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プリント電気化学セル用の保護フィルムおよび電気化学セルをパッケージングする方法

阅读:789发布:2020-05-08

专利汇可以提供プリント電気化学セル用の保護フィルムおよび電気化学セルをパッケージングする方法专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且水 素透過性である、または移動性水素種の形成を促進する、水素もしくは酸素の捕捉もしくはゲッタリングを促進する、および/または水素もしくは酸素のH 2 Oへの変換を促進する触媒を含む保護フィルムを備える電気化学セルが開示されている。,下面是プリント電気化学セル用の保護フィルムおよび電気化学セルをパッケージングする方法专利的具体信息内容。

電気化学セルであって、 カソードと、 アノードと、 前記カソードおよび前記アノードと接触する電解質と、 前記カソードおよび前記アノードの一方と接触する第1集電体と、 前記カソードおよび前記アノードの他方と接触する第2集電体と、 限定的にH2ガスおよびO2ガスを透過させ、前記電気化学セルに直接設けられるまたは前記電気化学セルの周りに設けられる保護フィルムであって、前記電気化学セル内のH2ガスを前記電気化学セル外に出すことを可能とするように構成され、H2ガスのO2ガスに対する透過割合が10:1以上である保護フィルムと、 を備える電気化学セル。前記電気化学セルは多価イオン電気化学セルである、請求項1に記載の電気化学セル。前記電気化学セルの動作状態もしくは貯蔵状態において、またはそれに近い状態において、一日当たり10cc/m2超のH2ガス透過率を有する、請求項1に記載の電気化学セル。前記電気化学セルの動作状態もしくは貯蔵状態において、またはそれに近い状態において、一日当たり20cc/m2未満のO2ガス透過率を有する、請求項1に記載の電気化学セル。分をさらに有する、請求項1に記載の電気化学セル。前記電解質は、イオン性液体、金属塩、および/または水分を含む、請求項1に記載の電気化学セル。前記保護フィルムは、ゼオライト添加物を含む、請求項1に記載の電気化学セル。基板をさらに備え、前記カソードと、前記アノードと、前記電解質と、前記第1集電体および前記第2集電体とは、前記保護フィルムと前記基板との間に密閉される、請求項1に記載の電気化学セル。前記基板は、前記第1集電体および前記第2集電体の一方と接触する金属箔を含む、請求項8に記載の電気化学セル。前記基板は、その上に電気絶縁体と金属箔とを有し、前記金属箔が、前記第1集電体および前記第2集電体の一方に接触する、請求項8または9に記載の電気化学セル。電気化学セルであって、 カソードと、 アノードと、 前記カソードおよび前記アノードと接触する電解質と、 前記カソードおよび前記アノードの一方と接触する第1集電体と、 前記カソードおよび前記アノードの他方と接触する第2集電体と、 限定的にH2ガスおよびO2ガスを透過させ、前記電気化学セルに直接設けられるまたは前記電気化学セルの周りに設けられる保護フィルムであって、(i)単原子または移動性水素種の形成または(ii)水素または酸素の捕捉またはゲッタリングを促進する第1添加物を含む保護フィルムと、 を備える電気化学セル。前記第1添加物は、水素または酸素の捕捉またはゲッタリングを促進する、請求項11に記載の電気化学セル。前記第1添加物は、被酸化性金属膜、被酸化性金属粒子、または水素が可溶な金属または金属酸化物の膜または粒子を含む、請求項11に記載の電気化学セル。前記保護フィルムは、一日当たり10cc/m2未満の酸素透過率を有する、請求項11に記載の電気化学セル。前記アノードは、(i)単原子または移動性水素種の形成または(ii)水素または酸素の捕捉またはゲッタリングを促進する第2添加物を含む、請求項11に記載の電気化学セル。前記保護フィルムはパッケージング層である、請求項11に記載の電気化学セル。基板をさらに備え、前記カソードと、前記アノードと、前記電解質と、前記第1集電体および前記第2集電体とは前記保護フィルムと前記基板との間に密閉される、請求項11に記載の電気化学セル。電気化学セルであって、 カソードと、 アノードと、 前記カソードおよび前記アノードと接触する電解質と、 前記カソードおよび前記アノードの一方と接触する第1集電体と、 前記カソードおよび前記アノードの他方と接触する第2集電体と、 限定的にH2ガスおよびO2ガスを透過させ、前記電気化学セルに直接設けられるまたは前記電気化学セルの周りに設けられる保護フィルムであって、水素からH2Oへの酸化または酸素からH2Oへの還元を促進する第1添加物を含む保護フィルムと、 を備える電気化学セル。前記第1添加物は、金属膜もしくは粒子である、または金属膜もしくは粒子を含む、請求項18に記載の電気化学セル。前記第1添加物は、一日当たりセルのパッケージング領域1m2当たり9×10−4モルH2以上の割合で水素を酸化するか、一日当たりセルのパッケージング領域1m2当たり4.5×10−4モルO2以上の割合で酸素を還元する、請求項18に記載の電気化学セル。

说明书全文

関連出願 本願は、参照により本書に組み込まれる、2017年4月10日出願の米国特許仮出願第62/483,887号の優先権を主張する。

本発明は概して、電気化学セルと、その保護フィルムの分野に関する。より具体的には、本発明の実施形態は、素透過性の保護フィルムを備え、移動性水素種の形成、または水素もしくは酸素の捕捉もしくはゲッタリングを促進する触媒を備え、および/または水素もしくは酸素のH2Oへの変換を促進する触媒を備える電気化学セルと、その製造方法に関する。

幅広い化学物質用の電池のパッケージングは、電池技術の重要な部分であり、電池の安全性、寿命、および性能に影響し得る。非水性化学物質を有する、高反応性リチウムイオンおよびリチウムポリマー電池の場合、パッケージングは、あらゆる気体および液体を効果的かつ完全に密封して、セルに出入りしないようすることを目的とする。O2、H2O蒸気、CO2およびN2のような大気中のガスが、電池材料(例えばLi)と反応し得る。これは、有害な副反応、性能劣化、さらには危険なガス発生(H2生成)につながる。リチウム塩および電解質溶媒等の電池材料が電池パッケージから漏洩すると、健康被害や火災が生じ得る。携帯電子機器用の「パウチ型セル」リチウムポリマー電池には、熱可塑性接着剤で封止された金属およびポリマーラミネートに基づく高バリアフィルムが使用されることが多い。一方、より大型のリチウムイオンセル(例えば18650セル)には、金属缶型パッケージングが使用されることが多い。

当項「背景技術」は、あくまで背景情報のみのために設けられている。この「背景技術」での記載は、「背景技術」に開示された主題が本開示の先行技術をなすと認めるものではなく、当項「背景技術」のいかなる記載も、当項「背景技術」を含む本明細書が本出願の先行技術をなすとの認定のために使用されるものではない。

ある態様では、本発明は、カソードと、アノードと、カソードおよびアノードの一方と接触する集電体と、カソードおよびアノードと接触する電解質と、電気化学セルに直接設けられるまたは電気化学セルの周りに設けられる保護フィルムと、を備える電気化学セルに関する。保護フィルムは、限定的にH2ガスおよびO2ガスを透過させ、セル内のH2ガスをセル外に出すことを可能とするように構成され、H2ガスのO2ガスに対する透過割合が10:1以上である。さらなる実施形態において、電気化学セルは、カソードおよびアノードの他方と接触する第2集電体をさらに備える。第1および第2集電体はそれぞれ独立して、同一の金属もしくは金属合金、または異なる金属もしくは金属合金を備えてもよい。電気化学セルは、多価イオン電気化学セルであってもよい。

あるいは、保護フィルムは、(i)単原子または移動性水素種の形成または(ii)水素または酸素の捕捉またはゲッタリングを促進する第1添加物を含む。別の例では、保護フィルムは、水素からH2Oへの酸化および/または酸素からH2Oへの還元を促進する第1添加物を含む。保護フィルムは、H2ガスのO2ガスに対する透過割合が15:1以上、100:1以上、または10:1より大きい任意の他の値であってもよい。

電気化学セルは、セルの動作状態もしくは貯蔵状態において、またはそれに近い状態において、一日当たり10cc/m2超、20cc/m2超、200cc/m2超、または10cc/m2より大きい任意の他の値のH2ガス透過率を有してもよい。これに代えて、または加えて、電気化学セルは、セルの動作状態もしくは貯蔵状態において、またはそれに近い状態において、一日当たり20cc/m2未満、10cc/m2未満、または20cc/m2より大きい任意の他の値のO2ガス透過率を有してもよい。

保護フィルムは、ポリイミド、ポリアミド、またはポリエチレンテレフタレート(PET)を含み、一部の実施形態では、コーティングをさらに備えてもよい。コーティングは、無機成分、高分子成分、または有機成分を含んでもよい。無機成分は、金属酸化物であってもよく、またはこれを含んでもよい。一部の例では、保護フィルムは、ゼオライト添加物を含む。上述およびその他の実施形態において、保護フィルムはパッケージング層であってもよい。

電気化学セルは水分をさらに含んでもよい。一部の実施形態では、保護フィルムが水分を含んでもよい。

電解質は、イオン性液体および/または金属塩を含んでもよい(水分をさらに含んでもよい)。一部の実施形態では、電解質は、電気化学セルの製造後に電気化学セルに入る水を吸収する。

電気化学セルは、基板をさらに備え、カソードと、アノードと、電解質と、第1および第2集電体とは、保護フィルムと基板との間に密閉されてもよい。一部の実施形態では、基板は、第1および第2集電体の一方と接触する金属箔を含んでもよい。金属箔は、カソードおよびアノードの内の対応するものに対する接点として機能してもよい。別のまたはさらなる実施形態において、基板は、プラスチック等の電気絶縁体を含んでもよい。例えば、電気化学セルは、基板上に金属箔を有し、金属箔は、第1および第2集電体の内の一方と接してもよい。これら実施形態のいずれかにおいて、金属箔はパターンを有してもよい。パターンは、カソードおよびアノードの内の対応するものに対する接点としてきのうする第1タブを含んでもよい。これら実施形態において、電気化学セルはさらに、金属箔に接しない第1および第2集電体の他方に電気的に接続された第2タブを備えてもよく、第2タブは、カソードおよびアノードの他方に対する接点として機能する。

(i)単原子または移動性水素種の形成または(ii)水素または酸素の捕捉またはゲッタリングを促進する第1添加物を含む保護フィルムにおける電気化学セルの実施形態では、第1添加物は水素または酸素の捕捉またはゲッタリングを促進してもよい。一部の例では、第1添加物は、被酸化性金属膜または被酸化性金属粒子を含んでもよい。例えば、第1添加物は、水素が可溶な金属および/または金属酸化物の膜または粒子であってもよく、または粒子を含んでもよい。第1添加物は金属を含み、第1添加物は、Pd、Pt、Ta、またはPd、Pt、および/もしくはTaの酸化物または合金を含んでもよい。

保護フィルムは、一日当たり10cc/m2未満、1cc/m2未満、または10cc/m2より小さい任意の他の値の酸素透過率を有してもよい。

一部の実施形態では、アノードは、(i)単原子または移動性水素種の形成または(ii)水素または酸素の捕捉またはゲッタリングを促進する第2添加物を含んでもよい。第2添加物は、第1添加物と同一であっても異なっていてもよい。

別のまたはさらなる実施形態において、電解質は、単原子または移動性水素種の形成を促進する第3添加物を含んでもよい。第3添加物は、第1添加物および/または第2添加物と同一であっても異なっていてもよい。

別のまたはさらなる実施形態において、集電体の一方は、単原子または移動性水素種の形成を促進する、または水素または酸素の捕捉またはゲッタリングを促進する第4添加物を含んでもよい。第4添加物は、第1添加物、第2添加物および/または第3添加物と同一であっても異なっていてもよい。

別のまたはさらなる実施形態において、電気化学セルは、単原子または移動性水素種の形成を促進する、または水素または酸素の捕捉またはゲッタリングを促進する第5添加物を含んでもよい、非導電層をさらに備えてもよい。第5添加物は、第1添加物、第2添加物、第3添加物および/または第4添加物と同一であっても異なっていてもよい。

別のまたはさらなる実施形態において、第1および第2集電体の内の少なくとも一方が、単原子または移動性水素種の形成を促進する、または水素または酸素の捕捉またはゲッタリングを促進する第6添加物を含んでもよい。第6添加物は、第1添加物、第2添加物、第3添加物、第4添加物および/または第5添加物と同一であっても異なっていてもよい。

水素からH2Oへの酸化または酸素からH2Oへの還元を促進する第1添加物を備える電気化学セルの実施形態において、第1添加物は、金属フィルムまたは粒子であるか、金属フィルムまたは粒子を含んでもよい(例えば本明細書記載のもの)。そのような実施形態では、アノードは、(i)水素からH2Oへの酸化、(ii)酸素からH2Oへの還元、または(iii)水素または酸素の捕捉またはゲッタリングを促進する(例えば、水素または酸素を補足またはゲッタリングする)第2添加物を含んでもよい。第2添加物は、第1添加物と同一であっても異なっていてもよい。

さらに、またはあるいは、第1集電体または第2集電体は、水素からH2Oへの酸化、酸素からH2Oへの還元、または水素または酸素の捕捉またはゲッタリングを促進する第3添加物を含んでもよい。第3添加物は、第1および/または第2添加物と同一であっても異なっていてもよい。

電気化学セルは、水素からH2Oへの酸化、酸素からH2Oへの還元、または水素または酸素の捕捉またはゲッタリングを促進する第4添加物を含んでもよい、非導電層をさらに備えてもよい。第4添加物は、第1、第2、および/または第3添加物と同一であっても異なっていてもよい。

一部の実施形態では、第1添加物は、一日当たりセルのパッケージング領域1m2当たり9×10−4モルH2以上の割合で水素を酸化してもよい。さらなる実施形態では、割合は、一日当たりセルのパッケージング領域1m2当たり9×10−3モルH2以上であってもよく、あるいは一日当たりセルのパッケージング領域1m2当たり9×10−4モルH2を超えるその他任意の値であってもよい。あるいは、第1添加物は、一日当たりセルのパッケージング領域1m2当たり4.5×10−4モルO2以上の割合で酸素を還元し得る。さらなる実施形態では、割合は、一日当たりセルのパッケージング領域1m2当たり4.5×10−3モルO2以上であってもよく、あるいは一日当たりセルのパッケージング領域1m2当たり4.5×10−4モルO2を超えるその他任意の値であってもよい。

ポリイミド保護フィルムを介した、各種ガスの透過率を示す表である。

厚さ100ミクロンのポリイミドフィルムの、水蒸気および酸素透過率を示す表である。

Mylar(登録商標)フィルムを介した各種ガスの透過率を示すグラフである。

各種材料でできた保護フィルムにおける各種ガスの透過率と品質を示す表である。

各種モノマーの融点および水捕捉特性を示す表である。

成型された、成型直後の、および二軸延伸された、ポリエチレンテレフタレートおよびポリアミドフィルムの酸素透過率を示す棒グラフである。

各種相対湿度における、各種高バリアポリマーフィルムの酸素透過率を示すグラフである。

XF616ポリイミドの酸素透過率を時間の経過とともに示すグラフである。

各種ポリマーフィルムの、水素透過率と、二酸化炭素透過率に対する水素透過率の割合を表す表である。

本発明の1つ以上の実施形態に係るパッケージング層に開口部を備えた電気化学セルの断面図を示す。

図10の電気化学セルのシートを上から見下ろした図である。

本発明の一実施形態に係る連続的なパッケージング層を備えた電気化学セルの断面図である。

図12の各セルに対して個別の連続的なパッケージング層を備える電気化学セルのシートを上から見下ろした図である。

本発明の一実施形態に係る、シート上の全セルに対して1つのパッケージング層を備え、シート上の各セルに2つの開口部を有する、電気化学セルのシートを上から見下ろした図である。

本発明の一実施形態に係る、シート上の全セルに対して1つのパッケージング層を備え、シート上の各セルに1つの開口部を有する、電気化学セルのシートを上から見下ろした図である。

本発明の複数の実施形態に係る、シート上の全セルに対して1つのパッケージング層を備え、シート上の各セルに1つの開口部を有する、電気化学セルの別のシートの断面図である。

本発明の複数の実施形態に係る、シート上の全セルに対して1つのパッケージング層を備え、シート上の各セルに1つの開口部を有する、電気化学セルの別のシートの上面図である。

本発明の一実施形態に係る、連続的なパッケージング層を備え、エアポケットを有さない、別の電気化学セルの断面図である。

添付の図面に例示されている本発明の各種実施形態を詳細に説明する。本発明は以下の実施形態に沿って説明されるが、この説明は本発明をこれらの実施形態に限定する意図はないことが理解されよう。逆に、本発明は、添付の特許請求の範囲に定義された本発明の要旨および範囲に含まれ得る変更、変形、均等物を網羅することが意図されている。さらに、以下の詳細な説明では、本発明が十分に理解されるように、特定の詳細が多数規定されている。しかし、本発明がこれらの特定の詳細によらずとも実施され得ることは当業者には自明であろう。別の例では、本発明の態様を不必要に不明瞭にしないように、公知の方法、手順、構成要素、および回路は、詳細には記載されていない。

本発明の実施形態の技術的提案は、以下の実施形態の図面を引用しながら十分かつ明確に説明される。この説明は、本発明をこれらの実施形態に限定することを意図していない。本発明の説明された実施形態に基づいて、当業者であれば想像を発揮せずとも別の実施形態に至ることができ、これら別の実施形態も本発明の法的保護の範囲にある。

さらに、互いに矛盾する特徴および/または処理を除き、本明細書に開示された全ての特徴、手法、または処理は、どのような方法でもかつどのような可能な組合せによっても組み合わせることができる。本明細書、特許請求の範囲、要約書、および図面に開示されたいかなる特徴も、別途記載のない限り、その他の均等の特徴、または同様の目標、目的、および/または機能を有する特徴で代用することができる。

米国特許第9,076,589号と、米国特許第9,276,292号と、IEEE会議録第103号4巻、535〜553ページに記載の多価亜鉛イオン電池等の電池は、大気ガスおよび残留水分への曝露に対する耐性が高い。一部の場合において、大気ガスおよび残留水分は、出発物質から発生するか、電池の製造中に導入され得る。これら種類の電池の用途の1つとして、薄型可撓性の用途が挙げられるため、パッケージング厚さの最小化も重要となり得る。厚さ1mm未満等の薄型電池の場合、パッケージングは全体の厚さに大きく影響する。このような場合、コストを下げ、さらに処理温度を最低限とするため、従来使用されているものよりも薄くかつバリア性の低い(例えば透過率が高い)バリアフィルムや、従来よりもバリア性の低い感圧または低温硬化接着剤を使用することが有利となり得る。

電気化学セルが動作時または貯蔵時に、副反応による水分乖離または電解質破壊等で水素を生じる場合、その水素がセル外へと透過可能であることも有利であり得る。そうでなければ、水素ガスがたまり、望ましくないセルのデラミネーション、気泡形成、内部加圧、またはパッケージ破裂につながり得る。より薄く、よりバリア性の低い電池パッケージングは、セル内にある程度の水分を流入可能とする場合がある。この場合、セルの使用時、充電時、または貯蔵時に水素が生成され続け得る。水素(例えば、H2ガス)が、セル外へと透過可能であることが有利となり得る。別の場合では、水分またはその他揮発性溶剤または物質が、(例えば、イオン伝導度を上げることによって)セルの性能を向上し得る。セル内にこれらの材料を封止し、一方で有害ガスが蓄積することが防止されるような速度で水素が逃げられるようにすることが望ましくあり得る。同時に、セル電位および容量の減少につながり得るような望ましくないO2または炭酸塩反応を制限するために、セル内へのO2およびCO2の流れを制限することが有利となり得る。

ポリマーフィルム内で、酸素バリアおよび水素バリア特性のバランスがとられてもよい。例えば、ガラス性または比較的結晶性のポリマーは、ゴム性のポリマーフィルムと比較して、比較的高いH2透過率を有しながら、比較的低いO2透過性を有し得る。ガラス性ポリマーの例としては、Kapton(商標)ポリイミド(K.Horie、T.Yamashita、Photosensitive Polyimides: Fundamentals and Applications(感光性ポリイミド:基礎と応用)、CRC Press [1995]、57ページ)やポリ塩化ビニルが挙げられる。

金属およびプラスチック金属積層体上に設けられた電池を封止するためにアクリル系接着剤付きポリイミドフィルムを用いるプリント亜鉛イオン電池のポリイミド薄膜パッケージングは、開回路電圧と容量の大きさと安定性を大きく改善することが示されている。この場合、亜鉛イオン電池には、金属酸化物カソード(例えばMnO2)、高いモル濃度金属塩またはイオン性液体組成物を備えるプリントポリマージェル電解質、プリント亜鉛アノード、さらに任意で電極と金属集電体または接触部の間のプリント炭素界面層を含む層状構造が用いられる。一部の場合において、電極および集電体層には移動性電解質種が含まれる(例えば米国特許第9,276,292号参照)。

いずれの場合も、電解質からの移動性イオン種は、電極、界面層、および集電体層へと即座に拡散し得る。パッケージングしていないと、製造されたセル開回路の電圧は1Vに向かい、時間の経過とともに1V未満に下がることが確認されている。製造したままのセルをすぐに封止すると、比較的低いバリア性のフィルム、例えば12.5ミクロンのポリイミドフィルムをポリアクリル酸感圧接着剤で片側にコーティングしたとしても、開回路電圧が1.4V以上へと急速に上昇し、長期間安定した。この上昇のメカニズムは、下層の亜鉛/電解質/金属酸化物カソードセルの上に設けられたアノード/集電体/空気構造中の、電解質種および残留水分または吸収水分に基づく、亜鉛アノードと、頂部集電体との間の、亜鉛空気副反応(酸素の供給)によるものと考えられる。亜鉛空気副反応の極性は下層の亜鉛/電解質/金属酸化物カソードセルの電位を相殺するものであってもよい。亜鉛空気反応によって、アノードの一部が消費され、アノードに下層のセルの性能を悪化させ得る誘電性の副産物が発生する場合がある。ポリイミドバリアフィルムの使用により酸素の流れを規制することによって、上部の亜鉛空気反応が抑制され、セルは亜鉛/電解質/金属酸化物カソード反応からの有効総電位を最大化できる。

ポリイミドは、水分に対してはバリア性が比較的低く、水素に対しては比較的高い透過率を有する。例えばDuPontのKapton(商標)HNポリイミドフィルムは、3,800cc/24時間−MPaの酸素透過率を有する。図8は、120分間で収集されたアクリル系接着剤パッケージングフィルムによって被膜されたポリイミド(XF616、Polyonicsから商業的に利用可能)の酸素透過率の測定データを示すグラフである。符号801は、算出された酸素透過率を示す。符号802は、酸素透過率を算出するために用いられた測定酸素レベルを示す。白色上層とアクリル系接着剤を備える厚さ12.5ミクロンのポリイミドフィルム(Polyonics XF616)に対するバリア特性は、室温で酸素透過率が20cc/m2、水蒸気透過率が一日当たり3g/m2であることを含む(図8参照)。ただし、所与のフィルムについて測定されたガスおよび水分のバリア特性は、測定技術や測定条件によって変動し得る(例えば、図1、図3を参照)。

相対的な特性を比較するには、一貫性があり比較を可能とする測定法を使用するのが有用な場合がある。図1は、Kapton(商標)ポリイミド保護フィルムを介した、各種ガスの透過率を示す表である。対象のガスには、二酸化炭素、酸素、水素、窒素、ヘリウム、及び水蒸気が含まれる。透過率の測定は、ASTM D−1434−82 (1988)に規定された試験状態の下で、23℃、相対湿度50%で計測された。図1に示すガス透過率データに基づき、1mmのポリイミド(例えばKapton(商標))ポリマー(複数種可)に対して室温付近において、酸素透過率に対する水素透過率の割合は約10倍であることが期待される。水素と酸素の透過率のこの大きな差異は、他のガラス性ポリマーについても一貫している。ポリイミド(Kapton(商標)HN)は、360℃から410℃の範囲のガラス転移温度を有している。水素データが利用可能でない場合には、このH2/O2透過率の割合を用いて、測定された酸素透過率データに基づいて水素透過率を推定してもよい。

図2は、三菱ガス化学株式会社製の、厚さ100ミクロンのポリイミドフィルムを介した、酸素および水蒸気透過率(それぞれOTR、WVTRとする)を示す表である。WVTRは、40℃、相対湿度90%で、MOCON PERMATRAN−W試験システムを使用して測定された。OTRは、23℃で100%O2雰囲気にて、MOCON OX−TRAN試験システムを使用して測定された。OTRから、一日当たり約1000cc/m2のH2透過率を推定可能である。

ポリマーフィルムの水素透過率は、二酸素またはCO2等のより大きな分子のガスよりも、比較的高くなり得る。図9は、各種ポリマーフィルムの、H2透過率(バーラー単位で測定)と、H2/CO2透過率の割合を示す表である。 ポリマーには、酢酸セルロース、エチルセルロース、エバールフィルム(ポリエチレンとポリビニルアルコールの共重合体)、ポリメタクリル酸ベンジル、ポリジメチルシロキサン、ポリエーテルイミド、ポリエチレン(低密度フィルム)、ポリイミド(Matrimid)、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンオキシド、ポリスチレン(MW 280 K)、ポリスチレン−コ−ブタジエン、ポリスルホン、ポリ酢酸ビニル、およびポリフッ化ビニリデン(Kynar)が含まれる。イミド系材料は、CO2に対するH2の割合が特に高い。この割合は、H2の分子径が、CO2に比べて比較的小さいためであり得る。

図3は、Mylar(登録商標)フィルム(ポリエチレンテレフタレート[PET])を介した、各種ガスの透過率の、温度に応じた変化を示すグラフである。線301は、ヘリウム透過率を示す。線302は、水素透過率を示す。線303は、硫化水素透過率を示す。線304は、酸素透過率を示す。線305は、窒素透過率を示す。H2/O2透過率の割合のさらなる例として、図3に示すデータは、Mylar(登録商標)フィルムが、水素/酸素透過率の割合が約15であることを示す。この割合は、図1に示す、ASTM D−1434−82(1988)に規定された試験状態の下で、温度23℃、相対湿度50%で、Kapton(商標)HNポリイミドフィルムに対して測定されたH2/O2透過率の割合である、約10に近い。

亜鉛ポリマー電池のパッケージングに利用されるポリイミド系フィルムの、室温での酸素透過率一日当たり20cc/m2と、水蒸気透過率一日当たり3g/m2は、米国特許第9,076,589号および9,276,292号に記載されているとおり、1ppm未満の気体酸素レベルを計測可能な酸素センサを備えた特注ガラス製品を使用して測定された。図4は、環境条件(21から24℃、相対湿度[RH]35から50%)での、経時的な代表的酸素透過率(OTR)プロファイルを示す表である。これは、累積酸素濃度を時間の経過とともに記録し、これをフィルムの既知の拡散面積と、ガラス製チャンバの既知の容積に基づいてOTRプロファイルに変換したものである。表の欄は、バリアフィルムの種類(高または低)、バリアフィルム形成に使用されたポリマー、酸素透過率(OTR)、水蒸気透過率(MVTR)、セルエネルギー容量(例えば基準との比較)、環境に容量が左右されるか、水素排出可能か、ガス生成時にセル膨張するかを含む。

実験誤差の範囲内で、OTR値は、フィルム製造業者により提供された期待値とほぼ一致する。上述の水素/酸素透過率の割合に基づいて、一日当たり200cc/m2の水素透過率が、米国特許第9,076,589号および9,276,292号に記載のポリイミド系フィルムに対して推定される。ただし、バリア透過率測定は、測定条件に左右されるため、本出願では、指針値として示される。本明細書に記載の値および/または仕様はおおよその精度のものとし、透過率値および/または対応するバリア仕様の範囲を示す。

理想に近いH2等のガスは、室温で、モル体積が1モル当たり約22.4リットルを有すると期待される。純粋なH2ガスについては、これは1グラム当たり約11,200ccに等しい。一日当たり200cc/m2(1atm下)の水素透過率は、一日当たり0.009molのH2/m2(1atm下)に略等しい。一日当たり20cc/m2(1atm下)の酸素透過率は、一日当たり0.0009molのO2/m2(1atm下)に略等しい。この割合は、一日当たり3g/m2の水蒸気透過率に対する、一日当たり0.17mol/m2の水蒸気透過率(WVTR)に匹敵する。

水素ガス発生は、電池のパッケージングに関して重要な要素となり得る。密閉されたセル内の余剰ガス生成に対する収容容量が限定され、その他大気ガス(例えば酸素)の濃度が限定される必要がある薄型電池の形態では特に重要となり得る。特に電池における、金属表面上の水素放出はよく知られた問題である。亜鉛アルカリ水性一次システムにおける、水素ガス発生抑制策としては、亜鉛アノード材料を、水素放出率を抑える金属と合金化することが挙げられる。最初は、これにはHgおよびPbのような添加物が含まれていた。安全性および環境問題のため、これら添加物は徐々に使用されなくなり、Bi、In、および/またはAl添加物に置き換えられた。水素は、水の解離から発生するか、またはセルの副反応からの分解生成物として生成され得る。非水系二次電池でも確認される、これら副反応における水素源の1つとして、貯蔵時または、リチウムイオン電池形成用の処理において生じ得る、電解質分解が挙げられる。水素ガス発生を防止するための対策も、亜鉛二次システム(例えば、米国特許仮出願第62/396,049号[代理人整理番号IE−002−PR])用に開発されている。

一部の場合において、典型的な鉛酸またはアルカリセルのような電気化学セルにおいて、水が有用な要素となる。水はまた、多くの非水系システムにおいて、イオン伝導度に寄与し得る。例えば、イオン性液体を含む非水系システムのイオン輸送特性は、水があることで向上または改善され得る。システム内の水が大量ではない、または主要素ではないとしても、セル内の出発材料またはパッケージング材料内に水が存在することで、セル内に水が存在し得る。水はまた、処理または貯蔵時に吸収され得る。例えば、ポリイミドフィルムは、RH50%、23℃で貯蔵されると、1.3%の水分を含有し得、RH98%、23℃で貯蔵されると、2.5%の水分を含有し得る。ポリアミドでは、含水量がより多くなり得る。貯蔵時および使用時に、水分はセルパッケージを連続的に透過し得、これによってセルの溶解度および水透過率が低かったとしても、水素が連続的に生成され得る。水の分解による水素が排出されないと、セル内に蓄積し、セル内の膨らみ、高圧、さらに膨張やデラミネーション、あるいはパッケージ破裂にもつながり得る。一部のパッケージングフィルムは、モル単位で水素よりも水の透過率が比較的高く、水素ガス生成を最小限に抑える対策がとられても、水素が閉じ込められる可能性が高くなり得る。このため、パッケージングフィルムおよび/または縁の接着剤に、十分な水素透過率を持たせて、水素の蓄積を防止することが有効となり得る。

また、一部の材料の場合、当該材料がH2から単原子Hへの分解を触媒する、あるいは分解触媒の近傍に設けられることで、水素透過率が大幅に向上し得ることが知られている。H2が分解されると、単原子水素は極めて小さいため、金属に対しても急速に拡散し得る。例えば、水素分裂の触媒としては、パラジウムが知られている。

したがって、酸素に対してバリアとなりながら、水素をセルに自由に通す、ポリイミドまたはポリエーテルイミド系パッケージングフィルム等のフィルムの使用が有利となり得る。または、金属箔または金属薄膜を使用することも有利であり得る。これらは通常、酸素、CO2、さらに水素よりも大きいその他ガスに対して強いバリアとなりながら、高い水素透過率および/または水素分裂促進能力を持つ。

水素に対する酸素の割合が好適なパッケージング材料の例として、(1)無機および有機複合コーティングで被覆されたポリイミド、(2)水素および酸素透過率が、一日あたりそれぞれ200cc/m2および20cc/m2の、アクリル系感圧接着剤(例えば、図4の第1列参照)が挙げられる。これら材料は、貯蔵寿命を劇的に向上することが確認されている(例えば、開回路電圧および容量安定性データ/値による)。推定H2透過率が、一日当たり100から150cc/m2、O2透過率が一日当たり10cc/m2である金属化、延伸ポリプロピレンフィルムについて、同様の効果が確認された(例えば、図4の第2列参照)。このパッケージングフィルムの場合、試験セルにおいて、低水分/水蒸気透過率(MVTR)により、意図的な水分含有が生じた。低MVTRであることで、水分がセル内部に到達せず、セルの動作速度が低下したためである。この場合、水素蓄積は確認されなかった。

一方、高バリアパッケージングフィルムの場合、物理的な膨張およびセル安定性の低下を根拠として、水素蓄積が確認された。同様の接着剤を使用した、酸素透過率が一日当たり0.6cc/m2で、推定水素透過率(HTR)が一日当たり約6から9cc/m2のパッケージングフィルムについての結果(図4の第3列参照)は、MVTRが比較的低くても、セルの放電動作を補助するため内部に水分が十分にある状態では、大量の水素ガス発生となり得ることを示している。図4に示す結果から、一般的なパッケージングフィルムの仕様が導き出され得る。すなわち、当該フィルムはOTRが一日当たり20cc/m2未満、より好ましくは一日当たり10cc/m2未満で、HTRが一日当たり20cc/m2超、より好ましくは一日当たり200cc/m2超であってもよい。

「オープン」パッケージ電池(例えば、外部環境からセルへの水分透過、またはパッケージを通じたセルからの水素の通過が有利な電池)を対象としたポリマー系の例としては、上述し、図4に例示したように、ポリイミド、PET、およびポリプロピレンフィルムが挙げられる。対象となるポリマーフィルム別の種類の例としては、アミドポリマーが挙げられる。ナイロンおよび関連化合物を含むポリアミドは、著しく含水量が多く、水透過率が高く、そして良好なバリア特性を酸素に対して示し、さらに水素に対しても示すことが期待される。図5は、各種アミドポリマーの吸水能力および融点(またはガラス転移点)を示す。ポリアミドの吸水能力は、ポリイミドの吸水能力を超え得る。

図6は、成型された、成型直後の、および相対湿度0%で二軸延伸された、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリアミド(PA)フィルムの酸素透過率を示す棒グラフである。棒601−Aは、成型されたポリエチレンテレフタレートを示す。棒602−Aは、成型直後のポリエチレンテレフタレートを示す。棒603−Aは、二軸延伸されたポリエチレンテレフタレートを示す。棒601−Bは、成型されたポリアミドを示す。棒602−Bは、成型直後のポリアミドを示す。棒603−Bは、二軸延伸されたポリアミドを示す。

二軸延伸されたフィルムは、応力による結晶化処理により、結晶質である。ポリエチレンテレフタレートフィルムは、成型時には非晶質で、一方ポリアミドフィルムは、成型時に結晶質である。PAフィルムのOTR値は、ポリイミドに対して測定されたものと同様である。また、ポリアミドの水素透過率は、特にガラス転移温度未満において、PETまたはPIフィルムと同様の範囲となるものとする。すなわちHTRは、一日当たり200から375cc/m2の範囲となるが(例えば、二軸延伸ポリアミドの場合)、吸水性が高いために高水分透過率となり、セルにより利用可能な水分貯蔵部が実現され得る。

図7は、相対湿度0から100%の範囲内の各種高バリアポリマーの酸素透過率を示す線グラフである。線701はポリエチレンを示す。線702はポリプロピレンを示す。線703はポリエチレンテレフタレートを示す。線704はポリアミド(6)を示す。線705はポリアミド(6I/6T)を示す.線706はポリアミド(MXD6)を示す。線707は、ポリ塩化ビニリデンを示す。線708は、エチレン(44モル%)およびビニルアルコールの共重合を示す。線709は、エチレン(32モル%)およびビニルアルコールの共重合を示す。

また、水素の分解を向上し得る、Pt、Ta、またはPd等の材料からの、大表面積粒子を含めることも有利となり得る。分子水素よりも、単原子水素の方が金属またはポリマーフィルムを通じてより早く分散し得る。Pd等の一部の水素分裂促進金属は高価であり得るが、そのような金属を薄膜または少量で使用することでも望ましい効果が得られ得る。例えば、Pdの商品価格が1グラム当たり約20ドルとする。この価格によると、厚さ1ミクロンの薄膜の場合、単位面積当たりのパラジウム金属コストが2.4セント/cm2に等しく、100nmの薄膜の場合は0.24セント/cm2に等しく、10nmの薄膜の場合は0.024セント/cm2に等しい。

同じ1グラム当たり20ドルの価格では、Pdのナノ粒子であれば0.004セント/cm2のコストとなる。TaおよびTi等のより低価格のその他の金属も、水素の触媒となり、および/または高水素透過率を有し得る。Ionex Type Ag400ゼオライト等の非金属も、H2分裂を触媒し得る。これら材料をセルパッケージ内に含める、またはその一部とすることは、水素生成、および/または透過の制御に有効であり得る。一部の場合において、これら材料を含めることが、水分の生成または再生に繋がり得る。金属または非金属により分裂された水素はさらに、水素と酸素間の反応(例えば、水素分裂種または材料により触媒され得る)からの水生成にも繋がり得る。

加熱されたPtワイヤまたはPtスポンジ等の触媒を使用して、水性電解質を有する電池内に水を生成するための水素と酸素の反応が知られている(Edison、T.A.、米国特許第1,016,874号)。薄型フィルム電池においては、主に非水系電解質を有するものであっても、このように水が生成されることは、電気化学セルにおいて高(またはある最小)含水量の維持が望ましい場合(例えば、電解質のイオン伝導要素として)、三重の利点があり得る。酸素濃度を下げて、水素蓄積を避けることも有効である。セル内の所望の水分が触媒で水素と酸素に分解された場合、水素分裂および水生成触媒が、その有害となり得る水素に酸素(同じく有害となり得る)を反応させて、水分に戻す。

図4のデータと、OTRスケーリングされたHTRの概算を参照して上述したように、水素を除去して水を生成する水素から水への反応速度用に、近い仕様を開発してもよい。例えば、この反応速度は、十分な薄型電池性能を示すような、水素透過パッケージングフィルムを通過する水素の速度と同等であり得る(例えば、電池電極領域における水素捕捉[およびH2O生成速度]が一日当たり約100から150ccのH2/m2、好ましくは一日当たり200から300ccのH2/m2を超える)。この手法は、比較的高いまたは低いWVTRを有することで、それ自体で水がセル内に入ることを防ぎ、セル内に生成された水素を閉じ込めるようなパッケージングフィルムの使用を可能にするものであり得る。したがって、水分を再生して、セル内の水素による加圧を防止することは有利である。

さらに、セル内の水素の酸化を、より透過性の高いパッケージングフィルムと共に利用してもよい。ポリイミドおよびPET等の本明細書記載の一部のポリマーは通常、酸素透過率が水素透過率よりも低い。しかし、バリアパッケージからセル内への高濃度勾配によって酸素の拡散が多くなると、外部環境の高酸素濃度(例えば20.8%)によりセル内に相当量の酸素が存在し得る。この酸素は、電極材料または導電体の酸化により、セル内で有害となり得る。この酸素を、水素および/または水分により捕捉して除去することがセルにとって有利となり得る。この捕捉は、セル性能に良い影響を及ぼし得る。

図4に示すバリアパッケージングフィルム仕様(OTRが一日当たり20cc/m2未満、より好ましくは一日当たり10cc/m2未満、HTRが一日当たり20cc/m2超、より好ましくは一日当たり200cc/m2超)は、H2酸化触媒添加物のないセルに基づいたものである。セル内の全ての水素が侵入した水の分裂によるものと仮定して、H2酸化速度が、少なくとも一日当たりセルパッケージング領域の1m2当たり9×10−4モルH2(一日当たりセルパッケージング領域の1m2当たり4.5×10−4モルO2)となる、より好ましくは少なくとも一日当たりセルパッケージング領域の1m2当たり9×10−3モルH2(一日当たりセルパッケージング領域の1m2当たり4.5×10−3モルO2)となるH2酸化触媒の添加により、従来使用されているものよりも大幅に高い水および酸素バリア特性を有するパッケージングフィルムを使用可能にし得る。電解質分解等の、その他の水素生成要因がセル内で生じ得ると仮定すると、水がパッケージングされたセル内に存在せず、パッケージを通過することがなくとも、水生成触媒要素の使用が有利となり得る。

有利な触媒金属は、セル電極または集電体に、粒子添加物として含まれてもよい。これにより、同金属はさらに、これらデバイスの構成要素に対する有効な導電性にも寄与し得る。あるいは、同金属は、セルに隣接したプリント層または積層、またはセルパッケージの一部(例えば、パッケージングフィルムの一部として)として含まれてもよい。ゼオライトまたは酸化触媒等の非導電性触媒が、電極または電解質内に含まれてもよい。これは、電解質への水分補給を促進するもので、アノード内よりも、電解質内により多くの水分量があることが有利な状況(例えば、アノードに高水分量が存在すると不要な酸化物または水酸化物の生成が促進され得る場合)で有効となり得る。さらに、非導電性触媒材料を、層状にして、電解質の一部として、または電解質に隣接して導入することもできる。すなわち、触媒含有材料が無害または有利となる、一方の電極の近くに配置され(例えばカソードに隣接)、有害となり得る他方の電極(例えばアノード)から比較的離間する。

H2分裂を促進し、電池セル外への水素の透過を増やす、またはセル内のH2およびO2の水への変換を促進する触媒も、電極および集電体内の導電性添加物に含まれてもよい。炭素上、カーボンブラック内、あるいはグラファイトおよび/またはグラフェン内または上に、1つまたは複数の電極および/または集電体に対する導電性添加物として使用され得る、金属ナノスケール堆積物を設けることができる。

また、Pd触媒の水素酸化率が、酸性環境で上昇することも確認されている。したがって、略中性または弱酸性の低pH水性システムまたはイオン性液体電解質(例えば、1−エチルー3メチルイミダゾリウム[EMIM]トリフルオロメタンスルホネート[トリフラート]電解質)において、Pdを含めることが特に好ましくなる。

バリアフィルム特性と、接着性縁封止バリア特性を一致させて、正しいバランスとすることも有利であり得る。例えば、金属化または酸化物コーティングされたプラスチックフィルム等の高バリアパッケージングフィルムを使用して、酸素に対する比較的強いバリアを実現する、またはセル内に水分を留めるようにしてもよい。シロキサン等のガラス性の低い接着材料を使用して、妥当な水分バリア性を維持しつつ、エラストマー構造(例えば、比較的高い自由体積)を介して水素の放出を促進してもよい。

図10は、基板1010と、底部集電体1020と、カソード1030と、電解質層1040と、アノード1050と、頂部集電体1060と、パッケージング層1070とを備える電気化学セル1000を示す。

基板1010は、金属箔(例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、または銅箔)、あるいはプラスチックシートまたはフィルムを含んでもよい。基板1010は、長さが7.5から450cm、幅が5から400cm、厚さが100から2000μmであってもよいが、本発明はこれら範囲の値に限定されない。基板1010は金属箔であれば、底部集電体1020に対するコンタクト層として機能し得る(例えば、外部回路への接続用の露出面)。

底部集電体1020は、アルミニウム、銀、銅、グラファイト等の導電性材料を含んでもよい。底部集電体1020は、長さおよび幅寸法が、パッケージング層1070よりも小さい。底部集電体1020の長さおよび幅寸法は、電気化学セル1000の能動部品の面積を画定し得る。底部集電体1020は、長さが1から10cm、幅が0.7から8cm、厚さが10から200μmであってもよいが、本発明はこれら範囲の値に限定されない。底部集電体1020は、金属含有インクを印刷および硬化(例えば、加熱および/または焼きなまし)することで、または導電性材料をブランケット堆積してパターニングすることで、基板1010上にまたは上方に形成されてもよい。

カソード1030は金属酸化物(例えば、MnO2、Cr2O3、またはCoO)を含んでもよい。カソード1030は、長さおよび幅寸法が、底部集電体1020と同じか、または、これよりも小さい。小さい場合、一般的にその差は2から10σとなり、σはカソード1030を形成するための印刷またはパターニング処理の調整誤差を示す。カソード1030は、長さが1から10cm、幅が0.7から8cm、厚さが10から200μmであってもよいが、本発明はこれら範囲の値に限定されない。カソード1030は、金属酸化物インクを印刷、乾燥、焼きなましすることで、または金属酸化物をブランケット堆積してパターニングすることで、底部集電体1020上にまたは上方に形成されてもよい。

電解質層1040は、電解質塩、イオン性液体、任意でポリマー接着剤を含んでもよい。適切な電解質塩、イオン性液体、ポリマー接着剤ならびにその他添加物および/または薬品が、米国特許第9,276,292号、米国特許仮出願第62/316,115号および62/396,049号(それぞれ2016年3月31日、2016年9月16日に出願)に記載されている。これらの明細書の関連部分は、参照により本書に組み込まれる。電解質層1040は一般的に、長さおよび幅寸法が、カソード1030および底部集電体1020と同じか、これよりも大きい。大きい場合、その差分は一般的に2から10σとなる。電解質層1040は、長さが1から11cm、幅が0.7から9cm、厚さが20から200μmであってもよいが、本発明はこれら範囲の値に限定されない。電解質層1040は、印刷処理を促進するような溶媒をさらに含み得る電解質成分を印刷することで、カソード1030上に接して形成されてもよい。印刷された電解質成分内のあらゆる溶媒は、乾燥により除去できる(例えば、所望のまたは所定の量の溶媒を除去するのに十分に長い時間、圧力0.1から740Torrで30から100℃の温度まで加熱する)。

アノード1050は金属を含んでもよい(例えば、亜鉛、アルミニウム、マグネシウム、コバルト、マンガン、ニッケル、銅、チタン、クロム、タングステン等)。一部の場合において、アノードの金属は、電解質塩の金属イオンに対応する元素金属である。アノード1050は一般的に、カソード1030と近いまたは同じ長さおよび幅寸法を有する。アノード1050は、長さが1から10cm、幅が0.7から8cm、厚さが10から200μmであってもよいが、本発明はこれら範囲の値に限定されない。アノード1050は、金属インクを印刷および硬化すること(例えば、加熱および/または焼きなまし)により、電解質層1040上にまたは上方に形成されてもよい。あるいは、アノード1050を頂部集電体1060上にブランケット堆積により形成し、アノード1050および頂部集電体1060の組合せをダイシングし(例えば、所定の長さおよび幅の各部位に切断)、低解像度ピックアンドプレース処理により、電解質層1040上に配置してもよい。

頂部集電体1060は、アノード1050に接する金属シートまたは金属箔を含んでもよい(例えば、アルミニウム、銅、ステンレス鋼、またはチタニウム箔)。頂部集電体1060は一般的に、長さおよび幅寸法が、アノード1050と同じか、これよりも小さい。したがって、頂部集電体1060は長さが1から10cm、幅が0.7から8cm、厚さが10から200μmであってもよいが、本発明はこれら範囲の値に限定されない。頂部集電体1060は、金属をスパッタリングおよびパターニングすること、金属インクを印刷および焼きなましすること、または前段落に記載のとおりダイシングおよびプレースすることによって形成されてもよい。

パッケージング層1070は、ポリマー(例えば、PET、ポリイミド、ポリアミド、PEビニルアルコールコポリマー、または本明細書に記載のその他パッケージング材料)を含み、頂部集電体1060の一部を露出する開口部1075を有してもよい。ポリマーは、感圧性および/または感熱性樹脂を含んでもよい。パッケージング層1070は一般的に、長さおよび幅寸法が、電気化学セル1000内のいずれの層よりも大きい。一般的に、パッケージング層1070および基板1010の間(例えば、0.4から4cm)の封止インターフェースまたは層(例えば接着剤)の幅の少なくとも2倍となる。すなわち、パッケージング層1070は、長さが1.5から15cm、幅が1から9.5cm、厚さが10から200μmであってもよいが、本発明はこれら範囲の値に限定されない。パッケージング層1070内の開口部1075は、長方形または正方形であってもよく(丸であってもなくてもよい)、円形、楕円形、または他の多角形であってもよく、長さが0.5から8cm、幅が0.4から6cmであってもよいが、本発明はこれら範囲の値に限定されない。パッケージング層1070は、ロールツーロールまたはロールツーシート処理、ピックアンドプレース処理、積層、印刷等で形成されてもよい。パッケージング層1070を電気化学セル1000に貼り付けた後、パッケージング層1070を加熱および/または加圧してもよい(例えば、加熱または非加熱ローラを使用)。

図11は、6つの同一または実質的に同一の電気化学セル1000によるシート1100を示す。電気化学セル1000は、図10に示すような断面を有する。パッケージング層1070は、頂部集電体1060と、その下の、基板1010上に設けられたアノード、電解質層、カソード、および底部集電体(不図示)を封止する。パッケージング層1070内の開口部1075は、頂部集電体1060のコンタクト層として機能する、頂部集電体1060を露出する。

図12は、機械的基板1210上のパターニングされた金属箔1015と、底部集電体1020と、カソード1030と、電解質1040と、アノード1050と、頂部集電体1260と、パッケージング層1270とを備える、別の電気化学セル1200を示す。機械的基板1210は、プラスチック(例えば、PET)等の電気絶縁材料を含んでもよい。

パッケージング層1270は連続的で(例えば、頂部集電体1260を露出する開口部を含まない)、パッケージング層1070用と同一または同様のポリマーを含んでもよい。頂部集電体1260は、頂部集電体1060用と同一または同様の導電体を含んでもよい。底部集電体1020、カソード1030、電解質層1040、およびアノード1050は、図10に示す対応する構成要素と同一または実質的に同一である。

図13は、6つの同一または実質的に同一の電気化学セル1200によるシート1300を示す。電気化学セル1200は、図12に示すような断面(例えば線A−A'に沿う)を有する。パッケージング層1270は、機械的基板1210上の、第1タブ1225の一部、第2タブ1265の一部、パターニングされた金属箔1015、アノード、電解質層、カソード、および頂部集電体(不図示)を封止する。

パターニングされた金属箔基板1015は、頂部集電体に対応するパターンに形成されてもよいが、さらに第1タブ1225を有する。頂部集電体は、第2タブ1265に電気的に接続され、頂部集電体1060(図10および図11)と同様の、長方形または正方形の金属パターンを有してもよい。頂部集電体および/または第2タブ1265は、アノード1050、電解質1040、およびカソード1030上に延在する(図12)。電気的絶縁層(不図示)が、(i)頂部集電体および/または第2タブ1265と、(ii)アノード、電解質、およびカソードとの間に存在し、頂部集電体および第2タブ1265を電解質およびカソードから絶縁してもよい。第1および第2タブ1225および1265は、同一または同様の面積寸法(例えば、長さ0.3から2cm、幅0.2から1cm)を有してもよく、タブ1225および1265はそれぞれ、パッケージング層1270の縁を少なくとも0.1から0.2cm超えて延在してもよい。パッケージング層1270(図10、11のパッケージング層1070と同様の寸法を有してもよい)は、電気化学セル1200を外部回路に接続するために、第1および第2タブ1225および1265を露出させる。

図14は、6つの同一または実質的に同一の電気化学セル1410によるシート1400を示す。電気化学セル1410は、図12に示すような断面(例えば線A−A'に沿う)を有する。パッケージング層1470は、機械的基板1210上の、第1タブ1425、第2タブ1465、パターニングされた金属箔1415、アノード、電解質層、カソード、および頂部集電体(不図示)を封止する。第1タブ1425は、パターニングされた金属箔1415に連続する。パターニングされた金属箔1415は、底部集電体に連続的に接触するか、実質的に連続的に接触する。第2タブ1465は、図12および13における第2タブ1265と同様にまたは同じく、頂部集電体(不図示)に接続される。パッケージング層1470(図14)内の開口部1450aおよび1450bは、それぞれ第1タブ1425および第2タブ1465を露出する。タブ1425および1465は、本明細書に記載のとおり、正方形、L字形、円形、または長方形でもよい。図14に示すパッケージング層1470(すなわち、第1および第2タブ1425および1465よりも小さく、それらのみを露出させる開口部1450aおよび1450bを有する)の設計により、イオン性液体および存在し得る任意の溶媒および/または水等の要素が、電気化学セル1410から漏れる、またはそれ以外の方法で放出されてしまうことを防ぐ、理想的な封止を実現し得る。

図15は、6つの同一または実質的に同一の電気化学セル1510によるシート1500を示す。電気化学セル1510は、電気化学セル1200と実質的に同様であり、図12に示すような断面(例えば線A−A'に沿う)を有する。電気化学セル1510内のタブ1225および1265は、図13のタブ1225および1265と、同一または実質的に同一の形状、構造、位置となっている。パッケージング層1570は、基板1210上の、両タブ1225および1265の一部、パターニングされた金属箔1015、アノード、電解質層、カソード、および頂部集電体(不図示)を封止する。タブ1225は、パターニングされた金属箔1015に連続する。パターニングされた金属箔1015は、底部集電体に連続的に接触するか、実質的に連続的に接触する。タブ1265は、本明細書に記載のように頂部集電体1260に接続される。パッケージング層1570内の単一の開口部1520により、両タブ1225および1265が露出される。単一の大開口部を利用することで、図14の設計1400に比べて、開口部1520とタブ1225との1265位置合わせがしやすくなる。

図16Aは、機械的基板1210上の金属箔1610と、底部集電体1020と、カソード1030と、電解質1040と、アノード1050と、頂部集電体1260と、パッケージング層1570とを備える別の電気化学セル1600を示す。機械的基板1210および頂部集電体1260は、図12に示す機械的基板1210および頂部集電体1260と同一または実質的に同一であってもよい。底部集電体1020、カソード1030、電解質1040、およびアノード1050は、図10の対応する構成要素と同じまたは実質的に同じであってもよい。パッケージング層1570は、図15に示すパッケージング層1570と同一または実質的に同一であってもよい。金属箔1610は、金属箔1010と同一の材料を含んでもよいが、図16Bに示すように金属箔1610は若干変更されている。

図16Bは、6つの同一または実質的に同一の電気化学セル1600によるシート1620を示す。電気化学セル1600は、図16Aに示すような断面を有する。図15の設計と同様に、パッケージング層1570における開口部1520は、第1タブ領域1625および第2タブ1665の両方を露出させる。第1タブ領域1625は、連続的な金属箔1610の一部である。第2タブ1665は、頂部集電体(不図示)に接続される。絶縁層が、頂部集電体および/または第2タブ1665を、アノード、電解質、およびカソードから絶縁してもよい。金属箔1610の、第1および第2タブ1625および1665間の部位1630が除去されて(例えば、ストリッピングまたはエッチングによる)、第2タブ1665を第1タブ1625から絶縁してもよい。パッケージング層1570は、金属箔1610上のアノード、電解質層、カソード、並びに底部および頂部集電体を封止する。

電気化学セル1600の利点としては、(1)低工具費、(2)アライメント公差(例えば、開口部1520とタブ1625および1665との間)の改善、(3)電解質(例えば、イオン性液体)漏洩の減少または防止が挙げられる。基板1610およびパッケージング層1570の形状は、メーカーの方法または設備に合わせて調整されてもよい。

シート状基板設計においては、絶縁されたアノード「タブ」(例えば、図10および11の基板1010)は下向き(例えば、カソード集電体接点または「タブ」に対してセルの反対側)である。シート状パッケージングフィルム設計の場合、パッケージングシートに両タブ用の単一の広い開口部(例えば、図15および16Bの開口部1520)を設けることで、開口部を集電体タブ上に位置合わせしなければならないという位置合わせの問題が低減される。パッケージング層をセル上に固定する接着剤は、パッケージング層下の感圧接着剤(PSA)または加熱封止可能接着剤を含んでもよい。例えば、PSAは、セルおよび/または基板上の所望の位置に印刷されてもよい。PSAを硬化してもよい(例えば、熱または紫外線[UV]処理による)。あるいは、加熱封止能可能な接着剤を、所望の位置に印刷し、その後熱による乾燥および/または封止を施してもよい。パッケージング層の積層方向は、二方向であってもよい(例えば、パッケージング層を位置合わせした後、圧力ローラを垂直[すなわち、上から下]方向および/または水平[すなわち左から右]方向にかけてもよい)。集電体タブ周りの封止がより良好となるため、垂直積層方向が好ましい。

図17は、基板1010と、底部集電体1020と、カソード1030と、電解質層1040と、アノード1050と、頂部集電体1260と、パッケージング層1710とを備える電気化学セル1700を示す。電気化学セル1700は、電気化学セル1200(図12)と実質的に同様である。ただし、パッケージング層1710が、パッケージング層1710と、基板1010、底部集電体1020、カソード1030、電解質層1040、アノード1050、および頂部集電体1260を含む積層体との間のエアポケットを含まずに形成される。基板1010は、本明細書に記載の金属箔(パターニングされてもよいし、されなくてもよい)と、任意で電気的絶縁性機械的基板(例えば図12から16Aを参照に説明したもの)とを備えてもよい。

印刷を伴わない処理でパッケージング層1710にPSAを塗布した場合、パッケージング層と電気化学セルとの間のエアポケットが形成され得る。接着剤(例えばPSA)が印刷で塗布された場合、積層パッケージングフィルムの有無にかかわらず、(例えば、図17に示すように)エアポケットは形成されない。ヒートシール接着剤(HSA)が、電気化学セルの縁にのみ印刷された場合には、エアポケットが形成され得る。HSAがセル全体に印刷された場合、パッケージングフィルムの有無にかかわらず、エアポケットは形成されない。電気化学セル1700およびパッケージング層1710は、(1)バリアとしての、印刷された接着剤または印刷されたコーティング、(2)バリアとしての、印刷された接着剤または積層されたフィルムのいずれかを含んでもよい。全ての印刷パッケージング層に対して、接着剤硬化は、UV、熱、または単純に乾燥により行われてもよい。ただし、図16Aおよび図16Bにおいて、パッケージングフィルム1570を貼り付ける好適な方法は、HSA溶液をセル1610の周りにスクリーン印刷して乾燥することと、位置合わせガイドを利用してパッケージングフィルム1570を貼り付けることと、加熱ローラを使用して加圧してセル1610を封止することと、を含む。

電気化学セルのシートが、セル毎に別個のパッケージングフィルムを含む場合(例えば、図10および13)を含む場合、下面に接着剤が付いたパッケージングフィルムを、位置合わせ用テンプレートを利用して貼り付け、セル上にパッケージングフィルムを加圧ロールしてもよく、(存在する場合)剥離ライナーを剥がしてもよい。パッケージングフィルムは、剥離ライナーと、キャリアフィルムとの間に挟まれてもよい。パッケージングフィルムが積層されると、キャリアフィルムが除去される。

電気化学セルのシートが、全セルに対して単一のシート幅のパッケージングフィルムを含む場合(例えば、図14から16B)、下面に接着剤が付いたパッケージングフィルムを、位置合わせ用テンプレートを利用して貼り付けてもよい。キャリアフィルムは任意であるが、寸法安定性の向上と、皺防止のため、設けることが好ましい。

[結論/摘要] 上述した本明細書の特定の実施形態の説明は、例示と説明の目的のため提供されている。この説明は全てを網羅したものではなく、本発明を開示した厳密な形態に限定するものでもなく、上述の教示に照らして明らかに数多くの変形や変更が可能である。実施形態は、本発明の原則とその実用を最良の形で説明するものであり、これにより、当業者であれば、意図された特定の用途に適した各種変形とともに本発明および各種実施形態を最良の形で利用できる。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲とその均等物によって定義されることが意図されている。

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