Adaptive pi control system

阅读:868发布:2024-02-03

专利汇可以提供Adaptive pi control system专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE:To obtain the adaptive PI control system which is extremely robust even if a controlled system has parameter variation. CONSTITUTION:Estimated values J*, A*, Gr*, and CL* of gravitational disturbance and coulomb friction based upon inertia, a dynamic friction coefficient, and a robot angle are found by using (speed command r-actual speed y) as a state variable Suf, and a torque command tau is found so that an error between each estimated value and an actual value becomes '0'. Namely, tau=K2.Suf+(K1/ s).Suf+J*.r'+A*.y+Gr*.sintheta+CL*+tau1. Here, the 1st and 2nd terms of the right side of said equation are torque commands found by PI control. Then r' is the acceleration of the commands, theta is the robot arm angle, and tau1 is a switching input for corresponding to other disturbance. Speed command r= actual speed y is obtained because errors between the respective estimated values and actual values become '0', and adaptive PI control over a transfer function '1' is obtained.,下面是Adaptive pi control system专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 速度ループに比例積分ループを有するモータ制御系において、速度指令からモータの実速度を減じた速度偏差を状態変数とし、該状態変数を用いてモータで制御される制御対象の特性を変動させる各種パラメータの値を推定し、各推定値と実際との誤差が「0」になるようにトルク補正値を求め、該トルク補正値を上記比例積分ループ処理で得られたトルク指令に加算してモータへのトルク指令としてモータを駆動する適応PI制御方式。
  • 【請求項2】 上記各種パラメータは、制御対象のイナーシャ,動摩擦係数,重力外乱である請求項1記載の適応PI制御方式。
  • 【請求項3】 上記各種パラメータには、さらに、クーロン摩擦をも含む請求項2記載の適応PI制御方式。
  • 【請求項4】 上記各種パラメータの重力外乱の推定は、制御対象の位置姿勢によって決まる外乱を決める重力外乱係数とそれ以外の一定重力外乱を推定し、該重力外乱を推定する請求項3記載の適応PI制御方式。
  • 【請求項5】 制御対象がロボットで、重力外乱は該重力外乱に影響するパラメータを重力の影響が一番大きいアームの角度に対する重力外乱係数、上記アーム以外のアームの角度によって決まる外乱、及び一定重力外乱に分けて推定し該重力外乱を推定する請求項2または請求項3記載の適応PI制御方式。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、ロボットや工作機械等の制御対象を駆動するモータの制御方式に関するもので、特に、イナーシャ,動摩擦係数,重外乱,クーロン摩擦等の制御対象の特性を決めるパラメータの変動に強い適応PI(比例、積分)制御方式に関する。

    【0002】

    【従来の技術】サーボモータで駆動されるロボットや工作機械等の機械の制御においては、位置制御をP制御(比例制御)、速度制御をPI制御(比例、積分制御)
    が通常一般的に行われている。 図2はこのPI制御方式を用いたモータの速度制御方式のブロック図であり、指令速度rからモータの実速度yを減じた速度偏差に比例器1で比例ゲインK2を乗じた値と、積分器2で上記速度偏差を積分し積分ゲインK1を乗じた値を加算し、トルク指令Tcmd を求め該トルク指令Tcmd を制御対象のモータ7に出力しモータ7を駆動している。 そして、P
    I制御のゲインK1,K2は通常固定ゲインで制御が実行されている。

    【0003】

    【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来のモータの速度制御方式では、ゲインK1,K2が固定であるために、制御対象の機械等のイナーシャ、動摩擦係数,重力外乱,クーロン摩擦等のパラメータが変化すると、制御特性が変化してしまい、制御性能を悪くするという欠点がある。 例えば、図3に示すように、積分ゲインK1,比例ゲインK2がある固定の値で、制御対象のイナーシャがある値のとき、周波数に対する制御系全体のゲインおよび位相がG,fである場合、イナーシャが1/5に低下すると、ゲインおよび位相はG´,f´
    のように変化してしまい、制御系全体の特性が変化してしまう。 そのため、従来は、考えられる範囲でのパラメータ変動において、制御系が常に安定になるように上記積分ゲイン,比例ゲインK1,K2を選択しなければならなかった。

    【0004】そこで、本発明の目的は、制御対象のパラメータが変動しても常に安定した制御ができるモータ制御方式を提供することにある。 さらに、本発明の目的は、制御系の伝達関数が常に「1」となる制御方式を提供することにある。

    【0005】

    【問題を解決するための手段】速度ループに比例積分ループを有するモータ制御系において、本発明は、速度指令からモータの実速度を減じた速度偏差を状態変数とし、該状態変数を用いてモータで制御される制御対象の特性を変動させる各種パラメータの値を推定し、各推定値と実際との誤差が「0」になるようにトルク補正値を求め、該トルク補正値を上記比例積分ループ処理で得られたトルク指令に加算してモータへのトルク指令としてモータを駆動する。

    【0006】制御対象の特性に影響を与えるパラメータとしては、制御対象のイナーシャ,動摩擦係数,重力外乱さらには、クーロン摩擦を想定し、これらのパラメータの推定値がと実際の値が「0」になるように制御する。 また、重力外乱としては、制御対象の位置姿勢によって決まる外乱を決める重力外乱係数とそれ以外の一定重力外乱を推定する。 さらに、制御対象がロボットには、重力外乱のための推定値として該重力外乱に影響するパラメータを重力の影響が一番大きいアームの度に対する重力外乱係数、上記アーム以外のアームの角度によって決まる外乱、及び一定重力外乱に分けて重力外乱を推定する。

    【0007】

    【作用】制御対象の特性に影響を与える各種パラメータ(例えば、制御対象のイナーシャ,動摩擦係数,重力外乱,クーロン摩擦)の推定値と実際との誤差が「0」になるようにトルク補正値を求め、従来と同様の比例積分ループ処理で得られたトルク指令に上記トルク補正値を加算してモータへのトルク指令としてモータを駆動することにより、これらのパラメータが変動しても常にこれらの値は推定され、実際との差が「0」になるように制御されることになるから、モータの実速度は指令速度と等しくなり、制御系の伝達関数は「1」となり、非常にロバストなPI制御方式を得ることができる。

    【0008】

    【実施例】以下、本発明の一実施例について説明する、
    この実施例においては、制御対象をロボットとしている。 まず、状態変数Sufを次の1式とする。 また、制御対象であるロボットの運動方程式を立てると次の2式となる。 Suf=r−y …(1) τ=J・y´+A・y+Gr・sinθ+Fr+CL +Dis …(2) なお、上記1式,2式において、rはモータへの速度指令で、yはモータの実速度である。 その結果、状態変数Sufは速度偏差を意味する。 また、y´はモータの実速度の微分を意味し加速度を示している。 なお、文字の右肩に「´」を付したものは、その文字が意味する変数の微分を意味する。 さらに、Jはイナーシャ,Aは動摩擦係数,Grはロボットアーム角度に対する重力外乱係数,θは重力外乱に一番大きく影響を与えるロボットアームの回転角度,Frは一定重力外乱,CL はクーロン摩擦,Disは他のロボットアームの回転角度等によって与えられる重力外乱等のその他の外乱である。

    【0009】また、モータへのトルク指令τを次の3式とする。 τ=K2・Suf+J *・r´+A *・y+Gr *・sinθ +Fr * +CL * +τ1 …(3) 上記3式において、K2は後述するように収束速度を決める定数であり、J *はイナーシャ項の推定値、A *は動摩擦係数の推定値、Gr *は重力外乱係数の推定値、
    Fr *は一定重力外乱の推定値、CL *はクーロン摩擦の推定値で、速度yの正負の極性と同一極性で絶対値が等しい。 すなわち、 y=0のときは、CL * =0 y>0のときは、CL * =正の所定値の推定値CL+ * y<0のときは、CL * =負の所定値の推定値CL- *である。 また、τ1は切換入力である。

    【0010】次に、リアプノフ関数候補Vを次の4式とする。 V=(1/2)J・Suf 2 +(1/2)α・Jbar 2 +(1/2)β・Abar 2 +(1/2)γ・Grbar 2 +(1/2)δ・Frbar 2 +(1/2)ε・CLbar 2 …(4) なお、α,β,γ,δ,εは適応速度を決める正の調整パラメータであり、Jbar ,Abar ,Grbar ,Frba
    r ,CLbarはイナーシャ項の推定誤差,動摩擦係数の推定誤差,重力外乱係数の推定誤差、一定重力外乱の推定誤差、クーロン摩擦の推定誤差で、次の5式の関係にある。

    【0011】 Jbar =J−J * Abar =A−A * Grbar =Gr−Gr * Frbar =Fr−Fr * CLbar=CL −CL * …(5) 上記リアプノフ関数候補Vは最小値が「0」で常に正になる関数である。 よって、リアプノフ関数候補Vの微分値V´が常に負になる(単調減少)ようなモータへのトルクτを決定すれば、リアプノフ関数候補Vは最小値「0」に収束する。 すなわち、Suf=0,Jbar =
    0,Abar =0,Grbar =0,Frbar =0,CLbar
    =0となり、応答は従来のスライディングモード制御と同様に、制御対象のパラメータ(イナーシャ,動摩擦係数,重力外乱,一定重力外乱,クーロン摩擦およびその他の外乱)に依存しない、伝達関数「1」(Suf=r
    −y=0ということは、指令速度r=実速度yとなり伝達関数が1であることを意味する)となると共に、各推定誤差は「0」になり、各推定値は真値に収束することになる。

    【0012】そこで、上記4式の両辺を微分すると、 V´=J・Suf・Suf´+α・Jbar ・Jbar'+β・Abar ・Abar'+ γ・Grbar ・Grbar'+δ・Frbar ・Frbar'+ε・CLbar・CLbar' …(6) また、1式の両辺を微分すると、 Suf´=r´−y´ …(7) 2式よりy´を求めると、 y´=(τ/J)−(A・y/J)−(Gr・sinθ+Fr+CL )/J −(Dis/J) …(8) 7式に8式を代入して解くと、 Suf´=r´+(A・y/J)+(Gr・sinθ+Fr+CL )/J +(Dis/J)−τ/J …(9) 9式を6式に代入しV´を求めると、 V´=Suf(J・r´+A・y+Gr・sinθ+Fr+CL +Dis−τ) +α・Jbar ・Jbar'+β・Abar ・Abar' +γ・Grbar ・Grbar'+δ・Frbar ・Frbar' +ε・CLbar・CLbar' …(10) 上記10式に3式を代入して整理すると、次の11式となる。

    【0013】 V´=−K2・Suf 2 +Jbar (Suf・r´+α・Jbar') +Abar (Suf・y+β・Abar') +Grbar (Suf・sinθ+γ・Grbar') +Frbar (Suf+δ・Frbar') +CLbar(Suf+ε・CLbar' ) +Suf(Dis−τ1) …(11) 上記リアプノフ関数候補の微分値V´を常に負にするには、11式の右辺第1項は常に負であることから、右辺第2〜第6項を「0」とし、第7項が常に負になるように切り替え入力τ1を選択するようにする。

    【0014】まず、上記11式第2項を「0」にすることを考える。 Jbar (Suf・r´+α・Jbar')=0 …(12) 上記12式が常に「0」になるには、次の13式が成立すればよい。 Suf・r´+α・Jbar'=0 よって、 Jbar'=−(1/α)Suf・r´ …(13) そこで、イナーシャJの変化が非常に小さくその微分値J´が「0」であるとすると、上記5式のJbar =J−
    *よりJbar ´=−J * ´となるので、次の14式が成立するように状態変数Sufと指令速度の微分値(加速度)r´に基づいて推定イナーシャJ *を変化させれば、11式右辺第2項は「0」となる。

    【0015】 J * ' =(1/α)Suf・r´ …(14) さらに、同様に、動摩擦係数,重力外乱係数,一定重力外乱,クーロン摩擦の変化が小さいとして、A´=0,
    Gr´=0,Fr´=0,CL ´=0と仮定して、11
    式右辺の第3項〜第6項についても「0」とすれば、 A * ' =(1/β)Suf・y …(15) Gr * ' =(1/γ)Suf・sinθ …(16) Fr * ' =(1/δ)Suf …(17) CL+ * ' =(1/ε)Suf y>0の時のみ適応…(18) CL- * ' =(1/ε)Suf y<0の時のみ適応…(19) となり、動摩擦係数の推定値A * 、重力外乱係数の推定値Gr * 、一定重力外乱の推定値Fr * 、及びクーロン摩擦の実速度yが正の時と負の時に分けて推定値CL
    + * ,CL- *をそれぞれ上記15式〜19式を満足するように変化させれば、11式右辺第3項〜第6項は「0」となる。

    【0016】また、11式右辺の第7項が常に負となるには、すなわち、次の20式が成立するには、 Suf(Dis−τ1)<0 …(20) Suf≧0のときには、τ1>Disであればよいから、切換入力τ1を上記その他の外乱Disの最大値D
    ismax にすればよい。 また、Suf<0のときには、
    τ1<Disであればよいから、切換入力τ1を上記その他の外乱Disの最小値Dismin にすればよい。 以上のように、上記14式〜20式が成立するようにトルク指令τを求め、モータを制御すればリアプノフ関数候補Vの微分値は常に負になる。 すなわち、14式〜19
    式を積分すれば、夫々推定値J * ,A * ,Gr * ,Fr
    * ,CL+ * ,CL- *が求められ、20式が成立するように状態変数Sufの正負に応じて切換入力τ1を、その他の外乱Disの最大値か最小値に切換えて、3式でトルク指令τを求めモータに入力するようにすればよい。
    これにより、リアプノフ関数候補Vは最小値「0」に収束し、状態変数Suf=0,各パラメータの推定誤差も「0」となる(Jbar =0,Abar =0,Grbar =
    0,Frbar =0,CLbar=0)。

    【0017】特に1/δ=K1とすると、上記17より次の21式が成立する。 Fr * =(K1/S)Suf …(21) Suf=r−yであるからSufは速度偏差であり、2
    1式が意味する内容は、速度偏差を積分し定数K1を乗じるということであり、これは、従来のPI制御による速度ループ処理の積分器2の処理と同一である。

    【0018】そこで、3式で求めるトルク指令τは次の22式となる。 τ=K2・Suf+(K1/s)・Suf+J *・r´ +A *・y+Gr *・sinθ+CL * +τ1 …(22) 上記22式において、状態変数Sufは(r−y)であり、速度偏差であるので、{K2・Suf+(K1/
    s)・Suf}は従来のPI制御によって求められるトルク指令Tcmd となるから、上記22式は次の23式となる。 なお、CL *は上記18式,19式より実速度y
    が正の時及び負の時のそれぞれの微分値CL * ' を積分して得られるCL+ * ,CL- *に実速度yの正負に応じて変わる。

    【0019】 τ=Tcmd +J *・r´+A *・y +Gr *・sinθ+CL * +τ1 …(23) 上述の関係をブロック図で表せば、図1に示すものとなる。 なお、図1において、1は速度偏差(状態変数)S
    ufに定数K2を乗じる項で従来のPI制御における比例項に対応し、上記22式における右辺第1項に値する。 2は積分の項で上記21式(3式の右辺第5項)に対応し、静摩擦外乱の推定値Frhat を求める項であり、従来のPI制御における積分項に対応し(上記第2
    2式の右辺第2項)、要素1と要素2の出力を加算した値はPI制御によるトルク指令Tcmdを意味し、上記2
    3式における右辺第1項に対応する。

    【0020】3は指令速度rを微分し指令の加速度r´
    を求める項で、4は指令の加速度r´に推定イナーシャJ *を乗じる項で、上記23式の右辺第2項の値を求める項である。 5はロボットアーム角度θに対する重力外乱係数の推定値Gr *の項であり、ロボットアーム角度θに対応するsinθにこの推定値Gr *を乗じて重力外乱を求める項で、上記23式の右辺第4項の値を求める項である。 6は動摩擦係数の推定値A *をモータの実速度yに乗じて重力外乱を求める項であり、上記23式における第3項の値を求める項である。 そして、上記要素1,2,4,5,6からの出力をすべて加算し、さらに、実速度yの正,負に応じて正のクーロン摩擦及び負のクーロン摩擦を加算し、切換入力τ1を加算した値をトルク指令τとしてモータへ入力してモータを駆動する。

    【0021】図4は本発明の一実施例を実施するロボットを駆動するサーボモータの制御系の要部ブロック図である。 図4中、20は制御対象(ロボット)を制御するホストプロセッサで、制御対象の各軸に位置指令を分配する。 21はホストプロセッサ20とディジタルサーボ回路22のプロセッサ間の情報の伝達を仲介する共有メモリで、ホストプロセッサ20が書き込んだ位置指令等のデータをディジタルサーボ回路22のプロセッサに受け渡し、ディジタルサーボ回路22のプロセッサが書き込んだアラーム情報等をホストプロセッサに引き渡す機能を行うものである。 22はディジタルシグナルプロセッサ等で構成されるディジタルサーボ回路で、プロセッサ,ROM,RAM等で構成されている。 このディジタルサーボ回路22はロボットの各軸のサーボモータの制御を行うもので、本発明の適応PI制御のサーボモータ制御処理を行うものである。 23はトランジスタインバータ等で構成されるサーボアンプで、24はサーボモータである。 また、25はサーボモータ24の位置,速度を検出する位置・速度検出器で、位置,速度yはディジタルサーボ回路にフィードバックされている。 なお、サーボアンプ23,サーボモータ24は1軸のみを図示している。

    【0022】図5は、本実施例において、上記デジタルサーボ回路22のプロセッサが実行する本発明のサーボモータ制御処理に関するフローチャートであり、該プロセッサは所定周期毎図5に示す処理を実行する。 まず、
    ディジタルサーボ回路22のメモリ内に本実施例における適応PI制御のサーボモータ制御処理に必要な定数等、即ち、比例ゲインK2,積分ゲインK1(=1/
    δ)、他の外乱の予想される最大値Dismax ,最小値Dismin および調整パラメータα,β,γ,εの値をあらかじめ設定する。

    【0023】そして、制御対象(ロボット)の動作を開始させると、ホストプロセッサ20は制御対象の各軸に対して位置指令を分配し、ディジタルサーボ回路22のプロセッサは共有RAM21より位置指令を読み取ると共に、パルスコーダ16から出力される位置フィードバック量を読取り従来と同様に位置ループ処理を行い速度指令rを求める。 次に、ディジタルサーボ回路のプロセッサは図5に示す処理を開始し、まず、位置ループ処理によって得られた速度指令rを読取ると共に、位置速度検出器25で検出されたモータ24の実速度yを読取る(ステップS1,S2)。 さらに、共有メモリ21を介してホストプロセッサ20から送られてくる重力の影響を一番受けるロボットアームの回転角度θを読み、該値よりsinθの値を算出する(ステップS3)。 次に、
    指令速度加速度r´を算出すると共に速度指令rから実速度yを減じて状態変数Sufとしての速度偏差を求める(ステップS4,S5)。 次に、従来と同様の処理であるPI制御の処理を行いPI制御によるトルク指令T
    cmd を求める。

    【0024】次に各パラメータの適応処理として、パラメータの各推定値を求める。 すなわち、上記14式,1
    5式,16式を積分する処理を行いイナーシャの推定値J * ,動摩擦係数の推定値A * ,重力外乱係数の推定値Gr *を求める(ステップS7)。 すなわち、イナーシャの推定値J *を積算記憶するレジスタに、ステップS
    5で求めた位置偏差SufにステップS4で求めた指令の加速度r´を乗じ、さらに設定された調整パラメータαの逆数1/αを乗じた値を加算しイナーシャの推定値J *を求める。 さらに、動摩擦係数の推定値A *を積算記憶するレジスタに、ステップS5で求めた位置偏差S
    ufに実速度yおよび調整パラメータβの逆数1/βを乗じた値を加算し動摩擦係数の推定値A *を求める。

    【0025】また、重力外乱係数の推定値Gr *を積算記憶するレジスタに、位置偏差SufにステップS3で求めたsinθおよび調整パラメータγの逆数1/γを乗じた値を加算し重力外乱係数の推定値Gr *を求める。

    【0026】次に、ステップS2で読み取ったモータ速度yが「0」か「正」か「負」かを判断し(ステップS
    8)、速度yが「0」のときには、クーロン摩擦の推定値CL *を記憶するレジスタに「0」をセットする。 また、速度yが正のときには、正のクーロン摩擦の推定値CL+ *を積算記憶するレジスタに位置偏差Sufに調整パラメータεの逆数を乗じた値を加算し、正のクーロン摩擦の推定値CL+ *を求め、この求められた正のクーロン摩擦の推定値CL+ *をクーロン摩擦の推定値CL *を記憶するレジスタにセットする。 また、速度yが負のときには、負のクーロン摩擦の推定値CL- *を積算記憶するレジスタに、位置偏差Sufに調整パラメータεの逆数を乗じた値を加算し、負のクーロン摩擦の推定値CL-
    *を求め、この求められた負のクーロン摩擦の推定値C
    L+ *をクーロン摩擦の推定値CL *を記憶するレジスタにセットする(ステップS9,S10,S11)。

    【0027】次に状態変数(速度偏差)Sufの値が0
    以上か否か判断し(ステップS12)、「0」若しくは正であると切換入力τ1を、設定されているその他の外乱の最大値Dismax とする。 また、状態変数Sufの値が負であると、切換入力τ1を設定されているその他の外乱の最小値Dismin とし(ステップS13,S1
    4)、ステップS6で求めたPI制御によるトルク指令値Tcmd ,各推定値J * ,A * ,Gr * ,CL * ,切換入力τ1、指令の加速度r´、実速度yおよびロボットアームの角度θに対するsinθの値より23式の演算を行ってトルク指令τを求め(ステップS15)、このトルク指令τを電流ループ処理に引き渡して(ステップS16)、当該処理を終了する。 以下上記ステップS1
    〜ステップS16の処理を所定周期毎実行し、サーボモータ24を駆動することになる。

    【0028】なお、上記実施例では、スライディングモードによる切換入力τ1をトルク指令τに加算するようにしたが、例えばロボットが1軸である場合や1軸以上の場合でも、重力の影響を1軸のロボットアームからのみ受けて、すでにこのロボットアームの回転角による重力外乱の影響を推定値Gr *で考慮し、他の外乱を想定する必要がない場合には、上記切換入力τ1をトルク指令に加算する必要はない。 また、ロボットアームの角度によって重力外乱の影響を受ける2軸以上の軸がある場合には、上述した実施例のような処理で行うこともできるが、2つの軸共に、上記実施例で示した推定値Gr *
    を求めて処理する方式を採用してもよい。

    【0029】また、上記図5で示す処理において、従来のPI制御の制御方式と比較し、ステップS3〜S5,
    S7〜S11,S15が本発明による適応制御をPI制御に付加したときに必要な処理である。 さらに、ステップS12〜S14がスライディングードモードを併用したときに必要な処理である。 さらに、上記実施例では、
    制御対象がロボットの例を示したが、モータで駆動される工作機械等にも適用できるものである。 また、上記実施例では、位置、速度制御を行うサーボモータの例を示したが、速度制御のみを行うモータ制御の場合でも本発明は適用できるものである。

    【0030】

    【発明の効果】本発明の適応PI制御方式は、制御対象のイナーシャ,動摩擦係数,重力外乱,クーロン摩擦等の制御対象の特性に影響するパラメータの変動に適応させて制御を行うので、これらのパラメータ変動に対して制御系の特性が変化せず、非常にロバストなPI(比例積分)制御ができる。 特に、ロボットのようなアームの位置によってイナーシャや重力外乱が変化する制御対象に有効に適用できるものである。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の一実施例の適応PI制御方式を用いたモータの速度制御系のブロック図である。

    【図2】従来のPI制御方式を用いたモータの速度制御系のブロック線図である。

    【図3】従来のPI速度制御方式で制御対象のイナーシャが変動したときに制御系の特性が変わることの説明図である。

    【図4】本発明の一実施例を実施するロボットを駆動するサーボモータ制御のブロック図である。

    【図5】同実施例におけるディジタルサーボ回路のプロセッサが実施する処理の要部フローチャートである。

    【符号の説明】

    Suf 状態変数(速度偏差) J *イナーシャの推定値 A *動摩擦係数の推定値 Gr *重力外乱係数の推定値 Fr *一定重力外乱の推定値 CL *クーロンマサツの推定値 r 速度指令 y 実速度 Dis その他の外乱 τ1 切換入力 τ トルク指令

    フロントページの続き (51)Int.Cl. 5識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05B 11/42 A 7531−3H 13/04 9131−3H G05D 3/12 305 V 9179−3H 306 Z 9179−3H (72)発明者 中村 勝 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580番 地 ファナック株式会社内 (72)発明者 有田 創一 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580番 地 ファナック株式会社内

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