズマ源は、適用された際に長時間にわたって好適に高い火炎温度を提供する、様々な市販のプラズマトーチを含むことができる。 通常、そのようなプラズマトーチは、出力約100kWから6MWを超えるサイズで入手可能である。 1つの実施形態では、前記プラズマトーチは、各々が、要求される(部分的な)能力で作動する、2つの300kWプラズマトーチである。

    本発明の1つの実施形態では、前記改質ゾーンのエネルギー源は、水素バーナーにより構成され、酸素と水素が反応して超高温度の水蒸気(1,200℃よりも高温)を形成する。 このような高温では、ガス改質処理を強化するイオン化された形態で前記水蒸気が存在することが可能である。 水素バーナーは、プラズマトーチなどの他のエネルギー源と組み合わせて動作させることができる。 活性化された水素種は、反応種の迅速な分散および広範囲にわたる水蒸気クラッキングという利点を有し、その両方が、プラズマを用いて達成されるよりも低い温度で初期ガスの高変換率をもたらす。

    前記水素バーナー用の水素は、電解によって得ることができる。 前記酸素源は、純粋な酸素または空気であってもよい。 当業者には既知であるように、水素および酸素の他の源も使用することができる。 前記バーナー設計には、例えば数値流体力学(CFD)に基づくツール等の、標準的なモデリングツールを利用することができる。 改質用のガス量、チャンバーの形状などを含むが、これらに限定されない様々な要因を考慮に入れて、前記ガス改質システムの要件に合うようにバーナーの構成およびサイズ変更をすることができる。

    本発明の1つの実施形態では、水素バーナーは円筒状のノズル本体を含み、上カバーおよび下カバーが、その上端および下端にそれぞれ連結され、前記本体中の所定の環状空間Sを画定する。 ガス供給管は、側壁からパイプが下向きに傾斜するように前記本体の側壁に接続されている。 前記上カバーは前記本体と統合させて単一の構造にすることができ、熱が容易に消散するのに十分な厚さを有する伝熱部を備える。 大気中に水素を放出する複数のノズル開口部は、前記各ノズル開口部と連通するようにその上部表面に形成された露呈する凹部を有する伝熱部を介して形成される。 気流チャンバーも、空気がチャンバーを通過するように前記本体に画定される。 ガイド突起部は、空間の内部表面上に形成され、水素ガスの流れを空間内の所望の方向に誘導する。 さらに、ノズル開口部の下端部と連通する環状空間Sの上端部はドーム型に構成されており、水素ガスを前記開口部に導くためのアーチ型ガイドを画定する。

    水素バーナーは、より低い温度で動作し、通常、水素を空気と混合する。 また、著しくより高い温度で動作する酸素・水素混合物を用いることもできる。 このより高い温度によって、より多くのラジカルおよびイオンを発生させることが可能であり、また、前記ガスを炭化水素蒸気およびメタンと非常に反応しやすくする。

    本発明の1つの実施形態では、水素バーナーは、ガス状炭化水素の合成ガスへの改質を加速させることができる、高温の化学的ラジカル源としての役割を果たす。 前記水素バーナーは、空気および酸素が2つの一般的な選択肢である、酸化剤を用いて操作される。 当業者は、水素と必要な酸化剤の相対的な比率を理解するであろう。 高温ラジカルを生成する以外に、前記水素バーナーは、制御可能な量の蒸気も生成する。 通常、水素バーナーは、プラズマトーチと類似する効率での電力供給が可能である。

    電子ビームガンは、前記改質ゾーンのエネルギー源として機能することも可能である。 電子ビームガンは、熱イオン放射、光電陰極放出、および電解放出などの発光機構を介して、純粋な静電気を用いたもしくは磁場を用いた収束、および、多数の電極の使用、のいずれかによって、物理的に精確な運動エネルギーを有する電子ビームを生成する。

    電子ビームガンは、原子に電子を追加すること、または原子から電子を除去することによって、粒子をイオン化するために用いることができる。 当業者は、そのような電子イオン化プロセスは、質量分析において気体粒子をイオン化するために用いられてきたことを容易に理解する。

    電子ビームガンの設計は、当該技術分野において容易に知られている。 例えば、DC、静電気型熱電子ガンは、加熱されると熱イオン放射による電子流を生成する熱陰極、電界を形成してビームを収束させるウェーネルト円筒などの電極、および電子を加速させてさらに収束させる1つまたは複数の陽極電極を含む、いくつかの部位から形成される。 陰極と陽極の間の大きな電圧差のために、前記電子はより早く加速する。 陰極と陽極の間に位置する反発リングは、陽極上の小さな点に電子を収束させる。 小さな点は孔であるように設計されてもよく、その場合、コレクタと称される第二の陽極に到達する前に、電子ビームの視準が合わせられる。

    電離性放射線は、前記改質ゾーン用のエネルギー源として機能することも可能である。 電離性放射線とは、原子または分子をイオン化することができる高エネルギー性の粒子または波を指す。 前記電離能は、前記放射線の個々のパケット(電磁放射線のための光子)のエネルギーの関数である。 電離性放射線の例は、エネルギー性のベータ粒子、中性子、およびアルファ粒子である。

    原子または分子を電離する電磁放射の能力は、電磁スペクトル全体にわたって異なる。 X線およびガンマ線は、ほぼすべての分子または原子を電離し、遠紫外線は多くの原子および分子を電離し、近紫外線および可視光線は、ほとんど分子を電離しない。 電離性放射線の適切な源は、当該技術分野において既知である。

    ガス改質処理を維持するために必要な外部エネルギーは、前記プロセスによって生成されるあらゆる熱を利用することによっても減少することができる。 改質ゾーンを出るガス中に存在する前記顕熱は、熱交換器を用いて捕捉することができ、前記処理の外部効率を向上するために再利用される。

    当業者には明白であるように、熱エネルギーまたはレーザーに基づく他のエネルギー源が用いられることもある。

    改質ゾーンでの混合および/または乱流の促進 いくつかの実施形態において、改質ユニットは、改質ゾーンに供給されたガス類の混合、および/または乱流を物理的に高めるように設計および設定された装置を備えている。

    1つの実施形態では、改質ユニットは、プロセス添加物注入口を備え、そのノズルの箇所と配置は、改質ゾーン内での乱流や混合を促進させるように調整されている。

    1つの実施形態では、改質ユニットは、1つまたは複数のバッフルを備え、それは、改質ゾーン内で乱流を誘引し、それによる混合させるように設定されている。 当技術分野では様々なバッフルの形態が知られており、クロスバー・バッフルや、ブリッジ壁バッフル、チョークリング・バッフル等の形態やそれに類似したものが含まれるがそれらには限定されない。 また、初期ガスがより均等に合成され、および/または均等な温度にあり、プロセス添加物と正しく混合することを確かとするために、バッフルは初期ガスインレット自体にて、またはその周辺に配置することも出来る。

    図77A−Bを参照すると、乱流は、エネルギー源の前か後のどちらかで作り出されるであろう。 図78Cでは、乱流を作り出す装置の3つの代表的は実施形態として、(1)パッシブ・グリッド、(2)回転シャフトを活用するアクティブ・グリッド、(3)シアー発生器、が示されている。 図79と80は、乱流を発生させる装置のその他の代表的な実施形態を示している。

    1つの実施形態では、エネルギー源の位置が、改質ゾーンの前またはその内部での混合に重要な役割を果たしている。 1つの実施形態では、2つのプラズマトーチが、接線方向へ配置されており、それにより、空気インプットおよび/または酸素インプットと同じ方向の渦を作りだす。 本発明の1つの実施形態では、2つのプラズマトーチが、改質ゾーン・コンパートメントの周囲に沿って全く正反対の位置に設置されている。

    プロセス添加物の調整は、改質ゾーン・コンパートメントの設計、望ましい流量、噴射速度、浸透性、混合などを含む様々な要素に基づいているが、これらに限定されることはない。 ここでは、プロセス添加物ポートとエネルギー源の様々な調整が考察されている。

    例えば、酸素インプットまたはポート、水蒸気インプットまたはポート、そしてエネルギー源のポートは、改質ゾーン・コンパートメントの周辺付近に何層にも配置することができ、それは接線方向に何層にもなる注入を可能にするであろう。 1つの実施形態では、改質ゾーン・コンパートメントの周辺付近に3層に配置された9つの酸素源ポートが装備されている。 1つの実施形態では、改質ゾーン・コンパートメントの周辺付近に2層に配置された2つの水蒸気インプットポートが装備されており、それらは、全く正反対に設置されている。 空気インプットおよび/または酸素インプットが、何層にも配置されている状況の実施形態において、それらは、混合効果を最大化するよう配置することが可能である。

    本発明の1つの実施形態では、空気インプットポートおよび/または酸素インプットポートが、接線方向に配置されており、それにより、下段レベルのインプットポートがガスを予め混合させ、それをトーチが加熱し、そのガスの中に渦巻き運動を開始させる事を可能とする。 上段レベルの空気インプットポートは、その渦巻き運動を加速させることが出来、それにより、再循環する渦巻きのパターンを発展させ、それを持続させることを可能とする。

    1つの実施形態によると、扱われるガスが、接線方向に改質ゾーンに入り、渦を形成する。 その実施形態はまた、代表的なガス・マニピュレーターが、エネルギー源と共にガス・ストリームの露出を拡大させるために形作られ、設置されることを示している。

    1つの実施形態では、空気インプットポートの最下段レベルは、改質ゾーンに入ってくるガスを予め混合させる4つの噴射口を備えている。 残り2つの上段レベルの空気ノズルは、主要な運動量と酸素を供給して、ガスを混合させ、そのガスを必要な温度まで加熱する。 蒸気インプット、或は、ポートの位置調整は、数、高さ、方向、角度において変更可能である。

    酸素および/または蒸気のインプットポートは、改質ゾーン・コンパートメント内へ酸素や水蒸気を注入するよう配置することができ、その際、その角度は、乱流、或は、ガスの回旋を促進する改質ゾーン・コンパートメントの内部壁に向けられているだろう。 その角度は、コンパートメントの直径と、計画された空気インプットポートの流量と速力に基づいて十分な噴射浸透が達成できるよう決められる。 その角度は、およそ50度から70度までの違いがあるであろう。

    空気インプットポートは、それぞれが同じ面に設置されるように設計されている場合もあれば、順次それぞれの面に設置されている場合もある。 1つの実施形態においては、空気インプットが、下と上のレベルに設置されている。 1つの実施形態においては、下のレベルに4つの空気インプットが設置され、上のレベルには、さらに6つの空気インプットが、交差噴射効果を作り出すため3つずつ高さを若干変えて設置されている。

    必要に応じて、空気は改質ゾーン・コンパートメントへ角度を付けて吹き込むこともでき、それにより、そのコンパートメントを通り抜ける空気は、回転やサイクロンのような運動を生み出すのである。 ガスを活性化する源(例えば、プラズマトーチ)は、蒸気の更なる回転を作り出すように角度を決められる。

    本発明の1つの実施形態において、空気および/または酸素および/または水蒸気のインプットは、耐高温の分子化噴射ノズル、或は、噴射口を備えている。

    適切な空気ノズルは、当技術分野では既知であり、図81で説明されているように、タイプAノズルとタイプBノズルが含まれ、いずれも市販されているタイプである。 そのノズルは、単一タイプでも、異なったタイプでもよい。 ノズルのタイプは、例えば、所望の渦を作り出すために空気流の方向を変えるのであれば、タイプAを選び、そして、確実な浸透や混合を最大化するためには、高速度の空気流を作り出すタイプBを選ぶと言うように、機能的な必要条件に基づいて選択されるであろう。

    ノズルは、望ましい角度へ空気を向けるように設計することが可能である。 1つの実施形態において、空気噴射は、接線方向に設置されている。 1つの実施形態においては、インプットノズルの先端にデフレクターを取り付けることにより、角度をつけた送風がなされ、これにより、注入口のパイプとフランジをチャンバーと直角にすることを可能にする。

    本発明の1つの実施形態では、1つ以上の空気噴射口(例えば、空気渦巻き噴射口など)が、初期ガス注入口自体かその周辺に設置されており、それが、少量の空気を初期ガスに注入し、その注入された空気の速力を利用して初期ガス流の中に渦巻き運動を作り出す。 空気渦巻き噴射口の数は、計画された空気流と排出速度に基づいて物理的に最大の渦を提供するように設定する事ができ、それにより、その噴射は改質ゾーン・コンパートメントの中心部へと浸透することが可能となる。

    オプションとしてのプロセス添加物 改質ユニットは、1つ以上のプロセス添加物ポートを備えており、オプションとして、酸素源、一酸化炭素、その他の炭化水素、その他のガス類などのプロセス添加物を改質ゾーンへ提供するように設定されている。 当技術分野では既知である酸素源としては、酸素や、酸素富化空気、空気、酸化媒体、蒸気、さらに、当分野の技術者が既に理解しているであろうその他の酸素源が含まれるがこれらに限定はされない。 1つの実施形態では、改質ユニットは、空気および/または酸素のインプットに対して1つ以上のポートを備えており、オプションとして、蒸気インプットに対して1つ以上のポートも備えている。

    空気、蒸気、また、その他のガス類などのプロセス添加物のオプションとしての追加は、そ専用の注入口無しにも成し遂げられるであろう。 本発明の1つの実施形態では、そのプロセス添加物は、オフガス源に追加することも可能であろう。 プロセス添加物は、例えばエネルギー源がプラズマトーチの場合は、そのエネルギー源を通して改質ゾーンへ追加することも出来る。

    オプションとして、ポートや注入口が提供されることにより、品質が標準に満たない合成ガスを更にプロセスするために、改質ゾーンへ再循環させることも出来る。 そのようなポートや注入口は、改質ゾーン内の物質の乱流混合を促進する為に、様々な角度および/または場所に設置されうる。

    プロセス温度、圧力、ガス組成、その他の重要な状況の計測を可能とするために、1つまたは複数のポートを含めることが出来る。

    オプションとして、栓、カバー、バルブおよび/またはゲートが、改質ユニット内の1つ以上のポート、或は、注入口を密封するために提供されている。 適切な栓、カバー、バルブ、および/またはゲートは、当技術分野では既知であり、手動、或は、自動で操作するものを含むことが出来る。 そのポートは、更に、シーリング・グランドなどの適切なシールを備えることが出来る。

    オプションとしての触媒 改質ゾーンは、必要に応じて1つ以上の触媒を備えることができる。 当技術分野では既知の事であるが、触媒は、平衡状態に到達するまでに必要な時間を短縮することにより化学反応の反応速度を上昇させる。 改質ゾーンでの適切な触媒の使用は、代わりとなる反応経路を提供することによって改質プロセスに対して必要なエネルギーレベルを減少させる可能性がある。 触媒によって与えられる正確な経路は、その使用される触媒にかかっている。 改質ゾーン内の触媒の使用の実現可能性は、一般に、その持続時間による。 触媒の持続時間は、例えば、ガス内の不純物によって触媒能力が低下するなどの、「毒化される」ことにより短縮される事がある。

    本発明の1つの実施形態において、改質ゾーンは、改質に必要なエネルギー閾値を効果的に下げる触媒を備えている。 その触媒は、エネルギー源の上流部か下流部、或いは、エネルギー源の通路内に配置することが出来る。 1つの実施形態において、触媒は、エネルギー源の前および/またはその後に設置されるものも含まれる。

    改質ユニットは、その改質ゾーン内で触媒容易に交換できるよう設計されているかもしれない。 例えば、触媒は、スライド機構の上に設置されたベッドの形状で備えられているかもしれない。 そのスライド機構は、その触媒ベッドの容易な取り外しと交換を可能とする。

    選定された触媒の触媒能力は、その稼動温度にもよる。 様々な触媒に対する適切な稼動温度の範囲は、当技術分野では既知である。 改質ユニットは、触媒を、確実に最適な操作温度範囲内に維持するのに十分な冷却メカニズムを取り入れることができる。 蒸気、水、空気、酸素、或は、再循環され改質されたガスなどの添加物は、触媒の周辺の温度の上昇・下降を助けるために加えられるかもしれない。 温度調節に選ばれた特定の添加物が、触媒の配置箇所とその領域のガス温度に左右されるという事を当分野の技術者は理解するであろう。

    触媒の表面の不規則さ、および表面と大型有機分子の良質な接触は、水素と一酸化炭素などのより小さな分子への改質の機会を増大させる。

    使用可能な触媒は、カンラン石、焼成カンラン石、苦灰石、酸化ニッケル、酸化亜鉛、チャーなどが含まれるが、これらに限定はされない。 カンラン石に存在する鉄分とマグネシウムの酸化物が、より長い炭化水素分子を改質する能力を与える。 当分野の技術者は、このシステム内のガス環境で、即座には劣化しない触媒を選ぶことを理解しているであろう。

    改質プロセスを向上させるために、非金属製と金属製触媒の両方の使用が可能である。 焼成された形状の苦灰石は、バイオマス・ガス化プロセスからのガス改質のために最も広く使われている非金属触媒である。 これらは、相対的に安価で、使い捨て可能でもあると考えられている。 苦灰石が水蒸気と共に稼動すると、触媒の効率が上がる。 また、その最適温度範囲は、摂氏約800度から約900度の間である。 触媒の活動と苦灰石の物理的特質は、高温で低下する。

    苦灰石は、一般的な化学式CaMg(CO 3 ) 2を持つカルシウムマグネシウム鉱石で、重量ベースでは、20%未満がマグネシア、30%未満が酸化カルシウム、45%未満の二酸化炭素、そして、その他の微量の鉱質不純物を含む。 苦灰石の焼成とは、炭酸塩鉱物の分解を意味し、二酸化炭素を取り除きMgO-CaOを形成させることである。 完全な苦灰石の焼成は、かなりの高温で発生し、通常それは、摂氏800度から900度の間で実行される。 苦灰石の焼成温度は、それ故、この触媒の効率的な使用を比較的高温時に限定される。

    もう1つの天然起源鉱物であるカンラン石も、焼成苦灰石と同様な触媒活動を示す。 カンラン石は、典型的に焼成苦灰石よりも頑丈である。

    その他の使用されうる触媒鉱物としては、炭酸塩岩、ドロマイト質石灰岩、炭化珪素(SiC)が含まれるがそれらに限定はされない。

    チャーは、低温時では触媒としての効果を持つ。 本発明の1つの実施形態において、改質ゾーンは、稼動上では、一次プロセスユニットに繋がっており、作られたチャーの少なくとも一部は、触媒として使われる為に改質ゾーンへと送られる。 チャーを触媒として利用する実施形態においては、触媒ベッドは、一般にエネルギー源の前に配置されている。

    合成ガス出口 改質ユニットは、合成ガスを改質ゾーンから下流部の加工処理、或は、貯蔵場所へと送る1つまたは複数の合成ガス出口、或は、ポートを備えている。

    1つの実施形態では、改質ユニットは、改質ゾーン下流部のエンドか、或は、その周辺に配置された合成ガス排出口を1つまたは複数備えている。 その(複数の)出口は、導入部、或は、その代わりに、改質ゾーンからの合成ガスの流れを調整する装置を備えているであろう。

    1つの実施形態では、その出口は、改質ゾーンの開かれた第2(下流部)エンド部に導入部を備えている。

    1つの実施形態では、その出口は、改質ゾーンの閉じられた第2(下流部)エンド部に1つまたは複数の導入部を備えている。

    1つの実施形態では、その出口は、その第2(下流部)エンド周辺の改質ゾーン壁に導入部を備えている。

    オプションとしての熱リサイクル手段 熱は、合成ガスから回収され、プロセスするためのプロセス添加物(空気や水蒸気など)を加熱したり、および/または統合化された循環システム内での発電など、様々な目的に使われるであろうが、これらの目的には限定はされない。 その回収された電力は、ガス改質プロセスを稼動させるために使用できるので、その場での電力消費のコストを軽減することができる。

    本発明の1つの実施形態では、合成ガスから回収された熱は、二次プロセスユニットおよび/または溶融ユニットへ供給される。 熱交換器は、制御システムと一体化して稼働させることができ、同システムは効率性を向上させる為に、エネルギー消費を最少化して、エネルギーの生産/回収を最大化するようにオプションとして設定されている。

    本発明の1つの実施形態では、ガス対流体熱交換器は、合成ガスからの熱を流体へと移転させるためのものであり、その結果、加熱された流体と冷却されたガスを生み出す。 その熱交換器は、合成ガスと流体を熱交換器と行き来させるための装置(例えば、導管システムなど)を備えている。 それに適した流体としては、空気、水、油、或は、窒素や一酸化炭素のような他のガスが含まれるが、これらに限定はされない。

    導管システムは、合成ガスや流体の流量を管理するために適切に設置された1つまたは複数の調整器(例えば、ブロアー)をオプションとして使用する事が可能である。 これらの導管システムは、合成ガスから回復可能な顕熱量を拡大させるために熱の損失を最小化するよう設計されているであろう。 熱の損失を最少化するには、例えば、導管の周りに当技術分野においては既知である断熱物質から成る断熱隔壁を使用したり、および/またはその導管の表面積を減少させたりする事がされるであろう。

    本発明の1つの実施形態において、ガス対流体熱交換器は、ガス対空気熱交換器であり、そこでは、加熱空気を生産するために、熱が合成ガスから空気へと移転される。 本発明の1つの実施形態では、ガス対流体熱交換器は、熱回収水蒸気発生器のことであり、そこでは、熱湯或は水蒸気を生産するために、熱が水へと移転される。

    プレートタイプ熱交換器、シェルアンドチューブ式熱交換器、ストレートで単一パス設計の物、U型で複数パス設計の物など、異なった形態の熱交換器を使用することができる。 適切な熱交換器の選別は、当分野の通常の技術者の知識の範囲内である。

    空気インプット温度と高温合成ガスの多大の相違のために、ガス対空気熱交換器の各チューブは、破裂を避ける為にオプションとして個別のエキスパンション・ベローズを持っている。 チューブの破裂は、1つのチューブがふさがれたため、残りのチューブバンドルと共に伸縮できない状況で発生する。 空気圧が合成ガスの圧力よりも大きい状態の実施形態では、チューブの破裂は、ガス混合に侵入する空気から生じる問題により、高い危険を示す。

    ガス対流体熱交換器で熱が回収された後、冷却された合成ガスは、システムのより下流部に対してはまだ過度の熱を保有しているかもしれない。 精製前での合成ガスの更なる冷却に対する適切なシステムの選択は、当分野の熟練した技術者の知識の範囲内にある。

    1つの実施形態では、高温の合成ガスが、ガス対流体熱交換器を通過し、部分的に冷却された合成ガスと加熱された交換空気を作り出す。 熱交換器への空気インプットは、プロセス空気ブロアーによって供給されるであろう。 部分的に冷却された合成ガスは、乾燥したクエンチステップを通り抜け、その際、管理された量の霧状の水を追加することにより、更なる冷却された合成ガスとなる。

    また、合成ガスの冷却は、湿性、乾性、又はその複合型の冷却システムを利用して達成されるであろう。 乾湿性冷却システムは、直接式、或は、間接式でもよい。 適切な冷却システムは、本分野では既知であり、そのシステムの必要条件という点において、当然、この分野に精通した技術者は、適切なシステムを選択する事が出来るであろう。

    1つの実施形態において、その冷却システムは、湿性冷却システムである。 湿性冷却システムは、直接式、或は、間接式でもよい。 間接式湿性冷却システムを利用する冷却システムでは、合成ガスから熱を吸収する循環冷却水システムが備えられている。 その熱は、蒸発することで、1つまたは複数の冷却タワーを通って外気へと放出される。 その一方で、水の保全を促進するために、その水蒸気は、凝縮され閉ループ内でシステムに返還される。

    1つの実施形態において、その冷却システムは、乾性冷却システムである。 その乾性冷却システムは、直接式、或は、間接式でもよい。 1つの実施形態では、その乾性冷却システムは、ドラフト乾性冷却システムである。 乾性冷却は、当該施設に多少の費用を付加してしまうが、水の供給が制限されている地区では、それが優先されるかもしれない。

    1つの実施形態において、合成ガス冷却は、放射熱ガス冷却である。 様々な放射熱ガス冷却が、この分野では既知であるが、米国特許出願番号20070119577、及び、米国特許出願番号5,233,943で発表されているものがこれに含まれる。

    合成ガスは、また、クエンチャーなどのような蒸発器内の直接の水蒸気によって冷却されるものもある。

    冷却された合成ガスを、適切に配置された注入口を通してガス改質ユニットへ送り、新しく産出された合成ガスと混合させ再循環させることにより、合成ガスの排出温度も下げられるであろう。

    制御システム システム内および/またはシステムによって実施されるプロセス、あるいはここに公開されている1つまたは複数の機能ユニットにより実施されるプロセス、または以上の組み合わせの1つまたは複数のプロセスを制御、および/またはここで考えられるプロセスに影響を与える1つまたは複数のプロセス装置を制御する制御システムが提供されるかもしれない。 一般的には、制御システムは所定のシステム、機能ユニット、またはコンポーネントに関する様々な局所的・領域的プロセス、またはガス化システムなどのシステム内に実施される1つまたは複数の全域的プロセスに関する局所的・領域的プロセスを、本発明の様々な実施形態内で、または実施形態と協働し、動作的に制御する。 従って、制御システムは上記プロセスに影響を与えるように適応された様々な制御パラメータを調整し、明確な結果を残す。 ゆえに、様々な感知要素と応答要素が、制御されたシステム内の全体および/または制御された機能ユニットに分布、または上記の1つまたは複数のコンポーネントに関連し分布しているかもしれない。 同感知要素と応答要素は様々なプロセス、反応物、および/または1つまたは複数の産物の特性を取得し、必要であれば所望の結果を生み出す助けになる1つまたは複数の調整点を判断または生成する。 同感知要素と応答要素は、応答として1つまたは複数の実施中のプロセスを、1つまたは複数の操作可能なプロセス装置を介して変更する。

    一般的には、制御システムはシステム全体、またはシステムの1つまたは複数の機能ユニットの運転に関する特性を示す1つまたは複数の信号を受信するように設計された、1つまたは複数の計算プラットフォームから成る。 特性は、1)システム内あるいは1つまたは複数の機能ユニット、または両方で実施される1つまたは複数のプロセス、2)システムあるいは1つまたは複数の機能ユニット、または両方のインプット、3)システムあるいは1つまたは複数の機能ユニット、または両方に生成されるアウトプットを示すことができる。 容易に理解されるように、インプットはシステムの全体のレベル、または機能ユニットのレベルで検討できる。 さらに、アウトプットはシステム全体の中で機能ユニットの間を移動するもの、例えばガス、固形物、半固体、液体などの産物または以上の組み合わせを示すことができる。 また、アウトプットはシステムを出ていくものなども示すことができる。 制御システムはさらに、少なくとも部分的に1つまたは複数の制御ループまたは制御方式とともに1つまたは複数の入力信号から得た1つまたは複数のプロセス制御パラメータを判断するように設計されている。 1つまたは複数の制御ループまたは制御方式のうち、各個はシステムあるいは1つまたは複数の機能ユニットに所望の運転基準のパラメータ化を提供する。 制御システムが生成したプロセス制御パラメータはシステムあるいは1つまたは複数の機能ユニットの運転に関する1つまたは複数の態様を調整するように設計された、1つまたは複数の応答要素の制御に少なくとも部分的に使用できる。

    一部の実施形態では、制御システムは例えばシステムに関する1つまたは複数の特性を感知する1つまたは複数の感知要素、1つまたは複数の機能ユニット、同ユニット内で実施されるプロセス、同ユニットに提供されるインプット、そして同ユニットが生成するアウトプット(1つまたは複数)から成る。 同感知要素には1つまたは複数の計算プラットフォームが通信可能に接続されており、同プラットフォームは感知した特性を代表する特性値を取得し、それらを所定範囲の特性値と比較するように設計されており、所定範囲内の特性値は選択の運転および/あるいは下流工程の結果を出すことに適した特性値である。 さらに、同プラットフォームはこの特性値を所定範囲内に保持する助けとなる1つまたは複数のプロセス制御パラメータを計算する。 従って、多数の応答要素はシステムおよび/あるいは1つまたは複数の機能ユニット、プロセス、インプットおよび/またはアウトプットに影響を与える1つまたは複数のプロセス装置に動作的に接続されるかもしれず、感知された特性を調整し、計算プラットフォーム(1つまたは複数)に通信可能に接続されることにより、計算されたプロセス制御パラメータ(1つまたは複数)にアクセスし、従ってプロセス装置(1つまたは複数)を操作する。

    一部の実施形態では、システムの全体は4つ以上の機能ユニットから成り、各機能ユニットは1つまたは複数のゾーンから成る。 この実施形態では、制御システムはシステム全体に関する1つまたは複数の特性に関する情報を取得するように設定されており、必要であればシステム全体の運転条件に対する1つまたは複数の変更点を判断し、4つ以上の機能ユニットのそれぞれに所望の1つまたは複数のゾーンを発展させる。 このように、制御システムはゾーンの運転条件を発展、生成、保持または調整することで1つまたは複数の必要とされるゾーンを4つ以上の機能ユニットの各個への提供を保証する。 例えば、システム全体およびシステムの構造設計に付随する4つ以上の機能ユニット(添加物インプット箇所なども含む)の運転条件は4つ以上の機能ユニットの各個にある所望のゾーンの形成、または保持、または変更、または以上の組み合わせを可能にする。

    一部の実施形態では、4つ以上の機能ユニットの各個には制御サブシステムが付随している。 複数の制御サブシステムは通信可能に接続されおり、個別の制御サブシステムの運転は全域的制御システムによって少なくとも部分的に操作されている。 それによって、別の機能ユニットに関連して測定された特性に基づいて、最初の機能ユニットの運転的特性を変更することが可能になる。 このように、全域的制御システムはシステム全体を所望の機能性と一致させることができる。

    一部の実施形態では、制御システムはガス化システム全体の運転条件に対しリアルタイム操作を提供するように設定されている。 一部の実施形態では、制御システムはガス化システム全体の運転条件に対しジャストインタイム操作を提供するように設定されている。

    一部の実施形態では、制御システムはガス化システム全体の運転条件に対しリアルタイムとジャストインタイム操作の組み合わせを提供するように設定されている。 例えば、制御システムの1つの設定は全域的制御システムと1つまたは複数の制御サブシステムを含み、各サブシステムはガス化システム全体の一部(例えば機能ユニット、または特定の機能ユニット内の特定のゾーンなど)を操作するように設定されている。 この例では、1つまたは複数の制御サブシステムは前記機能ユニットまたは特定の機能ユニット内の特定のゾーンに物理的にリアルタイムな操作を提供するように設定でき、制御システムの全体はガス化システムの全体にジャストインタイムな全体的操作を提供するように設定されている。 制御システムの設定と運転タイミングは多数の設定に提供可能であることは容易に理解されており、同設定は例えば所望の操作の複雑さ、所望の操作の程度、ガス化システムが実施する1つまたは複数のプロセスの受容範囲、1つまたは複数のプロセスの変更に対する感度などに依存することがある。

    1つの実施形態では、制御システムはフィードバック、フィードフォワード、および/または予測制御、1つまたは複数の機能ユニット、プロセス、炭素系原料からガスへの変換に関するインプットおよび/またはアウトプットをシステムに提供し、それに関する1つまたは複数のプロセスの効率的な実施を促進する。 例えば、様々なプロセスの特性を評価し制御可能に調整することでプロセスを影響することができる。 プロセスの特性は、発熱量および/または原材料の組成、合成ガスの特性(発熱量、温度、圧力、流量、組成、炭素含有量など)、以上の特性に共用される変動の程度、インプットのコスト対アウトプットの価値などを含むが、それらに限定されない。

    一部の実施形態では、様々な制御パラメータ(熱源の出力、添加物(複数可)の供給率(酸素、酸化剤、蒸気など)、原材料の供給率(1つまたは複数の異なる、および/あるいは混合した原材料)、ガスおよび/またはシステム圧力・流量調整弁(送風機、安全弁および/または制御弁、フレアなど)を含むかもしれないが、限定的ではない)に対する連続かつ/またはリアルタイムの調整が行われるとき、プロセスに関する1つまたは複数の特性が設計および/または下流工程の規格に従って査定され、変更される。

    フィードフォワード制御を用いるシステムおよび/または1つあるいは複数の機能ユニットでは、システムおよび/または1つあるいは複数の機能ユニットに関する環境の変化は測定された外乱であり、結果として応答は予め定められている。 一方、フィードバック制御を用いるシステムおよび/または1つあるいは複数の機能ユニットは、システムおよび/または1つあるいは複数の機能ユニットの所望の状態を維持することが可能である。 従って、システムおよび/または1つあるいは複数の機能ユニットのモデリング、または運転パラメータ化の確実性によって、フィードバック制御はフィードフォワード制御に比べて安定性の問題が少ないかもしれない。

    実施形態によっては、フィードフォワード制御は以下の前提条件が満たされると効果的かつ時宜を得たものとなる:外乱が計測可能であること、システムの出力に対する外乱の影響が既知であること、そして外乱が出力に影響を与えるまでの時間が、フィードフォワード制御入力が出力に影響を及ぼすまでの時間よりも長いことである。

    フィードフォワード制御は既知で測定可能な外乱には迅速に対応できるが、ある程一定に新規の外乱が発生する場合には不適切な制御メカニズムであるかもしれない。 一方、フィードバック制御はシステムおよび/または機能ユニットの所望の動作から1つまたは複数の偏差が発生した場合、ある程度の制御を提供することができる。 しかし、フィードバック制御が偏差を認識するにはシステムから1つまたは複数の測定可能な変数(アウトプット)、あるいは1つまたは複数の機能ユニットが外乱に反応することが必要である。 偏差が認識されると、フィードバック制御システムはシステムおよび/または1つか複数の機能ユニットの運転を所望のレベルに戻すために、それらの運転における1つまたは複数の特性を変更することができる。

    フィードフォワード制御とフィードバック制御は相互排他的ではない。 一部の実施形態では、制御システムはフィードフォワードとフィードバック制御の両方の設定を含む。 例えば、フィードフォワード制御は特定のインプットに基づいて必要とされる比較的迅速な応答と調整を提供でき、追加のフィードバック制御システムはシステム運転の再調整手段、またはフィードフォワード制御システムによって予め定められた調整に基づいた誤差補正を提供できる。 一部の実施形態では、フィードフォワードとフィードバックの制御を組み合わせることで、比較的迅速な初期応答と、運転偏差の大幅な削減を実現できる。

    一部の実施形態では、システム全体をフィードバック制御し、1つまたは複数の機能ユニットの各個はフィードバックまたはフィードフォワード制御できる。 例えば、各機能ユニットに対しフィードバックまたはフィードフォワード制御を選択するか否かは、モデリングの複雑さ、またはそれぞれの機能ユニットの運転パラメータ化の設定に基づいて定めることができる。 モデリングが完全であるほど、それぞれの機能ユニットにフィードフォワード制御を適用できる可能性が高い。 一部の実施形態では、1つまたは複数の機能ユニットの運転的制御はフィードバックとフィードフォワード制御の両方に提供される。

    本発明の一部の実施形態では、システム内および/または1つあるいは複数の機能ユニット内には、モデル予測制御手段が使用されるかもしれない。

    修正制御、またはフィードバック制御では、適切な感知要素に測定された制御パラメータ値または制御変数は、特定の数値または範囲に比較される。 以上の2つの数値の偏差に基づき制御信号が測定され、それは偏差を縮小するために制御要素に提供される。 慣用のフィードバックまたは応答的制御システムはさらに順応および/または予測コンポーネントを備えるようにさらに適応されるかもしれないことを理解されたい。 これによって所定の状況への対応はモデル化された、および/または事前に測定された反応に従って調整されるかもしれず、感知した特性に対し反応的対処を提供しながらも、補正動作のオーバーシュートの可能性を制限する。 例えば、所定のシステム設定について取得された、および/または過去のデータは、システムおよび/またはプロセスの特性に対する反応を調整するために協働的に利用されるかもしれない。 これは、システムおよび/またはプロセスの特性が最適値(所望の結果を提供するために、過去に反応が測定・調整されたもの)に対し所定の範囲内にあると認識されたときに調整される。 このような適応的および/または予測的制御方式は当業界ではよく知られており、従って、当公開の全体的な範囲と性質から逸脱していないものと考えられる。

    代替または追加として、制御システムはシステムおよび/または1つあるいは複数の機能ユニットの様々なコンポーネントの運転を監視するように設定されるかもしれない。 それは正常運転を保証し、規定基準が適用される場合にはオプションとして1つまたは複数のプロセスが基準に沿うように実施されることを保証する。

    1つの実施形態では、制御システムはさらにシステムおよび/または1つあるいは複数の機能ユニットの総合的なエネルギーの影響の測定と制御に使用されるかもしれない。 例えば、システムおよび/または1つあるいは複数の機能ユニットは、エネルギー影響が軽減、あるいは1つまたは複数のプロセスの最適化によって最小化、またはプロセスで発生する排熱などの熱回収を増進することによって最小化されるように操作されるかもしれない。

    代替または追加として、制御システムは制御されたプロセスによって生成された合成ガスの組成および/またはその他の特性(温度、圧力、流量など)を調整するように設定でき、同特性は下流工程での使用に適合させるほか、効率的および/または最適な使用に向けて物理的に最適化される。 例えば、前記合成ガスが発電を目的とする所定のガスエンジンの駆動に使用される実施形態では、合成ガスの特性はエンジンの最適なインプット特性と最大的に調和するように調整されるかもしれない。

    1つの実施形態では、制御システムは所定のプロセスを調整するように設定されているかもしれず、それによって様々なコンポーネント内の反応物および/または産物の滞留時間、あるいは全体のプロセス内の様々なプロセスに関する制限または性能の指針の基準が満たされ、または最適化される。 例えば、上流工程の速度は、それに次ぐ1つまたは複数の下流工程と物理的に一致するように制御されるかもしれない。

    さらに、様々な実施形態では、制御システムは所定のプロセスのあらゆる面を順次的におよび/または同時に、連続におよび/またはリアルタイムで制御するように適合されるかもしれない。

    実施形態では、制御システムは1つまたは複数の制御ループから成り、それらはシステムおよび/または1つあるいは複数の機能ユニットの運転に対する1つまたは複数の調整点を判定することによって、1つまたは組み合わせの所望の結果を達成する。 制御ループはシステム全体の機能性、または機能ユニット全体の機能性、または機能ユニットのサブコンポーネントの機能性、または以上の組み合わせの代表であることができる。

    一部の実施形態では、制御システムは多数の制御ループを含んでおり、各制御ループはシステム、または1つか複数の機能ユニット、またはそのサブコンポーネントに対する所望の機能レベルに関連している。 多数の制御ループの各個はそれぞれ階層に割り当てることができ、それによって制御システムは最初に検討または評価すべきな、あるいは要求を満たすにあたって最も重要な制御ループを判断できる。 多数の制御ループを階層に割り当てることによって、もし多数の制御ループのうち2つ以上と関連するシステムおよび/または機能ユニットの1つまたは複数のプロセスに相反する結果があった場合、制御システムは多数の制御ループのうちどのループの要件を満たそうとするか、判断できる。

    本技術の一部の実施形態では、制御ループは多数の入れ子の制御ループとして設計することができ、制御ループの入れ子に含まれる各制御ループに重み係数を割り当てることができる。 例えば、より高い重み係数はその制御ループと関連するパラメータ化の基準を満たすことがより高い重要度であることを表すことができる。 さらに例として、特定の制御ループの重み関数はシステムおよび/または機能ユニットに関する1つまたは複数の条件に依存する場合があり、この依存は制御ループの重要度の変更あるいは調整に通じることがあり、結果として制御ループの階級が調整されることがある。

    一般的には、制御システムは本用途に適用できる、いかなる種類の制御システム設計からも成るかもしれない。 例えば、制御システムは物理的に集中型の制御システム、または分散型の制御システム、または以上の組み合わせから成るかもしれない。 一般的に集中型の制御システムは、中央制御装置を備えており、それは様々な局所的および/あるいは遠隔の感知機器および応答要素と通信するように設計されている。 感知器は制御されたプロセスに関する様々な特性を感知し、応答要素は制御されたプロセスを直接的あるいは間接的に影響するために適合された、操作可能なプロセス装置を介して反応する。 集中型の設計を使用することによって、計算の大半は集中型プロセッサ(1つまたは複数)を介して集中的に実施される。 このため、プロセスを制御するのに必要なハードウェアおよび/またはソフトウェアは同じ場所にある。

    分散型制御システムは一般的に2つ以上の分散された制御装置から成り、各制御装置は感知要素と応答要素のそれぞれと通信し局所的および/または領域的特性を測定した後、局所的プロセスまたはサブプロセスを影響する局所的および/または領域的プロセス装置を介して反応する。 さらに、様々なネットワーク設定を通して、分散した制御装置の間で通信が行われる可能性もある。 第1の制御装置を介して感知された特性が第2の制御装置に発信され、第2の制御装置で発生する遠位な反応は第1の箇所で感知された特性に影響を与えるかもしれない。 例えば、下流工程の合成ガスの特性は、下流工程の測定装置に感知され、上流工程が制御する乾燥・揮発ユニットに付随する制御パラメータを調節することによって調節されるかもしれない。 分散型設計では、制御ハードウェアおよび/またはソフトウェアも制御装置間で分散されており、同様でありながらもモジュール型に設計された制御方式が各装置に実装されるかもしれない。 あるいは、あらゆる協働的なモジュール型制御方式がそれぞれの制御装置に実装されるかもしれない。

    代替として、制御システムは独立していながらも通信可能に接続された局所的・領域的および/あるいは全域的制御サブシステムに再分割されるかもしれない。 このような設計では、特定のプロセスまたは一連の相関するプロセスは、その他の局所的制御サブシステムとの相互作用を最小限に抑えながら、実施および局所的に制御されることが可能である。 全域的マスター制御システムはそれぞれの局所的制御サブシステムと通信し、局所的プロセスに対し必要な調整を指示し、全域的な結果を出す。

    実施形態では、各機能ユニットに局所的制御システムが付随しており、機能ユニットの内部のインプットおよび/または外部からくるインプットに反応し、同機能ユニットで実施されるプロセスを制御するように設計されている。 全域的制御システムは各機能ユニットの制御装置に運転的に接続しており、システム運転の全体的管理をある程度提供できる。

    本発明の制御システムは以上の設計のいずれか、または本業界では周知の設計のうち、当公開の一般的な範囲と性質に適ったいずれかを使用するかもしれない。 例えば、本発明の状況で制御および実施されるプロセスは専用の局所的環境で制御され、適切な場合は、オプションとして、関連する上流工程または下流工程に使用される中枢および/または遠隔制御と外部通信を行うかもしれない。 代替として、制御システムは領域的および/または全域的プロセスを協働的に制御する、制御システムのサブコンポーネントを備えるかもしれない。 例えば、モジュール型制御システムは制御モジュールが相互作用的に様々なサブコンポーネントを制御しながら、領域的および/または全域的制御の必要に応じてモジュール間の通信を提供するように設計されるかもしれない。

    制御システムは一般的に1つまたは複数の中央プロセッサ、ネットワークされた、および/または分散されたプロセッサ、様々な感知要素に感知された現在の特性を受信する1つまたは複数のインプット、そして様々な応答要素に新規の、または更新された制御パラメータを通信する1つまたは複数のアウトプットから成る。

    制御システムの1つまたは複数の計算プラットフォームは、さらにコンピュータに読み込み可能な1つまたは複数のローカルおよび/またはリモートメディア(ROM、RAM、外付けメディア、ローカルおよび/またはネットワークでアクセスするメディアなど)から成るかもしれず、それらは様々の予め定められた、および/または再調整された制御パラメータ、規定の、または好ましいシステムおよびプロセス特性の運転範囲、システム監視および制御ソフトウェア、運転データなどを保存する。 オプションとして計算プラットフォームは直接に、あるいは様々なデータ記憶装置を介して、プロセスシミュレーションデータおよび/またはシステムパラメータ最適化およびモデリング手段にアクセスできるかもしれない。 さらに、計算プラットフォームはオプションとして1つまたは複数のグラフィカル・ユーザー・インターフェイスおよびインプット周辺機器が備わっており、それらは制御システムに管理的アクセス(システムアップグレード、メンテナンス、変更、新しいシステムモジュールおよび/または設備への適応など)を提供する。 さらに、データおよび情報を外部ソース(モデム、ネットワーク接続、プリンタなど)と通信する、オプションとして様々なアウトプット周辺機器が備わっているかもしれない。

    プロセスシステムおよびサブプロセスシステムのどれか1つは、ハードウェアのみ、またはハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアのどの組み合わせからも成ることができる。 サブプロセスシステムのどれか1つは、1つまたは複数の比例(P)、積分(I)、または微分(D)制御のどの組み合わせからも成ることができる。 例えば、P制御、I制御、PI制御、PD制御、PID制御などがある。 P、I、D制御の理想の組み合わせはガス化システムの反応プロセス部分の動力学と遅れ、同組み合わせが制御する運転条件の範囲、制御装置の組み合わせの動態と遅延時間に依存することは当分野の技術者には明白である。 同組み合わせをアナログの配線形態で実装することができることは、当分野の技術者には明白であり、それは感知要素を通して特性値を連続的に監視し、特定の数値と比較することによって該当の制御要素を影響し、適切な調節を行うために、応答要素を通して観測された数値と指定された値の差異を縮める。 さらに、同組み合わせはデジタル、ハードウェア、ソフトウェアの混合した環境で実装できることも当分野の技術者には明白である。 オプションで追加のサンプリング、データ取得、デジタル処理に関する効果は当分野の技術者には明白である。 P・I・D制御の組み合わせはフィードフォワードおよびフィードバック制御方式に実装できる。

    制御要素
    上記で明記および説明された状況で考えられる感知要素は、合成ガスの化学成分、流量、温度を監視する要素、温度を監視する要素、圧力を監視する要素、そしてガスの不透明度およびエネルギー源に関する様々なパラメータ(出力、位置など)を監視する要素を含むが、限定的ではない。

    実施形態では、結果としての合成ガスのH 2 :COの割合は様々な要因に依存しており、運転シナリオ(熱分解性または適量の酸素/空気を用いたもの)、処理温度、初期のガスの水分量およびH 2 :COの割合に限定されない。 ガス化技術が生成する合成ガスのH 2 :CO比率は高くて約6:1 、低くて約1:1であり、下流工程が最適のH 2 :COの比率を決定する。 1つの実施形態では、結果としてのH 2 :COの比率は1.1から1.2の範囲に渡る。 1つの実施形態では、結果としてH 2 :COの比率は1.1:1である。

    以上の1つまたは複数の要因を考慮しながら実施形態を参照すると、制御システムは合成ガスの組成を可能なH 2 :CO比率の範囲内で調節する。 調節は適用されたガス加熱フィールド(プラズマトーチの熱など)、とプロセス添加物(空気、酸素、炭素、蒸気など)のバランスの調整によって行われ、特定の下流工程での応用に向けて合成ガスの組成を最適化する。

    一部の実施形態では、幾つかの運転パラメータは定期的にまたは連続的に監視され、ガス改質システムが最適の設定値で運転しているかどうか判断する。 監視されるパラメータは合成ガスの化学組成、流量、および温度、システム内の様々な地点での温度、システムの圧力、そしてガス加熱源に関する様々なパラメータ(プラズマトーチの火力と位置など)を含むが、限定的ではない。 それらのデータはシステムのパラメータに調整が必要か否かを判断するのに使用される。

    合成ガスの組成および不透明度
    合成ガスの組成と不透明度は、技術者によく知られている手法で抽出および分析されることができる。 合成ガスの化学組成を測定する1つの手法はクロマトグラフィー(GC)分析である。 同分析のサンプル抽出点はシステムの全体に設置することができる。 1つの実施形態では、ガスの組成はフーリエ変換赤外分(FTIR)分析器を使用して計測され、これはガスの赤外スペクトルを計測する。

    実施形態では、制御システムは合成ガスの流れに含まれる酸素量の過多・過少を判断し、プロセスに適切な調整を施すように設計できる。 1つの実施形態では、一酸化炭素の流れにある分析装置またはセンサーは、二酸化炭素、または関連したその他の適切な高酸素物質の存在および濃度を感知する。 1つの実施形態では、酸素は直接計測される。

    本発明の1つの実施形態では、熱重量分析器(TGA)が使用されるかもしれない。

    1つの実施形態では、センサーは合成ガスの組成を分析し、一酸化炭素、水素、炭化水素および二酸化炭素の存在を感知する。 分析されたデータに基づいて、制御装置は酸素および/または蒸気の吸気口に信号を送り、チャンバーに注入される酸素および/または蒸気を制御、および/またはガス加熱源(1つまたは複数)に信号を送る。

    1つの実施形態では、リアルタイムで不透明度のフィードバックを提供する、1つまたは複数のオプションの不透明度監視装置がシステム内に設置されており、それらはプロセス添加物(主に蒸気)の供給率を自動化するオプションの機構を提供し、粒子状物質の含有量を最大許容濃度以下で維持する。

    システム内の様々な位置の温度
    実施形態では、システム中の各所に周囲温度、および合成ガスの温度を計測する手段が提供され、それらのデータは連続して持続的に取得される。 チャンバー内の温度を監視する手段は、例えばチャンバーの外壁、チャンバーの上部、中部、および下部の耐火層内に位置しているかもしれない。 さらに、合成ガスの出口温度を監視するセンサーも提供される。

    実施形態では、温度は、必要に応じてシステム内の複数の位置に設置された熱電対によって監視される。

    システムの圧力
    1つの実施形態では、チャンバー内の圧力を監視する手段が提供され、そのデータは連続的に、そしてリアルタイムで取得される。 さらなる実施形態では、同圧力監視手段は圧力変換機または圧力タップなどの圧力センサーから成り、それらは例えば乾燥・揮発ユニットの垂直壁など、乾燥・揮発ユニットのどこにでも設置されることができる。

    ガスの流量
    1つの実施形態では、システム中の各所で合成ガスの流量を監視する手段が提供され、そのデータは連続的に取得される。

    ガスの流量の変動は、不均質な状況(トーチの誤動作、または電極交換を理由とする停止、あるいはその他の補助設備の誤動作)の結果であるかもしれない。 臨時的措置として、ガスの流量の変動は送風速度、および物質、二次原料、空気、蒸気の供給率、およびトーチの火力のフィードバック制御によって修正されるかもしれない。 ガスの流量に変動が続いた場合は、問題が解決するまでシステムが停止されるかもしれない。

    プロセス添加物の投入
    実施形態では、制御システムは反応物(どのプロセス添加物も含む)を調整する応答要素から成り、それは初期ガスから合成ガスへの化学的改質を管理する。 例えば、チャンバー内にプロセス添加物を供給することによって、一定の化学組成の初期ガスから所望の異なる化学組成の合成ガスへの効率的な改質を容易にする。

    1つの実施形態では、センサーが合成ガスに余分の二酸化炭素を感知した場合、蒸気および/または酸素の注入が減量される。

    上記で明記および説明された現在の状況で考えられる応答要素は、プロセスに関する制御パラメータを調整することによってプロセスを影響する、プロセスに関する装置に運転的に接続された、様々な制御要素を含むことができるが限定的ではない。 例えば、当状況で1つまたは複数の応答要素を介して運転できるプロセス装置は、酸素源のインプット(1つまたは複数)およびガス加熱源(1つまたは複数)を調節する要素を含むかもしれないが、それらに限定されない。

    ガス加熱フィールドの調整(トーチ動力など)
    ガス加熱フィールドは変更されるかもしれない。 1つの実施形態では、プラズマトーチの熱を制御することによって反応が促進される。 トーチの熱負荷の一部は、チャンバーに空気を注入し、合成ガスの燃焼でトーチの熱エネルギーを放出することによって負担される。 プロセス空気の流量は、トーチの火力を適切な運転範囲に留めるように調整される。

    1つの実施形態では、プラズマトーチの火力は設計の設定値で合成ガスの出口温度を安定させるように調整される。 1つの実施形態では、ガスに含まれるタールおよび煤の完全な分解を促進するために、設計の設定値は1000℃より高温である。

    システム内の圧力の調整
    1つの実施形態では、制御システムはチャンバーの内圧を制御する応答要素から成る。 1つの実施形態では、内圧は陰圧状態(すなわち大気圧よりやや低い圧力)で維持される。 例えば、チャンバーの圧力は1〜3 mbarの真空で維持されるかもしれない。 1つの実施形態では、システムの圧力は陽圧状態で維持される。

    内圧を制御する以上の手段の典型的な実施形態は、ガス改質システムとガス的に接続された誘引通風機によって提供される。 このように使用された誘引通風気はシステム内の陰圧状態を維持する。 陽圧が維持されるシステムでは、送風機は陰圧条件より低い毎分回転数で運転するように指示されるか、または圧縮機が使用されるかもしれない。

    実施形態では、システム中の各所にある圧力センサーが取得したデータに応答して、誘引通風気の速度はシステム内の圧力が上昇しているか低下しているかによって調整される。 圧力が上昇している場合には扇風機は加速し、低下している場合には扇風機は減速する。

    実施形態では、システムは周囲にガスが放出しないよう、大気圧に比べてやや低圧で維持されるかもしれない。

    実施形態では、合成ガス送風機の速度を調整することによって圧力を安定させることができる。 オプションとして、送風機の最低動作周波数以下の速度では、二次制御が優先し、それが代わりに再循環バルブを調整する。 再循環バルブが完全に閉まった状態に戻ると、一次制御が再び作動する。

    制御概念の例
    実施形態では、多数の制御ループが設計可能であり、それらは以下から選択された1つまたは複数の制御変数を代表する:合成ガス低位発熱量(LHV)の流動(MJ/hr)、低位発熱量(LHV)(MJ/m 3 )、合成ガスの流量(m 3 /hr)、供給率(kg/hr)(特定のスループットが所望である場合は考慮されるかもしれない)、合成ガス組成(CO:CO 2比率、CH 4 、H 2 )およびスラグ流量(kg/hr)。 さらに、多数の制御ループは、以下から選択された1つまたは複数の操作変数を代表するように設定できる:ラムのサイクル時間(秒)、ラムの移動速度、プロセス空気流量(CRV空気(m 3 /hr)、下部グレート空気ゾーン(m 3 /hr)、精製チャンバーの空気(m 3 /hr)のうち、1つまたは複数含むことができる)、送風機吐出圧力(mBar)、精製チャンバーのトーチ火力(kW電力)、固形残渣溶融装置のトーチ火力(kW電力)、固形残渣溶融装置のバーナー火力(kW熱出力)。 一部の実施形態では、実験を介して最適なラム運動シーケンスが選択され、制御システムには調整されない。 さらに、多数の制御ループは以下から選択された1つまたは複数の制約を代表するように設計できる:エアボックス温度(℃)、変換装置の気相温度(℃)、精製チャンバーのガス温度(℃)、システムの圧力低下(合成ガス送風モーターの電流、容器の設計圧力)、空気流量制御バルブ(FCV)およびその位置(%)、(CRV、下部グレート空気ゾーンおよび精製チャンバー)、溶融チャンバー温度(℃)、一次変換レベル(cm)、CRV上部チャンバーレベル(cm)、固形残渣溶融装置レベル(cm)。

    一部の実施形態では、施設の最終的な目的は発電量の最大化であり、それは合成ガスが供給される各エンジンに、全負荷で運転するために十分なエネルギー束の供給を保証することによって達成できる。 合成ガスのエネルギー束は、合成ガスの流量に合成ガスの発熱量を掛けたものである。 変換の効率を改良および/またはスループットを増加させることで、エネルギー束が物理的に最大化され、エンジンの全負荷維持を保証する。

    実施形態では、合成ガスの流量を増加させるには2つの主な方法がある:空気流量を増加および/または供給率を増加させることである。 空気流量を特定の最適値以上に増加させると、発熱量が減少し始め、全体的にLHVの流束に悪影響を与える。 従って、高流量と高LHVの両方を達成する最適な空気流量が存在する。 制御システムはLHVと合成ガス流量を評価するように設計でき、システムおよび/または1つまたは複数の機能ユニットと関連する空気流量を操作することによって最適化する。

    一部の実施形態では、供給物質のエネルギー的な質の低下、供給物質の水分余剰、周囲条件の変動(風・空気によるシェル損失)によって変換が劣等である場合、制御システムは供給率を調整するように設定でき、エンジンが常に全負荷であることを保証する。 供給率を調整した場合、制御システムはさらに空気流量を調整するように設定でき、変換(すなわちLHV流束)を最適な状態に保つ。 加えて、供給率はラムのサイクル時間またはラムの移動速度を操作することによって調整でき、結果、システム中を移動する材料が増え、スループットの向上と合成ガスの生成量増加に繋がる。

    実施形態では、一部の操作変数の調整を制限する制約がある。 例えば、下部グレートには各カートリッジに熱電対を設置でき、熱電対が取得した情報は、グレートの様々な段階での反応度を示すほか、ホットスポットまたは過度な変換が発生するかもしれない場所の通知または確認に使用される。 同熱電対の主な用途は下部グレートの設計温度の超過を防ぐことであるが、変換の程度を確認するために制御システムにも使用される。

    実施形態では、下部グレートと変換材料の堆積の上に位置する気相温度は、燃焼による局部的なホットスポットの確認に使用できる。 エアボックス温度と気相温度の両方は、制御システムによって、各下部グレートの空気ゾーンへの空気流量の調節に使用される。 それによって変換の程度が影響される可能性があり、結果として合成ガス流束に物理的に直接な影響を与える。

    実施形態では、精製チャンバー中の各所で温度計測がされており、それらは空気流量の調整に使用できる。 実施形態では、この温度測定は精製チャンバーの空気流量が低い場合のみ、調整に使用することができる。 空気流量の調整に対する反応は温度に見られるが、合成ガおよびLHVの制御にも使用できる。 一部の実施形態では、精製チャンバー温度は耐火層の設計温度の超過を防ぐことに使用できるが、制御システムによる精製空気流量の調節にも使用できる。

    実施形態では、精製チャンバー温度はトーチの下流で判定され、この情報は制御システムによるトーチ火力の調節に使用できる。 同地点での合成ガス温度制御は精製空気流量とトーチ火力の間の最適化である。 実施形態では、制御システムのトーチ火力に関する目的は電力消費を最小化すると同時に、変換とタール破壊の最適化である。 従って、合成ガス組成(CO:CO 2比率、CH 4 、H 2 )モデルおよび温度モデルも、制御システムによってトーチ火力の最適化に使用される。

    実施形態では、空気流量および供給率に対するさらなる制約(ラムサイクル時間または移動時間など)は容器の圧力低下に関連する。 例えば、合成ガス流の生成が増加すると、プロセスの全体にわたる圧力低下も増加する。 この圧力低下が大きすぎると、容器は圧力定格値または真空の定格値に達するかもしれない。 また、合成ガスの主要の移動手段である合成ガス送風機が設計容量を超え、モーターが高電流または最高速度に達することがある。 従って、一部の実施形態では、このような圧力低下の制約は供給率および空気流量の増加を制限することができる。

    一部の実施形態では、合成ガス流束最適化制御装置から独立して働く、寄生性電力最適化制御がある。 寄生性電力最適化制御装置は空気送風機の馬力を最小化させるために、プロセス空気送風機の吐出圧力を可能な限り低下させるように設計でき、それによって工場の電力を寄生的に軽減できる。 実施形態では、空気送風機吐出圧力の低下には制約があり、それらは空気流量制御バルブの位置(例えば下部グレート、精製チャンバー、CRV)を含むことができる。 実施形態では、空気FCV(流量制御バルブ)は通常は所望の流量制御レベルを実現すべく既定の開き具合に保持してある。

    実施形態では、CRV内の主要制御ループはベッド高制御である。 ベッドの高さはCRVプロセス空気流量およびSRMバーナーの発火率を操作することで維持されている。 CRVに物質が蓄積されるに連れ、それを変換するために空気流量は通常、増加される。 実施形態では、バーナー発火率はベッド高を調節する二次調節ノブであり、下部SRMから熱流束を提供し、CRVベッド高の下部の加熱・変換を補助する。

    実施形態では、空気流量とバーナー発火率の調整に対する応答は合成ガス分析装置に監視されている。 例えば、目的は合成ガス流量と合成ガスの発熱量を掛けることで示される合成ガス流束を最適化することである。 例えば、堆積高制御が空気流量の増加を指示しても、注入される空気量が多すぎると、LHVまたはその他の合成ガスパラメータ(CO:CO 2比率、炭素率、H 2 、CH 4 )が最適値または所望の数値を超えるかもしれない。 この場合は、堆積の高さ維持が必須である理由から、空気の減量は必ずしも可能ではない。 しかし、この場合ではそれを補うために供給率を減らすことができる。

    オプションとしての追加処理 合成ガス流は、下流側アプリケーションにおいて使用され、保管または燃焼処理される前に、追加処理を受けることができる。 例えば、前記改質ガスは、冷却、調整、および/または保持タンク内に保持されることがある。

    一般的に、合成ガスは、高温(例:約1050 o C)の状態で前記改質装置を出る。 1つの実施形態では、前記合成ガスは、一切の追加処理の前に冷却される。

    1つの実施形態では、前記合成ガスは、追加の不純物を除去するために調整される。 例えば、前記合成ガスは、合成ガスに残留した粒状物質、酸性ガス(HCl、H 2 S)および/または重金属を除去するために処理される、ガス調整システム内を通過してもよい。 適切な処置の例として、例えば、ベンチュリスクラバー、酸性ガスを除去するHClスクラバー、硫化水素を除去するH 2 Sスクラバー、電子フィルター、および繊維バグハウス・フィルターが微粒子の最終除去用に使用され、炭素ベッドがあらゆる残留タールと重金属の除去用に使用される。

    また、前記合成ガスは、均質化チャンバー内も通過することができる。 この均質化チャンバーは、改質ガスの混合を促進して、その特性変動を軽減するように設計された滞留時間と形を備えている。

    炭素変換システムユニットの構造 一般的に、前記炭素変換システムは、1つまたは複数のコンパートメントを備えており、それぞれが、1つまたは複数のシステムの機能ユニットを有している。 例えば、前記炭素変換システムによって備えられた4つの機能ユニットは、個々の相互接続したコンパートメントとして、もしくは、2つ以上のユニットが単独コンパートメントとして、提供されていてもよい。 2つ以上のユニットが単独コンパートメント内に備えられる場合、前記コンパートメントは、個々のセクションを有していてもよく、または、実質的に均一な構造であり得る。 特定の実施形態では、これらのコンパートメントは、「チャンバー」と称されることがある。 様々なコンパートメントは、原材料を合成ガスに処理するためのシールおよび断熱された空間が提供できるよう、さらに、冷却または精製などの下流側プロセスへ合成ガスを通過させ、灰をスラグへ処理できるよう設計されている。 コンパートメントの設計は、ユニット内で行われるプロセスの特定要件を反映している。 前記設計は、場合により、検査、整備、修理のため、前記炭素変換システムの内部にアクセスできるようになっていることがある。 前記コンパートメント(複数も可)は、場合により、個々のユニットもしくはゾーンの置換を促進するためにフランジを付けられることがある。

    前記炭素変換システムの使用において、前記コンパートメントは、耐火物処理されていてもよく、または、適切な場合、材料の複数の層で作製されてもよい。 例えば、一般的に、外部の層またはシェルは鋼製である。 さらに、鋼製ケーシングの温度を低下させることができるため、1つまたは複数の断熱層を内部の耐火材と外部の鋼シェルとの間に提供することは有益かもしれない。 外面周辺の断熱板もまた、鋼製ケーシングの温度を低下させるために提供されることがある。 場合により、セラミックブランケットを断熱材として使用してもよい。 クラッキングなしに耐火物を拡張するための余地が必要とされる場合、鋼製シェルに対して、セラミックブランケットのような圧縮性材料を使用してもよい。 断熱材は、そのような問題が関係する場合に、酸性ガスを凝縮するのに十分高いが、外部シェルの完全性を損なうほどには高くない、シェル温度を提供するよう選択されている。

    前記耐火物は、高温および有害ガスからコンパートメントを保護し、不必要な熱損失を最小限に抑える。 この耐火材は、当業者には既知であり、高温(例:約1100℃から1800℃)、非加圧反応下の使用に最適である、従来の耐火材である。 耐火システムを選択する際、考慮すべき要因として、内部温度、摩耗;浸食および腐食;所望の外部容器の熱保護/拘束温度;耐火層/耐火物の所望の寿命が含まれる。 最適な耐火材の例として、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、窒化ホウ素、リン酸ジルコニウム、ガラスセラミック、および、主にシリカ、アルミナ、クロミア、チタニアを含む高アルミナ質耐火レンガのような、高温焼成セラミックを含む。 有害ガスから前記コンパートメントをさらに保護するため、場合により、保護膜によって部分的または全体的に裏打ちされる。 当該膜は、当該技術分野において既知であるため、当業者は、システムの要件に基づいて、例えばSauereisen High Temperature Membrane No 49を含む適切な膜を容易に識別することができるであろう。

    1つの実施形態では、前記炭素変換システムで使用される耐火物は、高温、摩耗、浸食、および腐食に耐えるための高密度層を内側に有する多層設計である。 高密度材料の外側にあるのは、耐性が低いが断熱度は高い、より低密度の材料である。 オプションとして、この層の外側は、極めて高い断熱度を有する極めて低い密度の泡板材料であり、浸食や摩耗にもさらされないため、使用される場合がある。 多層耐火物で使用する適切な材料は、当該技術分野において既知である。

    1つの実施形態では、前記多層耐火物は、内側に配向されたクロミア層、中央のアルミナ層、外側の断熱板層を備える。

    場合により、個々のゾーンおよび領域の耐火物は、前記コンパートメントの特定領域内の環境に対して具体的に適合され得る。 例えば、前記溶融ユニットは、動作温度がより高温な箇所には、より厚膜の耐火物を有していてもよい。 また、前記溶融ユニットの耐火物は、より高い温度に耐えるように適合され、耐火物へのスラグの浸透を制限するために設計することで、耐火物の腐食を軽減することができる。

    前記コンパートメントの壁は、場合により、耐火ライニングのための支持部または耐火アンカーを組み込んでいてもよい。 適切な耐火支持部およびアンカーは、当該技術分野において既知である。

    過酷な動作条件のため、前記耐火物は定期的な整備の必要性が予想される。 したがって、1つの実施形態では、フランジチャンバーは、前記炭素変換システムにおいて使用される。 1つの実施形態では、前記チャンバーは、下部を上部から離すことによって、メンテナンスを容易にできるよう、支持部から吊設されている。 この実施形態では、チャンバー上部と、システムの上流もしくは下流側コンポーネントとの間のいかなる接続をも阻害せずに、前記下部を取り外す方法を定めている。

    本明細書に記載した本発明のより良い理解を得るために、以下の実施例を説明する。 これらの実施例は、本発明の例示的な実施形態を説明することを意図するものであり、本発明の範囲を何ら限定することを意図するものではないことが理解されるであろう。
    実施例

    実施例1
    図110AからGを参照すると、1つの実施形態では、炭素変換システムは、移動グレート(4002)付き水平置きの一次プロセスユニット(4000)、結合した鉛直置きの二次プロセスユニット(4201)、ゾーン間領域とプラズマトーチ(4301)をもつ溶融ユニット(4250)、サイクロン分離器(4400)と精製チャンバー(4302)、二つのプラズマトーチ(4301)をもつガス改質ユニットから成る。

    水平置き一次プロセスユニット
    水平置き一次プロセスユニットは、耐火層で内張りされ、油圧ポンプとエアロックのある原材料取入口を有する。 様々なサービスポート、アクセスポートもまた提供されている。 図117から120を参照すると、水平置き一次プロセスユニットは、複数のフロアレベルから成るステップ状フロアをもつ。 各フロアレベルは、未反応原材料の転落なく反応物質がユニット内で移動するのを促すべく傾斜している。 個々のフロアレベルは、以下の複数のカートリッジ(2000)が移動グレートを形成するよう、結合した横移動と吸気口カートリッジに対応している。

    一次プロセスユニットの側壁は、個々のカートリッジ挿入用の隙間を備えている。 隣接するカートリッジはユニットの反対側から挿入される。 設置する際、個々のカートリッジは、その一部のみがユニットの内側にさらされるよう、その上のカートリッジによって部分的に覆われる。

    図90から96を参照すると、一連の個別カートリッジは、設置されると移動グレート(4002)を形成する。 個々のカートリッジ(2000)は、支援/接続要素と機能要素の両方を含む。 支援/接続要素は、特に一次プロセスユニットの外郭への接続部を密閉するよう設定された、カートリッジ枠組み(2010)と接続プレート(2005)を含む。 熱損失と接続プレートへの熱伝達を抑えるため、カートリッジ構造と接続プレート(2005)の間には耐火層(図なし)が提供されている。 一度挿入されると、カートリッジは適切な止め具を用いて固定される。 カートリッジは、位置決めガイド(2015)とインストレーション・ノッチ(2020)を含み、前者はチャンバー壁への正確なカートリッジの挿入を助け、後者は一次プロセスユニットへのカートリッジの挿入と除去を助けるツールの挿入を可能にする。

    カートリッジの機能要素には、エアボックスコンポーネントや横移動コンポーネントが含まれる。 カートリッジのエアボックスは、厚い炭素鋼で構築された、多数のより小さなエアボックス(2025)の合成物である。

    空気は、空気孔(2030)または各エアボックス(2025)上部の穿孔を通って反応物質パイルの底で一次プロセスユニットに入る。 空気は、接続プレートの熱風取り付けフランジ(2045)につながるエアパイプ(2040)に接続した、唯一のエアマニフォールド(2035)を経由し、個々のエアボックスに供給される。 接続プレートはさらに、熱電対(2046)用注入口を含む。

    カートリッジの横移動コンポーネントは、多指型のキャリアラム(2050)、噛合要素、そして駆動システムを含む。 個々のラムフィンガー(2051)は、ピンまたは段付きボルト(2060)(これらは個々のフィンガーを締め付けるものではない)を経由してラム本体(2055)に取り付けられている。 ラム本体は、二つの並行ラック(2070)を含む駆動噛合プレート(2065)に接続している。

    個々のラムフィンガー(2051)は、個々のエアボックス、エアボックスの外側、カートリッジ枠組み、各々の間に位置するT字型(2075)または半T字型の噛合要素(2078)を噛み合わせるよう構成された溝を含む。 前後運動の間、ラムがエアボックスの表面をこするよう、噛合要素はエアボックスの表面近くにラムを固定し、ラムが前後運動するときにエアボックスの表面をこするようにすることで、クリンカーの堆積を避ける。

    多指型ラムを動かす動力は、油圧ピストン(2080)によって提供される。 簡潔に言えば、図解された実施形態では、ラムを前に押し出す動力は、回転型アクチュエータ(2090)を経由して軸(2086)上で二つのピニオン(2085)を駆動する油圧ピストン(2080)によって供給され、制御された速度でのラムの拡張、格納を考慮して、前進か逆方向か選択可能になっている。 位置センサーは、ラムの位置情報を制御システムへと送信する。 二つのピニオン(2085)は、駆動噛合プレート(2065)上の並行ラック(2070)を噛み合わせる。

    鉛直置き二次プロセスユニットと溶融ユニットとの組み合わせ
    図114を参照すると、結合した鉛直置き二次プロセスユニットと溶融ユニットは、一次プロセスユニットの垂直方向の拡張であり、そこから直接プロセス済み原材料を受け取る。 結合した鉛直置き二次プロセスユニットと溶融ユニットは、ゾーン間またはユニット間領域により、上部の二次プロセスユニットと下部の溶融ユニットへと分離される。 二次プロセスユニットは、約950 o Cから約1100 o Cの温度で維持され、溶融ユニットは、約1350 o Cから約1600 o Cの温度で維持される。

    結合した鉛直置き二次プロセスユニットと溶融ユニットは、耐火層で内張りされた、スラグ排出口のある鉛直置きチャンバーと、エアボックスとプラズマトーチから成る加熱システムを含む。

    図114を参照すると、熱風は、ユニットの下流端に近くに置かれた8つのエアボックス(4402)を経由して、二次プロセスユニットに導入される。 エアボックスへの空気供給は、変換プロセスの調整を考慮して、制御可能である。 空気流量は、供給/空気比と作動温度変化により制御される。 オプションで、蒸気注入ポートを経由して、蒸気が二次プロセスユニットに注入される場合がある。

    図114と129を参照すると、二次プロセスユニットは、狭くなったゾーン間またはユニット間領域へと先細っている。 二次プロセスユニットの反応物質パイルを支え、二次プロセスユニットから溶融ユニットへの材料の流れを導くために、ゾーン間またはユニット間領域は、物理的な障害を含む。 図129と130を参照すると、6つの水冷銅片が障害の中核を成している。 銅製インサート(5015)は、鋳造された耐火物カバーを支えるため、溝(5020)を備えている。 完全なドームとするために、あらゆるむき出しの側面と底面には耐火層コーティングがさらに提供される。 障害はゾーン間領域に取り付けられ、複数の穴から成る。 これらの穴は、二次プロセスユニットと溶融ユニット間の物質とガス移動のための複数の導管を提供する。

    直径20〜100mmの複数のアルミナまたはセラミックボールが耐火物構造の上に置かれてベッドを形成する。 これらのアルミナまたはセラミックボールは、熱風の拡散をもたらし、ゾーン間またはユニット間領域において、灰をスラグへと初期溶解するために、灰への熱伝達を促進する。

    図128と129を参照すると、ゾーン間領域の下流に位置するのが溶融ユニットである。 溶融ユニットは、タップホールをもち、耐火層で内張りされた構造である。 溶融ユニットには、下部/タップホールセクションを簡単に取り替えられるようにするため、二つのセクション(上部溶融装置と下部溶融装置)でフランジ付きの出入口がついている。 溶融ユニットは、さらに移行式アークプラズマトーチ、一次プロセスバーナー、堰あふれの際のオプション二次バーナー、ランス部ポート、ビューポート、器具類を含む。

    プラズマトーチとプロパン燃焼型バーナーは、障害上の材料をスラグへと溶かす高温ガスを提供する。 スラグは溶融ユニット下部に集積し、タップホールを経由して取り除かれる。 タップホールが冷却スラグで密閉された場合、タップホールは酸素ランスを用いて再開される。 スラグ造粒と冷却システムはタップホールと運転的に連結している。

    溶融ユニットは、耐火層を冷却し、それによって耐火層ひいては容器全体の寿命を延ばすため、外側周囲に水冷銅インサートを有する。 銅片は、指定経路(チャネル、パイプ)や、整合させるべき水パイプ用のコネクタで成型される。 水は銅片を通して汲み上げられ、(溶融ユニット内の熱電対とともに)金属内の熱電対が、水流や温度を変えるのに制御システムにより用いられる。

    スラグの流し込み付近で追加の冷却が提供される。 スラグタップホールの出口は水用冷却チャネル付きの銅から成り、スラグの流れは銅片の温度により制御される。 タップホールに挿入された水冷円錐プランジャーがスラグの流し込み比率を調整、停止するのに用いられる。

    ガス改質ユニット
    図114から116を参照すると、ガス改質ユニットは、一次プロセスユニットとつながっており、一次プロセスユニットと結合した二次プロセスユニットと溶融ユニットの両方からガスを受け取っている。 ガス改質ユニットは、二つのプラズマトーチ、サイクロン、そして拡張された改質チャンバーから成る。 二つのプラズマトーチは、微粒子除去に先立ち、サイクロンの喉部に位置する。

    ガス改質ユニットのプラズマトーチは、システムの大きさ次第で、通常100kw〜1MWの範囲の移行式アークトーチである。 各プラズマトーチは、トーチをガス改質ユニットの中に出し入れすることのできるスライド機構の上に設置されている。 トーチは、シールグランドの方法で、ガス改質ユニットに密閉される。 このグランドは、ゲートバルブに対して密閉され、それが続いて容器に設置され、密閉される。 トーチを除去するには、スライド機構により改質チャンバーから引き抜かれる。 安全目的により、スライドの初期動作で高電圧のトーチ電力供給が停止される。 トーチがバルブを越えて格納され、冷却剤循環が停止すると、ゲートバルブは自動的に閉まる。 ホースやケーブルがトーチから外され、グランドはゲートバルブから解かれ、トーチはホイストにより引き上げられる。

    トーチの交換は上記と逆の手順を用いて行われる。 トーチを挿入する深さが変えられるよう、スライド機構は調節可能である。 ゲートバルブは、自動運転になるよう機械的に作動する。 冷却システム機能停止の際には、トーチを自動的に引き抜くのに空気圧式アクチュエータが用いられる。 電力障害の際でも常に動力が得られるよう、アクチュエータ運転のための圧縮空気は、専用空気タンクから供給される。 同じ空気タンクがゲートバルブ用の空気を提供する。 高電圧トーチ連結部へのアクセスを防ぐことにより、さらなる安全機能として電気的に連動したカバーが用いられる。

    実施例2
    スラグ流し込み手続き開始(運転の最初かつ/または差し込みの後)
    通常、溶解温度の100°C以上の温度差があれば、自動的に流し込みを開始するのに十分である(流れが一旦始まれば、より低温でも可能)。 図87に関連し、以下の手続きは、異常あるいは非常事態に対してである。
    i) 消防カバー付き金属トレーを隙間の下に置く。
    ii) 二重蝶番システムを用いてパッキング栓を開ける。 トレー上のトングとかんなで補助ブロックを取り除く。 ランスガイドを栓入口(ガイドスリットの底)の端に置く。 流し込みが始まるまでゾーンAの堰と氷結スラグをランスで切開する。
    iii) 溶融ユニットBが完全に流体(手順6の後、自動的に空になる)かどうか判定する。 もしゾーンBに氷結スラグがあれば、湾曲ランスを用い、堰の上部、背部のあらゆるスラグを切り開く。
    iv) ランスとランスガイドを取り除き、トレー上に置く。
    v) 堰の底部の串栓ランス穴上にあるプラスチック耐火層を用い、スラグが堰を越えて流れ出ない場合は手順4〜9を繰り返す。
    vi) もしそれがうまくいかなければ、堰トングで古い堰を取り除き、新しい堰に交換する。
    vii) 補助ブロックを交換する。
    viii) パッキング栓を閉じる。

    実施例3
    この実施例は炭素変換システムと、都市固形廃棄物(MSW)を以下のものに変換するのに用いられるプロセスの、1つのある実施形態を提供している。
    1) エネルギー合成ガス:これは続いて不要物質を除かれ、冷却されて、内部燃焼エンジン発電機の燃料となる。 そして、
    2) ボトムアッシュ:ここから炭素が抽出され、実質的に不浸透性のアグリゲートへとガラス化される。
    関連するユニットプロセスは、材料準備、MSWのエネルギー合成ガスとアグリゲートへの変換、内部燃焼エンジンの燃料に適するよう合成ガスを清浄、冷却することを含む。

    材料準備
    MSWは、ゴミトラックから直接受け取る。 大型家電製品、マットレス、プロパンボンベ、その他の危険物、またはエネルギー価値のないものを取り除く他は、未整理状態である。 この実施形態では、変換システムは、含水率25〜45%で、11000MJ/トンか、それ以上のMSWを扱うことが可能である。

    材料を2インチ弱の大きさに縮小するため、材料準備にはツーパス破砕が含まれる。 これに工業用磁気選別機を用いた鉄金属分離が続く。 廃棄物内容と費用の点で保証があれば、無機物やプラスチックは、振動ふるい、空気ナイフ、あるいは他の機械的方法により除去される一方、非鉄金属は工業用うず電流分離器によって除去される場合もある。

    分類され、大きさのそろったMSWは、供給材料準備エリアにおいて、環境許可証で規定されるところまでに材料量を制限しつつ、変換プロセスへの安定した材料供給が十分確保される量に保たれる。 材料組成を平均化し、プロセス制御を促進するため、準備された材料在庫は常時混ぜられる。

    材料準備エリアは、臭気の充満を避けるため、陰圧状態に保たれる。

    MSWのエネルギー合成ガスとアグリゲートへの変換
    MSW供給
    準備されたMSWは、材料準備エリアから供給装置まで搬送される。 この装置の役割は、気密シールを保ちつつ、計量されたMSW供給を炭素変換システムに提供することである。 炭素変換システム供給装置は、望ましい密閉が十分確保できる狭い通路を通ってMSWを一次プロセスユニットへと押し出す往復油圧ラムから成る。 ラムは横断面が三角形で、繊維質または粘着性の材料がある場合にも、架橋現象を抑えるため、せん断装置を組み込んでいる。

    炭素変換システムは、以下のようないくつかのサブプロセスに分けられる。

    初期の乾燥と揮発
    これは、一次プロセスユニットにおいて、予熱された空気を用い、最高800℃までの温度で達成される。 予熱された空気は、複数の縦列セクションに分割された往復水平グレートにある小穴を通って、MSWの下で吹く。 MSWパイルの下で限られた酸化が起こり、パイル上の空気は化学量論量に満たないよう、空気量が制御される。 プロセス温度、供給比率、パイル高、空気流量、空気温度、数、位置、吐出孔の直径など、全てがプロセスに影響する。 水平グレートセクションは、各セクションに独立した制御が与えられた状態で、ラックアンドピニオンシステムを用いて油圧駆動している。

    MSWが乾燥し、一次プロセスユニット中で揮発するに従い、未加工の合成ガスが発生し、チャー/灰の混合物へと変換される。 酸素の欠乏した環境により、焼却炉でよく問題となるダイオキシンとフランの形成が阻まれる。 水平グレートの冷却は、予熱されたプロセス空気を用いてなされる。 冷却用空気は、600℃近くになるため、グレートの設計は、一意的に歪みを最少化するよう作られている。 個々のグレートセクションは、メンテナンスに要する時間を最小限にするよう、モジュール式になっている。

    炭素回収
    一次一次プロセスユニットからのボトムアッシュは、ボトムグレートによって一次プロセスユニットの端まで運ばれ、そこで二次プロセスユニットへと落下する。 灰は、二次プロセスユニットと溶融ユニット間の、冷えた耐火層バリアに垂直方向のパイルで積もる。 約600℃の予熱空気は、パイルの底近くから吹き、パイルを伝って上方に進む。 炭素との反応は発熱性で、一酸化炭素ガスを生成しつつ、灰をその融点(1200〜1400℃)まで加熱する。 パイルの高さ、直径、空気の流れ、温度、エアノズルの数、サイズ、位置が動作に影響する。 灰がバリアの底に達するまでには、炭素を使い果たし、灰は溶解している。

    溶解した灰は、溶融ユニットから二次プロセスユニットを切り離している水冷耐火層バリアの穴を通って、重力により、パイルの底から流れ出す。 一酸化炭素ガスは、二次プロセスユニットの上部から、一次プロセスユニットへと約800℃で出ていく。

    固形残渣のガラス化
    二次プロセスユニットからの溶解した灰は、溶融ユニットにおいて、溶融プールに向けられた高温プラズマプルームや燃料ガスからの大量の熱を用いて、過熱状態に保たれる。 底部とタイドラインは、埋め込まれた銅ブロックで盛んに水冷される一方、溶融ユニットの形状は、耐火層の腐食を最小限にするよう設計されている。 融解した灰は、溶融ユニットの側面から流れ出て、基本的に浸透不可能な不定形構造で注ぎ出され、建設アグリゲートに適する。 タップホールは、溶融ユニットと外側を分ける圧力境界線の役目をする。

    溶解した灰は、高圧水噴射で過冷却することにより小さな粒子へと砕かれる。 空気冷却される場合もあり、機械粉砕と粒揃えがこれに続く。

    合成ガスの改質
    一次プロセスユニットと二次プロセスユニットで生成した合成ガスは、定方向の乱流空気噴射を用い、欠乏燃焼を起こして、改質ゾーンの入口で加熱される。 そこから、加熱された合成ガスは、二つのプラズマトーチのプルームを通過する。 トーチは、合成ガスをさらに1100℃近くまで加熱し、プラズマプルーム中の活性種に起因する電子主導の化学活動を通して、炭化水素の長い鎖をその構成種へと解体するのに役立つ。 その後、合成ガスは通路を通り、連続する二つのチャンバーへと一次プロセスユニットを出る。 すなわち、
    1) 粒子状物質の除去に用いられる高温ガスサイクロンと、
    2) 合成ガスを回収熱交換器に運ぶのに用いられる高温ガスパイプ高温ガスサイクロンと高温ガスパイプの中身は添加物であり、これが合成ガスの清浄化に必要な化学反応が完了するのに十分な滞留時間を確保する。 高温ガスサイクロンは、耐火層を内張りした構造で、壁にかなりの量の粒子が堆積してもプロセス効率を維持できるように十分な大きさである。 粒子の堆積を防ぐため、高温ガスパイプに水平セクションはない。

    高温ガスパイプを出る合成ガスは、大部分が窒素、一酸化炭素、水素で、かなり少量のメタンや他の燃料ガスを含み、酸素はなく、ごく微量のタールと粒子状物質から成る。

    合成ガスの洗浄と冷却
    合成ガスは、およそ1050℃で高温ガスパイプを出る。 ガスは空気/ガス回収熱交換器で冷却され、ガス品質清浄スイート(GQCS)を通って移動し、そこでさらに冷却、清浄される。 回収熱交換器の中で合成ガスから取り去られた熱は、一次プロセスユニット、二次プロセスユニット、ガス改質ユニットで使用するプロセス空気を加熱するのに用いられる。

    GQCSは、ベンチュリスクラバーでの冷却と清浄で構成され、酸性ガスを取り除くHClスクラバー、硫化水素を取り除くH 2 Sスクラバー、粒子状物質の最終除去用バグハウス、そして残ったあらゆるタールや重金属を除去するカーボンベッドと続く。 ガスから除去された粒子状物質とタールは、一次プロセスユニットに供給するためリサイクルされる。

    スクラブプロセスで出た廃水は、均等化器、エアストリッパー、高度酸化、カーボンベッド、樹脂ベッドを含む工業用技術を用いて、地表排水基準まで清浄される。

    本発明は、特定の実施形態との関連で説明されてきたが、この発明の精神と領域から逸脱しない範囲での様々な変更は、当技術分野に精通した者には明らかなはずである。 当技術分野に精通した者には明らかであろう、このような変更の全ては、以下の主張の範囲内に含まれるよう意図されたものである。

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