Semi-synthetic methods and novel compounds

申请号 JP2000618279 申请日 2000-05-15 公开(公告)号 JP2002544280A 公开(公告)日 2002-12-24
申请人 ファルマ・マール・ソシエダード・アノニマ; 发明人 アンドレス・フランセス; イグナシオ・マンサナーレス; カルメン・クエヴァス; カロリナ・フェルナンデス; ピラール・ガジェーゴ; フェルナンド・デ・ラ・カージェ; ホセ・ルイス・チチャーロ; マリア・サルスエロ; マルタ・ペレス;
摘要 (57)【要約】 本発明は合成法に関し、特に本発明は半合成法に関する。 本発明は、半合成的合成における、キノンアミドとも称される周知の化合物、サフラシンBの使用に向けられる。 本発明は、天然のビス(テトラヒドロイソキノリン)アルカノイドから開始する、エクテイナシジンまたは他のテトラヒドロイソキノリンフェノール化合物の中間体、誘導体及び関連構造の形成のための半合成方法に関する。 上記半合成方法のための適切な開始物質は、異なる培養ブロスから入手可能なサフラマイシン及びサフラシン抗 生物 質のクラス、さらに買いよう海綿から入手可能なレイネラマイシン及びゼストマイシン化合物のクラスを含む。 本発明は、可逆的工程がサフラシンBに適用される半合成方法を含む。
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 合成における出発物質として、下記式(XIV)の構造を有する21-Nuc化合物の使用: 【化1】 [式中、少なくとも1の環A又はEは、キノリンである]。
  • 【請求項2】 式(XIV)の構造の融合環を有する化合物: 【化2】 を調製する方法であって、 式(XVI)の21-シアノ化合物: 【化3】 [式中、 R 1は、アミドメチレン基又はアシルオキシメチレン基であり; R 5及びR 8は独立に、-H、-OH、又は-OCOCH 2 OHより選択されるか、
    5及びR 8は、両方ケトであり、環Aはp-ベンゾキノン環であり; R 14a及びR 14bは、両方-Hであるか又は一つが-Hであり他方が-OH、-OC
    3 、又は-OCH 2 CH 3であり、又はR 14a及びR 14bは一緒にケト基を形成し;
    そして R 15及びR 18は独立に、-H、又は-OHより選択されるか、あるいはR 5及びR 8
    は両方ケト基であり、環Aはp-ベンゾキノン環である] から開始する1以上の反応を含む方法。
  • 【請求項3】 前記のR 1が、-CH 2 -NH-CO-CR 25a25b25c (ここでR 25a及びR 25bは、ケト基を形成するか、又は一方が-OH、-NH 2 、-OCO
    CH 3であり、他方が-CH 2 COCH 3 、-H、-OH、又は-OCOCH 3である)
    であるが、但し、R 25aが-OH、又は-NH 2の場合、R 25bは、-OHではなく、
    25cは、-H、-CH 3 、-CH 2 CH 3であるか、あるいはR 1は、-CH 2 -O-CO-
    Rである(ここでRは、-C(CH 3 )=CH-CH 3 、又は-CH 3である)ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  • 【請求項4】 前記の式(XVI)の21-シアノ化合物が、シアノサフラシンBであることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  • 【請求項5】 式(XIV)の構造の融合環を有する前記の化合物が、式(
    XVIIa)の化合物: 【化4】 又は式(XVIIb)の化合物: 【化5】 [式中、 R 1は適宜保護されるか誘導化されたアミノメチレン基、適宜保護されるか誘導化されたヒドロキシメチレン基であり; R 4は、-Hであり;あるいは R 1及びR 4は、一緒に式(IV)、(V)、(VI)、又は(VII)の基: 【化6】 (式中、 R 5は、-H、又は-OHであり; R 7は、-OCH 3であり、そしてR 8は、-OHであるか、あるいはR 7及びR 8
    は、一緒に-O-CH 2 -O-基を形成し; R 14a及びR 14bは、両方が-Hであるか、又は一方が-Hで、他方が-OH、-O
    CH 3 、若しくは-OCH 2 CH 3 、あるいはR 14a及びR 14bは一緒にケト基を形成し;そして R 15は、-H、又は-OHであり; R 21は、-H、-OH、又は-CNである)] 並びに誘導体(そのアシル誘導体、12位の-NCH 3 -基が-NH-又は-NCH 2
    CH 3 -で置換された誘導体、及び式(VI)の化合物中の-NH 2基が適宜誘導化されたもの、を含む) であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の方法。
  • 【請求項6】 R 5が1乃至5の炭素原子を有するアルカノイルオキシであることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  • 【請求項7】 R 5がアセチルオキシであることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  • 【請求項8】 R 14a及びR 14bが水素であることを特徴とする請求項5、6
    、又は7に記載の方法。
  • 【請求項9】 R 15が水素であることを特徴とする請求項5乃至8の何れかに記載の方法。
  • 【請求項10】 R 21が-OH又は-CNであることを特徴とする請求項5乃至9の何れかに記載の方法。
  • 【請求項11】 式(XVIIb)のものであることを特徴とする請求項5
    乃至10の何れかに記載の方法。
  • 【請求項12】 R 7及びR 8が一緒に、-O-CH 2 -O-基を形成することを特徴とする請求項11に記載の方法。
  • 【請求項13】 R 1及びR 4が一緒に、式(IV)、(V)、(VI)、又は(VII): 【化7】 の基を形成することを特徴とする請求項4乃至11の何れかに記載の方法。
  • 【請求項14】 R 1が、適宜保護されるか誘導化されたアミノメチレン基、適宜保護されるか又は誘導化されたヒドロキシメチレン基であり、R 4が-Hであることを特徴とする請求項5乃至12の何れかに記載の方法。
  • 【請求項15】 R 1が、-CH 2 NH 2又は-CH 2 -NH-aa(ここで、aa
    はアシルアミノ酸基である)であることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  • 【請求項16】 -CH 2 NH 2又は-CH 2 -NH-aaの-Nアシル誘導体の形態をとることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  • 【請求項17】 R 1が、N-アシル誘導体であってそのアシル基が式-CO-
    a (ここでR aはアルキル、アルコキシ、アルキレン、アリールアルキル、アリールアルキレン、アミノ酸アシル、又はヘテロシクリルであり;それぞれは適宜ハロ、シアノ、ニトロ、カルボキシアルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、アルキル、アミノ、又は置換アミノで置換され;またはR aはaaである)で表されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  • 【請求項18】 1以上のaa基が存在し、アラニル、アルギニル、アスパルチル、アスパラギル、シスチル、グルタミル、グルタミニル、グリシル、ヒスチジル、ヒドロキプロリル、イソロイシル、ロイシル、リジル、メチオニル、フェニルアラニル、プロリル、セリル、スレオニル、チロニル、トリプトフィル、
    チロシル、バリル、又は他のアミノ酸アシル基であることを特徴とする請求項1
    5、16、又は17に記載の方法。
  • 【請求項19】 1以上の置換基が保護基で保護されていることを特徴とする請求項5乃至18の何れか一項に記載の方法。
  • 【請求項20】 生成物が、式(XXIIa): 【化8】 又は式(XXIIb): 【化9】 [式中、 R 1は、-CH 2 NH 2若しくは-CH 2 OHであるか、又はそのような基が保護されるか若しくは誘導化されたものであり;そしてR 4は-Hであり;又は R 1a及びR 4は一緒に、式(IV)、(VI)、又は(VII)の基: 【化10】 を形成し; R 5は、-OH又はそのような基が保護されるか誘導化されたものであり; R 14a及びR 14bは両方が-Hであるか、又は一方が-Hであり他方が-OH又はそのような基が保護されるか若しくは誘導化された基、-OCH 3 、若しくは-O
    CH 2 CH 3であり、あるいはR 14a及びR 14bは、一緒にケト基を形成し; R 12は、-NH-、-NCH 3 -、又は-NCH 2 CH 3 -であり; R 15は、-OH又はそのような基が保護されるか誘導化されたものであり;そして R 18は、-OH又はそのような基が保護されるか誘導化されたものである] であることを特徴とする請求項1乃至19の何れかに記載の方法。
  • 【請求項21】 生成物が、式(XXIII): 【化11】 [式中、 R 1は、式(XVIIb)について上で定義したものであり、好ましくは中程度の嵩の誘導化アミノメチレン基であり; R 5は、(XVIIb)について上で定義したものであり、好ましくは嵩の低い誘導化ヒドロキシ基であり; R 12は、上に定義したものであり、好ましくは-NCH 3 -であり;そして R 21は、ヒドロキシ基又はシアノ基である] であることを特徴とする請求項1乃至20の何れかに記載の方法。
  • 【請求項22】 R 1が、疎水性基であることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  • 【請求項23】 R 1が、-CH 2 -NH 2 -CO-R a (ここでR aは、20原子未満、より好ましくは15又は10原子の直鎖を有する)であることを特徴とする請求項22に記載の方法。
  • 【請求項24】 R 5がアセチル基であることを特徴とする請求項20、2
    1、又は22に記載の方法。
  • 【請求項25】 【化12】 [式中、 最終生成物中のR 5は、化合物(XXXII)で定義したものであり、出発物質とは異なっても良いものであり、このプロセスの途中でこれに変換されてもよいものであり; R 18は、最終生成物中ではヒドロキシ基であるが、出発物質中においては保護されたヒドロキシ基であってもよく、このプロセスの途中でこれに変換されてもよいものであり; 最終生成物中のR 12は、出発物質におけるものと同じであっても良く、このプロセスの途中でこれに変換されてもよいものであり; 最終生成物中のR 21は、ヒドロキシ基がこのプロセスの途中でシアノ基から形成される場合には上に定義した通りであり; R aは上に定義した通りであり、このプロセスの途中で更にアシル化されてアシル化されたR a基を有する最終生成物を与えても良いものである] の工程を含むことを特徴とする請求項1乃至24の何れかに記載の方法。
  • 【請求項26】 aaがアラニルであることを特徴とする請求項1乃至25
    の何れかに記載の方法。
  • 【請求項27】 アラニル基が、出発物質中に存在し、Boc基で保護されていることを特徴とする請求項26に記載の方法。
  • 【請求項28】 下記の反応: 【化13】 を含むことを特徴とする請求項1乃至27の何れかに記載の方法。
  • 【請求項29】 下記の反応: 【化14】 を含むことを特徴とする請求項1乃至28の何れかに記載の方法。
  • 【請求項30】 アミノメチレンであるR 1基がヒドロキシメチレン基に変換される反応を含むことを特徴とする請求項1乃至29の何れかに記載の方法。
  • 【請求項31】 ヒドロキシメチレンであるR 1基を有する化合物を、式(
    XIX): 【化15】 [式中、 Fuは保護された官能基であり、Prot 3は、保護基であり、点線は適宜二重結合であるものを示す] の試薬と反応することを特徴とする請求項1乃至30の何れかに記載の方法。
  • 【請求項32】 請求項1に記載の式(XVI)の21-シアノ化合物を調製する方法であって、式(XV): 【化16】 [式中、 R 1 、R 5 、R 8 、R 14a 、R 14b 、R 15 、及びR 18は、上記した通りであり、R 2 1は、ヒドロキシ基であり、シアン化物イオンの供給源を有し、所望の21-シアノ化合物を与えるものである] の化合物を反応させることを含むことを特徴とする方法。
  • 【請求項33】 式(XVI): 【化17】 [式中、 R 1は、アミドメチレン基又はアシルオキシメチレン基であり; R 5及びR 8は独立に、-H、-OH、又は-OCOCH 2 OHより選択されるか、
    あるいはR 5及びR 8は両方、ケトであり、環Aは、p-ベンゾキノリン環であり; R 14a及びR 14bは、両方が-Hであるか、又は一方が-Hであり、他方が-OH
    、-OCH 3又は-OCH 2 CH 3であるか、あるいはR 14a及びR 14bは一緒にケト基を形成し; R 15及びR 18は独立に-H、又は-OHより選択されるか、あるいはR 5及びR 8は両方がケトであり、環Aはp-ベンゾキノン環である; 但しサフラシンBを除く] の21-シアノ化合物。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】

    本発明は合成法に関し、特に本発明は半合成法に関する。

    【0002】

    【従来の技術】

    欧州特許出願第309,477号は、エクテイナシジン729, 743 745 759A, 759B及び
    770に関する。 エクテイナシジン化合物は、殺菌特性及び他の有用な特性を有することが開示されている。 エクテイナシジン743は、抗腫瘍剤として現在臨床試験に付されている。 エクテイナシジン743は、下式(I)の複雑なトリス(テトラヒドロイソキノリンフェノール)構造を有する:

    【0003】

    【化18】

    【0004】 それは現在、海洋尾索類Ecteinascidin turbinataの抽出物から単離することにより調製されている。 収率は低く、代替的な調製方法が求められている。 エクテイナシジン化合物を生産する合成法は、米国特許第5,271,362号に記載されている。 クレームされた方法は長く複雑であり、エクテイナシジン743に到達する合成の流れにおける各工程を記載するのに38の実施例が存在する。 米国特許第5,721,362号の請求項25は、我々が中間体11またはInt-11と名付けた所定の式(11)の中間体フェノール化合物に向けられている。 それは以下の、
    ビス(テトラヒドロイソキノリンフェノール)構造(II)を有する:

    【0005】

    【化19】

    【0006】 式中、MOMはメトキシメチル置換基であり、TBDPSは3,5-t-ブチルジフェニルシリル置換基である。

    【0007】 中間体11から、別の興味深い抗腫瘍剤、フタラシジンを合成することが可能である。 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 96, 3496-3501, 1999参照。 フタラシジンは、下式(III)のビス(テトラヒドロイソキノリンフェノール)誘導体である:

    【0008】

    【化20】

    【0009】 エクテイナシジン743において、1,4架橋は下式(IV)の構造を有する:

    【0010】

    【化21】

    【0011】 他の周知のエクテイナシジンは、異なって架橋された環式システムを有する化合物を含み、エクテイナシジン722及び736では、架橋は下式(V)の構有し:

    【0012】

    【化22】

    【0013】 エクテイナシジン583及び597では、架橋は下式(VI)の構造を有し:

    【0014】

    【化23】

    【0015】 エクテイナシジン594及び596では、架橋は下式(VII)の構造を有する:

    【0016】

    【化24】

    【0017】 これら及び関連化合物の複雑な構造は、J. Am. Chem. Soc. (1996) 118, 9017
    -9023に示されている。 この文献は参考として取り込まれる。

    【0018】 架橋された環式システムを欠いたさらなる化合物が周知である。 それらはビス
    (テトラヒドロイソキノリンキノン)抗腫瘍−抗生物抗生物質サフラシン及びサフラマイシン、並びに培養微生物または海綿から単離された海洋天然産物レニエラマイシン及びゼストマイシンを含む。 それらは全て、共通のダイマー状テトラヒドロイソキノリン炭素骨格を有する。 これらの化合物は、芳香環の酸化パターンを参考にして、I型からIV型の4種の型に分類できる。 I型はダイマー状イソキノリンキノンであり、このクラスの化合物で最も一般的な下式(VIII)のシステムを有する。 以下の表1参照。

    【0019】

    【化25】

    【0020】

    【表1】

    【0021】

    【化26】

    【0022】 I型芳香環は、微量構成成分としてStreptomyces lavendulaeから単離されるサフラマイシンA、B及びC;G及びH;及びSで見られる。 シアノキノンアミドと称されるサフラマイシンAのシアノ誘導体は、日本国特許公表公報JP-A2 59/225189及び60/084288から周知である。 サフラマイシンY 3 、Yd 1 、Ad 1及びYd 2は、培養培地の適切な補給を使用して配向的な生合成によりS. Lavendulaeによって生産された。 その他のC-14に対して一つの単位のC-25で窒素原子を結合することによって形成されたサフラマイシンY 2b及びY 2b-dダイマーもまた、S. Lavendulaeの補給された培養培地において生産されている。 サフラマイシンAR 1 (=AH 2 )は、Rhodoco
    ccus amidophilusによって生産されるC-25でのサフラマイシンAの微生物還元産物であり、エピマーの1:1混合物として素化ホウ素ナトリウムによるサフラマイシンAの非立体選択的化学的還元、引き続きクロマトグラフィー分離[他のアイソマーAH 1はあまり極性ではない]によって調製される。 さらなる還元産物サフラマイシンAR3、21-デシアノ-25-ジヒドロ-サフラマイシンA(=25-ジヒドロサフラマイシンB)は、同様の微生物変換によって生産された。 Nocardia種を使用するサフラマイシンAの微生物変換の別のタイプによりサフラマイシンBが生産され、My
    cobacterium社によるさらなる還元によりサフラマイシンAH 1 Acが生産された。 サフラマイシンAH 2とAH 1の25-O-酢酸塩もまた、生物学的研究のため化学的に調製されている。 下式(X)のI型化合物はまた、海洋海綿から単離されている。 表2参照。

    【0023】

    【化27】

    【0024】

    【表2】

    【0025】 レニエラマイシンADは、生物学的に関連するモノマーイソキノリンレニエロンと関連化合物と共に、メキシコで収集された海綿、Renisra種の抗菌抽出物から単離された。 レニエラマイシンAの構造は、C-3、C-11及びC-13での逆の立体化学で最初に登録された。 しかしながら、Palauで収集された同じ海綿から単離された、新規な関連化合物レニエラマイシンE及びFについての1 H NMRデータの注意深い試験により、レニエラマイシンの環接合部がサフラマイシンのものと同一であることが明らかとなった。 この結果は、レニエラマイシンAからDについて以前に登録された立体化学が、サフラマイシンものと同一であるに違いないという結論を導いた。 ゼストマイシンは、Sri Lancan水から収集された海綿、Xestospongia種から見出された。

    【0026】 還元ヒドロキノン環を有する下式(XI)のII型化合物は、S.lavendulaeから単離されたサフラマイシンD及びF、並びにMyxococcus Xanthusから単離されたサフラマイシンMx-1及びMx-2を含む。 表3参照。

    【0027】

    【化28】

    【0028】

    【表3】

    【0029】 III型骨格は、培養Pseudomonas fluorescensから単離されたサフラシンA及びB
    で見出される。 下式(XII)のこれらの構成物質は、テトラヒドロイソキノリン−
    キノンサブユニットとテトラヒドロイソキノリンフェノールサブユニットより成る。

    【0030】

    【化29】

    【0031】 式中、R 21は、サフラシンAでは-Hであり、サフラシンBでは-OHである。

    【0032】 サフラマイシンRは、IV型骨格に分類される唯一の化合物であり、これもS. la
    vendulaeから単離された。 下式(XIII)のこの化合物は、フェノール性酸素の一つでグリコールエステル側鎖を有するヒドロキノン環より成り、その穏やかな毒性のため、おそらくサフラマイシンAのプロドラッグである。

    【0033】

    【化30】

    【0034】 これらの全ての周知の化合物は、下式(XIV)の構造に示されるように、5個の環(A)から(E)の融合システムを有する:

    【0035】

    【化31】

    【0036】 環A及びEは、エクテイナシジン及びいくつかの他の化合物においてフェノール性であり、他の化合物、特にサフラマイシンにおいては、環A及びEはキノン性である。 周知の化合物として、環B及びDはテトラヒドロであり、環Cはパーヒドロである。

    【0037】

    【発明が解決しようとする課題】

    周知の化合物の5個の環システムを有する新規な活性化合物に対する必要性、
    並びにエクテイナシジン化合物及び関連化合物に対する代替的な合成経路に対する必要性が残っている。 上記合成経路は、周知の抗腫瘍剤に対するより経済的な活路、並びに新規な活性化合物の調製の可能性を提供するであろう。

    【0038】

    【課題を解決するための手段】

    一つの特徴点として、本発明は、半合成的合成における、キノンアミドとも称される周知の化合物、サフラシンBの使用に向けられる。

    【0039】 より一般的には本発明は、天然のビス(テトラヒドロイソキノリン)アルカノイドから開始する、エクテイナシジンまたは他のテトラヒドロイソキノリンフェノール化合物の中間体、誘導体及び関連構造の形成のための半合成方法に関する。
    上記半合成方法のための適切な開始物質は、異なる培養ブロスから入手可能なサフラマイシン及びサフラシン抗生物質のクラス、さらに買いよう海綿から入手可能なレイネラマイシン及びゼストマイシン化合物のクラスを含む。 開始化合物についての一般式(XV)は、以下の通りである:

    【0040】

    【化32】

    【0041】 式中、 R 1は-CH 2 -NH-CO-R 25a R 25b R 25c (式中R 25a及びR 25bケト基を形成し、または一方は-OH、-NH 2若しくは-OCOCH 3であって、他方は-CH 2 COCH 3 、-H、-OHまたは-OCICH 3であり、但しR 25aが-OH若しくは-NH 2である場合、R 25bは-OHではなく、並びにR 25cは-H、-CH 3若しくは-CH 2 CH 3である)のようなアミドメチレン基であり、またはR 1は-CH 2 -O-CO-R(式中RはC(CH 3 )=CH-CH 3若しくは-CH 3である)のようなアシルオキシメチレン基である; R 5及びR 8は独立に-H、-OHまたは-OCOCH 2 OHから選択され、またはR 5及びR 8は両方ケトであり、環Aはp-ベンゾキノン環である; R 14a及びR 14bは両方-Hであり、または一方が-Hで他方が-OH、-OCH 3若しくは-OCH 2 CH 3であり、またはR 14a及びR 14bは共にケト基を形成する; R 15及びR 18は独立に-H若しくは-OHから選択され、またはR 5及びR 8は両方ケトであり、環Aはp-ベンゾキノン環である; R 21は-OHまたは-CNである。

    【0042】 これらのクラスの化合物のより一般的な式は、以下に提供される:

    【0043】

    【化33】

    【0044】 式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、R 8 、R 9 、R 10によって定義される置換基は、それぞれ独立にH、OH、OCH 3 、CN、=O、CH 3より成る群から選択される;式中X
    は上述の天然産物において含まれる別個のアミドまたはエステル官能性である;
    式中各点線の円は、一つ、二つまたは三つの任意の二重結合を表す。 かくして本発明に従って、我々はここで、中間体11を含む中間体の生産のための、並びにかくしてエクテイナシジン化合物、及びフタラシジンとさらなる化合物の生産のための半合成経路を提供する。 本発明の半合成経路はそれぞれ、所望の産物に到達するための数多くの可逆的工程を含む。 各工程自体が、本発明に従った方法である。 本発明は、例示される経路に制限されず、例えば適切なように可逆的工程の順序を変えた別の経路も提供されるであろう。

    【0045】 特に本発明は、以下の一般式(XVI)の21-シアノ開始物質の提供に関する。

    【0046】

    【化34】

    【0047】 式中、R 1 、R 5 、R 8 、R 14a 、R 15及びR 18は定義された通りである。

    【0048】 21位で別の置換基を有する式(XVI)の他の化合物も、考え得る開始物質を表す。 一般的に、R21がヒドロキシ基である式(XV)の化合物の21-ヒドロキシ基の求核置換によって生産可能ないずれかの誘導体が候補である。 適切な21置換基の例として、制限されることなく以下のものが含まれる: メルカプト基; アルキルチオール基(1から6の炭素原子を有するアルキル基); アリールチオール基(6から10の炭素原子を有し、例えば1から6の炭素原子を有するアルキル基、1から6の炭素原子を有するアルコキシ基、ハロゲン原子、メルカプト基、及びニトロ基で置換されたまたは置換されているアリール基)
    ; アミノ基; モノまたはジアルキルアミノ基(1から6の炭素原子を有するアルキル基または各アルキル基); モノまたはジアリールアミノ基(アリールチオ基に関して上述のものであるアリール基または各アリール基); 式-C(R a )(R b )-C(=O)R cのα-カルボニルアルキル基、式中、R a及びR bは水素原子、1から20の炭素原子を有するアルキル基、アリール基(アリールチオ基に関して上述の通り)、及びアラルキル基(ここで1から4の炭素原子を有するアルキル基が、アリールチオ基に関して上述のアリール基によって置換されている)
    から選択され、但しR a及びR bの一方は水素原子である; R cは水素原子、1から20の炭素原子を有するアルキル基、アリール基(アリールチオ基に関して上述の通り)、アラルキル基(ここで1から4の炭素原子を有するアルキル基が、アリールチオ基に関して上述のアリール基によって置換されている)、1から6の炭素原子を有するアルコキシ基、アミノ基、または上述のモノまたはジアルキルアミノ基から選択される。 かくしてより一般的な特徴点として、本発明は、第一の区邸が求核試薬を使用して21誘導体を形成することである方法に関する。 我々は上記化合物を21-Nuc化合物と称する。 21-シアノ基の存在は、最終産物のいくつか、特にエクテイナシジン770及びフタラシジンについて必要であり、他の最終産物については、エクテイナシジン74
    3または21-ヒドロキシフタラシジンの21-ヒドロキシ基のように、それは別の置換基に容易に変換され得る保護基として機能する。 開始材料としての21-シアノ化合物の適用は、任意に取り出されるまで、確定した合成工程の間で分子を効率的に安定化する。 他の21-Nuc化合物が、この及び他の利点を提供できる。

    【0049】 一つの重要な特徴点として、本発明は、ビスまたはトリス(テトラヒドロイソキノリンフェノール)化合物の調製における、一般式(XVI)の21-シアノ化合物の使用より成る。 調製できる産物は、中間体11のような中間体、及びエクテイナシジン及びフタラシジン、並びに関連構造の新規な及び周知の化合物を含む。 好ましい開始物質は、R 14a及びR 14bが共に水素である式(XV)または(XVI)の化合物を含む。 好ましい開始物質はまた、R 15が水素である式(XV)または(XVI)の化合物を含む。 さらに、好ましい開始材料は、環Eがフェノール環である式(XV)または(XVI)の化合物を含む。 好ましい化合物はさらに、R 5 、R 8 、R 15及びR 18の少なくとも一つ、より好ましくは少なくとも二つが水素ではない式(XV)または(XVI
    )の化合物を含む。 本発明のための適切な開始物質の例は、サフラマイシンA、サフラマイシンB、
    サフラマイシンC、サフラマイシンG、サフラマイシンH、サフラマイシンS、サフラマイシンY 3 、サフラマイシンYd 1 、サフラマイシンAd 1 、サフラマイシンYd 2
    サフラマイシンAH 2 、サフラマイシンAH 2 Ac、サフラマイシンAH 1 、サフラマイシンAH 1 Ac、サフラマイシンAR 3 、レニエラマイシンA、レニエラマイシンB、レニエラマイシンC、レニエラマイシンD、レニエラマイシンE、レニエラマイシンF、ゼストマイシン、サフラマイシンD、サフラマイシンF、サフラマイシンMx-1、サフラマイシンMx-2、サフラシンA、サフラシンB、及びサフラシンRを含む。 好ましい開始物質は、R 21基である21位においてシアノ基を有する。

    【0050】 特に好ましい特徴点として、本発明は、可逆的工程がサフラシンBに適用される半合成方法を含む:

    【0051】

    【化35】

    【0052】 サフラシンBは、エクテイナシジンと非常に関連する環システムを提供する。
    この化合物は、環Eである右側の芳香環において、同じ五環構造と同じ置換基パターンを有する。 またサフラシンBは、ET-743の全合成における合成中間体のいくつか、特に中間体11と非常に緊密な相同性を提供する。 上記中間体は、十分に確立された方法を使用してET-743に転換できる。 それ故、中間体11へのサフラシンBの合成的転換は、ET-743を得るための半合成方法を提供するであろう。 かくして我々は、この化合物サフラシンBから生産された中間体11、及び中間体11から由来する化合物、特にエクテイナシジン化合物を提供する。 我々はさらに、サフラシンBから調製されたフタラシジンを提供する。 本発明はまた、中間体11、フタラシジン、エクテイナシジン化合物、及び本発明の他の中間体の生産における、サフラシンBの使用に関する。 本発明はまた、他の示唆された開始物質から由来するここに記載された化合物、及び上記化合物の生産における当該化合物の使用に関する。

    【0053】 本発明のより好ましい開始物質は、21-シアノ基を有する。 本発明の現在最も好ましい化合物は、下記式2の化合物である。 この化合物は、サフラシンBから直接得られ、半合成方法におけるキーとなる中間体である。

    【0054】

    【化36】

    【0055】 関連する特徴点として、我々は、Pseudomonas fluorescensのサフラシンB生産株の発酵と、シアン化物イオンを使用する培養ブロスの操作によるシアノサフラシンBを提供する。 Pseudomonas fluorescensの好ましい株は、A2-2,FERM BP-14
    株であり、それはEP 055,299の方法において使用される。 シアン化物イオンの適切なソースは、シアン化カリウムである。 典型的な操作において、ブロスが濾過されて、過剰なシアン化物イオンが加えられる。 1時間といった適切な間隔の攪拌の後、pHをアルカリ性、いわばpH9.5にし、有機抽出を粗抽出物に与え、それをさらに生成してシアノサフラシンBを得る。

    【0056】 疑いを避けるため、この特許明細書で示される立体化学は、天然の産物の正確な立体化学の我々の理解に基づく。 エラーが指定された立体化学において発見される範囲で、この特許明細書を通じて示された式に適切な補正がなされる必要がある。 さらに、合成が変更できる範囲で、本発明は立体異性体に及ぶ。

    【0057】 本発明の産物は、典型的に下式(XVIIa):

    【0058】

    【化37】

    【0059】 または下式(XVIIb)を有する:

    【0060】

    【化38】

    【0061】 式中、 R 1は、任意に保護または誘導化されたアミノメチレン基、任意に保護または誘導化されたヒドロキシメチレン基であり、例えばR 1基は、式(XV)に定義される; R 4は-Hである; または R 1及びR 4は共に下式(IV)、(V)、(VI)または(VII)の基を形成する:

    【0062】

    【化39】

    【0063】 R 5は-Hまたは-OHである; R 7は-OCH 3でありR 8は-OHである、またはR 7及びR 8は共に-O-CH 2 -O-基を形成する; R 14a及びR 14bは両者が-Hであり、または一方が-Hで他方が-OH、-OCH 3若しくは-O
    CH 2 CH 3であり、またはR 14a及びR 14bは共にケト基を形成する;並びに R 15は-Hまたは-OHである; R 21は-H、-OHまたは-CNである; 並びに特にR 5がアセチルオキシまたは4までの炭素原子の他のアシルオキシ基であるこれらのアシル誘導体を含む誘導体、及び12位での-NCH 3 -基が-NH-または-N
    CH 2 CH 3 -によって置換された誘導体、及び式(VI)の化合物における-NH 2基が任意に誘導化されている誘導体が含まれる。

    【0064】 式(XVIIa)または(XVIIb)において、R 1は典型的にアミノメチレン、アミドメチレンであり、またはR 1とR 4で(IV)または(V)基を形成する。 適切なアミドメチレン基は、アラニンから由来する-CH 2 -NH-CO-CHCH 3 -NH 2の式のもの、及び他のアミノ酸、特にD及びL型の両者の、グリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、メチオニン、システイン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、リジン、アルギニン、プロリン、セリン、スレオニン、ヒスチジン、及びヒドロキシプロリンから由来する同種の基を含む。 R 1基についての一般式は、-CH 2 -NH-aaであり、ここでaaはアシルアミノ酸基を示す。

    【0065】 R 1基は-NH 2基でアシル化でき、例えばN-アシル誘導体が-CH 2 NH 2及び-CH 2 -NH-a
    a基から形成できる。 アシル誘導体は、N-アシルまたはN-チオアシル誘導体、並びに環状アミドであることもできる。 アシル基は、例えばアルカノイル、ハロアルカノイル、アリールアルカノイル、アルケノイル、ヘテロシクリルアシル、アロイル、アリールアロイル、ハロアロイル、ニトロアロイル、または他のアシル基であることができる。 アシル基は、-CO-R aの式で表すことができ、ここでR aはアルキル、アルコキシ、アルキレン、アリールアルキル、アリールアルキレン、
    アミノ酸アシル、またはヘテロシクリルのような各種の基であっても良く、またはこれらがハロ、シアノ、ニトロ、カルボキシアルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、アルキル、アミノ、または置換アミノで置換されたものでも良い。 他のアシル化剤には、アリールイソチオシアナート、特にフェニルイソシアナートのようなイソチオシアナートが含まれる。 R aのアルキル、アルコキシ、またはアルキレン基は適切には、1から6または12の炭素原子を有し、直鎖状、分枝状または環状であっても良い。
    アリール基は典型的には、フェニル、ビフェニル、またはナフチルである。 ヘテロシクリル基は、芳香族、または部分的に若しくは完全に不飽和化したものであっても良く、適切には、窒素、硫黄及び酸素から選択された一つ以上のヘテロ原子を有する、4から8の環原子、より好ましくは5または6の環原子を有する。

    【0066】 網羅的なものではないが、典型的なR a基は、アルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、アリールアルキレン、ハロアルキルアリールアルキレン、アシル、ハロアシル、アリールアルキル、アルケニル、及びアミノ酸を含む。 例えばR a -CO-は、アセチル、トリフルオロアセチル、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル、イソバレリルカルボニル、trans-3-(トリフルオロメチル)シンナモイルカルボニル、ヘプタフルオロブチリルカルボニル、デカノイルカルボニル、trans-シンナモイルカルボニル、ブチリルカルボニル、3-クロロプロピオニルカルボニル、シンナモイルカルボニル、4-メチルシンナモイルカルボニル、ヒドロシンナモイルカルボニル、若しくはtrans-ヘキセノイルカルボニル、またはアラニル、アルギニル、アスパルチル、アスパラギル、シスチル、グルタミル、グルタミニル、グリシル、ヒスチジル、ヒドロキシプロリル、イソロイシル、ロイシル、リジル、メチオニル、フェニルアラニル、プロリル、セリル、スレオニル、チロニル、トリプトフィル、チロシル、バリル、並びに他のより一般的でないアミノ酸アシル基、並びにフタルイミド及び他の環状アミドであっても良い。 他の例は、掲載された保護基の中で見出されても良い。

    【0067】 -CO-R aがアミノ酸から由来し、アミノ基を含む化合物は、それ自体がアシル誘導体を形成できる。 適切なN-アシル化合物は、N-アシル誘導体から形成できるジペプチドを含む。

    【0068】 中間体産物に関する一つの変形例として、環Aは、以下に議論される式(XX)または(XXI)で示される構造を取り込むように修飾される。 中間体に関する別の変形例として、R 1基は式(XIX)の化合物から誘導される-CH 2 O-CO-Cfu-CH 2 -S-Prot 3であっても良く、式中Prot 3及びFuは示された意味を有する。 上記の場合、R 7及びR 8はオキシメチレンオキシ基を形成する。 R 18基は通常保護される。 R 21は通常シアノである。 好ましくはR 14a及びR 14bは水素である。 好ましくはR 15は水素である。 O-アシル誘導体は適切には脂肪族O-アシル誘導体であり、特に1から4の炭素原子のアシル誘導体であり、典型的には特に5位置でO-アセチル基を有する。

    【0069】 フェノール及びヒドロキシ基のための適切な保護基は、エーテル及びエステルを含み、例えばアルキル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アルコキシアルコキシアルキル、アルキルシリルアルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、アリールチオアルキル、アジドアルキル、シアノアルキル、クロロアルキル、ヘテロシクリック、アリールアシル、ハロアリールアシル、シクロアルキルアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アルキルアリールアルキル、アルコキシアリールアルキル、ニトロアリールアルキル、ハロアリールアルキル、アルキルアミノカルボニルアリールアルキル、アルキルスルフィニルアリールアルキル、アルキルシリル、及び他のエーテル、並びにアリールアシル、アリールアルキルカルボナート、脂肪族カルボナート、アルキルスルフィニルアリールアルキルカルボナート、アルキルカルボナート、アリールハロアルキルカルボナート、アリールアルケニルカルボナート、アリールカルバマート、アルキルホスフィニル、アルキルホスフィノチオニル、アリールホスフィノチオニル、アリールアルキルスルホナート、及び他のエステルを含む。 上記の基は、R 1において上述された基で任意に置換されても良い。

    【0070】 アミンについての適切な保護基は、カルバマート、アミド、及び他の保護基を含み、例えばアルキル、アリールアルキル、スルホ−またはハロ−アリールアルキル、ハロアルキル、アルキルシリルアルキル、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、アルキルアリールアルキル、ヘテロシクリルアルキル、ニトロアリールアルキル、アシルアミノアルキル、ニトロアリールジチオアリールアルキル、ジシクロアルキルカルボキシアミドアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、ニトロアリールアルケニル、ヘテロシクリルアルケニル、ヘテロシクリル、ヒドロキシヘテロシクリル、アルキルジチオ、アルコキシ−
    またはハロ−またはアルキルスルフィニルアリールアルキル、ヘテロシクリルアシル、及び他のカルバマート、並びにアルカノイル、ハロアルカノイル、アリールアルカノイル、アルケノイル、ヘテロシクリルアシル、アロイル、アリールアロイル、ハロアロイル、ニトロアロイル、及び他のアミド、並びにアルキル、アルケニル、アルキルシリルアルコキシアルキル、アルコキシアルキル、シアノアルキル、ヘテロシクリル、アルコキシアリールアルキル、シクロアルキル、ニトロアリール、アリールアルキル、アルコキシ−またはヒドロキシ−アリールアルキル、及び多くの他の基を含む上記の基は、R 1において上述された基で任意に置換されても良い。

    【0071】 上記保護基の例は、以下の表に示される。

    【0072】

    【表4】

    【0073】

    【表5】

    【0074】

    【表6】

    【0075】 サフラシンBは、アラニル側鎖を含む、本発明の一つの特徴点として、我々は、Boc基での遊離アミン基の保護が強な利点を与えることができることを見出した。

    【0076】 本発明の特定のエクテイナシジン産物は、下式(XVIII)の化合物を含む:

    【0077】

    【化40】

    【0078】 式中、R 1及びR 4は下式(IV)、(V)、(VI)または(VII)の基を形成する:

    【0079】

    【化41】

    【0080】 とりわけ(IV)または(V)基を形成する; R21は-H、-OHまたは-CNであり、とりわけ-OHまたは-CNである; 及びこれらのアシル誘導体、とりわけ5-アセチル誘導体を含む5-アシル誘導体を含む。

    【0081】

    【発明の実施の形態】

    エクテイナシジン743及び関連化合物の形成 一般的に、21-シアノ開始化合物の、例えば式(XVIII)のエクテイナシジン産物への変換は、以下の工程を含む: a)必要であれば、環Eについてのキノンシステムをフェノールシステムに変換する工程; b)必要であれば、環Aについてのキノンシステムをフェノールシステムに変換する工程; c)環Aについてのフェノールシステムをメチレンジオキシフェノール環に変換する工程; d)環Bにおける1位及び4位を通じて、式(IV)、(VI)または(VII)の架橋スピロシステムを形成する工程;及び e)アシル化のように適切に誘導化する工程。

    【0082】 工程a)の必要であれば、環Eについてのキノンシステムをフェノールシステムに変換する工程は、従来の還元法によって達成できる。 適切な試薬システムは、
    パラジウム−炭素触媒を使用する水素であるが、他の還元システムも使用できる。 工程b)の必要であれば、環Aについてのキノンシステムをフェノールシステムに変換する工程は、工程a)と同様であり、詳細には記載しない。 工程c)の環Aについてのフェノールシステムをメチレンジオキシフェノール環に変換する工程は、可能であれば工程b)と共に、いくつかの方法で達成できる。
    例えば、キノン環Aは7位でメトキシ置換基において脱メチル化でき、ジヒドロキノンに還元でき、CH2Br2、BrCH2Cl、またはメチレンジオキシ環システムを直接生ずる同様な二価試薬のような適切な求核試薬で、または所望の環に変換できる置換されたメチレンジオキシ環システムを生ずるチオカルボニルジイミダゾールのような二価試薬でトラップできる。 工程d)は、所望の架橋の形成を補助でき、4位でエクセンドキノンメチドを形成し、メチドを1-置換基と反応させ、架橋構造を生ずることが可能な架橋試薬で、1位での適切な置換によって典型的に達成される。 好ましい架橋試薬は下式(X
    IX)のものである:

    【0083】

    【化42】

    【0084】 式中、Fuは-NHProt 4aまたはOProt 4bのような保護された官能基を示し、Prot 3
    は保護基であり、点線は任意の二重結合を示す。

    【0085】 適切にはメチドは、環A及びBの結合部で10位でヒドロキシ基を初めに導入することによって形成され、下式(XX)の部分構造を与える:

    【0086】

    【化43】

    【0087】 またはより好ましくは下式(XXI)の部分構造を与える:

    【0088】

    【化44】

    【0089】 式中、R”基は、式(IV)、(V)、(VI)または(VII)の所望の基について選択される。上記の初めの二つの基については、R”基は典型的に-CHFu-CH 2 -Sprot 3から得られる。 次いで保護基が除去され、適切なように修飾され、所望の化合物が得られる。

    【0090】 工程d)の典型的な方法は、米国特許第5,721,362号において提供され、上記特許は参考として取り込まれる。 特定の参照は、上記米国特許の第8欄、工程(1)
    及び実施例33での記載と関連する記載に存する。 工程e)の誘導化は、例えばR a -CO-基でのアシル化、並びに12-NCH 3基の12-NHまたは12-NCH 2 -CH 3への変換を含んでも良い。 上記変換は、利用可能な方法を使用して他の工程の前後で達成できる。

    【0091】 説明として、上述の方法より短く単純なET-743を作成する方法を生ずる、式2
    のシアノサフラシンB化合物のET-743への変換が実行可能である。 シアノサフラシンBは、中間体25に転換できる;

    【0092】

    【化45】

    【0093】 そしてこの誘導体から、Et-743に後に転換可能な数多くのシステイン誘導体を導入することが可能である。 好ましいシステイン誘導体は、以下の二つの化合物によって例示される:

    【0094】

    【化46】

    【0095】 化合物29を使用するET-743を調製するレトロ合成分析は、スキームIにおいて表される:

    【0096】

    【化47】

    【0097】 スキームI 上述のスキーム1に引き続き、21の直接的な工程でET-743を得ることが可能である。 この方法は、以下の連続的な反応を通じてシアノサフラシンBを中間体25
    に変換する;(1)環Aに配置されたメトキシ基の除去;(2)環Aの還元と一つのポットにおけるメチレン−ジオキシ基の形成;(3)炭素1に配置されたアミン官能基の加水分解;(4)生成アミン基のヒドロキシル基への転換。 さらに上記方法は、
    システイン残基29を直接使用して化合物25の環Bにおける位置1で第一級アルコール官能基の保護及び脱保護を避け、中間体27を形成する。 システイン誘導体29
    は、β-β-β-トリクロロエトキシカルボニル保護基でアミン基を保護し、存在するアリル及びMOM基と適合性を有させる。 中間体27は直接酸化され環状化される。 後の合成の段階における異なる脱保護ストラテジーと共にこれらの環境は、
    反応経路を新規で、米国特許第5,271,362号の方法より産業上の開発に改良的なものとする。

    【0098】 2-シアノ化合物の中間体25への変換は、通常以下の工程を含む(スキームII参照): tert-ブトキシカルボニルアンヒドリドで2を反応することによる、式14の保護化合物を形成; アセトニトリルにおけるブロモメチルメチルエーテルとジイソプロピルエチルアミンでの反応による、式15の二重保護化合物への14の変換; 水酸化ナトリウムのメタノールセイヨウ液での反応による、15におけるキノンのメトキシ基の選択的な除去での、式16の化合物の取得; 以下の好ましい流れを使用することによる、式18のメチレン−ジオキシ化合物への16の変換:(1)化合物16のキノン基を、水素環境下で10%Pd/Cで還元する;(2)
    水素環境下でブロモクロロメタンと炭酸セシウムで反応することにより、ヒドロキノン中間体を、式17のメチレンジオキシ化合物に変換する;(3)遊離ヒドロキシル基をOCH 2 R基として保護することにより、式18の化合物に変換する。 この反応は、BrCH2R及び炭酸セシウムで実施され、ここでRはアリール、CH=CH2、OR-等であっても良い; ジオキサンにおけるHClの溶液での反応による、18のtert-ブトキシカルボニル及びメチルオキシメチル保護基の除去で、式19の化合物の取得。 この反応は、ジクロロメタンにおけるトリフルオロ酢酸の溶液と18を混合することによって達成される; フェニルイソチオシアネートと19を反応することにより、式20のチオウレア化合物の形成; ジオキサンにおける塩化水素の溶液との反応による、式21のアミン化合物への式
    20の化合物の変換; トリクロロエチルクロロホルマートとピリジンでの反応による、N-Troc誘導体22
    への式21の化合物の変換; ブロモメチルメチルエーテルとジイソプロピルエチルアミンでの22の反応による、式23の保護化ヒドロキシ化合物の形成; 酢酸と亜鉛での反応による、NH誘導体24への式23の化合物の変換; 酢酸における亜硝酸ナトリウムでの反応による、式25のヒドロキシ化合物への式
    24の化合物の変換。 別法として、酢酸とアセトニトリルの混合物における四酸化窒素を使用でき、その後水酸化ナトリウムでの処理が可能である。 また酢酸無水物−酢酸の混合物を亜硝酸ナトリウムで使用でき、その後水酸化ナトリウムで処理する。

    【0099】

    【化48】

    【0100】

    【化49】

    【0101】 スキームII システイン誘導体29を使用するET-743への中間体25化合物の変換は、以下の工程を含む(スキームIII参照): (S)-N-2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル-S-(9H-フルオレン-9-イルメチル)
    システイン29での第一級ヒドロキシル官能基の保護による、誘導体30への式24の化合物の変換; トルブチルチンヒドリド及びジクロロパラジウム-ビス(トリフェニルホスフィン
    )でのアリル基の切断による、フェノール誘導体31への式30の保護化化合物の変換; 低温でのベンゼンセレン酸無水物での酸化による、式32の化合物への式31のフェノール化合物の変換; 以下の工程による、ラクトン33への式32のヒドロキシ化合物の変換:(1)2等量のトリフリックアンヒドロイドと5等量のDNSOと、式32の化合物を反応させる工程;(2)引き続き8等量のジイソプロピルエチルアミンと反応させる工程;(3)引き続き4等量のt-ブチルアルコールと反応させる工程;(4)引き続き7等量の2-t
    ert-ブチル-1,1,3,3-テトラメチルグアニジンと反応させる工程;(5)引き続き1
    0等量の酢酸無水物と反応させる工程; TMSIでのMOM保護基の除去による、ヒドロキシル可能物へのラクトン化合物33の変換; Zn/AcOHでの反応による、化合物35への式34の化合物のN-トリクロロエトキシカルボニル基の切断; N-メチルピリジニウムカルボキサルデヒドクロリド、引き続きDBUでの反応による、アミン化合物35の対応するα-ケトラクトン化合物への変換; 3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニルエチルアミンで式36の化合物を反応させることによる、ET-770の形成; can/H 2 Oの混合物における硝酸銀での反応による、ET-770のET-743への変換。

    【0102】

    【化50】

    【0103】

    【化51】

    【0104】 スキームIII 中間体25をET-743に変換する上述の経路は、例えば2-メトキシメチルオキシ-3
    -(9H-フルオレン-9-イルメチル)-チオ-プロペン酸の名称を有する化合物37といった他のシステイン誘導体を使用して、従来通り変更できる。 この化合物は、エノールエーテルの形態でケト基をすでに取り込んでいる一方、他のシステイン類似体においては、55-60%の穏やかな収率でのトランスアミン化反応を通じて、ケト基に後に変換されるアミノが存在する。 それ故化合物37の使用は、トランスアミン化工程が避けられるため、直鎖状合成の収率を実質的に増大可能である。

    【0105】 システイン誘導体37を使用した中間体化合物25のET-743への変換は、変換(f)
    と(g)を除いてシステイン誘導体29と同じ態様で、同じ試薬で実施できる。 反応系列は、以下のスキームで例示される(スキーム4)。

    【0106】

    【化52】

    【0107】 スキームIV 化合物38は、米国特許第N 5,721,362号に記載された中間体12を反応させることによって形成でき、中間体37は当該特許に記載された経路の改良を提供する。

    【0108】 フタラシジン及び関連化合物の形成 本発明において、キーとなるクラスの産物はフタラシジンを含み、以下の一般式(XX)を有する:

    【0109】

    【化53】

    【0110】 式中、R 1はアミドメチレン基であり;R 5は小さいオキシ側鎖であり;及びR 21はシアノ基またはヒドロキシ基である。 フタラシジンについては、R 1はフタルイミドメチレン基であり;R 5はアセトキシ基であり;及びR 21はシアノ基である。 R 1
    についての他の基には、モノ及びジ-N-置換アミドメチレン、並びに他の環状アミドメチレンが含まれ、R 5についての他の基には、さらにC 1 -C 4アシル基、並びにC 1 -C 4アルキル基が含まれる。

    【0111】 21-シアノ化合物の、式(XX)のフタラシジンまたは関連産物への変換は、通常以下の工程を含む: a) 必要であれば、環Eについてのキノンシステムのフェノールシステムへの変換; b) 環Aにおける5位での-R 5基の形成; c) 環Bにおける1位でのR 1基の形成; d) 必要であれば、環Aについてのキノンシステムのフェノールシステムへの変換; e) 環Aについてのフェノールシステムのメチレンジオキシフェノール環への変換。 これらの工程は、エクテイナシジンの形成で示された工程と多くの類似性を有する。 工程c)は典型的に1位で-CH 2 NH 2基の形成とそのアシル化を含む。

    【0112】 フタラシジンは、シアノサフラシンBの中間体25への変換において記載された中間体を使用して調製できる。 例えば中間体21及び17は、フタラシジンの調製のための適切な開始物質である。

    【0113】 スキームVで上記示されたように、中間体21から開始するフタラシジンの合成形成の方法は、以下の連続的な工程を含む: ジクロロメタン及びカルボニルジイミダゾールにおけるフタル酸無水物での反応による、式27の化合物への21の変換; トリブチルチン及びジクロロパラジウムビス(トリフェニルホスフィン)または塩基性媒体での反応、引き続きアセチルクロリドでの反応による、フタラシジンへの27の変換。

    【0114】

    【化54】

    【0115】 スキームV スキームVIで上記示されたように、中間体17から開始するフタラシジンの合成形成の方法は、以下の連続的な工程を含む: アセチルクロリドとピリジンでの式17の化合物のヒドロキシル基のアセチル化による、式42のアセチル化中間体化合物の取得; ジオキサンにおけるHClでの反応による、42のtert-ブトキシカルボニル及びメチルオキシメチル保護基の除去による、式43の化合物の取得。 この反応はまた、ジクロロメタンにおけるトリフルオロ酢酸の溶液との42の混合によっても達成される; フェニルイソチオシアネートでの43の反応による、式44のチオウレア化合物の形成; ジオキサンにおける塩化水素の溶液での反応による、式45のアミン化合物への式
    44の化合物の変換; ジクロロメタン及びカルボニルジイミダゾールにおけるフタル酸無水物の反応による、フタラシジンへの45の変換。

    【0116】

    【化55】

    【0117】 スキームVI 中間体11及び関連中間体の形成 レトロ合成分析は、以下の工程に記載される。

    【0118】

    【化56】

    【0119】 本発明において、キーとなるクラスの中間体は中間体11を含み、以下の一般式
    (XXI)を有する:

    【0120】

    【化57】

    【0121】 式中、Prot 1及びProt 2は、ヒドロキシ保護基であり、好ましくは異なる。 Prot 1
    はより一般化されたものから選択される、Prot 2はより一般化されたものから選択される。 中間体11自体について、Prot 1はメトキシメチル基であり、Prot 2はt-
    ブチルジフェニルシリル基である。 21-シアノ化合物の式(XXI)の中間体11または関連中間体への変換は、以下の工程を通常含む: a) 必要であれば、環Eについてのキノンシステムのフェノールシステムへの変換; b) 環Eにおける18位での-OProt 1基の形成; c) 環Bにおける1位での-CH2-OProt 2基の形成;及び d) 必要であれば、環Aについてのキノンシステムのフェノールシステムへの変換; e) 環Aについてのフェノールシステムのメチレンジオキシフェノール環への変換。

    【0122】 工程b)の環Eにおける18位での-OProt 1基の形成は、典型的にフェノール基に対する保護反応であり、特別なコメントはなす必要がない。 適切な条件は、保護基の性質に依存して選択される。 他の工程は、他の反応と同様である。 工程b)の環Bにおける1位での-CH2-OProt 2基の形成は、通常1位での-CH 2 -NH 2基の形成、及びアミン官能基のヒドロキシ官能基への変換、及び保護化によって実施される。 かくして、開始物質が-CH 2 -NH-CO-CR 25a R 25b R 25cであるR 1基を有する場合、それはN-アシル基を除去することが重要である。 開始物質が-CH 2 -O-CO-
    RであるR 1基を有する場合、置換基R 1が同じであるエクテイナシジン産物に対する変化は必要でない。 他の産物については、O-アシル基を除去することが重要である。 各種の方法は、上記脱アシル化のために利用可能である。 一つの変形例として、脱アシルか及びヒドロキシ官能基への変換は、一つの工程で実施される。
    その後、ヒドロキシ基はアシル化されまたは変換されて、適切なR 1基が得られる。

    【0123】 米国特許第5,721,362号は、長く多数の工程の合成を通じてET-743を調製する合成法を記載する。 この合成の中間体の一つが中間体11である。 開始物質としてシアノサフラシンBを使用して中間体11に到達することが可能であり、上記中間体を調製するずっと短い態様を提供し、そのためET-743を調製する方法を改良する。

    【0124】 シアノサフラシンBは、上述の方法により中間体25に変換されても良い。 中間体25から、以下の工程を使用して中間体11に到達することが可能である(スキームVII参照)。 塩基の存在下でtert-ブチルジフェニルシリルクロリドで25を反応することによる、式26の保護化ヒドロキシ化合物の形成; 26におけるトリブチルチンヒドリドとジクロロパラジウム-ビス(トリフェニルホスフィン)でのアリル基の最終切断による、中間体11の形成が導かれる。

    【0125】

    【化58】

    【0126】 スキームVII サフラシンBを中間体11に変換する本発明の合成法の一つの実施態様は、スキームVIIIの修正と伸長であり、以下の連続的な工程を含む: 酸性媒体におけるKCNでの反応により、OHをCNで選択的に置換し、式2の化合物への式1(サフラシンB)の化合物の立体特異的変換; フェニルイソチオシアネートでの式2の化合物の反応により、式3のチオウレア化合物の形成; 酸性媒体における加水分解、引き続き酢酸無水物の付加により、式5のアセタミドへの式3のチオウレア化合物の変換;式4の中間体アミン化合物を、二炭酸ナトリウムでの酸性媒体における加水分解の停止によって単離できるが、この中間体は高度に不安定であり、化合物6と名付けられた5員環イミンに迅速に変換する; ジクロロメタンにおけるブロモメチルメチルエーテルとジイソプロピルエチルアミンでの反応による、式7の保護化化合物の形成; 水酸化ナトリウムのメタン性溶液での反応による、式8の化合物への式7の化合物のキノンシステムのメトキシ基の選択的脱メチル化; 好ましくは以下の順序による、式9のメチレンジオキシ化合物への式8の化合物の変換:(1)化合物8のキノン基を、水素環境下で10%Pd/Cで還元する;(2)水素環境下でのブロモクロロメタンと炭酸セシウムでの反応により、ヒドロキノン中間体を、式9のメチレン−ジオキシ化合物へ変換する;(3)BrCH 2 R(式中、Rはアリール、CH=CH 2 、OR -等である)及び炭酸セシウムでの反応により、遊離ヒドロキシル基をOCH 2 Rとして保護することにより、式9の化合物を、式10の化合物に変換する; 酢酸及び酢酸アセタートの混合物における四酸化窒素での反応、引き続き水酸化ナトリウムでの処理による、式10の化合物のアセタミド基の、式11の対応するヒドロキシル基への変換;別法として酢酸無水物及び酢酸の混合物における亜硝酸ナトリウムを使用でき、引き続き水酸化ナトリウムで処理できる; 別法として、式10の化合物のアセタミド基は、ヒドラジンまたはBoc 2 O、DMAP
    引き続きヒドラジンでの反応によって、第一級アミン基に変換できる;上記第一級アミンは、対応するヒドロキシル基(式11の化合物)に変換でき、例えば第一級アミンの対応するアルデヒドへの酸化的変換は、4-ホルミル-1-メチルピリジニウムベンゼンスルホナートまたは他のピリジニウムイオン、引き続きDBUまたは他の塩基での処理、さらに加水分解、引き続きリチウムアルミニウムヒドリドまたは他の還元剤での対応するヒドロキシル基へのアルデヒドの還元によって実施できる; ジクロロメタンにおけるt-ブチルジフェニルシリルクロリド及びジメチルアミノピリジンでの反応による、式26の保護化化合物の形成; 還元条件または酸性条件での反応による、OCH 2 R保護基の脱保護による、中間体1
    1への式26のシリル化化合物の変換。 典型的な方法は、水素環境でのパラジウムブラックの使用、または水性TFA、
    またはトリブチルチンヒドリド及びジクロロビス(トリフェニルホスフィンパラジウム)の使用である。

    【0127】 さらに別の好ましい変形例として、式2のシアノ化合物は、さらなる以下の工程を含むスキームIIの伸長を使用して中間体11に変換できる: 塩基の存在下でのtert-ブチルジフェニルシリルクロリドでの25の反応による、
    式26の保護化ヒドロキシ化合物の形成; 26におけるトリブチルチンヒドリド及びジクロロパラジウム−ビス(トリフェニルホスフィン)での、アリル基の最終切断により、中間体11の形成が導かれる。

    【0128】 活性化合物の形成 シアノサフラシンBを、潜在的な抗腫瘍治療活性を有する数多くの中間体及び誘導体に変換することが可能である。 これらの中間体は、上述の化合物から開始して、または別の経路を使用して調製できる。 ここに記載される中間体は、化合物47、及び化合物45または43を使用して調製された数多くのアミド誘導体を含む。

    【0129】 スキームVIIIにおいて、以下の順序を使用して化合物47の形成が記載される: フェニルイソチオシアネートでの式2の化合物の反応による、式3のチオウレア化合物の形成; 酸性媒体における加水分解、引き続き酢酸無水物の付加による、式5のアセタミドへの式3のチオウレア化合物の変換;式4の中間体アミン化合物を、二炭酸ナトリウムでの酸性媒体における加水分解の停止によって単離できるが、この中間体は高度に不安定であり、化合物6と名付けられた5員環イミンに迅速に変換する; ジクロロメタンにおけるブロモメチルメチルエーテルとジイソプロピルエチルアミンでの反応による、式7の保護化化合物の形成; 水酸化ナトリウムのメタン性溶液での反応による、式8の化合物への式7の化合物のキノンシステムのメトキシ基の選択的脱メチル化; 好ましは以下の順序による、式10のメチレンジオキシ化合物への式8の化合物の変換;(1)化合物8のキノン基を、水素環境下で10%Pd/Cで還元する;(2) 水素環境下でのブロモクロロメタンと炭酸セシウムでの反応により、ヒドロキノン中間体を、式9のメチレン−ジオキシ化合物へ変換する;(3)アリルブロミド及び炭酸セシウムでの反応により、遊離ヒドロキシル基をアリルオキシ基として保護することによって、式10の化合物に変換する; ピリジンにおけるアセチルクロリドでの反応による、アセチル誘導体46への式9の化合物の変換; ジオキサンにおける塩酸での反応による、脱保護化化合物47への式46の化合物の変換。

    【0130】

    【化59】

    【0131】 スキームVIII 他の有用なアミド中間体誘導体は、次のスキームを使用してすでに記載された中間体45から開始して調製できる:

    【0132】

    【化60】

    【0133】 第二の工程は任意である。 この方法は、特にR基が上述のR a基である場合、本発明の重要な部分である。 さらにスキームVIIIは、産物に対して直接企図される基、または除去可能若しくは所望の基を与えるように修飾可能な基である、5位で異なる基を有する開始材料を含めることによって、式(XXII)の化合物の調製を可能にするように容易に広げることができる。

    【0134】 スキームIX 化合物45から、以下の順序を通じて類似体の郡を調製できる: 広範囲のアシル誘導体による、式45の化合物のアミノ基におけるアシル化により、対応するアミンを生産し、ここで好ましいアシル基は、アセチル、シンナモイルクロリド、p-トリフルオロシンナモイルクロリド、イソバレリルクロリドフェニルイソチオシアネート、またはアミノ酸、またはR a CO-基について上記示された他の例である。 AcN/H 2 Oの混合物における硝酸銀での反応による、CN基のOH基への変換;

    【0135】 他の有用なアミド中間体誘導体は、以下のスキームを使用してすでに記載した中間体43から開始して調製できる:

    【0136】

    【化61】

    【0137】 スキームX 化合物43から、以下の順序を使用して興味深い誘導体の別の群を得ることができる: (a) 広範囲のアシル誘導体による、式43の化合物のアミノ基のアシル化により、対応するアミドを取得し、ここで好ましいアシル基は、アセチル、シンナモイルクロリド、p-トリフルオロシンナモイルクロリド、イソバレリルクロリドフェニルイソチオシアネート、またはアミノ酸、またはR a CO-基について上記示された他の例である。 (b) AcN/H 2 Oの混合物における硝酸銀での反応による、CN基のOH基への変換。

    【0138】 新規な中間体化合物 上述の説明に照らして、本発明は新規な中間体化合物を提供することが見いだせる。 環Aに依存して、中間体化合物は、下式(XXIIa)を有する:

    【0139】

    【化62】

    【0140】 または下式(XXIIB)を有する:

    【0141】

    【化63】

    【0142】 式中、 R 1は-CH 2 NH 2若しくは-CH 2 OH、または上記の基の保護化若しくは誘導化基であり、R 4は-Hである;または R 1a及びR 4は共に、下式(IV)、(VI)または(VII)の基を形成する:

    【0143】

    【化64】

    【0144】 R 5は-OHまたは上記基の保護化若しくは誘導化基である; R 14a及びR 14bは両者が-Hであるか、一方が-Hで他方が-OHであるか、上記基の保護化若しくは誘導化基であるか、-OCH 3若しくは-OCH 2 CH 3であるか、またはR 14a
    及びR 14bは共にケト基を形成する; R 12は、-NH-、-NCH 3 -若しくは-NCH 2 CH 3 -である; R 15は、-OHまたは上記基の保護化若しくは誘導化基である;及び R 18は、-OHまたは上記基の保護化若しくは誘導化基である。

    【0145】 一つの実施態様として、好ましくは少なくともR 1 、R 5 、R 14a 、R 15またはR 18は、保護化若しくは誘導化基である。 本発明の一つの変形例として、R 1基は3,5-t-ブチルジフェニルシリル置換基ではなく、及び/またはR 18基はメトキシメチル基ではない。

    【0146】 好ましくはR 1は-CH 2 NH 2若しくは-CH 2 OHであり、または上記基の保護化若しくは誘導化基であり、R 4は-Hである; または R 1a及びR 4は共に以下の基を形成する:

    【0147】

    【化65】

    【0148】 好ましくはR 14a及びR 14bは共に-Hである。

    【0149】 一つの好ましいクラスの中間体は、下式の化合物25として同定される化合物を含む:

    【0150】

    【化66】

    【0151】 かくして好ましいクラスは、基MOMがいずれかの他の保護基で置換された上記一般式を有する。 一つの好ましい中間体は、化合物45及び47として同定される化合物を含む。 他のN-アシル誘導体は、化合物45から容易に調製でき、本発明の重要な部分である。 適切なアシル基は、上述のものを含む。 対応する21-ヒドロキシ化合物もまた有用であり、見出された活性化合物の中にある。

    【0152】 新規な活性化合物 さらに我々は、中間体として初めに調製された本発明の化合物の特定のものが、白血病、ガン、大腸願、腎臓ガン、及びメラノーマのようなガンの治療において優れた活性を有することを見出した。 かくして、本発明は、ガンに罹患したいずれかの哺乳動物、特にヒトの治療方法を提供し、上記方法は、本発明の化合物またはその製薬組成物の治療上の有効量を罹患した患者に投与することを含む。

    【0153】 本発明はまた、活性成分として本発明の化合物を含む製薬調製物に関し、並びにその調製方法に関する。 製薬組成物の例として、適切な組成物を有するまたは経口、局所的若しくは全身性の投与のための、固体(錠剤、ピル、カプセル、顆粒等)または液体(溶液、懸濁液またはエマルション)が含まれ、それらは純粋な化合物として、またはいずれかのキャリアー若しくは他の薬理学的活性化合物と組み合わせて含んでも良い。 これらの組成物は、全身性で投与される場合滅菌される必要があっても良い。 本発明の化合物または組成物の投与は、静脈点滴、経口調製物、腹膜内及び静脈内での投与のような、適切な方法によって実施されても良い。 24時間、好ましくは2−12時間、より好ましくは2−6時間までの点滴時間を使用することが好ましい。 病院での一晩の宿泊を必要としないで治療が実施される短い点滴時間が特に望ましい。 しかしながら、もし必要であれば点滴は12から24時間またはそれ以上でも良い。 本発明の化合物を含む製薬組成物は、持続補王出処方において、リポソーム若しくはナノスフェアによって、または他の標準的な輸送手段によって輸送されても良い。 化合物の正確な投与量は、特定の処方、適用態様、及び治療される患者及び腫瘍の特定の状態に従って変化するであろう。 年齢、体重、性別、食餌、投与時間、排泄の割合、患者の状態、薬剤の組み合わせ、反応感度、及び疾患のひどさのような他の因子は、考慮される必要があろう。 投与は、最大の耐性量内で連続的にまたは定期的に実施できる。

    【0154】 本発明の化合物及び組成物は、コンビネーション治療を提供する他の薬剤と共に使用されても良い。 他の薬剤は同じ組成物の一部を形成しても良く、または同時に若しくは異時に投与するための別個の組成物として提供されてもよい。 他の薬剤の同定は特に制限されず、適切な候補は以下のものを含む: a) 抗マイトーシス効果を有する薬剤、特に細胞骨格エレメントを標的とするもの、例えばテキサン薬剤(タクソノール、パクリタキシル、タクソテレ、ドセタキセル)、ポドフィロトキシン、またはビンカアルカノイド(ビンクリスチン、ビンブラスチン)のような微小管調節剤を含む; b) 代謝拮抗剤、例えば5-フルオロウラシル、シタラビン、ゲムシタビン、
    ペントスタチンのようなプリン類似体、メトトレキセート; c) アルキル化剤、例えば窒素マスタード(シクロホスファミドまたはイフォスファミド) d) DNAを標的とする薬剤、例えばアントラサイクリン薬剤、アドリアマイシン、ドクソルビシン、ファルモルビシン、またはエピルビシン; e) エトポシドのようなトポイソメラーゼを標的とする薬剤; f) ホルモン及びホルモンアゴニストまたはアンタゴニスト、例えばエストロゲン、抗エストロゲン(タモキシフェン及び関連化合物)及びアンドロゲン、
    フルタミド、ロイプロレリン、ゴセレリン、シプロトロンまたはオクトレオチド; g) 腫瘍細胞におけるシグナル伝達を標的とする薬剤、例えばヘルセプチンのような抗体誘導体; h) アルキル化剤、例えば白金薬剤(シスプラチン、カルボンプラチン、オキサリプラチン、パラプラチン)またはニトルソウレア; i) 腫瘍の細胞分裂に影響する可能性のある薬剤、例えばマトリックスメタロプロテイナーゼインヒビター; j) 遺伝子治療及びアンチセンス薬剤; k) 抗体治療薬; l) 海洋起源の他の生活性化合物、特にアプリジンのようなジデムニン; m) ステロイド類似体、特にデキサメタゾン; n) 抗炎症剤、とくにデキサメタゾン;及び o) 抗嘔吐剤、特にデキサメタゾン。 本発明はまた、治療方法における使用のための本発明の化合物、並びにガンの治療のための組成物の調製における化合物の使用に関する。

    【0155】 細胞毒性活性 細胞培養物:細胞を、Earle's Balanced Salts、20mM L-グルタミン、非必須アミノ酸を補い、炭酸ナトリウムを含まないEagle's Minimum Essential Medium
    (EMEM/neaa)でログ期の増殖を維持した;上記培地には、10% Fetal Calf Serum
    (FCS)、10-2Mの炭酸ナトリウム及び0.1g/lのペニシリン-G+硫酸ストレプトマイシンを補った。 Bergeron等(1984)によって記載された方法の応用形態を使用する、単純なクリーニング方法が、これらの化合物の抗腫瘍活性を測定し比較するために実施されている。 使用される腫瘍細胞系は、P-388(DBA/2マウスから得たリンパ新生物の懸濁培養物)、A-549(ヒト胚カルシノーマの単一層培養物)、HT-29(ヒト大腸カルシノーマの単一層培養物)、及びMEL-28(ヒトメラノーマの単一層培養物)
    であった。 P-388細胞を、示された濃度の薬剤を含むMEM 5FCSの1ml等量物にウェル当たり1×10 4細胞で16mmウェルに蒔いた。 薬剤を含まない別のセットの培養物を、
    コントロール増殖として蒔き、対数増殖期で細胞を維持した。 全ての測定は二重で実施した。 37℃、10%CO 2 、98%湿度環境での3日間のインキュベーションの後、およそのIC 50を、コントロールウェルでの増殖に対する薬剤を有するウェルでの増殖を比較することによって測定した。 A-549、HT-29及びMEL-28を、示された濃度の薬剤を含むMEM 10FCSの1ml等量物にウェル当たり2×10 4細胞で16mmウェルに蒔いた。 薬剤を含まない別のセットの培養物を、コントロール増殖として蒔き、対数増殖期で細胞を維持した。 全ての測定は二重で実施した。 37℃、10%CO 2 、98%湿度環境での3日間のインキュベーションの後、ウェルを0.1%Crystal Violetで染色した。 およそのIC 50を、
    コントロールウェルでの増殖に対する薬剤を有するウェルでの増殖を比較することによって測定した。

    【0156】

    【参考文献1】

    【0157】

    【表7】

    【0158】 この活性データ及び他の考慮から、本発明の活性化合物は、以下の一般式(XXI
    I)の化合物の好ましいクラスを含むことが見出される:

    【0159】

    【化67】

    【0160】 式中、 R 1は式(XVIIb)で以前に定義されており、好ましくは穏やかな量の誘導化アミノメチレン基である; R 5は式(XVIIb)で以前に定義されており、好ましくは定量の誘導化ヒドロキシ基である; R 12は以前に記載された通りであり、好ましくは-NCH 3 -である;及び R 21はヒドロキシまたはシアノ基である。

    【0161】 R 1は適切には疎水性基であり、遊離アミノ、ヒドロキシ、または他の親水性官能基を欠く。 典型的にはR 1は-CH 2 -NH 2 -CO-R aであり、ここでR aは定義された通りであるが、好ましくは20未満の原子、より好ましくは15または10未満の長さの原子の直鎖状鎖を有し、ここで1,4-フェニルは4の原子の鎖長として計算され、同様な考慮が他の環状基(例えば1,2-シクロヘキシルは2の長さの鎖である)に適用され、10,15または20原子未満の鎖長はそれ自体置換されても良い。 特に、上記データは、上記のR a -CO-基を有さないものと、大きいかさのある基を有するものの間で達成されるバランスが存在することを示唆する。

    【0162】 一つの変形例として、R 1は環状基を含まない、特に芳香族基を含まないことが好ましい。 関連する変形例として、本発明は、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 96
    , 3496-3501, 1999の文献に記載された化合物を調製せず、上記文献は参考として取り込まれる。 R 1として我々が好ましいと考える基は、上記文献の表1に示された対応する置換基CH2R2を排除し、特にR 2についてA,B,C及びD群を排除する。 R 5は好ましくはアセチル基である。

    【0163】 特に好ましい化合物として、R 1は−NH 2基でアシル化され、例えばN-アシル誘導体は-CH 2 NH 2及び-CH 2 -NH-aaから形成できる。 アシル基は式-CO-R aを有しても良く、ここでR aは上述の通りであり、示された基準に適合するように選択される。 適切なアシル基は、アラニル、アルギニル、アスパルチル、アスパラギル、シスチル、グルタミル、グルタミニル、グリシル、ヒスチジル、ヒドロキシプロリル、イソロイシル、ロイシル、リジル、メチオニル、フェニルアラニル、プロリル、セリル、スレオニル、チロニル、トリプトフィル、チロシル、バリル、並びに他のアミノ酸アシル基を含む。 上記アミノ酸アシル基は、疎水性を与えるためアミノ基で好ましくは誘導化される。 変形例として、R 1基は、誘導化ヒドロキシメチレン基である。 同様な考慮は、
    誘導化アミノメチレン基でも適用される。

    【0164】 活性化合物を反映して、本発明に従った重要な方法は以下のものである:

    【0165】

    【化68】

    【0166】 式中、最終産物についてのR 5は、化合物(XXXII)について定義されたものと同様であり、開始材料において異なっても良く、方法の一部としてそれに変換されても良い; R 18は最終産物においてヒドロキシ基であるが、開始材料において保護されたヒドロキシ基でも良く、方法の一部としてそれに変換されても良い; 最終産物についてのR 12は開始物質と同じでも良く、または方法の一部としてそれに変換されても良い; 最終産物についてのR 21は定義された通りであり、方法の一部としてヒドロキシ基がシアノ基から形成されても良い; R aは定義された通りであり、方法の一部としてさらにアシル化されても良く、議論されたアシル化R a基を有する最終産物を与えても良い。 R 5は好ましくは、開始物質においてアセチルまたは他の小さいアシル基であり、反応において変化しない。 R 18は好ましくは、開始物質においてヒドロキシ基であり、反応において変化しない。 R 12は好ましくは、開始物質において-NCH 3 -
    であり、反応において変化しない。 R 21最終産物は定義された通りであり、ヒドロキシ基は方法の一部としてシアノ基から形成されても良い。 R aは最終産物中に存在し、好ましくは式(XXIII)の化合物に関して定義された通りである。

    【0167】 本発明の別の重要な方法は、以下の反応を含む:

    【0168】

    【化69】

    【0169】 本発明の別の重要な方法は、以下の反応を含む:

    【0170】

    【化70】

    【0171】 本発明の別の重要な反応は、アミノメチレンであるR 1基が、ヒドロキシメチレン基に変換される反応を含む。 本発明の別の重要な方法は、ヒドロキシメチレンであるR 1基を有する化合物が、下式(XIX)の試薬と反応する反応を含む。

    【0172】

    【化71】

    【0173】 式中、Fuは保護された官能基を表し、Prot 3は保護基であり、点線は任意に二重結合を示す。 本発明の別の重要な方法は、式(XVI)の21-シアノ化合物を調製するための反応を含み、この方法は下式(XV)の化合物を反応させることを含む:

    【0174】

    【化72】

    式中、R

    1 、R

    5 、R

    8 、R

    14a 、R

    14b 、R

    15及びR

    18は定義された通りであり、R

    21はヒドロキシ基であり、シアニドイオンのソースで所望の21-シアノ化合物を得る。

    【0175】 さらに、他の求核含有化合物を使用して、21位が別の求核基で保護された21-N
    uc基を有する式(XVI)の同様な化合物を生産する方法も考慮される。 例えば、21
    位でアルキルアミノ置換基を有する式(XVI)の21-Nuc化合物は、R21がヒドロキシ基である式(XV)の化合物を適切なアルキルアミンと反応させることによって生産できる。 21位でアルキルチオ置換基を有する式(XVI)の21-Nuc化合物もまた、R21
    がヒドロキシ基である式(XV)の化合物を適切なアルカンチオールで反応することによって生産できる。 別法として、21位でα-カルボニルアルキル置換基を有する式(XVI)の21-Nuc化合物が、典型的に塩基の存在下で、R21がヒドロキシ基である式(XV)の化合物を適切なカルボニル化合物で反応させることによって生産できる。 他の合成経路は、他の21-Nuc化合物について利用可能である。

    【0176】 本発明の別の重要な反応は、21-ヒドロキシ化合物を形成するための、本発明の21-シアノ産物の処理を含む。 適切な化合物は、興味深いin vivoでの特性を有する。

    【0177】

    【実施例】

    (実施例1)

    【0178】

    【化73】

    【0179】 エタノール(200ml)中の2(21.53g、39.17ml)の溶液に、ter
    t-ブトキシカルボニル無水物(7.7g、35.25ml)を添加し、混合物を2
    3℃にて7時間に亘り撹拌した。 その後、反応物を真空中で濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、ヘキサン:酢酸エチル=6:4)によって精製し、黄色固体として14(20.6g、81%)を得た。

    【0180】

    【数1】

    【0181】 (実施例2)

    【0182】

    【化74】

    【0183】 CH 3 CN(159ml)中の14(20.6g、31.75ml)の撹拌した溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(82.96ml、476.2ml)、メトキシメチレンブロミド(25.9ml、317.5ml)及びジメチルアミノピリジン(1
    55mg、1.27ml)を0. ℃にて添加した。 該混合物を23℃にて24時間撹拌した。 反応を、0℃にて水性0.1N HCl(750ml)(pH=5)でクエンチし、CH 2 Cl 2 (2×400ml)で抽出した。 有機相を乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空中で濃縮した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(Si
    O 2 、ヘキサン:酢酸エチル=4:1からヘキサン:酢酸エチル=3:2への傾斜)によって精製し、黄色固体として15(17.6g、83%)を得た。

    【0184】

    【数2】

    【0185】 (実施例3)

    【0186】

    【化75】

    【0187】 メタノール(1.6l)中の15(8g、1.5ml)を収容したフラスコに、1
    Mの水酸化ナトリウムの水溶液(3.2l)を0℃にて添加した。 反応物をこの温度にて2時間撹拌した後、6MのHClにてクエンチし、pH=5とした。 該混合物を酢酸エチルにて抽出し(3×1l)、混合した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、CHCl 3からCHCl 3 :酢酸エチル=2:1への傾斜)によって精製し、16(5.3mg、68%)を得た。

    【0188】

    【数3】

    【0189】 (実施例4)

    【0190】

    【化76】

    【0191】 DMF(221ml)中の化合物16(1.8g、2.64ml)の脱気溶液に、
    10%のPd/C(360mg)を添加し、H 2下(常圧)にて45分間撹拌した。 反応物を、無水Cs 2 CO 3 (2.58g、7.92ml)を収容したフラスコにつながるアルゴン雰囲気下でセライト濾過した。 その後、ブロモクロロメタン(3.40
    ml 52.8ml)を添加し、管を密閉して100℃にて2時間撹拌した。 反応物を冷却し、セライトのパッドで濾過してCH 2 Cl 2で洗浄した。 有機層を濃縮して乾燥させ(硫酸ナトリウム)、褐色オイルとして17を得た。 これを、更なる精製を行わずに次の工程に用いた。

    【0192】

    【数4】

    【0193】 (実施例5)

    【0194】

    【化77】

    【0195】 DMF(13ml)中の17(1.83g、2.65ml)の溶液を収容したフラスコに、Cs 2 CO 3 (2.6g、7.97ml)及びアリルブロミド(1.15ml、1
    3.28ml)を0℃にて添加した。 得られた混合物を23℃にて1時間撹拌した。 反応物をセライトパッドで濾過しCH 2 Cl 2で洗浄した。 有機層を乾燥させ(
    硫酸ナトリウム)、濃縮した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(
    SiO 2 、CHCl 3 :酢酸エチル=1:4)によって精製し、白色固体として18
    (1.08mg、56%)を得た。

    【0196】

    【数5】

    【0197】 (実施例6)

    【0198】

    【化78】

    【0199】 ジオキサン(2ml)中の18(0.1g、0.137ml)の溶液に、4.2M
    のHCl/ジオキサン(1.46ml)を添加し、混合物を23℃にて1.2時間撹拌した。 反応を0℃にて飽和重炭酸ナトリウム水溶液(60ml)でクエンチし、酢酸エチル(2×70ml)で抽出した。 有機層を乾燥させて(硫酸ナトリウム)真空中で濃縮し、白色固体として19を得た(267mg、95%)。 これを、
    更なる精製を行わずに次の工程に用いた。

    【0200】

    【数6】

    【0201】 (実施例7)

    【0202】

    【化79】

    【0203】 CH 2 Cl 2 (1.5ml)中の19(250mg、0.42ml)の溶液に、フェニルイソチオシアネート(0.3ml、2.51ml)を添加し、混合物を23℃にて1時間撹拌した。 反応物を真空中で濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、ヘキサンから5:1のヘキサン:酢酸エチルへの傾斜)によって精製し、白色固体として20(270mg、87%)を得た。

    【0204】

    【数7】

    【0205】 (実施例8)

    【0206】

    【化80】

    【0207】 ジオキサン(1ml)中の20(270mg、0.37ml)の溶液に、4.2NのHCl/ジオキサン(3.5ml)を添加し、混合物を23℃にて30分間撹拌した。 その後、酢酸エチル(20ml)及びH 2 O(20ml)を添加して有機層をデカントした。 水相を0℃にて飽和重炭酸ナトリウム水溶液(60ml)(pH=8
    )で塩基性化した後、CH 2 Cl 2で抽出した(2×50ml)。 混合した有機抽出物を乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空中で濃縮した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、酢酸エチル:メタノール=5:1)によって精製し、白色固体として21(158mg、82%)を得た。

    【0208】

    【数8】

    【0209】 (実施例9)

    【0210】

    【化81】

    【0211】 CH 2 Cl 2 (6.13ml)中の21(0.64g、1.22ml)の溶液に、ピリジン(0.104ml、1.28ml)及び2,2,2-トリクロロエチルクロロフォルメート(0.177ml、1.28ml)を−10℃にて添加した。 該混合物をこの温度にて14時間撹拌した後、0.1NのHCl(10ml)の添加によって該反応をクエンチし、CH 2 Cl 2で抽出した(2×10ml)。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)によって精製し、白色起泡固体として22(0.84g、98%)を得た。

    【0212】

    【数9】

    【0213】 (実施例10)

    【0214】

    【化82】

    【0215】 CH 3 CN(2.33ml)中の22(0.32g、0.46ml)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(1.62ml、9.34ml)、ブロモメチルメチルエーテル(0.57ml、7.0ml)、及びジメチルアミノピリジン(6mg、0.04
    6ml)を0℃にて添加した。 該混合物を30℃にて10時間加熱した。 その後反応物をジクロロメタン(30ml)で希釈し、pH=5のHCl水溶液(10ml)に注入した。 有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で溶媒を除去して残留物を得、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、ヘキサン:酢酸エチル=2:1)によって精製し、白色起泡固体として23(0.304g、88%
    )を得た。

    【0216】

    【数10】

    【0217】 (実施例11)

    【0218】

    【化83】

    【0219】 90%酢酸水溶液(4ml)中の23(0.304g、0.41ml)の懸濁液に、粉末亜鉛(0.2g、6.17ml)を添加し、反応物を23℃にて7時間撹拌した。 混合物をセライトのパッドで濾過し、これをCH 2 Cl 2で洗浄した。 (2
    ×400ml)抽出した。 有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(pH=9)(1
    5ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。 溶媒を減圧下で除去して、白色固体として24(0.191g、83%)を得た。

    【0220】

    【数11】

    【0221】 (実施例12)

    【0222】

    【化84】

    【0223】 H 2 O(0.7ml)及びTHF(0.7ml)中の24(20mg、0.035ml
    )の溶液に、NaNO 2 (12mg、0.17ml)及びAcOHの90%水溶液(
    0.06ml)を0℃にて添加し、該混合物を0℃にて3時間撹拌した。 CH 2
    2 (5ml)で希釈した後、有機層を水(1ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(Si
    O 2 、ヘキサン:酢酸エチル=2:1)によって精製し、白色固体として25(9
    . 8mg、50%)を得た。

    【0224】

    【数12】

    【0225】 (実施例13)

    【0226】

    【化85】

    【0227】 出発物質(2.0g、5.90ml)をTHF(40ml)中の水酸化ナトリウム(354mg、8.86ml)の懸濁液に、該懸濁液をアリルクロロホルメート(1
    . 135ml、8.25ml)で23℃にて処理した後に、23℃にて添加し、3時間還流させた。 懸濁液を冷却し、濾過紙、固体を酢酸エチル(100ml)で洗浄し、濾液を濃縮した。 クルードのオイルをヘキサン(100ml)と共に粉砕し、
    一晩4℃に維持した。 その後、溶媒をデカントし、明黄色のスラリーをCH 2
    2 (20ml)で処理し、ヘキサン(100ml)で沈殿させた。 10分後、溶媒を再度デカントした。 操作を、白色固体が得られるまで反復した。 白色固体を濾過し、乾燥させて、化合物29(1.80g、65%)を白色固体として得た。

    【0228】

    【数13】

    【0229】 (実施例14)

    【0230】

    【化86】

    【0231】 化合物25(585mg、1.03ml)と化合物29(1.47mg、3.11ml
    )との混合物を、無水トルエン(3×10ml)と共に共沸させた。 無水CH 2
    2 (40ml)中の25及び29の溶液に、DMAP(633mg、5.18ml)
    及びEDC・HCl(994mg、5.18ml)を23℃にて添加した。 反応混合物を23℃にて3時間撹拌した。 混合物を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(50
    ml)と共に分配したところ、層が分離した。 水相をCH 2 Cl 2 (50ml)で洗浄した。 混合有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。 クルードをフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1:3)で精製し、淡黄色固体として30(1.00g、95%)を得た。

    【0232】

    【数14】

    【0233】 (実施例15)

    【0234】

    【化87】

    【0235】 無水CH 2 Cl 2 (20ml)中、23℃の30(845mg、0.82ml)、酢酸(500mg、8.28ml)、及び(PPh 32 PdCl 2 (29mg、0.04ml
    )の溶液に、Bu 3 SnH(650mg、2.23ml)を滴々と添加した。 反応混合物を室温にて15分間通気しつつ撹拌した。 クルードを水(50ml)でクエンチし、CH 2 Cl 2 (3×50ml)で抽出した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。 クルードをフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1:5から1:3への傾斜)によって精製し、淡黄色固体として31(730mg、90%)を得た。

    【0236】

    【数15】

    【0237】 (実施例16)

    【0238】

    【化88】

    【0239】 無水CH 2 Cl 2 (20ml)中、−10℃の31(310mg、0.32ml)の溶液に、無水CH 2 Cl 2 (7ml)中の無水ベンゼンセレン酸(benzenseleninic an
    hydride)の70%(165mg、0.32ml)溶液をカニューレから添加し、温度を−10℃に維持した。 反応混合物を−10℃にて5分間撹拌した。 炭酸水素ナトリウムの飽和溶液(30ml)をこの温度にて添加した。 水相を、さらなるC
    2 Cl 2 (40ml)で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、
    濃縮した。 クルードをフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン1:5から1:1への傾斜)によって精製し、淡黄色固体として32(28
    7mg、91%、HPLC:91.3%)を得た。 これは二つの異性体の混合物(
    65:35)であり、次の段階に使用した。

    【0240】

    【数16】

    【0241】 (実施例17)

    【0242】

    【化89】

    【0243】 反応フラスコを二度火炎処理し(flamed)、真空/アルゴンで数回パージして、反応のためにアルゴン雰囲気下に維持した。 無水CH 2 Cl 2 (4.5ml)中のDMSO(39.1ml、0.55ml、5当量)の溶液に、無水トリフリック酸(
    triflic anhydride)(37.3ml、0.22ml、2当量)を−78℃にて添加した。 反応混合物を−78℃にて20分間撹拌した後、無水CH 2 Cl 2 (主として添加用に1ml、洗浄用に0.5ml)中の32(110mg、0.11ml、HPLC
    :91.3%)溶液を−78℃にてカニューレから添加した。 添加の間、いずれのフラスコにおいても温度を−78℃に維持したところ色が黄色から褐色に変化した。 反応混合物を−40℃にて35分間撹拌した。 この期間、溶液が黄色から暗緑色に変化した。 この時間後、Pr 2 NEt(153ml、0.88ml、8当量)を滴々と添加して反応混合物を45分間0℃に維持したところ、この時間に該溶液の色は褐色に変化した。 その後t-ブタノール(41.6ml、0.44ml、
    4当量)及び2-ブチル-1,1,3,3-テトラメチルグアニジン(132.8m
    l、0.77ml、7当量)を滴々と添加して反応混合物を23℃にて40分間撹拌した。 この時間後、無水酢酸(104.3ml、1.10ml、10当量)を滴々と添加し、反応混合物を23℃に1時間以上維持した。 その後反応混合物をCH 2 Cl 2 (20ml)で希釈し、NH 4 Cl(50ml)、重炭酸ナトリウム(50ml
    )、及び塩化ナトリウム(50ml)の飽和水溶液で洗浄した。 混合有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して濃縮した。 残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離剤:酢酸エチル/ヘキサン=1:3から1:2への傾斜)で精製し、
    淡黄色固体として化合物33(54mg、58%)を得た。

    【0244】

    【数17】

    【0245】 (実施例18)

    【0246】

    【化90】

    【0247】 無水ジクロロメタン(1.2ml)及びHPLC等級のアセトニトリル(1.2
    ml)中の33(12mg、0.014ml)の溶液に、23℃にてヨウ化ナトリウム(21mg、0.14ml)及び新たに蒸留(常圧にて水素化カルシウムによる)したトリメチルシリルクロリド(15.4mg、0.14ml)を添加した。 反応今後物は橙色に変化した。 15分後に該溶液をジクロロメタン(10ml)で希釈し、
    新たなNa 224飽和水溶液で洗浄した(3×10ml)。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して濃縮した。 化合物34(13mg、定量)が淡黄色固体として得られ、これを更なる精製をせずに使用した。

    【0248】

    【数18】

    【0249】 (実施例19)

    【0250】

    【化91】

    【0251】 酢酸/H 2 O(90:10、10ml)の混合物中の34(13mg、0.016m
    l)の溶液に、粉末亜鉛(5.3mg、0.081ml)を23℃にて添加した。 反応混合物を70℃に6時間加熱した。 この時間の後、23℃に冷却し、CH 2
    2 (20ml)で希釈し、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液(15ml)及びEt 3
    の水溶液(15ml)で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、
    濃縮した。 残留物をシリカ-NH 2のフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離剤:酢酸エチル/ヘキサン=0:100から50:50への傾斜)によって精製し、淡黄色固体として35(6.8mg、二工程について77%)を得た。

    【0252】

    【数19】

    【0253】 (実施例20)

    【0254】

    【化92】

    【0255】 エタノール(2.5ml)中の36(49mg、0.08ml)及び2-[3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル]エチルアミン(46.2mg、0.27ml)の溶液に、シリカゲル105(mg)を23℃にて添加した。 反応混合物を23℃にて14
    時間撹拌した。 これをヘキサンで希釈し、クロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサンの1/3から1/1)のカラムに注入してEt-770(55mg、90%
    )を淡黄色固体として得た。

    【0256】

    【数20】

    【0257】 (実施例22)

    【0258】

    【化93】

    【0259】 CH 2 Cl 2 (0.8ml)中の21(22mg、0.042ml)の溶液に、無水フタル酸(6.44mg、0.042ml)を添加し、反応混合物を23℃にて2時間撹拌した。 その後、カルボニルジイミダゾール(1mg、0.006ml)を添加し、混合物を23℃にて7時間撹拌した。 その後カルボニルジイミダゾール(5.
    86mg、0.035ml)を添加し、反応物を23℃にて更に17時間撹拌した。
    有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。 溶媒を減圧下で除去した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、ヘキサン:酢酸エチル=
    2:1)で精製し、白色固体として27(26.4mg、96%)を得た。

    【0260】

    【数21】

    【0261】 (実施例23)

    【0262】

    【化94】

    【0263】 CH 2 Cl 2 (11ml)中の27(26mg、0.041ml)の溶液に酢酸(1
    1ml)、(PPh 32 PdCl 2 (36mg)、及びBu 3 SnH(28ml、0.1
    0ml)を23℃にて添加した。 この温度にて2時間撹拌した後、反応物をフラッシュカラム(SiO 2 、ヘキサンからヘキサン:酢酸エチル=2:1への傾斜)のパッドに注入し、白色固体として28(24.7mg、99%)を得た。

    【0264】

    【数22】

    【0265】 (実施例24)

    【0266】

    【化95】

    【0267】 CH 2 Cl 2 (3ml)中の28(357mg、0.058ml)の溶液に、アセチルクロリド(41.58ml、0.58ml)及びピリジン(47.3ml、0.58ml
    )を0℃にて添加した。 反応混合物を1時間撹拌した後、該溶液をCH 2 Cl 2
    15ml)で希釈し、0.1NのHCl(15ml)で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(RP−18、CH 3 CN:H 2 O60:40)によって精製し、白色固体としてフタラシジン(phthalascidin)(354mg、94%)を得た。

    【0268】

    【数23】

    【0269】 (実施例25)

    【0270】

    【化96】

    【0271】 CH 2 Cl 2 (2ml)中の17(300mg、0.432ml)の溶液に、アセチルクロリド(30.7ml、0.432ml)及びピリジン(34.9ml、0.432
    ml)を0℃にて添加した。 反応混合物をこの温度にて2時間撹拌した後、該溶液をCH 2 Cl 2 (15ml)で希釈し、0.1NのHCl(15ml)で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去し、白色固体として42(318mg、100%)を得た。 これを更に精製することなく続く反応に使用した。

    【0272】

    【数24】

    【0273】 (実施例26)

    【0274】

    【化97】

    【0275】 CH 2 Cl 2 (2.16ml)中の42(318mg、0.432ml)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1.33ml、17.30ml)を添加し、反応混合物を23℃にて3.5時間撹拌した。 反応を、0℃にて飽和重炭酸水素ナトリウム溶液(60
    ml)でクエンチし、CH 2 Cl 2 (2×70ml)で抽出した。 混合有機層を乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空中で濃縮した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、酢酸エチル:メタノール=20:1)によって精製し、白色固体として43(154mg、60%)を得た。

    【0276】

    【数25】

    【0277】 (実施例27)

    【0278】

    【化98】

    【0279】 CH 2 Cl 2 (1.3ml)中の43(154mg、0.26ml)の溶液に、フェニルイソチオシアネート(186ml、1.56ml)を添加し、混合物を23℃にて2時間撹拌した。 反応を真空中で濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、ヘキサンからヘキサン:酢酸エチル=1:1)によって精製し、白色固体として44(120mg、63%)を得た。

    【0280】

    【数26】

    【0281】 (実施例28)

    【0282】

    【化99】

    【0283】 ジオキサン(0.9ml)中の44(120mg、0.165ml)の溶液に、5.
    3NのHCl/ジオキサン(1.8ml)を添加し、反応物を23℃にて2.5時間撹拌した。 その後、CH 2 Cl 2 (10ml)及びH 2 O(1.8ml)をこの反応物に添加し、有機層をデカントした。 水相を0℃の飽和重炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)(pH=8)で塩基性化した後、CH 2 Cl 2 (2×15ml)で抽出した。 混合有機抽出物を乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空中で濃縮して、白色固体として45(75mg、87%)を得た。 これを更に精製することなく続く反応に使用した。

    【0284】

    【数27】

    【0285】 (実施例29)

    【0286】

    【化100】

    【0287】 CH 2 Cl 2 (0.4ml)中の45(10mg、0.02ml)の溶液に無水フタル酸(2.84mg、0.02ml)を添加し、反応混合物を23℃にて2時間撹拌した。 その後、カルボニルジイミダゾール(0.5mg、0.003ml)を該混合物に添加し、23℃にて7時間撹拌した。 その後、カルボニルジイミダゾール(
    2.61mg、0.016ml)を添加して反応物を23℃にて更に17時間撹拌した。 該溶液をCH 2 Cl 2 (10ml)で希釈し、0.1NのHCl(5ml)で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を除去した。
    残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(RP−18、CH 3 CN:H 2
    =60:40)によって精製し、白色固体としてフタラシジン(11.7mg、9
    3%)を得た。

    【0288】

    【数28】

    【0289】 (実施例30)

    【0290】

    【化101】

    【0291】 DMF(0.05ml)中の25(18mg、0.032ml)の溶液に、cat.DM
    AP(0.5mg、0.004ml)、イミダゾール(5mg、0.08ml)、及びte
    rt-ブチルジフェニルシリルクロリド(12.5ml、0.048ml)を0℃にて添加し、反応混合物を23℃にて6時間撹拌した。 水(10ml)を0℃にて添加し、水相をヘキサン:酢酸エチル1:10で抽出した(2×10ml)。 有機層を乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。 クルードをフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、ヘキサン:酢酸エチル=3:1)によって精製し、白色固体として26(27mg、88%)を得た。

    【0292】

    【数29】

    【0293】 (実施例31)

    【0294】

    【化102】

    【0295】 CH 2 Cl 2 (0.15ml)中の26(7mg、0.0087ml)の溶液に酢酸(
    2.5ml、0.044ml)、(PPh 32 PdCl 2 (0.5mg、6.96×1
    -4 ml)、及びBu 3 SnH(3.5ml、0.013ml)を23℃にて添加した。 反応混合物を室温にて1時間撹拌した。 溶液をヘキサン:酢酸エチル=5:1
    の混合物(0.5ml)で希釈し、フラッシュカラムのパッド(SiO 2 、5:1
    から1:1のヘキサン:酢酸エチル傾斜)に注入し、白色固体としてET−11
    (5mg、75%)を得た。

    【0296】

    【数30】

    【0297】 (実施例32)

    【0298】

    【化103】

    【0299】 CH 2 Cl 2 (27ml)中の2(3.0g、5.46ml)及びフェニルイソチオシアネート(3.92mL、32.76ml)の溶液を、23℃にて1.5時間撹拌した。 反応混合物を、CH 2 Cl 2 (10ml)とH 2 O(5ml)とで分配した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して濃縮した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、ヘキサンから2:3のヘキサン:酢酸エチルへの傾斜)で精製し、黄色固体として3(3.29g、88%)を得た。

    【0300】

    【数31】

    【0301】 (実施例33)

    【0302】

    【化104】

    【0303】 6.5MのHCl/ジオキサン(150ml)中の3(0.143g、0.20
    8ml)の溶液を、23℃にて6時間撹拌した。 その後、トルエン(3ml)をこの反応物に添加し、有機層をデカントした。 残留物を飽和重炭酸水素ナトリウム水溶液(3ml)とCHCl 3 (3×3ml)とで分配した。 有機層を乾燥させて濃縮し、表題化合物を4と6との混合物として得た(4:6 90:10)。 これを静置したところ、ゆっくりと結晶化して6になった。

    【0304】

    【数32】

    【0305】 (実施例34)

    【0306】

    【化105】

    【0307】 6.5MのHCl/ジオキサン(150ml)中の3(0.143g、0.208m
    l)の溶液を、23℃にて1時間撹拌した。 溶媒の蒸発により残留物を得、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール/トリエチルアミン 100:25:0.1)によって精製し、黄色固体として6(80mg、
    83%)を得た。

    【0308】

    【数33】

    【0309】 (実施例35)

    【0310】

    【化106】

    【0311】 ジオキサン(5ml)中の3(2.38g、3.47ml)の溶液に、ジオキサン(34ml)中、5.3MのHClを添加し、反応物を23℃にて45分間撹拌した。 その後、Ac 2 O(51ml、539.5ml)を添加し、該混合物を4時間撹拌した。 反応物を0℃に冷却し、水性飽和Na 2 CO 3 (300ml)と酢酸エチル(300ml)とで、この温度にて分配した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2
    、CH 2 Cl 2からCH 2 Cl 2 :酢酸エチル=1:2)で精製し、黄色固体として5(1.75g、97%)を得た。

    【0312】

    【数34】

    【0313】 (実施例36)

    【0314】

    【化107】

    【0315】 CH 2 Cl 2 (17ml)中の5(1.75g、3.36ml)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(11.71ml、67.23ml)、DMAP(20mg、0.17
    ml)、及びブロモメチルメチルエーテル(4.11ml、50.42ml)を0℃にて添加した。 23℃にて6時間後、反応物をCH 2 Cl 2 (50ml)と飽和重炭酸水素ナトリウム水溶液(25ml)とで分配した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を減圧下で除去した。 クルードを、フラッシュカラムクロマトグラフィー(RP−18、CH 3 CN/H 2 O=1:1)で精製し、黄色固体として7(
    1.32g、70%)を得た。

    【0316】

    【数35】

    【0317】 (実施例37)

    【0318】

    【化108】

    【0319】 メタノール(74ml)中、0℃の7(0.37g、0.65ml)の溶液に、1
    Mの水酸化ナトリウム(130ml)を添加した。 反応物を15分間撹拌し、0℃
    にて6MのHClでクエンチし、pH=5とした。 該混合物を酢酸エチルで抽出し(3×50ml)、混合有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(RP−18、CH 3 CN/H 2 O=1:1)で精製し、黄色オイルとして8(232mg、65%)を得た。

    【0320】

    【数36】

    【0321】 (実施例38)

    【0322】

    【化109】

    【0323】 DMF(30ml)中の8(240mg、0.435ml)の脱気溶液に、10%の
    Pd/C(48mg)を添加し、反応物をH 2下(常圧)で1時間撹拌した。 反応物をシュレンク管から導入されるアルゴン雰囲気下で、無水Cs 2 CO 3 (240mg、0.
    739ml)を含む無色の溶液として、セライトのパッドを用いて濾過した。 その後、ブロモクロロメタン(0.566ml、8.71ml)を添加した。 管を密閉し、90℃にて3時間撹拌した。 反応物を冷却し、セライトで濾過してCH 2 Cl 2で洗浄した。 有機層を濃縮して乾燥させ(硫酸ナトリウム)、褐色オイルとして9を得た。 これを、更なる精製を行わずに次の工程に用いた。

    【0324】

    【数37】

    【0325】 (実施例39)

    【0326】

    【化110】

    【0327】 DMF(4ml)中の9(245mg、0.435ml)を収容したフラスコに、炭酸セシウム(425mg、1.30ml)及びアリルブロミド(376ml、4.35
    ml)を0℃にて添加し、該混合物を23℃にて1時間撹拌した。 反応物をセライトパッドで濾過し、CH 2 Cl 2 (25ml)とH 2 O(10ml)で分配した。 有機層を乾燥させ(硫酸ナトリウム)、減圧下で濃縮して、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、CHCl 3 :酢酸エチル=1:2)によって精製し、黄色オイルとして10(113mg、43%)を得た。

    【0328】

    【数38】

    【0329】 (実施例40)

    【0330】

    【化111】

    【0331】 CH 2 Cl 2 (0.2ml)中の9(22mg、0.039ml)の溶液に、アセチルクロリド(2.79ml、0.039ml)及びピリジン(3.2ml、0.039ml
    )を0℃にて添加した。 反応混合物を1時間撹拌した後、溶液をCH 2 Cl 2 (1
    0ml)で希釈し、0.1NのHCl(5ml)で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去して、白色固体として46(22mg
    、93%)を得た。

    【0332】

    【数39】

    【0333】 (実施例41)

    【0334】

    【化112】

    【0335】 ジオキサン(0.1ml)中の46(8mg、0.013ml)の溶液に、5.3M
    のHCl/ジオキサン(0.5ml)を添加し、反応物を23℃にて1時間撹拌した。 次に、該溶液をCH 2 Cl 2 (5ml)で希釈し、0.1NのHCl(3ml)で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を除去して、白色固体として47を得た(5mg、70%)。

    【0336】

    【数40】

    【0337】 (実施例42)

    【0338】

    【化113】

    【0339】 CH 2 Cl 2 (0.3ml)中の45(10mg、0.0192ml)の溶液に、イソバレリルクロリド(2.34ml、0.0192ml)及びピリジン(1.55ml、
    0.0192ml)を0℃にて添加した。 反応混合物を1時間撹拌した後、該溶液をCH 2 Cl 2 (5ml)で希釈し、0.1NのHCl(3ml)で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、ヘキサン:酢酸エチル=1:2)によって精製し、白色固体として48(11mg、95%)を得た。

    【0340】

    【数41】

    【0341】 (実施例43)

    【0342】

    【化114】

    【0343】 CH 2 Cl 2 (0.3ml)中の45(10mg、0.0192ml)の溶液に、イソバレリルクロリド(3.98ml、0.0192ml)及びピリジン(1.55ml、
    0.0192ml)を0℃にて添加した。 反応混合物を1時間撹拌した後、該溶液をCH 2 Cl 2 (5ml)で希釈し、0.1NのHCl(3ml)で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、ヘキサン:酢酸エチル=1:2)によって精製し、白色固体として49(12.4mg、96%)を得た。

    【0344】

    【数42】

    【0345】 (実施例44)

    【0346】

    【化115】

    【0347】 CH 2 Cl 2 (0.3ml)中の45(14.5mg、0.0278ml)の溶液に、
    trans-3-トリフルオロメチルシンナモイルクロリド(4.76ml、0.027
    8ml)及びピリジン(2.25ml、0.0278ml)を0℃にて添加した。 反応混合物を1時間撹拌した後、溶液をCH 2 Cl 2 (5ml)で希釈し、0.1NのH
    Cl(3ml)で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、ヘキサン:酢酸エチル=1:1)によって精製し、白色固体として50(18.7mg
    、94%)を得た。

    【0348】

    【数43】

    【0349】 (実施例45)

    【0350】

    【化116】

    【0351】 CH 2 Cl 2 (0.4ml)中の43(33mg、0.0557ml)の溶液に、イソバレリルクロリド(6.79ml、0.0557ml)及びピリジン(4.5ml、0
    . 0557ml)を0℃にて添加した。 反応混合物を1時間撹拌した後、該溶液をCH 2 Cl 2 (5ml)で希釈し、0.1NのHCl(3ml)で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、ヘキサン:酢酸エチル=1:2)によって精製し、白色固体として51(34mg、91%)を得た。

    【0352】

    【数44】

    【0353】 (実施例46)

    【0354】

    【化117】

    【0355】 CH 2 Cl 2 (0.4ml)中の43(33mg、0.0557ml)の溶液に、tran
    s-3-トリフルオロメチルシンナモイルクロリド(9.52ml、0.0557ml
    )及びピリジン(4.5ml、0.0557ml)を0℃にて添加した。 反応混合物を1時間撹拌した後、溶液をCH 2 Cl 2 (5ml)で希釈し、0.1NのHCl(
    3ml)で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、ヘキサン:
    酢酸エチル=1:2)によって精製し、白色固体として52(40mg、92%)
    を得た。

    【0356】

    【数45】

    【0357】 (実施例47)

    【0358】

    【化118】

    【0359】 CH 2 Cl 2 (0.2ml)中の43(10mg、0.0169ml)の溶液に、無水トリフルオロ酢酸(2.38μl、0.0169ml)を23℃にて添加した。 反応混合物を5時間撹拌した後、該溶液をCH 2 Cl 2 (5ml)で希釈し、0.1N
    のHCl(3ml)で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2
    ヘキサン:酢酸エチル=3:2)によって精製し、白色固体として53(10.
    7mg、93%)を得た。

    【0360】

    【数46】

    【0361】 (実施例48)

    【0362】

    【化119】

    【0363】 CH 2 Cl 2 (0.2ml)中の19(11mg、0.0169ml)の溶液に、無水トリフルオロ酢酸(2.38μl、0.0169ml)を23℃にて添加した。 反応混合物を5時間撹拌した後、該溶液をCH 2 Cl 2 (5ml)で希釈し、0.1N
    のHCl(3ml)で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2
    ヘキサン:酢酸エチル=3:2)によって精製し、白色固体として54(10.
    7mg、93%)を得た。

    【0364】

    【数47】

    【0365】 (実施例49)

    【0366】

    【化120】

    【0367】 CH 2 Cl 2 (0.2ml)中の54(100mg、0.415ml)の溶液に、酢酸(40ml)、(PPh 32 PdCl 2 (8.4mg、0.012ml)、及びBu 3
    nH(157mg、0.56ml)を23℃にて添加した。 この温度にて2時間撹拌した後、反応物をフラッシュカラム(SiO 2 、ヘキサンからヘキサン:酢酸エチル=2:1への傾斜)のパッドに注入し、白色固体として55(90mg、96%)
    を得た。

    【0368】

    【数48】

    【0369】 (実施例50)

    【0370】

    【化121】

    【0371】 CH 2 Cl 2 (1.44ml)中の17(200mg、0.288ml)の溶液に、トリフルオロ酢酸(888ml、11.53ml)を添加し、反応混合物を23℃にて4時間撹拌した。 反応を0℃にて飽和重炭酸水素ナトリウム水溶液(60ml)でクエンチし、酢酸エチルで抽出した(2×70ml)。 混合有機層を乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空中で濃縮して、白色固体として56(147mg、93%)
    を得た。 これを更に精製することなく続く反応に使用した。

    【0372】

    【数49】

    【0373】 (実施例51)

    【0374】

    【化122】

    【0375】 CH 2 Cl 2 (0.4ml)中の56(10mg、0.018ml)の溶液に、フェニルイソチオシアネート(13ml、0.109ml)を添加し、反応物を23℃にて1.5時間撹拌した。 該混合物を真空中で濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、ヘキサンから1:1のヘキサン:酢酸エチルへの傾斜)によって精製し、白色固体として57(8mg、65%)を得た。

    【0376】

    【数50】

    【0377】 (実施例52)

    【0378】

    【化123】

    【0379】 CH 2 Cl 2 (0.5ml)中の57(45mg、0.065ml)の溶液に、アセチルクロリド(4.67ml、0.065ml)及びピリジン(5.3ml、0.065
    ml)を0℃にて添加した。 反応混合物を3時間撹拌した後、該溶液をCH 2 Cl 2 (10ml)で希釈し、0.1NのHCl(5ml)で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(RP−18、CH 3 CN:H 2 O=40:60)によって精製し、白色固体として58(14mg、28%)を得た。

    【0380】

    【数51】

    【0381】 (実施例53)

    【0382】

    【化124】

    【0383】 ジオキサン(1ml)中の57(130mg、0.189ml)の溶液に、5.3N
    のHCl/ジオキサン(1.87ml)を添加し、反応物を23℃にて4時間撹拌した。 その後、CH 2 Cl 2 (15ml)及びH 2 O(10ml)をこの反応物に添加し、有機層をデカントした。 水相を0℃の飽和重炭酸水素ナトリウム水溶液(6
    0ml)(pH=8)で塩基性化した後、酢酸エチル(2×50ml)で抽出した。
    混合有機抽出物を乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空中で濃縮して、白色固体として59(63mg、70%)を得た。

    【0384】

    【数52】

    【0385】 (実施例54)

    【0386】

    【化125】

    【0387】 CH 2 Cl 2 (0.3ml)中の43(20mg、0.0338mmol)の溶液に、シンナモイルクロリド(5.63mg、0.0338mmol)及びピリジン(2.73
    ml、0.0338mmol)を0℃にて添加した。 反応混合物を1時間撹拌した後、
    溶液をCH 2 Cl 2 (10ml)で希釈し、0.1NのHCl(5ml)で洗浄した。
    有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、EtOAc:MeOH=20:
    1)によって精製し、白色固体として60(22mg、90%)を得た。

    【0388】

    【数53】

    【0389】 (実施例55)

    【0390】

    【化126】

    【0391】 CH 2 Cl 2 (0.3ml)中の45(19mg、0.0364mmol)の溶液に、ヘプタフルオロブチリルクロリド(5.44mg、0.0364mmol)及びピリジン(2.95ml、0.0364mmol)を0℃にて添加した。 反応混合物を1時間撹拌した後、溶液をCH 2 Cl 2 (10ml)で希釈し、0.1NのHCl(5ml)で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、EtOAc:MeO
    H=20:1)によって精製し、白色固体として61(11.7mg、45%)を得た。

    【0392】

    【数54】

    【0393】 (実施例56)

    【0394】

    【化127】

    【0395】 CH 2 Cl 2 (0.3ml)中の43(24mg、0.04mmol)の溶液に、ブチリルクロリド(4.15ml、0.04mmol)及びピリジン(3.28ml、0.04
    mmol)を0℃にて添加した。 反応混合物を1時間撹拌した後、溶液をCH 2 Cl 2 (10ml)で希釈し、0.1NのHCl(5ml)で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、EtOAc:MeOH=20:1)によって精製し、白色固体として62(24mg、90%)を得た。

    【0396】

    【数55】

    【0397】 (実施例57)

    【0398】

    【化128】

    【0399】 CH 2 Cl 2 (0.3ml)中の43(19mg、0.0364mmol)の溶液に、シンナモイルクロリド(6.06mg、0.0364mmol)、及びピリジン(2.9
    5ml、0.0364mmol)を0℃にて添加した。 反応混合物を1時間撹拌した後、溶液をCH 2 Cl 2 (10ml)で希釈し、0.1NのHCl(5ml)で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 、EtOAc:MeOH=20
    :1)によって精製し、白色固体として63(20.1mg、85%)を得た。

    【0400】

    【数56】

    【0401】 実施例58

    【0402】

    【化129】

    【0403】 CH 2 Cl 2 (0.3ml)中の43の溶液(20mg、0.0338mmol
    )に、3−クロロプロピニルクロリド(3.22ml、0.0338mmol)
    及びピリジン(2.73ml、0.0388mmol)を0℃で添加した。 反応混合物を、1時間攪拌した後、溶液をCH 2 Cl 2で(10ml)希釈し、0.1
    N HCl(5ml)で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーで(
    SiO 2 、EtOAc:MeOH 20:1)によって生成し、白色固体として64を得た(20.5mg、89%)。

    【0404】

    【数57】

    【0405】 実施例59

    【0406】

    【化130】

    【0407】 CH 2 Cl 2 (0.3ml)中の43の溶液(19mg、0.0364mmol
    )に、ブチリルクロリド(3.78ml、0.0364mmol)及びピリジン(2.95ml、0.0364mmol)を0℃で添加した。 反応混合物を、1
    時間攪拌した後、溶液をCH 2 Cl 2で(10ml)希釈し、0.1N HCl(
    5ml)で洗浄した。 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーで(SiO 2 、E
    tOAc:MeOH 20:1)によって生成し、白色固体として64を得た(
    19mg、87%)。

    【0408】

    【数58】

    【0409】 実施例60

    【0410】

    【化131】

    【0411】 CH 3 CN/H 2 O(1.5ml/0.5ml)中の50の溶液(31.7mg
    、0.044mmol)に、AgNO 3 (225mg、1.32mmol)を添加し、反応混合物を、23℃17時間攪拌した。 ついで、食塩水(10ml)と飽和NaHCO 3水(10ml)を0℃で添加し、混合物を15分間攪拌し、セライトのパッドを通して濾過し、CH 2 Cl 2 (20ml)で洗浄した。 溶液をデカンタし、有機層を乾燥させ、真空中で濃縮した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーで(SiO 2 、EtOAc:MeOH 5:1)によって生成し、白色固体として66を得た(16mg、51%)。

    【0412】

    【数59】

    【0413】 実施例61

    【0414】

    【化132】

    【0415】 CH 3 CN/H 2 O(1.5ml/0.5ml)中の53の溶液(57mg、0
    . 0828mmol)に、AgNO 3 (650mg、3.81mmol)を添加し、反応混合物を、23℃24時間攪拌した。 ついで、食塩水(10ml)と飽和NaHCO 3水(10ml)を0℃で添加し、混合物を15分間攪拌し、セライトのパッドを通して濾過し、CH 2 Cl 2 (20ml)で洗浄した。 溶液をデカンタし、有機層を乾燥させ、真空中で濃縮した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーで(SiO 2 、EtOAc:MeOH 5:1)によって生成し、白色固体として67を得た(28mg、50%)。

    【0416】

    【数60】

    【0417】 実施例62

    【0418】

    【化133】

    【0419】 CH 3 CN/H 2 O(1.5ml/0.5ml)中の48の溶液(32mg、0
    . 0529mmol)に、AgNO 3 (270mg、1.58mmol)を添加し、反応混合物を、23℃24時間攪拌した。 ついで、食塩水(10ml)と飽和NaHCO 3水(10ml)を0℃で添加し、混合物を15分間攪拌し、セライトのパッドを通して濾過し、CH 2 Cl 2 (20ml)で洗浄した。 溶液をデカンタし、有機層を乾燥させ、真空中で濃縮した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーで(SiO 2 、EtOAc:MeOH 5:1)によって生成し、白色固体として68を得た(18mg、56%)。

    【0420】

    【数61】

    【0421】 実施例63

    【0422】

    【化134】

    【0423】 CH 3 CN/H 2 O(1.5ml/0.5ml)中の51の溶液(27mg、0
    . 04mmol)に、AgNO 3 (204mg、1.19mmol)を添加し、
    反応混合物を、23℃24時間攪拌した。 ついで、食塩水(10ml)と飽和N
    aHCO 3水(10ml)を0℃で添加し、混合物を15分間攪拌し、セライトのパッドを通して濾過し、CH 2 Cl 2 (20ml)で洗浄した。 溶液をデカンタし、有機層を乾燥させ、真空中で濃縮した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーで(SiO 2 、EtOAc:MeOH 5:1)によって生成し、白色固体として69を得た(10mg、38%)。

    【0424】

    【数62】

    【0425】 実施例64

    【0426】

    【化135】

    【0427】 CH 3 CN/H 2 O(1.5ml/0.5ml)中の63の溶液(15mg、0
    . 023mmol)に、AgNO 3 (118mg、0.691mmol)を添加し、反応混合物を、23℃24時間攪拌した。 ついで、食塩水(10ml)と飽和NaHCO 3水(10ml)を0℃で添加し、混合物を15分間攪拌し、セライトのパッドを通して濾過し、CH 2 Cl 2 (20ml)で洗浄した。 溶液をデカンタし、有機層を乾燥させ、真空中で濃縮した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーで(SiO 2 、EtOAc:MeOH 5:1)によって生成し、白色固体として70を得た(20.1mg、85%)。

    【0428】

    【数63】

    【0429】 実施例65

    【0430】

    【化136】

    【0431】 CH 3 CN/H 2 O(1.5ml/0.5ml)中の65の溶液(25mg、0
    . 042mmol)に、AgNO 3 (215.56mg、1.269mmol)
    を添加し、反応混合物を、23℃24時間攪拌した。 ついで、食塩水(10ml
    )と飽和NaHCO 3水(10ml)を0℃で添加し、混合物を15分間攪拌し、セライトのパッドを通して濾過し、CH 2 Cl 2 (20ml)で洗浄した。 溶液をデカンタし、有機層を乾燥させ、真空中で濃縮した。 残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーで(SiO 2 、EtOAc:MeOH 5:2)によって生成し、白色固体として71を得た(16mg、65%)。

    【0432】

    【数64】

    【0433】 醗酵方法 実施例A 1%グルコース;0.25%ウシ抽出物;0.5%バクトペプトン;0.25
    %NaCl;0.8%CaCO 3を含むシード培地YMP3に、0.1%の凍結された増殖可能な微生物Pseudomonas FluorescensのA2−2株のストックを接種し、回転振とう機(250rpm)で27℃でインキュベートした。 30時間のインキュベーション後、シード培養を、2%デキストロース;4%マンニトール、2%乾燥ビール酵母(Vitalevor(登録商標) Biolux、ベルギー);1%(
    NH 42 SO 4 ;0.04%K 2 HPO 4 ;0.8KCl;0.001%FeCl 3 ;0.1%L−Tyr;0.8%CO 3 Ca;0.05%PPG−2000;0
    . 2%消泡シリコーン(ASSAF−100、RHODIA 英国)からなる生産培地の入った攪拌容器ファーメンターへ添加した。 滅菌を122℃で30分間行なった。 接種容量は、2%(v/v)であった。 温度は27℃(0乃至16時間)及び16時間から最終プロセス(41時間)まで24℃であった。 溶解酸素圧力は25%までであった。 pHは、希硫酸で、28時間から最終プロセスまで6.0に制御した。 過圧力は0.5barであった。 1%マンニトール又はソルビトールを16時間から最終プロセスまで(2日間のランニング)添加し、3日間の醗酵プロセスの間2%を添加した。 41又は64時間後、醗酵ブロスは、safracin B回収、又は、safracin B-シアノの回収のために清澄化ブロスでのKCN処理のため、抽出されなければならない。

    【0434】 実施例B 粗抽出物からのsafracin Bシアノの取得 pH6での醗酵ブロスからの清澄化又は濾過は固形を除く。 清澄化ブロスは、
    希水酸化ナトリウムでpH9.5に調整し、2:1(v/v)酢酸エチル、メチレンクロリド、酢酸ブチルで二度抽出した。 20'の間、攪拌溶液内で抽出を行ない、混合物の温度を8乃至10℃に保持した。 2つの相を、液−液遠心分離で分離した。 有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、又は凍結させ、ついで氷を除去するために濾過した。 この有機相(酢酸エチル層)を蒸発させ、油−粗抽出物を得た。

    【0435】 清澄化ブロスからのsafracin Bの取得 pH6での醗酵ブロスからの清澄化又は濾過は固形を除く。 清澄化ブロスは、
    濃酢酸でpH3.9に調整し、清澄化ブロスへKCNを1リットル当たり0.5グラム添加し、攪拌しながら1時間20℃でインキュベートした。 ついで、温度を1
    5度に下げpHを希水酸化ナトリウムで9.5に調整し、2:1.5(v/v)
    酢酸エチルで抽出した。 20分間、攪拌溶液内で抽出を行ない、混合物の温度を8乃至10℃に保持した。 2つの相を、液−液遠心分離で分離した。 有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。 この有機相(酢酸エチル層)を蒸発させ、油−
    粗抽出物を得た。 この抽出物を、フラッシュカラムクロマトグラフィーで(SiO 2 、勾配20:1から10:から5:1 酢酸エチル:メタノール)精製し、定量的に化合物2を淡黄色固体として得た。

    【0436】

    【数65】

    【0437】 実施例D デキストロース(2%)、マンニトール(4%)、乾燥ビール酵母(2%)、
    硫酸アンモニウム(1%)、第2リン酸カリウム(0.04%)、塩化カリウム(0.8%)、塩化鉄(III)6水和物(0.001%)、L-チロシン(0.1
    %)、炭酸カルシウム(0.8%)、ポリ(プロピレングリコール)−2000
    (0.05%)、消泡ASSAF−1000(0.2%)からなる培地(50l
    )を、全容量75lのジャーファーメンターに注ぎ、滅菌後、A2−2株(FE
    RMBP−14)のシード培養(2%)を接種し、攪拌しながら通気培養し、2
    7℃乃至24℃で64時間行なった(1分間に75lの通気及び350乃至50
    0rpmの攪拌)。 pHは、27時間から最終プロセスまで、希硫酸の自動フィードにより制御した。 2%マンニトールを16時間から最終プロセスまで添加した。 こうして得られた培養した培地(45l)を、遠心分離により細胞を除去した後に、希水酸化ナトリウムでpH9.5に調整し、25リットルの酢酸エチルで2度抽出した。 混合を攪拌容器内で8℃20分間行なった。 2つの相を、液−
    液遠心分離で分離した。 有機相を−20℃で凍結し、氷を除去するために濾過し、氷を蒸発させ、40gの油−濃色粗抽出物を得た。 シアニド基の導入と精製の後、3.0グラムのsafracin Bシアノを得た。

    【0438】 実施例E デキストロース(2%)、マンニトール(4%)、乾燥ビール酵母(2%)、
    硫酸アンモニウム(1%)、第2リン酸カリウム(0.02%)、塩化カリウム(0.2%)、塩化鉄(III)6水和物(0.001%)、L-チロシン(0.1
    %)、炭酸カルシウム(0.8%)、ポリ(プロピレングリコール)−2000
    (0.05%)、消泡ASSAF−1000(0.2%)からなる培地(50l
    )を、全容量75lのジャーファーメンターに注ぎ、滅菌後、A2−2株(FE
    RMBP−14)のシード培養(2%)を接種し、攪拌しながら通気培養し、2
    7℃乃至24℃で41時間行なった(1分間に75lの通気及び350乃至50
    0rpmの攪拌)。 pHは、28時間から最終プロセスまで、希硫酸の自動フィードにより制御した。 1%マンニトールを16時間から最終プロセスまで添加した。 こうして得られた培養した培地(45l)を、遠心分離により細胞を除去した後に、200mlの濃酢酸でpH3.9に調整し、25グラムのシアン化カリウム97%を添加し、20℃1時間攪拌後、1500mlの10%水酸化ナトリウム水溶液でpHを9.5に調整した。 ついで35リットルの酢酸エチルで抽出した。 混合を攪拌容器内で8℃20分間行なった。 2つの相を、液−液遠心分離で分離した。 有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて60gの油−
    濃色粗抽出物を得た。 クロマトグラフィーの後、4.9グラムのsafracin Bシアノを得た。

    【0439】

    【参考文献2】

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 7識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 515/22 C07D 515/22 (31)優先権主張番号 9923632.5 (32)優先日 平成11年10月6日(1999.10.6) (33)優先権主張国 イギリス(GB) (31)優先権主張番号 0001063.7 (32)優先日 平成12年1月17日(2000.1.17) (33)優先権主張国 イギリス(GB) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 マルタ・ペレス スペイン・E−28760・マドリード・トレ ス・カントス・ポリゴノ・インデュストリ アル・デ・トレス・カントス・カージェ・ デ・ラ・カレラ・3・ファルマ・マール・ ソシエダード・アノニマ (72)発明者 アンドレス・フランセス スペイン・E−28760・マドリード・トレ ス・カントス・ポリゴノ・インデュストリ アル・デ・トレス・カントス・カージェ・ デ・ラ・カレラ・3・ファルマ・マール・ ソシエダード・アノニマ (72)発明者 カロリナ・フェルナンデス スペイン・E−28760・マドリード・トレ ス・カントス・ポリゴノ・インデュストリ アル・デ・トレス・カントス・カージェ・ デ・ラ・カレラ・3・ファルマ・マール・ ソシエダード・アノニマ (72)発明者 ホセ・ルイス・チチャーロ スペイン・E−28760・マドリード・トレ ス・カントス・ポリゴノ・インデュストリ アル・デ・トレス・カントス・カージェ・ デ・ラ・カレラ・3・ファルマ・マール・ ソシエダード・アノニマ (72)発明者 ピラール・ガジェーゴ スペイン・E−28760・マドリード・トレ ス・カントス・ポリゴノ・インデュストリ アル・デ・トレス・カントス・カージェ・ デ・ラ・カレラ・3・ファルマ・マール・ ソシエダード・アノニマ (72)発明者 マリア・サルスエロ スペイン・E−28760・マドリード・トレ ス・カントス・ポリゴノ・インデュストリ アル・デ・トレス・カントス・カージェ・ デ・ラ・カレラ・3・ファルマ・マール・ ソシエダード・アノニマ (72)発明者 フェルナンド・デ・ラ・カージェ スペイン・E−28760・マドリード・トレ ス・カントス・ポリゴノ・インデュストリ アル・デ・トレス・カントス・カージェ・ デ・ラ・カレラ・3・ファルマ・マール・ ソシエダード・アノニマ (72)発明者 イグナシオ・マンサナーレス スペイン・E−28760・マドリード・トレ ス・カントス・ポリゴノ・インデュストリ アル・デ・トレス・カントス・カージェ・ デ・ラ・カレラ・3・ファルマ・マール・ ソシエダード・アノニマ Fターム(参考) 4C050 AA03 AA07 BB08 CC07 DD02 EE02 FF03 GG03 HH01 HH04 4C086 AA01 AA04 CB09 CB22 CB31 MA01 MA04 NA20 ZB26 ZB35

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