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Quantum computer

阅读:537发布:2020-11-20

专利汇可以提供Quantum computer专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To form quantum dots which stably confine a single carrier and to form a multilevel multi-qubit system, in which degeneration is released by coupling by using island-like growth in a distortion heterosystem which forms a type II heterojunction. SOLUTION: An accumulation layer 21 consisting of GaAs is formed on a semiconductor substrate, and a lower barrier layer 22 consisting of GaAlAs is formed thereon. A distortion system to the semicoductor substrate is formed on the lower barrier layer, and quantum dots 23A, 23B consisting of GaSb which form a type II heterojunction with GaAs are formed. Furthermore, an upper barrier layer 24 consisting of GaAlAs is formed to cover the quantum dots 23A, 23B. The computer is equipped with an excitation light source to excite a single carrier in the quantum dots, a coherent operation light source to transit the state of the carrier in the quantum dots to the overlapped state of first and second states, and a detector for detecting the coherent state of the carrier in the quantum dots.,下面是Quantum computer专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 半導体基板と、 前記半導体基板上に形成された、前記半導体基板に対して格子整合する第1の半導体材料よりなる蓄積層と、 前記蓄積層上に形成され、前記半導体基板に対して格子整合する第2の半導体材料よりなる下側バリア層と、 前記下側バリア層上に形成され、前記半導体基板に対して歪み系を形成し、前記第1の半導体材料に対してタイプIIのヘテロ接合を形成する第3の半導体材料よりなる量子ドットと、 前記下側バリア層上に、前記量子ドットを覆うように形成された、前記第2の半導体材料よりなる上側バリア層と、 前記量子ドット中に、単一のキャリアを励起する励起光源と、 前記量子ドット中のキャリアの状態を、第1の状態と第2の状態の重ね合わせ状態に遷移させるコヒーレント演算光源と、 前記量子ドット中のキャリアのコヒーレント状態を検出する検出器とを備えたことを特徴とする量子コンピュータ。
  • 【請求項2】 前記第1の半導体材料はGaAsよりなり、前記第2の半導体材料はGaAlAsよりなり、前記第3の半導体材料はGaSbよりなることを特徴とする請求項1記載の量子コンピュータ。
  • 【請求項3】 前記コヒーレント演算光源は、前記量子ドットをレーザビームにより照射し、その際前記レーザビームの強度あるいはパルス幅を変調することを特徴とする請求項1または2記載の量子コンピュータ。
  • 【請求項4】 前記励起光源は、前記量子ドットをレーザビームにより照射し、その際前記レーザビームの強度あるいはパルス幅を、前記量子ドット中に単一のキャリアのみが励起されるように制御することを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか一項記載の量子コンピュータ。
  • 【請求項5】 さらに、前記下側バリア層上に、前記量子ドットに隣接して形成された別の量子ドットを有し、
    前記基板上には、前記量子ドットおよび前記別の量子ドットに対し、前記基板主面に平行な方向に作用する電界を印加する電極が形成され、前記コヒーレント演算光源は、前記量子ドット中のキャリアの状態と前記別の量子ドットのキャリアの状態との合成状態が、第1〜第4の合成状態の重ね合わせ状態の間で変化するように強度あるいはパルス幅を変化させられることを特徴とする請求項1〜4のうち、いずれか一項記載の量子コンピュータ。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は一般に量子半導体装置に係り、特に量子半導体装置を使って実現した量子コンピュータに関する。 量子コンピュータは、系の状態を
    qubit と呼ばれる量子系の状態の重ね合わせで表現し、
    かかる重ね合わせ状態に対して演算を行なうコンピュータであり、かかる重ね合わせの数に対応した莫大な並列演算能を有することから、将来の超小型で、しかも同時に超大規模な情報処理系において主要な役割を果たすものと期待されている。

    【0002】

    【従来の技術】量子コンピュータの概念については、従来より様々な理論的研究がなされてきているが(例えば
    Barenco, A., et al., "Conditional Quantum Dynamic
    s andLogic Gates" Physical Review Letters vol. 74,
    Number 20, May 15, 1995, pp.4083-4086 を参照)、
    これを現実に実現する方法は、従来より知られていなかった。

    【0003】典型的な2準位系あるいはスピン1/2を含む量子力学系では、qubit の状態は、|0>および|
    1>を直交基底関数として、

    【0004】

    【数1】

    【0005】と表現され、前記係数c 0 ,c 1は規格化数ベクトル(c 0 ,c 1 )を形成する。 かかる2準位系においては、前記状態|0>と状態1>との間において系の励起を制御することにより、前記規格化数ベクトル(c 0 ,c 1 )を回転させることができる。 さらに、このような2準位系qubit 1およびqubit 2を二つ干渉させることにより、前記qubit 1およびqubit 2の各々の状態の直積

    【0006】

    【数2】

    【0007】として、以下の四つの状態 |1,1> |1,0> |0,1> |0,0> が形成される。 その際、前記状態|1,0>と状態|
    0,1>との間に適当な摂動を与えることができれば各状態の間でのエネルギの縮退は解け、前記四つの状態は各々の相互に異なったエネルギを有するようになる。 図1のエネルギ準位図を参照。

    【0008】図1を参照するに、例えばかかるqubit 1
    およびqubit 2よりなる系に、状態|1,0>と状態|
    1,1>の間で共鳴するエネルギΔE'の光を照射することにより、系の状態は前記状態|1,0>から状態|
    1,1>の方向に変化するが、この変化は、図2に示すようにqubit 1においては状態が変化せずqubit 2においては状態が変化する変化となっている。 この変化はまた、次式

    【0009】

    【数3】

    【0010】により表現される変化であるが、これは2
    qubit 系におけるいわゆるc−NOT(controlled-NO
    T)演算c 12になっている。 このc−NOT演算をもとに、量子コンピュータは様々な論理演算を行なうことができる。 Barenco, A. et al., 前出を参照。

    【0011】

    【発明が解決しようとする課題】ところで、先に説明した量子コンピュータの原理自体はこのように知られていたが、従来よりかかる量子演算を行なうための具体的構成は知られていなかった。 これは、かかる量子状態を実現するに当たり、キャリア1個を閉じ込める構造が必要であるが、かかる適当な構造が得られなかったことによる。 また、これに伴い、閉じ込められたキャリアを別の閉じ込められたキャリアと相互作用させることも実現できなかった。

    【0012】そこで、本発明は上記の課題を解決した、
    新規で有用な量子コンピュータを提供することを概括的課題とする。 本発明のより具体的な課題は、キャリア1
    個を閉じ込めたqubit を形成でき、また閉じ込めたキャリアを隣接する別のqubit に閉じ込められたキャリアと相互作用させることができる量子構造を備え、これらの
    qubit の状態の重ね合わせにより表現できる系の量子状態に対して演算がなされる量子コンピュータを提供することにある。

    【0013】

    【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を請求項1に記載したように、半導体基板と、前記半導体基板上に形成された、前記半導体基板に対して格子整合する第1の半導体材料よりなる蓄積層と、前記蓄積層上に形成され、前記半導体基板に対して格子整合する第2
    の半導体材料よりなる下側バリア層と、前記下側バリア層上に形成され、前記半導体基板に対して歪み系を形成し、前記第1の半導体材料に対してタイプIIのヘテロ接合を形成する第3の半導体材料よりなる量子ドットと、前記下側バリア層上に、前記量子ドットを覆うように形成された、前記第2の半導体材料よりなる上側バリア層と、前記量子ドット中に、単一のキャリアを励起する励起光源と、前記量子ドット中のキャリアの状態を、
    第1の状態と第2の状態の重ね合わせ状態に遷移させるコヒーレント演算光源と、前記量子ドット中のキャリアのコヒーレント状態を検出する検出器とを備えたことを特徴とする量子コンピュータにより、または請求項2に記載したように、前記第1の半導体材料はGaAsよりなり、前記第2の半導体材料はGaAlAsよりなり、
    前記第3の半導体材料はGaSbよりなることを特徴とする請求項1記載の量子コンピュータにより、または請求項3に記載したように、前記コヒーレント演算光源は、前記量子ドットをレーザビームにより照射し、その際前記レーザビームの強度あるいはパルス幅を変調することを特徴とする請求項1または2記載の量子コンピュータにより、または請求項4に記載したように、前記励起光源は、前記量子ドットをレーザビームにより照射し、その際前記レーザビームの強度あるいはパルス幅を、前記量子ドット中に単一のキャリアのみが励起されるように制御することを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか一項記載の量子コンピュータにより、または請求項5に記載したように、さらに、前記下側バリア層上に、前記量子ドットに隣接して形成された別の量子ドットを有し、前記基板上には、前記量子ドットおよび前記別の量子ドットに対し、前記基板主面に平行な方向に作用する電界を印加する電極が形成され、前記コヒーレント演算光源は、前記量子ドット中のキャリアの状態と前記別の量子ドットのキャリアの状態との合成状態が、第1〜第4の合成状態の重ね合わせ状態の間で変化するように強度あるいはパルス幅を変化させられることを特徴とする請求項1〜4のうち、いずれか一項記載の量子コンピュータにより、解決する。 [作用]図3は、本発明による量子コンピュータの原理を示す。

    【0014】図3を参照するに、図示を省略したGaA
    s基板上には非ドープGaAsエピタキシャル層21が形成されており、前記GaAsエピタキシャル層21上には非ドープAlGaAsよりなるバリア層22がエピタキシャルに形成されている。 さらに前記バリア層22
    上には、前記GaAs基板に対して歪みエピタキシャル系を形成する非ドープGaSbよりなる量子ドット23
    A,23Bが、S−Kモード成長により、島状に形成されている。

    【0015】前記バリア層22上には、前記量子ドット23A,23Bを覆うように非ドープAlGaAsよりなる別のバリア層24がエピタキシャルに形成され、さらに前記バリア層24上には非ドープGaAs層25がさらにエピタキシャルに形成されている。 前記バリア層22,24は、いずれも電子がトンネリングできるように非常に薄く形成される。

    【0016】図4は、図3の半導体構造のハンド構造を示す。 図4を参照するに、前記GaAs層21あるいは25は、量子ドット23Aあるいは23Bを構成するG
    aSbに対してタイプIIのヘテロ接合を形成し、前記量子ドット23A,23Bの伝導帯EcはGaAs層2
    1あるいは25の伝導帯Ecより高エネルギ側に、また前記量子ドット23A,23Bの価電子帯Evも、前記GaAs層21あるいは25の価電子帯Evよりも高エネルギ側に位置している。

    【0017】このようなバンド構造では、前記GaSb
    量子ドット23Aあるいは23Bに対応して、量子準位|0>および|1>で特徴づけられるホールの量子井戸が形成され、従って前記量子ドット23Aあるいは23
    Bに励起光を照射して電子とホールを励起した場合、励起されたホールは前記量子井戸中、基底量子準位|0>
    において保持されるが、電子は前記バリア層22あるいは24をトンネルして隣接するGaAs層21あるいは25の伝導帯Ecに逃げる。 その結果、前記量子ドット23Aあるいは23B中には、ホールが安定に保持される。

    【0018】かかるホールの励起の際、前記励起光の強度あるいは持続時間を制御することにより、前記量子ドット23Aあるいは23Bに閉じ込められるホールの数を1個だけに制限することができる。 かかる量子ドット23Aあるいは23Bに閉じ込められた単一のホールは先に説明したqubit を形成しており、その状態は先に[数1]で説明したように、前記基底量子準位|0>と量子準位|1>との間の一次結合で与えられる。 そこで、前記量子準位|0>と量子準位|1>との間のエネルギΔEに対応するエネルギの光ビームを前記量子ドット23Aあるいは23Bに、所望の強度あるいは持続時間で照射することにより、前記qubit の状態ベクトルを所望の度に回転させることができる。

    【0019】さらに、図3に示す二つの量子ドット23
    A,23Bが隣接して形成された系において基板主面に平行に作用する電界を印加した場合、量子ドット23
    A,23Bのバンド構造は図5のように変形する。 ただし図5中には、簡単のため価電子帯のみが示されている。 図5を参照するに、量子ドット23Aに形成される
    qubit 1ではホールは励起量子準位|1> 1にあり、一方量子ドット23Bに形成されるqubit 2ではホールは基底量子準位|0> 2にある。 このように前記qubit 1
    およびqubit 2は2qubit 系を構成するが、かかる2qu
    bit 系の状態は、先に説明した[数2]に従って、|
    1,0>で表される。 その際、前記基板主面に平行に印加された電界のため、前記ホールの波動関数は量子ドット23A,23Bにおいてそれぞれ非対称に変形し、その結果前記量子ドット23A,23Bには分極P 1 ,P
    2が生じる。 その際、前記分極P 1 ,P 2の相互作用により、状態|1,0>と状態|0,1>の縮退が解け、
    先に図1で説明した4準位状態が形成される。

    【0020】このような4準位状態の2qubit 系では、
    各準位の組み合わせに対応して固有の遷移エネルギが存在し、従って例えば図1のように状態|1,0>と状態|1,1>間の遷移エネルギの励起光を照射することにより、先に[数3]で説明したような、量子コンピュータの基本論理演算を行なうことが可能になる。

    【0021】

    【発明の実施の形態】図6は、図7に示す量子ドット基板41を含む本発明の一実施例による量子コンピュータ41の構成を示す。 先に図7を参照するに、半絶縁性G
    aAs基板401の(100)面上には非ドープGaA
    sバッファ層402が、MBE法あるいはMOVPE法により、典型的には400nmの厚さに形成される。 前記バッファ層402をMBE法により形成する場合には、前記バッファ層402の形成は、前記GaAs基板401の温度を約620°Cに設定し、Gaの分子線強度を圧力換算で例えば3.5×10 -7 Torrに、またAsの分子線強度を例えば1×10 -5 Torrに設定して実行するのが好ましい。 MBE法の条件をこのように設定することにより、約0.5μm/Hの成長速度が前記バッファ層402について得られる。

    【0022】前記バッファ層402の形成の後、基板4
    01の温度を約490°Cまで降下させ、前記バッファ層402上に、Gaの分子線強度を約7×10 -7 Tor
    r,Alの分子線強度を約2×10 -8 Torr,Asの分子線強度を約5×10 -6 Torrに設定して非ドープAlGaAsよりなるバリア層403aを、約10nm
    の厚さに形成する。 このようにして形成されたAlGa
    Asバリア層403aは、前記基板401に対して格子整合する組成を有し、エピタキシャルな関係を維持する。

    【0023】さらに、前記AlGaAsバリア層403
    a上に、Gaの分子線強度を約7×10 -7 Torr,S
    bの分子線強度を同様に約7×10 -7 Torrに設定して、非ドープGaSb層403bを、3.3分子層分の厚さに対応した約0.93nmの厚さに形成する。 その際GaSbは、基板401を構成する格子定数が5.6
    54ÅのGaAsよりもはるかに大きい格子定数(6.
    095Å)を有するため基板401に対して歪みヘテロ系を形成し、かかる歪みヘテロ系に伴う歪みエネルギにより、前記GaSb層403bはその成長の初期にいわゆるS−K(Stranski-Krastanow)モード成長を行なう。 かかるS−Kモード成長の結果、前記GaSb層4
    03bは前記バリア層403a上において島状の、相互に孤立した多数の量子ドットを形成する。 これらの量子ドットは、前記GaSb層403bの堆積後490°C
    の温度で約90秒間の熱処理を行なうことにより、各々が平均して約80nmの大きさの辺と約10nmの高さを有する略方形形状の領域を形成する。

    【0024】かかるGaSb層403bの島状成長の結果、前記AlGaAsバリア層403aの表面は露出されており、従って前記GaSb量子ドット403bの形成の後、かかるバリア層403a上に、さらにAlGa
    As層をMBE法により、前記バリア層403aの続きとして、前記GaSb量子ドット403bを覆うように、約10nmの厚さに形成する。 図7では、かかるG
    aSb量子ドット403bを覆うAlGaAsバッファ層も、その下のAlGaAsバッファ層403aと同一の符号で示してある。

    【0025】さらに、このようにして形成された前記G
    aSb量子ドット403bを覆うAlGaAsバッファ層403a上に、非ドープGaAs層404が、MBE
    法により、典型的には30nmの厚さに形成される。 このような大きさが約80nmで高さが約10nmのGa
    Sb量子ドットでは、GaAs層402あるいは404
    との間で、伝導帯において約0.2eV、価電子帯において約0.7eVの食い違いを有するタイプIIのヘテロ接合を形成する。 図4のバンド構造図を参照。 また、
    かかる量子ドットでは、ホールの量子準位|0>および|1>が、約0.2eVの間隔で形成される。

    【0026】図6に戻って、前記量子コンピュータ40
    においては、かかる量子ドット基板41上に波長可変レーザよりなるコヒーレントパルス光源42が、前記量子ドット基板41をレーザビームにより照射するように配設され、さらに前記量子ドット基板41中を通過した前記レーザビームを検出する光検出器43が設けられる。

    【0027】前記コヒーレントパルス光源42はコントローラ44により制御されるパルス列生成器45により駆動され、前記レーザビームを所望の強度あるいは持続時間の光パルスの形で形成する。 さらに、前記量子ドット基板41上には電極46A,46Bが形成され、前記電極46A,46Bは前記コントローラ44により制御されるパルス列生成器47により駆動されて前記量子ドット基板41の主面に並行に作用する電界を形成する。

    【0028】以下、図6の量子コンピュータ40の動作を説明する。 最初に、前記コントローラ44は前記パルス列生成器45を介してレーザ42を駆動し、前記量子基板41中の各量子ドット403b中に単一のホールと単一の電子のみを励起する。 すなわち、前記パルス列生成器45は、前記レーザ42が形成するレーザビームの強度あるいは持続時間を、前記量子ドット403b中に単一のホールと単一の電子のみが励起されるように制御する。 このうち、励起された電子は直ちに前記AlGa
    Asバリア層403aをトンネリングして隣接するGa
    As層402あるいは404に脱出する。 このように、
    電子が前記量子ドット403bから脱出するため、前記量子ドット403b中に残留するホールは電子とは空間的に分離されて、安定に保持される。

    【0029】次に前記コントローラ44は、前記パルス列生成器47を介して前記電極46A,46Bを駆動し、前記量子ドット基板41中に前記基板主面に並行な方向に作用する電界を誘起する。 かかる基板主面に並行な方向に作用する電界により、前記量子ドット基板41
    中においては、隣接する量子ドットの間に分極を介した相互作用(カップリング)が生じる。 これに伴い、前記隣接する量子ドットは互いに先に図1で説明した2qubi
    t 系の4量子準位状態、あるいはさらに多くのcubit を含む多qubit 系の多量子準位状態を形成する。

    【0030】さらにこの状態において前記コントローラ44は前記パルス列生成器45を駆動し、前記4量子準位状態、あるいは多量子準位状態のうちの選択された特定の二つの準位の間の遷移エネルギに対応する波長で前記レーザビームを前記量子ドット基板41に照射する。
    その際、前記コントローラ44はレーザビームの強度あるいは持続時間を制御し、その結果系全体の状態ベクトルは、前記四つの状態の間で変化する。 先にも[数3]
    に関連して説明したように、このような系全体の状態ベクトルの変化は、量子コンピュータの基本論理演算であるc−NOT演算を含んでいる。

    【0031】その際、GaSbのような歪みヘテロ系における自己組織化量子ドットでは、量子ドットの大きさが制御されないため個々の量子ドットの量子準位が様々に変化するが、かかる量子準位の変化の結果、図1のような多量子準位状態においては一の量子準位と他の量子準位との間の遷移エネルギが、量子準位の組み合わせ毎に様々に変化する。 その結果、レーザビームの波長を制御することにより、任意の量子準位の組み合わせについて、キャリアの励起を行なうことが可能になる。 これは、様々な論理演算を、レーザビームの波長を制御することにより行なうことができることを意味する。

    【0032】図8は、前記光検出器43の動作を説明するバンド構造図である。 前記光検出器43は、先に[数1]〜[数3]で示したようなqubit の状態を検出する。 その際、前記コントローラ44は前記レーザビームの波長および強度あるいは持続時間を様々に変化させ、
    GaSb量子ドット403b中のホールを励起する。 その際、前記レーザビームの波長および強度あるいは持続時間が、前記閉じ込められているホールと共鳴するとホールは励起され、レーザビームは吸収される。 そこで、
    前記光検出器43は、かかるレーザビームの吸収を検出することで、前記qubit 系の状態を検出する。

    【0033】図7の量子ドット基板41において、図9
    に示すように前記GaSb量子ドット403bを含むA
    lGaAsバリア層403aを、間に非ドープGaAs
    層404を挟んで繰り返し堆積するようにしてもよい。
    以上、本発明を好ましい実施例について説明したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、
    特許請求の範囲に記載した要旨内において様々な変形・
    変更が可能である。

    【0034】

    【発明の効果】本発明によれば、タイプIIのヘテロ接合を形成する歪みヘテロ系における島状成長を使うことにより、単一のキャリアを安定して閉じ込める量子ドットが形成できる。 かかる量子ドットは隣接して多数形成されるため、カップリングにより縮退の解けた多準位多
    qubit 系を形成することができる。 かかる多準位多qubi
    t 系を使うことにより、量子コンピュータの基本演算を行なうことが可能になる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】多準位多qubit 系のエネルギ準位の例を示す図である。

    【図2】2qubit 系における基本的論理演算を示す図である。

    【図3】本発明の原理を示す図(その1)である。

    【図4】本発明の原理を示す図(その2)である。

    【図5】本発明の原理を示す図(その3)である。

    【図6】本発明の一実施例による量子コンピュータの構成を示す図である。

    【図7】図6の量子コンピュータで使われる量子ドット基板の構成を示す図である。

    【図8】図6の量子コンピュータで使われる検出器の原理を示す図である。

    【図9】図6の量子コンピュータで使われる量子ドット基板の別の構成を示す図である。

    【符号の説明】 21,25 GaAs層 22,24 AlGaAsバリア層 23A,23B GaSb量子ドット 40 量子コンピュータ 41 量子ドット基板 42 コヒーレントパルス光源 43 光検出器 44 コントローラ 45,47 パルス列生成器 46A,46B 電極 401 GaAs基板 402 GaAsバッファ層 403a AlGaAsバリア層 403b GaSb量子ドット 404 GaAs層

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 直樹 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 杉山 芳弘 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2K002 AA03 AB21 AB40 BA02 CA13 DA12

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