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Master for thermal stencil printing

阅读:350发布:2024-01-12

专利汇可以提供Master for thermal stencil printing专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a master for thermal stencil printing, which is provided with an end mark without spoiling high printing quality and constituted of a fluidized body applied to a thermoplastic resin film and dried.
SOLUTION: In the master for thermal stencil printing, constituted of at least the thermoplastic resin film having the porous resin film constituted by applying and drying the fluidized body on the thermoplastic resin film and the porous resin film, the end mark is produced on the side of the porous resin film employing an aqueous coating.
COPYRIGHT: (C)2002,JPO,下面是Master for thermal stencil printing专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 熱可塑性樹脂フィルム上に、流動体を塗布、乾燥して成る多孔性樹脂膜を有する少なくとも熱可塑性樹脂フィルムと多孔性樹脂膜で構成される感熱孔版印刷用マスターにおいて、多孔性樹脂膜側に水性塗料を用いてエンドマークが作成されていることを特徴とする感熱孔版印刷用マスター。
  • 【請求項2】 水性塗料が表面に酸性基を持つ親水性カーボンブラック顔料を含むことを特徴とする請求項1記載の感熱孔版印刷用マスター。
  • 【請求項3】 水性塗料がO/W型エマルションであることを特徴とする請求項1又は2記載の感熱孔版印刷用マスター。
  • 【請求項4】 エンドマークがグラビアローラーにより作成されたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感熱孔版印刷用マスター。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲンランプ、
    キセノンランプ、フラッシュバルブなどによる閃光照射や赤外線照射、レーザー光線等のパルス的照射、あるいはサーマルヘッド等によって穿孔製版される感熱孔版印刷用マスターに関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】従来、熱可塑性フィルムにインキ通過性の支持体として、天然繊維、合成繊維の単独又は混抄した多孔性薄葉紙を接着剤で貼り合わせた感熱孔版印刷用マスターが用いられている。 しかし、こうした繊維から成る多孔性薄葉紙を支持体として用いた感熱孔版印刷用マスターは、次のような問題点がある。 (1)接着剤を用い多孔性薄葉紙とフィルムを貼り合わせることにより、接着剤が多孔性薄葉紙の繊維間に鳥の掻きのように集積し、その部分においてサーマルヘッドによる穿孔が行われにくくなり、インキの通過が妨げられ印刷ムラが発生しやすくなる。 (2)多孔性薄葉紙の繊維自体がインキの通過を妨げ、
    印刷ムラが発生しやすくなる。 (3)多孔性薄葉紙の繊維目によりフィルム面の平滑性が低下しサーマルヘッドとの密着が悪く未穿孔部が出来るため印刷ムラが発生する。

    【0003】こうした問題を改善するためにいくつかの提案がなされているが、いまだ満足するものは得られていない。 例えば、特開平3−193445号公報には、
    多孔性支持体として、繊度1デニール以下の合成繊維から成る薄葉紙を用いることが提案されているが前記の問題解決には十分とはいえない。

    【0004】特開昭62−198459号公報には、熱可塑性フィルムに実質的に閉じた形状の放射線硬化型樹脂パターンをグラビア、オフセット、フレキソ等の印刷により多孔性支持体を形成する方法が提案されている。
    しかし、印刷法では樹脂パターンの線幅を50μm以下にすることは困難であり、印刷部が穿孔できず、印刷ムラとなる。

    【0005】特開平3−240596号公報には、水分散性ポリマーとコロイダルシリカから成る分散液を熱可塑性フィルムの表面に塗布、乾燥し、多孔性支持体を設け粘度の低いインキジェット用インキで印刷する方法が提案されている。 しかし、この方法では多孔層の開孔径が小さく、従来より用いられている孔版用印刷インキではインキの通過が悪く、十分な印刷濃度が得られない。

    【0006】特開昭54−33117号公報には、多孔性支持体を用いない実質的に熱可塑性フィルムのみから成る感熱孔版印刷用マスターが提案されている。 この方法では熱収縮率が高く、フィルム厚み3μm以下のフィルムではサーマルヘッドによる穿孔性も良好で印刷品質は優れているが、腰が低く印刷機での搬送が出来ない問題が有る。 搬送性を良くするため厚いフィルムを使用するとサーマルヘッドによる穿孔性が低下し、印刷ムラが発生する。

    【0007】本発明者等は先に熱可塑性フィルムの片面に多孔性樹脂膜を設けた感熱孔版印刷用マスターを提案した(特開平8−332785号公報、特開平10−2
    4667号公報)。 これらのマスターはそれまで知られたマスターより優れており、普通の使用状態ではほとんど問題を発生しない。 しかしながら、熱可塑性フィルム上に流動体を塗布乾燥して形成される多孔性樹脂膜は、
    溶剤に侵されやすいために、従来のように、支持体上に油性塗料でエンドマークを記入する方法では、塗料に含まれる有機溶剤が多孔性樹脂膜の一部を溶解し、樹脂膜のインキ通過性を低下させてしまう。 エンドマークを設けた部分だけのインキ通過性が低下するために、印刷画像に濃度ムラが発生してしまうという問題が起こる。

    【0008】特開平5−155168号公報には、巻芯とセンサーに検知可能なエンドマークを設ける方法が開示されているが、この発明に係るマスターにおいては、
    マスターの透明性が低いために、巻芯から2〜3周マスターを巻いてしまっただけでエンドマークを検知できなくなり実用的でない。 実際、本発明のマスターに用いる場合、巻芯の外周は通常185mm以下で、エンドマークが姶まるマスター後端から750mmの位置ではマスターが巻芯に約4周巻かれており、エンドマーク検知が困難である。

    【0009】また、本発明者等は特開平10−1470
    75号公報、特開平10−236011号公報にて、熱可塑性樹脂フィルムの一方の面上に樹脂からなる多孔性樹脂膜を有し、更にその表面に繊維状物質からなる多孔性繊維膜を積層してなる感熱孔版印刷用マスターを提案しており、これらのマスターでは上記エンドマークの問題は発生しにくいが、エンドマーク形成用塗料の塗布量が多い場合には塗布液が多孔性樹脂膜まで浸透し、多孔性繊維膜を有しないマスターと同様の不具合が発生する。 また、多孔性繊維膜を積層してなるマスターはフィルム及び多孔性支持体が貼り合わせ時に多孔性樹脂膜及びフィルムが多孔性繊維膜表面の凹凸にならいやすい為にフィルム面の平滑度が低下し、穿孔感度が低下するという問題が有る。

    【0010】

    【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な従来技術の問題を解決するためになされたものであって、
    高印刷品質を損なうことなく、エンドマークを作成した、熱可塑性樹脂フィルム上に流動体を塗布、乾燥して成る多孔性樹脂膜を有する感熱孔版印刷用マスター提供することをその課題とする。

    【0011】

    【課題を解決するための手段】熱可塑性樹脂フィルム上に、流動体を塗布、乾燥して成る多孔性樹脂膜を有する感熱孔版印刷用マスターは、上述のように、従来用いられてきた、支持体(本マスターにおいては多孔性樹脂膜が該当する)に油性塗料を塗布しエンドマークを作成する方法では、油性塗料に含まれる溶剤によって多孔性樹脂膜の一部が溶解し、エンドマークを形成させた部分のインキ通過性が他の部分よりも低くなってしまう。 また、エンドマークを多孔性樹脂膜ではなく、マスターのフィルム側に設けた場合には、油性塗料の塗布、着色シートの転写等、その方法に依らず、いずれの場合も、エンドマークがサーマルヘッドによるフィルムの穿孔性を低下させるという問題が発生する。

    【0012】本発明者らは様々な実験を行った結果、多孔性樹脂膜側に、水性の塗料によってエンドマークを作成することにより、多孔性樹脂膜に悪影響が無く、良好な印刷品質の熱可塑性樹脂フィルム上に、流動体を塗布、乾燥して成る多孔性樹脂膜を有する感熱孔版印刷用マスターを得ることにより、前記問題を解決することができた。 なお、本発明の多孔性樹脂膜側とは、多孔性樹脂膜自体にエンドマークを作成する場合のみだけでなく、特開平10−147075号公報、特開平10−2
    36011号公報に記載のように、多孔性樹脂膜の上に繊維状物質からなる多孔性繊維膜を積層した場合には、
    多孔性繊維膜にエンドマークを作成する場合も含まれる。

    【0013】本発明は水性の塗料を使用することにより、上述のように優れた効果を奏することができるが、
    水性の塗料を使用した場合、一般の染料や顔料を溶解又は分散した塗料によって形成したエンドマークは、従来の油性塗料を用いて形成したエンドマークに比べて定着性が低い傾向が有り、ロール状に巻いたマスターの保管中に多孔性樹脂膜側のエンドマークがフィルム側に転移し、フィルムの穿孔感度を低下させたり、サーマルヘッドによる穿孔中に塗料や顔料が脱落してサーマルヘッドに固着して正常なフィルムの穿孔を妨げたりすることがある。

    【0014】そこで本発明者らがさらに鋭意研究した結果、化学処理を施して表面に酸性基を設けたカーボンブラックを水中に分散し、これを多孔性樹脂膜に塗布・乾燥しエンドマークを形成した場合には定着性が良好で保管中の顔料のフィルム側への転移や、穿孔中のサーマルヘッドヘの顔料固着が殆ど起こらないことを見出した。
    また、この顔料は静電気的反発によって自己分散性が有り、界面活性剤を用いずに容易に水中に分散がさせることが可能である。 分散性が良好で、界面活性剤も要しないということは、着色性が良好でより少ない乾燥付着量で目的のエンドマーク濃度を達成可能になり、印刷画像への悪影響は更に及ぼしにくくなる方向であって好ましい。 表面に設ける酸性基としてはスルホン基やカルボキシル基が例として挙げられる。

    【0015】この分散方法を用いた塗料としては、CA
    B−O−JET TM(商品名:キャボット社製カーボンブラック分散体)、オリエント化学工業社製MICR
    OJET C−TYPE WATER COLORS
    (商品名:オリエント化学工業社製)等を用いることができる。

    【0016】水性塗料はW/O型(水中油型)エマルションで有っても良い。 W/O型エマルションの場合には塗布液の粘度をオイル相に関わり無く制御できるため、
    オイル相の粘度を多孔性樹脂膜にダメージを与えないだけの高粘度にして塗工することが可能である。 また、オイル相に樹脂を投入し、乾燥後にエンドマークを固めさせることができる。 この結果、比較的容易に優れた定着性のエンドマークを多孔性樹脂膜にダメージを与えずに形成させることが可能である。

    【0017】前述したとおり、良好な定着性はエンドマークのフィルム側への転移による穿孔感度の低下や、穿孔を阻害するサーマルヘッドヘのエンドマーク固着を防ぐ上で極めて重要である。 また、エマルションは塗布液の粘度調整が容易で、高固形分濃度で有りながら低粘度で塗布性の良好な塗布液を作ることができる。 具体的には樹脂溶液中に顔料又は染料を分散又は溶解しておき、
    これを水中に分散する。 多孔性樹脂膜上に塗布された後、エマルションが破壊され、乾燥後は顔料又は染料、
    あるいはその両方を含む樹脂が多孔性樹脂膜上に定着するために、エンドマークの定着性が優れている。

    【0018】表面に酸性基を設けた親水性カーボンブラック顔料を使用したエンドマークや油相中に顔料や染料などの着色材料と樹脂を含む水中油型エマルションを用いて形成したエンドマークは、流動体を塗布・乾燥してなる多孔性樹脂膜上において優れた定着性を示し、フィルム側への転移やサーマルヘッドヘのエンドマークカス固着が無い点で優れているのは前述した通りだが、この他に、にじみが無く、こすれにも強いのでバーコードなどの識別信号やロット番号などの文字情報を多孔性樹脂膜上に形成するのに適している。

    【0019】従来の多孔性繊維膜とフィルムを貼り合わせたマスターでは多孔性繊維膜の空隙率が高すぎるために支持体側への情報の書き込みや識別が難しく、フィルム側への書き込みも印刷画像への影響の懸念が有り難しかった。 しかし、流動体をフィルムに塗布・乾燥してなる多孔性樹脂膜を有するマスターの多孔性樹脂膜側に本発明のエンドマークを設けた場合には、支持体の空隙率が高すきず、エンドマークはにじみが無く、こすれにも強いので、信号や文字の識別が容易な優れたエンドマークとなる。

    【0020】エンドマーク塗工法 エンドマーク形成塗料の塗布には様々な方法を用いることができるが、グラビアローラーを用いた場合には、塗料の転写量の制御が正確にでき、さらに多孔性樹脂膜の内部に入り込んでインキ通過性を妨げるような心配が無い。 また、引きずりが無いために多孔性樹脂膜を破壊する恐れが無い点で優れている。 ダイ塗りは装置が大掛かりになってしまい、スプレー方式の場合には、塗料が多孔性樹脂膜の内部に入り込みインキ通過性を阻害しやすい。 ヘラ塗り、ハケ塗りなどの場合には塗料付着量の制御が難しく、塗料が多孔性樹脂膜内部に入り込んで印刷品質を低下させることがある他、ヘラやハケによる引きずりで多孔性樹脂膜が破壊される恐れが有り、高速塗工には不向きである。

    【0021】熱可塑性樹脂フィルム 本発明における熱可塑性樹脂フィルムは、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、
    ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン又はその共重合体など従来公知のものが用いられるが、穿孔感度の点からポリエステルフィルムが特に好ましく用いられる。 ポリエステルフィルムに用いられるポリエステルとして好ましくは、ポリエチレンテレフタレート、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレートとの共重合体、ヘキサメチレンテレフタレートとシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとの共重合体等を挙げることができる。
    穿孔感度を向上する為に特に好ましくは、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレートとの共重合体、ヘキサメチレンテレフタレートとシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとの共重合体等を挙げることができる。

    【0022】本発明における熱可塑性樹脂フィルムには必要に応じて、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、脂肪酸エステル、ワックス等の有機滑剤あるいはポリシロキサン等の消泡剤等を配合することができる。 さらには必要に応じて易滑性を付与することもできる。 易滑性付与方法としては特に制限はないが、例えば、クレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、湿式あるいは乾式シリカなどの無機粒子、アクリル酸類、スチレン等を構成成分とする有機粒子等を配合する方法、内部粒子による方法、界面活性剤を塗布する方法等がある。

    【0023】本発明における熱可塑性樹脂フィルムの厚さは、通常好ましくは0.1〜5.0μmであり、更に好ましくは0.1〜3.0μmである。 厚さが5.0μ
    mを超えると穿孔性を低下する場合があり、0.1μm
    より薄いと製膜安定性が悪化したり、耐刷性が低下する場合がある。

    【0024】多孔性樹脂膜 本発明における多孔性樹脂膜は、膜の内部及び表面に多数の空隙を持つ構造を有するものであれば良く、該空隙がインキの通過性の点から多孔性膜内において厚さ方向に連続構造であるものが望ましい。 本発明において、フィルムの無い側から観察した多孔性樹脂膜の平均孔径は一般に2〜50μm、望ましくは5〜30μmである。
    平均孔径が2μmに満たない場合には、インキ通過性が悪い。 そのため、十分なインキ通過量を得るために低粘度インキを用いれば、画像にじみや印刷中に印刷ドラムの側部や巻装されているマスターの後端から印刷インキがしみ出す現象が発生する。 一方、平均孔径が50μm
    を越える場合には、多孔性樹脂膜によるインキの抑制効果が低くなり、印刷時に印刷ドラムとフィルムの間のインキが過剰に押し出され、裏汚れやにじみ等の不具合が発生する即ち、平均孔径は小さすぎても大きすぎても良好な印刷品質が得られない。 特に、多孔性樹脂膜内の空隙の平均孔径が20μm以下である場合、多孔性樹脂膜層が厚い程印刷インキが通りにくくなるので、この層の厚みによってインキの印刷用紙への乾写量を制御することができる。 そして、層の厚さが不均一であると印刷むらを生じることがあるので、厚みは均一であることが望ましい。

    【0025】本発明の多孔性樹脂膜の厚みは、2〜10
    0μm、望ましくは5〜50μmである。 2μmに満たない場合は、サーマルヘッドによる穿孔後に穿孔部の背後に多孔性樹脂膜が残りにくく、インキ転写量が制御されずに印刷物の裏汚れが発生しやすい。 100μmを超えるとインキ通過性が悪くなる。 多孔性樹脂膜のインキ転写量抑制効果は膜が厚いほど大きく、印刷時の紙へのインキ転写量は多孔性樹脂膜の厚みによって調節できる。

    【0026】多孔性樹脂膜の密度は、通常0.01〜1
    g/cm 3 、望ましくは0.1〜0.7g/cm 3である。 密度が0.01g/cm 3未満だと膜の強度が不足し、また膜自体も壊れやすい。 多孔性樹脂膜の付着量は、0.1〜35g/m 2 、望ましくは0.5〜25g
    /m 2 、特に1〜11g/m 2が望ましい。 付着量の増大はインキの通過を妨げて画質を悪くし、0.1g/m 2
    未満ではインキ転写量の制御が困難となり、逆に35g
    /m 2を超えるとインキの通過を妨げて画像を悪くする。

    【0027】多孔性樹脂膜を構成する樹脂材料としては、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニル−塩化ビニリデンコポリマー、塩化ビニル−アクリロニトリルコポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマー等のようなビニル系樹脂、ポリブチレン、ナイロン等のポリアミド、ポリフェニレンオキサイド、(メタ)アクリル酸エステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、アセチルセルロース、アセチルブチルセルロース、アセチルプロピルセルロース等のセルロース誘導体等が挙げられる。 各樹脂は2種以上を混合して用いても良い。

    【0028】多孔性樹脂膜フィラー 多孔性樹脂膜の形成、強度、孔径の大きさ等を調節するために、多孔性樹脂膜中に必要に応じてフィラーなどの添加剤を添加することが望ましい。 ここにおいてフィラーとは顔料、粉体や繊維状物質も含まれる概念である。
    その中で特に針状のフィラーが好ましい。 その具体例としては、ケイ酸マグネシウム、セビオライト、チタン酸カリウム、ウオラストナイト、ゾノトライド石膏繊維等の鉱物系針状フィラー、非酸化物物系針状ウイスカ、酸化物系ウイスカ、複酸化物系ウイスカ等の人工鉱物系針状フィラー、マイカ、ガラスフレーク、タルク等の板状フィラーが挙げられる。 顔料としては、無機のみならず有機の顔料、あるいはポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸メチル等の有機ポリマー粒子そして酸化亜鉛、二酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカが使用できる。 これら添加剤の添加量としては好ましくは樹脂に対して5〜200%である。 5%未満では添加剤を加えることによる曲げ剛度が高くならない。 逆に200
    %を超えるとフィルムとの接着性が悪くなる。

    【0029】本発明の多孔性樹脂膜には、本発明の効果を阻害しない範囲内で帯電防止剤、スティック防止剤、
    界面活性剤、防腐剤、消泡剤などを併用することができる。

    【0030】多孔性樹脂膜製法 本発明の感熱孔版印刷用マスターの多孔性樹脂膜の形成方法について説明する。 第1の多孔性樹脂膜の形成方法は、樹脂を良溶媒と貧溶媒との混合溶媒中に溶解及び/
    又は分散して得た塗工液を塗布し乾燥過程で多孔質膜を形成するものである。 この時、良溶媒は相対的に貧溶媒より低温で蒸発しやすい組み合わせが必要である。 良溶媒と貧溶媒をそれぞれ一種ずつ用いる場合には、良溶媒の沸点は相対的に貧溶媒の沸点より低くなければならない。 良溶媒と貧溶媒の選定は任意であるが、一般には沸点差が15〜40℃である場合に所望の特性を持つ多孔性樹脂膜が形成されやすい。 沸点差が10℃未満の場合には、両溶媒の蒸発時間差が小さく、形成される膜が多孔性構造になりにくい。 貧溶媒の沸点が高すぎる場合には、乾燥に時間がかかり、生産性に劣るため、貧溶媒の沸点は150℃以下であることが望ましい。

    【0031】塗布液中の樹脂濃度は使用する材料によって異なるが5〜30%である。 5%未満では開口径が大きくなり過ぎたり、多孔性樹脂膜の厚みのむらが生じたりしやすい。 逆に、30%を超えると多孔性樹脂膜が形成されにくく、あるいは形成されても孔径が小さくなり所望の特性は得られにくい。

    【0032】多孔性樹脂膜の平均孔径の大きさは雰囲気中の貧溶媒の影響を受け、一般にその良溶媒に対する割合が高いほど凝結量が多くなり、平均孔径は大きくなる。 貧溶媒の添加比率は樹脂、溶媒により異なるので実験により適宜決定する必要がある。 一般的に、貧溶媒の添加量が多くなるに従い多孔質樹脂膜の孔径か大きくなる。 貧溶媒の添加量が多すぎると樹脂が析出し塗布液が不安定になる。

    【0033】第2の多孔性樹脂膜の形成方法としては、
    W/O型エマルションを主体とする流動体を薄層上に塗布、乾燥して形成されるものであり、主として水の部分が乾燥後インクが通過する孔となり、溶剤中の樹脂(フィラー、乳化剤等の添加物が含まれていてもよい)が構造体となる方法である(例えば、特開平11−2358
    85号公報参照)。

    【0034】前記方法においても、多孔膜の形成、強度、孔径の大きさ、コシ等を調節するために、多孔膜中に必要に応じて、中空フィラーに加えて、前記フィラーなどの添加剤を添加することができる。 その中で特に針状、板状、もしくは繊維状のフィラーが好ましい。

    【0035】W/O型エマルションの形成には、比較的親油性の強い、HLB(Hydrophiric-Lyophiric Balanc
    e)が4〜6の界面活性剤が有効であるが、水層にもH
    LBが8〜20の界面活性剤を使用するとより安定で均一なW/Oエマルションが得られる。 高分子界面活性剤の使用も、より安定で均一なエマルションを得る方法の一つである。 また水系にはポリビニルアルコール、ポリアクリル酸等の増粘剤の添加がエマルションの安定化に有効である。

    【0036】なお、本発明の多孔性樹脂膜の形成方法は上記に例示した方法に限定されるものではない。

    【0037】多孔性樹脂膜形成用塗布液塗工法 本発明の多孔性樹脂膜形成用塗布液の熱可塑性樹脂フィルムヘの塗布方式としては、ブレード、トランスファーロール、ワイヤーバー、リバースロール、グラビア、ダイ等の従来一般的に用いられている塗布方式が使用でき、特に限定されるものではない。

    【0038】ASL(融着防止薄層) 本発明の感熱孔版印刷用マスターは、フィルムのサーマルヘッドに接触すべき片面に穿孔時の融着を防止するため、シリコーンオイル、シリコーン系樹脂、フッソ系樹脂、界面活性剤、帯電防止剤、耐熱剤、酸化防止剤、有機粒子、無機粒子、顔料、分散助剤、防腐剤、消泡剤等からなる薄層を設けることが望ましい。 該融着防止の薄層の厚みは好ましくは0.005〜0.4μm、より好ましくは0.01〜0.4μmである。 本発明の感熱孔版印刷用マスターにおいて融着防止の薄層を設ける方法は特に限定されないが、水、溶剤等に希釈した溶液をロールコーター、グラビアコーター、リバースコーター、
    バーコーター等を用いて塗布し、乾燥するのが好ましい。

    【0039】特性の測定方法 エンドマークの保存安定性を見るために、評価にはロール状態にて50℃60%RH環境下で7日間放置したマスターを使用した。 エンドマーク検知 マスターを(株)リコー製“プリポートJP4000”
    (サーマルヘッド解像度400dpi)に供給して製版試験を行い、正常にエンドマーク検知が働いたものを○、正常に働かなかったものを×とした。 印刷性の評価:マスターを(株)リコー製“プリポートJP4000”(サーマルヘッド解像度400dpi)
    に供給してサーマルヘッド式製版方式により、長さ25
    cmの黒ベタの原稿を用い製版、標準速度で20枚印刷した。 これを100回繰り返し、1回目と100回目の製版物についての評価を行った。 評価に用いたマスターは全長にわたってエンドマークを有しているので、印刷性評価の際には印刷機のエンドマーク検知機能を停止させて製版を行った。 穿孔感度:マスターのエンドマーク部分のフィルム部分がサーマルヘッドによって全く正常に穿孔され穿孔径が大きいものを◎、まったく正常に穿孔されるものを○、
    穿孔されるが部分的に穿孔径が小さくなるものを△、部分的に穿孔されないものを×で示す。 印刷画像濃度ムラ 印刷画像の濃度をMacbeth社製濃度計RD915
    で印刷画像濃度を測定し、エンドマーク部分とその他の部分を比較した。 エンドマークを形成した部分の画像濃度がその他部分の画像濃度の99%以上なら◎、98%
    以上99%未満なら○、97%以上98%未満なら△、
    97%未満なら×とした。

    【0040】

    【実施例】以下実施例により本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは無い。 なお、以下に示す部はすべて重量基準である。 本実施例では、熱可塑性樹脂フィルムの上に、多孔性樹脂膜を積層したマスターを用いたが、補強の為、多孔性樹脂膜の上に繊維からなる多孔性繊維膜を更に積層しても良い。

    【0041】 感熱孔版印刷用マスターの作成 1. エマルション法 ポリビニルアセタール樹脂 (積水化学工業株式会社エスレックKS−1) 3.2 タルク(日本タルク株式会社ミクロエースL−G) 2.4 ソルビタン脂肪酸エステル(日光ケミカルズ株式会社SO−15) 0.1 変性シリコーンオイル(信越化学工業株式会社KF6012) 0.1 アクリル系ポリマーO/W型エマルション (ジョンソンポリマー株式会社Joncry1−711) 0.2 前記成分を酢酸エチルに溶解、分散し、これに水(HE
    C1%溶液)を撹拌しながらゆっくり添加して白濁した多孔膜形成塗布液を得た。 酢酸エチルと水(HEC1%
    溶液)の比率は酢酸エチル1.5に対して水(HEC1
    %溶液)が1.0、固形分濃劇度は8%にした。 上記塗布液を20℃50%RHの雰囲気中で、厚さ2.0μm
    の2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールで、乾燥後の付着量が6g/m 2になるように塗布、5
    0℃50%RH雰囲気中で乾燥し多孔性樹脂膜を形成し、ロール状に巻き取った。 融着防止剤塗布液処方 シリコーンオイル(信越化学工業社製SF8422) 0.5 界面活性剤(第一工業製薬社製ブライサーフA208) 0.5 トルエン 100.0 次いで以上の融着防止剤を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布・乾燥し感熱孔版印刷マスターを得た。

    【0042】 2. 析出法 ポリビニルブチラール(電気化学工業社製PVB3000−2) 8.0 エチルアルコール 73.0 水 19.0 ポリビニルブチラールをエチルアルコールに溶解した後、撹拌しながら水を滴下し混合して多孔膜形成用塗布液を得た。 上記塗布液を20℃50%RHの雰囲気中で、厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にグラビアロールで、乾燥後の付着量が6g/m 2になるように塗布、50℃50%RH雰囲気中で乾燥し多孔性樹脂膜を形成し、ロール状に巻き取った。 融着防止剤塗布液処方 シリコーンオイル (信越化学工業社製SF8422) 0.5 界面活性剤(第一工業製薬社製プライサーフA208) 0.5 トルエン 100.0 次いで以上の融着防止剤を熱可塑性樹脂フィルムの多孔性樹脂膜と反対側の面にバーコーターを用いて塗布・乾燥し感熱孔版印刷マスターを得た。

    【0043】エンドマーク塗料 塗料1 表面にスルホン基を設けたカーボンブラックを水に分散した塗料(キャボット社製CAB−O−JET TM2
    00、固形分濃度20%)、静電気的反発力を利用して顔料を分散させており、分散剤は使用していない。 塗料2 表面にカルボキシル基を設けたカーボンブラックを水に分散した塗料(キャボット社製CAB−O−JET T
    M300、固形分濃度15%)、静電気的反発力を利用して顔料を分散させており、分散剤は使用していない。 塗料3 カーボンブラック(コロンビヤンカーボン製 Rave
    n 1100 ULTRA)、ポリカルボン酸アルキルアミン塩分取剤(BYKChemie社製Disper
    byk)を水中にボールミル分散させ、固形分濃度20
    %のエンドマーク塗料を作成した。 分散剤の添加量はカーボンブラックの2%、ボールミル分散時間は10時間とした。 塗料4 水性染料C. l. DirectBlack71(日本化薬社製KayarusSupraVGN)を水で希釈し、10%水溶液とした。 塗料5 カーボンブラック (コロンビヤンカーボン製 Raven 1100 ULTRA) 10 酢酸ビニル(電気化学工業社製SN10) 10 ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル分散剤 (日光ケミカルズ社製T0106) 1 酢酸エチル 29 水 50 上記酢酸ビニルを酢酸エチルに溶解、これに分散剤を加えた上でカーボンブラックを5時間ボールミル分散させ、さらに撹拌しながら水を添加し、O/W(水中油型)エマルションを作成した。 塗料6 油性染料C. l. SolventBlack5(住友化学工業社製SpiritBlackno.850)をエタノールで希釈し10%溶液とした。

    【0044】各塗料をマスターに塗布・乾燥し、濃度0.8(Macbeth社製濃度計RD915で測定)
    のエンドマークを作成した。 多孔性樹脂膜の種類、塗布液の種類、エンドマーク塗布面、塗工方法は表1に従う。 エンドマークはマスターの全長にわたって幅18m
    mで設けた。 エンドマーク位置はマスターを「の」の字型に置いたときにマーク中心が手前端より30mmになるようにした。 マスターは外周144mmの巻芯にフィルム面を内側にしてロール状に巻かれ、幅は280mm
    である。 各マスターにエンドマークを作成した後、50
    ℃60%RHの環境で7日間放置した。 その後、各マスターを前記した評価方法にて評価し、その結果を表2に示した。

    【0045】

    【表1】

    【0046】

    【表2】

    前表中、エンドマーク塗布面:Fはフィルム面、Bは多孔性樹脂膜面 塗工方法:Gはグラビアローラー、Sはスポンジローラー、Bはブラシによる塗工をそれぞれ表す。

    【0047】前表より下記の評価結果がえられた。 (1)実施例1:良好 (2)実施例2:良好 (3)実施例3:実施例1,2よりもエンドマークの定着性が低く、やや穿孔感度が低い。 (4)実施例4:エンドマークの定着性良好、エンドマーク部分のインキ通過性が僅かに低い。 (5)実施例5:グラビアローラーよりもエンドマークが多孔性樹脂膜内部へ浸透しやすいのでインキ通過性低め。 (6)実施例6:良好、析出法の場合には穿孔径はエマルション法よりも小さめ。 (7)比較例1:定着性が低く保存中にエンドマークの濃度が低下、検知に問題。 カス固着により100版目に印刷濃度ムラ (8)比較例2:エンドマークが多孔僕樹脂膜に浸透し所望のDを出すための付着量が多いため印刷濃度にムラ。 (9)比較例3:エンドマーク作成時に多孔性樹脂膜が溶けてしまい空隙が小さくなってしまった。 (10)比較例4:エンドマークをフィルム側に作成。
    エンドマークがフィルムの穿孔性を阻害して、印刷画像演度を低下させてしまった。 (11)比較例5:エンドマーク作成時に多孔性樹脂膜が溶けてしまい空隙が小さくなってしまった。

    【0048】

    【発明の効果】請求項1の発明によれば、熱可塑性樹脂フィルム上に、流動体を塗布、乾燥して成る多孔性樹脂膜のインキ通過性やマスターの穿孔感度を低下させることの無いエンドマークを多孔性樹脂膜側に形成させた多孔性樹脂膜を有する感熱孔版印刷用マスターが提供できた。 請求項2の発明によれば、前記第1の効果に加えて、優れた定着性を有するエンドマークの作成が可能で、かつ、エンドマークの優れた定着性ゆえに、マスター保管中にエンドマークがフィルム側に転移し穿孔感度を低下させることが無い上、製版の際にもサーマルヘッドヘのエンドマークカス固着が発生せず、正常な穿孔を妨げることがなく、さらに、エンドマークのにじみが無く、こすれにも強いのでバーコードなどの識別信号やロット番号などの文字情報を多孔性樹脂膜上に形成するのに適している多孔性樹脂膜を有する感熱孔版印刷用マスターが提供できた。 請求項3の発明によれば、前記第1
    及び2の効果に加えて、多孔性樹脂膜のインキ通過性やマスターの穿孔感度をほとんど低下させること無く極めて優れた定着性のエンドマークを形成させることが可能で、かつ、固形分濃度に関わらず自在にエンドマーク形成塗布液の粘度を調整できるため、高固形分濃度で塗布することが可能で、特に、油相中に樹脂を添加することによってエンドマークに皮膜を形成させ極めて優れた定着性を確保することができる多孔性樹脂膜を有する感熱孔版印刷用マスターが提供できた。 請求項4の発明によれば、エンドマーク塗料の付着量を正確に制御することが可能で、多孔性樹脂膜へのエンドマーク塗布液の不必要な浸透がなくなり、最小限の付着量で所望のエンドマーク濃度を達成できる。 その結果、多孔性樹脂膜のインキ通過性やマスターの穿孔感度をほとんど低下させること無くエンドマークを形成させることが可能な感熱孔版印刷用マスターが提供できた。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の感熱孔版印刷用マスターの一例の模式断面図である。

    【符号の説明】

    1 熱可塑性樹脂フィルム 2 多孔性樹脂膜 3 フィラー 4 多孔性樹脂膜幹部 5 多孔性樹脂膜空隙部

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H113 AA02 BA03 BB07 BB22 BC09 DA03 DA25 DA28 DA52 DA53 DA57 DA59 DA64 FA10 FA36 2H114 AB23 AB24 BA06 DA03 DA25 DA28 DA51 DA52 DA56 DA58 DA62 DA73 DA78 EA02 FA16 GA11 GA34 GA38

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