ガス分離方法

阅读:571发布:2024-01-19

专利汇可以提供ガス分離方法专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】原料ガスから特定のガス成分を分離して回収する際に、他の特定のガス成分の濃度を低減して回収することができるガス分離方法を提案する。 【解決手段】吸着剤への吸着 力 の最も高い第1ガス成分、および、該第1ガス成分よりも吸着剤への吸着力が低い第2ガス成分、を含む2種類以上のガス成分を含む混合ガスである原料ガスを、上記吸着剤が充填された吸着塔に導入する吸着工程と、上記吸着剤に吸着させたガス成分を脱着させ吸着塔より排気する脱着工程からなる圧力スイング吸着法によって分離する方法であって、吸着工程と脱着工程との間に、第2ガス成分の分圧が、脱着ガスにおける第2成分の分圧よりも低いガスを第1洗浄ガスとして吸着塔へ導入する第1洗浄工程を備えることを特徴とする。 【選択図】図2,下面是ガス分離方法专利的具体信息内容。

吸着剤への吸着の最も高い第1ガス成分、および、該第1ガス成分よりも吸着剤への吸着力が低い第2ガス成分、を含む2種類以上のガス成分を含む混合ガスである原料ガスを、前記吸着剤が充填された吸着塔に導入する吸着工程と、前記吸着剤に吸着させたガス成分を脱着させ吸着塔より排気する脱着工程からなる圧力スイング吸着法によって分離する方法であって、 前記吸着工程と前記脱着工程との間に、前記第2ガス成分の分圧が、前記脱着ガスにおける第2成分の分圧よりも低いガスを第1洗浄ガスとして前記吸着塔へ導入する第1洗浄工程を備えることを特徴とするガス分離方法。前記第1ガス成分が二酸化炭素であり、前記第2ガス成分が一酸化炭素である、請求項1に記載のガス分離方法。前記原料ガスは高炉ガスである、請求項2に記載のガス分離方法。前記第1洗浄ガスは窒素ガスである、請求項2または3に記載のガス分離方法。前記吸着剤はゼオライトである、請求項2〜4のいずれか一項に記載のガス分離方法。前記第1洗浄工程と前記脱着工程との間に、前記脱着工程において排気された脱着ガスの一部を第2洗浄ガスとして前記吸着塔に導入する第2洗浄工程をさらに備える、請求項2〜5のいずれか一項に記載のガス分離方法。

说明书全文

本発明は、ガス分離方法に関する。

製鉄所においては、コークス炉、高炉、転炉等の設備から副生ガスと呼ばれるガスが発生する。この副生ガスには、素(以下、「H2」とも言う。)、一酸化炭素(以下、「CO」とも言う。)、メタン(以下、「CH4」とも言う。)といった燃料として利用可能な成分のほかに、窒素(以下、「N2」とも言う。)、二酸化炭素(以下、「CO2」とも言う。)が含有されている。特に、高炉炉頂から排出される高炉ガスは、体積では製鉄所から排出される副生ガスの8割を占めるとともに、製鉄所から排出されるCO2の約4割がここに含まれている。

最近のCO2排出削減の要請から、CO2を分離回収する技術の開発が多方面で行われており、化学吸収法を筆頭として様々な手法が提案されている。その中でも圧スイング吸着法(以下、「PSA法」とも言う。)は、分離回収に要する動力が比較的小さいこと、化学反応を利用した方法と異なり常温での運転が可能な場合が多いこと、時間当たりで数千Nm3程度の比較的大規模なガス処理も可能であることから、有用な技術の一つである(例えば、特許文献1参照)。

PSA法は、活性炭やゼオライトといった、上記のガス成分に対してそれぞれ異なる吸着性能を有する材料(吸着剤)を充填した吸着塔に、原料ガスを導入することにより、吸着剤に比較的吸着しやすいガス成分(通常複数のガス種である)と、比較的吸着しづらいガス成分(これも通常複数のガス種である)とを分離する方法である。通常は、原料ガスの導入を所定時間行うことによって、原料ガス中の吸着しやすいガス成分を吸着剤に吸着させ(以下、「吸着工程」と言う。)、その後に、上記のガス導入時よりも吸着塔内を減圧することによって吸着したガス成分を脱着させて回収するとともに、吸着剤のガス吸着性能の再生を行うこと(以下、「脱着工程」と言う。)により、ガスの分離操作を繰り返すことが可能となる。

ここで、分離したい原料ガスに含まれるガス成分の吸着剤への吸着性能にあまり差がない場合、例えば同じガス分圧での吸着量が数十倍程度の差しかない場合には、分離されたガスも、先述のように複数種のガス成分を含む混合ガスであることが多い。このため、高炉ガスを活性炭やゼオライトを用いてガス成分毎に分離させると、CO2を主成分として、COやN2も多少含んだガスと、それ以外のガスに分離される。

そのため、従来は吸着工程と脱着工程の間に、脱着工程で得られたガスの一部を吸着塔に導入して、吸着剤に吸着したCOやN2を脱着させることによって、これらの成分を減少させる工程(以下、「洗浄工程」と言う。)を行う。しかしながら、洗浄工程を行っても微量のCOやN2は残存するとともに、洗浄工程で使用されるガスは脱着工程で脱着するガスを使用するため、当然ながら最終的に得られるガスの量は減少してしまう。

先述したように、COやH2は燃料として利用されるが、これらがCO2とともに分離されてしまうと、このような微量の燃料成分および多量の不燃性成分を含むガスは、燃料として使用することができない。そのため、こうしたガスは、可燃性のガスを添加して燃焼処理して排出することになり、製鉄所としてはエネルギーの損失となる。また、損失分の燃料を外部より購入しなくてはならず、この燃料が化石燃料の場合には、CO2排出削減の効果を減じることになる。また、分離回収したCO2ガスは、液化して貯留することが想定されているが、毒性を有するCOを含有した状態では、その取扱いには注意を要する。

特許第5069087号公報

このように、PSA法により高炉ガスからCO2ガスを分離して回収するに際し、分離されたガスに含まれるCOの濃度を低減することが望まれている。そこで、本発明の目的は、原料ガスから特定のガス成分を分離して回収する際に、他の特定のガス成分の濃度を低減して回収することができるガス分離方法を提案することにある。

上記課題を解決する本発明の要旨構成は以下の通りである。すなわち、 (1)吸着剤への吸着力の最も高い第1ガス成分、および、該第1ガス成分よりも吸着剤への吸着力が低い第2ガス成分、を含む2種類以上のガス成分を含む混合ガスである原料ガスを、前記吸着剤が充填された吸着塔に導入する吸着工程と、前記吸着剤に吸着させたガス成分を脱着させ吸着塔より排気する脱着工程からなる圧力スイング吸着法によって分離する方法であって、 前記吸着工程と前記脱着工程との間に、前記第2ガス成分の分圧が、前記脱着ガスにおける第2成分の分圧よりも低いガスを第1洗浄ガスとして前記吸着塔へ導入する第1洗浄工程を備えることを特徴とするガス分離方法。

(2)前記第1ガス成分が二酸化炭素であり、前記第2ガス成分が一酸化炭素である、前記(1)に記載のガス分離方法。

(3)前記第1洗浄ガスは窒素ガスである、前記(2)に記載のガス分離方法。

(4)前記原料ガスは高炉ガスである、前記(2)または(3)に記載のガス分離方法。

(5)前記吸着剤はゼオライトである、前記(2)〜(4)のいずれか一項に記載のガス分離方法。

(6)前記第1洗浄工程と前記脱着工程との間に、前記脱着工程において排気された脱着ガスの一部を第2洗浄ガスとして前記吸着塔に導入する第2洗浄工程をさらに備える、前記(2)〜(5)のいずれか一項に記載のガス分離方法。

本発明によれば、原料ガスから特定のガス成分を分離して回収する際に、他の特定のガス成分の濃度を低減して回収することができる。

従来のガス分離方法の一例を説明する模式図である。

本発明によるガス分離方法の一例を説明する模式図である。

本発明において使用可能なガス分離装置の一例を示す図である。

ガス分離装置における吸着塔の運転工程を示す図である。

以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本発明によるガス分離方法は、吸着剤への吸着力の最も高い第1ガス成分、および、該第1ガス成分よりも吸着剤への吸着力が低い第2ガス成分、を含む2種類以上のガス成分を含む混合ガスである原料ガスを、上記吸着剤が充填された吸着塔に導入する吸着工程と、上記吸着剤に吸着させたガス成分を脱着させ吸着塔より排気する脱着工程からなる圧力スイング吸着法によって分離する方法である。ここで、上記吸着工程と上記脱着工程との間に、第2ガス成分の分圧が、脱着ガス中の第2成分の分圧よりも低いガスを第1洗浄ガスとして吸着塔へ導入する第1洗浄工程を備えることを特徴とする。

先述したように、複数のガス成分を含む原料ガスから、特定のガス成分(第1ガス成分)を分離して回収するガス分離方法として、「吸着工程」、「洗浄工程」、「脱着工程」の3工程からなる方法を挙げることができる。図1は、従来のガス分離工程の一例を説明する模式図を示している。以下、この図を用いて、高炉ガスからCO2ガスを分離して回収する方法について説明する。

まず、図1(a)に示すように、ゼオライト等の吸着剤が充填された吸着塔に高炉ガスを導入し、高炉ガスに含まれるガス成分を吸着剤に吸着させる(吸着工程)。吸着されなかったガス成分は、オフガスとして吸着塔から排気される。高炉ガスは、主にCO2、CO、N2をガス成分として含み、吸着剤に吸着するガス成分の割合は、各ガス成分と吸着剤への吸着の強さ、および、成分原料ガスにおける各ガス成分の分圧に依存する。吸着剤としてゼオライトを使用する場合、吸着剤への吸着力の強さは、CO2が最も高く、次いでCO、N2の順となる。なお、図1において、四(□)はCO2、三角(△)はCO、丸(○)はN2をそれぞれ示している。

次に、図1(b)に示すように、次工程である脱着工程において排気された、CO2の濃度が高い脱着ガスの一部を、洗浄ガスとして吸着塔に導入する(洗浄工程)。すると、吸着剤に吸着していたガス成分のうち、洗浄ガスにおける分圧の低いCO(△)およびN2(○)の一部がCO2(□)によって置換され、吸着剤に吸着するCO2(□)の割合が高められる。置換されて吸着剤から脱着したCO(△)およびN2(○)は、オフガスとして吸着塔から排気される。

最後に、図1(c)に示すように、真空ポンプ等の排気手段により、吸着塔内の圧力を低減して、吸着剤に吸着したガス成分を脱着させ、得られた脱着ガスを吸着塔から排気する。そして、排気した脱着ガスの一部は、上述のように洗浄工程にある吸着塔に導入され、残りのガスは回収ガスとして回収される。こうして、高炉ガスから高濃度のCO2ガスを分離して回収することができる。

また、吸着塔を3本とし、それぞれの吸着塔で上記吸着工程、洗浄工程および脱着工程を繰り返し行うとともに、3本の吸着塔間で行う工程をずらすことにより、高炉ガスからCO2ガスを連続的に分離して回収することができる。

上述のように、従来のガス分離方法においては、脱着工程において排気された脱着ガスの一部を、洗浄工程にある吸着塔に洗浄ガスとして導入している。しかし、最終的に得られる脱着ガスには、高炉ガスに比べれば濃度は低いものの、燃料成分であるCOが含まれている。このCOは燃料としては使用されないため、エネルギーの損失に繋がるとともに、分離回収したCO2ガスを液化して貯留する場合には、その危険性から取り扱いに注意を要する。

本発明者らは、従来のガス分離方法のように、洗浄工程にある吸着塔に脱着ガスの一部を導入する限り、脱着ガスに含まれるCOの濃度をこれ以上低減することは困難であるとの結論に至った。そこで、本発明者らは、従来のガス分離方法よりも、脱着ガスに含まれるCOの濃度を低減する方途について鋭意検討した結果、洗浄工程を二段階とし(工程として「第1洗浄工程」、「第2洗浄工程」、導入するガスとして「第1洗浄ガス」、「第2洗浄ガス」と表記)、吸着工程と脱着工程との間に、脱着ガスにおけるCOの分圧よりもCOの分圧が低いガス(第1洗浄ガス)を吸着塔に導入する洗浄工程(第1洗浄工程)を行うことに想到したのである。

図2は、本発明によるガス分離方法の一例を説明する模式図である。まず、図2(a)に示すように、従来のガス分離方法と同様に、ゼオライト等の吸着剤が充填された吸着塔に高炉ガスを導入し、高炉ガスに含まれるガス成分を吸着剤に吸着させる(吸着工程)。

次に、図2(b)に示すように、N2ガス(例えば、99.9体積%)を吸着塔に導入する(第1洗浄工程、N2ガス洗浄工程)。すると、吸着剤に吸着したガス成分のうち、CO(△)がN2(○)により置換されて吸着剤から脱着することが分かった。

上記置換の原理は以下の通りである。すなわち、吸着剤に吸着するガス成分の割合は、吸着剤への吸着力の強さだけではなく、吸着塔に導入されるガスに含まれるガス成分の分圧によって決定される。上記の第1洗浄ガスであるN2ガスに含まれるCOの分圧は、従来のガス分離方法において得られる脱着ガスに含まれるCOの分圧よりも低く、実質的にゼロである。

そのため、吸着塔にN2ガスを導入すると、吸着剤への吸着力がN2よりも高いCO(△)であっても、ゼオライトへの吸着力がより低いN2(○)によって、いずれは置換されて吸着剤から脱着し、脱着したCO(△)は吸着塔から排出される。なお、N2ガスの導入を続けると、最終的には、ゼオライトへの吸着力が最も高いCO2(□)も、N2(○)により置換されて脱着される。よって、N2ガスを、適切な時間導入することにより、CO(△)のみをN2(○)により置換して脱着させることができる。

こうして、吸着工程において吸着剤に吸着したCO(△)をN2(○)で置換した後、図2(c)に示すように、従来のガス分離方法と同様の洗浄工程(第2洗浄工程、脱着ガス洗浄工程)を行う。これにより、第1洗浄工程(N2ガス洗浄工程)において吸着剤に吸着したN2(○)をCO2(□)によって置換して、吸着剤に吸着するCO2(□)の割合を高めることができる。

最後に、図2(d)に示すように、従来のガス分離方法と同様の脱着工程を行い、高濃度のCO2ガスである脱着ガスを排気して回収することができる。このように、本発明によるガス分離方法によれば、脱着ガスに含まれるCOの濃度を低減することができる。

図3は、本発明によるガス分離方法において使用できるガス分離装置の一例を示している。この図に示したガス分離装置は、3本の吸着塔191〜193と、高炉ガスを吸着塔191〜193に導入するブロア等の送風手段120と、吸着塔191〜193から脱着ガスを排気する真空ポンプ等の排気手段210とを備える。

吸着塔191〜193には、高炉ガスを供給する高炉ガス母管111が、送風手段120、ガスの前処理手段を有する装置130、流量調節弁141、自動弁151、161、171を介して、N2ガスを供給するN2ガス配管112が、流量調節弁142、自動弁152、162、172を介して、脱着ガスの一部を、排気装置210、自動弁181より供給する管が自動弁153、163、173を介して、それぞれ接続されている。

また、吸着塔191〜193には、排気手段210に接続する管が自動弁154、164、174を介して、高炉ガスを吸着塔191〜193に供給した際に吸着剤に吸着しなかったオフガスを排気するための管が自動弁156、166、176を介して、N2ガスおよび脱着ガスの一部が吸着塔191〜193に供給された際に吸着剤から脱着したオフガスを排気するための管が自動弁155、165、175を介して、それぞれ接続されている。これらの自動弁151〜176は、例えば図4に例示する吸着塔の運転工程を実現するよう、運転中の時間に応じて弁の開閉が自動で制御される。

以下、高炉ガスからCO2ガスを分離して回収する場合を例として、上記ガス分離装置の動作について説明する。まず、製鉄所内における高炉ガス母管111から枝管で引き込まれた高炉ガスを、送風手段120により加圧する。ここで、圧力としては大気圧以上であればよいが、後述する前処理手段130、吸着塔191〜193の吸着剤充填層の圧力損失を考慮して、150kPa(1.5気圧)程度まで加圧して通気するのが望ましい。加圧を150kPa(1.5気圧)を超えた値にすると、加圧動力が大きくなるため、好ましくない。

次に、前処理手段130により、高炉ガスの除塵や除湿を行う。吸着塔191〜193に充填する吸着剤としてゼオライトを使用する場合には、除湿後の高炉ガスの露点は0℃を超えないことが好ましい。これにより、ゼオライトの性能の劣化を防止することができる。吸着剤として、活性炭等の水分の影響をあまり受けないものを使用する場合には、それぞれの吸着剤に応じて適切に除湿すればよい。

続いて、上述のように除湿した高炉ガスを、流量調節弁141により流量を適宜調整して、吸着塔191〜193に導入する(吸着工程)。吸着塔191〜193に原料ガスである高炉ガスを導入すると、吸着塔191〜193内の圧力は、減圧状態から背圧弁200で設定された圧力に達するまで上昇する。

吸着塔191〜193内の圧力が背圧弁200で設定された圧力に達すると、吸着剤に吸着しなかったガス成分は、オフガスとして吸着塔191〜193から排気され、吸着塔191〜193内の圧力はほぼ一定に保たれる。排出されたオフガスは、自動弁156、166、176、背圧弁200を介して、オフガスタンク222に収容される。

背圧弁200の設定圧は、吸着剤の特性や高炉ガスの組成等に応じて適宜設定できるが、常圧〜150kPa程度が好ましい。設定圧が150kPaを超えると、送風手段120として比較的高価な圧縮機等を用いる必要があるため、コスト上好ましくない。

また、流量調整弁141により調整される高炉ガスの流量は、吸着剤の特性および高炉ガスの組成等に応じて適宜設定する。一般的な傾向として、流量が少なすぎると分離回収されるCO2量が少なくなり、流量が多すぎると吸着剤に吸着せずにオフガスに混合して排気されるCO2量が増えるため、好ましくない。目安としては、高炉ガスを流通した際に、高炉ガスに含まれるCO2が吸着剤に十分に吸着せずにオフガスに混入することによって、オフガス中のCO2濃度が増加する直前に流通を停止して次工程に移るように、自動弁の開閉時間を設定するのが好ましい。

次に、N2ガス配管112からN2ガスを吸着塔に導入する(第1洗浄工程、N2ガス洗浄工程)。N2ガスの流量は、流量調整弁142により調整し、自動弁152、162、172を介して吸着塔191〜193に導入される。N2ガスの流通によって吸着剤から脱着されたオフガスは、自動弁155、165、175を介して吸着塔191〜193から排出される。

上記N2ガスの流量は、吸着剤の特性や後述する脱着ガスに含まれるCO濃度等によって適宜調整する。一例としては、高炉ガス流量の0.1〜2.0倍程度が望ましい。0.1倍未満の場合、N2ガス流通によって吸着剤から追い出されるCOの量が少なすぎ、2.0倍を超える場合、吸着剤に吸着するCOの量が少なすぎて効果は小さい。なお、ここで使用されるN2ガスとしては、例えば、製鉄所内にある空気分離設備(深冷分離設備)で副生するN2の利用が可能である。

続いて、後述する脱着工程において得られた脱着ガスの一部を、自動弁153、163、173を介して吸着塔191〜193に導入する(第2洗浄工程、脱着ガス洗浄工程)。脱着ガスの導入によって吸着剤から脱着されたオフガスは、自動弁155、165、175を介して吸着塔191〜193から排出される。

吸着塔への脱着ガスの導入は、真空ポンプ等の排気手段210を使用し、後述する脱着工程にある吸着塔を減圧することにより脱着される脱着ガスを、排気手段210の吐出側にある自動弁181を介して行われる。その際、自動弁182は閉の状態である。脱着ガスの流量は、自動弁181が開となる時間で制御される。この時間は、脱着ガスに含まれるCO2の濃度によって調整し、自動弁181が開状態の時間が長いほどCO2濃度は上昇し、短いほどCO2濃度は低下する。

次いで、吸着塔191〜193内を排気手段210によって、自動弁154、164、174を介して吸着塔内を減圧し、吸着剤に吸着していたガス成分を脱着させ、得られた脱着ガスを排気する(脱着工程)。脱着ガスは、真空ポンプ210の吐出側の自動弁181および182によって流路が分けられ、181が開(182が閉)の場合には、上述した脱着ガスによる洗浄工程にある吸着塔に送られる。また、182が開(181が閉)の場合には脱着したガスは、脱着ガスタンク221に集められて、液化設備230等に送られる。

なお、吸着工程にある吸着塔から排出されたオフガスは、自動弁156、166、176および背圧弁200を介して、放圧時およびN2ガス洗浄工程あるいは脱着ガス洗浄工程にある吸着塔から排出されるガスは、自動弁155、165、175を介して、それぞれオフガスタンク222に集められ、高炉ガス母管111に戻される。

こうして、高炉ガスからCO2を分離して回収する際に、COの濃度を低減して回収することができる。

なお、上記説明においては、第1洗浄工程(N2ガス洗浄工程)では、洗浄ガス(第1洗浄ガス)として、N2ガスを使用しているが、従来のガス分離方法において得られる脱着ガスにおけるCOの分圧よりもCOの分圧が低い、任意のガスを用いることにより、従来のガス分離方法に比べて、脱着ガス(回収ガス)に含まれるCOの濃度を低減できることは明らかである。

例えば、第1洗浄ガスとして、実質的にCO2からなるCO2ガスを導入することにより、上記効果を得ることができる。しかし、CO2は分離して回収する対象のガスであることから、CO2ガスよりも、製鉄所に豊富に存在するN2ガスを第1洗浄ガスとして使用することが好ましい。製鉄所では、例えば空気分離設備(深冷分離設備)において副生ガスとしてN2ガスが生成されており、99.9体積%以上の高純度のN2ガスを得ることができ、これを好適に使用することができる。

以上、高炉ガスからCO2ガスを分離する場合を例に、本発明によるガス分離方法について説明したが、本発明の特徴は、脱着ガスにおけるCOの分圧よりもCOの分圧が低い第1洗浄ガスを吸着塔に導入する第1洗浄工程を行うことにある。よって、その他の構成は特に限定されず、従来公知の構成を適切に行うことができる。

例えば、吸着塔に充填する吸着剤としては、ゼオライトやシリカゲル活性アルミナ、活性炭等の従来公知のものを適切に使用することができる。中でも、CO2の吸着力が高いことから、ゼオライトを用いることが好ましい。

また、上述の方法においては、吸着工程と脱着工程との間に、従来のガス分離方法と同様に洗浄工程(第2洗浄工程、脱着ガス洗浄工程)を行っているが、この第2洗浄工程は必ずしも必須ではなく、必要に応じて省略することができる。ただし、回収するCO2ガスの濃度を高める点では、第2洗浄工程を備えることが好ましい。

さらに、本発明は、高炉ガスからのCO2の分離に限定されず、原料ガスから所定のガス成分を分離する際に、他の特定のガス成分の濃度を低減して分離回収する場合に適用できることは明らかである。よって、本発明は、原料ガスの種類や、分離回収対象のガス成分は限定されない。

以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は実施例に何ら限定されない。

(発明例) 図3のガス分離装置を模した、3本の吸着塔を備える小型の実験装置を用い、高炉ガスを模した模擬ガスからCO2ガスを分離して回収した。上記模擬ガスの組成は、H2:4.5%、N2:42.5体積%、CO:21.5体積%、CO2:31.5体積%とした。また、吸着剤としては、NaX型ゼオライト(東ソー(株)製、商品名:ゼオラム)を使用し、各吸着塔に100gずつ充填した。

CO2ガスの分離は、図4に示した運転工程に従って行った。具体的には、実験装置全体の工程時間を300secとし、各工程は吸着時間を100sec、放圧時間を15sec、N2ガス洗浄時間を15sec、脱着ガス洗浄時間を20sec、待機時間を80sec、脱着時間を70secとした。

吸着工程では、流量が3.35NL/minとなるように制御して、模擬ガスを吸着塔に導入した。また、背圧弁により、吸着工程の吸着塔内の圧力が151kPaになるよう調整した。

また、第1洗浄工程(N2ガス洗浄工程)では、流量が6.25NL/minとなるように制御してN2ガスを吸着塔に導入した。さらに、脱着工程では、真空ポンプの到達圧は10kPaになるよう、真空ポンプの入側に設置したニードルバルブの開度で調整した。

(比較例) 発明例と同様に、模擬ガスからCO2ガスを分離して回収した。ただし、第1洗浄工程(N2ガス洗浄工程)を行わなかった。その他の条件は発明例と全て同じである。

<脱着ガスおよびオフガスの成分組成の評価> 発明例について、脱着ガスの組成を調べたところ、CO2:91.2体積%、CO:22ppm、N2:8.8%であった。また、オフガスの組成はCO2:10.4体積%、CO:20.4体積%、N2:64.9体積%、H2:4.3体積%であった。また、第1洗浄工程(N2ガス洗浄工程)におけるオフガスの組成を調べたところ、CO2:10.4体積%、CO:20.4体積%、N2:64.9体積%、H2:4.3体積%であった。この第1洗浄工程でのCOの回収率はほぼ100%であり、原料ガス中のCOのロスは、ほぼ無視できるレベルであった。

これに対して、比較例については、脱着ガスの組成は、CO2:92.3体積%、CO:43300ppm、N2:3.3%であった。また、第1洗浄工程(N2ガス洗浄工程)におけるオフガスの組成は、CO2:7.3体積%、CO:28.3体積%、N2:58.1体積%、H2:6.3体積%であった。第1洗浄工程でのCOの回収率は94.3%であり、原料ガス中のCOの5.7%が、CO2を主成分とする脱着ガスに含まれており、ロスしていた。

本発明によれば、原料ガスから特定のガス成分を分離して回収する際に、他の特定のガス成分の濃度を低減して回収することができるため、製鉄業において有用である。

111 高炉ガス母管 112 N2ガス配管 120 送風手段 130 前処理手段 141、142 流量調節弁 151〜176,181,182 自動弁 191〜193 吸着塔 200 背圧弁 210 排気手段 221 脱着ガスタンク 222 オフガスタンク 230 液化設備

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