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【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は、医薬として有用な新規エタノールアミン誘導体およびそれらの医薬として許容される塩に関するものである。 背景技術 たとえば欧州特許出願公開第0211721号、同第0225415 号および同第0383686号に記載されているように、平滑筋の収縮に対する弛緩作用、鎮痙作用を有する若干のエタノールアミン誘導体が知られている。 発明の開示 この発明は、新規エタノールアミン誘導体およびそれらの医薬として許容される塩に関する。 より詳しくは、この発明は、腸選択的交感神経様作用および抗頻尿作用を有する新規エタノールアミン誘導体およびそれらの医薬として許容される塩、それらの製造法、それらを含有する医薬組成物ならびにヒトまたは動物において平滑筋の収縮により惹起される胃腸疾患の治療および/または予防にそれらを使用する方法、より詳しくは、過敏性腸症候群、胃炎、胃潰瘍、十二指潰瘍、 腸炎、胆のう症、胆管炎、尿結石などの場合の痙れんまたは運動機能亢進の治療および/または予防、神経性頻尿、神経因性膀胱障害、夜間頻尿、不安定膀胱、膀胱痙れん、慢性膀胱炎、慢性前立腺炎などの場合の頻尿、尿失禁などの排尿障害の治療および/または予防の方法に関する。 さらに、目的化合物は、肥満および緑内障の治療剤および/または予防剤として有用であると期待される。 この発明の一目的は、腸選択的交感神経様作用および抗頻尿作用を有する新規かつ有用なエタノールアミン誘導体およびそれらの医薬として許容される塩を提供することである。 この発明の他の目的は、該エタノールアミン誘導体およびそれらの塩の製造法を提供することである。 この発明の別の目的は、該エタノールアミン誘導体またはそれらの医薬として許容される塩を活性成分として含有する医薬組成物を提供することである。 この発明のさらに一つの目的は、該エタノールアミン誘導体またはそれらの医薬として許容される塩を用いて、ヒトまたは動物における上記疾患を治療および/または予防する方法を提供することである。 この発明の目的とするエタノールアミン誘導体は新規であり、次の一般式[I]で表わすことができる: 式中、 R1はアリールまたは複素環基を表わし、各々、ハロゲン、ヒドロキシ、保護されたヒドロキシ、アリールオキシ、低級アルコキシ、ハロ低級アルコキシ、ニトロ、シアノ、アミノまたはアシルアミノによって置換されていてもよく、 R 2は水素、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、低級アルキル(アシルによって置換されていてもよい)、低級アルケニル(アシルによって置換されていてもよい)、低級アルコキシ(アシルによって置換されていてもよい) またはアミノ(アシル低級アルキルによって置換されていてもよい)を表わし、 R
3は水素、N−保護基または低級アルキル(低級アルキルチオによって置換されていてもよい)を表わし、n は0〜3の整数を表わし、 太い実線は単結合また二重結合を表わす。
ただし、nが1のときは、 1) R 1が縮合芳香族炭化水素基または複素環基であり、各々、ハロゲン、ヒドロキシ、保護されたヒドロキシ、アリールオキシ、低級アルコキシ、ハロ低級アルコキシ、ニトロ、シアノ、アミノまたはアシルアミノによって置換されていてもよいか、 2) R 2がハロゲン、ニトロ、低級アルキル(アシルによって置換されていてもよい)、低級アルケニル(アシルによって置換されていてもよい)またはアミノ(アシル低級アルキルによって置換されていてもよい)であるか、 3) R 3がN−保護基または低級アルキル(低級アルキルチオによって置換されていてもよい)であるか、または 4) 太い実線は二重結合を表わすものとする。 そして、これらの医薬として許容される塩が含まれる。 目的化合物[I]またはその塩は、次の諸方法によって製造できる。 上記反応式中、R1 、R 2 、R 3 、nおよび太い実線は各々上に定義した通りであり、 R 2 aはエステル化されたカルボキシ置換低級アルキル、エステル化されたカルボキシ置換低級アルケニル、 エステル化されたカルボキシ置換低級アルコキシまたはエステル化されたカルボキシ低級アルキル置換アミノを、 R
2 bはカルボキシ置換低級アルキル、カルボキシ置換低級アルケニル、カルボキシ置換低級アルコキシまたはカルボキシ低級アルキル置換アミノを、 R 3 aはN−保護基または低級アルキル(低級アルキルチオによって置換されていてもよい)を、 R 2 cは低級アルコキシ(アシルによって置換されていてもよい)を、 R 4は低級アルキル(アシルによって置換されていてもよい)を、 Xは酸残基を、 R 2 dは、各々、カルバモイル(低級アルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アリールスルホニル、低級アルキルスルホニルまたは複素環によって置換されていてもよい)によって置換された低級アルキル、低級アルケニルまたは低級アルコキシあるいはカルバモイル(低級アルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アリールスルホニル、低級アルキルスルホニルまたは複素環基によって置換されていてもよい)低級アルキルによって置換されたアミノを、 R 3 bはN−保護基を、それぞれ表わす。 本明細の上記および以後の記載において、発明の範囲に包含されるべき種々の定義の好適な例を、以下に詳細に説明する。 「低級」なる表現は、とくに断わらない限り、炭素原子数1〜6の基を意味するためのものである。 好適な「ハロゲン」ならびに「ハロ低級アルコキシ」 なる表現中のハロとしては、弗素、塩素、臭素および沃素が挙げられ、そのうちでも好ましいのは塩素または臭素である。 好適な「低級アルキル」ならびに「アシル低級アルキル」および「低級アルキルチオ」なる表現中の低級アルキル部分としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第三級ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシルなどの、直鎖状または分枝鎖状のものが挙げられ、なかでも好ましいのはメチルまたはエチルである。 好適な「低級アルケニル」としては、エテニル、プロペニル、ペンテニル、イソプロペニル、ブテニル、ヘキセニルなどの、直鎖状または分枝鎖状のものが挙げられ、なかでも好ましいのはエテニルである。 好適な「低級アルコキシ」ならびに「ハロ低級アルコキシ」なる表現中の低級アルコキシ部分としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシなどの、直鎖状または分枝鎖状のものが挙げられ、なかでも好ましいのは、メトキシ、エトキシ、プロポキシまたはペンチルオキシである。 好適な「保護されたヒドロキシ」としては、低級アルコキシ低級アルコキシ[たとえばメトキシメトキシなど]、低級アルコキシ低級アルコキシ低級アルコキシ[たとえばメトキシエトキシメトキシなど]、置換または無置換アル低級アルコキシ[たとえばベンジルオキシ、ニトロベンジルオキシなど]などの置換低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ[たとえばアセトキシ、 プロピオニルオキシ、ピバロイルオキシなど]、アロイルオキシ[たとえばベンゾイルオキシ、フルオレンカルボニルオキシなど]、低級アルコキシカルボニルオキシ[たとえばメトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキシ、イソプロポキシカルボニルオキシ、ブトキシカルボニルオキシ、イソブトキシカルボニルオキシ、第三級ブトキシカルボニルオキシ、ペンチルオキシカルボニルオキシ、ヘキシルオキシカルボニルオキシなど]、置換または無置換アル低級アルコキシカルボニルオキシ[たとえばベンジルオキシカルボニルオキシ、ブロモベンジルオキシカルボニルオキシなど]などのアシルオキシ、トリ低級アルキルシリルオキシ[たとえばトリメチルシリルオキシなど] などが挙げられる。 好適な「アリール」ならびに「アリールオキシ」および「アリールスルホニル」なる表現中のアリール部分としては、フェニル、ナフチル、低級アルキル置換フェニル[たとえばトリル、キシリル、メシチル、クメニル、 ジ(第三級ブチル)フェニルなど]、インデニル、インダニルなどの、非縮合または縮合芳香族炭化水素基が挙げられ、なかでも好ましいのは、フェニル、ナフチルまたはインダニルである。 好適な「複素環基」としては、窒素原子、硫黄原子および酸素原子のなかから選ばれた少なくとも1個のヘテロ原子を含有するものであって、飽和または不飽和単環式または多環式複素環基が挙げられ、好ましい複素環基としては、1〜4個の窒素原子を含有する3〜6員不飽和複素単環基、たとえばピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル[たとえば4H−1,2, 4−トリアゾリル、1H−1,2,3−トリアゾリル、2H−1,2, 3−トリアゾリルなど]、テトラゾリル[たとえば1H− テトラゾリル、2H−テトラゾリルなど]など; 1〜4個の窒素原子を含有する3〜6員飽和複素単環基[たとえばピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジノ、ピペラジニルなど]; 1〜5個の窒素原子を含有する不飽和縮合複素環基、 たとえばインドリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾロピリダジニル[たとえばテトラゾロ〔1,5−b〕ピリダジニルなど]など; 1個の酸素原子を含有する3〜6員不飽和複素単環基、たとえばピラニル、フリルなど; 1〜2個の硫黄原子を含有する3〜6員不飽和複素単環基、たとえばチエニルなど; 1〜2個の酸素原子と1〜3の窒素原子とを含有する3〜6員不飽和複素単環基、たとえばオキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル[たとえば1,2,4− オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,5− オキサジアゾリルなど]など; 1〜2個の酸素原子と1〜3個の窒素原子とを含有する3〜6員飽和複素単環基[たとえばモルホリニルなど]; 1〜2個の酸素原子と1〜3個の窒素原子とを含有する不飽和縮合複素環基[たとえばベンゾフラザニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリルなど]; 1〜2個の硫黄原子と1〜3個の窒素原子とを含有する3〜6員不飽和複素単環基、たとえばチアゾリル、チアジアゾリル[たとえば1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4 −チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリルなど]など; 1〜2個の硫黄原子と1〜3個の窒素原子とを含有する3〜6員飽和複素単環基[たとえばチアゾリジニルなど]; 1〜2個の硫黄原子と1〜3個の窒素原子とを含有する不飽和縮合複素環基[たとえばベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリルなど]; 1〜2個の酸素原子を含有する不飽和縮合複素環基[たとえばベンゾフラニル、ベンゾジオキソリルなど] などが挙げられる。 該複素環基のなかでの好ましいものは、ピリジル、ベンゾフラザニルまたはベンゾジオキソリルである。 好適な「アシル」ならびに「アシルアミノ」および「アシル低級アルキル」なる表現中のアシル部分としては、カルボキシ;エステル化されたカルボキシ;低級アルキル、低級アルコキシ低級アルキル、アリールスルホニル、低級アルキルスルホニルまたは複素環基によって置換されていてもよいカルバモイル;低級アルカノイル;アロイル;複素環カルボニルなどが挙げられる。 該エステル化されたカルボキシとして、置換または無置換低級アルコキシカルボニル[たとえばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、 ブトキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、2− ヨードエトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルなど]、置換または無置換アリールオキシカルボニル[たとえばフェノキシカルボニル、4−ニトロフェノキシカルボニル、2−ナフチルオキシカルボニルなど]、置換または無置換アル低級アルコキシカルボニル[たとえばベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、 4−ニトロベンジルオキシカルボニルなど]などが挙げられ、なかでも好ましいのは低級アルコキシカルボニルである。 低級アルキル置換カルバモイルとしては、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、プロピルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、N −メチル−N−エチルカルバモイルなどが挙げられる。 低級アルコキシ低級アルキル置換カルバモイルとしては、メトキシメチルカルバモイル、メトキシエチルカルバモイル、エトキシメチルカルバモイル、エトキシエチルカルバモイルなどが挙げられ、なかでも好ましいのはメトキシエチルカルバモイルである。 アリールスルホニル置換カルバモイルとしては、フェニルスルホニルカルバモイル、トリルスルホニルカルバモイルなどが挙げられる。 低級アルキルスルホニル置換カルバモイルとしては、 メチルスルホニルカルバモイル、エチルスルホニルカルバモイルなどが挙げられる。 複素環基置換カルバモイルとしては、上記のごとき複素環基によって置換されたものが挙げられる。 低級アルカノイルとしては、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、トリフルオロアセチルなど、置換または無置換のものが挙げられ、なかでも好ましいのは、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ピバロイルである。 アロイルとしては、ベンゾイル、ナフトイル、トルオイル、ジ(第三級ブチル)ベンゾイルなどが挙げられる。 「複素環カルボニル」なる表現中の複素環部分としては、複素環基として上述したものなどが挙げられる。 好適な「N−保護基」としては、置換または無置換低級アルカノイル[たとえばホルミル、アセチル、プロピオニル、トリフルオロアセチルなど]、フタロイル、低級アルコキシカルボニル[たとえば第三級ブトキシカルボニル、第三級アミルオキシカルボニルなど]、置換または無置換アラルキルオキシカルボニル[たとえばベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニルなど]、置換または無置換アレーンスルホニル[たとえばベンゼンスルホニル、トシルなど]、ニトロフェニルスルフェニル、アラルキル[たとえばトリチル、ベンジルなど]などが挙げられ、なかでも好ましいのはベンジルである。 好適な「酸残基」としては、ハロゲン[たとえば弗素、塩素、臭素、沃素]、アレーンスルホニルオキシ[たとえばベンゼンスルホニルオキシ、トシルオキシなど]などが挙げられ、なかでも好ましいのはハロゲンである。 好ましい化合物[I]は、R 1がハロゲンによって置換されていてもよいフェニル、R 2がカルボキシまたはエステル化されたカルボキシによって置換された低級アルコキシ、R 3が水素、nが0、2または3であり、太い実線が単結合を表わすものである。 より好ましい化合物[I]は、R 1がハロゲン置換フェニル、R 2がエステル化されたカルボキシ(より好ましくは低級アルコキシカルボニル)置換メトキシ、R 3が水素、nが0、2または3であり、太い実線が単結合を表わすものである。 とくに好ましい化合物[I]は、R 1がハロゲン置換フェニル、R 2が低級アルコキシカルボニル置換メトキシ、 R 3が水素、nが2であり、太い実線が単結合を表わすものである。 目的化合物の医薬として許容される好適な塩は、無機酸付加塩[たとえば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、燐酸塩など]、有機酸付加塩[たとえば蟻酸塩、酢酸塩、 トリフルオロ酢酸塩、蓚酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩など]、アルカリ金属塩[たとえばナトリウム塩、カリウム塩など]などの慣用の無毒性塩である。 目的化合物[I]の製造法を以下に詳細に説明する。 方法1 目的化合物[I]またはその塩は、化合物[II]を化合物[III]またはその塩と反応させることにより製造できる。 化合物[III]の好適な塩としては、化合物[I]について例示したものと同じものが挙げられる。 反応は、アルカリ金属炭酸塩[たとえば炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど]、アルカリ土類金属炭酸塩[たとえば炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなど]、アルカリ金属重炭酸塩[たとえば重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムなど]、トリ低級アルキルアミン[たとえばトリメチルアミン、トリエチルアミンなど]、ピコリンなどの塩基の存在下に実施するのが好ましい。 反応は、通常、慣用の溶媒、たとえばアルコール[たとえばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなど]、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンあるいは反応に悪影響を及ぼさないその他の任意の有機溶媒の中で実施する。 反応温度はとくに限定されず、冷却ないし加熱下に反応を実施することができる。 方法2 目的化合物[I b]またはその塩は、化合物[I a]またはその塩を脱エステル反応に付すことにより製造できる。 化合物[I a]の好適な塩としては、化合物[I]について例示したごとき無機または有機酸付加塩が挙げられる。 化合物[I b]の好適な塩としては、化合物[I]について例示したものと同じものが挙げられる。 反応は、加水分解、還元などの常法に従って実施する。 加水分解は、塩基またはルイス酸を含めての酸の存在下に実施するのが好ましい。 好適な塩基としては、アルカリ金属[たとえばリチウム、ナトリウム、カリウムなど]、アルカリ土類金属[たとえばマグネシウム、カルシウムなど]、これらの水酸化物、炭酸塩もしくは重炭酸塩、トリアルキルアミン[たとえばトリメチルアミン、トリエチルアミンなど]、ピコリン、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕 ウンデカ−7−エンなどの無機塩基および有機塩基が挙げられる。 好適な酸としては、有機酸[たとえば蟻酸、 酢酸、プロピオン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸など]、無機酸[たとえば塩酸、臭化水素酸、沃化水素酸、硫酸など]およびルイス酸[たとえば三臭化硼素など]が挙げられる。 反応は、通常、溶媒、たとえば水、アルコール[たとえばメタノール、エタノールなど]、キシレン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、これらの混合物または反応に悪影響を及ぼさない他の任意の溶媒の中で実施する。 液状の塩基または酸は溶媒としても利用できる。 反応温度はとくに限定されず、通常は、冷却ないし加熱下に反応を実施する。 還元は、4−ニトロベンジル、2−ヨードエチル、2, 2,2−トリクロロエチルなどのエステル部分の脱離に好ましく適用できる。 この脱離反応に適用できる還元法としては、化学還元および接触還元が挙げられる。 化学還元に使用すべき好適な還元剤は、金属[たとえば錫、亜鉛、鉄など]または金属化合物[たとえば塩化クロム、酢酸クロムなど]と有機酸もしくは無機酸[たとえば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、 p−トルエンスルホン酸、塩酸、臭化水素酸など]との組合せである。 接触還元に使用すべき好適な触媒は、白金触媒[たとえば白金板、海綿状白金、白金黒、コロイド白金、酸化白金、白金線など]、パラジウム触媒[たとえば海綿状パラジウム、パラジウム黒、酸化パラジウム、パラジウム炭、コロイドパラジウム、パラジウム/硫酸バリウム、パラジウム/炭酸バリウムなど]、ニッケル触媒[たとえば還元ニッケル、酸化ニッケル、ラネーニッケルなど]、コバルト触媒[たとえば還元コバルト、ラネーコバルトなど]、鉄触媒[たとえば還元鉄、ラネー鉄など]、銅触媒[たとえば還元銅、ラネー銅、ウルマン銅など]などの慣用のものである。 還元は、通常、水、アルコール[たとえばメタノール、エタノール、プロパノールなど]、N,N−ジメチルホルムアミド、これらの混合物などの、反応に悪影響を及ぼさない慣用の溶媒中で実施する。 なお、化学還元に使用する上記の酸が液状である場合には、それらを溶媒としても利用できる。 また、接触還元に使用すべき好適な溶媒としては、上記の溶媒のほか、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなど、これらの混合物などの慣用の溶媒が挙げられる。 この反応の反応温度はとくに限定はされず、通常は、 冷却ないし加温下に反応を実施する。 この反応において、N−保護基であるR 3および/または太い実線で表わされる二重結合を有する化合物〔I a〕を出発化合物として使用する場合には、水素であるR 3および/または太い実線で表される単結合を有する化合物[I b]が、反応条件に応じて得られうる。 この場合も、本発明の範囲に含まれる。 方法3 目的化合物[I d]またはその塩は、化合物[I c]またはその塩を化合物[IV]と反応させることにより製造できる。 化合物[I c]および[I d]の好適な塩としては、化合物[I]について例示したものと同じものが挙げられる。 Xがハロゲンである化合物[IV]をこの反応に用いるときは、アルカリ金属[たとえばリチウム、ナトリウム、カリウムなど]、その水酸化物、炭酸塩もしくは重炭酸塩[たとえば水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウムなど]、アルカリ土類金属[たとえばカルシウム、マグネシウムなど]、アルカリ金属水素化物[たとえば水素化ナトリウムなど]、アルカリ土類金属水素化物[たとえば水素化カルシウムなど]、アルカリ金属アルコキシド[たとえばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム第三級ブトキシドなど]、アルカリ土類金属アルコキシド[たとえばマグネシウムメトキシド、マグネシウムエトキシドなど]などの塩基あるいはアルカリ金属沃化物[たとえば沃化ナトリウム、沃化カリウムなど]と該塩基との存在下に反応を実施するのが好ましい。 この反応は、通常、慣用の溶媒、たとえばテトラヒドロフラン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、 アセトン、これらの混合物、反応に悪影響を及ぼさないその他の任意の溶媒の中で実施する。 なお、化合物[I V]が液状である場合には、これを溶媒として使用することもできる。 反応温度はとくに限定されず、通常は、冷却ないし加熱下に反応を実施する。 方法4 目的化合物[I e]またはその塩は、化合物[I b]またはそのカルボキシ基における反応性誘導体あるいはそれらの塩をアミンと反応させることにより製造できる。 化合物[I e]ならびに[I b]およびそのカルボキシ基における反応性誘導体の好適な塩としては、化合物[I]について例示したものと同じものが挙げられる。 好適なアミンとしては、アンモニア、アレーンスルホンアミド、複素環置換アミンが挙げられる。 該アレーンスルホンアミドとしては、ベンゼンスルホンアミド、メチルベンゼンスルホンアミド、エチルベンゼンスルホンアミド、ナフタレンスルホンアミドなどが挙げられ、それらのうちで好ましいのはメチルベンゼンスルホンアミドである。 複素環置換アミンとしては、上記のごとき複素環基によって置換されたもの、たとえばアミノチアゾール、アミノチアジアゾール、アミノトリアゾール、アミノテトラゾールなどが挙げられ、そのなかでも好ましいのはアミノテトラゾールである。 化合物[I b]のカルボキシ基における好適な反応性誘導体としては、エステル、酸ハロゲン化物、酸無水物などが挙げられる。 該反応性誘導体の好適な例としては、酸ハロゲン化物[たとえば酸塩化物、酸臭化物など];対称酸無水物;1,1′−カルボニルジイミダゾールあるいは脂肪族カルボン酸[たとえば酢酸、ピバル酸など]、置換燐酸[たとえばジアルキル燐酸、ジフェニル燐酸など]などの酸との混合酸無水物;低級アルキルエステル[たとえばメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ヘキシルエステルなど]、置換または無置換アル低級アルキルエステル[たとえばベンジルエステル、ベンズヒドリルエステル、p−クロロベンジルエステルなど]、置換または無置換アリールエステル[たとえばフェニルエステル、トリルエステル、4−ニトロフェニルエステル、2,4−ジニトロフェニルエステル、ペンタクロロフェニルエステル、ナフチルエステルなど]などのエステルあるいはN,N−ジメチルヒドチロキシルアミン、N−ヒドロキシフタルイミドもしくは1 −ヒドロキシ−6−クロロ−1H−ベンゾトリアゾールとのエステルなどが挙げられる。 反応は、通常、慣用の溶媒、たとえば水、アセトン、 ジオキサン、クロロホルム、塩化メチレン、塩化エチレン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジン、反応に悪影響を及ぼさないその他の任意の有機溶媒の中で実施する。 これらの溶媒のうち、親水性の溶媒は水と混合して使用してもよい。 化合物[I b]を遊離酸の形で反応に用いるときには、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N−シクロヘキシル−N′−モルホリノエチルカルボジイミド、N−エチル−N′−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、塩化チオニル、塩化オキサリル、 ハロゲン化低級アルコキシカルボニル[たとえばクロロ蟻酸エチル、クロロ蟻酸イソブチルなど]、1−(p− クロロベンゼンスルホニルオキシ)−6−クロロ−1H− ベンゾトリアゾールなどの慣用の縮合剤の存在下に反応を実施するのが好ましい。 反応を、トリエチルアミン、 ピリジン、水酸化ナトリウムなどの慣用の塩基の存在下に実施することも好ましい。 反応温度はとくに限定されず、冷却ないし加熱下に反応を実施できる。 方法5 目的化合物[I f]またはその塩は、化合物[V]またはその塩を化合物[VI]またはその塩と還元剤の存在下に反応させることにより製造できる。 化合物[V]の好適な塩としては、化合物[I]について例示したごとき無機酸もしくは有機酸付加塩が挙げられる。 化合物[VI]の好適な塩としては、化合物[I]について例示したものと同じものが挙げられる。 好適な還元剤としては、ジボラン、ボラン−有機アミン錯体[たとえばボラン−ピリジン錯体など]、水素化シアノ硼素アルカリ金属[たとえば水素化シアノ硼素ナトリウム、水素化シアノ硼素カリウムなど]などが挙げられる。 反応は、通常、慣用の溶媒、たとえばアルコール[たとえばメタノール、エタノールなど]、ジオキサン、テトラヒドロフランまたは反応に悪影響を及ぼさない任意の有機溶媒中で実施する。 酸性条件下[たとえば酢酸などの存在下]で反応を行うこともでき、反応温度はとくに限定されず、通常は、 冷却ないし加温下に反応を実施する。 方法6 目的化合物[I h]またはその塩は、化合物[I g]またはその塩を還元に付すことにより製造できる。 化合物[I g]および[I h]の好適な塩としては、化合物[I]について例したものと同じものが挙げられる。 本還元は、化学還元、接触還元などにより実施する。 化学還元に使用すべき好適な還元剤は、金属[たとえば錫、亜鉛、鉄など]または金属化合物[たとえば塩化クロム、酢酸クロムなど]と有機酸もしくは無機酸[たとえば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、 p−トルエンスルホン酸、塩酸、臭化水素酸など]との組合せである。 接触還元に使用すべき好適な触媒は、白金触媒[たとえば白金板、海綿状白金、白金黒、コロイド白金、酸化白金、白金線など]、パラジウム触媒[たとえば海綿状パラジウム、パラジウム黒、酸化パラジウム、パラジウム炭、コロイドパラジウム、パラジウム/硫酸バリウム、パラジウム/炭酸バリウムなど]、ニッケル触媒[たとえば還元ニッケル、酸化ニッケル、ラネーニッケルなど]、コバルト触媒[たとえば還元コバルト、ラネーコバルトなど]、鉄触媒[たとえば還元鉄、ラネー鉄など]、銅触媒[たとえば還元銅、ラネー銅、ウルマン銅など]などの慣用のものである。 還元は、通常、水、アルコール[たとえばメタノール、エタノール、プロパノールなど]、N,N−ジメチルホルムアミド、これらの混合物などの、反応に悪影響を及ぼさない慣用の溶媒中で実施する。 なお、化学還元に使用する上記の酸が液状である場合には、それらを溶媒としても利用できる。 また、接触還元に使用すべき好適な溶媒としては、上記の溶媒のほか、ジエチルエーテル、塩化メチレン、ジオキサン、酢酸エチル、テトラヒドロフランなど、これらの混合物などの慣用の溶媒が挙げられる。 この反応の反応温度はとくに限定はされず、通常は、 冷却ないし加温親に反応を実施する。 この反応において、N−保護基であるR 3および/または太い実線で表わされる二重結合を有する化合物〔I g〕を出発化合物として使用する場合には、水素であるR 3および/または太い実線で表わされる単結合を有する化合物[I h]が、反応条件に応じて得られうる。 この場合も、本発明の範囲に含まれる。 方法7 目的化合物[I]またはその塩は、化合物[VII]を化合物[III]またはその塩と還元剤の存在下に反応させることにより製造できる。 化合物[I]および[III]の好適な塩としては、化合物[I]について例示したものと同じものが挙げられる。 好適な還元剤としては、水素化硼素アルカリ金属[たとえば水素化硼素ナトリウム、水素化シアノ硼素ナトリウム、水素化シアノ硼素リチウム、水素化トリエチル硼素リチウムなど]、水素化シアノ硼素テトラブチルアンモニウムなどの水素化硼素化合物が挙げられ、そのなかでも好ましいものは水素化硼素アルカリ金属である。 反応は、アルカリ金属炭酸塩[たとえば炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど]、アルカリ土類金属短酸塩[たとえば炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなど]、アルカリ金属重炭酸塩[たとえば重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムなど]、トリ低級アルキルアミン[たとえばトリメチルアミン、トリエチルアミンなど]、ピコリンなどの塩基の存在下に実施するのが好ましい。 反応は、通常、水、アルコール[たとえばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなど]、ジオキサン、反応に悪影響を及ぼさないその他の任意の有機溶媒、これらの混合物などの慣用の溶媒中で実施する。 反応温度はとくに限定されず、冷却ないし加熱下に反応を実施することができる。 方法8 目的化合物[I j]またはその塩は、化合物[I i]またはその塩をN−保護基脱離反応に付すことにより製造できる。 化合物[I i]および[I j]の好適な塩としては、化合物[I]について例示したものと同じものが挙げられる。 この反応は、加水分解、還元などの常法に従って実施する。 加水分解は、塩基またはルイス酸を含めての酸の存在下に実施するのが好ましい。 好適な塩基としては、アルカリ金属[たとえばナトリウム、カリウムなど]、アルカリ土類金属[たとえばマグネシウム、カルシウムなど]、それらの水酸化物、炭素酸塩もしくは重炭酸塩、ヒドラジン、トリアルキルアミン[たとえばトリメチルアミン、トリエチルアミンなど]、ピコリン、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノナ− 5−エン、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、1, 8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エンなどの無機塩基および有機塩基が挙げられる。 好適な酸としては、有機酸[たとえば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸など]、無機酸[たとえば塩酸、臭化水素酸、硫酸、塩化水素、臭化水素、弗化水素など]および酸付加塩化合物[たとえばピリジン塩酸塩など]が挙げられる。 トリハロ酢酸[たとえばトリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸など]などを用いての脱離は、カチオン捕捉剤[たとえばアニソール、フェノールなど]の存在下に実施するのが好ましい。 反応は、通常、溶媒、たとえば水、アルコール[たとえばメタノール、エタノールなど]、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、これらの混合物または反応に悪影響を及ぼさないその他の任意の溶媒中で実施する。 液状の塩基もしくは酸は溶媒としても利用できる。 反応温度はとくに限定されず、通常は、冷却ないし加熱下に反応を実施する。 脱離反応に適用しうる還元法としては、化学還元および接触還元が挙げられる。 化学還元に使用すべき好適な還元剤は、金属[たとえば錫、亜鉛、鉄など]または金属化合物[たとえば塩化クロム、酢酸クロムなど]と有機酸もしくは無機酸[たとえば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、 p−トルエンスルホン酸、塩酸、臭化水素酸など]との組合せである。 接触還元に使用すべき好適な触媒は、白金触媒[たとえば白金板、海綿状白金、白金黒、コロイド白金、酸化白金、白金線など]、パラジウム触媒[たとえば海綿状パラジウム、パラジウム黒、酸化パラジウム、パラジウム炭、コロイドパラジウム、パラジウム/硫酸バリウム、パラジウム/炭酸バリウムなど]、ニッケル触媒[たとえば還元ニッケル、酸化ニッケル、ラネーニッケルなど]、コバルト触媒[たとえば還元コバルト、ラネーコバルトなど]、鉄触媒[たとえば還元鉄、ラネー鉄など]、銅触媒[たとえば還元銅、ラネー銅、ウルマン銅など]などの慣用のものである。 N−保護基がベンジルの場合には、パラジウム触媒[たとえばパラジウム黒、パラジウム炭など]と蟻酸もしくはその塩[たとえば蟻酸アンモニウムなど]との組合せの存在下に反応を実施するのが好ましい。 還元は、通常、水、メタノール、エタノール、プロパノール、N,N−ジメチルホルムアミド、それらの混合物などの、反応に悪影響を及ぼさない慣用の溶媒中で実施する。 なお、化学還元に使用する上記の酸が液状である場合には、それを溶媒として利用することもできる。 また、接触還元に使用すべき好適な溶媒としては、上記の溶媒のほか、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなど、またはそれらの混合物などの他の慣用の溶媒が挙げられる。 この還元の反応温度はとくに限定されず、通常は、冷却ないし加熱下に反応を実施する。 この反応において、R 2が各々にエステル化されたカルボキシにより置換された低級アルキル、低級アルケニルもしくは低級アルコキシ、エステル化されたカルボキシ低級アルキル置換アミノ、またはニトロであり、そして/または太い実線が二重結合である化合物[I i]を出発化合物として使用する場合には、反応条件に応じて、 R 2が各々にカルボキシにより置換された低級アルキル、 低級アルケニルもしくは低級アルコキシ、カルボキシ低級アルキル置換アミノまたはアミノであり、そして/または太い実線が単結合である化合物[I j]が得られることがある。 この場合も本発明の範囲に含まれるものである。 出発化合物[II]、[III a]、[III b]、[III c]、[III d]および[VII]またはそれらの塩は、次の諸方法により調製できる。 上記反応式中、R2 、R 2 c 、R 3 、R 3 b 、R 4 、Xおよび太い実線は各々上に定義した通りであり、 R 5は低級アルキル、 R 3 cは水素あるいは低級アルキルチオによって置換されていてもよい低級アルキル、 Y 1は酸残基、 Y 2は低級アルキルスルホニルオキシまたはアリールスルホニルオキシ、 R 3 dはN−保護基あるいは低級アルキルチオによって置換されていてもよい低級アルキルをそれぞれ表わす。 上記の出発化合物調製法を以下に詳細に説明する。
方法A 化合物[IX]またはその塩は、化合物[VIII]またはその塩を脱アルキル反応に付すことにより調製できる。 化合物[VIII]の好適な塩としては、化合物[I]について例示したごとき無機酸もしくは有機酸付加塩が挙げられる。 化合物[IX]の好適な塩としては、化合物[I]について例示したものと同じものが挙げられる。 反応は、ルイス酸を含めての酸[たとえば塩酸、臭化水素酸、沃化水素酸、三臭化硼素、三塩化硼素など]または沃化トリ低級アルキルシリル[たとえば沃化トリメチルシリルなど]の存在下に実施する。 反応は、通常、水、酢酸、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、これらの混合物などの溶媒または反応に悪影響を及ぼさないその他の任意の溶媒中で実施する。 なお、上記の酸が液状である場合には、これを溶媒として用いることもできる。 反応温度はとくに限定されず、通常は、冷却ないし加熱下に反応を実施する。 方法B 化合物[III a]またはその塩は、化合物[IX]またはその塩を化合物[IV]と反応させることにより調製できる。 化合物[III a]の好適な塩としては、化合物[I] について例示したものと同じものが挙げられる。 Xがハロゲンである化合物[IV]をこの反応に用いるときには、アルカリ金属[たとえばリチウム、ナトリウム、カリウムなど]、その水酸化物、炭酸塩もしくは重炭酸塩[たとえば水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウムなど]、アルカリ土類金属[たとえばカルシウム、マグネシウムなど]、アルカリ金属水素化物[たとえば水素化ナトリウムなど]、アルカリ土類金属水素化物[たとえば水素化カルシウムなど]、アルカリ金属アルコキシド[たとえばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム第三級ブトキシドなど]、アルカリ土類金属アルコキシド[たとえばマグネシウムメトキシド、マグネシウムエトキシドなど]などの塩基あるいはアルカリ金属沃化物[たとえば沃化ナトリウム、沃化カリウムなど]などの存在下に反応を実施するのが好ましい。 なお、相間移動触媒[たとえば臭化テトラ−n−ブチルアンモニウムなど]の存在下に反応を実施するのも好ましい。 この反応は、通常、テトラヒドロフラン、ジオキサン、芳香族炭化水素[たとえばベンゼン、トルエン、キシレンなど]、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、これらの混合物などの慣用の溶媒または反応に悪影響を及ぼさないその他の任意の溶媒中で実施する。 なお、化合物[VI]が液状である場合には、これを溶媒として用いることもできる。 反応温度はとくに限定されず、通常は、冷却ないし加熱下に反応を実施する。 方法C 化合物[III c]またはその塩は、化合物[III b]またはその塩をN−保護基脱離反応に付すことにより調製できる。 化合物[III b]および[III c]の好適な塩としては、化合物[I]について例示したものと同じものが挙げられる。 この反応は、方法8と実質的に同様にして実施でき、 従って、この反応の反応様式および反応条件[たとえば溶媒、反応温度など]については、方法8のそれらを参照されたい。 方法D 化合物[VII]は、化合物[X]を酸化に付すことにより調製できる。 この酸化に使用すべき好適な酸化剤としては、二酸化セレンなどが挙げられる。 反応は、通常、水、ジオキサン、無水酢酸、反応に悪影響を及ぼさないその他の任意の有機溶媒あるいはそれらの混合物などの慣用の溶媒中で実施する。 反応温度はとくに限定されないが、通常は、加熱下に反応を実施する。 方法E 化合物[II]は、化合物[XI]を塩基と反応させることにより調製できる。 好適な塩基としては、アルカリ金属[たとえばリチウム、ナトリウム、カリウムなど]、その水酸化物、炭酸塩もしくは重炭酸塩[たとえば水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウムなど]、アルカリ土類金属[たとえばカルシウム、マグネシウムなど]、アルカリ金属水素化物[たとえば水素化ナトリウムなど]、アルカリ土類金属水素化物[たとえば水素化カルシウムなど]、アルカリ金属アルコキシド[たとえばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム第三級ブトキシドなど]、アルカリ土類金属アルコキシド[たとえばマグネシウムメトキシド、マグネシウムエトキシドなど]などが挙げられる。 反応は、通常、水、アルコール[たとえばメタノール、エタノールなど]、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、反応に悪影響を及ぼさないその他の任意の有機溶媒あるいはそれらの混合物などの慣用の溶媒中で実施する。 反応温度はとくに限定されず、通常は、冷却ないし加熱下に反応を実施できる。 方法F 化合物[XIII]またはその塩は、化合物[XII]またはその塩をハロゲン化低級アルカンスルホニルまたはハロゲン化アレーンスルホニルと反応させることにより調製できる。 化合物[XII]および[XIII]の好適な塩としては、 化合物[I]について例示したとき無機酸付加塩が挙げられる。 好適なハロゲン化低級アルカンスルホニルとしては、 塩化メシル、臭化エタンスルホニルなどが挙げられる。 好適なハロゲン化アレーンスルホニルとしては、塩化ベンゼンスルホニル、塩化トシルなどが挙げられる。 反応は、方法1のところで説明したごとき塩基の存在下で実施するのが好ましい。 反応は、通常、水、アルコール[たとえばメタノール、エタノールなど]、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ピリジン、反応に悪影響を及ぼさないその他の任意の有機溶媒、それらの混合物などの慣用の溶媒中で実施する。 反応温度はとくに限定されず、冷却ないし加温下に反応を実施することができる。 方法G 化合物[III c]またはその塩は、次の方法により調製できる。 すなわち、1)まず、化合物[XIII]またはその塩をアジド化合物と反応させ、つぎに2)生じた生成物を接触還元に付す。 化合物[III c]および[XIII]の好適な塩としては、化合物[I]について例示したものと同じものが挙げられる。 第一工程における好適なアジド化合物としては、アルカリ金属アジ化物[たとえばアジ化ナトリウム、アジ化カリウムなど]、アルカリ土類金属アジ化物[たとえばアジ化カルシウムなど]、アジ化水素などが挙げられる。 反応は、通常、テトラヒドロフラン、ジオキサン、 ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、 反応に悪影響を及ぼさないその他の任意の有機溶媒など、慣用の溶媒中で実施する。 反応温度はとくに限定されず、通常は、冷却ないし加熱下に反応を実施する。 第二工程における反応は、方法8のところで説明した接触還元と実質的に同様にして実施でき、従って、この反応の触媒、反応様式および反応条件[たとえば溶媒、 反応温度など]については、方法8で説明した接触還元のそれらを参照されたい。 還元は、パラジウム触媒[たとえばパラジウム黒、パラジウム炭など]と蟻酸またはその塩[たとえば蟻酸アンモニウムなど]との組合せの存在下に実施することもできる。 方法H 化合物[III d]またはその塩は、化合物[III c]またはその塩をN−保護剤またはハロゲン化低級アルキルチオ低級アルキルと反応させることにより調製できる。 化合物[III c]および[III d]の好適な塩としては、化合物[I]について例示したものと同じものが挙げられる。 好適なN−保護剤としては、塩化アセチル、塩化第三級ブトキシカルボニル、塩化ベンジル、臭化ベンジルなどの、前記N−保護基のハロゲン化合物が挙げられる。 好適なハロゲン化低級アルキルチオ低級アルキルとしては、塩化メチルチオメチル、塩化メチルチオエチルなどが挙げられる。 反応は、方法1で説明したごとき塩基の存在下に実施するのが好ましい。 反応は、通常、水、アルコール[たとえばメタノール、エタノールなど]、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ピリジン、反応に悪影響を及ぼさないその他の任意の有機溶媒あるいはこれらの混合物などの慣用の溶媒中で実施する。 反応温度はとくに限定されず、冷却ないし加熱下に反応を実施できる。 方法I 化合物[XIV]またはその塩は、化合物[XII]またはその塩を、トリフェニルホスフィンとアゾジカルボン酸ジエチルとの存在下に、フタルイミドと反応させることにより調製できる。 化合物[XII]および[XIV]の好適な塩としては、化合物[I]について例示したものと同じものを挙げられる。 反応は、通常、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、反応に悪影響を及ぼさないその他の任意の有機溶媒などの慣用の溶媒中で実施する。 反応温度はとくに限定されないが、外界温度で、または加温ないし加熱下に反応を実施するのが好ましい。 方法J 化合物[III c]またはその塩は、化合物[XIV]またはその塩をヒドラジンと反応させることにより製造できる。 化合物[III c]および[XIV]の好適な塩としては、 化合物[I]について例示したごとき有機酸もしくは無機酸付加塩が挙げられる。 反応は、通常、水、アルコール[たとえばメタノール、エタノールなど]、反応に悪影響を及ぼさないその他の任意の有機溶媒、これらの混合物などの慣用の溶媒中で実施する。 反応温度はとくに限定されず、外界温度で、または加温ないし加熱下に反応を実施できる。 上記諸方法により得られた化合物は、粉末化、再結晶、カラムクロマトグラフィー、再沈殿などの常法によって単離、精製でき、要すれば、常法により所望の塩に転化できる。 化合物[I]およびその他の化合物は、不斉炭素原子に基く1個以上の立体異性体を包含しうるが、かかる異性体およびそれらの混合物はすべてこの発明の範囲に包含されるものである。 目的化合物[I]およびその医薬として許容される塩は、腸選択的交感神経様作用および抗頻尿作用を有し、 ヒトおよび動物において平滑筋の収縮により惹起される胃腸障害の治療および/または予防に、より詳しくは、 過敏性腸症候群、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、腸炎、 胆のう症、胆管炎、尿結石などの場合の痙れんまたは運動機能亢進の治療および/または予防ならびに神経性頻尿、神経因性膀胱障害、夜間頻尿、不安定膀胱、膀胱痙れん、慢性膀胱炎、慢性前立腺炎などの場合の頻尿、尿失禁などの排尿障害の治療および/または予防に、有用である。 さらに、目的化合物は、肥満および緑内障の治療剤および/または予防剤として有用であると期待される。 目的化合物[I]の有用性を例証するために、化合物[I]の薬理学的データを以下に示す。 試験例1 摘出ラット遠位結腸に対する作用 (i)試験方法: 雄性SDラット(180〜230g)を用いる。 実験に先立って、動物を24時間絶食させる。 屠殺後直ちに遠位結腸を摘出し、37℃で95%O 2 、5%CO 2を通気中のタイロード液25mlの入った臓器浴槽に入れる。 その切片を0.5gの張力下に装着して、自発的等尺性収縮を記録する。 運動性が一様な大きさとなったのち、臓器浴に試験化合物を加え、30分間にわたって収縮を観測する。 試験化合物添加前後の収縮を比較して、試験化合物の効果を算出する。 試験例2 摘出非妊娠ラット子宮に対する作用 (i)試験方法: 雌性SDラット(150〜180g)を用いる。 使用の48時間前および24時間前に、ラットにエストラジオール(オバホルモン ベンゾエート:商標、帝国臓器製薬株式会社)を用量40μg/個体で皮下投与して、発情を誘発する。 動物を屠殺し、子宮角を摘出する。 各片を、37℃で 95%O
2 、5%CO 2を通気中のロック液25mlの入った臓器浴槽内に、1gの張力下に収容する。 等尺性収縮を記録する。 自発収縮が一様な大きさになったのち、試験化合物を臓器浴に加える。 運動を20分間にわたり観測する。 試験化合物添加前後の収縮を比較して、試験化合物の効果を算出する。 治療のためには、本発明の化合物[I]およびその医薬として許容される塩を、経口投与、非経口投与または外用(局所適用)に適した個体、半個体または液状の有機または無機賦形剤などの製薬上許容される担体との混合物の形で該化合物のいずれかを活性成分として含有する医薬組成物の形で使用できる。 医薬組成物としては、 カプセル剤、錠剤、糖衣錠、顆粒剤、坐剤、液剤、ローション剤、吸入剤、眼科用製剤、懸濁剤、乳剤、軟膏剤、ゲル剤などが挙げられる。 所望により、これらの製剤に、補助物質、安定剤、湿潤剤、乳化剤、緩衝剤、その他の常用添加剤を配合してもよい。
化合物[I]の用量は、患者の年令および状態により変動するであろうが、平均一回量約0.1mg、1mg、10mg、 50mg、100mg、250mg、500mgおよび1000mgの化合物[I]が前記諸疾患の治療に有用でありうる。 一般的には、1日当り0.1mg/個体〜1,000mg/個体の量を投与することができる。 以下の製造例および実施例は、この発明を説明する目的で挙げるものである。 製造例1 3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−オン(3.6g)、ベンジルアミン(2.5ml)および酢酸(27ml)の混合物に、水浴上で、 水素化シアノ硼素ナトリウム(0.49g)を少量ずつ加え、混合物を外界温度で5時間撹拌する。 この混合物に追加のベンジルアミン(2.5ml)および水素化シアノ硼素ナトリウム(0.10g)を加え、さらに2時間撹拌を続ける。 反応混合物を10%水酸化ナトリウム(150ml)でアルカリ性(pH>8)とし、酢酸エチルで1回抽出する。 抽出液を食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮する。 残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(勾配溶出;n−ヘキサン−酢酸エチル;3:1→2:1→1:1)により精製して、N−ベンジル−3 −メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン(4.8g)を油状物として得る。 1R(フィルム):3320cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.3−2.2(5H,m),2.6−3.0(5H,m), 3.78(3H,s),3.79(1H,d,J=13Hz),3.89(1H,d,J=13 Hz),6.63(1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.73(1H,d,J=2Hz), 6.99(1H,d,J=8Hz),7.2−7.4(5H,m) MASS(m/z):281 製造例2 製造例1と同様にして、次の化合物を得る。 1)N−ベンジル−2−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン IR(フィルム):3320cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.2−2.2(5H,m),2.5−3.0(5H,m), 3.77(3H,s),3.77(1H,d,J=13Hz),3.87(1H,d,J=13 Hz),6.6−6.7(2H,m),7.0−7.1(1H,m),7.1−7.4(5 H,m) MASS(m/z):281 2)N−ベンジル−3−ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン mp:64−68℃ IR(ヌジョール:1520,1335cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.40−1.65(1H,m),1.75−2.15(3H, m),2.65−3.05(5H,m),3.80(1H,d,J=13.1Hz),3.89 (1H,d,J=13.1Hz),7.2−7.35(6H,m),7.93−8.03(2 H,m) MASS(m/z):296 3)N−メチルチオエチル−(7−ニトロ−1,2,3,4− テトラヒドロ−2−ナフチル)アミン IR(ニート):3300,1510,1340cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.56−1.82(1H,m),2.00−2.19(1H, m),2.11(3H,s),2.60−3.20(9H,m),7.22(1H,d,J= 9.1Hz),7.89−8.02(2H,m) 製造例3 N−ベンジル−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン(3.0g)と 47%臭化水素酸(106ml)との混合物を130℃で1.5時間撹拌する。 冷却後、反応混合物を減圧下に濃縮する。 残留物に28%水酸化アンモニウムを加え、全体を酢酸エチルで1回抽出する。 抽出液を食塩水で2回洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮する。 残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(勾配溶出;クロロホルム−メタノール;25:1→15:1)により精製して、 8−ベンジルアミノ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−オール(1.9g)を油状物として得る。 これを放置すると、固化する。 mp:87−89℃ IR(ヌジョール):3470cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.4−2.2(4H,m),2.5−3.7(7H,m), 3.80(2H,s),6.4−6.6(2H,m),6.8−7.0(1H,m),7.1 −7.4(5H,m) MASS(m/z):267 製造例4 製造例3と同様にして、次の化合物を得る。 1)6−ベンジルアミノ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H −ベンゾシクロヘプテン−2−オール mp:124−125℃ IR(ヌジョール):3280cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.4−2.2(4H,m),2.2−3.6(7H,m), 3.78(1H,d,J=13Hz),3.88(1H,d,J=13Hz),6.4−6.6 (2H,m),6.9−7.0(1H,m),7.2−7.4(5H,m) MASS(m/z):267 2)9−ベンジルアミノ−5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロベンゾシクロオクテン−2−オール IR(ニート):3280,2680,2580,1605cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.1−1.8(6H,m),2.5−3.0(5H,m), 3.87(2H,s),6.54(1H,d,J=2.7Hz),6.61(1H,dd,J= 2.7Hz,8.1Hz),6.96(1H,d,J=8.1Hz),7.15−7.5(5H, m) MASS(m/z):281 製造例5 8−ベンジルアミノ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H− ベンゾシクロヘプテン−2−オール(1.7g)の氷冷トルエン(56ml)溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%分散物;0.31g)を少しずつ加える。 添加終了後、混合物を 70℃で1時間撹拌する。 冷却後、ブロモ酢酸エチル(0. 81ml)と臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム(0.10 g)とのトルエン(14ml)中混合物を加え、混合物を70 ℃で4時間撹拌する。 冷却後、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで1回抽出する。 抽出液を水および食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮する。 残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(勾配溶出;クロロホルム− エタノール;25:1→5:1)により精製して、N−ベンジル−3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン(2.0 g)を油状物として得る。 IR(フィルム):3600,3300,1750cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.29(3H,t,J=7Hz),1.3−2.2(5H, m),2.6−3.0(5H,m),3.78(1H,d,J=13Hz),3.88(1 H,d,J=13Hz),4.26(2H,q,J=7Hz),4.58(2H,s),6.6 1(1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.76(1H,d,J=2Hz),6.98(1 H,d,J=8Hz),7.0−7.4(5H,m) MASS(m/z):353 製造例6 製造例5と同様にして、次の化合物を得る。 1)N−ベンジル−2−エトキシカルボニルメトキシ− 6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン− 6−アミン IR(フィルム):3300,1740cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.29(3H,t,J=7Hz),1.3−2.2(5H, m),2.5−3.0(5H,m),3.77(1H,d,J=13Hz),3.87(1 H,d,J=13Hz),4.26(2H,q,J=7Hz),4.58(2H,s),6.6 2(1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.69(1H,d,J=2Hz),7.06(1 H,d,J=8Hz),7.1−7.4(5H,m) MASS(m/z):353 2)N−ベンジル−2−ビス(エトキシカルボニル)メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン IR(フィルム):3220,1740cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.29(6H,t,J=7Hz),1.38(1H,br s),1.4−1.6(1H,m),1.6−2.1(3H,m),2.5−2.9(5 H,m),3.7−3.9(2H,m),4.30(4H,q,J=7Hz),5.15(1 H,s),6.66(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz),6.75(1H,d,J=2H z),7.05(1H,d,J=8Hz),7.1−7.4(5H,m) MASS(m/z):426(M+H) + 3)N−ベンジル−3−エトキシカルボニルメトキシ− 5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロベンゾシクロオクテン−6 −アミン IR(ニート):1750,1600cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.1−2.0(6H,m),1.29(3H,t,J=7.1 Hz),2.6−3.0(5H,m),3.85(1H,d,J=13.4Hz),3.93 (1H,d,J=13.4Hz),4.25(2H,q,J=7.1Hz),4.57(2H, s),6.6−6.8(2H,m),6.95−7.1(1H,m),7.2−7.55 (5H,m) MASS(m/z):367 4)2−[8−ベンジルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イルオキシ]プロピオン酸エチル IR(フィルム):3320,1720,1600cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.28(3H,t,J=7.0Hz),1.35−2.10 (4H,m),1.60(3H,d,J=6.8Hz),2.6−2.95(5H,m), 3.77(1H,d,J=13Hz),3.87(1H,d,J=13Hz),4.20(2 H,q,J=7.0Hz),4.70(1H,q,J=6.8Hz),6.56(1H,dd,J =2.7Hz,8.2Hz),6.74(1H,d,J=2.7Hz),6.96(1H,d,J =8.2Hz),7.2−7.4(5H,m) 製造例7 N−ベンジル−3−エトキシカルボニルメトキシ−6, 7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6 −アミン(1.8g)、蟻酸アンモニウム(3.2g)、10%パラジウム炭(50%湿潤;0.72g)およびエタノール(50m l)の混合物を0.5時間還流下に加熱する。 冷却後、触媒を別し、エタノールで洗う。 溶媒を減圧下に除き、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(勾配溶出;クロロホルム−エタノール;10:1→5:1)により精製して、3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン(1.2g)を油状物として得る。 IR(フィルム):3360,1750cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.29(3H,t,J=7Hz),1.4−2.5(6H, m),2.5−3.2(5H,m),4.26(2H,q,J=7Hz),4.58(2H, s),6.62(1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.75(1H,d,J=2Hz), 6.98(1H,d,J=8Hz) MASS(m/z):263 製造例8 製造例7と同様にして調製した化合物を塩化水素と反応させて、次の化合物を得る。 2−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン塩酸塩 mp:151−156℃ IR(ヌジョール):3100−2000,1740cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.0−1.5(1H,m),1.21(3H,t,J= 7Hz),1.6−2.3(3H,m),2.5−3.2(5H,m),4.16(2H, q,J=7Hz),4.72(2H,s),6.66(1H,dd,J=2Hz,8Hz), 6.74(1H,d,J=2Hz),7.04(1H,d,J=8Hz),8.0−8.5 (3H,br s) MASS(m/z):263(M + −HCl) 製造例9 製造例1と同様にして調製した化合物を塩化水素と反応させて、次の化合物を得る。 N−ベンジル−3−メトキシ−5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロベンゾシクロオクテン−6−アミン塩酸塩 mp:178−180℃ IR(ヌジョール):2640,2575,1600,1580cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):0.8−1.1(1H,m),1.3−1.55(1H, m),1.8−1.9(4H,m),2.55−2.8(2H,m),2.95−3.3 (3H,m),3.72(3H,s),4.27(2H,m),6.7−6.85(2H, m),7.0−7.1(1H,m),7.35−7.65(5H,m),9.2−9.5 (1H,m),9.6−9.9(1H,m) 製造例10 製造例5と同様にして調製した化合物を塩化水素と反応させて、次の化合物を得る。 1)N−ベンジル−3−ペンチルオキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン塩酸塩 mp:188−193℃ IR(ヌジョール):1605,1580cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):0.9(3H,t,J=7.0Hz),1.1−1.5 (5H,m),1.6−2.1(4H,m),2.25−2.45(1H,m),2.6− 3.3(5H,m),3.91(2H,t,J=6.4Hz),4.1−4.3(2H, m),6.68(1H,dd,J=2.5Hz,8.2Hz),6.84(1H,d,J=2.5 Hz),7.01(1H,d,J=8.2Hz),7.35−7.5(3H,m),7.6− 7.7(2H,m),8.3−8.6(2H,m) 2)N−ベンジル−3−(2−オキソペンチルオシ)− 6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン− 6−アミン塩酸塩 mp:166−169℃ IR(ヌジョール):2425,2375,1715,1610cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):0.87(3H,t,J=7.4Hz),1.05−1.4 (1H,m),1.54(2H,sextet,j=7.4Hz),1.8−2.1(2H, m),2.3−2.45(1H,m),2.45−2.6(2H,m),2.6−3.3 (5H,m),4.26(2H,s),4.75(2H,s),6.64(1H,dd,J= 2.6Hz,8.3Hz),6.84(1H,d,J=2.6Hz),7.02(1H,d,J= 8.3Hz),7.35−7.5(3H,m),7.6−7.7(2H,m),9.35− 9.75(2H,m) 3)N−ベンジル−3−((RS)−2−オキソペンタン−3−イルオキシ)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン塩酸塩 mp:162−166℃ IR(ヌジョール):2420,2350,1715,1605cm -1 NMR(DMSO−d 6 −δ):0.8−1.1(3H,m),1.05−1.4(1 H,m),1.7−2.1(4H,m),2.14(3H,s),2.2−2.4(1H, m),2.6−3.3(5H,m),4.25(2H,s),4.65(1H,m),6.5 −6.7(1H,m),6.8−6.9(1H,m),7.0−7.05(1H,m), 7.4−7.65(5H,m),8.8−9.2(2H,m) MASS(m/z):351(M−HCl) + 4)N−ベンジル−2−エトキシカルボニルメトキシ− 6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−7−アミン塩酸塩 mp:121.5−131℃ IR(ヌジョール):2750−2300,1755,1600−1570,1200cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.21(3H,t,J=7.1Hz),2.16(1H, m),2.39(1H,m),2.7−2.95(2H,m),4.02(1H,m),4. 1−4.25(4H,m),4.76(2H,s),6.11(1H,dd,J=11.8H z,3.4Hz),6.67(1H,d,J=11.8Hz),6.78(1H,dd,J=8. 3Hz,2.6Hz),6.89(1H,d,J=2.6Hz),7.14(1H,d,J=8. 3Hz),7.4−7.45(3H,m),7.55−7.65(2H,m),9.7(2 H,br) MASS(m/Z):351(M + ),244(ベース),91 5)(S)−N−ベンジル−3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン塩酸塩 mp:129−130℃ ▲〔α〕 21 D ▼=+28.9゜(c=0.34,EtOH) IR(ヌジョール):3500,3420,1730cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.1−1.4(1H,m),1.21(3H,t,J= 7Hz),1.7−2.1(2H,m),2.2−2.4(1H,m),2.6−2.8 (2H,m),2.8−3.3(3H,m),4.17(2H,q,J=7Hz),4.2 −4.4(2H,m),4.72(2H,s),6.67(1H,dd,J=2Hz,8H z),6.86(1H,d,J=2Hz),7.04(1H,d,J=8Hz),7.3− 7.5(3H,m),7.5−7.7(2H,m),9.2−9.6(2H,br m) MASS(m/z):353 6)(R)−N−ベンジル−3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン塩酸塩 mp:129−131℃ ▲〔α〕 22 D ▼=−28.4゜(c=0.38,EtOH) IR(ヌジョール):3550−3100,1730cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.1−1.4(1H,m),1.21(3H,t,J= 7Hz),1.8−2.2(2H,m),2.3−2.5(1H,m),2.6−2.8 (2H,m),2.8−3.3(3H,m),4.17(2H,q,J=7Hz),4.2 −4.4(2H,m),4.72(2H,s),6.67(1H,dd,J=2Hz,8H z),6.86(1H,d,J=2Hz),7.03(1H,d,J=8Hz),7.4− 7.5(3H,m),7.6−7.8(2H,m),9.2−9.8(2H,br m) MASS(m/z):353 製造例11 8−ベンジルアミノ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H− ベンゾシクロヘプテン−2−オール(970mg)と1,1,1− トリクロロ−2−メチル−2−プロパノール水和物(1. 28g)とのアセトン(30ml)中混合物に、KOH粉末(1.71 g)を少量ずつ加え、混合物を外界温度で20時間撹拌する。 溶媒を減圧下に蒸発させたのち、残留物を1N水酸化ナトリウム(30ml)中に注ぎ、ジエチルエーテルで洗う。 水層のpHを3N塩酸で6.0に調整する。 沈殿を去する。 液を減圧下に濃縮し、残留物に水を加える。 生じた沈殿を取し、乾燥して、2−[8−ベンジルアミノ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イルオキシ]−2−メチルプロピオン酸(0.51 g)を得る。 mp:187−189℃ IR(ヌジョール):3450,1600cm -1 NMR(NaOD,δ):1.2−1.45(1H,m),1.48(6H,s),1.5 −2.0(3H,m),2.45−2.95(5H,m),3.65−3.9(2H, m),6.6−6.8(2H,m),6.95−7.05(1H,m),7.2−7.4 (5H,m) MASS(m/z):354(M+1) +製造例12 エタノール(5ml)に、−10℃で撹拌下に、塩化チオニル(0.2ml)を加える。 10分間撹拌後、この混合物に、2−(8−ベンジルアミノ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イルオキシ)−2 −メチルプロピオン酸(0.49g)を少量ずつ加える。 反応混合物を外界温度で1時間撹拌し、つぎに、3時間還流下に加熱する。 冷却後、混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで1回抽出する。 抽出液を水で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製する。 クロロホルム−メタノール(100:1) で溶出して、2−(8−ベンジルアミノ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イルオキシ)−2−メチルプロピオン酸エチル(0.43g)を得る。 IR(ニート):1725,1600cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.25(3H,t,J=7.1Hz),1.35−1.55 (1H,m),1.57(6H,s),1.65−2.1(3H,m),2.6−2.9 (5H,m),3.76(1H,d,J=13Hz),3.87(1H,d,J=13H z),4.22(2H,q,J=7.1Hz),6.55(1H,dd,J=2.6Hz,8.2 Hz),6.71(1H,d,J=2.6Hz),6.92(1H,d,J=8.2Hz), 7.2−7.35(5H,m) MASS(m/s):381 製造例13 臭化メチルトリフェニルホスホニウム(4.2g)のテトラヒドロフラン(10ml)中懸濁液に、氷浴中で、カリウムt−ブトキシド(1.34g)を少量ずつ加える。 添加終了後、氷浴を取り去り、混合物を外界温度で2.5時間撹拌する。 混合物に、7−メトキシ−1−テトラロン(1. 78g)のテトラヒドロフラン(7.8ml)溶液を加え、さらに20分間撹拌を続ける、反応混合物を氷水中に注ぎ、続いてn−ヘキサンを加える。 沈殿を別し、n−ヘキサンで洗う。 有機層を分離し、食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮する。 残留物をn− ヘキサンを用いて粉末化して、混合物を過する。 液を減圧下に濃縮して、1−メチレン−7−メトキシ−1, 2,3,4−テトラヒドロナフタレン(1.69g)を油状物として得る。 IR(フィルム):3080,1620(ショルダー),1600cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.6−1.9(2H,m),2.4−2.6(2H, m),2.71(2H,t−様,J=約6Hz),3.74(3H,s),4.96(1 H,d,J=1Hz),5.53(1H,d,J=1Hz),6.78(1H,dd,J=2H z,8Hz),7.03(1H,d,J=8Hz),7.16(1H,d,J=2Hz) MASS(m/z):174 製造例14 硝酸タリウム(2.4g)のメタノール(24ml)溶液に、 1−メチレン−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン(1.0g)のメタノール(7ml)溶液を一度に加える。 混合物を1分間撹拌し、クロロホルム(24ml) で希釈する。 生じた沈殿を去し、液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液および食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に濃縮する。 残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出;8:1、n−ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、3−メトキシ−1,2,3, 4−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−オン(0.78g)を得る。 mp:50−52℃ IR(フィルム):1700cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ)1.8−2.1(2H,m),2.56(2H,t−様,J= 約7Hz),2.8−3.0(2H,m),3.68(2H,s),3.78(3H, s),6.7−6.8(2H,m),7.0−7.1(1H,m) MASS(m/z):190 製造例15 (S)−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H −ベンゾシクロヘプテン−6−アミン塩酸塩(35.5g) を冷2N水酸化ナトリウム(155ml)で中和し、混合物を酢酸エチル(310ml)で1回抽出する。 抽出液を食塩水(155ml)で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮して、(S)−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン(30.1g)を得る。 (S)−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン(30.1g)、10%パラジウム炭(50%湿潤;5.96g)、酢酸(0.89ml)、ベンズアルデヒド(31.6ml)およびエタノール(300ml)からなる混合物を外界温度で3時間撹拌する。 つぎに、この混合物に水素を導入し、さらに1. 5時間撹拌を続ける。 触媒を別し、エタノールで洗う。 溶媒を減圧下に除去し、残留物を酢酸エチル(423m l)に溶かす。 この溶液に、氷浴中、機械的撹拌下に、4 N塩化水素酢酸溶液(77ml)を加える。 外界温度で1.5時間撹拌後、混合物を過し、ケーキを酢酸エチル(50m l)で洗う。 この生成物を減圧下に乾燥して、(S)− N−ベンジル−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン塩酸塩(47.3 g)を白色個体として得る。 mp:223−224℃ ▲〔α〕 21 D ▼=+39.2゜(c=0.49,EtOH) IR(ヌジョール):3050−2100,1600,1570cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.1−1.4(1H,m),1.8−2.1(2H, m),2.3−2.5(1H,m),2.6−2.8(2H,m),2.8−3.0(1 H,m),3.0−3.3(2H,m),3.72(3H,s),4.26(2H,br s),6.69(1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.84(1H,d,J=2Hz), 7.03(1H,d,J=8Hz),7.3−7.5(3H,m),7.6−7.8(2H, m),9.3−9.8(2H,br m) MASS(m/Z):281 製造例16 製造例15と同様にして、次の化合物を得る。 (R)−N−ベンジル−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン塩酸塩 mp:223−224℃ ▲〔α〕 20 D ▼=−42.7゜(c=0.36,EtOH) IR(ヌジョール):3100−2100,1610,1580cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.0−1.4(2H,m),1.8−2.1(2H,m), 2.3−2.5(1H,m),2.6−2.8(2H,m),2.8−3.0(1H, m),3.0−3.3(2H,m),3.72(3H,s),4.2−4.4(2H, m),6.69(1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.84(1H,d,J=2Hz), 7.03(1H,d,J=8Hz),7.3−7.5(3H,m),7.6−7.8(2H, m),9.4−9.8(2H,br m) MASS(m/z):281 製造例17 1)(S)−N−ベンジル−3−メトキシ−6,7,8,9− テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン塩酸塩(46.8g)のジクロロメタン(147ml)中懸濁液に、−10℃で,1M三臭化硼素ジクロメタン溶液(294ml) を50分間かけて滴下する。 この間、温度が10℃まで上昇するままにする。 添加終了後、混合物が外界温度まで温まるままにし、計3時間撹拌する。 減圧下に溶媒をほとんど除去し、残留物を氷浴中で水(600ml)と酢酸エチル(450ml)との混合物と共に冷却する。 混合物のpHを個体重炭酸ナトリウム(74g)とそれに続いての1N水酸化ナトリウム(60ml)の添加によって8.0に調整する。 層分離後、水層を酢酸エチル(200ml)で1回抽出する。 有機層を合わせ、食塩水(300ml)で1回洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮する。 2)残留物を酢酸エチル(377ml)に溶かし、氷浴中で、34N塩化水素酢酸エチル溶液(73ml)で処理する。 外界温度で1時間撹拌後、混合物を過し、ケーキを酢酸エチル(45ml)で洗う。 生成物を減圧下に乾燥して、 (S)−8−ベンジルアミノ−6,7,8,9−トラヒドロ−5 H−ベンゾシクロヘプテン−2−オール塩酸塩(43.3g) を白色個体として得る。 mp:232−233℃ ▲〔α〕 22 D ▼=+36.6゜(c=0.42,EtOH) IR(ヌジョール):3220,2380cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.0−1.4(1H,m),1.7−2.1(2H, m),2.2−2.4(1H,m),2.5−2.7(2H,m),2.8−3.2(3 H,m),4.24(2H,br s),6.52(1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.6 7(1H,d,J=2Hz),6.89(1H,d,J=8Hz),7.3−7.5(3H, m),7.5−7.7(2H,m),9.2−9.5(2H,br m),9.24(1H, s) MASS(m/z):267 製造例18 製造例17−1)と同様にして、次の化合物を得る。 (R)−8−ベンジルアミノ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−オール MASS(m/z):267 製造例19 (R)−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H −ベンゾシクロヘプテン−6−アミン塩酸塩(キラルHP LC分析によれば54%ee(鏡像体過剰);13.8g)、N−ベンジルオキシカルボニル−D−ロイシン(20.9g)、N −ヒドロキシベンゾトリアゾール(10.6g)およびN,N− ジメチルホルムアミド(276ml)からなる混合物に、1 −(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(12.2g)を加える。 外界温度で3時間撹拌後、混合物を減圧下に濃縮する。 残留物を塩化メチレンで希釈し、水、3N塩酸、飽和重炭酸ナトリウム水溶液および食塩水で順次洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮する。 残留物を酢酸エチルから再結晶し、得られた粗製品をエタノールからの再結晶によりさらに精製して、(6R)−および(6S)−N−(N−ベンジルオキシカルボニル−D−ロイシル)−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミンのジアステレオマー混合物(15.0g)を得る。 mp:158−159℃ IR(ヌジョール):3300,1680,1640cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):0.87(12H,d,J=6Hz),1.3−1.8(12 H,m),1.8−2.0(4H,m),2.6−3.1(8H,m),3.74(3H, s),3.75(3H,s),3.9−4.3(4H,m),4.9−5.2(4H, m),5.5−5.7(1H,m),5.7−5.9(1H,m),6.6−6.75(4 H,m),6.9−7.1(2H,m),7.2−7.5(10H,m) MASS(m/z):438 製造例20 製造例19と同様にして、次の化合物を得る。 (6R)−および(6S)−N−(N−ベンジルオキシカルボニル−L−ロイシル)−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン mp:168−173℃ IR(ヌジョール):3280,1685,1635cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):0.87(12H,d,J=6Hz),1.3−1.8(12 H,m),1.8−2.0(4H,m),2.6−3.1(8H,m),3.74(3H, m),3.75(3H,m),3.9−4.3(4H,m),4.9−5.25(5H, m),5.6−5,9(1H,m),6.55−6.75(4H,m),6.9−7.1 (2H,m),7.2−7.4(10H,m) 製造例21 (6R)−および(6S)−N−(N−ベンジルオキシカルボニル−D−ロイシル)−3−メトキシ−6,7,8,9− テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン(6R:6S=77:23;20g)、蟻酸アンモニウム(11.5g)、1 0%パラジウム炭(50%湿潤;4.0g)およびエタノール(450ml)からなる混合物を0.5時間還流下に加熱する。 冷却後、触媒を別し、エタノールで洗う。 液と洗液とを合せ、減圧下に濃縮する。 残留物を酢酸エチルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液および食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮して、(6R)−および(6S)−N−D−ロイシル−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミンのジアステレオマー混合物(13.5 g)を得る。 ジアステレオマーの光学分割を、ジイソプロピルエーテルからの再結晶によって行い、(6R)−異性体(7.0g;HPLC分析によれば92.8%de(ジアステレオマー過剰))を得る。 母液から、溶媒を除き、ジイソプロピルエーテルから再結晶して、上記生成物の第二晶(1.8g;91.6%de)を得る。 第二の母液から、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ;勾配溶出;50:1→25:1クロロホルム−イソプロパノール、つぎにイソプロパノール)とジイソプロピルエーテルからの再結晶とにより、さらに生成物(0.61g;92.3%de)を得る。 つぎに、上記の(6R)−異性体を合わせ(9.4 g)、ジイソプロピルエーテルからの再結晶によりさらに精製して、(6R)−N−D−ロイシル−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン(7.9g;95.2%de)を得る。 mp:117−118℃ ▲〔α〕 27 D ▼=+5.6゜(c=0.60,EtOH) IR(ヌジョール):3380,3320,1610cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):0.8−1.0(6H,m),1.2−1.4(1H,m), 1.47(2H,br s),1.5−1.8(4H,m),1.8−2.1(2H,m), 2.7−2.8(2H,m),2.8−3.1(2H,m),3.2−3.4(1H, m),3.76(3H,s),4.0−4.2(1H,m),6.6−6.7(2H, m),6.9−7.1(2H,m) MASS(m/z):304 製造例22 製造例21と同様にして、次の化合物を得る。 (6S)−N−L−ロイシル−3−メトキシ−6,7,8,9− テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン mp:117−118℃ ▲〔α〕 27 D ▼=+5.4゜(c=0.66,EtOH) IR(ヌジョール):3380,3320,1610cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):0.8−1.0(6H,m),1.2−1.4(1H,m), 1.33(2H,br s),1.5−1.8(4H,m),1.8−2.1(2H,m), 2.7−2.8(2H,m),2.8−3.1(2H,m),3.2−3.4(1H, m),3.76(3H,s),4.0−4.2(1H,m),6.6−6.7(2H, m),6.9−7.1(2H,m) MASS(m/z):304 製造例23 (6S)−N−L−ロイシル−3−メトキシ−6,7,8,9 −テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン(8.0g)と47%臭化水素酸(262ml)との混合物を150 ℃で15.5時間撹拌する。 外界温度まで冷却後、反応混合物を一夜冷蔵庫に入れておく。 生じた沈殿を集め、乾燥して、所望化合物の臭化水素酸塩(2.9g)を得る。 この塩を28%水酸化アンモニウムで中和し、混合物を減圧下に濃縮する。 残留物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し、スラリーをn−ブタノールで3回抽出する。 有機層を合わせ、食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮して、(R)−8−アミノ−6,7,8, 9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−オールを得る。 この物質は、NMRおよびIRによれば臭化アンモニウムによって汚染されているが、直接次の反応に使用できる。 母液から、上述と同様に処理して、やはり臭化アンモニウムによって汚染されているが、さらに生成物(3.46g)を得る。 生成物の臭化水素酸塩の物理データを示す。 mp:298−299℃ ▲〔α〕 27 D ▼=+24.6゜(c=0.55,EtOH) IR(ヌジョール):3400,1610,1580cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.1−1.2(4H,m),2.5−3.2(5H, m),6.4−6.6(2H,m),6.85−6.95(1H,m),7.85(3H,b rs),9.20(1H,s) MASS(m/z):177 製造例24 製造例23と同様にして、次の化合物を得る。 (S)−8−アミノ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−オール臭化水素酸塩 mp:297−299℃ ▲〔α〕 21 D ▼=+24.6゜(c=0.65,EtOH) IR(ヌジョール):3400,1610,1580cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.1−1.2(4H,m),2.5−3.2(5H, m),6.4−6.6(2H,m),6.85−6.95(1H,m),7.85(3H,b rs),9.20(1H,s) MASS(m/z):177 製造例25 (R)−8−アミノ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H− ベンゾシクロヘプテン−2−オール(5.8g;臭化アンモニウムで汚染されている)、ベンズアルデヒド(5.3m l)、酢酸(0.15ml)、10%パラジウム炭(50%湿潤;1. 1g)およびエタノール(260ml)からなる混合物を水素雰囲気下に1時間撹拌し、つぎに追加分のベンズアルデヒド(5.3ml)を加える。 0.5時間経過後、反応混合物に水素を導入し、さらに3時間撹拌を続ける。 反応混合物に追加分の酢酸(0.15ml)を加え、混合物を1気圧の水素下にさらに1時間撹拌する。 触媒を別し、エタノールで洗う。 減圧下に溶媒を除去し、残留物を酢酸エチルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液および食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮する。 残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(勾配溶出;クロロホルム、つぎに100:1→50:1→10:1クロロホルム−メタノール)により精製して、(R)−8− ベンジルアミノ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−オール(6.6g)を得る。 3:1ジイソプロピルエーテル−エタノールから再結晶した製品の塩酸塩について、物理データを示す。 mp:234−235℃ ▲〔α〕 27 D ▼=−34.5゜(c=0.51,EtOH) IR(ヌジョール):3250,2400cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.0−1.4(1H,m),1.7−2.1(2H, m),2.2−2.4(1H,m),2.5−2.7(2H,m),2.8−3.2(3 H,m),4.24(2H,br s),6.52(1H,dd,J=2Hz,J=8Hz), 6.67(1H,d,J=2Hz),6.89(1H,d,J=8Hz),7.3−7.5 (3H,m),7.5−7.7(2H,m),9.2−9.5(2H,br m),9.24 (1H,s) MASS(m/z):267 製造例26 製造例25と同様にして、次の化合物を得る。 (S)−8−ベンジルアミノ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−オール塩酸塩 mp:233−235℃ 製造例27 N−ベンジル−3−ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン(2.8g)、蟻酸(8ml)および無水酢酸(16ml)の混合物を外界温度で15時間撹拌する。 反応混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出する。 抽出液を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮して、N− ベンジル−N−ホルミル−3−ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン(2. 71g)を得る。 mp:126−128℃ IR(ヌジョール):1650,1510cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.20−1.50(1H,m),1.85−2.40(3H, m),2.60−2.95(3H,m),3.15−3.70(2H,m),4.36(0. 5H,d,J=15.5Hz),4.49(0.5H,d,J=15Hz),4.52(0.5 H,d,J=15.5Hz)、4.76(0.5H,d,J=15Hz),7.10−7.47 (6H,m),7.65−7.78(1H,m),7.90−8.15(1H,m),8.3 1(0.5H,s),8.42(0.5H,s) MASS(m/z):324 製造例28 N−ベンジル−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン塩酸塩(6. 0g)を7%水酸化アンモニウムで中和し、酢酸エチルで2回抽出する。 抽出液を食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮して、油状物(5.29g) を得る。 これを1−プロパノール(10ml)に溶解し、溶液を、D−(−)−酒石酸(3.1g)の1−プロパノール(50ml)熱溶液に加える。 冷却後、析出した結晶を取する。 これら結晶を、追加のD−(−)−酒石酸(最初は0.7g、2回目は68mg)と共に1−プロパノールから2 回再結晶して、(S)−N−ベンジル−3−メトキシ− 6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン− 6−アミン(D)酒石酸塩(1:1)(1.7g)を得る。 2 本のキラルカラム(キラルセル、OD)を用いて鏡像体過剰率(100%)を求めた。 HPLC条件は次の通りである: 溶離剤:ヘキサン−2−プロパノール(9:1);流速0.6 ml/分;カラム温度25℃;検出波長220nm。 保持時間は2 4.6分である。 mp:152−153℃ ▲〔α〕 24 D ▼=+18.6゜(c=0.79,DMSO) IR(ヌジョール):3520,3300,1730,1620cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.1−1.4(1H,m),1.65−2.05(2 H,m),2.1−2.3(1H,m),2.55−3.15(5H,m),3.71(3 H,s),3.99(2H,s),4.07(1H,d,J=13.5Hz),4.17(1 H,d,J=13.5Hz),6.66(1H,dd,J=2.7Hz,8.2Hz),6.80 (1H,d,J=2.7Hz),7.00(1H,d,J=8.2Hz),7.3−7.6 (5H,m) 製造例29 N−ベンジル−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン(68.7 g)、蟻酸アンモニウム(68.15g)および10%パラジウム炭(50%湿潤;6.8g)のエタノール(1.2)中混合物を1時間還流下に加熱する。 冷却後、触媒を去し、溶媒を減圧下に除去する。 残留物に水および28%水酸化アンモニウムを加え、全体を酢酸エチルで抽出する。 抽出液を水および食塩水で荒い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮して、3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン(35.8g)を油状物として得る。 NMR(CDCl 3 ,δ):1.38−2.10(4H,m),1.45(2H,br s),2.6−3.06(5H,m),3.77(3H,s),6.64(1H,dd,J= 2.7Hz,8.1Hz),6.71(1H,d,J=2.7Hz),6.98(1H,d,J= 8.1Hz) MASS(m/z):191 製造例30 製造例29と同様にして調製した化合物を塩化水素と反応させて、次の化合物を得る。 3−エトキシカルボニルメトキシ−5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロベンゾシクロオクテン−6−アミン塩酸塩 IR(CDCl 3 ):1760,1600cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):0.9−1.9(6H,m),1.21(3H,t,J= 7.1Hz),2.5−3.6(5H,m),4.17(2H,q,J=7.1Hz),4.7 3(2H,s),6.7−6.9(2H,m),7.0−7.1(1H,m),8.20 (3H,br s) MASS(m/z):277(M−HCl) +製造例31 製造例29と同様にして、次の化合物を得る。 2−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−7−アミン IR(フィルム):3610,3360,3300,31801755,1610,1580,1 205,1180cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.15−1.3(2H,m),1.30(3H,t,J=7. 1Hz),1.41(2H,br s)2.0−2.15(2H,m),2.65−2.75 (4H,m),2.9−3.05(1H,m),4.27(2H,四重線,J=7.1H z),4.59(2H,s),6.62(1H,dd,J=8.2Hz,2.6Hz),6.72 (1H,d,J=2.6Hz),7.01(1H,d,J=8.2Hz) MASS(m/z):263(M + ),248,246,161(ベース) 製造例32 D−マンデル酸(25.65g)の酢酸エチル(300ml)熱溶液に、3−メトキシ−6,7,8.9−テトラヒドロ−5H− ベンゾシクロヘプテン−6−アミン(35.8g)の酢酸エチル(150ml)溶液を加える。 冷却後、沈殿した結晶を取する。 これを酢酸エチル−エタノール混合物(2: 1)から再結晶して、(R)−3−メトキシ−6,7,8,9− テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン(D)−マンデル酸塩(23.4g)を得る。 キラムカラム(ウルトロンES−OVN)を用いて鏡像体過剰率(54%) を求める。 HPLC条件は次の通りである:溶離液:0.02M燐酸緩衝液(pH6.5)−アセトニトリル(9:1)、流速:1.0 ml/分、カラム温度25℃、検出波長220nm。 保持時間は1 1.8分である。 2つの液を合せ、減圧下に蒸発させる。 残留物を常法によってその(L)−マンデル酸塩に転化する。 結晶を酢酸エチル−エタノール混合物(2: 1)から再結晶して、(S)−3−メトキシ−6,7,8,9− テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン(L)−マンデル酸塩(17.98g)を得る。 同じカラムおよび条件を用いて鏡像体過剰率(70%)を求める。 保持時間は7.9分である。 製造例33 ベンジルアミン(8.18g)のベンゼン(100ml)溶液を、外界温度で20分間かけて、8,9−ジヒドロ−3−ニトロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−5−オン(15.51g) のエタノール(155ml)中懸濁液に滴下する。 得られた混合物を同温度で3時間30分撹拌し、一夜同温度で放置し、過する。 液を減圧下に濃縮して、7−ベンジルアミノ−3−ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−5−オン(25.41g)を暗褐色油状物として得る。 IR(フィルム):3330,1680,1515,1350cm -1 NMR(CDCL 3 ,δ):1.75−1.95(2H,m),2.1−2.3(1H, m),2.9−3.15(3H,m),3.2−3.4(2H,m),3.81(1H,d, J=13.2Hz),3.91(1H,d,J=13.2Hz),7.25−7.45(6H, m),8.23(1H,dd,J=8.2Hz,2.4Hz),8.60(1H,d,J=2.4 Hz) 製造例34 水素化硼素ナトリウム(18.29g)の水溶液(92ml) を、外界温度で20分かけて、撹拌下の7−ベンジルアミノ−3−ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−5−オン(25.01g)溶液に滴下する。 得られた混合物を、同温度で、4時間撹拌し、一夜放置し、減圧下に蒸発させる。 残留物を水で希釈し、ジクロロメタンで2回抽出する。 抽出液を合せ、食塩水で洗い、硫酸ナトリウム上で乾燥し、4N塩化水素酢酸エチル溶液で処理し、減圧下に蒸発させる。 残留物をメタノールに懸濁させ、過する。 液を減圧下に濃縮し、アンモニア水溶液で希釈し、ジクロロメタンで2回抽出する。 抽出液を合せ、食塩水で洗い、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ジクロロメタンを用いてのシリカゲルクロマトグラフィーに付す。 溶出液を減圧下に蒸発させ、残留物をジエチルエーテルで洗って、7−ベンジルアミノ−3 −ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−5−オール(7.33g)を暗黄色粉末として得る(ジアステレオマー混合物)。 mp:109−120℃ IR(ヌジョール):3310,3150,1515,1350cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.75−2.05(8H,m),2.3(2H,m),2.6 −2.85(2H,m),3,15−3.65(4H,m),3.85(2H,d,J=1 2.8Hz),4.02(2H,d,J=12.8Hz),4.98(1H,d,J=8.2H z),5.32(1H,m),7.2−7.4(14H,m),8.01(2H,dd,J= 8.2Hz,2.2Hz),8.14(1H,d,J=2.2Hz),8.29(1H,d,J= 2.2Hz) MASS(m/z):312(M + ),221,91(ベース) 製造例35 7−ベンジルアミノ−3−ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−5−オール(6.51 g)と重硫酸カリウム(13.0g)との混合物を210℃で20 分間加熱し、ジクロロメタン(150ml)、水(100ml)および28%アンモニア溶液の混合物中に懸濁させる。 この懸濁液を過する。 ジクロロメタン層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に濃縮し、ジクロロメタン−メタノールを溶離剤とするシリカゲルクロマトグラフィーに付す。 最初の溶出液から、N−ベンジル−6,7 −ジヒドロ−2−ニトロ−5H−ベンゾシクロヘプテン− 7−アミン(3.11g)を暗褐色固体として得る。 mp:62.5−69℃ IR(ヌジョール):3310,1660,1580,1520,1340cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):2.0(1H,br),2.0−2.15(2H,m),2.8 −2.95(2H,m),3.45−3.55(1H,m),3.89(2H,s),6.1 1(1H,dd,J=12.2Hz,4.2Hz),6.50(1H,dd,J=12.2Hz, 1.6Hz),7.2−7.4(6H,m),7.97(1H,dd,J=8.2Hz,2.4H z),8.04(1H,d,J=2.4Hz) MASS(m/z):294(M + ),203,91(ベース) 第二の溶出液から、6,7−ジヒドロ−2−ニトロ−5H −ベンゾシクロヘプテン−7−アミン(95mg)を油状物として得る。 IR(フィルム):3350,3280,3170,1610,1580,1510,1340c m -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.58(2H,br s),1.85−2.1(2H,m), 2.85−2.95(2H,m),3.71(1H,m),6.01(1H,dd,J=12. 2Hz,4.0Hz),6.42(1H,dd,J=12.2Hz,1.6Hz),7.28(1 H,d,J=8.2Hz),7.97(1H,dd,J=8.2Hz,2.4Hz),8.04 (1H,d,J=2.4Hz) MASS(m/z):204(M + ,ベース) 製造例36 N−ベンジル−6,7−ジヒドロ−2−ニトロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−7−アミン(3.03g)のエタノール(19ml)−ジオキサン(19ml)溶液を、鉄粉(3.03 g)と塩化アンモニウム(0.36g)とのエタノール(15m l)−ジオキサン(15ml)−水(15ml)中混合物に、撹拌、還流下に、20分間かけて滴下する。 得られた混合物を還流下に20分間撹拌し、反応混合物を熱時過する。 液を減圧下に蒸発させ、残留物を酢酸エチルと重炭酸ナトリウム水溶液との間で分配させる。 有機層を食塩水で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に濃縮し、ジクロロメタンとメタノールを用いてのシリカゲルクロマトグラフィーに付して、N 7 −ベンジル−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2,7−ジアミン(2.52g)を褐色油状物として得る。 IR(フィルム):3440,3350,3220,1620cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.57(1H,br),1.95−2.1(2H,m),2. 6−2.8(2H,m),3.4−3.6(3H,m),3.85(2H,s),5.92 (1H,dd,J=12.0Hz,4.0Hz),6.32(1H,dd,J=12.0Hz,1. 8Hz),6.4−6.55(2H,m),6.92(1H,d,J=7.8Hz),7.2 −7.4(5H,m) MASS(m/z):264(M + ),145(ベース),91 製造例37 N 7 −ベンジル−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2,7−ジアミン(2.22g)の6N硫酸(22ml)中懸濁液に、撹拌、氷冷下に、亜硝酸ナトリウム(609mg) 水溶液(6ml)を15分間かけて滴下し、得られた溶液を同温度で30分間撹拌する。 この溶液を、硫酸(3ml)水(15ml)溶液に、75℃で撹拌下に、15分間かけて滴下する。 得られた混合物を同温度30分間撹拌し、氷水浴で冷却し、28%アンモニア溶液(15ml)で塩基性とし、ジクロロメタンで6回抽出する。 抽出液を合せ、減圧下に濃縮し、ジクロロメタンとメタノールとを用いてのシリカゲルクトマトグラフィーに付して、7−ベンジルアミノ−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−オール(1.72g)を淡褐色油状物として得る。 IR(フィルム):3270,2650,2550,1600,1570cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.95−2.15(2H,m),2.6−2.8(2H, m),3.30(1H,br),3.45−3.55(1H,m),3.83(1H,d,J =13.2Hz),3.90(1H,d,J=13.2Hz),5.92(1H,dd,J=1 2.2Hz,4.0Hz),6.31(1H,dd,J=12.2Hz,1.8Hz),6.5− 6.65(2H,m),6.96(1H,d,J=7.8Hz),7.2−7.35(6H, m) MASS(m/z):265(M + ),158(ベース),91 製造例38 6−クロロ−2−ピリジルアルデヒド(2.0g)のジエチルエーテル(20ml)溶液に、10℃で窒素雰囲気下に、 臭化メチルマグネシウムのジエチルエーテル溶液(3M、 5.65ml)を加え、1.5時間撹拌する。 この溶液に、飽和塩化アンモニウム溶液(30ml)を加え、有機層を分離する。 水層をジエチルエーテルで抽出する。 有機層を合せ、食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物を減圧蒸留により精製して、 1−(6−クロロ−2−ピリジル)エタノール(2.13 g)を得る。 bp:140−145℃/5mmHg IR(ニート):3375,1585,1560,1435,1410cm -1 NMR(CDCl 3 −D 2 O,δ):1.52(3H,d,J=6.6Hz),4.87(1 H,q,J=6.6Hz),7.20−7.34(2H,m),7.66(1H,t,J=7. 8Hz) MASS(m/z):156(M + ),142,114,78 製造例39 1−(6−クロロ−2−ピリジル)エタノール(2.13 g)と二酸化マンガン(8.4g)とのクロロホルム(21m l)中混合物を8時間還流下に加熱する。 冷却後、混合物をセライトパッドを通して過し、液を減圧下に蒸発させる。 残留物を減圧蒸留により精製して、2−アセチル−6−クロロピリジン(1.84g)を得る。 bp:105−110℃/5mmHg IR(ニート):1700,1570,1560cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):2.71(3H,s),7.52(1H,dd,J=1.0Hz, 7.9Hz),7.81(1H,擬 t,J=7.8Hz),7.97(1H,dd,J= 1.0Hz,7.6Hz) MASS(m/z):156(M + ) 製造例40 2−アセチル−6−クロロピリジン(7.48g)の1,4− ジオキサン(112ml)溶液に、4N塩化水素1,4−ジオキサン溶液(12.6ml)を加える。 この溶液に、30℃で、塩化スルフリル(13.5ml)を滴下する。 0.5時間撹拌後、溶液に氷水(150ml)を加え、有機層を分離し、食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物を、n−ヘキサン−トルエン(1:1)混合物を溶離剤としてのシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、クロロメチル・6−クロロ−2−ピリジル・ケトン(7.05g)を粉末として得る。 mp:61−62℃ IR(ヌジョール):1720cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):5.07(2H,s),7.57(1H,dd,J=1.0Hz, 7.9Hz),7.86(1H,擬 t,J=7.7Hz),8.03(1H,dd,J= 1.0Hz,7.6Hz) 製造例41 クロロメチル・6−クロロ−2−ピリジル・ケトン(8.126g)のテトラヒドロフラン(32ml)溶液とボランのテトラヒドロフラン溶液(1.0M、25.7ml)とを同時に、(R)−テトラヒドロ−3,3−ジフェニル−1H,3H− ピロロ〔1,2−c〕〔1,3,2〕オキサアザボロールのテトラヒドロフラン溶液(約0.335M、8.9ml)とボランのテトラヒドロフラン溶液(1.0M、4.3ml)との混合物に、 −5℃で窒素雰囲気下に、0.5時間かけて加え、全体を 3.5時間撹拌する。 この混合物に、0℃で、メタノール(10.4ml)を滴下し、全体を外界温度で一夜撹拌する。 混合物を減圧下に蒸発させ、残留物を酢酸エチルと1N塩酸との間で分配させる。 有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出する。 有機層を合せ、食塩水で洗い、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物を、 クロロホルムを溶離剤とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、(−)−2−クロロ−1− (6−クロロ−2−ピリジル)エタノール(7.98g)を油状物として得る。 ▲〔α〕 32 D ▼=−16.3゜(c=0.81,CH 2 Cl 2 ) 製造例42 製造例42と同様にして、次の化合物を得る。 (−)−2−クロロ−1−(2−ナフチル)エタノール mp:93−94℃ 〔α〕 D =−40.09゜(c=1.07,CH 2 Cl 2 ) IR(ヌジョール):3210cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):2.80(1H,br),3.5−3.9(2H,m),5.0 5(1H,dd,J=3.6Hz,8.5Hz),7.4−7.5(3H,m),7.8(4 H,m) 製造例43 (−)−2−クロロ−1−(6−クロロ−2−ピリジル)エタノール(1.028g)、酢酸イソプロペニル(1.8m l)およびリパーゼPS天野(2.06g)の乾燥ジイソプロピルエーテル(31ml)中混合物を室温で2.5日刊撹拌する。 不溶物を去し、液を減圧下に蒸発させる。 残留物を、クロロホルムを溶離剤としてのシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、(−)−2−クロロ−1 −(6−クロロ−2−ピリジル)エタノール(0.40g) を得る。 ▲〔α〕 28.8 D ▼=−30.0゜(c=0.935,CH 2 Cl 2 ) IR(ニート):3375,1580,1560cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):3.54(1H,d,J=6.3Hz),3.80(1H,dd, J=6.1Hz,11.1Hz),3.91(1H,dd,J=4.8Hz,11.1Hz),4. 90−5.04(1H,m),7.29(1H,d,J=7.9Hz),7.40(1H,d, J=7.6Hz),7.71(1H,擬 t,J=7.7Hz) 製造例44 (−)−2−クロロ−1−(6−クロロ−2−ピリジル)エタノール(390mg)、2M水酸化ナトリウム水溶液(3.9ml)およびジエチルエーテル(0.2ml)の混合物を外界温度で3時間撹拌する。 混合物に、食塩水および酢酸エチルを加える。 有機層を分離し、食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物を、クロロホルムを溶離剤としてのシリカゲルカラムクロムトグラフィーにより精製して、(−)−1− (6−クロロ−2−ピリジル)エタン−1,2−エポキシド(259mg)を油状物として得る。 ▲〔α〕 30.8 D ▼=−34.4゜(c=0.57,CH 2 Cl 2 ) IR(ニート):1590,1560,1540,1420cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):2.88(1H,dd,J=2.5Hz,5.8Hz),3.18 (1H,dd,J=4.1Hz,5.8Hz),3.99(1H,dd,J=2.5Hz,4.1H z),7.16(1H,dd,J=0.7Hz,7.6Hz),7.27(1H,dd,J=0. 7Hz,7.9Hz),7.65(1H,擬 t,J=7.7Hz) MASS(m/z):156(M + ) 製造例45 製造例44と同様にして、次の化合物を得る。 (+)−2−ナフチルオキシラン mp:75−76℃ 〔α〕 D =+34.17゜(c=1.03,トルエン) IR(ヌジョール):1265,1240,820,740cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):2.89(1H,dd,J=2.6Hz,5.5Hz),3.20 (1H,dd,J=4.1Hz,5.5Hz),4.01(1H,dd,J=2.6Hz,4.1H z),7.31(1H,dd,J=1.7Hz,8.5Hz),7.4−7.5(2H,m), 7.8(4H,m) MASS(m/z):170(M + )および141 製造例46 3−ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−5−オン(7.0g)のメタノール(70ml) 中懸濁液に、21〜30℃で、水素化硼素ナトリウム(1.29 g)を少量ずつ加え、全体を1時間撹拌する。 溶液を氷水(210ml)中に注ぎ、生じた沈殿を取し、水で洗い、乾燥して、3−ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5 H−ベンゾシクロヘプテン−5−オール(6.81g)を得る。 mp:116−118℃ IR(ヌジョール):3260,3160,1520,1340cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.25−2.18(7H,m),2.66−3.10(2H, m),4.89−5.06(1H,m),7.23(1H,d,J=8.2Hz),7.99 (1H,dd,J=2.5Hz,8.2Hz),8.38(1H,d,J=2.5Hz) 製造例47 3−ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−5−オール(70.67g)と硫酸水素カリウム(53.00g)との混合物を160℃で1時間加熱する。 冷却後、混合物に水(400ml)と酢酸エチル(400ml)との混合物を加える。 有機層を分離し、水層を酢酸エチル(200ml)で抽出する。 有機層を合せ、食塩水(150ml) で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮する。 残留物を、n−ヘキサン−クロロホルム混合物(1:1)を溶離剤としてのシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン(48.1g)を得る。 mp:43℃ IR(ヌジョール):1520,1340,1280,1085,930,900,835,7 60,740cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.88−2.10(2H,m),2.40−2.59(2H, m),2.83−3.03(2H,m),6.06(1H,dt,J=12.2Hz,4.5H z,4.5Hz),6.45(1H,dt,J=12.2Hz,2.0Hz,2.0Hz),7.22 (1H,d,J=8.2Hz),7.93(1H,dd,J=2.4Hz,8.2Hz),8.0 0(1H,d,J=2.4Hz) 製造例48 2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン(48.10g)とm−クロロ過安息香酸(80%)、65.7 5g)とのクロロホルム(962ml)中混合物を還流下に4 時間加熱する。 冷却後、混合物に1N水酸化ナトリウム溶液(350ml)を加える。 有機層を分離し、水層をクロロホルムで抽出する。 有機層を合せ、食塩水で洗い、硫酸ナトリウム上で乾燥し、混合物にシリカゲル(100g)を加える。 不溶分を去し、液を減圧下に濃縮して、3 −ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−5,6−エポキシド(53.90g)を得る。 mp:62−64℃ IR(ヌジョール):1610,1580,1520,1340cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.43−2.32(4H,m),2.82−3.08(2H, m),3.35−3.54(1H,m),4.06(1H,d,J=4.2Hz),7.26 (1H,d,J=8.3Hz),8.08(1H,dd,J=2.4Hz,8.3Hz),8.3 7(1H,d,J=2.4Hz) 製造例49 沃化亜鉛(41.9g)に、外界温度で窒素雰囲気下に、 3−ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−5,6−エポキシド(53.9g)のベンゼン(54 0ml)溶液を加え、全体を1時間撹拌する。 この混合物にシリカゲル(50g)を加え、不溶分を去する。 液を減圧下に蒸発させる。 残留物を、クロロホルムを溶離剤としてのシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3−ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H− ベンゾシクロヘプテン−6−オン(33.83g)を得る。 mp:84−86℃ IR(ヌジョール):1700,1550,1505,1340cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.95−2.17(2H,m),2.55−2.71(2H, m),3.00−3.16(2H,m),3.83(3H,s),7.34(1H,d,J= 8.0HZ.),8.01−8.17(2H,m) 製造例50 3−ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−オン(0.20g)、鉄粉(218mg)、塩化アンモニウム(52mg)、水(1.2ml)およびエタノール(4ml)からなる混合物を2時間還流下に加熱する。 冷却後、不溶物を去し、液を減圧下に蒸発させる。 残留物に酢酸エチルと水とを加える。 有機層を分離し、 水層を酢酸エチルで抽出する。 有機層を合せ、食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物を、クロロホルムを溶離剤としてのシリカゲルカラマクロマトグラフィーにより精製して、3−アミノ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−オン(153mg)を得る。 IR(CHCl 3 ):3375,1690,1610cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.90−2.06(2H,m)、2.48−2.66(2 H,m),2.77−2.94(2H,m),3.62(2H,s),6.45−6.60 (2H,m),6.93(1H,d,J=8.6Hz) 製造例51 製造例50と同様にして、次の化合物を得る。 N−ベンジル−N−ホルミル−(3−アミノ−6,7,8,9 −テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミン IR(ニート):3680,3450,3390,1660cm -1配座異性体A: NMR(CDCl 3 −D 2 O,δ):1.14−1.46(1H,m),1.78−2.20 (3H,m),2.39−2.73(3H,m),3.04−3.88(2H,m),4.3 6−4.78(2H,m),6.26−6.90(3H,m),7.20−7.44(5H, m),8.27(1H,s) 配座異性体B: NMR(CDCl 3 −D 2 O,δ):1.14−1.46(1H,m),1.78−2.20 (3H,m),2.39−2.73(3H,m),3.04−3.88(2H,m),4.3 6−4.78(2H,m),6.26−6.90(3H,m),7.20−7.44(5H, m),8.39(1H,s) 配座異性体A:配座異性体B=1:2.3 MASS(m/z):294(M + ),159,144,131,91 製造例52 3−アミノ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−オン(9.42g)を酢酸(1.85ml)− 濃硫酸(9.24ml)−水(24.56ml)混合物に溶かしたものに、氷塩浴で冷却しながら、亜硝酸ナトリウム(4.08 g)の水(6.00ml)溶液を少量ずつ加え、全体を1時間撹拌する。 この溶液を、臭化第一銅(10.02g)と臭化ナトリウム(9.40g)との47%臭化水素酸(27.72ml)−水(61.52ml)混合物溶液に75℃で加え、全体を0.5時間撹拌する。 冷却後、氷水(100ml)とクロロホルム(200m l)とを混合物に加える。 有機層を分離し、水層をクロロホルムで抽出する。 有機層を合せ、食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、活性炭(0.65g)で処理する。 溶液を減圧下に蒸発させ、残留物を、トルエンを溶離剤としてのシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3−ブロモ−6,7,8,9−テトリヒドロ−5 H−ベンゾシクロヘプテン−6−オン(6.34g)を得る。 mp:51−59℃ IR(ヌジョール):1700cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.89−2.08(2H,m),2.47−2.65(2H, m),2.83−3.00(2H,m),3.68(2H,s),7.03(1H,d,J= 7.7Hz),7.31(1H,d,J=2.0Hz),7.33(1H,dd,J=7.7H z,2.0Hz) 製造例53 3−ブロモ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−オン(2.00g)、アクリル酸エチル(1.26g)、酢酸パラジウム(94mg)、トリス(2−メチルフェニル)ホスフィン(764mg)、トリエチルアミン(1.69g)のN,N−ジメチルホルムアミド中混合物を10 0℃で、窒素雰囲気下に、20時間撹拌する。 冷却後、混合物に氷水(20ml)を加える。 生じた沈殿を取し、この粉末を酢酸エチル(20ml)に溶かす。 溶液を水(20m l)で3回洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物を、クロホルムを溶離剤としてのシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、(E)−3−(8−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)アクリル酸エチル(1.34g)を得る。 mp:87−88℃ IR(ヌジョール):1705,1690cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.34(3H,t,J=7.1Hz),1.91−2.12 (2H,m),2.52−2.67(2H,m),2.89−3.07(2H,m),3.7 4(2H,s),4.26(2H,q,J=7.1Hz),6.40(1H,d,J=16.0 Hz),7.18(1H,d,J=7.7Hz),7.32(1H,d,J=1.0Hz), 7.36(1H,dd,J=7.7Hz,1.0Hz),7.64(1H,d,J=16.0H z) 製造例54 (E)−3−(8−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)アクリル酸エチル(400mg)のエタノール(8ml)溶液を、10%パラジウム炭(24mg)の存在下に水素添加する。 触媒除去後、 溶液を減圧下に蒸発させ、残留物を、n−ヘキサン−酢酸エチル混合物(10:1)を溶離剤としてのシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、3−(8−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル)プロピオン酸エチル(311mg)を得る。 mp:66−68℃ IR(ヌジョール):1720,1695cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.23(3H,t,J=7.1Hz),1.91−2.08 (2H,m),2.48−2.70(4H,m),2.80−3.02(4H,m),3.7 0(2H,s),4.13(2H,q,J=7.1Hz),6.96−7.06(3H,m) 製造例55 N−ベンジル−N−ホルミル−(3−アミノ−6,7,8, 9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミン(0.80g)の蟻酸(16ml)溶液を2時間還流下に加熱する。 冷却後、溶液を減圧下に蒸発させる。 残留物を酢酸エチルに溶かし、溶液を1N水酸化ナトリウム溶液、1N塩酸および食塩水で順次洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物を、クロロホルム−メタノール混合物(20:1)を溶離剤としてのシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、N −ベンジル−N−ホルミル−(3−ホルミルアミノ−6, 7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6 −イル)アミン(0.84g)を得る。 IR(CHCl 3 ):3660,3425,3400,1690,1660cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.16−1.49(1H,m),1.80−2.30(3H, m),2.42−2.82(3H,m),3.07−3.90(3H,m),4.28−4. 86(2H,m),6.50−7.20(3H,m),7.20−7.46(5H,)m, 7.66−7.93(1H,m),8.25−8.66(2H,m) MASS(m/z):322(M + ),187,172,159 製造例56 水素化ナトリウム(60%油中分散物、100mg)を石油エーテルで洗い、これに、氷浴で冷却下に、N−ベンジル−N−ホルミル−(3−ホルミルアミノ−6,7,8,9− テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル) アミン(675mg)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液を加える。 20分間撹拌後、混合物に、ブロモ酢酸エチル(0.28ml)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を加え、 1時間撹拌する。 混合物に、飽和塩化アンモニウム溶液を加える。 有機層を分離し、食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物を、 クロロホルム−メタノール混合物(50:1)を溶離剤としてのシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、N−[(8−N−ベンジルホルミルアミノ)−6,7, 8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2− イル]ホルミルアミノ酢酸エチル(752mg)を得る。 IR(CHCl 3 ):2940,1745,1665cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.28(3H,t,J=7.1Hz),1.22−1.50 (1H,m),1.83−2.84(6H,m),3.09−3.76(2H,m),4.2 0(2H,q,J=7.1Hz),4.28−4.86(4H,m)6.64−7.15(3 H,m),7.21−7.46(5H,m),8.24−8.46(2H,m) MASS(m/z):408(M + ),307,273,245,172 製造例57 N−[(8−N−ベンジルホルミルアミノ)−6,7,8, 9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル]ホルミルアミノ酢酸エチル(501mg)、6N塩酸(6.1 ml)、エタノール(10ml)の混合物を1日間還流下に加熱する。 冷却後、溶液を氷水(20ml)中に注ぎ、水酸化ナトリウム溶液でpH12に調整する。 溶液を酢酸エチルで抽出し、抽出液を食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物を、クロロホルム−メタノール混合物(20:1)を溶離剤としてのシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、[(8 −ベンジルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル]アミノ酢酸エチル(21 7mg)を得る。 IR(ニート):3400,1735,1610,1585,1510cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.29(3H,t,J=7.1Hz),1.34−2.09 (5H,m),2.52−2.95(5H,m),3.82(1H,s),3.85(1H, s),3.88(2H,d,J=5.3Hz),4.15(1H,t,J=5.3Hz),4. 24(2H,q,J=7.1Hz),6.35(1H,dd,J=2.5Hz,8.0Hz), 6.47(1H,d,J=2.5Hz),6.90(1H,d,J=8.0Hz),7.17− 7.36(5H,m) MASS(m/z):352(M + ),219,207,146 製造例58 (Z)−1−(3−メトキシフェニル)−2−ニトロエテン(33.85g)の1,4−ジオキサン(315ml)溶液を、 水素化硼素ナトリウム(15.77g)の1,4−ジオキサン(3 15ml)−エタノール(98ml)混合物中懸濁液に、よく撹拌しながら、0.5時間かけて滴下する。 この間、温度を3 0℃に保つ。 2時間撹拌後、生じたスラリーを氷水(393 ml)で希釈し、過剰の水素化硼素ナトリウムを50%酢酸水溶液(47.4ml)で分解させる。 溶液に、塩化ナトリウム(68g)および酢酸エチルを加える。 有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出する。 有機層を合せ、食塩水で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物を減圧蒸留して、1−メトキシ−3− (2−ニトロエチル)ベンゼン(23.62g)を得る。 bp:104−107℃/1mmHg IR(ニート):1540,1375cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):3.29(2H,t,J=7.4Hz),3.80(3H, s),4.60(2H,t,J=7.4Hz),6.70−6.87(3H,m),7.19 −7.33(1H,m) 製造例59 1−メトキシ−3−(2−ニトロエチル)ベンゼン(22.59g)とアクリル酸第三級ブチル(15.98g)とのジクロロメタン(180ml)溶液に、氷浴中で、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン(1.90g)のジクロロメタン(45ml)溶液を加える。 外界温度で18.5時間撹拌後、氷水(70ml)を溶液に加える。 有機層を分離し、1N塩酸および食塩水で順次洗う。 溶液をシリカゲル(70g)で処理し、減圧下に溶媒を蒸発させて、5− (3−メトキシフェニル)−4−ニトロ吉草酸第三級ブチル(29.39g)を得る。 IR(ニート):1720,1600,1545cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.37(9H,s),1.98−2.34(4H,m),2. 94(1H,dd,J=5.9Hz,14.1Hz),3.18(1H,dd,J=8.5Hz,1 4.1Hz),3.71(3H,s),4.64−4.83(1H,m),6.61−6.75 (3H,m),7.09−7.21(1H,m) MASS(m/z):308(M + −1) 製造例60 5−(3−メトキシフェニル)−4−ニトロ吉草酸第三級ブチル(10.00g)の1,4−ジオキサン(10ml)溶液に、氷浴中で、4N塩化水素1,4−ジオキサン溶液を加える。 外界温度で3日間撹拌後、溶液に、氷水(60ml)と塩化ナトリウム(6g)とを加える。 溶液のpHを飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で9.5に調整し、溶液を酢酸エチルで洗う。 6N塩酸でpHを1に調整後、溶液を酢酸エチルで抽出する。 抽出液を食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、シリカゲル(20g)で処理し、減圧下に溶媒を蒸発させて、5−(3−メトキシフェニル)−4 −ニトロ吉草酸(8.00g)を得る。 IR(ニート):2950−2300,1700,1540cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):2.03−2.57(4H,m),3.03(1H,dd,J= 6.1Hz,14.1Hz),3.28(1H,dd,J=8.2Hz,14.1Hz),3.79 (3H,s),4.72−4.91(1H,m),6.68−6.90(3H,m),7.1 7−7.31(1H,m) MASS(m/z):252(M + −1) 製造例61 5−(3−メトキシフェニル)−4−ニトロ吉草酸(1.00g)と塩化チオニル(0.34ml)との1,2−ジクロロエタン(2ml)中混合物を1時間還流下に加熱する。 冷却後、溶液に、−12℃で、塩化アルミニウム(0.53g) を加え、全体を0.5時間撹拌する。 この溶液を氷水(15m l)に注ぐ。 有機層を分離し、水層をジクロロメタンで抽出する。 有機層を合せ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に溶媒を蒸発させて、2−メトキシ−8−ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−5−オン(772mg)を得る。 mp:120−122℃ IR(ヌジョール):1665,1590,1545cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):2.21−2.55(2H,m),2.65−2.84(1H, m),2.93−3.14(1H,m),3.37(1H,dd,J=5.6Hz,14.6H z),3.62(1H,dd,J=7.8Hz,14.6Hz),3.87(3H,s),4.8 5−5.03(1H,m),6.76(1H,d,J=2.5Hz),6.91(1H,dd, J=2.5Hz),8.7Hz),7.82(1H,d,J=8.7Hz) 製造例62 (S)−(1)−4−アセチルアミノ−5−(3−メトキシフェニル)吉草酸(706mg)の1,2−ジクロロエタン(2.1ml)溶液に、0℃で、塩化チオニル(0.25ml) を加え、混合物を3時間撹拌する。 混合物にジクロロメタン(2.1ml)を加え、つぎに、−10℃で、塩化アルミニウム(0.72g)を少量ずつ加える。 2時間撹拌後、溶液を氷水に注ぎ、希塩酸で酸性にする。 溶液をジクロロメタンで抽出する。 抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液および食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物をn−ヘキサン−酢酸エチル混合物から結晶化させて、(S)−(−)−8− アセトアミノ−2−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−5−オン(329mg)を粉末として得る。 mp:132℃ ▲〔α〕 21.1 D ▼=−97.2゜(c=0.51,MeOH) IR(ヌジョール):3310,1650,1595cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.38−1.60(1H,m),1.98(3H,s),2. 10−2.32(1H,m),2.50−2.84(2H,m),2.90(1H,dd,J =14.4Hz,5.0Hz),3.19(1H,dd,J=14.4Hz,5.2Hz),3.8 6(3H,s),4.37−4.58(1H,m),5.53(1H,d,J=7.5H z),6.67(1H,d,J=2.5Hz),6.87(1H,dd,J=2.5Hz,8.6 Hz),7.79(1H,d,J=(8.6Hz) 製造例63 2−メトキシ−8−ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−5−オン(0.20g)の酢酸(2ml)溶液を、10%パラジウム炭(0.20g)の存在下、4気圧の水素雰囲気中で水素添加する。触媒除去後、溶液のpHを水酸化ナトリウム溶液で12に調整し、溶液を酢酸エチルで抽出する。抽出液を食塩水で洗い、炭酸カリウム上で乾燥し、減圧下に溶媒を蒸発させて、3 −メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン(153mg)を得る。 NMR(CDCl 3 ,δ):1.38−2.10(4H,m),1.41(2H,br s),2.60−3.06(5H,m),3.77(3H,s),6.64(1H,dd,J =8.1Hz,2.7Hz),6.71(1H,d,J=2.7Hz),6.98(1H,d,J =8.1Hz) 製造例64 5−(3−メトキシフェニル)−4−ニトロ吉草酸第三級ブチル(0.31g)、10%パラジウム炭(0.31g)および蟻酸アンモニウム(0.63g)のメタノール(3.1ml)中混合物を外界温度で0.5時間撹拌する。 不溶分を去後、液を減圧下に蒸発させる。 残留物に、酢酸エチルおよび水を加え、有機層を分離する。 水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を合せ、食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に溶媒を蒸発させて、4−アミノ−5−(3−メトキシフェニル)吉草酸第三級ブチル(245mg)を得る。 IR(ニート):3455,1620,1600,1580cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.44(9H,s),1.51−1.95(2H,m),2. 05(2H,br s),2.21−2.47(2H,m),2.50(1H,dd,J=8. 6Hz,13.3Hz),2.80(1H,dd,J=4.8Hz,13.3Hz),3.80(3 H,s),6.65−6.86(3H,m),7.15−7.30(1H,m) MASS(m/z):280(M + ),224 4−アミノ−5−(3−メトキシフェニル)吉草酸第三級ブチル(0.22g)の1,4−ジオキサン(0.2ml)溶液に、無水酢酸(0.08ml)を加え、溶液を80分間撹拌する。 この溶液にエタノールを加え、15分間撹拌する。 溶液のpHを水酸化ナトリウム溶液で12に調製し、酢酸エチルで抽出する。 抽出液を食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に溶媒を蒸発させて、4−アセチルアミノ−5−(3−メトキシフェニル)吉草酸第三級ブチル(246mg)を得る。 IR(ニート):3275,3060,1720,1640,1540,1365cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.43(9H,s),1.52−1.90(2H,m),1. 83(3H,s),2.15−2.42(2H,m),2.70(1H,dd,J=7.2H z,13.5Hz),2.85(1H,dd,J=5.6Hz,13.5Hz),3.79(3H, s),4.01−4.24(1H,m),5.56(1H,br d,J=8.5Hz),6. 67−6.84(3H,m),7.15−7.28(1H,m) MASS(m/z):322(M + ),266,206 製造例65 4−アセチルアミノ−5−(3−メトキシフェニル) 吉草酸第三級ブチル(508mg)の1,4−ジオキサン(2m l)溶液に、4N塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4ml)を加え、溶液を1時間撹拌する。 溶液を氷水(6ml)中に注ぎ、水酸化ナトリウム溶液でpHを12に調製する。 溶液をジイソプロピルエーテルおよび酢酸エチルで順次洗い、6N塩酸でpHを1に調整する。 溶液を酢酸エチルで抽出し、抽出液を食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に溶媒を蒸発させて、4−アセチルアミノ−5−(3−メトキシフェニル)吉草酸(362mg)を得る。 IR(ニート):3300,2950−2300,1700cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.55−1.98(2H,m),1.93(3H,s),2. 30−2.47(2H,m),2.65−2.92(2H,m),3.78(3H,s), 4.09−4.33(1H,m),5.88(1H,br d,J=8.9Hz),6.67− 6.87(3H,m),7.13−7.26(1H,m),942(1H,br s) MASS(m/z):266(M + +1) 製造例66 4−アセチルアミノ−5−(3−メトキシフェニル) 吉草酸(151mg)と(+)−シンコニン(110mg)との1, 4−ジオキサン(2.6ml)中混合物を還流下に加熱し、溶液を放冷する。 生じた沈殿を取し、乾燥して、(S) −4−アセチルアミノ−5−(3−メトキシフェニル) 吉草酸と(+)−シンコニンとの塩(117mg)を得る。 この化合物を1,4−ジオキサンから再結晶して、純水な塩(61mg)を得る。 mp:122−126℃ ▲〔α〕 23.2 D ▼=+123.3゜(c=1,EtOH) IR(ヌジョール):3250,3180,2725,1660,1590cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.29−2.00(7H,m),1.75(3H, s),2.02−2.39(3H,m),2.41−2.84(5H,m),2.90−3. 15(2H,m),3.20−4.90(1H,br m),3.72(3H,s),3.78 −4.04(1H,m),4.99−5.20(2H,m),5.28−5.45(1H, m),5.98−6.21(1H,m),6.68−6.85(3H,m),7.10−7. 26(1H,m),749−7.82(3H,m),7.54(1H,d,J=4.4H z),8.00(1H,d,J=8.4Hz),8.25(1H,d,J=8.4Hz),8. 83(1H,d,J=4.4Hz) 製造例67 (S)−4−アセチルアミノ−5−(3−メトキシフェニル)吉草酸と(+)−シンコニンとの塩(55.7g) を酢酸エチルに懸濁させ、懸濁液のpHを希塩酸で1に調整する。 有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出する。 有機層を合せ、食塩水で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に溶媒を蒸発させて、(S)−(−) −4−アセチルアミノ−5−(3−メトキシフェニル) 吉草酸(26.40g)を得る。 mp:66−70℃ ▲〔α〕 23.2 D ▼=−4.3゜(c=1.06,MeOH) IR(ヌジョール):3270,1730,1610cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.55−1.98(2H,m),1.92(3H,s),2. 30−2.46(2H,m),2.64−2.92(2H,m),3.76(3H,s), 4.08−4.30(1H,m),6.19(1H,br d,J=8.8Hz),6.67− 6.85(3H,m),7.13−7.26(1H,m),9.82(1H,br s) 製造例68 (S)−(−)−8−アセトアミノ−2−メトキシ− 6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン− 5−オン(1.20g)の三弗化硼素エーテル錯体(約47 %、23.9ml)溶液に、トリエチルシラン(3.42ml)を外界温度で加え、全体を3日間撹拌する。 溶液を氷水中に注ぎ、溶液のpHを水酸化ナトリウム溶液で9とする。 この混合物をクロロホルムで抽出し、抽出液を食塩水で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物をn−ヘキサンから結晶化させて、(S)− (−)−N−アセチル−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン(1. 09g)を得る。 mp:185℃ ▲〔α〕 21.2 D ▼=−45.0゜(c=0.51,MeOH) IR(ヌジョール):3290,1635cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.43−1.80(2H,m),1.85−2.00(2H, m),1.89(3H,s),2.64−2.82(2H,m),2.84(1H,dd,J =13.8Hz,7.8Hz),3.02(1H,dd,J=13.8Hz,1.7Hz),3.7 8(3H,s),4.13−4.31(1H,m),5.26(1H,d,J=7.7H z),6.64−6.75(2H,m),7.02(1H,d,J=8.9Hz) 製造例69 (S)−(−)−N−アセチル−3−メトキシ−6,7, 8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6− アミン(0.75g)と水酸化カリウム(15.84g)との水(1 1.2ml)−メタノール(45ml)混合物中混合物を3日間還流下に加熱する。 冷却後、混合物を減圧下に蒸発させる。 水および酢酸エチルを残留物に加える。 有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出する。 有機層を合せて、 食塩水で洗い、炭酸カリウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物を酢酸エチルに溶かし、4N塩化水素酢酸エチル溶液(0.71ml)を溶液に加える。 生じた沈殿を取し、乾燥して、(S)−(+)−3−メトキシ−6,7, 8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6− アミン塩酸塩(606mg)を無色の粉末として得る。 ▲〔α〕 18.0 D ▼=+30.3゜(c=1.49,MeOH) 製造例70 7−メトキシ−1−テトラロン(50g)と沃化トリメチルスルホニウム(69.48g)とのジメチルスルホキシド(330ml)溶液に、24〜28℃で、カリウム第三級ブトキシド(38.21g)のジメチルスルホキシド(165ml)溶液を滴下する。 混合物を外界温度で1時間撹拌する。 反応混合物を冷水(500ml)中に注ぎ、酢酸エチル(500ml) で抽出する。 有機層を分離し、水(500ml、3回)で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に溶媒を蒸発させて、スピロ[3,4−ジヒドロ−7−メトキシナフタレン−1(2H),2′−オキシラン](48.15g)を淡黄色油状物として得る。 IR(フィルム):1610,800,720cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.75−1.95(1H,m),1.95−2.20(3H, m),2.80−2.95(2H,m),2.96(2H,s),3.76(3H,s), 6.61(1H,d,J=2.7Hz),6.76(1H,dd,J=8.4Hz,2.7H z),7.02(1H,d,J=8.4Hz) MASS(m/z):189(M−1) 製造例71 ベンジルアミン(22.53g)の1−プロパノール(120m l)溶液に、ゆるやかな還流下に、スピロ[3,4−ジヒドロ−7−メトキシナフタレン−1(2H),2′−オキシラン](40.0g)の1−プロパノール(40ml)溶液を滴下する。 反応混合物を4時間ゆるやかな還流下に加熱する。 溶媒を除き、残留物に酢酸エチル(200ml)を加える。 酢酸エチル抽出液を水(200ml、4回)で洗い、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物を4N塩化水素酢酸エチル溶液で処理して、1−ベンジルアミノメチル−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレノール塩酸塩を白色粉末として得る。 mp:188−189℃ IR(ヌジョール):3340,1610,1600,740,700cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.40−1.90(3H,m),2.15−2.35 (1H,m),2.55−2.70(2H,m),2.97(2H,br s),3.69 (3H,s),4.19(2H,br s),5.93(1H,br s),6.75−6.8 0(1H,m),6.95−7.05(2H,)m,7.35−7.55(3H,m),7. 60−7.70(2H,m),8.94(1H,br s),9.57(1H,br s) MASS(m/z):298(M+1) +製造例72 1−ベンジルアミノメチル−7−メトキシ−1,2,3,4 −テトラヒドロ−1−ナフタレノール塩酸塩(45.00 g)、蟻酸アンモニウム(25.50g)および10%パラジウム炭(50%湿潤、4.5g)のメタノール中懸濁液を40分間還流下に加熱する。 冷却後、触媒を去し、液を減圧下に蒸発させる。 残留物に、水(45ml)、1N塩酸(90m l)およびジエチルエーテル(120ml)を加え、水層を分離する。 水層を5N水酸化ナトリウム溶液(45ml)でアルカリ性にして、酢酸エチル(600ml×6回)で抽出する。 有機層を合せて、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に溶媒を蒸発させて、1−アミノメチル−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレノール(27. 89g)を淡黄色粉末として得る。 mp:79−81℃ IR(ヌジョール):3360,3300,1610,810,730,700cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.60−2.20(7H,m),2.60−2.80(2H, m),2.80−3.00(2H,m),3.79(3H,s),6.75(1H,dd,J =8.3Hz,2.7Hz),6.99(1H,d,J=8.4Hz),7.06(1H,d,J =2.7Hz) MASS(m/z):207(M + ),178,121 製造例73 1−アミノメチル−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレノール(27.50g)の10%酢酸水溶液(250ml)溶液に、8〜9℃で、亜硝酸ナトリウム(1 0.07g)の水(61ml)溶液を滴下する。 反応混合物を同温度で3時間撹拌する。 生じた沈殿を取する。 沈殿を酢酸エチルに溶解させる。 溶液を硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン:酢酸エチル: クロロホルム=5:1:3)により精製して、3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−オン(19.39g)を白色粉末として得る。 この化合物のスペクトルデータは、基準試料のそれと一致する。 製造例74 3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−オン(220g)のメタノール(1300 ml)溶液に、6〜30℃で、水素化硼素ナトリウム(22.0 g)を少量ずつ加えたのち、反応混合物を40分間撹拌し、減圧下に蒸発させる。 残留物を酢酸エチル(1) と水(1)との間で分配させる。 有機層を1N塩酸(50 0ml)、炭酸水素ナトリウム水溶液(500ml)および食塩水(200ml)で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥する。 溶媒を減圧下に蒸発させて、3−メトキシ−6,7,8,9− テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−オールを白色粉末として得る。 mp:57−59℃ IR(フィルム):3350,1610,760,740,700cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.40−1.65(2H,m),1.70−1.95(2H, m),1.95−2.20(1H,m),2.65−2.75(2H,m),2.90−3. 10(2H,m),3.78(3H,s),3.65−3.90(1H,)m,6.66(1 H,dd,J=8.1Hz,2.7Hz),6.73(1H,d,J=2.7Hz),6.98 (1H,d,J=8.1Hz) MASS(m/z):192(M + ),135 製造例75 (RS)−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H −ベンゾシクロヘプテン−6−オール(221g)、酢酸イソプロペニル(380ml)およびリパーゼPS(天野)(221 g)のジイソプロピルエーテル(4.8)中混合物を外界温度で4日間撹拌する。 反応混合物を過し(セライト)、減圧下に蒸発させる。 残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;ジクロロメタンおよびジクロロメタン−メタノール(20:1)を順次溶離剤として使用)により精製する。 最初の溶出物から、酢酸(R)− 3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル(138.2g)を淡黄色油状物として、第二の溶出物から、(S)−3−メトキシ−6,7,8, 9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−オール(104.4g)を無色粉末として得る。 酢酸(R)−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5 H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル ▲〔α〕 21 D ▼=+16.01゜(c=1.18,CH 2 Cl 2 ) IR(フィルム):1715,1610,810cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.35−1.65(1H,m),1.65−2.00(2H, m),2.01(3H,s),2.00−2.20(1H,m),2.65−2.80(2 H,m),2.87(1H,br d,J=13.6Hz),3.10(1H,dd,J=13. 6Hz,9.8Hz),3.77(3H,s),4.70−4.90(1H,m),6.60− 6.75(2H,m),6.99(1H,d,J=7.9Hz) MASS(m/z):234(M + ),174 (S)−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H− ベンゾシクロヘプテン−6−オール mp:75−78℃ ▲〔α〕 21 D ▼=+16.11゜(c=0.72,CH 2 Cl 2 ) IR(ヌジョール):3350,3270,1610,810,700cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.30−1.65(2H,m),1.65−1.95(2H, m),1.95−2.15(1H,m),2.60−2.75(2H,m),2.90−3. 10(2H,m),3.70−3.90(1H,m),3.78(3H,s),6.66(1 H,dd,J=8.1Hz,2.7Hz),6.74(1H,d,J=2.7Hz),7.00 (1H,d,J=8.1Hz) MASS(m/z):192(M + ),135 製造例76 酢酸(R)−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル(136g)のメタノール(1.36)溶液に、外界温度で、水酸化ナトリウム(46.4g)の水(232ml)溶液を滴下する。 反応混合物を1時間撹拌し、減圧下に蒸発させる。 残留物を酢酸エチル(1.1)と食塩水(550ml)との間で分配させる。 有機層を1N塩酸溶液(550ml)、1N水酸化ナトリウム水溶液(550ml)および食塩水(550ml)で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に溶媒を蒸発させて、 (R)−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H− ベンゾシクロヘプテン−6−オール(108.96g)を白色粉末として得る。 mp:76−78℃ ▲〔α〕 19 D ▼=−15.16゜(c=1.2,CH 2 Cl 2 ) IR(ヌジョール):3300,1610,810,760,700cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.40−1.65(2H,m),1.70−1.95(2H, m),1.95−2.20(1H,m),2.65−2.75(2H,m),2.90−3. 10(2H,m),3.78(3H,s),3.65−3.90(1H,m),6.66(1 H,dd,J=8.1Hz,2.7Hz),6.73(1H,d,J=2.7Hz),6.98 (1H,d,J=8.1Hz) MASS(m/z):192(M + ),135 製造例77 (R)−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H −ベンゾシクロヘプテン−6−オール(108.96g)のピリジン(550ml)溶液に、10〜13℃で、塩化p−トルエンスルホニル(129.66g)を少量加ずつ加える。 反応混合物を外界温度で1日間撹拌する。 溶媒を減圧下に蒸発させ、残留物を酢酸エチル(1600ml)と水(1080ml)との間で分配させる。 有機層を1N塩酸溶液(1080ml)、炭酸水素ナトリウム水溶液(1080ml)および食塩水(500m l)で順次洗い、硫酸マグシウム上で乾燥し、減圧下に溶媒を蒸発させて、無色の粉末を得る。 これをn−ヘキサンで洗って(2回)、4−メチルベンゼンスルホン酸(R)−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H− ベンゾシクロヘプテン−6−イル(182.23g)を得る。 mp:88−89℃ ▲〔α〕 20 D ▼=+26.40゜(c=2.5,CH 2 Cl 2 ) IR(ヌジョール):1610,1590,1350,1180,760cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.20−1.50(1H,m),1.75−2.25(3H, m),2.46(3H,s),2.55−2.70(2H,m),2.84(1H,dt,J =13.8Hz,1.7Hz),3.08(1H,dd,J=13.8Hz,10.1Hz),3. 75(3H,s),4.40−4.55(1H,m),6.44(1H,d,J=2.7H z),6.65(1H,dd,J=8.2Hz,2.7Hz),6.95(1H,d,J=8.2 Hz),7.30−7.40(2H,m),7.75−7.85(2H,m) MASS(m/z):346(M + ),174 製造例78 製造例77と同様にして、次の化合物を得る。 1) 4−メチルベンゼンスルホン酸(S)−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル mp:92−95℃ ▲〔α〕 28 D ▼=−30.99゜(c=1.01,CH 2 Cl 2 ) IR(ヌジョール):1610,1600,1580,1350,1180,760,720c m -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.10−1.50(1H,m),1.75−2.20(3H, m),2.46(3H,m),2.55−2.75(2H,m),2.75−2.95(1 H,m),2.95−3.15(1H,m),3.75(3H,s),4.34−4.55 (1H,m),6.45(1H,d,J=2.6Hz),6.65(1H,dd,J=8.2H z,2.6Hz),6.95(1H,d,J=8.2Hz),7.34(2H,d,J=8.1H z),7.79(2H,d,J=8.1Hz) MASS(m/z):346(M + ),174 2) 4−メチルベンゼンスルホン酸3−メトキシ−6, 7,8,9−テトラヒドロ−5−ベンゾシクロヘプテン−6 −イル mp:76−78℃ IR(ヌジョール):1600,1350,1170,820,750cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.15−1.50(1H,m),1.75−2.20(3H, m),2.46(3H,s),2.60−2.70(2H,m),2.80−2.90(1 H,m),3.00−3.15(1H,m),3.76(3H,s),4.35−4.55 (1H,m),6.45(1H,d,J=2.7Hz),6.65(1H,dd,J=8.2H z,2.7Hz),6.95(1H,d,J=8.2Hz),7.34(2H,d,J=8.1H z),7.79(2H,d,J=8.1Hz) MASS(m/z):346(M + ),174 3) メタンスルホン酸3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル mp:96−97℃ IR(ヌジョール):1610,1340,1200,770,740,720cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.35−1.70(1H,m),1.75−2.15(2H, m),2.15−2.40(1H,m),2.70−2.75(2H,m),3.00(3 H,s),3.10−3.30(2H,m),3.78(3H,s),4.65−4.85 (1H,m),6.65−6.80(2H,m),7.00(1H,d,J=8.1Hz) MASS(m/z):270(M + ),159 製造例79 4−メチルベンゼンスルホン酸(R)−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル(181.0g)のジメチルスルホキシド(2170m l)溶液に、外界温度で、アジ化ナトリウム(67.93g) を少量ずつ加える。 混合物を40℃で2日間撹拌する。 反応混合物を酢酸エチル(2.2)および氷水(2.2)の中に注ぐ。 有機層を分離し、炭酸水素ナトリウム水溶液(1.1)、水(1.1、3回)および食塩水(550ml) で順次洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、活性炭処理し、減圧下に蒸発させる。 残留物(117g)をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル350g、n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1)により精製して、粗製のアジド体(IR (フィルム),2100cm -1 (−N 3 ))を得る。 このアジド体(111.2g)、蟻酸アンモニウム(96.82g)および10% パラジウム炭(50%湿潤、7.78g)のメタノール中混合物を1時間還流下に加熱する。 冷却後、触媒を去し、 液を減圧下に蒸発させる。 残留物を酢酸エチル(1 )と2N水酸化ナトリウム水溶液(1.5)との間で分配させる。 有機層を分離し、水(1)および食塩水(500ml)で洗い、炭酸カリウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物を、氷浴で冷却下に、4N塩化水素酢酸エチル溶液で処理して、(S)−3−メトキシ−6,7, 8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6− アミン塩酸塩(86.8g)を無色の粉末として得る。 mp:258−261℃ ▲〔α〕 20 D ▼=+30.59゜(c=1.50,MeOH) IR(ヌジョール):2610,2500,1610,830,760,720cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.15−1.25(1H,m),1.65−2.05 (2H,m),2.05−2.25(1H,m),2.60−2.75(2H,m),2.8 5−3.10(3H,m),3.72(3H,s),6.60−6.75(2H,m),7. 00−7.10(1H,m),8.15(3H,br s) MASS(m/z):191(M + ),148 製造例80 製造例79と同様にして、次の化合物を得る。 1) (R)−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン塩酸塩 mp:264−265℃ ▲〔α〕 22 D ▼=−20.59゜(c=1.22,MeOH) IR(ヌジョール):2610,2500,1610,830,760,720cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.15−1.25(1H,m),1.65−2.05 (2H,m),2.05−2.25(1H,m),2.60−2.75(2H,m),2.7 5−3.10(3H,m),3.72(3H,s),6.60−6.75(2H,m),7. 00−7.10(1H,m),8.20(3H,br s) MASS(m/z):191(M + ),148 2) 3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン塩酸塩 mp:230−233℃(分解) IR(ヌジョール):2600,2520,1610,760cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.15−1.45(1H,m),1.60−2.05 (2H,m),2.05−2.30(1H,m),2.55−2.80(2H,m),2.8 0−3.15(3H,m),3.72(3H,s),6.60−6.85(2H,m),6. 95−7.10(1H,m),8.19(3H,br s) MASS(m/z):191(M + ),148 製造例81 (S)−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H −ベンゾシクロヘプテン−6−オール(1.00g)、フタルイミド(0.77g)およびトリフェニルホスフィン(1.3 6g)の乾燥テトラヒドロフラン中混合物に、26〜33℃ で、アゾジカルボン酸ジエチル(0.91g)の乾燥テトラヒドロフラン(3ml)溶液を滴下する。 混合物を外界温度で2日間撹拌する。 溶媒を減圧下に蒸発させる。 残留物にジエチルエーテル(30ml)を加え、生じた沈殿(トリフェニルホスフィンオキシド)を去する。 液を減圧下に蒸発させる。 残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)により精製して、(R)−N−(3−メトキシ−6,7,8,9− テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル) フタルイミド白色粉末として得る(0.43g)。 mp:132−133℃ ▲〔α〕 25 D ▼=−40.76゜(c=0.91,CH 2 Cl 2 ) IR(ヌジョール):1770,1700,1610,800,720cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.15−1.70(1H,m),1.90−2.20(2H, m),2.40−3.00(4H,m),3.77(3H,s),3.90−4.10(1 H,m),4.10−4.30(1H,m),6.60−6.70(2H,m),7.00− 7.10(1H,m),7.60−7.75(2H,m),7.80−7.90(2H,m) MASS(m/z):321(M + ),227,174 製造例82 (R)−N−(3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)フタルイミド(0.50g)とヒドラジン1水和物(0.2ml)とのエタノール(8.0ml)中混合物を1時間還流下に加熱する。 生じた沈殿を去し、液を減圧下に蒸発させる。 残留物を酢酸エチルと1N水酸化ナトリウム水溶液との間で分配させる。 有機層を水および食塩水で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物を4N塩化水素酢酸エチル溶液で処理して、(R)−3−メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン塩酸塩(0.29g)を得る。 mp:264−265℃ 製造例83 2−ブロモアセチルナフタレン(7.00g)と臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム(0.905g)との1,2−ジクロロエタン(226ml)溶液を3.5時間還流下に加熱し、減圧下に溶媒を蒸発させ、ジクロロメタンで抽出する。 抽出液を食塩水で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物をn−ヘキサンで洗って、2 −クロロアセチルナフタレン(5.43)gを黄色粉末として得る。 IR(ヌジョール):1680cm -1 NMR(CDCl 3 ,8):4.81(2H,s),7.5−7.6(2H,m),7.8− 8.0(4H,m),8.43(1H,s) MASS(m/z):206および204(M + ),155,127 製造例84 2−アセトナフトン(3.40g)と二酸化セレン(4.88 g)とのジオキサン(200ml)−水(1ml)中混合物を6 時間還流下に撹拌し、過する。 液を減圧下に濃縮し、ジエチルエーテルで抽出する。 抽出液を食塩水で2 回洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に濃縮して、2,2″−オキシビス[2−ヒドロキシ−2′−アセトナフトン]の淡褐色粉末(3.21g)を得る。 mp:112−122℃ IR(ヌジョール):3320,1690cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):5.06(2H,br s),6.58(2H,s),72− 8.3(12H,m),8.75(2H,s) MASS(m/z):184,155,127 製造例85 製造例84と同様にして、次の化合物を得る。 1) 2,2″−オキシビス[2−ヒドロキシ−1′−アセトナフトン] mp:89−91℃ IR(ヌジョール):3410,3270,1665cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):5.16(2H,br s),6.50(2H,s),7.4− 7.7(6H,m),7.85(2H,d,J=8.6Hz),8.06(2H,d,J=8. 2Hz),8.40(2H,dd,J=1.1Hz,7.4Hz),8.99(2H,dd,J= 0.8Hz,8.4Hz) MASS(m/z):184,155 2) 2,2″−オキシビス[2−ヒドロキシ−1− (5′−インダニル)エタノン] mp:111−122℃ IR(ヌジョール):3380,1670,1600cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):2.06(2H,t,J=7.4Hz),2.14(2H,t,J =7.4Hz),2.94(8H,t,J=7.4Hz),5.06(2H,d,J=10.0 Hz),6.33(2H,d,J=10.0Hz),7.29(2H,d,J=11.9H z),7.92(2H,d,J=11.9Hz),7.95(2H,s) 3) 2,2″−オキシビス[1−(5′−ベンゾフラザニル)−2−ヒドロキシエタノン] NMR(CDCl 3 ,δ):4.46(2H,d,J=10Hz),5.72(2H,d,J =10Hz),7.9−8.2(4H,m),8.6−8.7(2H,m) 製造例86 カリウム第三級ブトキシド(0.82g)のテトラヒドロフラン(6.6ml)中懸濁液に、氷冷下、沃化トリメチルスルホニウム(純度98%;1.5g)のジメチルスルホキシド(6.6ml)溶液を加える。 添加終了後、ピペロナール(1.0g)のテトラヒドロフラン(3.3ml)溶液を、上の混合物に、内温を5℃以下に保ちながら、滴下する。 外界温度で1時間撹拌後、混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで1回抽出する。 抽出液を水で2回、食塩水で1回洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮して、3,4−メチレンジオキシフェニルオキシラン(1.0 g)を得る。 これを、それ以上精製せずに、次の反応に使用する。 NMR(CDCl 3 ,δ):2.74(1H,dd,J=2Hz,5Hz),3.09(1H, dd,J=4Hz,5Hz),3.78(1H,dd,J=2Hz,4Hz),5.94(2H, s),6.6−6.9(3H,m) MASS(m/z):164 製造例87 L−チロシンベンジルエステルp−トルンエンスルホン酸塩(41.0g)、ピリジン(16.4ml)およびジクロロメタン(92ml)からなる氷冷混合物に、クロロ蟻酸メチル(7.8ml)を加える。 混合物を氷浴中で1軸間撹拌し、水で希釈し、ジクロロメタンで1回抽出する。 抽出液を減圧下に濃縮し、残留物を酢酸エチルに溶かし、水および食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に濃縮する。 粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(勾配溶出;10:1→5:1クロロホルム− 酢酸エチル)により精製して、N−メトキシカルボニル−L−チロシンベンジルエステル(22.0g)を得る。 mp:100−101℃ IR(ヌジョール):3360,1720,1700cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):3.01(2H,d,J=6Hz),3.65(3H,s), 4.5−4.8(1H,m),4.8−4.6(4H,m),6.6−6.8(2H, m),6.8−7.0(2H,m),7.2−7.6(5H,m) MASS(m/z):329 製造例88 N−メトキシカルボニル−L−チロシンベンジルエステル(22.0g)、沃化メチル(10.8ml)、炭酸カリウム(24.0g)およびN,N−ジメチルホルムアミド(87ml)からなる混合物を外界温度で5時間撹拌する。 混合物をジクロロメタン(87ml)で希釈し、過する。 液を減圧下に濃縮し、残留物を酢酸エチルに溶解させ、水および食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に濃縮する。 粗生成物を石油エーテルにより粉末化して、N−メトキシカルボニル−O−メチル−L−チロシンベンジルエステル(16.0g)を得る。 mp:83−84℃ IR(ヌジョール):3430,1730cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):3.03(2H,d,J=6Hz),3.66(3H,s), 3.76(3H,s),4.5−4.8(1H,m),5.0−5.3(3H,m),6.7 −6.8(2H,m),6.8−7.0(2H,m),7.2−7.5(5H,)m MASS(m/z):268(M−H 2 NCO 2 Me) +製造例89 N−メトキシカルボニル−O−メチル−L−チロシンベンジルエステル(14.5g)、10%パラジウム炭(0.73 g)およびテトラヒドロフラン(145ml)−水(14.5ml) からなる混合物を、水素雰囲気下に外界温度で2時間振盪する。 追加の10%パラジウム炭(0.73g)を混合物に加え、さらに2時間振盪を続ける。 触媒を別し、テトラヒドロフランで洗う。 液と洗液とを合せ、減圧下に濃縮して、N−メトキシカルボニル−O−メチル−L− チロシン(10.5g)を得る。 mp:895−86℃ IR(ヌジョール):3260,3140,1730,1660cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):2.9−3.2(2H,m),3.67(3H,s),3.79 (3H,s),4.5−4.8(1H,m),5.0−5.2(1H,m),6.7−6. 9(2H,m),7.0−7.2(2H,m) MASS(m/z):221(M−CH 3 OH) +製造例90 N−メトキシカルボニル−O−メチル−L−チロシン(0.5g)のジクロロメタン(2ml)溶液に、塩化チオニル(0.29ml)を加える。 外界温度で1時間撹拌後、反応混合物を減圧下に濃縮する。 残留物をジクロロメタン(5ml)に溶かし、氷浴中で、0.9M二塩化エチルアルミニウムジクロロメタン溶液(4.4ml)で処理する。 混合物を室温まで温まるままにし、一夜撹拌する。 混合物を、砕いた氷の入った濃塩酸中に注ぎ、ジクロロメタンで1回抽出する。 抽出液を水および食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に濃縮する。 残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離剤;10: 1ジクロロメタン−酢酸エチル)により精製して、6− メトキシ−2−(メトキシカルボニルアミノ)インダン−1−オン(0.12g)を得る。 mp:174−177℃ IR(ヌジョール):3330,1720,1680cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):2.87(1H,dd,J=5Hz,16Hz),3.38 (1H,dd,J=8Hz,16Hz),3.54(3H,s),3.80(3H,s),4. 26(1H,ddd,J=5Hz,8Hz,8Hz),7.11(1H,d,J=2Hz),7. 28(1H,dd,J=2Hz,8Hz),7.45(1H,d,J=8Hz),7.69(1 H,d,J=8Hz) MASS(m/z):235 製造例91 6−メトキシ−2−(メトキシカルボニルアミノ)インダン−1−オン(0.30g)、三弗化硼素エーテル錯体(0.90ml)およびエタンジチオール(0.90ml)の混合物を外界温度で2時間撹拌する。 混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出する。 抽出液を合せ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮する。 残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(勾配溶出;5:1→2:1n−ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、6−メトキシ−2−(メトキシカルボニルアミノ)インダン−1−オンエチレンジチオアセタール(0.48g)を油状物として得る。 IR(フィルム):3330,1700cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):2.63(1H,dd,J=8Hz,15Hz),3.0−3.6 (5H,m),3.72(3H,s),3.81(3H,s),4.5−4.8(1H, m),5.3−5.6(1H,m),6.78(1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.9 −7.1(2H,m) MASS(m/z):311 製造例92 6−メトキシ−2−(メトキシカルボニルアミノ)インダン−1−オンエチレンジチオアセタール(0.12 g)、ラネーニッケル(水中懸濁液;5ml)およびエタノール(12ml)の混合物を0.5時間還流下に加熱する。 混合物を過し、触媒を熱エタノールで洗う。 液と洗液を合せ、減圧下に濃縮する。 残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離剤;クロロホルム)により精製して、5−メトキシ−N−メトキシカルボニルインダン−2−アミン(0.08g)を得る。 mp:120−121℃ IR(ヌジョール):3290,1670cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):2.5−2.9(2H,m),2.9−3.2(2H, m),3.52(3H,s),3.69(3H,s),4.1−4.3(1H,m),6.6 8(1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.77(1H,d,J=2Hz),7.07(1 H,d,J=8Hz),7.3−7.5(1H,m) MASS(m/z):221 製造例93 5−メトキシ−N−メトキシカルボニルインダン−2 −アミン(0.25g)と47%臭化水素酸(20ml)との混合物を4時間還流下に加熱する。 冷却後、混合物を減圧下に濃縮する。 残留物にトルエンを加え、全体を減圧下に濃縮乾固して、5−ヒドロキシインダン−2−アミン臭化水素酸塩(0.26g)を得る。 mp:>235℃(分解) IR(ヌジョール):3370cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):2.7−3.0(2H,m),3.0−3.3(2H, m),3.8−4.1(1H,m),6.5−6.8(2H,m),7.04(1H,d,J =8Hz),8.03(3H,br s),9.24(1H,br s) MASS(m/z):149 製造例94 5−ヒドロキシインダン−2−アミン臭化水素酸塩(0.66g)、トリエチルアミン(0.95ml)、二炭酸ジ第三級ブチル(0.75g)およびN,N−ジメチルホルムアミド(6.6ml)からなる混合物を外界温度で4時間撹拌する。 混合物を酢酸エチルで希釈し、沈殿を去する。 液を減圧下に濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離剤;5:1n−ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、N−第三級ブトキシカルボニル−5−ヒドロキシインダン−2−アミン(0.44g) を得る。 IR(フィルム):3330,1670cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.45(9H,s),2.6−2.8(2H,m),3.1 −3.4(2H,m),4.3−4.6(1H,br m),4.6−4.9(1H,br m),5.32(1H,br s),6.64(1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.70 (1H,br s),7.04(1H,d,J=8Hz) MASS(m/z):249 製造例95 N−第三級ブトキシカルボニル−5−ヒドロキシインダン−2−アミン(0.42g)、炭酸カリウム(0.34g)、 ブロモ酢酸エチル(0.24ml)およびN,N−ジメチルホルムアミド(4.2ml)からなる混合物を外界温度で20時間撹拌する。 追加分のブロモ酢酸エチル(0.12ml)および炭酸カリウム(0.17g)を混合物に加え、撹拌をさらに1 2時間続ける。 混合物を酢酸エチルで希釈し、沈殿を去する。 液を減圧下に濃縮し、残留物を酢酸エチルに溶かし、水および食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮する。 残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離剤;5:1n−ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、N−第三級ブトキシカルボニル−5−エトキシカルボニルメトキシインダン−2−アミン(0.44g)を得る。 mp:73−75℃ IR(ヌジョール):3400,1750,1700cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.30(3H,t,J=7Hz),1.44(9H,s), 2.6−2.9(2H,m),3.1−3.4(2H,m),4.27(2H,q,J=7H z),4.3−4.5(1H,br m),4.58(2H,s),4.6−4.9(1H, br m),6.72(1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.76(1H,br s),7. 10(1H,d,J=8Hz) MASS(m/z):335 製造例96 N−第三級ブトキシカルボニル−5−エトキシカルボニルメトキシインダン−2−アミン(0.39g)と4N塩化水素1,4−ジオキサン溶液(11.6ml)との混合物を外界温度で2時間放置する。 混合物を減圧下に濃縮し、得られた固体をジイソプロピルエーテルで洗い、減圧下に乾燥して、5−(エトキシカルボニルメトキシ)インダン−2−アミン塩酸塩(0.247g)を得る。 mp:155−160℃ IR(ヌジョール):2600,1750cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.21(3H,t,J=7Hz),2.8−3.0(2 H,m),3.0−3.4(2H,m),3.9−4.1(1H,m),4.15(2H, q,J=7Hz),4.73(2H,s),6.75(1H,dd,J=2Hz,8Hz), 6.85(1H,d,J=2Hz),7.16(1H,d,J=8Hz),8.23(3H,b rs) MASS(m/z):235 実施例1 1) 6−アミノ−3−エトキシカルボニルメトキシ− 6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン(1.0g)、(R)−3−クロロスチレンオキシド(0.58 g)およびn−プロパノール(7.6ml)の混合物を3時間還流下に加熱する。 冷却後、反応混合物を減圧下に濃縮する。 大ざっぱなシリカゲルカラムクロマトグラフィー(勾配溶出;3:1n−ヘキサン−酢酸エチル→酢酸エチル→酢酸エチル−エタノール;25:1→10:1)により、粗製生成物約0.8gを得る。 さらにシリカゲルカラムでフラッシュクロマトグラフィー(勾配溶出1:3n−ヘキサン−酢酸エチル→25:1酢酸エチル−エタノール)を行って、 (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[(3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H −ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]−1− (3−クロロフェニル)エタノールの混合物(0.60g) を得る。 2) 得られた混合物(0.60g)を酢酸エチル(2.5ml) に溶かし、冷却下に、4N塩化水素酢酸エチル溶液(3.5m l)で処理する。 5分間撹拌後、混合物を減圧下に濃縮する。 残留物をエタノール(5ml)に溶解し、n−ヘキサン(40ml)を加えて沈殿させる。 溶媒を減圧下に除去し、生じた固体を集め、n−ヘキサンで洗い、乾燥して、(1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[(3− エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]−1 −(3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩の混合物(0.54g)を得る。 mp:114−119℃ IR(ヌジョール):3400,3170,1740cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.19(3H,t,J=7Hz),1.20(3H,t, J=7Hz),1.1−1.5(2H,m),1.7−2.1(4H,m),2.2−2. 5(2H,m),2.5−2.9(4H,m),2.9−3.4(12H,m),4.14 (2H,q,J=7Hz),4.16(2H,q,J=7Hz),4.70(2H,s), 4.71(2H,s),4.9−5.1(2H,m),6.3−6.4(2H,m),6.6 −6.8(2H,m),6.8−6.9(2H,m),7.0−7.1(2H,m),7. 3−7.6(8H,m),8.8−9.6(2H,m) FAB−MASS(m/z):420(M + +3−HCl),418(M + +1−H Cl) 実施例2 実施例1と同様にして、次の化合物を得る。 1) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[(2 −エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]− 1−(3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩 IR(フィルム):3300,1740cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.29(6H,t,J=7Hz),1.3−2.3(8H, m),2.3−2.6(2H,m),2.6−2.9(4H,m),2.9−3.5(10 H,m),4.26(4H,q,J=7Hz),4.56(4H,s),5.2−5.8(2 H,m),6.4−6.8(4H,m),6.9−7.6(10H,m),8.2−8.8 (2H,m),9.6−10.4(2H,m) FAB−MASS(m/z):420(M + +3−HCl),418(M + +1−H Cl) 2) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[(3 −エトキシカルボニルメトキシ−5,6,7,8,9,10−ヘキサヒドロベンゾシクロオクテン−6−イル)アミノ]−1 −(3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩 mp:62−66℃ IR(ヌジョール):3275,1750,1605,1575,1500,1200cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):0.80−1.0(2H,m),1.20(6H,t,J =7.1Hz),1.30−1.90(10H,m),2.57−2.89(4H,m), 3.0−3.45(10H,m),4.16(4H,q,J=7.1Hz),4.72(4H, m),4.95−5.13(2H,m),6.3−6.4(2H,m),6.7−6.8 (2H,m),6.8−6.9(2H,m),7.0−7.1(2H,m),7.35− 7.6(8H,m),8.5−9.4(4H,m) FAB−MASS(m/z):434(M + +3−HCl),432(M + +1−H Cl) 3) (1R,6′S)−2−[(3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩 mp:91−98℃ ▲〔α〕 28 D ▼=+12.45゜(c=0.53,EtOH) IR(ヌジョール):3360,1750,1595cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.19(3H,t,J=7Hz),1.2−1.4(1 H,m),1.7−2.1(2H,m),2.2−2.4(1H,m),2.6−2.8 (2H,m),2.9−3.3(5H,m),4.15(2H,d,J=7Hz),4.70 (2H,s),4.9−5.1(1H,m),6.33(1H,d,J=4Hz),6.66 (1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.87(1H,d,J=2Hz),7.03(1H, d,J=8Hz),7.3−7.6(4H,m),8.6−9.3(2H,m) FAB−MASS(m/z):420(M + +3−HCl),418(M + +1−H Cl) 元素分析 C 23 H 28 ClNO 4・HCl・H 2 Oとして計算値 C 58.47,H 6.61,N 2.96 実測値 :C 58.63, 6.79,N 2.98 4) (1R,6′R)−2−[(3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩 IR(ヌジョール):3500−2000,1740cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.20(3H,t,J=7Hz),1.1−1.4(1 H,m),1.6−2.1(2H,m),2.2−2.4(1H,m),2.6−2.8 (2H,m),2.9−3.4(5H,m),4.16(2H,q,J=7Hz),4.71 (2H,s),4.9−5.2(1H,m),6.34(1H,d,J=3Hz),6.67 (1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.81(1H,d,J=2Hz),7.04(1H, d,J=8Hz),7.4−7.6(4H,m),8.6−8.9(1H,m),9.1− 9.4(1H,m) FAB−MASS(m/z):420(M + +3−HCl),418(M + +1−H Cl) 5) (1R,2′R)−および(1S,2′S)−2−[(7 −エトキシカルボニルメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)アミノ]−1−(3,4−メチレンジオキシフェニル)エタノール塩酸塩 mp:175−180℃ IR(ヌジョール):3320,2500,2400,1750cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.20(6H,t,J=7Hz),1.6−2.0(2 H,m),2.2−2.5(2H,m),2.6−3.6(14H,m),4.15(4H, q,J=7Hz),4.71(4H,s),4.9−5.1(2H,m),6.02(4H, s),6.1−6.2(2H,m),6.6−6.8(4H,m),6.8−7.1(8 H,m),8.7−9.1(2H,br m),9.2−9.6(2H,br m) MASS(m/z):414(M+1) + 6) (1R,2′S)−および(1S,2′S)−2−[(7 −エトキシカルボニルメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)アミノ]−1−(5−ベンゾフラザニル)エタノール塩酸塩 mp:205−220℃ IR(ヌジョール):3300,1750cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.20(6H,t,J=7Hz),1.6−2.0(2 H,m),2.2−2.5(2H,m),2.6−3.7(14H,m),4.15(4H, q,J=7Hz),4.72(2H,s),5.25(2H,m),6.5−6.9(6H, m)7.02(2H,d,J=8Hz),7.71(2H,d,J=9Hz),8.05(2 H,s),8.12(2H,d,J=9Hz),8.9−9.3(2H,br m),9.4 −9.8(2H,br m) MASS(m/z):412(M+1) + 7) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[N− ベンジル−[3−(2−エトキシカルボニルプロパン− 2−イルオキシ)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル]アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩 mp:95−106℃ IR(ヌジョール):3170,1720,1600cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.0−1.3(8H,m),1.4−1.6(12H, m),1.8−2.2(4H,m),2.4−2.8(6H,m),2.9−3.7(10 H,m),4.05−4.3(4H,m),4.6−5.6(6H,m),6.3−8.0 (26H,m),10.2−11.2(2H,m) MASS(m/z):536(M + +1−HCl) 8) (−)−(2′S)−1−(6−クロロ−2−ピリジル)−2−[(7−エトキシカルボニルメトキシ− 1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)アミノ]エタノール mp:107−109℃ ▲〔α〕 28.4 D ▼=−93.4゜(c=0.20,エタノール) IR(ヌジョール):3260,1730cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ)1.30(3H,t,J=7.1Hz),1.46−1.73(1 H,m),1.96−2.15(1H,m),2.44−3.30(7H,m),1.70− 3.10(2H,br m),4.27(2H,q,J=7.1Hz),4.66−4.81 (1H,m),6.59(1H,d,J=2.5Hz),6.69(1H,dd,J=2.7H z,8.4Hz),6.98(1H,d,J=8.4Hz),7.23(1H,d,J=7.8H z),7.44(1H,d,J=7.6Hz),7.67(1H,擬 t,J=7.7H z) 9) (1R,2′R)−および(1R,2′S)−1−(3− クロロフェニル)−2−(N−メチルチオエチル−7− ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)アミノエタノール IR(ニート):3400,1510,1340cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.46−1.95(2H,m),1.99−2.24(2H, m),2.16(3H,s),2.17(3H,s),2.40−3.24(22H,m), 4.26(2H,br s),4.57−4.75(2H,m),7.26(10H,s), 7.40(2H,s),7.90−8.09(4H,m) 10) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[N− ベンジル−(3−エトキシカルボニルメチルアミノ−6, 7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6 −イル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール2塩酸塩 mp:132−134℃ IR(ヌジョール):3225,1740cm -1実施例3 実施例1−1)と同様にして、次の化合物を得る。 1) (1R,2′R)−および(1R,2′S)−2−[(5 −エトキシカルボニルメトキシ−2−インダニル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール mp:104−105℃ IR(ヌジョール):1760cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.29(6H,t,J=7Hz),2.6−3.3(12H, m),3.6−3.8(2H,m),4.26(4H,q,J=7Hz),4.58(4H, s),4.65(2H,dd,J=3Hz,8Hz),6.6−6.8(4H,m),7.09 (2H,d,J=8Hz),7.1−7.5(8H,m) FAB−MASS(m/z):392(M + +3),390(M + +1) 2) (1R,6′R)−2−[(3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール mp:98−100℃ ▲〔α〕 29 D ▼=−38.3゜(c=0.62,EtOH) IR(CH 2 Cl 2溶液):3450−3400,1750cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.18(3H,t,J=7Hz),1.2−2.1(4 H,m),2.5−2.9(7H,m),4.14(2H,q,J=7Hz),4.5−4. 7(1H,m),4.68(2H,S),5.3−5.6(1H,m),6.58(1H,d d,J=2Hz,8Hz),6.73(1H,d,J=2Hz),6.96(1H,d,J=8 Hz),7.2−7.5(4H,m) MASS(m/z):420(M+3),418(M+1) 元素分析 C 23 H 28 ClNO 4としての計算値 C 66.10,H 6.75,N 3.35 実測値 :C 66.21,H 6.94,N 3.36 3) (1R,6′R)−または(1R,6′S)−または(1 S,6′R)−または(1S,6′S)−1−(2−ナフチル)−2−[N−ベンジル−(3−ヒドロキシ−6,7,8, 9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]エタノール(異性体A) NMR(CDCl 3 ,δ):1.2−1.3(1H,br),2.0(3H,br),2.6 −2.8(7H,m),3.67(1H,d,J=13.6Hz),3.97(1H,d,J =13,6Hz),4.70(1H,dd,J=3.9Hz,9.9Hz),6.51(1H,d d,J=2.6Hz,8.0Hz),6.62(1H,d,J=2.6Hz),6.88(1H, d,J=8.0Hz),7.1−7.5(8H,m),7.8(4H,m) MASS(m/z):438(M + +1) 4) (1R,6′R)−または(1R,6′S)−または(1 S,6′R)−または(1S,6′S)−1−(2−ナフチル)−2−[N−ベンジル−(3−ヒドロキシ−6,7,8, 9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]エタノール(異性体B) NMR(CDCl 3 ,δ):1.2−1.3(1H,br),1.4−1.7(1H, m),1.9−2.0(1H,m),2.2−2.3(1H,m),2.6−3.1(7 H,m),3.60(1H,d,J=13.6Hz),3.84(1H,d,J=13.6H z),4.59(1H,dd,J=3.6Hz,10.1Hz),6.51(1H,dd,J= 2.6Hz,9.0Hz),6.59(1H,d,J=2.6Hz),6.87(1H,d,J= 9.0Hz),7.1−7.5(8H,m),7.7−7.8(4H,m) 5) (1R,2′S)−または(1S,2′S)−1−(2− ナフチル)−2−[(7−エトキシカルボニルメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)アミノ]エタノール mp:113−114℃ 〔α〕 D =−74.16゜(c=0.48,MeOH) IR(ヌジョール):3430,1725cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.29(3H,t,J=7.2Hz),1.5−1.7(1 H,m),2.0(1H,m),2.2−3.2(9H,m),4.22(2H,q,J= 7.2Hz),4.56(2H,s),4.89(1H,dd,J=3.6Hz,8.8Hz), 6.59(1H,d,J=2.5Hz),6.68(1H,dd,J=2.5Hz,8.3H z),6.99(1H,d,J=8.3Hz),7.4−7.5(3H,m),7.8−7. 9)(4H,m) MASS(m/z):420(M + +1),401および388 実施例4 2−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン(0.69 g)、(R)−3−クロロスチレンオキシド(0.44g)およびn−プロパノール(5.2ml)の混合物を1.5時間還流下に加熱する。 冷却後、反応混合物を減圧下に濃縮する。 残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10 0:1酢酸エチル−エタノール)により精製して、(1R, 6′R)−および(1R,6′S)−2−[(2−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]−1−(3− クロロフェニル)エタノールの混合物(0.46g)を得る。 得られた混合物(0.33g)をエタノール(3.3ml)に溶かし、蓚酸(71mg)のエタノール(3.3ml)溶液で処理する。 5分後、混合物を減圧下に濃縮する。 残留物を酢酸エチル(3.3ml)に溶かし、ジイソプロピルエーテル(3.3ml)を加えて沈殿させる。 溶媒を減圧下に除去し、沈殿を乾燥して、(1R,6′R)−および(1R,6′ S)−2−[(2−エトキシカルボニルメトキシ−6,7, 8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6− イル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール蓚酸塩の混合物(0.40g)を得る。 mp:65−87℃ IR(ヌジョール):3500−2200,1750−1730cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.1−1.5(2H,m),1.20(6H,t,J= 7Hz),1.6−2.4(6H,m),2.5−2.8(4H,m),2.9−3.4 (10H,m),4.15(4H,q,J=7Hz),4.71(4H,s),4.8−5. 1(2H,m),5.1−6.5(4H,m),6.5−6.8(4H,m),7.0− 7.2(2H,m),7.3−7.6(8H,m) FAB−MASS(m/z):420(M + +3−C 2 H 2 O 4 ),418(M + +1 −C 2 H 2 O 4 ) 実施例5 (1R,6′R)−2−[(3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール(0.30g)の50%含水エタノール(7.0m l)中懸濁液に、水酸化ナトリウム(0.09g)を加える。 外界温度で0.5時間撹拌後、反応混合物を3M塩酸(0.8m l)で処理し、生じた沈殿を集め、冷水で洗う。 これをエタノール(20ml)に懸濁させ、混合物を外界温度で一夜撹拌する。 過し、減圧下に乾燥して、(R)−[8 −[(R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イルオキシ]酢酸(0.22g) を得る。 mp:265−266℃ ▲〔α〕 30 D ▼=−22.4゜(c=0.56,1N NaOH) IR(ヌジョール):3500−2200,1600cm -1 NMR(DMSO−d 6 +NaOD,δ):1.0−2.1(4H,m),2.3−3.0 (7H,m),3.9−4.2(2H,m),4.5−4.8(1H,m),6.4−7. 0(3H,m),7.1−7.5(4H,m) MASS(m/z):392(M+3),390(M+1) 実施例6 実施例5と同様にして、次の化合物を得る。 1) (S)−[8−[(R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イルオキシ]酢酸 mp:247−249℃(分解) ▲〔α〕 22.8 D ▼=+26.2゜(c=0.205,1N NaOH) IR(ヌジョール):2700,2350,1600,1580,1540cm -1 NMR(DMSO−d 6 +NaOD,δ):1.19−2.04(5H,m),2.42− 2.86(6H,m),4.02(2H,s),4.47−4.66(1H,m),647 (1H,dd,J=8.1Hz,2.5Hz),6.61(1H,d,J=2.5Hz),6.8 8(1H,d,J=8.1Hz),7.17−7.55(4H,m) 元素分析 C 21 H 24 ClNO 4としての計算値 C 64.69,H 6.20,N 3.59 実測値 :C 64.47,H 6.29,N 3.59 2) 2−{(RS)−8−[(R)−2−(3−クロロフェニル)2−ヒドロキシエチルアミノ]−6,7,8,9− テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イルオキシ}−2−メチルプロピオン酸 mp:134−141℃(分解) IR(ヌジョール):1565,1145cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.0−1.3(2H,m),1.47(6H,s), 1.50(6H,s),1.4−3.1(20H,m),4.8−4.95(2H,m), 6.55(2H,d,J=8.0Hz),6.68(2H,s),6.89(2H,d,J= 8.0Hz),7.3−7.5(8H,m) 3) 3−{(RS)−8−[(R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]−6,7,8,9 −テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル}プロピオン酸 mp:221−224℃ IR(ヌジョール):3210,2650,2325cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.18−2.10(8H,m),2.39−3.00 (22H,m),4.58−4.75(2H,m),5.51(2H,br s),6.86 −7.08(6H,m),7.23−7.48(8H,m) 4) (E)−3−{(RS)−8−[(R)−2−(3 −クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]− 6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン− 2−イル}アクリル酸 mp:222−228℃ IR(ヌジョール):3500,2670,2340cm -1 NMR(DMSO−d 6 δ):1.20−2.23(8H,m),2.58−3.25(1 4H,m),4.74−5.00(2H,m),5.55(2H,br s),6.48(2 H,d,3=15.9Hz),7.13(2H,d,J=7.8Hz),7.25−7.64 (14H,m) 実施例7 実施例4と同様にして、次の化合物を得る。 1) (1R,7′R)−および(1R,7′S)−1−(3− クロロフェニル)−2−[(2−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−7−イル)アミノ]エタノール蓚酸塩 mp:90−93℃(分解) IR(ヌジョール):3300,2750−2300,1745,1600,1195cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.21(6H,t,J=7.1Hz),1.15−1.4 5(4H,m),2.2−2.35(4H,m),2.65−2.85(8H,m),2.9 5−3.35(6H,m),4.16(4H,四重線,J=7.1Hz),4.71(4 H,s),4.90(2H,br d,J=7.4Hz),5.55(8H,br),6.63 (2H,dd,J=8.2Hz,2.6Hz),6.74(2H,d,J=2.6Hz),7.0 4(2H,J=8.2Hz),7.39(6H,m),7.48(2H,m) FAB−MASS(m/z):420および418(M + (フリー)+1) 2) (1R,2′R)および(1R,2′S)−1−(3−クロロフェニル)−2−(N−メチルチオエチル−7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)アミノエタノール蓚酸塩 mp:90−109℃ IR(ヌジョール):3250cm -1 NMR(DMSO−d 6 +D 2 O,δ):1.66−2.05(2H,m),2.10− 2.35(2H,m),2.13(6H,s),2.72−3.50(22H,m),4.88 −5.07(2H,m),7.27−7.61(10H,m),7.90−8.13(4H, m) 3) (1R,2′S)−および(1S,2′S)−1−(6− クロロ−2−ピリジル)−2−[(7−エトキシカルボニルメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)アミノ]エタノール蓚酸塩 mp:111−125℃(分解) IR(ヌジョール):3250(ブロード),2800−2300(ブロード),1750,1640,790,700cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,+D 2 O,δ):1.20(3H,t,J=7.1Hz),1.2 1(3H,t,J=7.1Hz),2.05−2.40(4H,m),2.95−3.35 (12H,m),4.15(2H,q,J=7.1Hz),4.16(2H,q,J=7.1H z),4.30−4.45(2H,m),4.70(2H,s),4.71(2H,s), 4.85−5.05(2H,m),6.65−6.95(6H,m),7.35−7.55 (8H,m) MASS(m/z):418(M−1),388,278,249 4) [(1R,6′R)および(1R,6′S)]−または[(1S,6′R)および(1S,6′S)]−1−(6−クロロ−2−ピリジル−2−[(3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]エタノール蓚酸塩 mp:60−66℃ IR(ヌジョール):3150,2660,2350,1730,1580cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.1−1.2(6H,m),1.95(4H,m),2.24 (2H,m),2.5(4H,m),2.63(4H,m),3.0−3.5(10H, m),4.0−4.2(4H,m),4.70(2H,s),4.71(2H,s),4.9 (2H,m),6.67(2H,dd,J=8.1Hz,2.6Hz),6.79(1H,d,J =2.6Hz),6.85(1H,d,J=2.6H),7.04(2H,d,J=8.1H z),7.48(2H,d,J=7.9Hz),7.5−7.6(2H,m),7.9−8. 0(2H,m) MASS(m/z):421および419(M + (フリー)+1) 実施例8 (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[N−ベンジル−(3−ヒドロキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H −ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]−1− (3−クロロフェニル)エタノール(0.20g)、炭酸カリウム(98mg)およびN,N−ジメチルホルムアミド(2m l)の混合物を60℃で1時間撹拌する。 混合物を室温まで放冷し、つぎに氷浴中で冷却する。 混合物に、臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム(7.6mg)およびブロモマロン酸ジエチル(純度95%;0.12ml)を加え、氷浴中で1.5時間撹拌を続ける。 反応混合物を酢酸エチルで希釈し、沈殿を別し、酢酸エチルで洗う。 液と洗液とを合せ、水で2回、食塩水で1回洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮する。 残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(230〜400メッシュ;7:1n −ヘキサン−酢酸エチル)に付して、(1R,6′R)−および(1R,6′S)−[N−ベンジル−(3−ビス(エトキシカルボニル)メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5 H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]−1− (3−クロロフェニル)エタノールのジアステレオマー混合物(0.12g)を得る。 IR(フィルム):3400,1740cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.1−1.4(14H,m),1.4−2.4(10H, m),2.4−3.2(10H,m),3.6−4.1(4H,m),4.2−4.5(9 H,m),4.5−4.7(1H,m),6.8−7.1(6H,m),7.1−7.5 (18H,m) MASS(m/z):5482(M+2+H) + ,580(M+H) +実施例9 (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[N−ベンジル−(3−ヒドロキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H −ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]−1− (3−クロロフェニル)エタノール(0.42g)のN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)溶液に、炭酸カリウム(0.1 5g)を加える。 混合物を外界温度で0.5時間撹拌後、ブロモアセトン(0.1ml)を加え、混合物を外界温度で18 時間撹拌する。 混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで1回抽出する。 抽出液を水および食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮する。 残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム− メタノール(100:1)で溶出して精製する。 得られた遊離アミンを常法により塩酸塩とする。 生じた固体をジイソプロピルエーテルを用いて粉末化して、(1R,6′R) −および(1R,6′S)−2−[N−ベンジル−[3− (2−オキソプロポキシ)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5 H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル]アミノ]−1− (3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩の混合物を得る。 mp:66−75℃ IR(ヌジョール):3200,2600,1725cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):0.9−1.3(2H,m),1.8−2.25(10 H,m),2.5−2.9(6H,m),2.9−3.65(10H,m),4.4−5.5 5(10H,m),6.3−7.95(26H,m),9.9−10.3(2H,m) MASS(m/z):478(M + +1−HCl) 実施例10 実施例9と同様にして、次の化合物を得る。 1) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[N− ベンジル−[3−(2−オキソブトキシ)−6,7,8,9− テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル] アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩 mp:81−88℃ IR(ヌジョール):3200,2570,1715,1600cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):0.8−1.4(8H,m),1.65−2.25(4 H,m),2.25−2.8(10H,m),2.9−3.7(10H,m),4.4−5. 6(10H,m),6.2−8.0(26H,m),10.0−10.9(2H,m) MASS(m/z):492(M + −HCl) 2) (2R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[N− ベンジル−[3−(3,3−ジメチル−2−オキソブトキシ)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル]アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩 mp:93−101℃ IR(ヌジョール):3180,2580,1710,1600cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.0−1.3(20H,m),1.9−2.2(4H, m),2.4−2.8(6H,m),2.8−3.7(10H,m),4.4−5.5(1 0H,m),6.3−8.0(26H,m),9.9−10.8(2H,m) 実施例11 (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[[2−ビス(エトキシカルボニル)メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル]アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール(0.63 g)のエタノール(6.3ml)溶液に、氷冷下に、1N水酸化ナトリウム(2.6ml)を加える。 外界温度で5時間撹拌後、反応混合物を減圧下に濃縮する。 得られた帯緑色固体をエタノールで洗い、乾燥して、粗生成物(0.59g) を得る。 この粗生成物を逆相HPLC(C 18シリカゲル、15 %アセトニトリル水溶液)により精製して、(2R,6′ R)−および(2R,6′S)−6−[2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]−6,7,8,9− テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イルオキシ]マロン酸2ナトリウム(0.38g)を白色固体として得る。 IR(ヌジョール):3380,1620cm -1 NMR(D 2 O,δ):1.4−2.3(8H,m),2.6−3.3(14H,m), 6.6−6.9(4H,m),7.09(2H,d,J=8Hz),7.2−7.6(8H, m) 実施例12 (1R,6′R)−2−[(3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール(0.30g)と2−メトキシエチルアミン(6ml)との混合物を外界温度で72時間撹拌する。 溶媒を除去後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(勾配溶出、酢酸エチル、つぎに50:1→25:1→5:1酢酸エチル−エタノール)により精製して所望の生成物を得て、これをクロロホルムの添加により固体化する。 この固体をジイソプロピルエーテル−クロロホルム(10: 1、11ml)に懸濁させ、混合物を外界温度で3時間撹拌する。 沈殿を取し、減圧下に乾燥して、(1R,6′R) −1−(3−クロロフェニル)−2−[[3−(2−メトキシエチル)アミノカルボニルメトキシ−6,7,8,9− テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル] アミノ]エタノール(0.21g)を得る。 mp:55℃ ▲〔α〕 31 D ▼=−33.6゜(c=0.25,EtOH) NMR(CDCl 3 ,δ):1.2−2.2(5H,m),2.5−2.9(7H,m), 3.1−3.4(4H,m),3.22(3H,s),4.39(2H,s),4.5−4. 7(1H,m),5.39(1H,d,J=4Hz),6.64(1H,dd,J=2Hz,8 Hz),6.67(1H,d,J=2Hz),6.98(1H,d,J=8Hz),7.2− 7.4(4H,m),7.9−8.1(1H,m) MASS(m/z):449(M+2+H) + ,447(M+H) +実施例13 (1R,2′S)−2−[(7−エトキシカルボニルメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)アミノ]−1−(3−クロフェニル)エタノール(30mg)と2−メトキシエチルアミン(300mg)とのエタノール(0.5ml)溶液を外界温度で22時間撹拌し、減圧下に蒸発させる。 残留物を酢酸エチルと重炭酸ナトリウム水溶液との間で分配させる。 有機層を食塩水で2回洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物を常法により蓚酸塩に転化する。 蓚酸塩をジエチルエーテルで洗って、(1R,2′S)−1−(3−クロロフェニル)−2−[[7−(2−メトキシエチル)アミノカルボニルメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル]アミノ]エタノール蓚酸塩(20mg)を無色の粉末として得る。 mp:120−124℃ ▲〔α〕 30.4 D ▼=−69.75゜(c=0.205,MeOH) IR(CHCl 3 ):3430,3400,3250,2950−2400,1735,1650,16 05,1240cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.75(1H,m),2.2(1H,m),2.65− 2.95(3H,m),3.05−3.45(11H,m),4.42(2H,s),4.8 (1H,d,J=9.4Hz),5.1(4H,br),6.65−6.8(2H,m), 7.03(1H,d,J=8.4Hz),7.35−7.55(4H,m),8.05(1H, m) 実施例14 (R)−2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)エタノール(172mg)、3−ニトロ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−オン(205mg)および酢酸(0.27ml)のメタノール(4ml)中混合物に、 水素化シアノ硼素ナトリウム(94mg)を少量ずつ加え、 混合物を外界温度で1.5時間撹拌する。 反応混合物を水で希釈し、28%アンモニア溶液でアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出する。 抽出液を食塩水で洗い、硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に濃縮する。 残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製する。 クロロホルム−メタノール(50:1)で溶出する。 得られた遊離アミンを常法によりその塩酸塩に転化する。 得られた固体をジエチルエーテルを用いて粉末化して、(1R,6′ R)−および(1R,6′S)−2−[(3−ニトロ−6,7, 8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6− イル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩の混合物(220mg)を得る。 mp:178−182℃ IR(ヌジョール):3270,1518,1340cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.17−1.47(2H,m),1.80−2.20 (4H,m),2.25−2.45(2H,m),2.80−3.5(14H,m),5.0 −5.18(2H,m),6.32−6.45(2H,m),7.33−7.6(10H, m),8.0−8.1(2H,m),8.1−8.3(2H,m),8.75−9.05 (2H,m),9.3−9.7(2H,m) MASS(m/z):361(M + +1−HCl) 実施例15 (R)−2−アミノ−1−(3−クロフェニル)エタノール(343mg)と7−ニトロ−2−テトラロン(354m g)とのメタノール(9ml)溶液に、水素化シアノ硼素ナトリウム(189mg)と酢酸(0.6ml)とを26〜29℃で加え、全体を外界温度で一夜撹拌する。 この溶液に、0℃ で濃塩酸(1ml)を加える。 3.5時間撹拌後、水(10ml) および28%水酸化アンモニウム(2ml)を加える。 溶液を酢酸エチルで抽出し、抽出液を食塩水で洗い、炭酸カリウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物を酢酸エチルに溶かし、4N塩化水素酢酸エチル溶液(0.6ml) をその溶液に加える。 生じた沈殿を取し、乾燥して、 (1R,2′R)−および(1R,2′S)−1−(3−クロロフェニル)−2−[(7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)アミノ]エタノール塩酸塩(0.60 g)を得る。 液られた粉末をエタノール(12ml)−エタノール(5ml)混合物から再結晶して、(1R,2′R)− または(1R,2′S)−1−(3−クロロフェニル)−2 −[(7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)アミノ]エタノール塩酸塩(0.17g)を得る。 mp:216−219℃(分解) ▲〔α〕 21.2 D ▼=+18.5゜(c=0.35,DMSO) IR(ヌジョール):3325,2750,2660cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.71−2.03(1H,m),2.28−2.52 (1H,m),2.76−3.69(7H,m),5.03−5.21(1H,m),6.3 9(1H,d,J=3.8Hz),7.30−7.60(5H,m),7.92−8.13 (2H,m),9.13(1H,br s),9.74(1H,br s) 液を減圧下に蒸発させ、残留物をイソプロパノールとジエチルエーテルとを用いて粉末化して、(1R,2′ R)−および(1R,2′S)−1−(3−クロロフェニル)−2−[(7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ− 2−ナフチル)アミノ]エタノール塩酸塩(0.32g)を得る。 ジアステレオマーA: NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.72−2.05(1H,m),2.30−2.50 (1H,m),2.78−3.69(7H,m),4.80−4.95(1H,m),6.2 4(1H,d,J=4.3Hz),7.30−7.58(5H,m),7.94−8.10 (2H,m),9.11(1H,br s),9.74(1H,br s) ジアステレオマーB: NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.72−2.05(1H,m),2.30−2.50 (1H,m),2.78−3.69(7H,m),5.02−5.21(1H,m),6.4 0(1H,d,J=3.8Hz),7.30−7.58(5H,m),7.94−8.10 (2H,m),9.11(1H,br s),9.74(1H,br s) ジアステレオマーA:ジアステレオマーB=1:7 実施例16 (1R,2′R)−および(1R,2′S)−1−(3−クロロフェニル)−2−[(7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)アミノ]エタノール塩酸塩(20 0mg)のメタノール(5ml)溶液を、28%水酸化アンモニウム溶液でアルカリ性にする。 溶液を酢酸エチルで抽出し、抽出液を食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 残留物を酢酸エチル−メタノール混合物に溶かし、溶液を10%パラジウム炭(8.5m g)の存在下に水素添加処理する。 触媒を去後、4N塩化水素酢酸エチル溶液(0.4ml)を液に加える。 溶液を減圧下に蒸発させ、残留物をイソプロパノールおよびジエチルエーテルを用い粉末化して、(1R,2′R)−および(1R,2′S)−2−[(7−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール2塩酸塩(191mg)を得る。 mp:182−185℃ IR(ヌジョール):2750−2500cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.66−2.02(2H,m),2.24−2.46 (2H,m),2.60−3.81(16H,m),5.12(2H,br d,J=7.7H z),6.40(2H,br m),7.06−7.6(14H,m),9.04(2H,br s),9.70(2H,br s),10.31(4H,br s) 実施例17 実施例14と同様にして、次の化合物を得る。 1) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[(3 −ブロモ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール mp:107−120℃ IR(ヌジョール):3140,3060,1590,1570cm -1 NMR(CDCl 3 −D 2 0,δ):1.40−2.15(8H,m),2.48−3.10 (14H,m),4.50−4.67(2H,m),6.95(2H,d,J=7.8H z),7.14−7.42(12H,m) 2) 3−{(RS)−8−[(R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]−6,7,8,9 −テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル}プロピオン酸エチル mp:81−85℃ IR(ヌジョール):3300,3100,1720cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.23(6H,t,J=7.1Hz),1.44−2.14 (6H,m),1.60−2.90(4H,br m),2.49−3.10(22H, m),4.12(4H,q,J=7.1Hz),4.50−4.66(2H,m),6.90 −7.44(14H,m) 実施例18 実施例15と同様にして、次の化合物を得る。 (E)−3−{(RS)−8−[(R)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]−6,7,8, 9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル}アクリル酸エチル蓚酸塩(2:1) mp:123−140℃ IR(ヌジョール):3250,1700cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.25(6H,t,J=7.0Hz),1.13−1.4 4(2H,m),1.71−2.40(6H,m),2.65−3.36(14H,m), 4.18(4H,q,J=7.0Hz),4.88−5.07(2H,m),5.66−7.4 0(10H,br m),6.56(2H,d,J=16.0Hz),7.12−7.70(1 6H,m) 実施例19 (1R,6′R)−または(1R,6′S)−または(1S,6′ R)−または(1S,6′S)−1−(2−ナフチル)−2 −[N−ベンジル−(3−ヒドロキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]エタノール(異性体A)(110mg)、60%水素化ナトリウム油中分散物(11mg)、ブロモ酢酸エチル(46m g)のN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)中混合物を外界温度で撹拌する。 得られた混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。 抽出液を食塩水で洗い、減圧下に溶媒を蒸発させて、(1R,6′R)−または(1R,6′S)− または(1S,6′R)−または(1S,6′S)−1−(2− ナフチル)−2−[N−ベンジル−(3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]エタノールを油状物として得る。 (単一異性体A) NMR(CDSl 3 ,δ):1.29(3H,t,J=7.1Hz),2.0−2.8(11 H,m),3.74(1H,d,J=13.7Hz),4.00(1H,d,J=13.7H z),4.27(2H,q,J=7.1Hz),4.59(2H,s),4.72(1H,d d,J=3.6Hz,9.9Hz),6.58(12H,dd,J=2.7Hz,8.2Hz), 6.78(1H,d,J=2.7Hz),6.96(1H,d,J=8.2Hz),7.2− 7.5(7H,m),7.8(4H,m),8.01(1H,s) MASS(m/z):524(M + +1),506および366 実施例20 実施例19と同様にして、次の化合物を得る。 (1R,6′R)−または(1R,6′S)−または(1S,6′ R)−または(1S,6′S)−1−(2−ナフチル)−2 −[N−ベンジル−(3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]エタノール。 (単一異性体B) NMR(CDSl 3 ,δ):1.2(3H,t,J=7.1Hz),1.3−3.1(12 H,m),3.70(1H,d,J=13.7Hz),3.77(1H,d,J=13.7H z),4.20(2H,q,J=7.1Hz),4.5(2H,s),4.5−4.7(1 H,m),6.59(1H,dd,J=2.6Hz,8.1Hz),6.73(1H,d,J= 2.6Hz),6.94(1H,d,J=8.1Hz),7.2−7.5(7H,m),7.6 −7.8(4H,m),8.01(1H,s) MASS(m/z):524(M + +1),506および366 実施例21 8−ベンジルアミノ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H− ベンゾシクロヘプテン−2−オール塩酸塩(5.0g)、N, N−ジイソプロピルエチルアミン(5.7ml)、(R)−3 −クロロスチレンオキシド(3.8g)およびエタノール(16.4ml)からなる混合物を40時間還流下に加熱する。 冷却後、反応混合物を減圧下に濃縮する。 残留物を酢酸エチルに溶かし、水および食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮する。 残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出;4:1n−ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、(1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[N−ベンジル−(3−ヒドロキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノールのジアステレオマー混合物(6.3g)を油状物として得る。 IR(フィルム):3250cm -1 NMR(CDSl 3 ,δ):0.8−1.0(1H,m),1.1−1.5(3H,m), 1.5.1.8(1H,m),1.8−2.1(4H,m),2.1−2.4(1H,m), 2.4−2.9(11H,m),3.07(1H,dd,J=10Hz,13Hz),3.75 (2H,q,J=13Hz),3.80(2H,q,J=13Hz),4.0−5.2(2 H,br m),4.35(1H,dd,J=4Hz,10Hz),4.46(1H,dd,J= 4Hz,10Hz),6.52(2H,dd,J=2Hz,8Hz),6.61(1H,d,J= 2Hz),6.64(1H,d,J=2Hz),6.89(2H,d,J=8Hz),7.0 −7.4(18H,m) MASS(m/z):424(M+2+H) + ,422(M+H) +実施例22 (R)−3−クロロスチレンオキシド(48mg)と6,7 −ジヒドロ−2−ニトロ−5H−ベンゾシクロヘプテン− 7−アミン(84mg)とのエタノール(3ml)−ジオキサン(1ml)中混合物を1時間還流下に加熱し、減圧下に蒸発させる。 残留物を、ジクロロメタン−メタノールを溶離剤としてのシリカゲルクロマトグラフィーに付し、 得られた油状物を常法により蓚酸塩に転化する。 蓚酸塩をジエチルエーテルから結晶化して、(1R,7′R)−および(1R,7′S)−1−(3−クロロフェニル)−2− [(6,7−ジヒドロ−2−ニトロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−7−イル)アミノ]エタノール蓚酸塩(48mg) を淡褐色粉末として得る。 mp:100−108℃(分解) IR(ヌジョール):3300,2750−2300,1710,1600,1515,13 50cm -1 NMR(CDSO−d 6 ,δ):2.1(2H,m),2.35(2H,m),2.95− 3.3(8H,m),4.15(2H,m),4.95(2H,m),6.14(1H,br d,J=12.8Hz),6.20(1H,br d,J=12.8Hz),6.86(2H, d,J=12.8Hz),7.25−7.55(10H,m),8.06(2H,dd,J= 8.4Hz,2.4Hz),8.19(2H,d,J=2.4Hz),6.0−9.0(8H,b r) FAB−MASS(m/z):361および359(M + −C 2 H 2 O 4 +1) 実施例23 2,2″−オキシビス[2−ヒドロキシ−2′−アセトナフトン](77.3mg)、(S)−2−アミノ−7−エトキシカルボニルメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン塩酸塩(114.3g)およびトリエチルアミン(0.07 ml)のエタノール(3ml)溶液を外界温度で30分間撹拌し、氷水で冷却する。 混合物に水素化硼素ナトリウム(45.4mg)を加え、生じた混合物を外界温度で1時間撹拌する。 反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。 抽出液を硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下に蒸発させる。 得られる油状物を常法により塩酸塩に転化して、(1R,2′S)−および(1S,2′S)−2−[(7− エトキシカルボニルメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)アミノ]−1−(2−ナフチル)エタノール塩酸塩(90.7mg)の無色粉末を得る。 mp:154−156℃ IR(ヌジョール):3350,2800−2300,1730cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.20(6H,t,J=7.1Hz),1.7−2.0 (2H,m),2.2−3.6(16H,m),4.15(4H,q,J=7.1Hz), 4.72(4H,s),5.2−5.4(2H,m),6.3−6.4(2H,m),6.6 −6.8(4H,m),7.02(2H,d,J=8.3Hz),7.5−7.7(6H, m),7.8−8.1(8H,m),9.03(2H,br s),9.63(2H,br s) MASS(m/z):262,233 実施例24 実施例23と同様にして、次の化合物を得る。 1) (1R,2′S)−および(1S,2′S)−2−[(7 −エトキシカルボニルメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)アミノ]−1−(1−ナフチル)エタノール塩酸塩 mp:70−84℃ IR(ヌジョール):3300,2750−2250,1750cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.20(6H,t,J=7.1Hz),1.6−2.0 (2H,m),2.2−3.6(16H,m),4.15(4H,q,J=7.1Hz), 4.70(2H,s),4.71(2H,s),5.8−6.0(2H,m),6.33(2 H,d,J=3.7Hz),6.6−6.8(4H,m),7.01(2H,d,J=8.3H z),7.5−7.7(6H,m),7.80(2H,d,J=6.9Hz),7.9−8. 1(4H,m),8.3−8.4(2H,m),8.91(2H,br s),9.96(2 H,br s) MASS(m/z):420(M + +1),262,233 2) (1R,2′S)−および(1S,2′S)−2−[(7 −エトキシカルボニルメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル)アミノ]−1−(5−インダニル) エタノール塩酸塩 mp:141−146℃ IR(ヌジョール):3325,2750,2510,2490,1740cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.29(6H,t,J=7.1Hz),2.01(2H,t,J =7.4Hz),2.08(2H,t,J=7.4Hz),2.00−2.28(2H, m),2.42−2.62(2H,m),2.65−3.02(14H,m),3.10− 3.61(10H,m),4.25(4H,q,J=7.1Hz),4.51(4H,s), 5.44(2H,br d,J=8.3Hz),6.55(2H,d,J=2.5Hz),6.7 1(2H,dd,J=2.5Hz,8.4Hz),6.97(2H,d,J=8.4Hz),7. 14−7.26(4H,m),7.31(2H,s),8.91(2H,br s),10.1 7(2H,br s) 実施例25 (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[N−ベンジル−(3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9− テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル] アミノ−1−(3−クロロフェニル)エタノール(0.34 g)、10%パラジウム炭(50%湿潤;68mg)、蟻酸アンモニウム(0.25g)およびエタノール(17ml)からなる混合物を20分間還流下に加熱する。 触媒を別し、エタノールで洗う。 溶媒を減圧下に除去し、残留物を酢酸エチルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液および食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下に濃縮する。 粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出;25:1酢酸エチル−エタノール)により精製して、(1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[(3− エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]−1 −フェニルエタノールのジアステレオマー混合物(0.21 g)を油状物として得る。 この油状物を酢酸エチル(2.1 ml)に溶かし、4N塩化水素酢酸エチル溶液(1.4ml)で処理する。 溶媒を除去後、混合物をジイソプロピルエーテル−酢酸エチル(3:1、2.0ml)を用いて粉末化する。 沈殿を集め、ジイソプロピルエーテルで洗い、減圧下に乾燥して、(1R,6′R)−および(1R,6′S)−2− [(3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]−1−フェニルエタノール塩酸塩のジアステレオマー混合物を白色固体として得る。 キラルHPLC分析によれば、生成物のベンジル位の水酸基の部分的エピマー化が反応中に生起することがわかる。 mp:152−154℃ IR(ヌジュール):3350,3270,3160,2770,1730cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.0−1.4(2H,m),1.19(3H,t,J= 7H)z,1.20(3H,t,J=7Hz),1.7−2.1(4H,m),2.2−2. 4(2H,m),2.5−2.8(4H,m),2.9−3.4(10H,m),4.15 (2H,q,J=7Hz),4.18(2H,q,J=7Hz),4.70(2H,s), 4.71(2H,s),4.9−5.1(2H,m),6.20(2H,d,J=4Hz), 6.67(2H,dd,J=2Hz,8Hz),6.81(1H,d,J=2Hz),6.87 (1H,d,J=2Hz),7.03(2H,d,J=8Hz),7.2−7.5(10H, m),8.6−9.0(2H,br m),9.1−9.6(2H,br m) MASS(m/z):384(M+H) +実施例26 (S)−N−ベンジル−3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−アミン(35.3g)、(R)−3−クロロスチレンオキシド(>97%ee;20.0g)およびエタノール(99 ml)の混合物を45時間還流下に加熱する。 冷却後、反応混合物を減圧下に濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SiO 2 ;230〜400メッシュ、溶出;ジクロロメタン)により精製して、(1R,6′S)−2− [N−ベンジル−(3−エトキシカルボニルメトキシ− 6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン− 6−イル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール(37.7g)を淡黄色油状物として得る。 この油状物を酢酸エチル(340ml)に溶かし、氷浴中で4N塩化水素酢酸エチル溶液(37ml)で処理する。 氷浴を取り去り、溶液を40℃に加温し、前もって加温した(40℃)ジイソプロピルエーテル(300ml)で徐々に希釈する。 生じた懸濁液を外界温度まで放冷し、合計3.5時間撹拌する。 混合物を過し、ケーキをジイソプロピルエーテル−酢酸エチル(4:5、90ml)で洗う。 生成物を減圧下に乾燥して、(1R,6′S)−2−[N−ベンジル−(3− エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]−1 −(3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩(35.7g) を白色固体として得る。 キラルHPLC分析によれば、生成物のジアステレオマー純度は>99%である。 ▲〔α〕 22 D ▼=+29.2゜(c=0.40,EtOH) mp:152−153℃ IR(ヌジョール):3270,2670,2600,1750cm -1 NMR分析によれば、生成物はジメチルスルホキシド中で2種類の回転異性体からなる。 主たる回転異性体についての化学シフトを示す。 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.0−1.4(1H,m),1.22(3H,t,J= 7Hz),1.9−2.3(2H,M),2.3−2.5(1H,m),2.5−2.9 (2H,m),2.9−3.7(5H,m),4.18(2H,q,J=7Hz),4.4 −4.8(3H,m),4.73(2H,s),6.3−6.4(1H,m),6.6− 6.8(1H,m),6.9−7.0(1H,m),7.03(1H,d,J=8Hz), 7.2−7.6(7H,m),7.8−8.0(2H,m),9.8−10.0(1H, m) MASS(m/z):510(M+2+H) + ,508(M+H) +実施例27 実施例26と同様にして、次の化合物を得る。 1) (1R,6′R)−2−[N−ベンジル−(3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H −ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]1−(3 −クロロフェニル)エタノール塩酸塩 ▲〔α〕 20 D ▼=−53.2゜(c=0.53,EtOH) mp:>128℃ IR(ヌジョール):3250,2600,1760cm -1 NMR分析によれば、生成物はジメチルスルホキシド中で2種類の回転異性体からなる。 主たる回転異性体についての化学シフトを示す。 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.0−1.4(1H,m),1.21(3H,t,J= 7H,),1.9−2.3(3H,m),2.4−2.9(3H,m),2.9−4.0 (4H,m),4.16(2H,q,J=7Hz),4.70(2H,s),4.4−5.0 (3H,m),6.49(1H,br m),6.64(1H,dd,J=2Hz,8Hz), 6.83(1H,br s),6.9−7.1(1H,m),7.2−7.6(7H,m), 7.84(2H,br s),10.2−10.6(1H,br m) MASS(m/z):510(M+2+H) + ,508(M+H) + 2) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[N− ベンジル−(3−ペンチルオキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ] −1−(3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩 mp:154−165℃ IR(ヌジュール):3280,2600,1600cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):0.9−1.0(6H,m),1.0−1.5(10H, m),1.6−1.8(4H,m),1.85−2.2(4H,m),2.35−2.8 (6H,m),2.95−3.7(10H,m),3.8−4.0(4H,m),4.4− 5.5(6H,m),6.25−7.95(26H,m),9.9−10.2(2H,m) 3) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[N− ベンジル−[3−(2−オキソペンチルオキシ)−6,7, 8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6− イル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩 mp:79−85℃ IR(ヌジュール):3200,2600,1720,1610cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ:0.87(6H,t,J=7.3Hz),1.0−1.(2 H,m),1.4−1.7(4H,m),1.8−2.3(4H,m),2.3−2.9 (10H,m),2.9−3.7(10H,m),4.4−5.6(10H,m),6.2 −8.0(26H,m),10.1−11.1(2H,m) MASS(m/z):506(M + +1−HCl) 4) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[N− ベンジル−[3−((RS)−2−オキソペンタン−3− イルオキシ)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプタン−6−イル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩 mp:104−109℃ IR(ヌジョール):3200,2580,1710,1600cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):0.9−1.35(8H,m),1.6−2.25(14 H,m),2.35−2.9(6H,m),2.9−3.7(10H,m),4.3−5.5 (8H,m),6.3−8.0(26H,m),9.8−10.8(2H,m) MASS(m/z):506(M + +1−HCl) 5) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[N− ベンジル−[2−ビス(エトキシカルボニル)メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル]アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩 mp:>95℃ IR(ヌジョール):3400,1740cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.1−1.4(2H,m),1.19(12H,t,J =7Hz),1.8−2.3(4H,m),2.3−2.9(8H,m),2.9−3.8 (8H,m),4.22(8H,q,J=7Hz),4.3−4.8(6H,m),5.62 (1H,s),5.64(1H,s),6.3−6.6(2H,m),6.7−6.9(4 H,m),7.1−8.0(20H,m),9.7−10.1(1H,m) MASS(m/z):582(M+2+H) + ,580(M+H) +実施例28 実施例21と同様にして、次の化合物を得る。 1) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[N− ベンジル−(3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8, 9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール IR(フィルム):3400,3000,2900,2830,1740cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.28(3H,t,J=7Hz),1.30(3H,t,J= 7Hz),1.2−1.4(2H,m),1.5−3.0(2H,br m),1.6−1. 8(1H,m),1.8−2.9(18H,m),3.09(1H,dd,J=10Hz,13 Hz),3.77(2H,q,J=13Hz),3.82(2H,q,J=13Hz),4.2 6(2H,q,J=7Hz),4.28(2H,q,J=7Hz),4.30(1H,dd,J =3Hz,10Hz),4.48(1H,dd,J=3Hz,10Hz),4.57(2H, s),4.59(2H,s),6.5−6.7(2H,m),6.73(1H,d,J=2H z),6.78(1H,d,J=2Hz),6.95(2H,d,J=8Hz),7.1− 7.4(18H,m) MASS(m/z):510(M+2+H) + ,508(M+H) + 2) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[N− ベンジル−[3−((RS)−1−エトキシカルボニル) エトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2−イル]アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール mp:90−99℃ IR(フィルム):3300,2580,1730cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.0−1.4(8H,m),1.4−1.6(6H, m),1.8−2.2(4H,m),2.4−2.9(6H,m),2.9−3・7 (10H,m),4.0−4.3(4H,m),4.4−5.6(8H,m),6.3− 8.0(26H,m),10−11.2(2H,m) 実施例29 1) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[N− ベンジル−[3−(2−オキソプロポキシ)−6,7,8,9 −テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル]アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩の混合物(290mg)を、エタノール(3ml)とクロロベンゼン(3ml)との混合物中、外界温度で、10%パラジウム炭(50%湿潤、20mg)を用いて接触水素化する。 触媒を除去後、溶媒を蒸発させて除去する。 残留物に酢酸エチルおよび水を加え、有機層を分離し、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗い、減圧下に濃縮する。 残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム−メタノール(50:1)で溶出して精製する。 目的化合物含有画分を集め、減圧下に濃縮して、(1R,6′ R)−および(1R,6′S)−2−[[3−(2−オキソプロポキシ)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル]アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノールを得る。 2) 得られた遊離アミンを常法によりその塩酸塩に塩化する。 生じた固体をジエチルエーテルを用いて粉末化して、(1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[[3 −(2−オキソプロポキシ)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5−ベンゾシクロヘプテン−6−イル]アミノ]−1 −(3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩の混合物を得る。 mp:155−161℃ IR(ヌジュール):1720,1575cm -1 NMR(DMSD−d 6 ,δ):1.1−1.35(2H,m),1.75−2.1(4 H,m),2.14(6H,s),2.2−2.4(2H,m),2.6−2.8(4H, m),2.9−3.3(10H,m),4.73(2H,s),4.75(2H,s),4. 95−5.1(2H,m),6.3−6.4(2H,m),6.6−6.7(2H,m), 6,75−6.9(2H,m),6.95−7.1(2H,m),7.3−7.55(8H, m),8.7−8.9(2H,m),9.05−9.35(2H,m) MASS(m/z):388(M+1−HCl) +実施例30 実施例29−1)と同様にして、次の化合物を得る。 1) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[[3 −(3,3−ジメチル−2−オキソブトキシ)−6,7,8,9− テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル] アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール mp:100−103℃ IR(ヌジョール):1715,1600cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.24(18H,s),1.4−3.1(22H,m),4. 5−4.65(2H,m),4.84(4H,s),6.55−6.75(4H,m),6. 95−7.05(2H,m),7.15−7.4(8H,m) MASS(m/z):430(M+1) + 2) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[(3 −ペンチルオキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール mp:102−106℃ IR(ヌジョール):1605,1570,1285cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):0.92(6H,t,J=7.0Hz),1.3−2.1(22 H,m),2.5−3.1(14H,m),3.92(4H,t,J=6.5Hz),4.5 −4.6(2H,m),6.6−6.75(4H,m),6.95−7.05(2H, m),7.15−7.40(8H,m) 3) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[[3 −(2−オキソペンチルオキシ)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル]アミノ] −1−(3−クロロフェニル)エタノール mp:94−95℃ IR(ヌジョール):3320,3260m,1720cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):0.94(6H,t,J=7.4Hz),1.4−2.1(12 H,m),2.5−3.1(18H,m),4.51(4H,s),4.45−4.65(2 H,m),6.55−6.75(4H,m),6.9−7.05(2H,m),7.15− 7.4(8H,m) 4) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[[3 −((RS)−1−エトキシカルボニル)エトキシ−6,7, 8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−2− イル]アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール mp:97−101℃ IR(ヌジュール):1742,1605cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.24(6H,t,J=7.1Hz),1.60(6H,d,J =6.8Hz),1.50−2.10(10H,m),2.45−3.1(14H,m), 4.10−4.30(4H,m),4.50−4.65(2H,m),4.70(2H,q,J =6.8Hz),6.50−6.65(2H,m),6.65−6.75(2H,m),6. 90−7.00(2H,m),7.15−7.40(8H,m) 5) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[(3 −エトキシカルボニルメチルアミノ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール IR(CHCl 3 ):3420,1735,1615,1580cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.28(6H,t,J=7.1Hz),1.34−2.20 (8H,m),2.54−3.16(16H,m),3.87(4H,s),4.22(4 H,q,J=7.1Hz),4.31(3H,br s),4.72−4.89(2H,m), 6.28−6.54(4H,m),6.89(2H,d,J=8.0Hz),7.26−7.4 6(8H,m) MASS(m/z):417(M + )、275,246 6) (1R,6′R)−または(1R,6′S)−または(1 S,6′R)−または(1S,6′S)−1−(2−ナフチル)−2−[(3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7, 8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6− イル)アミノ]エタノール(単一異性体B) mp:97−99℃ 〔α〕 D =−26.42゜(c=0.28,CH 2 Cl 2 ) IR(ヌジョール):3200,1778cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.25(3H,t,J=7.1Hz),1.48(1H,b r),1.84(2H,m),2.11(1H,m),2.6−3.0(7H,m),3.1 7(1H,dd,J=8.8Hz,3.2Hz),4.22(2H,q,J=7.1Hz),4. 55(2H,s),5.05(1H,m),6.62(1H,dd,J=2.5Hz,8.1H z),6.76(1H,d,J=2.5Hz),6.96(1H,d,J=8.1HZ),7. 4−7.5(3H,m),7.8−7.8(4H,m) MASS(m/z):434(M + +1)および416 7) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[(3 −ヒドロキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル]アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール mp:180−181℃ IR(ヌジョール):3150,2620cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.2−2.0(10H,m),2.4−2.9(14 H,m),4.5−4.7(2H,m),5.39(2H,br s),6.43(2H,d d,J=2Hz,8Hz),6.5−6.6(2H,m),6.83(2H,d,J=8H z),7.2−7.5(8H,m),8.99(2H,br s) MASS(m/z):334(M+2+H) + ,322(M+H) + 8) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[[2 −ビス(エトキシカルボニル)メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル]アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール mp:95℃ IR(ヌジョール):1700,1740cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.30(12H,t,J=7Hz),1.4−1.7(2H, m),1.7−2.0(4H,m),2.0−2.3(2H,m),2.6−3.8(18 H,m),4.31(8H,q,J=7Hz),4.7−4.9(2H,m),5.15(2 H,s),6.65(2H,dd,J=2Hz,8Hz),6.75(2H,d,J=2H z),7.06(2H,d,J=8Hz),7.2−7.3(6H,m),7.37(2H, br s) 9) (1R,6′R)−2−[(3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル]アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール mp:98−100℃ ▲〔α〕 29 D ▼=−38.3゜(c=0.62,EtOH) IR(ヌジョール):3500−2500,1760,1720cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.18(3H,t,J=7Hz),1.2−2.1(6 H,m),2.4−2.9(6H,m),4.14(2H,q,J=7Hz),4.5−4. 6(1H,m),4.68(2H,s),5.40(1H,d,J=4Hz),6.58(1 H,dd,J=2Hz,8Hz),6.72(1H,d,J=2Hz),6.96(1H,d,J =8Hz),7.2−7.5(4H,m) MASS(m/z):420(M+2+H) + ,418(M+H) + 10) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[[3 −(2−エトキシカルボニルプロパン−2−イルオキシ)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル]アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール mp:101−115℃ IR(ヌジョール):1735,1600cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.24(6H,t,J=7.1Hz),1.57(12H, s),1.40−2.05(8H,m),2.45−3.10(14H,m),4.21(4 H,q,J=7.1Hz),4.12(2H,q,J=7.1Hz),4.50−4.60(2 H,m),6.50−6.65(2H,m),6.65−6.70(2H,m),6.85− 7.00(2H,m),7.15−7.40(8H,m) 実施例31 実施例29と同様にして、次の化合物を得る。 1) (1R,6′R)−2−[(3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル]アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩 mp:103℃ ▲〔α〕 22 D ▼=+11.5゜(c=0.32,EtOH) IR(ヌジョール):3380,2400,1760cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):1.1−1.4(1H,m),1.19(3H,t,J= 7Hz),1.7−2.1(2H,m),2.2−2.4(1H,m),2.6−2.8 (2H,m),2.9−3.3(5H,m),4.15(2H,q,J=7Hz),4.70 (2H,s),5.0−5.2(1H,br m),6.34(1H,br d,J=4H z),6.67(1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.88(1H,d,J=2Hz), 7.03(1H,d,J=8Hz),7.3−7.6(4H,m),8.6−9.4(2H, br m) MASS(m/z):420(M+2+H) + ,418(M+H) + 2) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[[3 −(2−オキソブトキシ)−67,8,9−テトラヒドロ−5H −ベンゾシクロヘプテン−6−イル]アミノ]−1− (3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩 mp:119−121℃ IR(ヌジョール):3400,3190,1715cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):0.95(3H,t,J=7.3Hz),0.96(3H, t,J=7.3Hz),1.1−1.35(2H,m),1.75−2.1(4H,m), 2.2−2.4(2H,m),2.5−2.8(8H,m),2.95−3.3(10H, m),4.74(2H,s),4.75(2H,m),4.95−5.1(2H,m),6. 3−6.4(2H,m),6.6−6.7(2H,m),6.75−6.9(2H,m), 6.95−7.1(2H,m),7.3−7.55(8H,m),8.7−8.95(2H, m),9.1−9.4(2H,m) MASS(m/z):402(M+1−HCl) +実施例32 実施例29−1)と同様にして製造した化合物を蓚酸と反応させて、次の化合物を得る。 1) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[[3 −(2−エトキシカルボニル)メトキシ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6−イル]アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール蓚酸塩 NMR(DMSO−d 6 +D 2 O,δ):1.1−1.4(14H,m),1.7−2.1 (4H,m),2.1−2.4(2H,m),2.6−2.8(4H,m),2.9−3. 4(10H,m),4.0−4.4(8H,m),4.8−5.0(2H,m),5.57 (2H,s),6.6−7.2(6H,m),7.3−7.6(8H,m) MASS(m/z):492(M+2+H) + ,490(M+H) + 2) (1R,6′R)−および(1R,6′S)−2−[[3 −((RS)−2−オキソペンタン−3−イルオキシ)− 6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン− 6−イル]アミノ]−1−(3−クロロフェニル)エタノール蓚酸塩 mp:70−79℃ IR(ヌジョール):1710cm -1 NMR(DMSO−d 6 ,δ):0.75−1.0(8H,m),1.15−1.4(2 H,m),1.7−2.05(6H,m),2.13(6H,s),2.15−2.35(2 H,m),2.4−3.35(14H,m),4.5−4.65(2H,m),4.85− 5.0(2H,m),6.5−7.1(6H,m),7.3−7.6(8H,m) MASS(m/z):416(M+1−C 2 H 2 O 4 ) + 3) (1R,6′R)−または(1R,6′S)−または(1 S,6′R)−または(1S,6′S)−1−(2−ナフチル)−2−[(3−エトキシカルボニルメトキシ−6,7, 8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−6− イル)アミノ]エタノール蓚酸塩(単一異性体A) mp:90−99℃ IR(KBr):3183,2856,1751,1207cm -1 NMR(CDCl 3 ,δ):1.25(3H,t,J=7.1Hz),1.5−3.4(12 H,m),4.2(2H,q,J=7.1Hz),4.46(2H,s),4.86(1H,b r),6.5−6.9(3H,m),7.2−7.4(3H,m),7.6−7.8(4 H,m) MASS(m/z):434(M+1)および416 ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 椿 一典 大阪府吹田市山田西3−21−3−108 (56)参考文献 特開 平5−65254(JP,A) 特開 昭62−63549(JP,A) 特開 平3−14548(JP,A) 特開 昭63−190858(JP,A) Journal of Medici nal Chemistry,1968, 11,1000−1008 (58)調査した分野(Int.Cl. 6 ,DB名) C07C 217/74 REGISTRY(STN) CA(STN) |