排泄物処理剤

阅读:918发布:2020-05-08

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クエン酸と、 リン酸二素ナトリウムと、 ミョウバンと、 リグニンと、 を含む、造粒物からなる、排泄物処理剤であって、前記排泄物処理剤を構成する成分を結着するためのバインダとして、水以外の成分を含まない、排泄物処理剤。ベントナイトをさらに含む、請求項1に記載の排泄物処理剤。粒子径が、100μm超1mm以下である、請求項1または2に記載の排泄物処理剤。ウロストミーまたは導尿バッグに用いられる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の排泄物処理剤。前記クエン酸が、5〜90質量%含まれる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の排泄物処理剤。前記リン酸二水素ナトリウムが、1〜10質量%含まれる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の排泄物処理剤。前記ミョウバンが、1〜60質量%含まれる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の排泄物処理剤。前記リグニンが、0.01〜30質量%含まれる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の排泄物処理剤。前記ベントナイトが、1〜60質量%含まれる、請求項2〜8のいずれか1項に記載の排泄物処理剤。前記リン酸二水素ナトリウム1質量部に対する、前記クエン酸の含有量が、1.5〜30質量部である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の排泄物処理剤。クエン酸と、リン酸二水素ナトリウムと、ミョウバンと、リグニンとの混合物にバインダとして実質的に水のみを接触させ、攪拌することを有して、含水塊状物を得る工程と、 前記含水塊状物を乾燥する、乾燥工程と、 を有する、排泄物処理剤の製造方法。前記排泄物処理剤の粒子径が、100μm超1mm以下である、請求項11に記載の製造方法。

说明书全文

本発明は、排泄物処理剤に関する。

尿管皮膚瘻(urostomy,ウロストミー)のストーマ造設手術を受けた患者、あるいは、歩行が困難な患者等は、液状排泄物(尿など)の処理のため、ウロストミーパウチ等のオストミーパウチや、導尿バッグ等の医療器具の使用が必要となる。

ウロストミーパウチは、尿管系内へ通じる開口部を介して形成されると共にストーマを通して体外に方向付けた液状排泄物を収集する手段を提供する医療器具であり、例えば、特許文献1のようなものが知られている。また、導尿バッグは、膀胱に挿入された膀胱留置カテーテルに接続された液状排泄物を収集する手段を提供する医療器具であり、例えば、特許文献2のようなものが知られている。

特開2015−128584号公報

特開2008−99781号公報

ところで、オストミーの中でもコロストミー用途では、体内で糞便の形状がある程度形成されているため、糞便がパウチ底部までスムーズに落下せず上部に滞留し、場合によっては瘻孔部付近で固着してしまう。このような状態は、排泄を阻害し健康上の問題を引き起こすばかりでなく、パウチ着脱時の作業性を低下させ、使用者や周囲の人々が長時間、排出物の臭いにさらされることにつながる。そこで、オストミーパウチ用の潤滑消臭剤が提案されている。

一方、ウロストミー用途に関しては、排泄物は状であるためこの問題は生じ難く、また臭いの問題もコロストミーと比較すれば小さいため、ウロストミー用途に用いることもできる排泄物処理剤の開発はなされてこなかった。しかし、ウロストミー、導尿バッグ等の医療器具に対しても、排泄物からの臭気が周囲の人々に不快感を与えることを不安に感じ、心理的負担を抱えている使用者が多いと、本発明者は考えた。

そこで、本発明が解決しようとする課題は、ウロストミーまたは導尿バッグに用いられうる、排泄物処理剤を提供することである。

また、本発明者がかかる課題を解決すべく鋭意検討を行う過程で、ウロストミーパウチまたは導尿バッグに排泄物処理剤を導入すること自体にも困難性があることを知見した。すなわち、コロストミーパウチは、形状がある程度形成された排泄物を排泄させるため、その排出口は大きく設計されている。これに対し、ウロストミーパウチの排出口は、液状排泄物を排出するために設けられているため小さく設計されており(例えば、径:10mm程度)、患者がパウチを装着したままであると、パウチ内への排泄物処理剤の導入は困難である。また、導尿バッグにおいては、尿道と繋げるための設計の都合上、尿道へと繋がっていくチューブの開口部は細長く(例えば、径:10mm程度、長さ:50cm程度以上)、また、パウチに設けられた尿を排出するための排出口も同様に細い(例えば、径:10mm程度)。これは、導尿バッグに対して何かを導入することがそもそも検討されてこなかったことの表れでもあり、要するに、尿を入れて、尿を排出することのみを目的として設計されたからであり、つまり、導尿バッグへの排泄物処理剤の導入も困難である。

そこで、本発明のさらなる課題は、ウロストミーパウチまたは導尿バッグ等の医療器具に導入し易い、排泄物処理剤を提供することである。

本発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意検討を行った。その結果、クエン酸と、リン酸二水素ナトリウムと、ミョウバンと、リグニンと、を含む、造粒物からなる、排泄物処理剤を提供することによって、上記課題が解決できることを見出し、本発明の完成に至った。

本発明によれば、ウロストミーまたは導尿バッグに用いられうる、排泄物処理剤を提供することができる。また、ウロストミーパウチまたは導尿バッグ等の医療器具に導入し易い排泄物処理剤を提供することができる。

本発明の一実施形態を示すウロストミーパウチの概略斜視図である。

本発明の一実施形態を示す導尿バッグの概略斜視図である。

以下、本発明を説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態のみには限定されない。また、本明細書において、範囲を示す「X〜Y」は「X以上Y以下」を意味する。また、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%RHの条件で測定する。

<排泄物処理剤> 本発明は、クエン酸と、リン酸二水素ナトリウムと、ミョウバンと、リグニンとを含む、造粒物からなる、排泄物処理剤である。本発明の実施形態によれば、排泄物処理剤は、ウロストミーまたは導尿バッグに用いられることが特に好適である。また、本発明の実施形態によれば、排泄物処理剤の粒子径は、ウロストミーにおける排出口や、導尿バッグにおける排出口や開口部よりも小さいことが好ましく、より好ましくは10μm以上5mm以下であり、さらに好ましくは50μm以上2mm以下であり、よりさらに好ましくは100μm超1mm以下である。また、本発明の実施形態によれば、排泄物処理剤の粒子径分布測定における体積平均粒子径(D50)は、200〜800μmであることが好ましく、300〜700μmであることがより好ましく、400〜600μmであることがさらに好ましい。かような範囲であることによって、ウロストミーにおける排出口や、導尿バッグにおける排出口や開口部を通じて、ウロストミーパウチまたは導尿バッグに、排泄物処理剤をスムーズに導入することができる。ここで、本発明の排泄物処理剤を構成する成分を、造粒の形態ではなく、粉末の形態で導入すればよいのではないかとも考えられる。しかしながら、本発明の排泄物処理剤を構成する成分が粉末のままであると、導入時に、ウロストミーにおける排出口や、導尿バッグにおける排出口や開口部に付着してしまうという問題があることが判明した。これに対し、本発明の排泄物処理剤を構成する造粒物は、いわゆる、顆粒状であるため、ウロストミーにおける排出口や、導尿バッグにおける排出口や開口部を通じて容易に導入することができる。

以下、排泄物処理剤(単に、「処理剤」と称する場合もある)を構成する成分を説明する。

(クエン酸) 本発明の排泄物処理剤は、クエン酸を含む。クエン酸は、示性式C(OH)(CH2COOH)2COOHで、柑橘類などに含まれる有機化合物で、ヒドロキシ酸のひとつである。クエン酸は、人体に接触しても薬傷を生じさせる可能性が極めて低いため、使用者の患部等近傍に配置された状態で使用される処理剤として適している。本発明の排泄物処理剤において、クエン酸は、pHを下げてアンモニアを除去し、またはアンモニアの発生を抑制することができる。特に、病気の影響で、膀胱からの排出直後から、pHが高く、高濃度のアンモニアを発生させている高臭気小便に対して、クエン酸や、後述する本発明の排泄物処理剤を構成する成分は好適である。

本発明の実施形態によれば、クエン酸は、排泄物処理剤に、好ましくは5〜90質量%、より好ましくは10〜80質量%、さらに好ましくは20〜60質量%、よりさらに好ましくは35〜55質量%含まれる。かような範囲であることによって、アンモニアを除去し、またはアンモニアの発生を抑制することができる。

本発明の実施形態によれば、クエン酸の平均粒子径は、好ましくは100〜900μm、より好ましくは200〜800μm、さらに好ましくは400〜600μmである。かような範囲であることによって、ウロストミー用パウチまたは導尿バックへのスムーズな投入ができる粒度の排泄物処理剤を効率よく作製することができる。また、本発明の実施形態によれば、クエン酸は、12メッシュをパスし40メッシュをオンする粒子からなることが好ましい。

なお、本明細書中に記載の「平均粒子径」は、特記がない限り、統計学的に信頼ある数の粒子を任意に選択して、顕微鏡によって1粒ごと一番長い粒径を測定し、それらを相加平均した平均値を意味する。なお、所望の平均粒子径とするためには、適宜、篩いなどにかければよい。

本発明に用いられるクエン酸は、市販品を購入してもよく、例えば、WEIFANG ENSIGN INDUSTRY CO.,Ltd.社のクエン酸、磐田化学工業社のクエン酸(結晶)、クエン酸(無水)などが好ましい。

(リン酸二水素ナトリウム) 本発明の排泄物処理剤は、リン酸二水素ナトリウムを含む。リン酸二水素ナトリウムは、ナトリウムイオン(Na+)と、リン酸水素イオン(H2PO4−)とからなり、化学式はNaH2PO4で表される。本発明の排泄物処理剤において、リン酸二水素ナトリウムは、クエン酸と相互作用することによって、本発明の造粒効果を示す。それと同時にアンモニアを除去し、またはアンモニアの発生を抑制することができる。

本発明の実施形態によれば、リン酸二水素ナトリウムは、排泄物処理剤に、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは2〜15質量%、さらに好ましくは3〜10質量%含まれる。かような範囲であることによって、クエン酸と相互作用しやすく、本発明の造粒効果を示す。それと同時にアンモニアを除去し、またはアンモニアの発生を抑制することができる。

本発明の実施形態によれば、リン酸二水素ナトリウムの平均粒子径は、好ましくは0.1〜600μm、より好ましくは10〜550μm、さらに好ましくは50〜500μmであり、よりさらに好ましくは100〜400μmである。

かような範囲であることによって、クエン酸との相互作用を向上させることができる。また、本発明の実施形態によれば、リン酸二水素ナトリウムは、32メッシュをオールパスした粒子からなることが好ましい。

本発明に用いられるリン酸二水素ナトリウムは、市販品を購入してもよく、例えば、ミテジマ化学社のリン酸一ナトリウム(結晶)(無水)などが好ましい。

(クエン酸と、リン酸二水素ナトリウム) 本発明は、クエン酸と、リン酸二水素ナトリウムと、ミョウバンと、リグニンとを含む、造粒物からなる、排泄物処理剤である。本発明の排泄物処理剤において、クエン酸と、リン酸二水素ナトリウムとが、排泄物処理剤を構成する他の成分を結着するためのバインダとして機能しているものと推測される。

本発明の実施形態において、リン酸二水素ナトリウム1質量部に対する、クエン酸の含有量は、好ましくは1.5〜30質量部であり、より好ましくは3.5〜26質量部であり、さらに好ましくは4〜20質量部である。かかる範囲であることによって、バインダとして機能をより効率的に発揮できる。

(ミョウバン) 本発明の排泄物処理剤は、ミョウバンを含む。ミョウバンは、R3R1(SO4)2・12H2Oの組成式で表されるAl、Feなどの3価の金属(R3)と、K、Naなどの1価の金属(R1)や、NH4+硫酸塩の総称であると好ましい(空気中の水分を吸収して、12水和物に近づく)。具体的には、AlK(SO4)2・12H2Oなどがよい。あるいは、粉末硫酸アルミニウム:Al2(SO4)3・14H2O(Al2O3=17%程度)であることも好ましい。特に、具体的には、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムカリウム乾燥物(焼ミョウバン)、硫酸アルミニウムアンモニウムが好ましい。本発明の排泄物処理剤において、ミョウバンは、アンモニアおよびその他臭気物質の吸着との作用効果を発揮しているものと推測される。

本発明の実施形態によれば、ミョウバンは、排泄物処理剤に、好ましくは1〜60質量%、より好ましくは2〜50質量%、さらに好ましくは5〜45質量%、よりさらに好ましくは15〜44質量%、よりさらに好ましくは20〜40質量%含まれる。かような範囲であることによって、アンモニアおよびその他臭気物質を効率よく吸着する。

本発明の実施形態によれば、ミョウバンの平均粒子径は、好ましくは0.001〜500μm、より好ましくは0.01〜400μm、さらに好ましくは0.03〜300μmであり、よりさらに好ましくは10〜200μm、よりさらに好ましくは20〜100μmである。かような範囲であることによって、アンモニアおよびその他臭気物質を効率よく吸着する。また、本発明の好ましい実施形態によれば、ミョウバンは、粒度250μm以下が、95.0質量%以上であることが好ましく、99.0質量%以上であることがより好ましい。上限は100質量%以下である。また、粒度149μm以下が、90.0質量%以上であることが好ましく、96.0質量%以上であることがより好ましい。上限は100質量%以下である。また、粒度105μm以下が、85.0質量%以上であることが好ましく、90.0質量%以上であることがより好ましい。上限は100質量%以下である。また、粒度74μm以下が、80.0質量%以上であることが好ましく、84.0質量%以上であることがより好ましい。上限は95質量%以下であることが好ましい。また、粒度37μm以下が、30.0質量%以上であることが好ましく、40.0質量%以上であることがより好ましい。上限は50質量%以下であることが好ましい。また、粒度25μm以下が、20.0質量%以上であることが好ましく、25.0質量%以上であることがより好ましい。上限は35質量%以下であることが好ましい。

本発明に用いられるミョウバンは、市販品を購入してもよく、例えば、大明化学工業株式会社のタイエースK20、K20D、K20S、ミョウバン、ミョウバン粉末、焼ミョウバン(粉末)などが好ましい。

(リグニン) 本発明の排泄物処理剤は、リグニンを含む。リグニンは、高等植物の木化に関与する高分子のフェノール性化合物であり、木質素とも呼ばれる。本発明の排泄物処理剤において、リグニンは、アンモニアおよびその他臭気物質の吸着および分解の作用効果を発揮しているものと推測される。リグニンは、茶色であるため、排泄物処理用途に用いられることに対して一般的に忌避される傾向にある。これに対し、本発明では、リグニンが排泄物処理剤においてアンモニアおよびその他臭気物質の吸着および分解の作用効果を有することを見出し、必須の成分としている。

本発明の実施形態によれば、リグニンは、排泄物処理剤に、好ましくは0.01〜30質量%、より好ましくは0.1〜20質量%、さらに好ましくは0.5〜15質量%含まれる。かような範囲であることによって、アンモニアおよびその他臭気物質を効率よく吸着する。

本発明の実施形態によれば、リグニンの平均粒子径は、好ましくは1〜500μm、より好ましくは5〜300μmであり、さらに好ましくは10〜100μm、よりさらに好ましくは40〜80μmである。かような範囲であることによって、アンモニアおよびその他臭気物質を効率よく吸着する。

リグニンとしては、市販品の中から自由に選択することが可能である。たとえば、リグニンとしては、市販品の中から自由に選択することが可能である。たとえば、サンエキス、バニレックス(以上、日本製紙社製)等が挙げられる。

(ベントナイト) 本発明の排泄物処理剤は、ベントナイトを含みうる。ベントナイトは、層状のフィロケイ酸アルミニウムを多く含み、高い粘性、粘着性、吸水性や吸着性などの性質を有する。本発明の排泄物処理剤において、ベントナイトは、アンモニア等の陽イオンを吸着し、アンモニアおよびその他臭気物質の発生を抑制し、吸着し、分解する。また、本発明者は、リグニンと、ベントナイトとを組み合わせることによって、アンモニアおよびその他臭気物質の発生を抑制し、吸着し、分解する効果をより発揮することを見出している。

本発明の実施形態によれば、ベントナイトは、排泄物処理剤に、好ましくは1〜60質量%、より好ましくは2〜50質量%、さらに好ましくは5〜30質量%含まれる。かような範囲であることによって、ベントナイトの陽イオンの吸着効果と、リグニンの解明されていない複雑な3次元状網目構造とが協働し、アンモニアおよびその他臭気物質の発生を抑制し、吸着し、分解する効果をさらに発揮しているのではないかと推測している。

本発明のある実施形態によれば、ベントナイトの平均粒子径は、好ましくは0.05〜300μm、より好ましくは0.5〜200μm、さらに好ましくは10〜150μmである。本発明の別の実施形態によれば、ベントナイトの粒子径分布測定における体積平均粒子径(D50)は、好ましくは50〜300μm、より好ましくは80〜200μm、さらに好ましくは100〜130μmである。また、本発明の別の実施形態によれば、ベントナイトのモード径は、好ましくは50〜300μm、より好ましくは80〜200μm、さらに好ましくは100〜180μmである。

ベントナイトは、市販品の中から自由に選択することが可能である。ベントナイトの市販品としては、たとえば、クニピア−F、クニミネF、モイストナイトS、モイストナイトU(以上、クニミネ工業製)や、250SA−B(以上、豊洋ベントナイト鉱業(株))等を挙げることができる。

<排泄物処理剤の製造方法> 本発明の排泄物処理剤の製造方法は、クエン酸と、リン酸二水素ナトリウムと、ミョウバンと、リグニンとを含む、造粒物を製造できる方法であれば、特に制限はなく、これらの成分を造粒することができればよい。本発明の好ましい実施形態である、排泄物処理剤の製造方法は、クエン酸と、リン酸二水素ナトリウムと、ミョウバンと、リグニンとを含む混合物にバインダとして実質的に水のみを接触させ、攪拌することを有して、含水塊状物を得る工程(含水塊状物を得る工程)と、前記含水塊状物を乾燥する、乾燥工程と、を有する。かかる実施形態であることによって、ウロストミーパウチまたは導尿バッグに、スムーズに導入することができる造粒物を作製できる。

(含水塊状物を得る工程) 本発明の実施形態の排泄物処理剤の製造方法は、含水塊状物を得る工程を有する。

本発明の実施形態によれば、クエン酸と、リン酸二水素ナトリウムと、ミョウバンと、リグニンとを結着するために、水以外の他のバインダを実質的に用いない。ここで、かような粒子状成分を結着させるためには、通常、PVA、水溶性セルロース、水溶性カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等のバインダを用いることが必要と当業者は考える。しかし本発明者は、水以外の他のバインダを用いると、過度に造粒されてしまい(いわゆる、「おこし」のようになってしまい)ウロストミーパウチまたは導尿バッグに導入するには困難性を有することを見出した。他方、粒子状成分を水だけで造粒すると、当初は結着しても、時間が経過すると、造粒状態を維持することができず、ウロストミーパウチまたは導尿バッグに導入するには困難性を有すると予測していた。これに対し、驚くべきことに、バインダとして実質的に水のみを用いることによって、造粒形態を維持し、ウロストミーパウチまたは導尿バッグに、スムーズに導入することができる造粒物からなる排泄物処理剤を作製できた。このメカニズムは必ずしも明らかではないが、恐らく、クエン酸およびリン酸二水素ナトリウム自体が何らかの相互作用をしてバインダとしての機能を果たしているのではいかと考えられる。

ここで、「バインダとして実質的に水のみ」とは、バインダの主成分が、水であることを意味し、水以外のバインダが含まれることを排除するものではないが、水以外のバインダが含まれるとしても、バインダ全体の50%未満であることが好ましく、30%以下であることがより好ましく、10%以下であることがさらに好ましく、5%以下であることがよりさらに好ましく、4%以下であることがよりさらに好ましく、3%以下であることがよりさらに好ましく、2%以下であることがよりさらに好ましく、1%以下であることがよりさらに好ましく、最も好ましくは0%である。

本発明の実施形態によれば、クエン酸と、リン酸二水素ナトリウムと、ミョウバンと、リグニンとを混合する順番にも制限はない。

本発明の実施形態によれば、前記混合物100質量部に対するバインダ(実質的に水のみからなる)の量は、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部、さらに好ましくは1〜4質量部である。かような範囲であることによって、適度な造粒効果を得るとの技術的効果を有する。

本発明の実施形態によれば、混合物と、バインダ(実質的に水のみからなる)とを接触、攪拌する方法にも特に制限はなく、公知の攪拌装置を適用することができ、例えば、セイシン企業製造粒混合機(ニューグラマシンSEG100)等が好適である。

本発明の実施形態において、混合物と、バインダ(実質的に水のみからなる)とを攪拌しながら接触させることが好ましく、その際の回転数としては、好ましくは250〜500rpm、より好ましくは300〜450rpm、さらに好ましくは350〜400rpmである。かような範囲であることによって、ダマを抑制しながらバインダ(実質的に水のみからなる)との充分な混合を行うことができる。本発明の実施形態において、混合物に対して、バインダ(実質的に水のみからなる)を添加する時間にも特に制限はないが、好ましくは30秒〜2分30秒、より好ましくは45秒〜2分、さらに好ましくは1分〜1分30秒かけて添加することが好ましい。かような範囲であることによって、ダマを抑制しながらバインダ(好ましくは実質的に水のみからなる)との充分な混合を行うことができる。

本発明の実施形態によれば、バインダ(実質的に水のみからなる)と、混合物とを接触した後も、攪拌を行うことが好ましい。その際の回転数としては、好ましくは900〜1500rpm、より好ましくは950〜1400rpm、さらに好ましくは1000〜1200rpmである。かような範囲であることによって、バインダ(実質的に水のみからなる)を含めた各成分の均等な混合を行うことができる。その際の時間にも特に制限はないが、好ましくは3〜30分、より好ましくは5〜25分、さらに好ましくは8〜20分かけて添加することが好ましい。かような範囲であることによって、バインダ(実質的に水のみからなる)を含めた各成分の均等な混合を行うことができる。

このようにして、含水造粒物を得ることができる。

(乾燥工程) 本発明の実施形態の排泄物処理剤の製造方法は、乾燥工程を有する。本発明の実施形態の乾燥温度、乾燥時間等の乾燥条件も、含水塊状物が乾燥される条件であれば特に制限はない。

本発明の実施形態によれば、含水造粒物の乾燥温度は、好ましくは80〜150℃、より好ましくは90〜120℃、さらに好ましくは95〜100℃である。かような範囲であることによって、処理剤原料の熱による分解をさせずに乾燥させ、造粒の仕上げをし、強度を増加する技術的効果を有する。本発明の実施形態によれば、含水造粒物の乾燥時間は、好ましくは30〜120分、より好ましくは45〜90分、さらに好ましくは50〜75分である。かような範囲であることによって、処理剤原料の熱による分解をさせずに乾燥させ、造粒の仕上げをし、強度を増加するとの技術的効果を有する。

このようにして、排泄物処理剤(乾燥物)を得ることができる。

(分級工程) 本発明の実施形態の排泄物処理剤の製造方法は、上記の乾燥工程にて得られた排泄物処理剤(乾燥物)を分級する、分級工程を有することが好ましい。分級工程としても特に制限はないが、一般的な篩を用いて、目的とする造粒物(本発明の実施形態の排泄物処理剤)が、好ましくは10μm以上5mm以下、より好ましくは50μm以上2mm以下、さらに好ましくは100μm超1mm以下となるように篩い分けできればよい。

<排泄物処理剤の使用方法> 続いて、排泄物処理剤の好ましい使用方法について説明を行う。図1は、ウロストミー用パウチの一例を示す概略斜視図である。図1に示されるように、ウロストミー用パウチ10は、パウチ11(通常、容量300〜750ml程度)と、瘻孔部に脱着可能なフランジ12と、排泄物が排出される排出口13と、排泄物が必要なときまで排出されないようにする封止部材14とを備える。市販のウロストミー用パウチにおける排出口13の径は、通常、内径8〜12mm程度、あるいは10mm程度である。なお、図1のウロストミー用パウチは、いわゆるツーピース装具であるが、本発明の処理剤は、ワンピース装具のウロストミー用パウチにも用いることができる。無論、他の形態のウロストミー用パウチにも適用できる。また、排出口13に、チューブ型の排泄口(図示せず)がさらに設けられてもよい。ここで、ウロストミー患者の排泄物(尿)は、コロストミー患者の排泄物(大便)とは異なり、絶えず瘻孔部から流出を続ける。つまり、ウロストミー用パウチの装着を外すと、瘻孔部から絶えず排泄物(尿)が流れ出てしまうので、患者は、なるべく(外出時は特に)ウロストミー用パウチの装着を外したくない。よって、患者が、ウロストミー用パウチを装着した状態では、排泄物処理剤を導入できる箇所は、径が小さな、排泄物が排出される排出口13に制限される。本発明の好ましい実施形態である排泄物処理剤であれば、小さな径の排出口からもスムーズに排泄物処理剤を導入することができる。なお、具体的な使用方法としては、患者は、ウロストミー用パウチ10を装着した状態で、ウロストミー用パウチ10の排出口13を一方の手で持ち、もう一方の手で、例えば携帯用の漏斗を排出口13に差込み、予め封を切っておいた、袋に封入されていた排泄物処理剤を漏斗から流し入れればよい。

図2は、本発明の一実施形態を示す導尿バッグの概略斜視図である。図2に示されるように、導尿バッグ20は、尿を受けるバッグ21(通常、容量1000〜2000ml程度)と、尿道へと繋がっていく、開口部22を有するチューブ23と、尿を排出するための排出口24と、排泄物が必要なときまで排出されないようにする封鎖部材25とを備える。市販の導尿バッグにおける開口部22の径は、通常、8〜10mm程度であり、また、長さは50cm〜5mである。市販の導尿バッグにおける排出口24の径は、通常、内径で8〜15mm程度、あるいは10mm程度で、長さは80〜120cm程度である。本発明の好ましい実施形態である排泄物処理剤であれば、長くて細い、開口部22を有するチューブ23や、小さな径の排出口24からもスムーズに排泄物処理剤を導入することができる。なお、導尿バッグは、ウロストミー用パウチとは違い、看護士や、介助者等が、導尿バッグを使用する患者のために取り扱うことが多いと考えられるが、具体的な使用方法としては、ウロストミー用パウチ同様に、看護士や、介助者は、開口部22や、排出口24に漏斗を差込み、予め封を切っておいた、袋に封入されていた排泄物処理剤を漏斗から流し入れればよい。

本発明の好ましい実施形態において、処理対象の排出物1gに対する排泄物処理剤の量は、好ましくは0.001〜0.3gであり、より好ましくは0.005〜0.05gであり、さらに好ましくは0.01〜0.03gである。

以下、本発明の代表的な実施形態を示し、本発明につきさらに説明するが、無論、本発明がこれらの実施形態に限定されるものではない。なお、実施例中において特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を表す。また、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%RHの条件で測定する。

<排泄物処理剤の作製> (実施例1) 表1に示される、バインダ以外の各成分を、表1に示される組成となるように、セイシン企業製造粒混合機(ニューグラマシンSEG100)に投入した。始めに、回転数400rpmに設定し、バインダ(水)4gを1分間かけて添加した。その後、回転数1200rpmにして15分混合することによって、含水造粒物を得た。当該含水造粒物をバッドに開け、乾燥機にて100℃で1時間乾燥し、排泄物処理剤を得た。

(実施例2) 組成を表1に示されるように変更し、回転(1200rpm)の時間を15分から10分に変更した以外は、実施例1と同様にして排泄物処理剤を作製した。

(比較例1〜5) 組成を表3に示されるように変更し、回転(1200rpm)の時間を15分から、比較例1は5分、比較例2は5分、比較例3は20分、比較例4は20分、比較例5は10分に変更した以外は、実施例1と同様にして排泄物処理剤を作製した。

(比較例6) 回転数1200rpmを回転数900rpmに変更した以外は、比較例5と同様にして排泄物処理剤を作製した。

(比較例7〜9) 組成を表4に示されるように変更し、回転(1200rpm)の時間を15分から、比較例7は10分、比較例8は15分、比較例9は10分に変更する以外は、実施例1と同様にして排泄物処理剤を作製する。

<排泄物処理剤のウロストミーパウチへの導入試験> (実施例3) 実施例1で作製した排泄物処理剤を篩にかけ、1mm目をパスし、100μm目をオンしたもの(粒子径分布測定における体積平均粒子径(D50):550μm)300gを準備した。それを6ヶ月間放置したが、崩壊はないことが確認されたので、当該排泄物処理剤300gを、漏斗を用いて図1に示されるウロストミーパウチのシリコンチューブからなる排出口13(先端の内径9mm、長さ5cm)から導入した。その後、シリコンチューブの排出口13の先端を上に傾けることによってウロストミーパウチへ排泄物処理剤を滑り入れた。結果、排泄物処理剤がシリコンチューブの壁面に付着したことは視認されず、スムーズにパウチ内に導入することができた。

(実施例4) 実施例2で作製した排泄物処理剤(平均粒子径D50:500μm)を使用した以外は、実施例3と同様にして排泄物処理剤を滑り入れた。実施例4も、実施例3と同様にスムーズにパウチ内に導入することができた。

(比較例10〜12) 比較例1、2、4で作製した排泄物処理剤を篩にかけようとしたが、1mm目は通過せず、また排出口13の径よりも大きかったため、処理剤をパウチ内に導入することができなかった。

<消臭試験> (比較例13) 男性40代の2ヵ月以上放置した小便検体Aを準備した。そのpHは、9.23であった。pHは、pHメータ(佐藤商事社製のPHレコーダーSDカード記録計 型番PH−SD)を用いて測定した。当該小便検体Aのうち100gをガセット形の閉鎖系のアルミ蒸着袋に入れた。その後、60分放置させた後、I字コネクターにシリコンチューブを入れた先から検知管(アンモニア用ガス検知管(北川式)(光明理化学工業(株)社製))を入れた。検知管を入れて1時間後のアンモニア濃度を測定したところ190ppmであった。

(実施例5) 実施例1で作製した排泄物処理剤6gを入れ、小便検体Aのうち300gをアルミ蒸着袋に入れた以外は、比較例13と同様に、消臭試験を行った。結果、1時間後のアンモニア濃度は検出限界以下であり、24時間後のアンモニア濃度は検出限界以下であり、pHは、4.61であった。

(実施例6) 排泄物処理剤6gを排泄物処理剤4gにした以外は、実施例5と同様に消臭試験を行った。結果、1時間後のアンモニア濃度は0.1ppmであり、24時間後のアンモニア濃度は0.1ppmであり、pHは、5.53であった。

(実施例7) 排泄物処理剤6gを排泄物処理剤3gにした以外は、実施例5と同様に消臭試験を行った。結果、1時間後のアンモニア濃度は4.0ppmであり、24時間後のアンモニア濃度は15.0ppmであり、pHは、6.48であった。

(比較例14〜22) 排泄物処理剤を比較例1〜9の処理剤とする以外は、実施例5と同様に消臭試験を行う。

<結着性試験> 参考実験として、試験管の中に表5に示される組成の成分を入れ、水(0.3ml)を霧吹きでかけて、2週間放置した。放置後の試験管を下に傾け、成分が滑り落ちるかどうかの実験を行った。結果を表5に示す。

○:成分が殆ど落ちず、試験管に付着している、 ×:成分が試験管に付着せず、または殆ど付着せず、そのため成分が下に落ちた。

10 ウロストミー用パウチ、 11 パウチ、 12 フランジ、 13 排出口、 14 封止部材、 20 導尿バッグ、 21 バッグ、 22 開口部、 23 チューブ、 24 排出口、 25 封鎖部材。

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