专利汇可以提供Supercritical water reactor专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a supercritical water reactor by which the corrosion of a reaction vessel with an oxidizing agent, etc., is reduced, a reactant is safely supplied to supercritical water, and a reaction is safely conducted.
SOLUTION: An oxygen-permeable membrane 10 consisting of a high oxygen ion conductor such as zirconia is provided with a reaction vessel 9 in this supercritical water reactor, a flow 11 of the supercritical water contg. a waste liq. of org. compd. is supplied to the inside of the membrane, and a flow 12 contg. oxygen is supplied to the outside. The oxygen concn. or oxygen pressure in the flow 12 contg. oxygen is changed or a potential is impressed on both sides of the membrane to control the permeability of oxygen.
COPYRIGHT: (C)1998,JPO,下面是Supercritical water reactor专利的具体信息内容。
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超臨界水反応装置に係わり、特に超臨界状態の水を媒体として、種々の有機物質と反応剤とを反応させる反応装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、有機物質からなる有害な廃液を無害化するシステムとして、超臨界状態の水(超臨界水)
を処理媒体とするシステムが提案されている。 すなわち、水は、その臨界点(温度および圧力がそれぞれ 37
4.2℃および22.12MPa)以上の超臨界状態で、通常の水であれば溶解しない有機物質を溶解し、逆にこのような超臨界水への無機物質の溶解度は減少する。 そのため、
超臨界水は有機物質の反応場(反応媒体)として極めて有望であり、このような超臨界水を取り入れた種々の有機物質の処理システムが検討されている。
【0003】有機物質を含む有害な廃液を酸化して無害化する超臨界水反応装置の一例を、図5に示す。
【0004】この装置では、酸化剤として酸素が使用されており、気化器1を経てガス状となった酸素が、熱交換器2と加熱炉3とを通り高温に加熱された廃液に対して、反応器4の直前で加えられるようになっている。 また反応器4では、水の臨界点以上になるように、温度および圧力が制御されており、ここで廃液中の有害な有機物質が酸化されて、無害な化合物例えば水、酸化炭素等に変換される。 なお、図中、符号5は廃熱ボイラー、6
はエアークーラー、7は減圧弁をそれぞれ示し、8は、
無害化された廃液をオフガスと廃水とに分離して系外に排出する気/液セパレータを示している。
【0005】また、このような超臨界水反応装置において、有機物質を含む廃液に酸素ガスを加える代わりに水素ガスを加えることにより、水素添加反応が促進されることが期待される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような超臨界水を媒体とする反応装置においては、超臨界状態の水が極めて反応性が高いうえに、酸化反応の場合には酸素等の酸化剤も加えられるため、反応器が高度に腐食を受けるという問題があった。
【0007】また、酸素等のガスを水の臨界圧(22.12M
Pa)以上の高い圧力で供給することは、技術的に可能であるが、動力的にはかなりのロスが生じていた。 さらに、酸化剤として加えられる酸素は、燃焼を支える支燃剤であり、また酸素の代わりに供される水素は、最も反応性が高い可燃剤であるため、これらのガスに高圧をかけて圧縮するには、厳重な安全対策を講じる必要があった。
【0008】本発明は、これらの問題を解決するためになされたもので、酸化剤等による反応容器の腐食が低減され、かつ特別に安全対策を講じる必要がなく、超臨界水への反応剤の供給および超臨界水中での反応を安全に行なうことができる超臨界水反応装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の超臨界水反応装置は、超臨界状態の水を媒体として、有機物質に反応剤を反応させる超臨界水反応装置において、前記反応剤を選択的に透過する選択透過膜を、前記有機物質を含む超臨界水を離隔するように反応容器内に配設し、該超臨界水への前記反応剤の供給を、前記選択透過膜を介して制御することを特徴とする。
【0010】本発明において、有機物質と反応する反応剤としては、酸素または水素が用いられる。 そして、酸素を選択的に透過する酸素透過膜としては、ジルコニア(酸化ジルコニウム;ZrO 2 )またはジルコニアを母材とするセラミックスから構成される膜を使用することができ、水素を選択的に透過する水素透過膜としては、
パラジウムまたはパラジウム合金から構成される膜、あるいは多孔質材の膜の表面にパラジウムまたはパラジウム合金をコーティングしたものを使用することができる。
【0011】また、酸素を反応剤とする本発明の超臨界水反応装置においては、酸素濃度または酸素圧力を変化させることにより、あるいは膜の両面に電位を印加することにより、酸素透過膜における酸素透過速度を制御することができる。 さらに、水素を反応剤とする超臨界水反応装置においては、水素濃度または水素圧力を変化させることにより、水素透過膜における水素透過速度を制御することができる。
【0012】本発明の超臨界水反応装置においては、反応容器内に選択透過膜が配設され、有機物質を含む超臨界水への反応剤の供給が、この選択透過膜を介して制御されるように構成され、酸素等の反応剤が混合した超臨界水が、反応容器に直接接触することがないので、反応容器が腐食しにくく長寿命化が図られる。 また、過剰の反応剤の供給が抑えられるため、超臨界水を媒体とする有機物質の反応の進行が適度に制御される。
【0013】さらに、反応剤として、支燃剤である酸素や可燃剤である水素を使用する場合には、超臨界水への供給において、水の臨界圧以上に昇圧することなしにガスを供給することが可能であるため、供給に要する動力が節減されさらに安全対策に要する費用が低減される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【0015】図1は、本発明の超臨界水反応装置の一実施例を示す分解斜視図である。
【0016】図において、符号は9はの反応容器を示し、この反応容器9の内部には、ジルコニアのような高酸素イオン伝導体から成る円管状の酸素透過膜10が配設されている。 そして、この酸素透過膜10の内側には、有機化合物からなる廃液を含む超臨界状態の水(超臨界水)の流れ11が供給されており、反応容器9内で酸素透過膜10の外側には、酸素を含むガスの流れ12
が供給されている。
【0017】酸素透過膜10が、ジルコニアのような高酸素イオン伝導体の膜である場合、この膜の両面に、電極反応を生じさせる薄膜層、例えば金属パラジウムを含む薄膜層を設けると、カソード側では、以下の(1)式に示す反応により酸素イオンが生じ、 O 2 +4e - →2O 2- ………(1) アノ一ド側に移動した酸素イオンには、(2)式に示す電極反応が進行する。 2O 2- →O 2 +4e - ………(2) その結果、次式(3)で表される起電力Eが発生する。
【0018】 E=RT/4F・ln(P (1) O2 /P (2) O2 )………(3) ここで、Rは気体定数、Tは絶対温度、Fはファラデー定数、P (1) O2およびP (2) O2は、それぞれ酸素透過膜14の両面側での酸素分圧を示す。
【0019】したがって、酸素透過膜10を透過する酸素量は、膜の両面における酸素分圧の比に比例し、両面に印加される電位に比例することになる。 そのため、酸素を含むガスの流れ12において、酸素濃度を制御することで流れ中の酸素分圧を制御することができ、それにより、酸素透過膜10の内側に形成された有機化合物からなる廃液を含む超臨界水の流れ11への酸素の供給量を、制御することが可能となる。
【0020】このように構成される実施例の超臨界水反応装置においては、反応容器9内の廃液を含む超臨界水の流れ11への酸素供給量が制御され、酸素を過剰に含む反応性がより高い状態の超臨界水が、反応容器9に直接に接触することがなく、また、酸素透過膜10であるジルコニア膜やその両面に形成された金属パラジウムを含む薄膜層の耐蝕性が高いため、反応容器9の使用寿命が大幅に延長される。 さらに、廃液を含む超臨界水流れ11への酸素供給量の制御により、この廃液における有機化合物の反応の割合が任意に調整されるため、超臨界水を媒体とする有機化合物の反応の進行が適度に制御される。
【0021】なお、この実施例では、酸素透過膜10としてジルコニアのみから構成される円管状の膜を用いたが、ジルコニアに他の酸化物を配合した高酸素イオン伝導性のセラミックスから成る膜を使用しても、同様の効果を上げることができる。
【0022】すなわち、ジルコニアにカルシア(酸化カルシウム;CaO)、イットリア(酸化イットリウム;
Y 2 O 3 )のような酸化物を混合することで、安定化を図ることが一般的に行われており、このような安定化ジルコニアにおいて、図2に示すように、酸素イオン輸率がほぼ1である理想的な伝導条件を有する領域が求められている。 したがって、これらの安定化ジルコニアから、目的とする酸化反応(例えば、極微量酸素濃度による酸化反応)の系に合致した材料を選択することで、より精細に酸化反応の制御を行なうことができる。
【0023】また、このようなジルコニアまたはジルコニアを母材とするセラミックスから成る酸素透過膜を多重円管形状とし、この膜の最も内側に酸素を含む流れを供給するとともに、その1つ外側の膜に囲まれた円環状の中間部に、有機化合物からなる廃液を含む超臨界水の流れを供給するように構成しても、実施例と同様の効果を上げることができる。
【0024】次に、このような超臨界水を媒体とする酸化反応装置の別の実施例について説明する。
【0025】この実施例では、酸素透過膜の外側に酸素のみからなる流れが供給されており、この流れにおける酸素の全圧を制御することで、(3)式のカソード側酸素分圧を制御し、それにより、膜の内側の、有機化合物からなる廃液を含む超臨界水の流れへの酸素の供給量が制御されるようになっている。
【0026】また、さらに別の実施例では、酸素透過膜の両面に印加される電位を積極的に制御することにより、超臨界水流れへの酸素の供給量が制御されるようになっている。 (3)式から明らかなように、両面印加電位を調整し、酸素透過膜の電気抵抗による電圧降下分以上の電圧を膜に対して印加することにより、有機化合物からなる廃液を含む超臨界水流れへの酸素供給量が制御される。
【0027】これらの実施例の超臨界水反応装置においても、反応容器内の廃液を含む超臨界水流れへの酸素供給量が制御され、かつ酸素を過剰に含む超臨界水が反応容器に直接に接触することがないので、有機化合物の反応の進行が制御されるうえに、反応容器の長寿命化が図られる。
【0028】次に、本発明の超臨界水反応装置のさらに別の実施例について説明する。
【0029】この実施例においては、反応容器の内側に、パラジウムまたはパラジウム合金膜のような、水素を選択的に透過する水素透過膜が設けられている。 そして、この水素透過膜の内側に、有機化合物からなる廃液を含む超臨界水の流れが供給され、膜の外側の反応容器内に、水素のみからなる流れまたは水素を含むガスの流れが供給されている。
【0030】ここで、水素透過膜が、パラジウムのような金属膜である場合、水素ガスはこの金属膜の表面で原子状水素に解離し、金属内部に溶解・拡散する。 金属膜を挟んで両側の水素分圧が異なると、水素の透過流れが生じ、このとき発生する水素の透過量は、(4)式で表される。
【0031】 P=A・S(P (1) H2 1/2 −P (2) H2 1/2 )………(4) ここで、Aは金属膜表面積、Sは透過係数、P (1) H2
1/2およびP (2) H2 1/2は、それぞれ金属膜の両面側での水素分圧を示す。
【0032】この式から明らかなように、水素透過膜であるパラジウム膜を透過する水素量は、膜両面における水素分圧の平方根の差に比例することになる。 したがって、水素を含むガスの流れにおいて、水素濃度を制御することにより、流れ中の水素分圧を制御することができ、それにより、廃液を含む超臨界水への水素の供給量を制御することが可能となる。
【0033】このように構成される実施例の超臨界水反応装置においては、廃液を含む超臨界水の流れへの水素の供給量が制御され、廃液中の有機化合物への水素添加反応の割合が任意に調整されるため、可燃性の高い水素を、水の臨界圧以上の圧力まで昇圧することなしに、超臨界水を媒体とする水素添加反応の場に供給することができる。 そして、このようにより低圧で水素を取り扱うことができるので、過剰な安全設備を削減することができる。
【0034】なお、この実施例では、水素透過膜としてパラジウムのみから構成される膜を用いたが、パラジウムと他の金属とを合金化したパラジウム合金膜を使用しても、同様の効果を上げることができる。 さらに、パラジウム合金膜を使用した場合には、劣化に至る変形が発生しないので、さらに長期間の使用が可能となる。
【0035】すなわち、金属パラジウムは、水素の透過に伴って大量の水素を吸収し、常温でいわゆるβ相を形成するとともに、このβ相は加熱により消滅することが知られている。 そのため、パラジウム膜に対して水素雰囲気で加熱・冷却を繰り返すと、相変換に伴って割れが発生し、膜が劣化する。 したがって、水素の吸蔵によりβ相に相変換しないか、あるいは相変換しても劣化に至る変形が発生しないような、パラジウムと他種金属との合金を使用することが望ましい。
【0036】パラジウムと銀との合金膜( Pd77%− Ag2
3%、膜厚0.0254mm)における水素透過速度と水素圧力との関係を、図3に示す。 この図からわかるように、水素透過膜として、このようなパラジウム−銀合金を用いることで、膜の劣化を低減し装置の長寿命化を図ることができる。
【0037】次に、このような水素透過膜を備えた超臨界水反応装置の別の実施例について説明する。
【0038】この実施例では、水素透過膜の外側に水素のみからなる流れが供給されており、この流れにおける水素の全圧を制御することで、(4)式の水素供給側の水素分圧を制御し、それにより、膜の内側の、有機化合物からなる廃液を含む超臨界水への水素の供給量が制御されるようになっている。
【0039】この超臨界水反応装置においても、可燃性の高い水素を、水の臨界圧以上の高圧まで昇圧することなしに、超臨界水を媒体とする水素添加反応の場に供給することができるので、過剰な安全設備を削減することができるという利点がある。
【0040】次に、本発明の超臨界水反応装置のさらに別の実施例について説明する。
【0041】この実施例の超臨界水反応装置においては、図4に示すように、酸素または水素のような反応剤を選択的に透過する選択透過膜を内蔵する反応容器13
が、多段(n段)に設けられており、n段目の反応容器13(n)に供給される反応剤14(n)の分圧あるいは濃度が、任意に調整されるようになっている。 なお、
図中符号15は、有機化合物からなる廃液を含む超臨界水の流れを示す。
【0042】このような反応装置においては、反応容器13に供給される反応剤14の分圧または濃度が調整され、選択的透過膜を透過して廃液を含む超臨界水の流れ15に供給される反応剤14の供給量が制御されるとともに、このような反応剤14の供給位置も制御されるので、有機化合物と反応剤14との目的とする反応を、より精細に制御することができる。
【0043】なお、以上の実施例では、いずれも超臨界水を媒体として有機化合物と反応剤との反応を行なう装置について説明したが、超臨界水中での物質の反応は、
有機化合物の反応のみに限定されるものではなく、無機化合物であっても、選択透過膜による反応剤の供給が有効である系では、同様に適用することができる。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明の超臨界水反応装置によれば、酸素のような反応剤を過剰に含みより反応性の高い状態の超臨界水が、反応容器に直接接触することがないため、反応容器の腐食が生じにくく長寿命化を図ることができる。
【0045】また、反応剤として、支燃剤である酸素や最も反応性の高い可燃剤である水素を使用する場合、反応剤の供給を水の臨界圧以下の圧力で行なうことができるので、供給に要する動力や安全対策に投じる費用を低減することができる。
【0046】さらに、選択的透過膜を内蔵する反応容器を多段に配設し、超臨界水を媒体とする反応系への反応剤の供給位置並びに供給量を制御することにより、目的とする反応をより精細に制御することができる。
【図1】本発明の超臨界水反応装置の一実施例を示す分解斜視図。
【図2】実施例において酸素透過膜の構成材料として使用されるジルコニア系材料のイオン伝導領域を示すグラフ。
【図3】実施例において水素透過膜の構成材料として使用されるパラジウム−銀合金の水素透過速度と水素圧力との関係をを示すグラフ。
【図4】本発明の超臨界水反応装置のさらに別の実施例を概略的に示す図。
【図5】従来の超臨界水反応装置の一例を示す図。
9、13………反応容器 10………酸素透過膜 11、15………有機化合物からなる廃液を含む超臨界水の流れ 12………酸素を含む流れ 14………反応剤
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