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Vector quantization method, image information compression method, sound information compression method, compressed image information recording medium, compressed image information reproducing device and compressed image information communication equipment

阅读:243发布:2021-12-03

专利汇可以提供Vector quantization method, image information compression method, sound information compression method, compressed image information recording medium, compressed image information reproducing device and compressed image information communication equipment专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To obtain the vector quantization method, image information compression method or the like for compressing image information, especially image information at a high compression rate by adopting the method capable of generating a general-purpose code book practically and to obtain the medium and equipment for recording, reproducing and communicating the compressed image information using the method. SOLUTION: Each image frame constituting moving image information is divided into a key frame and a motion compensation frame, a block of the key frame is divided and an image pattern of each block is subject to vector quantization by using a self-organization characteristic mapping algorithm. Furthermore, as to the motion compensation frame, the motion vector is decided to each block and the motion vector pattern of the block being a component of a large block is normalized by using the self-organization characteristic mapping algorithm to conduct vector quantization. On the other hand, a representative vector representing the obtained motion vector is decided and a general-purpose code book for vector quantization of the motion compensation frame is generated.,下面是Vector quantization method, image information compression method, sound information compression method, compressed image information recording medium, compressed image information reproducing device and compressed image information communication equipment专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 数値化出来る信号情報を圧縮する方法であって、 ヤ)入力信号を数値化し、一連の信号系列を、量子化単位のブロックに分割し、所定個数の前記ブロックから成る大ブロックに分割する工程と、 マ)各大ブロック内のすべての数値化された信号データをある一定範囲内に納めるデータ正規化工程と、 ケ)正規化された各ブロックを走査し、ブロックパターンベクトルを得る工程と、 フ)複数個の動きベクトルパターンベクトルを代表する複数個の代表ベクトルを決定し、ベクトル量子化のための汎用コードブックを作成する工程と、 コ)各ブロックのブロックパターンベクトルを代表する代表ベクトルを前記汎用コードブックから選択し、前記ブロックパターンベクトルを、選択された代表ベクトルの番号で符号化する工程と、 を備えるベクトル量子化方法。
  • 【請求項2】 複数個の画像フレームから成る動画像情報を圧縮する方法であって、 イ)前記動画像を構成する複数個の画像フレームをキーフレームまたは動き補償フレームのいずれかとして決定する工程と、 ロ)前記工程イ)で決定された動き補償フレームを縦、
    横それぞれ所定個数の画素から成る複数個のブロックに分割する工程と、 ハ)前記工程イ)で決定された各動き補償フレームの各ブロックに対し、直前のキーフレームに対する動きを決定する工程と、 ニ)各動き補償フレームを縦、横それぞれ所定個数の前記ブロックから成る大ブロックに分割し、さらに各動き補償フレームを縦、横それぞれ所定個数の前記大ブロックから成る巨大ブロックに分割する工程と、 ホ)各巨大ブロック内のすべての動きベクトルデータの値をある一定の範囲内に納めるデータ正規化工程と、 へ)正規化された各大ブロックを走査する事により複数個の動きベクトルパターンベクトルを得る工程と、 ト)予め前記工程イ)〜工程ヘ)の方法により得た、不特定多数の動画像の複数個の動きベクトルパターンベクトルを代表する複数個の代表ベクトルを決定し、動き補償フレームのベクトル量子化のための汎用コードブックを作成する工程と、 チ)前記工程ヘ)で得られた動きベクトルパターンベクトルを代表する代表ベクトルを前記工程ト)で作成された汎用コードブックから1個、選択して前記動きベクトルパターンベクトルを、選択された代表ベクトルの番号で符号化する工程を備える画像情報圧縮方法。
  • 【請求項3】 前記工程ホ)は、 ホ1)各巨大ブロック内の動きベクトルデータの値をすべて比較し、最大値MAXと最小値MINを算出する工程と、 ホ2)前記工程ホ1)で得られた最大値MAXと最小値MIN
    を用いて各巨大ブロック内の動きベクトルデータの値を正規化する工程と、 を備える請求項2記載の画像情報圧縮方法。
  • 【請求項4】 前記工程ト)は、 ト1)三次元以上の空間の格子点に配置された複数個のユニットの荷重ベクトルであって、前記動きベクトルパターンベクトルの次元と等しい次元の入力ベクトルを前記各ユニットにそれぞれ結合する荷重ベクトルを初期化する工程と、 ト2)予め前記工程イ)〜工程ヘ)の方法により得た不特定多数の動画像の複数個の動きベクトルパターンベクトルの内の1個と前記各荷重ベクトルの距離を計算する工程と、 ト3)前記工程ト2)で計算された距離の最小値を与える勝者ユニットを決定し、前記勝者ユニットの近傍のユニットの荷重を更新する工程と、 ト4)前記工程ト2)、ト3)を、それぞれ異なった不特定多数の動画像の複数個の動きベクトルパターンベクトルについて反復し、この結果得られる各ユニットの荷重ベクトルを代表ベクトルとする前記汎用コードブックを作成する工程と、 を備える請求項2または3記載の画像情報圧縮方法。
  • 【請求項5】 複数個の画像フレームから成る動画像情報を圧縮する方法であって、 イ)前記動画像を構成する複数個の画像フレームをキーフレームまたは動き補償フレームのいずれかとして決定する工程と、 リ)前記工程イ)で決定された各キーフレームを、縦、
    横それぞれ所定個数の画素から成る複数個のブロックに分割する工程と、 ヌ)前記工程イ)で決定された各キーフレームを縦、横それぞれ所定個数の前記ブロックから成る大ブロックに分割する工程と、 ル)大ブロック内のすべての画素データの値を比較し、
    最大値MAXと最小値MINを算出し、得られた最大値MAXと最小値MINを用いて各大ブロック内の画素データの値を正規化する工程と、 ヲ)前記各キーフレームの各正規化されたブロックを走査し、ブロック画像パターンベクトルを得る工程と、 ワ)三次元以上の空間の格子点に配置された複数個のユニットの荷重ベクトルであって、前記ブロック画像パターンベクトルの次元と等しい次元の入力ベクトルで前記各ユニットにそれぞれ結合する荷重ベクトルを初期化する工程と、 カ)予め前記工程リ)〜工程ヲ)の方法により得た不特定多数の画像の複数個のブロック画像パターンベクトルの内の1個と前記各荷重ベクトルの距離を計算する工程と、 ヨ)前記工程カ)で計算された距離の最小値を与える勝者ユニットを決定し、前記勝者ユニットの近傍のユニットの荷重を更新する工程と、 タ)前記工程カ)、ヨ)を、それぞれ異なる不特定多数の画像の複数個のブロック画像パターンベクトルについてを反復し、この結果得られた各ユニットの荷重ベクトルを代表ベクトルとして決定し、前記キーフレームの画像情報のベクトル量子化のための汎用コードブックを作成する工程と、 レ)前記工程ヲ)で得られた各キーフレームの各ブロックのブロック画像パターンベクトルを代表する代表ベクトルを前記汎用コードブックから選択し、前記ブロック画像パターンベクトルを、選択された代表ベクトルの番号で符号化する工程と、 を備える画像情報圧縮方法。
  • 【請求項6】 少なくとも1個の画像フレームからなる画像情報を圧縮する画像情報圧縮であって、 ソ)画像フレームを、縦、横それぞれ所定個数の画素から成る複数個のブロックに分割する工程と、 ツ)画像フレームを縦、横それぞれ所定個数の前記ブロックから成る大ブロックに分割する工程と、 ネ)各大ブロック内のすべての画素データの値を比較し、MAXとMINを算出し、得られたMAXとMINを用いて各大ブロック内の画素データの値を正規化する工程と、 ナ)前記画像フレームの各正規化されたブロックを走査し、ブロック画像パターンベクトルを得る工程と、 ラ)三次元以上の空間の格子点に配置された複数個のユニットの荷重ベクトルであって、ブロック画像パターンベクトルの次元と等しい次元の入力ベクトルを前記各ユニットにそれぞれ結合する荷重ベクトルを初期化する工程と、 ム)予め前記工程ソ)〜工程ナ)の方法により得た不特定多数の画像の複数個のブロック画像パターンベクトルの内の1個と前記各荷重ベクトルの距離を計算する工程と、 ウ)前記工程ム)で計算された距離の最小値を与える勝者ユニットを決定し、前記勝者ユニットの近傍のユニットの荷重を更新する工程と、 ノ)前記工程ム)、ウ)を、それぞれ異なる不特定多数の画像の複数個のブロック画像パターンベクトルについて反復し、この結果得られた各ユニットの荷重ベクトルを代表ベクトルとして決定し、前記画像フレームの画像情報のベクトル量子化のための汎用コードブックを作成する工程と、 ク)前記工程ナ)で得られた画像フレームの各ブロックのブロック画像パターンベクトルを代表する代表ベクトルを前記汎用コードブックから選択し、前記ブロック画像パターンベクトルを、選択された代表ベクトルの番号で符号化する工程と、 を備える画像情報圧縮方法。
  • 【請求項7】 請求項2、5、6のいずれかの画像圧縮方法により圧縮された動画像情報を記録する圧縮画像情報記録媒体であって、 前記工程チ)、工程レ)、工程ク)のいずれかで選択された代表ベクトル番号を記録するインデックス記録領域と、 前記工程ト)、工程タ)、工程ノ)のいずれかで作成されたコードブックをそれぞれ所定のアドレスに記録する代表ベクトル記録領域と、 を備える圧縮画像情報記録媒体。
  • 【請求項8】 請求項7の圧縮画像情報記録媒体に記録された動画像情報を再生する装置であって、 前記インデックス記録領域に記録された代表ベクトル番号を読み出すベクトル番号読み出し手段と、 ベクトル番号読み出し手段によって読み出された代表ベクトル番号に基づいて前記コードブックの前記代表ベクトル番号に対応する代表ベクトル成分アドレスを計算する代表ベクトル成分アドレス計算手段と、 代表ベクトル成分情報読出手段で読み出された代表ベクトル成分に基づきキーフレームを復元するキーフレーム復元手段と、 代表ベクトル成分情報読出手段で読み出された代表ベクトル成分に基づき動き補償フレームを復元する動き補償フレーム復元手段と、 を備えた圧縮画像情報再生装置。
  • 【請求項9】 請求項2、5、6のいずれかの画像圧縮方法により圧縮された画像情報をデジタル信号を送りうる回線を通じて通信する装置であって、 前記工程チ)、工程レ)、工程ク)のいずれかで決定された代表ベクトル番号と、前記工程ト)、工程タ)、工程ノ)のいずれかで作成されたコードブックを受け入れる、ベクトル番号およびコードブック受信手段と、 前記工程チ)、工程レ)、工程ク)のいずれかで決定された代表ベクトル番号と前記工程ト)、工程タ)、工程ノ)のいずれかで作成されたコードブックを発信する、
    ベクトル番号およびコードブック発信手段と、 を備えた圧縮画像情報通信装置。
  • 【請求項10】 数値化出来る音声情報を圧縮する音声情報圧縮方法であって、 キ)音声信号を数値化し、一連の信号系列を、量子化単位のブロックに分割する工程と、 ユ)所定個数の前記ブロックから成る大ブロックに分割する工程と、 メ)各大ブロック内のすべての数値化された音声信号データを比較し、最大値MAXと最小値MINを算出し、得られた最大値MAXと最小値MINを用いて各大ブロック内の信号データの値を正規化する工程と、 ミ)正規化された各ブロックを走査し、ブロック音声パターンベクトルを得る工程と、 シ)三次元以上の空間の格子点に配置された複数個のベクトルであって、前記ブロック音声パターンベクトルの次元と等しい次元の複数個の荷重ベクトルを入力し、一定の規則に従って初期化する工程と、 ヱ)予め前記工程キ)〜工程ミ)の方法により得た、不特定多数のブロック音声パターンベクトルの内の1個と前記各荷重ベクトルの距離を計算する工程と、 モ)前記工程ヱ)で計算された距離の最小値を与える勝者ユニットを決定し、前記勝者ユニットの近傍のユニットの荷重を更新する工程と、 セ)前記工程ヱ)、モ)を、それぞれ異なる不特定多数のブロック音声パターンベクトルについてを反復し、この結果得られた各ユニットの荷重ベクトルを代表ベクトルとして決定し、音声情報のベクトル量子化のための汎用コードブックを作成する工程と、 ス)前記工程ミ)で得られた各ブロックのブロック音声パターンベクトルを代表する代表ベクトルを前記工程セ)で作成された汎用コードブックから選択し、前記ブロック音声パターンベクトルを、選択された代表ベクトルの番号で符号化する工程と、 を備える音声情報圧縮方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】この発明は、ベクトル量子化方法、画像情報圧縮方法、音声情報圧縮方法、圧縮画像情報記録媒体、圧縮画像情報再生装置及び圧縮画像情報通信装置に関し、特に動画像の圧縮方法、圧縮された画像情報を記録する圧縮画像情報記録媒体、圧縮画像情報記録媒体に記録された画像情報を伸張、再生する圧縮画像情報再生装置、圧縮された画像情報をデジタル回線を通じて通信する圧縮画像情報通信装置に関する。

    【0002】

    【従来の技術】アナログ画像情報をデジタル信号に変換して記録・再生する装置は公知である。 この場合、デジタル画像はアナログ信号を標本化、量子化処理することによって得られ、縦、横それぞれ所定数の画素から成る。 デジタル画像の各画素は例えばRGB(赤・緑・青色)各8ビットからなり、それぞれ256色の信号レベルを表現する。

    【0003】しかし、動画情報の場合、1秒当たり例えば30フレームの画像フレームが必要であり、動画像情報をデジタル信号で表現する場合、情報量が膨大になり、大きな記憶容量が必要と成る。 このため、デジタル画像情報を効率的に圧縮する種々の方法が考えられているが、このような圧縮方法の一つにベクトル量子化がある。 次にベクトル量子化について説明する。

    【0004】ここでは、アナログ動画像からすでにデジタル動画情報が得られているものとする。 そこで、まず、デジタル動画情報信号の各フレームを複数のブロックに分割する。 図20は各画像フレームのブロック分割を示す図である。 例えば縦640画素(X=640)、
    横480画素(Y=480)の画像フレーム1を縦、横4画素(X=4,Y=4)のブロック2B ijに分割する。 各ブロック2B ijは、縦横4×4画素の16画素から成る。 ここで、各ブロック2について、例えば図21
    に示すように各画素3(P ij )をジグザグ走査する。 この結果、各ブロックB ijの16画素からなる画像パターンは、16次元ベクトルX=(X 1 ,X 2 ,・・・,
    16 )で表現される。 ここに、ベクトルXの各成分
    1 ,X 2 ,・・・,X 16は、ブロックBijの画素P 11
    21 ,P 12 ,・・・,P 44における信号レベルを表現する。

    【0005】図22は信号空間におけるブロック画像パターンベクトルの分布を摸式的に示す図である。 上のようにして得られた多数の画像パターンベクトルX=(x
    1 ,x 2 ,・・・,x k ,・・・,x 16 )を16次元の信号空間に分布する。 図22はこの分布を摸式的に示す。 RGB
    (赤・緑・青色)各信号について各画素が0〜255の256レベルで表現されるとすれば、各信号について各ブロックB ijの画像パターンベクトルX=(x 1 ,x 2 ,・
    ・・,x k ,・・・,x 16 )は、一辺が255の16次元の立方体(0≦x 1 ,x 2 ,・・・,x k ,・・・,x 16 ≦25
    5)の信号空間内に分布する。 この画像パターンを表現する16次元立方体は、255 16個の点を含むが、ブロック画像パターンベクトルは、比較的まとまった数百個程度のクラスタC 1 ,C 2 ,・・・,C i ,・・・を形成しているものと考えられる。

    【0006】そこで、ベクトル量子化は次のように行われる。 各クラスタC 1 ,C 2 ,・・・,C i ,・・・に対してそれぞれ少なくとも1個の代表ベクトルR 1 ,R 2 ,・・
    ・,R i ,・・・を選択してコードブック(代表ベクトルの表)を作成する。 次に、各画像フレームの各ブロックB ijのブロック画像パターンベクトルXに対し、コードブックに含まれる代表ベクトルのなかからXにもっとも近い代表ベクトルを決定し、各ブロックの画像情報を決定された代表ベクトルの番号で符号化する。 これがベクトル量子化である。

    【0007】以上のようにしてベクトル量子化を行う場合、コードブックに含まれる代表ベクトルの個数を数百程度とすれば代表ベクトルの番号は例えば9ビットで表現でき、各ブロックの画像情報を大幅に圧縮できる。 なおこのベクトル量子化による圧縮は静止画像情報にもそのまま適用できる。

    【0008】動画像情報の圧縮方法としてはまた動き補償フレームを使用する方法がある。 動き補償フレームを用いる場合、NTSC方式で1秒間に含まれる30フレームのうち例えば5フレーム程度をキーフレーム(通常の画像情報を保持するフレーム)とし、キーフレームの間に挟まれた画像フレームを動き補償フレームとしてキーフレームに対する画像の運動状態を記述する。 動き補償フレームは次のようにして作成される。

    【0009】まず、図20に示すように各動き補償フレームを縦、横それぞれ所定画素数から成るブロックB ij
    に分割する。 また、図23に示すように、現在処理中の動き補償フレームのブロック5(B ij )を中心とする動き補償範囲4の縦、横方向の動き補償範囲6a、6bを±v 0画素とし、動き補償範囲4に含まれる直前のキーフレームのブロックB(V)から現フレームブロック5
    への動きベクトル8をVとする。 よって、V=(v 1 ,v
    2 )とすると、−v 0 ≦v 1 ,v 2 ≦+v 0であり、現フレームブロック5(B ij )を構成する画素P kl (P kl
    ij )に対し、キーフレームブロック7(B(V))を構成する画素P mn (P mn ∈B(V))の添字m、nはm
    =k−v 1 ,n=l−v 2で与えられる。

    【0010】この時、現動き補償フレームのブロック5
    (B ij )の動き補償範囲4に含まれるキーフレームブロック7(B(V))の内でもっとも現フレームブロック5(B ij )の画像パターンに近い画像パターンを有するブロック7を決定し、この時のブロック7(B(V))
    のベクトルVを現フレームブロック5(B ij )の動きベクトル8とする。 動き補償フレームの画像情報を再生する場合には、各ブロックB ijの動きベクトルV=(v 1 ,
    2 )を用い、再生中の現フレームブロック5(B ij
    を含む動き補償フレームの直前のキーフレーム7の対応ブロックB(V)の画素P mnを各P kl ∈B ijに対し、m
    =k−v 1 ,n=l−v 2で決定し、キーフレームのブロック7(B(V))の画像パターンを現フレームブロック5(B ij )のパターンとしてに再生する。

    【0011】なお、動画像情報について動き補償フレームを使用する場合も、キーフレームについては上に述べたベクトル量子化の方法を用いて画像情報圧縮を行う事ができる。 また、動き補償フレームの現フレームブロック5(B ij )に十分にマッチする動き補償範囲のキーフレームのブロック7(B(V))が存在しない場合は、
    現フレームブロック5(B ij )の画像パターンをキーフレームの場合と同様にベクトル量子化して圧縮する事ができる。

    【0012】

    【発明が解決しようとする課題】ベクトル量子化は高度な画像情報圧縮を可能にする。 しかし、ベクトル量子化を行うためには、まず、サンプルブロックの画像パターンベクトルXの分布が形成する各クラスタCiの代表ベクトルRiを決定し、その集合であるコードブックを作成する必要がある。 従来法では、量子化による誤差を少なくする為、圧縮毎にその圧縮画像データを用いてコードブックをその都度制作しており、このため、圧縮に膨大な時間がかかり、実用的ではない。

    【0013】この圧縮時間を短縮するには、すべての画像に対して適用出来る汎用のコードブックを作り、圧縮毎のコードブック制作の工程を省くことで実現されるが、従来法を用いて全ての画像に対して対応出来る汎用コードブックを作成するとすると、コードブックを形成する代表ベクトルRi の数が大きくなり、それを格納するメモリー領域が増大し、また、代表ベクトルRi と画像パターンベクトルXとの距離の計算もRiの数に比例して増大し、その上、代表ベクトルRiの番号を表すのに要するビット数も増加するため、圧縮効率が大幅にダウンしてしまい実質的に不可能であった。

    【0014】例えば、従来法により制作されたある特定画像群のコードブックの代表ベクトルRiの数を512
    個、代表ベクトルRiを符号化する為のビット数を9ビットと仮定し、これと同じ条件で汎用コードブックを作成し、代表ベクトルRiを符号化する為のビットを13
    ビットと仮定すると、コードブックの代表ベクトルRi
    の数は8132個、メモリー容量として16倍、代表ベクトルRiと画像パターンベクトルXとの距離の計算量も16倍で、必要計算時間も16倍となり、また、圧縮率は、符号化する為のビット数のみでの比較とすると、
    約45%低減してしまい、汎用コードブック化による圧縮時間の短縮のメリットだけにしては犠牲が大きく、このため、従来法による汎用コードブック化の方法ではメリットがなく、結果、従来のベクトル量子化法では、圧縮を行う都度コードブックを作らざるを得ず、この為、
    圧縮に長時間を要してしまっている。

    【0015】動画像情報の場合、動き補償フレームの使用は効率的な圧縮方法であるが、圧縮には限度がある。
    映画等の自然画像から成る動画像情報をデジタル回線で送信するには、従来の圧縮方法ではかなりの伝送容量の回線を必要とするため、通常実用的ではなく、さらなる圧縮が必要とされている。

    【0016】従って、この発明は、画像情報の高度な圧縮を実現するベクトル量子化方法、画像情報圧縮方法、
    音声情報圧縮方法、圧縮画像情報記録媒体、圧縮画像情報再生装置及び圧縮画像情報通信装置を提供する事を目的とする。

    【0017】

    【課題を解決するための手段】数値化出来る信号情報を圧縮する際、この発明に係るベクトル量子化方法は、 ヤ)入信号を数値化し、一連の信号系列を、量子化単位のブロックに分割し、所定個数の前記ブロックから成る大ブロックに分割する工程と、 マ)各大ブロック内のすべての数値化された信号データをある一定範囲内に納めるデータ正規化工程と、 ケ)正規化された各ブロックを走査し、ブロックパターンベクトルを得る工程と、 フ)複数個の動きベクトルパターンベクトルを代表する複数個の代表ベクトルを決定し、ベクトル量子化のための汎用コードブックを作成する工程と、 コ)各ブロックのブロックパターンベクトルを代表する代表ベクトルを前記汎用コードブックから選択し、前記ブロックパターンベクトルを、選択された代表ベクトルの番号で符号化する工程と、を備える。

    【0018】また、複数個の画像フレームから成る動画像情報を圧縮する場合、この発明に係る画像情報圧縮方法は、 イ)前記動画像を構成する複数個の画像フレームをキーフレームまたは動き補償フレームのいずれかとして決定する工程と、 ロ)前記工程イ)で決定された動き補償フレームを縦、
    横それぞれ所定個数の画素から成る複数個のブロックに分割する工程と、 ハ)前記工程イ)で決定された各動き補償フレームの各ブロックに対し、直前のキーフレームに対する動きを決定する工程と、 ニ)各動き補償フレームを縦、横それぞれ所定個数の前記ブロックから成る大ブロックに分割し、さらに各動き補償フレームを縦、横それぞれ所定個数の前記大ブロックから成る巨大ブロックに分割する工程と、 ホ)各巨大ブロック内のすべての動きベクトルデータの値をある一定の範囲内に納めるデータ正規化工程と、 へ)正規化された各大ブロックを走査する事により複数個の動きベクトルパターンベクトルを得る工程と、 ト)予め前記工程イ)〜工程ヘ)の方法により得た、不特定多数の動画像の複数個の動きベクトルパターンベクトルを代表する複数個の代表ベクトルを決定し、動き補償フレームのベクトル量子化のための汎用コードブックを作成する工程と、 チ)前記工程ヘ)で得られた動きベクトルパターンベクトルを代表する代表ベクトルを前記工程ト)で作成された汎用コードブックから1個、選択して前記動きベクトルパターンベクトルを、選択された代表ベクトルの番号で符号化する工程と、を備える。

    【0019】この際、前記工程ホ)は、 ホ1)各巨大ブロック内の動きベクトルデータの値をすべて比較し、最大値MAXと最小値MINを算出する工程と、 ホ2)前記工程ホ1)で得られた最大値MAXと最小値MIN
    を用いて各巨大ブロック内の動きベクトルデータの値を正規化する工程と、を備えることが望ましい。

    【0020】また、前記工程ト)は、 ト1)三次元以上の空間の格子点に配置された複数個のユニットの荷重ベクトルであって、前記動きベクトルパターンベクトルの次元と等しい次元の入力ベクトルを前記各ユニットにそれぞれ結合する荷重ベクトルを初期化する工程と、 ト2)予め前記工程イ)〜工程ヘ)の方法により得た不特定多数の動画像の複数個の動きベクトルパターンベクトルの内の1個と前記各荷重ベクトルの距離を計算する工程と、 ト3)前記工程ト2)で計算された距離の最小値を与える勝者ユニットを決定し、前記勝者ユニットの近傍のユニットの荷重を更新する工程と、 ト4)前記工程ト2)、ト3)を、それぞれ異なった不特定多数の動画像の複数個の動きベクトルパターンベクトルについて反復し、この結果得られる各ユニットの荷重ベクトルを代表ベクトルとする前記汎用コードブックを作成する工程と、を備えることが望ましい。

    【0021】また、前記工程イ)で決定されたキーフレームについて リ)各キーフレームを、縦、横それぞれ所定個数の画素から成る複数個のブロックに分割する工程と、 ヌ)各キーフレームを縦、横それぞれ所定個数の前記ブロックから成る大ブロックに分割する工程と、 ル)各大ブロック内のすべての画素データの値を比較し、最大値MAXと最小値MINを算出し、得られた最大値MA
    Xと最小値MINを用いて各大ブロック内の画素データの値を正規化する工程と、 ヲ)前記各キーフレームの各正規化されたブロックを走査し、ブロック画像パターンベクトルを得る工程と、 ワ)三次元以上の空間の格子点に配置された複数個のユニットの荷重ベクトルであって、前記ブロック画像パターンベクトルの次元と等しい次元の入力ベクトルで前記各ユニットにそれぞれ結合する荷重ベクトルを初期化する工程と、 カ)予め前記工程リ)〜工程ヲ)の方法により得た不特定多数の画像の複数個のブロック画像パターンベクトルの内の1個と前記各荷重ベクトルの距離を計算する工程と、 ヨ)前記工程カ)で計算された距離の最小値を与える勝者ユニットを決定し、前記勝者ユニットの近傍のユニットの荷重を更新する工程と、 タ)前記工程カ)、ヨ)を、それぞれ異なる不特定多数の画像の複数個のブロック画像パターンベクトルについてを反復し、この結果得られた各ユニットの荷重ベクトルを代表ベクトルとして決定し、前記キーフレームの画像情報のベクトル量子化のための汎用コードブックを作成する工程と、 レ)前記工程ヲ)で得られた各キーフレームの各ブロックのブロック画像パターンベクトルを代表する代表ベクトルを前記汎用コードブックから選択し、前記ブロック画像パターンベクトルを、選択された代表ベクトルの番号で符号化する工程と、を備えることが望ましい。

    【0022】また、静止画情報を圧縮する場合、この発明に係わる画像情報圧縮方法は、 ソ)画像フレームを、縦、横それぞれ所定個数の画素から成る複数個のブロックに分割する工程と、 ツ)画像フレームを縦、横それぞれ所定個数の前記ブロックから成る大ブロックに分割する工程と、 ネ)各大ブロック内のすべての画素データの値を比較し、最大値MAXと最小値MINを算出し、得られた最大値MA
    Xと最小値MINを用いて各大ブロック内の画素データの値を正規化する工程と、 ナ)前記画像フレームの各正規化されたブロックを走査し、ブロック画像パターンベクトルを得る工程と、 ラ)三次元以上の空間の格子点に配置された複数個のユニットの荷重ベクトルであって、ブロック画像パターンベクトルの次元と等しい次元の入力ベクトルを前記各ユニットにそれぞれ結合する荷重ベクトルを初期化する工程と、 ム)予め前記工程ソ)〜工程ナ)の方法により得た不特定多数の画像の複数個のブロック画像パターンベクトルの内の1個と前記各荷重ベクトルの距離を計算する工程と、 ウ)前記工程ム)で計算された距離の最小値を与える勝者ユニットを決定し、前記勝者ユニットの近傍のユニットの荷重を更新する工程と、 ノ)前記工程ム)、ウ)を、それぞれ異なる不特定多数の画像の複数個のブロック画像パターンベクトルについて反復し、この結果得られた各ユニットの荷重ベクトルを代表ベクトルとして決定し、前記画像フレームの画像情報のベクトル量子化のための汎用コードブックを作成する工程と、 ク)前記工程ナ)で得られた画像フレームの各ブロックのブロック画像パターンベクトルを代表する代表ベクトルを前記汎用コードブックから選択し、前記ブロック画像パターンベクトルを、選択された代表ベクトルの番号で符号化する工程と、を備える。

    【0023】また、この発明に係る圧縮画像情報記録媒体は、この発明に係る画像情報圧縮方法により圧縮された動画像情報、静止画情報を記録する媒体であって、前記工程チ)、工程レ)、工程ク)のいずれかで決定された代表ベクトル番号を記録するインデックス記録領域と、前記工程ト)、工程タ)、工程ノ)のいずれかで作成されたコードブックそれぞれ所定のアドレスに記録する代表ベクトル記録領域と、を備える。

    【0024】また、この発明に係る圧縮画像情報再生装置は、この発明に係る圧縮画像情報記録媒体に記録された動画像情報を再生する装置であって、前記インデックス記録領域に記録された代表ベクトル番号を読み出すベクトル番号読み出し手段と、ベクトル番号読み出し手段によって読み出された代表ベクトル番号に基づいて前記コードブックの前記代表ベクトル番号に対応する代表ベクトル成分アドレスを計算する代表ベクトル成分アドレス計算手段と、代表ベクトル成分情報読出手段で読み出された代表ベクトル成分に基づきキーフレームを復元するキーフレーム復元手段と、代表ベクトル成分情報読出手段で読み出された代表ベクトル成分に基づき動き補償フレームを復元する動き補償フレーム復元手段と、を備える。

    【0025】また、この発明に係る圧縮画像情報通信装置は、この発明に係る画像圧縮方法により圧縮された動画像情報をデジタル信号送りうる回線を通じて通信する装置であって、前記工程チ)、工程レ)、工程ク)のいずれかで決定された代表ベクトル番号と、前記工程ト)、工程タ)、工程ノ)のいずれかで作成されたコードブックを受け入れる、ベクトル番号およびコードブック受信手段と、前記工程チ)、工程レ)、工程ク)のいずれかで決定された代表ベクトル番号と前記工程ト)、
    工程タ)、工程ノ)のいずれかで作成されたコードブックを発信する、ベクトル番号およびコードブック発信手段と、を備える。

    【0026】さらに、この発明に係る音声情報圧縮方法は、数値化出来る音声情報を圧縮する音声情報圧縮方法であって、 キ)音声信号を数値化し、一連の信号系列を、量子化単位のブロックに分割する工程と、 ユ)所定個数の前記ブロックから成る大ブロックに分割する工程と、 メ)各大ブロック内のすべての数値化された音声信号データを比較し、最大値MAXと最小値MINを算出し、得られた最大値MAXと最小値MINを用いて各大ブロック内の信号データの値を正規化する工程と、 ミ)正規化された各ブロックを走査し、ブロック音声パターンベクトルを得る工程と、 シ)三次元以上の空間の格子点に配置された複数個のベクトルであって、前記ブロック音声パターンベクトルの次元と等しい次元の複数個の荷重ベクトルを入力し、一定の規則に従って初期化する工程と、 ヱ)予め前記工程キ)〜工程ミ)の方法により得た、不特定多数のブロック音声パターンベクトルの内の1個と前記各荷重ベクトルの距離を計算する工程と、 モ)前記工程ヱ)で計算された距離の最小値を与える勝者ユニットを決定し、前記勝者ユニットの近傍のユニットの荷重を更新する工程と、 セ)前記工程ヱ)、モ)を、それぞれ異なる不特定多数のブロック音声パターンベクトルについてを反復し、この結果得られた各ユニットの荷重ベクトルを代表ベクトルとして決定し、音声情報のベクトル量子化のための汎用コードブックを作成する工程と、 ス)前記工程ミ)で得られた各ブロックのブロック音声パターンベクトルを代表する代表ベクトルを前記工程セ)で作成された汎用コードブックから選択し、前記ブロック音声パターンベクトルを、選択された代表ベクトルの番号で符号化する工程と、を備える。

    【0027】

    【発明の実施の形態】次に、図を参照しながら動画像情報圧縮方法の実施例について説明する。 ここでは、自然色アナログ動画像情報を標本化、量子化する事により既にディジタル動画像情報が得られているものとする。 動画像情報は複数の画像フレームから構成され、各画像フレームはRGB(赤・緑・青色)信号、あるいはYIQ
    信号(輝度信号Yおよび色相信号IQ)、YUV信号(輝度信号Yおよび色相信号UV)などの3信号から成るが、この実施例ではYUV信号から成るものとする。

    【0028】図20に示すように、各画像フレーム1の輝度信号Yは、縦X=640画素、横Y=480画素で構成されるものとする。 人間の視覚は明暗で与えられた形状の細部に対しては鋭く、敏感に反応するが、色彩の細部に対する反応は鈍い事が知られている。 従って、色相信号U、Vについては解像度を輝度信号Yの1/2とし、画像フレーム1を縦X=320画素、横Y=240
    画素で構成するものとする。 従って、Y信号の2×2=
    4画素がU、V信号1画素に対応する事に成る。 なお、
    RGB(赤・緑・青色)信号からYUV信号への変換、
    およびYUV信号からRGB(赤・緑・青色)信号への変換は公知の線形変換で行う事ができる。

    【0029】この実施例では、動画像情報は1秒間当たり30フレームから成るものとする。 各フレームがYU
    Vの3信号を含み、Y信号が640×480画素、U、
    V信号が320×240画素から成るディジタル動画像情報が既に得られているものとし、このディジタル動画像情報を圧縮する方法について以下に説明する。 なお、
    YUV各信号の各画素は例えば8ビットで256の信号レベルを表現する。 また、この実施例では、1秒間に含まれる30フレームの内、5フレーム程度をキーフレームとし他のフレームを動き補償フレームとするが、キーフレームと動き補償フレームの決定方法については後に説明する。

    【0030】キーフレームの画像情報圧縮は、本発明による汎用コードブック方式のベクトル量子化によって行う。 汎用コードブック方式のベクトル量子化法は、圧縮時のコードブックの作成が不要になるため、圧縮時間は大幅に短縮される。 また、汎用コードブックの代表ベクトルの決定には、例えば神経回路網の研究から生まれたアルゴリズム、即ちコホーネン(T.Kohonenn )によって開発された自己組織化特徴写像のアルゴリズムを使用し、これにより代表ベクトルを効率的に決定し汎用コードブックを作成する。 このキーフレームのベクトル量子化は静止画像情報の圧縮にも利用できる。

    【0031】一方、動き補償フレームの画像情報圧縮は、まず各フレームをブロックに分割し各ブロックの動き量を決定した後、複数個のブロックからなる大ブロックの動きベクトルパターンをベクトル量子化することにより、高度な情報圧縮を実現する。 この場合のベクトル量子化にも汎用コードブック法及びコホーネンによる自己組織化特徴写像のアルゴリズムを使用する。

    【0032】まず、キーフレームの画像情報圧縮について詳しく説明する。 キーフレームの画像情報の圧縮は、
    (1)汎用コードブック仕様のブロック画像パターンの学習系列を作成し、(2)この学習系列をコホーネンの神経回路網モデルに提示してブロック画像パターンの代表ベクトルを選択して汎用コードブックを作成し、
    (3)各キーフレームのブロックBijの画像パターンにもっとも近いブロック画像パターン代表ベクトルを汎用コードブックから選択して各ブロックBijの画像パターンを汎用コードブック中の代表ベクトル番号で符号化する、ことにより行われる。 以下、これらの(1)〜
    (3)の手続きについて詳しく説明する。

    【0033】まず、(1)の汎用コードブック仕様のブロック画像パターンの学習系列の作成は次のように行う。 例えばY信号の各フレームは640×480画素から構成されている(図20参照)。 この640×480
    画素のフレームを4×4画素のブロックに分割し、このブロックを縦、横8個ずつ、計64ブロック(=64×
    16画素)を合わせて大ブロック化する。 その大ブロックの内のすべての画像情報を比較して最大値MAXと最小値MINを算出し、得られた最大値MAXと最小値MINを用い、例えば次の変換式を用いて、各大ブロック内の画素データの値を正規化する。 X ij "=(X ij -MIN)/(MAX-MIN) ここで、X ij "はX ijの正規化データ値を表す。

    【0034】正規化された大ブロックをベクトル化単位(ここでは4×4画素)のブロックに分割し、図21に示すようにジグザグ走査することにより、各ブロックについて16次元のブロックの画像パターンベクトル X"=(X 1 ",X 2 ",X 3 ",・・・・・・,X 16 ") を得る。

    【0035】ここで、ベクトルX"の各成分X 1 ",X 2 ",
    3 ",・・・・X 16 "はX 1 ,X 2 ,X 3 ,・・・・・・,X 16
    を正規化したデータであり、X 1 ,X 2 ,X 3 ,・・・・・
    ・,X 16は対応する画素のY信号レベルである。 不特定多数の画像について、上記の方法を用いて、学習用ブロックの画像パターンベクトルX"を求めることにより、
    学習系列X"(t)を得る。ここに パラメータtは、0≦
    t<Tの整数であり、Tは学習系列に含まれる画像パターンベクトルの個数であって、例えば2万個程度とする。 U信号、V信号についても同様に求めることができる。

    【0036】上に述べたように、各信号の各画素の信号が8ビット、256レベルで量子化されるとすれば、学習系列の各ベクトル X"(t)=(x 1 "(t),・・・,x 16 "(t)) は、一辺255の16次元の立方体 0≦x 1 ",x 2 ",・・・,x k ",・・・,x 16 "≦255 から成る信号空間の内部に分布するが、これらのベクトルX(t)は、図23に示すように、数百程度のクラスタを形成すると考えられる。なお、これ以降の説明では全て正規化した値を前提で行うが、説明上特に問題がない限り「"」の符号は省略する。

    【0037】次に、(2)のコホーネンの神経回路網モデルを使用する代表ベクトルの選択とコードブックの作成について説明する。 図1はベクトル量子化の際に代表ベクトルの決定に使用されるコホーネンの神経回路網モデルを示す摸式図である。 なお、この実施例では、3次元の神経回路網を使用するが、図1は2次元の場合を示す。 神経回路網は競合層9および入力層10からなり、
    図1の2次元神経回路網では競合層9の各ニューロンまたはユニット9a(U ij )は、平面上の格子点(即ち平面上の整数座標点(i、j))に配置され、それぞれのユニット9a(U ij )が、入力層10を構成する入力ベクトル X=(x 1 ,x 2 ,・・・,x h ,・・・) に荷重ベクトル11 W ij =(w ij1 ,w ij2 ,・・・,w ijh ,・・・) を介して結合されている。 即ち、各ユニットU ijは、第1入力成分x 1とは荷重w ij1で、第2入力成分x 2とは荷重w ij2で、また、第h入力成分x hとは荷重w ijhでそれぞれ結合されている。 なお、図ではユニットU ijについてのみ荷重を示してあるが、他のユニットも同様に入力層10に結合される。

    【0038】この発明で使用するコホーネンの自己組織化特徴写像のアルゴリズムは、後に説明するように、学習系列のベクトルを順次入力として神経回路網に提示する事により、各ユニットの荷重を更新し、神経回路網の各ユニットの荷重ベクトルを信号空間に展開していくものである。 こうして決定された各ユニットの荷重ベクトルをベクトル量子化の代表ベクトルとする。 即ち、最終的に決定されたこれらの荷重ベクトルによってコードブックを作成する。

    【0039】従来、コホーネンの自己組織化特徴写像アルゴリズムでは、通常、図1に示すような2次元の神経回路網が使用されている。 しかし、神経回路網を2次元とした場合、競合層9を構成するユニット9aの配置が信号空間内で捩れ、信号空間における各ユニット9aの形成する神経回路網の展開が阻害される場合がある。 このような捩れが発生すると、各クラスタに対し適切な代表ベクトルを決定することができない。 そこで、この発明においては3次元以上の神経回路網を使用する。 特に、この実施例では3次元の神経回路網を使用する。

    【0040】3次元の神経回路網は、3次元空間の格子点、即ち、空間内の整数座標点 (i、j、k) に配置されたユニットU ijkからなり、各ユニットU ijk
    は、入力ベクトル X=(x 1 ,x 2 ,・・・,x h ,・・・,x 16 ) と荷重ベクトル W ijk =(w ijk1 ,w ijk2 ,・・・,w ijkh ,・・・,w
    ijk16 ) を介して結合される。 即ち、各ユニットU ijkは入力成分 x 1 ,x 2 ,・・・,x h ,・・・,x 16と、それぞれ w ijk1 ,w ijk2 ,・・・,w ijkh ,・・・,w ijk16を介して結合されている。

    【0041】ところで、学習系列ベクトルX(t)が構成する各クラスタはそれぞれ少なくとも1個のユニットにより代表される必要があるが、コホーネンの自己組織化特徴写像アルゴリズムでは一般に1個のクラスタに複数のユニットの荷重ベクトルが対応する。 従って、ユニットの個数はクラスタの個数に対しある程度大きく選択する必要があるが、この実施例では 1≦i、j、k≦8 とする。 従って、神経回路網を構成するユニットの個数は、この実施例では8×8×8=512である。 これらのユニットU ijkは荷重 W ijk =(w ijk1 ,w ijk2 ,・・・,w ijkh ,・・・,w
    ijk16 ) で入力ベクトル X=(x 1 ,x 2 ,・・・,x h ,・・・,x 16 ) と結合されており、上の(1)で求めた学習系列X
    (t)を入力ベクトルとして提示する事により各ユニットU ijkの荷重W ijkを順次更新し、代表ベクトルを決定する。

    【0042】図2はコホーネンの神経回路網モデルを使用してベクトル量子化の代表ベクトルを決定する自己組織化特徴写像の手続きを示すフローチャートである。 次に図2を参照しながらコホーネンの自己組織化特徴写像アルゴリズムを使用する代表ベクトルの決定手続きについて説明する。

    【0043】工程S1において、学習系列パラメータt
    を初期化する(t←0、ただし記号←は手続き型プログラム言語における変数への値の代入を表す)。 次に、工程S2で各ユニットU ijkの荷重ベクトル W ijk =(w ijk1 ,w ijk2 ,・・・,w ijkh ,・・・,w
    ijk16 ) を初期化する。 この荷重W ijkの初期化は、例えば学習系列ベクトルX(t)の分布する一辺の長さ255の1
    6次元の立方体の中心の近傍に乱数で分布させる事により行う。 即ち、各h(1≦h≦16)について荷重ベクトルw ijkの第h成分w ijkhを、 w ijkh =127.5±ε で設定する。 ただし、εは255×0.1=25.5以内の乱数である。

    【0044】次に、工程S3において、学習系列のベクトルX(t)と各ユニットU ijkの荷重ベクトルW ijkとの距離 d(W ijk ,X(t)) を計算する。 距離d(W ijk ,X(t))は Σ(w ijkh −x h (t)) 2 (ただしΣは添字hの1≦h≦16についての和)の平方根 √(Σ(w ijkh −x h (t)) 2 ) で定義する。

    【0045】次に、工程S4において、勝者ユニット、
    即ち工程S3で計算された距離 d(W ijk ,X(t)) を最小にするユニットU ijkを決定する。 また、工程S
    5において勝者ユニットU ijkの近傍N d (U ijk )(一辺の長さが2dのユニットU ijkを中心とする立方体)
    に含まれるすべてのユニットU lmnの荷重ベクトルW lmn
    を以下に説明するように更新する。

    【0046】図3は2次元の神経回路網のユニットU ij
    の正方形近傍を示す図である。 U ijの近傍N d (U ij
    (一辺の長さが2dのユニットU ijを中心とする正方形)は、 i−d≦l≦i+d、 j−d≦m≦j+d を満足するすべてのユニットU lmから成る。 図3はd=
    1、2、3の場合の近傍12、N d (U ij )を示す。

    【0047】3次元の神経回路網のユニットU ijkの近傍N d (U ijk )(一辺の長さが2dの立方体)も同様に、 i−d≦l≦i+d、 j−d≦m≦j+d、 k−d≦n≦k+d を満足するユニットU lmnの集合として定義される。 なお、図2の工程S5における近傍N d (U ijk )の大きさを示す添字パラメータdは学習系列パラメータtの値に対して d=d 0 (1−(t/T)) で設定される。 ここに、d 0は例えば神経回路網の一辺の大きさの1/2とする。 即ち、この実施例の場合 d 0 =(8−1)/2=3.5 である。

    【0048】図2の工程S5における U lmn ∈N d (U ijk ) 即ち勝者ユニットU ijkの近傍N d (U ijk )に含まれるユニットU lmnの荷重ベクトルW lmnの更新は、荷重ベクトルW lmnの各成分について w lmnh ←w lmnh +α(x h (t)−w lmnh2で行う。 ただし、αは学習系列パラメータtを使用して α=α 0 (1−(t/T)) で表される係数であり、α 0は0.2〜0.5とする。 また、x h (t)は学習系列のベクトルX(t) X(t)=(x 1 (t),・・・,x h (t),・・・,x 16
    (t)) の第h成分である。

    【0049】以上のように、勝者ユニットU ijkの近傍のユニットの荷重ベクトルの更新が終了すると、工程S
    6において学習系列パラメータtの値を t←t+1 で更新し、更に工程S7において、すべての学習系列ベクトルX(t)が処理されたかどうか、即ち t≧T となったかどうかを判断する。 まだ処理されていない学習系列ベクトルが残っていれば、工程S3にもどって工程S3〜工程S7を反復する。 工程S7においてすべての学習系列ベクトルX(t)が処理されたと判断されると図2の手続きを終了する。

    【0050】図2の手続きにおいては、工程S5が行われる毎に勝者ユニットU ijk (即ち提示された学習系列入力ベクトルX(t)にもっとも近いユニット)に対しすべてのユニット U lmn ∈N d (U ijk ) の荷重ベクトルW lmnが入力ベクトルX(t)にに向かって引っ張られ、入力ベクトルX(t)に近付くように更新される。 この結果、神経回路網の各ユニットU ijk
    の荷重ベクトルW ijkは、学習系列X(t)の形成するクラスタ(図23参照)の分布にしたがって徐々に信号空間に展開される。 図2の手続きが終了すると、学習系列のベクトルX(t)の形成する各クラスタに対し少なくとも1個のユニットの荷重ベクトルがクラスタを代表するように成る。

    【0051】従って、これらの荷重ベクトルW ijkを適当な順序に並べ、ベクトル量子化のコードブック R 1 =(r 11 ,・・・,R 1n )、 R 2 =(r 21 ,・・・,R 1n )、 ・・・ R M =(r M1 ,・・・,R Mn ) を得る事ができる(n=16、M=512)。 例えば、 s=i+8・j+64・k として R s =W ijk (r s1 =w ijk1 ,・・・,r sn =w ijkn ) とする事により各ユニットU ijkの荷重ベクトルW ijkを一定の順序に並べたコードブックを作成する事ができる。 この場合には、パラメータ s=i+8・j+64・k が代表ベクトルW ijkの番号と成る。

    【0052】図4は図2の手続きにより決定された荷重ベクトルW ijkを適当な順番に並べる事により得られるコードブックを示す表である。 コードブック13は代表ベクトルの各番号sに対し対応する代表ベクトルの成分を与える。 図4のようなコードブックはY信号、U信号、V信号のそれぞれについて図2の手続きを用いて作成される。

    【0053】以上で(2)コードブック作成手続きの説明を終り、次に(3)の手続き、即ち各キーフレームのブロックB ijの画像パターンにもっとも近いブロック画像パターン代表ベクトルをコードブックから選択し、各ブロックB ijの画像パターンを代表ベクトル番号で符号化するベクトル量子化の手続きについて説明する。 このベクトル量子化手続きは図4のコードブックを使用して次のように行われる。

    【0054】図5は図4のコードブックを使用して各ブロックの画像パターンベクトルXを符号化する代表ベクトルR sを選択する手続きを示すフローチャートである。 例えばY信号の場合のベクトル量子化について説明する。 工程S11において正規化された入力パターンベクトルX、即ちキーフレームのY信号の各ブロックB ij
    の画素をジグザグ走査して得られた各画素信号レベルを正規化し、これを成分とするブロック画像パターンベクトル X=(x 1 ,・・・,x 16 ) と、Y信号のコードブックの各代表ベクトルR sの距離 d(R s ,X) (1≦s≦M=512) を計算する。 距離d(R s ,X)は Σ(r si −x i2 (ただしΣは添字iの1≦i≦16についての和を表す)の平方根 √(Σ(r si −x i2 ) で与えられる。

    【0055】次に、工程S12において、距離d(R s ,
    X)を最小にする代表ベクトルR sを入力パターンベクトルXの代表ベクトルとして選択し、入力パターンベクトルXを選択された代表ベクトルの番号sで符号化する。 この代表ベクトル番号sは 1≦s≦512=2 9の範囲にあるから、各ブロック画像パターンXは9ビットで符号化できる。 このように、図4のコードブックを用いて正規化された各ブロックB ijを対応する代表ベクトルの番号sと正規化係数で符号化する事によりキーフレームのY信号のベクトル量子化を行う。

    【0056】キーフレームのU信号、V信号のベクトル量子化も、それぞれのコードブックを使用し、Y信号のベクトル量子化と同様に行う。 従って、各ブロックの画像パターンはYUV信号それぞれのコードブックの代表ベクトルの番号で符号化される。 ただし、U信号、V信号はそれぞれ320×240画素から成るから、4×4
    のブロックB ijに分割すると、80×60=4800個のブロックから構成される。 一方、Y信号は640×4
    80画素から構成されるから160×120=1920
    0個の4×4画素のブロックから成る。 各キーフレームはYUV信号それぞれの各ブロックに対し決定された符号(代表ベクトルの番号s)の列、および各信号のコードブックにより符号化される。 このベクトル量子化情報を記録する記録媒体の構成、および再生方法については後述する。

    【0057】次に、キーフレームと動き補償フレームの配置を決定する方法について説明する。 各フレームをキーフレームとするか動き補償フレームとするかは次のように決定する。 即ち、まず、第1フレームはキーフレームとし、第2フレーム以下については図6の手順に従う。

    【0058】図6の手続きを実行するにあたっては、まず、各Y信号フレーム(640×480画素)は4×4
    画素のブロックB ijに分割する(図21参照)。 また、
    320×240画素のU信号、V信号画像フレームはそれぞれ2×2画素のブロックに分割する。 従って、Y信号、U信号、V信号は、それぞれ縦、横とも等しい個数のブロックに分割される。 この分割において、Y信号のブロックB ijと、U、V信号の添字(i、j)のブロックは等しい画像領域に対応する。 従って、上の分割において添字(i、j)に位置するYUV信号それぞれに共通の画像領域を画像ブロックB ij (1≦i≦160、1
    ≦j≦120)と呼ぶ事にする。 また、図23に示すように、動き補償範囲4の縦方向動き補償範囲6a、横方向動き補償範囲6bをY信号フレームで±v 0画素(U、V信号フレームについてはv 0 /2画素に相当)
    とする。 例えばv 0 =32画素である。

    【0059】以上の準備の後、図6の手続きを行う。 まず、図6の工程S21において、処理画像ブロックの添字パラメータi、jを初期化する。 即ち i←1、j←1 と設定する。

    【0060】次に、工程S22において、現フレームの各画像ブロックB ijについて一致度評価関数 M(B ij ,B(V)) を計算する。 ここに、B(V)は動き補償範囲4に含まれる直前のキーフレームのブロックであって、B(V)
    から現フレームブロック5への動きベクトル8が V=(v 1 ,v 2 ) (−v 0 ≦v 1 ,v 2 ≦+v 0 ) と成るキーフレームブロック7である。 よって、現フレームブロック5(B ij )を構成する画素P kl (P kl ∈B
    ij )に対し、キーフレームブロック7(B(V))を構成する画素P mn (P mn ∈B(V))の添字m、nは m=k−v 1 、 n=l−v 2で与えられる。 一致度評価関数 M(B ij ,B(V)) は、動き補償範囲4に含まれるすべてのキーフレームブロック7(B(V))について計算する。

    【0061】一致度評価関数M(B ij ,B(V))は例えば次のように定義される。 現フレームの画像ブロックB ij上のY信号の画素信号レベルを Y 11 ,・・・,Y 44 、 U信号の画素信号レベルを U 11 ,・・・,U 22 、 V信号の画素信号レベルを V 11 ,・・・,V 22とする。 また、直前のキーフレームの画像ブロック7
    (B(V))のY信号画素信号レベルを Y' 11 ,・・・,Y' 44 、 U信号の画素信号レベルを U' 11 ,・・・,U' 22 、 V信号の画素信号レベルを V' 11 ,・・・,V' 22とする。 この時、一致度評価関数を M(B ij ,B(V))=Σ|Y pq −Y' pq |+Σ|U rs
    U' rs |+Σ|V rs −V' rs | で定義する。 ただし、第1番目のΣは添字p、qについて、1≦p、q≦4の範囲の和であり、第2、第3番目のΣは添字r、sについて、1≦r、s≦2の範囲の和である。

    【0062】次に、工程S23において、現フレームの現フレームブロック5(B ij )について計算された一致度評価関数M(B ij ,B(V))の最小値minを決定し、工程S24において、この最小値minが所定閾値min 0以上であるかどうかを判断する。

    【0063】一致度評価関数M(B ij ,B(V))の最小値minが所定閾値min 0以上の場合には、マッチするキーフレームブロック7(B(V))が動き補償範囲には存在しないものと判断される。 よって、工程S2
    5に進み、画像ブロック5(B ij )を直接画像情報使用ブロック(即ち動きベクトルを使用しないブロック)と決定する。

    【0064】一方、工程S24において、最小値が所定閾値min 0よりも小さいと判断される場合には、工程S26に進み、最小値を与えるキーフレームの画像ブロックB(V)を決定し、そのV=(v 1 ,v 2 )を画像ブロックB ijの動きベクトル V ij =(v ij1 ,v ij2 ) と決定する。

    【0065】次に、工程S25、S26に続いて工程S
    27に進み、処理画像ブロックの添字パラメータi、j
    を更新し、工程S28ですべての現フレームブロック5
    (B ij )が処理されたかどうかを判断する。 未処理の画像ブロックが残っている場合は工程S22に戻り工程S
    22〜S28を反復する。 このようにして、すべての画像ブロックB ijについてマッチするキーフレームのブロックB(V)が動き補償範囲4内に存在するかどうかを判断し、存在する場合には各画像ブロックB ijについて動きベクトルV ij =(v ij1 ,v ij2 )を決定していく。
    現フレームのすべての画像ブロックB ijが処理されると工程S28から工程S29に進む。 マッチするキーフレームブロック7(B(V))が動き補償範囲4内に存在しない画像ブロックB ij (直接画像情報使用ブロック)
    の個数Numが所定閾値Num 0以上であるかどうか判断する。 個数Numが所定閾値Num 0以上の場合には工程S30に進み、現フレームをキーフレームとし、所定値を下回る場合には工程S31に進み、現フレームを動き補償フレームとする事を決定する。

    【0066】以上に説明した図6の手続きを第2フレーム以下の各フレームについて反復して行い、そのフレームをキーフレームとするか、動き補償フレームとするかを順次決定していく。 ただし、キーフレームが連続する事を避けるため、例えばキーフレームと決定されたフレームの直後の所定数フレーム(例えば3フレーム)については上の手続きの結果とは無関係に強制的に動き補償フレームとする。

    【0067】キーフレームのベクトル量子化については既に説明した。 次に、動き補償フレームの動きベクトルパターンのベクトル量子化について説明する。

    【0068】上に説明したように、動き補償フレームは160×120個の画像ブロックB ijに分割され、図6
    の手続きの実行の結果、一部を除いて各画像ブロックB
    ijに対し動きベクトルV ijが決定されている。 ここで、
    更に縦、横4個の画像ブロックをまとめて大ブロックZ
    st (1≦s≦40、1≦t≦30)を構成する。

    【0069】図7は動き補償フレームの左上隅の大ブロックZ 11を示す摸式図である。 ただし、大ブロック14
    (Z st )を構成する画像ブロックB ijのなかに直接画像情報使用ブロックが存在する場合(図6の工程S25参照)にはその大ブロック14内に含まれる画像ブロックB ijをすべて直接画像情報使用ブロックと決定する。 この結果、動き補償フレームは、それぞれ動きベクトルV
    ijが決定された画像ブロックB ijから成る大ブロック1
    4(Z st )と、直接画像情報使用ブロックB ijに分割される。 動きベクトルパターンが決定された大ブロック1
    4は、Y信号フレームについて、縦、横それぞれ16画素の画像領域に相当する。 また、画像情報使用ブロックはY信号の縦、横4画素の画像領域に相当する。

    【0070】動き補償フレームの直接画像使用画像ブロック(図7の大ブロック14に相当する画像ブロック)
    については、上記画像情報使用ブロック内のYUV信号それぞれについて、キーフレームの量子化法と同様に正規化(但し、ブロック数は4×4個)を行い、正規化されたYUV信号それぞれについて、ブロックを走査して画像パターンベクトル得る。 この画像パターンベクトルをそれぞれの汎用コードブックを使用して、図5の手続きによって量子化を実行する。 一方、図7に示すような動きベクトルパターンが決定された大ブロック14(Z
    st)は次の様にベクトル量子化する。

    【0071】大ブロック14Z st内の各画像ブロックB
    ijの動きベクトル V ij =(v ij1 ,v ij2 ) の成分v ij1 、v ij2はそれぞれ −v 0 ≦v ij1 ,v ij2 ≦+v 0の範囲にあり、v 0は例えば32である。 従って、各動きベクトルV ijの成分v i j1 ,v ij2は例えば11ビットで表現する事ができる。

    【0072】ここでは、そのままこの大ブロック14
    (Z st )を縦、横2個ずつ、計4ブロックを合わせて巨大ブロック化する。 、その巨大ブロックの内のすべての動き成分を比較して最大値MAXと最小値MINを算出し、得られた最大値MAXと最小値MINを用い、例えば次の変換式を用いて、各巨大ブロック内の動き成分の値を正規化する。 V ij1 "=(V ij1 -MIN)/(MAX-MIN) V ij2 "=(V ij2 -MIN)/(MAX-MIN) ここで、V ij "はV ijの正規化データ値を表す。正規化された巨大ブロックをベクトル化単位である大ブロックに分割し、図21に示すようにジグザグ走査することにより、各ブロックについて32次元のブロック画像パターンベクトル X"=(X 1 ",X 2 ",X 3 ",・・・,X h ",・・・,X 32 ") を得る。ここで、ベクトルX"の各成分X 1 ",X 2 ",X 3 ",
    ・・・,X h ",・・,X 32 "は各動きベクトルV ijの成分V
    ij1 ,V ij2の正規化された値であり、例えば11ビットで表現される。

    【0073】このようにして、多数の正規化された動きベクトルパターンベクトルX"から成る学習系列X"
    (t)を作成し、作成された学習系列X"(t)をコホーネンの神経回路に提示して図2と同様な手続きにより動きベクトルパターンの汎用コードブック(図4参照)を得ることができる。更に、図5と同様の手続きにより各大ブロック14に対応する代表ベクトルを選択し、選択された代表番号と正規化係数により動き補償フレームの各大ブロック14の動きベクトルパターンを符号化することにより動き補償フレームの各大ブロックのベクトル量子化を行う。

    【0074】次に、図8〜図13を参照しながら、圧縮された動画像情報を記録する記録媒体における圧縮動画情報の記録方式について説明する。

    【0075】図8はキーフレームおよび動き補償フレームをベクトル量子化する代表ベクトルの番号を記録するインデックス記録領域を摸式的に示すブロック図である。 インデックス記録領域15は所定のアドレスA 0から開始する。 図8に示すように、インデックス記録領域15は多数の記録管理単位15aを含む。 各記録管理単位15aは例えば256個のフレームインデックス(キーフレームインデックス16ないし動き補償フレームインデックス17)からなり、ヘッダ15b H1,H2,・・・ で管理される。 各記録管理単位15aのヘッダ15b
    は、管理下の記録管理単位15aに含まれる256個のキーフレームインデックス16および動き補償フレームインデックス17の順序を記録する。

    【0076】上に説明したように、この実施例の場合、
    1秒当たり30フレームを含んでおり、例えばほぼ5フレーム毎にキーフレームが配置されているが、キーフレーム間の間隔は一定ではない。 例えばキーフレームの間に6ないし7個の動き補償フレームが入る事もあり、あるいはまた3ないし4個の動き補償フレームしか入らない事もあり得る。 従って、ヘッダ15bは後続の管理下のキーフレームインデックス16および動き補償フレームインデックス17の発生順序を指定する。

    【0077】各ヘッダ15bは256ビットからなり、
    例えばビット0によってキーフレームインデックス16
    を、またビット1によって動き補償フレームインデックス17を表現する。 例えば図8の最初の記録管理単位1
    5aの場合、Y信号インデックス領域16(KF1)、
    動き補償フレームインデックス17(MCF1)、動き補償フレームインデックス17(MCF2)、動き補償フレームインデックス17(MCF3)、動き補償フレームインデックス17(MCF4)、キーフレームインデックス16(KF2)、動き補償フレームインデックス17(MCF5)、動き補償フレームインデックス1
    7(MCF6)、・・・の順番で並んでいるので、ヘッダ15b(H1)のビットは、 01111011・・・ と成る。

    【0078】図9は図8の各キーフレームインデックスの構成を摸式的に示すブロック図である。 各キーフレームインデックス16は、Y信号インデックス領域16a
    (C Y )、U信号インデックス領域16b(C U )、V信号インデックス領域16c(C V )から成る。

    【0079】図10は図9のキーフレームインデックスを構成する各Y信号インデックス領域(あるいはU信号インデックス領域、V信号インデックス領域)を摸式的に示すブロック図である。 上に説明したようにコホーネンの自己組織化特徴写像アルゴリズムによってYUV信号それぞれについてブロック画像パターンを代表する図4のようなコードブックが得られ、更に図5の手続きによって各キーフレームの各ブロック2(B ij )に対しそれぞれのコードブックから代表ベクトル番号sが決定されている。 従って、各Y信号インデックス領域16a
    (あるいはU信号インデックス領域16b、V信号インデックス領域16c)は各フレームのブロックB ijに対応する代表ベクトル番号 C 1 ,C 2 ,・・・,C Mを記録する。

    【0080】また、大ブロック(64ブロック)毎に正規化係数である信号のMIN,MAX値を8ビットで記録する。 各ブロックの画像情報をベクトル量子化する正規化された代表ベクトル番号C 1 ,C 2 ,・・・,C Mはそれぞれブロック B 11 ,B 21 ,・・・,B 12 ,B 22 ,・・・ に対応する。

    【0081】図11は図8の各動き補償フレームインデックスの構成を摸式的に示すブロック図である。 上に説明したように動き補償フレームは、大ブロック14の動きベクトルパターン情報をその代表ベクトル番号で記録する部分と、画像ブロックB ijの画像情報をYUV信号のコードブックを使用してその代表ベクトル番号で符号化した部分及び2種類の正規化係数から成る。 動きベクトルパターン正規化係数である信号のMIN,MAX値は動き補償フレームインデックス17の最初17cに記録される。 また、画像ブロックB ijの正規化係数は、代表ベクトル番号の最初に記録される。

    【0082】また、各動き補償フレームインデックス1
    7の代表ベクトル番号17b C 1 ,C 2 ,・・・,C Nはそれぞれ先頭に識別ビット17a Z 1 ,Z 2 ,・・・,Z Nを有し、後続の代表ベクトル番号17bが大ブロック1
    4の動きベクトルパターン代表ベクトル番号であるかY
    UV信号のブロック画像パターンの代表ベクトル番号(即ち画像情報使用ブロックの代表ベクトル番号)であるかを識別する。 例えば識別ビット17aが0の場合は、後続の代表ベクトル番号17bは大ブロック14の動きベクトルパターン代表ベクトル番号であり、識別ビット17aが1の場合はYUV信号のブロック画像パターンの代表ベクトル番号である事を示す。

    【0083】識別ビット17aがすべて0、即ち代表ベクトル番号17bがすべて大ブロック14の動きベクトルパターン代表ベクトル番号であるとすれば、番号 C 1 ,C 2 ,・・・,C Nは、例えば大ブロック14 Z 11 ,Z 21 ,・・・,Z 12 ,Z 22 ,・・・ にそれぞれ対応する。 ただし識別ビット17aのなかに1と成るものがあり、列 Z 11 ,Z 21 ,・・・,Z 12 ,Z 22 ,・・・ において大ブロック14(Z st )に相当する箇所に画像情報使用ブロックが表れる場合は、その大ブロック14
    (Z st )を構成する各ブロックB ijのY信号、U信号、
    V信号それぞれの代表ベクトル番号(YUV信号それぞれについて4×4=16個、即ち3×16=48個の代表ベクトル番号)及びその正規化係数である信号のMIN,
    MAX値が列 C 1 ,C 2 ,・・・,C Nの相当箇所に挿入される。

    【0084】図12は代表ベクトル記録領域(汎用コードブック記録領域)の構成を摸式的に示すブロック図である。 代表ベクトル記録域18は、Y信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18a、U信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18b、V信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18c、大ブロック動きベクトルパターン代表ベクトル記録領域18d
    を含む。 Y信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18a、U信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18b、V信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18c、大ブロック動きベクトルパターン代表ベクトル記録領域18dはそれぞれ所定のアドレスA 1 、A 2 、A 3 、A 4から開始される。

    【0085】図13は図12のY信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18a、U信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18b、V信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18c、大ブロック動きベクトルパターン代表ベクトル記録領域18dそれぞれの構成を摸式的に示すブロック図である。 Y信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18a、U信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18b、
    V信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18
    cはそれぞれY信号、U信号、V信号のコードブックに対応する情報を記録する。 また、大ブロック動きベクトルパターン代表ベクトル記録領域18dは大ブロック1
    4動きベクトルパターンのコードブックに対応する情報を記録する。 従って、例えばY信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18aの場合、A i =A 1から開始し、図4に示されるコードブックのY信号ブロック画像パターン代表ベクトル R 1 ,R 2 ,R 3 ,R 4 ,・・・,R Mをそれぞれアドレス A i1 ,A i2 ,A i3 ,A i4 ,・・・,A iMに順番に記録する。

    【0086】上に説明したように1ブロックが16画素を含み、各画素が8ビットで表現されるとすると、各Y
    信号ブロック画像パターン代表ベクトルR 1 ,R 2 ,R 3 ,R
    4 ,・・・,R Mは、例えば 16×8ビット=128ビット で表現される。 従って、アドレスをビット単位で表示する事にすれば、 A 12 =A 11 +128、 A 13 =A 12 +128、 ・・・ と成る。 従って、代表ベクトル番号sに対応する代表ベクトルR sの記録アドレスA 1sは、 A 1s =A 1 +128×(s−1) で計算される。 代表ベクトルの個数Mは例えば512である。 U信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18b、V信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18cもY信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18aと同様である。 大ブロック動きベクトルパターン代表ベクトル記録領域18dの場合、代表ベクトルR sがそれぞれ例えば 11×32ビット=352ビット から成る事以外はY信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18aと同様に構成される。

    【0087】図14はこの発明に係わる圧縮画像情報再生装置の物理的構成を示すブロック図である。 この実施条件に係わる圧縮画像情報再生装置は、CPU20、着脱自在記録媒体21、固定ROM22、RAM23、入出力インターフェイス24、操作スイッチ25、表示装置26、ターミナルアダプター28、固定磁気ディスク装置29を備える。 CPU20、着脱自在記録媒体2
    1、固定ROM22、RAM23、入出力インターフェイス24、固定磁気ディスク装置29はバス27によって相互に接続される。 操作スイッチ25、ターミナルアダプター28及び表示装置26は入出力インターフェイス24、バス27を介してCPU20に接続される。

    【0088】CPU20は、例えば操作スイッチ25に含まれる再生スイッチの操作に応答して、着脱自在記録媒体21に記録された圧縮画像情報の伸張・再生動作を開始し、以下に説明するように、圧縮画像情報の再生を制御する。 着脱自在記録媒体21は、図8〜13に示す圧縮画像情報(インデックス領域15および代表ベクトル記録域18)をそれぞれの所定のアドレス (A 0 ,
    1 )に記録する。 同様に例えばターミナルアダプター28を通じて外部回線より入力された図8〜図13に示す圧縮画像情報(インデックス領域15および代表ベクトル記録域18)を入出力インターフェイス24を通じそれぞれの所定のアドレス (A 0 ,A 1 )に記録する。 固定ROM22は、以下に説明する再生動作を制御するプログラムなどを記録する。 RAM23は、圧縮画像情報の伸張・再生に必要な情報を一時的に記録する。 操作スイッチ25は、例えば再生スイッチ、停止スイッチなどを含む。 表示装置26は、例えば液晶表示装置あるいは陰極線管からなりRGB信号により駆動されて画像を表示する。

    【0089】図15はこの発明に係る圧縮画像情報再生装置の機能的構成を示すブロック図である。 この実施例に係る圧縮画像情報再生装置は機能的にみると、データ読取手段31、キーフレーム復元手段32、動き補償フレーム復元手段33、RGB変換手段34を含む。 これらの手段31〜34は固定ROM22に記録されたプログラムにより実現され、これらの手段の動作はCPU2
    0によって実行される。

    【0090】データ読取手段31は、インデックス情報読出手段31a、代表ベクトル成分アドレス計算手段3
    1b、代表ベクトル成分情報読出手段31cを含む。 インデックス情報読出手段31aは、フレーム識別手段3
    10、ベクトル番号読出手段311、ベクトル種識別手段312を含み、着脱自在ROM(圧縮画像情報記録媒体)21に記録されたインデックス情報41を、または、ターミナルアダプター28を通じて外部回線より入力されたインデックス情報41を読み出す。 フレーム識別手段310は、インデックス情報41に含まれたヘッダ15bの情報を保持し、現在処理中のインデックス情報がキーフレームインデックス16であるか動き補償フレームインデックス17であるかを判断する。

    【0091】また、ベクトル番号読出手段311は、キーフレームインデックス16、動き補償フレームインデックス17に含まれる代表ベクトル番号及び正規化係数を順次読み出し、代表ベクトル番号情報及び正規化係数情報50を代表ベクトル成分アドレス計算手段31bに出力する。 また、ベクトル種識別手段312は、読み出された代表ベクトル番号が画像パターン代表ベクトルに関するものであるか動きベクトル代表ベクトルに関するものであるかを判断し、更に、画像パターン代表ベクトルに関するものである場合は、Y信号、U信号、V信号いづれの画像パターン代表ベクトルに関するものであるかを判断し、その判断の結果得られたベクトル種情報5
    1を代表ベクトル成分アドレス計算手段31bに出力する。

    【0092】代表ベクトル成分アドレス計算手段31b
    は、ベクトル種識別手段312から供給されたベクトル種情報51に基づいてベクトル番号読出手段311から供給された代表ベクトル番号情報及び正規化係数情報5
    0に対応する代表ベクトル代表ベクトル記録域18内のアドレスを計算し、その計算の結果得られたアドレス情報52を代表ベクトル成分情報読出手段31cに出力する。 代表ベクトル成分情報読出手段31cは、代表ベクトル成分アドレス計算手段31bから供給されたアドレス情報52に基づいて代表ベクトル成分情報42を読み出す。 データ読取手段31は、代表ベクトル成分情報読出手段31cによって読み出された代表ベクトル成分情報42の内、キーフレーム代表ベクトル情報43をキーフレーム復元手段32に、また、動き補償フレーム代表ベクトル情報44を動き補償フレーム復元手段33にそれぞれ供給する。

    【0093】キーフレーム復元手段32は、Y信号バッファ32a、U信号バッファ32b、V信号バッファ3
    2cを含み、データ読取手段31から供給されたキーフレーム代表ベクトル情報及び正規化係数情報43に基づいて各キーフレームのY信号、U信号、V信号を伸張し、復元されたYUV信号フレーム情報46をRGB変換手段34に出力する。 一方、動き補償フレーム復元手段33は、動きベクトルバッファ33a、Y信号バッファ33b、U信号バッファ33c、V信号バッファ33
    dを含み、データ読取手段31から供給された動き補償フレーム代表ベクトル情報及び正規化係数情報44に基づいて各動き補償フレームのY信号、U信号、V信号を復元し、復元されたYUV信号フレーム情報47をRG
    B変換手段34に出力する。 RGB変換手段34は、キーフレーム復元手段32ないし動き補償フレーム復元手段33から供給されるYUV信号フレーム情報46、4
    7に線形変換を行い、この結果得られたRGB信号48
    を(必要に応じてディジタル・アナログ変換手段(図示せず)を介して)表示装置26に出力する。 なお、キーフレーム復元手段32、動き補償フレーム復元手段33
    のバッファ32a、32b、32c、33a、33b、
    33c、33dはRAM23内の所定メモリ領域で構成される。

    【0094】次に、図14、図15の圧縮画像情報再生装置の再生動作について図16を参照しながら説明する。 図16は図15の圧縮画像情報再生装置の圧縮画像情報の伸張・再生手続きを示すフローチャートである。
    例えば操作スイッチ25に含まれる再生スイッチが操作されると、CPU20は、図16の手続きを開始する。
    図16の手続きは固定ROM22に記録されたプログラムにしたがってCPU20により実行される。

    【0095】まず、工程S51において、インデックス情報読出手段31aのパラメータGを G←0 で初期化し0を代入する。 パラメータGは現在処理中の記録管理単位15aの番号を保持するパラメータであり、以下に説明するように記録管理単位15aが処理される毎に工程S69で G←G+1 と更新される。 また、インデックス情報読出手段31a
    のアドレスカウンタAがインデックス記録領域15の先頭アドレスA 0に初期化される。 アドレスカウンタAは現在処理中のインデックス記録領域15のアドレスを保持するものであり、ここではビット単位で表現されたアドレスを保持するものとする。

    【0096】圧縮画像情報の再生は、工程S52〜S7
    0のサイクルを反復する事により行われる。 各記録管理単位15aは工程S52〜S68のサイクルによって処理される。 以下、これについて説明する。

    【0097】まず、工程S52において、インデックス情報読出手段31aはアドレスカウンタAに保持されたインデックス記録領域15のヘッダ15bを読み込み、
    フレーム識別手段310内のバッファにヘッダ15bの情報を保持するとともに、アドレスカウンタAを A←A+256 で更新する。 この結果、アドレスカウンタAには次に処理されるべきキーフレームインデックス16ないし動き補償フレームインデックス17のアドレスが保持される。 更に、工程S53において、フレーム識別手段31
    0はパラメータFを0に初期化する。 パラメータFは、
    現在処理中のフレーム(キーフレームインデックス16
    または動き補償フレームインデックス17)が記録管理単位15a内において先頭から何番目に位置するかを保持するパラメータであり、以下に説明するように工程S
    67で更新され、工程S68において、記録管理単位1
    5aに含まれるキーフレームインデックス16、動き補償フレームインデックス17の個数 F MAX =256 を超えると、次の記録管理単位15aの処理に進む。

    【0098】工程S54において、フレーム識別手段3
    10は工程S52で読み込まれたヘッダ15bの情報、
    およびパラメータFの値に基づきアドレスカウンタAに保持されたアドレスがキーフレームインデックス16を参照するか、動き補償フレームインデックス17を参照するかを判断する。 即ち、フレーム識別手段310は、
    F番目のヘッダ情報ビットが0の場合はキーフレームインデックス16であると判断し、1の場合は動き補償フレームインデックス17であると判断する。 この工程S
    54において、アドレスカウンタAがキーフレームインデックス16を参照すると判断された場合は工程S55
    に、動き補償フレームインデックス17を参照すると判断された場合は工程S59に進む。

    【0099】工程S54において、次に処理されるフレームがキーフレームインデックス16であると判断された場合には、ベクトル番号読出手段311は、キーフレームインデックス16に記録された代表ベクトル番号及び正規化係数を順次読み出して代表ベクトル成分アドレス計算手段31bに代表ベクトル番号情報及び正規化係数情報50を供給する。 また、ベクトル種識別手段31
    2は、現在処理中のキーフレームインデックス16先頭からの現在アドレス(アドレスカウンタAの値)のオフセットから、アドレスカウンタAがY信号インデックス領域16a、U信号インデックス領域16b、V信号インデックス領域16cのいづれを参照しているかを判断し、代表ベクトル成分アドレス計算手段31bにベクトル種情報51を出力する。

    【0100】代表ベクトル成分アドレス計算手段31b
    は、代表ベクトル番号情報及び正規化係数情報50、ベクトル種情報51に基づいて代表ベクトルアドレスを計算し、アドレス情報52を代表ベクトル成分情報読出手段31cに出力する。 代表ベクトル成分情報読出手段3
    1cは、アドレス情報52に基づき順次代表ベクトル成分を読み出し、キーフレーム代表ベクトル情報及び正規化係数情報43をキーフレーム復元手段32に供給する。 キーフレーム復元手段32は、データ読取手段31
    から供給されるキーフレーム代表ベクトル情報及び正規化係数情報43に基づいて工程S55〜S57の手続きによってY信号バッファ32a、U信号バッファ32
    b、V信号バッファ32cにキーフレームの画像情報を復元していく。

    【0101】また、この発明は、汎用コードブックを用いて音声情報圧縮にも下記のような要件を備えて適用できる。 すなわち、 キ)音声信号を数値化し、一連の信号系列を、量子化単位のブロックに分割する工程と、 ユ)所定個数の前記ブロックから成る大ブロックに分割する工程と、 メ)各大ブロック内のすべての数値化された音声信号データを比較し、最大値MAXと最小値MINを算出し、得られた最大値MAXと最小値MINを用いて各大ブロック内の信号データの値を正規化する工程と、 ミ)正規化された各ブロックを走査し、ブロック音声パターンベクトルを得る工程と、 シ)三次元以上の空間の格子点に配置された複数個のベクトルであって、前記ブロック音声パターンベクトルの次元と等しい次元の複数個の荷重ベクトルを入力し、一定の規則に従って初期化する工程と、 ヱ)予め前記工程キ)〜工程ミ)の方法により得た、不特定多数のブロック音声パターンベクトルの内の1個と前記各荷重ベクトルの距離を計算する工程と、 モ)前記工程ヱ)で計算された距離の最小値を与える勝者ユニットを決定し、前記勝者ユニットの近傍のユニットの荷重を更新する工程と、 セ)前記工程ヱ)、モ)を、それぞれ異なる不特定多数のブロック音声パターンベクトルについてを反復し、この結果得られた各ユニットの荷重ベクトルを代表ベクトルとして決定し、音声情報のベクトル量子化のための汎用コードブックを作成する工程と、 ス)前記工程ミ)で得られた各ブロックのブロック音声パターンベクトルを代表する代表ベクトルを前記工程セ)で作成された汎用コードブックから選択し、前記ブロック音声パターンベクトルを、選択された代表ベクトルの番号で符号化する工程と、 を備えることにより、音声情報を圧縮することができる。

    【0102】以下、これらの手続について図17を参照しながら音声情報圧縮方法の実施例について詳しく説明する。 最初に、音声信号を音声信号数値化手段53により数値化する。 音声信号の数値化手段としては、量子化方式を用いる。 ここでは、一例としてサンプル周波数
    2KHzで、アナログ音声情報をサンプリングし、サンプリングされた各アナログ音声強度を16ビットで655
    35の信号レベルで表現し、数値化するものとする。 次に、数値化された一連の信号系列すなわち16ビットデジタル音声信号(以下これを音素と言う)を、ブロック分割手段54により、連続して8音素ずつの量子化単位のブロックに分割する。 この量子化の分割単位数に制限はないが、4音素、8音素、16音素が好ましい。

    【0103】次に、大ブロック分割手段55により、
    所定個数の前記ブロックから成る大ブロックに分割する。 例えば、前記工程で得られた8音素ずつの量子化単位のブロックを8個組合わせて大ブロックに分割する。
    すなわち、8ブロック(つまり、64音素の16ビットデジタル音声信号)を1つの大ブロックとして分割する。 大ブロック化にあたってブロックを組み合わせる数量に制限はないが、4個、8個、16個が好ましい。

    【0104】続いて、音素データの最大値MAXと最小値M
    INを算出する手段56により、各大ブロック内のすべての数値化された音声信号データを比較し、最大値MAXと最小値MINを算出する。 次に、最大値MAXと最小値MINを用いた正規化手段57により、得られた最大値MAXと最小値MINを用いて各大ブロック内の信号データの値を正規化する。 例えば得られた最大値MAXと最小値MINを用い、次の変換式を用いて、各大ブロック内の画素データの値を正規化する。 X ij "=(X ij -MIN)/(MAX-MIN) ここで、X ij "はX ijの正規化データ値を表す。

    【0105】次に、正規化ブロック音声パターンベクトル生成手段58により、正規化された各ブロックを走査し、正規化ブロック音声パターンベクトルを得る。 つまり、上記工程で正規化された大ブロックをベクトル化単位(ここでは8音素)のブロックに分割、走査し、各ブロックについて8次元のブロック音素パターンベクトル X"=(X 1 ",X 2 ",X 3 ",・・・,X 8 ") を得る。ここで、ベクトルX"の各成分X 1 ",X 2 ",X 3 ",
    ・・・,X 8 "はX 1 ,X 2 ,X 3 ,・・・,X 8を正規化したデータであり、X 1 ,X 2 ,X 3 ,・・・,X 8は対応する音素の強度信号レベルである。

    【0106】次に、図18を用いてコードブックの生成手段について説明する。 ここでは、8次元のブロック音素パターンベクトルを例として説明する。 まず、8次元の空間の格子点に配置された複数個のベクトルであって、前記ブロック音声パターンベクトルの次元と等しい次元(個々では8次元)の複数個の荷重ベクトルをn次元荷重ベクトル発生手段62により入力し、この荷重ベクトルを乱数を用いて荷重ベクトル初期化手段63により初期化する。 予め、不特定多数の音声について、図1
    7に示した手段53〜58と同じ手段により構成される学習用ブロック音声パターンベクトル生成手段66により学習用ブロック音声パターンベクトルX"を求め、学習系列X"(t)を得ておく。 ここに、パラメータt
    は、0≦t<Tの整数であり、Tは学習系列に含まれる音声パターンベクトルの個数であって、例えば2万個程度とする。 予め得られた不特定多数のブロック音声パターンベクトルの内の1個(学習用ベクトル)と初期化された各荷重ベクトルの距離を距離計算手段67により計算する。 ここで、計算された距離の最小値を与える勝者ユニットを決定手段68により決定する。

    【0107】次に、勝者ユニットの近傍のユニットの荷重を荷重更新手段69により更新する。 この工程を、それぞれ異なる不特定多数のブロック音声パターンベクトルについて、学習回数カウント手段64と学習継続/終了判断手段65により、学習回数がT−1になるまで反復する。 この結果得られた各ユニットの荷重ベクトルを代表ベクトルとして決定し、音声情報のベクトル量子化のための音声圧縮用汎用コードブックを作成する。

    【0108】図17に戻って説明する。 前記工程で得られた正規化ブロック音声パターンベクトル生成手段58
    による各ブロックの8次元のブロック音声パターンベクトルと前記工程で作成された音声圧縮用汎用コードブック59を用いて代表番号を決定手段60により決定し、
    汎用コードブックの代表ベクトルとの距離を計算し、距離が最小の代表ベクトルを前記汎用コードブックから選択し、前記ブロック音声パターンベクトルを、選択された代表ベクトルの番号で符号化し、及びMAX,MIN読み出し手段61を用いて、対応するMAX,MINを読み出し、圧縮信号を得る。

    【0109】なお、図17及び図18を用いた説明は、
    音声情報圧縮方法について述べたものであるが、この音声情報圧縮方法により圧縮された音声情報もまた、動画像情報と同様に、図8に示す如く記録領域への記録方式によって記録媒体に記録することができ、また、図14
    及び図15に示す如く再生装置を用いて圧縮音声情報記録媒体に記録された音声情報を再生することができる。

    【0110】次に、図19を参照しながら上述した圧縮方法により圧縮された画像情報または音声情報をデジタル信号を送り得る回線を通じて通信する圧縮情報通信装置について具体的に説明する。 通信回線を用いる場合、
    通信回線の通信方式により変復調方式が決定される。 例えば、一般のアナログ音声通信方式を用いた場合は、アナログ音声式変復調方式を用いる。 これを具現化すると、一般のアナログ電話回線を用いる場合はモデムと呼ばれている変復調器を用いる。 また、衛星回線の場合はコンバータと呼ばれる変復調器を用いる。

    【0111】まず、受信の場合は、復調手段70を介してデータ受信するデータ受信手段100に、代表ベクトル番号受信手段100a及びコードブック受信手段10
    0bを備え、少なくとも代表ベクトル番号及びコードブック情報を含んだ情報で変調器で変調された信号を受信し復調することにより、代表ベクトル番号及びコードブック情報を受信する。 例えば一般アナログ電話回線により通信する場合、モデムを用いて復調することにより、
    代表ベクトル番号及びコードブック情報を受信することを実現できる。 同様に、発信の場合も、データ発信手段200に、代表ベクトル番号発信手段200a及びコードブック発信手段200bを備え、例えば一般アナログ電話回線により通信する場合、モデムでなる変調手段8
    0を用いた変調することにより、代表ベクトル番号及びコードブック情報を送信することを実現することができる。

    【0112】上述したように、この発明に係るベクトル量子化方法によれば、 ヤ)入力信号を数値化し、一連の信号系列を、量子化単位のブロックに分割し、所定個数の前記ブロックから成る大ブロックに分割する工程と、 マ)各大ブロック内のすべての数値化された信号データをある一定範囲内に納めるデータ正規化工程と、 ケ)正規化された各ブロックを走査し、ブロックパターンベクトルを得る工程と、 フ)複数個の動きベクトルパターンベクトルを代表する複数個の代表ベクトルを決定し、ベクトル量子化のための汎用コードブックを作成する工程と、 コ)各ブロックのブロックパターンベクトルを代表する代表ベクトルを前記汎用コードブックから選択し、前記ブロックパターンベクトルを、選択された代表ベクトルの番号で符号化する工程と、 を備えることにより、単位ブロック当り非常に少ないビット数で、正規化情報を表し、汎用コードブックを用いて符号化することが可能になる。

    【0113】また、この発明に係る画像情報の圧縮方法によれば、前記工程ニ)、前記工程ヌ)および前記工程ツ)において、画像フレームを複数のブロックに分割し、さらに縦、横それぞれ所定個数の前記ブロックからなる、大ブロック(前記工程ニ)では巨大ブロックに読み替える)に分割し、この大ブロックごと正規化を行う。 このことにより、単位ブロック当り非常に少ないビット数で、正規化情報を表すことが可能になる。

    【0114】また、正規化の方法として、各大ブロック内のすべての画素データの値を比較し、最大値MAXと最小値MINを算出し、得られた最大値MAXと最小値MINを用い、例えばH=(MAX-MIN)のHを用いて、各大ブロック内の画素データの値を正規化し、各正規化されたブロックを走査し、ブロック画像パターンベクトルを得ることにより、正規化された分布図を得ることが出来る。

    【0115】図24、図25はブロック画像パターンベクトルXの分布図を摸式的に2次元で表わしたもので、
    図24は従来法により各種の画像A群、B群、D群を、
    作成し、ブロック画像パターンベクトルXの分布図を一つの図に合わせたものである。 また、図25は各種の画像A群、B群、D群を、本発明の正規化法により作成したブロック画像パターンベクトルXの分布図を一つの図に合わせたものである。 この図24から分かるように、
    従来法では画像A群、B群、D群がそれぞれ一つの纏まりとして広く分布しており、例えば画像A群のブロック画像パターンベクトルXaiをもとにコードブックを作った場合、画像B群のブロック画像パターンベクトルXbn
    を表わすコードブックの代表ベクトルRanをこのコードブックから選択するとするとすると、XbnとRanの距離が大きくなってしまう。 つまり、誤差が非常に大きくなってしまい、再生した画質が大幅に劣化してしまうことが理解される。 このため、従来法では画像A群を圧縮/
    再生する場合は画像A群のコードブックをその都度作成して使用せざる得ない。

    【0116】一方、図25に示した正規化された分布図では画像A群、B群、D群の分布が重なることになり、
    例えば画像A群のブロック画像パターンベクトルXaiをもとにコードブックを作って、このコードブックから画像B群のブロック画像パターンベクトルXbnを表わすコードブックの代表ベクトルRanを選択したとしても、ほとんど誤差が生じることもなく最適な代表ベクトルを選択することが可能になることが理解される。 つまり一つのコードブックを作れば、ほとんど全ての画像に対して使用出来る汎用コードブックを作ることを可能にする。

    【0117】本発明の正規化法により作成したブロック画像パターンベクトルXを基に、ベクトル量子化のための汎用コードブックを作成する。 これにより、従来法では、圧縮時にその都度常に圧縮対象画像用のコードブックを作成する工程が必要であったが、本発明の方法によれば、最初の圧縮時に一度だけ汎用コードブックを作成すればそれ以降の圧縮ではこの工程は不要になり、圧縮時間が大幅に短縮される。

    【0118】さらに、前記工程ト)、前記工程ワ)〜
    タ)、および前記工程ラ)〜ノ)を、コホーネンによる自己組織化特徴写像のアルゴリズムで実現することにより代表ベクトルを効率的に最適化し、その結果汎用コードブックの代表ベクトルRi の数を大幅に減少することを可能にしたことにより、代表ベクトルRi を表わす符号化の番号に当てはめるビット数を減らすことが可能になり、従って極めて高度に画像を圧縮をすることが可能になる。

    【0119】さらに、この発明に係る圧縮画像情報記録媒体は、この発明に係る画像情報圧縮方法により、圧縮された画像情報を記録する圧縮画像情報記録媒体を提供する。

    【0120】また、この発明に係る圧縮画像情報再生装置は、この発明に係る圧縮画像情報記録媒体に記録された圧縮画像情報を高速で伸張し再生する装置を提供する。

    【0121】また、この発明に係る圧縮画像情報通信装置は、この発明に係る画像情報圧縮方法により、圧縮された画像情報を伝送容量の小さいデジタル信号回線でも画質の犠牲を最小限にして容易に通信することが出来る装置を提供する。

    【0122】さらに、この発明に係る音声情報圧縮方法は、 キ)音声信号を数値化し、一連の信号系列を、量子化単位のブロックに分割する工程と、 ユ)所定個数の前記ブロックから成る大ブロックに分割する工程と、 メ)各大ブロック内のすべての数値化された音声信号データを比較し、最大値MAXと最小値MINを算出し、得られた最大値MAXと最小値MINを用いて各大ブロック内の信号データの値を正規化する工程と、 ミ)正規化された各ブロックを走査し、ブロック音声パターンベクトルを得る工程と、 シ)三次元以上の空間の格子点に配置された複数個のベクトルであって、前記ブロック音声パターンベクトルの次元と等しい次元の複数個の荷重ベクトルを入力し、一定の規則に従って初期化する工程と、 ヱ)予め前記工程キ)〜工程ミ)の方法により得た、不特定多数のブロック音声パターンベクトルの内の1個と前記各荷重ベクトルの距離を計算する工程と、 モ)前記工程ヱ)で計算された距離の最小値を与える勝者ユニットを決定し、前記勝者ユニットの近傍のユニットの荷重を更新する工程と、 セ)前記工程ヱ)、モ)を、それぞれ異なる不特定多数のブロック音声パターンベクトルについてを反復し、この結果得られた各ユニットの荷重ベクトルを代表ベクトルとして決定し、音声情報のベクトル量子化のための汎用コードブックを作成する工程と、 ス)前記工程ミ)で得られた各ブロックのブロック音声パターンベクトルを代表する代表ベクトルを前記工程セ)で作成された汎用コードブックから選択し、前記ブロック音声パターンベクトルを、選択された代表ベクトルの番号で符号化する工程と、 を備え、音声情報を圧縮する。

    【0123】

    【発明の効果】以上のように、この発明に係るベクトル量子化方法によれば、画像情報、とくに動画像の圧縮の時間を従来のベクトル量子化方法に比べて1/20以下に短縮出来る。 例えば従来のベクトル量子化方法では、
    圧縮時に常にコードブックを作成しなければならず、このコードブックの作成のために、圧縮時間の95%以上を取られていた。 この発明により汎用コードブック作成できた為、圧縮時間は従来のベクトル量子化方法の5%
    以下の時間で圧縮が可能になった。 このことは、結果的に計算量の大幅な削減となり、時間のみならず、従来のベクトル量子化方法では動画の圧縮はスーパーコンピュータを用いても実行が難しかったものが、通常のワークステーションで実行可能となった。 また正規化を行うことにより、汎用コードブックの制作が可能になったばかりでなく、大幅に画質の向上が図れ、この結果、同じ画質であれば、従来法にくらべ2倍以上の高圧縮が可能になった。

    【0124】また、この発明に係る圧縮画像情報記録媒体はこのように高度に圧縮された画像情報を記録する記録媒体を可能にする。 更に、この発明に係る圧縮画像情報再生装置は圧縮画像情報記録媒体に記録された圧縮画像情報を高速で読み出して実時間で再生することを可能にした。 このことは回線を通じて圧縮画像情報を通信することも可能にした。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】ベクトル量子化の際に代表ベクトルの決定に使用されるコホーネンの神経回路網モデルを示す摸式図である。

    【図2】コホーネンの神経回路網モデルを使用してベクトル量子化の代表ベクトルを決定する自己組織化特徴写像の手続きを示すフローチャートである。

    【図3】2次元の神経回路網のユニットU ijの正方形近傍を示す図である。

    【図4】図2の手続きにより決定された荷重ベクトルW
    ijkを適当な順番に並べる事により得られるコードブックを示す表である。

    【図5】図4のコードブックを使用して各ブロックの画像パターンベクトルXを符号化する代表ベクトルR iを選択する手続きを示すフローチャートである。

    【図6】各フレームを動き補償フレームとするかどうかを判断する手続きを示すフローチャートである。

    【図7】動き補償フレームの左上隅の大ブロックZ 11を示す摸式図である。

    【図8】キーフレームおよび動き補償フレームをベクトル量子化する代表ベクトルの番号を記録するインデックス記録領域を摸式的に示すブロック図である。

    【図9】図8の各キーフレームインデックスの構成を摸式的に示すブロック図である。

    【図10】図9の正規化係数を有するキーフレームインデックスを構成する各Y信号インデックス領域(あるいはU信号インデックス領域、V信号インデックス領域)
    を摸式的に示すブロック図である。

    【図11】図8の正規化係数を有する各動き補償フレームインデックスの構成を摸式的に示すブロック図である。

    【図12】代表ベクトル記録域(コードブック記録領域)の構成を摸式的に示すブロック図である。

    【図13】図12のY信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18a、U信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18b、V信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18c、大ブロック動きベクトルパターン代表ベクトル記録領域18dそれぞれの構成を摸式的に示すブロック図である。

    【図14】この発明に係る圧縮画像情報再生装置の物理的構成を示すブロック図である。

    【図15】この発明に係る圧縮画像情報再生装置の機能的構成を示すブロック図である。

    【図16】図15の圧縮画像情報再生装置の圧縮画像情報の伸張・再生手続きを示すフローチャートである。

    【図17】この発明に係る音声情報圧縮方法の機能的構成を示すブロック図である。

    【図18】図17におけるコードブックの生成手段の機能的構成を示すブロック図である。

    【図19】この発明に係る圧縮情報通信装置の構成を示すブロック図である。

    【図20】各画像フレームのブロック分割を示す図である。

    【図21】各ブロックの操作順序を示す図である。

    【図22】信号空間におけるブロック画像パターンベクトルの分布を摸式的に示す図である。

    【図23】動きベクトルと動き補償範囲を摸式的に示す図である。

    【図24】ブロック画像パターンベクトルの分布図である。

    【図25】図24のブロック画像パターンベクトルを正規化する説明図である。

    【符号の説明】

    1 画像フレーム 2 ブロック 3 画素 4 動き補償範囲 5 現フレームブロック 6a 縦方向動き補償範囲 6b 横方向動き補償範囲 7 キーフレームブロック 8 動きベクトル 9 競合層 9a ニューロン 10 入力層 11 荷重ベクトル 12 近傍 13 コードブック 14 大ブロック 15 インデックス記録領域 15a 記録管理単位 15b ヘッダ 16 キーフレームインデックス 16a Y信号インデックス領域 16b U信号インデックス領域 16c V信号インデックス領域 17 動き補償フレームインデックス 17a 識別ビット 17b 代表ベクトル番号 18 代表ベクトル記録域 18a Y信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域 18b U信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域 18c V信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域 18d 大ブロック動きベクトルパターン代表ベクトル記録領域 20 CPU 21 着脱自在ROM(圧縮画像情報記録媒体) 22 固定ROM 23 RAM 24 入出力インターフェース 25 操作スイッチ 26 表示装置 27 バス 31 データ読取手段 32 キーフレーム復元手段 33 動き補償フレーム復元手段 34 RGB変換手段 41 インデックス情報 42 代表ベクトル成分情報 43 キーフレーム代表ベクトル情報 44 動き補償フレーム代表ベクトル情報 45 YUV信号ブロック情報 46 YUV信号フレーム情報 47 YUV信号フレーム情報 48 RGB信号 50 代表ベクトル番号情報 51 ベクトル種情報 52 アドレス情報 70 復調手段 80 変調手段 100 データ受信手段 100a 代表ベクトル番号受信手段 100b コードブック受信手段 200 データ発信手段 200a 代表ベクトル番号発信手段 200b コードブック発信手段

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 6識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/41 H04N 1/41 B 5/92 5/92 H

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