【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は複写機、プリンタ、
ファクシミリ等の画像形成装置および画像形成システムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】画像形成装置は、通常、画像を形成するためのシート材を供給するためのシート給送装置を標準で備えている。

【０００３】しかし、画像形成装置の普及につれて、様々なシート材、又、封筒などへ画像を形成したいという要望が大きくなってきた。 また、より大容量のシート給送装置を装着したいという要望もでてきた。 そのため、
標準で備えているシート給送装置とは別に、このような要望に応えるための各種装置が用意されていることが多い。 但し、このような装置は全てのユーザが必要とするものではないため、これらはオプション装置とされているのが通常である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この場合、当然ながら、画像形成装置には、オプション装置を装着するためのインタフェース機構（例えば、電気的なコネクタ、ギア）が必要になる。 そして、このようなインタフェース機構が装置外に露出していたのでは、破損してしまう恐れがある。 また、装置外観も損ねてしまう。 そのため、
該インタフェース機構を着脱可能な蓋で覆うようにしていることが多い。

【０００５】しかし、このような蓋は、取り外した場合に紛失しやすいなど保管の面で問題があった。

【０００６】本発明は、取り扱いの容易なインタフェース機構のカバー機構を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、その第１の態様としては、オプション装置を装着可能に構成された画像形成装置において、転写材に画像を形成する画像形成手段を含んで構成された装置本体と、前記装置本体に前記オプション装置を装着するための、前記装置本体に設けられた装着部と、前記装置本体から分離されることなく、前記装着部を開閉可能な保護部材と、を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。

【０００８】該画像形成装置が標準で備えた開閉可能な第２の部材を備え、前記保護部材は、前記第２の部材の閉動作に伴って閉じられることが好ましい。

【０００９】給紙トレイを含んで構成された、前記転写材を供給するための給紙装置を有し、前記第２の部材は、前記給紙トレイであることが好ましい。

【００１０】前記第２の部材は、前記装置本体の外装部材であることがこのましい。

【００１１】本発明の第２の態様としては、前述した態様の画像形成装置と、前記画像形成装置に必要に応じて装着されて使用されるオプション装置と、を含んで構成され、前記オプション装置は、前記画像形成装置に前記転写材として封筒を供給する封筒フィーダであることを特徴とする画像形成システムが提供される。

【００１２】作用を説明する。

【００１３】オプション装置（例えば、封筒フィーダ）
を装置本体の装着部に装着する場合には、保護部材を開く。 このとき、保護部材は装置本体から分離されることがない。 従って、保護部材の紛失などを防止できる。

【００１４】該画像形成装置が標準で備えた第２の部材（例えば、給紙トレイ、外装部材）を閉じるのに伴って、保護部材が閉じるようにすれば操作性に優れる（ユーザが意識せずとも装着部を隠せる）。

【００１５】

【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図面を用いて説明する。 ［第１の実施形態］本実施形態の画像形成装置は、オプション給紙装置を装着するための装着部に備えた、目隠しカバー１９を最大の特徴とする。

【００１６】まず、本実施形態の画像形成装置の概要を図１を用いて説明する。

【００１７】該画像形成装置は、給紙ローラ１、搬送ローラ２，３、シート排出用ローラ対７，８、コントロールユニット４、さらには、各ローラ対，画像担持体１
０，定着ユニット１１等を駆動するモーター５、などを備えている。

【００１８】給紙ローラ１と搬送ローラ２、３は、給紙カセットに収容されているシート１２ａを所定の搬送路に沿って搬送してゆく。

【００１９】一方、レーザースキャナー６は、コントローラ４による制御の下、カートリッジ９内の画像担持体１０に潜像を描く。 該潜像は、カートリッジ９内で現像されてトナー像とされる。 そして、このトナー像は、転写ニップ部において、搬送されてきたシートに転写される。 この後、該シートは、定着ユニット１１においてトナー像を定着される。

【００２０】また、該画像形成装置は、前述した給紙ローラ１等とは別に、第２の給紙装置を備えている。 該第２の給紙装置は、給紙ローラ１３と、開閉可能なトレイ１４と、外装カバーも兼ねたトレイ１６等と、から構成されている。 該第２の給紙装置は、トレイ１４，１６に積載されたシート１２ｂを、カートリッジ９へ搬送するようになっている。

【００２１】以上で概要説明を終わる。

【００２２】これ以降は、本実施形態の特徴部分を中心に説明する。

【００２３】該画像形成装置は、オプションとして用意されたさらに別の給紙装置（オプション給紙装置）を装着可能になっている。

【００２４】該オプション給紙装置を装着するための装着部は、第２の給紙装置の上方に設けられている。 該装着部には、図２に示すとおり、シートを搬送路に導入するための入口２０、オプション給紙装置と画像形成装置との信号線を接続するためのコネクタ１７、オプション給紙装置の駆動源となるギア１８が備えられている。 さらに、該装着部は、コネクタ１７、ギア１８を覆うための目隠しカバー１９を備えている。 該目隠しカバー１９
は、その下端に設けられた軸１９ａを中心として回動することで開閉可能に構成されている。 オプション給紙装置２１を装着する場合には、この目隠しカバー１９を図３，図４のように開くことでコネクタ１７およびギア１
８が露出される。 オプション給紙装置２１を装着すると、このコネクタ１７とギア１８が、オプション給紙装置２１のコネクタ、ギアと接続されるようになっている。 図４中、装着状態のオプション給紙装置２１を２点鎖線で描いた。

【００２５】オプション給紙装置２１を装着しない場合には、目隠しカバー１９を閉じておく。 目隠しカバー１
９および該画像形成装置本体側の匡体１５には、目隠しカバー１９を閉じた状態に保つための係止機構が備えられている。 該係止機構の要部を、図５に示した。 目隠しカバー１９には引っかけ爪２２が、一方、画像形成装置本体側の匡体１５には、目隠しカバー１９を閉じた状態において引っかけ爪２２が掛かる位置に出っ張り部材２
３が設置されている。 引っかけ爪２２の出っ張り部材２
３にかかる部位２４は、斜めにされている。 従って、目隠しカバー１９を閉じる際には、引っかけ爪２２が出っ張り部材２３にある程度かかった時点で、それ以降は目隠しカバー１９は自然に引き込まれてゆくようになっている。 また、目隠しカバー１９は、トレイ１６を閉じることで、該トレイ１６に押されて閉じられるようになっている。

【００２６】以上説明したとおり本実施形態の目隠しカバー１９は、開閉可能な状態で取り付けられている。 従って、目隠しカバー１９および装着部の保守管理が容易である。 例えば、オプション給紙装置を装着している際にも、該目隠しカバー１９は本体から完全に取り外す必要はないため、該目隠しカバー１９を紛失してしまうこともない。

【００２７】本発明における“保護部材”とは、本実施形態においては目隠しカバー１９に相当する。 “装着部”とは、コネクタ１７、ギア１８などの設けられている装着部に相当する。 “第２の部材”とは、トレイ１６
に相当する。 ［第２の実施形態］該第２の実施形態は、画像形成後のシートを分類するシート分類装置を必要に応じて装着可能に構成された画像形成装置である。

【００２８】該第２の実施形態は基本的には、第１の実施形態の画像形成装置（図１参照）と同様の構成である。 従って、以下においては、第１の実施形態と異なる点を中心に説明する。

【００２９】本実施形態の画像形成装置の外装には、シートを搬送する搬送路のうち、定着ユニット１１以降の部分に面して、開閉可能なカバー２６が設けられている。 該カバー２６を開くことで、第２の排紙トレイが形成される。

【００３０】ガイド２５は、シートを第１の排紙トレイに導く搬送パスと、シートを該第２の排紙トレイに導く搬送パスと、を切り替えるためのものである。 このガイド２５は、カバー２６が開かれている状態では、シートが第２の排紙トレイに排出されるように搬送パスを切り替えるようになっている。 一方、カバー２６が閉じられている状態では、シートが第１の排紙トレイに排出されるように搬送パスを切り替える。

【００３１】定着ユニット１１から第１の排紙トレイ４
０にいたる搬送パスは、大きく曲がっている。 これに対し、第２の排紙トレイにいたる搬送パスは、ほぼ直線状である。 従って、用紙の剛性等に応じて両搬送パスを使い分けることで、常に最適な状態で画像形成を行うことができる。

【００３２】カバー２６の上方には、オプションで用意されたシート分類装置２９を装着するための装着部が設置されている。

【００３３】該装着部には、シートを排出するための出口、シート分類装置２９と画像形成装置との信号線を接続するためのコネクタ２７等が備えられている。

【００３４】さらに、該装着部は、コネクタ２７等を覆うための目隠しカバー２８を備えている。 該目隠しカバー２８は、その下端に設けられた軸２８ａを中心として回動することで開閉可能に構成されている。 シート分類装置２９を装着する場合には、この目隠しカバー２８を開くことでコネクタ２７等が露出される。 シート分類装置２９（図６中、２点鎖線で描いた）を装着すると、このコネクタ２７等が、オプション装置２９のコネクタ等と接続されるようになっている。

【００３５】シート分類装置２９を装着しない場合には、目隠しカバー２８を閉じておく。 なお、カバー２６
を閉じると、該カバー２６に押されて、該目隠しカバー２８も閉じられるようになっている。

【００３６】以上説明したとおり本実施形態の目隠しカバー２８は、開閉可能な状態で取り付けられている。 従って、目隠しカバー２８および装着部の保守管理が容易である。 例えば、シート分類装置を装着している際にも、該目隠しカバー２８は本体から完全に取り外す必要はないため、該目隠しカバー２８を紛失してしまうこともない。

【００３７】以上述べた実施形態では、オプション装置として、給紙装置、シート分類装置を挙げた。 しかし、
これ以外のオプション装置（例えば、両面印刷を行う場合に使用される両面ユニットや、大容量の排紙スタッカ、封筒フィーダ）についても本発明は適用可能である。

【００３８】

【発明の効果】以上説明したとおり本発明によれば、オプション装置を装着する際にも、オプション装置の装着部を保護する保護部材等を装置本体から分離することがない。 従って、保護部材の保守管理が容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施形態である画像形成装置の構成を示す正面図である。

【図２】画像形成装置の側面図である。

【図３】目隠しカバーを開いた状態を示す図である。

【図４】目隠しカバーを開いた状態を正面からみた図である。

【図５】目隠しカバーを閉じた状態に保つための係止機構の要部を示す図である。

【図６】本発明の第２の実施形態に関わる画像形成装置の構成を示す図である。

【符号の説明】

５ モータ ６ レーザスキャナー ７ シート排出用ローラ対 ９ カートリッジ １０ 画像担持体 １１ 定着ユニット １２ａ、１２ｂ シート １３ 給紙ローラ １４ トレイ １５ 画像形成装置本体側の匡体 １６ トレイ（外装カバー） １７、２７ コネクタ １８ ギア １９、２８ 目隠しカバー ２０ オプション給紙装置の用紙入り口 ２１ オプション給紙装置 ２２ 目隠しカバーの引っかけ爪 ４０ 第１の排紙トレイ