首页 / 专利库 / 计算机网络 / 无线传感器网络 / Communication module and communication method of wireless sensor network system

Communication module and communication method of wireless sensor network system

阅读:244发布:2023-08-25

专利汇可以提供Communication module and communication method of wireless sensor network system专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a communication technology of wireless sensor network system capable of high rate encoding/decoding without causing error propagation and capable of realizing with low power consumption through a small scale hardware resource. SOLUTION: In a communication module being used at each node in a wireless sensor network system having two types of node, i.e. one or a plurality of sensor nodes 2 and network nodes 1, a transmission/reception control section comprises a means 32 for outputting a transmission/reception data block while dividing into two data blocks of front data and detail data, and a means 34 for affixing a control code discriminating between the front data and detail data to the head of each data block being outputted from the data block dividing means 32. COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI,下面是Communication module and communication method of wireless sensor network system专利的具体信息内容。

  • センサに接続されたセンサ・インタフェース、送受信制御部、及び無線送受信部を備えた一乃至複数のセンサ・ノードと、
    前記センサ・ノードとの間で無線通信を行う無線送受信部、送受信制御部、及び外部ネットワークとのデータの授受を行うネットワーク・インタフェース部を備えた一乃至複数個のネットワーク・ノードと、
    の2種のノードを有する無線センサ・ネットワーク・システムにおいて各ノードに使用される通信モジュールであって、
    前記送受信制御部は、
    送受信データ・ブロックを、フロント・データとテイル・データの2つのデータ・ブロックにブロック分割し出力するデータ・ブロック分割手段と、
    前記データ・ブロック分割手段が出力する各データ・ブロックの先頭に、そのデータ・ブロックがフロント・データであるかテイル・データであるかを識別するためのコントロール・コードを付加するコントロール・コード付加手段と、
    を備えていることを特徴とする通信モジュール。
  • 前記送受信制御部は、
    他のノードから送信されたフロント・データ又はテイル・データのデータ・ブロックを前記無線送受信部が受信した場合、当該データ・ブロックに付加されたコントロール・コードを検出するコントロール・コード検出手段と、
    前記無線送受信部により受信されたデータ・ブロックB1に対して前記コントロール・コード検出手段により検出されたコントロール・コードC1と、そのデータ・ブロックB1の直前に前記無線送受信部により受信されたデータ・ブロックB0のコントロール・コードC0とを比較し、コントロール・コードC0がフロント・データを特定するコードである場合においてコントロール・コードC1がテイル・データを特定するコード以外のコードである場合、データ・ブロックB0を削除し、コントロール・コードC0がテイル・データを特定するコードである場合においてコントロール・コードC1がフロント・データを特定するコード以外のコードである場合、データ・ブロックB1の直後に受信されるデータ・ブロックB2を削除するデータ処理を行うエラー・ブロック削除手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項1記載の通信モジュール。
  • 前記送受信制御部は、
    前記データ・ブロック分割手段が出力するフロント・データ及びテイル・データの2つのデータ・ブロックのそれぞれを直流平衡変調符号に符号化するデータ・ブロック符号化手段を備え、
    前記コントロール・コード付加手段は、前記データ・ブロック符号化手段により符号化された前記各データ・ブロックの先頭に、そのデータ・ブロックがフロント・データであるかテイル・データであるかを識別するためのコントロール・コードを付加することを特徴とする請求項1又は2記載の通信モジュール。
  • 前記データ・ブロック分割手段は、前記センサ・インタフェース又は前記無線送受信部から出力される8ビットの送受信データ・ブロックを、4ビットのフロント・データと4ビットのテイル・データの2つのデータ・ブロックにブロック分割し出力するものであり、
    前記データ・ブロック符号化手段は、4ビットの各データ・ブロックを6ビットの直流変調符号に符号化することを特徴とする請求項3記載の通信モジュール。
  • 前記送受信制御部は、
    入力されるデータ・ブロックの符号系列とそれに対する直流平衡変調符号との対応関係を表すルックアップ・テーブルが格納された符号化テーブルを備え、
    前記データ・ブロック符号化手段は、前記データ・ブロック分割手段が出力するフロント・データ及びテイル・データの2つのデータ・ブロックのそれぞれを、前記符号化テーブルを参照することによって直流平衡変調符号に符号化することを特徴とする請求項3又は4記載の通信モジュール。
  • 前記送受信制御部は、
    前記直流平衡変調符号において使用可能なすべての符号系列を、所定の順序でパイロット信号として前記無線送受信部から送信するパイロット信号送信手段と、
    前記無線送受信部が他のノードから送信されたパイロット信号を受信した場合において、受信された各直流平衡変調符号のそれぞれについて誤り発生率又は誤り発生数を検出するパイロット信号検査手段と、
    前記各直流平衡変調符号のうち、前記パイロット信号検査手段により検出される誤り発生率が低いもの又は誤り発生数が少ないものから順に、必要な個数だけ直流平衡変調符号を選択して前記符号化テーブルに登録する符号選択手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項5記載の通信モジュール。
  • センサに接続されたセンサ・インタフェース、データの送受信制御を行う送受信制御部、及び無線により他のノードとのデータの送受信を行う無線送受信部を備えた一乃至複数のセンサ・ノードと、
    前記センサ・ノードとの間で無線通信を行う無線送受信部、データの送受信制御を行う送受信制御部、及び外部ネットワークとのデータの授受を行うネットワーク・インタフェース部を備えた一乃至複数個のネットワーク・ノードと、
    の2種のノードを有する無線センサ・ネットワーク・システムにおいて、各ノード間でデータの通信を行うための通信方法であって、
    送受信データ・ブロックを、フロント・データとテイル・データの2つのデータ・ブロックにブロック分割するデータ・ブロック分割手順と、
    前記データ・ブロック分割手順において生成された各データ・ブロックの先頭に、そのデータ・ブロックがフロント・データであるかテイル・データであるかを識別するためのコントロール・コードを付加するコントロール・コード付加手順と、
    を有していることを特徴とする通信方法。
  • 他のノードから送信されたフロント・データ又はテイル・データのデータ・ブロックを前記無線送受信部が受信した場合、当該データ・ブロックに付加されたコントロール・コードを検出するコントロール・コード検出手順と、
    前記無線送受信部により受信されたデータ・ブロックB1に対して前記コントロール・コード検出手順で検出されたコントロール・コードC1と、そのデータ・ブロックB1の直前に前記無線送受信部により受信されたデータ・ブロックB0のコントロール・コードC0とを比較し、コントロール・コードC0がフロント・データを特定するコードである場合においてコントロール・コードC1がテイル・データを特定するコード以外のコードである場合、データ・ブロックB0を削除し、コントロール・コードC0がテイル・データを特定するコードである場合においてコントロール・コードC1がフロント・データを特定するコード以外のコードである場合、データ・ブロックB1の直後に受信されるデータ・ブロックB2を削除するデータ処理を行うエラー・ブロック削除手順と、
    を有することを特徴とする請求項7記載の通信方法。
  • 前記データ・ブロック分割手順で生成されたフロント・データ及びテイル・データの2つのデータ・ブロックのそれぞれを直流平衡変調符号に符号化するデータ・ブロック符号化手順を有し、
    前記コントロール・コード付加手順では、前記データ・ブロック符号化手順で符号化された前記各データ・ブロックの先頭に、そのデータブロックがフロント・データであるかテイル・データであるかを識別するためのコントロール・コードを付加する処理を行うことを特徴とする請求項7又は8記載の通信方法。
  • 前記データ・ブロック分割手順では、前記センサ・インタフェース又は前記無線送受信部から出力される8ビットの送受信データ・ブロックを、4ビットのフロント・データと4ビットのテイル・データの2つのデータ・ブロックにブロック分割し、
    前記データ・ブロック符号化手順では、4ビットの各データ・ブロックを6ビットの直流変調符号に符号化することを特徴とする請求項9記載の通信方法。
  • 前記送受信制御部は、入力されるデータ・ブロックの符号系列とそれに対する直流平衡変調符号との対応関係を表すルックアップ・テーブルが格納された符号化テーブルを備えており、
    前記データ・ブロック符号化手順では、前記データ・ブロック分割手順で生成されたフロント・データ及びテイル・データの2つのデータ・ブロックのそれぞれを、前記符号化テーブルを参照することによって直流平衡変調符号に符号化することを特徴とする請求項9又は10記載の通信方法。
  • 各ノード間でデータの通信を開始するに先立ち、前記直流平衡変調符号において使用可能なすべての符号系列を、所定の順序でパイロット信号として前記無線送受信部から送信するパイロット信号送信手順と、
    前記無線送受信部が他のノードから送信されたパイロット信号を受信した場合において、受信された各直流平衡変調符号のそれぞれについて誤り発生率又は誤り発生数を検出するパイロット信号検査手順と、
    前記各直流平衡変調符号のうち、前記パイロット信号検査手順で検出された誤り発生率が低いもの又は誤り発生数が少ないものから順に、必要な個数だけ直流平衡変調符号を選択して前記符号化テーブルに登録する符号選択手順と、
    を有していることを特徴とする請求項11記載の通信方法。

  • 说明书全文

    本発明は、センサ・ノード(sensor node)及びネットワーク・ノード(network node)とを備えた無線センサ・ネットワーク・システムにおいて、各ノード間でのデータ通信を行うための通信技術に関する。

    近年、無線センサ・ネットワーク(wireless sensor network)の研究・開発が進展し、実用化のレベルに達しつつある(例えば、非特許文献1,2参照)。 無線センサ・ネットワークとは、温度センサや光センサ等の各種のセンサを備えた小型のセンサ・ノードと、インターネット等の広域ネットワークのインタフェースであるネットワーク・ノードとが無線により結合されたネットワークをいう。

    図13は無線センサ・ネットワークの構成の一例を示す図である(非特許文献2,3参照)。 図13において、無線センサ・ネットワークは、10個のセンサ・ノード101と1個のネットワーク・ノード102とにより構成されている。 ネットワーク・ノード102は、ホスト・コンピュータ103にケーブル接続されている。 そして、ホスト・コンピュータ103は、インターネット104にケーブル接続されている。 各センサ・ノード101及びネットワーク・ノード102間は、無線結合されている。 各センサ・ノード101は、その近傍のセンサ・ノード101と無線通信を行うことにより、データの送受信を行う。 そして、最終的には、ネットワーク・ノード102にデータが集められる。 ネットワーク・ノード102は、収集されたデータを、ホスト・コンピュータ103を通じて、外部(インターネット104)に送信することができる。

    現在実在するセンサ・ノードとしては、例えば、RSC WINS & Hida,Sensoria WINS(非特許文献4),UCLA's iBadge(非特許文献5),UCLA's Medusa MK-II(非特許文献6),Berkeley's Motes(非特許文献7),Berkeley Piconodes(非特許文献2),MIT's μAMPs(非特許文献8)などが知られている。

    図14はセンサ・ノードの一例を表す斜視図、図15はセンサ・ノードのハードウェア・アーキテクチャの一例を示す図である(非特許文献1,9参照)。 センサ・ノード101は、設置スペースを必要としないように、超小型に作られる。 環境中に自由に設置できるようにするために、電源は電池(又は太陽電池)110とされる。 従って、電池110の印加電圧を所望の電圧に変換するための直流−直流変換器111を備えている。 また、センサ・ノード101は、センサ112、アナログ・デジタル変換器(以下、「ADC」という。)113、メモリ114、マイクロ・コントローラ・ユニット(microcontroller unit : 以下、「MCU」という。)115、RFトランシーバ(RF transceiver)116、及びアンテナ117を備えている。 センサ112は、温度センサや光センサ等の各種のセンサである。 センサ112において生成されたアナログ信号はADC113でデジタル・データに変換され、MCU115に入される。 そして、デジタル・データは、MCU115からRFトランシーバ116に送られ、アンテナ117よりRF信号として送信される。 MCU115は、通信制御、モジュール間の経路生成制御、及び電源制御を行う。 MCU115による制御は、メモリ114に格納されている反応性システムOS(reactive system operating system)118によって実行される。

    センサ・ノード101は、リアルタイム性、ハードウェア規模の制約、低消費電力等の要件が要求されるため、反応性システムOS118は、これらの要件に適応したものが使用される。 このような反応性システムOS118としては、例えば、TinyOSが知られている(非特許文献9参照)。

    一般に、センサ・ノード101間で通信を行う際の符号化方式は、変調信号が直流成分の影響を受けないように直流平衡変調符号(dc-balanced code)が選択される。 通信の際には符号化したデータはVCO(Voltage Controlled Oscillator)を変調してしまうので、直流成分が残っていると中心周波数のチューニング誤差が発生してしまうからである。 TinyOSにおいては、センサ・ノード101間での弱電力無線通信を行う際に、マンチェスタ符号又は4B6B符号(例えば、特許文献1,非特許文献11参照)を選択して使用することができる(非特許文献10参照)。 これらのコードは直流平衡変調符号である。 マンチェスタ符号は、情報のレベルではなく遷移によって符号化する。 そのため、ビット・レートは、ボー・レートの半分になる。 一方、4B6B符号の場合にはビット・レートは、ボー・レートの2/3となる。

    米国特許第4824463号明細書

    Deborah Estrin, Akbar Sayeed, and Mani Srivastava, and Mani Srivastava, " Mobicom 2002 Tutorial T5 : Wireless Sensor Networks ", 米国, ACM International Conference on Mobile Computing and Networking (MobiCom), 2002年9月 J.Rabaey, M.Ammer, J.Silva jr., D.Patel, and S.Roundy, " Picoradio supports ad hoc ultra-low power wireless networking ", In IEEE Computer Magazine, 米国, July 2000, pp. 42-48. Philip Buonadonna, Jason Hill, and David Culler, " Active Message Communication for Tiny Networked Sensors ", Submitted to Infocom 米国, 2001 GJ Pottie, WJ Kaiser, " Wireless Integrated Network Sensors ", Communications of the ACM, 米国, 2000年5月, Vol. 43, No. 5, pp.551-8. Ivo Locher, " iBadge ", [online], Networked & Embedded Systems Laboratory, University of California, [平成15年11月20日検索], インターネット, <URL : http://nesl.ee.ucla.edu/projects/ibadge/> Andreas Savvides and Mani B. Srivastava, " A Distributed Computation Platform for Wireless Embedded Sensing ", Invited paper, to appear in the proceedings of ICCD 2002, Freiburg, Germany J. Hill, R. Szewczyk, A. Woo, S. Hollar, D. Culler, and K. Pister, " System architecture directions for network sensors ", ASPLOS 2000, 米国 R. Min, M. Bhardwaj, et al., " An architecture for a power-aware distributed micro sensor node ", in Proc. IEEE Workshop Signal Processing Systems (SiPS '00), 米国, 2000年10月, pp. 581-590. Jason Hill, Robert Szewczyk, Alec Woo, Seth Hollar, David Culler, Kristofer Pister, " System Architecture Directions for Networked Sensors ", ACM SIGARCH Computer Architecture News, 米国, 2000年12月, Volume 28, Issue 5, pp.93-104, ACM Press New York, NY, USA Jerry Zhao and Ramesh Govindan, " Understanding Packet Delivery Performance In Dense Wireless Sensor Networks ", The First ACM Conference on Embedded Networked Sensor Systems,Los Angeles, 米国, 2003年11月 " ASH Transceiver Software Designer's Guide ", [online], 2002年8月7日, RF Monolithics Inc., [平成15年11月20日検索], インターネット, <URL :http://www.rfm.com/corp/apnotes.htm>

    上記センサ・ノード間でデータ通信を行う場合、例えば、4B6B符号を使用するときは、図16に示したように、まず送信する8ビットのデジタル・データのパケットを4ビット・データで構成される2つのデータ・ブロックに分割する。 そして、これらを変換表に従って6ビットのデータ・ブロックに変換する。 そして、この6ビットのデータ・ブロックが順次送信される。

    しかしながら、センサ・ノード間のデータ通信は、弱電力RF通信であるため、電源や周囲の機器からのノイズやフェージングの影響を極めて受けやすい。 そのため、無線通信におけるビット・エラーが頻発する場合がある。 1つのデータ・ブロックがビット・エラーにより脱落した場合、そのデータ・ブロックに続いて送信されるパケットにエラーが伝搬し、バースト・エラーを生じる。 すなわち、8ビットのデータ・ブロックは2つの4ビットのデータ・ブロックに分割して順次送信されるため、1つのデータ・ブロックが脱落すると、パケットを組み立てるデータ・ブロックの組み合わせにずれが生じる。 このずれが伝搬するために、バースト・エラーが発生する。

    かかるエラーの発生を防止するため、多くの通信方式においては、誤り訂正符号が用いられる。 しかしながら、誤り訂正符号を使用する場合、それを実現するための回路規模が大きくなる。 また、演算処理が複雑になればなるほど、センサ・ノードにおけるデータ処理のリアルタイム性が損なわれる。 特に、センサ・ノードでは、限られた規模のハードウェア資源を使用してできる限りの低電力で通信を行う必要がある。 そのため、複雑な演算処理を伴う符号化はできる限り避けることが望ましい。

    一方、無線センサ・ネットワークにおいて、センサ・ノードが送受信するデータは、殆どが、各センサ・ノードのセンサからの出力をデジタル化したデータである。 かかるデータは、すべてのデータを正確に送受信することは必ずしも要求されず、データの多少の脱落は許容される。 この種のデータは、センサが検出する物理量の全体的な傾向(包絡的な傾向)を掴むために使用されることが殆どだからである。 従って、無線センサ・ネットワークでは、誤り訂正符号を用いてまで脱落したデータを復元する要請は少ないという事情がある。

    そこで、本発明の目的は、エラー伝搬が生ずることなく、高速の符号化・復号化処理が可能であり、限られた規模のハードウェア資源により低消費電力で実現することが可能な無線センサ・ネットワーク・システムの通信技術を提供することにある。

    本発明に係る無線センサ・ネットワーク・システムの通信モジュールの第1の構成は、センサに接続されたセンサ・インタフェース、送受信制御部、及び無線送受信部を備えた一乃至複数のセンサ・ノードと、前記センサ・ノードとの間で無線通信を行う無線送受信部、送受信制御部、及び外部ネットワークとのデータの授受を行うネットワーク・インタフェース部を備えた一乃至複数個のネットワーク・ノードと、の2種のノードを有する無線センサ・ネットワーク・システムにおいて各ノードに使用される通信モジュールであって、前記送受信制御部は、送受信データ・ブロックを、フロント・データ(front data)とテイル・データ(tail data)の2つのデータ・ブロックにブロック分割し出力するデータ・ブロック分割手段と、前記データ・ブロック分割手段が出力する各データ・ブロックの先頭に、そのデータ・ブロックがフロント・データであるかテイル・データであるかを識別するためのコントロール・コード(control code)を付加するコントロール・コード付加手段と、を備えていることを特徴とする。

    無線通信においてデータ転送に使用される方式はシリアル通信が一般的である。 その際に転送するデータのデータ長は1byte(8bit)を基本としている。 また、センサからアナログデータを取り込み、ADCを施し、変換されたディジタルデータも1byteを最小のデータ長として取り扱うのが一般的である。 そこで、センサから取得された8bitのディジタルデータを無線で転送する際に直流平衡変調を採用した。 また、最小の1byteのデータでの転送を行うという条件を満たすために、もとの8bitのデータを4bitに分割するとともに、6bitへの符号化を施し、フロント・データ、テイル・データを判別するための2bitのコントロール・コードを付加することで、8bitのデータとした。 これにより、一般的なシリアル転送と同様に扱うことが可能となる。 また、応用範囲も広がる。 また、リアルタイム性の維持のために単純な通信方式にすることもできる。 また、逆に複雑なプロトコルなどを適用することも容易になる。 更に、通常のシリアル転送とは異なり、コントロール・コードが付加されていることにより、無線通信でネックとなるデータ落ちの問題も解決することができる。

    また、無線通信における符号誤りの誤り発生に1つのデータ・ブロックが脱落した場合でも、脱落したデータ・ブロックに続くデータ・ブロックのコントロール・コードを参照することにより、そのデータ・ブロックがフロント・データであるかテイル・データであるかを識別することができる。 従って、脱落したデータ・ブロックに続くデータ・ブロックからでも、もとのパケットを正確に復元することができる。 そのため、エラーの伝搬が防止される。 また、コントロール・コード付加手段の演算処理は、コントロール・コードを付加するのみであり、複雑な演算処理を必要としない。 また、受信側の演算処理も、コントロール・コードの参照とそれによるパケットの組み立てのみであり、複雑な演算処理を必要としない。 従って、少ないハードウェア資源で構成することが可能で、高速で消費電力の少ない演算処理が可能である。 従って、無線センサ・ネットワークのノードで使用される通信モジュールに要請される条件を満足することができる。

    本発明に係る無線センサ・ネットワーク・システムの通信モジュールの第2の構成は、前記第1の構成において、前記送受信制御部は、他のノードから送信されたフロント・データ又はテイル・データのデータ・ブロックを前記無線送受信部が受信した場合、当該データ・ブロックに付加されたコントロール・コードを検出するコントロール・コード検出手段と、前記無線送受信部により受信されたデータ・ブロックB1に対して前記コントロール・コード検出手段により検出されたコントロール・コードC1と、そのデータ・ブロックB1の直前に前記無線送受信部により受信されたデータ・ブロックB0のコントロール・コードC0とを比較し、コントロール・コードC0がフロント・データを特定するコードである場合においてコントロール・コードC1がテイル・データを特定するコード以外のコードである場合、データ・ブロックB0を削除し、コントロール・コードC0がテイル・データを特定するコードである場合においてコントロール・コードC1がフロント・データを特定するコード以外のコードである場合、データ・ブロックB1の直後に受信されるデータ・ブロックB2を削除するデータ処理を行うエラー・ブロック削除手段と、を備えていることを特徴とする。

    この構成によれば、ノード間の無線通信においてエラーが発生してデータ・ブロックが脱落した場合、脱落したデータ・ブロックの直前に受信されたデータ・ブロックがフロント・データであれば、そのデータ・ブロックにより構成されるパケットの前半分が欠落する。 また、脱落したデータ・ブロックの直後に受信されたデータ・ブロックがテイル・データである場合にも、そのデータ・ブロックにより構成されるパケットの後半分が欠落する。

    そこで、エラー・ブロック削除手段は、送受信制御部により受信されたデータ・ブロックB1に対してコントロール・コード検出手段により検出されたコントロール・コードC1と、そのデータ・ブロックB1の直前に送受信制御部により受信されたデータ・ブロックB0のコントロール・コードC0とを比較する。 そして、コントロール・コードC0がフロント・データを特定するコードである場合においてコントロール・コードC1がテイル・データを特定するコード以外のコードである場合、データ・ブロックB0を削除する。 また、コントロール・コードC0がテイル・データを特定するコードである場合においてコントロール・コードC1がフロント・データを特定するコード以外のコードである場合、データ・ブロックB1の直後に受信されるデータ・ブロックB2を削除する。 これにより、脱落したデータ・ブロックの直前又は直後に受信されたデータ・ブロックにより構成されるパケットの後半分又は前半分が欠落する場合には、そのパケットは削除され、エラーパケットが生成されることが防止される。 また、脱落したデータ・ブロックに続いて受信されるデータ・ブロックに対しても、パケットを構成するデータ・ブロックの組み合わせのずれが伝搬することによるバースト・エラーが発生することが防止される。

    また、最小のデータ長のデータにコントロール・コードを付加し、受信側で個々のデータについてエラーを判別するため、エラー検出時に破棄されるデータを最小限に抑えることが可能になる。

    本発明に係る無線センサ・ネットワーク・システムの通信モジュールの第3の構成は、前記第1又は2の構成において、前記送受信制御部は、前記データ・ブロック分割手段が出力するフロント・データ及びテイル・データの2つのデータ・ブロックのそれぞれを直流平衡変調符号(DC-balanced code)に符号化するデータ・ブロック符号化手段を備え、前記コントロール・コード付加手段は、前記データ・ブロック符号化手段により符号化された前記各データ・ブロックの先頭に、そのデータ・ブロックがフロント・データであるかテイル・データであるかを識別するためのコントロール・コードを付加することを特徴とする。

    データ・ブロック符号化手段は、各データ・ブロックを直流平衡変調符号に符号化するため、送信されるデータは直流平衡性能が高いものとなる。 ここで、直流平衡とは、長さNのすべての期間において0と1との数がほぼ等しいことをいう。 このように、送信されるデータの直流平衡性能を高めることにより、高域通過フィルタで外部に取り出した情報をもとの信号に挿入する際に信号の欠落が生じない。 また、無線送受信部の受信段のアンプに交流結合を採用することができるため、自動利得制御回路の設計が簡単になる。

    また、無線通信の際に直流平衡性能を高くするためには、データの符号化が不可欠である。 かつ前述の通り、最小のデータ転送単位1byteを維持するにはデータを分割し、受信側で再度結合させるため、フロント・データ、テイル・データを判別するコントロール・コードが必要となる。 即ち、上記第3の構成を取ることにより、無線通信回路の簡単化、データ転送の単純化が実現でき、簡単な回路でのリアルタイム通信や、省電力化が可能となる。

    本発明に係る無線センサ・ネットワーク・システムの通信モジュールの第4の構成は、前記第3の構成において、前記データ・ブロック分割手段は、前記センサ・インタフェース又は前記無線送受信部から出力される8ビットの送受信データ・ブロックを、4ビットのフロント・データと4ビットのテイル・データの2つのデータ・ブロックにブロック分割し出力するものであり、前記データ・ブロック符号化手段は、4ビットの各データ・ブロックを6ビットの直流変調符号に符号化することを特徴とする。

    このように、4B6B符号化を採用することにより、通常ディジタルデータの処理の際に最小のデータ長となる1byteの残りの2bitをコントロール・コードとして利用できるため、直流平衡性能を確保しながら、分割されたデータのエラー判定も実現でき、簡単な方式で効率的なデータ転送を行うことができる。

    本発明に係る無線センサ・ネットワーク・システムの通信モジュールの第5の構成は、前記第3又は4の構成において、前記送受信制御部は、入力されるデータ・ブロックの符号系列とそれに対する直流平衡変調符号との対応関係を表すルックアップ・テーブルが格納された符号化テーブルを備え、前記データ・ブロック符号化手段は、前記データ・ブロック分割手段が出力するフロント・データ及びテイル・データの2つのデータ・ブロックのそれぞれを、前記符号化テーブルを参照することによって直流平衡変調符号に符号化することを特徴とする。

    このように、符号化をルックアップ・テーブルによって行うことにより、符号化処理の演算が容易となる。 また、あらかじめルックアップ・テーブルに登録された符号語を符号化に使用するので、符号化で使用する符号語を容易に変更することが可能である。 特に、ノード間の通信に影響を与えるノイズの発生源が特定の機器などである場合には、特定の符号語に対するエラーレートが大きくなる場合が多い。 これらのノイズは、UHP帯のRF通信を採用した場合には、周囲の環境(地形、建物)やノイズの発生源となる機器の存在などに依存しており、ノードが置かれている場所や環境によってエラーを起こしやすい符号語が変化する。 従って、そのような場合、各ノードごとに、エラーを起こしやすい符号語を避けるようにして、符号化に使用する符号語をルックアップ・テーブルに登録しておくことにより、場所や環境に依存したノイズがノード間の通信に与える影響を低減することができる。

    また、通信の際にエラーチェックやデータの再送・補正など複雑な処理を行うことによりノイズの影響を低減させるのではなく、ルックアップ・テーブルを変更することで特定のノイズの影響を軽減することができる。 また、符号化テーブルとして格納する方式をとることにより、テーブルの変更が容易となり、無線通信に影響を及ぼす周囲の環境の変化に、臨機応変に対応し、通信を安定化させることが可能となる。

    本発明に係る無線センサ・ネットワーク・システムの通信モジュールの第6の構成は、前記第5の構成において、前記送受信制御部は、前記直流平衡変調符号において使用可能なすべての符号系列を、所定の順序でパイロット信号として前記無線送受信部から送信するパイロット信号送信手段と、前記無線送受信部が他のノードから送信されたパイロット信号を受信した場合において、受信された各直流平衡変調符号のそれぞれについて誤り発生率又は誤り発生数を検出するパイロット信号検査手段と、前記各直流平衡変調符号のうち、前記パイロット信号検査手段により検出される誤り発生率が低いもの又は誤り発生数が少ないものから順に、必要な個数だけ直流平衡変調符号を選択して前記符号化テーブルに登録する符号選択手段と、を備えていることを特徴とする。

    このように、実際の通信の前に、パイロット信号による通信状態の検査を行い、最も良い通信状態を確立することにより、データ通信の際の通信方式を簡素化することができる。 また、センサ・ネットワークなどのローカルなネットワーク内では、他のネットワークのプロトコルに左右されることなく、独自にテーブル参照の取り決めが行われるため、テーブル参照の取り決め方法によっては、他のネットワークから、データの機密性を守る効果も期待される。

    本発明に係る無線センサ・ネットワーク・システムの通信方法の第1の構成は、センサに接続されたセンサ・インタフェース、データの送受信制御を行う送受信制御部、及び無線により他のノードとのデータの送受信を行う無線送受信部を備えた一乃至複数のセンサ・ノードと、前記センサ・ノードとの間で無線通信を行う無線送受信部、データの送受信制御を行う送受信制御部、及び外部ネットワークとのデータの授受を行うネットワーク・インタフェース部を備えた一乃至複数個のネットワーク・ノードと、の2種のノードを有する無線センサ・ネットワーク・システムにおいて、各ノード間でデータの通信を行うための通信方法であって、送受信データ・ブロックを、フロント・データとテイル・データの2つのデータ・ブロックにブロック分割するデータ・ブロック分割手順と、前記データ・ブロック分割手順において生成された各データ・ブロックの先頭に、そのデータ・ブロックがフロント・データであるかテイル・データであるかを識別するためのコントロール・コードを付加するコントロール・コード付加手順と、を有していることを特徴とする。

    本発明に係る無線センサ・ネットワーク・システムの通信方法の第2の構成は、前記第1の構成において、他のノードから送信されたフロント・データ又はテイル・データのデータ・ブロックを前記無線送受信部が受信した場合、当該データ・ブロックに付加されたコントロール・コードを検出するコントロール・コード検出手順と、前記無線送受信部により受信されたデータ・ブロックB1に対して前記コントロール・コード検出手順で検出されたコントロール・コードC1と、そのデータ・ブロックB1の直前に前記無線送受信部により受信されたデータ・ブロックB0のコントロール・コードC0とを比較し、コントロール・コードC0がフロント・データを特定するコードである場合においてコントロール・コードC1がテイル・データを特定するコード以外のコードである場合、データ・ブロックB0を削除し、コントロール・コードC0がテイル・データを特定するコードである場合においてコントロール・コードC1がフロント・データを特定するコード以外のコードである場合、データ・ブロックB1の直後に受信されるデータ・ブロックB2を削除するデータ処理を行うエラー・ブロック削除手順と、を有することを特徴とする。

    本発明に係る無線センサ・ネットワーク・システムの通信方法の第3の構成は、前記第1又は2の構成において、前記データ・ブロック分割手順で生成されたフロント・データ及びテイル・データの2つのデータ・ブロックのそれぞれを直流平衡変調符号に符号化するデータ・ブロック符号化手順を有し、前記コントロール・コード付加手順では、前記データ・ブロック符号化手順で符号化された前記各データ・ブロックの先頭に、そのデータ・ブロックがフロント・データであるかテイル・データであるかを識別するためのコントロール・コードを付加する処理を行うことを特徴とする。

    本発明に係る無線センサ・ネットワーク・システムの通信方法の第4の構成は、前記第3の構成において、前記データ・ブロック分割手順では、前記センサ・インタフェース又は前記無線送受信部から出力される8ビットの送受信データ・ブロックを、4ビットのフロント・データと4ビットのテイル・データの2つのデータ・ブロックにブロック分割し、前記データ・ブロック符号化手順では、4ビットの各データ・ブロックを6ビットの直流変調符号に符号化することを特徴とする。

    本発明に係る無線センサ・ネットワーク・システムの通信方法の第5の構成は、前記第3又は4の構成において、前記送受信制御部は、入力されるデータ・ブロックの符号系列とそれに対する直流平衡変調符号との対応関係を表すルックアップ・テーブルが格納された符号化テーブルを備えており、前記データ・ブロック符号化手順では、前記データ・ブロック分割手順で生成されたフロント・データ及びテイル・データの2つのデータ・ブロックのそれぞれを、前記符号化テーブルを参照することによって直流平衡変調符号に符号化することを特徴とする。

    本発明に係る無線センサ・ネットワーク・システムの通信方法の第6の構成は、前記第5の構成において、各ノード間でデータの通信を開始するに先立ち、前記直流平衡変調符号において使用可能なすべての符号系列を、所定の順序でパイロット信号として前記無線送受信部から送信するパイロット信号送信手順と、前記無線送受信部が他のノードから送信されたパイロット信号を受信した場合において、受信された各直流平衡変調符号のそれぞれについて誤り発生率又は誤り発生数を検出するパイロット信号検査手順と、前記各直流平衡変調符号のうち、前記パイロット信号検査手順で検出された誤り発生率が低いもの又は誤り発生数が少ないものから順に、必要な個数だけ直流平衡変調符号を選択して前記符号化テーブルに登録する符号選択手順と、
    を有していることを特徴とする。

    以上のように、本発明によれば、ノード間の無線通信において送信されたデータ・ブロックが脱落した場合であっても、脱落により不完全となったパケットのみを削除して、他のパケットを正確に復元することができる。 そのため、エラーの伝搬を防止することができる。 そして、少ないハードウェア資源で構成することが可能であり、高速で符号化・復号化処理が可能である。 また、センサ・ノードのような限られた電池電源での消費電力の少ない演算処理が可能である。 従って、無線センサ・ネットワークのノードで使用される通信モジュールに要請される条件を充足する通信技術を提供することができる。

    以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。

    図1は本発明の実施例1に係る無線センサ・ネットワーク・システムの全体構成を表す図である。 本実施例の無線センサ・ネットワーク・システムは、ネットワーク・ノード1、センサ・ノード2、及びホスト・コンピュータ3により構成される。 ネットワーク・ノード1は、図1では1つだけ示しているが、複数であってもよい。 センサ・ノード2は、1つのネットワーク・ノード1に対して1乃至複数個存在する。 各センサ・ノード2とネットワーク・ノード1とは、無線通信により接続される。 また、ネットワーク・ノード1は、ケーブルにより、ホスト・コンピュータ3に接続されている。 そして、ホスト・コンピュータ3は、インターネット4に接続されている。 これにより、ネットワーク・ノード1は、ホスト・コンピュータ3を介して、インターネット4に接続することができる。

    尚、図1では、1つのネットワーク・ノード1に対して複数のセンサ・ノード2が同レベルで接続した構成(この構成は「平面構造(flat structure)」と呼ばれる。)を示しているが、ネットワーク・ノード1とセンサ・ノード2との接続は、図13に示したような階層構造(hierarchical structure)であってもよい。

    各センサ・ノード2は、センサ5、アナログ・デジタル信号処理装置6、及びRFトランシーバ(RF transceiver : 高周波無線送受信機)7、及びアンテナ7a(図2参照)を備えている。 センサ5は、光センサ、温度センサ、音センサ等の各種センサが用いられる。 センサ5は、光、温度、音等の物理量を検出し、アナログ電気信号として出力する。 アナログ・デジタル信号処理装置6は、センサ5から出力されるアナログ電気信号をデジタル値に変換するとともに、このデジタル信号について各ノード(センサ・ノード2及びネットワーク・ノード1をいう。以下同じ。)間での通信制御を行う。 RFトランシーバ7は、各ノード間で実際にRF無線通信を実行する装置である。

    図2はネットワーク・ノード及びセンサ・ノードのハードウェア構成を表すブロック図である。 ネットワーク・ノード1は、ベース・ボード10、PCボード11、及び電池12の3つのユニットにより構成される。 また、センサ・ノード2は、ベース・ボード10、センサ・ボード13、及び電池12の3つのユニットにより構成される。 ベース・ボード10は、ネットワーク・ノード1とセンサ・ノード2とで共通のものが使用される。 このように、ネットワーク・ノード1とセンサ・ノード2とで部品の共通化を図ることにより、各ノードを低コストで製造することが可能となる。

    ベース・ボード10には、ノード間の無線通信を行う機能及び電源制御を行う機能を有する回路が搭載されている。 従って、ベース・ボード10は、各ノードの通信モジュール兼電源制御モジュールとして機能する。 PCボード11には、ネットワーク・ノード1とホスト・コンピュータ3との間での通信を行うための回路が搭載されている。 センサ・ボード13には、センサ・ノード2に内蔵されたセンサ5が出力するアナログ信号を処理しデジタル信号に変換する回路と、センサ5に供給する電力を制御する回路とが搭載されている。 電池12は、ベース・ボード10、PCボード11、及びセンサ・ボード13に電力供給を行う。

    ベース・ボード10は、中央処理装置(Central Processing Unit : 以下、「CPU」という。)15、静的ランダム・アクセス・メモリ(Static Random Access Memory : 以下、「SRAM」という。)16、RFトランシーバ7、クロック17、及び電力制御装置(Power Controller)18を備えている。 CPU15は、ベース・ボード10の回路全体の制御、及びPCボード11又はセンサ・ボード13とのデータ通信の制御を行う。 SRAM16は、CPU15の演算処理に際して生じるデータを一時的に保持するために設けられている。 RFトランシーバ7は、図1において説明したものと同様のものである。 クロック17は、ベース・ボード10とPCボード11又はセンサ・ボード13とで同期動作を行うための基準クロックを生成する。 また、電力制御装置18は、ノード全体の平均消費電力を抑えるために、動作していないモジュールに対して供給する電力を遮断又は低下させる制御を行う。

    尚、センサ5として使用される各種センサへの柔軟な対応と部品の共通化とを図るため、CPU15の代わりに、PIC(Programmable Interrupt Controller)、PLD(Programmable Logic Device)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)のようなプログラマブルなデバイスを使用することもできる。

    PCボード11には、ホスト・コンピュータ3との間での通信を行うための回路として、RS232Cドライバ19が搭載されている。 このRS232Cドライバ19は、RS232C(Recommended Standard 232 C)に定められた規格に従って、ホスト・コンピュータ3とCPU15との間でシリアル通信の制御を行う。

    センサ・ボード13は、低域通過フィルタ(Low Pass Filter : 以下、「LPF」という。)20、アナログ・デジタル変換器(Analog-Digital Converter : 以下、「ADC」という。)21、及び電力制御装置22を備えている。 LPF20は、センサ5から入力されるアナログ信号の低周波数成分を除去することによりDC成分をカットする。 ADC21は、LPF20で低周波除去がされたアナログ信号をデジタル信号に量子化する。 この量子化により得られるデジタル信号は、ベース・ボード10に出力される。 電力制御装置22は、センサ・ボード13全体の平均消費電力を抑えるために、動作していないモジュールに対して供給する電力を遮断又は低下させる制御を行う。 すなわち、センサ5がセンシング動作をしていないときに、センサ・ボード13の他のモジュールの電源を遮断し又は低消費電力モードにする。

    図3は本発明の実施例1に係るセンサ・ノード2における通信モジュールの機能構成を示したブロック図である。 尚、ネットワーク・ノード1の通信モジュールの機能構成も図3と同様であるので、ここでは代表的にセンサ・ノード2の通信モジュールの機能構成のみを説明する。

    センサ・ノード2の通信モジュールは、パケット生成手段31、データ・ブロック分割手段32、データ・ブロック符号化手段33、コントロール・コード付加手段34、符号化テーブル35、コントロール・コード検出手段36、エラー・ブロック削除手段37、データ・ブロック復号手段38、パケット組立手段39、中央制御部40、パイロット信号送信手段41、パイロット信号検査手段42、及び符号選択手段43により構成される。 これらの機能は、図2のCPU15及びSRAM16が協働することによって実現される。 尚、図3において、センサ5、RFトランシーバ7、アンテナ7a、LPF20、及びADC21は図1、図2と同様のものである。

    パケット生成手段31は、センサ5から出力されADC21により量子化されたセンシング・データを8ビットのパケットとして再構成する。 データ・ブロック分割手段32は、入力される8ビットのパケットを、フロント・データとテイル・データの2つの4ビットのデータ・ブロックにブロック分割して出力する。

    データ・ブロック符号化手段33は、データ・ブロック分割手段32が出力するフロント・データ及びテイル・データの2つのデータ・ブロックのそれぞれを直流平衡変調符号に符号化する。 尚、直流平衡変調符号としては、マンチェスタ符号(PE(Phase Encoding)符号)やmBnB符号、mBnT符号、nBIC符号等を使用することができるが、本実施例においては、4B6B符号を採用する。 4B6B符号化によって符号化された6bitのデータにコントロール・コード2bitを付加し1byteのデータを形成するためである。

    ここで、データ・ブロック符号化手段33が符号化を行う際の入力と符号ごとの対応関係は、符号化テーブル35に格納されている。 符号化テーブル35はルックアップ・テーブルである。 データ・ブロック符号化手段33は、4ビットの入力データ・ブロックに対して符号化テーブル35を参照して高速で符号化を行い、6ビットの符号化データ・ブロックを出力する。 尚、図4にデータ・ブロックの符号変換表の一例を示す。

    コントロール・コード付加手段34は、データ・ブロック符号化手段33が出力する6ビットの符号化データ・ブロックの先頭に、2ビットのコントロール・コードを付加する。 コントロール・コードとは、そのデータ・ブロックがフロント・データであるかテイル・データであるかを識別するための符号である。 データ・ブロックがフロント・データの場合にはコントロール・コード“01”が付され、データ・ブロックがテイル・データの場合にはコントロール・コード“10”が付される。 データ・レートを向上する観点からは、コントロール・コードはできるだけ短いほうがよい。 一方、コントロール・コードのみでも直流平衡を実現し、データに付加した際にも直流平衡を確実に保持できるようにする必要がある。 そのため、本実施例では2ビットのコントロール・コードを使用している。

    コントロール・コード検出手段36は、他のノードから送信されたフロント・データ又はテイル・データのデータ・ブロックをRFトランシーバ7が受信した場合、当該データ・ブロックに付加されたコントロール・コードを検出する。

    エラー・ブロック削除手段37は、RFトランシーバ7により受信されたデータ・ブロックB1に対してコントロール・コード検出手段36により検出されたコントロール・コードC1と、そのデータ・ブロックB1の直前にRFトランシーバ7により受信されたデータ・ブロックB0のコントロール・コードC0とを比較し、通信中にデータ・ブロックに生じたエラーを検出する。 すなわち、エラー・ブロック削除手段37は、コントロール・コードC0がフロント・データを特定するコードである場合においてコントロール・コードC1がテイル・データを特定するコード以外のコードである場合には、データ・ブロックB0を削除する。 また、コントロール・コードC0がテイル・データを特定するコードである場合においてコントロール・コードC1がフロント・データを特定するコード以外のコードである場合、データ・ブロックB1の直後に受信されるデータ・ブロックB2を削除する。 そして、エラー・ブロック削除手段37は、削除しないデータ・ブロックについては、先頭2ビットのコントロール・コードを削除した、6ビットのデータ・ブロックを出力する。

    データ・ブロック復号手段38は、エラー・ブロック削除手段37が出力する6ビットのデータ・ブロックを4B6B変換により復号し、4ビットの復号データ・ブロックを生成する。 ここで、データ・ブロック復号手段38は、復号を行う場合には、符号化テーブル35を参照することによって復号処理を行う。

    パケット組立手段39は、復号されたフロント・データ・ブロックとテイル・データ・ブロックとを結合し、もとの8ビットのパケットを復元する。 復元されたパケットは、中央制御部40に出力される。

    中央制御部40は、データ・パケットの流れを制御するものである。 パケット生成手段31からセンサ5が出力したデータが入力された場合には、これをデータ・ブロック分割手段32に出力する。 また、パケット組立手段39から、他のノードから転送されてきたパケットが入力された場合には、これをデータ・ブロック分割手段32に出力する。 (尚、ネットワーク・ノード1の場合には、中央制御部40は、パケット組立手段39から、他のノードから転送されてきたパケットが入力された場合には、これをPCボード11のRS232Cドライバに出力する。)

    パイロット信号送信手段41、パイロット信号検査手段42、及び符号選択手段43は、ノード間でセンシング・データの通信を始める前段階として、各ノード間で発生する特定のノイズの影響を低減するためのモジュールである。

    パイロット信号送信手段41は、直流平衡変調符号において使用可能なすべての符号系列を、所定の順序でパイロット信号としてコントロール・コード付加手段34に出力する。 すなわち、通信に使用可能なすべての符号をパイロット信号としてRFトランシーバ7を介して他のノードに送信するものである。 パイロット信号検査手段42は、RFトランシーバ7が他のノードから送信されたパイロット信号を受信した場合において、受信された各直流平衡変調符号のそれぞれについて誤り発生率又は誤り発生数を検出する。 符号選択手段43は、各直流平衡変調符号のうち、パイロット信号検査手段42により検出される誤り発生率が低いもの又は誤り発生数が少ないものから順に、必要な個数だけ直流平衡変調符号を選択して符号化テーブル35に登録する。

    このようにして、各ノード間では、パイロット信号を使用して、誤り率が最小となる符号語が、通信に使用する符号語として選択され、符号化テーブル35に格納される。 これにより、ノードが置かれている場所や環境に応じて、エラーを起こしやすい符号語の使用を避けて符号化が行われることとなる。 そのため、ノードの周囲の環境(地形、建物)やノイズの発生源となる機器の存在などに依存した誤り率の増加を抑えることができる。

    尚、上記パイロット信号を使用した符号語の選択動作の詳細については後述する。

    以上のように構成された実施例1に係る無線センサ・ネットワーク・システムにおいて、以下その動作と実験例について説明する。

    〔1〕符号語の選択 まず、上で述べた符号語の選択動作の詳細について説明する。 図5は符号語の選択動作の流れを表すフローチャートである。 符号語の選択動作は2つのノード(センサ・ノード2又はネットワーク・ノード1)が協働することによって行われる。 以下では、符号語の選択動作を行うノードをN1、N2と記す。 また、試験符号(pilot symbol)を送信する側のノードを送信ノードN1、試験符号を受信する側のノードを受信ノードN2と呼ぶこととする。

    まず、送信ノードN1の中央制御部40は、RFトランシーバ7により、受信ノードN2に対して覚醒メッセージ(wakeup message)を送信する(S1)。 受信ノードN2では、RFトランシーバ7により覚醒メッセージが受信されると、中央制御部40は、電力制御装置18に対して覚醒モード切替信号を出力する。 電力制御装置18は、これを受けて、受信ノードN2のベース・ボード10内の符号語の選択動作に関係する各モジュールに電力供給を開始し、覚醒モード(wakeup mode)となる(S21)。

    次に、送信ノードN1の中央制御部40は、RFトランシーバ7により、受信ノードN2に対して試験モード・メッセージ(test mode message)を送信する(S2)。 受信ノードN2では、RFトランシーバ7により試験モード・メッセージが受信されると(S22)、パイロット信号検査手段42は、通信試験を行う各符号語に対するエラー・カウンタ{e(k)}を0に初期化する(S23)。 ここで、エラー・カウンタとは、通信試験を行う符号語に対して、その符号語を通信したときに生じた誤り回数を計数するための変数である。 本実施例では、直流平衡変調符号として4B6B符号を使用するので、符号語としては、図6に示したような20個の符号語から16個を選択して使用することが可能である。 エラー・カウンタ{e(k)}は、これらの20個の符号語に対して1対1対応している。

    次に、送信ノードN1のパイロット信号送信手段41、及び受信ノードN2のパイロット信号検査手段42は、内部変数として保持している試験回数を表す変数i及び試験符号のインデックスを表す変数jを0に初期化する(S3,S24)。 ここで、試験符号とは、図6に示した20個の通信試験を行う6ビットの符号語をいう。 以下、これらの符号語をp(j)(j=0,1,…,19)と記す。

    次に、送信ノードN1では、パイロット信号送信手段41が、コントロール・コード付加手段34に対して、試験符号p(j)を出力する。 コントロール・コード付加手段34は、入力された試験符号p(j)にコントロール・コードを付加して、RFトランシーバ7から受信ノードN2に対して送信する(S4)。 受信ノードN2では、RFトランシーバ7により試験符号p(j)が受信されると(S25)、パイロット信号検査手段42は、正しい試験符号p(j)が受信されたか否かを検査する(S26)。 ここで、試験符号は図6に示した表の上から下に向かって順次送信することをあらかじめ定めておく。 従って、パイロット信号検査手段42は、受信された試験符号と図6の順で決められた符号語とを対比することにより正しい試験符号p(j)が受信されたか否かを判定することができる。 そして、判定の結果、受信された試験符号が誤りであった場合には、エラー・カウンタe(j)の値を1だけインクリメントする(S27)。

    次に、送信ノードN1のパイロット信号送信手段41、及び受信ノードN2のパイロット信号検査手段42は、変数jを1だけインクリメントする(S5,S28)。 その結果、変数jの値が最大値N c (=20)に達していない場合には(S6,S29)、ステップS4、ステップS25の動作に戻り、次の試験符号についても同様の試験動作を繰り返す。

    ステップS6,S29において、変数jの値が最大値N c (=20)に達した場合、送信ノードN1のパイロット信号送信手段41、及び受信ノードN2のパイロット信号検査手段42は、変数iを1だけインクリメントし、変数jを0に初期化する(S7,S30)。 そして、変数iの値が最大値N testに達していない場合には(S8,S31)、ステップS4、ステップS25の動作に戻り、再び0番目の試験符号から同様の試験動作を繰り返す。 ここで、N testは、すべての試験符号に対して行う通信試験の回数を表す。 このN testの値は、誤り特性を十分な精度で検出可能な適度な回数に設定される。

    ステップS8,S31において、変数iの値が最大値N testに達した場合、受信ノードN2の符号選択手段43は、それまでに得られたエラー・カウンタ{e(k);k=0,…,19}の値を比較して、e(k)の値が小さいものから順に16個の試験符号p(k)を選択し、これを16個の符号語c(k)(k=0,…,15)に割り当てる(S32)。 そして、符号選択手段43は、選択された符号語{c(k)}をRFトランシーバ7により送信ノードN1に送信する(S33)。 また、符号選択手段43は、受信した符号語{c(k)}を符号化テーブル35に格納する(S34)。 一方、送信ノードN1では、RFトランシーバ7が符号語{c(k)}を受信すると(S9)、符号選択手段43は、受信した符号語{c(k)}を符号化テーブル35に格納する(S10)。

    以上の動作が終了すると、送信ノードN1及び受信ノードN2の電力制御装置18は、再び電力供給を停止して、休眠モード(sleep mode)に遷移する(S11,S35)。

    上述のような動作により、送信ノードN1と受信モードN2との間で通信を行う際の符号語が選択され、送信ノードN1及び受信モードN2の符号化テーブル35に格納される。 そして、以後の送信ノードN1と受信モードN2との間の通信においては、符号化テーブル35に格納された符号語を使用して通信が行われることになる。

    〔2〕センシング・データの通信 次に、センサ・ノード2がセンシング・データの転送を行う場合の動作について説明する。

    図7はセンサ・ノード2がセンシング・データの転送を行う場合の動作の全体の流れを表すフローチャートである。 センシング・データの転送動作は2つのノード(センサ・ノード2又はネットワーク・ノード1)が協働することによって行われる。 以下では、センシング・データの転送動作を行うノードをN3、N4と記す。 また、センシング・データを要求する側のノードをデータ要求ノードN3、センシング・データを送信する側のノードをデータ送信ノードN4と呼ぶこととする。

    まず、データ要求ノードN3の中央制御部40は、RFトランシーバ7により、データ送信ノードN4に対して覚醒メッセージ(wakeup message)を送信する(S41)。 データ送信ノードN4では、RFトランシーバ7により覚醒メッセージが受信されると、中央制御部40は、電力制御装置18に対して覚醒モード切替信号を出力する。 電力制御装置18は、これを受けて、データ送信ノードN4のベース・ボード10内のセンシング・データの転送動作に関係する各モジュールに電力供給を開始し、覚醒モード(wakeup mode)となる(S51)。

    次に、データ要求ノードN3の中央制御部40は、RFトランシーバ7により、データ送信ノードN4に対してデータ要求(data request)を送信する(S42)。 データ送信ノードN4では、データ要求を受信すると(S52)、中央制御部40は、RFトランシーバ7により、データ要求ノードN3に対してスタート・メッセージ(start message)を送信する(S53)。 データ要求ノードN3では、スタート・メッセージを受信すると、受信モード(request mode)に遷移する(S43)。

    続いて、データ送信ノードN4は、センシング・データの送信を行い(S54)、データ要求ノードN3はセンシング・データの受信を行う(S44)。 このステップS44,S54の動作の詳細については後述する。

    最後に、すべてのセンシング・データの転送が終わると、データ送信ノードN4の中央制御部40は、送信終了コードEOD(End of Data)をデータ要求ノードN3に対して送信し(S55)、休眠モード(sleep mode)に遷移する(S56)。 データ要求ノードN3では、送信終了コードEODを受信すると(S45)、受信モードから休眠モードに遷移する(S46)。

    図8は図7のステップS45,S55の動作の詳細を表す流れ図、図9はパケットの符号化における処理を表す図である。

    データ送信ノードN4において、中央制御部40は、データ要求ノードN3に対してスタート・メッセージを送信した後(S53)、送信するセンシング・データのパケットをパケット生成手段(データの中継の場合には、SRAM16)から取得する。 そして、データ・ブロック分割手段32は、取得した8ビットのパケットを、2つの4ビットのデータ・ブロック(フロント・データB1及びテイル・データB2)に分割する(S71,図9(a)参照)。

    次に、データ・ブロック符号化手段33は、符号化テーブル35を参照して、分割により得られた2つのデータ・ブロックB1,B2に対して4B6B符号化処理を行う(S72,図9(b)参照)。 そして、コントロール・コード付加手段34は、フロント・データB1に対しては、そのデータ・ブロックの先頭にコントロール・コード“01”を付加し、テイル・データB2に対しては、そのデータ・ブロックの先頭にコントロール・コード“10”を付加する(S73,図9(b)参照)。 なお、各コントロール・コードは、直流平衡符号であるため、コントロール・コードの付加によっても、各データ・ブロックの直流平衡性は崩れることはない。

    生成された2つの8ビットのデータ・ブロックは、RFトランシーバ7から、データ要求ノードN3に無線伝送される(S74,S75)。

    データ送信ノードN4は、以上のステップS71〜S75までの動作を、すべてのセンシング・データの転送が終了するまで繰り返す(S76)。 そして、すべてのセンシング・データの転送が終了すると、中央制御部40が、データ要求ノードN3に対してEODを送信し(S55)、前に説明した次の動作に移行する。

    一方、データ要求ノードN3においては、受信モードにおいて、RFトランシーバ7がデータ・ブロックB1を受信した場合(S61)、コントロール・コード検出手段36は、データ・ブロックB1の先頭2ビットのコントロール・コードを検出し、それが“01”であるか否かを検査する(S62)。 コントロール・コードが“01”でない場合には、エラー・ブロック削除手段37は、そのデータ・ブロックを削除して、再び、次のデータ・ブロックB1の受信を待つ(S61)。

    一方、ステップS62において、コントロール・コードが“01”であった場合、データ・ブロック復号手段38は、符号化テーブル35を参照して、4B6B逆変換により受信したデータ・ブロックB1を4ビットのデータ・ブロックB1'に復号する。 そして、パケット組立手段39は、復号されたデータ・ブロックB1'を内部レジスタに一時的に格納する(S63)。

    そして、RFトランシーバ7が次のデータ・ブロックB2を受信すると(S64)、コントロール・コード検出手段36は、データ・ブロックB2の先頭2ビットのコントロール・コードを検出し、それが“10”であるか否かを検査する(S65)。 コントロール・コードが“10”の場合には、データ・ブロック復号手段38は、符号化テーブル35を参照して、4B6B逆変換により受信したデータ・ブロックB2を4ビットのデータ・ブロックB2'に復号する。 そして、パケット組立手段39は、復号されたデータ・ブロックB2'と内部レジスタに格納されたデータ・ブロックB1'とを結合し、パケットを復元する(S66)。 中央制御部40は、復元されたパケットを、SRAM16に格納する(又は、データ要求ノードN3がネットワーク・ノード1の場合には、RS232Cドライバ19を介して、ホスト・コンピュータ3に出力する)。

    一方、ステップS65において、コントロール・コードが“10”でない場合、エラー・ブロック削除手段37は、コントロール・コードが“01”であれば(S67)、パケット組立手段39の内部レジスタに格納されたデータ・ブロックを新たに受信されたデータ・ブロックで書き換え(S68)、ステップS64に戻る。 一方、コントロール・コードが“01”でもない場合には、エラー・ブロック削除手段37は、受信したデータ・ブロックB2を削除し(S69)、ステップS61に戻る。

    以上の動作により、誤りが発生したデータ・ブロックが削除されるとともに、組み合わせずれを生じることなく、パケットの復元を行うことができる。

    尚、すべてのセンシング・データの送信が終了すると、RFトランシーバ7がEODを受信して、ステップS45以降の動作に移行する。

    〔3〕実験例 最後に、本発明の効果を試作機による実験によって確認したので、以下その結果について説明する。

    図10は実験で使用した実施例1に係るネットワーク・ノード及びセンサ・ノードの外観図である。 (a)がネットワーク・ノード1であり、(b)がセンサ・ノード2である。 本実験において、RFトランシーバ7の無線通信では、303.1MHzの周波数帯域を使用した。 また無線通信におけるボー・レートは、19.2kbpsとした。 ベース・ボード10のクロックは8MHzを使用した。 電池の出力電圧は3.5V、ベース・ボード10、PCボード11、及びセンサ・ボード13の動作電圧Vccは3.3Vとした。 また、アンテナ7aには、ヘリカル(螺旋状)アンテナ(helical antenna)を使用した。

    図11は実験で使用したネットワーク・ノード及びセンサ・ノード、並びに周辺機器の配置図である。 実験は室内で行い、ネットワーク・ノード1とセンサ・ノード2との間の距離は50cmとした。 センサ・ノード2側には、センサ5の入力の代わりに、信号発生器(signal generator)によりサイン波を入力した。 ネットワーク・ノード1は、ホスト・コンピュータ3とRS232C規格のシリアル・ケーブルにより接続した。 各ノードの電源は、電池の代わりに3.3V出力のACアダプタを使用した。

    センサ・ノード2から送信されるデータをネットワーク・ノード1で受信し、ホスト・コンピュータ3に出力される波形データを観測した。

    図12は実験で得られた受信データ波形を示す図である。 (a)はコントロール・コードを使用しないで通信を行った場合に得られた受信データの波形であり、(b)は実施例1で説明した通信方法により通信を行った場合に得られた受信データの波形である。 (a)では、喪失したデータ・ブロックからノイズが生じているのが明らかであり、観測は形も汚い。

    それに対して、実施例1で説明した通信方法により通信を行った場合、(b)のように、ノイズが除去され、きれいなセンシング・データが得られることが分かる。

    本発明の実施例1に係る無線センサ・ネットワーク・システムの全体構成を表す図である。

    ネットワーク・ノード及びセンサ・ノードのハードウェア構成を表すブロック図である。

    本発明の実施例1に係るセンサ・ノードにおける通信モジュールのモジュール構成を示したブロック図である。

    データ・ブロックの符号変換表の一例を示す図である。

    符号語の選択動作の流れを表すフローチャートである。

    4B6B符号化方式で使用可能な符号語の一覧表である。

    センサ・ノードがセンシング・データの転送を行う場合の動作の全体の流れを表すフローチャートである。

    図7のステップS45,S55の動作の詳細を表す流れ図である。

    パケットの符号化における処理を表す図である。

    実験で使用した実施例1に係るネットワーク・ノード及びセンサ・ノードの外観図である。

    実験で使用したネットワーク・ノード及びセンサ・ノード、並びに周辺機器の配置図である。

    実験で得られた受信データ波形を示す図である。

    無線センサ・ネットワークの構成の一例を示す図である。

    センサ・ノードの一例を表す斜視図である。

    センサ・ノードのハードウェア・アーキテクチャの構成の一例を示す図である。

    パケット送信時のデータ・ブロックへの分割を説明する図である。

    符号の説明

    1 ネットワーク・ノード 2 センサ・ノード 3 ホスト・コンピュータ 4 インターネット 5 センサ 6 アナログ・デジタル信号処理装置 7 RFトランシーバ(高周波無線送受信機)
    7a アンテナ 10 ベース・ボード 11 PCボード 12 電池 13 センサ・ボード 15 中央処理装置(CPU)
    16 SRAM
    17 クロック 18 電力制御装置 19 RS232Cドライバ 20 低域通過フィルタ(LPF)
    21 アナログ・デジタル変換器(ADC)
    22 電力制御装置 31 パケット生成手段 32 データ・ブロック分割手段 33 データ・ブロック符号化手段 34 コントロール・コード付加手段 35 符号化テーブル 36 コントロール・コード検出手段 37 エラー・ブロック削除手段 38 データ・ブロック復号手段 39 パケット組立手段 40 中央制御部 41 パイロット信号送信手段 42 パイロット信号検査手段 43 符号選択手段

    高效检索全球专利

    专利汇是专利免费检索,专利查询,专利分析-国家发明专利查询检索分析平台,是提供专利分析,专利查询,专利检索等数据服务功能的知识产权数据服务商。

    我们的产品包含105个国家的1.26亿组数据,免费查、免费专利分析。

    申请试用

    分析报告

    专利汇分析报告产品可以对行业情报数据进行梳理分析,涉及维度包括行业专利基本状况分析、地域分析、技术分析、发明人分析、申请人分析、专利权人分析、失效分析、核心专利分析、法律分析、研发重点分析、企业专利处境分析、技术处境分析、专利寿命分析、企业定位分析、引证分析等超过60个分析角度,系统通过AI智能系统对图表进行解读,只需1分钟,一键生成行业专利分析报告。

    申请试用

    QQ群二维码
    意见反馈