首页 / 专利分类库 / 有机化学 / 杂环化合物 / 含蝶啶环系的杂环化合物 / ·有1个氧原子直接连在位置4 / 新規な機能性ペプチド核酸モノマーとその製法

新規な機能性ペプチド核酸モノマーとその製法

专利类型 发明专利 法律事件
专利有效性 公开 当前状态
申请号 JP2002552895 申请日 2001-09-19
公开(公告)号 JPWO2002051797A1 公开(公告)日 2004-09-02
申请人 池田 壽文; 壽文 池田; 申请人类型 其他
发明人 池田 壽文; 壽文 池田; 齋藤 烈; 烈 齋藤; 文彦 北川; 文彦 北川; 第一发明人 池田 壽文
权利人 池田 壽文,壽文 池田 权利人类型 其他
当前权利人 池田 壽文,壽文 池田 当前权利人类型 其他
省份 当前专利权人所在省份: 城市 当前专利权人所在城市:
具体地址 当前专利权人所在详细地址: 邮编 当前专利权人邮编:
主IPC国际分类 C07C245/08 所有IPC国际分类 C07C245/08C07C269/06C07C271/20C07D207/404C07D221/06C07D311/16C07D311/80C07D475/02C07D487/04C09B11/08C09B11/24C09B69/00
专利引用数量 0 专利被引用数量 0
专利权利要求数量 0 专利文献类型 A1
专利代理机构 专利代理人
摘要 下記一般式(I)(式中、Aはであり、Bはであり、RはH、NO2、NH2、NHCbz、Br、F、ClまたはSO3Na2であり、nは1〜4の整数である)で表される化合物、および活性エステルとt−ブトキシカルボニルアミノエチルアミンまたはω−アミノ酸誘導体との反応を含むことを特徴とする、前記化合物の製造方法。
权利要求
  • 下記一般式(I)
    (式中、Aは
    であり、Bは
    であり、RはH、NO 、NH 、NHCbz、Br、F、ClまたはSO Na であり、nは1〜4の整数である。 ただし、Aが
    である場合、Bは
    である)で表される化合物。
  • t−ブトキシカルボニルアミノエチルアミンを機能性分子の誘導体と反応させ、機能性分子をPNAモノマーに導入することよりなる機能性PNAモノマーの製造方法であって、該機能性分子の誘導体が活性エステルであることを特徴とする、前記製造方法。
  • 活性エステルが、下記一般式(II)
    (式中、Aは
    であり、RはH、NO 、NH 、NHCbz、Br、F、ClまたはSO Na であり、nは1〜4の整数である)
    で表される基を、エステル結合を形成するカルボニル炭素に有することを特徴とする、請求項2に記載の製造方法。
  • 活性エステルが、ペンタフルオロフェノキシ基またはスクシンイミドオキシ基をカルボニル炭素に有することを特徴とする、請求項2または3に記載の製造方法。
  • 請求項3に記載の活性エステルを製造する方法であって、機能性分子のカルボン酸誘導体と、ペンタフルオロフェノキシ基またはスクシンイミドオキシ基を有する化合物との反応を含むことを特徴とする、前記方法。
  • 請求項5に記載の機能性分子のカルボン酸誘導体を製造する方法であって、機能性分子の誘導体と脂肪族カルボン酸との反応を含むことを特徴とする、前記方法。
  • 機能性分子から該機能性分子の誘導体を製造し、該機能性分子の誘導体から機能性分子のカルボン酸誘導体を製造し、該機能性分子のカルボン酸誘導体から活性エステルを製造し、該活性エステルから機能性PNAモノマーを製造することを含む、機能性分子から機能性PNAモノマーを製造する方法において、下記a)〜c):
    a)前記機能性分子のカルボン酸誘導体の製造において、機能性分子の誘導体と脂肪族カルボン酸とを反応させること;
    b)前記活性エステルの製造において、機能性分子のカルボン酸誘導体とペンタフルオロフェノキシ基またはスクシンイミドオキシ基を有する化合物とを反応させること;および、
    c)前記機能性PNAモノマーの製造において、t−ブトキシカルボニルアミノエチルアミンを、活性エステルである機能性分子の誘導体と反応させること;
    の1または2以上を含むことを特徴とする、前記方法。
  • 一般式(III)
    (式中、R は水素原子または炭素数1〜5の直鎖若しくは分枝鎖状のアルキル基、mは1〜11の整数を表す)
    で表されるω−アミノ酸誘導体を機能性分子の誘導体と反応させ、機能性分子をPNAモノマーに導入することよりなる機能性PNAモノマーの製造方法であって、該機能性分子の誘導体が活性エステルであることを特徴とする、前記製造方法。
  • 活性エステルが、下記一般式(II)
    (式中、Aは
    であり、RはH、NO 、NH 、NHCbz、Br、F、ClまたはSO Na であり、nは1〜4の整数である)
    で表される基を、直接または脂肪鎖あるいはペプチド鎖を介して、エステル結合を形成するカルボニル基に有することを特徴とする、請求項8に記載の製造方法。
  • 活性エステルが、ペンタフルオロフェノキシ基またはスクシンイミドオキシ基をカルボニル炭素に有することを特徴とする、請求項8または9に記載の製造方法。
  • 機能性分子から活性エステルを製造し、該活性エステルから機能性PNAモノマーを製造すること含む、機能性分子から機能性PNAモノマーを製造する方法において、前記機能性分子からの活性エステルの製造が、m−メチルレッドとスクシンイミドオキシ基を含む化合物とを反応させること、および/または前記活性エステルから機能性PNAモノマーの製造が、一般式(III)
    (式中、R は水素原子または炭素数1〜5の直鎖若しくは分枝鎖状のアルキル基、mは1〜11の整数を表す)
    で表されるω−アミノ酸誘導体を、活性エステルである機能性分子の誘導体と反応させ、機能性分子をPNAモノマーに導入すること、を含むこと特徴とする、前記方法。
  • 说明书全文

    技術分野
    本発明は、新規な構造を有する機能性ペプチド核酸モノマーおよびその製造方法に関する。
    背景技術
    核酸は生物の遺伝情報を司るDNAおよびRNAである。 これに対して、ペプチド核酸(PNA)とは、核酸の糖リン酸骨格をN−(2−アミノエチル)グリシン骨格に変換した修飾核酸である(図1)。 DNA/RNAの糖リン酸骨格は中性条件で負電荷を帯びていて相補鎖間の静電的な反発があるが、PNAの背骨構造はもともと電荷を持たないので静電的な反発がない。 そのためPNAは従来の核酸と比較して、高い二重鎖形成能をもち、高い塩基配列認識能を持つ。 さらにPNAは生体内ヌクレアーゼ・プロテアーゼに対し非常に安定で分解されないので、アンチセンス分子として遺伝子治療に応用することが検討されている。
    従来のDNAを媒体にしていた技術をPNA化することにより、これまで克服できなかったDNAの欠点を補うことが可能となった。 例えば、遺伝情報の体系的な解析を高速に且つ大量に行うための「DNAマイクロアレイ技術」および塩基配列を特異的に認識したことを蛍光発光により検出できるプローブとして最近開発された「モレキュラービーコン」に応用することが可能である。 これらはいずれも酵素耐性に乏しいDNAを媒体とするため、これらの技術を用いるに際しては厳密なサンプリングが要求される。 この要求を満たすことが、前記の技術を高度化する上での鍵となっている。
    一方PNAは酵素に対し完全な耐性を持つので、DNAマイクロアレイ技術およびモレキュラービーコンにおいてPNAをDNAに代用することによって、前記技術の欠点が克服され、さらに長所が引き出されるものと期待されている。
    DNAマイクロアレイ技術およびモレキュラービーコン以外にもPNA化することにより発展が期待される分野は数多いが、それらにおいてはPNAの効率的な機能化、すなわちPNAモノマーへの機能性分子の効率的な導入による新規なPNAモノマーの設計が必要である。
    PNAオリゴマーの合成方法には通常の固相ペプチド合成法を用いるので、PNAモノマーユニットをPNAの背骨構造によって分類すると、Fmoc型PNAモノマーユニットとtBoc型PNAモノマーユニットの2種類が含まれる(図2)。
    Fmoc型PNAモノマーユニットの合成方法は既に確立されており、しかもそのオリゴマーの合成は一般的なDNA自動合成機によって可能であるため、下記のルート

    によって、少量スケールでの合成が可能となっている。


    当初PNAには下記のようなtBoc型PNAモノマーユニット


    が採用され、その後より効率のよい合成方法


    が確立された。 しかし、前述したように取り扱いが容易なFmoc型が開発されたため、tBoc型の使用頻度は減少している。


    しかし、グアニン・チミン・シトシン・アデニン4種類の核酸塩基以外の機能性分子を導入する際、例えば光機能性分子を導入する際には、導入する機能性分子がアルカリ条件に不安定な場合が多いので、アルカリ条件を使用しないtBoc型PNA背骨構造の有用性は高い。 「t−ブトキシカルボニルアミノエチルアミン及びアミノ酸誘導体の製造方法」に関しては、本発明者らが特願2000−268638として既に特許出願中である。


    これ以外にも、光機能性オリゴPNAのモノマーユニットの合成例は過去に5例が知られている。 これら全てが上記ルートを用いているが、その収率については記載がないか、または極めて低いものでしかない(Peter E.Nielsen,Gerald Haaiman,Anne B.Eldrup PCT Int.Appl.(1998)WO 985295 A1 19981126,T.A.Tran,R.−H.Mattern,B.A.Morgan(1999)J.Pept.Res,53,134−145,Jesper Lohse et al.(1997)Bioconjugate Chem.,8,503−509,Hans−georg Batz,Henrik Frydenlund Hansen,et al.Pct Int.Appl.(1998)WO 9837232 A2 19980827,Bruce A� ��mitage,Troels Koch,et al.(1998)Nucleic Acid Res.,26,715−720,Hans−georg Batz,Henrik Frydenlund Hansen,et al.)。 また、用いられる化合物の構造がアルカリ性条件に比較的安定であることが特徴的であるため、アルカリ性条件に不安定な発色団が付くと、前記従来法と類似の方法、すなわち下記ルートA


    では効率良く合成できないと予想される。


    そのため、例えば光機能性PNAモノマーのような機能性PNAモノマーの開発とともに、PNAモノマーを効率的に機能化する技術の確立が強く望まれている。


    発明の開示


    したがって、本発明は、上記の問題を解消した新規な機能性PNAモノマーおよびその効率的な合成方法の提供を目的とする。


    本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記ルートB


    に示すように、PNA背骨構造にt−ブトキシカルボニルアミノエチルアミン誘導体6を用いて1のペンタフルオロフェニル基を含む活性エステル体5と縮合してほぼ定量的に光機能性PNAモノマー4を合成することに成功した。


    さらに本発明者らは、下記ルートC


    に示すように、PNA背骨構造にω−アミノ酸誘導体8を用いて1のペンタフルオロフェニル基を含む活性エステル体7と縮合してほぼ定量的に光機能性PNAモノマー4を合成することにも成功した。


    上記ルートBおよびCにより、本発明者らは、上記課題を解決することを見出し本発明を完成するに至った。


    すなわち本発明は、下記一般式(I)


    (式中、Aは


    であり、Bは


    であり、RはH、NO

    、NH

    、NHCbz、Br、F、ClまたはSO

    Na

    であり、nは1〜4の整数である。 ただし、Aが


    である場合、Bは


    である)で表される化合物に関する。


    また、本発明は、t−ブトキシカルボニルアミノエチルアミンを機能性分子の誘導体と反応させ、機能性分子をPNAモノマーに導入することよりなる機能性PNAモノマーの製造方法であって、該機能性分子の誘導体が活性エステルであることを特徴とする、前記製造方法に関する。


    さらに、本発明は、活性エステルが、下記一般式(II)


    (式中、Aは


    であり、RはH、NO

    、NH

    、NHCbz、Br、F、ClまたはSO

    Na

    であり、nは1〜4の整数である)


    で表される基を、エステル結合を形成するカルボニル炭素に有することを特徴とする、前記製造方法に関する。


    また、本発明は、活性エステルが、ペンタフルオロフェノキシ基またはスクシンイミドオキシ基をカルボニル炭素に有することを特徴とする、前記製造方法に関する。


    さらに、本発明は、活性エステルを製造する方法であって、機能性分子のカルボン酸誘導体と、ペンタフルオロフェノキシ基またはスクシンイミドオキシ基を有する化合物との反応を含むことを特徴とする、前記方法に関する。


    また、本発明は、機能性分子のカルボン酸誘導体を製造する方法であって、機能性分子の誘導体と脂肪族カルボン酸との反応を含むことを特徴とする、前記方法に関する。


    またさらに、本発明は、機能性分子から該機能性分子の誘導体を製造し、該機能性分子の誘導体から機能性分子のカルボン酸誘導体を製造し、該機能性分子のカルボン酸誘導体から活性エステルを製造し、該活性エステルから機能性PNAモノマーを製造することを含む、機能性分子から機能性PNAモノマーを製造する方法において、下記a)〜c):


    a)前記機能性分子のカルボン酸誘導体の製造において、機能性分子の誘導体と脂肪族カルボン酸とを反応させること;


    b)前記活性エステルの製造において、機能性分子のカルボン酸誘導体とペンタフルオロフェノキシ基またはスクシンイミドオキシ基を有する化合物とを反応させること;および、


    c)前記機能性PNAモノマーの製造において、t−ブトキシカルボニルアミノエチルアミンを、活性エステルである機能性分子の誘導体と反応させること;


    の1または2以上を含むことを特徴とする、前記方法に関する。


    さらにまた、本発明は、下記一般式(III)


    (式中、R

    原子または炭素数1〜5の直鎖若しくは分枝鎖状のアルキル基、mは1〜11の整数を表す)


    で表されるω−アミノ酸誘導体を機能性分子の誘導体と反応させ、機能性分子をPNAモノマーに導入することよりなる機能性PNAモノマーの製造方法であって、該機能性分子の誘導体が活性エステルであることを特徴とする、前記製造方法に関する。


    そして、本発明は、活性エステルが、下記一般式(II)


    (式中、Aは


    であり、RはH、NO

    、NH

    、NHCbz、Br、F、ClまたはSO

    Na

    であり、nは1〜4の整数である)


    で表される基を、直接または脂肪鎖あるいはペプチド鎖を介して、エステル結合を形成するカルボニル基に有することを特徴とする、前記製造方法に関する。


    そしてまた、本発明は、活性エステルが、ペンタフルオロフェノキシ基またはスクシンイミドオキシ基をカルボニル炭素に有することを特徴とする、前記製造方法に関する。


    そしてさらに本発明は、機能性分子から活性エステルを製造し、該活性エステルから機能性PNAモノマーを製造すること含む、機能性分子から機能性PNAモノマーを製造する方法において、前記機能性分子からの活性エステルの製造が、m−メチルレッドとスクシンイミドオキシ基を含む化合物とを反応させること、および/または前記活性エステルから機能性PNAモノマーの製造が、一般式(III)で表されるベンジルオキシカルボニル−ω−アミノ酸誘導体を、活性エステルである機能性分子の誘導体と反応させ、機能性分子をPNAモノマーに導入すること、を含むこと特徴とする、前記方法に関する。


    ここで、本発明による方法と従来の方法とを比較することによって本発明の特徴を詳細に説明する。


    tBoc型PNAモノマーユニット4の合成は通常下記のルートAが用いられる。


    即ち、1と2を脱水縮合して3を合成した後、3をアルカリ加水分解することにより4を得る方法である。 グアニン・チミン・シトシン・アデニン4種類の核酸塩基を導入する場合もこの方法を用いる。 これ以外の機能性分子(表1に挙げる既知化合物のこと)を導入する際にも、ルートAが用いられている。 ところが、一般に光機能性分子はアルカリ条件に不安定な場合が多いので、ルートAを用いると収率良く4を得ることができない。 そこで従来のPNA背骨構造2を用いて縮合するのではなく、2を先に加水分解した6を用いることにした。 6は1と同様な遊離カルボン酸基を内包しており分子内脱水縮合反応が引き起こる可能性があるため、DCCなどの縮合剤による直接的な脱水縮合反応は利用できない。 そこで1をペンタフルオロフェノールにて活性エステル体5に変換した後、6と反応させることにより6の遊離カルボン酸基と2級アミノ基が分子内縮合しないように工夫した(ルートB)。 これにより4が定量的に得られるようになった。 このように、光機能性分子を活性エステル化して6と反応させ4を合成する方法は前例がなく、今後の多種多様な光機能性PNAモノマーの合成に不可欠な手段であるといえる。


    また、ルートCに用いる、下記一般式(III)


    (式中、R

    は水素原子または炭素数1〜5の直鎖若しくは分枝鎖状のアルキル基、mは1〜11の整数を表す)


    で表されるベンジルオキシカルボニル−ω−アミノ酸誘導体には予めリンカー(カルボキシルアミノ酸)が結合しているため、当該誘導体は汎用性に富んでおり、活性エステル体を当該誘導体と反応させることによって、1工程で目的とする機能性PNAモノマーユニットが得られる。 しかも、ベンジルオキシカルボニル−ω−アミノ酸誘導体も、多くの市販品を用いることができる。 したがって、当該ルートCは、比較的高価な光機能性分子を対象とする場合に特に有効である。


    一方、スルホン酸クロリド系および立体障害が大きいメチルレッド等の光機能性分子のPNAモノマー化は、ルートBによってより好適に行われる。


    したがって、本発明のルートBおよびルートCによる合成法を適宜選択することによって、多種多様な機能性PNAモノマーを合成することができる。


    本発明によれば、例えば、Naphthalimide型、Flavin型、Dabcyl型、Biotin型、FAM型、Rhodamine型、TAMRA型、ROX型、HABA型、Pyrene型、Coumarin型のような光機能性モノマーユニットが得られる。 また、これら以外の光機能性モノマーユニットおよび光機能性モノマーユニット以外の機能性モノマーユニットを得ることも可能である。


    発明を実施するための形態


    光機能性モノマーユニットの合成に関しては、例えば化合物4aの合成、


    において従来は機能性分子のカルボン酸誘導体1aとPNA背骨構造2aを脱水縮合して3aを合成したあとで、アルカリ加水分解して目的の4aを得ていた(ルートA)。 ところが1aのフラビン骨格は酸には安定であるがアルカリ性条件で容易に分解し6,7−dimethylquinoxalinedioneになってしまうので、例え3aが合成できても4aを効率よく得ることは不可能である。 そこで1aを活性エステル体5aに変換して6aと反応させたところ、4aは85%の収率でほぼ定量的に反応が進行するようになった(ルートB)。


    また、化合物4bの合成


    において、ナフタルイミド誘導体3bも該当する1bと2bから44%の収率で得られたが、次のアルカリ加水分解により得られる4bはわずか4%であった(ルートA)。 そこで1bを活性エステル体5bに変換して6bと反応させたところ、4bは75%の収率で反応が進行するようになった(ルートB)。


    カルボン酸誘導体である1aおよび1bの製造には、脂肪族カルボン酸、好ましくは直鎖の脂肪族カルボン酸を用いる。


    また、PNAのアミノ基末端に導入するモノマーの製造には、スクシンイミド基を有する活性エステルが好適に用いられる。


    なお、ルートCに用いる一般式(III)のω−アミノ酸誘導体として、そのアミノ酸部分におけるカルボニル炭素上の炭素鎖の長さが炭素数1〜11のものが用いられるが、一般にPNAはDNAとのハイブリッドを期待しているので、立体的にDNAに類似している誘導化が望ましい。 この点を考慮すると、カルボキシルアミノ酸をリンカーとして利用する場合、アミノ酸部分がZ−グリシンであるものが最適である。


    光機能性オリゴPNAの合成方法としては、Fmoc法とtBoc法が用いられる。 Fmoc法はアルカリ性試薬による脱保護過程を含んでおり、光機能性オリゴPNAの設計には不適切である。 一方、tBoc法はその合成過程にアルカリ条件を使用しないので光機能性オリゴPNAの合成方法として適している。 したがって、本発明によるPNAモノマーをtBoc法に適用すれば、光機能性オリゴPNAの合成が効率的に行えるようになる。


    実施例


    以下に実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれに限られるものではない。


    (実施例1)


    2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル2−(5,7,8−トリメチル−1,3−ジオキソ−2,5−ジヒドロ−2,4−ジアザフェナジン−2−イル)アセテート(5a)の合成4a(100mg,318μmol)とPfpOH(70.2mg,381μmol)のDMF溶液(10mL)にEDC(73.2mg,382μmol)を0°Cで加え、この反応液を0°Cで1時間室温で12時間撹拌した。 この反応液を減圧濃縮し、残渣を水・クロロホルム系で分配抽出した。 有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮したあと、残渣をシリカゲルカラムクロマト法(2.5% MeOH/CHCl

    )により精製し5a(130mg,85%)を得た。

    H NMR(CDCl

    )δ 8.07(s,1H),7.44(s,1H),5.21(s,2H),4.14(s,3H),2.55(s,3H),2.45(s,3H);HRMS(FAB

    ,NBA/CH

    Cl

    )C

    21

    14

    [(M+H)

    ]の計算値は481.0934,実測値は481.0950;UV λmax(DMF)390,460(nm).


    (実施例2)


    2−(N−(2−((t−ブトキシ)カルボニルアミノ)エチル))−2−(5,7,8−トリメチル−1,3−ジオキソ(2,5−ジヒドロ−2,4−ジアザフェナジン−2−イル)アセチルアミノ)酢酸(4a)の合成5a(100mg,208μmol)と6a(45.4mg,208μmol)のDMF溶液(10mL)にジイソプロピルエチルアミン(36.3μL,208μmol)を加え、室温で15時間撹拌した。 これを減圧濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマト法(10−50% MeOH/CHCl

    )により精製し4a(130mg,85%)を得た。

    H NMR(CD

    OD)δ 7.94(s)及び7.86(s)(1H),7.80(s)及び7.75(s)(1H),5.03(s)及び4.88(s)(2H),4.17(s)及び4.13(s)(3H),3.64及び3.52(2H),3.38及び3.26(2H),2.58(s)及び2.56(s)(3H),2.46(s)及び2.44(s)(3H),1.46(s)及び1.41(s)(9H);HRMS(FAB

    ,NBA/CH

    Cl

    )C

    24

    31

    [(M+H)

    ]の計算値は515.2252,実測値は515.2273;UV λmax(DMF)390,460(nm).


    (実施例3)


    N−(4−ジメチルアミノアゾベンゼン−2'−カルボニル)グリシン(1c)の合成メチルレッド(1.35g,5mmol)とt−ブチルグリシン塩酸塩(880mg,5.25mmol)のDMF溶液(10mL)にトリエチルアミン(732μL,5.25mmol)を加えたあと、氷冷下DCC(1.13g,5.5mmol)を加え30分、さらに室温で15時間攪拌した。 反応液を濾過し濾液を減圧濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマト法(0−10% アセトン/CH

    Cl

    )により精製し、橙色針状晶として1cのt−ブチルエステル誘導体(1.05g,55%)を得た。 これ(765mg,2mmol)に蟻酸(50mL)を加え室温で2日攪拌し、減圧濃縮し蟻酸を除いたあと、残渣をシリカゲルカラムクロマト法(0−5% Acetone/CH

    Cl

    )により精製し、赤色針状晶として1c(549mg,84%)を得た。

    H NMR(CDCl

    )δ 9.99(brt,1H),8.40(d,J=8Hz,1H),7.89(d,J=9Hz,2H),7.84(d,J=8Hz,1H),7.56(t,J=8Hz,1H),7.49(t,J=8Hz,1H),6.75(d,J=9Hz,2H),4.42(d,J=5Hz,2H),3.10(s,6H);

    13 C NMR(CDCl

    )d 167.61,153.39,150.86,143.30,132.49,131.47,129.38,127.69,126.28,116.24,111.63,43.20,40.24.


    (実施例4)


    2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルN−(4−ジメチルアミノアゾベンゼン−2'−カルボニル)グリシネート(5c)の合成1c(326mg,1mmol)とPfpOH(276mg,1.5mmol)のDMF溶液(10mL)にDCC(308mg,1.5mmol)を氷冷下加え、この反応液を室温で15時間撹拌した。 反応液を濾過し濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマト法(0−5% アセトン/CH

    Cl

    )により精製し橙色粉末として5c(449mg,91%)を得た。

    H NMR(CDCl

    )δ 10.14(brt,1H),8.37(d,J=8Hz,1H),7.78(d,J=9Hz,2H),7.76(d,J=8Hz,1H),7.57(t,J=8Hz,1H),7.50(t,J=8Hz,1H),6.74(d,J=9Hz,2H),4.68(d,J=5Hz,2H),3.06(s,6H).


    (実施例5)


    2−(N−(2−((t−ブトキシ)カルボニルアミノ)エチル)−2−(4−ジメチルアミノアゾベンゼン−2'−カルボニルアミノ)アセチルアミノ)酢酸(4c)の合成5c(246mg,0.5mmol)と6(109mg,0.5mmol)のDMF溶液(5mL)にジイソプロピルエチルアミン(85μL,0.5mmol)を加え、室温で15時間撹拌した。 これを減圧濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマト法(0−30% MeOH/CH

    Cl

    )により精製し4c(225mg,72%)を得た。

    H NMR(CDCl

    )δ 9.99(s)及び9.85(s)(1H),8.3−7.6(m,4H),7.4−7.2(m,2H),6.67(s)及び6.59(s)(2H),5.62(s)及び5.27(s)(1H),4.35(s)及び4.20(s)(2H),3.99及び3.90(2H),3.5(brs)及び3.3(brs)(2H),3.2(brs)及び3.0(brs)(2H),2.99(s)及び2.87(s)(6H),1.25(brs,9H).


    1cから4cに至るルートは下記の通りであった。


    (実施例6)


    N−(4−ヒドロキシアゾベンゼン−2'−カルボニル)グリシン(1d)の合成HABA(1.21g,5mmol)とt−ブチルグリシン塩酸塩(880mg,5.25mmol)のDMF溶液(10mL)にトリエチルアミン(732μL,5.25mmol)を加えたあと、氷冷下DCC(1.13g,5.5mmol)を加え30分、さらに室温で15時間攪拌した。 反応液を濾過し濾液を減圧濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマト法(0−5% アセトン/CH

    Cl

    )により精製し、橙色粉末として1dのt−ブチルエステル誘導体(1.73g,97%)を得た。 これ(1.07g,3mmol)に蟻酸(50mL)を加え室温で2日攪拌し、減圧濃縮し蟻酸を除いたあと、残渣をシリカゲルカラムクロマト法(0−5% アセトン/CH

    Cl

    )により精製し、橙色粉末として1d(0.89g,99%)を得た。

    H NMR(CDCl

    )δ 10.45(brt,1H),8.88(brt,J=5Hz,1H),7.91(d,J=9Hz,2H),7.85(d,J=8Hz,1H),7.70(d,J=8Hz,1H),7.60(t,J=8Hz,1H),7.57(t,J=8Hz,1H),6.94(d,J=9Hz,2H),4.05(d,J=5Hz,2H);

    13 C NMR(CDCl

    )δ 171.18,166.44,161.54,149.13,145.34,133.20,131.09,130.18,129.61,125.86,116.00,115.88,41.60.


    (実施例7)


    2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルN−(4−ヒドロキシアゾベンゼン−2'−カルボニル)グリシネート(5d)の合成1d(299mg,1mmol)とPfpOH(276mg,1.5mmol)のDMF溶液(10mL)にDCC(308mg,1.5mmol)を氷冷下加え、この反応液を室温で15時間撹拌した。 反応液を濾過し濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマト法(0−5% アセトン/CH

    Cl

    )により精製し橙色粉末として5d(46mg,10%)を得た。

    H NMR(CDCl

    )δ 9.67(brs,1H),9.02(brt,1H),7.8−7.7(m,3H),7.6−7.5(m,2H),7.23(d,J=9Hz,1H),6.86(d,J=9Hz,2H),4.67(d,J=5Hz,2H).


    (実施例8)


    2−(N−(2−((t−ブトキシ)カルボニルアミノ)エチル)−2−(4−ヒドロキシアゾベンゼン−2'−カルボニルアミノ)アセチルアミノ)酢酸(4d)の合成5d(37mg,80μmol)と6(18mg,80μmol)のDMF溶液(5mL)にジイソプロピルエチルアミン(14μL,80μmol)を加え、室温で15時間撹拌した。 これを減圧濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマト法(0−30% MeOH/CH

    Cl

    )により精製し4d(13mg,33%)を得た。

    H NMR(CDCl

    )δ 9.77(s)及び9.59(s)(1H),8.26(s)及び8.14(s)(2H),7.9−7.6(m,2H),7.6−7.3(m,2H),7.0−6.6(m,2H),5.35(s)及び5.05(s)(1H),4.40(s)及び4.24(s)(2H),3.98(s,2H),3.6−3.3(m,2H),3.21(s)及び3.02(s)(2H),1.28(s)及び1.18(s)(9H).


    1dから4dに至るルートは下記の通りであった。


    (実施例9)


    FAM−Gly−

    Boc PNA−OHの合成Gly−

    Boc PNA−OH(30.3mg,0.10mmol)のdimethylformamide溶液(5mL)に5,6−FAM N−hydroxysuccinimide ester(50mg,0.11mmol)とtriethylamine(250μL,2.0mmol)を順番に加え、室温で15時間撹拌した。 反応終了後減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0−25% MeOH/dichloromethane)に付し、黄色粉末としてFAM−Gly−

    Boc PNA−OH(69.8mg,100%)を得た。 FABMS m/z 634[(M+H)

    ];HRMS(FAB

    )calcd for C

    32

    32

    11

    [(M+H)

    ]634.1959,observed 634.2034.


    (実施例10)


    TAMRA−Gly−

    Boc PNA−OHの合成Gly−

    Boc PNA−OH(5.8mg,21μmol)のdimethylformamide溶液(5mL)に5,6−TAMRA N−hydroxysuccinimide ester(5mg,9.5μmol)とtriethylamine(20μL,140μmol)を順番に加え、室温で15時間撹拌した。 反応終了後減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0−30% MeOH/dichloromethane)に付し、赤紫色粉末としてTAMRA−Gly−

    Boc PNA−OH(6mg,100%)を得た。 FABMS m/z 688[(M+H)

    ];HRMS(FAB

    )calcd for C

    36

    42

    [(M+H)

    ]688.2904,observed 688.2993.


    (実施例11)


    ROX−Gly−

    Boc PNA−OHの合成Gly−

    Boc PNA−OH(4.9mg,18μmol)のdimethylformamide溶液(5mL)に5,6−ROX N−hydroxysuccinimide ester(5mg,8μmol)とtriethylamine(20μL,140μmol)を順番に加え、室温で15時間撹拌した。 反応終了後減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0−30% MeOH/dichloromethane)に付し、紫色粉末としてROX−Gly−

    Boc PNA−OH(6mg,100%)を得た。 FABMS m/z 792[(M+H)

    ];HRMS(FAB

    )calcd for C

    44

    50

    [(M+H)

    ]792.3530,observed 792.3615.


    (実施例12)


    2,3,4,5,6−Pentafluorophenyl N−(4−Dimethylaminoazobenzene−2'−carbonyl)glycinate o−MR−Gly−OPfpの合成o−MR−Gly−OH(326mg,1mmol)とPfpOH(276mg,1.5mmol)のDMF溶液(10mL)にDCC(308mg,1.5mmol)を氷冷下加え、この反応液を室温で15時間撹拌した。 反応液を濾過し濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマト法(0−5% Acetone/CH

    Cl

    )により精製し橙色粉末としてo−MR−Gly−OPfp(449mg,91%)を得た。

    H NMR(CDCl

    )δ 10.14(brt,1H),8.37(d,J=8Hz,1H),7.78(d,J=9Hz,2H),7.76(d,J=8Hz,1H),7.57(t,J=8Hz,1H),7.50(t,J=8Hz,1H),6.74(d,J=9Hz,2H),4.68(d,J=5Hz,2H),3.06(s,6H).


    (実施例13)


    2−(N−(2−((tert−Butoxy)carbonylamino)ethyl)−2−(4−dimethylaminoazobenzene−2'−carbonylamino)acetylamino)acetic acid o−MR−Gly−

    Boc PNA−OHの合成o−MR−Gly−OPfp(246mg,0.5mmol)と

    Boc PNA−OH(109mg,0.5mmol)のDMF溶液(5mL)にdiisopropylethylamine(85μL,0.5mmol)を加え、室温で15時間撹拌した。 これを減圧濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマト法(0−30% MeOH/CH

    Cl

    )により精製しo−MR−Gly−

    Boc PNA−OH(225mg,72%)を得た。

    H NMR(CDCl

    )δ 9.99(s)and 9.85(s)(1H),8.3−7.6(m)(4H),7.4−7.2(m)(2H),6.67(s)and 6.59(s)(2H),5.62(s)and 5.27(s)(1H),4.35(s)and 4.20(s)(2H),3.99 and 3.90(2H),3.5(brs)and 3.3(brs)(2H),3.2(brs)and 3.0(brs)(2H),2.99(s)and 2.87(s)(6H),1.25(brs,9H).


    (実施例14)


    2−(N−(2−((tert−Butoxy)carbonylamino)ethyl)−2−(4−dimethylaminoazobenzene−4'−carbonylamino)acethylamino)acetic acid Dabcyl−Gly−

    Boc PNA−OH(p−MR−Gly−

    Boc PNA−OH)の合成Gly−

    Boc PNA−OH(100mg,0.39mmol)のdimethylformamide溶液(10mL)にdabcyl N−hydroxysuccinimide ester(145mg,0.40mmol)とtriethylamine(600μL,4.5mmol)を順番に加え、室温で15時間撹拌した。 反応終了後減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0−4% MeOH/dichloromethane)に付し、赤褐色粉末としてDabcyl−Gly−

    Boc PNA−OH(184mg,90%)を得た。

    H NMR(DMSO−d6)δ 8.18(d,J=7Hz,2H),7.91(d,J=7Hz,2H),7.88(d,J=7Hz,2H),6.77(d,J=7Hz,2H),5.76(s)and 5.30(s)(2H),4.22(brs)and 4.05(brs)(2H),3.73(brs)and 3.49(brs)(2H),3.47(brs)and 3.29(brs)(2H),1.26(s,9H);FABMS m/z 527[(M+H

    ].


    (実施例15)


    N−(4−Hydroxyazobenzene−2'−carbonyl)glycine HABA−Gly−OHの合成HABA(1.21g,5mmol)とt−ブチルグリシン塩酸塩(880mg,5.25mmol)のDMF溶液(10mL)にトリエチルアミン(732μL,5.25mmol)を加えたあと、氷冷下DCC(1.13g,5.5mmol)を加え30分、さらに室温で15時間攪拌した。 反応液を濾過し濾液を減圧濃縮して、残渣をシリカゲルカラムクロマト法(0−5% Acetone/CH

    Cl

    )により精製し、橙色粉末としてHABA−Gly−OHのt−ブチルエステル誘導体(1.73g,97%)を得た。 これ(1.07g,3mmol)に蟻酸(50mL)を加え室温で2日攪拌し、減圧濃縮し蟻酸を除いたあと、残渣をシリカゲルカラムクロマト法(0−5% Acetone/CH

    Cl

    )により精製し、橙色粉末としてHABA−Gly−OH(0.89g,99%)を得た。

    H NMR(CDCl

    )δ 10.45(brt,1H),8.88(brt,J=5Hz,1H),7.91(d,J=9Hz,2H),7.85(d,J=8Hz,1H),7.70(d,J=8Hz,1H),7.60(t,J=8Hz,1H),7.57(t,J=8Hz,1H),6.94(d,J=9Hz,2H),4.05(d,J=5Hz,2H);

    13 C NMR(CDCl

    )δ 171.18,166.44,161.54,149.13,145.34,133.20,131.09,130.18,129.61,125.86,116.00,115.88,41.60.


    (実施例16)


    2,3,4,5,6−Pentafluorophenyl N−(4−Hydroxyazobenzene−2'−carbonyl)glycinate HABA−Gly−OPfpの合成HABA−Gly−OH(299mg,1mmol)とPfpOH(276mg,1.5mmol)のDMF溶液(10mL)にDCC(308mg,1.5mmol)を氷冷下加え、この反応液を室温で15時間撹拌した。 反応液を濾過し濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマト法(0−5% Acetone/CH

    Cl

    )により精製し橙色粉末としてHABA−Gly−OPfp(46mg,10%)を得た。

    H NMR(CDCl

    )δ 9.67(brs,1H),9.02(brt,1H),7.8−7.7(m,3H),7.6−7.5(m,2H),7.23(d,J=9Hz,1H),6.86(d,J=9Hz,2H),4.67(d,J=5Hz,2H).


    (実施例17)


    2−(N−(2−((tert−Butoxy)carbonylamino)ethyl)−2−(4−hydroxyazobenzene−2'−carbonylamino)acethylamino)acetic acid HABA−Gly−

    Boc PNA−OHの合成HABA−Gly−OPfp(37mg,80μmol)と

    Boc PNA−OH(18mg,80μmol)のDMF溶液(5mL)にdiisopropylethylamine(14mL,80μmol)を加え、室温で15時間撹拌した。 これを減圧濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマト法(0−30% MeOH/CH

    Cl

    )により精製しHABA−Gly−

    Boc PNA−OH(13mg,33%)を得た。

    H NMR(CDCl

    )δ 9.77(s)and 9.59(s)(1H),8.26(s)and 8.14(s)(2H),7.9−7.6(m,2H),7.6−7.3(m,2H),7.0−6.6(m,2H),5.35(s)and 5.05(s)(1H),4.40(s)and 4.24(s)(2H),3.98(s,2H),3.6−3.3(m,2H),3.21(s)and 3.02(s)(2H),1.28(s)and 1.18(s)(9H).


    (実施例18)


    2,3,4,5,6−Pentafluorophenyl 2−(5,7,8−trimethyl−1,3−dioxo−2,5−dihydro−2,4−diazaphenazin−2−yl)acetate Flavin−OPfpの合成Flavin(100mg,318μmol)とPfpOH(70.2mg,381μmol)のDMF溶液(10mL)にEDC(73.2mg,382μmol)を0°Cで加え、この反応液を0°Cで1時間室温で12時間撹拌した。 この反応液を減圧濃縮し、残渣を水・クロロホルム系で分配抽出した。 有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮したあと、残渣をシリカゲルカラムクロマト法(2.5% MeOH/CHCl

    )により精製しFlavin−OPfp(130mg,85%)を得た。

    H NMR(CDCl

    )δ 8.07(s,1H),7.44(s,1H),5.21(s,2H),4.14(s,3H),2.55(s,3H),2.45(s,3H);HRMS(FAB

    ,NBA/CH

    Cl

    )calcd for C

    21

    14

    [(M+H)

    ]481.0934,observed 481.0950;UV λmax(DMF)390,460(nm).


    (実施例19)


    2−(N−(2−((tert−Butoxy)carbonylamino)ethyl)−2−(5,7,8−trimethyl−1,3−dioxo(2,5−dihydro−2,4−di−azaphenazin−2−yl)acethylamino)acetic acid Flavin−

    Boc PNA−OHの合成Flavin−OPfp(100mg,208μmol)と

    Boc PNA−OH(45.4mg,208μmol)のDMF溶液(10mL)にdiisopropylethylamine(36.3μL,208μmol)を加え、室温で15時間撹拌した。これを減圧濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマト法(10−50% MeOH/CHCl

    )により精製しFlavin−

    Boc PNA−O� ��(130mg,85%)を得た。

    H NMR(CD

    OD)δ 7.94(s)and 7.86(s)(1H),7.80(s)and 7.75(s)(1H),5.03(s)and 4.88(s)(2H),4.17(s)and 4.13(s)(3H),3.64 and 3.52(2H),3.38 and 3.26(2H),2.58(s)and 2.56(s)(3H),2.46(s)and 2.44(s)(3H),1.46(s)and 1.41(s)(9H);HRMS(FAB

    ,NBA/CH

    Cl

    )calcd for C

    24

    31

    [(M+H)

    ]515.2252,observed 515.2273;UV λmax(DMF)390,460(nm).


    (実施例20)


    2',3',4',5',6'−Pentafluorophenyl 1,3−Dioxo−1H−benz[de]isoquinoline−2(3H)−acetate NI−OPfpの合成NI−OH(192mg,0.75mmol)とPfpOH(152mg,0.83mmol)のDMF溶液(5mL)にDCC(155mg,0.75mmol)を氷冷下加え、この反応液を室温で15時間撹拌した。 反応液を濾過し濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマト法(CH

    Cl

    )により精製し赤色粉末としてNI−OPfp(277mg,87%)を得た。

    H NMR(CDCl

    )δ 8.64(d,J=8Hz,2H),8.25(d,J=8Hz,2H),7.78(t,J=8Hz,2H),5.29(s,2H).


    (実施例21)


    2−(N−(2−((tert−Butoxy)carbonylamino)ethyl)−2−(1,3−dioxo−1H−benz[de]isoquinoline−2(3H))acethylamino)acetic acid NI−

    Boc PNA−OHの合成NI−OPfp(211mg,0.50mmol)と

    Boc PNA−OH(120mg,0.55mmol)のDMF溶液(10mL)にdiisopropylethylamine(87μL,0.50mmol)を加え、室温で15時間撹拌した。 これを減圧濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマト法(0−20% MeOH/CHCl

    )により精製しNI−

    Boc PNA−OH(130mg,85%)を得た。

    H NMR(DMSO−d

    )δ 8.47(m,4H),7.86(dd,J=8.3,7.3Hz,2H),4.73(s,2H);

    13 C NMR(CDCl

    )d 167.84,163.59,134.20,131.44,131.39,128.11,126.78,122.00,61.59,41.44,14.29;HRMS(FAB

    ,NBA/CH

    Cl

    )calculated for(C

    16

    13 NO

    )H

    284.2933,observed 456.1767;UV λmax(DMF)333nm.


    (実施例22)


    2',3',4',5',6'−Pentafluorophenyl 1,3−Dioxo−5−nitro−1H−benz[de]isoquinoline−2(3H)−acetate NI(NO

    )−OPfpの合成NI(NO

    )−OH(100mg,318μmol)とPfpOH(70.2mg,381μmol)のDMF溶液(10mL)にEDC(73.2mg,382μmol)を0°Cで加え、この反応液を0°Cで1時間室温で12時間撹拌した。 この反応液を減圧濃縮し、残渣を水・クロロホルム系で分配抽出した。 有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮したあと、残渣をシリカゲルカラムクロマト法(2.5% MeOH/CHCl

    )により精製しNI(NO

    )−OPfp(130mg,85%)を得た。

    H NMR(CDCl

    )δ 8.07(s,1H),7.44(s,1H),5.21(s,2H),4.14(s,3H),2.55(s,3H),2.45(s,3H);HRMS(FAB

    ,NBA/CH

    Cl

    )calcd for C

    21

    14

    [(M+H)

    ]481.0934,observed 481.0950;UV λmax(DMF)390,460(nm).


    (実施例23)


    2−(N−(2−((tert−Butoxy)carbonylamino)ethyl)−2−(1,3−dioxo−5−nitro−1H−benz[de]isoquinoline−2(3H))acethylamino)acetic acid NI(NO

    )−

    Boc PNA−OHの合成NI(NO

    )−OPfp(100mg,208μmol)と

    Boc PNA−OH(45.4mg,208μmol)のDMF溶液(10mL)にdiisopropylethylamine(36.3μL,208μmol)を加え、室温で15時間撹拌した。 これを減圧濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマト法(10−50% MeOH/CHCl

    )により精製しNI(NO

    )−

    Boc PNA−OH(130mg,85%)を得た。

    H NMR(CD

    OD)δ 7.94(s)and 7.86(s)(1H),7.80(s)and 7.75(s)(1H),5.03(s)and 4.88(s)(2H),4.17(s)and 4.13(s)(3H),3.64 and 3.52(2H),3.38 and 3.26(2H),2.58(s)and 2.56(s)(3H),2.46(s)and 2.44(s)(3H),1.46(s)and 1.41(s)(9H);HRMS(FAB

    ,NBA/CH

    Cl

    )calcd for C

    24

    31

    [(M+H)

    ]515.2252,observed 515.2273;UV λmax(DMF)390,460(nm).


    (実施例24)


    5−Acetylamino−1,3−dioxo−1H−benz[de]isoquinoline−2(3H)−acetic Acid NI(NHAc)−OHの合成NI(NH

    )−OH(100mg,0.37mmol)をpyridine(3mL)とAc

    O(3mL)に溶かし、室温で15時間撹拌した。 減圧濃縮したあとdichloromethaneで洗い、ろ過・乾燥させNI(NHAc)−OH(103.2mg,89%)を得た。

    H NMR(DMSO−d

    )δ 8.79(s,1H),8.61(s,1H),8.40(d,J=8Hz,1H),8.37(d,J=8Hz,1H),7.82(t,J=8Hz,1H),4.71(s,2H),2.16(s,3H).


    (実施例25)


    2',3',4',5',6'−Pentafluorophenyl 5−Acetylamino−1,3−dioxo−1H−benz[de]isoquinoline−2(3H)−acetate NI(NHAc)−OPfpの合成NI(NHAc)−OH(97mg,0.31mmol)とPfpOH(63mg,0.34mmol)のDMF溶液(5mL)にDCC(71mg,0.34mmol)を0°Cで加え、この反応液を0°Cで1時間室温で15時間撹拌した。 この反応液をろ過後減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマト法(0−20% acetone/CHCl

    )により精製しNI(NHAc)−OPfp(140mg,95%)を得た。

    H NMR(CDCl

    )δ 8.96(s,1H),8.53(d,J=7.7Hz,1H),8.32(d,J=1.6Hz,1H),8.20(d,J=7.7Hz,1H),(t,J=7.5Hz,2H),7.82(brs,1H),7.74(d,J=7.7Hz,1H),5.27(s,2H),2.28(s,3H).


    (実施例26)


    2−(N−(2−((tert−Butoxy)carbonylamino)ethyl)−2−(5−acetylamino−1,3−dioxo−1H−benz[de]isoquinoline−2(3H))acethylamino)acetic acid NI(NHAc)−

    Boc PNA−OHの合成NI(NHAc)−OPfp(140mg,0.29mmol)と

    Boc PNA−OH(67mg,0.30mmol)のDMF溶液(5mL)にdiisopropylethylamine(54μL,0.30mmol)を加え、室温で15時間撹拌した。 これを減圧濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマト法(2−20% MeOH/CHCl

    )により精製しNI(NHAc)−

    Boc PNA−OH(117mg,85%)を得た。

    H NMR(DMSO−d

    )δ 8.4−7.3(m,5H),5.05(brs)and 4.90(brs)(2H),3.76(brs)and 3.54(brs)(2H),3.64(s)and 3.49(s)(2H),3.54(brs)and 3.41(brs)(2H),2.15(s)and 2.04(s)(3H),1.48(s)and 1.45(s)(9H)


    (実施例27)


    Succinimidyl N−4−Dimethylaminoazobenzene−3'−carbonate m−MR−OSuの合成m−Methyl Red(m−MR−OH;110mg,0.41mmol)とN−hydroxysuccinimide(60mg,0.52mmol)のDMF溶液(7mL)にDCC(100mg,0.50mmol)を0°Cで加え、この反応液を30分したあと室温で15時間撹拌した。 この反応液をろ過し、減圧蒸留して、残渣をカラムクロマトグラフィー(CH

    Cl

    )に付して、橙色粉末としてm−MR−Osu(124mg;82%)を得た。

    H NMR(CDCl

    )δ 8.59(s,1H),8.13(t,J=9.1Hz,2H),7.90(d,J=9.1Hz,2H),7.61(t,J=7.9Hz,1H),6.77(d,J=9.1Hz,2H),3.11(s,6H),2.93(brs,4H).


    (実施例28)


    2−(N−(2−((tert−Butoxy)carbonylamino)ethyl)−2−(4−dimethylaminoazobenzene−3'−carbonylamino)acethylamino)acetic acid m−MR−Gly−

    Boc PNA−OHの合成Gly−

    Boc PNA−OH(50mg,0.18mmol)のDMF溶液(10mL)にm−MR−OSu(73mg,0.20mmol)とtriethylamine(350μL,2.7mmol)を順番に加え、室温で15時間撹拌した。 反応終了後減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0−10% MeOH/dichloromethane)に付し、橙色粉末としてm−MR−Gly−

    Boc PNA−OH(95mg,100%)を得た。

    H NMR(DMSO−d6)δ 8.26(s,1H),7.92(d,J=7.6Hz,2H),7.83(d,J=9.1Hz,2H),7.62(t,J=7.6Hz,1H),6.88(brt)and 6.74(brt)(1H),6.85(d,J=9.1Hz,2H),4.22(d,J=2.7Hz,2H),3.99(s)and 3.89(s)(2H),3.44(t,J=6.4Hz,1H),3.4−3.25(brs,4H),3.07(s,6H),1.39(s)and 1.37(s)(9H).


    (実施例29)


    2−(N−(2−((tert−Butoxy)carbonylamino)ethyl)−N'−((1−pyrenyl−n−butyl)glycyl))acetic acid Pyrene−Gly−

    Boc PNA−OHの合成Gly−

    Boc PNA−OH(25mg,0.09mmol)のDMF溶液(5mL)にPyrene−OSu(39mg,0.10mmol)とtriethylamine(138μL,1.0mmol)を順番に加え、室温で15時間撹拌した。 反応終了後減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0−10% MeOH/dichloromethane)に付し、淡黄色粉末としてPyrene−Gly−

    Boc PNA−OH(30mg,61%)を得た。 HRMS(FAB

    )calcd for C

    31

    35

    Na[(M+Na)

    ]568.2526,observed 568.2429.


    (実施例30)


    2−(N−(2−((tert−Butoxy)carbonylamino)ethyl)−2−(7−diethylaminocoumarin−3−carbonyl)glycyl)acetic acid Coumarin−Gly−

    Boc PNA−OHの合成Gly−

    Boc PNA−OH(12.7mg,0.046mmol)のDMF溶液(5mL)にcoumarin−OSu(15mg,0.042mmol)とtriethylamine(55.5μL,0.4mmol)を順番に加え、室温で15時間撹拌した。 反応終了後減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0−20% MeOH/dichloromethane)に付し、黄色粉末としてCoumarin−Gly−

    Boc PNA−OH(23mg,100%)を得た。

    H NMR(DMSO−d6)δ 8.68(s)and 8.66(s)(1H),7.70 and 7.69(each d,J=9.1Hz)(1H),6.89(brt)and 6.75(brt)(1H),6.80(d,J=9.1Hz,1H),6.62(s,1H),4.25(brd)and 4.07(brd)(2H),4.13(m,1H),3.98(s)and 3.89(s)(2H),3.48(q,J=6.8Hz,4H),3.35(m,2H),3.13(brq)and 3.07(brq)(2H),1.37(s)and 1.36(s)(9H),1.14(t,J=6.8Hz,6H).


    産業上の利用可能性


    本発明による新規な機能性PNAモノマーは、遺伝子治療などに用いられるPNAの構築に用いることができる。 また、本発明によれば、機能性PNAモノマーの、互いに相補的な2つの合成ルートB及びCによって、機能性分子のPNAへの効率的な導入が可能になる。 したがって、本発明は、Boc型モノマーユニットあるいはベンジルオキシカルボニル−ω−アミノ酸誘導体を用いた、機能性PNAモノマーユニットの工業的合成等の産業において利用することができる。


    【図面の簡単な説明】


    図1は、DNAとPNAの構造および荷電の状況の違いを表す図である。


    図2は、2種類のPNAモノマーユニットの構造を表す図である。

    QQ群二维码
    意见反馈