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Resin-molded structure and its production

阅读:92发布:2021-01-28

专利汇可以提供Resin-molded structure and its production专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE:To provide a resin-molded structure having a new distributed multi- layer structure and excellent biodegradability, gas-shielding property, mechanical strength, melt-formability, etc., and to provide a process for producing the molded structure. CONSTITUTION:(A) A saturated polyester resin composed mainly of a hydroxyalkanoate unit (e.g. aliphatic polylactone, poly-omega-hydroxyalkanoate and poly-epsilon-hydroxyalkanoate) is compounded with (B) a thermoformable hydroxyl-containing resin containing a vinyl alcohol unit (e.g. a polyvinyl alcohol having a saponification degree of 40-80% or an ethylene-vinyl alcohol copolymer having an ethylene content of 5-40mol% and a saponification degree of >=90%) at a weight ratio (A:B) of 95:5 to 50:50 and the obtained composition is molded by extrusion or injection molding. The melt-viscosity of the hydroxylcontaining resin B is at least lower than that of the saturated polyester resin A at a melt temperature of 200 deg.C and a shearing rate of 1X10 to 6X10 sec- .,下面是Resin-molded structure and its production专利的具体信息内容。

  • 【特許請求の範囲】 【請求項1】 (A)ヒドロキシアルカノエート単位を主体とする飽和ポリエステル樹脂と、(B)ビニルアルコール単位を含有する熱成形可能な水酸基含有樹脂とのブレンド物から形成され、前記水酸基含有樹脂が内外表面に比して中心部に優先的に分布した多層分布構造を有することを特徴とする樹脂成形構造物。 【請求項2】 飽和ポリエステル樹脂(A)と水酸基含有樹脂(B)とがA:B=95:5乃至50:50の重量比で存在する請求項1記載の成形構造物。 【請求項3】 飽和ポリエステル樹脂(A)が脂肪族ポリラクトン乃至ポリ−ω−ヒドロキシアルカノエートである請求項1記載の成形構造物。 【請求項4】 飽和ポリエステル樹脂(A)がポリ−β
    −ヒドロキシアルカノエートである請求項1記載の成形構造物。 【請求項5】 水酸基含有樹脂(B)がケン化度40乃至80%のポリビニルアルコールである請求項1記載の成形構造物。 【請求項6】 水酸基含有樹脂(B)がエチレン含有量5乃至40モル%及びケン化度90%以上のエチレン−
    ビニルアルコール共重合体である請求項1記載の成形構造物。 【請求項7】 水酸基含有重合体が少なくとも1個の連続した中間層として存在する請求項1記載の成形構造物。 【請求項8】 水酸基含有重合体が多数の薄片状となり、しかもこれらの薄片が厚み方向に透視したとき少なくともそれらの端縁部で厚み方向に重なり合うような中間層として存在する請求項1記載の成形構造物。 【請求項9】 (A)ヒドロキシアルカノエート単位を主体とする飽和ポリエステル樹脂と(B)ビニルアルコール単位を含有する熱成形可能な水酸基含有樹脂とを、 A:B=95:5乃至50:50 の重量比で含有する樹脂組成物。 【請求項10】 溶融温度200℃、剪断速度1×10
    3乃至6×10 3 sec - 1の範囲で少なくとも(A)
    ヒドロキシアルカノエート単位を主体とする飽和ポリエステル樹脂より溶融粘度の低い(B)ビニルアルコール単位を含有する熱成形可能な水酸基含有樹脂を用い、 A:B=95:5乃至50:50 の重量比で含有し、押出乃至射出することを特徴とする多層分布樹脂成形構造物の製法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は生分解性を有する樹脂成形構造物及びその製法に関する。

    【0002】

    【従来の技術】近年、都市が排出する固形廃棄物は、その量が段々膨大なものとなり、廃棄処理能の限界に近づきつつある。 この固形廃棄物の元凶の一つとして、プラスチックがいつも指摘されている。

    【0003】プラスチック廃棄物の理想的解決法として、自然環境で消滅する分解性プラスチックが注目されている。 分解性プラスチックには、紫外線によってポリマーの分子鎖が切断される光分解性プラスチックと、バクテリヤや真菌類が体外に放出する酵素の作用で崩壊する生分解性プラスチックとがある。

    【0004】しかしながら、光分解性プラスチックの場合、土中埋没処理では効果が期待できなく、また分解生成物による環境汚染の恐れもあることから、生分解性プラスチックに大きな期待が寄せられている。

    【0005】生分解性プラスチックとしては、従来、ポリヒドロキシブチレート(PHA)、3−ヒドロキシブチレート(3HB)と3−ヒドロキシバリレート(3H
    V)とのランダムコポリマー等が知られている。

    【0006】

    【発明が解決しようとする問題点】公知の生分解性プラスチックは、空気中では安定しており、分解するのはバクテリヤが活動している土中、中であり、分解生成物は炭酸ガスと水であるという利点を有しているが、プラスチックの主要な用途である容器製造の点で未だ解決しなければならない問題点を有している。

    【0007】即ち、公知の生分解性プラスチック、例えばICI社のヒドロキシバリレートを10%共重合したバイオポールでは、分解温度と成形温度とが、170℃
    以上と160℃〜171℃のように近接しているため、
    クロロホルム等の溶媒を使用するキャスト法では成形品を製造可能であるとしても、溶融成形が難しいという問題がある。

    【0008】このため、ボトル等の中空成形品を製造しようとすると、樹脂中に多量の可塑剤を含有させて、溶融押し出し性能を向上させねばならなく、こうして製造した容器では、水(内用品)中に可塑剤が抽出されるという好ましくない影響がある。 また、この容器では、従来のポリエチレン製容器等に比して強度が低く、厚みを大きくして必要な強度をもたしているのが現状である。

    【0009】本発明者らは、ヒドロキシアルカノエート単位を主体とする飽和ポリエステル樹脂と、ビニルアルコール単位を含有する熱成形可能な水酸基含有樹脂とのブレンド物を一定条件下に溶融成形すると、前記水酸基含有樹脂が内外表面に比して中心部に優先的に分布した多層分布構造の成形物が形成され、この成形物は生分解性、ガス遮断性、機械的強度、溶融成形性等に関して多くの利点を有することを見いだした。

    【0010】即ち、本発明の目的は、生分解性に優れ、
    更にガス遮断性、機械的強度、溶融成形性等に優れた新規多層分布構造の樹脂成形構造物及びその製法を提供するにある。

    【0011】本発明の他の目的は、上記樹脂成形構造物を製造するための樹脂組成物を提供するにある。

    【0012】

    【問題点を解決するための手段】本発明によれば、
    (A)ヒドロキシアルカノエート単位を主体とする飽和ポリエステル樹脂と、(B)ビニルアルコール単位を含有する熱成形可能な水酸基含有樹脂とのブレンド物から形成され、前記水酸基含有樹脂が内外表面に比して中心部に優先的に分布した多層分布構造を有することを特徴とする樹脂成形構造物が提供される。

    【0013】本発明によればまた、(A)ヒドロキシアルカノエート単位を主体とする飽和ポリエステル樹脂と(B)ビニルアルコール単位を含有する熱成形可能な水酸基含有樹脂とを、 A:B=95:5乃至50:50 の重量比で含有する樹脂組成物が提供される。

    【0014】本発明によれば更に、(A)ヒドロキシアルカノエート単位を主体とする飽和ポリエステル樹脂と、(B)ビニルアルコール単位を含有する熱成形可能な水酸基含有樹脂とを、 A:B=95:5乃至50:50 の重量比で含有し、溶融温度200℃、剪断速度1×1
    3乃至6×10 3 sec - 1の範囲で少なくとも(A)樹脂より溶融粘度の低い(B)樹脂を押出乃至射出することを特徴とする多層分布樹脂成形構造物の製法が提供される。

    【0015】

    【作用】本発明の樹脂成形構造物では、(A)ヒドロキシアルカノエート単位を主体とする飽和ポリエステル樹脂(以下単に飽和ポリエステル樹脂と呼ぶことがある)
    と、(B)ビニルアルコール単位を含有する熱成形可能な水酸基含有樹脂(以下単に水酸基含有樹脂と呼ぶことがある)とをブレンド物の形で用いることが第一の特徴である。

    【0016】上記飽和ポリエステル樹脂(A)は、既に指摘した通り、生分解性プラスチックとして公知の樹脂であるが、本発明によれば、この飽和ポリエステル樹脂に水酸基含有樹脂(B)をブレンドすることにより、生物によるエステル分解が促進されるという新規且つ予想外の効果が達成される。

    【0017】また、ビニルアルコール単位を含有する水酸基含有樹脂(B)は、飽和ポリエステル樹脂に比して、酸素ガスや香気成分等に対するガスバリヤー性に優れており、これをブレンドすることにより、樹脂成形物の酸素ガス遮断性等を顕著に向上させることができる。
    更に、上記水酸基含有樹脂は、飽和ポリエステル樹脂に比して強度等の機械的性質に優れており、これをブレンドすることにより樹脂成形物の機械的強度を向上させることができる。

    【0018】上記飽和ポリエステル樹脂(A)と水酸基含有樹脂(B)とのブレンド物は、一定の条件下で多層分布構造の樹脂成形物を与えることが見いだされた。 即ち、本発明の樹脂成形構造物は、水酸基含有樹脂(B)
    が内外表面に比して中心部に優先的に分布した多層分布構造を有することが第二の特徴である。

    【0019】この樹脂成形構造物では、水酸基含有樹脂が中心部に優先的に分布し、飽和ポリエステル樹脂が内外表面に優先的に分布して存在することにより、前述した分解促進作用に加えて、バクテリヤにより内外層の飽和ポリエステル樹脂が分解されると共に、中間層の水酸基含有樹脂が水中に溶出して、成形品の崩壊が著しく促進されるという優れた効果がある。 又、中間層の水酸基含有樹脂が水中に溶出せず、吸水、膨潤するだけでも、
    内外表面に優先的に分布した飽和ポリエステル樹脂の酵素、及び菌による分解が促進する効果がある。

    【0020】また、ガスバリヤー性に優れた水酸基含有樹脂が中心部に集中することにより、水酸基含有樹脂が一様に分布した樹脂組成物に比して、酸素ガスや香気成分等に対するガスバリヤー性が更に顕著に向上するという作用も得られる。 しかも、内外表面層には、飽和ポリエステル樹脂が優先的に分布しているため、この成形物の耐水性が顕著に向上し、特に水酸基含有樹脂の吸湿が抑制される結果として、吸湿による水酸基含有樹脂のガスバリヤー性の劣化が抑制されるという顕著な利点も達成されることになる。

    【0021】本発明の樹脂組成物では、(A)ヒドロキシアルカノエート単位を主体とする飽和ポリエステル樹脂と(B)ビニルアルコール単位を含有する熱成形可能な水酸基含有樹脂とを、 A:B=95:5乃至50:50 特に90:10乃至70:30 の重量比で含有することも重要である。

    【0022】飽和ポリエステル樹脂の含有量が上記範囲よりも少ないと、この組成物は生分解性が不満足なものとなると共に、本発明で意図する多層分布構造の形成が困難なものとなる傾向がある。 また耐湿性も低下しやすい。 一方、水酸基含有樹脂の含有量が上記範囲よりも少ないと、この組成物は本発明で意図する生分解性の促進効果が得られなく、また本発明で意図する多層分布構造の形成が困難なものとなる傾向がある。

    【0023】樹脂成形構造物の製造にさいしては、溶融温度200℃、剪断速度1×10 3乃至6×10 3 se
    - 1の範囲で少なくとも飽和ポリエステル樹脂より溶融粘度の低い水酸基含有樹脂を押出乃至射出することが重要であり、これが本発明の付加的な特徴である。

    【0024】本発明では、上記ブレンド物を、溶融押出乃至射出成形等に賦することにより、形成される成形構造物の主として中心部に水酸基含有樹脂を実質的に連続させ、或いは層状に分布させ得るという予想外の利点が達成される。 これは、溶融押出乃至射出等の成形条件下ではダイス或いはノズルやゲート通過時に溶融ブレンド物に前述した範囲のかなり大きな剪断力が作用し、この剪断力により水酸基含有樹脂が高度に流動配向すると共に、この流動配向物は樹脂流の中央部に配列乃至配位した分布構造となるためと考えられる。 この水酸基含有樹脂の配列、分布の当然の結果として、成形構造物の両表面部には飽和ポリエステル樹脂が主として存在することになる。 以上により、本発明によれば、単一の押出乃至射出機を使用して、多層分布構造の生分解性樹脂成形構造物が生産性よく、製造されることになる。

    【0025】

    【発明の好適態様】

    (成形構造物)本発明の成形構造物は、(A)ヒドロキシアルカノエート単位を主体とする飽和ポリエステル樹脂と、(B)ビニルアルコール単位を含有する熱成形可能な水酸基含有樹脂とのブレンド物から形成され、前記水酸基含有樹脂が内外表面に比して中心部に優先的に分布した多層分布構造を有する。 このことの当然の結果として内外表面には飽和ポリエステル樹脂が優先的に分布して存在している。

    【0026】この成形構造物において、水酸基含有樹脂が内外表面に比して中心部に優先的に分布しているという事実は、種々の方法で確認することができる。 水酸基含有樹脂は或種の染料で染色可能であるので、成形構造物の断面を染料で染色し、その断面を顕微鏡等で観察することにより、中心部に優先的に分布しているのを確認できる。

    【0027】また、水酸基含有樹脂は、波数3300c
    - 1に特性吸収を有し、一方飽和ポリエステル樹脂は、波数725cm - 1に特性吸収を有するので、成形構造物全体の赤外吸収スペクトル(IR)、中心部の赤外吸収スペクトル(IR)、内外表面の赤外吸収スペクトル(IR)を求め上記特性吸収の吸光度から水酸基含有樹脂の濃度を求め、中心部における水酸基含有樹脂の分配率を求めることができる。

    【0028】本発明では、後述する方法で求めた水酸基含有樹脂の分配率(Dh)が、中心部で70%以上、特に90%以上にあるのがガスバリヤー性や耐湿性の点でよい。

    【0029】水酸基含有樹脂の分布配向状態は種々変化していてもよいが、完全な層状態から、粒子、繊維及び薄片の分散乃至連続状態迄変化し得る。 一般には、器壁厚み方向に透視したときに中間層が実質上連続していることが好ましく、この状態とは、(I)中間層が連続した膜の形で存在する場合、(II)中間層が連続した膜の形ではないが、多数の薄片(フレーク)状となっていてしかもこれらの薄片が少なくともそれらの端縁部で厚み方向に重なり合っていて、透視したとき面方向に連続しているようにみえる場合、及び(III)上記(I)と(I
    I)との中間状態や上記(I)と(II)との組合せで存在する場合等が含まれる。

    【0030】本発明の成形構造物の断面構造を示す図1
    において、成形構造物1は、飽和ポリエステル樹脂が主に分布した内層2及び外層3と、これらの内外層でサンドイッチされるように中心側に分布した水酸基含有樹脂の中間層4とから成る。 中間層を構成する水酸基含有樹脂は、層状で存在している。 図1の(A)は、水酸基含有樹脂が面方向に連続した膜11として存在している場合を示し、図1の(B)は、水酸基含有樹脂が薄片12
    の形で存在し、この薄片12の多数が面方向に配列され、しかも器壁厚み方向に少なくともその端縁部が重なり合うように存在している場合を示し、図1の(C)
    は、連続膜11と薄片12とが共存している状態、より詳細には、中間層の中心に連続膜11が、その両側に薄片12が分布している状態を示している。 勿論、本発明の多層分布成形構造物においては、或る部分では水酸基含有樹脂が連続膜11として存在し、他の部分では水酸基含有樹脂が薄片12の集積配列体として存在してもよい。

    【0031】(飽和ポリエステル樹脂)飽和ポリエステル樹脂としては、ヒドロキシアルカノエート単位を主体とする生分解性の飽和ポリエステル樹脂の任意のものが使用される。 この飽和ポリエステル樹脂は、少なくともフィルムを形成し得る分子量を有するべきであり、一般にその数平均分子量は、5万乃至12万、特に6万乃至11万の範囲にあるのがよい。 好適な飽和ポリエステル樹脂の例は、ポリ−β−ヒドロキシアルカノエート、或いは脂肪族ポリラクトン乃至ポリ−ω−ヒドロキシアルカノエート或いはこれらの共重合体である。

    【0032】ポリ−β−ヒドロキシアルカノエートとしては、下記式

    【化1】

    式中、Rは直鎖或いは分岐鎖のアルキル基である、で表される反復単位、例えば、 3−ヒドロキシブチレート〔R=−CH

    3 、3HB〕、


    3−ヒドロキシバリレート〔R=−CH

    2 CH

    3 、3H


    V〕、3−ヒドロキシカプロエート〔R=−(CH

    2 )


    2 CH

    3 〕、3−ヒドロキシヘプタノエート〔R=−


    (CH

    2 )

    3 CH

    3 〕、3−ヒドロキシオクタノエート〔R=−(CH

    2 )

    4 CH

    3 〕、3−ヒドロキシノナノエート〔R=−(CH

    2 )

    5 CH

    3 〕、3−ヒドロキシデカノエート〔R=−(CH

    2 )

    6 CH

    3 〕、等の1種或いは2種以上からなる重合体が挙げられる。

    【0033】このタイプの好適な樹脂は、3−ヒドロキシブチレートと、他の3−ヒドロキシアルカノエート、
    特に3−ヒドロキシバリレートとを共重合させた共重合体であり、これらを95:5乃至85:15、特に9
    2:8乃至88:12の重量比で含む共重合体である。

    【0034】脂肪族ポリラクトン乃至ポリ−ω−ヒドロキシアルカノエートとしては、下記式

    【化2】

    式中、R1は直鎖或いは分岐鎖のアルキレン基である、


    で表される反復単位、例えば、γ−ブチロラクトン、δ


    −パレロラクトン、ε−カプロラクトン等の反復単位の1種或いは2種以上からなる重合体が挙げられる。

    【0035】このタイプの樹脂の適当な例は、ポリカプロラクトン、或いはカプロラクトンと他のラクトン類の共重合体である。

    【0036】本発明では、「化1」の反復単位と「化2」の反復単位とから成る共重合体を用いることもできる。 この共重合体の適当な例は、3−ヒドロキシブチレートとγ−ブチロラクトン或いはε−カプロラクトンとの共重合体である。 また上述した2種以上のブレンド物をも使用することができる。

    【0037】(水酸基含有樹脂)本発明に用いる水酸基含有樹脂は、水酸基を有し且つ熱成形が可能である限り、任意の樹脂を用いることができる。 この樹脂は、その分子鎖中に、水酸基を有する反復単位と、樹脂に熱成形性を付与する単位とを有している。 水酸基含有反復単位はビニルアルコール単位、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート単位であってよいが、生分解性の点ではビニルアルコール単位が好ましい。 この水酸基含有樹脂中に含有される他の単位は、エチレン、プロピレン等のオレフィン単位、酢酸ビニル等のビニルエステル単位;アルキル(メタ)アクリレート単位等である。 これらの水酸基含有樹脂も少なくともフィルムを形成するにたる分子量を有するべきである。

    【0038】好適な水酸基含有樹脂は、下記式

    【化3】

    で表されるビニルアルコール単位と、下記式

    【化4】

    式中、R2は水素原子或いはアルキル基である、で表されるオレフィン単位及び下記式

    【化5】

    式中、R3はアルキル基である、で表されるビニルエステル単位の少なくとも1種からなる。

    【0039】本発明の目的に特に好適な水酸基含有樹脂は、ケン化度40乃至80%、特に60乃至70%のポリビニルアルコールである。 ケン化度がこの範囲のポリビニルアルコールは、熱成形が可能で、飽和ポリエステル樹脂とブレンドしたとき、多層分布構造の形成能にも優れており、機械的強度も大きい。 このポリビニルアルコールは一般に300乃至800、特に400乃至60
    0の平均重合度を有しているのがよい。

    【0040】本発明の目的に特に好適な他の水酸基含有樹脂は、エチレン含有量5乃至40モル%、特に10乃至30モル%及びケン化度90%以上、のエチレン−ビニルアルコール共重合体である。 このエチレン−ビニルアルコール共重合体においては、エチレン単位が相互に結合したエチレンセグメントが存在するとしても、そのセグメントの分子量は2000以下、特に500以下であることが生分解性の点で好ましい。 一方、ビニルアルコール単位相互が結合したセグメントも存在することが好ましい。 ビニルアルコールが複数個、特に3個結合したセグメントでは、一個の2級水酸基がケト基となって分解が早く進むといわれている。

    【0041】(組成物)本発明によれば、(A)ヒドロキシアルカノエート単位を主体とする飽和ポリエステル樹脂と(B)ビニルアルコール単位を含有する熱成形可能な水酸基含有樹脂とを、 A:B=95:5乃至50:50 特に90:10乃至70:30 の重量比で組み合わせて使用するが、溶融温度200
    ℃、剪断速度1×10 3乃至6×10 3 sec - 1の範囲で(A)樹脂より溶融粘度の低い(B)樹脂を組み合わせるのが、層状分布構造を形成させる上でよい。 分岐チャンネル等を使用しない場合には、飽和ポリエステル樹脂(A)の溶融粘度に比して、水酸基含有樹脂(B)
    の溶融粘度を低くなるようにする。

    【0042】本発明の成形用組成物には、その用途に応じて、各種着色剤、充填剤、無機系或いは有機系の補強剤、滑剤、可塑剤、レベリング剤、界面活性剤、増粘剤、減粘剤、安定剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、防錆剤等を配合することができる。

    【0043】(製造法)本発明によれば、(A)ヒドロキシアルカノエート単位を主体とする飽和ポリエステル樹脂と、(B)ビニルアルコール単位を含有する熱成形可能な水酸基含有樹脂とを、 A:B=95:5乃至50:50 の重合比で含有し、溶融温度200℃、剪断速度1×1
    3乃至6×10 3 sec - 1の範囲で(A)樹脂より溶融粘度の低い(B)樹脂を押出乃至射出することにより、成形構造物を製造する。

    【0044】成形構造物の製造に際し、飽和ポリエステル樹脂と水酸基含有樹脂とを混合物の形で押出機或いは射出機のホッパーに供給する。 この混合物は、両者のドライブレンドでもよいし、メルトブレンドでもよい。 ドライブレンドは、例えばリボンブレンダー、コニカルブレンダー、ヘンシェルミキサーのような各種混合機を用いて行うことができ、一方メルトブレンドは単軸または二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、ロール等を用いて行うことが出来る。 一般には操作の簡便さ、多層分布構造の発現の容易さ等からドライブレンドを用いることが推奨される。

    【0045】多層分布構造物の成形に際しては、前記混合物を所定の溶融粘度差を与える温度で、剪断速度が上述した範囲となるようなダイスを通して溶融押出するか或いは剪断速度が上述した範囲となるようなスプル及びノズルを通して冷却された射出型中に溶融射出する。

    【0046】押出機としては、層状分布構造の発現が容易に起こるように、樹脂流の混合の程度の少ないスクリュウ、例えばメタリングスクリュウを備えた押出機が好適に使用される。 ダイスとしては、フラットダイやリングダイを使用することができ、例えばフィルムの成形には、Tダイ法やインフレーション製膜法が使用される。
    また、押し出されたパリソンを中空成形することにより、ボトル、チュウブ、タンク等の中空成形容器が成形される。

    【0047】射出機としては、射出プランジャまたはスクリューを備えたそれ自体公知のものが使用され、ノズル、スプルー、ゲートを通して前記混合物を射出型中に射出する。 これにより、樹脂流中に前述した多層分布構造が形成されて、射出型キャビティ内に流入し、冷却固化されて本発明の多層分布成形構造物となる。

    【0048】(用途)本発明の多層分布構造の成形構造物は、各種プラスチック包装容器、例えばボトル、カップ、チューブ、プラスチック缶、パウチ、キャップ等として、またフィルム、トレイ等の包装材料として、更にコンテナー、タンク、箱等の流通用容器として、更にパイプ、ケース等の構造物として有用である。

    【0049】

    【実施例】次に本発明の方法を実施例をあげて説明する。 測定方法 1)試料 飽和ポリエステルに、ポリ−ω−ヒドロキシアルカノエートとして(株)ダイセル化学工業社製ポリカプロラクトンH−7,H−4を使用し、ポリ−β−ヒドロキシアルカノエートとして(株)ICI社製ヒドロキシバリレート共重合組成10%のポリヒドロキシブチレートを使用した。 又、熱成形可能な部分ケン化ポリビニルアルコールに(株)クラレ社製HMシリーズ、HMN−04,
    HMN−03,HM−05,HM−04,HM−03を使用した。

    【0050】2)成形方法 2−1)シート成形 (株)東洋精機製作所社製、ラボプラストミルC型成形機と、D−20−20型押し出し機、及びシート引き取り機を用い、成形温度180〜200℃スクリュー回転速度50rpmにて厚さ1mm、幅120mmのシートを成形した。

    【0051】2−2)ボトル成形 (株)東芝機械社製、TEM−35B、二軸押し出し機を用い、押し出し温度160℃、スクリュー回転速度1
    00rpmにてメルトブレンドを行い、ペレット化した。 更に、このペレットを(株)池貝社製、ES65
    型、押し出し機を用い押し出し温度160℃、スクリュー回転速度300rpm、金型温度16℃、ブローエアー圧6kg/cm 2にてダイレクトブロー成形を行った。

    【0052】3)シート断面の層観察 ライヘルト・ユンク社製光学顕微鏡用ウルトラミクロトーム2550スーパカットを用い、シート断面の押し出し方向に8〜10μm厚のスライス切片を得た。 この試料を低倍率顕微鏡観察とFT−IR分析に用いた。

    【0053】3−1)顕微鏡観察 (株)ニコン社製、104型偏光顕微鏡OPTIPHO
    T2−POLを用い、偏光板を用いないで透過光で観察した。 3−2)FT−IR分析 (株)日本電子社製、JIR−100、FT−IR装置を用い、シート内外表面をミクロATR法にて、厚み方向の中心部位を50μm光径の微小点透過法にて測定した。 どちらのスペクトルとも500回の積算を行った。

    【0054】次に、得られたスペクトルを定量的に取り扱う為、用いた飽和ポリエステルと部分ケン化ポリビニルアルコールのそれぞれの特性吸収ピークを用い吸光度比法の計算を行った。 飽和ポリエステルとして用いたポリ−ω−ヒドロキシアルカノエートの特性吸収に725
    cm - 1のメチレンの伸縮振動を、部分ケン化ポリビニルアルコールの特性吸収に3300cm - 1の−OH基の伸縮振動を用いた。 それぞれのピーク強度(I)から、式〔数1〕を用い吸光度比(D)を算出した。

    【数1】D=I 3 0 0 0 cm - 1 /I 7 2 5 cm - 1上記式中Iはピーク強度を示す。

    【0055】又、シート厚み方向の中心部に偏在する部分ケン化ポリビニルアルコールの偏在度を式〔数1〕より求まる吸光度比(D)を用い、式〔数2〕にて分配率(Dh)を算出した。

    【数2】

    【0056】4)機械的強度の測定 (株)ORIENTEC社製、UCT−5T型、テンシロンを用い、100kgロードセルにて、500mm/
    minの引っ張り速度で測定した。 測定試料の形状はA
    STM,D−1822型を用いた。 得られた強度は単位断面積当りの強度に換算した。

    【0057】5)耐水性試験 2)のシート成形方法にて得られたシート成形物を2c
    に切断し、100mlの蒸留水が入ったビーカーに浸漬した。 累積浸漬時間は312時間であり、日数換算で13日浸漬した。 この浸漬試料を適時取り出し、
    (株)十條キンバリー社製、JKワイパー,150−
    S,を用い水滴を拭きとり、室温に10分間放置後、化学天秤にて秤量した。 又、312時間浸漬した試料は室温乾燥後、20時間の減圧乾燥を行い、化学天秤にて秤量した。 この値を絶乾重量とした。

    【0058】6)リパーゼ酵素液の調達 エステル分解酵素リパーゼを用いた。 (株)シグマ社製、カンジタシリンドリア産生の1.010ユニット/
    mg固体,リパーゼを、Na 2 PO 4 ,KH 2 PO 4
    /100規定溶液1リットルに5gの割合で溶解させ、
    リパーゼ酵素液とした。

    【0059】実施例1 数平均分子量7〜10万のポリ−ω−ヒドロキシアルカノエート(A)と重合度500の60%部分ケン化ポリビニルアルコール(B)を(A):(B)=100:0
    乃至30:70のブレンド重量比範囲で押し出し成形し、シートを作成した。 得られたシートの厚さは約1m
    mであった。 このシートは後述した、機械的強度の測定、耐水性試験、シート断面の層観察に用いた。 又、このシートを底部径32mm,口部径38mm,高さ39
    mm,容積40mlのカップに熱成形し、ガスバリヤー性と酵素分解の試験に用いた。

    【0060】1)リパーゼ酵素液による分解性の評価 ポリ−ω−ヒドロキシアルカノエート(A)と部分ケン化ポリビニルアルコール(B)がそれぞれ(A):
    (B)=100:0,90:10,70:30の重量比であるカップ成形物を用いた。 このそれぞれのカップをリパーゼ酵素液に浸漬した。 浸漬方法は100ml容積の蓋付秤量瓶にカップとリパーゼ酵素液100mlを入れ、35℃に保存した。 毎日、定時にリパーゼ酵素液を交換した。 浸漬したカップは適時取り出し10時間の減圧乾燥後、化学天秤にて秤量した。 結果を図2に示した。 図2は横軸に浸漬日数を、縦軸に試料の重量残留率を示した。 この重量残留率は、初期重量W 0とリパーゼ酵素処理時の重量W 1より、 (W 1 /W 0 )×100 で求めた。

    【0061】図2より、飽和ポリエステルであるポリ−
    ω−ヒドロキシアルカノエート単独成形カップに比べ、
    部分ケン化ポリビニルアルコールを含むカップの方がリパーゼ酵素液処理時の重量減少は大きい。 2)シート断面の層観察、及び、3)耐水性試験の項に後述した、本成形体の多層層構造に由来した耐水性を考慮すると、この重量減少傾向は、内外表面層に偏在したポリ−ω−ヒドロキシアルカノエート樹脂がリパーゼにより浸蝕され、その後、内部に偏在した部分ケン化ポリビニルアルコールが水に溶出したものと考えられた。 拠って、リパーゼ酵素液処理による分解は、ポリ−ω−ヒドロキシアルカノエートと部分ケン化ポリビニルアルコールとの多層層構造形状に依存した分解過程を経て分解に至ると言う結果を得た。

    【0062】2)シート断面の層観察 ポリ−ω−ヒドロキシアルカノエート(A)と部分ケン化ポリビニルアルコール(B)がそれぞれ(A):
    (B)=90:10,50:50,30:70の重量比であるシート成形物を、シート押し出し方向にスライスし、低倍率顕微鏡観察とFT−IR分析を行った。 低倍率の顕微鏡観察ではシート厚み方向の中心部位に明らかに半透明層が確認され、FT−IRの分析から、この中心部の層状物にのみ水酸基の吸収が観測された。 用いた樹脂の内、ポリ−ω−ヒドロキシアルカノエート樹脂にはその分子構造に水酸基が無い事から、視覚的観察により確認されたシート厚み方向中心部位の半透明層は部分ケン化ポリビニルアルコールの偏在層であると認められる。 次に、シート厚み方向での部分ケン化アルコールの分布を分配率(Dh)にて算出した。 その結果、ポリ−
    ω−ヒドロキシアルカノエート(A)と部分ケン化ポリビニルアルコール(B)の重量比が(A):(B)=9
    0:10乃至50:50の物で、Dh=70%以上の値を示し、多層層構造の形状を保持した。

    【0063】3)耐水性試験 ポリ−ω−ヒドロキシアルカノエート(A)と部分ケン化ポリビニルアルコール(B)がそれぞれ(A):
    (B)=80:20,50:50,30:70の重量比のシートを、2cm角に切断し、蒸留水に浸漬した。 結果を図3に示した。 図3は横軸に浸漬時間、縦軸に試料の重量保持率を示した。 重量保持率は、初期重量W 0と蒸留水浸漬処理時の重量W 1より、W 1 /W 0で示した。

    【0064】図3より浸漬時間が長くなるにつれ試料の重量は増加し、試料が吸水している事を示した。 312
    時間後の重量比(A):(B)=80:20の試料では絶乾状態での重量保持率が96%であり、耐水性を有した。 又、重量比(A):(B)=50:50のシート片では表面層の微小領域に溶解性が認められたものの視覚的に判断出来る表面形状の変化は生じなかった。 一方、
    重量比(A):(B)=30:70のシート片ではその表面層が著しく溶解した。 拠って、耐水性を満足するポリ−ω−ヒドロキシアルカノエート(A)と部分ケン化ポリビニルアルコール(B)とのブレンドの重量比の範囲は(A):(B)=100:0乃至50:50であると判断した。

    【0065】4)機械的強度 ポリ−ω−ヒドロキシアルカノエート(A)と部分ケン化ポリビニルアルコール(B)がそれぞれ(A):
    (B)=100:0,90:10,80:20,70:
    30の重量比でブレンド成形したシートをASTM D
    −1822型ダンベルに打ち抜き、この試験片の降伏点強度を調べた。 結果を図4に示した。 図4は横軸にドライブレンドの組成比、縦軸に試験片の降伏点強度を示した。 比較の為(株)昭和電工社製ショーレックスS50
    0を用いた、市販家庭洗剤用のHDPE製ボトルより切り出したダンベルの降伏点強度を点線で示した。 図4の点線より高い強度であれば、実用ボトル強度を満足する事になる。 図4より、ポリ−ω−ヒドロキシアルカノエートと部分ケン化ポリビニルアルコールのブレンドで5
    重量%以上の部分ケン化ポリビニルアルコールを含有するものがその強度を満足する。 しかし、部分ケン化ポリビニルアルコール含有量が多くなりすぎると、得られたシート片は部分ケン化ポリビニルアルコールの物性を反映し、堅く脆い性質を有する為、脆さの面で容器適性を損う。 拠って、ポリ−ω−ヒドロキシアルカノエート(A)と部分ケン化ポリビニルアルコール(B)の重量比が(A):(B)=95:5乃至50:50の物が容器適性を満たす範囲であると判断した。

    【0066】5)ガスバリアー性 ポリ−ω−ヒドロキシアルカノエート(A)と部分ケン化ポリビニルアルコール(B)がそれぞれ(A):
    (B)=100:0,90:10,70:30の重量比であるシートを、底部径32mm,口部径38mm,高さ39mm,容積40mlのカップに成形した。 このカップを窒素雰囲気下、ポリエステル系シーラント塗工アルミ薄膜でシールした。 この試験品を日常の実験室雰囲気下で保存し、カップ内部の酸素ガス濃度をガスクロマトグラフィーにて調べた。 結果を図5に示した。 図5は横軸に保存日数、縦軸に酸素ガス濃度を示した。 尚、ポリ−ω−ヒドロキシアルカノエートの酸素ガス透過係数は1.3×10 - 1 0 cm 3 /cm 2 seccmHgである。 図5より、部分ケン化ポリビニルアルコール含有量が増加るに伴い、酸素ガスの透過量は減少した。 2)
    シート断面の層観察の項に示した多層層構造を考慮した場合、部分ケン化ポリビニルアルコール組成比の増加はシート断面の中間層の厚みを厚くすると考えられ、この為、ガスバリアー性が向上したものと判断した。

    【0067】以上の結果を表1にまとめた。 結論として、飽和ポリエステルとしてポリ−ω−ヒドロキシアルカノエート(A)を用い部分ケン化ポリビニルアルコール(B)とのブレンド成形体を成形する場合、その樹脂組成が重量比にて(A):(B)=95:5乃至50:
    50の範囲であるものが良いと判断した。

    【0068】

    【表1】

    【0069】実施例2 (株)ICI社のヒドロキシバリレート10%共重合ポリ−β−ヒドロキシアルカノエート(A)と重合度50
    0の60%部分ケン化ポリビニルアルコール(B)が(A):(B)=80:20の重量比であるシートを作製した。 本シート片をシート押し出し方向にスライスし、低倍率顕微鏡観察した結果、このシート片にも明らかに中間層と判断出来る半透明層が存在した。 拠って、
    飽和ポリエステルにポリ−β−ヒドロキシアルカノエートを用いた部分ケン化ポリビニルアルコールとのドライブレンド成形物においてもポリ−ω−ヒドロキシアルカノエート同様、多層層構造が得られた。

    【0070】実施例3 数平均分子量7〜10万のポリ−ω−ヒドロキシアルカノエート(A)と重合度500の60%部分ケン化ポリビニルアルコール(B)を(A):(B)=80:20
    の重量比でドライブレンド後、二軸押し出し機を用いメルトブレンドを行った。 測定法2−2)の項に記述した成形方法にて本メルトブレンド物のペレットをダイレクトブローし、ボトル形状の成形品を得た。 尚、ブロー成形前のパリソンを取り出し、層断面を観察した結果、本パリソンにおいても同心円状の多層層構造が確認された。 拠って、メルトブレンド物のボトル成形品においてもシート成形と同様の耐水性、ガスバリヤー性、機械的強度、更に、酵素分解性の効果が得られた。

    【0071】

    【発明の効果】本発明によれば、(A)ヒドロキシアルカノエート単位を主体とする飽和ポリエステル樹脂と、
    (B)ビニルアルコール単位を含有する熱成形可能な水酸基含有樹脂とのブレンド物を使用し、これを特定の条件下に成形することにより、水酸基含有樹脂が内外表面に比して中心部に優先的に分布した新規多層分布構造を有する樹脂成形構造物が得られ、この成形構造物は、生分解性に特に優れていると共に、ガス遮断性、機械的強度、溶融成形性等に優れているという利点を有する。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の成形構造物の断面構造を示す図である。

    【図2】実施例1における飽和ポリエステル樹脂と水酸基含有樹脂とのブレンド物のリパーゼ酵素液処理時の重量変化を示す線図。

    【図3】実施例1における上記ブレンド物の蒸留水浸漬時の重量変化を示す線図。

    【図4】実施例1におけるブレンド物のブレンド比と成形シートの強度との関係を示す線図。

    【図5】実施例1におけるブレンド物のブレンド比と成形容器のガスバリヤー性との関係を示す線図。

    【符号の説明】

    1 成形構造物 2 内層 3 外層 4 中心側に分布した水酸基含有樹脂の中間層 11 水酸基含有樹脂の面方向に連続した膜 12 水酸基含有樹脂の薄片

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 5識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29C 45/00 7344−4F C08L 67:04

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