Fullerene derivative and its production

申请号 JP4102094 申请日 1994-03-11 公开(公告)号 JPH07247273A 公开(公告)日 1995-09-26
申请人 Sumitomo Chem Co Ltd; 住友化学工業株式会社; 发明人 MATSUBARA YOSHIO; YOSHIDA ZENICHI;
摘要 PURPOSE: To obtain a new fullerene derivative useful as a physiologically active substance such as an anti-HIV active substance, and improved in hydrophilicity owing to adding pyrazoline ring thereto.
CONSTITUTION: This new fullerene derivative is a pyrazoline ring derivative of fullerene of formula I {[F] is a fullerene; =P is a group of formula II [Ph and Ph' each is a (substituted) phenyl]}, e.g. benzaldehydephenylhydrazone-1,3- diyl fullerene, p-methoxybenzaldehydephenylhydrazone-1,3-diyl fullerene. The compound of formula I can be obtained, for example, by reaction between a phenylhydrazine of formula III and a fullerene (e.g. C
60 , C
70 , C
76 , C
78 , C
82 , pref. C
60 or C
70 ) in the presence of pref. 0.9-2.5 equivalents, based on the phenylhydrazine, of a base (pref. triethylamine) to effect cycloaddition reaction of the phenylhydrazine of formula III onto the fullerene.
COPYRIGHT: (C)1995,JPO
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】下記一般式(1)で示されるフラ−レンのピラゾリン環誘導体。 〔F〕=P (1) (式中、〔F〕はフラ−レンを表し、=Pは を表す。 但し、Ph及びPh'は、同一又は相異なり、
    それぞれ置換基を有していてもよいフェニル基を表す。 )
  • 【請求項2】下記一般式(2)で示されるフェニルヒドラジンと (式中、Ph及びPh'は、同一又は相異なり、それぞれ置換基を有していてもよいフェニル基を表す。)フラ−レンを塩基の存在下反応させて、一般式(2)で示されるフェニルヒドラジンをフラ−レン上へ環化付加反応させることを特徴とする下記一般式(1)で示されるフラ−レンのピラゾリン環誘導体の製造法。 〔F〕=P (1) (式中、〔F〕はフラ−レンを表し、=Pは を表す。 Ph及びPh'はそれぞれ前記と同じ意味を有する)。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明はフラ−レンのピラゾリン環誘導体及びその製造法に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術および発明が解決しようとする課題】近年フラ−レン類を生理活性物質、例えば抗HIV活性物質として用いることが提案されている(J.Am.Che
    m. Soc. ,115,No. 15(1993)p. 6
    506)

    【0003】そして、フラ−レンをジアゾメタン類と反応させることにより、親性を向上させ生体内に取り込まれやすくしたフラ−レン誘導体について、抗HIV活性が認められている(J.Am.Chem.Soc.,
    115,No. 15(1993)p. 6510)。 (X−Ph−) 2 C=N 2 +C 60 →C 60 =C(−Ph−
    X) 2 (Phはフェニル基を表し、XはCH 3 C(O)NH
    (CH 22を表し、〔F〕はフラ−レンを表わす。 )

    【0004】しかしながらこの方法は、爆発性のあるジアゾメタン類を使用するため、必ずしも満足な方法とは言えず、このため、より取扱易い化合物を用いてフラ−
    レン類の親水性を向上させる方法の開発が望まれる。

    【0005】

    【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる課題について鋭意検討を行った結果、新規なフラ−レン誘導体及びその製造法を見いだし本発明に到達した。

    【0006】即ち本発明は、下記一般式(1)で示されるフラ−レンのピラゾリン環誘導体 〔F〕=P (1) (式中、〔F〕はフラ−レンを表し、=Pは

    を表す。 但し、Ph及びPh'は同一又は相異なり、それぞれ置換基を有していてもよいフェニル基を表す。 )


    及び下記一般式(2)で示されるフェニルヒドラジンと (式中、Ph及びPh'は同一又は相異なり、それぞれ置換基を有していてもよいフェニル基を示す。)フラ−


    レンを塩基の存在下反応させて、一般式(2)で示されるフェニルヒドラジンをフラ−レン上へ環化付加反応させることを特徴とする上記一般式(1)で示されるフラ−レンのピラゾリン環誘導体の製造法に関するものである。

    【0007】一般式(2)で示されるフェニルヒドラジンは、例えば、一般式(3)で示されるN−ベンゾイル−N'−フェニルヒドラジン類に五塩化燐や、四塩化炭素とトリフェニルホスフィンの組み合わせ等のクロル化剤を反応させて製造することができる(Angew.C
    hem. Int. Ed. Engl. (1963)56
    5)。 Ph−C(O)−NH−NH−Ph' (3)

    【0008】Ph及びPh'で示されるフェニル基は、
    一つ以上の置換基を有していてもよい。 置換基としては例えば、アルキル基、アルコキシ基や水酸基、−(CH
    2n NHCOCH 3 、−(CH 2n NH 2 、−(C
    2n NHCO(CH 2m COOH等の親水性基が挙げられる(n及びmは正の整数を示す。)。 アルキル基、アルコキシ基としては、炭素数1〜20程度のものが好ましく、n及びmとしては、それぞれ1〜10程度が好ましい。 このような置換基としては、例えば、アミノメチル、(2−アセチルアミノ)エチル、2−〔(2
    −メトキシカルボニル)エチルアミノ〕エチル、メトキシエチル、メトキシメチル、2−ヒドロキシエチル、メチルオキシ、ベンジルオキシ、メトキシメチルオキシ、
    ジメチルアミノメトキシ、3−ヒドロキシプロピルオキシ等が挙げられる。

    【0009】フラ−レンとしては、例えば、C 60
    70 、C 76 、C 78 、C 82 、C 84 、C 90 、C 96等が挙げられる。 中でもC 60 、C 70が好ましい。

    【0010】反応に用いるフラ−レンの量は特に限定されるものではない。 一般式(2)で示されるフェニルヒドラジン1モルに対して、例えば、0.1モル〜10モル程度であり、好ましくは0.5〜4モル程度である。

    【0011】塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ジメチルアミノピリジン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピコリン、ピリジン、1、8−ジアザビシクロ〔5、4、0〕
    ウンデカ−7−エン(DBU)、Na 2 CO 3 、K 2
    3等の有機塩基及び無機塩基が挙げられ、単独又は混合して用いることができる。 好ましくは有機塩基であり、中でもトリエチルアミンが好ましい。

    【0012】塩基の使用量は特に制限されるものではない。 例えば、一般式(2)で示されるフェニルヒドラジンに対して0.5〜5当量程度であり、好ましくは0.
    9〜2.5当量である。

    【0013】溶媒は必要に応じて使用することができる。 反応に不活性な溶媒であれば特に限定されない。

    【0014】好ましい溶媒としては例えば、通常1、3
    −双極環化付加反応に使用されている溶媒が挙げられ、
    より具体的には例えば、エチルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の単独もしくは混合溶媒が挙げられる。

    【0015】溶媒の使用量は特に制限されるものではない。 例えば、フラ−レンに対して20〜10000重量倍であり、好ましくは20〜1000重量倍、さらに好ましくは20〜50重量倍程度である。

    【0016】反応温度は特に制限されるものではないが、例えば0〜200℃であり、好ましくは50〜12
    0℃である。

    【0017】反応時間は特に制限がなく、例えば、一般式(1)で表されるフラ−レンのピラゾリン環誘導体の生成量の増加が停止した時点を終点とすることができる。

    【0018】反応終了後、例えば、反応液を濃縮し、カラムクロマトグラフィ−を用いて精製することにより目的とする一般式(1)で示されるフラ−レンのピラゾリン環誘導体を単離することができる。 このようにして得られるフラ−レンのピラゾリン環誘導体としては、例えば、ベンズアルデヒドフェニルヒドラゾン−1、3−ジイルフラ−レン、p−メトキシベンズアルデヒドフェニルヒドラゾン−1、3−ジイルフラ−レン、p−ベンジルオキシベンズアルデヒドフェニルヒドラゾン−1、3
    −ジイルフラ−レン、3、5−ジメトキシベンズアルデヒドフェニルヒドラゾン−1、3−ジイルフラ−レン等が挙げられる。

    【0019】

    【発明の効果】本発明によれば、ピラゾリン環が付加したことにより親水性が向上したフラ−レン誘導体を容易に製造することができる。

    【0020】

    【実施例】

    参考例 N−ベンゾイル−N' −フェニルヒドラジン2.12g
    (10.0mmol)を20mlのジエチルエ−テルに溶解させた。 攪拌しながら5塩化リン2.52g(1
    2.1mmol)を添加し、さらに約35℃10時間還流した。 反応混合物を濃縮し、トルエン溶媒中で再結晶して、N−(α−クロロベンジリデン)−N' −フェニルヒドラジン1.13g(4.90mmol、収率49
    %)を得た。

    【0021】実施例 ベンゼン10mlにC 60 7.2mg(10μmol)とN−(α−クロロベンジリデン)−N' −フェニルヒドラジン2.5mg(11μmol)を加えて攪拌した。
    これにトリエチルアミン2.75μl(20μmol)
    を加え約80℃で2時間加熱還流させたところ、溶液の色が紫色から暗褐色に変化した。 反応溶液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン−ベンゼン)を用いて生成物を単離精製した。 同定は、質量分析及びC 13 NMRを用いて行った。 C 13 NMRスペクトルを図1に示す。 未反応C 60 1.58mg フラ−レンのピラゾリン環誘導体 分子量914(C 60 (C 13102 )) 5.60mg(単離収率61.3%)

    【図面の簡単な説明】

    【図1】フラ−レンのピラゾリン環誘導体のC 13 NMR
    スペクトルを示す図。

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