首页 / 专利库 / 电子零件及设备 / 偏压 / 画像形成装置

画像形成装置

阅读:18发布:2024-02-23

专利汇可以提供画像形成装置专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】本発明の目的は、予測される記録材の 水 分量に応じて感光体ドラムへの巻き付きを防止する画像形成装置を提供することである。 【解決手段】記録材の両面に画像を形成することが可能な画像形成装置であって、像担持体に形成したトナー像を転写バイアスの印加により記録材に転写する転写手段と、前記転写バイアスの印加により記録材を介して発生する転写電流値を検知する検知手段と、前記トナー像が転写された記録材を分離バイアスの印加により前記像担持体から分離させる分離手段と、記録材を加熱して記録材にトナー像を定着させる定着手段と、記録材の1面目の通過時に検知した前記転写電流値と前記記録材の前記1面目とは反対側の2面目の通過時に検知した前記転写電流値とに基づいて、少なくとも1面目に画像形成するときの画像形成条件を設定する制御手段と、を有することを特徴とする。 【選択図】 図2,下面是画像形成装置专利的具体信息内容。

記録材の両面に画像を形成することが可能な画像形成装置であって、 像担持体に形成したトナー像を転写バイアスの印加により記録材に転写する転写手段と、 前記転写バイアスの印加により記録材を介して発生する転写電流値を検知する検知手段と、 前記トナー像が転写された記録材を分離バイアスの印加により前記像担持体から分離させる分離手段と、 記録材を加熱して記録材にトナー像を定着させる定着手段と、 記録材の1面目の通過時に検知した前記転写電流値と前記記録材の前記1面目とは反対側の2面目の通過時に検知した前記転写電流値とに基づいて、少なくとも1面目に画像形成するときの画像形成条件を設定する制御手段と、 を有することを特徴とする画像形成装置。前記制御手段は、画像形成動作前の予備動作の際に、記録材の1面目と2面目の前記転写電流値の測定を実施して前記画像形成条件の設定を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。記録材への画像形成中に記録材の1面目と2面目の前記転写電流値の測定を実施して前記画像形成条件の設定を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。前記制御手段は、前回の印刷動作から所定時間が経過した後、又は記録材を装填するカセットの着脱後、又は装置本体への電源投入後の少なくともいずれかに記録材の1面目と2面目の前記転写電流値の測定を実施することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。前記制御手段は、記録材の1面目と2面目の前記転写電流値の測定の実施時に、定着温度を通常の印刷動作時よりも低く設定し、転写バイアスを通常の印刷動作時よりも低く設定し、分離バイアスを通常の印刷動作時よりも高く設定することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。画像形成条件の設定とは、定着手段の定着温度、分離手段に印加する分離バイアス、転写手段に印加する転写バイアスの少なくとも1つの条件を変更することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。カセットに収納された記録材の分量を低下させるためのカセットヒータを有し、 前記画像形成条件の設定とは、前記カセットヒータの温調温度であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。

说明书全文

本発明は、電子写真技術を利用する、複写機、ファクシミリ、プリンタ等、或いはこれらの機能を併有した複合機等の画像形成装置に関する。

一般に、複写機等の画像形成装置は、像担持体である感光体ドラムの周面に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成し、このトナー像を記録材(例えば、紙、プラスチックフィルム、布、OHPシート等)へ転写する。その後、定着装置にて記録材上のトナー像を加熱して記録材に定着させるようになっている。この定着装置としては、赤外線ランプ、キセノンランプ、面状ヒータ等の加熱源を用いたものがある。

このような定着装置で加熱された記録材は、片面複写の場合は、記録材搬送路を搬送ガイドに案内されて機外へ排出されるようになっている。また、両面複写の場合、記録材は、一方の表面へのトナー像の転写と定着が施された後、記録材搬送路を搬送ガイドに案内されて反転装置に搬送され、反転装置で反転されて機外へ搬送される。その後、反転された記録材は、再度機内へ搬送されて、記録材への負荷を軽減するために別の搬送路(両面搬送路)で案内されて他方の表面に画像形成及び定着処理が行われる。定着処理が行われた記録材は、記録材搬送路を搬送ガイドで案内されて機外へ排出されるようになっている。

特に、両面複写を行う画像形成装置では、1面目の定着処理での加熱により発生した記録材のカールによって、2面目の画像形成中に転写直後の記録材の感光体ドラムからの分離ができず、記録材の感光体ドラムへの巻き付きが発生して搬送ができなくなることがある。因みに、記録材にカールが発生する原因は、定着ニップ部にて記録材が高温の加熱部材である加熱ローラで加熱され、加圧ローラで加圧されるため、記録材内の加熱ローラ接触面と逆側面とで分蒸発が異なることに依る。発生する記録材のカール量は、加熱ローラで加熱される熱量が大きくなると大きくなることが実験でわかっている。

前述の感光体ドラムへの巻き付きを防止するために、感光体ドラムへの巻き付きの発生しないカール量に規制する技術がある。具体的には、前述したように反転した記録材を再度機内に搬送する経路に記録材のデカールを行うデカール手段を設ける構成等がある。

しかしながら、上記デカール手段を別途設ける構成では、画像形成装置本体が大型になるという問題がある。

そこで、特許文献1に開示されているように、記録材の水分量により転写・分離電流値を変える技術が提案されている。具体的には、記録材のカセット内での放置時間により記録材の水分量を推定し、転写・分離電流値を変化させている。

特開2006−235053号公報

しかしながら、特許文献1の構成にあっては、推定した記録材の水分量に応じて転写・分離電流値を変化させるものであって、記録材の実際の水分量を検知するものではない。そのため、記録材の放置時間だけでは放置状態の変化、つまり環境の温湿度変化による影響までは把握できず実態とずれることがあり、前述した感光体ドラムへの巻き付きを防止できないおそれがある。

そこで、本発明の目的は、予測される記録材の水分量に応じて感光体ドラムへの巻き付きを防止する画像形成装置を提供することである。

上記目的を達成するため、本発明は、記録材の両面に画像を形成することが可能な画像形成装置であって、像担持体に形成したトナー像を転写バイアスの印加により記録材に転写する転写手段と、前記転写バイアスの印加により記録材を介して発生する転写電流値を検知する検知手段と、前記トナー像が転写された記録材を分離バイアスの印加により前記像担持体から分離させる分離手段と、記録材を加熱して記録材にトナー像を定着させる定着手段と、記録材の1面目の通過時に検知した前記転写電流値と前記記録材の前記1面目とは反対側の2面目の通過時に検知した前記転写電流値とに基づいて、少なくとも1面目に画像形成するときの画像形成条件を設定する制御手段と、を有することを特徴とする。

本発明によれば、転写バイアスを印加したときに記録材を介して発生する転写電流値を1面目と2面目で検知し、この検知した転写電流値に基づいて画像形成条件を設定する。これにより、記録材の像担持体への巻き付きを防止しつつ、記録材の含有水分量に応じた最適な画像形成を行うことができる。

画像形成装置の全体構成を示す模式断面図である。

転写部材への電圧印加構成を示すブロック図である。

第1実施形態における吸湿状態検知時の処理フローAである。

第1実施形態における吸湿状態検知時の処理フローB1である。

第1実施形態における吸湿状態検知時の処理フローB2である。

第2実施形態における吸湿状態検知時の処理フローAである。

第2実施形態における吸湿状態検知時の処理フローC1である。

第2実施形態における吸湿状態検知時の処理フローC2である。

第4実施形態における吸湿状態検知時の処理フローAである。

第4実施形態における吸湿状態検知時の処理フローD1である。

第4実施形態における吸湿状態検知時の処理フローD2である。

第5実施形態における吸湿状態検知時の処理フローAである。

第5実施形態における吸湿状態検知時の処理フローE1である。

第5実施形態における吸湿状態検知時の処理フローE2である。

シートの1面目と2面目の転写電圧差とシート水分量の関係を示すグラフである。

シートの吸湿状態に応じて設定する定着温度,転写電流,分離電圧テーブルを示す表図である。

シートの吸湿状態検知時の画像形成装置の電源ON履歴のフローチャートである。

シートの吸湿状態検知時の温湿度状態履歴のフローチャートである。

シートの吸湿状態検知時の画像形成装置の放置時間履歴のフローチャートである。

シートの吸湿状態検知時のカセット着脱履歴のフローチャートである。

以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。従って、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。

〔第1実施形態〕 <画像形成装置の全体構成> 図1は本実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略構成図である。まず、図1を参照して画像形成装置の全体構成について、画像形成動作とともに説明する。

本実施形態の画像形成装置Aは、像担持体に形成した静電像をトナー現像し、形成したトナー像を搬送される記録材であるシートに転写して画像形成する画像形成部を有する、電子写真プロセス方式を利用したプリンタである。

画像形成部は、像担持体であるドラム形状の電子写真感光体(以下、「感光体ドラム」という)1を有する。この感光体ドラム1は、帯電手段である帯電ローラ2によって帯電される。次いで、感光体ドラム1に光学手段3から画像情報に応じたレーザ光を照射することによって画像情報に応じた静電像が形成され、この静電像が現像装置4によってトナーを用いて現像され、トナー像として可視像化される。

一方、前記トナー像の形成と同期して、シートがシート搬送手段によって前記画像形成部へと搬送される。すなわち、装置本体下部にセットされた給送カセット5内の記録材であるシート6をピックアップローラ7、搬送ローラ8により画像形成部のトナー像転写位置へと搬送する。転写位置には、転写部材としての転写ローラ9が配置されており、転写電圧を印加することによって、感光体ドラム1上のトナー像をシート6に転写する。

トナー像の転写を受けたシート6は、分離手段18への分離電圧の印加により感光体ドラム1から剥離されて定着手段10へと搬送される。シート6が定着手段10を通過するときに、定着手段10の構成要素の1つである定着ローラ19と加圧ローラ20に熱及び圧が付与されてトナー像がシートに溶融定着される。トナー像が定着されたシート6は、片面記録の場合は、排出ローラ11によって排出トレイ12へと搬送して排出される。一方、両面記録の場合は、シート反転搬送手段13によりシートを搬送することで、一方側の面に記録したシートを反転して再度トナー像転写位置に搬送し、他方側の面に記録を行った後、排出ローラ11により排出トレイ12へと排出する。

なお、トナー像をシート6に転写した後の感光体ドラム1は、クリーニング手段21によって感光体ドラム1上に残留したトナーを除去した後、次の画像形成プロセスに供される。

<シートの含有水分量に応じた画像形成条件の設定> 次に本実施形態の画像形成装置において、シートの含有水分量に応じて画像形成条件を設定するための構成について説明する。

図2は転写ローラ9に印加する転写電圧の電源構成図である。本実施形態の画像形成装置は転写ローラ9に転写バイアスである転写電圧を印加するにあたって、定電流電源14により転写ローラ9を介してシート6に一定の転写電流が流れるように制御する定電流制御方式を用いている。なお、本実施形態での通常印刷中の転写電流は10μAとしている。

なお、バイアス印加手段としての定電流電源14には制御部15からの制御により、印加電圧を変更して定電流値を変更可能であり、定電流制御時に印加している電圧値は電圧検知部16によって検知可能となっている。

制御手段としての制御部15は、CPU23、ROM24、RAM25、タイマー22を内蔵しており、画像形成装置の各部材の動作を制御する。また、この制御部15は給送カセット5の着脱を検知する着脱検知センサ17からの信号を入力して給送カセット5の着脱を検知し、後述するシートの含有水分量検知処理を実行する。また、この制御部15は画像形成装置に内蔵された温湿度センサ26で検知される温度情報と湿度情報をRAM25に格納する。

また制御部15は、分離手段18に分離バイアスである分離電圧を印加するために分離電源28を制御している。さらに制御部15は、定着手段10の定着温度を一定に保つように温調制御を行っている。

図17は制御部15での画像形成装置の電源投入後であるかどうかの履歴をRAMに残すための処理を示すフローチャートである。電源ON後(S17−1)には必ず電源ON履歴がRAMに格納(S17−2)される。そして、後述するシートの含有水分量の検知フロー時に電源ON履歴の有無が参照された後(S17−3,4)に電源履歴がリセットされる(S17−5)。

図18は画像形成装置に内蔵されている温湿度センサ26(図2参照)で検知される温度情報と湿度情報をRAM25に残すための処理を示すフローチャートである。温湿度センサ26による温度情報と湿度情報は画像形成装置の電源がONされていれば常に検知されており、RAM25に格納される(S18−1,2)。さらにCPU23によりRAM25に格納された温度情報と湿度情報により使用環境の絶対湿度を算出する(S18−3,4,5,6)。本実施形態ではCPU23により算出された絶対湿度が16.0kg/kg D.A.以上であれば高温高湿環境と判断している。

図19は記録材を装填するカセット5の着脱後かどうかの履歴をRAM25に残すための処理を示すフローチャートである。カセット5が着脱されると(S19−1,2)、着脱検知センサ17によりカセット着脱履歴がRAM25に残される(S19−3)。RAM25に残されたカセット着脱履歴は、後述するシートの吸湿状態検知処理時にカセット着脱履歴の有無が参照された後にカセット着脱履歴がリセットされる(S19−4,5,6)。

図20は画像形成装置がどの位の時間、後述するシートの吸湿状態検知処理がされなかったのかの情報をROM24に残すための処理を示すフローチャートである。なお本タイマーは制御部15に内蔵されたタイマー22によりカウントされる。本タイマーは画像形成装置の電源とは別電源で駆動されており、画像形成装置の電源がOFFされている状態でもカウントされている(S20−1,2,3,4,5)。本タイマーによるカウント値は後述するシートの吸湿状態検知処理がされるとリセットされる(S20−6)。

図3乃至図5はシートの吸湿状態を検知する手順を示すフローチャートである。この手順をフローチャートに沿って説明する。

(シートの吸湿状態の検知タイミング) 図3はシートの吸湿状態をどのタイミングで検知するかを示す処理Aのフローチャートである。本実施形態では、画像形成開始信号を受け(S1)且つ温湿度センサ26による絶対水分量の値が所定値(ここでは16.0kg/kg D.A.)以上と判断された場合(S2)、つまり画像形成装置の使用環境が高温高湿環境と判断した場合には、所定条件動作後に、シートの吸湿状態検知処理(処理B1)を実行する(S7)。ここでは、所定条件として、以下の3つの条件を例示している。3つの条件とは、給送カセット5が着脱された履歴がある場合(S3)、前記画像形成開始信号が装置の電源が投入された後の最初の記録動作のとき(S4)、前回の吸湿状態検知から所定時間が経過した後の記録動作のとき(S5)、である。

上記3つの条件のいずれかの場合に、シートの吸湿状態検知処理(処理B1)を実行する(S7)。この3つの条件のいずれかに合致するかどうかは、図17,図18,図19,図20でのフローでRAM25もしくはROM24に格納された情報を参照し判断する。

給送カセット5が着脱されたとき(S3)は、給送カセット5にシートが補給されたとき、あるいはシートが交換されたときである。この場合は、それまで使用していたシートと異なるシートに画像形成するときであり、シートの吸湿状態を新たに検知する必要があるからである。また、電源投入後の最初の記録動作のとき(S4)、及び、所定時間が経過した後の記録動作のとき(S5)は、シートが給送カセット5内に長時間放置された後なので、以前のシートに比べて吸湿又は乾燥して状態(含有水分量)が変化している可能性が高いからである。

したがって、上記場合は画像形成開始信号を受けた後の最初の1枚目のJOBが始まる前に予備動作を行う。その画像形成動作前の予備動作内にて、シートの吸湿状態検知処理を実行する(S7)。すなわち、画像形成動作前の予備動作の際に、シートの1面目と2面目の転写電流値の測定を実施する。

上記以外の場合は、予備動作に入らずにシートの吸湿状態検知処理を実行することなく通常記録が実行される(S8)。

(シートの吸湿状態検知処理[予備動作]) 予備動作中の動作処理はステップS7(処理B1)であり、図4に示す手順で実行される。この予備動作中のシートの吸湿状態検知処理は、シートの両面通紙を行い、転写バイアスの印加に応じた1面目通過時と2面目通過時の転写ローラの帰還バイアス(転写電圧)を検知し、検知した転写電圧の差分からシートの吸湿状態(含有水分量)を検知する。本予備動作中の印刷状態は1面目、2面目共に白画像を記録(トナーを転写しない記録)する処理を実行する。なお、記録材の1面目に対して2面目とは、記録材の1面目の面とは反対側の面のことである。

予備動作中におけるシートの吸湿状態検知処理を図4のフローチャートに基づいて具体的に説明する。

<ステップS7(処理B1)> 以下、予備動作移行後の動作処理B1を図4を用いて説明する。

前述のように強制的な両面記録が指示(S7−1)された後に、転写ローラ9に印加する電流設定値、定着ローラ19に付与する定着温度設定値、分離手段18に印加する分離電圧設定値を高湿紙設定値に変更し、印加する(S7−2)。本実施形態では定電流電源14から転写ローラ9に一定の転写電流(ここでは3μA)がシートに流れるように転写電圧が転写ローラバイアスとして印加される。また、分離手段18には分離電源28(図2参照)から所定の定電圧(ここでは2800V)が分離電圧として印加される。さらに本実施形態では定着ローラに付与する定着温度設定はシート後端領域(ここでは後端から60mmの領域)は第1の温度(ここでは170°)での温調制御であり、シート後端以外は第1の温度より高い第2の温度(ここでは220°)での温調制御である。シート後端領域と後端領域以外で温調温度を変えている理由は後述する。この定着手段10における定着ローラの温調制御は、制御部15によって行われる。その後、シート6がピックアップローラ7、搬送ローラ8により画像形成部のトナー像転写位置へと搬送される(S7−3)。

1面目のシート6が感光体ドラム1と転写ローラ9とが対向するトナー像転写位置に到達している時の転写ローラ9に印加されている電圧値(電圧値A)が電圧検知部16によって検知され(S7−4,5)、制御部15に記憶される(S7−7)。本実施形態での1面目の記憶タイミングは、シート後端領域以外の部分がトナー像転写位置に到達しているタイミングである。そして、1面目のシート6は定着手段10で加熱される。この時の定着手段10の加熱タイミングは、シート後端領域は低温調制御(ここでは170℃温調制御)で行い、シート後端領域以外は通常温調制御(ここでは220℃温調制御)で行う。本実施形態でのシートの吸湿状態検知処理中の転写電流3μA、分離電圧2800V、シート後端温調制御170℃は、2面目の通紙時にシートのドラム巻き付きが発生しない条件である。ちなみに本実施形態では1面目から2面目への搬送は反転搬送を行うために、1面目のシート後端領域は2面目ではシート先端領域となる。定着手段10を通過した後の1面目のシート6はシート反転搬送手段13に送られ、2面目の記録が同様に行われて排出トレイ12へ排出される(S7−8〜S7−15)。この2面目の記録に際しても、1面目と同様に、定電流電源14から転写ローラ9に一定の転写電流(3μA)がシートに流れるように転写電圧が印加され、分離手段18には分離電源28から所定の定電圧(2800V)が印加される。このときの転写電圧値(電圧値B)も1面目同様に電圧検知部16によって検知されて制御部15に記憶される(S7−9)。本実施形態での2面目の記憶タイミングは、シート先端領域以外の部分がトナー像転写位置に到達しているタイミングである。

上記のようにして制御部15に記憶された、1面目を通紙するときに転写ローラ9に印加される転写電圧値Aと、2面目を通紙するときに転写ローラ9に印加される転写電圧値Bとの差分である転写電圧CをCPUで算出する(S7−10)。その差分がシート6の含有水分量である。1面目の転写電圧値Aはシート6の水分量により変わる。すなわち、水分を多く含んだシート6の場合は電気抵抗値が低くなるために定電流を流すための転写電圧は低くなる。逆に水分が少ないシート6の場合は電気抵抗値が高くなって定電流を流すための転写電圧は高くなる。しかし、定着手段10でシート6を加熱すると、シートの水分は蒸発してしまう。そのため、2面目のシートの水分量は、装置環境やシートが放置された時間にかかわらず略一定(本実施形態での定着温調温度220℃では略一定)となる。よって、定着手段を通過する前の1面目の転写電圧値Aと定着手段を通過した後の2面目の転写電圧値Bの差分もしくは比率は、現在給送カセット5に収容されているシート6の水分量と比例することになる。

その水分量により高湿シートであるか高湿シートでないかを判断する(S7−12)。その判断基準は図15で記載している1面目と2面目の転写電圧差分とシート水分量との関係を表すグラフである。図15に示す関係は制御部15のROMに内蔵されている。シートの吸湿状態検知処理時に検知した転写電圧Aと転写電圧Bの差分である転写電圧CがCPUで算出されると、制御部15のROMに内蔵された図15に示す関係を用いてシートの水分量をCPUで算出する(S7−10)。具体的には転写電圧Cの値が1555Vであるとシート6の水分量は9.0%である。本実施形態ではシート6の水分量が9.0%以上であるとシート6がドラム巻き付きを起こすために高湿シート1であると定義している。よって転写電圧Cの値が1555V以上検知すると高湿シート1と判断し、高湿紙フラグ1をONし、ROM内の高湿紙フラグ情報を更新する(S7−13)。一方、高湿シート1でないと判断した場合には高湿紙フラグ1をOFFし、ROM内の高湿紙フラグ情報を更新する(S7−14)。その後、シートを排出し(S7−15)、後述する処理B2に移行する。

<ドラム巻き付き回避条件の設定> 次に吸湿状態検知からシート6の吸湿状態を検知し、ドラム巻き付き回避条件として定着ローラ19の温調温度と、分離手段18に印加する分離電圧、転写ローラ9に印加する転写電流値を決定する手順について図5を用いて説明する。

<ステップS9(処理B2)> 以下、予備動作移行後の動作処理B2を図5を用いて説明する。

ステップS7(処理B1)により制御部のROM内の高湿紙フラグ1がONされていた場合には(S9−1)、高湿紙フラグ1ONに対応した定着温調温度、転写電流値、分離電圧に設定する(S9−2)。一方、制御部のROM内の高湿紙フラグ1がOFFされていた場合には(S9−1)、高湿紙フラグ1OFFに対応した定着温調温度、転写電流値、分離電圧に設定する(S9−3)。

本実施形態における具体的な設定値としては、図16に例示している。高湿紙フラグ1がONされていた場合には通常定着温調温度ではドラム巻き付きが発生し易いために、通常の印刷動作時の定着温調温度(ここでは220℃)から、これより低い定着温調温度(ここでは170℃)に変更する。さらには不足の分離性を補うために、転写ローラ9に印加する転写電流値を通常の印刷動作時の転写電流値(ここでは10μA)から、これより低い転写電流値(ここでは3μA)へ変更し、分離電圧を通常の印刷動作時の分離電圧(ここでは2300V)から、これより高い分離電圧(ここでは2800V)へ変更する。このように変更した各設定値を、予備動作終了後に動作する通常印刷動作制御に反映させる。本設定値は次回の予備動作中における吸湿状態検知処理の結果により高湿紙フラグ1が解除されるまで維持される。

その後、ユーザーが印刷指示した通常印刷動作制御に移行する。まずシート6がピックアップローラ7、搬送ローラ8により画像形成部のトナー像転写位置へと搬送される(S9−4)。シート6がトナー像転写位置へと搬送されるのと同時に感光体ドラム1にトナー像形成が行われる(S9−5)。転写ローラ9には前記設定された転写ローラバイアスが印加され(S9−6)、その後分離手段18には前記設定された分離電圧が印加される。その後にシート6は定着手段10に搬送されて前記設定された定着温調温度で定着ローラ19が加熱されてシート6に熱が付与され、シート6上のトナー像を定着させて排出ローラ11を経て排出トレイ12に排出される(S9−9)。

もしユーザーが両面印刷を指示していた場合には(S9−7)、定着手段10を通過したシート6は反転搬送手段13により反転されて(S9−8)、両面搬送パスを通って再び画像形成部のトナー像転写位置へと搬送される。ここでも1面目と同様に、転写ローラ9には前記設定された転写ローラバイアスが印加され(S9−6)、その後分離手段18には前記設定された分離電圧が印加される。その後にシート6は定着手段10に搬送されて前記設定された定着温調温度で定着ローラ19が加熱されてシート6に熱が付与され、シート6上のトナーを定着させて排出ローラ11を経て排出トレイ12に排出される(S9−9)。そして、次のジョブがない場合は動作を終了し、次のジョブがある場合には(S9−10)、S9−5に移行してジョブが終了するまで前述した動作が繰り返される。

<本実施形態の効果> 本実施形態によれば、シートの両面通紙を行い、転写バイアスを印加したときにシートを介して発生する転写電流値を1面目と2面目で検知し、この差分からシートの含有水分量(吸湿状態)を予測できる。そして、その予測したシートの含有水分量に応じて画像形成条件である、画像形成するときの定着手段の温調温度と分離手段に印加する分離電圧、転写ローラに印加する転写電圧及び転写電流を設定する。これにより、シートの感光体ドラムへの巻き付きを防止しつつ、シートの含有水分量(吸湿状態)に応じた最適な画像形成を行うことができる。

〔第2実施形態〕 また、本発明の2次的な効果としては、排出トレイ12に積載されるシート6の積載不良にも効果があることが確認できた。

排出トレイ12における積載不良は、排出ローラから排出されるシート6のカール量が大きいことが主な原因である。本実施形態では、シート6の水分量が多い時には定着ローラ19に付与する定着温調温度を低下させるためにシート6のカール量の低減がなされ、結果的に排出トレイ12での積載不良にも効果を発揮する。

<積載不良発生シート水分量判断> 本実施形態では、シート6の水分量が8.0%以上であると、シート6が排出トレイ12上で積載不良を起こすために中高湿シートであると定義する。よって転写電圧Cの値が1180V以上1555V未満を検知すると、中高湿シートと判断し、高湿紙フラグ2をONし、ROM内の高湿紙フラグ2情報を更新する。一方、中高湿シートでないと判断した場合には、高湿紙フラグ2をOFFし、ROM内の高湿紙フラグ2情報を更新する。その後、後述した処理C2に移行する。なお、転写電圧Cの値とシートの水分量との関係は、前述した実施形態と同様に図15に示している。

<積載不良回避条件の設定> 次にシート6の吸湿状態を検知し、積載不良回避条件として定着ローラ19の温調温度設定を決定する手順について図6、図7、図8を用いて説明する。

なお、シートの吸湿状態をどのタイミングで検知するかを示す処理は、図6に示している。図6に示す処理の流れは、前述した実施形態にて図3を用いて説明したものと同様であるので、ここでは図3の説明を援用するものとし、その説明は省略する。また、図6に示すシートの吸湿状態の各検知タイミングは、図17〜図20を用いて前述した通りであるので、ここではその説明も省略する。さらにシートが高湿シートであるか否かの検知処理は、図7に示している。図7に示す処理の流れは、前述した実施形態にて図4を用いて説明したものとほぼ同様であるので、ここでは図4の説明を援用するものとし、その説明を省略する。

以下、高湿シートであるか否かの検知が行われた後の処理について図8を用いて説明する。

<ステップS8(処理C2)> ステップS8(処理C2)により制御部のROM内の高湿紙フラグ2がONされていた場合には(S8−1)、高湿紙フラグ2のONに対応した定着温調温度を設定する(S8−2)。一方、制御部のROM内の高湿紙フラグ2がOFFされていた場合には(S8−1)、高湿紙フラグ2のOFFに対応した定着温調温度を設定する(S8−3)。

本実施形態における具体的な設定値としては、図16に例示している。高湿紙フラグ2がONされていた場合には通常定着温調温度では積載不良が発生し易いために、通常の印刷動作時の定着温調温度(ここでは220℃)から、これより低い定着温調温度(ここでは170℃)に変更する。なお、転写ローラ9に印加する転写電流値を通常の印刷動作時の転写電流値(ここでは10μA)に、分離電圧を通常の印刷動作時の分離電圧(ここでは2300V)に設定する。このように設定した各設定値を、予備動作終了後に動作する通常印刷動作制御に反映させる。本設定値は次回の予備動作中における吸湿状態検知処理の結果により高湿紙フラグ2が解除されるまで維持される。

その後、ユーザーが印刷指示した通常印刷動作制御に移行する。まずシート6がピックアップローラ7、搬送ローラ8により画像形成部のトナー像転写位置へと搬送される(S8−4)。シート6がトナー像転写位置へと搬送されるのと同時に感光体ドラム1にトナー像形成が行われる(S8−5)。転写ローラ9には前記設定された転写ローラバイアスが印加され(S8−6)、その後分離手段18には前記設定された分離電圧が印加される。その後にシート6は定着手段10に搬送されて前記設定された定着温調温度で定着ローラ19が加熱されてシート6に熱が付与され、シート6上のトナー像を定着させて排出ローラ11を経て排出トレイ12に排出される(S8−9)。

もしユーザーが両面印刷を指示していた場合には(S8−7)、定着手段10を通過したシート6は反転搬送手段13により反転されて(S8−8)、両面搬送パスを通って再び画像形成部のトナー像転写位置へと搬送される。ここでも1面目と同様に、転写ローラ9には前記設定された転写ローラバイアスが印加され(S8−6)、その後分離手段18には前記設定された分離電圧が印加される。その後にシート6は定着手段10に搬送されて前記設定された定着温調温度で定着ローラ19が加熱されてシート6に熱が付与され、シート6上のトナーを定着させて排出ローラ11を経て排出トレイ12に排出される(S8−9)。そして、次のジョブがない場合は動作を終了し、次のジョブがある場合には(S8−10)、S8−5に移行してジョブが終了するまで前述した動作が繰り返される。

<本実施形態の効果> 本実施形態によれば、シートの両面通紙を行い、転写バイアスを印加したときにシートを介して発生する転写電流値を1面目と2面目で検知し、この差分からシートの含有水分量(吸湿状態)を予測できる。そして、その予測したシートの含有水分量に応じて画像形成条件である、画像形成するときの定着手段の温調温度を設定する。これにより、排出トレイへの積載不良とシートの感光体ドラムへの巻き付きを防止しつつ、シートの含有水分量(吸湿状態)に応じた最適な画像形成を行うことができる。

〔第3実施形態〕 本実施形態に係る画像形成装置は、図2に示すように、カセットに収納されたシートの水分量を低下させるためにカセットヒータ27を有しており、シートの吸湿状態に応じて画像形成条件である、カセットヒータ27の温度の制御を行う構成となっている。

カセットヒータ27はシート6の水分量を低下させるための装置であり、通常はシート6を収納しておく給送カセット5内に設置される。一般的にはオプション扱いとなり、シートの水分量が多いことによる不具合対応で使用されるのが一般的である。しかし、従来のカセットヒータの温度制御はONとOFFしかなく、通常は常時ONが一般的である。シート6の水分量が多くない状態でもカセットヒータの温調温度はONであるために電力消費的に無駄がある。よって本実施形態ではシート6の水分量が8.0%以上の時、つまり高湿紙フラグ1もしくは高湿紙フラグ2がONと判断した場合には、前述した第1実施形態もしくは第2実施形態の制御を行いつつ、カセットヒータ27の温調温度をONにする。カセットヒータ27の温調温度の効果でシート6の水分量が8.0%未満の時、つまり高湿紙フラグ1と高湿紙フラグ2がOFFと判断した場合には、カセットヒータ27の温調温度をOFFにする。

<本実施形態の効果> 本実施形態によれば、シート6の水分量が少ない場合にはカセットヒータ27の温調温度はOFFになっているため、不必要な電力消費を回避することができる。特に夜間の画像形成装置を稼働しない時間をカセットヒータ27の電力消費を抑えることができる。これに加えて、前述した実施形態と同様に、シート6が高水分量になった場合でもドラム巻き付き、積載不良を回避しつつ、さらに水分量を低下させることができる。

〔第4実施形態〕 前述した第1〜第3実施形態では、画像形成動作前の予備動作の際に、シートの吸湿状態を検知する処理(シートの1面目と2面目の転写電流値の測定の実施)を行う構成を例示したが、これに限定されるものではない。以下の第4〜第6実施形態にて説明するように、シートの吸湿状態を検知する処理を、シートへの画像形成中に行うようにしても、本発明は有効である。以下、具体的に説明する。

<画像形成装置の全体構成> 本実施形態に係る画像形成装置の構成は、前述した実施形態にて図1を用いて説明したものと同様であるため、ここでは図1の説明を援用するものとし、その説明は省略する。また、本実施形態の画像形成装置において、シートの含有水分量に応じて画像形成条件を設定するための構成についても、前述した実施形態にて図2を用いて説明したものと同様であるため、ここでは図2の説明を援用するものとし、その説明は省略する。

図9乃至図11はシートの吸湿状態を検知する手順を示すフローチャートである。この手順をフローチャートに沿って説明する。

(シートの吸湿状態の検知タイミング) 図9はシートの吸湿状態をどのタイミングで検知するかを示す処理Aのフローチャートである。本実施形態では、画像形成開始信号を受け(S1)且つ温湿度センサ26による絶対水分量の値が所定値(ここでは16.0kg/kg D.A.)以上と判断された場合(S2)、つまり画像形成装置の使用環境が高温高湿環境と判断した場合には、下記3つの条件のいずれかの場合に、シートの吸湿状態検知処理(処理D1)を実行する(S7)。

下記3つの条件のいずれかに合致するかどうかは、図17,図18,図19,図20でのフローでRAMもしくはROMに格納された情報を参照し判断する。なお、図17,図18,図19,図20のフロー処理の説明は、第1実施形態で説明した通りであるため、その説明は省略する。

3つの条件とは、給送カセット5が着脱された履歴がある場合(S3)、前記画像形成開始信号が装置の電源が投入された後の最初の記録動作のとき(S4)、前回の吸湿状態検知から所定時間が経過した後の記録動作のとき(S5)、のいずれかである。

給送カセット5が着脱されたとき(S3)は、給送カセット5にシートが補給されたとき、あるいはシートが交換されたときである。この場合は、それまで使用していたシートと異なるシートに画像形成するときであり、シートの吸湿状態を新たに検知する必要があるからである。また、電源投入後の最初の記録動作のとき(S4)、及び、所定時間が経過した後の記録動作のとき(S5)は、シートが給送カセット5内に長時間放置された後なので、以前のシートに比べて吸湿、又は乾燥して状態(含有水分量)が変化している可能性が高いからである。

したがって、上記場合は画像形成開始信号を受けた後の最初の1枚目のJOBを行いながらシートの吸湿状態の検知処理を実行する(S7)。

上記以外の場合は、シートの吸湿状態の検知処理を実行することなく通常記録が実行される(S8)。

(シートの吸湿状態検知処理) シートお吸湿状態検知処理はステップS7(処理D1)であり、図10に示す手順で実行される。このシート吸湿状態検知処理は、シートの両面通紙を行い、転写バイアスの印加い応じた1面目通過時と2面目通過時の転写ローラの帰還バイアス(転写電圧)を検知し、検知した転写電圧の差分からシートの吸湿状態(含有水分量)を検知する。本動作中の印刷状態は1面目、2面目共にユーザーが指示した画像を記録する処理を実行する。

シートの吸湿状態検知処理を図10のフローチャートに基づいて具体的に説明する。

<ステップS7(処理D1)> シートの吸湿状態検知処理時のステップS7(処理D1)を図10を用いて説明する。

前述のように強制的な両面記録が指示(S7−1)された後に、転写ローラ9に印加する電流設定値、定着ローラ19に付与する定着温度設定値、分離手段18に印加する分離電圧設定値を高湿紙設定値に変更し、印加する(S7−2)。本実施形態では定電流電源14から転写ローラ9に一定の転写電流(ここでは3μA)がシートに流れるように転写電圧が転写ローラバイアスとして印加される。また、分離手段18には分離電源28(図2参照)から所定の定電圧(ここでは2800V)が分離電圧として印加される。さらに本実施形態では定着ローラに付与する定着温度設定はシート後端領域(ここでは後端から60mmの領域)は第1の温度(ここでは170°)での温調制御であり、シート後端以外は第1の温度より高い第2の温度(ここでは220°)での温調制御である。シート後端領域と後端領域以外で温調温度を変えている理由は後述する。その後、シート6がピックアップローラ7、搬送ローラ8により画像形成部のトナー像転写位置へと搬送され(S7−3)、トナー像が形成される(S7−4)。

1面目のシート6が感光体ドラム1と転写ローラ9とが対向するトナー像転写位置に到達している時の転写ローラ9に印加されている電圧値(電圧値A)が電圧検知部16によって検知され(S7−5,6)、制御部15に記憶される(S7−8)。本実施形態での1面目の記憶タイミングは、シート後端領域以外の部分がトナー像転写位置に到達しているタイミングである。そして、1面目のシート6は定着手段10で加熱される。この時の定着手段10の加熱タイミングは、シート後端領域は低温調制御(ここでは170℃温調制御)で行い、シート後端領域以外は通常温調制御(ここでは220℃温調制御)で行う。本実施形態でのシートの吸湿状態検知処理中の転写電流3μA、分離電圧2800V、シート後端温調制御170℃は、2面目の通紙時にシートのドラム巻き付きが発生しない条件である。ちなみに本実施形態では1面目から2面目への搬送は反転搬送を行うために、1面目のシート後端領域は2面目ではシート先端領域となる。定着手段10を通過した後の1面目のシート6はシート反転搬送手段13に送られ、2面目の記録が同様に行われて排出トレイ12へ排出される(S7−9〜S7−16)。この2面目の記録に際しても、1面目と同様に、定電流電源14から転写ローラ9に一定の転写電流(3μA)がシートに流れるように転写電圧が印加され、分離手段18には分離電源28から所定の定電圧(2800V)が印加される。このときの転写電圧値(電圧値B)も1面目同様に電圧検知部16によって検知されて制御部15に記憶される(S7−10)。本実施形態での2面目の記憶タイミングは、シート先端領域以外の部分がトナー像転写位置に到達しているタイミングである。

上記のようにして制御部15に記憶された、1面目を通紙するときに転写ローラ9に印加される転写電圧値Aと、2面目を通紙するときに転写ローラ9に印加される転写電圧値Bとの差分である転写電圧CをCPUで算出する(S7−10)。その差分がシート6の含有水分量である。1面目の転写電圧値Aはシート6の水分量により変わる。すなわち、水分を多く含んだシート6の場合は電気抵抗値が低くなるために定電流を流すための転写電圧は低くなる。逆に水分が少ないシートの場合は電気抵抗値が高くなって定電流を流すための転写電圧は高くなる。しかし、定着手段10でシート6を加熱すると、シートの水分は蒸発してしまう。そのため、2面目のシートの水分量は、装置環境やシートが放置された時間にかかわらず略一定(本実施形態での定着温調温度220℃では略一定)となる。よって、定着手段を通過する前の1面目の転写電圧値Aと定着手段を通過した後の2面目の転写電圧値Bの差分もしくは比率は、現在給送カセット5に収容されているシート6の水分量と比例することになる。

その水分量により高湿シートであるか高湿シートでないかを判断する(S7−13)。その判断基準は図15で記載している1面目と2面目の転写電圧差分とシート水分量との関係を表すグラフである。図15に示す関係は制御部15のROMに内蔵されている。シートの吸湿状態検知処理時に検知した転写電圧Aと転写電圧Bの差分である転写電圧CがCPUで算出されると、制御部15のROMに内蔵された図15に示す関係を用いてシートの水分量をCPUで算出する(S7−11)。具体的には転写電圧Cの値が1555Vであるとシート6の水分量は9.0%である。本実施形態ではシート6の水分量が9.0%以上であるとシート6がドラム巻き付きを起こすために高湿シート1であると定義している。よって転写電圧Cの値が1555V以上検知すると高湿シート1と判断し、高湿紙フラグ1をONし、ROM内の高湿紙フラグ情報を更新する(S7−14)。一方、高湿シート1でないと判断した場合には高湿紙フラグ1をOFFし、ROM内の高湿紙フラグ情報を更新する(S7−15)。その後、シートを排出し(S7−16)、次のジョブがあるかを確認する(S7−17)。ジョブがない場合は動作を終了し、ジョブがある場合には、後述する処理D2に移行する。

<ドラム巻き付き回避条件の設定> 次に吸湿状態検知からシート6の吸湿状態を検知し、ドラム巻き付き回避条件として定着ローラ19の温調温度と、分離手段18に印加する分離電圧、転写ローラ9に印加する転写電流を決定する手順について図11を用いて説明する。

<ステップS8(処理D2)> 以下、動作処理D2を図11を用いて説明する。

ステップS7(処理D1)により制御部のROM内の高湿紙フラグ1がONされていた場合には(S8−1)、高湿紙フラグ1ONに対応した定着温調温度、転写電流値、分離電圧に設定する(S8−2)。一方、制御部のROM内の高湿紙フラグ1がOFFされていた場合には(S8−1)、高湿紙フラグ1OFFに対応した定着温調温度、転写電流値、分離電圧に設定する(S8−3)。

本実施形態における具体的な設定値としては、図16に例示している。高湿紙フラグ1がONされていた場合には通常定着温調温度ではドラム巻き付きが発生し易いために、通常の印刷動作時の定着温調温度(ここでは220℃)から、これより低い定着温調温度(ここでは170℃)に変更する。さらには不足の分離性を補うために、転写ローラ9に印加する転写電流値を通常の印刷動作時の転写電流値(ここでは10μA)から、これより低い転写電流値(ここでは3μA)へ変更し、分離電圧を通常の印刷動作時の分離電圧(ここでは2300V)から、これより高い分離電圧(ここでは2800V)へ変更する。このように変更した各設定値を、通常印刷動作制御に反映させる。本設定値は次回の吸湿状態検知処理の結果により高湿紙フラグ1が解除されるまで維持される。

次にユーザーが印刷指示した通常印刷動作制御を継続する。シート6がピックアップローラ7、搬送ローラ8により画像形成部のトナー像転写位置へと搬送される(S8−4)。シート6がトナー像転写位置へと搬送されるのと同時に感光体ドラム1にトナー像形成が行われる(S8−5)。転写ローラ9には前記設定された転写ローラバイアスが印加され(S8−6)、その後分離手段18には前記設定された分離電圧が印加される。その後にシート6は定着手段10に搬送されて前記設定された定着温調温度で定着ローラ19が加熱されてシート6に熱が付与され、シート6上のトナーを定着させて排出ローラ11を経て排出トレイ12に排出される(S8−9)。

もしユーザーが両面印刷を指示していた場合には(S8−7)、定着手段10を通過したシート6は反転搬送手段13により反転されて(S8−8)、両面搬送パスを通って再び画像形成部のトナー像転写位置へと搬送される。ここでも1面目と同様に、転写ローラ9には前記設定された転写ローラバイアスが印加され(S8−6)、その後分離手段18には前記設定された分離電圧が印加される。その後にシート6は定着手段10に搬送されて前記設定された定着温調温度で定着ローラ19が加熱されてシート6に熱が付与され、シート6上のトナーを定着させて排出ローラ11を経て排出トレイ12に排出される(S8−9)。そして、次のジョブがない場合は動作を終了し、次のジョブがある場合には(S8−10)、S8−5に移行してジョブが終了するまで前述した動作が繰り返される。

<本実施形態の効果> 本実施形態によれば、シートの両面通紙を行い、転写バイアスを印加したときにシートを介して発生する転写電流値を1面目と2面目で検知し、この差分からシートの含有水分量(吸湿状態)を予測できる。そして、その予測したシートの含有水分量に応じて画像形成条件である、画像形成するときの定着手段の温調温度と分離手段に印加する分離電圧、転写ローラに印加する転写電圧及び転写電流を設定する。これにより、シートの感光体ドラムへの巻き付きを防止しつつ、シートの含有水分量(吸湿状態)に応じた最適な画像形成を行うことができる。さらに本実施形態は、前述した実施形態よりも生産性を低下させずに、上記効果を得ることができる。

〔第5実施形態〕 また、本発明の2次的な効果としては、排出トレイ12に積載されるシート6の積載不良にも効果がある事が確認できた。

排出トレイ12における積載不良は、排出ローラから排出されるシート6のカール量が大きいことが主な原因である。本実施形態では、シート6の水分量が多い時には定着ローラ19に付与する定着温調温度を低下させるためにシート6のカール量の低減がなされ、結果的に排出トレイ12での積載不良にも効果を発揮する。

<積載不良発生シート水分量判断> 本実施形態では、シート6の水分量が8.0%以上であると、シート6が排出トレイ12上で積載不良を起こすために中高湿シートであると定義する。よって転写電圧Cの値が1180V以上1555V未満を検知すると、中高湿シートと判断し、高湿紙フラグ2をONし、ROM内の高湿紙フラグ2情報を更新する。一方、中高湿シートでないと判断した場合には、高湿紙フラグ2をOFFし、ROM内の高湿紙フラグ2情報を更新する。その後、後述した処理E2に移行する。なお、転写電圧Cの値とシートの水分量との関係は、前述した実施形態と同様に図15に示している。

<積載不良回避条件の設定> 次にシート6の吸湿状態を検知し、積載不良回避条件として定着ローラ19の温調温度設定を決定する手順について図12、図13、図14を用いて説明する。

なお、シートの吸湿状態をどのタイミングで検知するかを示す処理は、図12に示している。図12に示す処理の流れは、前述した実施形態にて図9を用いて説明したものと同様であるので、ここでは図9の説明を援用するものとし、その説明は省略する。また、図9に示すシートの吸湿状態の各検知タイミングは、図17〜図20を用いて前述した通りであるので、ここではその説明も省略する。さらにシートが高湿シートであるか否かの検知処理は、図13に示している。図13に示す処理の流れは、前述した実施形態にて図10を用いて説明したものとほぼ同様であるので、ここでは図10の説明を援用するものとし、その説明を省略する。

以下、高湿シートであるか否かの検知が行われた後の処理について図14を用いて説明する。

<ステップS8(処理E2)> ステップS8(処理E2)により制御部のROM内に高湿紙フラグ2がONされていた場合には(S8−1)、高湿紙フラグ2のONに対応した定着温調温度を設定する(S8−2)。一方、制御部のROM内に高湿紙フラグ2がOFFされていた場合には(S8−1)、高湿紙フラグ2のOFFに対応した定着温調温度を設定する(S8−3)。

本実施形態における具体的な設定値としては、図16に例示している。高湿紙フラグ2がONされていた場合には通常定着温調温度では積載不良が発生し易いために、通常の印刷動作時の定着温調温度(ここでは220℃)から、これより低い定着温調温度(ここでは170℃)に変更する。なお、転写ローラ9に印加する転写電流値を通常の印刷動作時の転写電流値(ここでは10μA)に、分離電圧を通常の印刷動作時の分離電圧(ここでは2300V)に設定する。このように設定した各設定値を、通常印刷動作制御に反映させる。本設定値は次回の吸湿状態検知処理の結果により高湿紙フラグ2が解除されるまで維持される。

次にユーザーが印刷指示した通常印刷動作制御を継続する。シート6がピックアップローラ7、搬送ローラ8により画像形成部のトナー像転写位置へと搬送される(S8−4)。シート6がトナー像転写位置へと搬送されるのと同時に感光体ドラム1にトナー像形成が行われる(S8−5)。転写ローラ9には前記設定された転写ローラバイアスが印加され(S8−6)、その後分離手段18には前記設定された分離電圧が印加される。その後にシート6は定着手段10に搬送されて前記設定された定着温調温度で定着ローラ19が加熱されてシート6に熱が付与され、シート6上のトナーを定着させて排出ローラ11を経て排出トレイ12に排出される(S8−9)。

もしユーザーが両面印刷を指示していた場合には(S8−7)、定着手段10を通過したシート6は反転搬送手段13により反転されて(S8−8)、両面搬送パスを通って再び画像形成部のトナー像転写位置へと搬送される。ここでも1面目と同様に、転写ローラ9には前記設定された転写ローラバイアスが印加され(S8−6)、その後分離手段18には前記設定された分離電圧が印加される。その後にシート6は定着手段10に搬送されて前記設定された定着温調温度で定着ローラ19が加熱されてシート6に熱が付与され、シート6上のトナーを定着させて排出ローラ11を経て排出トレイ12に排出される(S8−9)。そして、次のジョブがない場合は動作を終了し、次のジョブがある場合には(S8−10)、S8−5に移行してジョブが終了するまで前述した動作が繰り返される。

<本実施形態の効果> 本実施形態によれば、シートの両面通紙を行い、転写バイアスを印加したときにシートを介して発生する転写電流値を1面目と2面目で検知し、この差分からシートの含有水分量(吸湿状態)を予測できる。そして、その予測したシートの含有水分量に応じて画像形成条件である、画像形成するときの定着手段の温調温度を設定する。これにより、排出トレイへの積載不良とシートの感光体ドラムへの巻き付きを防止しつつ、シートの含有水分量(吸湿状態)に応じた最適な画像形成を行うことができる。さらに本実施形態は、生産性を低下させずに、上記効果を得ることができる。

〔第6実施形態〕 本実施形態に係る画像形成装置は、図2に示すように、カセットに収納されたシートの水分量を低下させるためにカセットヒータ27を有しており、シートの吸湿状態に応じて画像形成条件である、カセットヒータ27の温度の制御を行う構成となっている。

カセットヒータ27はシート6の水分量を低下させるための装置であり、通常はシート6を収納しておく給送カセット5内に設置される。一般的にはオプション扱いとなり、シートの水分量が多いことによる不具合対応で使用されるのが一般的である。しかし、従来のカセットヒータの温度制御はONとOFFしかなく、通常は常時ONが一般的である。シート6の水分量が多くない状態でもカセットヒータの温調温度はONであるために電力消費的に無駄がある。よって本実施形態ではシート6の水分量が8.0%以上の時、つまり高湿紙フラグ1もしくは高湿紙フラグ2がONと判断した場合には、前述した第4実施形態もしくは第5実施形態の制御を行いつつ、カセットヒータ27の温調温度をONにする。カセットヒータ27の温調温度の効果でシート6の水分量が8.0%未満の時、つまり高湿紙フラグ1と高湿紙フラグ2がOFFと判断した場合には、カセットヒータ27の温調温度をOFFにする。

<本実施形態の効果> 本実施形態によれば、シート6の水分量が少ない場合にはカセットヒータ27の温調温度はOFFになっているため、不必要な電力消費を回避することができる。特に夜間の画像形成装置を稼働しない時間をカセットヒータ27の電力消費を抑えることができる。これに加えて、前述した実施形態と同様に、シート6が高水分量になった場合でもドラム巻き付き、積載不良を回避しつつ、さらに水分量を低下させることができる。さらに本実施形態は、生産性を低下させずに、上記効果を得ることができる。

〔他の実施形態〕 なお、前述した実施形態では、画像形成装置としてプリンタを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば複写機、ファクシミリ装置等の他の画像形成装置や、或いはこれらの機能を組み合わせた複合機等の他の画像形成装置であってもよい。また、記録材担持体を使用し、該記録材担持体に担持された記録材に各色のトナー像を順次重ねて転写する画像形成装置であってもよい。また、中間転写体を使用し、該中間転写体に各色のトナー像を順次重ねて転写し、該中間転写体に担持されたトナー像を記録材に一括して転写する画像形成装置であっても良い。また、感光体ドラムとこれに作用するプロセス手段を有する画像形成部を1つ有するモノクロタイプの画像形成装置を例示したが、これに限定されるものではない。感光体ドラムとこれに作用するプロセス手段を有する画像形成部が複数有するカラータイプの画像形成装置であってもよい。これらの画像形成装置に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。

A …画像形成装置 1 …感光体ドラム 2 …帯電ローラ 3 …光学手段 5 …給送カセット 6 …シート 7 …ピックアップローラ 8 …搬送ローラ 9 …転写ローラ 10 …定着手段 11 …排出ローラ 12 …排出トレイ 13 …シート反転搬送手段 14 …定電流電源 15 …制御部 16 …電圧検知部 17 …着脱検知センサ 18 …分離手段 19 …定着ローラ 20 …加圧ローラ 22 …タイマー 23 …CPU 24 …ROM 25 …RAM 26 …温湿度センサ 27 …カセットヒータ 28 …分離電源

高效检索全球专利

专利汇是专利免费检索,专利查询,专利分析-国家发明专利查询检索分析平台,是提供专利分析,专利查询,专利检索等数据服务功能的知识产权数据服务商。

我们的产品包含105个国家的1.26亿组数据,免费查、免费专利分析。

申请试用

分析报告

专利汇分析报告产品可以对行业情报数据进行梳理分析,涉及维度包括行业专利基本状况分析、地域分析、技术分析、发明人分析、申请人分析、专利权人分析、失效分析、核心专利分析、法律分析、研发重点分析、企业专利处境分析、技术处境分析、专利寿命分析、企业定位分析、引证分析等超过60个分析角度,系统通过AI智能系统对图表进行解读,只需1分钟,一键生成行业专利分析报告。

申请试用

QQ群二维码
意见反馈