Process controller

申请号 JP337096 申请日 1996-01-11 公开(公告)号 JPH09190201A 公开(公告)日 1997-07-22
申请人 Toshiba Corp; 株式会社東芝; 发明人 ASHIHARA MUTSUROU;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To switch a manual mode to an automatic mode without suddenly changing process quantity and without giving disturbance to control ber by setting a tracking signal by calculating back from process quantity.
SOLUTION: At the time of switching the manual mode to the automatic mode, the tracking signal ST decided by a tracking signal setting unit 21 based on a total flow rate signal SFT namely, a total manipulated variable STMV is outputted from an integrator 5. The total manipulated variable STMV is distributed by manipulated variable distributors 11a and 11b and it becomes automatic manipulated variables SMVA and SMVB and the opening degrees of operation terminals IA and IB are adjusted to them. A total flow rate at that time is matched with an actual total flow rate SFLT. At the time of switching to the automatic mode, manipulated variables MVA and MVB outputted from switches 6a and 6b change but the total flow rate SFLT does not change and a process value PV does not change. Thus, the automatic mode can be switched to the automatic mode without giving disturbance to controller.
COPYRIGHT: (C)1997,JPO
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 自動モードまたは手動モードにより複数の操作端を操作して、ひとつのプロセス量を制御するプロセス制御装置において、 自動モード時は、前記プロセス量によって変化するプロセス値とその設定値との偏差に基づいて前記複数の操作端の操作量を合わせたトータル操作量を演算し、手動モード時は、入力するトラッキング信号をトータル操作量として出力する制御演算器と、 前記制御演算器から出力されるトータル操作量を前記複数の操作端に分配する操作量分配器と、 前記複数の操作端の各操作量を手動で設定する手動設定器と、 自動モード時は前記操作量分配器で分配された操作量を選択し、手動モード時は前記手動設定器にて設定された操作量を選択して前記複数の操作端へそれぞれ出力する切替器と、 前記プロセス量から前記トラッキング信号を決定し、前記制御演算器へ出力するトラッキング信号設定器とを具備することを特徴とするプロセス制御装置。
  • 【請求項2】 前記トラッキング信号設定器が用いる前記プロセス量は、前記切替器から出力される前記複数の操作端への各操作量に基づいて、前記操作端が各自調整する個別プロセス量を演算し、これらの個別プロセス量を加算することによって求められることを特徴とする請求項1記載のプロセス制御装置。
  • 【請求項3】 前記切替器から出力される各前記操作端への操作量を入力し、対応する前記個別プロセス量を演算するプロセス量設定器と、 前記プロセス量設定器から出力される個別プロセス量を加算して前記トラッキング信号設定器に出力する加算器とを具備することを特徴とする請求項2記載のプロセス制御装置。
  • 【請求項4】 前記トラッキング信号設定器が用いる前記プロセス量は、前記操作端によってそれぞれ調整される個別プロセス量の測定値を加算することによって求められることを特徴とする請求項1記載のプロセス制御装置。
  • 【請求項5】 前記操作端によってそれぞれ調整される個別プロセス量を検出する個別プロセス量検出器と、 これらの個別プロセス量検出器からの個別プロセス量を加算して前記トラッキング信号設定器に出力する加算器とを具備することを特徴とする請求項4記載のプロセス制御装置。
  • 【請求項6】 前記トラッキング信号設定器は、前記プロセス量の測定値に基づいて前記トラッキング信号を決定することを特徴とする請求項1記載プロセス制御装置。
  • 【請求項7】 自動モードまたは手動モードにより複数の操作端を操作して、ひとつのプロセス量を制御するプロセス制御装置において、 自動モード時は、前記プロセス量によって変化するプロセス値とその設定値との偏差に基づいて前記複数の操作端の操作量を合わせたトータル操作量を演算し、手動モード時は、入力するトラッキング信号をトータル操作量として出力する制御演算器と、 前記制御演算器から出力されるトータル操作量を前記複数の操作端の操作順序についてあらかじめ決められたルールに従って前記複数の操作端に分配する操作量分配器と、 前記複数の操作端のそれぞれの操作量を前記あらかじめ決められたルールに従って手動で設定する手動設定器と、 自動モード時は前記操作量分配器で分配された操作量を選択し、手動モード時は前記手動設定器にて設定された操作量を選択して前記複数の操作端へそれぞれ出力する切替器と、 前記切替器から前記複数の操作端へそれぞれ出力される操作量に基づいて、前記操作量分配器に入力される前のトータル操作量を逆演算し、前記トラッキング信号として前記制御演算器に出力するトラッキング信号生成手段とを具備することを特徴とするプロセス制御装置。
  • 【請求項8】 前記トラッキング信号生成手段は、 前記切替器から出力される各前記操作端への操作量をそれぞれ入力し、前記操作量分配器と逆の演算を行って前記各操作量に基づく個別トラッキング信号をそれぞれ出力する逆関数発生器と、 前記逆関数発生器からそれぞれ出力される個別トラッキング信号の中から前記制御演算器への前記トラッキング信号を選択し出力するトラッキング信号切替手段とを具備することを特徴とする請求項7記載のプロセス制御装置。
  • 【請求項9】 前記トラッキング信号切替手段は、 前記切替器から出力される各前記操作端への操作量に基づいて、いずれの操作端が操作中かを判定し、トラッキング切替信号を出力するトラッキング切替信号設定器と、 前記逆関数発生器からそれぞれ出力される個別のトラッキング信号を入力し、前記トラッキング切替信号設定器からのトラッキング切替信号により操作中の前記操作端への操作量に基づく前記個別トラッキング信号を前記制御演算器への前記トラッキング信号として選択するトラッキング切替器とを具備することを特徴とする請求項8
    記載のプロセス制御装置。
  • 【請求項10】 前記トラッキング信号生成手段は、 前記切替器から出力される各前記操作端への操作量を入力し、それぞれ前記操作量分配器と逆の演算を行い、対応する前記操作量が零の時点で零とする前記各操作量に基づく個別トラッキング信号をそれぞれ出力する逆関数発生器と、 前記逆関数発生器からそれぞれ出力される個別トラッキング信号のうち高値を選択し前記トラッキング信号として前記制御演算器へ出力する高値選択器とを具備することを特徴とする請求項7記載のプロセス制御装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、プロセス制御装置に関する。

    【0002】

    【従来の技術】図11は、一般的なプロセス制御装置の一例を示すものである。

    【0003】まず、一般的なプロセス制御における制御方式として、PID制御がある。 PID制御は、制御される量であるプロセス値PVと、プロセス値の目標値である設定値SVの偏差信号Eをもとに制御動作を行い、操作端1に対する自動操作量S MVを決定する制御方式である。

    【0004】PID制御には、位置型PID制御と呼ばれるものと、速度型PID制御と呼ばれるものがある。
    位置型PID制御は自動操作量S MVを直接出するものであり、速度型PID制御はまず操作量の変化分である微分操作量S DMVを演算し、この微分操作量S DMVを積分器によって積分し、自動操作量S MVとして出力するのが特徴である。

    【0005】また、プロセス制御装置には、一般的に自動モードと手動モードがあり、自動モードとは、前述のPID制御に用いてコントローラによりプロセス値PV
    と設定値SVが一致するように操作端1の操作量MVを演算するモードであり、手動モードとは、手動設定器2
    により人間が操作量MVを調節するモードである。

    【0006】ここでは、速度型PID制御を例に挙げて、図11に基づいて一般的なプロセス制御装置の自動モード/手動モードの切り替え方法を説明する。

    【0007】図11において、制御演算器3は速度型P
    IDコントローラ4と積分器5で構成される。

    【0008】まず自動モード時は、プロセス値PVと設定値SVの偏差信号S Eを速度型PIDコントローラ1
    に入力し、速度型PIDコントローラ4では入力した偏差信号S Eから微分操作量S DMVを演算する。 この微分操作量S DMVは積分器5へ入力される。

    【0009】積分器5は、自動信号S AUTがONの場合には、入力した微分操作量S DMVを積分して自動操作量S MVを出力し、また、自動信号S AUTがOFFの場合は、同時に入力している操作端1の操作量MVを自動操作量S MVとして出力し、自動信号S AUTがOFFからO
    Nに切り替わると、切り替わる直前に出力していた自動操作量S MVつまり操作量MVを初期値として微分操作量S DMVの積分を行う。

    【0010】このように、手動モード時、積分器5の出力を操作量MVで置き換えることをトラッキングと呼ぶ。

    【0011】いま、自動モード時とすると、自動信号S
    AUTはONなので、積分器5の出力である自動操作量S
    MVとしては、微分操作量S DMVを積分したものが出力されている。 続いて、自動操作量S MVは切替器6へ入力される。

    【0012】この切替器6は、自動信号S AUTがONの場合は自動操作量S MVを、自動信号S AUTがOFFの場合は手動設定器2により設定した手動操作量S MANを選択し、操作量MVとして出力するものである。

    【0013】いま、自動信号S AUTはONなので、切替器6からの出力は自動操作量S MVが選択され自動制御が行われる。

    【0014】続いて、手動モード時は、切替器6において自動信号S AUTがOFFなので操作量MVとしては、
    手動設定器2により設定した手動操作量S MANが選択される。

    【0015】この状態で自動側の演算は、偏差信号S E
    をもとに速度型PIDコントローラ4で制御演算を行い微分操作量S DMVを出力しているが、積分器5では前述のとおりトラッキングを行っているので積分は行われず、自動操作量S MVとしては操作量MVが出力されている。

    【0016】ここで、手動モードから自動モードに切り替えた場合、自動信号S AUTがONになり、積分器5では切り替え直前の操作量MVから積分を再開し、また切替器6では操作量MVを手動操作量S MANから自動操作量S MVに切り替える。

    【0017】したがって、操作量MVは、手動モードから自動モードへの切り替え時において突変しない。

    【0018】これに対し、仮に積分器5において、トラッキングを行っていないとすると、手動モード時にも微分操作量S DMVに対する積分が行われ、自動操作量S MV
    は操作端1に対して現在出力されている操作量MVと離れた値となってしまう。

    【0019】この状態で自動モードに切り替えたとすると、自動信号S AUTがONになり、操作量MVとしては、切替器6で自動操作量S MVが選択されることになり、操作量MVが制御を切り替えた瞬間に突変してしまう。

    【0020】このため、一般的なプロセス制御装置では、図11に示すようにトラッキングを行うことにより操作量を突変させることなく、制御に外乱を与えないで手動モードから自動モードへの切り替えを行っている。

    【0021】次に、図12に基づいて今回対象としている多操作端タイプのプロセス制御装置の従来例について説明する。

    【0022】ここでは、一例として2操作端による流量制御について説明する。

    【0023】はじめに、本プロセス制御装置の操作対象となる操作端1の動き、およびその運用方法について説明する。

    【0024】操作端1A、操作端1Bは、通常、図8に示すように配管10に対して並列に取り付けられ、配管10C部分の流量を調節する。

    【0025】各操作端1の開度と流量の関係は、操作端1Aは、図9に実線FAで示すように、全閉から全開までで配管10A部分の流量S FAが0からaまでと、開度に対する流量の変化は比較的小さい。 これに対し操作端1Bは、図9に実線FBで示すように、全閉から全開までで配管B部分の流量S FBが0からbまでと、操作端1
    Aに比べ流量の変化は大きい。

    【0026】したがって自動制御において、図12の制御演算器3の出力であるトータル操作量S TMVを操作量分配器11a、11bにより各操作端1A、1Bに対する操作量MV A 、MV Bに分配する方法は、図10に示すように、トータル操作量S TMVが0からαまで変化するときに操作端1Aを全閉から全開へ(図中、実線VA
    で示す。 )、αから 100%まで変化するときに操作端1
    Bを全閉から全開へ(図中、実線VBで示す。)操作するようにしている。 つまり、低流量域では操作端1Aを操作し、高流量域では操作端1Bを操作するようにして運用している。 そのときの配管10A部分の流量と配管10B部分の流量のトータル流量である配管10C部分の流量の変化は、図10に曲線FTで示すようになる。

    【0027】次に、図12を用いて2操作端タイプのプロセス制御装置の手動モードから自動モードへの従来の切り替え方法を説明する。

    【0028】まず自動モード時は、プロセス値PVと設定値SVの偏差信号S Eを速度型PIDコントローラ4
    に入力し、速度型PIDコントローラ4で演算した微分操作量S DMVを出力する。 さらにこの微分操作量S DMV
    を積分器5へ入力し積分することによりトータル操作量S TMVを出力する。

    【0029】このトータル操作量S TMVを操作量分配器11a、11bにて各操作端1A、1Bへの自動操作量S MVA 、S MVBに分配する。 この操作量分配器11a、
    11bでは、前述したように図10に示すような動きとなるよう操作量を分配している。

    【0030】そして切替器6a、6bでは、自動信号S
    AUTはONであるため、操作端1A、1Bへの操作量M
    A 、MV Bはいずれも自動操作量S MVA 、S MVBが選択され自動制御が行われる。

    【0031】次に、手動モード時は切替器6a、6bにおいて、自動信号S AUTはOFF状態なので、操作量M
    A 、MV Bはそれぞれ手動設定器2aからの手動操作量S MANA 、手動設定器2bからの手動操作量S MANBが選択される。

    【0032】ここで、自動側の演算では、本来なら操作量MV A 、MV Bを用いてトータル操作量S TMVに対するトラッキング信号S Tを決めるべきであるが、自動操作量S MVA 、S MVBは操作量分配器11a、11bによって決まる値であり、前述のように開操作時は操作端1
    Aから操作し、閉操作時は操作端1Bから操作するという順序で操作を行わなかった場合、手動設定器2a、2
    bによって設定した操作量MV A 、MV Bと自動操作量S MVA 、S MVBとは一致しないという問題があり、トラッキング信号S Tを求めるのは困難であった。

    【0033】このため、従来は操作量MV A 、MV Bからトラッキング信号S Tを求めず、自動モードから手動モードに切り替える直前のトータル操作量S TMVでトラッキングをかけており、自動出力指令すなわち自動操作量S MVA 、S MVBは自動から手動へ切り替える直前の値で保持されていた。

    【0034】従って、手動設定器2a、2bにて操作を行った後、手動モードから自動モードへ切り替えた場合、トータル操作量S TMV 、および自動操作量S MVA
    MVBは前回手動に切り替える直前の値から動き始めるため、切替器6a、6bで切り替える手動操作量S MANA 、S MANBと自動操作量S MvA 、S MVBは一致しておらず、操作量MV A 、MV Bは突変し切り替えがうまく行われなかった。

    【0035】

    【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来のプロセス制御装置ではトラッキングを手動に切り替える直前の自出力を使って行っているため、手動操作後自動モードに切り替えた場合、操作量が突変しプロセス値が変動することによって、制御に外乱を与えるという問題点があった。

    【0036】本発明は、かかる点に対処してなされたもので、多操作端の制御においても、制御に外乱を与えることなく手動モードから自動モードへの切り替えを可能とするプロセス制御装置を提供することを目的とする。

    【0037】

    【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1の発明は、自動モードまたは手動モードにより複数の操作端を操作して、ひとつのプロセス量を制御するプロセス制御装置において、自動モード時は、前記プロセス量によって変化するプロセス値とその設定値との偏差に基づいて複数の操作端の操作量を合わせたトータル操作量を演算し、手動モード時は、入力するトラッキング信号をトータル操作量として出力する制御演算器と、制御演算器から出力されるトータル操作量を複数の操作端に分配する操作量分配器と、複数の操作端の各操作量を手動で設定する手動設定器と、自動モード時は操作量分配器で分配された操作量を選択し、手動モード時は手動設定器にて設定された操作量を選択して複数の操作端へそれぞれ出力する切替器と、プロセス量からトラッキング信号を決定し、制御演算器へ出力するトラッキング信号設定器とを具備することを特徴とする。

    【0038】請求項2の発明は、トラッキング信号設定器が用いるプロセス量が、切替器から出力される複数の操作端への各操作量に基づいて、操作端が各自調整する個別プロセス量を演算し、これらの個別プロセス量を加算することによって求められることを特徴とする。

    【0039】請求項3の発明は、請求項2のプロセス制御装置において、切替器から出力される各前記操作端への操作量を入力し、対応する個別プロセス量を演算するプロセス量設定器と、プロセス量設定器から出力される個別プロセス量を加算してトラッキング信号設定器に出力する加算器とを具備することを特徴とする。

    【0040】請求項4の発明は、トラッキング信号設定器が用いるプロセス量が、操作端によってそれぞれ調整される個別プロセス量の測定値を加算することによって求められることを特徴とする。

    【0041】請求項5の発明は、請求項4のプロセス制御装置において、各操作端によってそれぞれ調整される個別プロセス量を検出する個別プロセス量検出器と、これらの個別プロセス量検出器からの個別プロセス量を加算してトラッキング信号設定器に出力する加算器とを具備することを特徴とする。

    【0042】請求項6の発明は、上記トラッキング信号設定器が、前記プロセス量の測定値に基づいてトラッキング信号を決定することを特徴とする。

    【0043】請求項7の発明は、自動モードまたは手動モードにより複数の操作端を操作して、ひとつのプロセス量を制御するプロセス制御装置において、自動モード時は、前記プロセス量によって変化するプロセス値とその設定値との偏差に基づいて複数の操作端の操作量を合わせたトータル操作量を演算し、手動モード時は、入力するトラッキング信号をトータル操作量として出力する制御演算器と、制御演算器から出力されるトータル操作量を複数の操作端の操作順序についてあらかじめ決められたルールに従って複数の操作端に分配する操作量分配器と、複数の操作端のそれぞれの操作量を前記あらかじめ決められたルールに従って手動で設定する手動設定器と、自動モード時は操作量分配器で分配された操作量を選択し、手動モード時は手動設定器にて設定された操作量を選択して複数の操作端へそれぞれ出力する切替器と、切替器から複数の操作端へそれぞれ出力される操作量に基づいて、操作量分配器に入力される前のトータル操作量を逆演算し、トラッキング信号として制御演算器に出力するトラッキング信号生成手段とを具備することを特徴とする。

    【0044】請求項8の発明は、上記トラッキング信号生成手段が、切替器から出力される各操作端への操作量をそれぞれ入力し、操作量分配器と逆の演算を行って各操作量に基づく個別トラッキング信号をそれぞれ出力する逆関数発生器と、逆関数発生器からそれぞれ出力される個別トラッキング信号の中から制御演算器へのトラッキング信号を選択し出力するトラッキング信号切替手段とを具備することを特徴とする。

    【0045】請求項9の発明は、上記トラッキング信号切替手段が、切替器から出力される各操作端への操作量に基づいて、いずれの操作端が操作中かを判定し、トラッキング切替信号を出力するトラッキング切替信号設定器と、逆関数発生器からそれぞれ出力される個別のトラッキング信号を入力し、トラッキング切替信号設定器からのトラッキング切替信号により操作中の操作端への操作量に基づく個別トラッキング信号を制御演算器へのトラッキング信号として選択するトラッキング切替器とを具備することを特徴とする。

    【0046】請求項10の発明は、上記トラッキング信号生成手段が、切替器から出力される各操作端への操作量を入力し、それぞれ操作量分配器と逆の演算を行い、
    対応する操作端への操作量が零の時点で零とする各操作量に基づく個別トラッキング信号をそれぞれ出力する逆関数発生器と、逆関数発生器からそれぞれ出力される個別トラッキング信号のうち高値を選択しトラッキング信号として制御演算器へ出力する高値選択器とを具備することを特徴とする。

    【0047】上記構成のプロセス制御装置によれば、プロセス量から逆算してトラッキング信号を設定することにより、手動操作時、自動側の演算が各操作端へ分配している操作量は現状のプロセス量に合った指令となっており、したがってプロセス量を突変させず、制御に外乱を与えることなく手動モードから自動モードへの切り替えを可能とする。

    【0048】また、手動操作を運用どおり行うことを前提として、現在操作中の操作端に対する操作量から逆算した信号をトラッキング信号として選択することにより、手動操作時、自動側の演算が各操作端へ分配する操作量は、現状の操作量になっており、したがって各操作端の操作量も、トータルの操作量も突変せず、制御に外乱を与えることなく手動モードから自動モードへの切り替えを可能とする。

    【0049】

    【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を、2操作端による流量制御を例に挙げて説明する。 なお、従来例と共通する部分には同一符号を付し、制御演算器3は速度型PIDコントローラ4と積分器5に分けた構成で説明する。

    【0050】図1は、本発明のプロセス制御装置の第1
    の実施の形態を示すもので、プロセス値PVと設定値S
    Vの偏差信号S Eを入力し微分操作量S DMVを演算する速度型PIDコントローラ4と、トータル流量信号S FT
    に基づいてトラッキング信号S Tを演算するトラッキング信号設定器21と、微分操作量S DMV 、自動信号S
    AUTおよびトラッキング信号S Tを入力しトータル操作量S TMVを出力する積分器5と、トータル操作量S TMV
    を操作端1Aに対する自動操作量S MVAおよび操作端1
    Bに対する自動操作量S MVBにそれぞれ分配する操作量分配器11a、11bと、操作端1Aに対する手動操作量S MANAおよび操作端1Bに対する手動操作量S MVBをそれぞれ任意に設定可能な手動設定器2a、2bと、自動操作量S MVAと手動操作量S MANAの一方を自動信号S
    AUTにより操作端1Aに対する操作量MV Aとして選択し出力する切替器6aおよび自動操作量S MVBと手動操作量S MANBの一方を自動信号S AUTにより操作端1Bに対する操作量MV Bとして選択し出力する切替器6bとで構成されている。

    【0051】上記構成において、積分器5は、速度型P
    IDコントローラ4からの微分操作量S DMVおよびトラッキング信号設定器21からのトラッキング信号S Tを入力し、自動信号S AUTがONのときは微分操作量S
    DMVを積分してトータル操作量S TMVを出力し、自動信号S AUTがOFFのときはトラッキング信号S Tをトータル操作量S TMVとして出力する。

    【0052】トラッキング信号設定器21は、各操作端1A、1Bを操作することによって得られるトータル流量信号S FT (図8の配管10C部分の流量に相当する。)を入力し、トータル流量信号S FTに対してトータル操作量S TMVが図10に曲線FTで示す関係となるようにトラッキング信号S Tを決定する。

    【0053】操作量分配器11a、11bは、トータル操作量S TMVに対して操作端1A、1Bの開度がそれぞれ図10に示すような関係となるように、自動操作量S
    MVA 、S MVBを決定する。

    【0054】切替器6a、6bは、自動信号S AUTがO
    Nのときは自動操作量S MVA 、S MV Bを出力し、自動信号S AUTがOFFのときは手動操作量S MANA 、S MANBを出力して、操作端1A、1Bを操作する操作量MV A
    MV Bとする。

    【0055】本実施の形態のプロセス制御装置では、手動モードから自動モードへの切り替え時には、トラッキング信号設定器21によってトータル流量信号S FTに基づいて決定されたトラッキング信号S Tすなわちトータル操作量S TMVが積分器5より出力され、このトータル流量信号S FTに見合ったトータル操作量S TMVが操作量分配器11a、11bで分配されて自動操作量S MVA
    MVBとなって、これらに操作端開度が合わせらることになり、このときのトータル流量は実際のトータル流量S FLTとー致する。

    【0056】したがって、自動モードへの切り替え時に、切替器6a、6bから出力される操作量ΜV A 、Μ
    Bは変化するが、トータル流量S FLTに変化はなく、
    プロセス値PVに変化はないので、制御に外乱を与えることなく手動モードから自動モ−ドへの切り替えが可能となる。

    【0057】図2は、本発明のプロセス制御装置の第2
    の実施の形態を示すもので、図1のトータル流量信号S
    FTを求める具体的な手段を示している。

    【0058】すなわち、図1に示す構成に対して、切替器6a、6bから出力される操作量ΜV A 、ΜV Bをそれぞれ入力し対応する流量信号S FA 、S FBを出力する流量設定器22a、22bと、流量信号S FA 、S FBを加算してトータル流量信号S FTをトラッキング信号設定器2
    1に出力する加算器23が付加されている。

    【0059】本実施の形態では、切替器6a、6bから出力される操作量ΜV A 、ΜV Bをフィードバックして流量設定器22a、22bに入力する。 流量設定器22
    a、22bでは、図9に示すような操作端の開度と流量の関数、つまり各操作端1A、1Bの開度とそれぞれの流量S FA 、S FBの特性を設定しておき、操作量MV A
    ΜV Bからそれぞれの流量S FA 、S FBを求めて出力する。

    【0060】実際に調整するのは、各流量のトータルであるから、流量信号S FA 、S FBは加算器a23にて加算され、トータル流量信号S FTとしてトラッキング信号設定器21へ入力される。

    【0061】トラッキング信号設定器21は、トータル流量信号S FTとトータル操作量S TM Vが図10に示すような関係となるようにトラッキング信号S Tを決定し、
    積分器5に入力する。

    【0062】入力されたトラッキング信号S Tは、手動モード時、自動信号S AUTがOFFなので、トータル操作量S TMVとして積分器5から出力され、さらに操作量分配器11a、11bにて各操作端1A、1Bに対する自動操作量S MVA 、S MVBへと分配される。

    【0063】自動操作量S MVA 、S MVBは、トータル操作量S TMVとトータル流量信号S FT が図10に示す関係となるように操作量分配器11a、11bによって決められた値である。

    【0064】したがって、手動モードから、トラッキング信号設定器21によって決定されたトラッキング信号S Tつまりトータル操作量S TMVを操作量分配器11
    a、11bで分配した自動操作量S MVA 、S MVBに操作端開度を合わせた場合、そのトータル流量は実際のトータル流量S FLTとー致している。

    【0065】このため、手動モードから自動モードへの切り替え時、操作量ΜV A 、ΜV Bは変化するが、トータル流量S FLTに変化はなく、プロセス値PVに変化はないので、制御に外乱を与えることなく手動モードから自動モードへの切り替えが可能となる。

    【0066】具体例として、手動操作にて各操作端1
    A、1Bへの出力指令である操作量MV A 、MV Bをともに50%ととした場合について示す。

    【0067】まず、流量設定器22a、22bにおいて開度と流量の関係がほぼ線形であるとすると、そのときの各操作端1A、1Bを流れる流量S FA 、S FBは、図9
    に示すように、S FAがa/2、S FBがb/2となる。 したがって、加算器23にて合計されたトータル流量信号S FTは(a+b)/2となる。

    【0068】さらにトラッキング信号設定器21では、
    図10に示すように、トータル流量が(a+b)/2となるT点のトータル操作量S TMV =βを求め、トラッキング信号S Tに設定する。

    【0069】手動モード時はこのトラッキング信号S T
    がトータル操作量S TMVになるので、操作量分配器11
    a、11bにて分配された自動操作量S MVA 、S
    MVBは、トータル操作量S TMV =βの点での各操作端の開度ということになり、それぞれS MVA =100 %、S
    MVB =b′%(<50%)となる。

    【0070】ここで手動モードから自動モードに切り替えた場合、操作量ΜV Aは 100%へ、ΜV Bはb′%へ変化する。

    【0071】各操作端1A、1Bが上記開度の場合、トータル流量はもちろん(a+b)/2であり、また、操作端1Aは開方向、操作端1Bは閉方向に動くので、各操作端の開度変化中の流量もお互い相殺され大きく変化しない。

    【0072】したがって、この方法によれば、トータル流量S FLTを突変させることなく、ゆえにプロセス値P
    Vも変化しないので、制御に外乱を与えないで手動モードから自動モードへの切り替えが可能である。

    【0073】図3は、本発明のプロセス制御装置の第3
    の実施の形態を示すもので、図1のトータル流量信号S
    FTを求める具体的な他の手段を示している。 図2と異なる点は、各操作端1A、1Bの実際の流量を示す流量測定信号S FLA 、S FLBをフィードバックし、これを加算してトータル流量信号S FTを求めていることである。

    【0074】すなわち、上記構成において、各操作端において各センサーによって検出される流量測定信号S
    FLA 、S FLBを入力し、これを加算器23にて加算してトータル流量信号S FTを計算し、トラッキング信号設定器21へ入力する。

    【0075】トラッキング信号設定器21は、トータル流量信号S FTに対してトータル操作量S TMVが図10に示すような関係となるようにトラッキング信号S Tを決定する。

    【0076】積分器5に入力されたトラッキング信号S
    Tは、手動モード時、自動信号S AU TがOFFなので、
    トータル操作量S TMVとして積分器5から出力され、さらに操作量分配器11a、11bにて各操作端1A、1
    Bに対する自動操作量S MVA 、S MVBへと分配される。

    【0077】自動操作量S MVA 、S MVBは、トータル操作量S TMVとトータル流量信号S FT が図10に示すよな関係となるように操作量分配器11a、11bによって決められた値である。

    【0078】したがつて、本実施の形態では、手動モードから、トラッキング信号設定器21によつて決定されたトラッキング信号S Tつまりトータル操作量S TMVを操作量分配器11a、11bで分配した自動操作量S
    MVA 、S MVBに操作端開度を合わせた場合、そのトータル流量は実際のトータル流量S FLTと一致している。

    【0079】このように、自動モードへの切り替え時、
    操作量ΜV A 、ΜV Bは変化するが、トータル流量S
    FLTに変化はなく、プロセス値PVに変化はないので、
    制御に外乱を与えることなく手動モードから自動モードへの切り替えが可能となる。

    【0080】図4は、本発明のプロセス制御装置の第4
    の実施の形態を示すもので、図1のトータル流量信号S
    FTを求める具体的なさらに他の手段を示している。 ここでは、操作端1A、1Bの流れが合流する地点でのトータル流量測定信号S FLTをトータル流量信号S FTとして用いている。

    【0081】すなわち、本実施の形態では、両操作端1
    A、1Bの下流でのトータル流量測定信号S FLTをトータル流量信号S FTとしてトラッキング信号設定器21へ入力する。

    【0082】トラツキング信号演算器21は、入力したトータル流量信号S FTに対してトータル操作量S TMVが図10に示すような関係となるようにトラッキング信号S Tを決定する。

    【0083】積分器5に入力されたトラッキング信号S
    Tは、手動モード時、自動信号S AU TがOFFなので、
    トータル操作量S TMVとして積分器5から出力され、さらに操作量分配器11a、11bにて各操作端1A、1
    Bに対する自動操作量S MVA 、S MVBへと分配される。

    【0084】自動操作量S MVA 、S MVBは、トータル操作量S TMVとトータル流量信号S FT が図10に示すような関係となるように操作量分配器11a、11bによつて決められた値である。

    【0085】したがって、上記構成においては、手動モードから、トラッキング信号設定器21によって決定されたトラッキング信号S Tつまりトータル操作量S TMV
    を操作量分配器11a、11bで分配した自動操作量S
    MVA 、S MVBに操作端開度を合わせた場合、そのトータル流量は実際のトータル流量S FLTとー致しており、自動モードへの切り替え時、操作量ΜV A 、ΜV Bは変化するが、トータル流量S FLTに変化はなく、プロセス値PVに変化はないので、制御に外乱を与えることなく手動モードから自動モードへの切り替えが可能となる。

    【0086】図5は、本発明のプロセス制御装置の第5
    の実施の形態を示すもので、上記実施の形態とはトラッキング信号S Tを生成する手段が異なっている。

    【0087】本実施の形態では、手動設定器2a、2b
    による手動操作を、自動制御にて操作端を動かす場合と同様、開操作は低流量域の操作端1Aから、閉操作は高流量域の操作端1Βから操作することを前提としている。 その上で、トラッキング信号S Tを生成する手段は、切替器6a、6bから出力される操作量ΜV A 、Μ
    Bを入力しそれぞれトラッキング信号S TA 、S TBを出力する逆関数発生器31a、31bと、トラッキング信号S TA 、S TBを入力し現在操作中の操作端側の信号をトラッキング信号S Tとして選択するトラッキング信号切替手段32とで構成される。

    【0088】すなわち、本実施の形態では、切替器6
    a、6bから出力される操作量ΜV A 、ΜV Bが操作量分配器11a、11bの逆関数を設定した逆関数発生器31a、31bにそれぞれ入力され、トラッキング信号S TA 、S TBが出力される。

    【0089】トラッキング信号S TA 、S TBは、トラッキング信号切替手段32に入力され、現在操作中の操作端側のトラッキング信号(S TAまたはS TB )がトラッキング信号S Tとして選択される。

    【0090】トラッキング信号S Tは、上記前提をもとに、現在操作中の操作端の操作量(ΜV AまたはΜ
    B )から逆算したものであるから、このトラッキング信号を再度操作量分配器11a、11bにて分配した自動操作量S MVA 、S MVBは手動操作量S MANA 、S MANBと一致しており、手動モードから自動モードヘ切り替えた場合、操作量ΜV A 、ΜV Bは突変しない。

    【0091】したがつてプロセス値PVも変化せず、制御に外乱を与えないで手動モードから自動モードへの切り替えが可能である。

    【0092】図6は、本発明のプロセス制御装置の第6
    の実施の形態を示すもので、図5のトラッキング信号切替手段32の具体的な構成を示している。

    【0093】本実施の形態のトラッキング信号切替手段32は、逆関数発生器31a、31bに入力される操作量ΜV A 、ΜV Bに基づいて、操作端1Aが操作中か操作端1Bが操作中かを判断し、操作端1Aが操作中のときOΝ状態とするトラッキング切替信号S TCを出力するトラッキング切替信号設定器33と、トラッキング切替信号S TCによりトラッキング信号S TA 、S TBのいずれかを選択するトラッキング切替器34とで構成される。

    【0094】本実施の形態では、切替器6a、6bから出力される操作量ΜV A 、ΜV Bを操作量分配器11
    a、11bで行う演算の逆演算を行う逆関数発生器31
    a、31bに入力し、トラッキング信号S TA 、S TBを生成する。

    【0095】さらに、トラッキング切替信号設定器33
    は操作量MV A 、ΜV Bを入力し、操作量ΜV Bが全閉でかつ操作量ΜV Aが全開でない状態、つまり低流量域(操作端1A)操作中の状態のとき、OΝのトラッキング切替信号S TCをトラッキング切替器34に出力する。
    また、操作量MV Aが全開でかつ操作量MV Bが全開でない状態、つまり高流量域(操作端1B)操作中の状態のとき、OFFのトラッキング切替信号S TCをトラッキング切替器34に出力する。

    【0096】トラッキング切替器34は、逆関数発生器31a、31bからのトラッキング信号S TA 、S TBおよびトラッキング切替信号設定器33からのトラッキング切替信号S TCを入力し、トラッキング切替信号S TCがO
    Nのときはトラッキング信号S TAをトラッキング信号S
    Tとして選択し、積分器5へトラッキングをかける。

    【0097】また、トラッキング切替信号S TCがOFF
    のときはトラッキング信号S TBをトラッキング信号S T
    として選択し、積分器5へトラッキングをかける。

    【0098】上記構成のプロセス制御装置において、手動モード時、S AUTはOFFなので、積分器5からの出力であるトータル操作量S TMVとしてはトラッキング信号S Tが出力される。

    【0099】このトラッキング信号S Tは、前述のとおり、逆関数発生器31a、31bにより操作量MV A
    ΜV Bから逆算して求めた値なので、この状態で積分器5から出力されるトータル操作量S TMVを操作量分配器11a、11bにて分配した自動操作量S MVA 、S MVB
    は、操作順序を守っていれば、それぞれ操作量ΜV A
    ΜV Bと等しい値になっている。

    【0100】ここで、手動モードから自動モードヘ切り替えた場合、切替器6a、6bにおいて自動信号S AUT
    はON状態となるので、操作量MV A 、MV Bとしては自動操作量S MVA 、S MVBが選択される。

    【0101】操作量MV A 、MV Bと自動操作量S MVA 、S MVBは、この状態では前述のとおり等しくなっており、したがって操作量ΜV A 、MV Bは突変することなく、プロセス値PVにも変化はないので、制御に外乱を与えないで手動モードから自動モードへの切り替えが行われる。

    【0102】図7は、本発明のプロセス制御装置の第7
    の実施の形態を示すもので、図5のトラッキング信号切替手段32が高値選択器35で構成されている。

    【0103】本実施の形態では、切替器6a、6bの出力である操作量ΜV A 、ΜV Bを操作量分配器11a、
    11bで行う演算の逆演算を行う逆関数発生器31a、
    31b′に入力し、トラッキング信号S TA 、S TBを生成する。 ただし、逆関数発生器31b′では操作量ΜV B
    が零の時点で、卜一タル操作量S TMVを零とする。

    【0104】次に、各トラッキング信号S TA 、S TBは、
    高値選択器35へ入力される。 高値選択器は2入力のうち高値を選択しトラッキング信号S Tとして出力する機能を持つ。

    【0105】開操作時は低流量域の操作端1Aから操作し、閉操作時は高流量域の操作端1Bから操作するという操作順序を守り、また、上述したように逆関数発生器31b′で操作量ΜV Bが零の時点で、トータル操作量S TMVを零としておけば、2つのトラッキング信号S TA 、S TBのうち、必ず高値側が現在操作中の操作端のトラッキング信号となる。

    【0106】手動モード時、S AUTはOFFなので、積分器5からの出力であるトータル操作量S TMVとしてはトラッキング信号S Tが出力される。

    【0107】このトータル操作量S TMVすなわちトラッキング信号S Tは、前述のとおり、逆関数発生器31
    a、31b′により操作量ΜV A 、ΜV Bから逆算して求めた値なので、この状態でそのトータル操作量S TMV
    を操作量分配器11a、11bにて分配した自動操作量S MVA 、S MVBは、操作順序を守っていれば、それぞれ操作量MV A 、MV Bと等しい値になっている。

    【0108】ここで、手動モードから自動モードへ切り替えた場合、切替器6a、6bにおいて自動信号S AUT
    はON状態となるので、操作量MV A 、MV Bとしては自動操作量S MVA 、S MVBが選択される。

    【0109】操作量MV A 、MV Bと自動操作量S MVA 、S MVBは、この状態では前述のとおり等しくなっており、したがって操作量MV A 、MV Bは突変することなく、プロセス値PVにも変化はないので、制御に外乱を与えないで手動モードから自動モードへの切り替えが行われる。

    【0110】

    【発明の効果】以上のように、本発明によれば、多操作端に対するプロセス制御においても、制御に外乱を与えることなく手動モードから自動モードへの切り替えを行うことができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明のプロセス制御装置の第1の実施の形態を示すブロック図である。

    【図2】本発明のプロセス制御装置の第2の実施の形態を示すブロック図である。

    【図3】本発明のプロセス制御装置の第3の実施の形態を示すブロック図である。

    【図4】本発明のプロセス制御装置の第4の実施の形態を示すブロック図である。

    【図5】本発明のプロセス制御装置の第5の実施の形態を示すブロック図である。

    【図6】本発明のプロセス制御装置の第6の実施の形態を示すブロック図である。

    【図7】本発明のプロセス制御装置の第7の実施の形態を示すブロック図である。

    【図8】制御対象の操作端1A,1Bの配置構成を示す図である。

    【図9】各操作端1A、1Bの流量と開度の関係を示す図である。

    【図10】トータル操作量と操作端1Aの開度、操作端1Βの開度、および卜一タル流量との関係を示す図である。

    【図11】一般的なプロセス制御装置の一例を示すブロック図である。

    【図12】プロセス制御装置の従来例を示すブロック図である。

    【符号の説明】

    1A、1B………操作端 2a、2b………手動設定器逆関数発生器 3………制御演算器 4………PIDコントローラ 5………積分器 6a、6b………切替器 11a、11b………操作量分配器 21………トラッキング信号設定器 22a、22b………流量設定器 23………加算器 31a、31b………逆関数発生器 32………トラッキング信号切替手段 33………トラッキング切替信号設定器 34………トラッキング切替器 35………高値選択器

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