专利汇可以提供燃料電池システム专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】複数の 燃料 電池を略均等に昇温する。 【解決手段】燃料電池システム1では、ハウジング21の内面211が断熱材料により形成され、内張部27が、当該断熱材料よりも熱伝導性が高い熱伝導材料により形成される。内張部27は、ハウジング21の内面211から離間しつつ内面211を覆うとともに、内部空間272に複数の燃料電池23を収容する。燃料電池システム1の起動運転時には、ハウジング21と内張部27との間の間隙空間212に、加熱用 流体 である加熱用ガスが供給され、内張部27からの輻射により、複数の燃料電池23が加熱される。これにより、複数の燃料電池23の内部空間272における 位置 に起因する昇温速度の差を抑制し、複数の燃料電池23を略均等に昇温することができる。 【選択図】図1,下面是燃料電池システム专利的具体信息内容。
燃料電池システムであって、 原燃料を改質して燃料ガスを生成する改質器と、 それぞれが前記燃料ガスおよび酸化剤ガスを用いて発電を行う固体酸化物形の複数の燃料電池と、 内面または外面が断熱材料により形成されるハウジングと、 前記断熱材料よりも熱伝導性が高い熱伝導性材料により形成され、前記ハウジングの前記内面から離間しつつ前記内面を覆うとともに、内部空間に前記複数の燃料電池を収容する内張部と、 を備え、 起動運転時に、前記ハウジングと前記内張部との間の間隙空間に加熱用流体が供給され、前記内張部からの輻射により前記複数の燃料電池が加熱されることを特徴とする燃料電池システム。請求項1に記載の燃料電池システムであって、 前記内張部が、 前記ハウジングの前記内面から離間しつつ前記内面を覆う外壁部と、 前記外壁部と熱伝導可能に接続され、前記内部空間を前記複数の燃料電池が分散配置される複数の電池配置区域に区画する隔壁部と、 を備えることを特徴とする燃料電池システム。請求項2に記載の燃料電池システムであって、 前記隔壁部により、前記複数の電池配置区域をそれぞれ囲む複数の筒状部が形成されることを特徴とする燃料電池システム。請求項3に記載の燃料電池システムであって、 前記隔壁部により、前記複数の筒状部をそれぞれ含むとともに前記複数の電池配置区域のそれぞれを互いに隔絶する複数の電池室が形成されることを特徴とする燃料電池システム。請求項2ないし4のいずれかに記載の燃料電池システムであって、 前記複数の電池配置区域のそれぞれに配置される燃料電池の数が1であることを特徴とする燃料電池システム。請求項1ないし5のいずれかに記載の燃料電池システムであって、 前記内張部が、断熱部材を介して前記複数の燃料電池を支持することを特徴とする燃料電池システム。請求項1ないし6のいずれかに記載の燃料電池システムであって、 定常運転時に、前記間隙空間を減圧雰囲気とする減圧部をさらに備えることを特徴とする燃料電池システム。請求項7に記載の燃料電池システムであって、 前記内張部の前記内部空間の温度に基づいて、前記減圧部を制御して前記間隙空間の圧力を調節する圧力制御部をさらに備えることを特徴とする燃料電池システム。請求項1ないし6のいずれかに記載の燃料電池システムであって、 定常運転時に、前記間隙空間に作動流体を供給する作動流体供給部をさらに備え、 前記間隙空間を通過して加熱された前記作動流体を利用して、前記改質器に供給される水の加熱、前記改質器に供給される前記原燃料の予備加熱、または、前記複数の燃料電池に供給される前記酸化剤ガスの予備加熱が行われることを特徴とする燃料電池システム。請求項1ないし6のいずれかに記載の燃料電池システムであって、 定常運転時に、前記酸化剤ガスが前記間隙空間を経由して前記複数の燃料電池に供給されることを特徴とする燃料電池システム。
従来より、燃料電池を利用して発電を行う様々な燃料電池システムが提案されている。例えば、特許文献1の燃料電池モジュールでは、改質ガスを用いて発電を行うセルスタック等を取り囲むように断熱材が設けられ、当該セルスタックおよび断熱材が筐体に収容される。当該燃料電池モジュールでは、筐体と断熱材との間の空間に空気を流通させることにより、当該空間に漏洩した漏洩ガスが空気と共に筐体外へと排気される。
特許文献2の燃料電池装置では、複数の燃料電池セルが収納される燃料電池モジュール収納室の外装ケースが、内壁と外壁とからなる二重壁構造である。当該燃料電池装置では、内壁と外壁との間に酸素含有ガスを流通させることにより、当該酸素含有ガスが暖められる。そして、暖められた酸素含有ガスが燃料電池モジュールに供給されることにより、燃料電池モジュールの発電効率が向上される。
一方、特許文献3の固体酸化物形燃料電池モジュールでは、断熱性筐体内において、板状スタックの一方の主面に改質器を対向させ、他方の主面に水蒸気発生器を対向させる。そして、固体酸化物形燃料電池モジュールの起動運転の際に、板状スタックの側方に配置された加熱装置から、板状スタックの両主面に沿って加熱ガスが送出される。これにより、板状スタックを片面側から加熱する場合に比べて、板状スタックの温度分布の差が小さくなる。
特許文献4の燃料電池では、筐体内において、燃料用ガスを水蒸気改質する水蒸気改質装置と、酸化ガスと改質燃料ガスとの電気化学反応により発電を行う電池スタックとの間に、ラジアントチューブが配置される。当該燃料電池の起動運転の際には、ラジアントチューブからの輻射熱により、電池スタックおよび水蒸気改質装置が予熱される。電池スタックが効率的な発電を行うことができる温度に達すると、ラジアントチューブによる電池スタックおよび水蒸気改質装置の加熱が停止され、燃料電池は定常運転に移行する。
国際公開第2012/128368号
特開2008−192347号公報
特開2011−233476号公報
特開2013−134929号公報
ところで、特許文献2のように、複数の燃料電池がハウジング内に配置される燃料電池システムでは、燃料電池システムの起動運転の際に、ハウジング内における各燃料電池の位置により昇温の様子が異なる。例えば、特許文献3のような加熱構造であれば、加熱装置に近接した燃料電池が先に昇温され、加熱装置から離れた燃料電池は遅れて昇温される。特許文献4のような加熱構造であれば、ラジアントチューブに近接した燃料電池が先に昇温され、ラジアントチューブから離れた燃料電池は遅れて昇温される。一方、特許文献3の加熱装置や特許文献4のラジアントチューブを、仮に複数の燃料電池のそれぞれの近傍に設けようとすると、燃料電池システムが大型化するおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、複数の燃料電池を略均等に昇温することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、燃料電池システムであって、原燃料を改質して燃料ガスを生成する改質器と、それぞれが前記燃料ガスおよび酸化剤ガスを用いて発電を行う固体酸化物形の複数の燃料電池と、内面または外面が断熱材料により形成されるハウジングと、前記断熱材料よりも熱伝導性が高い熱伝導性材料により形成され、前記ハウジングの前記内面から離間しつつ前記内面を覆うとともに、内部空間に前記複数の燃料電池を収容する内張部とを備え、起動運転時に、前記ハウジングと前記内張部との間の間隙空間に加熱用流体が供給され、前記内張部からの輻射により前記複数の燃料電池が加熱される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池システムであって、前記内張部が、前記ハウジングの前記内面から離間しつつ前記内面を覆う外壁部と、前記外壁部と熱伝導可能に接続され、前記内部空間を前記複数の燃料電池が分散配置される複数の電池配置区域に区画する隔壁部とを備える。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の燃料電池システムであって、前記隔壁部により、前記複数の電池配置区域をそれぞれ囲む複数の筒状部が形成される。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の燃料電池システムであって、前記隔壁部により、前記複数の筒状部をそれぞれ含むとともに前記複数の電池配置区域のそれぞれを互いに隔絶する複数の電池室が形成される。
請求項5に記載の発明は、請求項2ないし4のいずれかに記載の燃料電池システムであって、前記複数の電池配置区域のそれぞれに配置される燃料電池の数が1である。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の燃料電池システムであって、前記内張部が、断熱部材を介して前記複数の燃料電池を支持する。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の燃料電池システムであって、定常運転時に、前記間隙空間を減圧雰囲気とする減圧部をさらに備える。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の燃料電池システムであって、前記内張部の前記内部空間の温度に基づいて、前記減圧部を制御して前記間隙空間の圧力を調節する圧力制御部をさらに備える。
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の燃料電池システムであって、定常運転時に、前記間隙空間に作動流体を供給する作動流体供給部をさらに備え、前記間隙空間を通過して加熱された前記作動流体を利用して、前記改質器に供給される水の加熱、前記改質器に供給される前記原燃料の予備加熱、または、前記複数の燃料電池に供給される前記酸化剤ガスの予備加熱が行われる。
請求項10に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の燃料電池システムであって、定常運転時に、前記酸化剤ガスが前記間隙空間を経由して前記複数の燃料電池に供給される。
本発明では、複数の燃料電池を略均等に昇温することができる。
第1の実施の形態に係る燃料電池システムの構成を示す図である。
燃料電池システムの一部を示す図である。
第2の実施の形態に係る燃料電池システムの構成を示す図である。
第3の実施の形態に係る燃料電池システムの構成を示す図である。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る燃料電池システム1の構成を示す図である。燃料電池システム1は、燃料電池を用いて発電を行う発電システムである。燃料電池システム1は、ホットモジュール2と、不純物除去部41と、第1熱交換器42と、ブロワ43と、第2熱交換器44と、凝縮部45と、水蒸気生成部46と、排ガス燃焼部47と、原燃料供給源48と、水供給部31と、加熱用流体生成部33と、減圧部51と、圧力制御部52とを備える。
ホットモジュール2は、ハウジング21と、改質器22と、複数の燃料電池23と、内張部27と、断熱部材29とを備える。ハウジング21は、例えば、略直方体状の筐体である。ハウジング21の内面211は、断熱性が比較的高い断熱材料(例えば、ロックウール)により形成される。ハウジング21としては、例えば、金属製のコンテナの内面全体を断熱材料により覆ったものが利用される。ハウジング21では、その外面が上述の断熱材料により形成されてもよい。ハウジング21の外面が断絶材料により形成される場合、ハウジング21の内面211は、例えば、比較的薄い金属板により全面に亘って形成される。以下の説明では、ハウジング21の内面211は断熱部材により形成されているものとして説明する。ハウジング21の内部には、改質器22、複数の燃料電池23、内張部27および断熱部材29が収容される。図1に示す例では、12個の燃料電池23がハウジング21の内部に収容される。複数の燃料電池23は、同じ構造を有する。図1では、燃料電池システム1の一部の構成(例えば、ハウジング21および内張部27)を断面にて示す。
内張部27は、外壁部271と、隔壁部28とを備える。外壁部271は、例えば、略直方体状の筐体である。内張部27の外壁部271は、ハウジング21の内面211から離間しつつ内面211を覆う。図1に示す例では、内張部27は、ハウジング21の内面211から離間しつつ内面211を略全面に亘って覆う。以下の説明では、内張部27とハウジング21との間の空間、すなわち、内張部27の外壁部271とハウジング21の内面211との間の空間を「間隙空間212」という。ハウジング21には、供給ポート213と、排出ポート214とが設けられる。燃料電池システム1では、供給ポート213を介して、ハウジング21の外部から間隙空間212に流体が供給される。また、排出ポート214を介して、間隙空間212内の流体がハウジング21の外部へと排出される。排出ポート214に接続される加熱用流体排出管258上には減圧部51が設けられる。減圧部51には、圧力制御部52が接続される。
外壁部271は、ハウジング21の内面211を形成する上述の断熱材料よりも熱伝導性が高い熱伝導性材料により形成される。外壁部271は、例えば、比較的薄い金属板により形成される。外壁部271は、間隙空間212に配置される複数の断熱性支持部材(図示省略)により、ハウジング21の内部にて支持される。内張部27の内部空間272(すなわち、外壁部271の内部空間)には、改質器22、複数の燃料電池23、隔壁部28および断熱部材29が収容される。
隔壁部28は、外壁部271と同様に、ハウジング21の内面211を形成する上述の断熱材料よりも熱伝導性が高い熱伝導性材料により形成される。隔壁部28は、例えば、比較的薄い金属板により形成される。隔壁部28は、例えば、外壁部271と同じ材料により形成される。隔壁部28は、外壁部271と異なる材料により形成されてもよい。隔壁部28は、内部空間272において外壁部271により支持される。
隔壁部28は、外壁部271と熱伝導可能に接続される。例えば、隔壁部28は外壁部271の内面に溶接により接合される。隔壁部28は、内張部27の内部空間272を改質器配置区域281および複数の電池配置区域282に区画する。改質器配置区域281には、改質器22が配置される。複数の電池配置区域282には、複数の燃料電池23が分散配置される。図1に示す例では、当該複数の電池配置区域282の数は12であり、複数の電池配置区域282のそれぞれに配置される燃料電池23の数は1である。
図1に示す例では、内張部27の内部空間272において、隔壁部28により、複数の電池配置区域282のそれぞれを互いに隔絶する複数の電池室283が形成される。各電池室283は、例えば、略直方体状であり、各電池室283の内部空間が電池配置区域282となる。電池室283の上面および下面は、外壁部271の上面および下面と略平行である。電池室283の側面は、外壁部271の側面と略平行である。図1に示す例では、内部空間272の右側の4つの電池室283は、隔壁部28および外壁部271により形成される。各電池室283の図1に表示されていない2つの側面(すなわち、図1中における手前側および奥側の側面)は、隔壁部28の一部であってもよく、外壁部271の一部であってもよい。複数の電池室283の形状および大きさはおよそ同じであり、複数の電池室283における燃料電池23の位置もおよそ同じである。
各電池室283の図1に表示されている上面、下面および2つの側面は、図1の紙面に垂直な方向に延びる筒状部を構成する。すなわち、複数の電池室283は、複数の当該筒状部をそれぞれ含む。複数の筒状部は、例えば、それぞれ略四角筒状である。複数の筒状部は、隔壁部28により形成され、複数の電池配置区域282をそれぞれ囲む。図1に示す例では、内部空間272の右側の4つの筒状部は、隔壁部28および外壁部271により形成される。
各電池室283では、燃料電池23が断熱部材29を介して電池室283の下面(すなわち、隔壁部28の一部)上に支持される。換言すれば、複数の燃料電池23は、断熱部材29を介して内張部27により間接的に支持される。
複数の燃料電池23はそれぞれ、固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)であり、例えば、図示省略の複数のセル(単電池)が積層されたセルスタックである。各燃料電池23の負極(アノード)には燃料ガスが供給され、正極(カソード)には酸化剤ガスが供給される。これにより、各燃料電池23において電気化学反応が生じ、発電が行われる。燃料電池23における電気化学反応は発熱反応であり、発生した熱は改質器22の加熱等に利用される。燃料電池23による発電は、例えば600度〜1000度の高温下にて行われる。燃料ガスは、例えば水素ガスであり、酸化剤ガスは、例えば酸素ガスである。
改質器22は、原燃料供給管261を介して、ハウジング21外に配置される原燃料供給源48に接続される。原燃料供給管261上には、不純物除去部41および第1熱交換器42が設けられる。不純物除去部41では、原燃料供給源48から改質器22へと供給される原燃料から不純物(例えば、硫黄系不純物や窒素系不純物)が除去される。
改質器22は、原燃料を改質して燃料ガスを含む改質ガスを生成する。原燃料としては、例えば、LPガス、都市ガス、天然ガス、灯油、バイオガス、バイオエタノール等が利用される。改質器22では、例えば、水蒸気改質法、部分酸化改質法、自己熱改質法等により原燃料の改質が行われる。図1に示す例では、改質器22により、原燃料であるLPガスが水蒸気改質法により高温下にて改質され、燃料ガスである水素ガスを含む改質ガスが生成される。改質器22からの改質ガスは、燃料ガス供給管251により複数の電池室283へと導かれ、複数の燃料電池23のそれぞれの負極に供給される。
なお、図1では、図を簡素化するために、燃料ガス供給管251のうち複数の燃料電池23との接続部近傍については図示を省略している。後述する負極排ガス排出管252、酸化剤ガス供給管253および正極排ガス排出管254についても同様である。各燃料電池23と、燃料ガス供給管251、負極排ガス排出管252、酸化剤ガス供給管253および正極排ガス排出管254との接続態様は、図2に示す。図2では、一の燃料電池23を代表として図示しているが、他の燃料電池23の接続態様についても図2と同様である。また、図2では、燃料ガス供給管251、負極排ガス排出管252、酸化剤ガス供給管253および正極排ガス排出管254を介して燃料電池23に接続される他の構成(すなわち、改質器22、ブロワ43、凝縮部45および排ガス燃焼部47)も併せて図示している。
図1に示す改質器22により生成された改質ガスは、燃料ガス供給管251を介して複数の燃料電池23のそれぞれの負極に供給される。複数の燃料電池23のそれぞれの負極から排出されるガスである負極排ガスは、負極排ガス排出管252によりハウジング21外へと排出される。負極排ガスには、燃料ガスである水素ガスが燃料電池23における発電に使用されることにより生成される水蒸気、および、燃料電池23における発電に利用されなかった未利用の燃料ガス等が含まれる。
複数の燃料電池23の負極から排出された負極排ガスは、負極排ガス排出管252により第1熱交換器42へと導かれる。第1熱交換器42では、負極排ガス排出管252を流れる高温の負極排ガスを利用して、原燃料供給源48から改質器22に供給される原燃料が予備加熱される。
第1熱交換器42を通過した負極排ガスは、負極排ガス排出管252により凝縮部45へと導かれる。凝縮部45では、負極排ガス中の水蒸気が凝縮されて水が生成される。凝縮部45により生成された水は、水供給管451を介して水蒸気生成部46へと供給される。水蒸気生成部46では、水が加熱されて水蒸気が生成される。水蒸気生成部46により生成された水蒸気は、水蒸気供給管262を介して原燃料供給管261へと導かれ、不純物除去部41を通過した原燃料と共に改質器22へと供給されて上述の水蒸気改質に利用される。一方、凝縮部45を通過した負極排ガスは、排ガス燃焼部47へと導かれる。
複数の燃料電池23のそれぞれの正極は、酸化剤ガス供給管253により、ハウジング21外に配置されるブロワ43に接続される。ブロワ43により、酸化剤ガスである酸素ガスを含む空気が、酸化剤ガス供給管253を介して複数の燃料電池23のそれぞれの正極に供給される。複数の燃料電池23のそれぞれの正極から排出されるガスである正極排ガスは、正極排ガス排出管254によりハウジング21外へと排出される。正極排ガス排出管254は、酸化剤ガス供給管253上に設けられた第2熱交換器44を通過する。第2熱交換器44では、複数の燃料電池23の正極から排出されて正極排ガス排出管254を流れる高温の正極排ガスを利用して、各燃料電池23に供給される空気が予備加熱される。
第2熱交換器44を通過した正極排ガス排出管254は、排ガス燃焼部47よりも手前(すなわち、上流側)の合流点471において、ハウジング21外にて負極排ガス排出管252に合流する。合流点471では、凝縮部45を通過した負極排ガスと、第2熱交換器44を通過した正極排ガスとが合流する。排ガス燃焼部47では、合流後の負極排ガスおよび正極排ガスが燃焼される。これにより、負極排ガスに含まれる未利用の燃料ガス等が燃焼される。排ガス燃焼部47にて発生する燃焼熱は、例えば、水蒸気生成部46における水の加熱や、タービンを利用した発電に利用されてもよい。また、排ガス燃焼部47がハウジング21内に設けられ、排ガス燃焼部47の燃焼熱が改質器22の加熱等に利用されてもよい。排ガス燃焼部47としては、例えば、触媒燃焼器が利用される。
燃料電池システム1の定常運転では、上述のように、複数の燃料電池23のそれぞれにおいて、燃料ガスおよび酸化剤ガスを用いて発電が行われる。複数の燃料電池23における発電の際に発生した熱は、内張部27を介して改質器22に付与される。具体的には、複数の燃料電池23からの熱が輻射等により内張部27に伝達され、改質器配置区域281に配置された改質器22へと輻射等により伝達される。複数の燃料電池23から改質器22に付与された熱は、改質器22における原燃料の水蒸気改質に利用される。
また、燃料電池システム1の定常運転では、上述のように、複数の燃料電池23から排出された負極排ガスを利用して、改質器22に供給される原燃料の予備加熱が行われ、複数の燃料電池23から排出された正極排ガスを利用して、各燃料電池23に供給される空気の予備加熱が行われる。これにより、燃料電池システム1では、定常運転時にシステム内にて必要とされる熱を、システム外から付与することなく定常運転を行うことができる。さらに、燃料電池システム1では、負極排ガスに含まれる水蒸気を改質器22において行われる水蒸気改質に利用することにより、定常運転時にシステム内にて必要とされる水を、システム外から付与することなく定常運転を行うことができる。換言すれば、定常運転時の燃料電池システム1では、熱自立運転および水自立運転が可能である。
次に、燃料電池システム1の起動運転(いわゆる、コールドスタート)について説明する。燃料電池システム1の起動運転とは、燃料電池システム1の状態を停止状態から、定常的に発電を行う定常運転状態へと変更することである。
燃料電池システム1の起動運転には、水供給部31および加熱用流体生成部33も利用される。水供給部31は、水を貯溜するとともに、燃料電池システム1の起動運転の際に、当該水を燃料電池システム1の改質器22に供給する。水供給部31は、例えば、水貯溜部311と、ポンプ312と、起動用水供給管313とを備える。水貯溜部311は、水(例えば、純水)を貯溜するタンクである。水貯溜部311は、起動用水供給管313を介して、燃料電池システム1の水蒸気生成部46に接続される。ポンプ312は、起動用水供給管313上に設けられ、水貯溜部311に貯溜されている水を水蒸気生成部46へと供給する。
加熱用流体生成部33は、原燃料供給管255により、不純物除去部41を介して原燃料供給源48に接続される。加熱用流体生成部33は、また、ガス供給管256を介してブロワ43に接続される。加熱用流体生成部33では、原燃料供給源48から供給される原燃料(例えば、LPガス、都市ガス、天然ガス、灯油、バイオガス、バイオエタノール)が、ブロワ43から供給されるガス(例えば、空気)を利用して燃焼され、比較的高温のガス(以下、「加熱用ガス」という。)が生成される。加熱用流体生成部33としては、例えば、触媒燃焼器が利用される。
加熱用流体生成部33により生成された加熱用流体である加熱用ガスは、加熱用流体供給管257および供給ポート213から間隙空間212に供給される。加熱用ガスは、間隙空間212全体に拡がり、排出ポート214から加熱用流体排出管258を介してハウジング21の外部へと排出される。なお、燃料電池システム1の起動運転時には、減圧部51は停止している。
燃料電池システム1では、加熱用流体生成部33から間隙空間212へと加熱用ガスが継続的に供給され、内張部27の外壁部271の外面全体が高温の加熱用ガスに接することにより、外壁部271が速やかに昇温される。また、外壁部271に熱伝導可能に接続された隔壁部28も、外壁部271からの熱伝導により速やかに昇温される。その結果、内張部27が略均等に昇温される。内張部27の内部空間272では、改質器配置区域281に配置された改質器22が、内張部27からの輻射により加熱されて昇温される。また、複数の電池室283に配置された複数の燃料電池23は、複数の電池室283からの輻射(すなわち、内張部27からの輻射)により略均等に加熱されて昇温される。
続いて、原燃料供給源48からの原燃料が、不純物除去部41を通過して改質器22に供給される。また、水供給部31からの水が水蒸気生成部46に供給され、水蒸気生成部46にて水蒸気とされた後、改質器22に供給される。そして、改質器22により原燃料が水蒸気改質されることにより燃料ガスを含む改質ガスが生成され、複数の燃料電池23の負極に供給される。複数の燃料電池23の正極には、上述のブロワ43により、酸化剤ガスを含む空気が供給される。これにより、複数の燃料電池23による発電が行われ、発電時に発生する熱により改質器22がさらに加熱される。また、複数の燃料電池23からの負極排ガスから凝縮部45にて生成された水は、水蒸気生成部46へと供給される。
燃料電池システム1では、改質器22および複数の燃料電池23が所定の温度に達し、複数の燃料電池23からの出力が所定の発電量に達して安定するまで、すなわち、燃料電池システム1が定常運転状態となるまで、上述の起動運転が継続される。燃料電池システム1の定常運転が開始され、上述の水自立および熱自立が成立すると、水供給部31から水蒸気生成部46への水の供給が停止され、加熱用流体生成部33から間隙空間212への加熱用ガスの供給が停止される。
燃料電池システム1の定常運転時には、減圧部51により間隙空間212内のガスが吸引されることにより、間隙空間212が、起動運転時の圧力よりも低圧の減圧雰囲気とされる。好ましくは、間隙空間212の圧力は、減圧部51により、大気圧よりも低い圧力とされる。これにより、内張部27の内部空間272の熱が、間隙空間212内のガスを介して内張部27の外部へと伝達されることを抑制することができる。換言すれば、内張部27の内部空間272からの放熱を抑制することができる。このため、内張部27の内部空間272の温度を所定の目標温度に容易に維持することができ、改質器22および複数の燃料電池23の温度を所望の温度に容易に維持することができる。その結果、複数の燃料電池23による好適な発電を実現することができる。
燃料電池システム1の定常運転時には、内張部27の内部空間272の温度が、ハウジング21内に設けられた温度センサ等により継続的に測定される。そして、内部空間272の温度に基づいて、圧力制御部52により減圧部51が制御されることにより、間隙空間212の圧力(すなわち、真空度)が調節される。具体的には、内部空間272の温度が目標温度よりも高い場合には、減圧部51による吸引が低減され、間隙空間212の圧力を増大させる。これにより、内部空間272から外部への放熱が増大し、内部空間272の温度が目標温度へと低下する。一方、内部空間272の温度が目標温度よりも低い場合には、減圧部51による吸引が増大され、間隙空間212の圧力を低下させる。これにより、内部空間272からの放熱が減少し、内部空間272の温度が目標温度へと増大する。
このように、圧力制御部52により内部空間272の温度に基づいて減圧部51が制御されることにより、内張部27の内部空間272からの放熱をさらに好適に抑制することができる。その結果、内部空間272、改質器22および複数の燃料電池23の温度を、容易かつ精度良く所望の温度に維持し、複数の燃料電池23によるさらに好適な発電を実現することができる。なお、燃料電池システム1では、圧力制御部52による減圧部51の制御は、実質的に内部空間272の温度に基づいて行われていればよく、例えば、内部空間272の温度と相関関係を有する燃料電池システム1の発電量(すなわち、システム出力)に基づいて行われてもよい。
以上に説明したように、燃料電池システム1では、ハウジング21の内面211が断熱材料により形成され、内張部27が、当該断熱材料よりも熱伝導性が高い熱伝導材料により形成される。内張部27は、ハウジング21の内面211から離間しつつ内面211を覆うとともに、内部空間272に複数の燃料電池23を収容する。燃料電池システム1の起動運転時には、ハウジング21と内張部27との間の間隙空間212に、加熱用流体である加熱用ガスが供給され、内張部27からの輻射により、複数の燃料電池23が加熱される。これにより、複数の燃料電池23の内部空間272における位置に起因する昇温速度の差を抑制し、複数の燃料電池23を略均等に昇温することができる。
また、燃料電池システム1では、内張部27が、ハウジング21の内面211から離間しつつ内面211を覆う外壁部271と、外壁部271と熱伝導可能に接続される隔壁部28とを備える。隔壁部28は、内張部27の内部空間272を、複数の燃料電池23が分散配置される複数の電池配置区域282に区画する。これにより、複数の燃料電池23と内張部27との間のそれぞれの最短距離の差が小さくなり、内張部27からの輻射により複数の燃料電池23にそれぞれ付与される熱の均等性が向上する。その結果、複数の燃料電池23の昇温速度の差をより一層抑制し、複数の燃料電池23の昇温の均等性を向上することができる。
上述のように、燃料電池システム1では、複数の電池配置区域282をそれぞれ囲む複数の筒状部が、隔壁部28により形成される。このように、各電池配置区域282に配置される燃料電池23を熱伝導性材料により囲むことにより、複数の燃料電池23の加熱を効率良く行うことができる。また、各燃料電池23において、当該筒状部からの輻射による熱が、筒状部に対向する部位に略均等に付与されるため、各燃料電池23全体を略均等に昇温することができる。具体的には、例えば、各燃料電池23において、負極および正極が略均等に昇温される。
さらに、燃料電池システム1では、上述の複数の筒状部をそれぞれ含むとともに複数の電池配置区域282のそれぞれを互いに隔絶する複数の電池室283が、隔壁部28により形成される。このように、各電池配置区域282に配置される燃料電池23の周囲全体を熱伝導性材料により囲むことにより、複数の燃料電池23の加熱をより一層効率良く行うことができる。また、各燃料電池23において、電池室283からの輻射による熱が、電池室283に対向する部位に略均等に付与されるため、各燃料電池23全体の昇温の均等性を向上することができる。
上述のように、燃料電池システム1では、複数の電池配置区域282のそれぞれに配置される燃料電池23の数が1である。このため、内張部27から各電池配置区域282に輻射により付与される熱は、当該電池配置区域282に配置される1つの燃料電池23の昇温に利用され、他の燃料電池23の昇温には実質的に利用されない。したがって、複数の燃料電池23の昇温の均等性をより一層向上することができる。また、上述のように、複数の電池室283の形状および大きさはおよそ同じであり、複数の電池室283における燃料電池23の位置もおよそ同じである。これにより、複数の燃料電池23の昇温の均等性をさらに向上することができる。
上述のように、内張部27は、断熱部材29を介して複数の燃料電池23を支持する。このため、内張部27から複数の燃料電池23への熱伝導による熱の伝達が抑制され、複数の燃料電池23が、主に内張部27からの輻射による熱の伝達により加熱される。これにより、燃料電池23と内張部27との接触状態の違いや、加熱用流体が流れる間隙空間212と燃料電池23との間の距離の違い等に起因する熱伝導の差を抑制し、複数の燃料電池23の昇温の均等性を向上することができる。また、各燃料電池23において、内張部27と直接的に接触する部分がない(すなわち、燃料電池23全体が内張部27と非接触である)ため、各燃料電池23全体の昇温の均等性も向上することができる。
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る燃料電池システム1aの構成を示す図である。燃料電池システム1aでは、図1に示す減圧部51および圧力制御部52に代えて、作動流体供給部53と、第3熱交換器54とが設けられる。燃料電池システム1aのその他の構成は、図1に示す燃料電池システム1と略同様であり、以下の説明では、燃料電池システム1aの対応する構成に同符号を付す。
作動流体供給部53は、作動流体供給管531を介して供給ポート213に接続される。作動流体供給部53は、燃料電池システム1aの定常運転時に、作動流体供給管531および供給ポート213を介して、間隙空間212に作動流体を供給する。作動流体は、間隙空間212全体に拡がり、複数の燃料電池23からの熱により内張部27を介して加熱される。間隙空間212を通過する間に加熱された作動流体は、排出ポート214からハウジング21の外部へと排出される。作動流体は、気体であっても液体であってもよい。作動流体としては、例えば、窒素等の不活性ガスや空気、あるいは、水や代替フロン等の有機媒体が利用される。作動流体として不活性ガスが利用される場合、例えば、熱伝導率が比較的高い二酸化炭素が作動流体として利用されることが好ましい。なお、排出ポート214から排出される作動流体は、作動流体供給管531を介して供給ポート213に循環されてもよい。
第3熱交換器54は、凝縮部45と水蒸気生成部46との間の水供給管451上に配置される。第3熱交換器54は、作動流体排出管541を介して排出ポート214に接続される。間隙空間212から排出ポート214を介して排出された比較的高温の作動流体は、作動流体排出管541を介して第3熱交換器54に導かれる。第3熱交換器54では、燃料電池システム1aの定常運転時に凝縮部45から水蒸気生成部46へと供給される水が、作動流体により加熱される。第3熱交換器54は、水蒸気生成部46と改質器22との間の水蒸気供給管262上に配置されてもよい。この場合、水蒸気生成部46から改質器22へと供給される水蒸気が、第3熱交換器54において作動流体により加熱される。
いずれの場合であっても、第3熱交換器54では、燃料電池システム1aの定常運転時に、間隙空間212を通過して加熱された作動流体を利用して、改質器22に供給される水の加熱が行われる。これにより、燃料電池システム1aの定常運転時に、内張部27から外部へと放出される排熱を有効利用し、水蒸気生成部46における水の加熱、または、改質器22における水蒸気改質に要するエネルギーを低減することができる。
第3熱交換器54は、例えば、改質器22と不純物除去部41との間の原燃料供給管261上に設けられてもよい。この場合、第3熱交換器54では、燃料電池システム1aの定常運転時に、間隙空間212を通過して加熱された作動流体を利用して、改質器22に供給される原燃料の予備加熱が行われる。これにより、燃料電池システム1aの定常運転時に、内張部27から外部へと放出される排熱を有効利用し、改質器22における水蒸気改質に要するエネルギーを低減することができる。
第3熱交換器54は、例えば、ブロワ43と複数の燃料電池23との間の酸化剤ガス供給管253上に設けられてもよい。この場合、第3熱交換器54では、燃料電池システム1aの定常運転時に、間隙空間212を通過して加熱された作動流体を利用して、複数の燃料電池23に供給される酸化剤ガスの予備加熱が行われる。これにより、燃料電池システム1aの定常運転時に、内張部27から外部へと放出される排熱を有効利用し、酸化剤ガスの加熱に要するエネルギーを低減することができる。
燃料電池システム1aでは、第3熱交換器54に代えてタービンおよび発電機等が設けられ、間隙空間212を通過して加熱された作動流体を利用してタービンおよび発電機を駆動することにより、発電が行われてもよい。これにより、燃料電池システム1aの定常運転時に、内張部27から外部へと放出される排熱を有効利用し、燃料電池システム1aの発電量を増大することができる。
図4は、本発明の第3の実施の形態に係る燃料電池システム1bの構成を示す図である。燃料電池システム1bでは、図1に示す減圧部51および圧力制御部52に代えて、供給切替部55が設けられる。燃料電池システム1bのその他の構成は、図1に示す燃料電池システム1と略同様であり、以下の説明では、燃料電池システム1bの対応する構成に同符号を付す。
供給切替部55は、ブロワ43からの酸化剤ガスを複数の燃料電池23へと導く酸化剤ガス供給管253上に設けられる。供給切替部55は、例えば、第2熱交換器44とハウジング21との間に設けられる。供給切替部55において、酸化剤ガス供給管253から酸化剤ガス供給管253aが分岐し、ハウジング21に設けられた第1酸化剤ガス供給ポート215に接続される。また、内張部27の外壁部271には、第2酸化剤ガス供給ポート216が設けられる。第2酸化剤ガス供給ポート216は、内張部27の内部空間272において、酸化剤ガス供給管253bを介して酸化剤ガス供給管253に接続される。
燃料電池システム1bの起動運転時には、上述のように、ブロワ43からの酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給管253により内張部27の内部空間272へと導かれ、複数の燃料電池23に供給される。また、間隙空間212には、加熱用流体生成部33から高温の加熱用ガスが供給される。燃料電池システム1bの起動運転が終了して定常運転が行われる際には、間隙空間212への加熱用ガスの供給は停止される。
燃料電池システム1bの定常運転時には、供給切替部55にて流路が切り替えられることにより、ブロワ43からの酸化剤ガスが、酸化剤ガス供給管253aへと導かれ、第1酸化剤ガス供給ポート215を介して間隙空間212へと供給される。酸化剤ガスは、間隙空間212全体に拡がり、複数の燃料電池23からの熱により内張部27を介して加熱される。間隙空間212にて加熱された酸化剤ガスは、第2酸化剤ガス供給ポート216および酸化剤ガス供給管253bを介して、内張部27の内部空間272において酸化剤ガス供給管253へと導かれ、酸化剤ガス供給管253を介して複数の燃料電池23に供給される。このように、燃料電池システム1bの定常運転時に、酸化剤ガスが間隙空間212を経由して複数の燃料電池23に供給されることにより、内張部27から外部へと放出される排熱を有効利用して酸化剤ガスの予備加熱を行うことができる。
上述の燃料電池システム1,1a,1bでは、様々な変更が可能である。
例えば、燃料電池システム1,1a,1bでは、加熱用流体生成部33から間隙空間212に供給される加熱用流体は、必ずしも、加熱用ガスには限定されず、加熱用の液体(例えば、高沸点の難燃性マシンオイル)であってもよい。加熱用流体生成部33は、例えば、加熱用の流体を加熱する電気ヒータであってもよい。
燃料電池システム1,1a,1bでは、内張部27の内部空間272において、複数の電池配置区域282のそれぞれに配置される燃料電池23の数は2以上であってもよい。また、複数の電池配置区域282のそれぞれに配置される燃料電池23の数は異なっていてもよい。燃料電池23と内張部27との間の断熱部材29は省略されてもよい。
燃料電池システム1,1a,1bでは、電池配置区域282を囲む上述の筒状部は、必ずしも四角筒状には限定されず、様々な形状であってもよい。筒状部は、例えば、円筒状であってもよい。あるいは、それぞれが六角筒状である複数の筒状部を含む電池室283が、ハニカム状に配置されてもよい。図1に示す燃料電池システム1では、複数の電池室283から図1中の手前側および奥側の側面がそれぞれ省略され、複数の筒状部が内張部27の内部空間272に配置されてもよい。燃料電池システム1a,1bにおいても同様である。
燃料電池システム1,1a,1bでは、隔壁部28により内張部27の内部空間272が複数の電池配置区域282に区画されるのであれば、上述の筒状部は設けられなくてもよい。また、隔壁部28は省略されてもよい。
燃料電池システム1,1a,1bでは、内張部27は、必ずしも、ハウジング21の内面211を全面に亘って覆う必要はなく、略直方体状の筐体である必要もない。例えば、内張部27は、側方に開口した略四角筒状であり、略直方体状のハウジング21の内面211のうち上面、下面および2つの側面を、内面211から離間しつつ覆ってもよい。すなわち、内張部27は、ハウジング21の内面211から離間しつつ内面211の少なくとも一部を覆っていればよい。
燃料電池システム1,1a,1bの起動運転時には、改質器22に原燃料とは異なる起動用材料が供給されてもよい。起動用材料としては、例えば、窒素、水素、LPガス、都市ガス、バイオエタノール等が使用される。改質器22は、必ずしも内張部27の内部空間272に収容される必要はなく、例えば、間隙空間212に配置されてもよい。
燃料電池システム1,1a,1bでは、燃料電池23からの負極排ガスに含まれる水蒸気を、凝縮部45にて水として取り出した上で水蒸気生成部46に供給しているが、水蒸気を含む負極排ガスの一部が、ガス状のまま改質器22へと供給されてもよい。この場合であっても、定常運転時の水自立運転の実現が可能である。
燃料電池システム1,1a,1bでは、定常運転の際に、必ずしも水自立運転は行われる必要はなく、水供給部31から水蒸気生成部46に水が継続的に供給されてもよい。また、燃料電池システム1,1a,1bでは、定常運転の際に、必ずしも熱自立運転が行われる必要はなく、加熱用流体生成部33から間隙空間212に加熱用流体が継続的に供給されてもよい。この場合、図1に示す減圧部51および圧力制御部52、図3に示す作動流体供給部53および第3熱交換器54、図4に示す供給切替部55は省略されてもよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1,1a,1b 燃料電池システム 21 ハウジング 22 改質器 23 燃料電池 27 内張部 28 隔壁部 29 断熱部材 51 減圧部 52 圧力制御部 53 作動流体供給部 211 (ハウジングの)内面 212 間隙空間 272 (内張部の)内部空間 282 電池配置区域 283 電池室
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