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Solar thermal power generating facility, method for controlling heliostat included in the facility, and control device for implementing the method

阅读:1022发布:2021-01-22

专利汇可以提供Solar thermal power generating facility, method for controlling heliostat included in the facility, and control device for implementing the method专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To make uniform a temperature distribution in a heat receiver so as to improve the durability of the heat receiver.SOLUTION: A solar thermal power generating facility with a plurality of heat receiving pipes includes a heat receiver 40 where air in the heat receiving pipes is heated when the heat receiving pipes are irradiated with solar light, a turbine which is driven by air heated by the heat receiver, and a plurality of heliostats 10 which can irradiate the heat receiver with solar light reflected by means of reflecting mirrors. In the solar thermal power generating facility, a plurality of the heat receiving pipes are divided into a plurality of regions, and one heliostat group corresponds to each of the regions, and the heliostat group is constituted of a plurality of heliostats capable of irradiating the heat receiving pipes in the region with the solar light. A heliostat control device 50 includes an operating heliostat setting unit 52 which selects a heliostat to be operated from the plurality of heliostats constituting the heliostat group corresponding to a turbine load for each of the heliostat groups and an operation instruction unit 57 which provides a direction for operation to the heliostat to be operated for each of the heliostat groups.,下面是Solar thermal power generating facility, method for controlling heliostat included in the facility, and control device for implementing the method专利的具体信息内容。

  • 複数の受熱管を有し、該受熱管に太陽光が照射されて、該受熱管内の流体が加熱される受熱器と、該受熱器で加熱された該流体によって駆動するタービンと、反射鏡を有し、該反射鏡で太陽光を反射して該受熱器に太陽光を照射できる複数のヘリオスタットと、を備えている太陽熱発電設備のヘリオスタット制御装置において、
    前記太陽熱発電設備は、複数の前記受熱管が複数の領域に分けられ、複数の該領域毎に、当該領域内の前記受熱管に太陽光を照射できる複数の前記ヘリオスタットで構成される一のヘリオスタット群が対応しており、
    前記タービンの負荷を取得する負荷取得部と、
    複数の前記ヘリオスタット群毎に、前記タービンの負荷に対応させて当該ヘリオスタット群を構成する複数の前記へリオスタットのうちで運転するヘリオスタットである運転ヘリオスタットを定める運転ヘリオスタット設定部と、
    前記運転ヘリオスタット設定部で定められた複数の前記ヘリオスタット群毎の前記運転ヘリオスタットに対して運転を指示し、該運転ヘリオスタットにより、該運転ヘリオスタットを含む該ヘリオスタット群に対応している前記領域内の前記受熱管に太陽光を照射させる運転指示部と、
    を備えていることを特徴とするヘリオスタット制御装置。
  • 請求項1に記載のヘリオスタット制御装置において、
    前記運転ヘリオスタット設定部は、複数の前記ヘリオスタット群毎に、前記タービンの負荷に対応させて当該ヘリオスタット群中で運転するヘリオスタットの台数である運転台数を求める運転台数演算部と、当該ヘリオスタット群を構成する複数の前記ヘリオスタットに対して予め定められた運転優先順位の高いヘリオスタットを優先的に、前記運転台数設定部が定めた前記運転台数相当分、記運転ヘリオスタットとする運転ヘリオスタット決定部と、を有する、
    ことを特徴とするヘリオスタット制御装置。
  • 請求項2記載のヘリオスタット制御装置において、
    前記運転優先順位は、前記ヘリオスタット群を構成する複数の前記ヘリオスタットのうちで、前記受熱器内の前記流体に対する入熱量の相対的に小さいヘリオスタットが高くなるよう定められている、
    ことを特徴とするヘリオスタット制御装置。
  • 請求項3に記載のヘリオスタット制御装置において、
    前記ヘリオスタット群を構成する複数のヘリオスタット毎に、当該ヘリオスタットによる前記受熱器内の前記流体に対する入熱量を、該ヘリオスタット群を構成する全ヘリオスタットによる前記受熱器内の前記流体に対する入熱量で割った値が当該ヘリオスタットの等価台数として予め定められており、
    前記運転ヘリオスタット決定部は、前記運転優先順位の高い順に前記運転台数分のヘリオスタットに関する前記等価台数を合計した値を等価運転台数とし、該等価運転台数分だけ、該優先順位の高いヘリオスタットを優先的に前記運転ヘリオスタットとする、
    ことを特徴とするヘリオスタット制御装置。
  • 請求項2から4のいずれか一項に記載のヘリオスタット制御装置において、
    前記運転台数演算部は、前記ヘリオスタット群を構成する複数の前記ヘリオスタットの台数に、前記タービンの負荷と予め定められた手順で求められた補正係数とを掛けて、該ヘリオスタット群の前記運転台数を求める、
    ことを特徴とするヘリオスタット制御装置。
  • 請求項5に記載のヘリオスタット制御装置において、
    複数の前記ヘリオスタット群毎の各時での第一補正係数が記憶されている補正係数記憶部を備え、
    前記運転台数演算部は、前記ヘリオスタット群の前記運転台数を求める際、前記補正係数記憶部に記憶されている該ヘリオスタット群の第一補正係数のうちで現時点に対応する時の第一補正係数を、前記補正係数の少なくとも一部として用いる、
    ことを特徴とするヘリオスタット制御装置。
  • 請求項5に記載のヘリオスタット制御装置において、
    前記太陽熱発電設備は、前記受熱器の複数の前記領域毎の前記流体の入口温度及び出口温度を検出する温度検出部を備え、
    前記運転台数演算部は、前記ヘリオスタット群の前記運転台数を求める際、複数の前記領域毎の前記入口温度及び前記出口温度で定まる前記受熱器の入口温度と出口温度との差を、該ヘリオスタット群に対応する前記領域における前記入口温度と前記出口温度との差で割った値を第一補正係数とし、該第一補正係数を前記補正係数の少なくとも一部として用いる、
    ことを特徴とするヘリオスタット制御装置。
  • 請求項5に記載のヘリオスタット制御装置において、
    前記太陽熱発電設備は、前記受熱器の複数の前記領域毎の前記流体の入口温度、及び複数の該領域毎で最も高温になると想定される部分の温度である高温部温度を検出する温度検出部を備え、
    前記運転台数演算部は、前記ヘリオスタット群の前記運転台数を求める際、複数の前記領域毎の前記入口温度と前記高温部温度との差の平均値を、該ヘリオスタット群に対応する前記領域における前記入口温度と前記高温部温度との差で割った値を第一補正係数とし、該第一補正係数を前記補正係数の少なくとも一部として用いる、
    ことを特徴とするヘリオスタット制御装置。
  • 請求項7又は8に記載のヘリオスタット制御装置において、
    前記運転ヘリオスタット設定部は、前記第一補正係数が予め定められた上限値以上であるか否かを判断する係数判断部と、前記係数判断部で前記第一補正係数が前記上限値以上であると判断されると、該第一補正係数を予め定められた方法で前記上限値未満に変更する係数変更部と、を有し、
    前記運転台数演算部は、前記第一補正係数を定めた後、前記係数変更部により該第一補正係数が変更されると、変更された該第一補正係数を前記補正係数の一部とする、
    ことを特徴とするヘリオスタット制御装置。
  • 請求項5から9のいずれか一項に記載のヘリオスタット制御装置において、
    前記太陽熱発電設備は、前記受熱管に関する複数の前記領域毎に、当該領域内で最も高温になると想定される部分の温度である高温部温度、及び当該領域内で最も低い温度なると想定される部分の温度である低温部温度を検出する温度検出部を備え、
    前記運転台数演算部は、前記ヘリオスタット群の前記運転台数を求める際、該ヘリオスタット群に対応する前記領域における前記高温部温度と前記低温部温度との差に応じて第二補正係数を定め、該第二補正係数を前記補正係数の少なくとも一部とする、
    ことを特徴とするヘリオスタット制御装置。
  • 請求項1から10のいずれか一項に記載のヘリオスタット制御装置と、前記受熱器と、前記タービンと、前記複数のヘリオスタットと、
    を備えていることを特徴とする太陽熱発電設備。
  • 請求項11に記載の太陽熱発電設備において、
    複数の前記ヘリオスタットの少なくとも一部は、前記受熱器を中心として周方向に配置され、
    複数の前記ヘリオスタット群のうち、少なくとも一部のヘリオスタット群は、前記受熱器を中心とした周方向の位置が異なっている、
    ことを特徴とする太陽熱発電設備。
  • 請求項11又は12に記載の太陽熱発電設備において、
    複数の前記ヘリオスタットの少なくとも一部は、前記受熱器に対して遠近方向に配置され、
    複数の前記ヘリオスタット群のうち、少なくとも一部のヘリオスタット群は、前記受熱器に対して遠近方向の位置が異なっている、
    ことを特徴とする太陽熱発電設備。
  • 請求項10から13のいずれか一項に記載の太陽熱発電設備において、
    複数の前記ヘリオスタット群のうち、隣り合っているヘリオスタット群は、それぞれを構成する複数の前記ヘリオスタットのうちの一部を共有している、
    ことを特徴とする太陽熱発電設備。
  • 複数の受熱管を有し、該受熱管に太陽光が照射されて、該受熱管内の流体が加熱される受熱器と、該受熱器で加熱された該流体によって駆動するタービンと、反射鏡を有し、該反射鏡で太陽光を反射して該受熱器に太陽光を照射できる複数のヘリオスタットと、を備えている太陽熱発電設備のヘリオスタット制御方法において、
    前記太陽熱発電設備は、複数の前記受熱管が複数の領域に分けられ、複数の該領域毎に、当該領域内の前記受熱管に太陽光を照射できる複数の前記ヘリオスタットで構成される一のヘリオスタット群が対応しており、
    前記タービンの負荷を取得する負荷取得工程と、
    複数の前記ヘリオスタット群毎に、前記タービンの負荷に対応させて当該ヘリオスタット群を構成する複数の前記ヘリオスタットのうちで運転するヘリオスタットである運転ヘリオスタットを定める運転ヘリオスタット設定工程と、
    前記運転ヘリオスタット設定工程で定められた複数の前記ヘリオスタット群毎の前記運転ヘリオスタットに対して運転を指示し、該運転ヘリオスタットにより、該運転ヘリオスタットを含む該ヘリオスタット群に対応している前記領域内の前記受熱管に太陽光を照射させる運転指示工程と、
    を有することを特徴とするヘリオスタット制御方法。
  • 说明书全文

    本発明は、太陽光が照射されて内部の流体が加熱される受熱器と、この受熱器で加熱された流体によって駆動するタービンと、反射鏡で太陽光を反射して受熱器に太陽光を照射する複数のヘリオスタットと、を備えている太陽熱発電設備、ヘリオスタットの制御方法、この方法を実行する制御装置に関する。

    太陽熱発電設備としては、例えば、以下の特許文献1に記載のものがある。

    この太陽熱発電設備は、太陽光が照射されて内部の流体が加熱される受熱器と、この受熱器で加熱された流体によって駆動するタービンと、反射鏡で太陽光を反射して受熱器に太陽光を照射する複数のヘリオスタットと、を備えている。

    複数のヘリオスタットからの太陽光を受ける受熱器は、必要以上に太陽光で加熱されて、耐久性が低下するおそれがある。 このため、特許文献1の太陽熱発電設備では、受熱器の温度又は受熱器内の流体の温度に基づいて、受熱器に出入りする熱量を調整する熱量調整手段を設けている。

    特開2011−32960号公報

    しかしながら、上記特許文献1に記載の技術は、受熱器の温度又は受熱器内の流体の温度に基づいて、受熱器に出入りする熱量を調整しても、受熱器内の温度分布のバラツキが生じて、受熱器内の一部のみが必要以上に高温になることがある。 このため、上記特許文献1に記載の技術では、受熱器内の一部のみが必要以上に高温になることで、この一部の熱変形が大きくなり、受熱器の耐久性が低下する、という問題点がある。

    そこで、本発明は、受熱器内の温度分布を均一化して、受熱器の耐久性を向上させることができる技術を提供することを目的とする。

    上記問題点を解決するための発明に係るヘリオスタット制御装置は、
    複数の受熱管を有し、該受熱管に太陽光が照射されて、該受熱管内の流体が加熱される受熱器と、該受熱器で加熱された該流体によって駆動するタービンと、反射鏡を有し、該反射鏡で太陽光を反射して該受熱器に太陽光を照射できる複数のヘリオスタットと、を備えている太陽熱発電設備のヘリオスタット制御装置において、
    前記太陽熱発電設備は、複数の前記受熱管が複数の領域に分けられ、複数の該領域毎に、当該領域内の前記受熱管に太陽光を照射できる複数の前記ヘリオスタットで構成される一のヘリオスタット群が対応しており、
    前記タービンの負荷を取得する負荷取得部と、複数の前記ヘリオスタット群毎に、前記タービンの負荷に対応させて当該ヘリオスタット群を構成する複数の前記へリオスタットのうちで運転するヘリオスタットである運転ヘリオスタットを定める運転ヘリオスタット設定部と、前記運転ヘリオスタット設定部で定められた複数の前記ヘリオスタット群毎の前記運転ヘリオスタットに対して運転を指示し、該運転ヘリオスタットにより、該運転ヘリオスタットを含む該ヘリオスタット群に対応している前記領域内の前記受熱管に太陽光を照射させる運転指示部と、を備えていることを特徴とする。

    当該ヘリオスタット制御装置では、複数の受熱管を複数の領域に分けて、領域毎に、当該領域に対応するヘリオスタット群中で、運転するヘリオスタットを負荷に応じて定めているので、受熱器の複数の領域毎の太陽光の照射量を制御でき、複数の領域毎の太陽光の照射量を均一化することができる。 よって、当該ヘリオスタット制御装置によれば、受熱器内の温度分布が均一化し、受熱器の一部のみが必要以上に高温になることを避けることができ、受熱器の耐久性を向上させることができる。

    ここで、前記ヘリオスタット制御装置において、前記運転ヘリオスタット設定部は、複数の前記ヘリオスタット群毎に、前記タービンの負荷に対応させて当該ヘリオスタット群中で運転するヘリオスタットの台数である運転台数を求める運転台数演算部と、当該ヘリオスタット群を構成する複数の前記ヘリオスタットに対して予め定められた運転優先順位の高いヘリオスタットを優先的に、前記運転台数設定部が定めた前記運転台数相当分、記運転ヘリオスタットとする運転ヘリオスタット決定部と、を有してもよい。

    当該ヘリオスタット制御装置では、運転優先順位の高いヘリオスタットを優先的に、運転台数相当分、運転ヘリオスタットとしているので、より効果的に、受熱器の複数の領域毎の太陽光の照射量を制御することができる。

    また、前記ヘリオスタット制御装置において、前記運転優先順位は、前記ヘリオスタット群を構成する複数の前記ヘリオスタットのうちで、前記受熱器内の前記流体に対する入熱量の相対的に小さいヘリオスタットが高くなるよう定められていてもよい。

    当該ヘリオスタット制御装置は、入熱量の小さいヘリオスタットが安定して運転され、逆に入熱量の大きいヘリオスタットが運転/運転除外の対象になり易くなるので、受熱器の複数の領域毎の太陽光の照射量の制御感度を高めることができる。

    また、前記ヘリオスタット制御装置において、前記ヘリオスタット群を構成する複数のヘリオスタット毎に、当該ヘリオスタットによる前記受熱器内の前記流体に対する入熱量を、該ヘリオスタット群を構成する全ヘリオスタットによる前記受熱器内の前記流体に対する入熱量で割った値が当該ヘリオスタットの等価台数として予め定められており、前記運転ヘリオスタット決定部は、前記運転優先順位の高い順に前記運転台数分のヘリオスタットに関する前記等価台数を合計した値を等価運転台数とし、該等価運転台数分だけ、該優先順位の高いヘリオスタットを優先的に前記運転ヘリオスタットとしてもよい。

    当該ヘリオスタット制御装置では、各ヘリオスタットの入熱量に応じた各ヘリオスタットの等価台数、及び等価台数を積算した等価運転台数という概念を導入し、個々のヘリオスタットの入熱量を考慮して、最終的な運転台数である等価運転台数を定めているので、ヘリオスタット群に対応する領域中の受熱管への入熱量を目的の入熱量にすることができる。

    また、前記ヘリオスタット制御装置において、前記運転台数演算部は、前記ヘリオスタット群を構成する複数の前記ヘリオスタットの台数に、前記タービンの負荷と予め定められた手順で求められた補正係数とを掛けて、該ヘリオスタット群の前記運転台数を求めてもよい。

    また、前記ヘリオスタット制御装置において、複数の前記ヘリオスタット群毎の各時での第一補正係数が記憶されている補正係数記憶部を備え、前記運転台数演算部は、前記ヘリオスタット群の前記運転台数を求める際、前記補正係数記憶部に記憶されている該ヘリオスタット群の第一補正係数のうちで現時点に対応する時の第一補正係数を、前記補正係数の少なくとも一部として用いてもよい。

    当該ヘリオスタット制御装置では、ヘリオスタット群毎にその時々で第一補正係数を定めているので、ヘリオスタット群毎にその時々での適切な運転台数を定めることができる。

    また、前記ヘリオスタット制御装置において、前記太陽熱発電設備は、前記受熱器の複数の前記領域毎の前記流体の入口温度及び出口温度を検出する温度検出部を備え、前記運転台数演算部は、前記ヘリオスタット群の前記運転台数を求める際、複数の前記領域毎の前記入口温度及び前記出口温度で定まる前記受熱器の入口温度と出口温度との差を、該ヘリオスタット群に対応する前記領域における前記入口温度と前記出口温度との差で割った値を第一補正係数とし、該第一補正係数を前記補正係数の少なくとも一部として用いてもよい。

    当該ヘリオスタット制御装置では、ヘリオスタット群に対応する領域の出口温度と入口温度の差が大きい場合、この領域に対応するヘリオスタット群の運転台数が少なくなり、この領域への入熱量を少なくすることができる。 このため、当該ヘリオスタット制御装置では、この領域の出口温度と入口温度との差を小さくすることができ、受熱器の耐久性を高めることができる。

    また、前記ヘリオスタット制御装置において、前記太陽熱発電設備は、前記受熱器の複数の前記領域毎の前記流体の入口温度、及び複数の該領域毎で最も高温になると想定される部分の温度である高温部温度を検出する温度検出部を備え、前記運転台数演算部は、前記ヘリオスタット群の前記運転台数を求める際、複数の前記領域毎の前記入口温度と前記高温部温度との差の平均値を、該ヘリオスタット群に対応する前記領域における前記入口温度と前記高温部温度との差で割った値を第一補正係数とし、該第一補正係数を前記補正係数の少なくとも一部として用いてもよい。

    当該ヘリオスタット制御装置では、ヘリオスタット群に対応する領域の高温部温度と入口温度の差が大きい場合、この領域に対応するヘリオスタット群の運転台数が少なくなり、この領域への入熱量を少なくすることができる。 このため、当該ヘリオスタット制御装置では、この領域の高温部温度と入口温度との差を小さくすることができ、受熱器の耐久性を高めることができる。

    また、前記ヘリオスタット制御装置において、前記運転ヘリオスタット設定部は、前記第一補正係数が予め定められた上限値以上であるか否かを判断する係数判断部と、前記係数判断部で前記第一補正係数が前記上限値以上であると判断されると、該第一補正係数を予め定められた方法で前記上限値未満に変更する係数変更部と、を有し、前記運転台数演算部は、前記第一補正係数を定めた後、前記係数変更部により該第一補正係数が変更されると、変更された該第一補正係数を前記補正係数の一部としてもよい。

    当該ヘリオスタット制御装置では、演算で求めた第一補正係数が極端に大きくなり、ヘリオスタット群の運転台数が多くなることで、このヘリオスタット群に対応する領域の温度が必要以上に高温になることを避けることができる。

    また、前記ヘリオスタット制御装置において、前記太陽熱発電設備は、前記受熱管に関する複数の前記領域毎に、当該領域内で最も高温になると想定される部分の温度である高温部温度、及び当該領域内で最も低い温度なると想定される部分の温度である低温部温度を検出する温度検出部を備え、前記運転台数演算部は、前記ヘリオスタット群の前記運転台数を求める際、該ヘリオスタット群に対応する前記領域における前記高温部温度と前記低温部温度との差に応じて第二補正係数を定め、該第二補正係数を前記補正係数の少なくとも一部としてもよい。

    当該ヘリオスタット制御装置では、ヘリオスタット群に対応する領域の高温部温度と低温部温度の差が大きい場合、この領域に対応するヘリオスタット群の運転台数が少なくなり、この領域への入熱量を少なくすることができる。 このため、当該ヘリオスタット制御装置では、この領域の高温部温度と低温部温度との差を小さくすることができ、受熱器の耐久性を高めることができる。

    上記問題点を解決するための発明に係る太陽熱発電設備は、
    前記ヘリオスタット制御装置と、前記受熱器と、前記タービンと、前記複数のヘリオスタットと、を備えていることを特徴とする。

    当該太陽熱発電設備でも、前記ヘリオスタット制御装置を備えているので、受熱器内の温度分布が均一化し、受熱器の一部のみが必要以上に高温になることを避けることができ、受熱器の耐久性を向上させることができる。

    ここで、前記太陽熱発電設備において、複数の前記ヘリオスタットの少なくとも一部は、前記受熱器を中心として周方向に配置され、複数の前記ヘリオスタット群のうち、少なくとも一部のヘリオスタット群は、前記受熱器を中心とした周方向の位置が異なっていてもよい。

    また、前記太陽熱発電設備において、複数の前記ヘリオスタットの少なくとも一部は、前記受熱器に対して遠近方向に配置され、複数の前記ヘリオスタット群のうち、少なくとも一部のヘリオスタット群は、前記受熱器に対して遠近方向の位置が異なっていてもよい。

    また、前記太陽熱発電設備において、複数の前記ヘリオスタット群のうち、隣り合っているヘリオスタット群は、それぞれを構成する複数の前記ヘリオスタットのうちの一部を共有してもよい。

    また、上記問題点を解決するための発明に係るヘリオスタット制御方法は、
    複数の受熱管を有し、該受熱管に太陽光が照射されて、該受熱管内の流体が加熱される受熱器と、該受熱器で加熱された該流体によって駆動するタービンと、反射鏡を有し、該反射鏡で太陽光を反射して該受熱器に太陽光を照射できる複数のヘリオスタットと、を備えている太陽熱発電設備のヘリオスタット制御方法において、
    前記太陽熱発電設備は、複数の前記受熱管が複数の領域に分けられ、複数の該領域毎に、当該領域内の前記受熱管に太陽光を照射できる複数の前記ヘリオスタットで構成される一のヘリオスタット群が対応しており、
    前記タービンの負荷を取得する負荷取得工程と、複数の前記ヘリオスタット群毎に、前記タービンの負荷に対応させて当該ヘリオスタット群を構成する複数の前記ヘリオスタットのうちで運転するヘリオスタットである運転ヘリオスタットを定める運転ヘリオスタット設定工程と、前記運転ヘリオスタット設定工程で定められた複数の前記ヘリオスタット群毎の前記運転ヘリオスタットに対して運転を指示し、該運転ヘリオスタットにより、該運転ヘリオスタットを含む該ヘリオスタット群に対応している前記領域内の前記受熱管に太陽光を照射させる運転指示工程と、を有することを特徴とする。

    当該ヘリオスタット制御方法では、複数の受熱管を複数の領域に分けて、領域毎に、当該領域に対応するヘリオスタット群中で、運転するヘリオスタットを負荷に応じて定めているので、受熱器の複数の領域毎の太陽光の照射量を制御でき、複数の領域毎の太陽光の照射量を均一化することができる。 よって、当該ヘリオスタット制御方法によれば、受熱器内の温度分布が均一化し、受熱器の一部のみが必要以上に高温になることを避けることができ、受熱器の耐久性を向上させることができる。

    本発明によれば、受熱器内の温度分布が均一化し、受熱器の一部のみが必要以上に高温になることを避けることができ、受熱器の耐久性を向上させることができる。

    本発明に係る第一実施形態における太陽熱発電設備の構成を示す説明図である。

    本発明に係る第一実施形態における太陽熱発電設備の平面図である。

    本発明に係る第一実施形態におけるタワー施設の構成を示す説明図である。

    本発明に係る第一実施形態における収納庫の断面図である。

    図4におけるV−V線断面図である。

    本発明に係る第一実施形態における受熱管アッセンブリの斜視図である。

    本発明に係る第一実施形態におけるヘリオスタット群と受熱管の領域との関係を示す説明図であり、同図(a)は一部のヘリオスタット群と一部の受熱管の領域との関係を示し、同図(b)はヘリオスタット群の配置を示す。

    本発明に係る第一実施形態の変形例におけるヘリオスタット群と受熱管の領域との関係を示す説明図であり、同図(a)は一部のヘリオスタット群と一部の受熱管の領域との関係を示し、同図(b)はヘリオスタット群の配置を示す。

    本発明に係る第一実施形態の他の変形例におけるヘリオスタット群と受熱管の領域との関係を示す説明図であり、同図(a)は一部のヘリオスタット群と一部の受熱管の領域との関係を示し、同図(b)はヘリオスタット群の配置を示す。

    本発明に係る第一実施形態における運転ヘリオスタット決定用マップを示す説明図である。

    本発明に係る第二実施形態におけるヘリオスタット制御装置の機能構成を示す説明図である。

    本発明に係る第二実施形態における第一補正係数マップを示す説明図である。

    本発明に係る第二実施形態における運転ヘリオスタット決定用の等価台数対応マップと運転ヘリオスタット決定用マップと運転台数−等価運転台数グラフとの関係を示す説明図である。

    本発明に係る第三実施形態における受熱管アッセンブリ及びヘリオスタット制御装置の構成を示す説明図である。

    本発明に係る第三実施形態における運転台数演算部の動作を示すフローチャートである。

    本発明に係る第四実施形態における受熱管アッセンブリ及びヘリオスタット制御装置の構成を示す説明図である。

    本発明に係る第四実施形態における受熱管アッセンブリの要部断面図である。

    本発明に係る第四実施形態における運転台数演算部の動作を示すフローチャートである。

    本発明に係る第五実施形態における受熱管アッセンブリ及びヘリオスタット制御装置の構成を示す説明図である。

    本発明に係る第五実施形態における受熱管アッセンブリの要部断面図である。

    本発明に係る第五実施形態における運転台数演算部の動作を示すフローチャートである。

    本発明に係る第五実施形態における高温部温度と低温部温度との差と、第二補正係数との関係を示す説明図である。

    本発明に係る第六実施形態における受熱管アッセンブリ及びヘリオスタット制御装置の構成を示す説明図である。

    本発明に係る第六実施形態における運転台数演算部、係数判断部及び係数変更部の動作を示すフローチャート図である。

    本発明に係る第六実施形態における第一補正係数の変更方法を示す説明図である。

    以下、本発明に係る太陽熱発電設備の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。

    「第一実施形態」
    まず、図1〜図10を参照して、太陽熱発電設備の第一実施形態について説明する。

    本実施形態の太陽熱発電設備は、図1に示すように、太陽光が照射される受熱器40を有するタワー施設20と、反射鏡11で太陽光を反射して受熱器40に太陽光を照射する複数のヘリオスタット10と、複数のヘリオスタット10を制御するヘリオスタット制御装置50と、を備えている。

    ヘリオスタット10は、太陽光を反射する反射鏡11と、反射鏡11を支持する支持脚12と、反射鏡11を目的の方向に向ける駆動制御器13と、を有している。 このヘリオスタット10は、図2に示すように、タワー施設20を中心として、リング状の領域内に複数点在している。 言い換えると、ヘリオスタット10は、タワー施設20を中心として、周方向に360°複数配置されていると共に、タワー施設20を基準として遠近方向にも複数配置されている。

    タワー施設20は、図3に示すように、前述の受熱器40と、受熱器40に空気を供給する圧縮機31と、受熱器40で加熱された空気(流体)によって駆動するガスタービン32と、ガスタービン32の駆動により発電する発電機33と、圧縮機31で圧縮された空気とガスタービン32から排気された空気との間で熱交換を行う再生熱交換器34と、これらが収納される収納庫25と、これらが載るタワー21と、を備えている。

    タワー21は、鉛直方向に延びる4本の支柱22と、4本の支柱22相互を連絵する複数の梁23とを有している。 4本の支柱22の対線の延長線上には、図2に示すように、ヘリオスタット10は配置されていない。 これは、ヘリオスタット10の反射鏡11で反射されて受熱器40に向う太陽光の光路上に、タワー21の支柱22が存在することを避けるためである。 また、タワー21の複数の梁23も、ヘリオスタット10の反射鏡11で反射されて受熱器40に向う太陽光の光路上に存在しないよう、配置されている。

    収納庫25は、内部に下部収納室26及び上部収納室28が形成されている。 下部収納室26の下部は、太陽光を下部収納室26内に取り込むための円形の開口27が形成されている。 この下部収納室26には、受熱器40が収納されている。 また、上部収納室28には、圧縮機31とガスタービン32と発電機33と再生熱交換器34とが収納されている。

    圧縮機31と受熱器40とは、再生熱交換器34を介して、圧縮機31により圧縮された空気を受熱器40に導く圧縮空気供給配管35で接続されている。 受熱器40とガスタービン32とは、受熱器40で加熱された空気をガスタービン32に送る加熱空気供給配管36で接続されている。 ガスタービン32と再生熱交換器34とは、ガスタービン32からの排気を再生熱交換器34に送る排気配管37で接続されている。

    受熱器40は、図4〜図6に示すよう、円筒形状のケーシング41と、このケーシング41内に収納される受熱管アッセンブリ45と、有している。

    ケーシング41は、側周壁板42と天板43とを有しており、下側は円形の開口44が形成されている。 このケーシング41の開口44及び前述の収納庫25の開口27は、いずれも、太陽光線のスポット径よりも僅かに大きく形成されている。 ケーシング41の内面には、熱エネルギーの外部へ放射を抑えるために断熱材が施されている。 このケーシング41は、収納庫25の下部収納室26と上部収納室28とを仕切る仕切壁29に固定されているフック39により、この仕切壁29から吊下げられている。 このフック39の下端は、ケーシング41の天板43を貫通して、受熱管アッセンブリ45に取り付けられている。 すなわち、受熱器40のケーシング41のみならず、受熱管アッセンブリ45も、このフック39により仕切壁29から吊下げられている。

    受熱管アッセンブリ45は、リング状の下部ヘッダ配管46aと、同じくリング状の上部ヘッダ配管46bと、鉛直方向に延び下部ヘッダ配管46aと上部ヘッダ配管46bとをつなぐ複数の受熱管47と、圧縮機31からの空気を下部ヘッダ配管46aへ送る入口配管48と、上部ヘッダ配管46bからの空気をガスタービン32へ送るための出口配管49と、を有している。

    複数の受熱管47は、リング状の下部ヘッダ配管46a及び上部ヘッダ配管46bの周方向において、所定の間隔をあけて配置されている。 ヘリオスタット10からの太陽光は、基本的に、この受熱管47に照射され、高温になる。 このように、受熱管47は、高温になるため、自重による曲げ応がかからないよう、前述したように、鉛直方向に延びている。

    下部ヘッダ配管46aは、ケーシング41よりも外周側に位置しており、ケーシング41内に収納されていない。 この下部ヘッダ配管46aの外周側には、複数の入口配管48が接続されている。 この複数の入口配管48は、圧縮機31から延びる圧縮空気供給配管35に接続されている。 また、上部ヘッダ配管46bの内周側には、リング状の上部ヘッダ配管46bの対向部をつなぐように複数の出口配管49が接続されている。 複数の出口配管49が相互に交差する部分には、受熱管アッセンブリ45からの空気をガスタービン32に送るための加熱空気供給配管36が接続されている。

    周方向に並んでいる複数の受熱管47は、例えば、図7(a)に示すように、周方向に複数の領域a1,a2,…,ai,…に分けられている。 これら領域a1,a2,…,ai,…には、それぞれ領域識別子が設定されている。

    また、複数のヘリオスタット10が配置されている領域は、例えば、図7(b)に示すように、タワー施設20を中心とした周方向に複数の部分領域に分けられている。 各部分領域には、複数のヘリオスタット10が配置されており、部分領域内の複数のヘリオスタット10で1つのヘリオスタット群Aを構成している。 複数の部分領域毎のヘリオスタット群A1,A2,…,Ai,…にも、それぞれヘリオスタット群識別子が設定されている。 なお、ヘリオスタット群Aの数と受熱管47に関する領域aの数とは同じである。 また、ヘリオスタット群Aを構成する複数のヘリオスタット10には、それぞれヘリオスタット番号(識別子)が設定されている。

    ヘリオスタット群Aは、受熱管47に関する複数の領域aのうち、当該ヘリオスタット群Aを構成する複数のヘリオスタット10で、領域内の複数の受熱管47に太陽光を照射できる当該領域aと、対応付けられている。 例えば、受熱器40中の領域a1内の複数の受熱管47には、受熱器40の中心を基準として反対側に位置しているヘリオスタット群A1を構成する複数のヘリオスタット10が太陽光を照射することができる。 このため、この領域a1に対して、ここに太陽光を照射できるこのヘリオスタット群A1が対応付けられている。

    ところで、図7の例では、ヘリオスタット群Aを構成する複数のヘリオスタット10は、隣のヘリオスタット群Aを構成する複数のヘリオスタット10とは、いずれも異なるものである。 しかしながら、ヘリオスタット群Aを構成する複数のヘリオスタット10の一部は、図8に示すように、隣のヘリオスタット群Aを構成する複数のヘリオスタット10の一部を成してもよい。 言い換えると、隣り合っているヘリオスタット群A1,A2は、それぞれを構成する複数のヘリオスタット10のうちの一部を共有してもよい。 この場合、2つのヘリオスタット群A1,A2の両方に属するヘリオスタット10aは、受熱管47に関する2つの領域a1,a2に対して太陽光を照射することになる。

    また、図7及び図8に示す例では、受熱管47に関する領域aを周方向に分けているが、図9に示すように、上下方向、つまり受熱管47内の空気の流れ方向に領域aを分けてもよい。 この場合、対応する複数のヘリオスタット群Aは、タワー施設20を基準にして遠近方向に並ぶことになり、最も下側の領域a11には、タワー施設20から最も遠い側のヘリオスタット群A11が対応することになる。 なお、この場合も、図8の例と同様、ヘリオスタット群Aを構成する複数のヘリオスタット10の一部が、隣のヘリオスタット群Aを構成する複数のヘリオスタット10の一部を成してもよい。

    ヘリオスタット制御装置50は、図1に示すように、ガスタービン32の負荷を示す負荷制御信号を取得する負荷取得部51と、複数のヘリオスタット10のうちで運転するヘリオスタット10(以下、運転ヘリオスタットとする)を定める運転ヘリオスタット設定部52と、運転ヘリオスタットに運転指示する運転指示部57と、各種データが記憶されている記憶部60と、を有している。

    運転ヘリオスタット設定部52は、複数のヘリオスタット群A毎にガスタービン32の負荷に応じたヘリオスタット10の運転台数を求める運転台数演算部53と、ヘリオスタット群Aを構成する複数のヘリオスタット10のうち、この運転台数演算部53が求めた運転台数分のヘリオスタット10を運転ヘリオスタットとする運転ヘリオスタット決定部54と、を有している。

    記憶部60には、運転台数演算部53がヘリオスタット10の運転台数を求める際に用いる第一補正係数61と、ヘリオスタット群Aを構成するヘリオスタット10の全台数である群構成台数62と、運転ヘリオスタット決定部54が運転ヘリオスタットを定める際に用いる運転ヘリオスタット決定用マップ63と、が記憶されている。

    記憶部60には、第一補正係数61、群構成台数62及び運転ヘリオスタット決定用マップ63のいずれもが、ヘリオスタット群A毎に記憶されている。

    運転ヘリオスタット決定用マップ63は、図10に示すように、ヘリオスタット群Aを構成する複数のヘリオスタット10のうちで運転するヘリオスタット10の運転台数と、運転ヘリオスタットのヘリオスタット番号との関係が示されているマップである。

    ヘリオスタット群Aを構成する各ヘリオスタット10に付されているヘリオスタット番号は、運転優先順位に応じて定められている。 運転優先順位は、受熱器40内の空気に対する入熱量が相対的に小さいヘリオスタット10ほど高くなっている。 このため、ここでは、受熱器40内の空気に対して小さな受熱器40内の空気に対する入熱量が相対的に小さく、運転優先順位の高いヘリオスタット10に対して、小さな数値のヘリオスタット番号が付されている。 具体的には、ヘリオスタット群Aを構成する複数のヘリオスタット10のうち、受熱器40内の空気に対する入熱量が最も小さく、最も優先順位の高いヘリオスタット10には、ヘリオスタット番号「1」が付され、次に入熱量が小さいヘリオスタット10にはヘリオスタット番号「2」が付されている。 例えば、図7に示すヘリオスタット群Aを構成する複数のヘリオスタット10のうちで、タワー施設20から最も遠いヘリオスタット10が受熱器40内の空気に対する入熱量が最も小さいため、タワー施設20から最も遠いヘリオスタット10にヘリオスタット番号「1」が付されている。

    なお、ここでは、運転優先順位を入熱量の小さい順に定めているが、運転優先順位を受熱管温度に与える影響の小さい順に定めてもよい。 但し、運転優先順位を入熱量の小さい順に定めても、受熱管温度に与える影響の小さい順に定めても、定まる運転優先順位は大きな違いは無く基本的に同じである。

    また、ここでは、ヘリオスタット10の運転優先順位とヘリオスタット番号(識別子)とが同じであるが、両者の対応関係を定めておけば両者が同じである必要はない。

    次に、本実施形態のヘリオスタット制御装置50の動作について説明する。

    ヘリオスタット制御装置50の負荷取得部51が外部からガスタービン32の負荷制御信号を受信すると、運転ヘリオスタット設定部52の運転台数演算部53は、複数のヘリオスタット群A毎に、負荷制御信号が示すガスタービン32の負荷に応じたヘリオスタット10の運転台数を求める。

    この際、運転台数演算部53は、運転台数を求めるヘリオスタット群Aの第一補正係数61及び群構成台数62(当該ヘリオスタット群Aを構成するヘリオスタット10の全台数)を記憶部60から抽出し、以下の(数1)に示すように、負荷に、第一補正係数及び群構成台数を掛けて、運転台数を求める。
    運転台数=負荷×第一補正係数×群構成台数 ・・・・・・・・・・・・・(数1)

    運転台数演算部53によりヘリオスタット群A毎の運転台数が求められると、運転ヘリオスタット決定部54は、ヘリオスタット群A毎に、当該ヘリオスタット群Aを構成する複数のヘリオスタット10のうちから運転台数分の運転ヘリオスタットのヘリオスタット番号を定める。

    この際、運転ヘリオスタット決定部54は、記憶部60に記憶されている運転ヘリオスタット決定用マップ63のうちで、運転ヘリオスタットを定めるヘリオスタット群Aの運転ヘリオスタット決定用マップ63を参照する。 この運転ヘリオスタット決定用マップ63は、図10に示すように、横軸に当該ヘリオスタット群A中の運転台数をとり、縦軸に当該ヘリオスタット群Aを構成するヘリオスタット10のヘリオスタット番号をとっている。 運転ヘリオスタット決定部54は、例えば、あるヘリオスタット群Aの運転台数が例えば「7.3」の場合、このヘリオスタット群Aの運転ヘリオスタット決定用マップ63を参照して、運転台数「7.3」に対応するヘリオスタット番号「8」を取得し、このヘリオスタット番号「8」以下の運転番号、つまり、ヘリオスタット番号が1,2,3,…,8のヘリオスタット10を運転ヘリオスタットとし、このヘリオスタット番号「8」より大きい運転番号のヘリオスタット10を運転対象から除外する。

    ヘリオスタット番号は、前述したように、運転優先順位に応じて付されている。 このため、運転ヘリオスタット決定部54がヘリオスタット群Aを構成する複数のヘリオスタット10のうちから運転ヘリオスタットとして定めたヘリオスタット10は、運転優先順位の高いものである。 一方、運転対象から除外されたヘリオスタット10は、運転優先順位の低いものである。

    運転優先順位の高いヘリオスタット10は、前述したように、受熱器40内の空気に対する入熱量が小さく、このヘリオスタット10を運転したときとしないときとでの受熱器40の温度変化に対する影響が小さい。 逆に、運転優先順位の低いヘリオスタット10は、受熱器40内の空気に対する入熱量が大きく、このヘリオスタット10を運転したときとしないときとでの受熱器40の温度変化に対する影響が大きい。 このため、本実施形態では、運転優先順位が高く、受熱器40の温度変化に対する影響が相対的に小さいヘリオスタット10が安定して運転される一方で、運転優先順位が低く、受熱器40の温度変化に対する影響が相対的に大きいヘリオスタット10が運転/運転除外の対象になり易くなり、ヘリオスタット制御による受熱器40の温度制御の感度を高めることができる。

    運転ヘリオスタット決定部54により、各ヘリオスタット群A毎の運転ヘリオスタットのヘリオスタット番号が定められると、運転指示部57は、定められたヘリオスタット番号のヘリオスタット10に対して運転を指示する。 この指示を受け取ったヘリオスタット10の駆動制御器13は、太陽光が受熱器40へ向う方向に反射鏡11を向ける。 一方、運転の指示を受け取っていないヘリオスタット10の反射鏡11は、太陽光が受熱器40に向わない方向を向いた状態になっている、または太陽光が受熱器40に向わない方向を向いた状態になる。 なお、ここでは、運転から除外したヘリオスタット10に対して、運転指示部57は、なんら指示を与えていないが、運転除外の旨を指示するようにしてもよい。

    運転指示を受けたヘリオスタット10は、太陽光を受熱器40の受熱管47に照射する。 このヘリオスタット10が太陽光を照射する受熱管47は、このヘリオスタット10を含むヘリオスタット群Aに対応する領域a内の受熱管47である。 例えば、図7に示すヘリオスタット群A1を構成するヘリオスタット10の一台が運転指示を受けた場合、このヘリオスタット群A1に対応する領域a1内の複数の受熱管47、つまり、受熱器40の中心を基準として、このヘリオスタット群A1と反対側に位置している領域a1内の複数の受熱管47に、太陽光が照射される。

    以上、本実施形態では、複数の受熱管47を複数の領域aに分け、各領域aに、当該領域aに対応するヘリオスタット群A中のヘリオスタット10の運転台数を負荷に応じて定めているので、受熱器40の複数の領域a毎の太陽光の照射量を制御でき、複数の領域a毎の太陽光の照射量を均一化することができる。 よって、本実施形態では、受熱器40内の温度分布が均一化し、受熱器40の一部のみが必要以上に高温になることを避けることができ、受熱器40の耐久性を向上させることができる。

    「第二実施形態」
    次に、図11〜図13を参照して、太陽熱発電設備の第二実施形態について説明する。

    本実施形態の太陽熱発電設備は、第一実施形態の太陽熱発電設備に対して、ヘリオスタット制御装置50aのみが異なっている。 そこで、以下では、本実施形態のヘリオスタット制御装置50aについて詳細に説明する。

    本実施形態のヘリオスタット制御装置50aも、第一実施形態と同様、負荷取得部51と運転ヘリオスタット設定部52aと運転指示部57と記憶部60とを有している。 運転ヘリオスタット設定部52aは、第一実施形態と同様、運転台数演算部53aと運転ヘリオスタット決定部54aとを有している。 但し、これら運転台数演算部53a及び運転ヘリオスタット決定部54aは、その処理内容が第一実施形態と異なっている。

    記憶部60には、運転台数演算部53aがヘリオスタット10の運転台数を求める際に用いる第一補正係数マップ61aと、ヘリオスタット群Aを構成するヘリオスタット10の全台数である群構成台数62と、運転ヘリオスタット決定部54aが運転ヘリオスタットを定める際に用いる運転ヘリオスタット決定用の等価台数対応マップ64と、が記憶されている。 この記憶部60には、第一補正係数マップ61a、群構成台数62及び運転ヘリオスタット決定用の等価台数対応マップ64のいずれもが、ヘリオスタット群A毎に記憶されている。

    次に、本実施形態のヘリオスタット制御装置50aの動作について説明する。

    本実施形態においても、負荷取得部51が外部からガスタービン32の負荷制御信号を受信すると、運転ヘリオスタット設定部52aの運転台数演算部53aが、複数のヘリオスタット群A毎に、負荷制御信号が示すガスタービン32の負荷に応じたヘリオスタット10の運転台数を求める。

    この際、運転台数演算部53aは、まず、運転台数を求めるヘリオスタット群Aの第一補正係数マップ61aを参照して、第一補正係数を定める。

    第一補正係数マップ61aは、図12に示すように、時と第一補正係数との関係を示すマップである。 ここでの「時」は、例えば、一年間における一週間単位の時であり、マップ61aには、一年間の各週における第一補正係数が示されている。

    受熱管47に関する複数の領域aの負荷配分は、太陽の位置に応じて変えることが好ましい。 このため、複数の領域aの負荷配分に関する第一補正係数を、太陽の位置に応じて変えるために、この第一補正係数マップ61aには、年間を通じた各時期毎の第一補正係数が示されている。 なお、この第一補正係数マップ61aは、年間を通じた各時期毎の第一補正係数を示すものであるが、太陽の位置は一日のうちでも変化するので、さらに、一日の各時刻毎の第一補正係数を示すようにしてもよい。

    運転台数演算部53aは、この第一補正係数マップ61aを参照して、現時点の第一補正係数を定める。

    次に、運転台数演算部53aは、運転台数を求めるヘリオスタット群Aの群構成台数62を記憶部60から抽出する。 そして、運転台数演算部53aは、第一実施形態と同様、負荷に、第一補正係数及び群構成台数を掛けて、運転台数を求める。

    運転台数演算部53aによりヘリオスタット群A毎の運転台数が求められると、運転ヘリオスタット決定部54aは、ヘリオスタット群A毎に、当該ヘリオスタット群Aを構成する複数のヘリオスタット10のうちから、運転台数演算部53aが求めた運転台数相当分の運転ヘリオスタットのヘリオスタット番号を定める。

    この際、運転ヘリオスタット決定部54aは、記憶部60に記憶されている運転ヘリオスタット決定用の等価台数対応マップ64のうちから、運転ヘリオスタットを定めるヘリオスタット群Aの運転ヘリオスタット決定用の等価台数対応マップ64を参照して、ヘリオスタット群A中の運転ヘリオスタットを定める。 例えば、あるヘリオスタット群Aの運転台数が例えば「7.3」の場合、運転ヘリオスタット決定部54aは、このヘリオスタット群Aの運転ヘリオスタット決定用の等価台数対応マップ64を参照して、図13に示すように、運転台数演算部53aが定めた運転台数「7.3」に対応するヘリオスタット番号「7」を取得し、このヘリオスタット番号「7」以下の運転番号、つまり、ヘリオスタット番号が1,2,3,…,7のヘリオスタット10を運転ヘリオスタットとし、このヘリオスタット番号「7」より大きい運転番号のヘリオスタット10を運転対象から除外する。

    ところで、本実施形態の運転ヘリオスタット決定用の等価台数対応マップ64は、第一実施形態における運転ヘリオスタット決定用マップ63と同様、横軸に当該ヘリオスタット群A中の運転台数をとり、縦軸に当該ヘリオスタット群Aを構成するヘリオスタット10のヘリオスタット番号をとっているものの、運転台数とヘリオスタット番号との関係付けに、等価運転台数という概念を導入して、両者の関係を定めている。

    ここで、等価運転台数とは、各ヘリオスタット10の等価台数をヘリオスタット番号順に合計した値である。 あるヘリオスタット10の等価台数は、以下の(数2)に示すように、このヘリオスタット10による受熱器40内の空気に対する入熱量を、このヘリオスタット10が属しているヘリオスタット群Aを構成する全ヘリオスタット10による受熱器40内の空気に対する入熱量で割った値である。
    等価台数=(ヘリオスタットによる入熱量)/
    (ヘリオスタット群中の全ヘリオスタットによる入熱量) ・・・(数2)

    具体的に、ヘリオスタット番号「1」に対応する等価運転台数は、ヘリオスタット番号「1」のヘリオスタット10の等価台数の値であり、ヘリオスタット番号「2」に対応する等価運転台数は、ヘリオスタット番号「1」のヘリオスタット10の等価台数と、ヘリオスタット番号「2」のヘリオスタット10の等価台数とを合計した値である。 また、ヘリオスタット番号「7」に対応する等価運転台数は、ヘリオスタット番号「1」のヘリオスタット10の等価台数と、ヘリオスタット番号「2」のヘリオスタット10の等価台数と、ヘリオスタット番号「3」のヘリオスタット10の等価台数と、ヘリオスタット番号「4」のヘリオスタット10の等価台数と、ヘリオスタット番号「5」のヘリオスタット10の等価台数と、ヘリオスタット番号「7」のヘリオスタット10の等価台数と、を合計した値である。

    ヘリオスタット番号は、前述したように、受熱器40内の空気に対する入熱量が小さいヘリオスタット10には小さい番号が付され、受熱器40内の空気に対する入熱量が大きいヘリオスタット10には大きい番号が付されている。 このため、ヘリオスタット番号が大きくなるに連れて、ヘリオスタット10の等価台数が大きくなる。 また、ヘリオスタット番号に対応する等価運転台数は、ヘリオスタット番号が大きくなるに連れては、言い換えると、運転台数が多くなるに連れて、等価台数が大きくなっている分だけ大きくなる。

    したがって、等価運転台数は、図13中の運転台数−等価運転台数グラフ65に示すように、等価運転台数は、運転台数が多くなるに連れて、個々のヘリオスタット10の等価台数分だけ大きくなっている。 仮に、運転台数演算部53が求めた運転台数が「7.3」であるとすると、この運転台数−等価運転台数グラフ65によれば、等価運転台数は「6.4」になる。

    そして、図13に示すように、図10の運転ヘリオスタット決定用マップ63の横軸を等価運転台数とした運転ヘリオスタット決定用マップ63aにより、先に求めた等価運転台数分の運転ヘリオスタットが定められる。 仮に、等価運転台数が「6.4」である場合、この運転ヘリオスタット決定用マップ63aにより、この運転台数「6.4」に対応するヘリオスタット番号「7」が定まり、このヘリオスタット番号「7」以下の運転番号、つまり、ヘリオスタット番号が1,2,3,…,7のヘリオスタット10を運転ヘリオスタットとなる。

    本実施形態の運転ヘリオスタット決定用の等価台数対応マップ64は、図13に示すように、運転台数−等価運転台数グラフ65と、運転ヘリオスタット決定用マップ63aとを合成して、等価運転台数を考慮した運転ヘリオスタット決定用マップになっている。 このため、この運転ヘリオスタット決定用の等価台数対応マップ64を用いることにより、運転台数演算部53が求めた運転台数から、直ちに、等価運転台数を考慮したヘリオスタット番号を定めることができる。

    運転ヘリオスタット決定部54aにより、各ヘリオスタット群A毎の運転ヘリオスタットのヘリオスタット番号が定められると、運転指示部57は、第一実施形態と同様、定められたヘリオスタット番号のヘリオスタット10に対して運転を指示する。

    以上、本実施形態では、ヘリオスタット群A毎にその時々で第一補正係数を定めているので、ヘリオスタット群A毎にその時々での適切な運転台数を求めことができる。 また、本実施形態では、各ヘリオスタット10の入熱量に応じた各ヘリオスタット10の等価台数、及び等価台数を積算した等価運転台数という概念を導入し、個々のヘリオスタット10の入熱量を考慮して、最終的な運転台数(等価運転台数)を定めているので、ヘリオスタット群Aに対応する領域中の受熱管47への入熱量を目的の入熱量にすることができる。

    よって、本実施形態では、第一実施形態よりも、ヘリオスタット群A毎に対応する領域a中の受熱管47への入熱量を適切に制御することができ、受熱器40内の温度分布をより均一化することができる。

    「第三実施形態」
    次に、図14及び図15を参照して、太陽熱発電設備の第三実施形態について説明する。

    本実施形態のヘリオスタット制御装置50bは、受熱管アッセンブリ45の温度状況に応じた第一補正係数を定めるものである。 このため、本実施形態の受熱管アッセンブリ45には、図14に示すように、複数の温度計71,72が設けられている。

    受熱管アッセンブリ45の入口配管48には、ここを通る空気の温度を検知する受熱器入口温度計71が設けられている。 また、領域a内の受熱管47のうち一の受熱管47の出口部には、ここを通る空気の温度を検知する領域出口温度計72が設けられている。 この領域出口温度計72は、複数の領域a毎に設けられている。

    本実施形態のヘリオスタット制御装置50bは、第一及び第二実施形態と同様、負荷取得部51と運転ヘリオスタット設定部52bと運転指示部57と記憶部60とを有している。 本実施形態のヘリオスタット制御装置50bは、さらに、受熱器入口温度計71及び領域出口温度計72で検知された温度を取得する温度取得部58を有している。 本実施形態の運転ヘリオスタット設定部52bは、第二実施形態と同様、運転台数演算部53bと運転ヘリオスタット決定部54aとを有している。 但し、運転台数演算部53bは、前述したように、受熱管アッセンブリ45の温度状況に応じた第一補正係数を定める関係で、その処理内容が第二実施形態と異なっている。

    記憶部60には、第二実施形態と同様、群構成台数62と運転ヘリオスタット決定用の等価台数対応マップ64とが、複数のヘリオスタット群A毎に記憶されている。 さらに、この記憶部60にはヘリオスタット群識別子と領域識別子との対応関係を示す識別子対応情報66が記憶されている。 一方、この記憶部60には、前述したように、運転台数演算部53bが受熱管アッセンブリ45の温度状況に応じた第一補正係数を定める関係で、第一補正係数マップ61a(図11)は記憶されていない。

    次に、本実施形態のヘリオスタット制御装置50bの動作について説明する。

    本実施形態においても、負荷取得部51が外部からガスタービン32の負荷制御信号を受信すると、運転ヘリオスタット設定部52bの運転台数演算部53bが、複数のヘリオスタット群A毎に、負荷制御信号が示すガスタービン32の負荷に応じたヘリオスタット10の運転台数を求める。

    運転台数演算部53bは、運転台数を求めるにあたり、図15のフローチャートに示すように、まず、負荷取得部51からタービン負荷を受け付ける(S10)。 次に、運転台数演算部53bは、温度受付タイミングであるか否かを判断する(S11)。 この温度受付タイミングは、予め定められた一定周期毎に訪れる。

    運転台数演算部53bは、温度受付タイミングである場合には、温度取得部58から受熱器入口温度計71で検知された受熱器40の入口温度と、複数の領域a毎に設けられている領域出口温度計72で検知された各領域aの出口温度とを受け付けて、これらを一次的に記憶する(S12)。 なお、温度取得部58及び運転台数演算部53bは、領域識別子と共にこの領域識別子が示す領域の出口温度を受け付ける。 一方、負荷取得部51からタービン負荷を受け付けたときに、温度受付タイミングでない場合には、既に記憶してある受熱器40の入口温度及び各領域aの出口温度を読み出す(S13)。

    次に、運転台数演算部53bは、ステップ12で受け付けた温度又はステップ13で読み出した温度を用いて、以下の(数3)により、複数のヘリオスタット群A毎の第一補正係数を求める(S14)。

    第一補正係数=B/A ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(数3)
    A:領域の出口温度−領域の入口温度 B:(Σ(領域の出口温度−領域の入口温度))/領域数

    なお、各領域aの入口温度は、基本的に、受熱器入口温度計71で検知された受熱器40の入口温度と同じであるため、ここでは、この受熱器40の入口温度を各領域aの入口温度としている。 また、運転台数演算部53bは、あるヘリオスタット群Aに対応する領域aの出口温度を認識する際、記憶部60に記憶されている識別子対応情報66を用いる。 運転台数演算部53bは、記憶部60に記憶されている識別子対応情報66のうちから、ヘリオスタット群Aのヘリオスタット群識別子を検索キーとして、このヘリオスタット群Aに対応する領域aの領域識別子を把握する。 そして、運転台数演算部53bは、温度取得部57から受け付けた領域毎の出口温度のうち、この領域識別子と対応付けられている領域aの出口温度を、このヘリオスタット群Aに関する第一補正係数を求める際に用いる。

    ここで、(数3)において、Bは、受熱器40の出口温度と入口出口温度との差である。 このため、あるヘリオスタット群Aに関する第一補正係数は、受熱器40の出口温度と入口温度との差(B)を、このヘリオスタット群Aに対応する領域aの出口温度と入口温度の差(A)で割った値にとなる。 よって、本実施形態の第一補正係数は、ヘリオスタット群Aに対応する領域aの出口温度と入口温度の差が大きくなるほど、小さな値になる。

    運転台数演算部53bは、複数のヘリオスタット群A毎の第一補正係数を求めると、第一及び第二実施形態と同様、負荷に、第一補正係数及び群構成台数を掛けて、複数のヘリオスタット群A毎の運転台数を求める(S16)。

    以上で、運転台数演算部53bによる処理が終了する。

    運転台数演算部53bによりヘリオスタット群A毎の運転台数が求められると、運転ヘリオスタット決定部54aは、第二実施形態と同様に、ヘリオスタット群A毎に、当該ヘリオスタット群Aを構成する複数のヘリオスタット10のうちから、運転台数演算部53bが求めた運転台数相当分(=等価運転台数分)の運転ヘリオスタットのヘリオスタット番号を定める。 そして、運転指示部57は、定められたヘリオスタット番号のヘリオスタット10に対して運転を指示する。

    本実施形態において、ヘリオスタット群Aの運転台数は、ヘリオスタット群Aに対応する領域の出口温度と入口温度の差が大きくなるほど小さな値になる第一補正係数と比例関係にある。 このため、このヘリオスタット群Aに対応する領域の出口温度と入口温度の差が大きくなるほど、このヘリオスタット群Aの運転台数が少なくなる。 よって、本実施形態では、ヘリオスタット群Aに対応する領域の出口温度と入口温度の差が大きい場合、この領域aに対応するヘリオスタット群Aの運転台数が少なくなり、この領域aへの入熱量が少なくなるため、この領域aの出口温度と入口温度との差は小さくなる。 従って、本実施形態によれば、受熱器40の耐久性を高めることができる。

    「第四実施形態」
    次に、図16〜図18を参照して、太陽熱発電設備の第四実施形態について説明する。

    本実施形態の太陽熱発電設備は、第三実施形態の太陽熱発電設備の変形例である。

    本実施形態の受熱管アッセンブリ45の入口配管48には、図16に示すように、ここを通る空気の温度を検知する受熱器入口温度計71が設けられている。 また、複数の領域a毎に、領域a内の受熱管47の部分のうちで最も高温になると想定される高温部の温度を検知する高温部温度計73が設けられている。

    図17に示すように、受熱管47の部分のうちで、リング状に配置されている複数の受熱管47にとってのリング内周側の面、つまり、太陽光が照射される側の面(以下、受光面とする)47aは、高温になる。 また、この受熱管47の受光面47a中で、受熱器40に近い位置に存在するヘリオスタット10からの太陽光を受ける上側の部分は最も高温になると思われる。 そこで、ここでは、領域a内の受熱管47の受光面47a中で上側の部分を高温部としている。 なお、ここでは、受熱管47の受光面47a中で上側の部分を高温部としているが、ヘリオスタット10の配置等から当該部分が高温部でないこともあり得るので、実際に受熱管47のうちで最も高温になる部分を確認し、この部分を高温部としてもよい。

    本実施形態のヘリオスタット制御装置50cは、図16に示すように、第三実施形態と同様、負荷取得部51と運転ヘリオスタット設定部52cと運転指示部57と温度取得部58cと記憶部60とを有している。 本実施形態の運転ヘリオスタット設定部52cは、第三実施形態と同様、運転台数演算部53cと運転ヘリオスタット決定部54aとを有している。 但し、運転台数演算部53cは、第一補正係数を求める際に用いる温度が第三実施形態と異なっているため、その処理内容が第三実施形態と異なっている。 また、本実施形態の温度取得部58cは、受熱器入口温度計71及び高温部温度計73で検知された温度を取得する。 記憶部60には、第三実施形態と同様、群構成台数62、識別子対応情報66、及び運転ヘリオスタット決定用の等価台数対応マップ64が、複数のヘリオスタット群A毎に記憶されている。

    次に、本実施形態のヘリオスタット制御装置50cの動作について説明する。

    本実施形態においても、負荷取得部51が外部からガスタービン32の負荷制御信号を受信すると、運転ヘリオスタット設定部52cの運転台数演算部53cが、複数のヘリオスタット群A毎に、負荷制御信号が示すガスタービン32の負荷に応じたヘリオスタット10の運転台数を求める。

    運転台数演算部53cは、運転台数を求めるにあたり、図18のフローチャートに示すように、第三実施形態と同様、まず、負荷取得部51からタービン負荷を受け付ける(S10)。 次に、運転台数演算部53cは、温度受付タイミングであるか否かを判断する(S11)。

    運転台数演算部53cは、温度受付タイミングである場合には、温度取得部58cから受熱器入口温度計71で検知された受熱器40の入口温度と、各領域に設けられている高温部温度計73で検知された各領域の高温部温度とを受け付けて、これらを一次的に記憶する(S12a)。 なお、温度取得部58c及び運転台数演算部53cは、領域識別子と共に当該領域の高温部温度を受け付ける。 一方、負荷取得部51からタービン負荷を受け付けたときに、温度受付タイミングでない場合には、既に記憶してある受熱器40の入口温度及び各領域の高温部温度を読み出す(S13a)。

    次に、運転台数演算部53cは、ステップ12aで受け付けた温度又はステップ13aで読み出した温度を用いて、以下の(数4)により、複数のヘリオスタット群A毎の第一補正係数を求める(S14a)。

    第一補正係数=B/A ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(数4)
    A:領域の高温部温度−領域の入口温度 B:(Σ(領域の高温部温度−領域の入口温度))/領域数

    なお、本実施形態においても、第三実施形態と同様、受熱器40の入口温度を各領域の入口温度としている。 また、運転台数演算部53cは、あるヘリオスタット群Aに対応する領域の高温部温度を認識する際、記憶部60に記憶されている識別子対応情報66を用いる。 運転台数演算部53cは、記憶部60に記憶されている識別子対応情報66のうちから、ヘリオスタット群Aのヘリオスタット群識別子を検索キーとして、このヘリオスタット群Aに対応する領域の領域識別子を把握する。 そして、運転台数演算部53cは、温度取得部58cが取得した各領域の高温部温度のうち、この領域識別子と対応付けられている領域の高温部温度を、このヘリオスタット群Aに関する第一補正係数を求める際に用いる。

    ここで、(数4)において、Bは、各領域の高温部温度と入口温度との差の平均値である。 このため、あるヘリオスタット群Aに関する第一補正係数は、この平均値(B)を、このヘリオスタット群Aに対応する領域の高温部温度と入口温度の差(A)で割った値にとなる。 よって、本実施形態の第一補正係数は、ヘリオスタット群Aに対応する領域の高温部温度と入口温度の差が大きくなるほど、小さな値になる。

    運転台数演算部53cは、複数のヘリオスタット群A毎の第一補正係数を求めると、以上の各実施形態と同様、負荷に、第一補正係数及び群構成台数を掛けて、複数のヘリオスタット群A毎の運転台数を求める(S16)。

    以上で、運転台数演算部53cによる処理が終了する。

    運転台数演算部53cによりヘリオスタット群A毎の運転台数が求められると、運転ヘリオスタット決定部54aは、第二及び第三実施形態と同様に、ヘリオスタット群A毎に、当該ヘリオスタット群Aを構成する複数のヘリオスタット10のうちから、運転台数演算部53cが求めた運転台数相当分(=等価運転台数分)の運転ヘリオスタットのヘリオスタット番号を定める。 そして、運転指示部57は、定められたヘリオスタット番号のヘリオスタット10に対して運転を指示する。

    本実施形態において、ヘリオスタット群Aの運転台数は、ヘリオスタット群Aに対応する領域aの高温部温度と入口温度の差が大きくなるほど小さな値になる第一補正係数と比例関係にある。 このため、このヘリオスタット群Aに対応する領域aの高温部温度と入口温度の差が大きくなるほど、このヘリオスタット群Aの運転台数が少なくなる。 よって、本実施形態では、領域aの高温部温度と入口温度の差が大きい場合、この領域aに対応するヘリオスタット群Aの運転台数が少なくなり、この領域aへの入熱量が少なくなるため、この領域aの高温部温度と入口温度との差は小さくなる。 従って、本実施形態によれば、受熱器40の耐久性を高めることができる。

    「第五実施形態」
    次に、図19〜図22を参照して、太陽熱発電設備の第五実施形態について説明する。

    本実施形態の太陽熱発電設備は、第四実施形態の太陽熱発電設備の変形例で、運転台数を求める際、第一補正係数の他に新たに第二補正係数を用いるものである。

    本実施形態の受熱管アッセンブリ45の入口配管48には、図19に示すように、ここを通る空気の温度を検知する受熱器入口温度計71が設けられている。 また、複数の領域a毎に、領域a内の受熱管47の部分のうちで最も高温になると想定される高温部の温度を検知する高温部温度計73と、領域a内の受熱管47の部分のうちで最も低い温度になると想定される低温部の温度を検知する低温部温度計74が設けられている。

    本実施形態でも、図20に示すように、第四実施形態と同様、受熱管47の受光面47a中で上側の部分を高温部とし、この高温部の温度を高温部温度計73で検知する。 また、受熱管47の受光面47aと反対側の裏面47bは、受光面47aに比べて高温にならない。 さらに、この裏面47b中で、受熱器40から遠い位置に存在するヘリオスタット10からの太陽光を受ける下側の部分は、最も低い温度になると思われる。 そこで、ここでは、領域内の受熱管47の裏面47b中で下側の部分を低温部として、この低温部の温度を低温部温度計74で検知する。 なお、ここでは、受熱管47の裏面47b中で下側の部分を低温部としているが、ヘリオスタット10の配置等から当該部分が低温部でないこともあり得るので、実際に受熱管47のうちで最も低い温度になる部分を確認し、この部分を低温部としてもよい。

    本実施形態のヘリオスタット制御装置50dも、図19に示すように、第三及び第四実施形態と同様、負荷取得部51と運転ヘリオスタット設定部52dと運転指示部57と温度取得部58dと記憶部60とを有している。 本実施形態の運転ヘリオスタット設定部52dは、第四実施形態と同様、運転台数演算部53dと運転ヘリオスタット決定部54aとを有している。 但し、運転台数演算部53dは、前述したように、運転台数を求める際、第一補正係数の他に第二補正係数を用いるので、その処理内容が第四実施形態と異なっている。 また、本実施形態の温度取得部58dは、受熱器入口温度計71、高温部温度計73及び低温部温度計74で検知された温度を取得する。 記憶部60には、第三及び第四実施形態と同様、群構成台数62、識別子対応情報66、及び運転ヘリオスタット決定用の等価台数対応マップ64が、複数のヘリオスタット群A毎に記憶されている。

    次に、本実施形態のヘリオスタット制御装置50dの動作について説明する。

    本実施形態においても、負荷取得部51が外部からガスタービン32の負荷制御信号を受信すると、運転ヘリオスタット設定部52dの運転台数演算部53dが、複数のヘリオスタット群A毎に、負荷制御信号が示すガスタービン32の負荷に応じたヘリオスタット10の運転台数を求める。

    運転台数演算部53dは、運転台数を求めるにあたり、図21のフローチャートに示すように、第三及び第四実施形態と同様、まず、負荷取得部51からタービン負荷を受け付ける(S10)。 次に、運転台数演算部53dは、温度受付タイミングであるか否かを判断する(S11)。

    運転台数演算部53dは、温度受付タイミングである場合には、温度取得部58dから受熱器入口温度計71で検知された受熱器40の入口温度と、各領域aに設けられている高温部温度計73で検知された各領域aの高温部温度と、各領域aに設けられている低温部温度計74で検知された各領域aの低温部温度とを受け付けて、これらを一次的に記憶する(S12b)。 なお、温度取得部58d及び運転台数演算部53dは、領域識別子と共に当該領域の高温部温度及び低温部温度を受け付ける。 一方、負荷取得部51からタービン負荷を受け付けたときに、温度受付タイミングでない場合には、既に記憶してある受熱器40の入口温度、各領域aの高温部温度及び低温部温度を読み出す(S13b)。

    次に、運転台数演算部53dは、ステップ12bで受け付けた温度又はステップ13bで読み出した温度を用いて、前述の(数4)により、複数のヘリオスタット群A毎の第一補正係数を求める(S14a)。

    次に、運転台数演算部53dは、ステップ12bで受け付けた各領域の高温部温度及び低温部温度、又はステップ13bで読み出した各領域の高温部温度及び低温部温度を用いて、以下の(数5)により、複数のヘリオスタット群A毎の第二補正係数を求める(S15)。

    第二補正係数=f(高温部温度−低温部温度) ・・・・・・・・・・(数5)

    なお、(数5)において、fは、(高温部温度−低温部温度)を第二補正係数に変換する関数である。 この関数fは、図22に示すように、温度差が0のときに第二補正係数を最大値にし、温度差が大きくなるに連れて次第に第二補正係数を小さな値にし、温度差がある値以上になると第二補正係数を最小の0にする関数である。 (高温部温度−低温部温度)から第二補正係数を求めるための両者の関係は、このような関数fを用いてもよいし、このような関係を示すマップを用いてもよい。 つまり、図22に示すような関係を示すマップを記憶部60に予め記憶しておき、このマップを用いて、(高温部温度−低温部温度)から第二補正係数を求めるようにしてもよい。

    最後に、運転台数演算部53dは、以下の(数6)に示すように、負荷に、対象とするヘリオスタット群Aの群構成台数を掛け、さらに、対象とするヘリオスタット群Aに関するステップ14aで求めた第一補正係数及びステップ15で求めた第二補正係数を掛けて、運転台数を求める。
    運転台数=負荷×第一補正係数×第二補正係数×群構成台数 ・・・・・・(数6)

    以上で、運転台数演算部53dによる処理が終了する。

    運転台数演算部53dによりヘリオスタット群A毎の運転台数が求められると、運転ヘリオスタット決定部54aは、第二から第四実施形態と同様、ヘリオスタット群A毎に、当該ヘリオスタット群Aを構成する複数のヘリオスタット10のうちから、運転台数演算部53dが求めた運転台数相当分の運転ヘリオスタットのヘリオスタット番号を定める。 そして、運転指示部57は、定められたヘリオスタット番号のヘリオスタット10に対して運転を指示する。

    本実施形態において、ヘリオスタット群Aの運転台数は、ヘリオスタット群Aに対応する領域aの高温部温度と低温部温度の差が大きくなるほど小さな値になる第二補正係数と比例関係にある。 このため、このヘリオスタット群Aに対応する領域aの高温部温度と低温部温度の差が大きくなるほど、このヘリオスタット群Aの運転台数が少なくなる。 よって、本実施形態では、領域aの高温部温度と低温部温度の差が大きい場合、この領域aに対応するヘリオスタット群Aの運転台数が少なくなり、この領域aへの入熱量が少なくなるため、この領域aの高温部温度と低温部温度との差は小さくなる。 従って、本実施形態によれば、受熱器40の耐久性をさらに高めることができる。

    「第六実施形態」
    次に、図23〜図25を参照して、太陽熱発電設備の第六実施形態について説明する。

    本実施形態の太陽熱発電設備は、第五実施形態の太陽熱発電設備の変形例で、運転台数を求める際、受熱器40の温度状況により定める第一補正係数の値を制限するものである。

    本実施形態の受熱管アッセンブリ45には、図23に示すように、第五実施形態と同様、受熱器入口温度計71、各領域の高温部温度計73及び低温部温度計74が設けられている。

    本実施形態のヘリオスタット制御装置50eは、第五実施形態と同様、負荷取得部51と運転ヘリオスタット設定部52eと運転指示部57と温度取得部58dと記憶部60とを有している。 本実施形態の運転ヘリオスタット設定部52eは、第五実施形態と同様、運転台数演算部53eと運転ヘリオスタット決定部54aとを有している。 さらに、本実施形態の運転ヘリオスタット設定部52eは、運転台数演算部53eが求めた第一補正係数が予め定めた上限値以上であるか否かを判断する係数判断部55と、この係数判断部55により第一補正係数が予め定めた上限値以上であると判断されると、第一補正係数を小さな値に変更する係数変更部56と、を有している。 記憶部60には、第三から第五実施形態と同様、群構成台数62、識別子対応情報66、及び運転ヘリオスタット決定用の等価台数対応マップ64が、複数のヘリオスタット群A毎に記憶されている。

    次に、本実施形態のヘリオスタット制御装置50eの動作について説明する。

    本実施形態においても、負荷取得部51が外部からガスタービン32の負荷制御信号を受信すると、運転ヘリオスタット設定部52eの運転台数演算部53eが、複数のヘリオスタット群A毎に、負荷制御信号が示すガスタービン32の負荷に応じたヘリオスタット10の運転台数を求める。

    運転台数演算部53eは、運転台数を求めるにあたり、図24のフローチャートに示すように、第三から第五実施形態と同様、まず、負荷取得部51からタービン負荷を受け付ける(S10)。 次に、運転台数演算部53eは、温度受付タイミングであるか否かを判断する(S11)。

    運転台数演算部53eは、温度受付タイミングである場合には、温度取得部58dから受熱器入口温度計71で検知された受熱器40の入口温度と、各領域aに設けられている高温部温度計73で検知された各領域aの高温部温度と、各領域aに設けられている低温部温度計74で検知された各領域aの低温部温度を受け付けて、これらを一次的に記憶する(S12b)。 一方、負荷取得部51からタービン負荷を受け付けたときに、温度受付タイミングでない場合には、既に記憶してある受熱器40の入口温度、各領域aの高温部温度及び低温部温度を読み出す(S13b)。

    次に、運転台数演算部53eは、ステップ12bで受け付けた温度又はステップ13bで読み出した温度を用いて、前述の(数4)により、複数のヘリオスタット群A毎の第一補正係数を求める(S14a)。

    次に、運転台数演算部53eは、ステップ12bで受け付けた各領域の高温部温度及び低温部温度、又はステップ13bで読み出した各領域の高温部温度及び低温部温度を用いて、前述の(数5)により、複数のヘリオスタット群A毎の第二補正係数を求める(S15)。

    次に、運転台数演算部53eは、負荷に、対象とするヘリオスタット群Aの第一補正係数、第二補正係数、さらに群構成台数を掛けて、運転台数を求める(S16)。

    運転台数演算部53eにより複数のヘリオスタット群A毎の運転台数が求められると、係数判断部55は、複数のヘリオスタット群A毎の第一補正係数が予め定めた上限値以上であるか否かを判断する(S17)。

    複数のヘリオスタット群A毎の第一補正係数のいずれもが上限値以上でなければ、運転台数演算部53e、係数判断部55及び係数変更部56のよる処理が終了し、第二から第五実施形態と同様、運転ヘリオスタット決定部54aが、ヘリオスタット群A毎に、当該ヘリオスタット群Aを構成する複数のヘリオスタット10のうちから、運転台数演算部53eが求めた運転台数相当分の運転ヘリオスタットのヘリオスタット番号を定める。 そして、運転指示部57は、定められたヘリオスタット番号のヘリオスタット10に対して運転を指示する。

    一方、ステップ17で、係数判断部55が複数のヘリオスタット群A毎の第一補正係数のうちのいずれかが上限値以上であると判断すると、係数変更部56がこの第一補正係数を変更する(S18)。

    係数変更部56は、第一補正係数の変更にあたり、運転台数演算部53eが求めた運転台数と記憶部60に記憶されている運転ヘリオスタット決定用の等価台数対応マップ64とを用いる。 仮に、図25に示すように、第一補正係数が上限値以上のときの運転台数が「9.1」とし、そのときに、運転ヘリオスタット決定用の等価台数対応マップ64により定めるヘリオスタット番号が「8」であるとする。 係数変更部56は、まず、運転ヘリオスタット決定用の等価台数対応マップ64を用いて、このヘリオスタット番号「8」に対して定める最大の運転台数「10.5」を求める。

    次に、係数変更部56は、運転台数演算部53eが求めた運転台数「9.1」を係数変更部56が新たに求めた運転台数「10.5」で割った値(9.1/10.5)を、ステップ14aで求められた第一補正係数に掛けて、これを新たな第一補正係数とする。 そして、係数変更部56は、この新たな第一補正係数を運転台数演算部53eに渡す。

    運転台数演算部53eは、係数変更部56から渡された新たな第一補正係数を用いて、この第一補正係数が対応しているヘリオスタット群Aの運転台数を改めて求める(S16)。

    運転台数演算部53eにより、このヘリオスタット群Aの新たに運転台数が求められると、係数判断部55は、このヘリオスタット群Aの新たな第一補正係数が上限値以上であるか否かを再び判断する(S17)。

    このヘリオスタット群Aの新たな第一補正係数が上限値以上である場合、係数変更部56は、この新たな第一補正係数をさらに変更する(S18)。 仮に、図25に示すように、新たな第一補正係数を得るために用いた運転台数が「10.5」である場合、運転ヘリオスタット決定用の等価台数対応マップ64により、この運転台数「10.5」に対して定めるヘリオスタット番号が「9」であるとする。 係数変更部56は、この運転ヘリオスタット決定用の等価台数対応マップ64を用いて、このヘリオスタット番号「9」に対して定める最大の運転台数「11.8」を求める。 係数変更部56は、先の運転台数「10.5」を係数変更部56がさらに新たに求めた運転台数「11.8」で割った値(10.5/11.8)を、新たに求めた第一補正係数に掛けて、これを更なる新たな第一補正係数とする。 そして、係数変更部56は、この更なる新たな第一補正係数を運転台数演算部53eに渡す。

    以上のように、第一補正係数が上限値よりも小さくなるまで、ステップ16〜ステップ18の処理を繰り返して行う。 そして、第一補正係数が上限値よりも小さくなれば、前述したように、運転台数演算部53e、係数判断部55及び係数変更部56のよる処理が終了し、運転ヘリオスタット決定部54aが、ヘリオスタット群A毎に、当該ヘリオスタット群Aを構成する複数のヘリオスタット10のうちから、運転台数演算部53eが求めた運転台数相当分の運転ヘリオスタットのヘリオスタット番号を定める。

    以上のように、本実施形態では、演算で求めた第一補正係数が上限値以上になる場合には、上限値よりも小さくなるよう第一補正係数を変更している。 このため、本実施形態では、演算で求めた第一補正係数が極端に大きくなり、ヘリオスタット群Aの運転台数が多くなることで、このヘリオスタット群Aに対応する領域の温度が必要以上に高温になることを避けることができる。

    なお、以上の実施形態では、運転ヘリオスタット決定用の等価台数対応マップ64を用いて、第一補正係数が上限値以上の場合、第一補正係数を小さな値に変更しているが、この場合、この第一補正係数に対して予め定めた値を掛けることで、この第一補正係数を小さな値に変更してもよいし、この第一補正係数から予め定めた値を減算することで、この第一補正係数を小さな値に変更してもよいし、予め定めた上限値よりも小さな値(固定値)に変更してもよい。

    「実施形態の変形例」
    第二実施形態では、第一補正係数マップ61aを用いて第一補正係数を定めている。 この第一補正係数マップ61aは、例えば、第三から第六実施形態のように、受熱器40に温度計を取り付け、この温度計で検知された温度に基づいて第一補正係数を求め、この第一補正係数と温度を検知した時とを関係付けて記憶部60に記憶し、順次、第一補正係数マップ61aを補正するようにしてもよい。

    また、第六実施形態は、第五実施形態の変形例であるが、第三及び第四実施形態のように、演算で第一補正係数を求める場合には、第六実施形態ど同様に、上限値を設定し、第一補正係数が上限値以上になる場合には、上限値よりも小さくなるよう第一補正係数を変更してもよい。

    10…ヘリオスタット、11…反射鏡、20…タワー施設、21…タワー、25…収納庫、31…圧縮機、32…ガスタービン、33…発電機、40…受熱器、41…ケーシング、45…受熱管アッセンブリ、47…受熱管、50,50a,50b,50c,50d,50e…ヘリオスタット制御装置、51…負荷取得部、52,52a,52b,52c,52d,52e…運転ヘリオスタット設定部、53,53a,53b,53c,53d,53e…運転台数演算部、54,54a…運転ヘリオスタット決定部、55…係数判断部、56…係数変更部、57…運転指示部、58,58c,58d…温度取得部、60…記憶部

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