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Coil device and coil driving device

阅读:965发布:2020-11-26

专利汇可以提供Coil device and coil driving device专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To stimulate the part of incontinence of urine to be treated with a low electric power consumption and with efficiency. SOLUTION: The coil device for treating the incontinence of urine is provided with a core 8 around which a coil 6 of Ritz wire is formed. Since lits wire is used, the AC resistance by skin effect is low when a high-frequency pulse current passes through the coil 6 and little heat is produced accordingly.,下面是Coil device and coil driving device专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 リッツ線のコイルを備えた尿失禁治療用のコイル装置。
  • 【請求項2】 方向性磁性体のコアと、このコアに巻かれたリッツ線のコイルとを備えたコイル装置。
  • 【請求項3】 前記コアは、J字状またはU字状の複数のコア要素がそれぞれの一方の端部をほぼ同一方向に向けられた状態とされて結合されて成り、 前記コイルはその結合部に巻回されていることを特徴とする請求項2に記載のコイル装置。
  • 【請求項4】 前記コアは、それぞれ磁性体の板材が筒状に巻かれて形成され互いに隣接された第1および第2
    の筒状部材とこれら2つの筒状部材を覆うように磁性体の板材が筒状に巻かれて形成された第3の筒状部材とから成る筒状体をその中心線方向に切断して形成される2
    つの部材の一方であり、 前記コイルは前記第1および第2の筒状部材の結合部に巻回されていることを特徴とする請求項2に記載のコイル装置。
  • 【請求項5】 前記第3の筒状部材は、反磁性体あるいは方向性磁性体であることを特徴とする請求項4に記載のコイル装置。
  • 【請求項6】 前記結合部の先端には、その基底部面積より先端部面積が小さい凸状であって最大飽和磁束密度が高い磁性体の突起部が設けられていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載のコイル装置。
  • 【請求項7】 前記リッツ線の素線の導体部の直径は0.2〜1.5mmであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のコイル装置。
  • 【請求項8】 コイルの断面積は、30〜80mm 2であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のコイル装置。
  • 【請求項9】 請求項1乃至8のコイル装置を駆動するコイル駆動装置であって、前記コイルにパルス幅がほぼ240μsのパルス電流を流すことを特徴とするコイル駆動装置。
  • 【請求項10】 請求項1乃至8のコイル装置を駆動するコイル駆動装置であって、 切迫性治療モードか腹圧性治療モードかを指示する入力手段と、 この入力手段からの指示に応じて前記コイルに流す電流を制御する切替制御部とを備えることを特徴とするコイル駆動装置。
  • 【請求項11】 請求項1乃至8のコイル装置を駆動するコイル駆動装置であって、 電源部と、 この電源部から充電され、蓄えた電気エネルギーを前記コイルに供給するコンデンサと、 前記電源部からコンデンサに与えられる電圧が所定未満のときは前記コイルに流れる電流を一相波形となるように制御し、前記電圧が所定以上のときは前記コイルに流れる電流を二相波形となるように制御する相波形制御部とを備えることを特徴とするコイル駆動装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、パルス電流が給電されることにより、生体に渦電流を誘起させる磁束を発生して尿失禁の磁気治療を行うコイル装置に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】電気的な尿失禁治療装置として、刺激用電極を患者に装着し、電気的パルスを与えて尿失禁を治療する周知の電気刺激装置に代えて、本願出願人は、先に出願した特願平8−52373号により、磁気刺激による尿失禁治療装置を提案した。 この装置は、室内に据え置かれるコイル据付具に磁気刺激コイルを取り付けられたものであって、そのコイルに繰り返しパルス状の磁束を発生させ、その磁束が患者の腰から下肢に至る範囲の部位に及ぶようにして、骨盤底筋群、陰部神経等に渦電流で刺激を加えるものである。 また、本願出願人は、
    同じく先に特開平9−276418号、特開平10−2
    34870号公報に示すような磁気刺激式尿失禁治療用コイルを提案した。

    【0003】

    【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のコイルは、一般電線あるいは銅製パイプ(ホローコンダクタ)
    が用いられてきた。 このため、従来のコイルは交流抵抗が大きく、電流特性が悪く、その結果、治療を続けているうち発熱の程度が大きいという欠点があった。 したがって、従来の装置は大容量の冷却装置が必要であった。
    そして、このような装置によれば、消費電、装置共に大きく、病院等での実用化は難しかった。

    【0004】本発明の目的は、尿失禁治療部位を低消費電力で効率良く刺激することができるコイル装置を提供することである。

    【0005】

    【課題を解決するための手段】請求項1のコイル装置は、尿失禁治療用であって、リッツ線のコイルを備えている。 これによれば、コイルにパルス電流を流した場合、表皮効果による実効交流抵抗を小さくすることができる。 このため電気的損失が小さくなり、コイルの発熱も減少する。

    【0006】請求項2のコイル装置は、方向性磁性体のコアと、このコアに巻かれたリッツ線のコイルとを備えている。 これによれば、小さな磁場の強さHで大きな磁束密度をコアの結合部先端面に生じさせることができ、
    表皮効果の影響が少なく、低消費電力で効率良く磁束を発生させることができる。

    【0007】請求項3のコイル装置は、コアは、J字状またはU字状の複数のコア要素がそれぞれの一方の端部をほぼ同一方向に向けられた状態とされて結合されて成り、コイルはその結合部に巻回されていることを特徴とする。 これによれば、磁束は結合部先端面を集中して通過する。

    【0008】請求項4のコイル装置のコアは、それぞれ磁性体の板材が筒状に巻かれて形成され互いに隣接された第1および第2の筒状部材とこれら2つの筒状部材を覆うように磁性体の板材が筒状に巻かれて形成された第3の筒状部材とから成る筒状体をその中心線方向に切断して形成される2つの部材の一方であり、コイルは前記第1および第2の筒状部材の結合部に巻回されていることを特徴とする。 これによれば、E型のコアを、簡単に、かつ材料を無駄無く使って製造することができる。

    【0009】請求項5のコイル装置は、第3の筒状部材は、反磁性体あるいは方向性磁性体であることを特徴とする。 これにより磁束を効率良く導くことができる。

    【0010】請求項6のコイル装置は、上記の各装置において、結合部の先端には、その基底部面積より先端部面積が小さい凸状であって最大飽和磁束密度が高い磁性体の突起部が設けられていることを特徴とする。 これによって、結合部の先端の磁束を集中させることができ、
    磁束が効率よく刺激部位に及ぶコイル装置を低コストで製造することができる。

    【0011】請求項7のコイル装置は、コイルを構成するリッツ線の素線の導体部の直径が0.2〜1.5mm
    であることを特徴とする。 これによれば表皮効果による実効抵抗を効率良く低下させることができる。

    【0012】請求項8のコイル装置は、コイルの断面積は、30〜80mm 2であることを特徴とする。 これによれば、磁束を効率良く患者の治療部位に及ぼすことができる。

    【0013】請求項9のコイル駆動装置は、請求項1乃至8のコイル装置を駆動するコイル駆動装置であって、
    前記コイルにパルス幅がほぼ240μs(交流周波数に換算すると約4kHz)のパルス電流を流すことを特徴とする。 これによれば、低消費電力で効率良く治療部位を刺激することができる。

    【0014】請求項10のコイル駆動装置は、請求項1
    乃至8のコイル装置を駆動するコイル駆動装置であって、切迫性治療モードか腹圧性治療モードかを指示する入力手段と、この入力手段からの指示に応じて前記コイルに流す電流を制御する切替制御部とを備えることを特徴とする。 これによれば、切迫性治療か腹圧性治療かに応じて適切な刺激を患者に与えることができる。

    【0015】請求項11のコイル駆動装置は、請求項1
    乃至8のコイル装置を駆動するコイル駆動装置であって、電源部と、この電源部から充電され、蓄えた電気エネルギーを前記コイルに供給するコンデンサと、前記電源部から前記コンデンサに与えられる電圧が所定未満のときは前記コイルに流れる電流を一相波形となるように制御し、前記電圧が所定以上のときは前記コイルに流れる電流を二相波形となるように制御する相波形制御部とを備えることを特徴とする。 これによれば、患者に与える刺激の強度を徐々に上げていくことができる。

    【0016】

    【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態の尿失禁治療用コア付きコイル装置を説明する。 図1に本コイル装置の要部の外観を示す。 この図に示すようにコア8
    はW型である。 コア8は2つのU字状のコア要素8a,
    8bのそれぞれ一方の端部を同じ方向に向けられて相互に固着されている。 コア要素8a,8bは積鉄心または巻鉄心であり、材料としてはパーメンジュール、方向性珪素鋼板、無方向性珪素鋼板、パーマロイ、センダスト、純鉄あるいはフェライト等が適している。

    【0017】コア要素8a,8bの相互に固着された部分からなる中心コア部9にリッツ線コイル6が巻回されている。 このコイル装置は、コイル据付具に取り付けられている。 ここでコイル据付具とは例えば椅子である。

    【0018】次にリッツ線コイル6について説明する。
    図2にリッツ線コイル6の断面図を示す。 素線1は、導体部2を絶縁層3で被覆されて成るものである。 第1のリッツ線4は、素線1を7本撚り合わせ、その外周を絶縁層11によって被覆して形成したものである。 第2のリッツ線5は、第1のリッツ線4を7本撚り合わせ、その外周を絶縁層12によって被覆して形成したものである。 リッツ線コイル6は、第2のリッツ線5を7本撚り合わせ、その外周を絶縁層13によって被覆して形成したものである。 絶縁層11、12、13は、ガラス繊維のテープ、プラスチックテープあるいはゴム系のテープが用いられる。 また、テープ類の代わりに絶縁性のチューブを採用しても良いし、シリコーン等の柔軟性のある接着剤で形成しても良い。 なお、絶縁層11および12
    は省略が可能である。

    【0019】リッツ線コイル6の素線1の導体部2の直径は0.2〜1.5mmが適切である。 その理由は以下の通りである。

    【0020】一般に導線は、高周波電流を流したとき、
    表皮効果が生じ、電流が表面に集中し、実効抵抗が増大し、電気的損失が増加する。 表皮の深さδは次式で示されるように、電流の周波数で決まり、周波数が大きいほどその深さは小さくなる。 δ={1/(πfμσ)} 1/2 μ;透磁率、 σ;電気伝導度、 f;周波数

    【0021】実効抵抗は導線の半径がδ以上で甚だしく増大する。 尿失禁治療用に使う磁気刺激のパルス幅は、
    100μs〜10msである。 したがって、その周波数は1kHz〜10kHzである。 導線を銅とすると、このとき、2δ(直径)は、0.2〜1.5mmとなり、
    この間の直径を持つ導線が適している。

    【0022】また、リッツ線コイル6の断面積は30〜
    80mm 2が適切である。 その理由は以下の通りである。 図1に示すようにリッツ線コイル6はコア8の中心コア部9に巻かれる。 電気抵抗を少なくするにはリッツ線コイル6は太い程良いが、コア8を構成する2つのコア要素8a,8bのそれぞれの脚部の間隔は、尿失禁治療用ではほぼ50〜60mmが適切である。 このため、
    リッツ線コイル6の断面積は30〜80mm 2が適切である。 切迫性尿失禁治療用と腹圧性尿失禁治療用ではそれぞれに適したコイルの断面積があるが、これについては後述する。

    【0023】図3は、図1に示したコイル装置の平面図である。 被験者がこの装置を使用する際、この図3の紙面の右側が前方、紙面の左側が後方となるものである。
    中心コア部9は、前後方向に長い形状になっている。 これは、ヒトの刺激部位が骨盤底筋群あるいは陰部神経であるため、前後方向に長い方が刺激効率が良いためである。 このように中心コア部9が長方形であるため、リッツ線コイル6は巻き形状が長円形の方が磁束を集中させやすくなる。 ここでは、リッツ線コイル6の巻き形状を長円形としたが、図4に示すように長方形でも良い。 いずれにしてもリッツ線コイル6の巻数は5〜12ターンが適している。 これらの例ではリッツ線コイル6は、中心コア部9を中心にして、内側と外側の2段になって巻かれているものである。 リッツ線コイル6のインダクタンスLは、6〜20μHが適している。

    【0024】図5にリッツ線コイル6を駆動する駆動装置の構成を示す。 この駆動装置について説明する。 コンデンサ31は、励磁電源部32により充電されるようになっている。 リッツ線コイル6は、サイリスタ33とダイオード34が相互に逆方向に向けられて並列接続された回路を介してコンデンサ31に接続されている。 コンデンサ31の一端は放電部35に接続されている。 制御部36は、励磁電源部32、サイリスタ33および放電部35をそれぞれ制御する回路である。 操作部37は種々の指示や制御に必要なデータを制御部36に入力するためのものである。 なお、図示していないが、本装置はリッツ線コイル6を冷却する冷却装置を備えている。

    【0025】次に、このように構成されたコイル装置の動作を説明する。 この例では、最大刺激強度法といって、患者に対する刺激強度を徐々に上げていく方法を説明する。 治療開始となると操作者は操作部37を操作し、制御部36を介して、励磁電源部32からコンデンサ31に与える電圧を徐々に上げていく。 制御部36
    は、コンデンサ31に蓄えられるエネルギーがその最大充電エネルギーの40%までは、リッツ線コイル6に一相波形の電流が繰り返し流れるようにし、40%を越えると二相波形の電流が繰り返し流れるようにする。

    【0026】一相波形の場合、各部は次のように動作する。 まず、制御部36は励磁電源部32からコンデンサ31に電力を供給し充電させ、次にサイリスタ33に制御パルスを送出してサイリスタ33をオンとすると、コンデンサ31からサイリスタ33を介してリッツ線コイル6に電流が流れる。 次に制御部36は、コンデンサ3
    1に蓄えられた電気エネルギーを放電部35により放出する。 次に制御部36は、サイリスタ33をオフとする。 以後、上記の動作は繰り返し行われる。

    【0027】二相波形の場合、各部は次のように動作する。 まず、制御部36は励磁電源部32からコンデンサ31に電力を供給し充電させ、次にサイリスタ33に制御パルスを送出してサイリスタ33をオンとすると、コンデンサ31からサイリスタ33を介してリッツ線コイル6に電流が流れる。 そして、コンデンサ31には逆極的に再度充電される。 次にコンデンサ31に蓄えられた電気エネルギーは、放電され、リッツ線コイル6とダイオード34を通って流れる。 次に制御部36は、サイリスタ33をオフとする。 以後、上記の動作は繰り返し行われる。

    【0028】図6に二相波形の場合のリッツ線コイル6
    の周辺のある点における電場Eの変化を示す。 一相波形の場合のリッツ線コイル6に電流を流す期間は、放電部35やサイリスタ33の動作のタイミングを制御することによって、二相波形における周期Tの1/4や1/2
    とすることができる。

    【0029】このように、リッツ線コイル6に流す電流を初めは一相波形とし、次に所定以上の刺激強度とするためにその電流を二相波形とする。 このようにすると、
    一相波形期間に患者が刺激に慣れるので、患者に急激な刺激を与えないで治療を行うことができる。

    【0030】なお、コイル駆動装置は、リッツ線コイル6に流す電流のパルス幅を、240μsとして駆動する。 パルス幅を240μsとした理由を以下に述べる。

    【0031】従来より磁気刺激式の尿失禁治療装置のパルス幅は、およそ100μs〜1msである。 実際には720μsあるいは400μsが用いられている。 同一刺激強度とした場合、パルス幅を大きくした方が磁気刺激効果は大きいが、消費電力も大きくなる。 パルス幅が720μsの場合、消費電力は3kVA以上となる。 しかし、商用電源で実用可能な装置を作るためには、低消費電力化が必要になる。 低消費電力化の一つの方法として、パルス幅の短縮がある。 そこで、治療効果が得られる範囲を可能な限り小さくしたパルス幅を選定した。 図7にパルス幅と消費電力の関係を示す。 斜線の領域は効果があることを示している。 パルス幅が270μs、2
    40μs、210μsのとき消費電力はそれぞれ、1.
    8kVA、1.4kVA、1.0kVAとなった。 これによれば、パルス幅が270μsのときは消費電力が1.8kVAとなり、1.5kVAを超える。 またパルス幅が210μsのときは消費電力が1.0kVAとなり、1.5kVA未満となったが十分な治療効果は得られなかった。 そこで、治療効果が得られ、消費電力が1.5kVA未満となるパルス幅240μsを選定した。 これによれば、消費電力は従来の720μsの場合に比べ半分以下となる。 なお、パルス幅は、T=2π
    (LC) 1/2で求めることができる。

    【0032】なお、切迫性尿失禁治療には、繰り返し周波数が2〜14Hz、パルス幅が100〜800μsであれば効果があり、腹圧性尿失禁治療には、繰り返し周波数が15〜50Hz、パルス幅が200〜400μs
    であれば効果がある。 そこで、本実施の形態の装置では、操作部37の操作により、切迫性治療か腹圧性治療かのいずれかを指示すると、制御部36は、それに応じた制御を行うようになっている。 すなわち、切迫性治療モードのときはリッツ線コイル6に周波数が2〜10H
    zのうち予め設定された周波数のパルス電流が流れるようにし、腹圧性治療モードのときはリッツ線コイル6に周波数が20〜50Hzのうち予め設定された周波数のパルス電流が流れるようにする。 なお、パルス幅は、いずれも240μsに設定されている。 しかし、このパルス幅も、前述の周波数も操作部37の操作により所望の値に設定することができるようになっている。

    【0033】本コイル装置の使用に際しては、患者は着衣のまま図8に示す体勢でコイル据付具20に着座する。 このとき、本コイル装置は、コア8から発生する磁束が、尿道口21の前側に位置する前面領域から肛門2
    2の後ろ側に位置する後面領域に至る範囲に及ぶように位置付けておく。 そしてリッツ線コイル6が駆動されると、膀胱23の下方の骨盤底筋群24あるいは陰部神経25の双方もしくは前者を流れる渦電流が、磁気刺激部位に近い位置で誘起され、尿失禁治療が行われる。 この例では患者は女性であり、ちなみに、子宮26の配置も示しておく。

    【0034】本実施の形態ではコイルにリッツ線コイル6を用いているので、パルス電流を流した場合、表皮効果による実効交流抵抗の増大を抑えることができる。 このため電気的損失が小さく、コイルの発熱も減少する。
    この結果、必要なコイル冷却能力を低く抑えることができ、装置の小型化を図ることができる。

    【0035】この装置ではリッツ線コイル6の断面積は43mm 2とした。 この数値は素線1の直径(絶縁層3
    は極めて薄い層なので導体部2の直径と同じと見做す)
    を0.4mmとした場合であって、全体が図2に示した構成の場合である。 すなわち、1本の素線1の断面積S1
    は、S1=3.14 ×(0.4/2) 2 =0.126mm 2であるから、図2
    に示したリッツ線コイル6の素線1の断面積を全部合わせたものは、0.126× 7 3 =43.61 mm 2となる。 なお、
    図2はリッツ線コイル6の断面を模式的に示したもので、実際には第1のリッツ線4、第2のリッツ線5はそれぞれにおいて撚り合わされるので、絶縁層11、1
    2、13相互の間の空間はこの図に示す程広くはないものである。 断面積が43mm 2のように比較的小さい場合、リッツ線コイル6は、中心コア部9の回りに集中して巻き回すことができる。 そこで、断面積43mm 2のコイルは刺激部位を主に陰部神経25とする切迫性尿失禁治療用として使用される。

    【0036】一方、リッツ線コイル6の断面積を71m
    2と大きくした場合、リッツ線コイル6は図9に示すように、中心コア部9から端コア部10a,10b付近まで広く巻き回されることになる。 このため、同じコアの場合、断面積を71mm 2とした場合の方が、断面積を43mm 2とした場合より、広範囲を刺激することができる。 そこで、断面積71mm 2のコイルは刺激部位を主に骨盤底筋群24とする腹圧性尿失禁治療用として使用される。 この断面積71mm 2のコイルの代わりに断面積43mm 2のコイルを巻数を増やして骨盤底筋群24を刺激する腹圧性尿失禁治療用とするならば、インダクタンスLが大きくなりすぎる、あるいは、直流抵抗が大きくなりすぎるといった不具合が生じる。

    【0037】図10には、リッツ線コイル6を、間隔を空けて巻き回した状態のコイル装置を示す。 この間隔はスペーサ30によって保たれている。 このようにリッツ線コイル6に間隔を設けるならば、リッツ線コイル6の空冷が容易となると共に、近接効果によるエネルギ損失を低減させることができる。

    【0038】次に、第2の実施の形態を説明する。 上記の例では、コア8はW型としたが、ここでは巻鉄心のE
    型とする。 図11に示すように、このコイル装置のコア80は、3つのU字状コア要素80a,80b,80c
    から成っている。

    【0039】このコア80の作り方は次の通りである。
    図12に示すように、2つの鋼板A,Bを巻いた筒状のものを2つ作り、それらを並べ、さらにそれらを囲むように鋼板Cで巻く。 そして、全体を絶縁性樹脂(例えばエポキシ樹脂)で硬化させる。 次に、それらの中心線を通る平面Pでカットする。 カット面は研磨した後、防錆処理をする。 これにより、図11に示したコア80が2
    つ作られる。

    【0040】ここで、鋼板A,B,Cは0.05〜0.
    1mmの方向性珪素鋼板が適している。 また、図12に示すように、2つの鋼板A,Bによる筒状の厚さd1に対し、鋼板Cによる筒状の厚さd2は小さくしている。
    d1に対し、d2は3/4以下で良い。

    【0041】図11に示すように、このコア80の中央コア部90には第1の実施の形態で説明したリッツ線コイル6が巻かれている。

    【0042】従来のE型コアは積鉄心型であった。 これに比べ、本実施の形態によれば、板材を多数の部材にカットする工程が不要となり、また材料の無駄が無くなる。 また、0.05〜0.1mmの方向性珪素鋼板を用いると、コイルに流すパルス電流の周波数を1.0〜1
    0kHz(尿失禁治療に用いられる周波数)としてもコア端面に発生する渦電流を小さくすることができ、発熱を抑えることができる。

    【0043】上記の例では2つのコア要素80a,80
    bはU字状であるが、これらをJ字状として中央コア部を低くしたもの、あるいはその逆に両端部より中央コア部を高くしたものであっても良い。 これらの構成は、患者の刺激部位に応じて適宜選択するものである。 ただ、
    これらの構成のコア部を、図12で説明した製造方法により作成する場合は、カット面が異なってくる。

    【0044】次に、第3の実施の形態を説明する。 図1
    3に示すコイル装置は、図11に示した第2の実施の形態の中央コア部90の先端に、最大飽和磁束密度が高い磁性材料から形成される突起部91を固着したものである。 突起部91は、基底部が中央コア部90の端面と同じで、その先端面はそれよりも小く形成されている截頭錐体である。 突起部91の材料はバナジウムパーメンジュールである。 他の要素は図11に示した装置と同じであり、同一の番号を付している。 ただし、コア要素80
    a,80bには方向性珪素鋼板が用いられ、コア要素8
    0cには例えば銅、黄銅などの反磁性体または方向性磁性体が用いられている。

    【0045】本実施の形態によれば、中央コア部90の先端にバナジウムパーメンジュールの突起部91を固着したので、すなわち、磁束が外部に向けて発生する箇所で、最大飽和磁束密度が高い磁性材料を先細りの形状にして用いているので、中央コア部90から発生する磁束を絞ることができ、患者の刺激部位を効率良く刺激することができる。 一般にバナジウムパーメンジュールは高価であるが、この材料はコア全体からすれば僅かな部分に使用されているので、材料コストの低下を図りながら効率の良いコイル装置を実現することができる。

    【0046】なお、この例では、図11に示したE型コアに、突起部を設けた例であるが、このような突起部を図1に示したW型コアに適用しても同様の効果が得られる。

    【0047】

    【発明の効果】請求項1の発明によれば、尿失禁治療用のコイル装置のコイルにリッツ線のコイルを用いたので、表皮効果による実効交流抵抗を小さくすることができ、電力消費効率を高めることができる。 また、コイルの発熱が減少するので、必要な冷却能力の低減化、ひいては装置の小型化を図ることができる。

    【0048】請求項2乃至4の発明によれば、コアに方向性磁性体を用い、このコアに巻かれたコイルをリッツ線としたので、電力消費効率が良く、発熱の少ないコイル装置が実現される。

    【0049】請求項4および請求項5の発明のコイル装置によれば、E型コアを簡単かつ低コストで製造することができる。

    【0050】請求項6の発明によれば、磁束が効率よく刺激部位におよぶコイル装置を低コストで製造することができる。

    【0051】請求項7乃至11の発明によれば、必要な磁束を効率良く発生させることができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】第1の実施の形態のコイル装置の外観を示す図。

    【図2】図1に示した装置のリッツ線コイル6の断面を示す図。

    【図3】図1に示した装置の平面図。

    【図4】図1に示した装置のリッツ線コイル6の巻き形状の他の例を示す図。

    【図5】図1に示した装置の駆動装置の構成を示す図。

    【図6】図1に示した装置のリッツ線コイル6周辺のある点の電場Eを示す図。

    【図7】コイル装置のコイルに流す電流のパルス幅と消費電力との関係を示す図。

    【図8】図1に示した装置の使用の状態を示す図。

    【図9】図1に示した装置のリッツ線コイル6の他の例を示す図。

    【図10】図1に示した装置のリッツ線コイル6の巻き形状の他の例を示す図。

    【図11】第2の実施の形態の構成を示す図。

    【図12】図9に示した装置のコアの作り方を説明するための図。

    【図13】第3の実施の形態の構成を示す図。

    【符号の説明】

    1 素線 2 導体部 3 絶縁層 4 第1のリッツ線 5 第2のリッツ線 6 リッツ線コイル 8、80 コア 9、90 中央コア部 91 突起部 31 コンデンサ 32 励磁電源部 33 サイリスタ 34 ダイオード 35 放電部 36 制御部 37 操作部

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