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塗料及び積層体

阅读:410发布:2024-02-13

专利汇可以提供塗料及び積層体专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】ゴム成形品等の基材の表面に、きしみ感がなく、衣類の染料が付着しにくい塗膜を形成できる塗料の提供。 【解決手段】平均粒子径が0.2〜200nmである、例えばポリテトラフルオロエチレン及び溶融加工性のフッ素樹脂(但し、ポリテトラフルオロエチレンを除く)から選択される少なくとも1種からなるフッ素樹脂の一次粒子、上記フッ素樹脂の一次粒子に対し0.1〜250質量%の硬化性シリコーン樹脂、及び、 水 を含む、塗料。触感付与剤、防汚性付与剤、滑り性付与剤又は清涼付与剤であり、ゴム用塗料、樹脂用塗料又は繊維用塗料である、塗料 【選択図】なし,下面是塗料及び積層体专利的具体信息内容。

平均粒子径が0.2〜200nmであるフッ素樹脂の一次粒子、前記フッ素樹脂の一次粒子に対し0.1〜250質量%の硬化性シリコーン樹脂、及び、を含むことを特徴とする塗料。フッ素樹脂の一次粒子は、ポリテトラフルオロエチレン及び溶融加工性のフッ素樹脂(但し、ポリテトラフルオロエチレンを除く)からなる群より選択される少なくとも1種からなる請求項1記載の塗料。触感付与剤、防汚性付与剤、滑り性付与剤、又は、清涼感付与剤である請求項1又は2記載の塗料。ゴム用塗料、樹脂用塗料、又は、繊維用塗料である請求項1、2又は3記載の塗料。フッ素ゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ターモノマー共重合体ゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム及びクロロスルホン化ポリエチレンゴムからなる群より選択される少なくとも1種からなる基材に適用するための請求項1、2、3又は4記載の塗料。フッ素ゴムからなる基材に適用するための請求項1、2、3、4又は5記載の塗料。更にシリコーンオイルを含む請求項1、2、3、4、5又は6記載の塗料。更に界面活性剤を含む請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の塗料。基材と、前記基材上に形成された請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の塗料からなる塗膜とを含み、平均粒子径が0.2〜200nmであるフッ素樹脂の一次粒子が塗膜の表面に突起物として存在することで塗膜の表面に凹凸が形成されることを特徴とする積層体。塗膜の表面における前記フッ素樹脂の一次粒子が占める面積の割合が10%以上である請求項9記載の積層体。基材は、フッ素ゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ターモノマー共重合体ゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム及びクロロスルホン化ポリエチレンゴムからなる群より選択される少なくとも1種からなる請求項9又は10記載の積層体。基材は、フッ素ゴムからなる請求項9、10又は11記載の積層体。アクセサリー、自動車内外装部品、化粧品容器、玩具、家具又は家電製品である請求項9、10、11又は12記載の積層体。

平均粒子径が0.2〜200nmであるフッ素樹脂の一次粒子、前記フッ素樹脂の一次粒子に対し0.1〜250質量%の硬化性シリコーン樹脂、前記フッ素樹脂の一次粒子に対し3〜150質量%の界面活性剤、及び、水を含み、 前記フッ素樹脂の一次粒子は、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体及びテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体からなる群より選択される少なくとも1種からなり、 前記硬化性シリコーン樹脂は、1分子中に少なくとも2個の、ケイ素原子に結合した硬化反応性基を有する、23℃における粘度が20〜1,000,000mPa・sであるオルガノポリシロキサンからなる ことを特徴とする塗料。触感付与剤、防汚性付与剤、滑り性付与剤、又は、清涼感付与剤である請求項1記載の塗料。ゴム用塗料、樹脂用塗料、又は、繊維用塗料である請求項1又は2記載の塗料。フッ素ゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ターモノマー共重合体ゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム及びクロロスルホン化ポリエチレンゴムからなる群より選択される少なくとも1種からなる基材に適用するための請求項1、2又は3記載の塗料。フッ素ゴムからなる基材に適用するための請求項1、2、3又は4記載の塗料。更にシリコーンオイルを含む請求項1、2、3、4又は5記載の塗料。基材と、前記基材上に形成された請求項1、2、3、4、5又は6記載の塗料からなる塗膜とを含み、平均粒子径が0.2〜200nmである前記フッ素樹脂の一次粒子が塗膜の表面に突起物として存在することで塗膜の表面に凹凸が形成されることを特徴とする積層体。塗膜の表面における前記フッ素樹脂の一次粒子が占める面積の割合が10%以上である請求項7記載の積層体。基材は、フッ素ゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ターモノマー共重合体ゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム及びクロロスルホン化ポリエチレンゴムからなる群より選択される少なくとも1種からなる請求項7又は8記載の積層体。基材は、フッ素ゴムからなる請求項7、8又は9記載の積層体。アクセサリー、自動車内外装部品、化粧品容器、玩具、家具又は家電製品である請求項7、8、9又は10記載の積層体。

说明书全文

本発明は、塗料及び積層体に関する。

特許文献1には、(A)フッ化ビニリデン系共重合体、(B)アミノ基を有する有機ケイ素化合物、(C)フッ素樹脂のエマルション、(D)加硫剤、及び(E)溶剤を含むフッ素ゴム塗料組成物において、(C)成分中のフッ素樹脂の平均粒径が5μm以下であることが好ましいことが記載されている。

特許文献2には、平均粒径が0.05〜5μmの結晶性ポリテトラフルオロエチレンを、粉体塗料成分100質量部に対して0.01〜5質量部含有することを特徴とする意匠性粉体塗料組成物が記載されている。

特許文献3には、第1の樹脂からなる粒子および第2の樹脂からなる粒子および溶性樹脂および/または水膨潤性樹脂を含み、さらに第2の樹脂からなる粒子がエマルジョンを形成するのに充分な水と乳化剤を含んでなる水系塗料用組成物において、第1の樹脂からなる粒子が分子量500〜20,000の樹脂からなり、且つ平均粒径が0.01〜10μmであることが好ましいことが記載されている。

特許文献4には、少なくとも正極活物質、導電材および結着剤と有機溶剤とを含む正極合剤塗料において、上記結着剤が、有機溶剤に不溶のフルオロカーボン系ポリマーで構成されたコアに、上記有機溶剤に少なくとも可溶および膨潤の何れか一方の性質を有するポリマーで被覆したクラッドを形成したコア/クラッド複合微粒子を含有するものであり、コア/クラッド複合微粒子の平均粒径が0.05μm以上1μm以下であることが好ましいことが記載されている。

特許文献5には、テトラフルオロエチレン単位、又は、テトラフルオロエチレン単位と上記テトラフルオロエチレンと共重合可能な変性モノマーに基づく変性モノマー単位とを含むポリテトラフルオロエチレン粒子を含む水性分散液であって、上記ポリテトラフルオロエチレン粒子は、体積平均粒子径が0.1nm以上、20nm未満であることを特徴とするポリテトラフルオロエチレン水性分散液が記載されている。

特開平9−157579号公報

特開2001−311045号公報

特開平11−116849号公報

特開平11−260411号公報

国際公開第2014/084399号

ゴム成形品の特徴は柔軟性にあるが、触感が良好とはいえず、特にきしみ感に改良の余地がある。また、衣類と接触した場合に衣類の染料が付着する問題がある。

本発明は、上記現状に鑑み、ゴム成形品等の基材の表面に、きしみ感がなく、衣類の染料が付着しにくい塗膜を形成できる塗料を提供することを目的とする。

本発明は、平均粒子径が0.2〜200nmであるフッ素樹脂の一次粒子、上記フッ素樹脂の一次粒子に対し0.1〜250質量%の硬化性シリコーン樹脂、及び、水を含むことを特徴とする塗料である。

上記フッ素樹脂の一次粒子は、ポリテトラフルオロエチレン及び溶融加工性のフッ素樹脂(但し、ポリテトラフルオロエチレンを除く)からなる群より選択される少なくとも1種からなることが好ましい。

上記塗料は、触感付与剤、防汚性付与剤、滑り性付与剤、又は、清涼感付与剤として好適に利用できる。

上記塗料は、ゴム用塗料、樹脂用塗料、又は、繊維用塗料として好適に利用できる。

上記塗料は、フッ素ゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ターモノマー共重合体ゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム及びクロロスルホン化ポリエチレンゴムからなる群より選択される少なくとも1種からなる基材に適用することが好適であり、特にフッ素ゴムからなる基材に適用することが好適である。

上記塗料は、フッ素ゴムからなる基材に適用するためのものであることが好ましい。

上記塗料は、更にシリコーンオイルを含むことも好ましい。

上記塗料は、更に界面活性剤を含むことが好ましい。

本発明は、基材と、上記基材上に形成された上述の塗料からなる塗膜とを含み、平均粒子径が0.2〜200nmであるフッ素樹脂の一次粒子が塗膜の表面に突起物として存在することで塗膜の表面に凹凸が形成されることを特徴とする積層体でもある。

上記積層体は、塗膜の表面における上記フッ素樹脂の一次粒子が占める面積の割合が10%以上であることが好ましい。

上記基材は、フッ素ゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ターモノマー共重合体ゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム及びクロロスルホン化ポリエチレンゴムからなる群より選択される少なくとも1種からなることが好ましく、フッ素ゴムからなることがより好ましい。

上記基材は、フッ素ゴムからなることが好ましい。

上記積層体は、アクセサリー、自動車内外装部品、化粧品容器、玩具、家具又は家電製品であることが好ましい。

本発明の塗料は、上記構成を有することから、ゴム成形品等の基材の表面に、きしみ感がなく、衣類の染料が付着しにくい塗膜を形成できる。また、平均粒子径の小さいフッ素樹脂粒子を用いることで透明の塗膜を形成することが容易であることから、適用する基材本来が有する美観を損なうこと無く、基材表面に塗膜を形成することもできる。

本発明の積層体は、上記構成を有することから、きしみ感がなく、衣類の染料が付着しにくい。

図1は、塗膜の凹凸表面の一例を示す走査型電子顕微鏡画像である。

以下、本発明を具体的に説明する。

本発明の塗料は、平均粒子径が0.2〜200nmであるフッ素樹脂の一次粒子を含む。通常、フッ素樹脂の一次粒子は、容易に凝集して、より大きな粒子径を有する二次粒子を形成する。本発明の塗料は、フッ素樹脂の一次粒子を含むことが特徴の一つであり、上記一次粒子はほとんど凝集することなく上記塗料中に存在する。

上記平均粒子径は、0.5nm以上であることが好ましく、1.0nm以上であることがより好ましく、100nm以下であることが好ましく、50nm以下であることがより好ましく、20nm以下であることが更に好ましく、10nm以下であることが更により好ましく、5.0nm未満であることが特に好ましい。上記平均粒子径がこのような範囲内にあると、透明の塗膜を形成することが一層容易になる。

上記平均粒子径は、体積平均粒子径であり、10nm以上である場合には透過型電子顕微鏡(TEM)により測定され、10nm未満である場合には動的光散乱法(DLS)により測定される。TEMにより測定する場合は、得られたフッ素樹脂水性分散液をフッ素樹脂固形分濃度が水に対して100ppmとなるように脱イオン水で希釈し、希釈したフッ素樹脂水性分散液を観察用Cu製メッシュに付着させ、乾燥させることにより試料付着メッシュを作製する。TEMを用いて、上記試料付着メッシュにおけるフッ素樹脂粒子の粒子径を観察し、電子顕微鏡写真を撮影することにより平均粒子径を求める。DLSにより測定する場合は、上記フッ素樹脂の固形分濃度が1.0質量%になるように調整した後、ELSZ−1000S(大塚電子株式会社製)を使用して25℃、積算70回にて測定する値である。溶媒(水)の屈折率は1.3328、溶媒(水)の粘度は0.8878mPa・sとする。上記平均粒子径は一次粒子に分散した状態の平均粒子径である。

上記フッ素樹脂の一次粒子は、フッ素樹脂からなる粒子である。上記フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン〔PTFE〕及び溶融加工性のフッ素樹脂(但し、ポリテトラフルオロエチレンを除く)からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、PTFE、テトラフルオロエチレン〔TFE〕/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)〔PAVE〕共重合体〔PFA〕、TFE/ヘキサフルオロプロピレン〔HFP〕共重合体〔FEP〕、エチレン〔Et〕/TFE共重合体〔ETFE〕、Et/TFE/HFP共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン〔PCTFE〕、クロロトリフルオロエチレン〔CTFE〕/TFE共重合体、Et/CTFE共重合体、及び、ポリビニルフルオライド〔PVF〕からなる群より選択される少なくとも1種がより好ましく、汎用性が高く入手容易なPTFE、PFA及びFEPからなる群より選択される少なくとも1種が更に好ましく、経済性からPTFEが特に好ましい。

上記PAVEは、CF2=CF−ORf1(式中、Rf1は、炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるPAVEであってよく、CF2=CF−OCF3、CF2=CF−OCF2CF3及びCF2=CF−OCF2CF2CF3からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。

上記溶融加工性のフッ素樹脂は、MFRが0.1〜500g/10分であることが好ましい。上記溶融加工性のフッ素樹脂のMFRは1g/10分以上であることがより好ましく、300g/10分以下であることがより好ましい。

本明細書において、MFRは、ASTM D1238に従って、メルトインデクサー((株)安田精機製作所製)を用いて、フッ素樹脂の種類によって定められた測定温度(例えば、PFAやFEPの場合は372℃、ETFEの場合は297℃、PTFEの場合は380℃)、荷重(例えば、PFA、FEP、ETFE及びPTFEの場合は5kg)において内径2mm、長さ8mmのノズルから10分間あたりに流出するポリマーの質量(g/10分)として得られる値である。

上記溶融加工性のフッ素樹脂は、融点が150℃以上324℃未満であることが好ましい。

本明細書において、融点は、示差走査熱量計〔DSC〕を用いて、300℃以上に加熱した履歴の無い試料3mgを10℃/分の速度で昇温したときの融解熱曲線における極大値に対応する温度である。

上記PFAとしては、特に限定されないが、TFE単位とPAVE単位とのモル比(TFE単位/PAVE単位)が70/30以上99/1未満である共重合体が好ましい。より好ましいモル比は、70/30以上98.9/1.1以下であり、更に好ましいモル比は、80/20以上98.9/1.1以下である。TFE単位が少なすぎると機械物性が低下する傾向があり、多すぎると融点が高くなりすぎ成形性が低下する傾向がある。上記PFAは、TFE及びPAVEと共重合可能な単量体に由来する単量体単位が0.1〜10モル%であり、TFE単位及びPAVE単位が合計で90〜99.9モル%である共重合体であることも好ましい。TFE及びPAVEと共重合可能な単量体としては、HFP、CZ1Z2=CZ3(CF2)nZ4(式中、Z1、Z2及びZ3は、同一若しくは異なって、水素原子又はフッ素原子を表し、Z4は、水素原子、フッ素原子又は塩素原子を表し、nは2〜10の整数を表す。)で表されるビニル単量体、及び、CF2=CF−OCH2−Rf2(式中、Rf2は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるアルキルパーフルオロビニルエーテル誘導体等が挙げられる。

上記PFAは、融点が上記PTFEの融点よりも低く、180〜324℃未満であることが好ましく、230〜320℃であることがより好ましく、280〜320℃であることが更に好ましい。

上記PFAは、メルトフローレート(MFR)が1〜500g/10分であることが好ましい。

FEPとしては、特に限定されないが、TFE単位とHFP単位とのモル比(TFE単位/HFP単位)が70/30以上99/1未満である共重合体が好ましい。より好ましいモル比は、70/30以上98.9/1.1以下であり、更に好ましいモル比は、80/20以上98.9/1.1以下である。TFE単位が少なすぎると機械物性が低下する傾向があり、多すぎると融点が高くなりすぎ成形性が低下する傾向がある。上記FEPは、TFE及びHFPと共重合可能な単量体に由来する単量体単位が0.1〜10モル%であり、TFE単位及びHFP単位が合計で90〜99.9モル%である共重合体であることも好ましい。TFE及びHFPと共重合可能な単量体としては、上記PAVE、上記アルキルパーフルオロビニルエーテル誘導体等が挙げられる。

上記FEPは、融点が上記PTFEの融点よりも低く、150〜324℃未満であることが好ましく、200〜320℃であることがより好ましく、240〜320℃であることが更に好ましい。

上記FEPは、MFRが1〜500g/10分であることが好ましい。

上記PTFEとしては、ホモPTFEであっても、変性PTFEであってもよい。変性PTFEは、TFE単位とTFEと共重合可能な変性モノマーに基づく変性モノマー単位とを含む。また、上記PTFEは、非溶融加工性及びフィブリル化性を有する高分子量PTFEであってもよいし、溶融加工性を有し、フィブリル化性を有しない低分子量PTFEであってもよい。本明細書において、上記非溶融加工性とは、ASTM D−1238及びD−2116に準拠して、結晶化融点より高い温度でメルトフローレートを測定できない性質を意味する。

上記変性モノマーとしては、TFEとの共重合が可能なものであれば特に限定されず、例えば、ヘキサフルオロプロピレン〔HFP〕等のパーフルオロオレフィン;クロロトリフルオロエチレン〔CTFE〕等のクロロフルオロオレフィン;トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン〔VDF〕等の水素含有フルオロオレフィン;パーフルオロビニルエーテル;パーフルオロアルキルエチレン;エチレン;ニトリル基を有するフッ素含有ビニルエーテル等が挙げられる。また、用いる変性モノマーは1種であってもよいし、複数種であってもよい。

上記パーフルオロビニルエーテルとしては特に限定されず、例えば、CF2=CF−ORf3(式中、Rf3は、パーフルオロ有機基を表す。)で表されるパーフルオロ不飽和化合物等が挙げられる。本明細書において、上記「パーフルオロ有機基」とは、炭素原子に結合する水素原子が全てフッ素原子に置換されてなる有機基を意味する。上記パーフルオロ有機基は、エーテル酸素を有していてもよい。

上記パーフルオロビニルエーテルとしては、例えば、上記式において、Rf3が炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基を表すものであるパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)〔PAVE〕が挙げられる。上記パーフルオロアルキル基の炭素数は、好ましくは1〜5である。

上記PAVEにおけるパーフルオロアルキル基としては、例えば、パーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基等が挙げられるが、パーフルオロアルキル基がパーフルオロメチル基であるパープルオロメチルビニルエーテル〔PMVE〕、パーフルオロアルキル基がパーフルオロプロピル基であるパープルオロプロピルビニルエーテル〔PPVE〕が好ましい。 上記パーフルオロビニルエーテルとしては、更に、上記式において、Rf3が炭素数4〜9のパーフルオロ(アルコキシアルキル)基であるもの、Rf3が下記式:

(式中、mは、0又は1〜4の整数を表す。)で表される基であるもの、Rf3が下記式:

(式中、nは、1〜4の整数を表す。)で表される基であるもの等が挙げられる。 パーフルオロアルキルエチレンとしては特に限定されず、例えば、パーフルオロブチルエチレン(PFBE)、パーフルオロヘキシルエチレン(PFHE)、パーフルオロオクチルエチレン(PFOE)等が挙げられる。

ニトリル基を有するフッ素含有ビニルエーテルとしては、CF2=CFORf4CN(式中、Rf4は2つの炭素原子間に酸素原子が挿入されていてもよい炭素数が2〜7のアルキレン基を表す。)で表されるフッ素含有ビニルエーテルがより好ましい。ニトリル基を有するフッ素含有ビニルエーテルとしては、例えば、パーフルオロ[3−(1−メチル−2−ビニルオキシ−エトキシ)プロピオニトリル](CNVE)等が挙げられる。

上記変性PTFEにおける変性モノマーとしては、HFP、CTFE、VDF、PMVE、PPVE、PFBE、PFHE、CNVE及びエチレンからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。より好ましくは、PMVE、PPVE、PFHE、CNVE、HFP及びCTFEからなる群より選択される少なくとも1種の単量体である。

上記変性PTFEは、変性モノマー単位が0.001〜2モル%の範囲であることが好ましく、0.001〜1モル%未満の範囲であることがより好ましく、0.001〜0.5モル%の範囲であることが更に好ましく、0.001〜0.03モル%の範囲であることが特に好ましい。

本明細書において、PTFEを構成する各単量体の含有量は、NMR、FT−IR、元素分析、蛍光X線分析を単量体の種類によって適宜組み合わせることで算出できる。

上記PTFEは、メルトフローレート(MFR)が0〜500g/10分であることが好ましい。上記PTFEのMFRは、400g/10分未満であることがより好ましく、300g/10分以下であることが更に好ましい。

上記PTFEは、融点が324〜360℃であることが好ましい。上記融点は、350℃以下であることが好ましく、348℃以下であることがより好ましい。

上記塗料は、更に硬化性シリコーン樹脂を含む。上記硬化性シリコーン樹脂は、塗料塗膜を与えるバインダー成分である。上記硬化性シリコーン樹脂は、室温下(例えば、10〜30℃であってよい。)又は加熱により架橋剤の存在下又は不在下に架橋するシリコーン樹脂である。架橋剤の不在下で架橋するシリコーン樹脂である場合、硬化性シリコーン樹脂は後述する主剤(ベースポリマー)のみからなり、架橋剤の存在下で架橋するシリコーン樹脂である場合は、硬化性シリコーン樹脂は主剤(ベースポリマー)と架橋剤との組み合わせからなる。例えば、室温硬化性シリコーン樹脂は、室温硬化反応性基を有するオルガノポリシロキサンとこのオルガノポリシロキサンを架橋する架橋剤との組み合わせからなる。

上記硬化性シリコーン樹脂の主剤(ベースポリマー)は、1分子中に少なくとも2個の、ケイ素原子に結合した硬化反応性基を有するオルガノポリシロキサンである。 このオルガノポリシロキサンが室温硬化性である場合の硬化反応性基としては、水酸基、加水分解性基が挙げられる。ここで、加水分解性基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等の炭素数1〜8のアルコキシ基;メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基、メトキシプロポキシ基等のアルコキシアルコキシ基;アセトキシ基、オクタノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシロキシ基;ビニロキシ基、イソプロペニルオキシ基、1−エチル−2−メチルビニルオキシ基等のアルケニルオキシ基;ジメチルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基、ジエチルケトオキシム基等のケトオキシム基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基等のアミノ基;ジメチルアミノキシ基、ジエチルアミノキシ基等のアミノキシ基;N−メチルアセトアミド基、N−エチルアセトアミド基、N−メチルベンズアミド基等のアミド基等が挙げられ、アルコキシ基が好ましい。

また、上記硬化反応性基以外の基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、オクタデシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、α−,β−ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基;また、これらの基の水素原子の一部又は全部が、F、Cl、Br等のハロゲン原子やシアノ基等で置換された基、例えば、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノエチル基等を例示することができる。これらの中で、メチル基、エチル基、ビニル基、フェニル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。

上記オルガノポリシロキサンは、23℃における粘度が20〜1,000,000mPa・s、好ましくは100〜500,000mPa・s、より好ましくは1,000〜50,000mPa・sであるような重合度のものを用いることが好ましい。上記粘度が20mPa・s(23℃)未満であると、物理的・機械的強度に優れたコーティング塗膜を得ることが困難となる場合があり、逆に1,000,000mPa・s(23℃)を超えると組成物の粘度が高くなりすぎて使用時における作業性が悪くなる場合がある。なお、本発明において、粘度は回転粘度計により測定できる。

上記オルガノポリシロキサンとしては、下記式のような両末端にシラノール基、又は、上記の加水分解性基を有するシリル基を有するジメチルポリシロキサン等のジオルガノポリシロキサンが好ましい。

上記式中、Rは上述した硬化反応性基以外の基として例示したものが挙げられ、R’はメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基である。また、n及びmは粘度が20〜1,000,000mPa・s(23℃)となる数であり、aは0又は1である。

上記両末端にシラノール基又は加水分解性基を有するシリル基を有する室温硬化性のオルガノポリシロキサンを用いる場合、架橋剤として、加水分解性基を有するシラン及び/又はその部分加水分解縮合物を用いる。シラン及び/又はその部分加水分解縮合物は、その分子中に加水分解可能な基を少なくとも2個有するものであり、好適には加水分解可能な基を3個以上有することが好ましく、また、ケイ素原子には加水分解可能な基以外の基が結合していてもよく、更に、その分子構造はシラン又はシロキサン構造のいずれであってもよい。特に、シロキサン構造のものにあっては直鎖状、分岐鎖状又は環状のいずれであってもよい。

加水分解可能な基としては、上記加水分解性基として例示したものが挙げられ、特にアルコキシ基、ケトキシム基、イソプロペノキシ基が好ましい。

加水分解可能な基以外の基は、非置換又は置換の炭素原子数1〜6の1価炭化水素基が用いられ、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−クロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等が挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基、フェニル基、ビニル基が好ましい。

上記架橋剤の具体例としては、例えば、エチルシリケート、プロピルシリケート、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メチルトリス(メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン、メチルトリプロペノキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、ビニルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、フェニルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、プロピルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、テトラ(メチルエチルケトキシム)シラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、3−クロロプロピルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、メチルトリ(ジメチルケトキシム)シラン、メチルトリ(ジエチルケトキシム)シラン、メチルトリ(メチルイソプロピルケトキシム)シラン、トリ(シクロへキサノキシム)シラン等及びこれらの部分加水分解縮合物が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。

上記架橋剤の配合量は、上記オルガノポリシロキサン100質量部に対して0.5〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜10質量部である。上記配合量が0.5質量部未満であると架橋が不十分となる場合があり、また、逆に20質量部を超えると硬化物が硬くなりすぎたり、経済的に不利となるという問題が発生する場合がある。

上記主剤が室温硬化性オルガノポリシロキサンである場合、硬化をより促進させるための触媒を配合してもよい。このような硬化用触媒としては、縮合硬化型の室温硬化性組成物に使用されている種々のものを使用することができ、具体例として、鉛−2−エチルオクトエート、ジブチルすずジオクトエート、ジブチルすずアセテート、ジブチルすずジラウレート、ブチルすず−2−エチルヘキソエート、鉄−2−エチルヘキソエート、コバルト−2−エチルヘキソエート、マンガン−2−エチルヘキソエート、亜鉛−2−エチルヘキソエート、カプリル酸第1すず、ナフテン酸すず、オレイン酸すず、ブタン酸すず、ナフテン酸チタン、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸亜鉛等の有機カルボン酸の金属塩;テトラブチルチタネート、テトラ−2−エチルヘキシルチタネート、トリエタノールアミンチタネート、テトラ(イソプロペニルオキシ)チタネート等の有機チタン酸エステル;オルガノシロキシチタン、β−カルボニルチタン、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)、チタンテトラ(アセチルアセトナート)等の有機チタン化合物、有機チタンキレート;アルコキシアルミニウム化合物、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン等のアミノアルキル基置換アルコキシシラン;ヘキシルアミン、リン酸ドデシルアミン等のアミン化合物及びその塩;酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、臭酸リチウム等のアルカリ金属の低級脂肪酸塩;ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のジアルキルヒドロキシルアミン;下記式:

で表されるグアニジル基含有シラン及びシロキサン等を挙げることができる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。

上記硬化用触媒を用いる場合、その使用量は特に制限されず、触媒としての有効量でよいが、通常、上記オルガノポリシロキサン100質量部に対して0.01〜20質量部であることが好ましく、特に0.1〜10質量部であることが好ましい。この触媒を用いる場合、この触媒の含有量が少なすぎると、架橋剤の種類によっては得られる組成物の硬化性が不十分となるおそれがあり、一方、多すぎると、得られる組成物の貯蔵安定性が低下するおそれがある。

上記硬化性シリコーン樹脂の具体例としては、信越化学工業株式会社製の、Polon MF−56、Polon MF−40、Polon MF−23、Polon MF−20、Polon MF−206、Polon MWS、KM−2002L−1、KM−2002T、X−51−1318、X−52−1631、KM−9749等が挙げられ、東レ・ダウコーニング株式会社製の、IE7170等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

上記硬化性シリコーン樹脂は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。

上記塗料において、上記硬化性シリコーン樹脂の配合量(有効成分量)は、上記フッ素樹脂の一次粒子に対し0.1〜250質量%であり、1.0質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、また、150質量%以下が好ましく、100質量%以下がより好ましい。配合量が上記フッ素樹脂の一次粒子に対し0.1質量%未満であると、基材表面からのフッ素樹脂粒子の脱離が生じ易く、塗装面の外観で色ムラを生じたり、触感付与剤、防汚性付与剤、滑り性付与剤、又は、清涼感付与剤としての機能を長期に安定して維持できず、実用上で好ましくない。また、配合量が250質量%を超えると、シリコーン塗膜に由来するきしみが生じる。

上記塗料は、ヒトの感性、嗜好に応じて触感、又は清涼感を調整する目的で、更にシリコーンオイルを含んでもよい。上記シリコーンオイルは、シロキサン結合が鎖状に延びたものである。上記硬化性シリコーン樹脂は、架橋反応(硬化反応)によりシロキサン結合からなる3次元的な架橋構造を形成することが可能であるのに対し、上記シリコーンオイルは、上記架橋構造を形成することができないものである。

上記シリコーンオイルは、以下の一般式: R1R2R3SiO−[R4R5SiO]p[R6R7SiO]q−SiR8R9R10 (式中、R1〜R10はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基又はその他の有機基を示す。p及びqは粘度が後述の範囲内となる整数を示す。)で示される直鎖シロキサン構造を有する化合物や、上記直鎖シロキサン構造を有する化合物における置換基R1〜R10が他の置換基で置換された化合物等が挙げられる。置換基R1〜R10におけるアルキル基としては通常、炭素数1〜12のアルキル基であり、より具体的にはメチル基、エチル基等が挙げられる。アリール基としてはフェニル基等が挙げられる。

かかるシリコーンオイルの具体例としては、ジメチルシリコーンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル、アルキル・アラルキル変性シリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸エステル変性シリコーンオイル、メチル水素シリコーンオイル、シラノール基含有シリコーンオイル、アルコキシ基含有シリコーンオイル、フェノール基含有シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル等が挙げられる。これらシリコーンオイルは1種のみを用いてもよいし、また2種以上を併用して用いてもよい。シリコーンオイルの粘度は、通常25℃で1〜200,000mPa・sである。

これらのシリコーンオイルの中で、変性により水分散性を付与されたものは、そのまま使用できるが、通常のシリコーンオイルを使用するときには乳化剤等によりエマルション化したものを使用するのが望ましい。

シリコーンオイルエマルションの具体例としては、信越化学工業株式会社製の、Polon MF−14、Polon MF−14E、Polon MF−18T、Polon MF−51、Polon MF−52、Polon MF−140、X−51−1178、X−51−1264等が挙げられ、東レ・ダウコーニング株式会社製の、FZ−4658、FZ−4634EX,SM8709SR、SM8716SR、FZ−4602、BY22−818EX等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

上記シリコーンオイルの含有量は、上記硬化性シリコーン樹脂に対し0.1〜100質量%であることが好ましく、1〜50質量%であることがより好ましい。100質量%を超えると、上記硬化性シリコーン樹脂の塗膜が脆くなり、触感付与剤、防汚性付与剤、滑り性付与剤、又は、清涼感付与剤としての機能が長期に維持されないおそれがある。

上記塗料は、更に水を含む。水を含むことにより、塗料中に上記フッ素樹脂が一次粒子として存在できる。また、上記塗料の塗布が容易になる。

上記塗料は上記フッ素樹脂の一次粒子を上記塗料に対して0.1〜50質量%含むことが好ましく、0.5質量%以上含むことがより好ましく、1.0質量%以上含むことが更に好ましく、20質量%以下含むことがより好ましく、10質量%以下含むことが更に好ましい。上記フッ素樹脂の一次粒子の量が多すぎると、透明の塗膜を形成することが困難となって、適用する基材本来が有する美観を損なうおそれあり、上記フッ素樹脂の一次粒子の量が少なすぎると、所望の効果を奏する塗膜を形成できないおそれがある。

上記フッ素樹脂の一次粒子の濃度は、塗料1gを、送風乾燥機中で300℃、60分の条件で乾燥し、塗料の質量(1g)に対する、加熱残分の質量の割合を百分率で表したもの(固形分濃度)である。

上記塗料は、更に界面活性剤を含むことが好ましい。上記界面活性剤を含むことにより、上記塗料の保管中に上記フッ素樹脂の一次粒子が凝集したり、沈降したりすることを防げる。

上記界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤が好ましく、非フッ素化ノニオン界面活性剤がより好ましい。

上記ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテル等のエーテル型ノニオン界面活性剤;エチレンオキサイド/プロピレンオキサイドブロック共重合体等のポリオキシエチレン誘導体;ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等のエステル型ノニオン界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド等のアミン系ノニオン界面活性剤;等が挙げられる。これらはいずれも非フッ素化ノニオン界面活性剤である。

上記ノニオン界面活性剤としては、なかでも、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましい。

上記塗料は、上記フッ素樹脂の一次粒子に対して3〜150質量%の上記界面活性剤を含むものであってもよい。上記界面活性剤の含有量は、上記フッ素樹脂の一次粒子に対して10質量%以上がより好ましく、30質量%以上が更に好ましく、50質量%以上が特に好ましく、100質量%以下がより好ましく、80質量%以下が更に好ましく、70質量%以下が特に好ましい。

上記塗料は、基材に塗布する際の濡れ性を向上させるために構造式:R11−OH(式中、R11はC3〜C20の炭化水素基である)で示されるアルコール類を含んでよい。アルコール類は、2級又は3級のアルコールであってもよい。アルコール類の量は、塗料100質量%に対して、0.1〜30質量%であり、好ましくは0.1〜20質量%であり、より好ましくは0.2〜15質量%である。

上記塗料には、必要に応じ、造膜補助剤、凍結防止剤、顔料、充填剤、顔料分散剤、消泡剤、レベリング剤、レオロジー調整剤、防腐剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、つや消し剤、潤滑剤、加硫剤、増粘剤、pH調整剤、帯電防止剤、抗菌剤、難燃剤等を添加することもできる。所要の添加剤を加えて公知の方法で撹拌混合すればよい。

上記塗料は、上記フッ素樹脂及び上記硬化性シリコーン樹脂以外の他のポリマーを含まないものであってもよい。

上記塗料は、触感付与剤、防汚性付与剤、滑り性付与剤、又は、清涼感付与剤として好適に利用できる。成形品又は繊維の表面に上記塗料からなる塗膜を形成することにより、成形品又は繊維に良好な触感、防汚性、滑り性又は清涼感を付与できる。

上記塗料は、ゴム用塗料、樹脂用塗料、又は、繊維用塗料として好適に利用できる。上記塗料は、ゴム成形品、樹脂成形品又は繊維の表面に、きしみ感がなく、衣類の染料が付着しにくい塗膜を形成できる。また、上記塗料は、ゴム成形品、樹脂成形品又は繊維に良好な触感、防汚性、滑り性及び清涼感を付与できる。

上記繊維としては、綿、麻、羊毛、絹等の動植物性天然繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、アクリル等の合成繊維、レーヨン、アセテート等の半合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維、あるいはこれらの混合繊維が挙げられる。なかでも、ポリエステル及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種からなる繊維が好ましい。

上記塗料は、フッ素ゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(HNBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブタジエンゴム(BR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ターモノマー共重合体ゴム(EPDM)、シリコーンゴム、ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム(ACM)及びクロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)からなる群より選択される少なくとも1種からなる基材に適用することが好適であり、フッ素ゴム、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エチレン−プロピレン−ターモノマー共重合体ゴム(EPDM)、ブチルゴム及びアクリルゴム(ACM)からなる群より選択される少なくとも1種からなる基材に適用することがより好適であり、特にフッ素ゴムからなる基材に適用することが好適である。

上記塗料を上記基材に適用する方法としては、上記塗料を上記基材に塗布した後、乾燥させる方法が挙げられる。上記塗布の方法としては、例えば、スプレー塗装、ロール塗装、ドクターブレードによる塗装、ディップ(浸漬)塗装、含浸塗装、スピンフロー塗装、カーテンフロー塗装等が挙げられ、なかでも、ディップ(浸漬)塗装、スプレー塗装が好ましい。

上記乾燥は、100〜200℃の温度で0.5〜10分間行うことが好ましい。

本発明は、基材と、上記基材上に形成された上述の塗料からなる塗膜とを含み、平均粒子径が0.2〜200nmであるフッ素樹脂の一次粒子が塗膜の表面に突起物として存在することで塗膜の表面に凹凸が形成されることを特徴とする積層体でもある。

本発明の積層体においては、塗膜の表面における上記フッ素樹脂の一次粒子が占める面積の割合が10%以上であることが好ましい。上記面積の割合は、30%以上であることがより好ましく、50%以上であることが更に好ましく、70%以上であることが特に好ましい。10%未満では、触感付与剤、防汚性付与剤、滑り性付与剤、又は、清涼感付与剤としての機能が不十分となるおそれがある。上記面積の割合はまた、100%以下であってよい。

塗膜の表面における上記フッ素樹脂の一次粒子が占める面積の割合は、走査型電子顕微鏡(SEM)画像により求めることができる。すなわち、平均粒子径が0.2〜200nmの範囲にあるフッ素樹脂の一次粒子を100個以上識別できる、4つのが全て直角の四辺形であるSEM画像(例えば、図1を参照。)において、当該画像中の塗膜の表面の当該フッ素樹脂の一次粒子が占める面積の割合を、上記面積の割合とする。

上記基材は、表面に凹凸を有することが好ましい。表面に凹凸を有することにより、上記基材に対する上記塗料の濡れ性が向上し、所望の効果を奏する塗膜で基材を覆うことが容易になる。上記凹凸は、エンボス加工やシボ加工により設けることができる。

上記基材は、フッ素ゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(HNBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブタジエンゴム(BR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ターモノマー共重合体ゴム(EPDM)、シリコーンゴム、ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム(ACM)及びクロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)からなる群より選択される少なくとも1種からなることが好ましく、フッ素ゴム、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エチレン−プロピレン−ターモノマー共重合体ゴム(EPDM)、ブチルゴム及びアクリルゴム(ACM)からなる群より選択される少なくとも1種からなることがより好ましく、フッ素ゴムからなることが更に好ましい。

上記フッ素ゴムとしては、部分フッ素化ゴムであってもよいし、パーフルオロゴムであってもよい。

部分フッ素化ゴムとしては、ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン(TFE)/プロピレン(Pr)系フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン(TFE)/プロピレン/ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)/ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)/テトラフルオロエチレン(TFE)系フッ素ゴム等が挙げられる。なかでも、ビニリデンフルオライド系フッ素ゴム及びテトラフルオロエチレン/プロピレン系フッ素ゴムからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。

上記ビニリデンフルオライド系フッ素ゴムは、ビニリデンフルオライド45〜85モル%と、ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他のモノマー55〜15モル%とからなる共重合体であることが好ましい。より好ましくは、ビニリデンフルオライド50〜80モル%と、ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他のモノマー50〜20モル%とからなる共重合体である。

上記ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他のモノマーとしては、テトラフルオロエチレン〔TFE〕、へキサフルオロプロピレン〔HFP〕、フルオロアルキルビニルエーテル、クロロトリフルオロエチレン〔CTFE〕、トリフルオロエチレン、トリフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレン、トリフルオロブテン、テトラフルオロイソブテン、ヘキサフルオロイソブテン、フッ化ビニル、CH2=CFRf5(式中、Rf5は炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基)で表されるフルオロモノマー、CH2=CH−(CF2)n−X(式中、XはH又はFであり、nは3〜10の整数である。)で表されるフルオロモノマー、架橋部位を与えるモノマー等のモノマー;エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテル等の非フッ素化モノマーが挙げられる。これらをそれぞれ単独で、又は、任意に組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、TFE、HFP、フルオロアルキルビニルエーテル及びCTFEからなる群より選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。フルオロアルキルビニルエーテルとしては、CF2=CF−OCF3、CF2=CF−OCF2CF3及びCF2=CF−OCF2CF2CF3からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。

ビニリデンフルオライド系フッ素ゴムとしては、VdF/HFP系ゴム、VdF/HFP/TFE系ゴム、VdF/CTFE系ゴム、VdF/CTFE/TFE系ゴム、VDF/CF2=CF−OCF3系ゴム、VDF/PMVE/TFE系ゴム、VDF/PMVE/TFE/HFP系ゴム、VDF/CH2=CFCF3系ゴム、VDF/TFE/CH2=CFCF3系ゴム等が挙げられる。

上記VDF/HFP系ゴムは、VDF40〜99.5モル%、及び、HFP0.5〜60モル%からなる共重合体であることが好ましく、VDF50〜85モル%、及び、HFP20〜50モル%からなる共重合体であることがより好ましい。

上記テトラフルオロエチレン/プロピレン系フッ素ゴムは、テトラフルオロエチレン45〜70モル%、プロピレン55〜30モル%、及び、架橋部位を与えるフルオロモノマー0〜5モル%からなる共重合体であることが好ましい。

上記フッ素ゴムは、100℃におけるムーニー粘度ML(1+10)が10以上であることが好ましく、20以上であることがより好ましく、30以上であることが更に好ましい。また、加工性が良好な点で、120以下であることが好ましく、100以下であることがより好ましく、80以下であることが更に好ましい。

上記ムーニー粘度は、ALPHA TECHNOLOGIES社製 ムーニー粘度計MV2000E型を用いて、170℃又は140℃、100℃において、JIS K6300に従い測定することができる。

上記基材は、また、繊維状であってよい。繊維状の基材としては、綿、麻、羊毛、絹等の動植物性天然繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、アクリル等の合成繊維、レーヨン、アセテート等の半合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維、あるいはこれらの混合繊維が挙げられる。なかでも、ポリエステル及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種からなる繊維状の基材が好ましい。

本発明の積層体は、上記塗料からなる塗膜を表面の少なくとも一部に有する種々の物品であってよい。本発明の積層体は、例えば、アクセサリー、自動車内外装部品、化粧品容器、玩具、家具又は家電製品であることが好ましい。

本発明の積層体は、ゴム成形品、樹脂成形品又は繊維であってよい。

本発明の積層体は、手袋、長靴、サンダル、ゴーグル、水中メガネ、リストバンド、腕時計用バンド、玩具等のゴム成形品であってよい。

本発明の積層体は、眼鏡フレーム、腕時計用バンド、バングル、テーブルトップ等の樹脂成形品であってよい。

本発明の積層体が繊維である場合、当該繊維は衣類、手袋、帽子、靴、鞄、テーブルクロス等に使用することができる。

本発明の積層体は、自動車シート用保護カバー、自転車サドル用保護カバー、自動車内装部品、家具用保護シート、時計用ベルト、物品(但し時計を除く)を身体に保持させるためのベルト、ポータブル電子デバイスのハウジング、ポータブル電子デバイス用保護カバー等の成形品であってよい。上記自動車内装部品としては、ドアトリム、センタークラスター、シフトノブ、シフトノブ周り、ステアリング、ステアリングエンブレム、アームレスト、コンソールボックス、シート、シートベルト等が挙げられる。

つぎに本発明を実施例をあげて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。

実施例の各数値は以下の方法により測定した。

(平均粒子径) 平均粒子径は、10nm以上である場合には透過型電子顕微鏡(TEM)により測定し、10nm未満である場合には動的光散乱法(DLS)により測定した。TEMにより測定する場合は、得られたフッ素樹脂水性分散液をフッ素樹脂固形分濃度が水に対して100ppmとなるように脱イオン水で希釈し、希釈したフッ素樹脂水性分散液を観察用Cu製メッシュに付着させ、乾燥させることにより試料付着メッシュを作製した。TEMを用いて、上記試料付着メッシュにおけるフッ素樹脂粒子の粒子径を観察し、電子顕微鏡写真を撮影することにより平均粒子径を求めた。DLSにより測定する場合は、上記フッ素樹脂の固形分濃度が1.0質量%になるように調整した後、ELSZ−1000S(大塚電子株式会社製)を使用して25℃、積算70回にて測定する値を平均粒子径とした。溶媒(水)の屈折率は1.3328、溶媒(水)の粘度は0.8878mPa・sとした。

(フッ素樹脂の組成) NMR、FT−IR、元素分析、蛍光X線分析を単量体の種類によって適宜組み合わせて測定した。

(融点) 示差走査熱量計〔DSC〕を用いて、300℃以上に加熱した履歴の無い試料3mgを10℃/分の速度で昇温したときの融解熱曲線における極大値に対応する温度として求めた。

(メルトフローレート(MFR)) MFRは、ASTM D1238に準拠した方法で、メルトインデクサー((株)安田精機製作所製)を用いて、フルオロポリマーの種類によって定められた測定温度(例えば、PFAやFEPの場合は372℃、ETFEの場合は297℃、PTFEの場合は380℃)、荷重(例えば、PFA、FEP、ETFE及びPTFEの場合は5kg)において内径2mm、長さ8mmのノズルから10分間あたりに流出するポリマーの質量(g/10分)を測定した。 なお、流出したポリマー量がごく微量であることから、流出したポリマーの質量を測定することが困難である場合は0.2g/10分以下とした。

(固形分濃度) 塗料1gを、送風乾燥機中で300℃、60分の条件で乾燥し、水性分散液の質量(1g)に対する、加熱残分の質量の割合を百分率で表した値を採用した。

外観評価 塗料で塗装した試験サンプルの外観を、塗装していない試験サンプルと比較評価した。外観に変化がないことが好ましい。

触感試験 試験サンプルの表面を指で垂直方向に押さえながら水平方向に動かした時の触感を評価した。きしみがないことが好ましい。 0点;きしむ。 1点;ややきしむ。 2点;きしみがない。

防汚性試験 試験サンプル表面に、濃紺色デニム生地(リーバイ・ストラウス ジャパン 商品名:リーバイス501ジーンズ 00501−1484)1cm×2cmを700g荷重で接触させ、水平移動距離3cm、50往復の条件で摩擦した。摩擦後、目視により試験サンプル表面の汚れを観察した。デニム生地と接触していた部分と接触していなかった部分とを比較して評価した。著しい汚れが観察されないことが好ましい。 0点;著しい汚れが観察される。 1点;やや著しい汚れが観察される。 2点;わずかではあるが汚れが明らかに観察される。 3点;わずかに汚れが観察されるが、目立たない。 4点;汚れが全く観察されない。

実施例1 フッ素ゴム、NR(天然ゴム)、IR(イソプレンゴム)、EPDM(エチレン−プロピレン−ターモノマー共重合体ゴム)、ブチルゴム、ACM(アクリルゴム)、ポリエステル布帛、ポリプロピレン不織布をそれぞれ3×6cmに裁断したものを基材サンプルとした。表1記載の塗料P1に各基材サンプルを浸漬塗装し、引き揚げ後に110℃で3分間乾燥させた。得られた各塗装基材サンプルについて外観評価、触感試験、防汚性試験を実施した。結果を表2〜9に示す。

実施例2 表1記載の塗料P1をP2に変更した以外は、実施例1と同じ操作を行った。

実施例3 表1記載の塗料P1をP3に変更した以外は、実施例1と同じ操作を行った。

実施例4 表1記載の塗料P1をP4に変更した以外は、実施例1と同じ操作を行った。

実施例5 表1記載の塗料P1をP5に変更した以外は、実施例1と同じ操作を行った。

実施例6 表1記載の塗料P1をP6に変更した以外は、実施例1と同じ操作を行った。

実施例7 表1記載の塗料P1をP7に変更した以外は、実施例1と同じ操作を行った。

実施例8 表1記載の塗料P1をP8に変更した以外は、実施例1と同じ操作を行った。

比較例1 実施例1に記載した基材サンプルを塗装せずに、触感試験、防汚性試験を実施した。結果を表2〜9に示す。

比較例2 表1記載の塗料P1をP9に変更した以外は、実施例1と同じ操作を行った。

比較例3 表1記載の塗料P1をP10に変更した以外は、実施例1と同じ操作を行った。

実施例9 Polon MF−56を同じ有効成分量のIE7170(東レ・ダウコーニング株式会社、有効成分48質量%)に変更した点以外は表1記載の塗料P1と同じになるように調製した塗料に、フッ素ゴム(3×6cm)を浸漬塗装し、引き揚げ後に110℃で3分間乾燥させた。得られた塗装サンプルについて、外観評価、触感試験、防汚性試験を実施した。結果、外観は変化なし、触感は2点、防汚性は3点であった。

実施例10 Polon MF−56を同じ有効成分量のPolon MF−40(信越化学工業株式会社、有効成分38質量%)に変更した点以外は表1記載の塗料P5と同じになるように調製した塗料に、フッ素ゴム(3×6cm)を浸漬塗装し、引き揚げ後に110℃で3分間乾燥させた。得られた塗装サンプルについて、外観評価、触感試験、防汚性試験を実施した。結果、外観は変化なし、触感は2点、防汚性は3点であった。

実施例11 Polon MF−56を同じ有効成分量のKM−2002L−1(信越化学工業株式会社、有効成分44質量%)に変更した点以外は表1記載の塗料P3と同じになるように調製した塗料に、フッ素ゴム(3×6cm)を浸漬塗装し、引き揚げ後に110℃で3分間乾燥させた。得られた塗装サンプルについて、外観評価、触感試験、防汚性試験を実施した。結果、外観は変化なし、触感は2点、防汚性は3点であった。

実施例12 Polon MF−56を同じ有効成分量のX−51−1318(信越化学工業株式会社、有効成分40質量%)に変更した点以外は表1記載の塗料P2と同じになるように調製した塗料に、フッ素ゴム(3×6cm)を浸漬塗装し、引き揚げ後に110℃で3分間乾燥させた。得られた塗装サンプルについて、外観評価、触感試験、防汚性試験を実施した。結果、外観は変化なし、触感は2点、防汚性は3点であった。

実施例13 表1記載の塗料P8を基準として、Polon MF−56を同じ有効成分量のKM−2002T(信越化学工業株式会社、有効成分40質量%)に変更した点以外は表1記載の塗料P8と同じになるように調製した塗料に、フッ素ゴム(3×6cm)を浸漬塗装し、引き揚げ後に110℃で3分間乾燥させた。得られた塗装サンプルについて、外観評価、触感試験、防汚性試験を実施した。結果、外観は変化なし、触感は2点、防汚性は3点であった。

実施例14 実施例9記載の塗料に含まれるIE7170(東レ・ダウコーニング株式会社、有効成分48質量%)の有効成分の質量を基準として、50質量%となる有効成分量のPolon MF−14(信越化学工業株式会社、有効成分15質量%)を、実施例9記載の塗料に加えた。この塗料に、フッ素ゴム(3×6cm)を浸漬塗装し、引き揚げ後に110℃で3分間乾燥させた。得られた塗装サンプルについて、外観評価、触感試験、防汚性試験を実施した。結果、外観は変化なし、触感は2点、防汚性は3点を損なうことなく、しっとりとした触感を付与できた。

実施例15 実施例10記載の塗料に含まれるPolon MF−40(信越化学工業株式会社、有効成分38質量%)の有効成分の質量を基準として、50質量%となる有効成分量のPolon MF−18T(信越化学工業株式会社、有効成分37質量%)を、実施例10記載の塗料に加えた。この塗料に、フッ素ゴム(3×6cm)を浸漬塗装し、引き揚げ後に110℃で3分間乾燥させた。得られた塗装サンプルについて、外観評価、触感試験、防汚性試験を実施した。結果、外観は変化なし、触感は2点、防汚性は3点を損なうことなく、しっとりとした触感を付与できた。

実施例16 実施例11記載の塗料に含まれるKM−2002L−1(信越化学工業株式会社、有効成分44質量%)の有効成分の質量を基準として、50質量%となる有効成分量のSM8716SR(東レ・ダウコーニング株式会社、有効成分40質量%)を、実施例11記載の塗料に加えた。この塗料に、フッ素ゴム(3×6cm)を浸漬塗装し、引き揚げ後に110℃で3分間乾燥させた。得られた塗装サンプルについて、外観評価、触感試験、防汚性試験を実施した。結果、外観は変化なし、触感は2点、防汚性は3点を損なうことなく、しっとりとした触感を付与できた。

実施例17 実施例12記載の塗料に含まれるX−51−1318(信越化学工業株式会社、有効成分40質量%)の有効成分の質量を基準として、50質量%となる有効成分量のFZ−4634EX(東レ・ダウコーニング株式会社、有効成分43質量%)を、実施例12記載の塗料に加えた。この塗料に、フッ素ゴム(3×6cm)を浸漬塗装し、引き揚げ後に110℃で3分間乾燥させた。得られた塗装サンプルについて、外観評価、触感試験、防汚性試験を実施した。結果、外観は変化なし、触感は2点、防汚性は3点を損なうことなく、しっとりとした触感を付与できた。

実施例18 実施例13記載の塗料に含まれるKM−2002T(信越化学工業株式会社、有効成分40質量%)の有効成分の質量を基準として、50質量%となる有効成分量のX−51−1264(信越化学工業株式会社、有効成分32質量%)を、実施例13記載の塗料に加えた。この塗料に、フッ素ゴム(3×6cm)を浸漬塗装し、引き揚げ後に110℃で3分間乾燥させた。得られた塗装サンプルについて、外観評価、触感試験、防汚性試験を実施した。結果、外観は変化なし、触感は2点、防汚性は3点を損なうことなく、しっとりとした触感を付与できた。

比較例4 表1記載の塗料P1を基準として、Polon MF−56を20.0質量%、水を75.0質量%に変更した塗料(フッ素樹脂に対し硬化性シリコーン樹脂が267質量%)に、フッ素ゴム(3×6cm)を浸漬塗装し、引き揚げ後に110℃で3分間乾燥させた。得られた塗装サンプルについて触感試験を実施したところ、ややきしみがあり、触感試験の評価点数は1点であった。

比較例5 Polon MF−56を20.0質量%、水を80.0質量%とした塗料に、フッ素ゴム(3×6cm)を浸漬塗装し、引き揚げ後に110℃で3分間乾燥させた。得られた塗装サンプルについて触感試験を実施したところ、きしみがあり、触感試験の評価点数は0点であった。

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