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Control decomposition method of hydrocarbon polymer

专利类型 发明专利 法律事件
专利有效性 失效专利 当前状态
申请号 JP50557297 申请日 1996-07-12
公开(公告)号 JP3404047B2 公开(公告)日 2003-05-06
申请人 セペエ−リヨン−エフセエール; 申请人类型 其他
发明人 デュフォー,ヴェロニィク; バゼ,ジャン−マリー; 第一发明人 デュフォー,ヴェロニィク
权利人 セペエ−リヨン−エフセエール 权利人类型 其他
当前权利人 セペエ−リヨン−エフセエール 当前权利人类型 其他
省份 当前专利权人所在省份: 城市 当前专利权人所在城市:
具体地址 当前专利权人所在详细地址: 邮编 当前专利权人邮编:
主IPC国际分类 C10G1/10 所有IPC国际分类 C10G1/10B01J31/12C07C4/00C08F8/50
专利引用数量 0 专利被引用数量 0
专利权利要求数量 0 专利文献类型 B2
专利代理机构 专利代理人
权利要求
  • (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】エチレン系不飽和モノマーから得られたポリマーまたはオリゴマーを、制御されたハイドロクラッキングによって、アルカン、炭化水素画分またはより低級種のオリゴマー画分に転化するための方法であって、 −無機担体上に担持された金属水素化物または有機金属錯体をベースとする触媒の存在下に前記ポリマーまたはオリゴマーを導入すること、ここで、前記無機担体は1
    種の金属酸化物または金属酸化物の混合物を含む、分割された固体であり、前記錯体は少なくとも1個の炭化水素リガンドを含み、そして、少なくとも1個の水素化物リガンドを所望により含んでよく、前記1種の金属酸化物または金属酸化物の混合物は表面の酸素原子により金属の配位化に参加している、その後、 −前記触媒とポリマーまたはオリゴマーとの混合物を水素と反応させ、これにより、前記ポリマーまたはオリゴマーを接触ハイドロクラッキングすること、 の工程を含むことを特徴とする方法。 【請求項2】前記金属が、ランタニドおよびアクチニドを含む、周期律表の第III b族、第IV b族、第V b族および第VI b族の金属から選ばれた遷移金属であることを特徴とする、請求項1記載の方法。 【請求項3】前記金属が、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、スカンジウム、イットリウムおよびランタンから選ばれた遷移金属であることを特徴とする、請求項2記載の方法。 【請求項4】前記担体が、シリカ/アルミナ、シリカ、
    アルミナ、酸化ニオブおよびゼオライトから選ばれることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。 【請求項5】前記触媒が分割された金属酸化物上に担持された遷移金属水素化物錯体を含むことを特徴とする、
    請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。 【請求項6】前記触媒が有機金属錯体をベースとし、前記炭化水素リガンドが下記のリガンド:アルキル、カルベン、カルビン、カルボニル、置換されていてよいジエン、アリール、アシルおよびアレーンから選ばれることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。 【請求項7】前記触媒がσタイプの炭化水素リガンドを少なくとも1個含む有機金属錯体をベースとすることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。 【請求項8】前記触媒が少なくとも1個の水素化物リガンドを含む有機金属錯体をベースとし、そして、 (i)式(1)、(2)または(3) MH x R y (1) M(O) n H p R q (2) M(OR') n H p R q (3) (式中、Mは前記金属であり、 Hは水素化物イオンであり、 xは0であってよい整数であり、 Rは炭化水素リガンドであり、 yは0でない整数であり、 R'はアルキル基であり、 nおよびqは0でない整数であり、そして、 pは0であってよい整数である) の前記金属の化合物と、前記担体とを反応させること、
    および、 (ii)工程(i)の生成物を水素化に付すこと、により調製されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。 【請求項9】工程(ii)が50〜250℃の温度で行われることを特徴とする、請求項8記載の方法。 【請求項10】前記ポリマーまたはオリゴマーは少なくとも10個の炭素原子を含む、炭素をベースとする鎖を有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項記載の方法。 【請求項11】前記ポリマーまたはオリゴマーが、エチレン、プロピレンおよびスチレンのような、1個のエチレン系不飽和を有するオレフィン系モノマー、および、
    複数のエチレン系不飽和を有するモノマーから選ばれる少なくとも1種のモノマーから得られたホモポリマー、
    コポリマーまたはポリマー混合物であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項記載の方法。 【請求項12】前記ポリマーの炭化水素骨格が飽和ポリオレフィンであることを特徴とする、請求項11記載の方法。 【請求項13】前記ポリマーの炭化水素骨格が不飽和であり、且つ、前記ポリマーが、1個のエチレン系不飽和を有する少なくとも1種のモノマーおよび複数のエチレン系不飽和を有する少なくとも1種のモノマーを含むコポリマーであることを特徴とする、請求項11記載の方法。 【請求項14】前記接触ハイドロクラッキングが25〜30
    0℃の温度で行われることを特徴とする、請求項1〜13
    のいずれか1項記載の方法。 【請求項15】前記接触ハイドロクラッキングが10 3 〜5
    x10 7 Paの水素圧の下で行われることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項記載の方法。 【請求項16】前記接触ハイドロクラッキングの時間が
    30分〜150時間であることを特徴とする、請求項1〜14
    のいずれか1項記載の方法。 【請求項17】前記接触ハイドロクラッキングが溶剤を含む液体媒体中において行われることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項記載の方法。 【請求項18】前記溶剤が環式アルカンから選ばれることを特徴とする、請求項17記載の方法。 【請求項19】前記接触ハイドロクラッキングが溶剤の非存在下において行われることを特徴とする、請求項1
    〜16のいずれか1項記載の方法。 【請求項20】方法が前記ポリマーまたはオリゴマーの生成の間に用いられることを特徴とする、請求項1〜19
    のいずれか1項記載の方法。 【請求項21】方法が前記ポリマーまたはオリゴマーの成形の間に用いられることを特徴とする、請求項1〜19
    のいずれか1項記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 本発明は、素の影響下において、炭化水素ポリマーを、品質向上可能な製品、例えば、メタン、および低級アルカン、高級アルカンまたはいずれかのタイプの炭化水素、或いは、非常に広い範囲の分子量を網羅する、より低級種のオリゴマーまたはポリマーに制御しながら分解する新規の触媒法に関する。 この新規の方法により分解されうるポリマーは、炭素−炭素結合を含む鎖を有するポリマー、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリスチレンである。 本発明の応用分野の中で、環境保護産業またはポリマー製造産業、特に、制御された分子量を有するポリマー、石油化学製品、燃料(炭化水素画分)、潤滑剤または代替エネルギーに関連する産業を挙げることができる。 本発明は、この為、食品包装産業における用途、または製造の間に生じるポリマー廃棄物を再使用できない他のタイプの包装関連産業における用途を見いだすことができる。 環境保護の高まりは、プラスティックと一般に呼ばれるポリマー廃棄物を処理するための信頼できる新規技術の導入を要求する。 使用済みポリマーの再利用または廃棄のために考えられる様々な方法の中で、エネルギーおよび/または化学再生は材料のリサイクルを補完する満足できる解決法となりうる。 プラスティック廃棄物に関する解決法の中で、エネルギー回収を伴う、またはエネルギー回収を伴わない焼却は1つの解決法をなすが、このタイプの処理のために必要な温度は非常に高く、約400℃〜700℃である。 しかし、このタイプの方法はポリマーからエネルギー回収を行えるだけであり、そして、温室効果を増加するので、
    生態学的によくないという欠点を有する。 化学再生は非常に注目されはじめている。 この技術は、低分子量を有し、そして物理的若しくは化学的またはエネルギー的(燃料)特性の観点から再使用可能である分子を得るために高分子を化学分解することにある。
    一般に、ポリオレフィンの触媒分解(クラッキングまたはハイドロクラッキング)は、純粋に化学的な方法および熱的な方法と比較して、このタイプの反応の選択率を上げることができ、そして結果的に、品質向上することが容易な炭化水素画分を直接的に得ることができる。 ポリプロピレンまたはポリエチレンをクラッキングおよびハイドロクラッキングするための触媒は、一般に、シリカ、シリカ/アルミナ、ゼオライト、または、コバルトおよびモリブデンをベースとする触媒であり、このような触媒は、昇温で、通常、200℃〜600℃、そして最も頻繁には400℃までで、高い水素圧の下で操作される。 これらの技術は、BELTRAMEらのPolymer degradation and
    stability,26,(1989)、29〜220、HIROTAらのMakromo
    l.Chem.Macromol.Symp.57、161〜173(1992)、Y.ISHIR
    AらのFuel,69,978(1990)、J.KORFFらのErdol Erdgas
    105,(1989)223に詳細に記載されている。 本発明の目的は、分子量によって様々な用途を有する品質向上可能な製品を容易に且つ効率的に製造するために単純な装置を使用できることを目的として、これまで知られている方法よりも過酷でない条件下で用いることができる、ポリオレフィンタイプのポリマーをハイドロクラッキングするための新規の触媒法を提供することである。 本発明は、この為、エチレン系不飽和モノマーから得られたポリマーまたはオリゴマーを、アルカンまたは炭化水素画分またはより低級種のオリゴマー画分に、制御されたハイドロクラッキングにより転化するための方法であって、 −前記ポリマーまたはオリゴマーを、無機担体上に担持された金属水素化物または有機金属錯体をベースとする触媒の存在下に導入すること、ここで、前記錯体は少なくとも1個の炭化水素リガンドおよび所望により少なくとも1個の水素化物リガンドを含む、 −触媒とポリマーまたはオリゴマーの混合物を水素と反応させ、前記ポリマーまたはオリゴマーを接触ハイドロクラッキングさせること、 の工程を含むことを特徴とする方法に関する。 本発明によると、用語「アルカンまたは炭化水素画分またはより低級種のオリゴマー画分」とは、炭化水素の鎖が、最初のポリマーまたはオリゴマー中の炭素原子の数よりも少ない数の炭素原子を含む炭化水素化合物を意味する。 非常に高い性能の触媒を用いると、本発明により、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンまたはポリイソプレンのようなポリオレフィンを、高分子固体材料を用いる反応のために従来技術において通常に必要であった条件よりも顕著に低い温度および圧条件において、ハイドロクラッキングすることが可能であり、ここで、この低い条件においては、従来のハイドロクラッキング触媒(シリカ、シリカ/アルミナ、ゼオライト)は不活性である。 この為、この方法は、向上した安全条件下で単純な装置を用いて行える。 しかし、本発明の独創性は主として非常に多様なプロセス操作条件にあり、そしてこれらの操作条件は下記に説明され、これらの操作条件により、ある分解生成物の生成に関する選択率を設定することができ、即ち、高分子の制御分解を行うことが可能である。 ポリマーに関して、本発明は、特に、ポリオレフィンの制御分解が可能であり、そのため、分子量の変更によって、より有利な特定の特性を有するポリマーを提供することができる。 この制御分解は、重合プロセスの間に、即ち、ポリマー生成時に行われることもできるが、
    より一般には重合後に行われる。 より一般的には、本発明により分解されうるポリマーは、1個の重縮合可能なエチレン系不飽和を有するモノマー、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、
    メチルペンテン、ヘキセンのようなオリフィンタイプであるか、または、スチレン、ビニルピリジンまたはビニルナフタレンのような芳香族アルケニルタイプのモノマー、および/または、ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、メチルペンタジエン、フェニルブタジエン、ジメチルヘキサジエン、ジメチルオクタジエンのような複数の重縮合可能なエチレン系不飽和を有するモノマーから得ることができる。 本発明による方法は、炭化水素骨格が、1個のエチレン系不飽和を含む1種以上のモノマーから得られる、置換されていてよい飽和ポリオレフィンであるポリマーに対して、より有利に応用できる。 ポリエチレンまたはポリプロピレンのようなこれらのポリマーはその模範的な熱安定性および化学安定性で知られている。 この極端な化学安定性がその有用性をもたらした。 不運なことに、この熱安定性および化学安定性は、これらのポリマーにより生じる廃棄物により呈される生態学的問題を解決することを特に困難にしている。
    ここに記載される発明は、飽和ポリオレフィン、特にポリプロピレンおよびポリエチレンのハイドロクラッキングのための条件に関して特に素晴らしい結果を提供する。 本発明は、置換されていてよい炭化水素骨格が不飽和を含み、そして複数のエチレン系不飽和を含むモノマーから得られるポリマーにも応用される。 これらの不飽和ポリマーは、一般に、前者のポリマーよりも容易に分解する。 というのは、その鎖が不飽和のところで非常に開裂を受けやすいからである。 しかし、本発明による方法は、ポリマー鎖の飽和部分を分解してそれを小単位にすることができるので、分解を制御するという観点において非常に有利である。 本発明は、炭化水素骨格が不飽和であり、そして1つのエチレン系不飽和を有する少なくとも1種のモノマーと、複数のエチレン系不飽和を有する少なくとも1種のモノマーから得られるコポリマー、並びに、この種のモノマーから得られた飽和ポリマーと不飽和ポリマーとの混合物にも有利に応用される。 本発明に適切な触媒は、無機担体上に担持された、金属水素化物、または、金属、好ましくは遷移金属の錯体、特に水素化物錯体をベースとする触媒である。 最も有利な化合物は、親酸素性(oxyphilic)の遷移金属、特に、ランタニドおよびアクチニドを含む、周期律表の第III b族、第IV b族、第V b族、第VI b族の金属の化合物である。 最も有利な水素化物は、例えば、スカンジウム、イットリウム、ランタン、ジルコニウム、ハフニウム、チタン、タンタル、バナジウム、ニオブ、クロム、モリブデン、タングステンの水素化物である。 ランタニドおよびアクチニドの中で、特に、セリウム、ランタン、ネオジム等を挙げることができる。 本説明の際に、用語「金属水素化物」とは、水素化物形態の少なくとも1個の水素および所望によりハロゲンのような他のリガンドに金属が結合している無機化合物を意味する。 水素化物の担持された形態において、金属は担体の表面の1個以上の官能基に結合していてもよい。 用語「有機金属錯体」とは、金属が少なくとも1個の炭素原子に結合しているいずれかの配位錯体を意味することが意図される。 本発明によると、金属は少なくとも1個の飽和または不飽和炭素、好ましくはC 1 〜C 20をベースとするリガンドに結合しており、少なくとも1個の炭素原子が前記金属に結合している。 リガンドは、σリガンド、例えば、アルキル、アリール、カルボニル、アシルまたはπリガンド、例えば、カルベン、アレーン、
    カルビン(carbine)、ジエンであってよく、特に、シクロペンタジエニルであり、置換されていてよい。 リガンドの数は金属の酸化状態により、それは、通常、2〜
    7である。 少なくとも1個の炭化水素リガンドがσタイプのものであることが好ましく、好ましくはアルキルまたはアリール基である。 特に、メチル、エチル、プロピル、イソブチルおよびネオペンチル基を挙げることができる。 全てのリガンドがσタイプのものであることは非常に有利である。 本発明により用いることができる有機金属錯体は、更に、少なくとも1個の水素化物リガンドを含んでよい。 他のリガンドは、その数は金属の酸化状態によるものであり、様々なタイプ、特に、ハロゲン化物またはオキソであってよい。 これらの有機金属錯体の担持形態において、金属は担体の表面の1個以上の官能基に結合していてもよい。 前記金属の化合物は、それ故、反応媒体中に導入されるときに、その化合物の構造中に0個、1個またはそれ以上の数の水素化物の形態の水素原子を含むことができる。 接触サイクルの間に、金属は水素原子をH 2分子からポリマー鎖へ移動させ、炭素−炭素結合の分解が起こる。 金属が特にアルキルの炭化水素錯体の形態で導入されるときに、この移動を行える水素化物錯体はその場で生成されると思われる。 ポリマーのハイドロクラッキングに関するこれらの触媒の特定の反応性の正確な原因は実際には確定されていないが、金属化合物を固定している担体が金属の配位球と相互作用し、高反応性の構造を形成しているものと見られる。 無機担体は水素化触媒を受容するために従来から用いられている全ての担体から選ぶことができ、特に、金属酸化物または金属塩化物、或いは、硫化モリブデンまたは硫化タングステンのような金属硫化物であってよい。 本発明において用いられる担体は、好ましくは、例えば、シリカ/アルミナ、シリカ、アルミナ、ゼオライト、メソポラスオキシド(mesoporous oxides)、天然クレー、酸化ニオブのような金属酸化物または金属酸化物の混合物を含む分割固体物であるが、ここに挙げたリストは制限することを意図しない。 担体のうちで好ましいのはシリカ/アルミナである。 金属酸化物をベースとする担体は、触媒を構成している化合物内の親酸素性遷移金属の配位球の一部を形成することができる酸素原子をその表面に有するという利点を有する。 表面の酸素による金属の配位化は、強い担体−金属結合を提供しながら、遷移金属化合物に対して、
    より高い安定性を付与する。 本発明により使用できる、担持された有機金属錯体は、式MR n (式中、Mは金属であり、Rは上記のような炭化水素リガンドであり、そしてnはMの価数により決まる0でない整数である)の有機金属錯体をグラフト化することにより調製できる。 本発明により使用できる、担持された水素化物錯体または水素化物は、(i)金属化合物、そして好ましくは有機金属錯体を無機担体と反応させることにより、担体上に前記化合物をグラフト化させること、次に、(ii)
    工程(i)の生成物を水素下で処理して、前記金属化合物または有機金属化合物を前記金属の水素化物に転化させること、により製造できる。 金属または有機金属化合物に関しては、水素の存在下で還元され、水素化物を生成することができる全ての化合物は用いられてよい。 それは、好ましくは、式(1)を満たす。 MH x R y (1) (式中、Mは前記金属であり、 Hは水素化物イオンであり、 xは0であってよい整数であり、 Rは炭化水素リガンドであり、そして、 yは0でない整数である) もし、yが1よりも大きいならば、リガンドRは同一であってもまたは異なっていてもよい。 xは0であってよく、その時、グラフト化された化合物は水素化物を含まない有機金属化合物であり、または、xは少なくとも1であってよく、その時、グラフト化された化合物は少なくとも1個の水素化物イオンを既に含んでいる。 リガンドRは遷移金属Mを含む化合物または有機金属錯体を生成することができる、炭素をベースとするいずれかのリガンドであってよい。 Rの炭素をベースとする鎖は有利には1〜20個の炭素原子を含む。 Rは特に次のリガンドから選ぶことができる:アルキル、カルベン、カルビン、カルボニル、ジエンで、置換されていてよく、アリール、アシルおよびアレーン。 好ましくは、リガンドRのうちの少なくとも1個のσ
    タイプのリガンドであり、有利には、アルキルまたはアリール基である。 Mはランタニドおよびアクチニドを含む第III b族の金属、および、第IV b族の金属、例えば、ジルコニウムであるときには、Rは有利にはアルキル基およびアリール基から選ばれる。 Mは上記以外の遷移金属であるときには、Rは他のものであってよい。 例えば、アルキル/カルベン/金属錯体を挙げることができる。 xおよびyの値は、用いようとしている化合物中の金属の酸化状態により決まる。 一般に、金属は高い酸化状態であるが、他の場合には低い酸化状態を有することもある。 または、錯体は既に少なくとも1個の酸素原子を含んでよく、そして、特に式(2)を満たすオキソタイプの錯体であってよく、 M(O) n H p R q (2) または、特に式(3)を満たすアルコキシタイプの錯体であってよい。 M(OR') n H p R q (上式中、RおよびHは上記と同一の定義であり、 nおよびqは0でない整数であり、そしてpは0であってよい整数である)。 R'はアルキル基であり、好ましくはC 1 〜C 10である。 このタイプの錯体はバナジウム、ニオブまたはタンタルのような金属とともに形成されることができ、そして、例えば、式MOR 3を満たす。 触媒が反応媒体中に炭化水素錯体の形態で導入されるときに、上記の工程(ii)はポリマー/触媒混合物が水素と反応するときに起こることは理解されるであろう。 使用される無機担体が金属酸化物であるときには、一度、グラフト化された遷移金属化合物の水素下での処理は、親酸素性金属に表面の多数の酸素原子を提供し、金属が1個以上の表面酸素および水素化物形態の1個以上の水素原子の両方に結合している単純配位球を生じる。
    その後、金属は表面に対して共有結合し、非常に強く結合し、そして反応生成物中に見られない。 例として、シリカ表面上に結合している一水素化ジルコニウムはシリカの3個の酸素原子に1.94Åの距離で結合しており、そして4番目の酸素原子に2.6Åで結合していることが判った。 例えば、錯体の中で好ましいものであるジルコニウムテトラネオペンチル(ZrNp 4 )は2つの可能なメカニズムによりシリカ/アルミナまたはシリカの表面と反応するであろう。 −もし、グラフト化の前に200℃〜500℃でシリカ/アルミナまたはシリカを予備処理するならば、式(≡Si−
    O)αZrNpβを満たす表面錯体が得られる。 この表面錯体は、水素下での処理の後に、本発明のために活性な触媒を生じるであろう。 −もし、グラフト化の前に600℃を越える温度でシリカ/アルミナまたはシリカを予備処理するならば、式(≡
    Si−O)αZrNpβ,≡Si−Npを満たす表面錯体が得られる。 この錯体も、水素下で処理されて、本発明のために活性な触媒を生じるであろう。 水素下での処理(ii)は好ましくは50℃〜250℃の温度で行われる。 使用される水素の量はグラフト化された化合物の還元の容易さにより決まる。 この工程における水素圧は有利には約10 5 Paである。 水素化物形態で導入されまたはその場で生成された水素化物形態において触媒を安定化させることができる無機担体の中で、いずれの遷移金属担体を挙げることもでき、例えば、シリカ/アルミナ、シリカ、アルミナ、ゼオライト、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化マグネシウム、金属硫化物タイプの担体、特にモリブデンまたはタングステンの硫化物、硫酸化アルミナ、硫酸化酸化物を挙げることができる。 担体のタイプは本発明によるポリマーの接触ハイドロクラッキングの選択性に影響を及ぼすことができ、そして得ようとしている生成物の分布を決定するのに寄与することができる。 ある場合には、好ましい担体はシリカ/アルミナである。 しかし、シリカまたは他の酸化物も活性な触媒を生じさせ、そしてここに挙げたリストは制限することを全く意図しない。 本発明による方法は、ハイドロクラッキングにより、
    比較的に高い分子量を有する、エチレン系不飽和モノマーから得られた縮合生成物を分解することが可能である。 少なくとも10個の炭素原子を含む炭素をベースとする鎖を有するポリマーまたはオリゴマータイプの高分子であって、縮合生成物とも呼ばれるものに対して非常に有効な結果をもたらす。 処理されるポリマーは、どのようなタイプであってもよく、シンジオタクチック、アイソタクチック、アタクチックであっても、低分子量または高分子量であっても、そして弾性または非弾性であってもよい。 ポリエチレンの場合には、低分子量または高分子量の低密度または高密度ポリエチレンは同等に良好に処理できる。 本発明の特定の特徴の1つは、分子の物性が非常に異なってくるポリマーまたはオリゴマータイプの高分子に応用されることである。 一般に、オイル画分をハイドロクラッキングするための従来の方法において、高温で予め気体に変換されたアルカンまたはオレフィンの分子が触媒開裂される。 高分子またはポリマーに関する本発明の場合には、物性は非常に異なり、そして気体分子は出発材料中には見られない。 対照的に、分解しようとするポリマーは、固体であるか、溶融物であるか、または懸濁液である。 本発明による方法は、現在のところ高分子に応用されている触媒法の条件と比較して、温度および水素圧条件を、装置に関して要求が厳しくなくそして触媒の劣化があまり起こりそうにないレベルにまで下げることが可能である。 接触ハイドロクラッキングは、有利には25℃〜300℃
    の温度で有利に行える。 通常の方法と比較して少なくとも100℃だけ反応温度を低下させることは、プロセスのエネルギー予算をかなり節約することを意味する。 同様に、接触ハイドロクラッキングは、10 3 〜5×10 7
    Paの水素圧下において有利に行われる。 本発明の方法は、ポリマーが比較的に低い水素圧下で分解できるので特に有利である。 しかし、必要ならば、専門家は同様に有益な結果を得ながら比較的に高い水素圧下で運転することとすることもできる。 必要に応じて、接触ハイドロクラッキングは長時間または短時間続けてよく、そしてその時間は特に30分〜15
    0時間の間であってよい。 要求によって、専門家は、反応の特定の選択性を設定するために、記載した有利な範囲内で、または、その有利な制限範囲よりも更に低くしまたは高くして、これらの操作パラメーター、特に触媒の性質を変えることができる。 この為、絶対的に好ましい操作条件を示すことはできない。 本発明の方法の利点は、分解しようとするポリマーおよび品質向上可能な分解レシデューとして望まれる生成物により全体として調節可能であることである。 所望の温度および水素圧条件下でポリマーを触媒の存在下に導入するときに、メタンから高分子量を有するアルカンまでの、アルカンタイプの炭化水素およびオリゴマーへのポリマーのほぼ急速な分解が観測される。 転化率を上げると、軽質アルカンの生成が増加し、そして最終生成物は、一般に、メタン、エタンおよび軽質アルカンである。 しかし、特に有利な炭化水素画分またはオリゴマー、例えば、ディーゼル画分、石油画分、自動車またはジェット機のための燃料画分、或いは、洗剤の分野において用いられるαオレフィンを得ることができるように反応条件を選択することもできる。 反応に用いる条件は特に多様であり、それ故、有利であり、際立っている。 その理由は以下の通りである。 −反応はポリマーが懸濁されうる溶剤中で行える。 最も有利な溶剤はデカリンまたはシクロペンタンのような環式アルカンであるか、または、フッ素化溶剤を含む他のいずれかの不活性溶剤である。 −または、反応は固体/固体系を用いて行われてよく、
    即ち、固体である触媒を固体であるポリマーと接触させてよく、そして反応は固体/固体界面において起こり、
    ここで、ポリマーは融着形態であるが、このことは必ずしも必要ではない。 反応は、例えば、ポリプロピレンおよびポリエチレン、または、ポリプロピレン、ポリエチレンおよびポリスチレンが反応器中に同時に存在するようなポリマーの混合物に対しても応用でき、このことは、複合材廃棄物のワンオフ再処理の場合に生態学的理由のために特に有利である。 操作法は単純である: −バッチ製造において、金属水素化物をベースとする触媒を含むバッチタイプの反応器に、不活性雰囲気下において、好ましくは無水状態で、分解しようとするポリマーを導入することができる。 その後、特定量の水素を反応器に導入し、そして温度を所望の値に設定する。 −または、デカリンまたはシクロペンタンのような環式アルカンタイプの溶剤中において、バッチ様式で反応を行える。 この場合、反応速度はより遅いが、反応速度をより良好に制御することができ、それ故、得ようとする生成物をより良好に制御することができる。 −または、反応は適切な反応器および触媒中で動的な形で反応を行え、水素ガスおよびポリマーは反応器に連続的に送られることができる。 −または、溶剤中の懸濁液でポリマーを、適切な分圧の水素が通されている触媒床に送ってもよく、それにより、所望される生成物または反応生成物画分を得ることができる。 −または、ポリマーは、例えば、押出機において成形されるときに変性されてよく、そして、この成形の間に、
    触媒、ポリマーおよび水素を導入するための適切な手段を通して、触媒、ポリマーおよび水素を同時に導入することにより変性が行われる。 変法として、本発明の方法は前記ポリマーまたはオリゴマーの実際の生成の間に用いられよく、接触ハイドロクラッキングはモノマーの重縮合のための実際の反応器中で行われる。 本発明、および、特に、本発明の方法の多様性およびマニホールドの利点を、ここで、添付の図面を参照して、次の実施例により例示するであろう。 ここで、 図1は本発明の方法により分解されうる低分子量ポリエチレンポリマーの気相クロマトグラフ(GPC)により得られたクロマトグラムである。 図2〜5は、様々な処理時間の後に、第一の触媒を用いて、本発明の方法により、上記の低分子量ポリエチレンを分解したときの生成物の、GPCにより得られたクロマトグラムである。 図6は、第二の触媒を用いて、本発明の方法により、
    上記の低分子量ポリエチレンを分解したときの生成物の、GPCにより得られたクロマトグラムである。 図7は、溶剤媒体中において、本発明の方法により、
    上記の低分子量ポリエチレンを分解したときの生成物の、GPCにより得られたクロマトグラムである。 調製例A この例は、シリカ/アルミナ上に担持された水素化ジルコニウム錯体タイプの触媒の調製を例示する。 500℃で10時間、酸素の連続流下で焼成した後に、アルミニウムを25%含むシリカ/アルミナ(比表面積=38
    0m 2 /g)5gをガラス反応器中に導入し、真空下において5
    00℃で一晩処理した。 この処理の後に、この無機担体上にグラフト化しようとするZrNp 4 (Np=ネオペンチル)6
    17mgを反応器内で昇華させ、それにより、シリカ/アルミナは3%のジルコニウム含有分を有した。 反応しなかったであろう錯体を全て除去するために排気した後に、
    反応器を150℃で一晩10 5 Paの水素圧下に付した。 このプロセスの間に、表面の水素化物の生成が起こり、それにより、赤外分光において約1642cm -1のν(Zr−H)バンドが出現する。 同時に、2262〜2198cm -1にわたるν(Si
    −H)バンドの出現が赤外分光において観測される。 Zr
    −HバンドおよびSi−Hバンドの同時の出現は、本発明の関係において正しい触媒を合成したことを証明するものである。 Si−Hバンドの存在は、シリカ/アルミナ格子がグラフト化の結果として非常に変性されたことを示し、そして、特に、グラフト化した錯体の還元を示すものである。 我々は、以下において、この触媒を触媒Aと呼ぶであろう。 調製例B この例は、シリカ上に担持された水素化ジルコニウム錯体タイプの触媒の調製を示す。 ガラス反応器中において、シリカ(比表面積=200m 2 /
    g)5gを真空下において一晩、500℃で処理した。 この処理の後に、この無機担体上にグラフト化させようとする
    ZrNp 4 617mgを反応器内で昇華させ、それにより、シリカは3%のジルコニウム含有分を有した。 反応しなかったであろう錯体の全てを除去するために排気した後に、反応器を150℃で一晩、10 5 Paの水素圧下に付した。 このプロセスの間に、表面の水素化物の生成が起こり、それにより、赤外分光において約1649cm -1のν(Zr−H)バンドが出現する。 同時に、2253〜2191cm -1にわたるν(Si
    −H)バンドの出現が赤外分光において観測される。 Zr
    −HバンドおよびSi−Hバンドの同時の出現は、本発明の関係において正しい触媒を合成したことを証明するものである。 Si−Hバンドの存在は、シリカ格子がグラフト化の結果として非常に変性されたことを示し、そして、特に、グラフト化した錯体の還元を示すものである。 我々は、以下において、この触媒を触媒Bと呼ぶであろう。 例1 この例は、本発明の方法により、低分子量ポリエチレンタイプのポリマーの分解を例示する。 このタイプのポリエチレンは、約C 18 〜C 60の範囲のかなり広い分子量の分布を有する。 気相クロマトグラフにより決定される、鎖中の炭素数によるオリゴマーの分布を表1に示す。 このクロマトグラムおよび示した他の全てのクロマトグラムは炉内の温度勾配によりできたものである。 温度プログラムは次の通りである。 −初期温度は100℃であり、10分間保持する。 −390℃まで10℃/分で増加する。 −インジェクターおよびディテクターの温度は400℃である。 図1におけるクロマトグラムにおいて、各ピークは1
    種のオリゴマーの検知に対応する。 検知された全てのオリゴマーは、ポリエチレンの高分子構造により、偶数の炭素数を有することが示される。 典型的な実験において、70mgの触媒Aを482mlの容積を有するガラス反応器に導入した。 対応するジルコニウムの量は、0.023ミリモルである。 その後、ポリエチレン115mgを不活性雰囲気下の反応器に導入した。 ポリマー鎖中の対応する炭素原子の量は8x10 -3モルである。 最後に、室温において10 5 Paの水素圧を形成した。 対応する水素気体の量は19.7x10 -3モルである。 反応器を150℃
    に62時間加熱した。 開放された気体を、CHROMPACK Al 2 O
    3 /KClタイプ;50m長さ、*内径0.32mmのヒューズドシリカキャピラリーカラム上で気相クロマトグラフにより分析した。 オリゴマータイプの重質炭化水素を反応器中の反応残さから熱デカリンを用いて抽出し、GPC(HT5タイプのキャピラリーカラム、0.1mm;12m、*0.22mmアルミナで被覆)により分析して、クロマトグラムを図2に示した。 気相分析の結果は、初期のポリエチレンが9個より少量の炭素原子を有する軽質アルカンへ94(±5)%の転化率で転化したことを示す。 デカリン中に抽出したオリゴマータイプの重質炭化水素の分析に対応する図2のクロマトグラムは、図1に示した、初期のオリゴマーに対応する範囲の保持時間でピークを有しない。 それ故、初期のポリエチレンまたはより低分子量のオリゴマーは全くない。 対照的に、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタンおよびヘキサンの存在が示された。 これらの様々な炭化水素の割合を表1に示し、応用例1〜4の比較結果を突き合わせる。 比較の目的で、同一の反応を、触媒の金属水素化物を用いず、単にシリカ/アルミナ担体の存在下で行った。 参照例1において用いたシリカ/アルミナ70mgをこの参照例1と同一の条件下に付したが、ジルコニウム錯体を導入しなかった。 同一の低分子量ポリエチレンを上記と同一の条件下で水素下の処理に付したが、触媒Aの代わりにグラフト化していないシリカ/アルミナで置き換えた。 62時間の反応の後に、有意な量の軽質アルカンタイプまたは更にはオリゴマーの生成物は検知できなかった。 この比較実験は、触媒の担体は課した条件下で不活性であり、そして、ポリエチレンの分解は、水素化ジルコニウムにより、これらの条件下で可能になることを示す。 例2 この例および続く2つの例は、反応生成物の性質は反応時間を変えることにより制御できるという事実を示す。 反応器を1時間しか加熱しないことを除いては例1の手順を正確に再現した。 気相分析の結果は初期のポリエチレンがC 9より低級の軽質アルカンに5%の転化率で転化されたことを示す。 デカリン中に抽出されたオリゴマータイプの重質炭化水素の分析に対応する図3のクロマトグラムは、分子量分布を非常に大きく変えることを示した。 このように、より低分子量を有するオリゴマーの割合は、なだらかなオリゴマーの分布において増加し、開裂反応が起こることを示す。 初期のオリゴマーに対応するピークの間に、奇数の炭素原子数を有する中間オリゴマーに対応する新規のピークが出現していることが更に注目され、それは初期のポリマーの確率的な炭素−炭素結合の開裂を示す。 奇数の炭素数を有するオリゴマーの分布は約C 20で最大に達している。 最後に、より軽質の炭化水素に関して、C 1 〜C 7の範囲の検知可能な量のアルカン、特に、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタンおよびヘキサンの存在が注目される。 これらの様々な炭化水素の割合を表1に示すであろう。 例3 上記例と同様に、この例は、反応生成物の性質が反応時間を変えることにより制御できることを示す。 反応器を2時間しか加熱しないことを除いては、例1
    の手順を正確に再現した。 気相分析の結果は、初期のポリエチレンがC 9より少量の炭素数を有する軽質アルカンに25%転化率で転化されたことを示す。 デカリン中に抽出したオリゴマータイプの重質炭化水素のGPC分析に対応する図4のクロマトグラムは、初期のポリエチレンが分子量分布を非常に大きく変更したことを示し、特に、奇数の炭素数を有するオリゴマーが偶数の炭素数を有するオリゴマーと実質的に等量で出現していることが注目される。 このことは、オリゴマーの広い分布を示し、約C 18およびC 26の炭素数で最大である。 最後に、軽質アルカンに関して、検知可能な量のC 1
    C 8の範囲のアルカンが記録され、それは表1に示す通りである。 例4 上記例と同様に、この例は、反応生成物の性質は反応時間を変えることにより制御できることを示す。 反応器を5時間しか加熱しなかったことを除いては、
    例1の手順を正確に再現した。 気相分析の結果は、初期のポリエチレンがC 9より少量の炭素数を有する軽質アルカンに84%転化率で転化されたことを示す。 デカリン中に抽出したオリゴマータイプの重質炭化水素のGPC分析に対応する図5のクロマトグラムは、初期のポリエチレンが実質的に消失したことを示す。 C 10 〜C 18の範囲の炭化水素画分のみが残る。 最後に、より軽質のアルカンに関して、非常に多量のC 1 〜C 9
    の範囲のアルカンが記録され、それは下記の表1に示す通りである。

    表1は、同一量の触媒、同一量のポリエチレン、同一量の水素および同一温度におけるC

    1 〜C

    8炭化水素の分布に対する反応時間の影響を示す。 例5 この例は触媒Bにより触媒したときの同ポリエチレンの分解を示す。 典型的な実験において、触媒B60mgを、300mlの体積を有するガラス反応器中に導入した。 対応するジルコニウムの量は0.019ミリモルである。 その後、ポリエチレン9


    5mgを不活性雰囲気下の反応器に導入した。 ポリマー鎖中の炭素原子の量は6.8x10

    -3モルである。 最後に、反応器中で8.5x10

    4 Paの水素圧とした。 対応する水素の量は1


    0.5x10

    -3モルである。 その後、反応器を150℃に30時間加熱した。 開放される気体を、気相クロマトグラフ(CH


    ROMPACK Al

    2 O

    3 /KClタイプのヒューズドシリカキャピラリーカラム;50m長さ、*内径0.32mm)により分析した。


    オリゴマータイプの重質炭化水素を熱デカリンを用いて抽出し、そして、GPC(HT5タイプのキャピラリーカラム、0.1mm;12m長さ、*内径0.22mmアルミナで被覆)により分析して図6にクロマトグラムを示す。 気相分析の結果は、初期のポリエチレンがC

    9より少量の炭素数の軽質アルカンに32%の転化率で転化されたことを示し、その分布を下記の表2に示す。 デカリン中に抽出されたオリゴマータイプの重質炭化水素のGPC分析に対応する図6のクロマトグラム上に現れたオリゴマーの分布は、上記応用例1〜4の条件において得られた分解生成物および初期のポリマーの両方に対して、非常に異なっている。 C

    10 〜C

    18の範囲の多量の炭化素の生成が記録され、


    一方、比較的に多量のC

    30 〜C

    50の偶数のオリゴマーが残っている。 この場合において、ジルコニウム錯体の導入をしない参照例2のように予備処理したシリカは、調査した条件におけるポリエチレンの接触ハイドロクラッキングに対して不活性であることも確認される。 同一の比較実験も、ジルコニウム錯体を導入しないで、参照例1の条件において処理した酸化ニオブを用いて行うことができる。 このように処理された酸化ニオブも例1〜5の条件におけるポリエチレンの接触ハイドロクラッキングに対して不活性であることが確認される。 例6 この例は、ポリマーおよび触媒が懸濁される不活性溶剤を用いた液相中の触媒法の応用を例示する。 典型的な実験において、触媒A70mgを、300mlの体積を有するガラス反応器中に導入した。 対応するジルコニウムの量は0.023ミリモルである。 その後、上記の例において用いたのと同一のポリエチレン100mgを不活性雰囲気下の反応器に導入した。 ポリマー鎖中の炭素の量は7.


    4x10

    -3モルである。 その後、事前に乾燥したデカリン4m


    lを不活性雰囲気下で加えた。 最後に、反応器中の水素圧を6.5x10

    4 Paにした。 対応する水素気体の量は、8.07x


    10

    -3モルである。 その後、反応器を150℃に30時間加熱した。 開放される気体を気相クロマトグラフ(CHROMPAC


    K Al

    2 O

    3 /KClタイプのヒューズドシリカキャピラリーカラム;50m *0.32mm)により分析し、そしてオリゴマータイプの重質炭化水素を熱デカリンを用いて抽出し、その後、(HT5タイプのキャピラリーカラム、0.1mm;12m


    *0.22mmアルミナ被覆)により分析し、図7にクロマトグラムを示した。 デカリン中に抽出したオリゴマータイプの重質炭化水素の分析は、図7に明らかに見られるように、分子量分布の非常に大きな変化があったことを示す。 オリゴマー分布が低分子量側にシフトしていることが観測される。


    更に、奇数の炭素数を有するオリゴマーの出現が記録され、上記のように、初期のポリマーの炭素−炭素結合の開裂が確率的に起こっていることを示す。 オリゴマーの分布は結果的により広くなっており、約C

    20およびC

    32の炭素数で最大である。 気相の分析は、C

    1 〜C

    7の範囲の検知可能な量のアルカンの存在を示す。 ジルコニウム錯体を導入しない参照例と同様に処理したときに、シリカ/アルミナおよびシリカの両方または酸化ニオブはこれらの条件におけるポリエチレンのハイドロクラッキングに対して活性でないことが確認される。 例7 この例は高分子量のポリプロピレンを軽質アルカンおよびより低分子量のオリゴマーに転化するための触媒法の応用を例示する。 典型的な実験において、触媒A70mgを、300mlの体積を有するガラス反応器中に導入した。 対応するジルコニウムの量は0.023ミリモルである。 その後、250,000の平均分子量を有するポリプロピレン136mgを不活性雰囲気下の反応器中に導入した。 ポリマー鎖中の炭素原子の量は


    9.71x10

    -3モルである。 最後に、反応器中を10

    5 Paの水素圧にした。 対応する水素の量は、12.75x10

    -3モルである。 その後、反応器を200℃に15時間加熱した。 開放される気体を気相クロマトグラフ(CHROMPACK Al


    2 O

    3 /KClタイプのヒューズドシリカキャピラリーカラム;


    50m *0.32mm)により分析した。 気相の分析の結果は、初期のポリプロピレンを、C

    8未満の軽質アルカン、詳細には、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサンおよびヘプタンに40%


    の転化率で転化されたことを示し、下記の表3に示す通りである。 ジルコニウム錯体を導入しない参照例と同様に予備処理したときに、シリカ/アルミナおよびシリカの両方または酸化ニオブはこれらの条件におけるポリプロピレンのハイドロクラッキングに対して活性でないことが確認される。 例8 この例は高分子量のポリスチレンを、アルカンおよび軽質芳香族(C

    6未満)並びにより低分子量のオリゴマーに転化するための触媒法の応用を示す。 典型的な実験において、触媒A75mgを、482mlの体積を有するガラス反応器中に導入した。 対応するジルコニウムの量は0.024ミリモルである。 45,000の平均分子量を有するポリスチレン127mg(ボールの形態であるが、使用前に粉砕)を、その後、不活性雰囲気下の反応器中に導入した。 ポリマー鎖中のポリスチレン単位−〔CH(P


    h)CH

    2 〕−のモル数は1.22x10

    -3モルである。 最後に、


    反応器中を10

    5 Paの水素圧とした。 対応する水素気体の量は、19.7x10

    -3モルである。 その後、反応器を150℃に


    15時間加熱した。 開放される気体を、質量分析器に連結した気相クロマトグラフ(CHROMPACK Al

    2 O

    3 /KClタイプのヒューズドシリカキャピラリーカラム;50m * 0.32mm)により分析した。 気相定量分析の結果は、初期のポリスチレンが主としてベンゼンに分解したことを示した。 少量ではあるが検知可能である、炭素数が6未満の軽質アルカン、詳細には、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタンおよびヘキサンも観測された。 ジルコニウム錯体を導入しない参照例と同様に予備処理したときに、シリカ/アルミナおよびシリカの両方または酸化ニオブはこれらの条件におけるポリプロピレンのハイドロクラッキングに対して活性でないことが確認される。 例9 この例は、シリカ/アルミナ上に担持されたアルキルジルコニウム錯体タイプの触媒の調製、および、本発明の方法により、低分子量のポリエチレンタイプのポリマーの分解において同触媒を使用することを示す。 500℃で10時間、酸素の連続流の下で焼成した後に、2


    5%アルミニウムを含むシリカ/アルミナ(比表面積=3


    80m

    2 /g)5gをガラス反応器中に導入し、そして500℃において一晩高真空下(1.33x10

    -2 Pa)で処理した。 この処理の後に、ZrNp

    4 (Np=ネオペンチル)617mgを


    70℃において無機担体上に昇華させた。 アルキルジルコニウム錯体と無機担体との間の反応が25℃において起こり、そして式(≡SiO)αZrNpβを満たす主要表面種を生成し、そして、この場合に、ネオペンタンを開放した。 反応しなかったであろう初期のZrNp

    4錯体は70℃において高真空にすることにより分離される。 この処理の後に、無機担体、即ち、シリカ/アルミナは3%のジルコニウム含有分を有する。 典型的なハイドロクラッキング実験において、この触媒70mgを、482mlの体積を有するガラス反応器中に導入した。 対応するジルコニウムの量は0.023ミリモルである。 その後、ポリエチレン115mgを不活性雰囲気下の反応器中に導入した。 対応するポリマー鎖中の炭素原子の量は、8x10

    -3モルである。 最後に、室温において、反応器中を10

    5 Paの水素圧とした。 対応する水素気体の量は、19.7x10

    -3モルである。 その後、反応器を150℃に62


    時間加熱した。 気相分析の結果は、初期のポリエチレンが9個より少数の炭素原子を有する軽質アルカンに94(±5%)の転化率で転化されたことを示す。 同様に、デカリン中に抽出されたオリゴマータイプの重質炭化水素の分析は図1


    に示した、初期のオリゴマーに対応する保持時間の範囲にピークを有しない。 結果は触媒Aで得られた結果と同一であり、これは、


    分解反応の条件下において、担持アルキルジルコニウム錯体によって、過渡的な表面水素化錯体を介してポリマーへの水素の移動が実際に行われていることを確認するものである。

    フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−214023(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl. 7 ,DB名) C10G 1/10 C08F 8/50

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