Valve for fuel tank

申请号 JP2004119579 申请日 2004-04-14 公开(公告)号 JP2005299577A 公开(公告)日 2005-10-27
申请人 Nifco Inc; 株式会社ニフコ; 发明人 UEKI KOJI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To minimize the occurrence of an erroneous operation where a float is raised to close a valve while the level of a fuel has not reached a specified level.
SOLUTION: This valve for a fuel tank comprises an upper space 1 communicating with a vent passage to a canister, a lower chamber 2 disposed in a fuel tank T, a communication part 4 allowing the upper space 1 to communicate with the lower chamber 2, and a float body 3 stored in the lower chamber 2 so as to be raised by the inflow of the fuel into the lower chamber 2 to close the communication chamber 4 from the lower chamber 2 side. When the float body 3 is lowered, a flow passage for a gas such as a fuel evaporative emission is formed between the inner surface of the lower chamber 2 and the outer surface of the float body 3. An interval between the outer surface of the float body 3 and the inner surface of the lower chamber 2 is not uniform in the circumferential direction of the float body 3, and a portion with a wide interval forms a main flow passage 20 for the gas.
COPYRIGHT: (C)2006,JPO&NCIPI
权利要求
  • キャニスターへの通気路に連通した上部空間と、
    燃料タンク内に配される下部室と、
    上部空間と下部室とを連通させる連通部と、
    この下部室内への燃料の流入により上昇してこの下部室側から前記連通部を閉塞するようにこの下部室に納められたフロート体とを有するバルブであって、
    フロート体の下降位置において下部室の内面とフロート体の外面との間が燃料蒸発ガスなどの気体の流路となるようにしてあると共に、
    フロート体の周方向においてこのフロート体の外面と下部室の内面間の間隔が一様にならないようにしてあり、
    この間隔が広い箇所が前記気体の主流路となるようにしてあることを特徴とする燃料タンク用バルブ。
  • 連通部が、第一連通孔と第二連通孔とにより構成してあり、
    下部室の水平方向の断面内郭形状が略円形をなすようにしてあると共に、この円を左右に区分する仕切板によって、前記第一連通孔によって上部空間に連通した第一室と、前記第二連通孔によって上部空間に連通した第二室とに分けられており、
    フロート体の水平方向の断面外郭形状が略円形をなすようにしてあると共に、 このフロート体が、燃料の流入により上昇してこの第一室側から第一連通孔を閉塞するようにこの第一室に納められた第一フロートと、燃料の流入により上昇してこの第二室側から第二連通孔を閉塞するようにこの第二室に納められた第二フロートとにより構成されていることを特徴とする請求項1記載の燃料タンク用バルブ。
  • キャニスターへの通気路に連通した上部空間と、
    燃料タンク内に配される下部室と、
    上部空間と下部室とを連通させる連通部と、
    この下部室の側部側に形成された流入路からのこの下部室内への燃料の流入により上昇してこの下部室側から前記連通部を閉塞するようにこの下部室に納められたフロート体とを有するバルブであって、
    このフロート体を上昇させ切らせる下部室内の液面レベルが、前記流入路のレベルと同じか、これよりも低いレベルとなるようにフロート体の浮力が設定してあることを特徴とする燃料タンク用バルブ。
  • フロート体が筒下端を解放させた筒状体と、この筒下端から筒状体内に着脱可能にはめ込まれる浮力調整体とから構成されていることを特徴とする請求項3記載の燃料タンク用バルブ。
  • 说明书全文

    この発明は、燃料タンク用のバルブの改良に関する。

    経路に形成した弁座をケーシングの側面孔からの燃料の流入により上昇されるフロートの弁によって閉弁して燃料タンク内の内圧を上昇させ、これにより過給油を防止する装置として、特許文献1に示されるものがある。

    しかるに、かかる装置にあっては、閉弁までの間は、側面孔を通じてケーシング内に流入され、弁座を通って経路から燃料タンク外に流れ出される燃料タンク内の気体は、ケーシング内にあってはフロートの外面とケーシングの内面との間を流れることとなるが、フロートの外面とケーシングの内面との間の間隔はフロートの周方向においてほぼ一様であり、このため、フロートはその全周において前記気体の流れによって上向きのの作用を受けるものとなっている。 このため、かかる装置にあっては、燃料の液面が満タンのレベルに達していない場合であっても、前記の気体の流れによってフロートが持ち上げられて閉弁状態が予期せず作り出されてしまうおそれがあるものであった。

    また、かかる装置にあっては、給油時に生じる液面の揺らぎなどによって、やはり燃料の液面が満タンのレベルに達していない場合であってもこの揺らぎなどによってフロートが持ち上げられて閉弁状態が予期せず作り出されてしまうおそれを持つものであった。

    特開平10−238429号公報

    この発明が解決しようとする主たる問題点は、燃料タンク内の燃料の液面レベルが一定のレベルに達した段階でフロートを上昇させて閉弁状態を作り出すバルブにおいて、燃料タンク内の燃料の液面レベルが一定のレベルに達しないにもかかわらず、フロートが上昇してバルブが閉弁される誤動作を、できる限り生じさせないようにする点にある。

    前記問題点を解決するために、この出願にかかる第一の発明にあっては、燃料タンク用バルブを、以下の(1)〜(7)の構成を備えたものとした。
    (1)キャニスターへの通気路に連通した上部空間と、
    (2)燃料タンク内に配される下部室と、
    (3)上部空間と下部室とを連通させる連通部と、
    (4)この下部室内への燃料の流入により上昇してこの下部室側から前記連通部を閉塞するようにこの下部室に納められたフロート体とを有するバルブであって、
    (5)フロート体の下降位置において下部室の内面とフロート体の外面との間が燃料蒸発ガスなどの気体の流路となるようにしてあると共に、
    (6)フロート体の周方向においてこのフロート体の外面と下部室の内面間の間隔が一様にならないようにしてあり、
    (7)この間隔が広い箇所が前記気体の主流路となるようにしてある。

    フロート体が連通部を閉塞させる最大上昇位置まで上昇されない間は、燃料タンク内の気体は給油によって下部室の内面とフロート体の外面との間を通って連通部から上部空間に流れ込みさらにこの上部空間から通気路に流れ込むが、この気体は前記主流路に多く流れる一方で、この主流路にはフロート体の外面の一部のみが面することから、このように流れる気体によって生じるフロート体を上昇させる向きの力の全てがフロート体に作用されないようにすることができる。 これにより、フロート体が下降位置にある状態において、この気体の流れによって予期せずフロート体が上昇して連通部を閉塞させてしまうといった誤動作を可及的に防止することができる。

    前記連通部が、第一連通孔と第二連通孔とにより構成してあり、
    下部室の平方向の断面内郭形状が略円形をなすようにしてあると共に、この円を左右に区分する仕切板によって、前記第一連通孔によって上部空間に連通した第一室と、前記第二連通孔によって上部空間に連通した第二室とに分けられており、
    フロート体の水平方向の断面外郭形状が略円形をなすようにしてあると共に、 このフロート体が、燃料の流入により上昇してこの第一室側から第一連通孔を閉塞するようにこの第一室に納められた第一フロートと、燃料の流入により上昇してこの第二室側から第二連通孔を閉塞するようにこの第二室に納められた第二フロートとにより構成されているようにしておくこともある。

    このようにした場合、第一室および第二室の断面内郭形状はいずれも仕切板の一面と下部室の区分された内面とによって形作られる略半円状となり、この略半円状の断面内郭形状を持つ第一室および第二室に断面外郭形状を略円形とする対応するフロート体が納められることから、第一室および第二室のいずれにおいても下部室の内面とフロート体の外面との間の間隔は一様とはならなくなる。 すなわち、このようにした場合、第一フロートと第二フロートとの間の水平方向のピッチを最小限にした状態で、下部室内に適切に前記主流路を形成させることができる。

    また、この出願にかかる第二の発明にあっては、前記問題点を解決するために、燃料タンク用バルブを、以下の(1)〜(5)の構成を備えたものとした。
    (1)キャニスターへの通気路に連通した上部空間と、
    (2)燃料タンク内に配される下部室と、
    (3)上部空間と下部室とを連通させる連通部と、
    (4)この下部室の側部側に形成された流入路からのこの下部室内への燃料の流入により上昇してこの下部室側から前記連通部を閉塞するようにこの下部室に納められたフロート体とを有するバルブであって、
    (5)このフロート体を上昇させ切らせる下部室内の液面レベルが、前記流入路のレベルと同じか、これよりも低いレベルとなるようにフロート体の浮力が設定してある。

    このようにした場合、燃料タンク内の燃料の液面レベルが一定のレベルよりも低い場合に、フロート体が予期せず最大上昇位置まで上昇される事態を可及的に防止できると共に、この燃料の液面レベルが一定のレベルに達した場合には直ちにフロート体を最大上昇位置まで浮き上がらせることができる。

    前記フロート体を、筒下端を解放させた筒状体と、この筒下端から筒状体内に着脱可能にはめ込まれる浮力調整体とから構成しておくこともある。

    このようにした場合、フロート体を構成する筒状体の構造を変えることなく、体積を異ならせる浮力調整体を必要に応じてこの筒状体にはめ込ませることにより、浮力を異ならせるフロート体を適切に構成させることができる。

    この発明にかかる燃料タンク用バルブによれば、燃料タンク内の燃料の液面レベルが一定のレベルに達しないにもかかわらず、フロートが上昇してバルブが閉弁される誤動作を、可及的に防止させることができる。

    以下、図1ないし図21に基づいて、この発明を実施するための最良の形態について説明する。

    なお、ここで図1ないし図8は、実施の形態にかかるバルブをそれぞれ示しており、特に、図4〜図6は、このバルブの動作状態を示している。 図4はフロート体3を構成する第一フロート30および第二フロート31が共に下降位置にある開弁状態を、図5は第一フロート30のみが最大上昇位置まで上昇されて第一連通孔40を閉弁させた状態を、図6は図5の状態からさらに第二フロート31も最大上昇位置まで上昇されて第二連通孔41がさらに閉弁された状態を、それぞれ示している。

    また、図9は、フロート体3を構成する筒状体33と浮力調整体35とを分離しさせた状態として示しており、また、図10ないし図15は、下部室2を形成させる下部室構成体25のアッパーケース26を、図16ないし図21は、下部室2を形成させる下部室構成体25のロアケース27を、それぞれ示している。

    この実施の形態にかかるバルブは、燃料タンク内Tの燃料の液面レベルが一定のレベルに達した段階で、キャニスターの通気路への通気を遮断又は減少させる機能を持ったバルブである。 この実施の形態にあっては、かかるバルブは、この通気の遮断又は減少によって、燃料タンクの内圧を上昇させ、この内圧の上昇によってフュラーチューブ内の燃料の液面レベルを上昇させて給油ノズル(給油ガンなどとも称される。)側のセンサに満タンを検知させ、もって、過給油を防止する用途に用いられるものとなっている。

    かかるバルブは、キャニスターへの通気路に連通した上部空間1と、燃料タンク内Tに配される下部室2と、この上部空間1と下部室2とを連通させる連通部4とを備えている。 そして、かかるバルブは、全体として燃料タンク内Tに入れ込まれた状態で、あるいはまた、下部室2側を燃料タンク内Tに入れ込ませた状態で、燃料タンクに取り付けられる。

    図示の例では、かかるバルブは、その上部に外向きのフランジ5を有しており、燃料タンクに貫通状態に設けらられた取付穴に対し、このフランジ5より下方を入れ込ませ、かつ、燃料タンクの外面部Taにこのフランジ5の外周部を溶着して止め付けることにより、燃料タンクに取り付けられるようにしてある。 すなわち、これら各実施例にかかるバルブは、下部室2側を燃料タンクに入れ込ませた状態で燃料タンクに取り付けられるようになっている。

    また、かかるバルブは、前記下部室2内への燃料の流入により上昇してこの下部室2側から前記連通部4を閉塞するようにこの下部室2に納められたフロート体3を有している。

    このフロート体3の上昇によって前記連通部4が閉塞されると、燃料タンク内Tの内圧が上昇し、前記満タンの検知をさせることが可能となる。

    また、かかるバルブにあっては、下降位置において下部室2の内面とフロート体3の外面との間が燃料蒸発ガスなどの気体の流路となるようにしてあると共に、
    フロート体3の周方向においてこのフロート体3の外面と下部室2の内面間の間隔が一様にならないようにしてあり、
    この間隔が広い箇所が燃料蒸発ガスなどの気体の主流路20となるようにしてある。 (図8参照)

    フロート体3が連通部4を閉塞させる最大上昇位置(つまり、フロート体3が上昇され切った位置)まで上昇されない間は、燃料タンク内Tの気体は給油によって下部室2の内面とフロート体3の外面との間を通って連通部4から上部空間1に流れ込みさらにこの上部空間1から通気路に流れ込むが、この気体は前記主流路20に多く流れる一方で、この主流路20にはフロート体3の外面の一部のみが面することから、このように流れる気体によって生じるフロート体3を上昇させる向きの力の全てがフロート体3に作用されないようにすることができる。 これにより、フロート体3が下降位置にある状態において、この気体の流れによって予期せずフロート体3が上昇して連通部4を閉塞し、燃料タンク内Tの燃料レベルが満タンレベルに達する前に給油ノズル側のセンサに満タンを検知させてしまうといった誤動作を可及的に防止することができる。

    前記主流路20は、例えば、下部室2の内壁に、上下方向に延びる複数の突部ないし隆起部を、隣り合う突部ないしは隆起部との間に間隔を開けるようにして設けると共に、ある位置での隣り合う突部ないし隆起部との間では流路の断面積が比較的大きく、別のある位置での隣り合う突部ないし隆起部との間では流路の断面積が比較的小さくなるようにしておくことで形成することができる。 すなわち、この場合には、前記断面積を比較的大きくする流路が前記主流路20となる。

    ここで、図示の例にあっては、前記連通部4が、第一連通孔40と、この第一連通孔40より小さい第二連通孔41とにより構成してあり、
    さらに、下部室2の水平方向の断面内郭形状が略円形をなすようにしてあると共に、この円を左右に区分する仕切板21によって、前記第一連通孔40によって上部空間1に連通した第一室22と、前記第二連通孔41によって上部空間1に連通した第二室23とに分けられており、
    さらに、フロート体3の水平方向の断面外郭形状が略円形をなすようにしてあると共に、
    このフロート体3を、燃料の流入により上昇してこの第一室22側から第一連通孔40を閉塞するようにこの第一室22に納められた第一フロート30と、燃料の流入により上昇してこの第二室23側から第二連通孔41を閉塞するようにこの第二室23に納められた第二フロート31とにより構成している。

    このようにした場合、第一室22および第二室23の断面内郭形状はいずれも仕切板21の一面と下部室2の区分された内面とによって形作られる略半円状となり、この略半円状の断面内郭形状を持つ第一室22および第二室23に断面外郭形状を略円形とする対応するフロート体3が納められることから、第一室22および第二室23のいずれにおいても下部室2の内面とフロート体3の外面との間の間隔は一様とはならなくなる。 すなわち、このようにした場合、第一フロート30と第二フロート31との間の水平方向のピッチを最小限にした状態で、下部室2内に適切に前記主流路20を形成させることができる。 (図8参照)

    図示の例にあっては、燃料タンクの燃料の液面レベルが、一定のレベル(以下、第一液面レベルL1と称する。)になった位置では第一フロート30は最大上昇位置まで直ちに上昇するが、この第一液面レベルL1では第二フロート31は下降位置に留まり、(図5)燃料タンク内Tの液面レベルがこの第一液面レベルL1より高い一定のレベル(以下、第二液面レベルL2と称する。)になった位置で第二フロート31が最大上昇位置まで直ちに上昇するようになっている。 (図6)これにより、図示の例にあっては、先ず、第一フロート30による第一連通孔40の閉塞によって燃料タンク内Tの内圧を一旦上昇させて給油ノズル側のセンサに最初の満タンを検知させ過給油を防止できると共に、この後の第二連通孔41からの通気による内圧の低下後の第二液面レベルL2までの追加給油を許容させることができ、さらに、この追加給油によって第二フロート31を上昇させて給油ノズル側のセンサに二回目の満タンを検知させこの追加給油においても過給油を防止させることができるようになっている。

    また、図示の例にあっては、フロート体3は、前記下部室2の側部側に形成された流入路24からのこの下部室2内への燃料の流入により上昇してこの下部室2側から前記連通部4を閉塞するようにこの下部室2に納められていると共に、
    このフロート体3を上昇させ切らせる下部室2内の液面レベルが、前記流入路24のレベルと同じか、これよりも低いレベルとなるようにフロート体3の浮力が設定してある。

    これにより、図示の例にあっては、燃料タンク内Tの燃料の液面レベルが満タンのレベル(すなわち、図示の例では、仮満タンレベルである第一液面レベルL1および最終満タンレベルである第二液面レベルL2)よりも低い場合に、フロート体3が予期せず最大上昇位置まで上昇される事態を可及的に防止できると共に、この燃料の液面レベルが満タンのレベルに達した場合には直ちにフロート体3を最大上昇位置まで浮き上がらせて、正確に満タンを検知させることができる。 すなわち、フロート体3を上昇させ切る下部室2内の液面レベルが流入路24のレベルよりも高い場合、給油時に生じる燃料タンク内Tの燃料の液面の揺らぎなどにより、満タンのレベルに実際には達しない量の給油しかされていないにもかかわらず、フロート体3が押し上げられてキャニスターの通気路への通気を遮断又は減少させて燃料タンクの内圧を上昇させ、この内圧の上昇によってフュラーチューブ内の燃料の液面レベルを上昇させて給油ノズル側のセンサに満タンを検知させてしまう誤動作が生じる可能性があるが、このようにした場合、こうした誤動作を生じさせることがない。

    具体的には、図示の例にあっては、バルブは、
    (1)上部空間構成体10と、
    (2)下部室構成体25と、
    (3)第一フロート30と、
    (4)第二フロート31とを備えている。

    (上部空間構成体10)
    上部空間構成体10は、下面を開放させた伏せた椀状をなすように構成されている。 また、開放部を巡る下方に向いた組み合わせ用段差面11を有しており、後述するように筒状をなす下部室構成体25の筒上端面を巡る組み合わせ用縁部26aをこの組み合わせ用段差面11に液密に組み付け合わせることにより、この下部室構成体25の筒上端面の上方に前記上部空間1を形成させるように構成されている。 また、この組み合わせ用段差面11の下方を外向きに張り出す周回フランジ12としており、さらに、この周回フランジ12の外縁部に下方に突き出す溶着用周回突部13を有している。 そして、図示の例では、バルブは、前記のように組み付け合わされた下部室構成体25を燃料タンクに貫通状態に形成された取り付け穴に燃料タンクの外側から入れ込ませた状態で、前記溶着用周回突部13をもって燃料タンクの外面部Taに周回フランジ5を溶着止め付けることにより燃料タンクに備え付けられるようになっている。 図示の例では、この上部空間構成体10の側部に、管一端を、管内部をこの上部空間構成体10の内部に連通させるようにして、一体に連接させて側方に突き出す接続管部14が設けられており、この接続管部14に前記通気路を構成するチューブ(図示は省略する。)などが接続されるようになっている。

    (下部室構成体25)
    下部室構成体25は、アッパーケース26とロアケース27とから構成されている。 アッパーケース26は、筒上端を閉塞させ、筒下端を開放させた略円筒状体として構成されている。

    一方、ロアケース27は、筒上端を解放させた円筒状部27aと、この円筒状部27aの筒下端にカップ上部を一体に連接させたカップ部27bとを備えている。 カップ部27bは、水平方向の断面内郭形状を円筒状部27aの直径にほぼ等しい長軸とこれより短い短軸とを備えた小判型形状とするように構成されている。

    アッパーケース26の筒下端側の外側部には、掛合突部26bが形成されており、一方、ロアケース27の円筒状部27aの筒上端側の側部には、掛合窓27cが形成されている。 図示の例にあっては、この掛合窓27cにロアケース27の内側から掛合突部26bを弾発入れ込ませるようにロアケース27の円筒状部27aの筒上端からアッパーケース26の筒下端を入れ込ませることにより、両ケースが組み合わされてその内部に下部室2が形成されるようになっている。

    アッパーケース26の内部は、板上端をアッパーケース26の上板内面に一体に連接させると共に、板下縁をアッパーケース26の筒下端と同じレベルに位置させ、かつ、板側縁をアッパーケース26の内面に一体に連接させた仕切板21によって左右に区分されている。 この仕切板21によって区分された第一室22と第二室23とはほぼ同じ大きさを持つようなっている。

    また、アッパーケース26の上板26cには、この上板26cを貫通した、第一フロート30によって閉塞される第一連通孔40と、第二フロート31によって閉塞される第二連通孔41とが設けられている。 第一連通孔40は第二連通孔41よりも孔径を大きくするように構成されている。

    また、アッパーケース26の第一室22と第二室23内にはそれぞれ、リブ先端をもってフロート体3の外面を案内する複数の支持リブ体26d、26d…が、隣り合う支持リブ体26dとの間に間隔を開けるようにして、上下方向に沿って形成されている。 支持リブ体26dは、第一室22および第二室23に面するアッパーケース26の内面および仕切板21の板面に形成されており、このように形成される複数の支持リブ体26d、26d…によって、フロート体3は、仕切板21の幅方向ほぼ中程の位置を通るこの仕切板21の板面に直交する向きの仮想の直線x上にフロート体3の中心軸をほぼ位置させ、かつ、このフロート体3の外面とアッパーケース26の内面および仕切板21の板面との間にフロート体3の周方向において気体の流路となる間隔を作った状態で、上下方向に移動可能に支持されている。 そして、ロアケース27の円筒状部27aの側部であって、前記掛合窓27cの下方に形成された流入開口27dから流れ込んでくる気体がこのように支持されるフロート体3の外面とアッパーケース26の内面との間を通って連通部4から上部空間1に送り込まれるようになっている。

    ロアケース27の円筒状部27aとカップ部27bとの連通箇所には、両者の内径差分の上方に向いた段差面27eが形成されている。 また、この円筒状部27aの直径方向両側であって、この段差面27eより上方には、円筒状部27aの周方向において長く開いた前記流入開口27dが形成されている。 この流入開口27dの開口下縁は段差面27eよりやや上方に位置されるようになっている。

    また、カップ部27bは、小判型の断面内郭形状を有するカップ部27bのこの小判型形状の短軸方向に沿った板面を有してこのカップ部27bを左右に液密に区分するカップ仕切板27fによってほぼ等しい大きさの第一カップ室27gと第二カップ室27hとに区分されており、この第一カップ室27gが前記第一室22の下方に位置され、また、第二カップ室27hが前記第二室23の下方に位置されるようになっている。 そして、フロート上部を第一室22に位置させる第一フロート30のフロート下部がこの第一カップ室27g内に納められ、かつ、フロート上部を第二室23に位置させる第二フロート31のフロート下部がこの第二カップ室27h内に納められるようになっている。 このカップ仕切板27fは、その板上縁を、ロアケース27とアッパーケース26とを組み合わせた状態において、アッパーケース26の仕切板21の板下縁に突き合わせさせる高さを持つように構成されている。

    また、前記段差面27e上には、第一カップ室27gの開口縁であって、カップ部27bの小判型形状の開口縁における円弧状部分にあたる開口縁に板下端を一体に連接させると共に、この円弧に倣った湾曲を持って上方に突き出し、かつ、板上端を流入開口27dの開口上縁よりもやや上方に位置させた第一湾曲板体27iが形成されている。 そして、第一カップ室27gには、この第一湾曲板体27iの両側縁とカップ仕切板27fとの間を第一流入路24aとして流入開口27dから流入されてきた燃料が入り込むようになっている。

    また、前記段差面27e上には、第二カップ室27hの開口縁に板下端を一体に連接させると共に、この第二カップ室27hの内郭形状に倣った内外面形状を持って上方に突き出す第二湾曲板体27jが形成されている。 この第二湾曲板体27jはカップ仕切板27fに対して一体に連接されており、湾曲部分は第一湾曲体と同じ高さを持つが、カップ仕切板27fとの連接側においては、下方に窪むように形成された切欠部27kによって、前記段差面27eよりも高いが湾曲部分の板上縁よりも低い板上縁を持つように構成されている。 そして、第二カップ室27hには、この第二湾曲板体27jの切欠部27kを第二流入路24bとして流入開口27dから流入されてきた燃料が入り込むようになっている。

    これにより、第一カップ室27gにフロート下部を納めさせて支持される第一フロート30は、燃料の液面レベルが流入開口27dの開口下縁を越えた場合に直ちに最大上昇位置まで浮き上がるが、第二カップ室27hにフロート下部を納めさせて支持される第二フロート31はこの段階では上昇されず、燃料の液面レベルが第二流入路24bのレベルを越えるに至った段階で最大上昇位置まで浮き上がるようになっている。

    また、図示の例にあっては、カップ部27bの底部、つまり、第一カップ室27gの底部と第二カップ室27hの底部とにそれぞれ、ワンウェイバルブ27mが設けられている。 これは、かかる底部にオリフィスを設けることでも代用可能である。

    かかるワンウェイバルブ27mは円板状の弁蓋27oとこの弁蓋27oの上面のほぼ中央から上方に突き出す抜け止め頭部27q付きの脚27pとからなる弁体27nと、
    カップ部27bの底部に形成されると共に、カップ部27bの下方から弁体27nの脚27pが入れ込まれ、弁体27nの上昇位置においてこの弁体27nの弁蓋27oによって下方から閉塞される貫通孔27rと、
    カップ部27b内においてこの貫通孔27rの上方に脚片27tによって支持された、前記弁体27nの脚27pを上下移動可能に通し、かつ、抜け止め頭部27qが上方から引っかかる支持体27sとから構成されている。

    かかる弁体27nは、燃料が消費されてその液面レベルがカップ部27bの底部のレベルより下がった場合に、自重により下がり、弁蓋27oによる貫通孔27rの閉塞を解く。 これにより、カップ部27b内の燃料が貫通孔27rより流出し、フロート体3が下降位置まで下がり落ち、前記連通部4が開放される。 一方、給油によって燃料の液面レベルが上昇してくる場合には、この上昇によって弁蓋27oを貫通孔27rに押し付け閉塞する向きに弁体27nは押し上げられ、燃料の液面レベルが所定の満タンのレベルになるまではカップ部27b内には燃料を入り込ませることがないようになっている。

    一方、フロート体3は、前記第一フロート30および第二フロート31共に、筒上端を弁体部32とした中空の円筒状をなすように構成されている。

    また、この実施の形態にあっては、かかるフロート体3は、筒下端を解放させた筒状体33と、この筒下端から筒状体33内に着脱可能にはめ込まれる浮力調整体35とから構成されている。

    浮力調整体35は、上端を閉塞させ、下端を開放させた円筒状をなすと共に、外径を筒状体33の内径とほぼ同じか、これよりもやや小さくさせている。 また、この浮力調整体35の側部外面には、筒状体33の筒下端からの浮力調整体35の入れ込みによって筒状体33の下部に形成された窓穴34に弾発掛合される掛合突部36が形成されている。 この掛合は、窓穴34にドライバなどの工具の先端を入れ込ませて掛合突部36を押圧することで解くことが可能となっている。

    これにより、この実施の形態にあっては、フロート体3を構成する筒状体33の構造を変えることなく、体積を異ならせる浮力調整体35を必要に応じてこの筒状体33にはめ込ませることにより、浮力を異ならせるフロート体3を適切に構成させることができる。 具体的には、流入路24のレベルと同じか、あるいは、これよりも低いレベルに下部室2内の液面レベルが達した段階で、フロート体3が前記最大上昇位置に直ちに移動する浮力を持つようにするなどのセッティングないしはチューニングを容易に行うことができる。

    なお、図示の例にあっては、フロート体3は、浮力調整体35の下端からこの浮力調整体35内に入れ込まれてこの浮力調整体35の上端内面にバネ上端を押し当て、かつ、カップ部27bの底部内面にバネ下端を押し当てるように組み込まれた圧縮コイルバネ6によって、その下降位置においても上向きの一定の付勢力を常時作用されるようになっている。

    バルブの正面

    同側面図

    同底面図

    図1におけるA−A線断面図

    バルブの動作状態を示した断面図

    バルブの動作状態を示した断面図

    図1におけるB−B線断面図

    図1におけるC−C線断面図

    フロート体3の要部分離側面図

    アッパーケース26の正面図

    同側面図

    同平面図

    図11におけるD−D線断面図

    図12におけるE−E線断面図

    アッパーケース26の底面図

    ロアケース27の正面図

    同平面図

    図17におけるF−F線断面図

    ロアケース27の側面図

    図19におけるG−G線位置での断面図

    図19におけるH−H線位置での断面図

    符号の説明

    T 燃料タンク内 1 上部空間 2 下部室 20 主流路 3 フロート体 4 連通部

    QQ群二维码
    意见反馈