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化装置

阅读:493发布:2020-05-08

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を軟水化する陽イオン交換樹脂を有するイオン交換樹脂部と、前記イオン交換樹脂部を収納するタンクと、前記陽イオン交換樹脂の上流側に設けられ、前記タンクに水を供給するための水入口部と、前記陽イオン交換樹脂の下流側に設けられ、軟水を前記タンクから外部へ流出させるための水出口部を備え、軟水流出と陽イオン交換樹脂の再生を繰り返しながら使用する軟水化装置であって、 前記タンクに前記陽イオン交換樹脂のイオン交換能を再生する再生液を投入するための再生液投入口と、前記再生液を排水するための排水口と、を備え、 前記再生液投入口が、前記陽イオン交換樹脂の上方であって前記タンクの上面側に位置され、前記排水口が、前記陽イオン交換樹脂の下方であって前記タンクの側面底部側に位置され、前記排水口がその一部を前記タンクの内部空間の底面より下側に位置させて設けられ、前記排水口の内側に区画壁によって上下に仕切られた上室と下室を有する排水室が設けられ、 前記イオン交換樹脂部が、前記陽イオン交換樹脂の上流側と下流側にメッシュ部材を備え、前記陽イオン交換樹脂の容量が、前記上流側のメッシュ部材と前記下流側のメッシュ部材の間の容積の90%以上であって、前記陽イオン交換樹脂が150〜355μmの粒度分布を95%以上とした顆粒タイプであり、1回の再生液の通水で再生の後、通水流量が10L/分で、原水の硬度が60〜80mg/Lの時、硬度0〜20mg/Lの水を400L採水できることを特徴とする軟水化装置。前記イオン交換樹脂部を通過する水の流量が10L/分のとき、圧力損失が0 .05MPa以下であることを特徴とする請求項1に記載の軟水化装置。

说明书全文

本発明は、道水などの原水の硬度成分を除去し軟水化する軟水化装置に関する。

一般的に、水道水などの軟水化に陽イオン交換樹脂が用いられている。陽イオン交換樹脂は、使用を続けると交換能が低下するため、再生水(例えば塩水)を通水して再生することが行われる。 陽イオン交換樹脂を備えた軟水化装置は、陽イオン交換樹脂の容量を多くすると大型化するが、陽イオン交換樹脂の再生頻度は少なくなる。一方、陽イオン交換樹脂の容量を少なくすると、装置は小型化するが、陽イオン交換樹脂の再生頻度が多くなる。

軟水化された水は、硬度成分が除去されたことで、石けんと硬度成分が結合して生成される「石けんカス」の発生を抑制するという効果がある。さらに、それに伴い、「水周りの汚れが少なくなる」「石けんやシャンプー等の使用量が減る」「髪や肌に優しい」といった効果が知られている。

従来の軟水化装置は、家庭用として比較的大型で、陽イオン交換樹脂の容量が10L前後で、戸建住宅の水周り全体を軟水化する能力を持つもの(戸建用)と、陽イオン交換樹脂の容量が5L前後で、浴室内の混合水栓から分岐してシャワーを軟水化する能力を持つもの(シャワー用)とがある。

戸建用の軟水化装置は、再生を自動的に制御するが、価格が高価であり、アトピーや敏感肌などの肌トラブルが深刻化したユーザー向けに用いられる。一方でシャワー用の軟水化装置は、比較的安価であるものの、再生動作を行うために使用者が煩雑なバルブ操作を行う必要があった。また従来のシャワー用の軟水化装置は、外観が単純なタンク形状で、浴室内では違和感があるという問題があった。また、5L前後の陽イオン交換樹脂の容量では、浴室内では大き過ぎ、また冬場などシャワーの勢いが悪くなるといった問題があった。 このように軟水には多くの効用が認められる一方で、軟水化装置には、戸建用、シャワー用ともに一長一短があり日本での普及が進んでいない。

シャワー用の軟水化装置として、簡易型、再生自動化、小型化を目的とした以下の特許文献1〜3に記載の技術が開示されている。

特開2009−90202号公報

特開2002−28646号公報

特開2003−71441号公報

上記特許文献1の技術は、比較的再生サイクルの長い(再生頻度が少ない)簡易型の軟水器を提供する技術であるが、そのために、本体容器内に複数の丸棒を設け、軟水化に寄与しない「水の道」の発生を防止するものである。実施例1に示された技術によると、本体容器の容量は4.1Lであるが、陽イオン交換樹脂の容量や再生方法や外観などは具体的に開示されていない。また、仮に、陽イオン交換樹脂の容量を4Lとした場合、得られる軟水量は、原水硬度を80mg/Lとすると、理論値は2000Lである。開示された例では、流量0.58m3/h(9.6L/分)の場合、軟水を得ることができる通水時間は15hrであり、軟水量に換算すると8640Lである。理論値と大きく異なっている。

特許文献2に記載の技術は、自動再生バルブを搭載した装置であって、そのバルブを電気的な手段を使って、再生を自動化するものである。この技術では、塩水タンクが別体であり、大気開放されていて不衛生になりやすい。また、バルブが複雑でコスト高になりやすい。浴室内に設置する場合、電気的手段に対して感電防止等の対策が必要になる。

特許文献3に記載の技術は、複数のバルブを手動で切り替えて軟水化と再生を繰り返す装置であるが、その操作は煩雑で面倒である。また、イオン交換樹脂容器、バルブ、塩水容器が剥き出しで外観に配慮されていない。

本発明は、シャワー用として、機能を絞り込み、コンパクトでデザイン性に優れ、再生頻度は多いものの操作が簡単で、しかも安価な軟水化装置を提供することを目的としている。また、本発明はシャワー用として圧力損失が少なく、好適な軟水の量を確保できる軟水化装置の提供を目的とする。

本発明は、前記課題を解決する手段として、以下の構成を有する。 (1)本発明の軟水化装置は、水を軟水化する陽イオン交換樹脂を有するイオン交換樹脂部と、前記イオン交換樹脂部を収納するタンクと、前記陽イオン交換樹脂の下流側に設けられ、前記タンクに水を供給するための水入口部と、前記陽イオン交換樹脂の上流側に設けられ、軟水を前記タンクから外部へ流出させるための水出口部を備え、軟水流出と陽イオン交換樹脂の再生を繰り返しながら使用する軟水化装置であって、前記タンクに前記陽イオン交換樹脂のイオン交換能力を再生する再生液を投入するための再生液投入口と、前記再生液を排水するための排水口と、を備え、前記再生液投入口が、前記陽イオン交換樹脂の上方であって前記タンクの上面側に位置され、前記排水口が、前記陽イオン交換樹脂の下方であって前記タンクの側面底部側に位置され、前記排水口がその一部を前記タンクの内部空間の底面より下側に位置させて設けられ、前記排水口の内側に区画壁によって上下に仕切られた上室と下室を有する排水室が設けられ、前記イオン交換樹脂部が、前記陽イオン交換樹脂の上流側と下流側にメッシュ部材を備え、前記陽イオン交換樹脂の容量が、前記上流側のメッシュ部材と前記下流側のメッシュ部材の間の容積の90 % 以上であって、前記陽イオン交換樹脂が150〜355μmの粒度分布を95%以上とした顆粒タイプであり、1回の再生液の通水で所定の再生の後、通水流量が10L/分で、原水の硬度が60〜80 mg/Lの時、硬度0〜20mg/Lの水を400L採水できることを特徴とする。 (2)本発明は、前記イオン交換樹脂部を通過する水の流量が10L/分のとき、圧力損失が0.05MPa以下であることが好ましい

本発明に係わる軟水化装置によれば、比較的硬度の高い水道水を利用している地域であっても、シャワー1日使用分の軟水量を確保できるコンパクトな軟水化装置を提供できる。また、タンク、イオン交換樹脂部の容積を小さく設定し、しかも圧力損失も低く抑えたことで、浴室やシャワー室に設置する場合にシャワーの使い勝手を損なうことがない。

実施形態の軟水化装置の断面図。

実施形態の軟水化装置の前面側の外観斜視図。

実施形態の軟水化装置の背面側の外観斜視図。

実施形態の軟水化装置の前カバーを外した状態の外観斜視図。

実施形態の軟水化装置の各キャップを外した状態の外観斜視図。

実施形態の軟水化装置の浴室設置図。

実施形態の軟水化装置の固定ユニットの外観斜視図。

実施形態の軟水化装置の固定ユニットの断面図。

実施形態の再生液の作成方法を示し、図9(a)は分包袋に密封された再生剤を示す図であり、図9(b)は、再生剤を溶解させて再生液を作製する様子を示す図である。

以下、図面を用いて本発明の実施形態の軟水化装置1について説明する。 なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。

<軟水化装置> 図1は、第1実施形態の軟水化装置1の断面図である。また、図2、図3は、軟水化装置1の斜視図である。 軟水化装置1は、上タンク5aと下タンク5bとを有するタンク5と、タンク5の内部に収容されたイオン交換樹脂部3と、タンク5の内部に水を供給するための水入口部6と、水入口部6に接続された入口継手11と、タンク5の内部から外部へ水を流出させるための水出口部7と、水出口部7に接続された出口継手14と、タンク5を覆うケーシング部材19と、を備える。 タンク5の内部は、軟水化させる水の流路となる。軟水化される水は、タンク5の下部側の水入口部6からタンク5の内部に流入し、イオン交換樹脂部3を通過し、タンク5の上部側の水出口部7から外部に流出する。

また、軟水化装置1は、タンク5の内部に再生液を投入するための再生液投入口8と、再生液投入口8を覆う着脱自在な投入口用キャップ部材16と、再生液を排出するための排水口9と、排水口9を覆う着脱自在な排水口用キャップ部材18と、を備える。再生液は、陽イオン交換樹脂のイオン交換能力を再生する。 以下、各部について詳細に説明する。

<イオン交換樹脂部> イオン交換樹脂部3は、水を軟水化する陽イオン交換樹脂2と、内部空間に陽イオン交換樹脂2を構成するケース部材4と、を有する。なお、図1において、陽イオン交換樹脂2は、一部のみを図示しており、実際の収容状態とは異なる。実際の陽イオン交換樹脂2は、粒子状であり、ケース部材4の内部空間の90%以上を満たす。

陽イオン交換樹脂2は、水道水中のカルシウムイオン(Ca2+)とマグネシウムイオン(Mg2+)とを除去する。一例として、陽イオン交換樹脂2の母体は、初期段階では陰イオン(R−SO3)に陽イオンであるNa+が結合している。水道水を陽イオン交換樹脂に導入すると、イオン交換が始まり、Ca2+、Mg2+が陽イオン交換樹脂2に吸着され、その代わりにNa+を放出する。これにより、硬度成分であるCa2+、Mg2+が除去され水が軟水化される。

また、陽イオン交換樹脂2は、使用を続けると交換能力が低下するため、再生水(例えば塩水)を通水して再生することが行われる。陽イオン交換樹脂2は、例えば5〜20%の高濃度の塩水が通水されるとイオン交換能が逆転し、Na+が陽イオン交換樹脂2に吸着され、代わりにCa2+、Mg2+が放出される。これにより、陽イオン交換樹脂2は、初期の状態に復元され、陽イオン交換機能が再生される。本実施例の軟水化装置1は、このように軟水化と、再生を繰り返して使用される。

ケース部材4は、陽イオン交換樹脂2を収納する。また、ケース部材4は、タンク5に収容され、タンク5の上下方向中程に固定されている。したがって、タンク5の内部には、ケース部材4の上下に貯留空間5d、5eが形成されている。ケース部材4は、上側に開口する箱状体4dと箱状体4dの開口を覆う蓋体4cとを有する。蓋体4cと箱状体4dとの接合面は、溶着されており、陽イオン交換樹脂2が流出しないように固定されている。箱状体4dの側壁部4eは、タンク5の内側面と接触している。蓋体4cの全面および箱状体4dの底面には、メッシュ部材4a、4bからなる。メッシュ部材4a、4bは、例えばポリエステル製であって、線径が45μm、目開き寸法が96μmである。

タンク5内を下側から上側に向かって流れる水は、ケース部材4の底面のメッシュ部材4aを通過してケース部材4の内部に流入する。この水は、ケース部材4の内部で陽イオン交換樹脂2と接触して軟水化される。さらに、この水は、ケース部材4の蓋体4cのメッシュ部材4bを通過して、ケース部材4から流出する。

陽イオン交換樹脂2の容量は、メッシュ部材4a、4bの間の容積(すなわち、ケース部材4の内部の容積)の90%以上とすることが好ましい。本実施形態の陽イオン交換樹脂2の収容形態は、陽イオン交換樹脂2が水の通過によってほとんど流動しない固定床を採用する。このため、陽イオン交換樹脂2の容量をケース部材4の容積に対して90%以上とすることができ、陽イオン交換樹脂2の容量に対するタンク5の容積を極力小さくできる。すなわち、コンパクトな軟水化装置1を提供できる。

また、陽イオン交換樹脂2は、粒度分布150μm以上355μm以下が95%以上の微粒タイプを用いることが好ましい。一般的に、陽イオン交換樹脂2の粒径は300〜1180μmのものが適宜ブレンドされている。陽イオン交換樹脂2の粒径が大きい場合は、通過する水の流量が大きい場合にイオン交換性能が低下する。これに対し、陽イオン交換樹脂2の粒径が小さい場合は、通過する水の流量が大きい場合であってもイオン交換性能を高めることができる。本実施形態のイオン交換樹脂部3は、微粒タイプの陽イオン交換樹脂2を選択することによりイオン交換性能を高めることができる。

<タンク> タンク5は、下側に開口する箱状の上タンク5aと上側に開口する箱状の下タンク5bを有し、互いの開口同士を重ね合わせて固定することで内部空間を構成する2分割構造である。上タンク5aおよび下タンク5bの開口周縁には縁部が形成されている。下タンク5bには、上下方向中程より下側に内段部5cが設けられており、内段部5cにケース部材4が搭載されていいる。また、下タンク5bの内周面には、ケース部材4の外周面が嵌合されている。さらに、ケース部材4の蓋体4cの縁部には、パッキン10を介して上タンク5aの縁部が被せられている。また、上タンク5aと下タンク5bとの縁部同士は、溶着により水漏れしないように固定されている。上タンク5aとケース部材4との間にパッキン10が設けられていることで、タンク5内を下側から上側に向かって通過する水は、全量がケース部材4の内部(すなわち、陽イオン交換樹脂2の層内)を通過する。 ケース部材4の底部と下タンク5bの底壁5fとの間には、貯留空間5eが形成されている。また、上タンク5aの上面壁5gとケース部材4の蓋体4cとの間には、貯留空間5dが形成されている。

タンク5は、水の通過経路となる一方で、イオン交換樹脂部3による軟水化を行うための流路中の貯水部としても機能する。このため、タンク5内に水を流入させ始めてからタンク5内に水が満たされるまでの間、水出口部7から水が流出せず時間差が生じる。時間差を小さくするために、タンク5の容積は、小さくすることが好ましい。10L/分のシャワーを使う場合、2Lの容積では12秒、3Lでは18秒、4Lでは24秒の時間差が生じる。タンク5の容積としては、2L以下の容積とし、時間差を12秒以下とすることが望ましい。

<水入口部、入口継手> 水入口部6は、イオン交換樹脂部3よりも下部で、タンク5(より具体的には下タンク5b)の側面の下部側に設けられている。水入口部6には、導水管12および入口アダプター13を介して入口継手11が接続されている。

導水管12は、L字状のパイプであり、タンク5の側面から側方に延びる水平部12aと、水平部12aの先端から上方に延びる鉛直部12bとを有する。導水管12の水平部12aと水入口部6とは、パッキン等を介して漏水がないように接続される。導水管12の鉛直部12bの上端には、入口アダプター13が固定されている。

入口アダプター13は、一端側が導水管12に接続され他端側が入口継手11に接続されている。入口アダプター13の他端側は、ケーシング部材19の上面19aから露出している。入口アダプター13の他端側の内周には、Oリングシール面13aと、さらにその奥側にメネジ13bが設けられている。

入口継手11は、ケーシング部材19の上面19aから上方に延びる90度エルボ管である。入口継手11は、ケーシング部材19の上面19aから上方に延びる直管部11eと、直管部11eの上端からケーシング部材19の上面19aに沿う方向に屈曲して延びる屈曲部11fと、を有する。

入口継手11の直管部11e側の端部の外周には、Oリング挿入溝11aが設けられ、さらにその先端側にオネジ11bを備えている。入口継手11の直管部11e側の端部は、オネジ11bが入口アダプター13のメネジ13bと螺合することで、入口アダプター13と接続される。また、入口継手11のOリング挿入溝11aと入口アダプター13のOリングシール面13aとが、対向して配置される。Oリング挿入溝11aには、入口継手11と入口アダプター13との間の水漏れを防ぐOリング11dが装着される。Oリングシール面13aは、入口アダプター13の軸方向にオネジ11bのネジピッチの数倍の長さとされている。これにより、入口継手11は、入口アダプター13との水密性を確保しつつ、入口アダプター13から離脱することなくネジに沿って回転自在となる。入口アダプター13は、ケーシング部材19に対して他部材を介して固定されているため、入口継手11は、ケーシング部材19に対して回転自在である。

入口継手11の屈曲部11f側の端部の外周には、例えば、呼びG1/2の管用平行ネジ11cが設けられている。管用平行ネジ11cには、例えば、水栓から延びる接続ホースが接続される。入口継手11を回転自在に構成することで、水栓に対して軟水化装置1がいかなる向きに配置された場合でも、入口継手11の開口方向を水栓側に向けることができる。これにより、水栓と入口継手11とを繋ぐ接続ホースを短く設定することができ、軟水化装置1をコンパクトに設置できる。

<水出口部> 水出口部7は、イオン交換樹脂部3より上方側に位置している。本実施形態において水出口部7は、タンク5(より具体的には上タンク5a)の上面壁5gに設けられている。水出口部7には、出口アダプター15を介し出口継手14が接続されている。

本実施形態において、出口アダプター15および出口継手14は、それぞれ入口アダプター13および入口継手11と同様の構造を有している。 出口アダプター15は、一端側が水出口部7に接続され他端側が出口継手14に接続されている。出口アダプター15の他端側の内周には、Oリングシール面15aと、さらにその奥側にメネジ15bが設けられている。

出口継手14は、タンク5の上面壁5gから上方に延在され、さらにケーシング部材19の上面19aから上方に延在されている。出口継手14は、90度エルボ管である。出口継手14は、ケーシング部材19の上面19aから上方に延びる直管部14eと、直管部14eの上端からケーシング部材19の上面19aに沿う方向に屈曲して延びる屈曲部14fと、を有する。出口継手14の直管部14e側の端部の外周には、Oリング挿入溝14aが設けられ、さらにその先端側にメネジ15bと螺合されるオネジ14bを備えている。Oリング挿入溝14aには、Oリング14dが装着される。出口継手14は、入口継手11と同様に、ケーシング部材19に対して回転自在である。

軟水化装置1を浴室に設置してシャワー用として用いる場合には、出口継手14に直接的にシャワーホースを接続することができる。この場合、シャワーホースは、使用者によってさまざまな方向に引き回されため、出口継手14を回転自在に構成することで、出口継手14がシャワーホース35の動作に伴って追随して回転移動する。これにより、出口継手およびその接続部に加わる負荷を軽減して破損を防止できる。

<再生液投入口> 再生液投入口8は、タンク5(より具体的には上タンク5a)の上面側に設けられており、陽イオン交換樹脂2の上方に位置する。再生液投入口8を陽イオン交換樹脂2の上方に配置することで、自然落差を利用しながら、再生液を陽イオン交換樹脂2に通液させることが可能になる。 再生液投入口8は、上タンク5aの上面から上側に突出する円筒形状を有しており、上タンク5aと一体化されている。再生液投入口8の外周には、オネジ8aが形成されている。また、再生液投入口8の上端面には、パッキン8bが設けられている。

再生液投入口8の開口は、着脱自在な投入口用キャップ部材16により覆われる。投入口用キャップ部材16は、有底筒形状を有している。投入口用キャップ部材16の内周には、再生液投入口8のオネジ8aに螺合するメネジ16aが設けられている。投入口用キャップ部材16を再生液投入口8に螺合することで、再生液投入口8の上端面と投入口用キャップ部材16の底部との間でパッキン8bが圧縮されてシールされる。

<排水口> 排水口9は、タンク5(より具体的には下タンク5b)の側面底部側に設けられており、陽イオン交換樹脂2の下方に位置する。また、排水口9は、タンク5の内部空間の底面(すなわち、底壁5fの上面)より少なくとも一部が下側に位置する。排水口9を陽イオン交換樹脂2の下方に配置することで、再生液投入口8から投入されて自然落下する再生液をタンク5の下部で容易に排出できる。 排水口9は、上タンク5aの側面の下部側から側方に突出する円筒形状を有しており、下タンク5bの底壁5f近くに一体化されている。排水口9の外周には、オネジ9aが形成されている。また、排水口9の先端面には、パッキン9bが設けられている。

排水口9は、タンク5の内外を連通させる排水室17を有する。また、排水室17は、内部を上室17aと下室17bとに区画する区画壁17cを有する。本実施形態の軟水化装置1では、再生液の自然落差を利用して陽イオン交換樹脂2に再生液を通過させる。このとき、陽イオン交換樹脂2の層の上下方向の厚みによっては、陽イオン交換樹脂2の層内のエアが押し出されてケース部材の下部の全面に亘って再生液が溜まり、エアロック状態が発生する虞がある。エアロック状態が発生すると、通液が滞り、結果的に再生が不十分になる場合がある。排水口9に、上室17aと下室17bとに区画された排水室17を設けることで、上室17aをエアチャージ、下室17bを排水としてそれぞれ機能させることができる。これにより、エアチャージ用の他の構造を設けることなく、1個の排水口で、スムーズな排水が可能となる。なお、本実施形態のような排水室17を有してない場合には、排水口のほかに、エアチャージ口を設けてもよい。また、陽イオン交換樹脂2に通水されていない時には大気と連通し、通水によって水圧が印加されたときには閉弁するバキュームブレーカーをタンク5の側壁等に設けることもできる。

排水口9の開口は、着脱自在な排水口用キャップ部材18により覆われる。排水口用キャップ部材18は、有底筒形状を有している。排水口用キャップ部材18の内周には、排水口9のオネジ9aに螺合するメネジ18aが設けられている。排水口用キャップ部材18を排水口9に螺合することで、排水口9の先端面と排水口用キャップ部材18の底部との間でパッキン9bが圧縮されてシールされる。

<ケーシング部材> ケーシング部材19は、タンク5と、水入口部6と、水出口部7と、再生液投入口8と、排水口9と、投入口用キャップ部材16と、排水口用キャップ部材18を覆っている。これにより、ケーシング部材19の内側各部が露出することがなく、外観に配慮した意匠性の高い軟水化装置1を構成できる。

図2および図3に示すように、ケーシング部材19は、ベース20、左側面カバー21、右側面カバー22、内カバー23、上カバー24および前カバー25で構成されている。なお、本実施形態のケーシング部材19は、ベース20、左側面カバー21、右側面カバー22、内カバー23、上カバー24および前カバー25で構成されるが、各部材のうち任意の組み合わせの部材同士が一体化されていてもよい。

図1に示すように、ベース20は、タンクの底部を覆う。ベース20の内面側には、タンク5の底部がネジで固定されている。なお、タンク5には水入口部6、水出口部7、投入口用キャップ部材16、排水口用キャップ部材18、入口アダプター13、出口アダプター15、導水管12が固定されているため、結果的にベース20にこれらが固定されることになる。

ベース20は、底面から下方(設置面)に向かって、4隅から例えば高さ30mmの脚部26が延設され、脚部26の先端部26aが設置面に接している。軟水化装置1を浴室に設置する場合、一般的に底面と設置面との間に汚れが貯まりやすい。軟水化装置1の底面に延設された脚部26を設けて、底面と設置面との間に隙間を形成することで、汚れが貯まりにくくなる。脚部26は、ケーシング部材と一体化されていても別体であってもよい。また、軟水化装置1がベース20を有していない場合には、脚部はタンク5から下方に向かって延設されていてもよい。隙間の寸法は、30mm前後とすることで、その間に手が入るため、スポンジなどの清掃用具を使って設置面を清掃することができる。なお、設置面とは、浴室の洗い場や、カウンター面や、浴槽上縁面などがある。

左側面カバー21および右側面カバー22は、ベース20に固定されている。左側面カバー21および右側面カバー22は、タンク5の両側面と背面を覆う。

図1に示すように、内カバー23は、装置の前側に位置し、タンク5の前面を覆う。また、内カバー23は、前カバー25の内側に位置しており、前カバー25に覆われている。図4は、前カバー25を取り外した状態の軟水化装置1を示す斜視図である。図4に示すように、内カバー23は、排水口用キャップ部材18を覆わない。図1に示すように、内カバー23には、穴開口23aが設けられている。排水口9は、穴開口23aを貫通して外側に突出している。

図1に示すように、上カバー24は、タンク5の上面を覆っている。上カバー24は、上段部24aと下段部24bとを有する段付き形状になっていいる。上段部24aは、軟水化装置1の後側に位置しており、下段部24bは、前側に位置している。上段部24aには、入口継手11および出口継手14が貫通して突出するための孔が設けられている。また、下段部24bには、再生液投入口8が貫通して突出する貫通孔が設けられている。投入口用キャップ部材16は、下段部24bの上方において、再生液投入口8に螺合される。上段部24aには、下段部24bとの境界近傍に、上側に突出する係止突起24cが設けられている。係止突起24cは、後段において説明する前カバー25の係止溝25bが嵌合する。

前カバー25は、内カバー23前面と、上カバー24の下段部24bを上方と前方から覆うために、平面の他端が下方に屈曲した形状(L字上下反転)を有する。これによって、排水口用キャップ部材18および投入口用キャップ部材16が前カバー25によって同時に覆われる。

前カバー25の下端には、ベース20の内側に嵌合させるための嵌合片25aが設けられている。前カバー25の他端側の裏面には、上カバー24の係止突起24cに係止するための係止溝25bが設けられている。前カバー25は、嵌合片25aおよび係止溝25bによって、軟水化装置1から着脱自在に構成される。通常の使用時は、前カバー25は、ベース20の内面と上カバー24によって嵌合、係止され、排水口用キャップ部材18および投入口用キャップ部材16を覆う。これにより、前カバー25は、排水口用キャップ部材18および投入口用キャップ部材16の露出のないすっきりとした外観を実現する。また、再生のための作業を行う際には、前カバー25の係止を取り外す(図4参照)。さらに、投入口用キャップ部材16および排水口用キャップ部材18を取り外して再生液投入口8および排水口9を露出させることができる(図5参照)。 なお、本実施形態では、前カバー25を取り外し可能に構成する場合を例示したが、ケーシング部材19は、少なくとも一部を取り外して投入口用キャップ部材16および排水口用キャップ部材18を露出させるものであればよい。例えば、ケーシング部材は、投入口用キャップ部材16を覆う部位と排水口用キャップ部材18とをそれぞれ有し、それぞれの部位を取り外し可能に構成してもよい。

<設置形態> 次に、軟水化装置1の設置形態について説明する。図6は、軟水化装置1を浴室27に設置した状態を示すための説明図である。 軟水化装置1は、シャワーホース35を介しシャワーヘッド34に接続される混合水栓30が設けられた浴室27に設置される。 本実施形態において、軟水化装置1は、浴室27内の洗い場28上に設置されている。軟水化装置1を浴室内に設置する場合、既設の混合水栓30とシャワーヘッド34との間に設置することで、使用者は、水栓を操作してシャワーから軟水を使うことができる。軟水化装置1は、混合水栓30を挟んでシャワーフック29と反対側に設置される。なお、シャワーホース35とシャワーヘッド34は既設のものであり、その位置も、軟水化装置1の設置前とほぼ同じ位置であることから、軟水化装置1を設置したことで使い勝手を大きく損なうことはない。

本実施形態において、軟水化装置1は、混合水栓30に取り付ける固定ユニット31と、固定ユニット31と入口継手11とを接続する入口側接続ホース32と、固定ユニット31と出口継手14とを接続する出口側接続ホース33と、をさらに備える。使用者は、混合水栓30を開閉することで、軟水のシャワーを使うことができる。

図7に固定ユニット31の斜視図を示し、図8に固定ユニット31の断面図を示す。図7および図8に示すように、固定ユニット31は、ユニット本体36と、水栓取付用ナット37と、ストレート継手38と、シャワーホース継手40と、を有する。

図8に示すように、ユニット本体36は、内部に互いに隣接し区画された第1連通室36aと第2連通室36bとを有する。第1連通室36aは、互いに連通する第1入口部41と第1出口部42とを有する。また、第2連通室36bは、互いに連通する第2入口部43と、第2出口部39とを有する。

第1入口部41には、ストレート継手38および水栓取付用ナット37が取り付けられる。第1入口部41は、ストレート継手38および水栓取付用ナット37を介して混合水栓30に接続される。 第1入口部41の内周面には、先端側から順にOリングシール面41aとメネジ41bとが形成されている。ストレート継手38は、中空円筒であり、第1入口部41の反対側に位置する先端にフランジ38aを有する。フランジ38aには、水栓取付用ナット37が係止される。また、ストレート継手38は、第1入口部41側の端部の外周面には、先端側からオネジ38cとOリング溝38bとが形成されている。オネジ38cが第1入口部41のメネジ41bに螺合することで、第1入口部41とストレート継手38とが接続される。また、第1入口部41のOリングシール面41aとストレート継手38のOリング溝38bとが、対向して配置される。Oリング溝38bには、第1入口部41とストレート継手38との水漏れを防ぐOリング38dが装着される。Oリングシール面41aは、オネジ38cのネジピッチに対し十分な長さ(数倍以上)の軸方向長さを有している。これにより、ストレート継手38は、第1入口部41との水密性を確保しつつ第1入口部41から離脱することなくネジに沿って回転自在となる。加えて、水栓取付用ナット37は、フランジ38aに係止されるため、回転自在であり、かつ抜けない構造になっている。従って、第1入口部41は、混合水栓30に対して回転自在に取り付けられている。

第1出口部42は、入口側接続ホース32に接続される。第1出口部42は、第1入口部41と直交する方向に延びている。第1出口部42の外周面には、入口側接続ホース32と接続するためのオネジ42aが設けられている。オネジ42aは、管用平行ネジとすることが好ましい。

第2入口部43は、出口側接続ホース33に接続される。第2入口部43の外周面には、出口側接続ホース33と接続するためのオネジ43aが設けられている。オネジ43aは、管用平行ネジとすることが好ましい。第2入口部43は、第1出口部42に隣接して並行して延びる。

第2出口部39には、シャワーホース継手40が取り付けられる。第2出口部39には、シャワーホース継手40を介し、シャワーホース35が接続される。 第2出口部39は、第2入口部43および第1出口部42と反対側に向かって平行に延びる。第2出口部39の内周面には、先端側からOリングシール面39aとメネジ39bとが形成されている。 シャワーホース継手40は、第2出口部39とシャワーホース35との間に位置する。シャワーホース継手40は、第2出口部39と直交する方向に屈曲して延びる。シャワーホース継手40の第2出口部39側に位置する端部の外周面には、先端側からオネジ40bとOリング挿入溝40aとが形成されている。第2出口部39とシャワーホース継手40とは、上述の第1入口部とストレート継手38との接続と同様の構成を有し、回転自在に接続されている。すなわち、シャワーホース継手40は、第2出口部39に対し回転自在である。シャワーホース継手40の第2出口部39の反対側に位置する端部の外周面には、呼びG1/2の管用平行ネジ40cが形成されている。管用平行ネジ40cには、シャワーホース35が接続される。 なお、混合水栓のシャワーホース接続口のネジ口径は、水栓メーカーによって異なっているため、装置の入口継手、出口継手と口径が合わない場合は、口径を変換するアダプターを使用することが望ましい。

混合水栓30から放出された水は、固定ユニット31の水栓取付用ナット37およびストレート継手38を介し第1入口部41からユニット本体36の第1連通室36aに流入する。さらに水は、第1連通室36aの第1出口部42から入口側接続ホース32を介し入口継手11(図1)に流入する。入口継手11に流入した水は、タンク5内で軟水化されて、出口継手14から流出する。この水は、出口側接続ホース33を介して固定ユニット31の第2入口部43から第2連通室36bに流入する。さらに、水は、第2出口部39からシャワーホース35に流出してシャワーヘッド34から噴出される。このように、混合水栓は、固定ユニット31の第1連通室36aを介して入口継手11と接続されていいる。また、シャワーホースは、固定ユニット31の第2連通室36bを介して出口継手14と接続されている。

固定ユニット31は、第1入口部41が混合水栓30に対し回転自在であり、第2出口部39に取り付けられたシャワーホース継手40がユニット本体36に対して回転自在である。シャワーホース35は、柔軟な材質からなり、使用者によってさまざまな方向に引き回される。混合水栓30からシャワーホース35の間で固定ユニット31が回転自在な構造を有することで、シャワーホース35を引き回した場合であっても、固定ユニット31がシャワーホース35の動作に伴って追随して回転移動することができる。これにより、固定ユニット31の接続部に応力が加わりにくい。

<イオン交換樹脂部の詳細構成について> 次に、イオン交換樹脂部3の詳細構成について具体的に説明する。 水道水を軟水化するために広く使用されている陽イオン交換樹脂の軟水化の原理は、前述した通りである。 イオン交換樹脂部3の陽イオン交換樹脂2の性能は、一般的に貫流容量(Break Through Capacity;B.T.Cap)で表される。陽イオン交換樹脂2の再生レベルが、100g/L−R(樹脂(Resin)1L当たり100gの再生剤)の場合、B.T.Cap≒50gCaCO3/L−R(樹脂1L当たり、CaCO3換算で50gの硬度成分を除去)である。また、再生レベルが、150g/L−Rの場合、B.T.Cap≒57gCaCO3/L−Rである。なお、本明細書においてリットルの単位を「L」と表記する。

軟水化装置の再生1回当たりで得られる軟水量S(L)は、原水硬度をTH0(mgCaCO3/L;以降mg/Lと表す)、陽イオン交換樹脂2の容量をV(L)としたとき、以下の式(1)で表される。

式(1)によれば、例えば原水硬度80mg/L、樹脂1Lの場合、S=625(L)であるが、実用的には70〜80%程度の能力と見積もられ、437.5〜531.3Lの軟水が得られると算出される。

陽イオン交換樹脂2を再生するための再生剤は、安全で安価であることから塩化ナトリウム(NaCl)を用いることが好ましい。また、再生剤として、塩化カリウム(KCl)、塩酸(HCl)を用いてもよい。再生剤として塩化ナトリウムを用いる場合には、塩化ナトリウムを水に溶かした塩水(塩化ナトリウム水溶液)を再生液として用いる。塩化ナトリウム水溶液の濃度は5%以上15%以下とすることが好ましく、10%前後が最も効率が良い。例えば、B.T.Cap≒50g/L−Rを得るには、陽イオン交換樹脂2の容量が1Lの場合、100gの塩化ナトリウムが必要で、濃度10%を得るには水が900mL必要と算出される。

<軟水の範囲、シャワーの量> 日本の全国の浄水場の硬度分布によると、硬度0〜140mg/L浄水場は全浄水場の98.6%であり、軟水化装置としては、その範囲で十分に軟水化できる性能を確保できればよいことがわかる。また、一般家庭における水の使用量は、4人家族で1000L/日と言われており、その内、シャワーの使用量は200L/日と言われている。以上から、軟水化装置として最低限備えるべき性能としては、原水硬度140mg/Lの時に、再生1回に対して、戸建用は1000L以上、シャワー用として200L以上の軟水が得られることが望ましい。当然、それよりも少ない性能でもよいが、再生頻度が1日1回よりも多くなり、使い勝手が悪くなる。なお、軟水の硬度範囲は、前述した軟水の効果を得られる範囲として、硬度20mg/L以下と定義する。

<陽イオン交換樹脂の性状、流動床、シャワー等の流量> 陽イオン交換樹脂2の粒子形状は、略球形であって、その粒径は300〜1180μmのものが適宜ブレンドされ、その粒度分布や、均一係数によって製品が規定されている。粒径が大きい場合は、樹脂層の圧力損失が小さくなるものの、通過する水の流量が大きい場合、イオン交換性能が低下する。一方、粒径が小さい場合、圧力損失が大きくなるものの、通過する水の流量が大きい場合であっても、イオン交換性能はある程度確保される。この関係は、空間速度(Space Verocity;SV値)で整理される。樹脂量(L)、水の流量をQ(L/分)とすると、SV値(1/h)は、以下の式(2)で求められる。

陽イオン交換樹脂2を収容するタンク5は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ステンレス鋼などの金属を用いることができる。タンク5は、シャワー用の水を通水するために、50℃の温水通過に耐える材質からなる。タンク5は、水の流路となるため、陽イオン交換樹脂2やシャワーなどの圧力損失に伴う荷重が繰り返し印加される。そのため、タンク5は、リブなどの補強された構造とすることが好ましい。また、タンク5を樹脂製とする場合、ガラス繊維などの無機物を添加し、材料強度を増すこともできる。

タンク5の内部において陽イオン交換樹脂2の設置形態として、流動床と固定床がある。流動床は、タンク内部の陽イオン交換樹脂を収納する空間に対して、樹脂量が90%未満であって、タンク内部の水の流れによって、樹脂が流動するものである。タンク5の水入口を下方に設け、水出口を上方に設け、タンク内部全体を樹脂を収納する空間として、水を入口から出口に通水すると、樹脂が流動しイオン交換され軟水化される。尚、水入口側や水出口側には樹脂流出を防止するためのフィルターやメッシュが設置される。この流動床によればSV値を小さくして圧力損失を小さくすることができるがタンク5は大型化する。

従来のシャワー用の軟水化装置の場合、一般的なシャワー流量10L/分の時、SV値=80〜120/hで、樹脂量は5〜7L程度タンク内部に収納されている。浴室内では、相当な大きさであることがわかる。尚、流動床では、圧力損失を極めて小さくすることができるが、軟水化装置全体としては、搭載するバルブや配管の圧力損失が影響することになる。

一方で、本実施形態に採用された固定床は、タンク5内部の陽イオン交換樹脂2を収納する空間(ケース部材4の内部空間)に対して、陽イオン交換樹脂2の容量が90%以上である。このため、タンク5内部の水の流れによって、陽イオン交換樹脂2がほとんど流動しない。 タンク内部の樹脂を収納する空間としては、水流の上流側と下流側に樹脂が流出しない目開き寸法のメッシュ部材が設けられたケース部材を用い、このケース部材に樹脂を収納してもよい。また、タンク自体に、上流側と下流側にメッシュ部材を設け、そのメッシュ部材間に樹脂を収納してもよい。この構成によって、SV値を大きくしながら、圧力損失を考慮しつつ、タンクを小型化、すなわち軟水化装置を小型化することができる。

本発明者らの実験によると、流動床では、陽イオン交換樹脂の平均粒径600±50μmのものを用い、SV値=300(/h;陽イオン交換樹脂の容量2L、水の流量10L/分)で通水すると、原水硬度80mg/Lのとき、陽イオン交換樹脂を通過した水の硬度は0mg/Lになる。一方、SV値=500(/h;陽イオン交換樹脂の容量1.2L、水の流量10L/分)で通水すると、原水硬度80mg/Lのとき、陽イオン交換樹脂を通過した水の硬度は10〜15mg/Lになり、陽イオン交換樹脂の能力を超えたSV値であることがわかる。なお、圧力損失は、流量10L/分のとき、0.01MPa以下であった。また、陽イオン交換樹脂が150〜355μmの粒度分布が95%以上の微粒タイプのものを用いた場合でも、SV値=500が限界であった。

これに対し、固定床では、陽イオン交換樹脂2として150〜355μmの粒度分布が95%以上の微粒タイプのものを用いた場合、SV値=1105(/h;陽イオン交換樹脂の容量543mL、水の流量10L/分)であっても、陽イオン交換樹脂を通過した水の硬度が0mg/Lになる。SV値=650以下であれば、得られる軟水量も多くなる。なお、圧力損失は、流量10L/分のとき、0.03MPaであった。例えば、流動床では、SV値の限界を300とすると、必要な陽イオン交換樹脂の容量は2L以上になるが、固定床ではSV値を650と設定すると、1L以下とすることが可能になる。このような固定床とすることで、軟水化装置の小型化を実現することができる。

以上をまとめると、原水硬度140mg/Lで、1回の再生で軟水量を200L以上得るには、陽イオン交換樹脂2の容量は800mL以上と算出される。このとき、陽イオン交換樹脂2の充填を90%とすると、前述のタンク内部の陽イオン交換樹脂2を収納する空間は900mL以上とすれば最も小型化できる設計になる。実際は、陽イオン交換樹脂2の容量は800〜1200mL、空間は900〜1300mLであることが望ましい。

また、再生に使用する塩の量は、再生レベルを100〜150g/L−Rとすると、80g〜180gが望ましく、水に溶解させて、そのときの濃度が5〜15%に調製されることが望ましい。さらに、使用する塩は、溶けやすさを考慮すると、できるだけ粒径を小さくすることが望ましい。例えば、市販されている食塩は、平均粒径が395μmであるが、平均粒径が207μm程度の微粒タイプの塩を用いると、水への溶解が速くなり利便性がよい。そして、塩を所定量容器に入れて、5〜15%の濃度になるように水を所定量容器に入れ、塩を溶解させ、得られた塩水を再生液として、軟水化装置に投入、樹脂に通液させる再生方法が最も簡便である。

使用する塩は、市販のものを使うことができるが、1袋当たりの量は、500g、1kg、2kgが一般的に販売されていて、軟水化装置の再生に使用するには、所定量計量する必要がある。一方、予め、1回の再生に必要な量を分包袋に分包密封しておけば、計量の手間を省くことができる。このように分包された塩を付属したり、消耗品として販売することができる。分包密封するには、ファスナー付のビニール袋に入れる方法、フィルムを用い3辺を熱シールして袋状にして充填後に残り1辺を熱シール方法、リング状のフィルムの1辺を熱シールして袋状にして充填後に残り1辺を熱シール方法などを用いることができる。

例えば、図9(a)に示すように、粒状の塩化ナトリウム61を分包袋50に所定量分包密閉してもよい。分包袋50は、例えば2枚の矩形状のフィルム材51からなる。2枚のフィルム材51は、間に粒状の塩化ナトリウム61が挟み込んだ状態で、4辺が熱シールされ袋状に形成されている。

図9(b)に示すように、使用者は、分包袋50を開封して取り出した粒状の塩化ナトリウム61と水62を容器64に入れて所定濃度の再生液63を作る。さらに、容器64の再生液63を再生液投入口8から排水口9へ通液させる。これにより、再生液63が陽イオン交換樹脂2を通過して、陽イオン交換樹脂2の交換能力を再生させることができる。

<圧力損失、タンク容量、使い勝手> 一般家庭での給水源からシャワーヘッドに至るまでの水通路は、給水源、給湯機、混合水栓、シャワーホース、シャワーヘッドであって、その間は適宜配管と配管部材で接続される。先に図6を基に説明したようにシャワー用の軟水化装置1は、浴室内に設置する場合、混合水栓30とシャワーホース35の間に接続することが望ましい。この場合、軟水化装置自体は通路抵抗体であり、貯水部となるため、通常のシャワーの使用感や使い勝手を損なわないようにすることが必要である。 配管上の貯水部になるということは、その容量分、シャワーからのお湯の出が遅くなるということを意味する。従って、陽イオン交換樹脂量とその収納部分の容積は、できるだけ小さい方が良い。10L/分のシャワーを使う場合、2Lの容積では12秒、3Lでは18秒、4Lでは24秒、お湯の出が遅くなる。従って、2L以下の容積とし、12秒以下とすることが望ましい。

一方、給湯機としては、ガス給湯機、石油給湯機、電気温水器、エコキュートなどが用いられ、水圧が直接印加する直圧タイプと、内部に大型の貯湯タンクを有する貯湯タイプがある。特に、電気温水器やエコキュートは、貯湯タンクを保護するために、減圧弁を内蔵している。この減圧弁の設定は、低いもので85kPaの設定であり、この水圧であってもシャワーの使用感を損なわないように、圧力損失に配慮することが望ましい。 シャワーの使用感は、流量にほぼ依存し、7L/分未満では、シャワーの勢いが弱く、満足感が得られない。一方、12L/分以上では、勢いが強すぎて、体感すると痛く感じられる。8〜10L/分が快適で、少なくとも7L/分は必要である。すなわち、水圧が85kPaの時に、給湯機、混合水栓、軟水化装置、シャワーヘッドを通じて、7L/分以上の流量を確保できることが望ましい。7L/分の時、給湯機の圧力損失は25kPa、混合水栓とシャワーヘッドの圧損は、シャワーヘッドを床面から1.65m上方に設置した場合、25kPaであるので、軟水化装置は35kPa以下とすることが望ましく、その他接続ホース等の圧力損失を考慮すると、30kPa以下とすることが望ましい。ここで、圧力損失ΔPと流量Qの関係は、gを重力加速度、Aを流路断面積とすると、以下の式(3)で表される。

このため、Q=10(L/分)の時、ΔP=60(kPa)以下と読み換えることができる。前述したように、固定床では、水流全量が陽イオン交換樹脂の層を通過することになるため、圧力損失が大きくなりやすいが、その層の厚みを小さくすることで、圧力損失を小さく抑えることができる。

先の実施形態において説明した構造は軟水化装置の一例であって、先の実施形態の構造に限らないのは勿論である。以下、望ましい軟水化装置の概要について説明する。 陽イオン交換樹脂を収納するタンクには、再生液投入口と排水口が設けられる必要があるが、再生液投入口を樹脂の上方に、排水口を樹脂の下方に位置させることで、自然落差を利用しながら、再生液を樹脂に通液させることが可能になる。再生液投入口と排水口の位置と無関係に、ポンプや水流でアシストしながらの通液も考えられるが、この構成が最も簡単で、通液を確実に行うことができる。

自然落差を利用するには、再生の際、再生液投入口から排水口へ至る通水路が、大気開放される必要がある。そのため、再生液投入口と排水口を開放するための着脱可能な手段として、キャップ部材を使用できる。また、陽イオン交換樹脂に通水されていない時には大気と連通し、通水によって水圧が印加されたときには閉弁するバキュームブレーカーを樹脂の上方や下方に設けることもできる。さらに、再生液投入口や排水口をバルブ構造とし、必要に応じてそのバルブを開閉してもよい。 キャップ部材、バキュームブレーカー、バルブを適宜組み合わせることもできる。前述した固定床としてケース部材として樹脂を収納し、ケース部材を収納したタンクの上部に再生液投入口、下部に排水口を設け、双方を大気開放して、再生液投入口から再生液を投入した場合、当初はタンク上部室内からケース部材内の樹脂層内を通じ、タンク下部室から排水口へと通液されるが、樹脂層の厚みによっては、樹脂層内のエアが押し出され、ケース部材の下部に全面に亘って留まる、エアロック状態が発生し、通液が滞り、結果的に再生が不十分になる場合がある。 そこで、タンク下部室内も常に大気開放される必要があるため、排水口のほかに、エアチャージ口を設けたり、排水口の口径を大型化することや、バキュームブレーカーを追加することが有効である。特に、エアチャージ口を設けることは、通液を確実に行うために望ましいが、排水口が排水室を有し、その排水室が上室と下室を備え、各々タンク下部室に連通させることで、1個の排水口でありながら、上室をエアチャージ、下室を排水として用いることができ構造が簡単になる。

再生液投入口と排水口を覆うには、通水による水圧に耐え、着脱自在な手段である必要があり、それぞれキャップ部材であることが望ましい。特に、ネジ部設け、キャップ部材と投入口、排水口が螺合する構造であれば、使用者は使いやすい。 軟水化装置において、タンク、水入口部、水出口部、再生液投入口、排水口と各キャップ部材は、適宜ケーシング部材で覆われ、外観に配慮されることが望ましい。ケーシング部材は、上面、両側面、前面、背面、底面から構成されるが、上面と側面を一体化したり、底面と側面を一体化したりなど、その組み合わせに限りはない。再生の際には、使用者がキャップ部材を操作することになるため、その際には、少なくともそのキャップ部材が露出される必要がある。そこで、予めキャップ部材はケーシング部材で覆わず露出させ、ケーシング部材の外方に設けることもできる。一方、ケーシング部材で覆い、必要に応じてキャップ部材を露出できるように、ケーシング部材のキャップ相当箇所を部分的に着脱自在に設けることもできる。このようにすれば、外観上、突起物のないすっきりとしたデザインを実現できる。

先の実施形態の構造において、入口側の継手、出口側の継手を回転自在にする方法は、水のシール構造と両立させるため、オネジと円筒のシール溝とOリングなどのシール部材を継手側に設け、水入口部、水出口部にメネジと円筒のシール面を設け、両者を螺合させ、シール溝をシール部材を介してシール面に嵌合させ、継手を回転自在とすることができる。または、継手先端部に回転自在にナットと、円筒のシール溝とパッキンを設け、水入口部、水出口部にオネジと、その内側に円筒のパッキンシール面を設け、ナットのオネジを螺合させ、シール溝をパッキンを介してパッキンシール面に嵌合させ、継手を回転自在とすることができる。

接続する配管部材が柔軟なホースである場合、継手から水平方向、または上方にホースを延設すると、使用中に、ホース内の水の重さと温度によって、ホースが下方にたるみや折れが発生する可能性がある。そこで、継手がケーシング部材の上面からその面に沿う方向に屈曲部を備えることが望ましい。具体的には、屈曲部は継手から約90度(水平)方向に向き、接続されるホースは、必ずたるみが発生している状態となり、使用中の異常な変形を防止することができることになる。

通常の浴室は、混合水栓からシャワーホースを介してシャワーヘッドが取り付けられている。軟水化装置を設置する場合、これらの既設のものを使用できると、浴室内での納まりがよい。そこで、混合水栓とシャワーホースを一旦取り外し、水栓のシャワーホース接続口に固定ユニットを設け、その固定ユニットに、シャワーホースと、装置の入口継手、出口継手に各々接続される配管部材を接続する構造とすることが望ましい。 固定ユニットは、混合水栓のシャワーホース接続口に螺合し、回転自在のメネジを有する第一入口部と、その第一入口部と連通し、第一入口部と直交する方向に取り出される第一出口部と、第一出口部と隣接して平行な方向に設けられた第二出口部と、第二入口部に連通し、第二入口部と直交する方向に取り出され、第二入口部の中心軸に対して回転自在の第二出口部を備えていることが好ましい。 なお、これら第一入口部、第一出口部、第二入口部、第二出口部の構成は、その間に、通路の方向を変えたり、回転自在に構成したりするための介在部材を適宜備えることができる。第一出口部と装置の入口継手、出口継手と第二入口部を配管部材を介して接続し、さらに第二出口部と既設のシャワーホースを接続することで、混合水栓を操作してシャワーヘッドから軟水を出すことができる。この構成によって既設の混合水栓、シャワーホース、シャワーヘッドをそのまま使うことが可能になる。従って、使用者の使い勝手は、装置設置の前後で大きく変わることはない。装置自体は、混合水栓を挟んで、シャワーヘッドよりも遠い側に設置すると、浴室内での納まりも良い。尚、混合水栓のシャワーホース接続口のネジ口径は、水栓メーカーによって異なっているため、装置の入口継手、出口継手と口径が合わない場合は、口径を変換するアダプターを使用することが望ましい。

<まとめ> 先の実施形態の軟水化装置1によれば、再生液を軟水化装置1の再生液投入口8から投入し自然落下させて排水口9から排出するのみで容易に再生を行うことができる。再生に際して、使用者は、投入口用キャップ部材16と排水口用キャップ部材18とを外すのみの作業を行えばよく、煩雑なバルブ操作や電気的操作が不要とすることができる。加えて、投入口用キャップ部材16および排水口用キャップ部材18は、ネジ構造であり、作業者による着脱作業をさらに容易とすることができる。

先の実施形態の軟水化装置1によれば、排水口9に、上室17aと下室17bとに区画された排水室17を設けることで、上室17aをエアチャージ、下室17bを排水としてそれぞれ機能させることができる。このため、エアロックが生じることがなく、投入した再生液のほぼ全量をスムーズに排出することができる。

先の実施形態の軟水化装置1によれば、各部材は、意匠性の高いケーシング部材19に覆われているため、浴室27にマッチングする外観とすることができる。また、ケーシング部材19の一部は着脱自在に構成され、作業者の再生操作の際に、投入口用キャップ部材16および排水口用キャップ部材18を露出させて使用者の作業を阻害しない。

先の実施形態の軟水化装置1によれば、底面の脚部26によって、設置面との間に隙間を設けられている。これにより、軟水化装置1の底面に汚れが溜りにくいのみならず、底面および設置面の清掃作業が容易となる。

先の実施形態の軟水化装置1によれば、入口継手11と出口継手14をケーシング部材19の上面に設けたことで、混合水栓30からの接続およびシャワーホース35を介したシャワーヘッド34への接続を容易にできる。加えて、入口継手11および出口継手14は、回転自在であるので、軟水化装置1を浴室27内のどこに設置しても、接続ホースの納まりがよい。また、入口継手11および出口継手14に屈曲部11f、14fを設けたことで設置当初から接続ホースに弛みを形成でき、接続ホースが引き回された場合の軟水化装置1への負荷を小さくできる。

先の実施形態の軟水化装置1によれば、混合水栓30と入口継手11とが接続され、出口継手14とシャワーホース35が接続される構成とすれば、既設の混合水栓30、シャワーホース35、シャワーヘッド34を利用することができる。さらに、混合水栓30に固定ユニット31を設け、接続ホース32、33、シャワーホース35を各々接続すると、浴室27内での軟水化装置1の納まりがさらによくなる。

先の実施形態の軟水化装置によれば、比較的水の硬度が高い地域においても、シャワー1日使用分の軟水量を十分に確保できるコンパクトな軟水化装置1を提供できる。タンク5、イオン交換樹脂部3の容積が小さく、しかも圧力損失も低く抑えたことで、シャワーの使い勝手を損なうことがない。

以上に、軟水化装置の様々な実施形態を説明したが、各実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。 例えば、上述の実施形態では、再生液投入口8および排水口9を開放するための着脱可能な手段として、投入口用キャップ部材16および排水口用キャップ部材18を用いる場合を例示した。しかしながら、再生液投入口や排水口をバルブ構造とし、必要に応じてそのバルブを開閉してもよい。また、キャップ部材、バキュームブレーカー、バルブを適宜組み合わせることもできる。

また、上述の実施形態では、タンク5内にメッシュ部材4a、4bを有するケース部材4を設け、ケース部材4の内部に陽イオン交換樹脂2を収納した。しかしながら、タンク自体に、上流側と下流側にメッシュ部材を設け、そのメッシュ部材間に陽イオン交換樹脂を収納してもよい。

上述の実施形態に示す軟水化装置1について、実機を作製してその効果を確認した。 陽イオン交換樹脂2としては、三菱化学(株)製ダイヤイオンSK1BS(粒度分布150〜355μmが95%)を用いた。 陽イオン交換樹脂2の容量は、970mLとした。 ケース部材4の容積(すなわち、メッシュ部材4a、4bの間の容積)は、1020mLとした。 メッシュ部材4a、4bとして、ポリエステル製、線径45μm、目開き96μmのものを用いた。 陽イオン交換樹脂2の上下方向の層の厚みは、75mmとした。 再生剤としては、平均粒径207μmの塩化ナトリウムを120g(1袋に分包)用意した。また、分包された1袋の上記の再生剤を水1Lに溶解させて、濃度10.7%の再生液を作製した。

以上の仕様の軟水化装置において、水道水を1000L連続通水した後、水を止めて再生液を通液し、排水が完了した時点で再通水し性能を測定した。流量設定は、10L/分とした。なお、再生液は、空いている2Lのペットボトルに、塩を1袋(120g)入れ、水をペットボトルに半分(約1L)入れ、軽く数回振って塩を溶かし、濃度10.7%とした。

得られる軟水量: 原水硬度80mg/Lの水道水では、硬度0〜20mg/Lの軟水が、450L得られた。 原水硬度140mg/Lの水道水では、硬度0〜20mg/Lの軟水が、200L得られた。 通水した時の圧力損失は、いずれの場合も0.045MPaであった。 以上の様に、所望の性能を有する軟水化装置1を作製できることを確認できた。

1…軟水化装置、2…陽イオン交換樹脂、3…イオン交換樹脂部、4…ケース部材、4a…メッシュ部材、4b…メッシュ部材、5…タンク、6…水入口部、7…水出口部、8…再生液投入口、9…排水口、10…パッキン、11…入口継手、12…導水管、14…出口継手、16…投入口用キャップ部材、17…排水室、17a…上室、17b…下室、18…排水口用キャップ部材、19…ケーシング部材、19a…上面、20…ベース、26…脚部、27…浴室、30…混合水栓、31…固定ユニット、32…入口側接続ホース、33…出口側接続ホース、34…シャワーヘッド、35…シャワーホース、36…ユニット本体、40…シャワーホース継手、50…分包袋、51…フィルム材、61…塩化ナトリウム、62…水、63…再生液、64…容器。

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