首页 / 专利库 / 风能 / 风力发电场 / 风力发电机组 / 偏航 / Method and device for modifying position in vehicle navigation system and heading error

Method and device for modifying position in vehicle navigation system and heading error

阅读:966发布:2024-01-05

专利汇可以提供Method and device for modifying position in vehicle navigation system and heading error专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a vehicle navigation system for correcting the drift of temperature-dependent bias by a vehicle heading sensor with a dead-reckoning vehicle positioning system. SOLUTION: Especially, a Kalman filter produces a calibration curve of the bias drift rate of the heading sensor corresponding to the variation of the temperature. The Kalman filter calculates a model coefficient of the bias drift rate to the temperature of the heading sensor by point where a vehicle 4 is rested. Next, using the calibration curve of the bias drift rate, the bias of the heading sensor is periodically estimated while the vehicle is moving. Further, the navigation system converges the error dispersing matrix of the Kalman filter by using the aging time of the bias drift rate of the temperature sensor.,下面是Method and device for modifying position in vehicle navigation system and heading error专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 組込エラー修正を有する車両ナビゲーション・システムであって、 走行距離センサと、 時間の経過とともにドリフトするバイアスを有するヘッディング・センサと、 温度センサと、 走行距離センサ・インタフェース、ヘッディング・センサ・インタフェース、および温度センサ・インタフェースを有する推測航法コンポーネントとを備え、該推測航法コンポーネントは、走行距離センサからの走行距離データ、ヘッディング・センサからのヘッディング・データ、および温度センサからの温度データを受信し、さらに、 車両が静止しているか否かを決定する第1の計算手段と、 車両の静止時にヘッディング・センサのバイアス・ドリフト率の校正曲線を推定する第2の計算手段と、 推定したバイアス・ドリフト率を使用して第1の車両ヘッディング修正を計算し、ヘッディング・センサのバイアス・ドリフトに含まれる第1の車両ヘッディング・エラーを補正する第3の計算手段と、 第1の車両ヘッディング修正を使用して第1の車両位置修正を計算し、ヘッディング・センサのバイアス・ドリフトに含まれる第1の車両位置エラーを補正する第4の計算手段とを備える車両ナビゲーション・システム。
  • 【請求項2】 請求項1記載の車両ナビゲーション・システムにおいて、前記推測航法コンポーネントが、推測航法プロセッサ、ヘッディング・センサ・インタフェース、走行距離センサ・インタフェースおよび温度センサ・インタフェースを備える車両ナビゲーション・システム。
  • 【請求項3】 請求項1記載の車両ナビゲーション・システムにおいて、さらに、基準車両位置システムを備える車両ナビゲーション・システム。
  • 【請求項4】 請求項3記載の車両ナビゲーション・システムにおいて、さらに、前記推測航法システムが計算した修正済み車両ヘッディングと、前記基準車両位置ヘッディングによって提供された車両ヘッディングとを組み合わせて統合車両ヘッディングにする第5の計算手段と、前記推測航法システムが計算した修正済み車両位置と前記基準車両位置ヘッディングによって提供された車両ヘッディングを組み合わせて統合車両ヘッディングにする第6の計算手段とを備える車両ナビゲーション・システム。
  • 【請求項5】 請求項1記載の車両ナビゲーション・システムにおいて、さらに、特定用途用デバイスを備え、
    該特定用途用デバイスが、前記修正済み車両位置を、前記特定用途用デバイスに含まれる地図と照合するユニットである車両ナビゲーション・システム。
  • 【請求項6】 走行距離センサ、ヘッディング・センサ、温度センサ、および推測航法コンポーネントを備える車両ナビゲーション・システムで温度依存性のセンサ・ドリフトを修正する方法であって、 走行距離データを前記走行距離センサから前記推測航法コンポーネントに伝送し、前記走行距離データを前記推測航法コンポーネントに記憶するステップと、 ヘッディング・データを前記ヘッディング・センサから前記推測航法コンポーネントに伝送し、前記ヘッディング・データを前記推測航法コンポーネントに記憶するステップと、 温度データを前記温度センサから前記推測航法コンポーネントに伝送し、前記温度データを前記推測航法コンポーネントに記憶するステップと、 ヘッディング・センサのバイアス・データを前記ヘッディング・センサから前記推測航法コンポーネントに伝送し、前記センサのバイアス・データを前記推測航法コンポーネントに記憶するステップと、 前記車両が静止しているか否かを決定するステップと、 前記車両が静止している場合、前記推測航法コンポーネントに伝送され、記憶されたデータを使用して、ヘッディング・センサのバイアス・ドリフトの推定値を更新するステップと、 前記車両が静止していない場合、ヘッディング・センサのバイアス・ドリフト率の最終推定値を使用して、ヘッディング・センサ・バイアスの推定値を更新するステップとを含む方法。
  • 【請求項7】 請求項6記載の方法において、前記方法が周期的に繰り返される方法。
  • 【請求項8】 請求項6記載の方法において、前記ヘッディング・センサのバイアス・ドリフト率を推定するステップが、 前記車両が第1の静止点に到達した時に、ヘッディング・センサ・バイアスの第1の測定および温度の測定を実行するステップと、 前記車両が第2の静止点に到達した時に、ヘッディング・センサ・バイアスの第2の測定および温度の第2の測定を実行するステップと、 前記第2の静止点での前記バイアス測定値と前記第2の静止点での前記バイアス測定値との差を、前記第1の静止点での前記温度測定値と前記第2の静止点での前記温度測定値との差で割るステップと、 前記2つの静止点の平均温度を計算するステップと、 カルマン・フィルタを使用して、平均温度の変化に応答する前記バイアス・ドリフト率のモデルの係数を推定するステップとを含む方法。
  • 【請求項9】 請求項8記載の方法において、さらに、
    温度センサのバイアス・ドリフト率の老化時間を使用して、前記カルマン・フィルタのエラー分散行列を収束させるステップを含む方法。
  • 【請求項10】 請求項9記載の方法において、前記老化時間が車両の静止点ごとに更新される方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、ナビゲーション・
    システムに関する。 特に、本発明は、推測航法コンポーネントを有する車両ナビゲーション・システムに使用するジャイロスコープのバイアス・ドリフトを補正し、その後にジャイロスコープのバイアスおよびジャイロスコープのバイアス・ドリフトから生じたヘッディングおよび位置エラーを修正する方法に関する。

    【0002】

    【従来の技術】リアルタイムに運転方向を提供したり、
    自動車の緊急サービスを提供したりするような用途のため、近年、多くの自動車ナビゲーション・システムが開発されている。 これらのナビゲーション・システムは、
    通常、衛星に基づく測位システムまたは「測定航法システム」(DRS)、または2つの組合せを含む。 推測航法システムでは、車両のヘッディングおよび位置は、ジャイロスコープおよび積算計などのセンサを使用して決定される。 通常、自動車のナビゲーションおよび測位システムは、速度および距離を追跡する)トランスミッション積算計と(車両のヘッディングを追跡する)ジャイロスコープ間のインタフェースを有するDRSを使用する。 測定航法システムは、全地球測位システム(「GP
    S」)などの衛星に基づくナビゲーション・システムと連携して使用することが多い。

    【0003】全地球測位システム(GPS)は、米国防省が開発し、操作する衛星に基づく無線航法システムである。 GPSにより、陸上、海上および空中のユーザが、世界中のどこにいても、自分の3次元の位置、速度、および時間を、現在使用可能な他のどの無線航法システムよりはるかに精密および正確に、絶えず決定することができる。 GPSは3つのセグメントで構成される。 ユーザ、宇宙および制御である。 ユーザ・セグメントは、個々の受信機、プロセッサおよびアンテナで構成され、これにより陸上、海上または空中のオペレータがGPS衛星放送を受信し、その精密な位置、速度および時間を、衛星から受信した情報から計算することができる。 自動航法、緊急メッセージ通信、および追跡システムにGPS受信機を使用することが、現在広く行われている。 GPS受信機は、個人で使用するには幾つかの集積回路しか含まないように小型化されている。

    【0004】宇宙セグメントは、地球の周りの軌道にあって、いつでも5個から8個の衛星が、地表のどの特定の位置にいるユーザにも「見える」ように配置された2
    4個の衛星で構成される。 これらの衛星は、世界中のユーザに連続的に位置および時間のデータ両方を同時送信する。

    【0005】制御セグメントは、コロラドスプリングス(マスタ制御ステーション)、ハワイ、アセンション島、ディエゴガルシアおよびクワジャリンに配置された5つの地上の制御および監視ステーションで構成される。 これらのステーションは、GPS衛星からの送信および各衛星の動作状況および宇宙におけるその正確な位置を監視する。 マスタ地上ステーションは、衛星の位置および軌道データの修正値を衛星に送り返す。 衛星は、
    その内部に記憶された位置および時刻をマスタ制御ステーションによって同時送信されたデータと同期させ、更新されたデータが、ユーザのGPS受信機へのその後の送信に反映され、その結果、予測精度が改善される。

    【0006】一般に、3次元位置決定を得るには、受信機が最低4個のGPS衛星を追跡しなければならない。
    受信機のクロックが保持する地域の時刻とGPS制御セグメントが保持する時刻(つまり、GPS時刻)とのオフセットを解決するために、第4の衛星が必要であり、
    この同期が与えられると、受信機が獲得した移動時間測定値を、ある範囲の測定値に変換し、三測量の実施に使用することができる。 したがって、専らGPSに基づくナビゲーション・システムは、一般に、密集した都市環境ではうまく働かない。 そこでは、無線周波数(R
    F)の干渉に加えて、高い建物による信号の遮断および反射が往々にして発生するからである。 GPSの精度は、GPS衛星が車両の視野から隠れた場所、例えば、
    車両がトンネル内にあるか、草木の鬱蒼とした環境にある状況でも悪化する。

    【0007】DRおよびGPSコンポーネントの両方を有するナビゲーション・システムなどの組合せシステムでは、各コンポーネントからのヘッディングおよび位置データを使用して、コンポーネント内で発生した測定誤差を補正する。 デュアル・コンポーネント・システムは、また一方のコンポーネントが機能しない場合、バックアップ・システムを提供する。 例えば、GPS衛星が車両の視野から隠れ、したがって確実なGPS情報が使用不可能な場合でも、DRSが連続的なヘッディングおよび位置情報を提供する。

    【0008】しかし、推測航法システムは、正確さがコンポーネント・センサに制限され、センサは低コストで忠実度が低いことが多い。 例えば、推測航法システムに通常使用されるジャイロスコープは、振動ジャイロスコープであり、これは重要な性能の制限を有することが知られている。 低コストのジャイロスコープの性能は、ジャイロスコープのバイアス、理想的または完璧なジャイロスコープからのジャイロスコープの偏差の測定、およびバイアス・ドリフト、時間の経過とともに環境条件の変化から生じるバイアスの変化率と、直接相関がある。
    ジャイロスコープのバイアスは、ゼロ角速度におけるジャイロスコープの読み取り値によって決定され、これは完璧なジャイロスコープではゼロになる。 ジャイロスコープのバイアスは、自動車品質のジャイロスコープでは、毎秒数度にもなることがある。

    【0009】一般に使用されている振動ジャイロスコープでは、振動ビームを使用してヘッディングの変化を決定する。 時間の経過とともに、ビームの振動特性が変化し、その変化の結果、ビームが回転しなくても、角速度の測定値が変化し、したがってジャイロスコープのバイアス・ドリフトが生じる。 バイアス・ドリフトは、一定速度で移動する車両の走行距離の2乗で大きくなる位置エラーを生じるので重大である。

    【0010】ジャイロスコープのバイアス・ドリフトの最も重要な要素は、温度変化である。 数分の1度以内の温度変化でも、ジャイロスコープのバイアスに重大なシフトを生じることがある。 例えば、わずか0.055°
    /秒のバイアスが、走行距離の5%の位置エラー、つまり1キロメートル走行した後に50m、および走行距離の25%、つまり5キロメートル走行後には1.25キロメートルの位置エラーを生じる。 位置エラーは、最低4つの衛星が車両の視野にあるという条件で、GPSを使用して補正することができるが、エラーは、トンネルや草木の鬱蒼とした環境で生じるようなGPS機能停止の期間中には、効果的に補正することができない。 したがって、ジャイロスコープのバイアスおよびジャイロスコープのバイアス・ドリフトの温度依存性から生じる推測航法システムのヘッディングおよび位置エラーを修正する方法があることが望ましい。

    【0011】温度に依存するバイアス・ドリフトの補正は、システムがヒステリシス効果を呈することで、さらに複雑になる。 ヒステリシス・システムでは、従属変数(ジャイロスコープのバイアス)は、独立変数(温度)
    の関数であるばかりでなく、従属変数の時間履歴の関数でもある。 したがって、システムは完全に可逆性ではない。 ジャイロスコープが温度変化に遭遇し、次に逆方向で同じ速度および大きさの温度変化に遭遇した場合、バイアスの時間依存性は、順路と逆路では異なることがある。

    【0012】ジャイロスコープのバイアスを補正する方法を含む車両ナビゲーション・システムのヘッディングおよび位置エラーの修正方法が、当技術分野で知られている。 しかし、既存の方法の大部分は、推測航法またはGPSのコンポーネントが決定した推定位置を使用して、ジャイロスコープのバイアスを修正する。 ジャイロスコープのバイアスおよびバイアス・ドリフトに関して既に決定された校正曲線に依存する既存の方法もある。
    既存のさらなる代替方法は、最高級ジャイロスコープのみに有用であり、これは消費者の自動車測位システムで日常使用するには高価すぎる。

    【0013】ブラウンの米国特許第3,702,477
    号は、GPSの前身である衛星航行システムから構築された位置エラー測定を使用する、少なくとも3つのジャイロスコープおよび3つの加速度計を備えた航空機品質の慣性測定ユニットのジャイロスコープ・バイアスを推定するカルマン・フィルタ法を教示している。

    【0014】クインほかの米国特許第3,702,56
    9号は、高精度ジャイロスコープに現れる比較的大きい固定オフセットを除去するハードウェアの改修について開示している。 改修は、車両のナビゲーションおよび測位システムに使用する低コストのジャイロスコープではなく、通常は数千ドルかかる精密ジャイロスコープに適用可能である。

    【0015】ショーほかの米国特許第4,303,97
    8号は、予め決定した校正曲線に基づく最高級ジャイロスコープの工場での1回校正について教示している。 このような方法は、校正曲線を容易に決定することができない低コストのジャイロスコープには有用ではない。

    【0016】シャープほかの米国特許第4,537,0
    67号および第4,454,756号は、ジャイロスコープの環境の温度を制御し、INS(登録商標)位置データを使用してジャイロスコープ・バイアスを推定することにより、温度依存性のジャイロスコープ・ドリフト・バイアスを補正することを教示している。

    【0017】アンドレアスほかの米国特許第4,98
    7,684号は、カルマン・フィルタ法で生成した位置の更新値を使用することにより、慣性調査システムのジャイロスコープ・ドリフトを補正する方法を教示している。

    【0018】ムソフほかの米国特許第5,194,87
    2号は、1組の冗長ジャイロスコープからの出を使用してバイアスの相関をとることにより、航空機慣性航法システム(INS)のジャイロスコープ・バイアスを補正する方法を教示している。

    【0019】カガワの米国特許第5,278,424号は、デジタル地図データベースから獲得した位置情報を使用してジャイロスコープを補正する方法を教示している。 イシカワの米国特許第5,297,028号およびディーゼルほかの米国特許第5,527,003号は、
    温度の関数としてジャイロスコープ・バイアスの校正曲線を決定し、適用することにより、温度依存性のジャイロスコープ・バイアスを補正する方法を教示している。

    【0020】ガイアーほかの米国特許第5,416,7
    12号は、位置の更新ごと推定する一定のジャイロスコープ・バイアス・ドリフト率の値に基づき、将来のヘッディングおよび位置エラーの増加を修正するカルマン・
    フィルタ法の使用を開示している。

    【0021】ディーゼルほかの米国特許第5,505,
    410号およびディーゼルの米国特許第5,574,6
    50号は、航空機の地上走行時に実行する交差トラック速度エラーの測定から、ジャイロスコープ・バイアスの東成分を修正する方法を教示している。

    【0022】ブフラーほかの米国特許第5,543,8
    04号は、INSのジャイロスコープ・バイアスを推定するカルマン・フィルタ法を組み込んだ姿勢決定正確度を改良するため、GPSと慣性航法システムとを組み合わせた方法を教示している。

    【0023】ディーゼルの米国特許第5,583,77
    4号は、GPS位置および速度データを使用したジャイロスコープ・バイアスの校正を教示している。

    【0024】

    【発明が解決しようとする課題】当技術分野には、低コストの自動車用ナビゲーションおよび測位システムの温度依存性ジャイロスコープ・バイアスと、ジャイロスコープ・バイアスおよびジャイロスコープ・バイアス・ドリフトの結果生じる位置およびヘッディング・エラーを補正する方法、さらにこのような補正方法を組み込んだ装置に対する要求がある。

    【0025】本発明は、車両のヘッディングおよび位置を提供する推測航法システムに使用するヘッディング・
    センサのバイアスの温度依存性ドリフトを補正する方法および装置を提供することにより先行技術の問題を解決することを目的とする。

    【0026】

    【課題を解決するための手段】第1の態様では、本発明は、カルマン・フィルタを使用して、温度変化によるヘッディング・センサのバイアス・ドリフト率の校正曲線を生成する。 カルマン・フィルタは、バイアス・ドリフト率のモデルの係数を計算し、次に校正曲線を使用して、車両の移動中のヘッディング・センサのバイアスを定期的に推定する。 本発明は、さらに、温度センサのバイアス・ドリフト率の老化時間を使用して、カルマン・
    フィルタのエラー分散行列の収束を強制する方法を提供する。

    【0027】第2の態様では、本発明は、本発明の方法により推定したヘッディング・センサ・バイアス・ドリフト率を使用して、推測航法システムが計算した車両のヘッディングおよび位置を修正する車両ナビゲーション・システムを提供する。 本発明のナビゲーション・システムの好ましい実施形態は、ヘッディング・センサ、走行距離センサ、温度センサ、およびヘッディング・センサ、走行距離センサおよび温度センサからヘッディングおよび位置のデータを受信するDRS、およびヘッディング・センサ・バイアス・ドリフト率を推定する計算手段を備える。 好ましい実施形態では、ヘッディング・センサはジャイロスコープである。 特に好ましい実施形態では、ヘッディング・センサは低コストのジャイロスコープである。

    【0028】第3の態様では、本発明は、本発明の方法を車両基準位置システムと組み合わせて使用し、推測航法コンポーネントおよび車両基準位置システムによって決定された車両のヘッディングおよび位置を修正する車両ナビゲーション・システムを提供する。 好ましい実施形態では、車両基準位置システムは、衛星に基づく車両測位システムである。 特に好ましい実施形態では、車両基準位置システムは全地球測位システムである。

    【0029】本発明の以上および他の特徴および利点は、添付図面を適切に参照しながら、以下の詳細な説明を読むことにより、当業者には明白になる。 本発明の例示としての実施形態について、図面を参照しながら本明細書で説明する。

    【0030】

    【発明の実施の形態】本発明は、ヘッディング・センサのバイアスの温度に依存するドリフトを補正する方法を提供する。 好ましい実施形態では、カルマン・フィルタを使用して、温度変化にともなうバイアス・ドリフト率の校正曲線を生成する。 さらなる好ましい実施形態では、本発明は、温度センサのバイアス・ドリフト率に老化時間を使用して、カルマン・フィルタのエラー分散行列の収束を強制する方法を提供する。 本発明は、さらに、本発明の方法を使用する車両ナビゲーション・システムを提供する。

    【0031】本明細書では、「車両」とは、自動車、航空機、ヘリコプタおよびボートなど、陸上、空中または上輸送機構を指す。 本明細書では、「ジャイロスコープ・バイアス」とは、理想的または完璧なジャイロスコープからのジャイロスコープの偏差の尺度を指し、完璧なジャイロスコープではゼロとなる、ジャイロスコープのゼロ角速度における読み取りあたいによって決定される。

    【0032】本明細書では、「バイアス・ドリフト」とは、ジャイロスコープ・バイアスが温度変化に応答して時間とともに変化する傾向を指す。 バイアス・ドリフトは、温度変化、車両の加速度、地域の磁気効果、および使用時間を含む要素の影響を受ける。

    【0033】本明細書では、「GPS時間」とは、GP
    Sマスタ制御ステーションが保持する時間の尺度を指す。 「GPS秒」という用語は、GPS時間の特定の尺度を指す。 GPS衛星は、マスタ制御ステーションからGPS秒の単位で送信されるGPS時間で校正された内部時間を保持する。 本明細書では、「時間オフセット」
    は、GPS時間と、GPSと連続的に同期されていない車両ナビゲーション・システムのGPSプロセッサが保持する時間との差を指す。

    【0034】本明細書では、「計算手段」とは、公式、
    等式またはアルゴリズムのステップを実行するコンピュータ・ハードウェアまたはソフトウェア・ベースの要素を指す。

    【0035】本明細書では、標準的な線形代数の規則および用語を使用する。 大文字でない太字はベクトルを示し(例えば、x)、大文字の太字は行列を示し(例えば、P)、上付文字Tはベクトルまたは行列の移項を示し(例えば、x T 、P T )、−1の上付文字は行列の逆を示す(例えば、P -1 )。

    【0036】図1は、ヘッディング・センサ6、走行距離センサ18、温度センサ9、およびヘッディング・センサ6、走行距離センサ18および温度センサ9からヘッディングおよび位置のデータを受信するDRS12を備える、車両4のナビゲーション・システム2の特に好ましい実施形態を示す。 好ましい実施形態では、ナビゲーション・システム2は、さらに、車両基準位置システム10を備える。 さらなる好ましい実施形態では、ナビゲーション・システム2は、さらに、DRS12からヘッディングおよび位置データを受信する特定用途用デバイス(「ASD」)14を備える。 しかし、本明細書で提供する本発明の方法は、DRSを有する任意の車両ナビゲーション・システム2で使用することができ、ナビゲーション・システム2が車両基準位置システム10またはASD14を含む必要はない。

    【0037】ヘッディング・センサ6は、車両4の任意の位置に配置することができる。 ヘッディング・センサ6はジャイロスコープであることが好ましい。 ヘッディング・センサ8がジャイロスコープである場合、角速度を測定するジャイロスコープの軸(「受感軸」)は、ヘッディングの変化率を感知するため、局所に向かって垂直に配向しなければならない。 ジャイロスコープの受感軸が水平に配向されている場合、ジャイロスコープは、
    ヘッディングの変化ではなく車両4のピッチ率を測定する。 本発明は、ムラタ、松下/パナソニックおよびTo
    kinから入手可能なような低コストのジャイロスコープで使用することが好ましい。 ジャイロスコープの出力は、通常はアナログで、ボルト単位である。 ジャイロスコープは、ゼロ角速度でバイアス、つまりオフセットの読み取り値を有し、これは時間に依存する。

    【0038】走行距離センサ18は、積算計18であることが好ましいが、本発明は、このような実施形態に制限されない。 当業者に周知の積算計18には2つの基本的タイプがある。 受動的磁束変化を使用して速度を測定する磁気抵抗センサ、および能動的で車輪の回転を検出するホール効果センサである。 好ましいシステムおよび方法は、車両4に予め設置された任意の積算計18で働くが、本発明は、磁気抵抗センサに基づく積算計を使用することが好ましい。 積算計18の出力は、通常、ホール効果センサを使用する場合はパルス・カウントを単位とする。 パルス・カウントの各パルスは、特定の車輪の回転量を指し、これはタイヤの周の1/24から1/4
    8であることが好ましい。 当業者には、車両4の下に設置したドップラ・レーダまたは1つまたはそれ以上の横加速時計など、代替の速度または走行距離センサが、本発明には同等に有用であることが認識される。

    【0039】温度センサ9は、市販されている任意の温度センサでよい。 温度センサ9は、0.1℃の分解能を有することが好ましい。 温度センサ9は、ヘッディング・センサ6の近傍に配置することが好ましく、エンジンなど、温度が急速に変化する車両の要素の近傍には配置しないことが好ましい。 温度センサ9は、ヘッディング・センサ6のハウジング内に配置することが最も好ましい。 しかし、自動車用ナビゲーション用途に使用する大部分の低コストのジャイロスコープが、既製品としてもたらされ、ジャイロスコープの保証はハウジングの開封によって無効になるので、ジャイロスコープ・ハウジングに温度センサ9を入れるのは、実行可能ではない。 この状況では、温度センサを車両基準位置システム10と同じハウジングに入れることが望ましい。 温度センサ9
    の出力は、通常、ボルト単位である。

    【0040】車両基準位置システム10は、GPS、G
    LONASS、またはガリレオ衛星に基づくシステムなど、衛星に基づく車両測位システムを備えることが好ましい。 車両基準位置システム10は、GPSシステムを備えることが最も好ましい。 特に、車両基準位置システム10は、GPSアンテナ20、およびGPSアンテナ20と通信するGPS受信機22を備えることが好ましい。 車両基準位置システム10は、GPSプロセッサ2
    4を備えることも好ましい。 GPS衛星26は、ヘッディングおよび位置のデータ情報を車両基準位置システム10に伝送する。 衛星26の送信はGPSアンテナ20
    で受信され、GPS受信機22に伝送される。 GPSプロセッサ24が3次元位置固定(緯度、経度および高度)および車両4の速度を決定するには、通常、4つのGPS衛星26からのデータが必要である。 GPS衛星26のうち3つからのデータを使用して、車両4の位置を三角法で測定する一方、第4の衛星26からのデータは時間オフセットを提供する。

    【0041】図6は、本発明の実施形態によるDRS1
    2のブロック図である。 DRS12は、アナログ−デジタル変換器(「A/D変換器」)27、DRプロセッサ28、ヘッディング・センサ・インタフェース30、温度センサ・インタフェース31、走行距離センサ・インタフェース32、ASDインタフェース33、およびメモリ34を備えることが好ましい。 DRS12は、バイアス・ドリフト率フィルタ38、ヘッディング・フィルタ42、および位置フィルタ44も備えることが好ましい。 走行距離センサ・インタフェース32およびジャイロスコープ・インタフェースはポートであることが好ましい。 DRS12は、ヘッディング・センサ・インタフェース30を介してヘッディング・センサ6からヘッディング変更データを、走行距離センサ・インタフェース32を介して走行距離センサ18から走行距離データを受信する。 車両ナビゲーション・システム2が基準位置システム10を含む場合、DRS12は、基準位置システム10からの基準ヘッディングおよび位置システムも受信する。 基準位置システム10がGPSシステムである実施形態では、DRS12は、GPS22からの基準ヘッディングおよび位置も受信する。

    【0042】DRS12は、ヘッディング・センサの出力を、度またはラジアンを単位としたヘッディングの変化に変換し、走行距離センサ18の出力をメートル単位に変換し、温度センサ9の出力を℃の単位に変換する。
    次に、DRS12は、GPSのヘッディングおよび位置データを、ヘッディング・センサ6および走行距離センサ18から受信したヘッディングおよび位置データと統合し、車両4の現在のヘッディングおよび位置を決定する。 DRプロセッサ28は、また、ASDインタフェース34を介して統合したヘッディングおよび位置データをASD14に伝送する。 好ましい実施形態では、DR
    S12はGPS受信機22に統合することが好ましい。
    このような実施形態では、GPS受信機22は、さらに、ヘッディング・センサ6および走行距離センサ18
    の出力をデジタル信号に変換するアナログ−デジタル変換器を備えることが好ましい。

    【0043】自動車の車両ナビゲーション用途では、A
    SD14は、運転方向を提供する地図照合および表示ユニット、または車両の一を緊急呼び出しサービス(「E
    CS」)に伝送するシステムなどを含むことができる。
    しかし、本発明はこのような実施形態に制限されず、当業者には、本発明がヘッディングおよび位置データを必要とする任意の用途に使用されることが認識される。 A
    SD14は別個のプロセッサ36を含むことが好ましい。 特に好ましい実施形態では、ASDプロセッサ36
    をGPS受信機22に埋め込んでもよい。 好ましい代替実施形態では、GPSプロセッサ24をASD14に埋め込んでもよい。

    【0044】ASD14は、付近のサービス・センタ、
    緊急呼び出しセンタまたは車両4の追跡を必要とする他の第三者との通信リンクを確立するため、携帯電話またはラジオとのインタフェースを提供してもよい。 これらの実施形態では、車両4は、蓄積したヘッディングおよび位置データを、ヘッディング・センサのバイアス・データとともにサービス・センタ、緊急呼び出しセンタまたは他の第三者に伝送する。 次に、本発明の方法は、非リアルタイムでオフライン状態で使用され、車両4の修正したヘッディングおよび位置を決定する。 このような非リアルタイム・システムの例には、General
    MotorsのOnStar Systemなど既存のGPS用途がある。

    【0045】この方法には、2つの別個の周期スケールを使用し、一方は、車両4が動作中か静止しているかに関係なく更新を実行する一定期間を有し、他方は、車両4が静止している場合に更新を実行するため、車両4の静止点間の時間によって規定される可変長期間を有することが好ましい。 以下の等式では、一定周期スケールを下付文字jで示し、静止期間スケールを下付文字kで示す。 一定周期スケールは1Hzであることが好ましい。

    【0046】ヘッディング・センサ6のバイアス・ドリフト率は、静止点で更新され、車両4のヘッディングおよび位置は、一定周期スケールを使用して連続的に更新することが好ましい。 好ましい代替実施形態では、車両4のヘッディングは、一定周期スケールを使用して連続的に更新され、車両4の位置は、計算サイクルを保持するため、累積ヘッディング変化が最小値に到達した時のみ更新される。 これらの実施形態では、車両4の位置は、ヘッディングの変化が約0.1°と約2.0°の間の時に更新することが好ましく、ヘッディングの変化が約0.2°と約1.0°の間である時が、より好ましく、ヘッディングの変化が約0.5°である時が最も好ましい。

    【0047】好ましい方法の所期ステップは、ヘッディング・センサ6からのヘッディング・データ(△
    S )、走行距離センサ18からの位置データ(P S )、
    および温度センサ9からの温度データ(T S )を、それぞれヘッディング・センサ・インタフェース30、走行距離センサ・インタフェース32および温度センサ・インタフェース31を介してDRS12に伝送する。 次に、DRプロセッサ28が、アナログ・データ(Δ
    S 、P S 、T S )から受信したデータを、修正方法で使用可能な単位を有するデジタル・データ(ΔH D 、P D
    D )に変換する。 データをアナログからデジタル信号に変換すると量子化エラーが生じ、それは以下で検討するように、ヘッディング・センサのバイアス更新手順で考慮される。

    【0048】方法は次に、第1の計算手段を使用して、
    車両が静止しているか否かを決定する。 車両が静止しているか否かを決定するには、幾つかの方法が有用である。 ホール効果センサを積算計に使用する場合は、1つのゼロ・パルス・カウントが静止状態の確実な指標である。 磁気抵抗センサを積算計に使用する場合、積算計は非常に低速で(車両が旋回時に)ゼロを表示することがあり、したがってそれ以外に1つの連続するゼロの読み取り値が、静止状態を示すのに必要である。 必要な連続するゼロ読み取り値の数は、使用するセンサ、ドライバ、運転状態によって決定されるが、自動車用とに一般に使用されるセンサでは、静止状態を示すのに5つから10の連続するゼロ読み取り値で十分である。 必要な連続するゼロ読み取り値の数は、継続時間が短い静止点を見失うような控え目な推定と、実際に発生するより多くの静止点を示すような過度に楽天的な推定とのバランスに基づいて選択するとよい。 あるいは、1997年4月7日に出願され、引用により本明細書の記載に援用する、「Methods of Gyro Bias E
    stimation Using GPS」と題した係属出願の米国特許出願第08/834,966号が教示する方法を使用することができる。 その方法は、少なくとも1秒の期間にわたって修正されたGPS測定値を使用して、車両が静止しているか否かを決定する。

    【0049】車両が静止している場合は、第2の計算手段を使用して、ヘッディング・センサのバイアス・ドリフト率(r)を更新し、ヘッディング・センサ・バイアスに関して温度に基づく校正曲線を計算する。 第2の計算手段は、ヘッディング・センサのバイアス・ドリフト率フィルタ38(以下「バイアス・ドリフト率フィルタ38」と呼ぶ)であることが好ましい。 バイアス・ドリフト率フィルタ38は、入力として、車両が静止中のヘッディング・センサ読み取り値(ΔH D (t k ))、およびその時点の温度読み取り値(T D (k))を受信する。 バイアス・ドリフト率フィルタ38はカルマン・フィルタであることが好ましい。 というのは、カルマン・
    フィルタが、ヘッディング・センサ・データ、走行距離センサ・データおよび温度センサ・データのアナログからデジタルへの変換に伴う量子化エラーと、過去の測定値から予想されるバイアスの安定性との両方を適切にモデル化できるからである。

    【0050】離散的カルマン・フィルタは、離散的間隔でのサンプルで最小二乗法の効率的で機能的な計算結果を提供する数式のセットである。 カルマン・フィルタによって、過去、現在および未来の事象を推定することができる。 カルマン・フィルタリング・プロセスは当業者には周知であり、最初にR. E. カルマンの、「AN
    ew Approach to Linear Fil
    tering and Prediction Pro
    blems」(J.Basic Eng.,Marc
    h,1960,35〜45ページ)に記載されている。
    カルマン・フィルタで使用する標準の等式は、以下の通りである。

    【0051】G n =P n *n T (H nn *n T +V n-1n =P n * −G n (H nn *n T +V n )G n Tn =x n '+G n (y n −y(^) n ') x' n+1 =Φ nnn * =Φ n-1n Φ T n-1 +Q n-1ここで、 Δt=t nとt n+1間の時間インクリメント Φ n =状態遷移行列 x n =時間t nにおける真の状態 x n =y n-1までの測定データ全部を使用した後のxの最適推定値 x n '=y nまでの測定データ全部を使用した後のxの最適推定値 G n =カルマン・ゲイン行列 y n =時間t nにおける測定値 y(^)=H nnn * =推定エラー(x n '−x n )σ *の共分散行列 P n =推定エラー(x n '−x n )の共分散行列 H n =測定値行列 V n =δy nの測定値エラーの共分散行列 Q n =ホワイト・ノイズ運転関数全部に対する状態の応答の共分散行列

    【0052】状態ベクトル(x 0 )の初期推定値およびエラー共分散行列(P 0 )を使用し、その後の任意の時刻に新しい状態ベクトルを推定することができる。 多数の出版物がカルマン・フィルタの応用について詳述している。 例えば、Haykinの”Adaptive F
    ilter Theory”第2版(1991)を参照のこと。カルマン・フィルタのアプローチは当業者にはよく理解されているので、本明細書ではこれ以上説明しない。

    【0053】 ドリフト・モデリング・アルゴリズム車両が静止していると判断された場合、ジャイロスコープ・バイアスはジャイロスコープの読み取り値と等価である。 現在の静止期間におけるジャイロスコープのバイアス・ドリフト率((r mk )は、静止期間と静止期間の間で測定されるバイアスの変化を、静止期間と静止期間の間の温度変化で割って計算し、以下の式1で示すように、現在の静止期間はkで表され、前の静止期間はk
    −1で表される。

    【0054】

    【数1】

    ここで、ΔT=T

    k −T

    k-1で、T

    kは現在の静止期間t

    k


    で測定された温度、T

    k-

    1は前の静止期間t

    k-1で測定した温度、b

    kは、現在の静止期間t

    kでのジャイロスコープ・バイアス推定値を指し、b

    k-1は前の静止期間t

    k-1


    におけるジャイロスコープ・バイアス推定値を指す。

    【0055】ジャイロスコープ・バイアス率の測定値は、これら2つの温度測定値の平均T avgにおいて有効であると考えられる。

    【0056】

    【数2】

    カルマン・フィルタ・アルゴリズムは、(T

    avg −T

    0


    の二次多項式として、ジャイロスコープ・バイアス・ドリフト率の温度依存性をモデル化することが好ましく、


    ここで、T

    0はジャイロスコープの予想される使用範囲における基準温度(例えば、40℃)である。 基準温度は、使用するセンサによって決定され、ジャイロスコープの予想される使用温度範囲の中間点付近で選択することが好ましい。 基準温度から過度に逸脱すると、モデルの適用可能性が低下するからである(つまり、より高い次数の多項式を選択することになり、計算の複雑さが増大する)。 二次多項式は、忠実度と複雑さの間の妥当な妥協点を示す。 モデルの次数が高くなると、温度曲線がさらに精密になるが、忠実度の向上に伴う複雑さの増大は、システムの計算負担を増大させる。 二次温度モデルを式3に示す。

    【0057】

    【数3】

    二次多項式の係数r

    0 、r

    1およびr

    2は、図4で示すように、カルマン・フィルタの状態ベクトルの成分である。

    【0058】

    【数4】

    したがって、先行技術の方法とは反対に、本発明は、非静止時のジャイロスコープ・バイアスの補正曲線を適用し、ジャイロスコープ・バイアス・ドリフトを安定させることができる。

    【0059】カルマン・フィルタの測定勾配ベクトルh
    は、ジャイロスコープ・バイアス・ドリフト率の測定値を状態ベクトル推定値に関連付け、式5を使用して決定される。

    【0060】

    【数5】

    したがって、測定勾配ベクトルは下式のようになる。

    【0061】

    【数6】

    変化率測定エラー分散σ

    rm

    2は、以下の式7を使用して計算される。

    【0062】

    【数7】

    ここで、σ

    k

    2およびσ

    k-1

    2は、それぞれ現在の静止期間および前の静止期間におけるジャイロスコープ・バイアス推定値を伴うエラー分散であり、σ

    Q

    2は、温度センサ量子化(Q

    2 /3、ここで、Qは量子化レベル)を伴うエラー分散である。 温度量子化を伴うエラー分散の値は、一様な確率密度分散に基づく(つまり、量子化レベルより低いエラーは全て同様に等しい)。

    【0063】曲線に当てはめた多項式係数Pを伴うエラー分散行列を、温度係数が分からないことに対応する「定常状態」に初期化する。

    【0064】

    【数8】

    Pは、カルマン・フィルタ・アルゴリズムで計算し、実現した共分散行列を表す。 エラー共分散行列Pの要素は、曲線あてはめ係数r

    0 、r

    1およびr

    2に伴う不確実性レベルを表す。 エラー共分散行列Pの対角要素は、カルマン・フィルタによって導かれた推定値に伴う不確実性レベルを表し、非対角要素は、任意の推定値におけるエラーと別個の推定値におけるエラーとの相関を表す。


    エラー共分散行列の要素は、小さい値を有することが好ましい。 というのは、これが推定値の高い信頼レベルを示すからである。 初期エラー京分散行列P

    0の対角要素は、未補正ジャイロスコープの温度係数の統計的特徴を表す。 初期エラー共分散行列P

    0の対角要素は、ジャイロスコープごとに変化し、ラボラトリの試験で決定することが好ましい。

    【0065】本発明のアルゴリズムは、エラー分散の推定を間に合うように早めに実行する新規の方法を含む。
    この方法は、温度係数が比較的一定のままである間隔の予想値を表す演繹的「老化時間」τ)を仮定する。 老化時間は、特定のジャイロスコープでの経験に基づくことが好ましいが、このような経験は、本発明の方法のためである必要はない。 この方法は、老化時間に関して妥当な仮定でうまく適応するからである。 老化時間が敬虔に基づかない実施形態では、老化時間は、控え目な規則を使用して選択するとよい。 つまり、本発明のモデル改定をさらに頻繁にし、それによって老化時間の収束を急がせるために、τについて低い値を選択するとよい。

    【0066】エラー分散の伝搬は、式9を使用して計算される。

    【0067】

    【数9】

    ここで、Δtは共分散情報が伝搬する間隔(t

    k


    k-1 )であり、ΔP=P

    0 −P

    k-1で、τは係数に関連する老化時間である。

    【0068】式(9)の係数(Δt/τ)は、(Δt/
    τ)の指数関数へのテイラー級数近似を表す。 状態遷移マトリクスがΔt/τのマイナスの指数関数だからである。 共分散行列の近似は、理論的に1より大きい(Δt
    /τ)の値を有することができるが、これはマイナス値への崩壊を表し、したがって1という上限を(Δt/
    τ)の値に挿入しなければならない。

    【0069】老化時間τは、演繹的に確実には分からず、したがって方法は、ある時間にわたる老化時間を適応させる。 老化時間の上限および下限を挿入する。 例えば、最小値には2日間、最大値には10日間である。 老化時間は、多項式曲線の当てはめとジャイロスコープ・
    バイアスの測定データのと整合性を示す統計値を使用して適応させる。 この統計値z 2 normは、式10を使用して計算される。

    【0070】

    【数10】

    ここで、zはカルマン・フィルタの残差r

    m −h

    T xであり、σ

    2

    res =h

    T Ph+σ

    rm

    2は残差に関連する分散を表す。 残差zは、ジャイロスコープ・バイアス測定値とカルマン・フィルタの予想測定値との差を表す。

    【0071】正規化した残差の二乗は、多項式曲線の当て浜を残差の予想される不確実性レベルで割った値からのジャイロスコープ温度率測定値の食い違いを表す。 ジャイロスコープ・バイアス・ドリフト率の温度依存性が、多項式曲線の当てはめによって、うまくモデル化できる場合は、残差が小さくなる。 これに対して、永続的に大きい値はモデルのエラーを示す。 残差の大きさは、
    ガウス分布に関して定義される。 つまり、エラーはよく知られているベル状曲線で分布する。 ガウス分布の仮定では、残差の値の67%が1未満、95%が4未満、9
    9%が9未満となる。 現在のモデルでは、ガウス仮定により、9より大きい残差の値は発生する可能性が低い。
    つまり、それに関する可能性は1%である。

    【0072】多項式モデルの有効性は、モデル有効性パラメータpを使用してテストされる。 モデル有効性パラメータは、式11で示すように、DRシステムの数回N
    の静止期間にわたって、正規化し二乗した残差の平均値から計算される。

    【0073】

    【数11】

    ここで、Nは静止期間の数である。 静止期間の数は、有効な統計となるpの最小値N

    minに達しなければならない。 N

    minは約10であることが好ましい。 静止期間の数がN

    minと等しくなるまで、老化時間は適応されない。 有効性パラメータpは1の値を有することが望ましい。 pが1未満の場合、モデルは過度に控え目になり、


    したがって老化時間が減少する。 逆に、pが1よりはるかに大きい場合、モデルは過度に楽観的になり、老化時間が増加する。

    【0074】モデル有効性パラメータpの収束に必要な老化時間の変化Δτは、以下の式のセットから計算される。 第1に、上記方法は、式12に示した状態遷移マトリクスの近似を使用して、共分散の伝播で通常生成される分散の変化を決定する。

    【0075】

    【数12】

    ここで、δΔPはΔτによる分散変化のインクリメントである。 次に、方法は分散変化をモデル有効性統計値P


    に関連させ、これは式13を使用して計算される。 式1


    2は、測定勾配ベクトルの転置によって事前に乗算し、


    測定勾配ベクトルによって事後乗算して、式13を生成する。

    【0076】

    【数13】

    式12の左辺は、残差分散への増加σ

    2

    res =h

    T Ph+


    σ

    rm

    2を表し、分散増加δΔPに対応する。 pのモデルを1の値に収束させるため、残差分散の増加を統計値p


    の所望の変化に等しくさせると、以下の結果が与えられる。

    【0077】

    【数14】

    式14で表された老化時間のインクリメントで、pの値が1と等しくなる。

    ドリフト補正アルゴリズム車両の移動および/または旋回中に、式15を使用して、ジャイロスコープ・バイアス推定値を更新する。

    【0078】

    【数15】

    ここで、測定勾配ベクトルhは、現在の平均温度測定値(T

    avg

    j =(T

    j +T(t

    k ))/2、およびバイアス・ドリフト率フィルタ38で計算した係数r

    0 、r

    1およびr

    2を使用して計算する。

    【0079】多項式曲線の当てはめの係数は完全には分からないので、エラー分散は温度補正に割り当てられ、
    ジャイロスコープ・バイアス推定値に関連した分散の伝播に使用される。 温度補正のエラー分散は、温度不安定性のモデルに基づくh T Phである。 したがって、ジャイロスコープ・バイアス分散伝播の式は下式のようになる。

    【0080】

    【数16】

    したがって、式16は改良されたジャイロスコープ・バイアス校正の効果を組み込む。 Pがモデルの適用によって減少するからだる。 バイアス測定の数が多くなり、モデルのパラメータ(x)が更新されるにつれ、共分散行列Pが減少し続ける。

    【0081】次に、式15で計算した推定バイアスを第3の計算手段で使用し、式17から式22を使用してヘッディングおよび位置修正を計算する。 最初に、修正したヘッディング(H corr )およびヘッディングの変化(ΔH)が、式17から式18で示すように計算される。

    【0082】

    【数17】

    【数18】

    次に、修正した東および北位置変化Δp

    ccorrおよびΔ


    ncorrをそれぞれ、式19から式20を使用して第4


    の計算手段で計算する。

    【0083】

    【数19】

    【数20】

    ここで、+Δp

    e,DRSは、推測航法システムで計算した東位置の変化、Δp

    n,DRSは、推測航法システムで計算した東位置の変化である。

    【0084】最後に、緯度(L)および経度(λ)を、
    式21から式22で示すように計算する。

    【0085】

    【数21】

    【0086】

    【数22】

    ここで、R

    eは地球の赤道上の半径である。 代替実施形態では、修正したバイアスおよび修正した推測航法ヘッディングおよび位置を、全地球測位システムと組み合わせて使用し、「Heading and Positi


    on Error−Correction Metho


    dand Apparatus for Vehicl


    e NavigationSystem」と題した共通所有で同時係属出願の米国特許出願第09/678,5


    98号、代理人番号AP01786を使用して車両のヘッディングおよび位置をさらに修正し、これは引用により本明細書の記載に援用する。 これらの方法では、ヘッディング・センサ・バイアス推定値をDRSで計算したヘッディングに当てはめて計算した修正DRSヘッディングを、第5の計算手段で、全地球測位システムによて提供されたヘッディングと組み合わせて、統合した車両ヘッディングを決定する。 第5の計算手段はカルマン・


    フィルタであることが好ましい。 次に、統合した車両ヘッディング、ヘッディング・センサのバイアス推定値をDRSで計算した位置に当てはめることによって計算した修正DRS位置、および全地球測位システムの位置を使用して、第6の計算手段で統合した車両位置を計算する。 第6の計算手段はカルマン・フィルタであることが好ましい。

    【0087】本発明は、以下の例でさらに十分に例示される。 これらの例は、本発明の特定の態様を示す。 これらの例は、例示によって非制限的に示される。 例1 ジャイロスコープ・バイアスの温度依存性 2つのMurata ENV−05D−52ジャイロスコープのバイアスの温度依存性は、ジャイロスコープを−28.5℃から81.5℃の温度範囲に曝してテストした。 結果を表1に示し、図2および図3に示す。

    【0088】

    【表1】

    センサ量子化がジャイロスコープ・バイアス測定値に与える効果を、1つの温度でジャイロスコープのバイアスを繰り返し測定することによって証明した。 ジャイロスコープ2に関するこの試験の結果を表2に示す。

    【0089】

    【表2】

    例2

    温度依存性のバイアス・ドリフト修正本発明の有効性を証明するため、Murataの低コストの振動ジャイロスコープおよび車両の積算計へのインタフェースを含む一体型GPS/DRシステムを有するToyota Camryテスト車両を使用して、アルゴリズムをテストした。 車両は、GPSアンテナを切り離した状態で、真西に約3キロメートル走行した。 車両はテスト走行中に停止しなかった。 補正していないテスト・データを図1に示す。

    【0090】テスト中の温度上昇は比較的一様であった。 バイアス・ドリフトは、ジャイロスコープの予想される使用温度範囲にわたる一様な温度上昇で、ジャイロスコープ・バイアス・ドリフト率のラボラトリ・テストにおいてオフラインで得られた多項式曲線の当てはめを使用して補正した。 テスト走行中に存在した温度範囲にわたり、ジャイロスコープ・バイアス・ドリフト率は、
    約0.037°/秒すら℃の値で事実上一定であった。

    【0091】図4で示すように、テスト走行中に未補正システムで有意のトラック横断方向エラーが生じた。 未補正のトラック横断方向エラーは、合計走行距離の9.
    7%であった。 このエラー増加に主に寄与したのは、ジャイロスコープ・バイアス・ドリフトであった。 獲得されたヘッディングおよびジャイロスコープ・バイアス推定値は、エクセル・スプレッドシートで本発明のアルゴリズムを使用し、オフラインで補正した。 図5は、その結果得られた補正済み軌跡を示す。 トラック横断方向の位置エラーが合計走行距離の2.4%に有意に減少したことは、本発明の有効性を実証する。

    【0092】本発明の好ましい実施形態について、図示し、説明してきた。 しかし、請求の範囲で定義されるような本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明への変更および改修を実行できることを理解されたい。

    【0093】

    【発明の効果】以上、本発明によれば、車両のヘッディングおよび位置を提供する推測航法システムに使用するヘッディング・センサのバイアスの温度依存性ドリフトを補正することができるという効果がある。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】 DRシステムがインストールされた車両を示す。

    【図2】 2つの代表的ジャイロスコープの温度依存性のグラフ図である。

    【図3】 センサ量子化によるバイアス測定値に含まれるエラーのグラフ図である。

    【図4】 未補正の開ループ・パフォーマンスのサンプル・テスト・データの図である。

    【図5】 結果として生じる補正済み軌跡の図である。

    【図6】 本発明の実施形態による図1のDRシステムのブロック図である。

    【符号の説明】

    2・・・ 車両ナビゲーション・システム、4・・・ 車両、6
    ・・・ 車両ヘッディング・センサ、12・・・ 推測航法車両測位システム、38・・・ カルマン・フィルタ。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ラッセル エス. フィゴール アメリカ合衆国 85204 アリゾナ州 メ サ イースト セカンド アベニュー 1664 (72)発明者 トロイ エル. ストローザー アメリカ合衆国 85281 アリゾナ州 テ ンピ ダブリュ. フォーティーンス スト リート 937 Fターム(参考) 2F105 AA02 BB08 BB09 5J062 AA03 AA13 BB01 CC07 FF04

    高效检索全球专利

    专利汇是专利免费检索,专利查询,专利分析-国家发明专利查询检索分析平台,是提供专利分析,专利查询,专利检索等数据服务功能的知识产权数据服务商。

    我们的产品包含105个国家的1.26亿组数据,免费查、免费专利分析。

    申请试用

    分析报告

    专利汇分析报告产品可以对行业情报数据进行梳理分析,涉及维度包括行业专利基本状况分析、地域分析、技术分析、发明人分析、申请人分析、专利权人分析、失效分析、核心专利分析、法律分析、研发重点分析、企业专利处境分析、技术处境分析、专利寿命分析、企业定位分析、引证分析等超过60个分析角度,系统通过AI智能系统对图表进行解读,只需1分钟,一键生成行业专利分析报告。

    申请试用

    QQ群二维码
    意见反馈