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Plasma etching method and manufacture of semiconductor device

阅读:787发布:2020-08-07

专利汇可以提供Plasma etching method and manufacture of semiconductor device专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE: To improve the etch selectivity and etching rate of an oxide film against silicon by setting the discharge idling period of intermittently excited inductive coupled plasma so that ion concentration can be attenuated to a sufficiently low level and radical concentration cannot change much during the period.
CONSTITUTION: In the course of plasma etching which is performed for selectively etching a silicon oxide film, a plasma annihilation period 1 is set in such a way that the mean value with respect to the time of ion concentration at the plasma generating position can become 80-20% of that at the plasma annihilation time during the period and a silicon substrate is placed on a substrate holder across which a DC bias is applied. When the period 1 is set at 40μsec, the etching rate of the oxide film increases and the etching rate of silicon decreases as compared with the case where the plasma is continuously discharged. Consequently, the etch selectivity of the oxide film against silicon becomes about four times as large as that obtained in the prior art example where the plasma is continuously discharged. Therefore, plasma etching which is improved in both etching rate and etch selectivity can be provided for oxide films.
COPYRIGHT: (C)1996,JPO,下面是Plasma etching method and manufacture of semiconductor device专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 間欠的に励起されかつ弗素及び炭素を含むプラズマから流出するガスにシリコン基板上に設けられたシリコン酸化膜を暴露し,該シリコン酸化膜をシリコン基板に対して選択的にエッチングするプラズマエッチング方法において,該プラズマの消滅期間を,該プラズマの発生位置でのイオン濃度の時間平均値が該プラズマの消滅時のイオン濃度の80%以下かつ20%以上となる期間とし,該シリコン基板を直流バイアスが印加された基板ホルダ上に置くことを特徴とするプラズマエッチング方法。
  • 【請求項2】 間欠的に励起されかつ弗素及び炭素を含むプラズマから流出するガスにシリコン基板上に設けられたシリコン酸化膜を暴露し,該シリコン酸化膜をシリコン基板に対して選択的にエッチングするプラズマエッチング方法において,該プラズマの消滅期間を20μ秒以上とし,該シリコン基板を直流バイアスが印加された基板ホルダ上に置くことを特徴とするプラズマエッチング方法。
  • 【請求項3】 請求項1記載のプラズマエッチング方法において,該プラズマの消滅期間を80μ秒以下とし,
    該基板ホルダに交流電圧を印加して該直流バイアスを発生することを特徴とするプラズマエッチング方法。
  • 【請求項4】 請求項1記載のプラズマエッチング方法を用いて,シリコン基板上に設けられたシリコン酸化膜にコンタクトホールを開口する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明はプラズマエッチング方法及び半導体装置の製造方法に関し,特にシリコンに対する選択比が高いシリコン酸化膜(以下「酸化膜」という。)のエッチング方法に関する。

    【0002】近年の超LSIにおけるパターン寸法の縮小とデバイスの多層構造化に伴い,平坦化のために酸化膜を厚く堆積し,この厚い酸化膜に小径のコンタクトホールを形成しなければならない。 このため,小径かつ高アスペクト比のコンタクトホールを酸化膜に開口する技術が必要とされている。

    【0003】しかし,厚いシリコン酸化膜にコンタクトホールを開口するには,酸化膜厚の不揃いから生ずる影響を解消し,さらに高アスペクト比のホールの底まで十分にエッチングするために,十分なオーバエッチングが不可欠である。

    【0004】このため,かかるコンタクトホールを形成する際の酸化膜のドライエッチングでは,オーバエッチングによって下地シリコンがエッチングされないように,下地シリコンに対する十分な選択比が要求される。

    【0005】

    【従来の技術】シリコンを下地とし,その上に堆積された酸化膜にコンタクトホールを形成するために,従来,
    誘導結合型プラズマ(Inductively Coupled Plasma) 装置が多用されている。 このプラズマ装置は,低圧の下で高密度のプラズマを生成することができる。 このため,低圧の下でイオンの平均自由行程が長くイオンの散乱が少ないため,高アスペクト比のホールをエッチングできると共に,同時に高密度のプラズマによる高いエッチングレートが実現される。

    【0006】しかし,通常の連続して放電する誘導結合型プラズマによっては,弗素及び炭素を含むプラズマを用いる場合において,シリコンに対する酸化膜のエッチング速度比は,例えば2程度であり,高アスペクト比のホールを形成するためには,下地のシリコンに対する選択比が不十分である。

    【0007】かかる弗素及び炭素を含むプラズマにより酸化膜をエッチングする場合に,シリコンに対する選択比を高める方法として,間欠的に放電するプラズマを利用したエッチング法が,Appl. Phys. Lett. Vol.63,No.
    15,(1993),p2044 及びJpn.J.Appl. Phys.,Vol.33,(199
    3),p2133 に開示されている。

    【0008】一般に,CFx ラジカルはシリコン表面に保護膜を形成してエッチング速度を低下させ,他方Fラジカルはシリコン及び酸化膜のエッチングを促進することが知られている。 上記の文献によると,連続的に放電する従来の誘導結合型プラズマでは,平行平板型のプラズマエッチング装置と比較して,CFx ラジカル濃度が小さくかつFラジカル濃度が大きい。 このため,CFx
    ラジカルに対するFラジカルの濃度比ρ(F/CFx )
    が誘導結合型プラズマでは大きく,その結果,シリコン保護膜の形成が不十分となり,シリコンに対する酸化膜の選択比が小さくなる。

    【0009】この間欠的に放電する誘導結合型プラズマによるエッチング法は,CFx ラジカルに対するFラジカルの濃度比ρ(F/CFx )が放電開始直後の数十μ
    秒の期間に増加すること,言い換えれば,放電開始直後の数十μ秒の間,特に20μ秒以内では,ρ(F/CF
    x )の増加は小さいことを利用する。

    【0010】即ち,弗素及び炭素を含むプラズマを,放電時間が20μ秒以下の間欠的放電により発生することで,ρ(F/CFx )の時間平均値を小さくし,シリコンに対する酸化膜のエッチング速度の比を増加することができる。 その結果,連続的に励起し放電するプラズマエッチングに較べて,優れた選択比の酸化膜のプラズマエッチングが実現される。

    【0011】他方,酸化膜のプラズマエッチングにおいて,シリコンに対する選択比を決定する因子として,上述したラジカルの種類の他にイオンの効果が知られている。 即ち,基板に衝突するイオンエネルギを大にし,他方イオン濃度を小さくすることにより,酸化膜のエッチング速度を,シリコンに対して大きくすることができる。 例えば,Appl. Phys. Lett. Vol.64,No.25,(1994),
    p3398 には, イオンエネルギの増大は,シリコンよりも酸化膜のエッチング速度を増加させ,イオン濃度の減少は,酸化膜よりもシリコンのエッチング速度を減少させることが記載されている。

    【0012】従来,イオン濃度を減少するには,放電電力を小さくする方法が,また,基板に衝突するイオンエネルギを増大するには,酸化膜を保持する基板ホルダのバイアス電圧を大きくする方法が採用されていた。 しかし,放電電力の減少は,ラジカルをも減少させ酸化膜のエッチング速度を著しく減少させる。 また,従来の連続放電による誘導結合型プラズマによる場合は,イオン濃度が高いためバイアス電圧を高くすると下地の損傷が大きくなる。 このように,放電電力の低減及びバイアス電圧の高圧化を両立することは難しく,その選択範囲は限られた範囲に制限されるため選択比の改善が妨げられている。 かかる状況は,既述した間欠的放電により発生する誘導結合型プラズマを利用する方法においても同様である。

    【0013】

    【発明が解決しようとする課題】上述したように,従来の酸化膜のプラズマエッチング方法では,弗素及び炭素を含む誘導結合型プラズマを用いて酸化膜をエッチングする場合,イオン濃度が高いという条件と基板ホルダのバイアス電圧が大きいという条件とを両立させることができないため,シリコンに対する選択比を大きくすると,酸化膜のエッチング速度が低下するという欠点があった。

    【0014】また,間欠的に誘導結合型プラズマを励起する方法では,ラジカルの種類を制御して選択比を向上することができるものの,イオン濃度が高いためシリコンのエッチング速度が大きく,さらなる選択比の向上は難しいという問題がある。

    【0015】本発明は,間欠的に励起される誘導結合型プラズマのプラズマ放電の休止期間を,イオン濃度が十分に減衰し,かつ,ラジカル濃度の変化が小さい期間とすることで,高濃度ラジカル,低イオン濃度かつ基板ホルダに生ずるバイアス電圧が高い状態を生じせしめ,シリコンに対する選択比に優れ,かつエッチング速度が速いシリコン酸化膜のプラズマエッチング方法を提供することを目的としている。

    【0016】

    【課題を解決するための手段】図1は本発明の実施例波形図であり,プラズマ励起用高周波電圧の包絡線及び基板ホルダのバイアス電圧を表している。

    【0017】上記課題を解決するための本発明の第一の構成は,図1を参照して,間欠的に励起されかつ弗素及び炭素を含むプラズマから流出するガスにシリコン基板上に設けられたシリコン酸化膜を暴露し,該シリコン酸化膜をシリコン基板に対して選択的にエッチングするプラズマエッチング方法において,該プラズマの消滅期間1を,該プラズマの発生位置でのイオン濃度の時間平均値が該プラズマの消滅時のイオン濃度の80%以下かつ20%以上となる期間に選択し,該シリコン基板を直流バイアスが印加された基板ホルダ上に置くことを特徴として構成し,及び,第二の構成は,図1を参照して,間欠的に励起されかつ弗素及び炭素を含むプラズマから流出するガスにシリコン基板上に設けられたシリコン酸化膜を暴露し,該シリコン酸化膜をシリコン基板に対して選択的にエッチングするプラズマエッチング方法において,該プラズマの消滅期間1を20μ秒以上とし,該シリコン基板を直流バイアスが印加された基板ホルダ上に置くことを特徴として構成し,及び,第三の構成は,第一の構成のプラズマエッチング方法において,該プラズマの消滅期間1を80μ以下とし,該基板ホルダに交流電圧を印加して該直流バイアスを発生することを特徴として構成し,及び,第四の構成に係る半導体装置の製造方法は,第一の構成のプラズマエッチング方法を用いて,シリコン基板上に設けられたシリコン酸化膜にコンタクトホールを開口する工程を含むことを特徴として構成する。

    【0018】

    【作用】本発明の構成では,図1を参照して,100%
    変調された励起用高周波により弗素及び炭素を含む雰囲気ガスを励起し,間欠的に励起されるプラズマ,例えば誘導結合プラズマを発生する。

    【0019】弗素及び炭素を単体又は化合物として含む雰囲気ガスは,プラズマの放電期間中に励起され,弗素を含む電気的に中性なラジカル及び炭素を含む電気的に中性なラジカル,及び,弗素又は炭素を少なくとも含むイオンを生成する。 かかるラジカルは,例えば,Fラジカル,CFxラジカル,CHFxラジカルであり,かかるイオンは,例えば,Fイオン,CFxイオン,CHF
    xイオンである。

    【0020】これらのラジカル及びイオンは,プラズマの放電期間(図1に符合2で表す。)に続くプラズマ放電の停止期間,即ちプラズマの消滅期間(図1に符合1
    で表す。 )中に,消失及び拡散してその濃度を徐々に減少していく。 しかし,一般にイオンとラジカルの寿命は非常に異なる。 イオンの寿命は,プラズマ放電が停止した時の電子濃度の緩和時間と同程度と考えられ,典型的には50μ秒である。 他方,ラジカルの寿命は,例えば
    Jpn. J. Appl. Phys., Vol.132, No.3A, (1993)L353 によれば,数10〜数100m秒と非常に長く,数10μ
    秒というイオンの寿命程度の期間では殆ど濃度変化がない。

    【0021】このようにイオンとラジカルとの寿命に大きな差があるため,プラズマ放電の停止から長時間を経過した後には,イオンとラジカルとの存在比は,プラズマ放電期間中の存在比とは著しく異なったものとなる。
    即ち,イオン濃度はプラズマ放電の停止後急速に減少し,他方ラジカル濃度は実質的に一定に保持される。 この結果,ラジカル濃度が高く,かつイオン濃度が低い状態が実現する。

    【0022】本発明の構成の他の要素は,被エッチング材である酸化膜を直流バイアスが印加された基板ホルダに保持することである。 かかる直流バイアスは,直流を直接印加する他,周知のようにプラズマにより生成されたイオンが追従できない程度の高周波交流電圧,例えば10MHz以上の高周波電圧を基板に印加することでも実現される。

    【0023】図1中のロは,かかる直流バイアスを印加した基板ホルダを,間欠的に励起されるプラズマの近くに置いた場合に,観測された当該基板ホルダの電圧変化を示したものである。 なお,基板ホルダの直流バイアス電圧は,13.56MHzの交流電圧を印加して発生させた。

    【0024】図1を参照して,励起用高周波電圧の印加後10μ秒の間に,バイアス電圧は,プラズマ放電開始前のバイアス電圧である−400Vから−200Vに推移し,励起用高周波電圧が印加される放電期間中そのまま−200Vの電圧が保持される。 一方,励起用高周波の停止後は,バイアス電圧は停止直後からマイナス電位に推移し始め,略10μ秒で−400Vに達し,その後は次のプラズマ放電が始まるまで−400Vに保持される。

    【0025】かかるバイアスの時間変化と上述したイオン濃度の時間変化と相まって,プラズマ消滅期間の長さは,酸化膜のエッチング速度に次に説明するような影響を及ぼす。

    【0026】図2は本発明の原理説明図であり,プラズマ消滅期間の長さが酸化膜及びシリコンのエッチング速度に及ぼす影響を定性的に表したものである。 なお,プラズマ放電期間は一定としている。 また,図中でSiO
    2及びSiと付した曲線は,それぞれ酸化膜及びシリコンのエッチング速度を示している。

    【0027】図2(a)は,バイアス電圧が一定に維持されたと仮定するとき,プラズマ消滅期間に依存して変動するイオン濃度変化に伴うエッチング速度の変化を表している。 上述したように,イオン濃度は,プラズマ消滅期間が長くなるにつれ減少する。 このため,酸化膜及びシリコンのエッチング速度は,図2(a)を参照して,ともに消滅期間の長期化とともに減少する。 この消滅時間の長期化に伴うイオン濃度の減少により,シリコンのエッチング速度は急速に減少するが,酸化膜のエッチング速度はシリコンよりも緩やかに減少する。 従って,バイアス電圧が一定ならば,プラズマの消滅期間を長くする程,酸化膜のシリコンに対するエッチング選択比は大きくなる。

    【0028】図2(b)は,イオン濃度が一定に維持されると仮定したとき,バイアス電圧の変化に伴うエッチング速度の変化を表している。 上述したように,バイアス電圧はプラズマ消滅期間で大きくなる。 従って,消滅期間が長い程,バイアス電圧の時間平均値は大きくなる。 このため,図2(b)を参照して,もしイオン濃度を一定に保持すると,酸化膜のエッチング速度は,消滅期間の長期化とともに増大する。 他方,シリコンのエッチング速度のバイアス電圧依存性は小さい。 この結果,
    イオン濃度が一定ならば,プラズマの消滅期間を長くする程,酸化膜のシリコンに対するエッチング選択比は大きくなる。

    【0029】図2(c)は,実際のエッチング速度の振る舞いを示す図で,間欠的に励起されるプラズマエッチングにおいて,プラズマ消滅期間の長さがエッチング速度及び選択比に及ぼす効果を,イオン濃度及びバイアス電圧の両者の影響の観点から表したものである。

    【0030】上述のように,プラズマ消滅時間が長いほど,イオン濃度が減少しかつバイアス電圧が高くなる結果,酸化膜のシリコンに対するエッチング選択比(図2
    (c)中にSiO 2 /Siと付した曲線で示した。 )は大きくなる。 なお,本明細書では,「選択比」,「エッチング選択比」は特に記載がない限り,シリコンのエッチング速度に対するシリコン酸化膜のエッチング速度の比の意味で使用している。

    【0031】他方,酸化膜のエッチング速度は,イオン濃度の減少とバイアス電圧の増加の両者の影響を受ける。 図2(c)を参照して,プラズマ消滅期間が短い場合は,バイアス電圧の増加がイオン濃度の減少より急速に生ずるためバイアス電圧増加の効果が大きく現れる結果,消滅期間が長くなると酸化膜のエッチング速度は増加する。 逆にプラズマ消滅期間が長い場合は,バイアス電圧は一定値に保持され変化しないため,イオン濃度の減少がそのままエッチング速度の減少に繋がり,消滅期間が長くなると酸化膜のエッチング速度が低下する。 従って,酸化膜のエッチング速度は,プラズマ消滅期間を変数とした上に凸の極大を有する関数として表される。
    従って,かかる極大の付近にプラズマ消滅期間を選択することで,酸化膜のエッチング速度が高く,かつ,選択比が大きなプラズマエッチングを実現することができる。

    【0032】かかる酸化膜のエッチング速度が極大となるプラズマ消滅期間は,プラズマの条件により変動するが,例えば,40μ秒である。 また,プラズマ消滅期間は,実用的な選択比を実現するために20μ秒以上とすることが望ましい。 さらに,エッチング速度の観点から,プラズマ消滅期間は80μ秒以下とすることが好ましく,とくに半導体装置の製造のスループットを考慮すると60μ秒以下が望ましい。

    【0033】本発明の構成において,イオン濃度が十分高くイオンによるエッチングが有効に機能するような短いプラズマ消滅期間では,寿命の長い中性ラジカルの濃度は殆ど変化しない。 従って,間欠的に励起するプラズマにより生成されたラジカルの濃度及びラジカル種の存在比は,そのまま維持される。 従って,ラジカルによるシリコン表面の保護及びラジカルによるエッチングの効果は,従来の間欠的に励起するプラズマによるエッチングと同等であり,選択比に及ぼすラジカルの効果は変わらない。

    【0034】一方,上述したように本発明の構成では,
    長時間にわたるプラズマ消滅期間が存在するため,この間にイオン濃度が低減し,シリコン及び酸化膜のエッチング速度を低下させる。 しかし,バイアス電圧の増大が,イオン濃度の減少を補い酸化膜のエッチング速度を増加する。 さらに,シリコンのエッチング速度は低イオン濃度のもとで低いままに留まる。 その結果,本発明では,シリコンに対する高い選択比を有する酸化膜のエッチングが実現される。

    【0035】即ち,本発明によれば,高ラジカル濃度と低イオン濃度とが同時に実現され,さらにこれと同時に低イオン濃度及び高バイアスという条件をも満たされる。 このため,高い選択比を有しかつ高速の酸化膜エッチングがなされる。

    【0036】なお,本発明において,プラズマ放電期間中は高濃度のイオンが生成される。 しかし,プラズマ放電期間中はバイアス電圧が低いので,シリコン表面の損傷は少ない。 他方,プラズマ消滅期間はイオン濃度が低いから,高バイアス電圧の下でもシリコン表面の損傷は少ない。 また,この高バイアス期間には,イオン濃度に較べてラジカルの存在比が大きいため,シリコン表面に容易に被膜が形成されイオン照射による損傷をより小さくする。

    【0037】さらに,本発明のプラズマエッチング方法を,シリコン上に設けられた酸化膜にコンタクトホールを開口する工程を有する半導体装置の製造に適用することができる。 本発明のプラズマエッチング方法では,高い選択比が実現されるため,オーバエッチングを十分にすることができ,アスペクト比が大きくかつ小口径のコンタクトホールを容易に開設することができる。

    【0038】

    【実施例】図3は本発明の実施例エッチング装置断面図であり,誘導結合プラズマエッチング装置の主要部を表している。

    【0039】エッチング装置は,従来の誘導結合プラズマエッチング装置に励起用高周波のパルス変調器を付加したものである。 図3を参照して,真空容器10の上部外壁の外周を2巻きするループアンテナ50Aに,マッチング回路52を通してプラズマ励起用高周波電力を供給する。 励起用高周波電力は,100%のパルス振幅変調された13.56MHzの高周波信号を信号発生器5
    6により生成し,この高周波信号を高周波増幅器54で電力増幅してマッチング回路52に供給した。 なお,励起用高周波電圧は,ループアンテナ50Aの両端に接続する高圧プローブ70により検出されオシロスコープ7
    2に表示される。

    【0040】被エッチング材料,例えば表面に酸化膜が形成されたシリコンウエーハは,真空容器10内の底部に設置された基板ホルダ60上に置かれる。 この基板ホルダ60には,バイアス用高周波発信器64からマッチング回路62を通して13.56MHzの交流電圧が印加される。 また,基板ホルダ60の電圧は,高圧プローブ74を通してオシロスコープ76に表示される。

    【0041】反応ガスは,真空容器10の上部から流量制御弁20を通して真空容器内に導入される。 真空容器10は,その下方から圧力調整弁40を通して排気口3
    0から真空排気され所定の圧力に保持される。

    【0042】真空容器中の電気的に中性なCFx ラジカルの濃度は,真空容器10の側壁に接続された質量分析装置80を用いて,Jpn. J. Appl. Phys.,Vol.32, No.3
    A, (1993),L353に開示されている出現質量分析法により測定した。 なお,イオン濃度も質量分析装置80により測定した。 また,電気的に中性なFラジカルの濃度は,
    J. Appl. phys., Vol.62, (1987), p662に開示されているアクチノメトリー法により測定した。 このため,プラズマ中の発光を,真空容器10の側壁に設けられた窓から光ファイバ90を通して分光器に導き,分光分析した。

    【0043】本実施例では,反応ガスとして,CF 4を30cm 3 / 分, 及びH 2を30cm 3 / 分流入し,真空容器10内圧力を10mTorr に保持した。 なお,反応ガスとして,この他に,例えばCF 4 ,CHF 3 ,C
    22 ,C 38 ,C 38等の弗素と炭素を含む化合物,又はこれらと素との混合ガスを用いることができる。

    【0044】プラズマ励起用高周波電力は,尖頭値電力1000Wとした。 本実施例では,プラズマ放電期間を20μ秒一定とし,幾つかのプラズマ消滅期間についてエッチングを行った。 なお,図1中のイに,ループアンテナ50Aの両端で観測された励起用高周波電圧の包絡線の例を示した。

    【0045】基板ホルダ60に印加する交流電圧は,基板ホルダ60に印加されるバイアス電圧がプラズマの放電期間中に一定値に到達し安定した後の,当該一定値が−200Vとなるように調整した。 図1中のロは,プラズマ消滅期間を40μ秒とした時のバイアス電圧の例である。 なお,基板ホルダ60を20℃に保持した。

    【0046】図4は,本発明の実施例でのイオンと消滅期間との関係を表す図であり,イオン濃度及びイオンエネルギの消滅期間依存性を表している。 ここで,イオン濃度は,プラズマ放電期間及びプラズマ消滅期間を通して時間平均されたイオン濃度である。 また,時間平均イオンエネルギーは,基板に衝突するイオンのエネルギを基板ホルダのバイアス電圧を用いて計算したものである。 なお,時間平均イオンエネルギは,プラズマ放電期間及びプラズマ消滅期間を通して時間平均されたイオンエネルギを表している。

    【0047】図4を参照して,CF +イオン濃度は,連続放電するプラズマの場合に最高濃度を示し,プラズマ消滅時間の長期化とともに漸減する。 他方,時間平均イオンエネルギは,連続放電の場合に最低であり,プラズマ消滅時間の長期化とともに漸減し,20μ秒で殆ど定常値に達する。 なお,この20μ秒の時点では,CF +
    イオン濃度はプラズマ放電時の略1/2に減少する。 従って,高バイアスかつ低イオン濃度の条件のもとで生ずるシリコンに対する酸化膜のエッチング選択比向上の効果は,20μ秒以上で顕著になる。 勿論,必要がある場合又は他のエッチング条件の下では,より短い時間を選択することはできる。

    【0048】CF +イオン濃度は,プラズマ消滅期間が60μ秒を超えると放電時の1/4に減少し,さらに8
    0μ秒を超えるとエッチング速度の低下が著しくスループットの観点から好ましくない。 本実施例の条件の下で,酸化膜のエッチング速度が大きくかつ十分な選択比が実現される好ましい条件は,40μ秒であった。

    【0049】図5は,本発明の実施例でのラジカル濃度と消滅期間との関係を表す図であり,ラジカル濃度(F
    ラジカル及びCF 2ラジカルの濃度を,それぞれ図中のF及びCF 2を付した曲線で示した。 )及びCF 2ラジカルに対するFラジカルの濃度比(図中F/CF 2を付した曲線で示した。)を表している。 ここで,ラジカル濃度及びその比は,プラズマ放電期間及びプラズマ消滅期間を通した時間平均で表している。

    【0050】ラジカル濃度及びその存在比は,図5を参照して,プラズマ消滅期間に依存せず,プラズマ消滅期間が60μ秒以上になっても殆ど変化しない。 なお,このラジカル濃度及びその存在比は,既述したように,プラズマ放電期間を初め,励起電力,反応ガス等により異なるから,本発明の構成とは別個に最適の条件を選択することができる。

    【0051】図6は本発明の効果説明図であり,酸化膜のエッチング速度及び選択比について,従来の連続放電のプラズマズマを用いた結果と本実施例による結果とを比較して表している。 なお,シリコン及び酸化膜のエッチング速度は,それぞれSi及びSiO 2を付した曲線で,シリコンに対する酸化膜の選択比は,SiO 2 /S
    iを付した曲線で示されている。

    【0052】図中,CWとして示す連続放電の場合に比較し,40μ秒間のプラズマ消滅期間を有する本実施例の場合は,酸化膜のエッチング速度が上昇し,かつシリコンのエッチング速度が低下する。 その結果,シリコンに対する酸化膜の選択比は,本実施例では従来の連続放電の場合の略4倍になる。 従って,エッチング速度が速く,かつ,選択比が高い酸化膜のプラズマエッチングが実現される。

    【0053】図7は本発明の実施例トランジスタ断面図であり,製造途中の半導体装置のMOSトランジスタ部分を表している。 本実施例では,先ず図7を参照して,
    シリコン基板100表面にフィールド酸化膜102で画定されたMOSトランジスタ形成領域を形成しチャネル105を形成後,チャネル105領域の表面上にゲート酸化膜108を挟みポリシリコンゲート電極を形成する。 次いで,ゲート酸化膜108をマスクとするイオン注入により,ソース領域103及びドレイン領域104
    を形成し,その後基板100上全面に絶縁膜としてシリコン酸化膜109を堆積する。 次いでレジスト110を塗布し,リソグラフィによりレジスト110にコンタクトホール111開設用のエッチング窓を形成する。 以上の工程は,従来の通常の半導体装置の製造方法と変わる所はない。

    【0054】次いで,間欠的に励起するプラズマエッチング方法により,シリコン酸化膜109にコンタクトホール111をシリコン基板100を下地として開設する。 このエッチングの条件は本発明の実施例として既述した通りである。 なお,90%のオーバエッチングをしている。

    【0055】次いで,通常の半導体装置の製造方法と同様にして,レジストを除去し,コンタクトホールを導電体で埋め込み,酸化膜109上に配線を形成して,半導体装置を完成する。

    【0056】かかる工程により形成されたコンタクトホール111の形状を図8に示した。 図8は,本発明の実施例コンタクトホール断面図であり,本発明に係る方法により形成されたコンタクトホールの形状を表している。

    【0057】図8を参照して,シリコン基板100上に堆積された酸化膜109の厚さは0.7μm,レジスト110に開設されたコンタクトホール開設用のエッチング窓の直径と0.2μmである。 本実施例で形成されたコンタクトホール111は,酸化膜109表面での開口径が0.2μm,コンタクトホールの底の径が0.1μ
    mであった。 さらに,コンタクトホール111の側壁には保護膜112が形成されるが,このまま用いることも,又必要に応じて除去して用いることもできることは従来の方法と同様である。 このコンタクトホールの底面,即ちシリコン表面の損傷は従来と同程度,若しくは小さいもので,容易に軽いエッチングにより除去された。

    【0058】上述のように,本発明によれば,直径0.
    2μm,アスペクト比が3以上のコンタクトホールを,
    迅速に,かつ下地のシリコン表面をエッチングすることなく形成することができた。

    【0059】なお,本実施例では,誘導結合型プラズマ装置を使用したが,他のプラズマエッチング装置,例えば,ヘリコン波プラズマ装置,ECRプラズマ装置を使用することもできる。

    【0060】

    【発明の効果】上述したように,本発明によれば,高バイアス,低イオン濃度かつ高ラジカル濃度のもとでプラズマエッチングがなされるから,シリコンに対する選択比が高くかつエッチング速度が大きいシリコン酸化膜のプラズマエッチング方法を提供することができるので,
    半導体装置及びその他の電子装置の性能向上に寄与するところが大きい。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】 本発明の実施例波形図

    【図2】 本発明の原理説明図

    【図3】 本発明の実施例エッチング装置断面図

    【図4】 本発明の実施例でのイオンと消滅期間との関係を表す図

    【図5】 本発明の実施例でのラジカル濃度と消滅期間との関係を表す図

    【図6】 本発明の実施例効果説明図

    【図7】 本発明の実施例トランジスタ断面図

    【図8】 本発明の実施例コンタクトホール断面図

    【符号の説明】 1 消滅期間 2 放電期間 10 真空容器 20 流量制御弁 30 排気口 40 圧力調整弁 50A ループアンテナ 52,62 マッチング回路 54 高周波増幅器 56 信号発生器 60 基板ホルダ 64 バイアス用高周波発信器 70,74 高圧プローブ 72,76 オシロスコープ 100 基板 102 フィールド酸化膜 103 ソース領域 104 ドレイン領域 105 チャネル領域 108 ゲート酸化膜 109 酸化膜 110 レジスト 111 コンタクトホール 112 保護膜

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