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Apparatus and method for controlling mold clamping of a compression molding machine

阅读:1发布:2023-03-13

专利汇可以提供Apparatus and method for controlling mold clamping of a compression molding machine专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To manufacture at low cost by supplying a working fluid of a predetermined pressure, cooperating a pressure control and a speed and position control of a plurality of mold clamping cylinders, and controlling so that a specific mold moves in parallel, thereby controlling parallel movement based on a stable mold clamping pressure. SOLUTION: A constant working fluid pressure source 80 supplies a working fluid (hydraulic oil) of a predetermined pressure to electromagnetic servo valves 61a to 61d to hold hydraulic pressures at inlets of the valves 61a to 61d. Here, the valves 61a to 61d supply, regulate supplies and further stops supplying the hydraulic pressures. And, they are controlled by a controller 75. Further, pressure control, speed and position control are cooperated with a plurality of mold clamping cylinders 11 based on a detected result from a position detecting means and a hydraulic pressure detecting means during compression molding of the molding by mold clamping. And, a servo valve mechanism 60 is controlled so as to move at least one mold of a pair of molds in parallel.,下面是Apparatus and method for controlling mold clamping of a compression molding machine专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 相対的に移動可能な一対の金型間に可塑化した成形素材を収納して複数の型締シリンダにより圧縮成形する圧縮成形機において、 一定圧力の作動流体を供給する定作動流体圧源と、 該定作動流体圧源からの作動流体を受けて、上記複数の型締シリンダにおける可動部位の移動速度,上記複数の型締シリンダへの供給作動流体圧を調整するサーボ弁機構と、 上記複数の型締シリンダにおける可動部位位置を検出する位置検出手段と、 上記複数の型締シリンダのうちの少なくとも1つの型締シリンダへの型締時における作動流体圧を検出する流体圧検出手段と、 型締により成形品を圧縮成形中に、上記の位置検出手段及び流体圧検出手段での検出結果に基づいて、上記複数の型締シリンダに対し圧力制御と速度・位置制御とを協働して施すことにより、上記一対の金型のうちの少なくとも1つの金型を平行移動させるように、該サーボ弁機構を制御する制御手段とをそなえて構成されたことを特徴とする、圧縮成形機の型締制御装置。
  • 【請求項2】 該流体圧検出手段が、上記複数の型締シリンダへの作動流体圧をそれぞれ検出する複数の圧力センサをそなえて構成されたことを特徴とする、請求項1
    記載の圧縮成形機の型締制御装置。
  • 【請求項3】 該流体圧検出手段が、上記複数の型締シリンダのうちの2以上の型締シリンダへの作動流体圧をそれぞれ検出する複数の圧力センサをそなえて構成されたことを特徴とする、請求項1記載の圧縮成形機の型締制御装置。
  • 【請求項4】 該流体圧検出手段が、上記複数の型締シリンダのうちの1つの型締シリンダへの作動流体圧を検出する1つの圧力センサをそなえて構成されたことを特徴とする、請求項1記載の圧縮成形機の型締制御装置。
  • 【請求項5】 該制御手段が、 該位置検出手段での検出結果と速度・位置制御用参照値とに基づいて、上記複数の型締シリンダに対し速度・位置制御を施す第1速度・位置制御手段と、 該第1速度・位置制御手段による制御中に、該流体圧検出手段で、該複数の型締シリンダのうちの少なくとも1
    つの型締シリンダのいずれかの型締シリンダへの型締時の作動流体圧が所定値になると、該第1速度・位置制御手段による制御に優先して、該所定値となった作動流体圧を供給されている特定の型締シリンダに対し、圧力制御を施す圧力制御手段と、 該圧力制御手段による圧力制御時に、該第1速度・位置制御手段による制御に優先して、該特定の型締シリンダ以外の他の型締シリンダに対し、該特定の型締シリンダに追随した速度・位置制御を施す第2速度・位置制御手段とをそなえて構成されたことを特徴とする、請求項1
    記載の圧縮成形機の型締制御装置。
  • 【請求項6】 相対的に移動可能な一対の金型間に可塑化した成形素材を収納して複数の型締シリンダにより圧縮成形する圧縮成形機に型締制御を施すに際し、 まず、上記複数の型締シリンダにおける可動部位位置検出結果と、速度・位置制御用参照値とに基づき、上記複数の型締シリンダに対し速度・位置制御を施し、 その後、この速度・位置制御を行なっている状態で、上記複数の型締シリンダのうちの少なくとも1つの型締シリンダのうちのいずれかの型締シリンダへの作動流体圧が所定値になると、該速度・位置制御に優先して、該所定値となった作動流体圧を供給されている特定の型締シリンダに対し、圧力制御を施すとともに、該特定の型締シリンダ以外の他の型締シリンダに対しては、該特定の型締シリンダに追随した速度・位置制御を続行することを特徴とする、圧縮成形機の型締制御方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、可塑化したプラスチック素材等の成形素材を射出圧縮成形するための射出圧縮成形機の型締制御に用いて好適な圧縮成形機の型締制御装置および型締制御方法に関する。

    【0002】

    【従来の技術】従来の複数の型締専用シリンダを有する射出圧縮成形機では、固定金型と可動金型との間に可塑化溶融樹脂等(以下溶融樹脂と称する)を一定量射出した後、複数の型締シリンダによって型締することにより、溶融樹脂を成形品として成形することが行なわれている。 そして、かかる射出圧縮成形機を用いて、成形素材を非対称な形状を有する成形品に成形する場合を考えると、この場合は、金型の圧縮時における型内圧分布が不均等になるため、各型締シリンダにかかる負荷が不均等となり、これにより固定金型と可動金型との間に相対的な傾きが生じて、固定金型と可動金型とが平行に閉まらず、成形品の肉厚が不均一になるという課題がある。
    そこで、このような固定金型と可動金型との間の相対的な傾きを防止するための手法が種々提案されている。

    【0003】図8は、特開平5−269750号公報で開示された、上記のような金型間の相対的な傾きを防止するための工夫を施した従来の射出圧縮成形機の型締制御装置の要部を模式的に示す図であるが、この図8に示すように、従来の射出圧縮成形機の型締制御装置は、可動型盤109と固定型盤105とをそなえているが、固定型盤105は図示しないベッド上に固定されており、
    更に、この固定型盤105には固定金型103が取り付けられている。 又、ベッド上には、固定型盤105と対向するように可動金型107付きの可動型盤109が、
    ベッドに対して摺動可能に載置されている。

    【0004】また、固定型盤105の外周部付近には、
    例えば4個の型締シリンダ65a〜65dが設けられており、これらの型締シリンダ65a〜65d内にはそれぞれ両ロッド形中空穴付ピストン113a〜113d
    (以下ピストン113a〜113dと称する)が可動型盤109の移動方向へ摺動可能に嵌挿され、各ピストン113a〜113dには、それぞれタイバー115a〜
    115dの基端側が連結されている。 又、各タイバー1
    15a〜115dは、可動型盤109側に向かって平に延設されている。

    【0005】なお、図中カッコを付して表示されている、c,dの文字を有する各符号は、それぞれ併記されているa,bの文字を有する各符号と同一の断面形状を有していることを示しているとともに、紙面厚み方向に異なる位置に配設されていることを示している。 例えば、ピストン113cは図1中において「113a(1
    13c)」と表示されており、このピストン113c
    は、ピストン113aと同一の断面形状を有しているとともに、ピストン113aと紙面厚み方向に異なる位置に配設されていることを示している。

    【0006】また、図中、a〜dの文字を有する各符号は、同じ文字を有する各符号どうしの間に、それぞれ対応関係があることを示しており、例えば、上述の構成においては、型締シリンダ65aにはピストン113aが嵌挿され、又、ピストン113aにはタイバー115a
    の基端側が連結されるようになっており、同様に、型締シリンダ65bにはピストン113bが嵌挿され、又、
    ピストン113bにはタイバー115bの基端側が連結されるようになっていることを示しており、以下、同様に、a〜dの文字を有する符号どうしは、互いに対応関係にある部分であることを示す。

    【0007】また、上記のa〜dの符号を有する部品において、a〜dの符号を有した各部品どうしの間に構成上および機能上の差異がないものに関しては、以下、便宜上a〜dの各符号を省略して表記する場合がある。 例えば、タイバー115a〜115dはそれぞれ同一の構成を有しているとともに同一の機能を有するものであり、以下、タイバー115というときは、符号115a
    〜115dで示すタイバーを表記するものとする。

    【0008】さて、これらのタイバー115は、それぞれ可動型盤109に形成された挿通孔110をそれぞれ貫通し、更に、その先端側は、それぞれ図示しない支持板に固定されている。 又、可動型盤109に形成された各挿通孔110には、油圧で可動型盤109とタイバー115とを固定する油圧定着機121がそれぞれ配設されており、可動型盤109が固定型盤105に対して所定の位置に到達したときにタイバー115と可動型盤109とを係止するようになっている。

    【0009】また、固定型盤105には図示しない金型進退装置の一方の取り付け部が固設されており、又、この金型進退装置の他方の取り付け部は可動型盤109に固着されており、金型進退装置を作動させることにより、可動型盤109および可動金型107を、固定型盤105と対向した状態で、タイバー115で案内させながら高速で固定型盤105に近接させたり、又、遠ざけたりして移動させることができるようになっている。

    【0010】さらに、各型締シリンダ65a〜65dには、それぞれ電気油圧式サーボ弁66a〜66d(以下電磁サーボ弁66a〜66dと称する)が連通接続されており、これらの電磁サーボ弁66a〜66dは、図示しない制御装置からの指令を受けて、それぞれ独立して可動型盤109を固定型盤105に対向する向きに移動させることができるようになっている。

    【0011】またさらに、可動型盤109における挿通孔110a〜110dの付近には、それぞれ位置センサ7a〜7dが取り付けられており、可動型盤109における各タイバー115a〜115d付近での、可動型盤109と固定型盤105との間の距離、ひいては、型締シリンダ65a〜65d内におけるピストン113a〜
    113dの軸方向の位置を検出することができるようになっている。

    【0012】また、各電磁サーボ弁66a〜66dは、
    アキュムレータ720や作動油圧の圧力を調整し、電磁サーボ弁66a〜66dの入口圧力を設定する電磁パイロット付減圧弁710(以下減圧弁710と称する)に連結されており、又、各電磁サーボ弁66a〜66dとアキュムレータ720との間には、可変流量調整弁68
    0が設けられている。

    【0013】さらに図示しない制御装置は、位置センサ7a〜7dにより検出された各型締シリンダ65a〜6
    5dにおけるピストン113a〜113dの各位置情報を、制御装置に予め記録された規定値と比較し、それらの差が所定の値以上になったときに、電磁サーボ弁66
    a〜66dを制御して、型締シリンダ65a〜65dへの圧油の供給量を調整することができるようになっている。

    【0014】このような構成により、先ず、図示しない金型進退装置を駆動させることにより、可動型盤109
    をタイバー115で案内させながら固定型盤105側へ高速に移動する。 固定金型103と可動金型107とがほぼ閉じた状態で油圧定着機121を作動させ、可動型盤109をタイバー115に固定する。 次に、各型締シリンダ65a〜65dに圧油を供給し、タイバー115
    を収縮させることにより、可動型盤109を固定型盤1
    05側へ引き寄せ、固定金型103と可動金型107とを強力に型締し、可塑性樹脂である成形素材100の射出時に固定金型103と可動金型107との間の圧力により固定金型103と可動金型107とが開こうとするのを抑止する。

    【0015】ここで、固定金型103と可動金型107
    との間に成形素材100を射出して、複数の型締シリンダ65a〜65dにより型締を行なう際、少なくとも可動型盤109が固定型盤105に向かって平行移動しながら所定の可変速度で移動しているときに、位置センサ7a〜7dにより検出された各型締シリンダ65a〜6
    5dにおけるピストン113a〜113dの各位置情報を、予め制御装置で設定された規定値と比較する。

    【0016】型締シリンダ65a〜65dのうち、特定の型締シリンダ(例えば型締シリンダ65b)において、その型締シリンダに対応するピストン(ピストン1
    13b)の位置情報と制御装置で予め設定された上記規定値との差が所定値以上になったときに、制御装置によりその特定の型締シリンダ(型締シリンダ65b)に対応する電磁サーボ弁(電磁サーボ弁66b)を制御し、
    その特定の型締シリンダ(型締シリンダ65b)への圧油の供給量を調整することにより、その特定の型締シリンダ(型締シリンダ65b)におけるピストン(ピストン113b)の移動速度を制御する。

    【0017】すなわち、型締時において、各型締シリンダ65a〜65dにおける各ピストン113a〜113
    dの位置情報を規定値と常に比較し、型締シリンダ65
    a〜65dのうち、ピストンの移動に遅れが生じ、その遅れ量が所定値よりも大きくなった特定の型締シリンダに対して、その特定の型締シリンダの遅れ量が所定値以内になるよう制御して、その型締シリンダにおけるピストンの移動速度を増減速することにより、固定金型10
    3と可動金型107とが平行な状態で型締が実施されるのである。

    【0018】さらに、他の従来の射出圧縮成形機の型締制御装置として、電気式流量調整弁を用いて可動型盤を平行移動動作させる射出圧縮成形機の型締制御装置(特開平8−25444号公報参照)が知られており、図9
    はその装置要部の構成を模式的に示す縦断面図である。
    この図9に示す電気式流量調整弁を用いた射出圧縮成形機の型締制御装置も、図8に示す従来の射出圧縮成形機の型締制御装置と同様に、固定型盤201が図示しないベッド上の一端側に固定されており、更に、この固定型盤201には固定金型207が取り付けられている。
    又、ベッドの上には、固定型盤201と対向するように可動金型208付きの可動型盤202が、ベッドに対して摺動可能に載置されており、更に、図示しない射出装置から固定金型207と可動金型208との間に形成されるキャビティ209に射出された樹脂210を圧縮して成形するようになっている。

    【0019】また、固定型盤201の4隅には型締シリンダ204がそれぞれ設けられており、これらの型締シリンダ204内にはそれぞれタイロッド203に固定された型締ラム205が嵌挿されている。 又、各タイロッド203は、可動型盤202側に向かって水平に延設されており、その先端側はそれぞれ可動型盤202に固定されている。 又、各タイロッド203における可動型盤202の反対側には、それぞれナット206が固設されており、型締ラム205からナット206,タイロッド203を通じ型締力が固定型盤201および可動型盤2
    02に伝わるようになっている。

    【0020】さらに、各型締シリンダ204に連通する型締側油圧流路222にはそれぞれ電気式流量調整弁2
    12が設けられている。 これらの電気式流量調整弁21
    2は各型締シリンダ204への圧力油の流量をそれぞれ一定に制御することにより各型締シリンダ204の型締油流量を1段階又は2段階以上に設定して圧縮できるようになっており、更に、所定の流量制御フローに基づいて型締油量流量を設定変更するようになっている。

    【0021】このような構成により、従来の電気式流量調整弁を用いた射出圧縮成形機の型締制御装置では、実際の成形品の4隅の肉厚偏差に応じて自動的に電気式流量調整弁212の設定値を修正計算して変更し、成形1
    ショット毎に成形品の肉厚偏差を次のショットで是正するよう型締圧力を制御し、成形品肉厚を均一にする。

    【0022】

    【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の特開平5−269750号公報で開示された、図8に示す従来の射出圧縮成形機の型締手法では、型締圧力を減圧弁710を用いて制御しているが、通常、減圧弁は設定圧(すなわち、射出圧縮成形機の型締制御装置における型締圧)よりも低い圧力から弁が開き始めて作動油の一部をタンクへ放出するものであり、(負荷圧力)/(設定圧力)により求められる値と、減圧弁710を通過する作動油流量との関係により、減圧弁710の特性(オーバーライド特性)が評価される。

    【0023】一般に、減圧弁710は設定圧力の−15
    kg/cm 2 〜−20kg/cm 2 〔マイナス(−)の意味は設定圧力に対して15kg/cm 2 〜20kg/cm 2低い状態を示す〕で弁が開き始め、作動油の一部をタンクへ放出するようになっており、従来の射出圧縮成形機の型締制御装置においては、射出圧縮工程が進行し、所定の型締圧の−15
    kg/cm 2 〜−20kg/cm 2まで上昇した時点で、減圧弁71
    0は作動油の一部をタンクへ放出し、射出圧縮速度が低下する。 すなわち、型締圧が20kg/cm 2程度(もしくは20kg/cm 2以下)の場合には、減圧弁710のオーバーライド特性により、減圧弁710が、射出圧縮工程の開始直後から供給された作動油の一部をタンクへ放出するため、求める型締時における圧縮速度を実現できないという課題がある。

    【0024】また、電磁サーボ弁66a〜66dにおける入口圧力(元圧)は減圧弁710により設定されるが、この元圧の設定値が低い場合には、負荷圧(すなわち、射出圧縮成形機の型締制御装置における型締圧)と元圧との差圧が小さくなり、電磁サーボ弁66a〜66
    dは指令流量を実現するために、その内部に設けられたスプールの開度を大きく取る必要がある。 これにより、
    電磁サーボ弁66a〜66d内においてスプールの移動に要する時間が長くなり、型締圧の制御レスポンスが低下し、圧力制御時における、繰り返し性や再現性あるいは安定性が不十分なものになってしまうという課題がある。

    【0025】さらに、上述した従来の射出圧縮成形機の型締制御装置においては、元圧と型締圧とにより差圧が決定され、又、一般に、サーボ弁を使用する油圧回路においてはサーボ弁の元圧を高圧で、且つ、一定に保持するような構成が必要とされる。 上述した従来の射出圧縮成形機の型締制御装置において、元圧が一定であれば型締圧の値のみにより元圧と型締圧の差圧が決定されるが、減圧弁710の設定により元圧が変化し、圧力制御系が複雑になることからフィードバックの最適ゲインの決定が難しくなる。 すなわち、電磁サーボ弁66a〜6
    6dの入口圧力(元圧)が変わるとフィードバック制御の最適ゲインも変わるため、最適なゲインでの速度制御ができず、やはり圧力制御時における、再現性や安定性が不十分なものになってしまうという課題がある。

    【0026】また、電磁パイロット付減圧弁は高価であり、射出圧縮成形機の型締制御装置のコストが高くなるという課題もある。 さらに、上記特開平8−25444
    号公報で開示された、図9に示す従来の電気式流量調整弁を用いた射出圧縮成形機の型締制御装置では、サーボ弁に代えて電気式流量制御弁212をそなえており、この電気式流量調整弁212により型締ラム205内における型締シリンダ204の位置を制御しているのであるが、通常、電気式流量調整弁212として用いられている比例電磁流量調整弁は、応答性が低く、ヒステリシスが大きいため、型締シリンダ204内における型締ラム205の位置を安定してフィードバックして制御することができない。 このため、型締時の制御は流量のオープン制御となるので、平行を保つことができなくなるという課題がある。

    【0027】本発明は、これらの課題に鑑み創案されたもので、型締シリンダへ一定圧力の作動流体を供給する定作動流体圧源をそなえるとともに、金型のうちの少なくとも1つの金型を平行移動させるような工夫を施すことにより、型締時において安定した型締圧力のもとで平行移動制御を行なうことができ、又、低コストで製造することができ経済的である、射出圧縮成形機の型締制御装置および型締制御方法を提供することを目的とする。

    【0028】

    【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載の本発明の圧縮成形機の型締制御装置は、相対的に移動可能な一対の金型間に可塑化した成形素材を収納して複数の型締シリンダにより圧縮成形する圧縮成形機において、一定圧力の作動流体を供給する定作動流体圧源と、
    該定作動流体圧源からの作動流体を受けて、上記複数の型締シリンダにおける可動部位の移動速度,上記複数の型締シリンダへの供給作動流体圧を調整するサーボ弁機構と、上記複数の型締シリンダにおける可動部位位置を検出する位置検出手段と、上記複数の型締シリンダのうちの少なくとも1つの型締シリンダへの型締時における作動流体圧を検出する流体圧検出手段と、型締により成形品を圧縮成形中に、上記の位置検出手段及び流体圧検出手段での検出結果に基づいて、上記複数の型締シリンダに対し圧力制御と速度・位置制御とを協働して施すことにより、上記一対の金型のうちの少なくとも1つの金型を平行移動させるように、該サーボ弁機構を制御する制御手段とをそなえて構成されたことを特徴としている。

    【0029】なお、請求項1記載の圧縮成形機の型締制御装置において、該流体圧検出手段が、上記複数の型締シリンダへの作動流体圧をそれぞれ検出する複数の圧力センサを備えて構成されてもよい(請求項2)。 また、
    請求項1記載の圧縮成形機の型締制御装置において、該流体圧検出手段が、上記複数の型締シリンダのうちの2
    以上の型締シリンダへの作動流体圧をそれぞれ検出する複数の圧力センサをそなえて構成されてもよい(請求項3)。

    【0030】さらに、請求項1記載の圧縮成形機の型締制御装置において、該流体圧検出手段が、上記複数の型締シリンダのうちの1つの型締シリンダへの作動流体圧を検出する1つの圧力センサをそなえて構成されてもよい(請求項4)。 また、本発明の圧縮成形機の型締制御装置は、該制御手段が、該位置検出手段での検出結果と速度・位置制御用参照値とに基づいて、上記複数の型締シリンダに対し速度・位置制御を施す第1速度・位置制御手段と、該第1速度・位置制御手段による制御中に、
    該流体圧検出手段で、該複数の型締シリンダのうちの少なくとも1つの型締シリンダのいずれかの型締シリンダへの型締時の作動流体圧が所定値になると、該第1速度・位置制御手段による制御に優先して、該所定値となった作動流体圧を供給されている特定の型締シリンダに対し、圧力制御を施す圧力制御手段と、該圧力制御手段による圧力制御時に、該第1速度・位置制御手段による制御に優先して、該特定の型締シリンダ以外の他の型締シリンダに対し、該特定の型締シリンダに追随した速度・
    位置制御を施す第2速度・位置制御手段とをそなえて構成されたことを特徴としている(請求項5)。

    【0031】さらに、本発明の圧縮成形機の型締制御方法は、相対的に移動可能な一対の金型間に可塑化した成形素材を収納して複数の型締シリンダにより圧縮成形する圧縮成形機に型締制御を施すに際し、まず、上記複数の型締シリンダにおける可動部位位置検出結果と、速度・位置制御用参照値とに基づき、上記複数の型締シリンダに対し速度・位置制御を施し、その後、この速度・位置制御を行なっている状態で、上記複数の型締シリンダのうちの少なくとも1つの型締シリンダのうちのいずれかの型締シリンダへの作動流体圧が所定値になると、該速度・位置制御に優先して、該所定値となった作動流体圧を供給されている特定の型締シリンダに対し、圧力制御を施すとともに、該特定の型締シリンダ以外の他の型締シリンダに対しては、該特定の型締シリンダに追随した速度・位置制御を続行することを特徴としている(請求項6)。

    【0032】

    【発明の実施の形態】(A)第1実施形態の説明 図1〜図3は本発明の第1実施形態としての射出圧縮成形機の型締制御装置を示すもので、図1は射出圧縮成形機の型締制御装置の要部を縦断面で示すとともにその制御系も示す図、図2は一部を破断してその構造を模式的に示す側面図、図3はその制御系の構成を示す機能ブロック図である。

    【0033】図1および図2に示すように、本射出圧縮成形機の型締制御装置は、支持フレーム1の上面の一端側部分(図2中右側部分参照)に固定された固定型盤5
    をそなえており、この固定型盤5には固定金型3が取り付けられている。 又、支持フレーム1の上面の他端側部分(図2中左側部分)には、可動金型7を取り付けられた可動型盤9が固定型盤5と対向するように、型盤スライド機構30を介して載置されている。

    【0034】すなわち、型盤スライド機構30はレール39,リニアベアリング35および台37により構成されており、可動型盤9は台37上に載置され、更に、この台37は支持フレーム1の上面に固設されたレール3
    9上をリニアベアリング35を介して案内されるようになっていて、これにより可動型盤9は、支持フレーム1
    に対して摺動可能に載置されていることになる。

    【0035】さらに、固定型盤5の外周部付近には、ストロークが少なく断面積が大きな複数(本実施形態では4本)の型締シリンダ11a〜11d(ただし型締シリンダ11cおよび11dは図示せず)が所要の間隔をあけて設けられており、これらの型締シリンダ11a〜1
    1d内にはラム13a〜13dが可動型盤9の移動方向へ摺動可能に嵌挿され、各ラム13a〜13dには、タイバー15a〜15dの基端側が連結されている。 又、
    各タイバー15a〜15dは、可動型盤9側に向かって水平に延設されている。

    【0036】なお、この実施形態においても、図中カッコを付して表示されている、c,dの文字を有する各符号は、それぞれ併記されているa,bの文字を有する各符号と同一の断面形状を有していることを示しているとともに、紙面厚み方向に異なる位置に配設されていることを示している。 例えば、型締シリンダ11cは図1中において「11a(11c)」と表示されており、この型締シリンダ11cは、型締シリンダ11aと同一の断面形状を有しているとともに、型締シリンダ11aと紙面厚み方向に異なる位置に配設されていることを示している。

    【0037】また、この実施形態においても、図中、a
    〜dの文字を有する各符号は、同じ文字を有する各符号どうしの間に、それぞれ対応関係があることを示しており、例えば、上述の構成においては、型締シリンダ11
    aにはラム13aが嵌挿され、又、ラム13aにはタイバー15aの基端側が連結されるようになっており、同様に、型締シリンダ11bにはラム13bが嵌挿され、
    又、ラム13bにはタイバー15bの基端側が連結されるようになっていることを示しており、以下、同様に、
    a〜dの文字を有する符号どうしは、互いに対応関係にある部分であることを示す。 又、c,dの文字を有する部品は、便宜上、図示を省略されている。

    【0038】さらに、上記のa〜dの符号を有する部品において、a〜dの符号を有した各部品どうしの間に構成上および機能上の差異がないものに関しては、以下、
    便宜上a〜dの各符号を省略して表記する場合がある。
    例えば、タイバー15a〜15dはそれぞれ同一の構成を有しているとともに同一の機能を有するものであり、
    以下、タイバー15というときは、符号15a〜15d
    で示すタイバーを表記するものとする。

    【0039】これらのタイバー15は、可動型盤9に形成された各挿通孔27をそれぞれ貫通するようになっており、又、各タイバー15の端部付近外周にはそれぞれ等ピッチの複数のリング溝部28が形成されており、更に、このタイバー15における可動型盤9の可動金型7
    を取り付けた面と反対側の面には、各タイバー15毎にハーフナット29が開閉可能に設けられている。

    【0040】各ハーフナット29は、各タイバー15に形成された等ピッチの複数のリング溝部28に対して噛合離脱するもので、挿通孔27の軸心方向に対しほぼ直方向に開閉移動自在に設けられており、図示しない油圧シリンダ等により開閉されるようになっている。 また、可動型盤9におけるハーフナット29の取付面側には、支持部材33が固定されており、この支持部材33
    は、ハーフナット29が閉じた状態でタイバー15のラム13のヘッド側(図1および図2中における各ラム1
    3の右側)油室に油圧が働き、タイバー15が型開方向(図1および図2中の左方向)に押圧された時、ハーフナット29を支持し、可動型盤9および可動金型7をタイバー15の移動に伴って移動させるようになっている。

    【0041】一方、これら型締シリンダ11a〜11d
    の中を摺動するラム13a〜13dの、タイバー15a
    〜15dが連結されていない側の端面にはロッド53a
    〜53dの基端側が連結されており、各ロッド53a〜
    53dはタイバー15a〜15dとは反対側の方向に向かって水平に延設されている。 各ロッド53a〜53d
    はそれぞれ固定型盤5を貫通しており、それらの先端部には各々位置センサ55a〜55dが配設されている。

    【0042】固定型盤5における各ロッド53a〜53
    dの近傍位置には、検出目盛もしくは検出目盛磁石を有するスケール57a〜57dがそれぞれロッド53a〜
    53dと平行に配設されており、これらのスケール57
    a〜57dと位置センサ55a〜55dとが協働することにより位置検出手段として機能するようになっている。 すなわち、これらのスケール57a〜57dおよび位置センサ55a〜55dにより、図1中符号Aや符号Bで示すような、各型締シリンダ11a〜11dにおけるラム13a〜13dの位置を検出し、各型締シリンダ11内における各ラム13の位置(可動部位位置)を検出することができるようになっている。

    【0043】さらに、固定型盤5の下部には、移動シリンダ17が固定されており(図2参照)、この移動シリンダ17の内部ピストン18と接続される移動ロッド2
    0の先端部が可動型盤9の下部に連結・固定され、移動シリンダ17の内部ピストン18の移動に追従して、可動型盤9および可動金型7がタイバー15に案内されながら移動するようになっている(図2参照)。

    【0044】また、固定金型3と固定金型7とを型締することにより、固定金型3と固定金型7との間には、成形品の外形と同一な形状を有する金型キャビティ21が形成される。 また、固定型盤5における固定金型3とは反対側位置には、射出シリンダ19が配設されており、
    この射出シリンダ19から固定金型3と可動金型7との間に、可塑化した成形素材である溶融樹脂100を射出するようになっている。 なお、図2中に示す2点鎖線は、固定金型3と可動金型7とを閉じた状態における可動型盤9等の位置を示したものである。

    【0045】また、可動型盤9の上部には位置センサ4
    1が設けられており、又、この位置センサ41の近傍の上方位置には検出目盛もしくは検出目盛磁石を有するスケール43がタイバー15と平行に配設されており、これら位置センサ41とスケール43とが協働することにより可動型盤9および可動金型7の位置を検出することができるようになっている。

    【0046】また、本装置は、図1に示すように、油圧ポンプ65,アキュムレータ67およびリリーフ弁68
    をそなえて構成される定作動流体圧源80を有している。 この定作動流体圧源80により、配管69を通して、サーボ弁機構60を構成する電磁サーボ弁61a〜
    61dに一定圧力の圧油(作動流体)を供給できるようになっており、各電磁サーボ弁61a〜61dの入口部分における油圧を一定に保つことができるようになっている。

    【0047】電磁サーボ弁61a〜61dは、そのソレノイド62a〜62dを励磁してスプール64a〜64
    dを切り換えることにより、配管69を通して供給された圧油を配管70a〜70dや71a〜71dに供給したり、又、圧油の供給量を調節したり、更には圧油の供給を停止させたりすることができるようになっている。

    【0048】また、配管70a〜70dは、各電磁サーボ弁61a〜61dと各型締シリンダ11a〜11dにおけるラム13a〜13dの可動型盤9側油室とを連通しており、又、配管71a〜71dは、各電磁サーボ弁61a〜61dと各型締シリンダ11a〜11dにおけるラム13a〜13dのロッド53側油室とを連通している。

    【0049】すなわち、配管70a〜70dを介して、
    圧油を各型締シリンダ11a〜11dにおけるラム13
    a〜13dの可動型盤9側油室に供給することにより、
    ラム13a〜13dひいてはタイバー15a〜15dをロッド53a〜53d側へ移動させ、可動型盤9および可動金型7を固定型盤5側へ引き寄せて型締を行ない、
    更に、この際、各型締シリンダ11a〜11dにおけるラム13a〜13dの移動を個々に制御できるようになっているのである。

    【0050】また、各配管70a〜70dには、それぞれ流体圧検出手段である油圧センサ63a〜63dが配設されており、これら油圧センサ63a〜63dは、各配管70a〜70d(すなわち型締シリンダ11a〜1
    1dにおけるラム13a〜13dの可動型盤9側油室)
    の型締時における油圧を測定できるようになっており、
    各型締シリンダ11a〜11dの型締圧力を制御するためのフィードバック用センサとしての機能を有している。

    【0051】さらに、本装置は、図1に示すように、電磁サーボ弁61a〜61dを制御する制御手段としての制御装置75を有している。 この制御装置75は、第1
    速度・位置制御装置91,圧力制御装置92,第2速度・位置制御装置93および高速移動制御装置94をそなえて構成されており、この制御装置75には、図1中〜矢印に示すように、各油圧センサ63a〜63dにより測定された油圧情報が入力されるとともに、図1中(1)〜(4)矢印に示すように各位置センサ55a〜
    55dにより測定された位置情報も入力されるようになっており、更に、図1中〔1〕矢印に示すように、位置センサ41により測定された位置情報も入力されるようになっている。

    【0052】ここで、第1速度・位置制御装置91は、
    スケール57a〜57dおよび位置センサ55a〜55
    dにより検出された検出結果と、予め記憶された速度・
    位置制御用参照値とに基づいて、各型締シリンダ11a
    〜11dに対し速度・位置制御を施す第1速度位・置制御手段として機能するものである。 また、圧力制御装置92は、第1速度・位置制御装置91による各型締シリンダ11a〜11dに対する制御中に、油圧センサ63
    a〜63dで、複数の型締シリンダ11a〜11dのうちのいずれかの型締シリンダへの型締時における油圧(作動流体圧)が所定値になると、第1速度・位置制御装置91による制御に優先して、所定値となった油圧を供給されている特定の型締シリンダに対し、圧力制御を施す圧力制御手段として機能するものである。

    【0053】さらに、第2速度・位置制御装置93は、
    圧力制御装置92による圧力制御時に、第1速度・位置制御装置91による制御に優先して、特定の型締シリンダ以外の他の型締シリンダに対し、特定の型締シリンダに追随した速度・位置制御を施す第2速度・位置制御手段として機能するものである。 すなわち、制御装置75
    は、第1速度・位置制御装置91,圧力制御装置92および第2速度・位置制御装置93により、各電磁サーボ弁61a〜61dの各ソレノイド62a〜62dを制御するようになっているのである。

    【0054】また、高速移動制御装置94は、予め設定された位置情報と、位置センサ41からの位置情報とに基づいて移動シリンダ17の速度・位置制御を行なうものである。 ここで、本装置における制御装置75の機能について説明すると、制御装置75は、図3に示すように、中央制御装置169,型締シリンダ用制御装置17
    1a〜171d,移動シリンダ用制御装置72および信号配線77,79,81を備えて構成されている。

    【0055】中央制御装置169は、各型締シリンダ1
    1a〜11dを型締シリンダ用制御装置171a〜17
    1dを介して総合的に制御するものであり、速度・位置制御用参照値(基準速度,基準位置)および油圧所定値(油圧センサ63a〜63dで検出される値との比較用)が記憶されるようになっており、又、速度・位置制御用参照値を各型締シリンダ用制御装置171a〜17
    1dへ通知することができるようになっている。

    【0056】また、中央制御装置169は、各型締シリンダ用制御装置171a〜171dによる型締開始時から、各油圧センサ63a〜63dによりそれぞれ検出された検出圧力と予め記録された所定値とを比較し、いずれかの型締シリンダ11において型締時における油圧が所定値に達すると、この所定値になった油圧が供給されている特定の型締シリンダ11に対して対応する型締シリンダ用制御装置(171a〜171dのいずれか)を用いて圧力制御を施す一方、その他の型締シリンダ11
    に対して、この所定値になった油圧を供給されている特定の型締シリンダ11に追随した速度・位置制御を施すように、各型締シリンダ用制御装置171a〜171d
    を制御するようになっている。

    【0057】各油圧センサ63a〜63dは、それぞれ対応する各型締シリンダ11a〜11dにおける可動型盤9側油室の検出圧力の情報を、中央制御装置169へ送るとともに、それぞれ対応する型締シリンダ用制御装置171a〜171dにも送るようになっており、又、
    各位置センサ55a〜55dは、それぞれ対応する型締シリンダ11a〜11dにおける各ラム13a〜13d
    の位置情報を、それぞれ対応する型締シリンダ用制御装置171a〜171dに送るようになっている。

    【0058】また、各型締シリンダ用制御装置171a
    〜171dは、各々対応する油圧センサ63a〜63d
    から送られる油圧情報および各々対応する位置センサ5
    5a〜55dから送られる位置情報と、中央制御装置1
    69から示される速度・位置制御用参照値とに基づき、
    対応する各電磁サーボ弁61a〜61dに対して個別に制御を施して、対応する型締シリンダ11a〜11dを制御するようになっている。

    【0059】すなわち、型締シリンダ用制御装置171
    a〜171dは、中央制御装置169からの指令に従い、各位置センサ55a〜55dおよび油圧センサ63
    a〜63dからの各検出結果と、中央制御装置169から示される速度・位置制御用参照値とに基づき、各電磁サーボ弁61a〜61dをそれぞれ個別にフィードバック制御をするものであり、各型締シリンダ11a〜11
    dにおけるラム13a〜13dの移動速度や位置および型締圧力の制御を行なう。

    【0060】具体的には、型締シリンダ用制御装置17
    1a〜171dは、いずれかの型締シリンダ11への型締時における油圧が所定値になるまでは、各位置センサ55a〜55dおよび油圧センサ63a〜63dから発信される各検出結果と、中央制御装置169から発信される速度・位置制御用参照値に基づいて、各型締シリンダ11a〜11dに対して、速度・位置制御を施し、いずれかの型締シリンダ11への型締時における油圧が所定値になった後は、この所定値になった油圧を供給されている特定の型締シリンダ11に対して圧力制御を施すとともに、その他の型締シリンダ11に対しては、所定値になった油圧を供給されている特定の型締シリンダ1
    1に追随した速度・位置制御を施すことにより可動金型7を平行移動させるようになっている。

    【0061】このようにして、各型締シリンダ用制御装置171a〜171dは中央制御装置169に制御されることにより、前述の第1速度・位置制御装置91,圧力制御装置92および第2速度・位置制御装置93としての機能を各々有するのである。 移動シリンダ用制御装置72は、位置センサ41により検出された可動シリンダ9の位置情報が入力されるようになっており、位置センサ41により検出された位置情報が、予め中央制御装置169に記録された位置制御用参照値と一致した時に、移動シリンダ17を停止させるようになっている。

    【0062】信号配線77は中央制御装置169と各型締シリンダ用制御装置171a〜171dおよび移動シリンダ用制御装置72とを接続する信号配線であり、中央制御装置169から各型締シリンダ用制御装置171
    a〜171dに速度・位置制御用参照値を伝えるとともに、中央制御装置169から移動シリンダ用制御装置7
    2に位置制御用参照値を伝えるようになっており、又、
    型圧縮圧力信号配線79は中央制御装置169と各型締シリンダ用制御装置171a〜171dおよび移動シリンダ用制御装置72とを接続する信号配線であり、中央制御装置169と各型締シリンダ用制御装置171a〜
    171dとの間、および中央制御装置169と移動シリンダ用制御装置72との間で信号を伝えるものである。

    【0063】さらに、信号配線81は中央処理装置16
    9と各型締シリンダ用制御装置171a〜171dとを接続する信号配線であり、中央処理装置169から各型締シリンダ用制御装置171a〜171dに対しての信号を伝えるもので、所定値になった油圧を供給されている特定の型締シリンダ11に対して圧力制御を施すように圧力制御への切換を指示するものである。

    【0064】本発明の第1実施形態としての射出圧縮成形機の型締制御装置は上述のように構成されており、本装置を用いて成形素材を圧縮成形する様子を図1〜図4
    を用いて説明する。 図4は図1および図2に示す本実施形態の射出圧縮成形機の型締制御装置における制御要領を説明するためのフローチャートである。 本実施形態の射出圧縮成形機の型締制御の工程は、1)可動型盤の高速移動および停止,2)可動型盤とタイバーとの結合,
    3)型締移動開始,4)溶融樹脂の射出,5)圧縮型締時の可動金型平行移動制御,6)圧力保持,冷却,固化,型開および成形品取出の各工程からなるが、以下、
    各工程について図4を用いて説明する。

    【0065】1)可動型盤の高速移動および停止 まず、固定金型3と可動金型7とが十分に離れた状態で、移動シリンダ17を用いて移動ロッド20を収縮させることにより、可動型盤9および可動金型7をタイバー15a〜15dで案内させながら固定型盤5側へ高速に移動させる(ステップA1)。

    【0066】可動金型7と固定金型3とが接近し、ほぼ閉じた状態となる位置付近において、可動型盤9に備え付けた位置センサ41とスケール43とにより測定された位置情報が制御装置75へ送信され、この位置情報が制御装置75の中央制御装置169に予め設定された位置制御用参照値と一致した時に、移動シリンダ用制御装置72により移動シリンダ17を停止させ、可動型盤9
    を停止させる(ステップA2)。

    【0067】2)可動型盤とタイバーとの結合 次に、各ハーフナット29を閉めて、各タイバー15にそれぞれ形成されているリング溝部28と噛合させることにより、可動型盤9をタイバー24に固定する(ステップA3)。 3)型締移動開始 その後は、制御装置75における各型締シリンダ用制御装置171a〜171dによる制御により、各電磁サーボ弁61a〜61dを開き、配管71a〜71cに圧油を供給し、各型締シリンダ11a〜11dの型締を行なう。 この際、各位置センサ55a〜55dおよびスケール57a〜57dにより型締シリンダ11a〜11dにおける各ラム13a〜13dの位置を検出し、型締シリンダ用制御装置171a〜171dに送信する。 これら型締シリンダ用制御装置171a〜171dは、中央制御装置169から送られる速度・位置制御用参照値に基づいて各電磁サーボ弁61をフィードバック制御し、可動型盤9を緩速に平行移動させる(ステップA4)。

    【0068】また、この間、制御装置75において、位置センサ55a〜55dが可動金型7と固定金型3との圧縮型締開始位置を検出したかどうかを監視し(ステップA5)、位置センサ55a〜55dが可動金型7と固定金型3との圧縮型締開始位置を検出するまで前述の可動型盤9の平行移動を行なう(ステップA5のNOルート参照)。

    【0069】4)溶融樹脂の射出 位置センサ55a〜55dが、予め中央制御装置169
    に設定されている可動型盤9ひいては可動金型7の圧縮型締位置を検出すると、ステップA5のYESルートをとり、一旦、電磁サーボ弁61a〜61dを閉じて可動型盤9の移動を停止させ(ステップA6)、可動金型7
    と固定金型3との間に射出シリンダ19より溶融樹脂1
    00を所定量射出した後(ステップA7)、再度、電磁サーボ弁61a〜61dを開いて、配管71a〜71c
    に圧油を供給し、各型締シリンダ11a〜11dの型締を行なう。

    【0070】5)圧縮型締時の可動金型平行移動制御 ここで、再度、各位置センサ55a〜55dおよびスケール57a〜57dにより型締シリンダ11a〜11d
    における各ラム13a〜13dの位置を検出し、型締シリンダ11a〜11dに送信する。 これら型締シリンダ用制御装置171a〜171dは、中央制御装置169
    から送られる速度・位置制御用参照値に基づいて各電磁サーボ弁61をフィードバック制御し、可動型盤9を緩速に平行移動させ圧縮型締を行なう(ステップA8)。

    【0071】制御装置75において、中央制御装置16
    9は型締シリンダ11a〜11dの移動(圧縮型締)開始時より、各油圧センサ63a〜63dにより検出された圧力と予め記録された所定値(型締圧力の設定値)とを比較し(ステップA9)、各型締シリンダ11a〜1
    1dのうちいずれかの型締シリンダ11において検出された油圧が所定値に達するまで(ステップA9のNOルート参照)、前述の圧縮型締を行なう。

    【0072】ここで、各型締シリンダ11a〜11dのうち、例えば、型締シリンダ11bにおいて検出された油圧が所定値に達したとすると、ステップA9でYES
    ルートをとって、この最初に設定圧力の到達した型締シリンダ11bの型締シリンダ用制御装置171bに対し、位置制御あるいは速度制御から圧力制御への切換指示を行なう。

    【0073】すなわち、金型キャビティ21に射出された溶融樹脂100は、図2に示すように、型締シリンダ11b側に偏り、この溶融樹脂100が偏った側の油圧センサ63bが最初に設定圧力に到達するのであるが、
    この最初に設定圧力の到達した型締シリンダ11bの型締シリンダ用制御装置171bに対し、位置制御あるいは速度制御から圧力制御への制御方法の切換指示を行なう。

    【0074】この瞬間から、制御装置75において、型締シリンダ用制御装置171bは型締シリンダ11bに対して圧力制御を行なうとともに、他の型締シリンダ用制御装置171a,171c,171dは、型締シリンダ11a,11c,11dに対して、最初に設定圧力の到達した型締シリンダ11bに追随する速度・位置制御を施すことにより、可動型盤9の平行制御(平行を保つための位置制御)を行なう(ステップA10)。

    【0075】すなわち、型締シリンダ11bを圧力制御しながら型締を行なうとともに、型締シリンダ11a,
    11c,11dに対しては、位置センサ55a,55
    c,55dとスケール57a,57c,57dとにより検出されたラム13a,13c,13dの各位置情報と、位置センサ55bにより検出されたラム13bの位置情報とを比較し、この比較結果に基づいて各型締シリンダ用制御装置171a,171c,171dを制御することにより、各型締シリンダ11a,11c,11d
    における各ラム13a,13c及び13dを型締シリンダ11bにおけるラム13bに追随させて型締を行なうのである。

    【0076】すなわち、各位置センサ55a,55c,
    55dとスケール57a,57c,57dとにより検出された各ラム13a,13c,13dの位置が、位置センサ55bにより検出されたラム13bの位置よりも進んでいれば、型締シリンダ用制御装置171a,171
    c,171dにより、電磁サーボ弁61a,61c,6
    1dを閉じることによりラム13a,13c,13dを停止させる。

    【0077】そして、各ラム13a,13c,13dの位置が、ラム13bの位置よりも少し遅れた位置になってから、再度、電磁サーボ弁61a,61c,61dを開いて配管71a,71c,71dに圧油を供給して、
    各ラム13a,13c,13dを前進させ、更に、各ラム13a,13c,13dの移動速度が、ラム13bの移動速度にそれぞれの位置の差に比例する速度を加えた速度になるようにする等のフィードバック制御を行なうのである。

    【0078】6)圧力保持,冷却,固化,型開および成形品取出 可動金型7が固定金型3に対する圧縮型締の締切り位置に達した後、固定金型3および可動金型7を所定時間圧力保持して、固定金型3と可動金型7との間の成形品(溶融樹脂100)を冷却固化させ(ステップA1
    1)、今度は、制御装置75により各電磁サーボ弁61
    a〜61dに対して逆操作を行ない、各型締シリンダ1
    1a〜11dにおけるラム13a〜13dを型開方向に移動させ固定金型3と可動金型7とを分離させる。

    【0079】さらに、各ハーフナット29を開いてタイバー15との係合をそれぞれ開放した後、移動シリンダ17における内部ピストン18を高速に移動させて移動ロッド20を伸長させることにより可動金型7と固定金型3とを離し、成形品を取り出す(ステップA12)。
    ここで、生産した成形品の数を数え(ステップA1
    3)、成形品が生産予定数に達したら(ステップA13
    のYESルート参照)、生産終了として射出圧縮成形機を停止させ(ステップA14)、生産予定数に満たない場合には(ステップA13のNOルート参照)ステップA1に戻り、再度、ステップA1〜ステップA12の処置を施して成形を行なう。

    【0080】なお、上記実施形態では、型締シリンダ1
    1bにおいて検出された油圧が最初に所定値に達した場合について説明しているが、それに限定されるものではなく、型締シリンダ11b以外の型締シリンダ11a,
    11c,11dのうち、いずれの型締シリンダにおいて検出される油圧が最初に所定値に到達した場合においても、上記と同様の要領で型締成形を行なうことができる。

    【0081】このように、本発明の第1実施形態としての射出圧縮成形機の型締制御装置および型締制御方法によれば、各型締シリンダ11a〜11dにおける各ラム13a〜13dの位置を位置センサ55a〜55dにより検出し、これらの位置センサ55a〜55dの検出結果を受けて、制御装置75により各電磁サーボ弁61a
    〜61dを制御して可動型盤9を平行に型締移動させることにより、溶融樹脂100を非対称な形状を有する成形品に成形する場合において、固定金型3と可動金型7
    との相対的な傾きを防止することができ、高品質な製品を製造することができる。

    【0082】また、従来技術のように、電磁パイロット付減圧弁や可変型流量調整弁を使用せず、リリーフ弁6
    8付きの定作動流体源により、電磁サーボ弁61a〜6
    1dにおける入口圧力を一定に保つことができるため、
    型締シリンダ11a〜11dを平行制御(速度,位置制御)する時の電磁サーボ弁61a〜61dの特性(開度−流量特性)におけるフィードバック制御の応答ゲインを最適領域に選ぶことができ、安定性した圧縮成形と実現することができる。 又、従来技術のように、電磁パイロット付減圧弁を使用したときのようなオーバーライド特性による圧縮速度の低下がなく、これにより型締圧力の繰り返し性および安定性が向上するとともに、生産性も向上させることができる。 更に、低い型締圧力での型締時においても型締圧の制御レスポンスが低下することがないことからも、圧力制御時における、繰り返し性や再現性あるいは安定性が向上し、安全に圧縮成形を行なうことができるとともに生産性を向上させることができる。

    【0083】さらに、高価な電磁パイロット付減圧弁が不要であり、射出圧縮成形機の型締制御装置を安価に製造でき経済的である。 (B)第2実施形態の説明 図5,図6は本発明の第2実施形態としての射出圧縮成形機の型締制御装置を示すもので、図5は射出圧縮成形機の型締制御装置の要部を縦断面で示すとともにその制御系を示す図、図6はその制御系の構成を示す機能ブロック図である。

    【0084】図5に示すように、第2実施形態としての射出圧縮成形機の型締制御装置は、第1実施形態の射出圧縮成形機の型締制御装置において各型締シリンダ11
    a〜11d毎に備えられている油圧センサ63a〜63
    dの数を減らし、型締シリンダ11a〜11dのうち、
    任意の1つの型締シリンダ11aにのみ油圧センサ63
    を設けたものであり、その他の部分は図1,図2に示す第1実施形態の射出圧縮成形機の型締制御装置とほぼ同一に構成されている。 なお、図5中、記述の符号と同一の符号は同一もしくはほぼ同一の部分を示しているので、その説明は省略する。

    【0085】なお、この実施形態においても、図中カッコを付して表示されている、c,dの文字を有する各符号は、それぞれ併記されているa,bの文字を有する各符号と同一の断面形状を有していることを示しているとともに、紙面厚み方向に異なる位置に配設されていることを示している。 また、この実施形態においても、図中、a〜dの文字を有する各符号は、同じ文字を有する各符号どうしの間に、それぞれ対応関係があることを示しており、以下、同様に、a〜dの文字を有する符号どうしは、互いに対応関係にある部分であることを示す。
    又、c,dの文字を有する部品は、便宜上、図示を省略されている。

    【0086】さらに、上記のa〜dの符号を有する部品において、a〜dの符号を有した各部品どうしの間に構成上および機能上の差異がないものに関しては、以下、
    便宜上a〜dの各符号を省略して表記する場合がある。
    さて、この第2実施形態にかかる射出圧縮成形機の型締制御装置においては、各配管70a〜70d(すなわち型締シリンダ11a〜11d)のうち、任意の1つの配管70aにのみ油圧センサ63が配設されている。

    【0087】また、第2実施形態の射出圧縮成形機の型締制御装置も、図5に示すように、電磁サーボ弁61a
    〜61dを制御する制御手段としての制御装置75′を有しているが、この制御装置75′も、第1速度・位置制御装置91′,圧力制御装置92′,第2速度・位置制御装置93′および高速移動制御装置94′をそなえて構成されており、図5中矢印に示すように、油圧センサ63により測定された油圧情報が入力されるとともに、図5中(1)〜(4)矢印に示すように、各位置センサ55a〜55dにより測定された位置情報も入力されるようになっており、更に、図5中〔1〕矢印に示すように、位置センサ41により測定された位置情報も入力されるようになっている。

    【0088】ここで、第1速度・位置制御装置91′
    は、スケール57a〜57dおよび位置センサ55a〜
    55dにより検出された検出結果と、予め記憶された速度・位置制御用参照値とに基づいて、各型締シリンダ1
    1a〜11dに対し速度・位置制御を施す第1速度位・
    置制御手段として機能するものである。 また、圧力制御装置92′は、第1速度・位置制御装置91′による各型締シリンダ11a〜11dに対する制御中に、油圧センサ63により測定された、型締シリンダ11a〜11
    dの内の任意の1つの型締シリンダ11aへの型締時における油圧(作動流体圧)が所定値になると、第1速度・位置制御装置91′による制御に優先して、所定値となった油圧を供給されている特定の型締シリンダ11に対し、圧力制御を施す圧力制御手段として機能するものである。

    【0089】さらに、第2速度・位置制御装置93′
    は、圧力制御装置92′による圧力制御時に、第1速度・位置制御装置91′による制御に優先して、特定の型締シリンダ11a以外の他の型締シリンダ11b〜11
    dに対し、特定の型締シリンダ11aに追随した速度・
    位置制御を施す第2速度・位置制御手段として機能するものである。

    【0090】すなわち、制御装置75′は、第1速度・
    位置制御装置91′,圧力制御装置92′,第2速度・
    位置制御装置93′により、各電磁サーボ弁61a〜6
    1dの各ソレノイド62a〜62dを制御するようになっているのである。 また、高速移動制御装置94′は、
    予め設定された位置情報と、位置センサ41からの位置情報とに基づいて移動シリンダ17の速度・位置制御を行なうものである。

    【0091】ここで、本装置における制御装置75′の機能について説明すると、制御装置75′は、図6に示すように、第1実施形態の射出圧縮成形機の型締制御装置における制御装置75と同様に、型締シリンダ用制御装置171a〜171d,移動シリンダ用制御装置72
    および信号配線77,79,81を備えて構成されており、更に、中央制御装置169′を備えている。

    【0092】この中央制御装置169′は、各型締シリンダ11a〜11dを型締シリンダ用制御装置171a
    〜171dを介して総合的に制御するものであり、速度・位置制御用参照値(基準速度,基準位置)および油圧所定値(油圧センサ63で検出される値との比較用)が記憶されるようになっており、又、速度・位置制御用参照値を各型締シリンダ用制御装置171a〜171dへ通知することができるようになっている。

    【0093】また、中央制御装置169′には、位置センサ41により検出された可動シリンダ9の位置情報が入力されるようになっており、位置センサ41により検出された位置情報が、予め中央制御装置169′に記録された位置制御用参照値と一致した時に、移動シリンダ用制御装置72により移動シリンダ17を停止させるようになっている。

    【0094】さらに、中央制御装置169′は、各型締シリンダ用制御装置171a〜171dによる型締開始時から、油圧センサ63により検出された検出圧力と予め記録された所定値とを比較し、油圧センサ63により検出された検出圧力が所定値に達すると、この特定の型締シリンダ11aに対して型締シリンダ用制御装置17
    1aを用いて圧力制御を施す一方、その他の型締シリンダ11b〜11dに対して、特定の型締シリンダ11a
    に追随した速度・位置制御を施すように、他の各型締シリンダ用制御装置171b〜171dを制御することにより、可動金型7を平行移動させるようになっている。

    【0095】油圧センサ63は、型締シリンダ11aにおける可動型盤9側油室の検出圧力の情報を、中央制御装置169′へ送るとともに、型締シリンダ用制御装置171aにも送るようになっており、又、各位置センサ55a〜55dは、それぞれ対応する型締シリンダ11
    a〜11dにおける各ラム13a〜13dの位置情報を、それぞれ対応する型締シリンダ用制御装置171a
    〜171dに送るようになっている。

    【0096】各型締シリンダ用制御装置171a〜17
    1dは、各々対応する位置センサ55a〜55dから送られる位置情報と、中央制御装置169′から示される速度・位置制御用参照値とに基づき、対応する各電磁サーボ弁61a〜61dに対して個別に制御を施して、対応する型締シリンダ11a〜11dを制御するようになっており、更に、型締シリンダ用制御装置171aは、
    油圧センサ63から送られる油圧情報および位置センサ55aから送られる位置情報と、中央制御装置169′
    から示される速度・位置制御用参照値とに基づき、電磁サーボ弁61aに対して制御を施して、型締シリンダ1
    1aを制御することもできるようになっている。

    【0097】すなわち、型締シリンダ用制御装置171
    a〜171dは、中央制御装置169′からの指令に従い、各位置センサ55a〜55dおよび油圧センサ63
    からの各検出結果と、中央制御装置169′から示される速度・位置制御用参照値とに基づき、各電磁サーボ弁61a〜61dをそれぞれ個別にフィードバック制御をするものであり、各型締シリンダ11a〜11dにおけるラム13a〜13dの移動速度や位置および型締圧力の制御を行なう。

    【0098】具体的には、型締シリンダ用制御装置17
    1a〜171dは、油圧センサ63が設けられた特定の型締シリンダ11aへの型締時における油圧が所定値になるまでは、各位置センサ55a〜55dおよび油圧センサ63から発信される各検出結果と、中央制御装置1
    69′から発信される速度・位置制御用参照値に基づいて、各型締シリンダ11a〜11dに対して、速度・位置制御を施す。

    【0099】油圧センサ63が設けられた特定の型締シリンダ11aへの型締時における油圧が所定値になった後は、この特定の型締シリンダ11aに対して圧力制御を施すとともに、その他の型締シリンダ11b〜11d
    に対しては、特定の型締シリンダ11aに追随した速度・位置制御を施すようになっている。 このようにして、
    各型締シリンダ用制御装置171a〜171dは中央制御装置169′に制御されることにより、前述の第1速度・位置制御装置91′,圧力制御装置92′および第2速度・位置制御装置93′としての機能を各々有するのである。

    【0100】移動シリンダ用制御装置72は、位置センサ41により検出された可動シリンダ9の位置情報が入力されるようになっており、位置センサ41により検出された位置情報が、予め中央制御装置169′に記録された位置制御用参照値と一致した時に、移動シリンダ1
    7を停止させるようになっている。 信号配線77は中央制御装置169′と各型締シリンダ用制御装置171a
    〜171dおよび移動シリンダ用制御装置72とを接続する信号配線であり、中央制御装置169′から各型締シリンダ用制御装置171a〜171dに速度・位置制御用参照値を伝える伝えるとともに、中央制御装置16
    9′から移動シリンダ用制御装置72に位置制御用参照値を伝えるようになっており、又、型圧縮圧力信号配線79は中央制御装置169′と各型締シリンダ用制御装置171a〜171dおよび移動シリンダ用制御装置7
    2とを接続する信号配線であり、中央制御装置169′
    と各型締シリンダ用制御装置171a〜171dとの間、および中央制御装置169′と移動シリンダ用制御装置72との間で信号を伝えるものである。

    【0101】さらに、信号配線81は中央処理装置16
    9′から各型締シリンダ用制御装置171a〜171d
    とを接続する信号配線であり、中央処理装置169′から各型締シリンダ用制御装置171a〜171dに対しての信号を伝えるもので、特定の型締シリンダ11aに対して圧力制御を施すように圧力制御への切換を指示するものである。

    【0102】本発明の第2実施形態としての射出圧縮成形機の型締制御装置は上述のように構成されており、本装置を用いて成形素材を圧縮成形する様子を図2,図5
    〜図7を用いて説明する。 図7は図2および図5に示す第2実施形態の射出圧縮成形機の型締制御装置における制御要領を説明するためのフローチャートである。 本実施形態の射出圧縮成形機の型締制御の工程も、1)可動型盤の高速移動および停止,2)可動型盤とタイバーとの結合,3)型締移動開始,4)溶融樹脂の射出,5)
    圧縮型締時の可動金型平行移動制御,6)圧力保持,冷却,固化,型開および成形品取出の各工程からなるが、
    以下、各工程について図7を用いて説明する。

    【0103】1)可動型盤の高速移動および停止 まず、固定金型3と可動金型7とが十分に離れた状態で、移動シリンダ17を用いて移動ロッド20を収縮させることにより、可動型盤9および可動金型7をタイバー15a〜15dで案内させながら固定型盤5側へ高速に移動させる(ステップB1)。

    【0104】可動金型7と固定金型3とが接近し、ほぼ閉じた状態となる位置付近において、可動型盤9に備え付けた位置センサ41とスケール43とにより測定された位置情報が制御装置75′へ送信され、この位置情報が制御装置75′の中央制御装置169′に予め設定された位置制御用参照値と一致した時に、移動シリンダ用制御装置72により移動シリンダ17を停止させ、可動型盤9を停止させる(ステップB2)。

    【0105】2)可動型盤とタイバーとの結合 次に、ハーフナット29を閉めてタイバー24に形成されているリング溝部28と噛合させることにより、可動型盤9をタイバー24に固定する(ステップB3)。 3)型締移動開始 その後は、制御装置75′における各型締シリンダ用制御装置171a〜171dによる制御により各電磁サーボ弁61a〜61dが開き、配管71a〜71cに圧油を供給し、各型締シリンダ11a〜11dの型締を行なう。 この際、各位置センサ55a〜55dおよびスケール57a〜57dにより型締シリンダ11a〜11dにおける各ラム13a〜13dの位置を検出し、型締シリンダ用制御装置171a〜171dに送信する。 これら型締シリンダ用制御装置171a〜171dは、中央制御装置169′から送られる速度・位置制御用参照値に基づいて各電磁サーボ弁61をフィードバック制御し、
    可動型盤9を緩速に平行移動させる(ステップB4)。

    【0106】また、この間、制御装置75′において、
    位置センサ55a〜55dが固定金型3と可動金型7との圧縮型締開始位置を検出したかどうかを監視し(ステップB5)、位置センサ55a〜55dが固定金型3と可動金型7との圧縮型締開始位置を検出するまで前述の可動型盤9の平行移動を行なう(ステップB5のNOルート参照)。

    【0107】4)溶融樹脂の射出 位置センサ55a〜55dが、予め中央制御装置16
    9′に設定されている可動型盤9ひいては可動金型7の圧縮型締位置を検出すると、ステップB5のYESルートをとり、一旦、電磁サーボ弁61a〜61dを閉じて可動型盤9の移動を停止させ(ステップB6)、固定金型3と可動金型7との間に射出シリンダ19より溶融樹脂100を所定量射出した後(ステップB7)、再度、
    電磁サーボ弁61a〜61dを開いて、配管71a〜7
    1cに圧油を供給し、各型締シリンダ11a〜11dの型締を行なう。

    【0108】5)圧縮型締時の可動金型平行移動制御部 ここで、再度、各位置センサ55a〜55dおよびスケール57a〜57dにより型締シリンダ11a〜11d
    における各ラム13a〜13dの位置を検出し、型締シリンダ11a〜11dに送信する。 これら型締シリンダ用制御装置171a〜171dは、中央制御装置16
    9′から送られる速度・位置制御用参照値に基づいて各電磁サーボ弁61をフィードバック制御し、可動型盤9
    を緩速に平行移動させ圧縮型締を行なう(ステップB
    8)。

    【0109】制御装置75′において、中央制御装置1
    69′は型締シリンダ11a〜11dの移動(圧縮型締)開始時より、油圧センサ63により検出された圧力と予め記録された所定値(型締圧力の設定値)とを比較し(ステップB9)、油圧センサ63が設けられた特定の型締シリンダ11aにおいて検出された油圧が所定値に達するまで(ステップB9のNOルート参照)、前述の圧縮型締を行なう。

    【0110】ここで、特定の型締シリンダ11aにおいて検出された油圧が所定値に達した時に(ステップB9
    のYESルート参照)、この特定の型締シリンダ11a
    の型締シリンダ用制御装置171aに対し、位置制御あるいは速度制御から圧力制御への切換指示を行なう。 すなわち、金型キャビティ21に射出された溶融樹脂10
    0は、図5に示すように、型締シリンダ11b側に偏るのであるが、第2実施形態の射出圧縮成形機の型締制御装置では、油圧センサ63が設けられた特定の型締シリンダ11aの型締シリンダ用制御装置171aに対し、
    位置制御あるいは速度制御から圧力制御への制御方法の切換指示を行なう。

    【0111】なお、図5において、金型キャビティ21
    に射出された溶融樹脂100は、型締シリンダ11b側に偏り、この図5に示した状態では、型締シリンダ11
    bの型締圧力が高くなるが、各型締シリンダ11a〜1
    1dでの型締圧力の誤差は僅かであり、実用上、差し支えなく型締の平行移動制御を行なうことができる。 この瞬間から、制御装置75′において、型締シリンダ用制御装置171aは型締シリンダ11aに対して圧力制御を行なうとともに、他の型締シリンダ用制御装置171
    b〜171dは、型締シリンダ11b〜11dに対して、油圧センサ63が設けられた特定の型締シリンダ1
    1aに追随する速度・位置制御を施すことにより、可動型盤9の平行制御(平行を保つための位置制御)を行なう(ステップB10)。

    【0112】すなわち、型締シリンダ11aを圧力制御しながら型締を行なうとともに、型締シリンダ11b〜
    11dに対しては、位置センサ55b〜55dとスケール57b〜57dとにより検出された各ラム13b〜1
    3dの位置情報と、位置センサ55aにより検出されたラム13aの位置情報とを比較し、この比較結果に基づいて各型締シリンダ用制御装置171b〜171dを制御することにより、各型締シリンダ11b〜11dにおける各ラム13b〜13dを型締シリンダ11aにおけるラム13aに追随させて型締を行なうのである。

    【0113】すなわち、各位置センサ55b〜55dとスケール57b〜57dとにより検出された各ラム13
    b〜13dの位置が、位置センサ55aにより検出されたラム13aの位置よりも進んでいれば、型締シリンダ用制御装置171b〜171dにより、電磁サーボ弁6
    1b〜61dを閉じることによりラム13b〜13dを停止させる。

    【0114】そして、各ラム13b〜13dの位置が、
    ラム13aの位置よりも少し遅れた位置になってから、
    再度、電磁サーボ弁61b〜61dを開いて配管71b
    〜71dに圧油を供給して、各ラム13b〜13dを前進させ、更に、各ラム13b〜13dの移動速度が、ラム13aの移動速度にそれぞれの位置の差に比例する速度を加えた速度になるようにする等のフィードバック制御を行なうのである。

    【0115】6)圧力保持,冷却,固化,型開および成形品取出 可動金型7が固定金型3に対する圧縮型締の締切り位置に達した後、固定金型3および可動金型7を所定時間圧力保持して、固定金型3と可動金型7との間の成形品(溶融樹脂100)を冷却固化させ(ステップB1
    1)、今度は、制御装置75′により各電磁サーボ弁6
    1a〜61dに対して逆操作を行ない、各型締シリンダ11a〜11dにおけるラム13a〜13dを型開方向に移動させ金型3と金型7を分離させる。

    【0116】さらに、ハーフナット29を開いてタイバー15との係合を開放した後、移動シリンダ17における内部ピストン18を高速に移動させて移動ロッド20
    を伸長させることにより可動金型7と固定金型3とを離し、成形品を取り出す(ステップB12)。 ここで、生産した成形品の数を数え(ステップB13)、成形品が生産予定数に達したら(ステップB13のYESルート参照)、生産終了として射出圧縮成形機を停止させ(ステップB14)、生産予定数に満たない場合には(ステップB13のNOルート参照)ステップB1に戻り、再度、ステップB1〜ステップB12の処置を施して成形を行なう。

    【0117】なお、上記実施形態では、型締シリンダ1
    1aに油圧センサ63を設けた場合について説明しているが、それに限定されるものではなく、型締シリンダ1
    1a以外の型締シリンダ11b〜11dのうち、いずれの型締シリンダに油圧センサ63を設けた場合においても、上記と同様の要領で型締成形を行なうことができる。

    【0118】このように、本発明の第2実施形態としての射出圧縮成形機の型締制御装置および型締制御方法によれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果が得られるほか、型締シリンダ11a〜11dのうち、任意の1つの型締シリンダ11にのみ油圧センサ63を設けるだけでよいので、油圧センサの設置数を減らすことができ、これにより装置の構成部品数を少なくすることができる他、制御回路や制御のシステムを簡素化できることから製造コストを低減でき経済的である。

    【0119】(C)その他 なお、上述の第1実施形態の射出圧縮成形機の型締制御装置では、複数の型締シリンダのそれぞれに油圧を検出するに油圧センサを設けており、又、第2実施形態の射出圧縮成形機の型締制御装置では、型締シリンダのうちの1つの型締シリンダへの油圧を検出する1つの油圧センサを設けているが、それに限定されるものではなく、
    複数の型締シリンダのうちの2以上の型締シリンダへの油圧をそれぞれ検出する複数の油圧センサをそなえて構成してもよい。

    【0120】すなわち、上記の各実施形態のように4つの型締シリンダを有するものでは、そのうち、2つ又は3つの型締シリンダへの油圧をそれぞれ検出する2つ又は3つの油圧センサをそなえて構成するのである。 その他の部分は上記の各実施形態の射出圧縮成形機の型締制御装置とほぼ同一に構成される。 このように構成することにより、金型キャビティに溶融樹脂を射出した後、型締時において各油圧センサにより検出される各型締圧力を設定値と比較し、油圧センサが設けられた2つ又は3
    つの型締シリンダのうち、最初に設定圧力に到達した型締シリンダの型締シリンダ用制御装置に対して、位置制御あるいは速度制御から圧力制御への切換指示を行なうのである。

    【0121】この場合も、金型キャビティに射出された溶融樹脂は、複数の型締シリンダのうちの一方側に偏り、その側の型締シリンダの型締圧力が高くなるが、本装置において各型締シリンダ間の型締圧力の誤差は僅かであり、実用上、差し支えなく型締の平行移動制御を行なうことができる。 以下、前述の第1実施形態の射出圧縮成形機の型締制御装置と同様の要領で、制御装置において最初に設定圧力に到達した型締シリンダ用制御装置は、この瞬間から、型締シリンダに対して圧力制御を行なうとともに、他の型締シリンダ用制御装置は、他の型締シリンダに対して、最初に設定圧力に到達した型締シリンダ用制御装置型締シリンダに追随する速度・位置制御を施すことにより、可動型盤の平行制御(平行を保つための位置制御)を行なうのである。

    【0122】このようにすれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果を得られるほか、第1実施形態のように射出圧縮成形機の型締制御装置における各型締シリンダ毎に油圧センサを設けなくても、これらの油圧センサ数よりも少ない数の油圧センサを使用して型締制御を行なうことができるので、装置の構成部品数を少なくすることができる他、制御回路や制御のシステムを簡素化できることから製造コストを低減でき経済的である。 又、
    上記第2実施形態にかかる型締制御装置のように、型締シリンダのうち1つの型締シリンダへの作動流体圧を検出する1つの圧力センサを備えるものに比べ、溶融樹脂を非対称な形状を有する成形品に成形する場合において、確実に、金型の相対的な傾きを防止することができ、高品質な製品を製造することができる。

    【0123】そして、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。 例えば、上記実施形態では、射出圧縮成形機の型締制御装置について説明しているが、それに限定されるものではなく、射出以外の方式の圧縮成形機の型締制御装置として使用することも考えられる。

    【0124】また、上記実施形態では、移動シリンダ1
    7を制御するために、位置センサ41およびスケール4
    3により測定された位置情報を制御装置75,75′に送信し、この制御装置75,75′の中央制御装置16
    9,169′において、検出された位置情報と所定の位置制御参照値とを比較した結果から、移動シリンダ用制御装置72に指示を出して移動シリンダ17を停止させているが、それに限定されるものではなく、例えば、スケール43に停止位置を設定し、位置センサ41が、このスケール43上に設定された停止位置を検出すると同時に移動シリンダ17を停止させるようにしてもよく、
    これについても本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。

    【0125】なお、上記実施形態では、制御装置75の機能として、各型締シリンダ毎に型締シリンダ用制御装置171a〜171dを備えるとともに、中央制御装置169,169′を備え、各型締シリンダ用制御装置1
    71a〜171dが、中央制御装置169,169′による制御に基づいて各電磁サーボ弁61a〜61dをそれぞれ制御するようになっているが、それに限定されるものではなく、中央制御装置169,169′が直接、
    各電磁サーボ弁61aを制御するようにしてもよく、これについても本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。

    【0126】

    【発明の効果】以上詳述したように、本発明の圧縮成形機の型締制御装置によれば、一定圧力の作動流体を供給する定作動流体圧源をそなえるとともに、型締により成形品を圧縮成形中に、位置検出手段及び流体圧検出手段での検出結果に基づいて、複数の型締シリンダに対し圧力制御と速度・位置制御とを協働して施すことにより、
    一対の金型のうちの少なくとも1つの金型を平行移動させるように、サーボ弁機構を制御する制御手段とをそなえていることから、型締時において、サーボ弁における入口圧力を一定に保つことができ、型締シリンダを平行制御(速度,位置制御)する時のサーボ弁の特性(開度−流量特性)におけるフィードバック制御の応答ゲインを最適領域に選ぶことができ、安定性した圧縮成形が可能であるという利点があり、又、オーバーライド特性による圧縮速度の低下がなく、型締圧力の繰り返し性および安定性が向上するとともに、生産性を向上させることができるという利点があり、更に、低い型締圧力での型締時においても型締圧の制御レスポンスが低下することがないことからも、安定性が向上し、安全に圧縮成形を行なうことができるとともに生産性を向上させることができる(請求項1)。

    【0127】また、高価な電磁パイロット付減圧弁が不要であり、圧縮成形機の型締制御装置を安価に製造できて経済的であるという利点もある(請求項1)。 さらに、流体圧検出手段として、複数の型締シリンダへの作動流体圧をそれぞれ検出する複数の圧力センサをそなえたものを用いることができ、このようにすれば、型締時における金型の傾きを確実に防止することができ、安全に圧縮成形を行なうことができるとともに、高品質な製品を製造することができる(請求項2)。

    【0128】さらに、流体圧検出手段として、複数の型締シリンダのうちの2以上の型締シリンダへの作動流体圧をそれぞれ検出する複数の圧力センサをそなえたものを用いることができ、このようにすれば、装置の構成部品数を少なくすることができる他、制御回路や制御のシステムを簡素化できることから製造コストを低減でき経済的であるとともに、確実に、金型の相対的な傾きを防止することができ、安全に圧縮成形を行なうことができるとともに、高品質な製品を製造することができる(請求項3)。

    【0129】またさらに、流体圧検出手段として、複数の型締シリンダのうちの1つの型締シリンダへの作動流体圧を検出する1つの圧力センサをそなえたものを用いることができ、このようにすれば、装置の構成部品数を少なくすることができる他、制御回路や制御のシステムを簡素化できることから製造コストを低減でき経済的である(請求項4)。

    【0130】さらにまた、圧力制御手段による圧力制御時に、第1速度・位置制御手段による制御に優先して、
    特定の型締シリンダ以外の他の型締シリンダに対し、特定の型締シリンダに追随した速度・位置制御を施す第2
    速度・位置制御手段をそなえて構成することができることからも、型締時における金型の傾きを確実に防止することができ、安全に圧縮成形を行なうことができるとともに、高品質な製品を製造することができるという利点がある(請求項5)。

    【0131】また、本発明の圧縮成形機の型締制御方法によっても、複数の型締シリンダにおける可動部位位置検出結果と、速度・位置制御用参照値とに基づき、複数の型締シリンダに対し速度・位置制御を施した後、この速度・位置制御を行なっている状態で、複数の型締シリンダのうちの少なくとも1つの型締シリンダのうちのいずれかの型締シリンダへの作動流体圧が所定値になると、速度・位置制御に優先して、所定値となった作動流体圧を供給されている特定の型締シリンダに対し、圧力制御を施すとともに、特定の型締シリンダ以外の他の型締シリンダに対しては、特定の型締シリンダに追随した速度・位置制御を続行することから、型締時における金型の傾きを確実に防止することができ、安全に圧縮成形を行なうことができるとともに、高品質な製品を製造することができるという利点がある(請求項6)

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の第1実施形態としての射出圧縮成形機の型締制御装置の要部を断面図で示すとともにその制御系も示す図である。

    【図2】本発明の第1実施形態としての射出圧縮成形機の型締制御装置の一部を破断してその構造を模式的に示す縦断面図である。

    【図3】本発明の第1実施形態としての射出圧縮成形機の型締制御装置の制御系の構成を示す機能ブロック図である。

    【図4】本発明の第1実施形態としての射出圧縮成形機の型締制御装置における制御要領を説明するためのフローチャートである。

    【図5】本発明の第2実施形態としての射出圧縮成形機の型締制御装置の要部を断面図で示すとともにその制御系も示す図である。

    【図6】本発明の第2実施形態としての射出圧縮成形機の型締制御装置の一部を破断してその構造を模式的に示す縦断面図である。

    【図7】本発明の第2実施形態としての射出圧縮成形機の型締制御装置における制御要領を説明するためのフローチャートである。

    【図8】従来の圧縮成形機の型締制御装置の型締制御装置を説明するための図である。

    【図9】従来の射出圧縮成形機の型締制御装置の型締制御装置の構成を模式的に示す縦断面図である。

    【符号の説明】

    3 固定金型 5 固定型盤 7 可動金型 9 可動型盤 11,11a〜11d 型締シリンダ 13,13a〜13d ラム 15,15a〜15d タイバー 169,169′ 中央制御装置 171a〜171d 型締シリンダ用制御装置 55a〜55d 位置センサ(位置検出手段) 57a〜57d スケール(位置検出手段) 60 サーボ弁機構 61a〜61d 電磁サーボ弁 63,63a〜63d 油圧センサ(流体圧検出手段) 75,75′ 制御装置(制御手段) 80 定作動流体圧源 91,91′ 第1速度・位置制御装置(第1速度・位置制御手段) 92,92′ 圧力制御装置(圧力制御手段) 93,93′ 第2速度・位置制御装置(第1速度・位置制御手段) 94,94′ 高速移動制御装置

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