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The method of operating a fuel reformer and the fuel reformer

阅读:20发布:2024-01-04

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  • (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 炭化水素またはアルコール原料と空気の予混合燃料から部分酸化反応により水素を生成する部分酸化反応部、炭化水素またはアルコール原料と水蒸気の改質原料ガスから水蒸気改質反応により水素を生成する改質反応部、及び上記部分酸化反応部から上記改質反応部へ熱を伝達する伝熱板を備え、上記部分酸化反応部と上記改質反応部を上記伝熱板を介して積層した燃料改質装置。 【請求項2】 請求項1記載の改質反応部は、原料ガス供給室、原料ガス分散板、及び改質反応室から成り、上記改質反応室を積層方向にフィンを有する伝熱フィン、
    及び上記フィンの両側に装填した改質触媒により構成し、部分酸化反応部は、反応ガス供給室、反応ガス分散板、及び部分酸化反応室から成り、上記部分酸化反応室を積層方向にフィンを有する伝熱フィン、上記反応ガス分散板に面した上記フィンの片側に装填した酸化触媒、
    及び上記伝熱板に面した上記フィンの片側に装填した改質触媒により構成した、あるいは上記部分酸化反応室を積層方向にフィンを有する伝熱フィン、及び上記フィンの両側に装填し、酸化反応と水蒸気改質反応に有効な成分を両方とも含有する部分酸化触媒により構成した燃料改質装置。 【請求項3】 請求項1または2記載の燃料改質装置で生成した水素を燃料として燃料電池を運転する際に、上記燃料改質装置の起動時には、部分酸化反応部に炭化水素またはアルコール原料と空気の予混合燃料を供給し、
    上記部分酸化反応部から水素を上記燃料電池に供給し、
    上記燃料電池の最大出力運転時、及び負荷変動運転時には、部分酸化反応の発熱により改質反応部を改質反応の動作温度まで加熱・昇温させて、上記改質反応部に改質原料ガスを供給し、改質反応と部分酸化反応を同時に生じさせて、上記改質反応部と上記部分酸化反応部の両方から水素を供給し、上記燃料電池の定格運転時には、上記部分酸化反応部に電池オフガスと空気を供給し、触媒燃焼させて改質反応に必要な熱を上記電池オフガスの触媒燃焼により供給し、上記改質反応部だけで上記燃料電池の定格運転時に必要な水素を生成するようにした燃料改質装置の運転方法。 【請求項4】 液体燃料を面内に分散させる液体燃料分岐マニホールド、上記液体燃料分岐マニホールドから上記液体燃料を噴出させる複数の液体燃料供給小孔、上記液体燃料供給小孔と接して配置され、上記液体燃料を蒸発させる、発泡金属または金属メッシュから成る蒸発促進体、上記蒸発促進体と接して配置され、蒸発に必要な熱を上記蒸発促進体に伝達する金属または合金から成る均熱板、上記均熱板に接して配置され、蒸発に必要な熱を供給する熱供給源、及び上記蒸発促進体の面内で発生した蒸気を、燃料改質器の改質反応部または部分酸化反応部に分散供給するように平面内に複数の小孔を有した蒸気分散板で構成された平板型燃料気化器を備えた燃料改質装置。 【請求項5】 請求項4記載の平板型燃料気化器 と燃料改質器 を一体化 した燃料改質装置。 【請求項6】 炭化水素またはアルコール原料と水蒸気の改質原料ガスから水蒸気改質反応により水素を生成する改質反応部、及び燃焼用空気により燃料ガスを触媒燃焼させる触媒燃焼部から成る燃料改質装置において、上記触媒燃焼部は、内部に燃料ガス分岐マニホールドと燃焼用空気分岐マニホールドを有し、平板表面に複数の燃料供給小孔と空気供給小孔を配置し、燃料ガスと燃焼用空気を面内に分散供給するガス供給平板、このガス供給平板より供給された燃料と空気を混合させるガス混合部、混合気を触媒燃焼させる触媒燃焼室、上記ガス混合部と上記触媒燃焼室の間に設けられ、平板表面に複数の混合気供給小孔を配置し、上記混合気を面内に分散供給する混合気分散板で構成し、上記燃料供給小孔、上記空気供給小孔、及び上記混合気供給小孔を面内で相互に対称に連続して配置するとともに、上記ガス混合部の内部に、供給される燃料ガスと燃料ガス間、または燃焼用空気と燃焼用空気間の混合を遮断するバッフル板を、上記燃料供給小孔と隣の燃料供給小孔の間、または上記空気供給小孔と隣の空気供給小孔の間に設け、上記燃料供給小孔と上記空気供給小孔の間に上記混合気供給小孔を配置することを特徴とする燃料改質装置。 【請求項7】 炭化水素またはアルコール原料と水蒸気の改質原料ガスから水蒸気改質反応により水素を生成する改質反応部、及び燃焼用空気により燃料ガスを触媒燃焼させる触媒燃焼部からなる燃料改質装置において、上記改質反応部の上下端に上記触媒燃焼部を設け、上記改質反応部は、原料ガス供給室、原料ガス分散板、改質反応室、仕切板から成る改質反応ユニットを複数個積層した多層構成とし、上記原料ガス供給室の流路高さを調節する、あるいは上記原料ガス供給室に粒子を充填して充填粒子量を調節することにより、各上記改質反応室に供給する原料ガス流量を調節することを特徴とする燃料改質装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、例えば一般電源用の可搬型燃料電池、あるいは電気自動車に搭載する燃料電池等に必要な素を生成するために用いられ、アルコール原料または炭化水素原料を水素リッチの改質ガスに変換する燃料改質装置に関するものであり、さらにはその運転方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の燃料電池用メタノール改質装置の構造を図30(三菱電機技報 Vol.66,No.11 (1992)より引用)に示す。 図において、1はメタノール、2は水(スチーム)、3は気化器、4は改質原料ガス、5は改質器、6は加熱用熱媒体、7は改質ガス、8は熱媒体加熱炉、9は電池オフガス、10は空気、11は燃焼排ガスである。 【0003】次に動作について説明する。 供給されたメタノール1と水2は気化器3により気化して改質原料ガス4になり、改質器5に供給される。 改質器5の構造にはシェル・アンド・チューブ型熱交換器が採用され、シェル(胴)側に流した加熱用熱媒体(油)6により数本の改質反応管が加熱され、改質反応に必要な熱が供給される。 改質反応管の内側には改質触媒が充填され、メタノールとスチームの原料ガス4が水素リッチの改質ガス7に変換される。 熱媒体6として改質器の動作温度(2
    00〜300℃)に近い沸点をもつ液体が用いられ、別途設置された熱媒体加熱炉8の中で電池オフガス9が空気10によって燃焼して、熱媒体6を加熱する。 燃焼ガス11は熱媒体加熱炉8から排気される。 加熱された熱媒体6は改質器5のシェル側に供給され、改質反応管を加熱する。 このように熱媒体6が用いられるのは、熱的安定性に優れ、改質器内の温度分布を均一にするためである。 【0004】従来、燃料電池用にメタノールを変換し、
    水素リッチガスを生成する改質法には、上記例で示した水蒸気改質法と、例えば論文(US DOE Rep. ANL-92-31
    )で示す部分酸化法がある。 部分酸化法は燃焼反応のようにメタノールと空気中の酸素を(1)式に示す反応式により反応させ、水素リッチの改質ガスを得る方法である。 CH 3 OH + 1/2O 2 → 2H 2 + CO 2・・・・(1) 1モルのメタノールと1/2モルの酸素を部分酸化反応させれば、2モルの水素と1モルの二酸化炭素が生成する。 参考のために、メタノールの燃焼反応は(2)式に示すように、1モルのメタノールと3/2モルの酸素が反応して、2モルの水と1モルの二酸化炭素が生成する。 (1)式、(2)式からメタノールの部分酸化反応が必要とする酸素は燃焼反応の1/3である。 CH 3 OH + 3/2O 2 → 2H 2 O + CO 2・・・・(2) (1)式の部分酸化反応はつぎのメタノール酸化反応と水蒸気改質反応に分けることができる。 つまり、最初に1/3モルのメタノールと酸素が(3)式で酸化反応を生じ、つぎに生成した水蒸気と残りのメタノールが(4)式で改質反応を生じる。 (3)式の酸化反応は発熱反応であり、(4)式の改質反応は吸熱反応であるが、全体として(1)式は発熱反応になり、部分酸化反応の発熱量は192kJになる(メタノールは気体状態、温度25℃)。 メタノールの気化熱37kJを考慮すれば、正味の発熱量は155kJになる。 1/3CH 3 OH + 1/2O 2 → 2/3H 2 O + 1/3CO 2・・・(3) 2/3CH 3 OH + 2/3H 2 O → 2H 2 + 2/3CO 2・・・(4) 一方、水蒸気改質法は(5)式の反応式で示され、50
    kJの吸熱反応である(水、メタノールは気体状態)。
    水の気化熱44kJ、メタノールの気化熱37kJを考慮すれば、正味の吸熱量は131kJになる。 CH 3 OH + H 2 O → 3H 2 + CO 2・・・・(5) 上述の反応式からわかるように部分酸化法は、水蒸気改質法より燃料変換効率こそ低いけれども、発熱反応のため反応がおこりやすく、短時間で起動ができ、構造がシンプルでコンパクトになる。 【0005】ジェット推進研究所は部分酸化法を用いた三つの触媒充填層をもつ改質器を試験している。 図31
    はこのような部分酸化改質器の構造を示す断面構成図であり、12は部分酸化改質器、13は旋回混合器、14
    は低活性触媒、15は酸化触媒、16は改質触媒である。 次に動作について説明する。 燃料ガス4aは部分酸化改質器12に入る前に旋回混合器13で空気10とスチーム(COの発生を抑制するために入れる)2とを混合する。 円筒形改質器の中に3種類の触媒が3層に充填されている。 第1層の低活性触媒14(NiO−ZrO
    2 )では反応ガスを徐々に酸化させて温度を緩やかに上昇させ、炭素析出を抑制している。 第2層の酸化触媒1
    5(NiO−Al 23 −CaO)で燃料を酸化し、第3
    層の高活性改質触媒16(NiO−Al 23 −MgO)
    で未反応の燃料を水素に改質し、改質ガス7を生成する。 このように図31の構成では、部分酸化反応は燃料の酸化反応と改質反応から成っている。 【0006】ジョンソン・マッシー・テクノロジー・センターは部分酸化法を用いた別のメタノール改質器を開発している。 図32はこの部分酸化改質器の構造を示す断面構成図であり、4bは燃料ガス(メタノール)とスチーム(COの発生を抑制するために入れる)、4cは燃料ガスとスチームと空気から成る混合ガス(予混合燃料)、17は混合ガス噴射管である。 つぎに動作について説明する。 部分酸化改質器12は二層の触媒層から構成され、上部のメイン反応ゾーンに銅−シリカの改質触媒16が充填され、下部20%には銅−シリカとパラジウム−シリカ酸化触媒15の混合物が充填されている。
    パラジウムは燃料ガスを自然発火させる機能をもつ。 メタノール、水、空気から成る混合ガス4cは噴射管17
    から改質触媒16が充填されたメイン反応ゾーンの中央部に噴射される。 これよりガスの流れは触媒充填層の内部で噴射により循環しながら出口から排出される。 始動時、メタノールは部分酸化改質器12の出口のパラジウム触媒15で酸化され、熱伝導や流れの循環により上部の改質触媒16が加熱され、改質反応域が噴射口に向かって上流側に移動する。 ここではメタノール酸化反応熱が反応ガス流れの循環による直接熱伝達により有効に改質反応熱に供給される。 【0007】一方、前述した水蒸気改質法を用いた改質器として、溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC)用改質器には、電池内部に改質器を内蔵させた内部改質方式と、
    電池とは別個に改質器を設ける外部改質方式があり、それぞれ研究開発が進められている。 外部改質方式では触媒燃焼器と改質反応器を積層したプレート・リフォーマ(プレート形改質装置)が開発され、触媒燃焼の分散化のため以下のような構造が公開されている(石川島播磨技報、第31巻第6号、平成3年11月)。 図33はM
    CFC用改質器の主要部を示す断面構成図であり、図において、18は改質室、19は燃料室、20は燃料分散板、21は燃焼室、22は伝熱隔壁、51は燃焼排ガス、52は燃焼触媒である。 次に動作について説明する。 炭化水素とスチーム、またはアルコールとスチームから成る原料ガス4は改質室18に導入され、改質触媒16と接触し、改質反応により水素リッチの改質ガス7
    となる。 電池オフガスの燃料9はまず燃料室19に導入され、空気10が燃焼室21に導入される。 燃料室19
    に導入された燃料9は燃料分散板20を介して燃焼室2
    1に分散供給され、均一な燃焼が行われる。 燃焼熱は伝熱隔壁22を通して燃焼室21から改質室18に伝達され、改質反応に必要な熱が供給される。 【0008】また、同様のプレート形改質器として燃焼用触媒を充填した燃焼室と改質用触媒を充填した改質室とを伝熱隔壁を挟んで一体化した構造が実公平4ー22
    827号公報に公告されている。 図34及び図35にこのプレート形改質装置の構造を示す。 改質触媒16を充填した改質室18と燃焼触媒52を充填した燃焼室21
    とを伝熱隔壁22を介して積層し、これを1ユニットA
    として一体化している。 ユニットAを2組用意して、各ユニットAの燃焼室21が相対向するように配置して、
    その間にユニットBを挟み込む。 ユニットBは燃料室1
    9とそれを表裏両面から挟持するように配置された燃料分散板20a、20bとから構成される。 上記ユニットAがユニットBを挟んで対称的に配置され、且つ燃料が燃料分散板の各分散孔を通して両ユニットAの両燃焼室に対称的に流入して供給されるようにし、全体の上下にホルダー80、83を配置して適度の締付で締め付け、全体を一体化させる。 【0009】今、下部ホルダー80の空気供給流路81
    から空気10を供給すると共に燃料供給流路82から燃料91を供給する。 燃料91は燃料供給室19に入った後、両側の各燃料分散板20a、20bの多数の分散孔200を通って図35の矢印Cで示す如く各ユニットの上下の燃焼室21に別々にかつ同時に分散されて入る。
    上下の各燃焼室内には、燃焼用触媒52があり、ここに入った燃料91は、空気供給流路81より各燃焼室21
    に供給された空気10によって燃焼させられ、各燃焼室ごとに燃焼室全域で均一に燃焼を行わせることができる。 一方、上部ホルダー83の改質原料ガス供給流路8
    4から改質原料ガス(CH 4 +H 2 O)を供給すると、C
    4 +H 2 Oは各ユニットAの改質室18に各々入り、改質反応を生じた後、改質ガス(H 2 、CO 2 )が上部ホルダー83の排出流路85より排気される。 この装置では、ユニットAを燃料供給室19と燃料分散板20a、
    20bとを挟んで上下に対称形とし、燃料供給室19から燃料91が燃料分散板20aと20bで分散されて上下の燃焼室21に入るようにして同時に燃焼が行われるので、各燃焼室21から各改質室18への熱伝達を効率良く行うことができる。 なお、燃焼排ガス51は排出流路86より排出される。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の燃料改質装置における改質技術は大きく部分酸化法と水蒸気改質法に二分されていた。 水蒸気改質法において、
    熱媒体による間接加熱を用いた場合、改質器の他に熱媒体加熱炉や熱媒体循環系統が必要になり、装置全体が大形化するとともに、起動に長時間を要するという問題があった。 また、図30に示すように気化器も燃料改質器と別個に設置されているため、装置が大形化するという問題があった。 これらは、コンパクト性と短時間起動が要求される電気自動車用や可搬型の燃料改質装置の要求に反するものであった。 また、部分酸化法を用いれば比較的コンパクトな構造で起動時間を短くすることができるが、燃料の気化に際しては、上記と同様、燃料改質器と別個に設置されているため、装置の小型化に問題があった。 【0011】なお、部分酸化法を用いた場合には、水素への変換効率が水蒸気改質法に比べて低く、従来方式では反応の制御が困難なため触媒層の入口付近で急激に反応が起こり、均一な温度分布や熱バランスを得ることも難しかった。 【0012】また、従来の気化器は蒸発した燃料やスチームが途中の配管または燃料改質装置で凝縮し、部分酸化反応部や改質反応部に供給されにくくなる問題や液体燃料を気化させるために余分の熱エネルギーが必要になる問題もあった。 【0013】また、図33に示すように従来のプレート・リフォーマに用いられる触媒燃焼器は、燃料のみを分散板から触媒燃焼部に分散供給し、触媒燃焼部に燃焼用空気を直接供給するので、燃料と空気の混合が悪くなったり、空気が燃焼室に逆流したりして、触媒燃焼が不安定になる問題点が生じた。 また、触媒燃焼器に導入する前に、燃料と空気の予混合器を設ければ設置スペースや余分の配管が必要となるばかりか、燃料と空気の混合気が予混合器まで逆火する危険性があった。 【0014】また、従来のプレート形改質器の構造では、燃焼触媒と改質触媒がほぼ同量充填されているので、負荷に対して燃焼触媒量が過剰になりやすいという問題があった。 本来、燃焼触媒の反応速度は、改質触媒の反応速度に比べてはるかに速く、充填量も少量ですむはずである。 また、図34の構成では、触媒燃焼器を改質器の中央に設け、改質室をその外側に設けているので、改質室は外部への放熱による温度低下を被りやすいという問題があった。 【0015】本発明はこのような問題点を解消するためになされたものであり、第1の目的は一つの燃料改質装置の中に、始動性や負荷応答性、コンパクトさで有利な部分酸化反応部と、水素への燃料変換効率で有利な改質反応部の両方を設け、部分酸化反応部と改質反応部の両方の長所を取り入れた燃料改質装置を得るものであり、
    さらにはこのような装置を用いて燃料装置を効率よく運転する方法を提供するものである。 【0016】また、本発明の第2の目的は、平板形の気化器を提案し、よりコンパクトな燃料改質装置を得るものである。 【0017】また、本発明の第3の目的は、改質反応部と触媒燃焼部から成る燃料改質装置において、予混合器を別個に設けずに、安定な触媒燃焼を達成するとともに予混合気の逆火を防止できる、コンパクトで、かつ安定した触媒燃焼が得られる燃料改質装置を提案するものである。 【0018】本発明の第4の目的は、改質反応部と触媒燃焼部から成る燃料改質装置において、燃焼触媒と改質触媒の負荷のアンバランスを適切にするとともに、触媒燃焼部から改質反応部への熱供給を確実にし、コンパクトな装置で多量の改質ガスを発生させることのできる燃料改質装置を提案するものである。 また、外部への放熱による改質反応部の温度低下をキャンセルするような燃料改質装置の構造を提案するものである。 【0019】 【課題を解決するための手段】本発明に係る燃料改質装置は、部分酸化反応により水素を生成する部分酸化反応部、水蒸気改質反応により水素を生成する改質反応部、
    及び部分酸化反応部から改質反応部へ熱を伝達する伝熱板を備え、部分酸化反応部と改質反応部を伝熱板を介して積層したものである。 【0020】本発明に係る燃料改質装置は、上記改質反応部が、原料ガス供給室、原料ガス分散板、及び改質反応室から成り、上記改質反応室を積層方向にフィンを有する伝熱フィン、及び上記フィンの両側に装填した改質触媒により構成し、上記部分酸化反応部が、反応ガス供給室、反応ガス分散板、及び部分酸化反応室から成り、
    上記部分酸化反応室を積層方向にフィンを有する伝熱フィン、上記反応ガス分散板に面した上記フィンの片側に装填した酸化触媒、及び上記伝熱板に面した上記フィンの片側に装填した改質触媒により構成した、あるいは上記部分酸化反応室を積層方向にフィンを有する伝熱フィン、及び上記フィンの両側に装填し、酸化反応と水蒸気改質反応に有効な成分を両方とも含有する部分酸化触媒により構成したものである。 【0021】本発明に係る燃料改質装置の運転方法は、
    上記燃料改質装置で生成した水素を燃料として燃料電池を運転する際に、燃料改質装置の起動時には、部分酸化反応部に炭化水素またはアルコール原料と空気の予混合燃料を供給し、部分酸化反応部から水素を燃料電池に供給し、燃料電池の最大出力運転時、及び負荷変動運転時には、部分酸化反応の発熱により改質反応部を改質反応の動作温度まで加熱・昇温させて、改質反応部に改質原料ガスを供給し、改質反応と部分酸化反応を同時に生じさせて、改質反応部と部分酸化反応部の両方から水素を供給し、燃料電池の定格運転時には、部分酸化反応部に電池オフガスと空気を供給し、触媒燃焼させて改質反応に必要な熱を電池オフガスの触媒燃焼により供給し、改質反応部だけで燃料電池の定格運転時に必要な水素を生成するものである。 【0022】本発明に係る燃料改質装置は、液体燃料を面内に分散させる液体燃料分岐マニホールド、液体燃料分岐マニホールドから液体燃料を噴出させる複数の液体燃料供給小孔、液体燃料供給小孔と接して配置され、液体燃料を蒸発させる、発泡金属または金属メッシュから成る蒸発促進体、蒸発促進体と接して配置され、蒸発に必要な熱を蒸発促進体に伝達する金属または合金から成る均熱板、均熱板に接して配置され、蒸発に必要な熱を供給する熱供給源、及び蒸発促進体の面内で発生した蒸気を、燃料改質器の改質反応部または部分酸化反応部に分散供給するように平面内に複数の小孔を有した蒸気分散板を有する平板型燃料気化器を備えたものである。 【0023】本発明に係る燃料改質装置は、上記平板型燃料気化器と上記燃料改質器を一体化したものであ
    る。 【0024】 明に係る燃料改質装置は、炭化水素またはアルコール原料と水蒸気から水蒸気改質反応により水素を生成する改質反応部、及び燃焼用空気により燃料ガスを触媒燃焼させる触媒燃焼部から成る燃料改質装置において、上記触媒燃焼部を、ガス供給平板、燃料と空気を混合させるガス混合部、混合気を触媒燃焼部に分散供給する混合気分散板、混合気を触媒燃焼させる触媒燃焼室で構成し、上記ガス供給平板は、内部に燃料ガス分岐マニホールドと燃焼用空気分岐マニホールドを有し、
    平板表面に複数の燃料供給小孔と空気供給小孔を配置して、燃料ガスと燃焼用空気を面内に分散供給するようにし、上記混合気分散板は、平板表面に複数の混合気供給小孔を配置し、上記混合気を面内に分散供給するようにし、さらに上記燃料供給小孔、上記空気供給小孔、及び上記混合気供給小孔を面内で相互に対称に連続して配置するとともに、上記ガス混合部の内部に、供給される燃料ガスと燃料ガス間、または燃焼用空気と燃焼用空気間の混合を遮断するバッフル板を、上記燃料供給小孔と隣の燃料供給小孔の間、または上記空気供給小孔と隣の空気供給小孔の間に設け、上記燃料供給小孔と上記空気供給小孔の間に上記混合気供給小孔を配置したものである。 【0025】本発明に係る燃料改質装置は、炭化水素またはアルコール原料と水蒸気から水蒸気改質反応により水素を生成する改質反応部、及び燃焼用空気により燃料ガスを触媒燃焼させる触媒燃焼部から成る燃料改質装置において、改質反応部の上下端に上記触媒燃焼部を設け、上記改質反応部は、原料ガス供給室、原料ガス分散板、改質反応室、仕切板から成る改質反応ユニットを複数個積層した多層構成とするとともに、上記原料ガス供給室の流路高さを調節する、あるいは上記原料ガス供給室に粒子を充填して充填粒子量を調節することにより、
    各改質反応室に供給する原料ガス流量を調節するものである。 【0026】 【作用】 本発明では、改質反応部に炭化水素またはアルコール原料と水蒸気を供給し、吸熱反応である改質反応を生じさせ、部分酸化反応部に炭化水素またはアルコール原料と空気を供給し、発熱反応である部分酸化反応を生じさせる。 部分酸化反応による発熱は、伝熱板により改質反応部に伝えられ、反応熱の効率的な供給が行われる。 これにより改質反応に必要な熱が熱媒体加熱炉や熱媒体循環系統を用いないで供給されるので装置が小型化する。 さらに、改質反応部、部分酸化反応部の両方から水素が生成されるので、容積当たりの水素生成量を増加させることができる。 【0027】 また、本発明では、改質反応部で原料ガスを原料ガス室から原料ガス分散板を介して改質反応室に分散供給し、平面上に配置した改質触媒により改質反応を生じさせるので、面内で均一な改質反応分布を得る。
    また、部分酸化反応部で反応ガスを反応ガス室から反応ガス分散板を介して部分酸化反応室に分散供給し、平面上に配置した燃焼触媒と改質触媒により部分酸化反応を生じさせるので、面内で均一な反応分布を得る。 したがって、吸熱反応、発熱反応がともに面内で均一になれば、面内の温度分布もほぼ均一になる。 また、部分酸化反応室、及び改質反応室ともに、積層方向にフィンを有する伝熱フィンを設け、フィンの両側に各触媒を装填して構成するので、伝熱フィンにより伝熱が促進され、積層方向の温度差が低減される。 【0028】 また、本発明では、燃料改質装置を起動するときには、部分酸化反応部に炭化水素またはアルコールと空気を供給し、部分酸化反応により燃料電池を起動するための水素を発生させる。 また、燃料電池を最大出力で運転したり、負荷を時間的に変化させて運転したりするときには、改質反応と部分酸化反応を同時に生じさせて、改質反応部と部分酸化反応部の両方から水素リッチの改質ガスを燃料電池に供給する。 さらに、燃料電池を一定出力で定格運転するときには、部分酸化反応部に電池オフガスと空気を供給し、触媒燃焼させて改質反応に必要な熱を電池オフガスの触媒燃焼により供給し、改質反応部だけで燃料電池の定格運転時に必要な水素を生成する。 この様にすることにより、効率の良い運転が可能になる。 【0029】 また、本発明では、気化器を液体燃料分岐マニホールド、蒸発促進体、均熱板、熱供給源、及び蒸気分散板から構成し、改質器と一体化しやすいように平板化する。 また、この平板型気化器においては、液体燃料は液体燃料分岐マニホールドを経て、面内に分散した小孔から蒸発促進体に分散供給され、発泡金属または金属メッシュから成る蒸発促進体の空隙に液体燃料が充満し、均熱板の熱伝導により液体燃料の気化に必要な熱が供給される。 この気化熱は熱供給源により供給する。 発生した蒸気は平面内に多数の小孔を有した蒸気分散板から蒸気が必要とされる部分に均一に供給される。 【0030】 また、本発明では、 上記平板型気化器と改質器を一体化して構成することにより、小型の装置を得、さらに発生した蒸気を速やかに部分酸化反応部及び改質反応部に供給して、蒸気の凝縮を確実に防止する。
    また、改質器の部分酸化反応部、あるいは触媒燃焼部から発生する余剰熱を液体燃料の気化に有効利用する。 【0031】 また、本発明では、ガス供給平板の内部に設けられた燃料ガス分岐マニホールドと空気分岐マニホールドから多数の燃料ガス供給小孔、及び空気供給小孔に燃料ガスと空気が分散して供給される。 上記小孔から噴射する空気と燃料ガスはバッフル板により同じガス間の混合が遮断され、異なるガスの混合が促進される。 混合気分散板の混合気供給小孔は、燃料供給小孔と空気供給小孔の間に配置され、両方の流れが衝突し、混合が促進された後、混合気が触媒燃焼室に分散して供給される。 これにより、燃料と空気を平面内で確実に混合して供給できるので、安定した燃焼が行なえ、独立した予混合器の設置スペースも節約でき、また燃料供給小孔と空気供給小孔は孔径が小さく、孔の長さが充分長いので、
    混合ガスが逆流せず、たとえ逆流しても火炎が消失して逆火を防止する。 【0032】 また、本発明では、改質反応部の上下端に触媒燃焼部を設けて、燃焼熱を改質反応部に確実に供給するとともに、改質反応部を多層化することにより改質触媒の充填量を増加させ、本来反応速度の大きい燃焼触媒との負荷の差を適切にする。 それぞれの改質反応部は原料ガス供給室、原料ガス分散板、改質反応室から構成し、原料ガス分散板の分散孔から原料ガスを改質反応室に均一に分散させて供給することにより改質反応の均一化を図る。 また、原料ガス供給室、原料ガス分散板、改質反応室、仕切板から成る改質反応ユニットを複数個積層し、複数の原料ガス供給室に供給する原料ガスの流量を原料ガス供給室の高さを変える、あるいは原料ガス供給室に充填する充填粒子の量を変えることにより調節する。 即ち、触媒燃焼部に近い改質反応部には、熱が伝わりやすいので原料ガス流量を多くし、触媒燃焼部から遠い改質反応部には、熱が伝わりにくいので原料ガス流量を少なくする。 このようにすることにより小型の装置で、多量の改質ガスをより効率よく発生させることができる。 【0033】 【実施例】実施例1. 以下、この発明の実施例を図について説明する。 図1は
    この発明の実施例1に係る燃料改質装置の基本的構成を示す構成図である。 図において、28は炭化水素またはアルコール原料と空気の予混合燃料、32は部分酸化反応部、33は部分酸化反応による改質ガス、4は炭化水素またはアルコール原料と水蒸気から成る改質原料ガス、27は改質反応部、7は改質ガス、22は伝熱板、
    35aは部分酸化反応部32と改質反応部27を伝熱板22を介して積層した燃料改質ユニットであり、このような燃料改質ユニット35aを複数ユニット積層して燃料改質装置が構成されている。 【0034】次にこの燃料改質装置の動作について説明する。 予混合燃料28が部分酸化反応部32に供給され、部分酸化反応により水素リッチの改質ガス33に変換される。 部分酸化反応は発熱反応であり、発生した熱は伝熱板22により隣合う改質反応部27に伝達される。 一方、気化した改質原料ガス4が改質反応部27に供給され、水蒸気改質反応により水素リッチの改質ガス7に変換される。 水蒸気改質反応は吸熱反応であり、反応に必要な熱は部分酸化反応部32から伝熱板22を通って伝えられる。 部分酸化反応部と改質反応部を伝熱板を介して積層することにより、発熱と吸熱のバランスがとれ、面内の均一な温度分布が維持できるとともに、両方から水素リッチの改質ガスを生成することができる。
    この結果、装置が小型化するとともに、容積当たりの水素生成量も増加させることができる。 【0035】なお、上記実施例では燃料改質ユニット3
    5aを複数ユニット積層して燃料改質装置が構成されていたが、燃料改質ユニット35aの単層であっても同様の効果がある。 【0036】実施例2. この 発明の実施例2に係る燃料改質装置の具体的構成と作用を図2により説明する。 図2は燃料改質装置の改質反応部と部分酸化反応部の断面構成を示す図である。 図において、23は原料ガス供給室、24は原料ガス分散板、25は改質反応室、26は図3(a)に示されるようなオフセット断続面フィンを積層方向に有する伝熱コルゲートフィン、27は原料ガス供給室23、原料ガス分散板24、改質反応室25からなる改質反応部、29
    は反応ガス供給室、30は部分酸化反応室、31は反応ガス分散板、32は反応ガス供給室29、部分酸化反応室30、反応ガス分散板31からなる部分酸化反応部である。 なお、原料ガス供給室23、改質反応室25、部分酸化反応室30、反応ガス供給室29は伝熱コルゲートフィン26を原料ガス分散板24、伝熱板22、反応ガス分散板31を介して積層して構成されている。 【0037】次にこの燃料改質装置の動作について説明する。 気化した改質原料ガス4(メタノールとスチーム、または炭化水素とスチーム)が原料ガス室23に供給される。 原料ガス室23は金属製の伝熱コルゲートフィン26から成り、原料ガス4は伝熱コルゲートフィン26からの熱伝達により改質反応の動作温度まで予熱される。 金属製の伝熱コルゲートフィン26は部分酸化反応部32と改質反応部27が積層されるときの機械的強度を保つ支持部材でもある。 原料ガス4は原料ガス室2
    3から原料分散板24を経て、改質反応室25に分散供給される。 原料分散板24には平板に小孔が配置されている。 小孔の配置パターンや孔径は伝熱コルゲートフィン26の形状により、原料ガス4が改質反応室25に均一に供給されるように配置する。 改質反応室25は、伝熱コルゲートフィン26のフィンの両側に改質触媒16
    を装填し、流れた原料ガス4が水蒸気改質反応により水素リッチの改質ガス7に変換される。 改質反応は吸熱反応であり、反応に必要な熱は部分酸化反応部32から伝熱板22により供給され、伝熱コルゲートフィン26を経て改質触媒16に伝達される。 【0038】一方、部分酸化反応ガスとなる予混合燃料28(メタノールと空気、または炭化水素と空気)を反応ガス室29に供給する。 反応ガス室29は金属製の伝熱コルゲートフィン26から成り、反応ガス28を伝熱コルゲートフィン26からの熱伝達により反応温度まで予熱する。 反応ガス28は反応ガス室29から反応ガス分散板31により部分酸化反応室30に分散して供給される。 反応ガス分散板31には平板に小孔が配置されている。 部分酸化反応室30は伝熱コルゲートフィン26
    で構成され、分散板31に面した片側に酸化触媒15を装填し、伝熱板に面した片側に改質触媒16を装填する。 図3(b)は図2の部分酸化反応部30のA−A断面を上から透視した図で、反応ガス分散板31の小孔3
    1aから反応ガスが噴射し、酸化触媒15を通った後、
    改質触媒16に流れる様子を示したものである。 このように、反応ガス分散板31から供給された部分酸化反応ガス28はまず酸化触媒15を通り、供給メタノールの1/3が酸化することにより改質反応に必要な水蒸気が生成される。 つぎに、部分的に酸化された反応ガスがつぎの改質触媒16を通って、残りのメタノールが水蒸気改質反応により水素リッチの改質ガス33に改質される。 部分酸化反応では供給したメタノールの1/3が酸化反応に消費され、残りが改質反応に消費される。 これは、供給メタノールの1/3を酸化させる酸素を含んだ空気を供給し、供給メタノール/空気比を精密にコントロールすることにより達成される。 部分酸化反応では、
    反応ガス28が部分的に酸化し、酸化反応の発熱により高温になった反応ガスが再び吸熱の改質反応に利用されるので、同じ反応ガスによる直接的な熱伝達が行われる。 したがって、間接的な伝熱媒体を用いた方式に比べて格段に伝熱性能が良くなり、部分酸化反応部30の酸化触媒15で発生した熱は、つぎの改質触媒16の改質反応で有効に利用される。 このような酸化反応と改質反応を合わせた部分酸化反応は全体として発熱反応であり、余剰の熱は周囲の伝熱コルゲートフィン26を経て伝熱板22により改質反応部25に有効に供給され、積層方向の温度分布を小さくすることができる。 【0039】実施例3. この 発明の実施例3に係る燃料改質装置を図4により説明する。 実施例2では部分酸化反応部30を酸化触媒と改質触媒に分けて構成したが、本実施例は部分酸化触媒を単独で用いている。 図4は部分酸化触媒を用いた燃料改質装置の構造を示す断面図であり、37は部分酸化触媒である。 一般に改質触媒としては銅ー亜鉛、または銅ークロム系の触媒が使用され、酸化触媒としてはアルミナ、コージェライト担体の白金、パラジウム触媒が使用される。 実施例3では一つの触媒粒子に改質反応を起こす成分と燃焼反応を起こす成分の両方を含有させ、包括した部分酸化反応を生じさせる一種類の触媒37で部分酸化反応部30を構成する。 この例では部分酸化反応が触媒充填部で均一に進行するので、発熱分布はより均一になり、触媒の最高温度を下げることができる。 伝熱板、改質反応部の構成と作用は、実施例2と同じである。 【0040】実施例4. この 発明の実施例4に係る燃料改質装置を図5により説明する。 この実施例は伝熱コルゲートフィン26に改質触媒16、部分酸化触媒37をコーティングして一体化させた例である。 この実施例では、熱は伝熱コルゲートフィン26の壁面から直接的に固体内の熱伝導によりコーティングされた触媒に伝わるので、充填層の触媒の対流熱伝達、輻射熱伝達に比べて極めて速く熱が伝達される。 触媒作用やガスの流れについては実施例2、3と同様である。 伝熱コルゲートフィン26と触媒を一体化させる方法にはつぎのようなものがある。 通常、改質触媒16や酸化触媒15はアルミナ、マグネシア、コージェライトなどのセラミック多孔質体に、銅、亜鉛、ルテニウム、白金、パラジウムなどのような触媒活性物質を担持させたもので構成される。 一方、伝熱フィン26の材質には鋼とニッケル、クロムの合金であるステンレス鋼やインコネルが使用される。 伝熱コルゲートフィン26
    の表面に触媒膜を形成させるためには、例えば、触媒の担体になるアルミナ、マグネシア、コージェライトなどの物質をプラズマ溶射等の溶射法により0.5〜1.0mm程度の厚さになるように伝熱フィン26の表面に固定する。
    触媒の担体物質を固定した伝熱フィン26を触媒活性のある銅、亜鉛、ニッケルなどの金属塩の水溶液中に浸漬させ、活性金属を例えば担体の2〜30重量%付着させた後、乾燥、熱分解の工程をとるという方法を用いることができる。 また、伝熱フィン26の表面に通常の触媒粉末を溶射した後、活性化することもできる。 また、電気泳動法により多孔質性担体層を形成した後、活性金属を含む溶液に浸漬し、活性金属を付着させた後、活性化を行った触媒や、改質触媒として一般に用いられるラネー触媒(例えばニッケル含有量30〜50%のニッケルーアルミニウム合金層を伝熱コルゲートフィン26の表面に設け、しかる後にアルミニウムを展開することにより得られる表面積の大きなラネーニッケル触媒)など、伝熱フィン26の表面に形成される適当な活性を持った触媒であれば、同等の効果をあげる触媒として使用することができる。 【0041】実施例5. この 発明の実施例5に係る燃料改質装置の運転方法を図6(a)〜(c)により説明する。 図において、34は燃料電池、35は燃料改質装置である。 まず、図6
    (a)に示すように、燃料改質装置の起動時には燃料ガスとしてメタノール1を用いる。 予熱・混合したメタノール1と空気10の混合気28(量論比はメタノール1
    モルと酸素0.5モルの割合)を部分酸化反応部32に供給する。 メタノールの酸化反応は白金またはパラジウム系の触媒を用いれば、室温に近い温度で容易に行われ、後続の改質触媒により残りのメタノールが水素に改質される。 部分酸化反応は全体として発熱反応なので、
    燃料電池34に必要な水素を迅速に供給しながら、燃料改質装置35全体を均一に加熱することができる。 【0042】燃料改質装置35の改質反応部27が水蒸気改質反応の動作温度まで上昇した時、図6(b)に示すように、改質原料ガス4を改質反応部27に供給する。 ここでは水蒸気改質触媒により原料ガス4から水素を生成する。 水蒸気改質反応は吸熱反応であるので、部分酸化反応による発熱とバランスし、燃料改質装置35
    全体は適切な動作温度に維持される。 このように改質反応と部分酸化反応を同時に生じさせた時、この改質器の水素製造能力を増加させることができ、燃料電池34の最大負荷が要求する水素が供給される。 【0043】燃料電池34の負荷が減少し、改質反応部27だけで電池に必要な水素を供給できるときには、部分酸化反応部32に供給したメタノール/空気に替えて電池オフガス9を反応ガス室に供給し、燃焼用の空気1
    0を別に供給する。 このとき部分酸化反応部32は電池オフガス9の触媒燃焼部36に置き替わり、改質反応に必要な熱を供給する役割だけを果たす。 水蒸気改質反応は部分酸化反応よりも水素の変換効率が高いので、効率の良い運転が実現できる。 この様に、起動時や、燃料電池の最大出力時、負荷変動時には部分酸化反応を用いて起動時間の短縮や良好な負荷応答性を達成するとともに、一定負荷で効率を重視する場合には、部分酸化反応を燃料電池オフガスの触媒燃焼に切り替え、改質反応部だけで燃料電池の定格運転時に必要な水素を生成することにより、効率の良い運転が可能になる。 【0044】実施例6. この 発明の実施例6に係る燃料改質装置の基本的構成と作用を図7により説明する。 図7において、38は炭化水素またはアルコール等の液体燃料、39は細管で分岐網を形成して小孔から液体燃料を噴出する液体燃料分岐マニホールド、40は金属メッシュから成る蒸発促進体、41は発生した蒸気を改質反応部または部分酸化反応部に供給する蒸気分散板、42は高熱伝導性の金属から成り蒸発に必要な熱を伝達する均熱板、43は蒸発熱を供給する電熱ヒータ、44は電熱ヒータ下部に設けられた断熱材、45は平板型燃料気化器である。 なお、本実施例で示す燃料改質装置は図7に示されるように平板型燃料気化器45と一体化されることにより原料ガスや反応ガスが面内で均一に得られ、かつ小型の装置となるので特に有効である。 【0045】次に上記平板型燃料気化器45の動作について説明する。 液体燃料38を液体燃料分岐マニホールド39に供給する。 図8に分岐マニホールドの一例を示す。 この例では分岐マニホールド39は1本の主配管3
    9aと数本の分岐管39bから成る。 主配管39aに供給された液体燃料38は、分岐管39bに分岐して流れ、主配管39aと分岐管39b上の多数の液体燃料供給小孔39cから蒸発促進体40の上に滴下する。 滴下した液体燃料は蒸発促進体40の金属メッシュの細孔に充満し、均一に分散する。 蒸発に必要な熱は電熱ヒータ43から供給される。 電熱ヒータ43と蒸発促進体40
    の間には例えばアルミニウムなどの高熱伝導性金属から成る均熱板42を設け、電熱ヒータ43の熱を蒸発促進体40に均一に伝達する。 均熱板42から伝達された熱は蒸発促進体40の金属メッシュから液体燃料38に伝えられ蒸発を生じる。 発生した蒸気は平面内に多数の小孔が配置された蒸気分散板41を通って、燃料改質装置35の改質反応部または部分酸化反応部に供給される。
    以上のように、本実施例の平板型燃料気化器は、平板の面内に均一に蒸発を生じさせるとともに、電熱ヒータから伝達される熱が液体燃料の気化に有効に使われる。 【0046】図9に液体燃料分岐マニホールド39を形成する別の分岐網を示す。 図9は直管39bを交差させ分岐網を形成して例で、交差箇所で管を少し曲げて交差させ、分岐網の溶接箇所を減らしている。 また、他の管と交差しない箇所に小孔39cを設け、すべての小孔3
    9cの水平位置を同じにすることにより液体燃料38がそれぞれの小孔39cから同時に噴射するようにした。
    図10は直管を交差せず、継手39dを用いて分岐網を形成した例である。 継手39dと直管39bを連結するため、溶接あるいは継手を加熱した締まりバメを施す。 【0047】実施例7. 上記実施例6では主配管と分岐管から分岐網を形成したが、平板の内部に分岐網が形成されるように平板に穴明け加工を施工する方法もある。 図11に平板内部に分岐網39を形成した例を示す。 ドリルを使って平板を穴明け加工することにより容易に分岐網39を形成することができる。 また、分岐網39を形成する芯材を鋳型で形成し、平板に溶融金属を流し込み、後に芯材のみを除去して分岐網39を形成する方法もある。 内部に分岐網3
    9を形成した平板は、小孔39cを配置した表面に蒸発促進体40を設け液体燃料を蒸発させる。 また、平板内部に電熱ヒータと蒸気溜まりを設け、内部で蒸発させることも考えられる。 この場合、分岐網の小孔39cは蒸気分散板となり、この平板上に燃料改質装置の改質反応部または触媒燃焼部を直接設ければ良い。 【0048】実施例8. 改質反応にはメタノールと水の蒸気が必要であるが、部分酸化反応にはメタノール蒸気と空気の混合気が必要になる。 そこで、メタノールを蒸発させながら空気と混合する方法について述べる。 図12は内部に液体燃料分岐マニホールドと空気分岐マニホールドをもつ平板を上から見た図で、図で39は液体燃料分岐マニホールド、4
    6は空気分岐マニホールドである。 平板側面の両端から液体燃料38と空気10を供給し、液体燃料分岐マニホールド39と空気分岐マニホールド46の通路を平面内で交互に配置する。 燃料38と空気10が噴射する小孔39c、46cを配置した平面上に伝熱コルゲートフィン26を図12に示すように設け、空気10と燃料38
    を混合する。 燃料蒸気が噴射する小孔39cと空気が噴射する小孔46cは、伝熱コルゲートフィン26の形状に合わせて千鳥に配置する。 図13に平板型燃料気化器の蒸気噴射小孔39cと空気噴射小孔46cと伝熱コルゲートフィン26を合わせた断面構成を示す。 伝熱コルゲートフィン26は実施例2で使用したオフセット断続面形状のものを用いる。 このコルゲートフィンの片面に燃料蒸気38aと空気10を噴射させる。 噴射した燃料蒸気38aと空気10はコルゲートフィン26の側壁と平行方向に流れ、蒸気の流れと空気の流れが衝突することにより両者の均一な混合が促進される。 混合気はコルゲートフィンの片面に流れ込み、ここから分散板を通って部分酸化反応部に供給される。 【0049】実施例9. 次に実施例9に係る燃料改質装置について述べる。 本実施例は平板型燃料気化器を、改質反応部と部分酸化反応部から成る積層型燃料改質器と一体化し、かつ部分酸化反応部から発生する余剰熱を液体燃料の気化に利用するようにしたものである。 平板型燃料気化器を改質器の上下に設置したものの部分断面構成図を図14に示す。 図において、45aはメタノール1と水2の気化器であり、この燃料改質装置は上から順に、メタノール1と水2の気化器45a、改質反応部27、部分酸化反応部3
    2、メタノール気化/空気混合器45bから構成される。 供給されたメタノール1と水2は気化器45aの平面内で均一に蒸発する。 蒸発に必要な熱は部分酸化反応の発熱により伝熱板22、伝熱コルゲートフィン26を伝わって供給される。 発生したメタノールと水の蒸気は分散板41を通って、改質反応部27に分散して供給され、ここで水素リッチの改質ガス7に改質される。 一方、下部のメタノール気化/空気混合器45bには空気10とメタノール38を別々に供給し、メタノール38
    を蒸発させるとともに発生した蒸気を空気10と均一に混合させる。 蒸発熱は部分酸化反応の発熱により伝熱コルゲートフィン26を伝わって供給される。 メタノールと空気の混合気28は分散板を通って、部分酸化反応部32に分散して供給され、水素リッチの改質ガス33に改質される。 このように一体化することにより、配管や空間を節約でき、コンパクトな構造を実現することができるとともに、蒸気の凝縮を確実に防止することができる。 また、部分酸化反応部の発熱を液体燃料の気化に有効に使うことができる。 【0050】なお、上記実施例では平板型燃料気化器を、改質反応部と部分酸化反応部から成る積層型燃料改質器と一体化したが、改質反応部と触媒燃焼部から成る燃料改質器と一体化し、触媒燃焼部から発生する余剰熱を液体燃料の気化に利用するようにしてもよい。 あるいは、平板型燃料気化器を、部分酸化反応部から成る燃料改質器と一体化し、部分酸化反応部から発生する余剰熱を液体燃料の気化に利用するようにしてもよい。 【0051】実施例10. 次に実施例10に係る燃料電池装置について述べる。 本実施例は平板型燃料気化器を燃料電池と一体化し、燃料電池から発生する余剰熱を液体燃料の気化に利用するとともに、平板型燃料気化器と燃料電池を交互に複数個積層し、それぞれの燃料気化器に流れる液体燃料流量を独立に調節して燃料電池スタックの温度を制御するようにしたものである。 本実施例の基本的構成と動作を図15
    に示す。 積層された複数の燃料電池(燃料電池スタック)60の間に複数個(この場合は3個)の平板型燃料気化器61を配置する。 液体燃料(アルコールと水)3
    8は液体燃料ポンプ62により燃料気化器61に供給される。 それぞれの燃料気化器に入る前に、流量調整弁6
    3を設け、燃料気化器に流れる液体燃料流量をそれぞれ独立に制御する。 燃料改質装置が起動し、水素リッチの改質ガスが燃料電池60に供給され、発電が行われる。
    電池反応による発熱により燃料電池スタック全体が加熱され、電池の動作温度内に実際の電池スタック温度をコントロールする必要性が生じる。 各燃料電池の温度をモニターし、高温部分に近い燃料気化器に多くの液体燃料を流すような信号を発生させ、その信号を流量調整弁6
    3に送信し、液体流量を制御することにより各電池の温度を動作温度の範囲内に各々独立にコントロールする。
    固体高分子型燃料電池の場合、動作温度は80〜100
    ℃の範囲でコントロールしなければならない。 液体燃料がメタノールと水の混合溶液の場合、蒸発温度は65℃
    〜100℃であり、混合液の蒸発を利用して燃料電池温度を動作温度範囲に収めることは可能である。 【0052】なお、上記実施例では平板型燃料気化器と燃料電池を交互に複数個積層し、それぞれの燃料気化器に流れる液体燃料流量を独立に調節して燃料電池スタックの温度を制御するようにしたが、一組の平板型燃料気化器と燃料電池を一体化し、燃料電池から発生する余剰熱を液体燃料の気化に利用するとともに、燃料気化器に流れる液体燃料流量を調節して燃料電池の温度を制御するようにしたものであってもよい。 【0053】実施例11. この 発明の実施例11に係る燃料改質装置の基本的構成と動作を図16、図17により説明する。 本実施例は水蒸気改質反応により水素を生成する改質反応部と触媒燃焼部から成る燃料改質装置に対するものであり、特に触媒燃焼部に関する実施例である。 図16、17において、47は燃料ガスであり、この場合、燃料電池の未利用の水素を含む電池オフガスである。 10は燃焼用空気、48は燃料ガス分岐マニホールド、46は空気分岐マニホールド、48cは燃料ガス供給小孔、46cは空気供給小孔、49は混合気分散板、49cは混合気供給小孔である。 また、50はバッフル板、51は燃焼排ガス、52は燃焼触媒、53は触媒燃焼室、54はガス供給平板、55はガス混合部である。 なお、図17は燃料供給小孔、空気供給小孔、混合気供給小孔とバッフル板50の配置を示したものである。 【0054】次にこの触媒燃焼部の動作を説明する。 燃料ガス47と燃焼用空気10がガス供給平板54に別々に分散供給され、それぞれの分岐マニホールド46、4
    8からガス供給小孔46c、48cに供給される。 分岐マニホールドとして図11に示したものが用いられる。
    ガス供給小孔46c、48cから噴射した燃料ガス47
    と空気10は、ガス混合部55内でバッフル板50に沿って流れ、混合気供給小孔49cの周囲で燃料ガスと空気の流れが衝突することにより混合される。 図17では、隣合う空気供給小孔46cの間と燃料供給小孔48
    cの間にバッフル板50を設け、空気と空気または燃料と燃料が混合するのを遮断し、燃料ガス47と燃焼用空気10の混合を促進している。 混合気は混合気分散板4
    9の供給小孔49cから触媒燃焼室53に供給され、触媒燃焼室53で燃焼触媒52により燃焼し、燃焼熱が水蒸気改質反応の熱源として有効に利用される。 燃焼触媒52としてはアルミナなどの担体に担持された白金、パラジウム触媒を使用することができる。 燃焼後の排ガス51は触媒燃焼室53から側面の排気管を通って排気される。 これにより、燃料と空気を平面内で確実に混合して供給できるので、安定した燃焼が行なえ、独立した予混合器の設置スペースも節約できる。 また、可燃性混合気の逆火についてはガス供給平板54の燃料供給小孔4
    8cと空気供給小孔46cの孔径を小さく、孔の長さを充分長くすることにより可燃性混合気の逆流を防ぐことができる。 また、混合気が供給小孔に逆流しても、火炎が小孔にて消火されることにより逆火を防止する。 【0055】実施例12. この実施例ではガス供給小孔とバッフル板の他の配置例を示す。 図18は燃料供給小孔48cとバッフル板5
    0、空気供給小孔46cとバッフル板50の位置を混合気供給小孔49cの中心からsの距離だけずらした例である。 【0056】空気供給小孔46cから噴射した空気10
    はバッフル板50に沿って平行に流れ、混合気供給小孔49cの円周方向を旋回する。 燃料供給小孔48cから噴射した燃料ガス47は同様にバッフル板50に沿って平行に流れ、混合気供給小孔49cの円周方向を空気1
    0と一緒に旋回しながら混合し、混合気供給小孔49c
    から触媒燃焼室53に供給される。 この例では、対向して流れてきた燃料ガス47と空気10が混合気供給小孔49cの円周方向を旋回することにより燃料ガス47と空気10の混合が促進される。 【0057】前述した例では、燃料ガスと空気が衝突した後、即座に混合気供給小孔に供給されるため、燃料と空気の混合が不十分になる場合も考えられる。 燃料ガスと空気を充分混合させるためには、衝突してから混合気供給小孔に至るまでの距離を長くするのが望ましい。 そこで、燃料ガスと空気の衝突空間と混合気の供給空間を別に設けることにする。 図19は混合気供給小孔49c
    をバッフル板50で隔離された隣の部屋に設けた例である。 空気供給小孔46cから噴射した空気10と燃料供給小孔48cから噴射した燃料ガス47は衝突により混合しながら隣の部屋に流れ込み、混合気供給小孔49c
    から触媒燃焼室に供給される。 この例では、燃料ガス4
    7と空気10が衝突してから混合気供給小孔49cに到達するまでの距離が長いので、燃料ガスと空気のより均一な混合を行うことができる。 【0058】実施例13. 実施例11及び実施例12では燃料ガスと空気の混合を促進するため、流路にバッフル板を設けたが、燃料ガスと空気の供給小孔と混合気の供給小孔の配置を考慮することにより、バッフル板を設けなくても燃料ガスと空気を混合することができる。 図20は、本実施例の燃料ガス、燃焼用空気、混合気の供給小孔の配置を示したものである。 図20において、48cは燃料ガスの供給小孔、46cは燃焼用空気の供給小孔、49cは混合気の供給小孔である。 【0059】この実施例の動作について説明する。 図2
    0では2つの空気供給小孔46cと2つの燃料供給小孔48cを正方形に配置し、正方形の中心に混合気供給小孔49cを配置する。 燃料供給小孔48cから噴射した燃料ガス47は中心の混合気供給小孔49cに向かって流れる。 一方、空気供給小孔46cから噴射した空気1
    0も中心の混合気供給小孔46cに向かって流れ、燃料ガス47と空気10は混合気供給小孔49cの上で衝突し、燃料ガス47と空気10が混合される。 【0060】図21は燃料ガス、空気、混合気の供給小孔の別の配置パターンを示す例である。 図21では4つの空気供給孔46cを正方形に配置し、正方形の中心に燃料供給小孔48cを配置する。 混合気供給小孔49c
    は環状の4つの部分から成り、それぞれが空気供給小孔46cと燃料供給小孔48cの間に位置する。 空気供給小孔46cから噴射した空気10は、正方形の中心に向かって流れる。 一方、燃料供給孔48cから噴射した燃料ガス47は、中心から半径方向に広がって流れ、混合気供給小孔49cの上で空気10と衝突してガス燃料4
    7と空気10が混合される。 混合気は環状の供給小孔4
    9cを通って触媒燃焼室に供給される。 触媒燃焼室では、1つの燃焼触媒粒子52が4つの環状の供給小孔4
    9cの内側に置かれ、混合気55は、図21(b)(図21(a)のA−A線に沿った断面図)に示すように燃焼触媒52の外表面を通って触媒の有効な反応サイトへ供給される。 これより燃焼触媒52には充分に混合された燃料ガス47と空気10が供給され、安定した燃焼が行われる。 この例では混合気55の供給小孔49cは4
    つの環状部分から成り、やや複雑な形状をしているが、
    混合気分散板をアルミニウムやステンレスの薄板から製作し、打ち抜き加工または化学的なエッチング処理により比較的容易に薄板の平面に複雑な形状の孔明け加工を実施することができる。 【0061】実施例14. この 発明の実施例14に係る燃料改質装置の基本的構成を図22に示す。 図において、71は燃料ガス供給平板、72は燃料ガス分散板、73は空気供給平板(燃料空気混合平板)、74は混合気分散板、75は触媒燃焼平板であり、これらにより触媒燃焼部36が構成される。 また、76は改質反応平板、77は原料ガス分散板、78は原料ガス供給平板、79は仕切板であり、これらにより改質反応ユニット70が構成されている。 本実施例では上下両端の触媒燃焼部36の間に改質反応ユニット70を多層積層して多層改質反応部27とし、全体の燃料改質装置を構築する。 【0062】上記燃料改質装置の具体的構成を図23に示す。 図において、65は燃料ガス供給管、66は空気供給管、67は燃焼ガス排気管、68は原料ガス供給管、69は改質ガス排気管、48は燃料ガス供給マニホールド、46は空気供給マニホールド、92は燃焼ガス排気マニホールド、93は原料ガス供給マニホールド、
    94は改質ガス排気マニホールド、95は上端板、96
    は下端板である。 【0063】図24、図25、図26は各々上記燃料改質装置の原料ガス−改質ガス、空気−燃焼ガス、燃料ガス−燃焼ガスの流れの様子を示したものである。 図24
    は図23のA−A線での断面、図25はB−B線での断面、図26はC−C線での断面を示す。 【0064】つぎに本実施例の動作について説明する。
    図24において、改質原料ガス4は上端板95に取り付けられた原料ガス供給管68に供給される。 原料ガス4
    は原料ガス供給マニホールド93の内部を下方に流れ、
    それぞれの改質反応部の原料ガス供給室78a、78b
    に分配された後、原料ガス分散板77を通って改質反応室76a、76bに流れる。 原料ガスは改質反応室に充填された改質触媒16により水素リッチの改質ガスになる。 それぞれの改質反応室の改質ガスは、改質ガス排気マニホールド94に集められ、下方に流れて、下端板9
    6に取り付けられた改質ガス排気管69から排出され、
    燃料電池の燃料極に供給される。 【0065】図25において、燃焼用の空気10は下端板96に取り付けられた空気供給配管66に供給される。 空気10は下端板96の空気供給室73aに供給される分と空気供給マニホールド46を上方に流れ、上端板の空気供給室73bに供給される分とに分岐する。 上下の端板の空気供給室73a、73bでは、空気10と燃料分散板72を通ってきた燃料ガスが混合し、混合気を形成する。 混合気は混合気分散板74を通って触媒燃焼室75a、75bに供給され、燃焼触媒15により燃焼する。 下側の触媒燃焼室75aの燃焼ガス51は燃焼ガス排気マニホールド92の中を上方に流れ、マニホールドの上部で上側の触媒燃焼室75bの燃焼ガス51と合流し、上端板95に取り付けられた燃焼ガス排気管6
    7から排出される。 【0066】一方、図26において、燃料電池で利用された後の燃料ガス47は、下端板96に取り付けられた燃料ガス供給配管65に供給される。 燃料ガス47は下端板96の中にある燃料ガス供給室71aに供給される分と燃料ガス供給マニホールド48を上方に流れ、上端板95の中にある燃料ガス供給室21bに供給される分に分岐する。 なお、燃料ガス供給マニホールド48は空気供給マニホールド46の隣に位置する。 上下の端板9
    5、96の燃料ガス供給室21a、21bに供給された燃料ガスは、燃料分散板72を通って空気供給室73
    a、73bに供給され、空気と混合し混合気を形成する。 【0067】本実施例では、上下に配置した触媒燃焼部36の間に多層の改質反応部27を設けている。 これより、燃焼触媒に比べて改質触媒を多く充填することができる。 燃焼触媒の反応速度は、改質触媒の反応速度に比べて一桁以上大きく、本来、燃焼触媒量は改質触媒量の数分の一で充分である。 改質触媒を多層構造にすることにより、燃焼触媒と改質触媒の間の負荷のバランスを適切にすることができ、小型の装置で、多量の改質ガスをより効率よく発生させることができる。 また、多層改質反応部27の(上下)両面から触媒燃焼部36により改質反応部27を加熱するので、改質反応に必要な熱を確実に伝えることができる。 なお、多層改質反応部27の積層数は積層方向の温度分布が触媒の動作温度範囲に収まるように設計する必要がある。 また、本実施例では一つの改質反応ユニット70には、二つの改質反応室とその間に原料ガス分散板と原料ガス供給室を設け、原料ガスを流れ方向に分散させる空間を共有することにより、
    原料ガス供給室の空間を節約して、より小型の装置を実現している。 【0068】実施例15. この 発明の実施例15に係る燃料改質装置を図27に示す。 本実施例では、改質反応ユニット70を一つの改質反応平板76と原料ガス供給平板78、その間の原料ガス分散板77から構成した。 実施例14に比べると改質反応平板76に対する原料ガス供給平板78の空間の割合が増加するので、触媒充填量が減少するが、流路構成はシンプルになる。 ただし、原料ガス流路の高さを実施例14に比べて半分にして、改質反応ユニット70をもう一層追加すれば、全体の積層高さは同じで同量の改質触媒量を確保することができる。 触媒燃焼部の構造、燃料ガス、空気、燃焼ガスの流れについては実施例14と同様である。 【0069】実施例16. この 発明の実施例16に係る燃料改質装置を図28に示す。 実施例14、15は原料ガス供給平板78に何も充填せず、原料ガス供給流路の高さも同じにし、それぞれの改質反応ユニット70に原料ガス4が均等に分配されるように考慮した。 本実施例では、図28に示すように各改質反応ユニットの原料ガス供給流路に反応に関与しないアルミナ、シリカ等の充填粒子100を充填し、流路の圧力損失を調節することにより各改質反応ユニットに流れる原料ガス流量を調節可能にした。 即ち、図28
    において、上から順に改質反応ユニットを701、70
    2、703とし、各改質反応ユニットにそれぞれ充填粒子100を重量がw 1 〉w 2 〉w 3となるように充填すると、各改質反応ユニット701、702、703に流れる原料ガス流量Q 1 、Q 2 、Q 3は、Q 1 〈Q 2 〈Q 3となり、触媒燃焼部36に近い部分の改質反応ユニットに原料ガスが多く流れるようにする。 従って温度の高い部分、即ち改質触媒の反応速度が高い部分により多くの原料ガスが供給され、動作温度に応じた改質触媒の性能を有効に発揮することができる。 【0070】なお、原料ガス流路の高さを変えることでもガス流量を調節することができる。 図29はこのような実施例を示すものであり、触媒燃焼部36に近い部分の改質反応ユニットに原料ガスが多く流れるように、流路高さhを触媒燃焼部36に近いほど大きくしている(h 1 〈h 2 〈h 3 )。 【0071】以上のように、原料ガスが原料ガス供給室に均等に分配され、さらに原料ガス分散板の分散孔から改質反応室に均一に供給されれば、多層改質反応部の全域にわたって均一な反応分布、即ち吸熱分布を維持することができる。 改質器全体の温度分布は、主に多層改質反応部の吸熱分布と触媒燃焼部の発熱分布により決定され、発熱分布と吸熱分布の両方とも、面内で均一化されていれば、均一な面内温度分布を実現することができる。 また、積層方向の温度分布は、発熱量と吸熱量、触媒と反応ガス、伝熱壁面の間の熱伝達に大きく依存する。 概して、多層改質反応部では触媒燃焼部に近い部分が高温になり、中央部で低温になる。 本来、高温部分の改質触媒は低温部分の改質触媒より反応速度が高く、より多くの流量の原料ガスを改質する能力がある。 したがって、多層改質反応部分では各改質反応部に原料ガスを均等に分配するのではなく、高温部分により多くの原料ガスを供給するのがより有効な手段である。 従って上述したように充填粒子や流路高さの調整によって、多層改質反応部における原料ガス流量を調整し、温度の高い部分、即ち改質触媒の反応速度が高い部分により多くの原料ガスを供給すれば、動作温度に応じた改質触媒の性能を有効に発揮することができる。 【0072】 【発明の効果】本発明によれば、部分酸化反応部と改質反応部を伝熱板を介して積層したので、装置が小型化するとともに、両方から水素リッチの改質ガスを生成することができる。 【0073】 また、本発明によれば、上記部分酸化反応部と上記改質反応部を各々積層方向にフィンを有する伝熱フィンを用いて構成するとともに、フィンの両側に改質触媒、または部分酸化触媒等を配置して構成したので、部分酸化反応部から改質反応部への伝熱が促進され、積層方向の温度分布を小さくすることができる。 【0074】 また、本発明によれば、燃料電池の起動時や最大出力時及び負荷変動時には部分酸化反応を用いて起動時間の短縮や良好な負荷応答性を達成するとともに、一定負荷で効率を重視する場合には、部分酸化反応を燃料電池オフガスの触媒燃焼に切り替えることにより効率の良い運転が可能になる。 【0075】 また、本発明によれば、燃料気化器を液体燃料分岐マニホールド、蒸発促進体、均熱板、熱供給源、及び蒸気分散板から構成したので、改質器と一体化しやすくなり、コンパクトな燃料改質装置が得られる。
    また、平板の面内に均一に蒸発を生じさせ、蒸気を燃料改質装置の改質反応部または部分酸化反応部に均一に供給することができる。 【0076】 また、本発明によれば、 上記平板型気化器と改質器を一体化したので、コンパクトな構造を実現することができるとともに、蒸気の凝縮を確実に防止することができる。 また、部分酸化反応部や触媒燃焼部の発熱を液体燃料の気化に有効に使うことができる。 【0077】 また、本発明によれば、燃料改質装置の触媒燃焼部において、ガス供給平板の内部に燃料分岐マニホールドと空気分岐マニホールドを設け、面内に配置した燃料供給小孔と空気供給小孔から燃料ガスと空気を分散して供給し、平面内で混合した後、混合気分散板から触媒燃焼室に混合気を供給するので、安定した燃焼を行うとともに、独立した予混合器の設置スペースを節約し、小型の燃料改質装置を得ることができる。 【0078】 また、本発明によれば、改質反応部の上下端に触媒燃焼部を設けるとともに、上記改質反応部は、
    原料ガス供給室、原料ガス分散板、改質反応室、仕切板から成る改質反応ユニットを複数個積層した多層構成とし、さらに上記原料ガス供給室の流路高さを調節する、
    あるいは上記原料ガス供給室に粒子を充填して充填粒子量を調節するようにしたので、改質触媒の充填量が増加し、燃焼触媒との負荷の差が適切にでき、小型の装置で、多量の改質ガスをより効率よく発生させることができる。 また、多層改質反応部の原料ガスの分配流量を調節し、高温部分に多くの原料ガスを供給することにより動作温度に応じた改質触媒の性能を発揮させることができる。

    【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の実施例1による燃料改質装置の基本的構成を示す構成図である。 【図2】 本発明の実施例2による燃料改質装置の主要部を示す断面構成図である。 【図3】 本発明の実施例2に係る伝熱コルゲートフィンの構造を示す斜視図、及び部分酸化反応部の触媒配置とガスの流れを示す説明図である。 【図4】 本発明の実施例3による燃料改質装置の主要部を示す断面構成図である。 【図5】 本発明の実施例4による燃料改質装置の主要部を示す断面構成図である。 【図6】 本発明の実施例5による燃料改質装置の運転方法を説明する説明図である。 【図7】 本発明の実施例6による燃料改質装置の基本的構成を示す斜視構成図である。 【図8】 本発明の実施例6に係る液体燃料分岐マニホールドの一例を示す斜視図である。 【図9】 本発明の実施例6に係る液体燃料分岐マニホールドの他の例を示す斜視図である。 【図10】 本発明の実施例6に係る液体燃料分岐マニホールドの他の例を示す斜視図である。 【図11】 本発明の実施例7に係る液体燃料分岐マニホールドの一例を示す斜視図である。 【図12】 本発明の実施例8に係る平板型燃料気化器における燃料及び空気の噴射小孔の配置を示す平面構成図である。 【図13】 本発明の実施例8に係る平板型燃料気化器における燃料及び空気の噴射小孔と伝熱コルゲートフィンの配置を示す断面構成図である。 【図14】 本発明の実施例9による燃料改質装置の基本的構成を示す断面構成図である。 【図15】 本発明の実施例10による燃料電池装置の構成を示す構成図である。 【図16】 本発明の実施例11に係る燃料改質用触媒燃焼部の基本的構成と作用を示す構成図である。 【図17】 本発明の実施例11に係る燃料改質用触媒燃焼部における燃料ガス、空気、及び混合気の供給小孔とバッフル板の配置を示す説明図である。 【図18】 本発明の実施例12に係る燃料改質用触媒燃焼部における燃料ガス、空気、及び混合気の供給小孔とバッフル板の配置を示す説明図である。 【図19】 本発明の実施例12に係る燃料改質用触媒燃焼部における燃料ガス、空気、及び混合気の供給小孔とバッフル板の他の配置を示す説明図である。 【図20】 本発明の実施例13に係る燃料改質用触媒燃焼部における燃料ガス、空気、及び混合気の供給小孔の配置を示す説明図である。 【図21】 本発明の実施例13に係る燃料改質用触媒燃焼部における燃料ガス、空気、及び混合気の供給小孔の他の配置を示す説明図である。 【図22】 本発明の実施例14による燃料電池装置の構成を示す構成図である。 【図23】 本発明の実施例14による燃料電池装置の具体的構成を示す斜視構成図である。 【図24】 本発明の実施例14による燃料電池装置の原料ガスの流れを模式的に示す断面構成図である。 【図25】 本発明の実施例14による燃料電池装置の空気の流れを模式的に示す断面構成図である。 【図26】 本発明の実施例14による燃料電池装置の燃料ガスの流れを模式的に示す断面構成図である。 【図27】 本発明の実施例15による燃料電池装置の構成を示す断面構成図である。 【図28】 本発明の実施例16による燃料電池装置の構成を示す断面構成図である。 【図29】 本発明の実施例16による燃料電池装置の他の構成を示す構成図である。 【図30】 従来のメタノール改質装置を示す構成図である。 【図31】 部分酸化法をもちいた従来の改質器を示す断面構成図である。 【図32】 部分酸化法をもちいた従来の他の改質器を示す断面構成図である。 【図33】 従来の溶融炭酸塩型燃料電池用のプレート・リフォーマの構造を示す部分断面構成図である。 【図34】 従来の溶融炭酸塩型燃料電池用のプレート形改質装置の構成部品を示す斜視構成図である。 【図35】 従来の溶融炭酸塩型燃料電池用のプレート形改質器の構造を示す部分断面構成図である。 【符号の説明】 1 メタノール 2 水4 改質原料ガス 7 改質ガス9 電池オフガス 10 空気15 酸化触媒 16 改質触媒22 伝熱板 23、78a、7
    8b 原料ガス供給室24、77 原料ガス分散板 25、76a、7
    6b 改質反応室26 伝熱コルゲートフィン 27 改質反応部28 予混合燃料 29 反応ガス供給室30 部分酸化反応室 31 反応ガス分散板32 部分酸化反応部 33 改質ガス34 燃料電池 35 燃料改質装置35a 燃料改質ユニット 36 触媒燃焼部37 部分酸化触媒 38 液体燃料39 液体燃料分岐マニホールド 39c 液体燃料供給小孔40 蒸発促進体 41 蒸気分散板42 均熱板 43 電熱ヒータ45 平板型燃料気化器 46 空気分岐マニホールド46c 空気供給小孔 47 燃料ガス48 燃料ガス分岐マニホールド 48c 燃料ガス供給小孔49 混合気分散板 49c 混合気供給小孔50 バッフル板 52 燃焼触媒53 触媒燃焼室 54 ガス供給平板55 ガス混合部 60 燃料電池61 燃料気化器 70 改質反応ユニット79 仕切板 100 充填粒子701、702、703 改質反応ユニット

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−232701(JP,A) 特開 平6−111838(JP,A) 国際公開92/020617(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl. 7 ,DB名) C01B 3/32 C01B 3/38 H01M 8/04 H01M 8/06

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