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燃料電池システム及びその制御方法

阅读:286发布:2024-01-11

专利汇可以提供燃料電池システム及びその制御方法专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】 燃料 電池のアノード側の 水 分量を推定する技術を提供する。 【解決手段】燃料電池システムは、アノードガスとカソードガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、燃料電池にアノードガスを供給するアノードガス供給流路と、アノードガス供給流路に設けられたインジェクタと、燃料電池のアノードガス入口又はアノードガス出口におけるアノードガスの圧 力 測定値を取得する圧力測定部と、燃料電池のアノード側の水分量が、予め定められた水分量閾値よりも多いかどうかを推定する水分量推定部と、を備え、水分量推定部は、インジェクタの開弁時間と、インジェクタの開弁前の圧力測定値と、を含む複数の状況パラメータから、水分量が水分量閾値のときに想定される想定圧力上昇幅を求め、インジェクタの開弁に起因する圧力測定値の測定圧力上昇幅が、想定圧力上昇幅よりも大きい場合、水分量が水分量閾値よりも多いと推定する。 【選択図】図5,下面是燃料電池システム及びその制御方法专利的具体信息内容。

燃料電池システムであって、 アノードガスとカソードガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、 前記燃料電池にアノードガスを供給するアノードガス供給流路と、 前記アノードガス供給流路に設けられたインジェクタと、 前記燃料電池のアノードガス入口又はアノードガス出口におけるアノードガスの圧測定値を取得する圧力測定部と、 前記燃料電池のアノード側の分量が、予め定められた水分量閾値よりも多いかどうかを推定する水分量推定部と、を備え、 前記水分量推定部は、 前記インジェクタの開弁時間と、前記インジェクタの開弁前の前記圧力測定値と、を含む複数の状況パラメータから、前記水分量が前記水分量閾値のときに想定される想定圧力上昇幅を求め、 前記インジェクタの開弁に起因する前記圧力測定値の測定圧力上昇幅が、前記想定圧力上昇幅よりも大きい場合、前記水分量が前記水分量閾値よりも多いと推定する、燃料電池システム。請求項1に記載の燃料電池システムであって、さらに、 前記燃料電池の温度測定値を取得する温度測定部を備え、 前記複数の状況パラメータは、前記温度測定値を含む、燃料電池システム。請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システムであって、さらに、 前記水分量が前記水分量閾値よりも多いと推定した場合、前記水分量を減少させる減少制御を行う減少制御部を備える、燃料電池システム。アノードガスとカソードガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、前記燃料電池にアノードガスを供給するアノードガス供給流路と、アノードガス供給流路に設けられたインジェクタと、を備える燃料電池システムの制御方法であって、 前記燃料電池のアノード側の水分量が、前記予め定められた水分量閾値よりも多いかどうかを推定する推定工程を備え、 前記推定工程は、 前記インジェクタの開弁時間と、前記インジェクタの開弁前における前記燃料電池のアノードガス入口又はアノードガス出口の圧力測定値と、を含む複数の状況パラメータから、前記水分量が前記水分量閾値のときに想定される想定圧力上昇幅を求める工程と、 前記インジェクタの開弁に起因する前記圧力測定値の測定圧力上昇幅が、前記想定圧力上昇幅よりも大きい場合、前記水分量が前記水分量閾値よりも多いと推定する工程と、を含む、燃料電池システムの制御方法。

说明书全文

本発明は、燃料電池システム及びその制御方法に関する。

特許文献1では、燃料電池のインピーダンスを用いて、燃料電池内の分量を推定する方法が開示されている。

特開2015−099727号公報

しかし、特許文献1で推定される燃料電池内の水分量は、アノード側の水分量とカソード側の水分量とを合わさせた水分量であり、燃料電池内の状態を正確に推定する上では、十分では無かった。このため、アノード側の状態を正確に推定する上では、アノード側の水分量を推定する技術が望まれていた。

本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。

(1)本発明の一形態によれば、燃料電池システムが提供される。この燃料電池システムは、アノードガスとカソードガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、前記燃料電池にアノードガスを供給するアノードガス供給流路と、前記アノードガス供給流路に設けられたインジェクタと、前記燃料電池のアノードガス入口又はアノードガス出口におけるアノードガスの圧測定値を取得する圧力測定部と、前記燃料電池のアノード側の水分量が、予め定められた水分量閾値よりも多いかどうかを推定する水分量推定部と、を備え、 前記水分量推定部は、前記インジェクタの開弁時間と、前記インジェクタの開弁前の前記圧力測定値と、を含む複数の状況パラメータから、前記水分量が前記水分量閾値のときに想定される想定圧力上昇幅を求め、前記インジェクタの開弁に起因する前記圧力測定値の測定圧力上昇幅が、前記想定圧力上昇幅よりも大きい場合、前記水分量が前記水分量閾値よりも多いと推定する。この形態の燃料電池システムによれば、燃料電池のアノード側の水分量を推定することができる。

(2)上記形態の燃料電池システムにおいて、前記燃料電池の温度測定値を取得する温度測定部を備え、前記複数の状況パラメータは、前記温度測定値を含んでもよい。この形態の燃料電池システムによれば、燃料電池の温度も加味することにより、燃料電池のアノード側の水分量をより正確に推定することができる。

(3)上記形態の燃料電池システムにおいて、さらに、前記水分量が前記水分量閾値よりも多いと推定した場合、前記水分量を減少させる減少制御を行う減少制御部を備えてもよい。この形態の燃料電池システムによれば、燃料電池のアノード側の水分量が過多のときに水分量を減少させることができる。

本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池システムの制御方法などの形態で実現することができる。

本発明の一実施形態である燃料電池システムの構成を示す概略図である。

アノード側とカソード側に、水が発生するメカニズムを示す図である。

アノード側の容積と、アノードガス圧力の上昇幅との関係を示す模式図である。

インジェクタの開閉とアノードガス圧力の変化とを示す模式図である。

アノード側水分量の推定工程について説明するためのフローチャートである。

第2実施形態における燃料電池システムの構成を示す概略図である。

第2実施形態におけるフローチャートである。

A.第1実施形態 図1は、本発明の一実施形態である燃料電池システム110の構成を示す概略図である。燃料電池システム110は、燃料電池スタック(以下、単に「燃料電池」と呼ぶ)10と、カソードガス流路20と、アノードガス流路30と、冷却流路70と、制御部80と、を備える。本実施形態では、燃料電池システム110は車両に搭載されている。

燃料電池10は、例えば、電解質膜の両側にアノードとカソードの両電極を接合させた膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly/MEA)を備える発電モジュールを積層して構成されている。燃料電池10は、アノードガスタンク60から供給されるアノードガスとしての水素ガスとカソードガスとしての大気中の酸素との電気化学反応によって発電する。なお、アノードガスとして水素ガスの変わりに、例えば、アルコールや、炭化水素を用いてもよい。

カソードガス流路20は、燃料電池10に対してカソードガスの供給及び排出を行う流路である。カソードガス流路20は、燃料電池10へカソードガスを供給するカソードガス供給流路22と、燃料電池10からカソードガスを排出するカソードガス排出流路24と、カソードガス供給流路22とカソードガス排出流路24とを連通するバイパス流路26と、を備える。

カソードガス供給流路22には、上流側から順に、外気圧計41と、流量計40と、コンプレッサ42と、供給弁44と、圧力計45と、が設けられている。外気圧計41は、外気圧を測定する機器である。流量計40は、燃料電池システム110に取り込まれたカソードガスの流量を測定する機器である。コンプレッサ42は、取り込んだカソードガスを圧縮し、燃料電池10へ送り出す機器である。供給弁44は、コンプレッサ42から燃料電池10へのカソードガスの流入の有無を制御する弁であり、バイパス流路26との接続部よりもカソードガス供給流路22の下流側に設けられている。圧力計45は、燃料電池10のカソードガス入口の圧力を測定する機器である。本実施形態では、圧力計45は、燃料電池10のカソードガス入口の圧力を測定するが、これに限られず、例えば、圧力計45をカソードガス排出流路24に設けることにより、燃料電池10のカソードガス出口の圧力を測定してもよい。

バイパス流路26との接続部よりもカソードガス排出流路24の上流側には、燃料電池10のカソード出口側のカソードガスの圧力を調整する圧力調整弁46が設けられている。バイパス流路26には、バイパス流路26におけるカソードガスの流量を調節するバイパス弁48が設けられている。本実施形態では、バイパス流路26は、カソードガス供給流路22におけるコンプレッサ42と供給弁44との間と、カソードガス排出流路24における圧力調整弁46よりも下流側と、を結ぶ流路である。

アノードガス流路30は、燃料電池10に対してアノードガスの供給及び排出を行う流路である。アノードガス流路30は、燃料電池10へアノードガスを供給するアノードガス供給流路32と、燃料電池10からアノードガスを排出するアノードガス排出流路34と、アノードガス供給流路32とアノードガス排出流路34とを連通するアノードガス循環流路36と、を備える。

アノードガス供給流路32は、アノードガスタンク60に接続されている。アノードガス供給流路32には、上流側から順に、開閉弁52と、レギュレータ54と、上流側圧力測定部53と、インジェクタ56と、圧力測定部55とが設けられている。開閉弁52は、アノードガスタンク60からインジェクタ56の上流側へのアノードガスの流入の有無を制御する弁である。レギュレータ54は、インジェクタ56の上流側におけるアノードガスの圧力を調整するための弁である。インジェクタ56は、燃料電池10へのアノードガスの流入を制御する弁である。本実施形態では、インジェクタ56は、アノードガス循環流路36と連通する部分よりもアノードガス供給流路32の上流側に設けられている。

上流側圧力測定部53は、インジェクタ56の入口におけるアノードガスの圧力測定値を取得する機器である。圧力測定部55は、燃料電池10のアノードガス入口の圧力を測定する機器である。本実施形態では、圧力測定部55は、アノードガス循環流路36との接合部よりもアノードガス供給流路32の下流側に設けられている。なお、圧力測定部55は、燃料電池10のアノードガス出口におけるアノードガスの圧力測定値を取得するために、アノードガス排出流路34に設けられていてもよい。これ以降、圧力測定部55により測定された圧力測定値を、「アノードガス圧力」とも呼ぶ。

アノードガス排出流路34は、気液分離器58に接続されている。アノードガス排出流路34は、燃料電池10内において電気化学反応に用いられなかった未反応ガス(アノードガスや窒素ガスなど)や燃料電池10内で生成された水を気液分離器58へ誘導する。

気液分離器58は、燃料電池10のアノードから排出された気体と液体とを分離する。気液分離器58は、アノードガス循環流路36と排出管38とに接続されている。気液分離器58は、燃料電池10内において電気化学反応に用いられなかった未反応のアノードガスについてはアノードガス循環流路36へと誘導し、燃料電池10内で生成された水や窒素ガスについては排出管38へと誘導する。

アノードガス循環流路36には、ポンプ50が設けられている。ポンプ50は、気液分離器58において分離されたアノードガスを含む気体を、アノードガス供給流路32へ送り出す。燃料電池システム110では、アノードガスを循環させて再び燃料電池10に供給することにより、アノードガスの利用効率を向上させている。なお、本実施形態では、アノードガス循環流路36にポンプ50を備えるが、これに限られず、例えば、アノードガス循環流路36のアノードガス供給流路32との接続部にエゼクタを設けてもよい。また、本実施形態では、アノードガス循環流路36を備えるが、アノードガス循環流路36を備えなくてもよい。

排出管38は、気液分離器58において分離された液体およびガスを燃料電池システム110の系外へと排出するための配管である。排出管38には、上流側から順に、排気排水を行う排出弁57と、排気排水を行う際の音を低減するサイレンサ59とが設けられている。

冷却流路70は、燃料電池10を冷却するために設けられた流路であり、冷却流路70内の冷媒を冷却するラジエータ74と、燃料電池10内の冷媒流路とをつなぐ流路である。冷却流路70のラジエータ74よりも上流側には温度測定部72が設けられており、冷却流路70のラジエータ74よりも下流側にはポンプ76が設けられている。本実施形態では、温度測定部72により燃料電池10の温度測定値を取得することができる。なお、燃料電池10の温度を測定する方法としては、これに限られず、例えば、燃料電池10のカソード出口やアノード出口に温度計を設け、この温度計により測定する方法が挙げられる。

DC/DCコンバータ94は、燃料電池10の出力電圧を昇圧してPCU95に供給する。燃料電池10の発電電力は、PCU95を含む電源回路を介して、車輪を駆動する駆動用モータ等の負荷や、上述したコンプレッサ42、ポンプ50及び各種弁に供給される。PCU95は、制御部80の制御により燃料電池10の電流を制限する。なお、燃料電池10とDC/DCコンバータ94との間には、燃料電池10の電流を測定する電流測定部91と、燃料電池10の電圧を測定する電圧測定部92とが設けられている。

制御部80は、CPUとメモリと、上述した各部品が接続されるインタフェース回路とを備えたコンピュータとして構成されている。制御部80は、ECU(Electronic Control Unit)82の指示に応じて、燃料電池システム110内の構成部品の起動及び停止を制御するための信号を出力する。ECU82は、燃料電池システム110を含む車両全体の制御を行う制御部である。例えば、車両では、アクセルペダルの踏み込み量やブレーキペダルの踏み込み量、車速等に応じてECU82が車両の制御を実行する。なお、ECU82は、制御部80の機能の一部に含まれていてもよい。CPUは、メモリに記憶された制御プログラムを実行することにより、燃料電池システム110による発電の制御を行う。

本実施形態では、制御部80は、アノード側の水分量についての推定を行う。この推定を行う制御部80の機能部は、水分量推定部81である。一般に、発電時の燃料電池10内には、アノード側においてもカソード側においても水が存在する。

図2は、アノード側とカソード側における水の挙動を示す図である。アノード側では、下記式(1)に示す反応によりプロトンが生成され、カソード側では、下記式(2)に示す反応により水が生成される。 H2→2H++2e (1) 2H++O2−→H2O (2)

また、上記反応と並行して、アノード側とカソード側との水の濃度差に起因する拡散によって、式(2)の反応により生成された水の一部がカソード側からアノード側に移動する。同様に、上記反応と並行して、式(1)の反応により生成されたプロトンがアノード側からカソード側へ移動することに附随して、水の一部がアノード側からカソード側に移動する。この現象を「プロトン随伴」とも呼ぶ。また、アノード側の水はアノードガスに運ばれて排出され、カソード側の水はカソードガスに運ばれて排移出される。

一般に、燃料電池10内のアノードガス流量は燃料電池10内のカソードガス流量よりも少ない。このため、アノードガスが燃料電池10からアノードガス排出流路34へ排出されることに伴って燃料電池10外へ排出される水の量は、カソードガスが燃料電池10からカソードガス排出流路24へ排出されることに伴って燃料電池10外へ排出される水の量よりも少ない。よって、一旦、アノード側に水が溜まると、アノードガスはアノードに供給され難くなり、これに起因して式(1)の反応の進行が抑制されるとともに、アノード側からカソード側へのプロトンの移動に附随した水の移動についても抑制される。このため、燃料電池10の発電効率を良好に保つためには、アノード側の水分量を適切な量に保つことが好ましく、このためには、まず、アノード側の水分量を推定することが好ましい。

本実施形態では、制御部80は、アノード側の水分量が、予め定められた水分量閾値よりも多いかどうかについて、インジェクタ56の開弁に起因するアノードガス圧力の上昇幅を用いて推定する。この推定メカニズムを以下に説明する。なお、本実施形態では、水分量閾値を、燃料電池10のアノード側の容積の10%の水分量とするが、これに限られず、例えば、燃料電池10のアノード側の容積の5%の水分量としてもよく、燃料電池10のアノード側の容積の15%の水分量としてもよい。

図3は、燃料電池10のアノード側の容積Vと、単位時間あたりのアノードガス圧力の上昇幅ΔPとの関係を示す模式図である。ボイルの法則から、インジェクタ56の開弁に起因して燃料電池10内に入るアノードガスの物質量と燃料電池10内の温度条件が等しい場合、容積Vと圧力上昇幅ΔPの積は略一定となり、圧力上昇幅ΔPは容積Vに対して略反比例の関係となる。このため、アノード側に水が溜まるほど、燃料電池10内のアノード側の気体が存在できる容積Vは小さくなるため、容積Vの減少に反比例して圧力上昇幅ΔPは大きくなる。本実施形態では、この現象を用いて、アノード側の水分量の推定を行う。

図4は、インジェクタ56の開閉とアノードガス圧力の変化とを示す模式図である。図4に示されるように、インジェクタ56の開弁により、圧力測定部55によって測定されるアノードガス圧力は急激に上昇し、インジェクタ56が閉まることにより、アノードガス圧力は徐々に減少していく。

図4では、燃料電池10の発電効率が良好な状態におけるアノードガス圧力を破線L1で示す。つまり、破線L1は、アノード側の水分量が適切な水分量である場合におけるアノードガス圧力を示す。一方、実線L2は、アノード側の水分量が適切な水分量よりも多い場合におけるアノードガス圧力を示す。図4に示されるように、アノード側の水分量が適切な水分量よりも多い場合(実線L2の場合)における単位時間tAあたりの圧力上昇幅W2は、アノード側の水分量が適切な水分量の場合(破線L1の場合)における単位時間tAあたりの圧力上昇幅W1よりも大きいことが分かる。ここで、アノードガス圧力の上昇幅とは、インジェクタ56の開弁に起因してアノードガス圧力の上昇が始まった時間から、単位時間tAが経過するまでにおける最高値から最低値を引いた値である。本実施形態では、単位時間は1秒であるが、これに限られず、例えば、0.1秒としてもよく、5秒としてもよく、10秒としてもよく。また、単位時間tAを十分に小さく定めることにより、アノードガス圧力の上昇幅として、インジェクタ56の開弁に起因したアノードガス圧力の上昇傾きを用いてもよい。

図5は、制御部80によって実行されるアノード側水分量の推定工程について説明するためのフローチャートである。この処理は、燃料電池システム110の稼働中に常時繰り返し実行される。

まず、制御部80は、インジェクタ56の開弁に起因するアノードガス圧力の想定上昇幅である想定圧力上昇幅WSの導出を行う(工程P110)。想定圧力上昇幅WSは、アノード側の水分量が予め定められた水分量閾値であるときに、複数の状況パラメータから想定されるアノードガス圧力の上昇幅である。複数の状況パラメータとして、インジェクタ56の開弁に起因するアノードガス圧力への影響が大きいパラメータを用いる。本実施形態では、複数の状況パラメータは、インジェクタ56の開弁時間と、インジェクタ56の開弁前のアノードガス圧力とを含む。本実施形態では、制御部80は、ルックアップテーブル85を用いて複数の状況パラメータから想定圧力上昇幅WSを導出する。しかし、これに限られず、複数の状況パラメータを変数とする関数を用いて想定圧力上昇幅WSを算出してもよい。本実施形態では、ルックアップテーブル85は、制御部80に予め記憶されている。

なお、複数の状況パラメータは、インジェクタ56の開弁時間と、インジェクタ56の開弁前のアノードガス圧力に限られない。例えば、複数の状況パラメータとして、さらに、温度測定部72により取得した燃料電池10の温度測定値と、アノードガス循環流路36に設けられたポンプ50の回転数と、上流側圧力測定部53により測定されたインジェクタ56の入口側の圧力と、の少なくとも一つを用いてもよい。これらの状況パラメータは、無視することも可能であるが、これらの状況パラメータを想定圧力上昇幅WSの導出に用いることにより、アノード側の水分量の推定精度をさらに向上させることができる。

想定圧力上昇幅WSを導出した後(工程P110)、制御部80は、実際のアノードガス圧力から測定圧力上昇幅WPを算出し(工程P115)、測定圧力上昇幅WPが想定圧力上昇幅WSよりも大きいかどうかを判定する(工程P120)。本実施形態では、制御部80は、インジェクタ56の開弁に起因してアノードガス圧力の上昇が始まった時間から、単位時間tAが経過するまでにおける最高値から最低値を引いた値を、測定圧力上昇幅WPとする。本実施形態では、制御部80は、圧力測定部55によって測定されたアノードガス圧力から測定圧力上昇幅WPを導出する。

測定圧力上昇幅WPが想定圧力上昇幅WSよりも大きい場合、制御部80は、燃料電池10のアノード側の水分量が水分量閾値Thよりも多いと推定し(工程P130)、フローを終了する。一方、測定圧力上昇幅WPが想定圧力上昇幅WS以下の場合、制御部80は、燃料電池10のアノード側の水分量が水分量閾値Th以下と推定し(工程P140)、フローを終了する。

本実施形態の燃料電池システムによれば、インジェクタ56の開弁に起因するアノードガス圧力の上昇幅を用いることにより、燃料電池10のアノード側の水分量を推定することができる。

B.第2実施形態 図6は、第2実施形態における燃料電池システム110Aの構成を示す概略図である。図7は、第2実施形態におけるフローチャートである。第2実施形態は、第1実施形態と比較して、さらに、工程P130の後に工程P135を備えるとともに、制御部80に後述する減少制御を行う減少制御部83を備える点で異なるが、その他は同じである。

第2実施形態では、制御部80が燃料電池10のアノード側の水分量が水分量閾値Thよりも多いと推定した場合(工程P130)、制御部80は、燃料電池10のアノード側の水分量を減少させる減少制御を行う(工程P135)。本実施形態では、制御部80は、減少制御として、減少制御を行わない場合と比較して、ポンプ50の回転数を増加させる制御を行う。このようにすることにより、アノードガスが燃料電池10からアノードガス排出流路34へ排出されることに伴って燃料電池10外へ水が排出され、燃料電池10のアノード側の水分量を減少させる。しかし、これに限られず、例えば、制御部80は、減少制御として、減少制御を行わない場合と比較して、インジェクタ56の開弁時間を増加させる制御を行うことにより、燃料電池10のアノード側の水分量を減少させてもよい。第2実施形態によれば、減少制御を備えることにより、アノード側の水分量を減少させることができる。

本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。

10…燃料電池 20…カソードガス流路 22…カソードガス供給流路 24…カソードガス排出流路 26…バイパス流路 30…アノードガス流路 32…アノードガス供給流路 34…アノードガス排出流路 36…アノードガス循環流路 38…排出管 40…流量計 41…外気圧計 42…コンプレッサ 44…供給弁 45…圧力計 46…圧力調整弁 48…バイパス弁 50…ポンプ 52…開閉弁 53…上流側圧力測定部 54…レギュレータ 55…圧力測定部 56…インジェクタ 57…排出弁 58…気液分離器 59…サイレンサ 60…アノードガスタンク 70…冷却流路 72…温度測定部 74…ラジエータ 76…ポンプ 80…制御部 81…水分量推定部 82…ECU 83…減少制御部 85…ルックアップテーブル 91…電流測定部 92…電圧測定部 94…DC/DCコンバータ 95…PCU 110、110A…燃料電池システム L1…破線 L2…実線 Th…水分量閾値 V…容積 W1、W2…圧力上昇幅 WP…測定圧力上昇幅 WS…想定圧力上昇幅 tA…単位時間

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