首页 / 专利库 / 油漆与涂料 / 流平性 / 術中低血圧に関連する損傷を減らす方法

術中低血圧に関連する損傷を減らす方法

阅读:504发布:2024-02-10

专利汇可以提供術中低血圧に関連する損傷を減らす方法专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且本開示は、術中低血圧の期間に続いて且つ対象の平均動脈血圧が回復した後で、治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することによって術中低血圧に関連する損傷を減らす方法を提供する。本開示はまた、特に術中低血圧の高いリスクを有する手術候補者について術中低血圧に関連する損傷を防ぐ方法も提供する。本明細書で熟考されている損傷の非限定例には、心筋傷害、心筋梗塞及び急性腎障害が挙げられる。,下面是術中低血圧に関連する損傷を減らす方法专利的具体信息内容。

手術を受けるであろう対象にて心筋傷害を予防する方法であって、 前記方法が、手術が始まる前に治療上有効な量の脂肪乳剤を前記対象に静脈内投与することを含む、前記方法。前記予防が、手術前に前記脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて心筋傷害で少なくとも10%の減少を生じる請求項1に記載の方法。術中低血圧に続いて対象にて心筋傷害を減らす方法であって、 前記方法が前記対象の平均動脈圧(MAP)を66mmHg以上に回復させた後、治療上有効な量の脂肪乳剤を前記対象に静脈内投与することを含み、 その際、前記治療上有効な量の前記脂肪乳剤の投与が前記脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて心筋傷害のマーカーで少なくとも10%の減少を生じ、 心筋傷害の前記マーカーが心臓トロポニンまたは心臓型脂肪酸結合タンパク質である、前記方法。前記心臓トロポニンが心臓トロポニンCである請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。前記心臓トロポニンが心臓トロポニンTである請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。手術を受けるであろう対象にて急性腎障害を予防する方法であって、 前記方法が、手術が始まる前に治療上有効な量の脂肪乳剤を前記対象に静脈内投与することを含む、前記方法。前記予防が、手術前に前記脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて急性腎障害で少なくとも10%の減少を生じる請求項6に記載の方法。術中低血圧に続いて対象にて急性腎障害を減らす方法であって、 前記方法が前記対象の平均動脈圧(MAP)を66mmHg以上に回復させた後、治療上有効な量の脂肪乳剤を前記対象に静脈内投与することを含み、 その際、前記治療上有効な量の前記脂肪乳剤の投与が前記脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて急性腎障害のマーカーで少なくとも10%の減少を生じ、 急性腎障害の前記マーカーがクレアチニンまたはリポカリン−2である、前記方法。手術を受けるであろう対象にて術後心筋梗塞を予防する方法であって、 前記方法が、手術が始まる前に治療上有効な量の脂肪乳剤を前記対象に静脈内投与することを含む、前記方法。前記予防が、手術前に前記脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて術後心筋梗塞で少なくとも10%の減少を生じる請求項9に記載の方法。術中低血圧に続いて対象にて術後心筋梗塞を減らす方法であって、 前記方法が前記対象の平均動脈圧(MAP)を66mmHg以上に回復させた後、治療上有効な量の脂肪乳剤を前記対象に静脈内投与することを含み、 その際、前記治療上有効な量の前記脂肪乳剤の投与が前記脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて術後心筋梗塞で少なくとも10%の減少を生じる、前記方法。前記脂肪乳剤が、術中に、しかし、前記対象のMAPが66mmHg以上に回復した後で投与される請求項3、4、5、8または11のいずれか1項に記載の方法。前記脂肪乳剤が術後に投与される請求項3、4、5、8または11のいずれか1項に記載の方法。手術を受けるであろう対象にて術後死亡率を減らす方法であって、 前記方法が、手術が始まる前に治療上有効な量の脂肪乳剤を前記対象に静脈内投与することを含み、 前記脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて死亡率が少なくとも10%減少する、前記方法。術中低血圧に続いて対象にて術後死亡率を減らす方法であって、 前記方法が、前記対象の平均動脈圧(MAP)を66mmHg以上に回復させた後、治療上有効な量の脂肪乳剤を前記対象に静脈内投与することを含み、 前記脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて死亡率が少なくとも10%減少する、前記方法。前記脂肪乳剤が、術中に、しかし、前記対象のMAPが66mmHg以上に回復した後で投与される請求項15に記載の方法。前記脂肪乳剤が術後に投与される請求項15に記載の方法。前記減少が術後約2時間にて測定される請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。前記減少が少なくとも20%である請求項18に記載の方法。前記減少が少なくとも30%である請求項18に記載の方法。前記減少が少なくとも50%である請求項18に記載の方法。前記減少が術後約12時間にて測定される請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。前記減少が少なくとも20%である請求項22に記載の方法。前記減少が少なくとも30%である請求項22に記載の方法。前記減少が少なくとも50%である請求項22に記載の方法。前記減少が術後約24時間にて測定される請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。前記減少が少なくとも20%である請求項26に記載の方法。前記減少が少なくとも30%である請求項26に記載の方法。前記減少が少なくとも50%である請求項26に記載の方法。前記減少が術後約7日にて測定される請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。前記減少が少なくとも20%である請求項30に記載の方法。前記減少が少なくとも30%である請求項30に記載の方法。前記減少が少なくとも50%である請求項30に記載の方法。前記減少が術後約14日にて測定される請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。前記減少が少なくとも20%である請求項34に記載の方法。前記減少が少なくとも30%である請求項34に記載の方法。前記減少が少なくとも50%である請求項34に記載の方法。前記減少が術後約30日にて測定される請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。前記減少が少なくとも20%である請求項38に記載の方法。前記減少が少なくとも30%である請求項38に記載の方法。前記減少が少なくとも50%である請求項38に記載の方法。前記減少が術後約3ヵ月にて測定される請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。前記減少が少なくとも20%である請求項42に記載の方法。前記減少が少なくとも30%である請求項42に記載の方法。前記減少が少なくとも50%である請求項42に記載の方法。前記減少が術後約6ヵ月にて測定される請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。前記減少が少なくとも20%である請求項46に記載の方法。前記減少が少なくとも30%である請求項46に記載の方法。前記減少が少なくとも50%である請求項46に記載の方法。非ショック状態での虚血再灌流障害を治療する方法であって、 前記方法が、対象が1以上の再灌流療法を受けて平均動脈圧を66mmHg以上に回復させた後、治療上有効な量の脂肪乳剤を前記対象に静脈内投与することを含み、 前記対象は前記脂肪乳剤が投与される時点でショック状態ではない、前記方法。全身麻酔下の間に術中低血圧を有する対象について全身麻酔に続く30日死亡率を減らす方法であって、 前記方法が、対象が1以上の再灌流療法を受けて平均動脈圧(MAP)を66mmHg以上に回復させた後、治療上有効な量の脂肪乳剤を前記対象に静脈内投与することを含み、 前記対象は前記脂肪乳剤が投与される時点でショック状態ではない、前記方法。全身麻酔下の間に術中低血圧を有する対象について全身麻酔に続く1年死亡率を減らす方法であって、 前記方法が、対象が1以上の再灌流療法を受けて平均動脈圧を66mmHg以上に回復させた後、治療上有効な量の脂肪乳剤を前記対象に静脈内投与することを含み、 前記対象は前記脂肪乳剤が投与される時点でショック状態ではない、前記方法。前記減少が、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%または少なくとも50%である請求項51または52に記載の方法。術中低血圧の期間中での前記対象のMAPが約65mmHgを下回った先行請求項のいずれか1項に記載の方法。術中低血圧の期間中での前記対象のMAPが約64mmHgを下回った先行請求項のいずれか1項に記載の方法。術中低血圧の期間中での前記対象のMAPが約63mmHgを下回った先行請求項のいずれか1項に記載の方法。術中低血圧の期間中での前記対象のMAPが約62mmHgを下回った先行請求項のいずれか1項に記載の方法。術中低血圧の期間中での前記対象のMAPが約61mmHgを下回った先行請求項のいずれか1項に記載の方法。術中低血圧の期間中での前記対象のMAPが約60mmHgを下回った先行請求項のいずれか1項に記載の方法。術中低血圧の期間中での前記対象のMAPが約55mmHgを下回った先行請求項のいずれか1項に記載の方法。前記術中低血圧が、少なくとも約30秒間、少なくとも約1分間、少なくとも約5分間、または少なくとも約10分間発生した先行請求項のいずれか1項に記載の方法。前記脂肪乳剤が表Aから選択される組み合わせを含む先行請求項のいずれか1項に記載の方法。前記脂肪乳剤がイントラリピッド(登録商標)20%またはイントラリピッド(登録商標)10%である先行請求項のいずれか1項に記載の方法。前記脂肪乳剤がイントラリピッド(登録商標)20%であり、前記イントラリピッド(登録商標)20%の投与量が約100mL、約75mL、約50mLまたは約25mLを超えない先行請求項のいずれか1項に記載の方法。前記脂肪乳剤がイントラリピッド(登録商標)20%であり、前記イントラリピッド(登録商標)20%の投与量が約10mL〜約100mLである請求項1〜63のいずれか1項に記載の方法。前記脂肪乳剤がイントラリピッド(登録商標)20%であり、前記イントラリピッド(登録商標)20%の投与量が約50mL〜約100mLである請求項1〜63のいずれか1項に記載の方法。前記外科的処置に先立って、前記対象が術中低血圧の高いリスクを有する先行請求項のいずれか1項に記載の方法。前記対象の動脈血流が低下したが、術中低血圧の期間中、完全に閉塞することはなかった先行請求項のいずれか1項に記載の方法。前記方法がショック状態の対象を除外する先行請求項のいずれか1項に記載の方法。

说明书全文

関連出願への相互参照 本出願は、参照によって全体として本明細書に組み入れられる、2017年1月8日に出願された米国仮特許出願番号62/443,755の利益を主張する。

発明の分野 本開示は、術中低血圧の期間に続いて且つ対象の平均動脈血圧が回復した後で、治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することによって術中低血圧に関連する損傷を減らす方法を提供する。本開示はまた、特に術中低血圧の高いリスクを有する手術候補者について、術中低血圧に関連する損傷を防ぐ方法も提供する。本明細書で熟考される損傷の非限定例には心筋傷害、心筋梗塞及び急性腎障害が挙げられる。

種々の程度の低血圧は手術の間で一般的であり、術中低血圧は臓器損傷の一因となることが示唆されている。この理論に合致して、種々の方法で定義されている低血圧は急性腎障害と弱く関連し、心筋梗塞及び死亡と強く関連する。たとえば、Salmasi,et al.,Anesthesiology,2017,126:47−65.を参照のこと。急性腎障害及び心筋傷害のリスクを減らすために、Salmasi,et al.は術中の平均動脈圧(MAP)を、65mmHgを超えて維持することを提案している。実際には、やはり、MAPを66mmHg以上で維持することは常に可能であるとは限らない。従って、66mmHg未満の術中MAPに関連する損傷のリスクを減らすための方法について当該技術でニーズが残っている。

態様では、本開示は、手術を受けるであろう対象、任意で術中低血圧のリスクが高い対象にて心筋傷害を防ぐ方法を包含し、該方法は、手術が始まる前に治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することを含む。予防は、手術前に脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて心筋傷害で少なくとも10%の減少を生じることができる。特定の実施形態では、術中低血圧は少なくとも約30秒間、少なくとも約1分間、少なくとも約5分間、または少なくとも約10分間発生し、対象の動脈血流は低下したが、術中低血圧の期間中に完全に閉塞することはなかった;そして任意で、脂肪乳剤はイントラリピッド(登録商標)20%であり、イントラリピッド(登録商標)20%の投与量は約10mL〜約100mLである。

別の態様では、本開示は、手術を受けるであろう対象、任意で術中低血圧のリスクが高い対象にて急性腎障害を防ぐ方法を包含し、該方法は、手術が始まる前に治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することを含む。予防は、手術前に脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて急性腎障害で少なくとも10%の減少を生じることができる。特定の実施形態では、術中低血圧は少なくとも約30秒間、少なくとも約1分間、少なくとも約5分間、または少なくとも約10分間発生し、対象の動脈血流は低下したが、術中低血圧の期間中に完全に閉塞することはなかった;そして任意で、脂肪乳剤はイントラリピッド(登録商標)20%であり、イントラリピッド(登録商標)20%の投与量は約10mL〜約100mLである。

別の態様では、本開示は、手術を受けるであろう対象、任意で術中低血圧のリスクが高い対象にて術後心筋梗塞を防ぐ方法を包含し、該方法は、手術が始まる前に治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することを含む。予防は、手術前に脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて術後心筋梗塞で少なくとも10%の減少を生じることができる。特定の実施形態では、術中低血圧は少なくとも約30秒間、少なくとも約1分間、少なくとも約5分間、または少なくとも約10分間発生し、対象の動脈血流は低下したが、術中低血圧の間に完全に閉塞することはなかった;そして任意で、脂肪乳剤はイントラリピッド(登録商標)20%であり、イントラリピッド(登録商標)20%の投与量は約10mL〜約100mLである。

別の態様では、本開示は、手術を受けるであろう対象、任意で術中低血圧のリスクが高い対象にて術後死亡率を減らす方法を包含し、該方法は手術が始まる前に治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することを含み、その際、死亡率は脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少する。特定の実施形態では、術中低血圧は少なくとも約30秒間、少なくとも約1分間、少なくとも約5分間、または少なくとも約10分間発生し、対象の動脈血流は低下したが、術中低血圧の期間中に完全に閉塞することはなかった;そして任意で、脂肪乳剤はイントラリピッド(登録商標)20%であり、イントラリピッド(登録商標)20%の投与量は約10mL〜約100mLである。

別の態様では、本開示は、術中低血圧の後での対象、任意で手術に先立って術中低血圧の高いリスクを有した対象にて心筋傷害を減らす方法を包含し、該方法は、対象の平均動脈圧(MAP)が66mmHg以上に回復した後、治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することを含み、その際、治療上有効な量の脂肪乳剤の投与は脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて心筋傷害のマーカー(たとえば、心臓トロポニン、心臓型脂肪酸結合タンパク質、等)で少なくとも10%の減少を生じる。特定の実施形態では、術中低血圧は少なくとも約30秒間、少なくとも約1分間、少なくとも約5分間、または少なくとも約10分間発生し、対象の動脈血流は低下したが、術中低血圧の期間中に完全に閉塞することはなかった。特定の実施形態では、術中低血圧は少なくとも約30秒間、少なくとも約1分間、少なくとも約5分間、または少なくとも約10分間発生し、対象の動脈血流は低下したが、術中低血圧の期間中に完全に閉塞することはなかった;そして任意で、脂肪乳剤はイントラリピッド(登録商標)20%であり、イントラリピッド(登録商標)20%の投与量は約10mL〜約100mLである。

別の態様では、本開示は術中低血圧の後での対象、任意で手術に先立って術中低血圧の高いリスクを有した対象にて急性腎障害を減らす方法を包含し、該方法は、対象の平均動脈圧(MAP)が66mmHg以上に回復した後、治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することを含み、その際、治療上有効な量の脂肪乳剤の投与は脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて急性腎障害のマーカー(たとえば、クレアチニン、リポカリン−2、等)で少なくとも10%の減少を生じる。特定の実施形態では、術中低血圧は少なくとも約30秒間、少なくとも約1分間、少なくとも約5分間、または少なくとも約10分間発生し、対象の動脈血流は低下したが、術中低血圧の期間中に完全に閉塞することはなかった;そして任意で、脂肪乳剤はイントラリピッド(登録商標)20%であり、イントラリピッド(登録商標)20%の投与量は約10mL〜約100mLである。

別の態様では、本開示は術中低血圧の後での対象、任意で手術に先立って術中低血圧の高いリスクを有した対象にて術後心筋梗塞を減らす方法を包含し、該方法は、対象の平均動脈圧(MAP)が66mmHg以上に回復した後、治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することを含み、その際、治療上有効な量の脂肪乳剤の投与は脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて術後心筋梗塞で少なくとも10%の減少を生じる。特定の実施形態では、術中低血圧は少なくとも約30秒間、少なくとも約1分間、少なくとも約5分間、または少なくとも約10分間発生し、対象の動脈血流は低下したが、術中低血圧の期間中に完全に閉塞することはなかった;そして任意で、脂肪乳剤はイントラリピッド(登録商標)20%であり、イントラリピッド(登録商標)20%の投与量は約10mL〜約100mLである。

別の態様では、本開示は術中低血圧の後での対象、任意で手術に先立って術中低血圧の高いリスクを有した対象にて術後死亡率を減らす方法を包含し、該方法は、対象の平均動脈圧(MAP)が66mmHg以上に回復した後、治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することを含み、その際、死亡率は脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少した。特定の実施形態では、術中低血圧は少なくとも約30秒間、少なくとも約1分間、少なくとも約5分間、または少なくとも約10分間発生し、対象の動脈血流は低下したが、術中低血圧の期間中に完全に閉塞することはなかった;そして任意で脂肪乳剤はイントラリピッド(登録商標)20%であり、イントラリピッド(登録商標)20%の投与量は約10mL〜約100mLである。

別の態様では、本開示は非ショック状態の対象、任意で手術に先立って術中低血圧の高いリスクを有した対象にて虚血再灌流障害を治療する方法を包含し、該方法は、対象が1回以上の再灌流療法を受けて平均動脈圧を66mmHg以上に回復した後、治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することを含み、その際、対象は脂肪乳剤が投与される時点でショック状態ではない。特定の実施形態では、術中低血圧は少なくとも約30秒間、少なくとも約1分間、少なくとも約5分間、または少なくとも約10分間発生し、対象の動脈血流は低下したが、術中低血圧の期間中に完全に閉塞することはなかった;そして任意で、脂肪乳剤はイントラリピッド(登録商標)20%であり、イントラリピッド(登録商標)20%の投与量は約10mL〜約100mLである。

別の態様では、本開示は全身麻酔下の間に術中低血圧を有する対象、任意で手術に先立って術中低血圧の高いリスクを有した対象について1年死亡率を減らす方法を包含し、該方法は、対象が1回以上の再灌流療法を受けて平均動脈圧を66mmHg以上に回復した後、治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することを含み、その際、対象は脂肪乳剤が投与される時点でショック状態ではない。特定の実施形態では、術中低血圧は少なくとも約30秒間、少なくとも約1分間、少なくとも約5分間、または少なくとも約10分間発生し、対象の動脈血流は低下したが、術中低血圧の期間中に完全に閉塞することはなかった;そして任意で、脂肪乳剤はイントラリピッド(登録商標)20%であり、イントラリピッド(登録商標)20%の投与量は約10mL〜約100mLである。

別の態様では、本開示は全身麻酔下の間に術中低血圧を有する対象、任意で手術に先立って術中低血圧の高いリスクを有した対象について3年死亡率を減らす方法を包含し、該方法は、対象が1回以上の再灌流療法を受けて平均動脈圧を66mmHg以上に回復した後、治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することを含み、その際、対象は脂肪乳剤が投与される時点でショック状態ではない。特定の実施形態では、術中低血圧は少なくとも約30秒間、少なくとも約1分間、少なくとも約5分間、または少なくとも約10分間発生し、対象の動脈血流は低下したが、術中低血圧の期間中に完全に閉塞することはなかった;そして任意で脂肪乳剤はイントラリピッド(登録商標)20%であり、イントラリピッド(登録商標)20%の投与量は約10mL〜約100mLである。

本開示は、術中低血圧の期間に続いて且つ対象の平均動脈血圧が回復した後、治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することによって術中低血圧に関連する細胞及び臓器の損傷を減らす方法を提供する。本明細書で熟考されている損傷の非限定例には、心筋傷害、心筋梗塞、及び急性腎障害が挙げられる。本明細書で開示されているのはまた、特に術中低血圧の高いリスクを有する対象について手術の開始に先立って術中低血圧に関連する損傷を防ぐ方法である。

(a)術中低血圧 本明細書で使用されるとき、用語「周術期の」は、入院後開始する対象の外科的処置の持続を記載する期間を記載する。周術期は、術前期と術中期と術後期とから成る。本明細書で使用されるとき、用語「術中の」は、対象が手術台に移されたときに開始し、麻酔後集中治療室または集中治療室への対象の移動で終了する外科的処置の間の期間を指す。「術後期」は手術室から回復室への対象の移動で開始する。そのようなものとして、術後期は術中期にすぐ接して続く。一部の実施形態では、術中期の間に全身麻酔が使用される。他の実施形態では、術中期の間に局所麻酔が使用される。たとえば、末梢神経ブロック、脊髄ブロックまたは硬膜外麻酔が術中期の間に使用されてもよい。鎮静剤は局所麻酔と共に任意で使用されてもよい。最小限の鎮静状態の間に、対象はくつろぎを感じ、質問を理解することができ、指示に従うことができる。中程度の鎮静状態の間に、対象は眠気を感じ、ほとんどの処置の間眠ってもよいが、通常、話しかけられると容易に覚醒する。深い鎮静状態の間に、対象は、処置室の記憶がほとんどなく、または全くなく処置の間中眠り、呼吸は緩慢であってもよく、対象は薬剤(複数可)が切れるまで眠っていてもよい。

用語「術中低血圧」は本明細書で使用されるとき、術中期の間で66mmHgを下回る平均動脈圧(MAP)の測定を指す。術中低血圧に関連する損傷は通常、MAPが低下するにつれて及び/または長く続く低血圧と共にさらにありふれたものになる。術中低血圧は少なくとも約30秒間、少なくとも約1分間、少なくとも約5分間、少なくとも約10分間、少なくとも約13分間、少なくとも約15分間以上発生してもよい。一部の態様では、術中低血圧は約30秒間〜約60秒間発生してもよい。他の態様では、術中低血圧は約1分間〜約30分間発生してもよい。他の態様では、術中低血圧は約1分間〜約10分間、または約1分間〜約5分間発生してもよい。他の態様では、術中低血圧は約5分間〜約15分間、または約5分間〜約10分間発生してもよい。他の態様では、術中低血圧は約10分間〜約30分間、または約10分間〜約20分間発生してもよい。他の態様では、術中低血圧は約1分未満、約5分未満、約10分未満、約13分未満、約15分未満、約20分未満、約25分未満、約30分未満発生してもよい。対象のMAPはMAPが66mmHg以上であるとき回復していると言われる。対象のMAPは介入(たとえば、再灌流療法、等)の結果、または介入なしで回復することができる。MAPを測定する方法は当該技術で周知である。

用語「ショック」は、重要臓器及び重要組織への血流が低下する全身性灌流低下の状態を指す。態様の1つでは、術中低血圧はショックなしで発生することができる。非限定例として、短時間の及び/または軽度の術中低血圧はショックという意味を含まない。逆に、別の態様では、ショックは低血圧でなくても発生し得る。たとえば、激しい全身性の血管収縮の状況では、血管は、正常な血圧にもかかわらず臓器への灌流(血流)が限定されるように収縮する。さらに別の態様では、術中低血圧はショックと共に(たとえば、前に、後で、または同時に)発生し得る。たとえば、術中低血圧はショックを引き起こす生理的状態、たとえば、出血、アナフィラキシー、心原性、等の間に発生し得る。

「再灌流療法」は閉塞を通り抜けるまたは閉塞の周りでの血流を元の状態に戻す医療である。再灌流療法には薬理学的再灌流、大量注入及び外科手術が挙げられる。再灌流療法で使用される薬剤の非限定のクラスには血栓溶解剤及び繊維素溶解剤(たとえば、ストレプトキナーゼ、アルテプラーゼ、レテプラーゼ、テネクテプラーゼ、イノトロープまたは重要臓器の血圧及び/または灌流を上昇させる昇圧剤)が挙げられる。大量注入に使用される製品の非限定例には、血液製品及び晶質溶液またはコロイド溶液が挙げられる。行われる外科手術は侵襲性が最小限である血管内処置(たとえば、冠動脈血管形成術、ステント、等)またはより侵襲性のもの(たとえば、冠状動脈バイパス移植術、等)であってもよい。ある場合には、対象のMAPは再灌流療法に続いて回復することができる。用語「再灌流療法」及び「再灌流介入」は相互交換可能に使用されてもよい。

本開示の対象は周術期ケアを受けているヒトまたは動物である。好適な対象には、ヒト、家畜、ペット動物、実験動物及び動物園動物が挙げられる。好まれる実施形態では、対象はヒトである。熟考されているのはまた、血管麻痺、循環器疾患、冠動脈疾患、または糖尿病の対象;薬剤(たとえば、アンギオテンシン変換酵素阻害剤、アンギオテンシン受容体ブロッカー、等)を服用している対象;及び血行動態の不安定化の原因となる血流での薬物(たとえば、コカイン)を伴う対象を含むが、これらに限定されない、術中低血圧に続く損傷の高いリスクを有する対象である。

一部の態様では、術中低血圧は非心臓手術の間に発生し得る。これらの例では、対象の血流は低下し得るが、術中低血圧の期間中に完全には閉塞しない。虚血の非限定の原因には、出血、全身麻酔、局所麻酔(たとえば、中枢神経軸麻酔が原因で生じる交感神経切除、等)、手術中に投与された他の薬剤(たとえば、鎮静剤、等)、またはそれらの組み合わせが挙げられる。或いは、術中低血圧の期間中、患者の血流を完全に閉塞することができる。他の態様では、術中低血圧は心臓手術の最中に発生し得る。これらの例では対象の心臓への血流は完全に止められることが多い。

(b)脂肪乳剤 用語「脂肪乳剤」は本明細書で使用されるとき、注射と、約5%〜約50%(w/v)の脂肪、約10%〜約30%(w/v)の脂肪、または約10%〜約20%(w/v)の脂肪とで構成される静脈内投与用の無菌で非発熱性の乳剤を指す。脂肪は、精製された動物脂肪、精製された植物油(たとえば、ダイズ、キャノーラ、コーン、ヒマワリ、ピーナッツ、ベニバナ、綿実、パーム、等)、トリグリセリド、2種以上のトリグリセリド、またはそれらの組み合わせであることができる。トリグリセリドは飽和であってもよいし、不飽和であってもよいし、またはそれらの組み合わせであってもよい。静脈内製剤の好適なpHは約pH4〜約pH9、好ましくは約pH6〜約pH8.9、さらに好ましくは約pH7〜約pH8の間である。例となるpHは約pH8である。当該技術で周知のようにpHは酸または塩基を加えることによって調整されてもよい。乳化した脂肪粒子はサイズが変化してもよく、通常、約1.0μmを下回り、好ましくは0.5μm以下である。一部の実施形態では、乳化した脂肪粒子は約1nm〜約500nmの間、または約100nm〜約500nmの間の直径を有してもよい。脂肪乳剤を作製し、脂肪乳剤の粒度を制御する方法は当該技術で周知である。たとえば、全体として参照によって本明細書に組み入れられるAAPS PharmSciTech.2010,11(4):1526−1540を参照のこと。

特定の実施形態では、脂肪は精製されたダイズ油である。ダイズ油の主成分の脂肪酸は、リノール酸(44〜62%w/v)、オレイン酸(19〜30%w/v)、パルミチン酸(7〜14%w/v)、α−リノレン酸(4〜11%w/v)、及びステアリン酸(1.4〜5.5%w/v)である(Padley FB:“Major Vegetable Fats,”The Lipid Handbook Gunstone FD, Harwood JL,Padley FB,eds.),Chapman and Hall Ltd.,Cambridge,UK(1986),pp.88−89.)。技量のある熟練者は市販の動物脂肪または植物油の既知の脂肪酸プロファイルを使用してダイズ油の代わりにこれらの脂肪を使用することができるであろう。或いは、合成トリグリセリドを使用して約44%〜約62%のリノール酸と約19%〜約30%のオレイン酸と約7%〜約14%のパルミチン酸と約4〜約11%のα−リノレン酸と約1.4%〜約5.5%のステアリン酸とを含む脂肪を生成してもよい。

特定の実施形態では、脂肪は、約40%〜約65%のリノール酸と約15%〜約35%のオレイン酸と約5%〜約20%のパルミチン酸と約1〜約15%のα−リノレン酸と約1%〜約10%のステアリン酸とを含む。他の実施形態では、脂肪は、約40%〜約65%のリノール酸と約15%〜約35%のオレイン酸と約5%〜約20%のパルミチン酸と約1〜約15%のα−リノレン酸と約1%〜約10%のステアリン酸とから成る。他の実施形態では、脂肪は、約44%〜約62%のリノール酸と約19%〜約30%のオレイン酸と約7%〜約14%のパルミチン酸と約4〜約11%のα−リノレン酸と約1.4%〜約5.5%のステアリン酸とを含む。

一部の態様では、脂肪乳剤はさらに、約0.1%〜約10%(w/v)のリン脂質、約0.5%〜約5%(w/v)のリン脂質または約1%〜約5%(w/v)のリン脂質を含んでもよい。リン脂質は、1以上のグリセロリン脂質、1以上のリンスフィンゴ脂質、またはそれらの組み合わせであることができる。リン脂質は合成であることができ、または天然であることができる。工業的に製造されるリン脂質の一般的な供給源は、ダイズ、ナタネ、ヒマワリ、鶏卵、乳、魚卵、等である。好まれる供給源は卵黄レシチンまたは精製卵黄リン脂質である。

特定の実施形態では、リン脂質は、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、リソホスファチジルコリン、スフィンゴミエリン、リソホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジン酸、またはそれらの組み合わせから選択されてもよい。他の実施形態では、リン脂質は、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、またはそれらの組み合わせから選択されてもよい。例となる実施形態では、リン脂質は、約65%〜約90%(w/v)のホスファチジルコリンと、約10%〜約25%(w/v)のホスファチジルエタノールアミンと、約1%〜約5%(w/v)のリソホスファチジルコリンと、約1%〜約5%(w/v)のスフィンゴミエリンと、約1%〜約5%(w/v)のリソホスファチジルエタノールアミンと、約2%〜約3%(w/v)のホスファチジルイノシトールとを含む。別の例となる実施形態では、リン脂質は、約65%〜約90%(w/v)のホスファチジルコリンと、約10%〜約25%(w/v)のホスファチジルエタノールアミンと、約1%〜約5%(w/v)のリソホスファチジルコリンと、約1%〜約5%(w/v)のスフィンゴミエリンと、約1%〜約5%(w/v)のリソホスファチジルエタノールアミンと、約2%〜約3%(w/v)のホスファチジルイノシトールとから成る。別の例となる実施形態では、リン脂質は、約65%〜約90%(w/v)のホスファチジルコリンと、約10%〜約35%(w/v)のホスファチジルエタノールアミンとを含む。別の例となる実施形態では、リン脂質は、約65%〜約90%(w/v)のホスファチジルコリンと、約10%〜約35%(w/v)のホスファチジルエタノールアミンとから成る。別の例となる実施形態では、リン脂質は、約75%〜約85%(w/v)のホスファチジルコリンと、約15%〜約25%(w/v)のホスファチジルエタノールアミンとを含む。別の例となる実施形態では、リン脂質は、約75%〜約85%(w/v)のホスファチジルコリンと、約15%〜約25%(w/v)のホスファチジルエタノールアミンとから成る。

さらなる態様では、脂肪乳剤はまた、約0.5%〜約5%の浸透圧調節剤、約1%〜約5%の浸透圧調節剤または約2%〜約4%の浸透圧調節剤も含んでもよい。好適な浸透圧調節剤の非限定例には、グリセリン、ソルビトール及びキシリトールが挙げられる。

さらなる態様では、脂肪乳剤はまた、1以上の緩衝化剤、抗酸化剤、抗生物剤、またはそれらの組み合わせも含んでもよい。好適な抗酸化剤の非限定例には、α−トコフェロール、アスコルビン酸及びデフェロキサミンメシル酸塩が挙げられる。抗微生物剤には、EDTA、安息香酸ナトリウム及びベンジルアルコールが挙げられるが、これらに限定されない。

例となる実施形態では、脂肪乳剤はイントラリピッド(登録商標)10%である。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤はイントラリピッド(登録商標)20%である。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤はイントラリピッド(登録商標)30%である。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は以下の表Aにてリストにした組み合わせを含む。

投与 治療上有効な量の脂肪乳剤が静脈内で対象に投与される。本明細書で使用されるとき、用語「治療上有効な量」は、測定でき、且つ物質を投与された対象にとって有益な効果、すなわち、有意な有効性をもたらすその物質(たとえば、脂肪乳剤)の量を意味する。態様の1つでは、投与は手術が始まる前に発生することができ、最初の切開が手術を開始する。たとえば、投与は、手術の約1分前に、手術の約5分前に、手術の約10分前に、手術の約30分以上前に発生してもよい。別の例では、投与は、手術の約1時間前、約2時間前、または約4時間前に発生してもよい。さらに別の例では、投与は、手術の約6時間前、約12時間前、約18時間前、または約20時間前に発生してもよい。手術の前の投与は、すべての患者にとって、または術中低血圧のリスクが高い対象のみにとって望ましくてもよい。別の態様では、投与は、術中低血圧に続いて且つ対象のMAPが少なくとも約1分間66mmHg以上である後に、術中で発生することができる。別の態様では、投与は、対象のMAPが66mmHg以上であるという条件で術中低血圧に続いて術後に発生することができる。別の態様では、投与は、手術前の組み合わせとして;術中低血圧に続いて且つ対象のMAPが66mmHg以上である後に、術中で;及び術中低血圧に続き、対象のMAPが66mmHg以上であるという条件で、術後に発生することができる。

治療上有効な量の脂肪乳剤、すなわち、用量が、ボーラスとして、点滴として、またはボーラスもしくは負荷用量とその後の点滴の組み合わせとして対象に投与されてもよい。ボーラスとして投与される場合、用量は一度にまとめて投与されてもよいし、または用量はさらに小さな用量(たとえば、1、2、3以上)に分割され、所与の時間枠(たとえば、術中期の残り)にわたって定期的な間隔(たとえば、分または時間)で投与されてもよい。点滴として投与される場合、点滴は単一速度で発生することができ、または速度は変化することができる。単回用量または複数回用量が投与されてもよい。

本開示に従って投与される脂肪乳剤の治療上有効な量または用量は標準の臨床技法を用いて決定することができ、幾つかある検討事項の中で特に、乳剤における脂肪の量及びその組成、対象のMAPの低下量及び/または術中低血圧の持続時間、または投与時の対象のMAPの安定性を含む、症例を取り囲む状況によって影響を受けてもよい。たとえば、脂肪乳剤がイントラリピッド(登録商標)20%である実施形態では、好適な用量は通常、約250mL未満であろう。幾つかの例では、好適な用量は約1mL〜約250mL、約10mL〜約250mL、約50mL〜約250mL、または約100mL〜約250mLであってもよい。幾つかの例では、好適な用量は約10mL〜約100mLであってもよい。他の例では、好適な用量は約10mL〜約50mLまたは約50mL〜約100mLであってもよい。他の例では、好適な用量は約100mL〜約150mLまたは約150mL〜約200mLであってもよい。他の例では、好適な用量は10mL〜約35mL、約25mL〜約50mL、約35mL〜約60mL、約50mL〜約75mL、約60mL〜約85mL、約75mL〜約100mL、約85mL〜約110mL、約100mL〜約125mL、約110mL〜約135mL、または約125mL〜約150mLであってもよい。他の例では、好適な用量は約10mL、約15mL、約20mL、約25mL、約30mL、約35mL、約40mL、約45mL、約50mL、約55mL、約60mL、約65mL、約70mL、約75mL、約80mL、約85mL、約90mL、約95mL、約100mL、約105mL、約110mL、約115mL、約120mL、または約125mLであってもよい。イントラリピッド(登録商標)20%に関するこれらの開示に基づいて、技量のある熟練者はセクション(b)に記載されている他の脂肪乳剤について好適な用量を決定することができるであろう。

(d)対照群 損傷及び/または死亡率は対照群と比較して対象にて減少する。対照群は本明細書で使用されるとき、脂肪乳剤を投与しなかった、且つ主題を含んでいる複数の対象を指す。好適な対照群を特定するための基準には、年齢、性別、併存疾患、手術の種類、等が挙げられてもよい。

(e)心筋傷害及び急性腎障害 心筋傷害及び急性腎障害は術中低血圧に関連する損傷の2つの例であり、本開示は対象にて心筋傷害及び/または急性腎障害を防ぐ及び/または減らす方法を提供する。本明細書で使用されるとき、用語「防ぐこと」は手術前に脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて損傷の完全な予防(すなわち、損傷は発生しない)または損傷の減少の双方を指す(すなわち、若干の損傷の予防)。

態様の1つでは、本開示は対象にて心筋傷害及び/または急性腎障害を防ぐ方法を提供する。方法は、手術が始まる前に治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することを含む。好適な脂肪乳剤はセクション(b)にて上記で詳述されており、その投与の詳細はセクション(c)に記載されている。例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aにてリストにされている組み合わせを含む。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aにてリストにされている組み合わせから成る。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤はイントラリピッド(登録商標)10%、イントラリピッド(登録商標)20%、またはイントラリピッド(登録商標)30%である。好適な対象は投与の時点で66mmHg以上の平均動脈圧(MAP)を有し、セクション(a)にて上記にさらに記載されている。特定の実施形態では、対象は術中低血圧のさらに高いリスクを有する。術中低血圧のリスクがさらに高い対象の非限定例には、術中低血圧の既往も有する、血管麻痺も有する、循環器疾患も有する、冠動脈疾患も有する、糖尿病も有する、アンギオテンシン変換酵素阻害剤を服用している、アンギオテンシン受容体ブロッカーを服用している、及び/またはコカインを含むが、これらに限定されない血行動態の不安定性の原因となる薬剤を血流で有する、全身麻酔下または局所麻酔下の対象が挙げられる。

別の態様では、本開示は、術中低血圧に続く対象における心筋傷害及び/または急性腎障害を減らす方法を提供し、その際、術中低血圧はショックの有無にかかわらず発生した。好適な対象はセクション(a)にて上記に記載されており、手術前にある用量の脂肪乳剤を投与された対象が含まれる。一部の態様では、術中低血圧は非心臓手術の間に発生し、対象の血流は低下したが、術中低血圧の期間中に完全には閉塞しなかった。他の態様では、術中低血圧は非心臓手術の間に発生し、対象の血流は術中低血圧の期間中に完全に閉塞した。さらに他の態様では、術中低血圧は心臓手術の間で発生した。非心臓手術が関与する態様では、外科的処置の間、対象は全身麻酔下または局所麻酔下にあってもよい。心臓手術が関与する態様では、外科的処置の間、対象は全身麻酔下にある。方法は、対象の平均動脈圧(MAP)が66mmHg以上に回復した後、治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することを含む。脂肪乳剤は、術中にまたは術後に、好ましくは術中に、しかし、対象のMAPが回復した後に、投与することができる。好適な脂肪乳剤はセクション(b)にて上記で詳述され、その投与の詳細はセクション(c)に記載されている。例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aでリストにされた組み合わせを含む。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aでリストにされた組み合わせから成る。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は、イントラリピッド(登録商標)10%、イントラリピッド(登録商標)20%またはイントラリピッド(登録商標)30%である。

別の態様では、本開示は全身麻酔及び/または局所麻酔に続く対象における心筋傷害及び/または急性腎障害を防ぐ方法を提供する。方法は、手術が始まる前に治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することを含む。好適な脂肪乳剤は上記セクション(b)に詳述されており、その投与の詳細はセクション(c)に記載されている。例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aでリストにされた組み合わせを含む。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aでリストにされた組み合わせから成る。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は、イントラリピッド(登録商標)10%、イントラリピッド(登録商標)20%またはイントラリピッド(登録商標)30%である。好適な対象は66mmHg以上の平均動脈圧(MAP)を有し、上記セクション(a)にさらに記載されている。特定の実施形態では、対象は術中低血圧のさらに高いリスクを有する。術中低血圧のリスクがさらに高い対象の非限定例には、術中低血圧の既往を持つ対象、血管麻痺の対象、循環器疾患の対象、冠動脈疾患の対象、糖尿病の対象、アンギオテンシン変換酵素阻害剤を服用している対象、アンギオテンシン受容体ブロッカーを服用している対象、コカインを含むが、これらに限定されない血行動態の不安定性の原因となる薬剤が血流にある対象が挙げられる。

別の態様では、本開示は、全身麻酔及び/または局所麻酔に続く心筋傷害及び/または急性腎障害を減らす方法を提供する。方法は、対象が1以上の再灌流療法を受けて対象の平均動脈圧(MAP)を66mmHg以上に回復させた後、治療上有効な量の脂肪乳剤を、ショック状態ではない及び/またはショック状態ではなかった対象に静脈内投与することを含む。好適な対象は上記セクション(a)に記載されている。好適な脂肪乳剤は上記セクション(b)に詳述されており、その投与の詳細はセクション(c)に記載されている。例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aでリストにされた組み合わせを含む。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aでリストにされた組み合わせから成る。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は、イントラリピッド(登録商標)10%、イントラリピッド(登録商標)20%またはイントラリピッド(登録商標)30%である。脂肪乳剤は、術中にまたは術後に、好ましくは術中期の間に、しかし、対象のMAPが回復した後で投与される。

上記の態様のそれぞれでは、測定されるマーカー(複数可)は損傷の種類に応じて変化するであろう。好まれるマーカーは、損傷の種類に到達可能で、感度がよく、特異的である。1を超えるマーカーを用いることによって特異性を高めてもよい。心筋傷害の到達可能なマーカーは通常、血液または血清の中にある一方で、急性腎障害の到達可能なマーカーは血液、血清または尿に存在する。心筋傷害のマーカー(複数可)は単独で測定されてもよく、または損傷の他の種類(急性腎障害を含むが、これらに限定されない)のマーカー(複数可)及び/または炎症のマーカー(複数可)と組み合わせて測定されてもよい。

心筋傷害の好適なマーカーは、生体液でその濃度を決定する方法のように当該技術で既知である。一部の実施形態では、心筋傷害のマーカーは、心臓トロポニン、心臓型脂肪酸結合タンパク質またはそれらの組み合わせである。「心臓トロポニン」は心筋で見いだされるトロポニンIまたはトロポニンTの組織特異的なアイソフォームを指す。トロポニンI及びトロポニンTの心臓特異的なアイソフォームはそれぞれcTnI及びcTnTと略記される。心臓型脂肪酸結合タンパク質(hFABP)は哺乳類に由来する成長阻害剤としても知られてもよい。ヒトでは、cTnIはTNNI3によってコードされ、cTnTはTNNT2によってコードされ、hFABPはFABP3によってコードされている。他の動物におけるホモログは当該技術で既知の方法によって容易に特定されてもよい。心筋傷害の他のマーカーの非限定例には、ミオグロビン、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、クレアチンキナーゼ、CK−MB、乳酸脱水素酵素、虚血修飾アルブミン、プロ脳性ナトリウム利尿ペプチド、グリコーゲンホスホリラーゼBB、ST2、C末端プロエンドセリン1、中央領域プロアドレノメデュリン、コペプチン、及びミオグロビンの炭酸脱水酵素IIIに対する比が挙げられる。免疫アッセイ及び他のエピトープに基づく検出方法を薬学技術で日常的に用いて心筋傷害のマーカーを検出し、定量する。たとえば、心臓トロポニン及びhFABPの血清濃度を測定するために市販の免疫アッセイを入手できる。酵素測定も使用されてもよい(たとえば、酵素−基質に基づく比色分析とそれに続く分光光度計、等を用いた測定)。他の生体液が使用されてもよいが、心筋傷害のマーカーは通常、血液または血清で検出される。

急性腎障害の好適なマーカーは、生体液でその濃度を決定する方法のように当該技術で既知である。たとえば、Annu.Rev.Pharmacol.Toxicol,2008;48:463−493を参照のこと。急性腎障害のマーカーは通常、血液、血清または尿で検出される。一部の実施形態では、急性腎障害のマーカーはクレアチニンまたはリポカリン−2である。高いクレアチニンのレベルは損傷された腎機能を意味する。腎機能のさらに正確な評価基準は、腎臓によって生体からどれくらいのクレアチニンがクリアランスされるのかを算出することによって概算することができる。これはクレアチニンクリアランスと呼ばれ、腎臓の濾過速度を推定する(糸球体濾過率またはGFR)。クレアチニンクリアランスは2つの方法によって測定することができる。それは、血清(血液)クレアチニンのレベル、患者の体重及び年齢を用いた式によって算出することができる。クレアチニンクリアランスは24時間の尿試料を採取し、次いで採血することによってさらに直接測定することもできる。尿及び血液の双方におけるクレアチニンのレベルを決定し、比較する。好中球ゼラチナーゼ関連リポカリンとしても知られるリポカリン−2は腎障害のマーカーとして使用される。リポカリン−2はLCN2によってコードされている。リポカリン−2は損傷の約2時間以内に血中及び尿中に分泌される。血液尿素窒素(BUN)のレベルは腎機能のもう1つの指標である。尿素は、腎機能が損傷していれば蓄積することができる代謝副産物でもある。BUNのクレアチニンに対する比は一般に、腎機能についてさらに正確な情報及びクレアチニンのレベル単独と比べてその考えられる根底にある原因を提供する。急性腎障害の他のマーカーの非限定例には、N−アセチル−β−グルコサミニダーゼ、β2−ミクログロブリンまたはその断片、α1−ミクログロブリン、レチノール結合タンパク質、シスタチン−c、ミクロアルブミン、腎障害分子−1、クラステリン、インターロイキン−18、システインリッチタンパク質、オステオポンチン、肝臓型脂肪酸結合タンパク質、ナトリウム/水素交換輸送体アイソフォーム(NHE3)及びフェツインAが挙げられる。免疫アッセイ及び他のエピトープに基づく検出方法を薬学技術で日常的に用いて急性腎障害のマーカーを検出し、定量する。酵素測定も使用されてもよい(たとえば、酵素−基質に基づく比色分析とそれに続く分光光度計、等を用いた測定)。

生体マーカーにおける変化を検出するタイミングは、損傷後生体液でマーカーがどれだけ迅速に見いだされるか、及び検査の種類に左右されてもよい。たとえば、血清クレアチニンの測定は、24時間の採尿を必要とする24時間の尿検査より頻繁に行うことができる。タイミングはアッセイの感度によっても影響を受けてもよい。たとえば、現在のアッセイは損傷の発生の約2〜4時間後に血中にて心臓トロポニンを検出することができるのに対して、古い世代のアッセイでは心筋傷害の発生の約6〜12時間後まで心臓トロポニンは検出されなかった。タイミングは、脂肪乳剤が最初に投与されたとき(「投与後のおよそXの時間量」)に対して、術後期の開始(「術後のおよそXの時間量」)に対して、または他の臨床的な節目の開始(「たとえば、退院、等)に対して表現することができる。明白に述べられなかった節目を使用する技量のある熟練者は本明細書の開示に従ってタイミングを調整することができるであろう。

一部の実施形態では、投与の約2〜約6時間(たとえば、約2、約3、約4、約5、約6時間)後、治療上有効な量の脂肪乳剤は、血清心臓トロポニン、血清心臓型脂肪酸結合タンパク質、またはそれらの組み合わせから選択される心筋傷害のマーカーを、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少させる。たとえば、マーカーは約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減少してもよい。別の例では、マーカーは約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

一部の実施形態では、投与の約6時間〜約12時間(たとえば、約6、約7、約8、約9、約10時間)後、治療上有効な量の脂肪乳剤は、血清心臓トロポニン、血清心臓型脂肪酸結合タンパク質、またはそれらの組み合わせから選択される心筋傷害のマーカーを、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少させる。たとえば、マーカーは約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減少してもよい。別の例では、マーカーは約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

一部の実施形態では、投与の約12時間〜約24時間(たとえば、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23、約24時間)後、治療上有効な量の脂肪乳剤は、血清心臓トロポニン、血清心臓型脂肪酸結合タンパク質、またはそれらの組み合わせから選択される心筋傷害のマーカーを、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少させる。たとえば、マーカーは約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減少してもよい。別の例では、マーカーは約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

一部の実施形態では、投与の約1週間〜約2週間(たとえば、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14日)後、治療上有効な量の脂肪乳剤は、血清心臓トロポニン、血清心臓型脂肪酸結合タンパク質、またはそれらの組み合わせから選択される心筋傷害のマーカーを、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少させる。たとえば、マーカーは約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減少してもよい。別の例では、マーカーは約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

一部の実施形態では、投与の約1ヵ月後、治療上有効な量の脂肪乳剤は、血清心臓トロポニン、血清心臓型脂肪酸結合タンパク質、またはそれらの組み合わせから選択される心筋傷害のマーカーを、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少させる。たとえば、マーカーは約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減少してもよい。別の例では、マーカーは約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

一部の実施形態では、術後約2〜約6時間(たとえば、約2、約3、約4、約5、約6時間)で、治療上有効な量の脂肪乳剤は、血清心臓トロポニン、血清心臓型脂肪酸結合タンパク質、またはそれらの組み合わせから選択される心筋傷害のマーカーを、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少させる。たとえば、マーカーは約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減少してもよい。別の例では、マーカーは約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

一部の実施形態では、術後約6時間〜約12時間(たとえば、約6、約7、約8、約9、約10時間)で、治療上有効な量の脂肪乳剤は、血清心臓トロポニン、血清心臓型脂肪酸結合タンパク質、またはそれらの組み合わせから選択される心筋傷害のマーカーを、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少させる。たとえば、マーカーは約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減少してもよい。別の例では、マーカーは約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

一部の実施形態では、術後約12時間〜約24時間(たとえば、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23、約24時間)で、治療上有効な量の脂肪乳剤は、血清心臓トロポニン、血清心臓型脂肪酸結合タンパク質、またはそれらの組み合わせから選択される心筋傷害のマーカーを、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少させる。たとえば、マーカーは約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減少してもよい。別の例では、マーカーは約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

一部の実施形態では、術後約1週間〜約2週間(たとえば、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14日)で、治療上有効な量の脂肪乳剤は、血清心臓トロポニン、血清心臓型脂肪酸結合タンパク質、またはそれらの組み合わせから選択される心筋傷害のマーカーを、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少させる。たとえば、マーカーは約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減少してもよい。別の例では、マーカーは約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

一部の実施形態では、術後約1ヵ月で、治療上有効な量の脂肪乳剤は、血清心臓トロポニン、血清心臓型脂肪酸結合タンパク質、またはそれらの組み合わせから選択される心筋傷害のマーカーを、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少させる。たとえば、マーカーは約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減少してもよい。別の例では、マーカーは約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

上記実施形態のそれぞれでは、減少は倍数変化、たとえば、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上としても表現されてもよい。パーセント減少または倍数変化は範囲としても表現されてもよい。たとえば、減少は、約10%〜約50%の間、約25%〜約75%の間、約50%〜約100%の間、約75%〜約125%の間、約1〜100倍、約1〜10倍、約1〜5倍、約1〜4倍、約1〜3倍、または約1〜2倍の間であってもよい。或いは、減少は、約10%〜約30%の間、約20%〜約40%の間、約30%〜約50%の間、約40%〜約60%の間、約50%〜約70%の間、約60%〜約80%の間、約70%〜約90%の間、または約80%〜約100%の間であってもよい。

(f)心筋梗塞 本開示は術後心筋梗塞を防ぐ及び/または減らす方法も提供する。用語「術後心筋梗塞を減らすこと」は、心筋梗塞の相対リスクを減らすこと及び/または心筋梗塞の数を減らすことを指す。

態様の1つでは、本開示は対象にて術後心筋梗塞を防ぐ方法を提供する。方法は、手術が始まる前に治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することを含む。好適な脂肪乳剤は上記セクション(b)に詳述されており、その投与の詳細はセクション(c)に記載されている。例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aでリストにされた組み合わせを含む。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aでリストにされた組み合わせから成る。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は、イントラリピッド(登録商標)10%、イントラリピッド(登録商標)20%またはイントラリピッド(登録商標)30%である。好適な対象は、投与の時点で66mmHg以上の平均動脈圧(MAP)を有し、上記セクション(a)でさらに記載されている。特定の実施形態では、対象は術中低血圧のさらに高いリスクを有する。術中低血圧のリスクがさらに高い対象の非限定例には、術中低血圧の既往も有する、血管麻痺も有する、循環器疾患も有する、冠動脈疾患も有する、糖尿病も有する、アンギオテンシン変換酵素阻害剤を服用している、アンギオテンシン受容体ブロッカーを服用している対象、及び/またはコカインを含むが、これらに限定されない血行動態の不安定性の原因となる薬剤を血流に有する、全身麻酔下または局所麻酔下での対象が挙げられる。

別の態様では、本開示は、術中低血圧に続く対象における術後心筋梗塞を減らす方法を提供する。好適な対象は上記セクション(a)にさらに記載されている。さらなる態様では、術中低血圧は非心臓手術の間に発生し、対象の血流は低下したが、術中低血圧の期間中に完全には閉塞しなかった。他の態様では、術中低血圧は非心臓手術の間に発生し、対象の血流は術中低血圧の期間中に完全には閉塞した。さらに他の態様では、術中低血圧は心臓手術の間で発生した。非心臓手術が関与する態様では、外科的処置の間、対象は全身麻酔下または局所麻酔下にあってもよい。心臓手術が関与する態様では、外科的処置の間、対象は全身麻酔下にある。方法は、対象の平均動脈圧(MAP)が66mmHg以上に回復した後、治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することを含む。脂肪乳剤は、術中にまたは術後に、好ましくは術中に、しかし、対象のMAPが回復した後で投与することができる。好適な脂肪乳剤は上記セクション(b)で詳述され、その投与の詳細はセクション(c)に記載されている。例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aでリストにされた組み合わせを含む。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aでリストにされた組み合わせから成る。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は、イントラリピッド(登録商標)10%、イントラリピッド(登録商標)20%またはイントラリピッド(登録商標)30%である。

別の態様では、本開示は、全身麻酔に続く術後心筋梗塞を防ぐ方法を提供する。方法は、手術が始まる前に治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することを含む。好適な脂肪乳剤は上記セクション(b)で詳述され、その投与の詳細はセクション(c)に記載されている。例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aでリストにされた組み合わせを含む。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aでリストにされた組み合わせから成る。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は、イントラリピッド(登録商標)10%、イントラリピッド(登録商標)20%またはイントラリピッド(登録商標)30%である。好適な対象は66mmHg以上の平均動脈圧(MAP)を有し、セクション(a)にて上記でさらに記載されている。特定の実施形態では、対象は術中低血圧のさらに高いリスクを有する。術中低血圧のリスクがさらに高い対象の非限定例には、術中低血圧の既往を持つ対象、血管麻痺の対象、循環器疾患の対象、冠動脈疾患の対象、糖尿病の対象、アンギオテンシン変換酵素阻害剤を服用している対象、アンギオテンシン受容体ブロッカーを服用している対象、及び/またはコカインを含むが、これらに限定されない血行動態の不安定性の原因となる薬剤が血流にある対象が挙げられる。

別の態様では、本開示は全身麻酔に続く術後心筋梗塞を減らす方法を提供する。方法は、対象が1以上の再灌流療法を受けて対象の平均動脈圧(MAP)を66mmHg以上に回復させた後、ショック状態ではない及び/またはショック状態ではなかった対象に治療上有効な量の脂肪乳剤を静脈内投与することを含む。脂肪乳剤は、術中または術後に、好ましくは術中期の間に、しかし、対象のMAPが回復した後で、投与することができる。好適な対象は上記セクション(a)に記載されている。好適な脂肪乳剤は上記セクション(b)で詳述され、その投与の詳細はセクション(c)に記載されている。例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aでリストにされた組み合わせを含む。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aでリストにされた組み合わせから成る。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は、イントラリピッド(登録商標)10%、イントラリピッド(登録商標)20%またはイントラリピッド(登録商標)30%である。

上記態様のそれぞれでは、術後心筋梗塞の減少は退院に先立って(たとえば、術後約2時間から退院まで)1回以上、退院に続いて(たとえば、退院から術後約12ヵ月まで)1回以上、またはそれらの組み合わせで見られてもよい。タイミングは、脂肪乳剤が最初に投与されたとき(「投与後のおよそXの時間量」)に対して、術後期の開始(「術後のおよそXの時間量」)に対して、または他の臨床的な節目の開始(たとえば、退院、等)に対して表現されてもよい。明白に述べられなかった節目を使用する技量のある熟練者は本明細書の開示に従ってタイミングを調整することができるであろう。

一部の実施形態では、投与の約2〜約6時間(たとえば、約2、約3、約4、約5、約6時間)後、治療上有効な量の脂肪乳剤は、血清心臓トロポニン、血清心臓型脂肪酸結合タンパク質、またはそれらの組み合わせから選択される心筋傷害のマーカーを、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少させる。たとえば、マーカーは約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減少してもよい。別の例では、マーカーは約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

一部の実施形態では、投与の約6時間〜約12時間(たとえば、約6、約7、約8、約9、約10時間)後、治療上有効な量の脂肪乳剤は、血清心臓トロポニン、血清心臓型脂肪酸結合タンパク質、またはそれらの組み合わせから選択される心筋傷害のマーカーを、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少させる。たとえば、マーカーは約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減少してもよい。別の例では、マーカーは約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

一部の実施形態では、投与の約12時間〜約24時間(たとえば、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23、約24時間)後、治療上有効な量の脂肪乳剤は、血清心臓トロポニン、血清心臓型脂肪酸結合タンパク質、またはそれらの組み合わせから選択される心筋傷害のマーカーを、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少させる。たとえば、マーカーは約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減少してもよい。別の例では、マーカーは約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

一部の実施形態では、投与の約1週間〜約2週間(たとえば、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14日)後、治療上有効な量の脂肪乳剤は、血清心臓トロポニン、血清心臓型脂肪酸結合タンパク質、またはそれらの組み合わせから選択される心筋傷害のマーカーを、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少させる。たとえば、マーカーは約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減少してもよい。別の例では、マーカーは約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

一部の実施形態では、投与の約1ヵ月後、治療上有効な量の脂肪乳剤は、血清心臓トロポニン、血清心臓型脂肪酸結合タンパク質、またはそれらの組み合わせから選択される心筋傷害のマーカーを、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少させる。たとえば、マーカーは約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減少してもよい。別の例では、マーカーは約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

一部の実施形態では、術後約2〜約6時間(たとえば、約2、約3、約4、約5、約6時間)で、治療上有効な量の脂肪乳剤は、血清心臓トロポニン、血清心臓型脂肪酸結合タンパク質、またはそれらの組み合わせから選択される心筋傷害のマーカーを、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少させる。たとえば、マーカーは約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減少してもよい。別の例では、マーカーは約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

一部の実施形態では、術後約6時間〜約12時間(たとえば、約6、約7、約8、約9、約10時間)で、治療上有効な量の脂肪乳剤は、血清心臓トロポニン、血清心臓型脂肪酸結合タンパク質、またはそれらの組み合わせから選択される心筋傷害のマーカーを、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少させる。たとえば、マーカーは約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減少してもよい。別の例では、マーカーは約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

一部の実施形態では、術後約12時間〜約24時間(たとえば、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23、約24時間)で、治療上有効な量の脂肪乳剤は、血清心臓トロポニン、血清心臓型脂肪酸結合タンパク質、またはそれらの組み合わせから選択される心筋傷害のマーカーを、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少させる。たとえば、マーカーは約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減少してもよい。別の例では、マーカーは約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

一部の実施形態では、術後約1週間〜約2週間(たとえば、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14日)で、治療上有効な量の脂肪乳剤は、血清心臓トロポニン、血清心臓型脂肪酸結合タンパク質、またはそれらの組み合わせから選択される心筋傷害のマーカーを、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少させる。たとえば、マーカーは約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減少してもよい。別の例では、マーカーは約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

一部の実施形態では、術後約1ヵ月で、治療上有効な量の脂肪乳剤は、血清心臓トロポニン、血清心臓型脂肪酸結合タンパク質、またはそれらの組み合わせから選択される心筋傷害のマーカーを、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少させる。たとえば、マーカーは約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減少してもよい。別の例では、マーカーは約60%、約70%、約80%、約90%、または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

上記実施形態のそれぞれでは、減少は倍数変化、たとえば、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上としても表現されてもよい。パーセント減少または倍数変化は範囲として表現されてもよい。たとえば、減少は、約10%〜約50%の間、約25%〜約75%の間、約50%〜約100%の間、約75%〜約125%の間、約1〜100倍、約1〜10倍、約1〜5倍、約1〜4倍、約1〜3倍、または約1〜2倍の間であってもよい。或いは、減少は、約10%〜約30%の間、約20%〜約40%の間、約30%〜約50%の間、約40%〜約60%の間、約50%〜約70%の間、約60%〜約80%の間、約70%〜約90%の間、または約80%〜約100%の間であってもよい。

(g)術後死亡率 本開示はまた術後死亡率を減らす方法も提供する。「術後死亡率の減少」は相対リスクの低下を指す。態様の1つでは、方法は手術が始まる前に治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することを含む。好適な脂肪乳剤は上記セクション(b)で詳述され、その投与の詳細はセクション(c)に記載されている。例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aでリストにされた組み合わせを含む。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aでリストにされた組み合わせから成る。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は、イントラリピッド(登録商標)10%、イントラリピッド(登録商標)20%またはイントラリピッド(登録商標)30%である。好適な対象は投与の時点で66mmHg以上の平均動脈圧(MAP)を有し、セクション(a)にて上記でさらに記載されている。特定の実施形態では、対象は術中低血圧のさらに高いリスクを有する。術中低血圧のリスクがさらに高い対象の非限定例には、術中低血圧の既往も有する、血管麻痺も有する、循環器疾患も有する、冠動脈疾患も有する、糖尿病も有する、アンギオテンシン変換酵素阻害剤を服用している、アンギオテンシン受容体ブロッカーを服用している、及び/またはコカインを含むが、これらに限定されない血行動態の不安定性の原因となる薬剤を血流で有する、全身麻酔下または局所麻酔下の対象が挙げられる。

別の態様では、本開示は術中低血圧に続いて対象にて術後死亡率を減らす方法を提供する。好適な対象は上記セクション(a)に記載されている。方法は、対象の平均動脈圧(MAP)を66mmHg以上に回復させた後、治療上有効な量の脂肪乳剤を対象に静脈内投与することを含む。好適な脂肪乳剤は上記セクション(b)で詳述され、その投与の詳細はセクション(c)に記載されている。例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aでリストにされた組み合わせを含む。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aでリストにされた組み合わせから成る。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は、イントラリピッド(登録商標)10%、イントラリピッド(登録商標)20%またはイントラリピッド(登録商標)30%である。脂肪乳剤は術中にまたは術後に、好ましくは術中期の間に、しかし、対象のMAPが回復した後で投与することができる。

別の態様では、本開示は全身麻酔に続く術後死亡率を減らす方法を提供する。方法は、対象が1以上の再灌流療法を受けて対象の平均動脈圧(MAP)を66mmHg以上に回復させた後、治療上有効な量の脂肪乳剤を、ショック状態ではない及び/またはショック状態ではなかった対象に静脈内投与することを含む。好適な対象は上記セクション(a)に記載されている。好適な脂肪乳剤は上記セクション(b)で詳述されており、その投与の詳細はセクション(c)に記載されている。例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aでリストにされた組み合わせを含む。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は表Aでリストにされた組み合わせから成る。別の例となる実施形態では、脂肪乳剤は、イントラリピッド(登録商標)10%、イントラリピッド(登録商標)20%またはイントラリピッド(登録商標)30%である。脂肪乳剤は、術中にまたは術後に、好ましくは術中期の間に、しかし、対象のMAPが回復した後で投与される。

術後死亡率の減少は退院に先立って(たとえば、術後約24時間から退院まで)1回以上、退院に続いて(たとえば、退院から術後約12ヵ月まで)1回以上、またはそれらの組み合わせで見られてもよい。

たとえば、一部の実施形態では、24時間の術後死亡率は、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少する。24時間の術後死亡率は約10%、約20%、約30%、約40%または約50%減少してもよい。別の例では、24時間の術後死亡率は約60%、約70%、約80%、約90%または約100%減少してもよい。さらに別の例では、24時間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

他の実施形態では、7日間の術後死亡率は、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少する。7日間の術後死亡率は約10%、約20%、約30%、約40%または約50%減少してもよい。別の例では、7日間の術後死亡率は約60%、約70%、約80%、約90%または約100%減少してもよい。さらに別の例では、7日間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

さらなる実施形態では、30日間の術後死亡率は、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少する。30日間の術後死亡率は約10%、約20%、約30%、約40%または約50%減少してもよい。別の例では、30日間の術後死亡率は約60%、約70%、約80%、約90%または約100%減少してもよい。さらに別の例では、30日間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

さらに他の実施形態では、3ヵ月間の術後死亡率は、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少する。3ヵ月間の術後死亡率は約10%、約20%、約30%、約40%または約50%減少してもよい。別の例では、3ヵ月間の術後死亡率は約60%、約70%、約80%、約90%または約100%減少してもよい。さらに別の例では、3ヵ月間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

さらに他の実施形態では、6ヵ月間の術後死亡率は、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少する。6ヵ月間の術後死亡率は約10%、約20%、約30%、約40%または約50%減少してもよい。別の例では、6ヵ月間の術後死亡率は約60%、約70%、約80%、約90%または約100%減少してもよい。さらに別の例では、6ヵ月間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

さらに他の実施形態では、12ヵ月間の術後死亡率は、脂肪乳剤を受け入れなかった対照群と比べて少なくとも10%減少する。12ヵ月間の術後死亡率は約10%、約20%、約30%、約40%または約50%減少してもよい。別の例では、12ヵ月間の術後死亡率は約60%、約70%、約80%、約90%または約100%減少してもよい。さらに別の例では、12ヵ月間の術後死亡率は約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約10倍以上減少してもよい。

上記実施形態のそれぞれでは、パーセント減少または倍数変化は範囲としても表現されてもよい。たとえば、減少は、約10%〜約50%の間、約25%〜約75%の間、約50%〜約100%の間、約75%〜約125%の間、約1〜100倍、約1〜10倍、約1〜5倍、約1〜4倍、約1〜3倍、または約1〜2倍の間であってもよい。或いは、減少は、約10%〜約30%の間、約20%〜約40%の間、約30%〜約50%の間、約40%〜約60%の間、約50%〜約70%の間、約60%〜約80%の間、約70%〜約90%の間、または約80%〜約100%の間であってもよい。

高效检索全球专利

专利汇是专利免费检索,专利查询,专利分析-国家发明专利查询检索分析平台,是提供专利分析,专利查询,专利检索等数据服务功能的知识产权数据服务商。

我们的产品包含105个国家的1.26亿组数据,免费查、免费专利分析。

申请试用

分析报告

专利汇分析报告产品可以对行业情报数据进行梳理分析,涉及维度包括行业专利基本状况分析、地域分析、技术分析、发明人分析、申请人分析、专利权人分析、失效分析、核心专利分析、法律分析、研发重点分析、企业专利处境分析、技术处境分析、专利寿命分析、企业定位分析、引证分析等超过60个分析角度,系统通过AI智能系统对图表进行解读,只需1分钟,一键生成行业专利分析报告。

申请试用

QQ群二维码
意见反馈