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Method and device for image recognition

阅读:272发布:2020-07-17

专利汇可以提供Method and device for image recognition专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE: To detect a position and an angle with high precision while reducing a storage space and enabling fast image processing wherein the position and angle of an object are recognized through generalized Hough transform.
CONSTITUTION: A grey level image is compressed by a method which can save the position and angle of the object (S202) and the generalized Hough transform is applied for this compressed image to roughly find the position and angle of the object (203-241). The range wherein the position and angle of the object are found by applying the generalized Hough transform for the original grey level image is limited with the position and angle found from the compressed image (220) and a secondary processing for finding the position and angle of the object with high precision only within the limited range is performed (221).
COPYRIGHT: (C)1996,JPO,下面是Method and device for image recognition专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 認識すべき対象物の基準物に対する相対的な位置および角度を求めるに際して、基準物の濃淡画像から抽出した特徴部分の画素群の各画素の極座標と各画素の近傍の濃度勾配を画像の基準方向に対する角度で表した方向値とを対応付けたテンプレートテーブルを設けておき、対象物の濃淡画像から抽出した特徴部分の画素群の各画素の座標および方向値を求めた後、対象物に対する基準方向を所定角度ずつ変化させて得た方向値をテンプレートテーブルに照合することにより対象物から抽出した各画素の極座標の候補を求め、次に設定した角度と極座標の候補とに一般化ハフ変換を適用して得られる座標の発生度数を各基準方向ごとに求め、度数が極大になる座標および基準方向の角度をそれぞれ対象物の位置および角度とする画像認識方法において、基準物に対する対象物の位置および角度をあらかじめ低精度で抽出する前処理の後、求めた位置および対象物の大きさに基づく制限された位置範囲内、かつ求めた角度を含む制限された角度範囲内で上記基準方向を変化させて対象物の位置および角度を求めることを特徴とする画像認識方法。
  • 【請求項2】 前処理は、対象物の濃淡画像を対象物の角度が保存できる圧縮方法により圧縮した圧縮画像を処理対象とし、基準物の圧縮画像から抽出した特徴部分の画素群の各画素の極座標と方向値とを対応付けた圧縮テンプレートテーブルを設けておき、対象物の圧縮画像から抽出した特徴部分の画素群の各画素の座標および方向値を求めた後、対象物に対する基準方向を所定角度ずつ変化させて得た方向値を圧縮テンプレートテーブルに照合することにより対象物から抽出した各画素の極座標の候補を求め、次に設定した角度と極座標の候補とに一般化ハフ変換を適用して得られる座標の発生度数を各基準方向ごとに求め、度数が極大になる座標および基準方向の角度をそれぞれ対象物の位置および角度とすることを特徴とする請求項1記載の画像認識方法。
  • 【請求項3】 前処理は、対象物を含むサイズの比較領域を濃淡画像内で順次移動させるとともに、比較領域の画素群の方向値のヒストグラムの最大度数があらかじめ基準物の特徴部分について求めた方向値のヒストグラムの最大度数との差が許容範囲内であるときの比較領域の位置を対象物の位置とし、かつそのときの両ヒストグラムで最大度数となる方向値の差を対象物の角度とすることを特徴とする請求項1記載の画像認識方法。
  • 【請求項4】 テンプレートテーブルには、方向値と基準方向の角度との角度差に、上記角度差と基準方向の角度とを用いて極座標を直交座標に変換した座標を対応付けてあることを特徴とする請求項1記載の画像認識方法。
  • 【請求項5】 一般化ハフ変換を適用して得られる座標の発生頻度を格納するアキュムレータ配列は、対象物を含む濃淡画像と同じ座標空間を有する領域を中心として、水平方向と垂直方向とに対象物を含む濃淡画像の3
    倍ずつの座標空間を有することを特徴とする請求項1記載の画像認識方法。
  • 【請求項6】 一般化ハフ変換を適用して得られる座標の発生頻度を格納するアキュムレータ配列の座標空間の一部のサイズを有する位置検出マスクをアキュムレータ配列内で順次移動させるとともに、位置検出マスク内で所定のしきい値以上の度数を有する領域の重心の位置を対象物の位置とすることを特徴とする請求項1記載の画像認識方法。
  • 【請求項7】 認識すべき対象物の基準物に対する相対的な位置および角度を求める装置であって、対象物の濃淡画像から抽出した特徴部分の画素群の各画素の座標および各画素の近傍の濃度勾配を画像の基準方向に対する角度で表した方向値を求める第1の微分処理回路と、基準物の濃淡画像から抽出した特徴部分の画素群の各画素の極座標と方向値とを対応付けたテンプレートテーブルと、対象物に対する基準方向を所定角度ずつ変化させて得た方向値をテンプレートテーブルに照合することにより対象物から抽出した各画素の極座標の候補を求め、設定した角度と極座標の候補とに一般化ハフ変換を適用して得られる座標の発生度数を各基準方向ごとに求めるハフ変換回路と、度数が極大になる座標および基準方向の角度をそれぞれ対象物の位置および角度とする位置角度検出回路とを備える画像認識装置において、対象物の濃淡画像を対象物の角度が保存できる圧縮方法により圧縮して圧縮画像を得る画像圧縮回路と、対象物の圧縮画像から抽出した特徴部分の画素群の各画素の座標および方向値を求める第2の微分処理回路と、基準物の圧縮画像から抽出した特徴部分の画素群の各画素の極座標と方向値とを対応付けた圧縮テンプレートテーブルとを付加し、ハフ変換回路および位置角度検出回路には、第2の微分処理回路で求めた方向値と圧縮テンプレートテーブルとを用いて対象物の位置および角度を低精度で求める機能を付加し、第1の微分処理回路で求めた方向値とテンプレートテーブルとを用いて位置および角度を求める際のハフ変換回路の処理範囲を、第2の微分処理回路で求めた方向値および圧縮テンプレートテーブルを用いて求めた位置および対象物の大きさに基づく制限された位置範囲内、かつ求めた角度を含む制限された角度範囲内とする2次処理範囲設定回路を付加して成ることを特徴とする画像認識装置。
  • 【請求項8】 認識すべき対象物の基準物に対する相対的な位置および角度を求める装置であって、対象物の濃淡画像から抽出した特徴部分の画素群の各画素の座標および各画素の近傍の濃度勾配を画像の基準方向に対する角度で表した方向値を求める第1の微分処理回路と、基準物の濃淡画像から抽出した特徴部分の画素群の各画素の極座標と方向値とを対応付けたテンプレートテーブルと、対象物に対する基準方向を所定角度ずつ変化させて得た方向値をテンプレートテーブルに照合することにより対象物から抽出した各画素の極座標の候補を求め、設定した角度と極座標の候補とに一般化ハフ変換を適用して得られる座標の発生度数を各基準方向ごとに求めるハフ変換回路と、度数が極大になる座標および基準方向の角度をそれぞれ対象物の位置および角度とする第1の位置角度検出回路とを備える画像認識装置において、対象物を含むサイズの比較領域を濃淡画像内で順次移動させるとともに、比較領域の画素群の方向値のヒストグラムの最大度数があらかじめ基準物の特徴部分について求めた方向値のヒストグラムの最大度数との差を求めるヒストグラム比較回路と、ヒストグラムの最大度数の差が許容範囲内であるときの比較領域の位置を対象物の位置とし、かつそのときの両ヒストグラムで最大度数となる方向値の差を対象物の角度とする第2の位置角度算出回路と、第2の位置角度算出回路で求めた対象物の位置および対象物の大きさに基づく制限された位置範囲、かつ求めた角度を含む制限された角度範囲内とする2次処理範囲設定回路とを付加して成ることを特徴とする画像認識装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、対象物と基準物との一致度を一般化ハフ変換を用いて評価することにより、基準物に対する対象物の位置および度を求める画像認識方法およびその装置に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】従来より、生産ライン上などにおいて部品のような対象物の基準物に対する位置(対象物の位置は基準物に対して平行移動した変位量を意味する)および基準物に対する角度(対象物の角度は基準物に対して回転移動した回転角を意味する)を求めるために、対象物をTVカメラのような画像入装置で撮像して得た画像と、あらかじめ基準物に基づいて作成されているテンプレートテーブルとを比較し、基準物に対する対象物の位置と角度とを求めることが考えられている。

    【0003】テンプレートテーブルは以下のようにして作成される。 まず、対象物とほぼ同形状を有し位置および角度の基準となる基準物を画像入力装置で撮像して得た濃淡画像から、基準物の輪郭線のような特徴となる基準画素群を抽出し、基準画素群の各画素について画像内の基準点(つまりテンプレートテーブルに対する座標原点)に対する極座標と、各画素の近傍での濃度勾配を画像内の基準方向に対する角度で表した方向値とを求める。 基準画素群は、たとえば輪郭線上の画素群であるとすれば、画素の濃度を2値化することによって対象物と背景とを区別したり、各画素の近傍の画素の濃度を用いて求めた微分値によって輪郭線と他の部分とを区別したりし、さらに細線化処理などを施して1画素幅の輪郭線として抽出することができる。 また、方向値は、各画素の近傍(たとえば、8近傍)の画素について画像の基準方向である平方向と垂直方向との濃度差をそれぞれ求め、垂直方向の濃度差を水平方向の濃度差で除して求めた濃度勾配の逆正接により基準方向に対する角度として求めることができる。 このような方向値の求めかたは周知である。

    【0004】以下では、基準画素群が輪郭線上の画素であるものとして説明する。 上述のようにして、図16に示すような基準物Sについて輪郭線Lb上の各画素の極座標(r i ,α i )および方向値φ iが求まると、同じ方向値φ kを持つ極座標(r i ,α i )をまとめることができる。 つまり、方向値φ iが取り得る値は有限個に制限されており(たとえば、360度を16分割することで16種類の値のみ取り得るように量子化される)、
    輪郭線Lb上の各画素の各極座標(r i ,α i )の画素はいずれかの方向値φ iを持つから、図17に示すように、各方向値φ iごとにその方向値φ iを持つ極座標(r i ,α i )を分類したテーブルを作成し、このテーブルを記憶装置に格納してテンプレートテーブルとして用いるのである。

    【0005】次に、テンプレートテーブルと対象物とを比較して対象物の基準物Sに対する位置および角度を求める方法について説明する。 対象物は基準物Sと同様に画像入力装置で撮像され、撮像によって得られた濃淡画像から輪郭線Lbのような特徴となる対象画素群が抽出される。 ここで、テンプレートテーブルの作成に際して輪郭線Lbを用いているから、図18に示すように、対象物Tについても対象画素群として輪郭線Lcを用いる。 まず、輪郭線Lcの上の各画素について画像の水平方向および垂直方向の座標軸を持つ直交座標系で座標(x j ,y j )を求めるとともに各画素の方向値φ jを求める。 上記直交座標系は右手系であるものとする。

    【0006】いま、対象物Tが基準物Sに対して、上記直交座標系での位置が(x,y)であり角度がθであるものとする。 この場合、図19に示すように、上記直交座標系で座標(x j ,y j )である画素が方向値φ jを持っていたとすると、基準物Sの上でこの画素と等価な画素の方向値φ iは(φ j −θ)になる。 また、対象物Tでは基準点O Tが基準物Sの基準点O Sに対して(x,y)だけ位置しているから、基準物Sの基準点O
    Sの座標を(0,0)とすれば、対象物Tの基準点O T
    は(x,y)であって、この基準点O Tを原点とし基準物Sの基準方向に対して角度θだけ回転した極座標系では、上記直交座標系での座標(x j ,y j )の画素の極座標(r j ,α j )を、次式に示す一般化ハフ変換式で表すことができる。 x=x j −r j・cos(α j +θ) y=y j −r j・sin(α j +θ) しかして、対象物Tの輪郭線Lcの上の画素が基準物S
    の輪郭線Lbの上の画素と等価であれば、r j =r iかつα j =α iであるから、角度θを所定角度ずつ変化させながら対象物Tの輪郭線Lcの上の画素の方向値φ i
    に対して(φ i −θ)を求め、この値をテンプレートテーブルのφ iと照合することによって抽出した極座標(r i ,α i )を上式に適用したときに、輪郭線Lcの上の多数の画素について(x,y)がほぼ一致していれば、そのときの角度θを対象物Tの角度とし、求めた(x,y)を対象物Tの位置と考えることができる。

    【0007】上述した原理に基づいて、テンプレートテーブルを用いて対象物Tの基準物Sに対する位置および角度を一般化ハフ変換を適用して求める方法として次のものが考えられている。 すなわち、上述したように、対象物Tの輪郭線Lcの上の画素について求めた方向値φ
    jから適当に決めた角度θを減算した値をテンプレートテーブルと照合して得た極座標(r j ,α j )および角度θを一般化ハフ変換式に代入して得た座標(x,y)
    の一致度を求めればよいから、一般化ハフ変換式の適用によって得られた座標(x,y)の発生度数を求め、度数が極大となれば一致度が高いと評価することができる。 そこで、図20に示すように、対象物Tを含む画像と同じサイズを有するアドレス空間(アキュムレータ配列Aと称する)を各角度θごとに設け、各角度θごとに一般化ハフ変換によって上述のようにして座標(x,
    y)を求めたときに、その座標(x,y)に対応したアドレスのアキュムレータ配列Aの格納値を1だけインクリメントする。 このような処理によって、アキュムレータ配列Aの各アドレスには、一般化ハフ変換によってそのアドレスに対応する座標(x,y)が得られた度数が格納される。

    【0008】アキュムレータ配列Aに度数を格納する処理を、各角度θごとに設けたすべてのアキュムレータ配列Aに対して行なえば、角度θが対象物Tの角度θに一致するアキュムレータ配列Aでは、特定の座標(x,
    y)に対応したアドレスに格納された度数が他のすべてのアキュムレータ配列Aの各アドレスに格納された度数よりも高くなると考えられるから、このアキュムレータ配列Aに対応した角度θが対象物Tの角度θであり、度数のもっとも多いアドレスに対応した座標(x,y)が対象物Tの位置(x,y)になる。

    【0009】以上説明したように、一般化ハフ変換を適用して対象物Tの基準物Sに対する位置および角度を求めようとすると、角度を変化させる個数分のアキュムレータ配列A(すなわち、記憶空間)が必要になる。 たとえば、角度θを1度ずつ変化させるとすれば、360個のアキュムレータ配列Aが必要になり、大きな記憶空間が必要になる。 また、一般化ハフ変換の演算には三角関数を含むから、このような演算を多数回に亙って行なうと処理時間が非常に長くなるという問題が生じる。

    【0010】この種の問題を解決する目的で、特開平2
    −158888号公報では、対象物の濃淡画像から得た情報を位置および角度が保存されるような圧縮方法で圧縮した後に、上述のような一般化ハフ変換によって対象物Tの位置および角度を求める方法が提案されている。

    【0011】

    【発明が解決しようとする課題】上記公報で提案されている方法では、画像の圧縮によって記憶空間が削減されかつ処理の高速化が図られているが、圧縮された画像のみを用いて角度を認識するものであるから、角度分解能が低いという問題がある。 本発明は上記問題点の解決を目的とするものであり、記憶空間を小さくしかつ高速な処理を可能としながらも、位置および角度を高精度に検出できる画像認識方法およびその装置を提供しようとするものである。

    【0012】

    【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、認識すべき対象物の基準物に対する相対的な位置および角度を求めるに際して、基準物の濃淡画像から抽出した特徴部分の画素群の各画素の極座標と各画素の近傍の濃度勾配を画像の基準方向に対する角度で表した方向値とを対応付けたテンプレートテーブルを設けておき、対象物の濃淡画像から抽出した特徴部分の画素群の各画素の座標および方向値を求めた後、対象物に対する基準方向を所定角度ずつ変化させて得た方向値をテンプレートテーブルに照合することにより対象物から抽出した各画素の極座標の候補を求め、次に設定した角度と極座標の候補とに一般化ハフ変換を適用して得られる座標の発生度数を各基準方向ごとに求め、度数が極大になる座標および基準方向の角度をそれぞれ対象物の位置および角度とする画像認識方法において、基準物に対する対象物の位置および角度をあらかじめ低精度で抽出する前処理の後、求めた位置および対象物の大きさに基づく制限された位置範囲内、かつ求めた角度を含む制限された角度範囲内で上記基準方向を変化させて対象物の位置および角度を求めることを特徴とする。

    【0013】請求項2の発明では、前処理は、対象物の濃淡画像を対象物の角度が保存できる圧縮方法により圧縮した圧縮画像を処理対象とし、基準物の圧縮画像から抽出した特徴部分の画素群の各画素の極座標と方向値とを対応付けた圧縮テンプレートテーブルを設けておき、
    対象物の圧縮画像から抽出した特徴部分の画素群の各画素の座標および方向値を求めた後、対象物に対する基準方向を所定角度ずつ変化させて得た方向値を圧縮テンプレートテーブルに照合することにより対象物から抽出した各画素の極座標の候補を求め、次に設定した角度と極座標の候補とに一般化ハフ変換を適用して得られる座標の発生度数を各基準方向ごとに求め、度数が極大になる座標および基準方向の角度をそれぞれ対象物の位置および角度とすることを特徴とする。

    【0014】請求項3の発明では、前処理は、対象物を含むサイズの比較領域を濃淡画像内で順次移動させるとともに、比較領域の画素群の方向値のヒストグラムの最大度数があらかじめ基準物の特徴部分について求めた方向値のヒストグラムの最大度数との差が許容範囲内であるときの比較領域の位置を対象物の位置とし、かつそのときの両ヒストグラムで最大度数となる方向値の差を対象物の角度とすることを特徴とする。

    【0015】請求項4の発明では、テンプレートテーブルには、方向値と基準方向の角度との角度差に、上記角度差と基準方向の角度とを用いて極座標を直交座標に変換した座標を対応付けてあることを特徴とする。 請求項5の発明では、一般化ハフ変換を適用して得られる座標の発生頻度を格納するアキュムレータ配列は、対象物を含む濃淡画像と同じ座標空間を有する領域を中心として、水平方向と垂直方向とに対象物を含む濃淡画像の3
    倍ずつの座標空間を有することを特徴とする。

    【0016】請求項6の発明では、一般化ハフ変換を適用して得られる座標の発生頻度を格納するアキュムレータ配列の座標空間の一部のサイズを有する位置検出マスクをアキュムレータ配列内で順次移動させるとともに、
    位置検出マスク内で所定のしきい値以上の度数を有する領域の重心の位置を対象物の位置とすることを特徴とする。

    【0017】請求項7の発明は、認識すべき対象物の基準物に対する相対的な位置および角度を求める装置であって、対象物の濃淡画像から抽出した特徴部分の画素群の各画素の座標および各画素の近傍の濃度勾配を画像の基準方向に対する角度で表した方向値を求める第1の微分処理回路と、基準物の濃淡画像から抽出した特徴部分の画素群の各画素の極座標と方向値とを対応付けたテンプレートテーブルと、対象物に対する基準方向を所定角度ずつ変化させて得た方向値をテンプレートテーブルに照合することにより対象物から抽出した各画素の極座標の候補を求め、設定した角度と極座標の候補とに一般化ハフ変換を適用して得られる座標の発生度数を各基準方向ごとに求めるハフ変換回路と、度数が極大になる座標および基準方向の角度をそれぞれ対象物の位置および角度とする位置角度検出回路とを備える画像認識装置において、対象物の濃淡画像を対象物の角度が保存できる圧縮方法により圧縮して圧縮画像を得る画像圧縮回路と、
    対象物の圧縮画像から抽出した特徴部分の画素群の各画素の座標および方向値を求める第2の微分処理回路と、
    基準物の圧縮画像から抽出した特徴部分の画素群の各画素の極座標と方向値とを対応付けた圧縮テンプレートテーブルとを付加し、ハフ変換回路および位置角度検出回路には、第2の微分処理回路で求めた方向値と圧縮テンプレートテーブルとを用いて対象物の位置および角度を低精度で求める機能を付加し、第1の微分処理回路で求めた方向値とテンプレートテーブルとを用いて位置および角度を求める際のハフ変換回路の処理範囲を、第2の微分処理回路で求めた方向値および圧縮テンプレートテーブルを用いて求めた位置および対象物の大きさに基づく制限された位置範囲内、かつ求めた角度を含む制限された角度範囲内とする2次処理範囲設定回路を付加して成ることを特徴とする。

    【0018】請求項8の発明は、認識すべき対象物の基準物に対する相対的な位置および角度を求める装置であって、対象物の濃淡画像から抽出した特徴部分の画素群の各画素の座標および各画素の近傍の濃度勾配を画像の基準方向に対する角度で表した方向値を求める第1の微分処理回路と、基準物の濃淡画像から抽出した特徴部分の画素群の各画素の極座標と方向値とを対応付けたテンプレートテーブルと、対象物に対する基準方向を所定角度ずつ変化させて得た方向値をテンプレートテーブルに照合することにより対象物から抽出した各画素の極座標の候補を求め、設定した角度と極座標の候補とに一般化ハフ変換を適用して得られる座標の発生度数を各基準方向ごとに求めるハフ変換回路と、度数が極大になる座標および基準方向の角度をそれぞれ対象物の位置および角度とする第1の位置角度検出回路とを備える画像認識装置において、対象物を含むサイズの比較領域を濃淡画像内で順次移動させるとともに、比較領域の画素群の方向値のヒストグラムの最大度数があらかじめ基準物の特徴部分について求めた方向値のヒストグラムの最大度数との差を求めるヒストグラム比較回路と、ヒストグラムの最大度数の差が許容範囲内であるときの比較領域の位置を対象物の位置とし、かつそのときの両ヒストグラムで最大度数となる方向値の差を対象物の角度とする第2の位置角度算出回路と、第2の位置角度算出回路で求めた対象物の位置および対象物の大きさに基づく制限された位置範囲、かつ求めた角度を含む制限された角度範囲内とする2次処理範囲設定回路とを付加して成ることを特徴とする。

    【0019】

    【作用】本実施例の基本的な処理手順を図14に示す。
    各請求項の発明では、前処理(1次処理)で対象物の角度を低精度で求めた後に、求めた角度を含む制限された角度範囲でのみ従来の技術として説明した一般化ハフ変換を適用した方法で対象物の位置および角度を求める処理(2次処理)を行なう方法を採用している。 このことによって、大きな記憶空間を必要とし処理量の多い一般化ハフ変換によるマッチング処理のうち無駄な処理を低減し、記憶空間および処理量の低減を図っているのである。

    【0020】ここでは、テンプレートテーブルはあらかじめ作成されているものとする。 対象物について画像入力装置によって撮像して濃淡画像を得た後(101)、
    濃淡画像の各画素に対して空間微分を行なって画像の水平方向(x方向)および垂直方向(y方向)の微分値d
    x、dyを求める(102)。 次に、各画素の微分値d
    x、dyが所定のしきい値以上か否かを判断する(10
    3)。 対象物と背景との境界で明るさが十分に変化するような照明を行なっていれば、この処理によって、対象物の輪郭線を抽出することができる。 ステップ103で対象物の輪郭線上の画素が抽出されると、その画素について濃度勾配dy/dxの逆正接を求めてこの角度を方向値とする(104)。 ここに、方向値は有限な個数となるように量子化される。 以上のような微分により輪郭線を抽出し方向値を求める処理を全画素について行なった後(105)、対象物の輪郭線上の画素について、画像内に設定した直交座標系での座標(x j ,y j )および方向値とφ jを対応付けて図15に示すような方向値データテーブルを作成し、記憶装置に格納する(10
    6)。

    【0021】次に1次処理によって対象物の位置および角度を低精度で検出し(107)、また、既知である対象物の寸法と1次処理で求めた位置とに基づいて画像内で後述する2次処理を行なう空間領域を制限する(10
    8)。 また、1次処理によって求めた角度を含むような角度範囲で2次処理を行なう角度範囲を制限する(10
    9)。 対象物を含む画像空間のうちステップ108で制限した空間領域を対象物とのマッチング処理を行なう領域とし(110)、かつステップ109で求めた角度範囲の下限値を角度の初期値として設定する(111)。

    【0022】以後の処理は従来の技術として説明したとおりであって、空間領域および角度範囲を制限した状態で、ステップ106で作成した方向値データテーブルから対象物の輪郭線上の画素の方向値φ jおよび座標(x
    j ,y j )を順次読み出して一般化ハフ変換を適用する(112)。 一般化ハフ変換で用いる角度をステップ1
    11で求めた初期値から所定角度(たとえば1度)ずつ変化させ、各角度での一般化ハフ変換により座標が求められると、各角度ごとに設けたアキュムレータ配列において上記座標に対応するアドレスの格納値をインクリメントする(113)。 ステップ109で制限した角度範囲の上限値に達するまでこのような処理を繰り返す(1
    14、115)。 ステップ109で制限した角度範囲での一般化ハフ変換による処理が終了した後、アキュムーレタ配列中で格納値が最大になっているものを検出し(116)、格納値が最大であるアキュムレータ配列に対応した角度および格納値が最大であるアドレスに対応した位置を求める(117)。 その後、2次処理を行なう空間領域が他に残っていれば(118)、その空間領域に移動し(119)、ステップ110からの処理を繰り返す。 また、他の空間領域が残っていなければ処理を終了する。

    【0023】以上説明したように、1次処理によって対象物の位置および角度を低精度で検出し、その位置と角度とに基づいて2次処理を行なう空間領域および角度範囲を制限し、制限された範囲で一般化ハフ変換を適用して高精度に位置および角度を求めるから、画像内のすべての空間領域についてすべての角度で一般化ハフ変換を適用する場合に比較して、記憶および処理すべきデータ量が大幅に低減し、記憶空間および処理量の大幅が低減を図ることができる。

    【0024】

    【実施例】以下の実施例では、対象物が部品であるものとして説明する。 (実施例1)本実施例の処理手順は、図1に示すように、基本的には作用で説明した処理手順と同様であるが、部品の撮像後に濃淡画像を一旦記憶し(201)、
    この濃淡画像に1次処理を施した後に(202〜21
    4)、先に記憶した濃淡画像を読み出し微分処理を施して方向値データテーブルを作成し(215〜219:図14の102〜106に相当)、2次処理の空間領域および角度範囲を制限し(220:図14の108〜10
    9に相当)、2次処理を行なう(221:図14の11
    0〜119に相当)のであり、1次処理を行なう順序が相違している。 また、本実施例では1次処理として濃淡画像を圧縮した圧縮画像に対して一般化ハフ変換を適用することで、部品の位置および角度を低精度で求めている。

    【0025】さらに具体的に説明すると、本実施例では、図2に示すように、画像入力装置としてのTVカメラ1により撮像して得た部品を含む濃淡画像を濃淡画像記憶部2に記憶し、この濃淡画像に対して画像圧縮回路3で圧縮を施すようになっている。 圧縮方法としては、
    図4(a)に示すように画像の水平方向および垂直方向について一定個数の画素毎(1つのます目が1画素を表す)に画素を取り出し(取り出す画素に斜線を付してある)、取り出した画素を隣合わせに並べて図4(b)のような圧縮画像を得る方法がある。 すなわち、一定個数ずつ画素を間引くのである。 このような圧縮方法では、
    図3(a)に示す元の画像に対して図3(b)に示すように部品の位置や角度は保存される。 また、元の濃淡画像から4画素毎に画素を取り出すものとすれば、データ量は16分の1に圧縮されることになる。 つまり、濃淡画像における対象物Tは圧縮画像では16分の1の大きさの対象物T′として表され、角度は保存されるが位置は4分の1になる。

    【0026】画像圧縮回路3で上述のようにして得た圧縮画像に対して微分処理回路4では各画素の近傍(8近傍)の画素の濃度を用いて水平方向(x方向)と垂直方向(y方向)との濃淡の変化率(微分値dx、dy)を求め、方向値記憶部5では、微分処理回路4で求めた微分値dx、dyが所定のしきい値以上であるときにのみ(すなわち、圧縮画像内で主として部品の輪郭線上と考えられる画素について)微分値dx、dyを方向値ルックアップテーブル6と照合して方向値φを求め、求めた方向値φを圧縮画像内での画素の座標に対応付けて方向値データテーブルとして記憶する。 いま、圧縮画像内での画素の座標が(x p ,y p )であり、方向値がφ pであるとすれば、方向値記憶部5には、(x p ,y p ,φ
    p )の3つ組が記憶される。 方向値ルックアップテーブル6は、微分値dx、dyと方向値φ(φ=Arctan(d
    y/dx)であるから、量子化した微分値dx、dyを与えることで、量子化された方向値φを得ることができる)とを対応付けてあらかじめ登録したテーブルであって、微分処理回路4で求めた微分値dx、dyを入力すれば、その微分値dx、dyに対応する方向値φを出力する。

    【0027】圧縮画像内で主として部品の輪郭線上の画素についての方向値を求めた後、ハフ変換回路7では従来の技術で説明した一般化ハフ変換の技術を適用して、
    圧縮画像テンプレートテーブル8を参照することにより、圧縮画像内での部品についてのアキュムレータ配列を作成する。 圧縮画像テンプレートテーブル8は、圧縮画像についてのテンプレートテーブルであり、基準となる部品について圧縮画像から求めた輪郭線上の各画素の極座標を方向値ごとにまとめて格納したものである。 ハフ変換回路7で作成されたアキュムレータ配列は位置角度検出回路9に入力され、アキュムレータ配列の度数分布に基づいて圧縮画像内での部品の位置および角度が求められる。 求めた位置は圧縮画像の作成時の画素の間引き率に応じて補正され、また求めた角度はそのままで2
    次処理範囲設定回路12に与えられる。

    【0028】2次処理範囲設定回路12は、圧縮画像について求められた補正後の位置と既知である部品の大きさとに基づいて元の濃淡画像内で部品が存在する位置範囲を推定し、2次処理を行なう位置範囲を制限する。 また、2次処理範囲設定回路12は、圧縮画像について求められた角度を含む比較的狭い範囲で2次処理を行なうように、2次処理を行なう角度範囲を制限する。 このようにして決定された2次処理の位置範囲および角度範囲は2次処理サイズ記憶部13に格納される。

    【0029】ここに、位置範囲は、圧縮画像について求めた部品の1つの長辺に両端4画素ずつ加算した直線を直径とする円に外接し一辺が画像の水平方向に平行な正方形内とする。 4画素ずつ加算しているのは元の濃淡画像から4画素ずつ間引きして圧縮画像を作成したことにより元の濃淡画像と圧縮画像とでは最大で4画素分のずれが生じるからである。 また、角度範囲は、後述する2
    次処理で用いるテンプレートテーブル13に格納した極座標の距離値のうちの最大値L(つまり、基準点からもっとも遠い画素までの距離)に対して、(8/L)の逆正接の角度(Arctan(8/L))を求め、圧縮画像から求めた角度をψとするとき、ψ±Arctan(8/L)として設定する。 これは、基準点からの距離が最大となる2
    画素間について圧縮画像と元の濃淡画像とではそれぞれ最大で4画素分の誤差を有するからである。

    【0030】2次処理を行なう位置範囲および角度範囲が決まれば、処理範囲を制限する以外は圧縮画像と同様の手順の処理を行なうことにより、部品の位置および角度を求めることができる。 すなわち、濃淡画像記憶部2
    に格納されている元の濃淡画像の全画素について微分処理回路10での微分処理を行なって各画素の微分値d
    x、dyを求め、方向値記憶回路11では微分値dx、
    dyが所定のしきい値以上である画素(主として部品の輪郭線上の画素)についてのみ微分値dx、dyを方向値ルックアップテーブル6と照合し方向値φを求め、画素の座標と方向値との3つ組として記憶する。 ここで、
    方向値ルックアップテーブル6は、圧縮画像と共通に用いることができる。

    【0031】次に、方向値記憶回路11に記憶された3
    つ組のうち、座標が2次処理範囲設定回路内である画素についてのみハフ変換回路7でテンプレートテーブル1
    4を参照して一般化ハフ変換を適用しアキュムレータ配列を作成する。 したがって、画像内で背景から抽出されて方向値記憶回路11に記憶されている画素を除去することができ、処理量が低減することになる。 ここで、一般化ハフ変換を適用する際に変更される角度は、2次処理範囲設定回路12で決められた角度範囲に制限される。 たとえば、2次処理範囲設定回路12において1次処理で求めた角度に対して仮に±5度の範囲でアキュムレータ配列を作成する角度範囲を制限しているとしても、仮に0.5度刻みでアキュムレータ配列を作成するとしても20個のアキュムレータ配列を作成すればよいから、360度について1度刻みで360個のアキュムレータ配列を作成する場合よりも精度を高くしながらも、処理量を大幅に低減できるのである。 したがって、
    この例で考えると、従来の技術に比較して1次処理での処理量として16分の1を要し、2次処理での処理量として18分の1を要するのであり、両者を合わせても8
    分の1を越えることはない。 実際には、角度範囲は±5
    度よりも小さい範囲に制限されるから、処理量はさらに低減し、加えて、2次処理を行なう画素の位置範囲を制限しているから、角度を求める精度を高くしても、全体としての処理量が大幅に低減することがわかる。

    【0032】ハフ変換回路7で作成されたアキュムレータ配列は位置角度検出回路9に入力されて、上述した処理により部品の位置および角度が求められるのである。
    以上の処理手順をまとめると図1のようになる。 ここに、圧縮画像テンプレートテーブル8、テンプレートテーブル14はあらかじめ作成されているものとする。 上述したように、図1は作用で説明した処理手順のうち、
    ステップ202〜214が主な相違点であり、以後の処理は作用で説明した処理手順に準じている。 すなわち、
    ステップ202〜214に示す1次処理では、部品について画像入力装置によって撮像して得た濃淡画像の各画素に対して圧縮(ここでは16分の1)を施した後(2
    02)、空間微分を行なって画像の水平方向(x方向)
    および垂直方向(y方向)の微分値dx、dyを求める(203)。 次に、各画素の微分値dx、dyが所定のしきい値以上か否かを判断し(204)、しいき値以上の画素について濃度勾配dy/dxの逆正接を求めてこの角度を方向値とする(205)。 微分処理により特徴となる画素群を抽出し方向値を求める処理を全画素について行なった後(206)、抽出した画素群の画素について、画像内に設定した直交座標系での座標と方向値とを対応付けて方向値データテーブルを作成し、記憶装置に格納する(207)。

    【0033】次に、角度を0度に設定して(208)、
    方向値データテーブルの画素に一般化ハフ変換を施し(209)、アキュムレータ配列を作成する(21
    0)。 この処理を角度が359度になるまで行ない(2
    11、212)、すべての角度についてアキュムレータ配列を作成した後に、アキュムレータ配列内の度数分布を調べて極大値を求める(213)。 度数が極大となっている画素の座標が部品の位置を示し、そのアキュムレータ配列に対応した角度が部品の角度として出力されるのである(214)。

    【0034】(実施例2)本実施例は、実施例1とは1
    次処理が相違する。 図5におけるステップ301〜30
    6は、図14に示したステップ101〜106と同じ処理であって、方向値データテーブルが作成される。 また、図5におけるステップ313,314は実施例1の図1に示したステップ220,221に相当する。 本実施例では、部品の輪郭線等の画素群の各画素の方向値の度数分布に基づいて部品のおおよその角度を検出して2
    次処理を行なう角度範囲を決定する。 したがって、以下では、図5におけるステップ307〜312についてのみ説明する。

    【0035】いま、図7に示すように部品Tの輪郭線を一方向(たとえば左回り)に追跡したときに4方向のみの成分しかなければ、理想的には方向値も4種類しかないことになる。 そこで、図7のような形状の部品Tであれば、方向値のヒストグラムは図8に示すように4つのピークを持つことになる。 このように、部品Tの形状によって方向値の度数分布のパターンに特徴が生じる。

    【0036】上述したような方向値のヒストグラムを作成するために、対象物についてはヒストグラムを作成する対象となる画素を抽出する領域を制限する(30
    7)。 すなわち、方向値データテーブルに格納されたの画素のうち、図9のように部品Tの最長の特徴量(たとえば、最長の対角線の長さなど)Mを直径とする円に外接する大きさで一辺が画像の水平方向に平行な正方形を比較領域を設定し、この比較領域内の画素について方向値のヒストグラムを作成するのである。 このようにして得た比較領域を対象物を含む画像内で順次移動(ラスタ走査など)させ、各位置での方向値の最大度数を求める。 実際には方向値データテーブル内で上記正方形内の座標を有する画素について方向値の最大度数と、その方向値とを求める(308)。

    【0037】次に、あらかじめ基準物Sの特徴部分について求めた最大度数と部品Tについて上述のようにして求めた最大度数とを比較し、基準物の最大度数に対して部品Tの最大度数が既定の許容範囲(たとえば、±10
    %)以内であれば(309)、上述のようにして部品T
    に対して設定した比較領域を2次処理の位置範囲として用いる。

    【0038】また、基準物Sと部品Tとについて、ともに最大度数となる方向値の差を求める(310)。 図1
    0(a)に示す基準物Sについてのヒストグラムが図1
    0(b)のようであるときに、部品Tが図11(a)に示すように基準物Sに対して角度θだけ傾いていたとすれば、図11(b)に示すような方向値のヒストグラムについても角度θだけ度数分布が偏移するから、基準物Sと部品Tとの最大度数となる方向値φ 02 ,φ 2の差φ
    2 −φ 02が角度θに相当する。 このようにして求めた角度θは方向値の度数分布から求めたものであり、比較的精度が低いから、実施例1と同様に、この角度θに対して所定の角度範囲を設定して2次処理を行なうのである。 ステップ309において基準物Sと部品Tとの最大度数の差が許容範囲を越えている場合は、方向値データテーブルでヒストグラムを作成する領域を変更し、比較領域を次の位置に移動させる(311)。

    【0039】以上のような1次処理を行なうことによって、1次処理の終了時点(312)では部品Tについて2次処理を行なう位置範囲および部品Tのおおよその位置がわかっているから、2次処理を行なう位置範囲および角度範囲を決定することができ(313)、2次処理(314)の処理量を大幅に低減できるのである。 本実施例を実現する装置は、図6に示すようなものであって、TVカメラ1により撮像した濃淡画像を濃淡画像記憶部2に格納し、この濃淡画像について微分処理回路4
    で各画素の近傍の画素の濃度を用いて水平方向(x方向)と垂直方向(y方向)との濃淡の変化率(微分値d
    x、dy)を求め、方向値記憶部5では、微分処理回路4で求めた微分値dx、dyが所定のしきい値以上であるときにのみ微分値dx、dyを方向値ルックアップテーブル6と照合して方向値φを求め、求めた方向値φを圧縮画像内での画素の座標に対応付けて方向値データテーブルとして記憶する。 微分処理回路4での微分処理にはソーベルオペレータを用いる。

    【0040】方向値のヒストグラムはヒストグラム算出回路15で制限された領域内で求められ、基準物についてあらかじめ求めてあるヒストグラムを登録したヒストグラム分布データ記憶部16に登録されているヒストグラムとヒストグラム比較回路17で最大度数が比較される。 ヒストグラム比較回路17では、比較した最大度数の差が所定の許容範囲内であれば、位置角度算出回路1
    8では両方の方向値の差を求める。 最大度数の差が許容範囲を越えているときには、方向値データテーブルからヒストグラムを求める領域を広げ、最大度数の差が許容範囲内になるまでこの処理を繰り返す。 部品Tのサイズは既知であって、部品Tのサイズから2次処理を行なう位置範囲のサイズもわかるから、2次処理を行なう位置範囲のサイズを2次処理サイズ記憶部19にあらかじめ格納しておき、位置角度算出回路18で求めた角度とその角度を求めた領域と2次処理サイズ記憶部19に格納されているサイズとに基づいて、2次処理範囲設定回路12において2次処理を行なうための位置範囲および角度範囲を設定する。 位置範囲および角度範囲の決定方法は実施例1と同様である。

    【0041】2次処理のための位置範囲および角度範囲が決まれば、方向値記憶部5に格納されている画素の座標と方向値との3つ組のうち、座標が位置範囲内であるものを抽出し、ハフ変換回路7でテンプレートテーブル14を参照して一般化ハフ変換を適用しアキュムレータ配列を作成する。 この段階で、画像内で背景から抽出されて方向値記憶回路5に記憶されている画素を除去することができ、処理量が低減する。 また、一般化ハフ変換を適用する際に変更される角度は、2次処理範囲設定回路12で決められた角度範囲に制限されるから、角度を求める精度を高くしても、全体としての処理量が大幅に低減する。 ハフ変換回路7で作成されたアキュムレータ配列は位置角度検出回路9に入力されて、従来の技術でも説明した処理により部品の位置および角度が求められる。 他の処理手順および構成については実施例1と同様である。

    【0042】(実施例3)上述した各実施例では、アキュムレータ配列を作成する際に従来の技術とした説明したテンプレートテーブルを使用していたが、本実施例では部品Tの位置および角度を求める演算を行なう際の演算量を低減させるようにテンプレートテーブルを作成した例を示す。

    【0043】すなわち、上記各実施例で用いたテンプレートテーブルは、図17に示したように、基準物Sについての方向値φ iに、基準物Sの特徴となる画素群(たとえば、輪郭線上の画素群)の各画素の極座標を対応付けたものである。 一方、アキュムレータ配列を作成する際には、部品Tについて求めた方向値φ jから各アキュレータ配列ごとに設定する角度θを減算した値φ j −θ
    をテンプレートテーブルの方向値φ iと照合し、(φ j
    −θ)の方向値に対応した極座標(r j ,α j )を抽出して、この極座標(r j ,α j )に一般化ハフ変換式を適用している。 ここで、一般化ハフ変換式におけるr j
    ・cos(α j +θ)およびr j・sin(α j +θ)の項は、
    角度θと方向値φ jとが決まればテンプレートテーブルを用いることで決定することができる値であるから、あらかじめ演算して求めておくことができる。 つまり、 C xj =r j・cos(α j +θ) C yj =r j・sin(α j +θ) とおけば、 x=x j +C xj y=y j +C yjであるから、φ j −θ=φ i ′とし、角度φ i ′に(C
    xj ,C yj )の組を対応付けてテンプレートテーブルとして格納しておけば、部品Tについて求めた方向値φ jから各アキュレータ配列ごとに設定する角度θを減算した値φ j −θと、新たに設けたテンプレートテーブルの角度φ i ′とを照合して、この角度φ i ′に対応する(C
    xj ,C yj )の組を抽出して一般化ハフ変換に用いるようにすれば、部品Tの位置および角度を求める処理を行なう間には三角関数の演算が不要になり、実際の計測時における処理の高速化を図ることができる。

    【0044】他の構成および動作は実施例1、2と同様である。 (実施例4)本実施例は、アキュムレータ配列の記憶空間を上記実施例よりも広くすることによって、アキュムレータ配列の作成に要する時間を短縮したものである。
    通常、アキュムレータ配列は、部品Tを含む画像と同じアドレス空間を持っていれば部品の位置および角度を認識するには十分であるが、部品Tがアドレス空間の中央付近に位置していなかったり、部品Tがアドレス空間よりも大きかったりすると、一般化ハフ変換の演算結果の一部しかアキュムレータ配列に格納できなくなる。 したがって、一般には演算結果がアキュムレータ配列のアドレス空間内であることを確認する処理が必要になっている。 本実施例は、このような確認処理を不要にするために、アキュムレータ配列のアドレス空間を十分に大きくしたものである。

    【0045】具体的には、図12に示すように、通常のアキュムレータ配列A 0を中心として同じサイズのアドレス空間を持つ8個のアキュムレータ配列A 1 〜A 8を追加しているのであって、上記実施例で用いたアキュムレータ空間の9倍のアドレス空間を有している。 このようにアキュムレータ配列A 0 〜A 8のアドレス空間を非常に大きくとったことによって、一般化ハフ変換による演算結果について確認処理を行なうことなくアキュムレータ配列A 0 〜A 8に格納することができる。 他の構成および動作は実施例1、2と同様である。

    【0046】上述のように、アキュムレータ配列A 0
    8に要する記憶空間が大きくなっているが、実施例1、2で説明したように、圧縮画像に対してアキュムレータ配列を作成したり2次処理を行なう角度範囲を制限してアキュムレータ配列を作成するから、記憶空間の総量は極端に大きくなることがなく、従来構成よりも小さい記憶空間での実現が可能である。

    【0047】(実施例5)上記実施例においては、アキュムレータ配列において度数が最大になる画素が1個であると仮定しているが、実際には最大度数となる画素が複数個存在することが多い。 本実施例ではアキュムレータ配列における最大度数の画素を精度よく求める方法を示す。

    【0048】処理手順は図13に示す通りであって、実施例1、2のような処理手順でアキュムレータ配列を作成した後(401)、所定サイズを有する正方形の位置検出マスクを発生させる(402)。 また、2次処理を行なう位置範囲および角度範囲の初期値を設定し(40
    3)、位置範囲の初期値の位置に位置検出マスクの左上隅を一致させる(404)。 次に、位置検出マスク内の度数を所定のしきい値で2値化し(405)、位置検出マスク内でしきい値以上の度数を有する部位のの幾何学的な重心位置を求める(406)。 ここで、2値化のしきい値は、テンプレートテブルに登録される画素数に基づいて、その画素数よりもやや小さい値に設定される。
    また、重心位置は度数を2値化したことにより度数分布に関係なく幾何学的に決まることになる。 このようにして求めた重心位置の座標および度数と、そのアキュムレータ配列に対応する角度θとを記憶する(407)。

    【0049】以後、位置検出マスクの座標を変更し、また角度θを変更しながら上述の処理を繰り返し(40
    8、409)、2次処理を行なう位置範囲および角度範囲のすべてのアキュムレータ配列について上記処理結果が得られると、記憶した度数について所定のしきい値以上の度数が得られていれば(410)、その角度θを対象物Tの角度とし、その重心位置を対象物Tの位置として出力する(411、412)。 他の構成および処理手順は実施例1、2と同様である。

    【0050】

    【発明の効果】請求項1の発明は、認識すべき対象物の基準物に対する相対的な位置および角度を一般化ハフ変換を用いて求めるに際して、対象物の位置および角度を低精度で求める前処理の後に、前処理で求めた位置および対象物の大きさに基づく制限された位置範囲、かつ前処理で求めた角度を含む制限された角度範囲で、一般化ハフ変換を適用して対象物の位置および角度を高精度に求めるから、比較的処理量の少ない前処理で対象物のおおよその位置および角度を把握した後に、制限された範囲内でのみ高精度の処理を行なうことになり、全体を高精度に処理する場合に比較して処理量が大幅に低減し、
    処理に用いる記憶空間の低減および処理速度の向上につながるという利点がある。

    【0051】請求項2の発明は、前処理として、対象物の濃淡画像を対象物の角度が保存できる圧縮方法により圧縮した圧縮画像について一般化ハフ変換を適用して位置および角度を求めるのであって、圧縮画像から位置および角度を求める処理は、元の濃淡画像から位置および角度を求める場合よりも処理量が大幅に低減するから、
    請求項1の前処理として好適である。

    【0052】請求項3の発明の前処理では、対象物を含むサイズの比較領域の画素群の方向値のヒストグラムの最大度数を基準物の特徴部分の方向値のヒストグラムと比較し、この差が所定範囲内であるときの比較領域の位置を対象物の位置とし、かつその差を対象物の角度とするのであって、この方法でも前処理での処理量は非常に少ないものになる。

    【0053】請求項4の発明のように、方向値と基準方向の角度との角度差に、上記角度差と基準方向の角度とを用いて極座標を直交座標に変換した座標を対応付けたテンプレートテーブルを作成すれば、テンプレートテーブルとの照合の後における三角関数の演算や乗算などの処理を省略することができ、認識処理の際の処理時間を短縮できるという利点を有する。

    【0054】請求項5の発明のように、一般化ハフ変換を適用して得られる座標の発生頻度を格納するアキュムレータ配列を、対象物を含む濃淡画像の9倍の大きさに設定すれば、一般化ハフ変換を適用して座標がアキュムレータ配列内に入るか否かの判定を行なう必要がなく、
    判定処理が削除できる分だけ処理量が低減する。 請求項6の発明のように、一般化ハフ変換を適用して得られる座標の発生頻度を格納するアキュムレータ配列の座標空間の一部のサイズを有する位置検出マスク内で所定のしきい値以上の度数を有する領域の重心の位置を対象物の位置とすれば、度数が最大になる座標が複数個存在している場合でも、もっともらしい1つの座標に決定することができる。

    【0055】請求項7および請求項8の発明は、請求項2および請求項3の発明を実現する装置であって、請求項2、3と同様の効果を奏する。 また、請求項7の発明ではハフ変換回路および位置角度検出回路を前処理と兼用することで、回路構成が簡略化される。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】実施例1の処理手順を示す流れ図である。

    【図2】実施例1のブロック図である。

    【図3】実施例1における圧縮画像の概念説明図である。

    【図4】実施例1における圧縮画像の作成例を説明する図である。

    【図5】実施例2の処理手順を示す流れ図である。

    【図6】実施例2のブロック図である。

    【図7】実施例2の原理説明図である。

    【図8】実施例2の原理説明図である。

    【図9】実施例2における比較領域の設定例を示す図である。

    【図10】実施例2での基準物に対する方向値のヒストグラムの例を示す図である。

    【図11】実施例2での対象物に対する方向値のヒストグラムの例を示す図である。

    【図12】実施例3におけるアキュムレータ配列の設定例を示す概念説明図である。

    【図13】実施例4の処理手順を示す流れ図である。

    【図14】本発明の基本の処理手順を示す流れ図である。

    【図15】本発明に用いる方向値テーブルの例を示す図である。

    【図16】基準物における極座標と方向値との概念説明図である。

    【図17】テンプレートテーブルの例を示す図である。

    【図18】対象物の座標と方向値との概念説明図である。

    【図19】一般化ハフ変換の概念説明図である。

    【図20】アキュムレータ配列の概念説明図である。

    【符号の説明】

    1 TVカメラ 2 濃淡画像記憶部 3 画像圧縮回路 4 微分処理回路 5 方向値記憶部 6 方向値ルックアップテーブル 7 ハフ変換回路 8 圧縮画像テンプレートテーブル 9 位置角度検出回路 10 微分処理回路 11 方向値記憶回路 12 2次処理範囲設定回路 13 2次処理サイズ記憶部 14 テンプレートテーブル 15 ヒストグラム算出回路 16 ヒストグラム分布データ記憶部 17 ヒストグラム比較回路 18 位置角度算出回路 19 2次処理サイズ記憶回路 S 基準物 T 対象物

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐久間 ▲祐▼治 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

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