Pll circuit

阅读:544发布:2023-12-30

专利汇可以提供Pll circuit专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a PLL circuit that can always normally be started independently of a characteristic of a device and a characteristic of a component to be connected to the outside. SOLUTION: In this PLL circuit whose VCO 10 is connected to the outside of the device, the device is provided with a register 24 that stores an N value to designate a frequency division ratio, a programmable divider 21 that applies frequency division to a signal from the VCO at a frequency division ratio in response to the N value from this register, a reference signal generator 25 that generates a reference signal fREF, and control circuits 22, 23, 40 that generate and outputs a control signal to decide the oscillated frequency of the VCO on the basis of a feedback signal fFB from the programmable divider and the reference signal fREF. A processing section 30 stops update of the N value stored in the register for a prescribed time after application of power, allows the control circuits to stop generation of the control signal, starts updating the N value stored in the register after the lapse of a prescribed time, and allows the control circuits to start generation of the control signal.,下面是Pll circuit专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】電圧制御発振器がデバイスの外部に接続されるPLL回路であって、 前記デバイスは、 分周比を指定するためのデータを記憶するレジスタと、 前記レジスタに記憶されたデータに応じた分周比で前記電圧制御発振器からの信号を分周するプログラマブルデバイダと、 一定周波数で発振する基準信号を生成する基準信号発生器と、 前記プログラマブルデバイダで分周することにより得られた帰還信号と前記基準信号発生器からの基準信号とに基づき前記電圧制御発振器の発振周波数を決定するための制御信号を生成して出力する制御回路と、 電源投入から所定時間の間は前記レジスタに記憶されたデータの更新を停止すると共に前記制御回路に制御信号の生成を停止させ、前記所定時間が経過した後に前記レジスタに記憶されたデータの更新を開始すると共に前記制御回路に制御信号の生成を開始させる処理部、とを備えたPLL回路。
  • 【請求項2】前記制御回路は、前記処理部からの選択信号に応答して前記プログラマブルデバイダからの帰還信号及び前記基準信号発生器からの基準信号の何れかを選択するスイッチを備え、 該スイッチからの信号と前記基準信号発生器からの基準信号とに基づき前記制御信号を生成して出力する請求項1に記載のPLL回路。
  • 【請求項3】前記処理部は、電源投入から所定時間の間は前記基準信号を選択するための選択信号を前記スイッチに供給し、前記所定時間が経過した後に前記帰還信号を選択するための選択信号を前記スイッチに供給する請求項2に記載のPLL回路。
  • 【請求項4】前記制御回路は、 前記プログラマブルデバイダからの帰還信号と前記基準信号発生器からの基準信号との位相及び周波数を比較する位相周波数比較器と、 前記位相周波数比較器からの比較結果信号の通過及び通過阻止を、前記処理部からの選択信号に応答して制御するスイッチ、とを備え、 前記スイッチからの信号に基づき前記制御信号を生成して出力する請求項1に記載のPLL回路。
  • 【請求項5】前記処理部は、電源投入から所定時間の間は前記位相周波数比較器からの比較結果信号の通過を阻止するための選択信号を前記スイッチに供給し、前記所定時間が経過した後に前記比較結果信号を通過させるための選択信号を前記スイッチに供給する請求項4に記載のPLL回路。
  • 【請求項6】電圧制御発振器がデバイスの外部に接続されるPLL回路であって、 前記デバイスは、 分周比を指定するためのデータを記憶するレジスタと、 前記レジスタに記憶されたデータに応じた分周比で前記電圧制御発振器からの信号を分周するプログラマブルデバイダと、 一定周波数で発振する基準信号を生成する基準信号発生器と、 前記プログラマブルデバイダで分周することにより得られた帰還信号と前記基準信号発生器からの基準信号とに基づき前記電圧制御発振器の発振周波数を決定するための制御信号を生成して出力する制御回路と、 前記プログラマブルデバイダからの帰還信号の周波数と前記基準信号発生器からの基準信号の周波数との差を検出する検出回路と、 電源投入に応答して前記レジスタに記憶されたデータの更新を開始し、該電源投入から所定時間が経過した後に前記検出回路の検出結果に応じて前記レジスタの内容を更新する処理部、とを備えたPLL回路。
  • 【請求項7】前記検出回路は、 電源投入から前記所定時間の間に前記プログラマブルデバイダからの帰還信号が変化した回数を計数する第1カウンタと、 前記所定時間の間に前記基準信号発生器からの基準信号が変化した回数を計数する第2カウンタと、 前記第1カウンタの内容と前記第2カウンタの内容との比較結果を前記差として出力する比較器、とを備えた請求項6に記載のPLL回路。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明はPLL(Phase-Lock
    ed Loop)回路に関し、特に構成要素の一部が外部に設けられるPLL回路の起動時の誤動作を防止する技術に関する。

    【0002】

    【従来の技術】従来、例えば情報処理、通信といった分野で使用される基礎技術の1つとしてPLL回路が知られている。 このPLL回路は、1つのデバイス内に集積されてメーカーから提供される場合が多いが、種々のアプリケーションに適用するために、PLL回路の構成要素の一部をデバイスの外部に接続できるように構成されたPLL回路も提供されている。

    【0003】図6は、このような従来のPLL回路がオートスキャン型のチューナーの一部に適用された例を示す。 このPLL回路は、電圧制御発振器(VCO)10
    及びローパスフィルタ(LPF)11がデバイスの外部に設けられ、入バッファ20、プログラマブルデバイダ(PD)21、位相周波数比較器(Φ/D)22、チャージポンプ(CP)23、N値レジスタ24、基準信号発生器(REF)25及び中央処理装置(以下、「C
    PU」と略する)30がデバイスの内部に設けられている。 なお、CPU30はデバイスの外部に設けられる場合もある。

    【0004】先ず、PLL回路の基本的な部分の構成及び動作を説明する。 位相周波数比較器22は、基準信号発生器25からの基準信号f REFとプログラマブルデバイダ21からの帰還信号f FBとの位相及び周波数を比較し、これら両信号の誤差を表す増分信号UP及び減分信号DOWNを生成してチャージポンプ23に供給する。
    また、この位相周波数比較器22は、PLL回路がロック状態に入った場合にその旨を表すロック信号LOCK
    を生成してCPU30に供給する。

    【0005】チャージポンプ23は、増分信号UP及び減分信号DOWNの各パルス幅に応じた電流パルスを生成し、デバイスの外部に設けられたローパスフィルタ1
    1に供給する。 ローパスフィルタ11は、チャージポンプ23から供給される電流パルスに応じた電圧を発生し、電圧制御発振器10に供給する。

    【0006】電圧制御発振器10は、ローパスフィルタ11から供給される電圧の大きさに応じた周波数で発振する出力信号f OUTを生成し、入力バッファ20を介してプログラマブルデバイダ21に供給する。 この出力信号f OUTの発振周波数は、ロック状態では基準信号f REF
    の周波数のN倍である。 プログラマブルデバイダ21
    は、出力信号f OUTを1/Nに分周して位相周波数比較器22に供給する。

    【0007】N値レジスタ24は、プログラマブルデバイダ21の分周比を決めるためのN値を記憶する。 このN値はCPU30からセットされる。 このチューナーでオートスキャンが行われる場合は、CPU30は、上方スキャンする場合は順次増加するN値を、下方スキャンする場合は順次減少するN値を、所定の時間間隔(サイクル)でN値レジスタ24にセットする。 このN値レジスタ24に記憶されたN値はプログラマブルデバイダ2
    1に供給される。 これにより、プログラマブルデバイダ21における分周比が決定される。

    【0008】上記のように構成される従来のPLL回路は、次のように動作する。 今、プログラマブルデバイダ21から位相周波数比較器22に入力される帰還信号f
    FBの位相が基準信号f REFの位相より遅れていると仮定すると、位相周波数比較器22は周波数低下分と位相遅れに相当するパルス幅を有する増分信号UPを生成し、
    チャージポンプ23に供給する。 これにより、チャージポンプ23は増分信号UPに応じた電流を流出する。 その結果、ローパスフィルタ11で発生される電圧は高くなり、電圧制御発振器10からの出力信号f OUTの発振周波数が上昇すると共に、出力信号f OUTの位相が進んで基準信号f REFの位相に近づく。

    【0009】一方、帰還信号f FBの位相が基準信号f
    REFの位相より進んでいる場合は、位相周波数比較器2
    2は周波数上昇分と位相進みに相当するパルス幅を有する減分信号DOWNを生成し、チャージポンプ23に供給する。 これにより。 チャージポンプ23は減分信号D
    OWNに応じた電流を引き込む。 その結果、ローパスフィルタ11から出力される電圧が低くなり、電圧制御発振器10からの出力信号f OUTの発振周波数が下降すると共に、出力信号f OUTの位相が遅れて基準信号f REFの位相に近づく。

    【0010】このように、PLL回路では、出力信号f
    OUTの位相及び周波数と基準信号f R EFの位相及び周波数とが常に比較され、基準信号f REFに対する出力信号f
    OUTの位相遅れ又は位相進みが存在すればそれらを補正するようにフィードバック制御される。 そして、位相遅れ及び位相進みが所定の範囲内に収束したら、PLL回路はロック状態に入り、その旨を表すロック信号LOC
    Kを出力する。 このロック状態において、出力信号f
    OUTの位相は基準信号f REFの位相に合致する。

    【0011】次に、上記PLL回路がオートスキャン型のチューナーに適用された場合の動作を説明する。

    【0012】図7は、PLL回路が正常に動作する場合、即ち電源投入に応答してデバイス及び電圧制御発振器が略同時に動作を開始する場合の動作を示すタイミングチャートである。 この場合、電圧制御発振器10は、
    図7(A)に示すように、CPU30がN値レジスタ2
    4にN値をセットできる状態になると略同時、或いはそれ以前に発振を開始する。 なお、図7(A)に示した出力信号f OUT波形は模式的に示したものであり、実際の出力信号f OUTの波形は、図示された波形より高い周波数で発振する波形である。

    【0013】電源が投入された後の所定のサイクルで、
    図7(B)に示すように、CPU30がN値レジスタ2
    4にN値として「n」をセットすると、プログラマブルデバイダ21は、図7(C)に示すように、電圧制御発振器10からの出力信号f OU Tの発振周波数の1/nの周波数で発振する帰還信号f FBを出力する。

    【0014】今、この帰還信号f FBの周波数が、図7
    (D)に示す基準信号f REFの周波数に比べて低い(ハイレベル期間が長い)と仮定すると、位相周波数比較器22は、図7(E)に示すように、ハイレベル期間の差に対応するパルス幅を有する増分信号UPを出力する。
    この場合、図7(F)に示すように、減分信号DOWN
    は出力されない。 これにより、電圧制御発振器10の発振周波数は、増分信号UPのパルス幅に相当する分だけ上昇する。 また、この状態では、PLL回路はロック状態に入っていないので、図7(G)に示すように、ロック信号LOCKは出力されない。

    【0015】次のサイクルでは、CPU30は、ロック信号LOCKが出力されていないことを判断するとN値レジスタ24にN値として「n+1」をセットする。 これにより、プログラマブルデバイダ21は、図7(C)
    に示すように、電圧制御発振器10からの出力信号f
    OUTの発振周波数の1/(n+1)の周波数で発振する帰還信号f FBを出力する。 この帰還信号f FBの周波数は、図7(D)に示す基準信号f REFの周波数に比べて依然として低い(ハイレベル期間が長い)ので、位相周波数比較器22は、図7(E)に示すように、ハイレベル期間の差に相当するパルス幅を有する増分信号UPを出力する。 これにより、電圧制御発振器10の発振周波数は、増分信号UPのパルス幅に相当する分だけ上昇する。 また、この状態では、PLL回路はロック状態に入っていないので、図7(G)に示すように、ロック信号LOCKは出力されない。

    【0016】次のサイクルでは、CPU30は、ロック信号LOCKが出力されていないことを判断するとN値レジスタ24にN値として「n+2」をセットする。 これにより、プログラマブルデバイダ21は、図7(C)
    に示すように、電圧制御発振器10からの出力信号f
    OUTの発振周波数の1/(n+2)の周波数で発振する帰還信号f FBを出力する。 この帰還信号f FBの周波数は、図7(D)に示す基準信号f REFの周波数と略同じになるので、位相周波数比較器22は、図7(E)及び図7(F)に示すように、増分信号UP及び減分信号D
    OWNの何れも出力しない。 これにより、位相周波数比較器22はロック状態に入り、図7(G)に示すように、ロック信号LOCKを出力する。

    【0017】次のサイクルでは、CPU30は、位相周波数比較器22からロック信号LOCKが出力されていることを判断するとN値レジスタ24へのN値のセットを行わない。 これにより、N値レジスタ24の内容の更新が中止される。 そして、このロック状態で電圧制御発振器10から出力されている出力信号f OUTの周波数でチューナーが同調する。

    【0018】

    【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した従来のPLL回路では、次のような問題を有する。 即ち、電源投入に応答してデバイスは直ちに動作を開始するが、外付けされた電圧制御発振器は遅れて動作を開始する場合がある。 この現象は、複数の周波数帯域のそれぞれに対応する複数の電圧制御発振器を備えたチューナーにおいて、チューニングする周波数帯域の変更に応じて電圧制御発振器が切り替えられる場合にも発生する。

    【0019】この現象が発生した場合に、電圧制御発振器が発振を開始する前に電圧制御発振器の出力線に微小信号、即ちノイズが混入されると、PLL回路はこのノイズに感応して動作を開始し動作不可能な状態に陥るという不具合がある。 このPLL回路が不具合を生じる場合の動作を、図8に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。

    【0020】図8(A)は電圧制御発振器10からの出力信号f OUTを示す。 この出力信号f OUTは、CPU30
    がN値をN値レジスタにセットできる状態になると略同時にノイズによって変形し、それより遅れて定常的な発振波形になる。 なお、図8(A)に示したノイズを含む出力信号f OUTの波形は模式的に示したものであり、実際のノイズ及び出力信号f OUTの波形は、図示された波形より高い周波数で発振する波形である。 後述する図2
    (A)及び図5(A)における出力信号f OU Tの波形も上記と同じである。

    【0021】電源が投入された後の所定のサイクルで、
    図8(B)に示すように、CPU30がN値レジスタ2
    4にN値として「n」をセットすると、プログラマブルデバイダ21は、図8(C)に示すように、ノイズの周波数の1/nの周波数で発振する帰還信号f FBを出力する。

    【0022】今、この帰還信号f FBの周波数が、図8
    (D)に示す基準信号f REFの周波数に比べて高い(ハイレベル期間が短い)と仮定すると、位相周波数比較器22は、図8(F)に示すように、ハイレベル期間の差に対応するパルス幅を有する減分信号DOWNを出力する。 この場合、図8(E)に示すように、増分信号UP
    は出力されない。 しかし、電圧制御発振器10は未だ発振していないので、この減分信号DOWNは無視される。 また、この状態では、PLL回路はロック状態に入っていないので、図8(G)に示すように、ロック信号LOCKは出力されない。

    【0023】次のサイクルでは、CPU30は、位相周波数比較器22からロック信号LOCKが出力されていないことを判断するとN値レジスタ24にN値として「n+1」をセットする。 しかし、電圧制御発振器10
    からの出力信号f OUTは変化しないので、図8(C)に示すように、プログラマブルデバイダ21から出力される帰還信号f FBはローレベルのままである。 その結果、
    位相周波数比較器22は、図8(F)に示すように、基準信号f REFと同じ波形を有する減分信号DOWNを出力する。 しかしながら、電圧制御発振器10は未だ発振するに至っていないので、減分信号DOWNは無視される。 また、この状態では、PLL回路はロック状態に入っていないので、図8(G)に示すように、ロック信号LOCKは出力されない。

    【0024】以下同様の動作が繰り返され、電圧制御発振器10からの出力信号f OUTが変化しなければ、N値レジスタ24の内容は増え続ける。 そして、N値レジスタ24の内容がN値の最大値を越えるとオーバーフローが発生する。 このオーバーフローが発生すると、その後に電圧制御発振器10からの出力信号f OUTが変化してもPLL回路がロック状態に入ることはないので、このPLL回路は動作不可能な状態に陥る。 なお、以上はチューナーで周波数の上方にスキャンする場合、即ちN値が「n」から増加する例について述べたが、周波数の減少方向にスキャンする場合、即ちN値が「n」から減少する場合も、上記と同様の動作によりアンダーフローが発生し、PLL回路は動作不可能な状態に陥る。

    【0025】上述したノイズは、通常、入力バッファが感応できないレベルであることが多いが、製造されたデバイス(入力バッファ)の感度が高いと、上述した不具合を生じる。 この不具合を避けるためには感度の許容値を狭く設定する必要があり、デバイスの歩留まりが悪くなるという問題がある。 また、感度が所定の許容値内にあってもノイズの振幅が大きければ、上述した不具合は避けられない。

    【0026】なお、従来のPLL回路では、電源投入に応答してデバイス及び電圧制御発振器が略同時に立ち上がっても、その後の動作中に何らかの原因で同期はずれが発生することがある。 例えば、ノイズに起因してプログラマブル分周器の内容が変化することにより同期はずれが発生する。 この問題を解消する発明として、例えば特開昭60−72341号公報は、「PLLシンセサイザ回路のチャネル設定方式」を開示している。 この発明は、PLLシンセサイザ回路の同期はずれを検出する検出回路を備え、この同期はずれ検出回路が同期はずれを検出した場合に、分周情報をプログラマブル分周器に再入力することによりリフレッシュ動作を行わせる。 これにより、ノイズに起因して発生する同期はずれが直ちに修復される。

    【0027】また、特開昭58−48537号公報は、
    動作中に電圧制御発振器の発振周波数が何らかの原因でロック動作可能範囲外にはずれた場合に対処できる「P
    LL回路」を開示している。 このPLL回路は、アンロック状態になった時に、その旨を表すアンロック信号を発生するためのアンロック信号発生回路を備えている。
    このアンロック信号発生回路で発生された信号が、アンロック時間設定回路で設定された時間以上のアンロック状態を示している場合に、制御回路は、ローパスフィルタの信号電圧をロック動作可能範囲に制御するという再引き込み動作を行う。 これにより、電圧制御発振器の発振周波数がロック動作可能範囲内に修復される。

    【0028】しかしながら、これらの公報に開示された技術は、PLL回路が既に動作を行っている間で同期はずれが発生した時にそれを修復するものであり、電源投入や電圧制御発振器の切替といったPLL回路の起動時に発生する不具合に対処するものではない。

    【0029】本発明は、上述した問題を解消するためになされたものであり、その目的は、デバイスの特性及びその外部に接続される構成要素の特性に依存することなく常に正常に起動できるPLL回路を提供することにある。

    【0030】

    【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に係るPLL回路は、上記目的を達成するために、電圧制御発振器がデバイスの外部に接続されるPLL回路であって、前記デバイスは、分周比を指定するためのデータを記憶するレジスタと、前記レジスタに記憶されたデータに応じた分周比で前記電圧制御発振器からの信号を分周するプログラマブルデバイダと、一定周波数で発振する基準信号を生成する基準信号発生器と、前記プログラマブルデバイダで分周することにより得られた帰還信号と前記基準信号発生器からの基準信号とに基づき前記電圧制御発振器の発振周波数を決定するための制御信号を生成して出力する制御回路と、電源投入から所定時間の間は前記レジスタに記憶されたデータの更新を停止すると共に前記制御回路に制御信号の生成を停止させ、前記所定時間が経過した後に前記レジスタに記憶されたデータの更新を開始すると共に前記制御回路に制御信号の生成を開始させる処理部、とを備えている。

    【0031】この第1の態様に係るPLL回路における前記制御回路は、前記処理部からの選択信号に応答して前記プログラマブルデバイダからの帰還信号及び前記基準信号発生器からの基準信号の何れかを選択するスイッチを備え、該スイッチからの信号と前記基準信号発生器からの基準信号とに基づき前記制御信号を生成して出力するように構成できる。 この場合、前記処理部は、電源投入から所定時間の間は前記基準信号を選択するための選択信号を前記スイッチに供給し、前記所定時間が経過した後に前記帰還信号を選択するための選択信号を前記スイッチに供給するように構成できる。

    【0032】また、第1の態様に係るPLL回路における前記制御回路は、前記プログラマブルデバイダからの帰還信号と前記基準信号発生器からの基準信号との位相及び周波数を比較する位相周波数比較器と、前記位相周波数比較器からの比較結果信号の通過及び通過阻止を、
    前記処理部からの選択信号に応答して制御するスイッチ、とを備え、前記スイッチからの信号に基づき前記制御信号を生成して出力するように構成できる。 この場合、前記処理部は、電源投入から所定時間の間は前記位相周波数比較器からの比較結果信号の通過を阻止するための選択信号を前記スイッチに供給し、前記所定時間が経過した後に前記比較結果信号を通過させるための選択信号を前記スイッチに供給するように構成できる。

    【0033】また、本発明の第2の態様に係るPLL回路は、上記と同様の目的で、電圧制御発振器がデバイスの外部に接続されるPLL回路であって、前記デバイスは、分周比を指定するためのデータを記憶するレジスタと、前記レジスタに記憶されたデータに応じた分周比で前記電圧制御発振器からの信号を分周するプログラマブルデバイダと、一定周波数で発振する基準信号を生成する基準信号発生器と、前記プログラマブルデバイダで分周することにより得られた帰還信号と前記基準信号発生器からの基準信号とに基づき前記電圧制御発振器の発振周波数を決定するための制御信号を生成して出力する制御回路と、前記プログラマブルデバイダからの帰還信号の周波数と前記基準信号発生器からの基準信号の周波数との差を検出する検出回路と、電源投入に応答して前記レジスタに記憶されたデータの更新を開始し、該電源投入から所定時間が経過した後に前記検出回路の検出結果に応じて前記レジスタの内容を更新する処理部、とを備えている。

    【0034】この第2の態様に係るPLL回路における前記検出回路は、電源投入から前記所定時間の間に前記プログラマブルデバイダからの帰還信号が変化した回数を計数する第1カウンタと、前記所定時間の間に前記基準信号発生器からの基準信号が変化した回数を計数する第2カウンタと、前記第1カウンタの内容と前記第2カウンタの内容との比較結果を前記差として出力する比較器、とを備えて構成することができる。

    【0035】

    【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。 なお、従来の技術の欄で説明した部分と同一又は相当部分には同一符号を付し、説明を簡略化又は省略する。

    【0036】(実施の形態1)本発明の実施の形態1に係るPLL回路は、位相周波数比較器の前段にスイッチを設けてPLLループの動作を停止させると共に、電源投入から所定時間の間はN値のカウントアップを停止するようにしたものである。 図1は、この実施の形態1に係るPLL回路の構成を示すブロック図である。 このP
    LL回路は、従来の技術の欄で説明したPLL回路(図6参照)のデバイスの内部にスイッチ40及び41が更に追加されることによって構成されている。

    【0037】スイッチ40は、CPU30からの選択信号SELに応答して第1端子A又は第2端子Bの何れかが共通端子Cに接続される切換スイッチで構成されている。 このスイッチ40は、例えばトランジスタで構成することができる。 このスイッチ40の第1端子Aはプログラマブルデバイダ21の出力端子に接続され、該プログラマブルデバイダ21から帰還信号f FBが供給される。 また、第2端子Bは基準信号発生器25の出力端子に接続され、該基準信号発生器25から基準信号f REF
    が供給される。 また、共通端子Cは位相周波数比較器2
    2の一方の入力端子に接続され、帰還信号f FB及び基準信号f REFの何れかを該位相周波数比較器22に供給する。

    【0038】スイッチ41は、CPU30からの選択信号SELに応答して第1端子Dと第2端子Eとの間が開閉される開閉スイッチで構成されている。 このスイッチ41は、例えばトランジスタで構成することができる。
    このスイッチ41の第1端子Dは位相周波数比較器22
    の出力端子に接続され、該位相周波数比較器22からのロック信号LOCKが供給される。 また、第2端子EはCPU30に接続され、ロック信号LOCKをCPU3
    0に供給する。

    【0039】次に、上記のように構成されるPLL回路の動作を説明する。 電源投入に応答してデバイス及び電圧制御発振器10が略同時に動作を開始するという正常な場合のPLL回路の動作は、図7を参照して説明した従来のPLL回路の動作と同じである。 従って、以下では、電源投入に応答してデバイスが先に立ち上がり、遅れて電圧制御発振器10が動作を開始する場合であって、電圧制御発振器10の出力線にノイズが混入するという異常な場合のPLL回路の動作を、図2に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。

    【0040】電源投入直後は、CPU30からの選択信号SELによって、スイッチ40の共通端子Cは第2端子Bに接続され、スイッチ41は開放されているものとする。 図2(A)は電圧制御発振器10からの出力信号f OUTを示す。 この出力信号f OUTは、図8(A)に示した出力信号f OUTと同じである。

    【0041】電源が投入された後の所定のサイクルで、
    図2(B)に示すように、CPU30はN値レジスタ2
    4にN値として「n」をセットする。 これにより、プログラマブルデバイダ21は、図2(C)に示すように、
    ノイズの周波数の1/nの周波数で発振する帰還信号f
    FBを出力する。 しかし、スイッチ40の共通端子Cは第2端子Bに接続されているので、このプログラマブルデバイダ21からの帰還信号f FBは無視され、代わりに、
    基準信号発生器25からの基準信号f REFが位相周波数比較器22に供給される。

    【0042】従って、位相周波数比較器22は、図2
    (E)及び図2(F)に示すように、増分信号UP及び減分信号DOWNの何れも出力しない。 この状態では、
    電圧制御発振器10からの出力信号f OUTが変化しないのでプログラマブルデバイダ21から帰還信号f FBは出力されずローレベルのままである。 仮に、電圧制御発振器10からの出力信号f OUTが変化するとすれば、プログラマブルデバイダ21から帰還信号f FBが出力されるが、増分信号UP及び減分信号DOWNの何れも出力されないため帰還信号f FBの周波数は変化しない。 また、
    位相周波数比較器22はロック信号LOCKを出力するが、スイッチ41は開放されているので、図2(G)に示すように、CPU30には供給されない。

    【0043】次のサイクルでは、CPU30は、位相周波数比較器22からロック信号LOCKが出力されていないことを判断して、N値レジスタ24にN値として「n+1」をセットするタイミングであることを認識する。 しかし、電源が投入されてから所定時間が経過していないのでN値の更新は行われず、N値レジスタ24は「n」を保持する。

    【0044】上記所定時間は、種々の電圧制御発振器の立ち上がり時間、つまり電源が投入されてから出力信号f OUTが出力されるまでの時間の相違を考慮して適宜定めることができる。 この場合、上記所定時間は、最も立ち上がり時間が長い電圧制御発振器に合わせることが好ましい。 なお、上記所定時間は、ユーザがCPU30に指示できるように構成できる。 この構成によれば、使用される電圧制御発振器の種類に最も適した時間を設定できる。

    【0045】また、このサイクルでは、電圧制御発振器10からの出力信号f OUTは未だ変化しないので、図2
    (C)に示すように、プログラマブルデバイダ21から出力される帰還信号f FBはローレベルを維持する。

    【0046】以上の状態で推移して上記所定時間が経過すると、図8(H)に示すように、CPU30は選択信号SELを出力する。 これにより、スイッチ40の共通端子Cは第1端子Aに接続され、スイッチ41は閉成される。 この時点では、電圧制御発振器10は、出力信号f OUTを発生している。

    【0047】上記スイッチ40及び41が切り替えられた時点で、帰還信号f FBの周波数が、図2(D)に示す基準信号f REFの周波数に比べて低い(ハイレベル期間が長い)と仮定すると、位相周波数比較器22は、図2
    (E)に示すように、ハイレベル期間の差に対応するパルス幅を有する増分信号UPを出力する。 この場合、図2(F)に示すように、減分信号DOWNは出力されない。 これにより、電圧制御発振器10の発振周波数は、
    増分信号UPのパルス幅に相当する分だけ上昇する。 また、この状態では、PLL回路はロック状態に入っていないので、図2(G)に示すように、ロック信号LOC
    Kは出力されない。

    【0048】以後の動作は、従来の技術の欄で説明した動作と同じである。 即ち、CPU30は、位相周波数比較器22からロック信号LOCKが出力されていないことを判断するとN値レジスタ24にN値として「n+
    1」をセットする。 これにより、プログラマブルデバイダ21は、図2(C)に示すように、電圧制御発振器1
    0からの出力信号f OUTの発振周波数の1/(n+1)
    の周波数で発振する帰還信号f FBを出力する。 この帰還信号f FBの周波数は、図2(D)に示す基準信号f REF
    の周波数に比べて依然として低い(ハイレベル期間が長い)ので、位相周波数比較器22は、図2(E)に示すように、ハイレベル期間の差に相当するパルス幅を有する増分信号UPを出力する。 これにより、電圧制御発振器10の発振周波数は、増分信号UPのパルス幅に相当する分だけ上昇する。 また、この状態では、PLL回路はロック状態に入っていないので、図2(G)に示すように、ロック信号LOCKは出力されない。

    【0049】次のサイクルでは、CPU30は、位相周波数比較器22からロック信号LOCKが出力されていないことを判断するとN値レジスタ24にN値として「n+2」をセットする。 これにより、プログラマブルデバイダ21は、図2(C)に示すように、電圧制御発振器10からの出力信号f OUTの発振周波数の1/(n
    +2)の周波数で発振する帰還信号f FBを出力する。 この帰還信号f FBの周波数は、図2(D)に示す基準信号f REFの周波数と略同じになるので、位相周波数比較器22は、図2(E)及び図2(F)に示すように、増分信号UP及び減分信号DOWNの何れも出力しない。 これにより、位相周波数比較器22はロック状態に入り、
    図2(G)に示すように、ロック信号LOCKを出力する。

    【0050】次のサイクルでは、CPU30は、位相周波数比較器22からロック信号LOCKが出力されていることを判断するとN値レジスタ24へのN値のセットを行わない。 これにより、N値レジスタ24の内容の更新が中止される。 そして、このロック状態で電圧制御発振器10から出力されている出力信号f OUTの周波数でチューナーが同調する。

    【0051】以上説明したように、この実施の形態1に係るPLL回路によれば、位相周波数比較器22の前段にスイッチを設けてPLLループの動作を停止させると共に、所定時間の間はN値のカウントアップを停止するようにしたので、電源投入時から上記所定時間が経過するまでに電圧制御発振器の出力線上にノイズが発生しても無視される。 その結果、N値カウンタの内容がオーバーフロー又はアンダーフローすることもない。

    【0052】(実施の形態2)本発明の実施の形態2に係るPLL回路は、位相周波数比較器の後段にスイッチを設けてPLLループの動作を停止させると共に、所定時間の間はN値のカウントアップを停止するようにしたものである。 図3は、この実施の形態2に係るPLL回路の構成を示すブロック図である。 このPLL回路は、
    従来の技術の欄で説明したPLL回路(図6参照)のデバイスの内部にスイッチ50が更に追加されることによって構成されている。

    【0053】スイッチ50は、CPU30からの選択信号SELに応答して、第1端子Fと第2端子Gとの間が開閉される第1開閉スイッチ51及び第1端子Hと第2
    端子Iとの間が開閉される第2開閉スイッチ52とから構成されている。 このスイッチ50は、例えばトランジスタで構成することができる。

    【0054】第1開閉スイッチ51の第1端子Fは位相周波数比較器22の出力端子に接続され、該位相周波数比較器22からの増分信号UPが供給される。 また、第2端子Gはチャージポンプ23に接続され、増分信号U
    Pを該チャージポンプ23に供給する。 なお、図示は省略してあるが、第1開閉スイッチ51は、その接点が開放された場合は、第1端子Fは第1抵抗R1を介して接地され、第2端子Gは第2抵抗R2を介して接地されている。

    【0055】同様に、第2開閉スイッチ52の第1端子Hは位相周波数比較器22の出力端子に接続され、該位相周波数比較器22からの減分信号DOWNが供給される。 また、第2端子Iはチャージポンプ23に接続され、減分信号DOWNを該チャージポンプ23に供給する。 なお、図示は省略してあるが、第2開閉スイッチ5
    2は、その接点が開放された場合は、第1端子Hは第3
    抵抗R3を介して接地され、第2端子Iは第4抵抗R4
    を介して接地されている。

    【0056】次に、上記のように構成されるPLL回路の動作を説明する。 正常な場合のPLL回路の動作は、
    図7を参照して説明した従来のPLL回路の動作と同じである。 従って、以下では、異常な場合のPLL回路の動作を、図2に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。

    【0057】電源投入直後は、CPU30からの選択信号SELによって、スイッチ50に含まれる第1及び第2開閉スイッチ51及び52は何れも開放されているものとする。 図2(A)は電圧制御発振器10からの出力信号f OUTを示す。 この出力信号f OUTは、図8(A)に示した出力信号f OUTと同じである。

    【0058】電源が投入された後の所定のサイクルで、
    図2(B)に示すように、CPU30がN値レジスタ2
    4にN値として「n」をセットする。 これにより、プログラマブルデバイダ21は、ノイズの周波数の1/nの周波数で発振する帰還信号f FBを出力する。 位相周波数比較器22は、この帰還信号f FBと基準信号f REFとに基づいて増分信号UP及び減分信号DOWNの何れかを出力するが、第1開閉スイッチ51及び第2開閉スイッチ52の何れもが開放されているのでチャージポンプ2
    3に伝達されない。 この時、チャージポンプ23の2つの入力はローレベルにされている。 従って、チャージポンプ23から見れば、図2(E)及び図2(F)に示すように、増分信号UP及び減分信号DOWNの何れも出力されないことに等しい。

    【0059】この状態では、電圧制御発振器10からの出力信号f OUTが変化しないのでプログラマブルデバイダ21から帰還信号f FBは出力されない。 仮に、電圧制御発振器10からの出力信号f OUTが変化するとすれば、プログラマブルデバイダ21から帰還信号f FBが出力されるが、増分信号UP及び減分信号DOWNの何れも出力されないため帰還信号f FBの周波数は変化しない。 また、位相周波数比較器22は、ノイズに基づいて発生された帰還信号f FBの周波数が基準信号f REFの周波数に一致しなければ、図2(G)に示すように、ロック信号LOCKを出力せず、偶然に一致してロック信号LOCKが出力されたとしても、CPU30は所定時間が経過していないことによりこれを無視する。

    【0060】次のサイクルでは、CPU30は、位相周波数比較器22からロック信号LOCKが出力されていないこと及びロック信号LOCKが出力されていても所定時間が経過していないことを判断して、N値レジスタ24にN値として「n+1」をセットするタイミングであることを認識する。 しかし、電源が投入されてから所定時間が経過していないのでN値の更新は行われず、N
    値レジスタ24は「n」を保持する。 ここで、所定時間は、実施の形態1の場合と同様に定めることができる。

    【0061】また、このサイクルでは、電圧制御発振器10からの出力信号f OUTは未だ変化しないので、図2
    (C)に示すように、プログラマブルデバイダ21から出力される帰還信号f FBはローレベルを維持する。

    【0062】以上の状態で推移して所定時間が経過すると、図8(H)に示すように、CPU30は選択信号S
    ELを出力する。 これにより、第1開閉スイッチ52及び第2開閉スイッチ52は閉成される。 この時点では、
    電圧制御発振器10は、出力信号f OUTを発生している。

    【0063】上記スイッチ50が切り替えられた時点で、帰還信号f FBの周波数が、図2(D)に示す基準信号f REFの周波数に比べて低い(ハイレベル期間が長い)と仮定すると、位相周波数比較器22は、図2
    (E)に示すように、ハイレベル期間の差に対応するパルス幅を有する増分信号UPを出力する。 この場合、図2(F)に示すように、減分信号DOWNは出力されない。 これにより、電圧制御発振器10の発振周波数は、
    増分信号UPのパルス幅に相当する分だけ上昇する。 また、この時点では、PLL回路はロック状態に入っていないので、図2(G)に示すように、ロック信号LOC
    Kは出力されない。 以後の動作は、従来の技術の欄で説明した動作と同じである。

    【0064】以上説明したように、この実施の形態2に係るPLL回路によれば、位相周波数比較器22の後段にスイッチを設けてPLLループの動作を停止させると共に、所定時間の間はN値のカウントアップを停止するようにしたので、電源投入時から上記所定時間が経過するまでに電圧制御発振器の出力線上にノイズが発生しても無視される。 その結果、N値カウンタの内容がオーバーフロー又はアンダーフローすることもない。

    【0065】(実施の形態3)本発明の実施の形態3に係るPLL回路は、基準信号f REFの周波数と帰還信号f FBの周波数との差に基づきN値をリセットすることによりN値レジスタの内容がオーバーフロー又はアンダーフローしてもPLL回路を正常に始動できるようにしたものである。

    【0066】このPLL回路は、従来の技術の欄で説明したPLL回路(図6参照)のデバイスの内部に、X2
    カウンタ61、1/2カウンタ62、REFカウンタ6
    3、X2コンパレータ64及び1/2コンパレータ65
    が更に追加されることによって構成されている。

    【0067】X2カウンタ61は、プログラマブルデバイダ21からの帰還信号f FBの周波数を2倍した周波数を計数する。 このX2カウンタ61は、帰還信号f FBの周波数の立ち上がり又は立ち下がり変化を計数するカウンタと、このカウンタの出力を上位方向にシフトするシフタとから構成することができる。 このX2カウンタ6
    1の出力はX2コンパレータ64に供給される。

    【0068】1/2カウンタ62は、プログラマブルデバイダ21からの帰還信号f FBの周波数を1/2倍した周波数を計数する。 この1/2カウンタ62は、帰還信号f FBの周波数の立ち上がり又は立ち下がり変化を計数するカウンタと、このカウンタの出力を下位方向にシフトするシフタとから構成することができる。 この1/2
    カウンタ62の出力は1/2コンパレータ65に供給される。

    【0069】REFカウンタ63は、基準信号発生器2
    5からの基準信号f REFの周波数を計数する。 このRE
    Fカウンタ63の出力はX2コンパレータ64及び1/
    2コンパレータ65に供給される。

    【0070】X2コンパレータ64は、X2カウンタ6
    1からのカウント値がREFカウンタ63からのカウント値の所定倍以上になったかどうかを表す比較結果信号をCPU30に供給する。 また、1/2コンパレータ6
    5は、1/2カウンタ62からのカウント値がREFカウンタ63からのカウント値の半分以下になったかどうかを表す比較結果信号をCPU30に供給する。

    【0071】次に、上記のように構成されるPLL回路の動作を説明する。 正常な場合のPLL回路の動作は、
    図7を参照して説明した従来のPLL回路の動作と同じである。 従って、以下では、異常な場合のPLL回路の動作を、図5に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。

    【0072】図5(A)は電圧制御発振器10からの出力信号f OUTを示す。 この出力信号f OUTは、図8(A)
    に示した出力信号f OUTと同じである。 電源が投入された後の所定のサイクルで、図5(B)に示すように、C
    PU30がN値レジスタ24にN値として「n」をセットすると、プログラマブルデバイダ21は、図5(C)
    に示すように、ノイズの周波数の1/nの周波数で発振する帰還信号f FBを出力する。

    【0073】今、この帰還信号f FBの周波数が、図5
    (D)に示す基準信号f REFの周波数に比べて高い(ハイレベル期間が短い)と仮定すると、位相周波数比較器22は、図5(F)に示すように、ハイレベル期間の差に対応するパルス幅を有する減分信号DOWNを出力する。 この場合、図5(E)に示すように、増分信号UP
    は出力されない。 しかし、電圧制御発振器10は未だ発振していないので、この減分信号DOWNは無視される。 また、この状態では、PLL回路はロック状態に入っていないので、図5(G)に示すように、ロック信号LOCKは出力されない。 また、X2カウンタ61は、
    帰還信号f FBの周波数の計数を開始し、REFカウンタ63は、基準信号f REFの周波数の計数を開始する。

    【0074】次のサイクルでは、CPU30は、位相周波数比較器22からロック信号LOCKが出力されていないことを判断するとN値レジスタ24にN値として「n+1」をセットする。 しかし、電圧制御発振器10
    からの出力信号f OUTは変化しないので、図5(C)に示すように、プログラマブルデバイダ21から出力される帰還信号f FBはローレベルを維持する。 その結果、位相周波数比較器22は、図5(F)に示すように、基準信号f REFと同じ波形を有する減分信号DOWNを出力する。 しかしながら、電圧制御発振器10は未だ発振するに至っていないので、減分信号DOWNは無視される。 また、この状態では、PLL回路はロック状態に入っていないので、図5(G)に示すように、ロック信号LOCKは出力されない。 この状態では、帰還信号f FB
    はローレベルであるのでX2カウンタ61の動作は停止され、REFカウンタ63のみが計数を継続する。

    【0075】次のサイクルでは、CPU30は、位相周波数比較器22からロック信号LOCKが出力されていないことを判断して、N値レジスタ24にN値として「n+1」をセットする。 この状態においても、電圧制御発振器10からの出力信号f OUTは未だ変化しないので、図5(C)に示すように、プログラマブルデバイダ21から出力される帰還信号f FBはローレベルを維持する。 従って、X2カウンタ61の動作は停止されたままで、REFカウンタ63のみが計数を継続する。

    【0076】以下同様の動作が繰り返され、所定時間が経過すると、CPU30はX2コンパレータ61からの比較結果信号と、1/2コンパレータ5からの比較結果信号を取り込む。 ここで、所定時間は、実施の形態1の場合と同様に定めることができる。 そして、X2コンパレータ64からの比較結果が、X2カウンタ61のカウント値がREFカウンタ63のカウント値の所定倍以上になったことを表している場合、又は1/2コンパレータ65からの比較結果が、1/2カウンタ62のカウント値がREFカウンタ63のカウント値の半分以下になったことを表している場合に、CPU30は、図5
    (H)に示すように、N値レジスタ24にリセット信号を供給する。 この状態では、電圧制御発振器10は、出力信号f OUTを発生している。

    【0077】上記リセット信号が出力された時点で、帰還信号f FBの周波数が、図5(D)に示す基準信号f
    REFの周波数に比べて低い(ハイレベル期間が長い)と仮定すると、位相周波数比較器22は、図5(E)に示すように、ハイレベル期間の差に対応するパルス幅を有する増分信号UPを出力する。 この場合、図5(F)に示すように、減分信号DOWNは出力されない。 これにより、電圧制御発振器10の発振周波数は、増分信号U
    Pのパルス幅に相当する分だけ上昇する。 また、この時点では、PLL回路はロック状態に入っていないので、
    図5(G)に示すように、ロック信号LOCKは出力されない。 以後の動作は、従来の技術の欄で説明した動作と同じである。

    【0078】以上説明したように、この実施の形態3に係るPLL回路によれば、電源投入から所定時間が経過した後において、基準信号f REFの周波数と帰還信号f
    FBの周波数との差が一定以上であればN値レジスタ24
    をリセットするようにしたので、その時点でN値レジスタ24にオーバーフロー又はアンダーフローが発生していてもこれをリセットできる。 従って、PLL回路は、
    電源投入の後にN値がオーバーフロー又はアンダーフローすることに起因して不可能な状態に陥ることがない。

    【0079】

    【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
    デバイスの特性及びその外部に接続される構成要素の特性に依存することなく常に正常に起動できるPLL回路を提供できる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の実施の形態1に係るPLL回路の構成を示すブロック図である。

    【図2】本発明の実施の形態1及び2に係るPLL回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。

    【図3】本発明の実施の形態2に係るPLL回路の構成を示すブロック図である。

    【図4】本発明の実施の形態3に係るPLL回路の構成を示すブロック図である。

    【図5】本発明の実施の形態3に係るPLL回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。

    【図6】従来のPLL回路の構成を示すブロック図である。

    【図7】従来のPLL回路の正常な動作を説明するためのタイミングチャートである。

    【図8】従来のPLL回路の異常な動作を説明するためのタイミングチャートである。

    【符号の説明】

    10 電圧制御発振器(VCO) 11 ローパスフィルタ(LPF) 20 入力バッファ 21 プログラマブルデバイダ(PD) 22 位相周波数比較器(Φ/D) 23 チャージポンプ(CP) 24 N値レジスタ 25 基準信号発生器(REF) 30 CPU 40、41、50〜52 スイッチ 61 X2カウンタ 62 1/2カウンタ 63 REFカウンタ 64 X2コンパレータ 65 1/2コンパレータ

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J106 AA04 BB04 CC01 CC15 CC24 CC38 CC41 CC53 DD08 DD09 DD32 DD34 DD38 EE08 FF06 GG04 GG18 HH08 HH10 KK28 KK29 PP03 QQ10 RR13 RR14 RR18 RR20 5K020 DD25 GG04 GG09 GG10 GG11 GG12 GG14 JJ01 LL09

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