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動脈瘤治療装置向けの抗血栓性コーティング

阅读:422发布:2024-02-15

专利汇可以提供動脈瘤治療装置向けの抗血栓性コーティング专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且開示されるのは、抗血栓性および 内皮化 の特性を血管の装置に付与するコーティング組成物、プロセス、および設計である。また、開示されるのは、動脈瘤、特に神経血管動脈瘤の内部に塞栓コイルを送達、充填、および保守するのを支援する動脈瘤治療装置として使用される血管装置の設計である。 【選択図】図3C,下面是動脈瘤治療装置向けの抗血栓性コーティング专利的具体信息内容。

血管管腔の中に挿入して動脈瘤を治療する装置であって、 複数の支柱を含む概して円筒形のメッシュ区画であって、前記支柱が、前記支柱間に間質間隙を形成し、近位面および遠位面を有し、かつ前記近位面から前記遠位面まで軸方向に沿って延びる装置管腔を画定し、前記管腔が前記装置に血流を通すように構成される、メッシュ区画と、 前記近位面の外周から近位尖端まで延びる複数の支柱を含む近位テーパ付き区画と、を備え、 前記近位尖端が、半径方向に前記近位面の外周と整列し、または前記近位面の前記外周の半径方向外側に配置され、 前記近位テーパ付き区画の複数の前記支柱は、前記複数の前記支柱がいずれも前記装置管腔により画定された断面領域を横断しないように、前記近位面の前記外周上の異なる場所から前記近位尖端まで、軸方向および外周方向に延びる、装置。前記概して円筒形のメッシュ区画の複数の支柱が、編み込まれたワイヤから形成される、請求項1に記載の装置。前記近位テーパ付き区画の複数の支柱が、前記概して円筒形のメッシュ区画の編み込まれたワイヤから形成される、請求項2に記載の装置。前記編み込まれたワイヤが、前記近位テーパ付き区画の内部で少なくとも部分的に編み込まれる、請求項2または3に記載の装置。前記複数の支柱の一つまたは複数が、前記近位テーパ付き区画の内部で反転させられ、前記反転した支柱の一つまたは複数が、前記近位のテーパ付き区画の内部で半径方向外向きおよび前記近位尖端に向かって屈曲するように、かつ前記近位尖端が、前記近位面の前記外周の半径方向外側に配置されるようにする、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の装置。前記複数の支柱が、前記近位尖端からまたはその近傍から延び、かつ流入する血流と界面をなすように構成された前記近位面の前記外周まで延びる縁部を形成しており、かつ前記縁部が、前記軸方向寸法に平行に前記近位尖端を通って延びる長手方向の軸に対する取り出しを画定し、前記取り出し角が、約80度以下である、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の装置。前記取り出し角が約70度以下である、請求項6に記載の装置。前記取り出し角が少なくとも約30度である、請求項6または7に記載の装置。前記取り出し角が少なくとも約40度である、請求項8に記載の装置。前記装置が、前記近位面の外径により画定される、約0.2以下である断面領域の割合を占める、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の装置。前記割合が約0.1以下である、請求項10に記載の装置。前記割合が約0.05以下である、請求項11に記載の装置。前記割合が約0.01以下である、請求項12に記載の装置。前記近位テーパ付き区画の前記複数の支柱および前記概して円筒形のメッシュ区画が、約0.01インチ以下の直径を有する、請求項1ないし13のいずれか一項に記載の装置。前記近位テーパ付き区画の前記複数の支柱および前記概して円筒形のメッシュ区画が、約0.005インチ以下の直径を有する、請求項14に記載の装置。前記概して円筒形のメッシュ区画が、前記動脈瘤に隣接して位置するように構成された中央区画を含み、前記中央区画が、前記概して円筒形のメッシュ区画の残りの少なくとも一部分よりも実質的に高支柱密度を含む、請求項1ないし15のいずれか一項に記載の装置前記中央区画が、拘束のない構成において前記近位面の外径より大きい外径を含む、請求項16に記載の装置。前記高支柱密度が、前記概して円筒形のメッシュ区画の低密度部分におけるよりも小さいピッチの編み込まれたワイヤの結果である、請求項16または17に記載の装置。前記高支柱密度が、前記概して円筒形のメッシュ区画の低密度部分とは異なる織りパターンの結果である、請求項16ないし18のいずれか一項に記載の装置。前記中央区画が、差し渡し約0.01インチ以下の間質間隙を含む、請求項16ないし19のいずれか一項に記載の装置。前記中央区画が、差し渡し約0.008インチ以下の間質間隙を含む、請求項20に記載の装置。前記概して円筒形のメッシュ区画が、前記概して円筒形のメッシュ区画の中央近傍の半径方向外向きの圧縮反よりも大きい、前記近位面に隣接する半径方向外向きの圧縮反力を与えるように構成される、請求項1ないし21のいずれか一項に記載の装置。前記遠位面の外周から遠位尖端まで延びている複数の支柱を含む遠位テーパ付き区画をさらに含み、 前記遠位尖端が、半径方向に前記遠位面の前記外周と整列し、または前記遠位面の前記外周の半径方向外側に配置され、 前記遠位テーパ付き区画の前記複数の支柱は、前記複数の支柱がいずれも、前記装置管腔により画定された断面領域を横断しないように、前記遠位面の前記周上の異なる場所から前記遠位尖端まで、軸方向および外周方向に延びる、請求項1ないし22のいずか一項に記載の装置。前記遠位テーパ付き部分からの前記複数の支柱が、前記近位尖端から遠位に位置する放射線不透過性のマーカー環を通って延びている、請求項23に記載の装置。前記遠位テーパ付き部分からの前記複数の支柱が、前記遠位尖端に遠位となるようにして平行に整列して、遠位引き出し区分を形成する、請求項23または24に記載の装置。前記遠位引き出し区分の周りに配置された金属性ヘリカルコイルをさらに含む、請求項25に記載の装置。前記金属性ヘリカルコイルが白金またはイリジウムを含む、請求項26に記載の装置。前記遠位面が開口しており、前記軸方向に対して実質的に垂直である、請求項1ないし22のいずれか一項に記載の装置。前記開口した遠位面が、前記概して円筒形のメッシュ区画の内部の前記複数の支柱の内部に、無外傷性屈曲により形成された周縁部を含む、請求項28に記載の装置。前記近位テーパ付き区画の内部の前記複数の支柱が、前記近位面の前記外周の周りに実質的に均一に分配される、請求項1ないし29のいずれか一項に記載の装置。前記近位尖端と共線関係にある押し出しワイヤをさらに含む、請求項1ないし30のいずれか一項に記載の装置。前記近位テーパ付き区画の内部の前記複数の支柱が、前記近位尖端に近位に平行となるようにして整列し、前記複数の支柱の近位端部が、前記押し出しワイヤの遠位端部に接合されており、前記複数の支柱が、前記押し出しワイヤの外周の周りに実質的に均一に分配される、請求項31に記載の装置。前記押し出しワイヤが、前記近位テーパ付き区画に永久に接合される、請求項31ないし32のいずれか一項に記載の装置。前記押し出しワイヤが、前記近位テーパ付き区画に取り外し可能に接合される、請求項31または32に記載の装置。前記押し出しワイヤの前記遠位端部が、テーパ付き部分を含む、請求項31ないし34のいずれか一項に記載の装置。前記押し出しワイヤの前記遠位端部が、前記押し出しワイヤを取り巻く複数のプラスチック環を含み、前記近位テーパ付き区画からの前記複数の支柱の近位端部が前記プラスチック環を取り巻く、請求項22ないし35のいずれか一項に記載の装置。前記複数のプラスチック環が、互いから少なくとも約1cm離れて軸方向に沿って離間している、請求項36に記載の装置。前記近位テーパ付き部分からの前記複数の支柱が、前記近位尖端に近位に位置する放射線不透過性のマーカー環を通って延びている、請求項1ないし37のいずれか一項に記載の装置。前記装置が、収縮した構成および拡張した構成を含み、前記装置が、前記拡張した構成よりも前記収縮した構成において、前記近位尖端から前記装置の遠位端部までのさらに長軸長さ、および装置管腔の小径を有する、請求項1から38のいずれか一項に記載の装置。前記概して円筒形のメッシュ区画の前記複数の支柱、および前記近位テーパ付き区画が、形状記憶材料を含み、前記装置が、記憶された形状として前記拡張した構成を呈するように構成される、請求項39に記載の装置前記装置管腔の少なくとも一部分の周りに配置されたポリマースリーブをさらに含む、請求項1ないし40のいずれか一項に記載の装置。前記スリーブが、前記概して円筒形のメッシュ区画の内径に施される、請求項41に記載の装置。前記スリーブが、前記概して円筒形のメッシュ区画の外径に施される、請求項41または42に記載の装置。前記スリーブが内層および外層を含み、前記概して円筒形の区画の少なくとも一部分が、前記内層と前記外層の間に挟まれている、請求項41ないし43のいずれか一項に記載の装置。前記内層および外層が、前記間質間隙の少なくともいくつかの内部で一体に結合されている、請求項44に記載の装置。前記スリーブが、前記スリーブの近位端部の近傍および前記スリーブの遠位端部の近傍に配置されるが前記スリーブの中央区画の内部には配置されない開口を含む、請求項41ないし45のいずれか一項に記載の装置。前記スリーブがフルオロエラストマーを含む、請求項41ないし46のいずれか一項に記載の装置。前記スリーブが、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、またはポリ(塩化ビニリデンコヘキサフルオロプロピレン)(PVDF−HFP)を含む、請求項41ないし47のいずれか一項に記載の装置。前記スリーブがシラスティック(silastic)を含む、請求項41ないし48のいずれか一項に記載の装置。前記スリーブがポリジメチルシロキサン(PDMS)を含む、請求項49に記載の装置。前記スリーブが、A:B:Aトリブロックコポリマーを含み、前記Aブロックが、テトラフルオロエチレン(TFE)、エチレン、およびヘキサフルオロプロピレン(HFP)を含み、前記Bブロックが、フッ化ビニリデン(VDF)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、およびテトラフルオロエチレン(TFE)を含む、請求項41ないし50のいずれか一項に記載の装置。前記スリーブが、ポリビニルピロリドン(PVP)、ホスホリルコリン(PC)、ポリエチレングリコール(PEG)、セリーン(商標)、PEG化した分子、またはフッ素化した分子で含侵され、またはコーティングされて、抗血栓性の表面を与える、請求項41ないし51のいずれか一項に記載の装置。前記概して円筒形の区画の前記複数の支柱が、コーティング材料でコーティングされている、請求項1ないし52のいずれか一項に記載の装置。前記コーティング材料が、プラズマ堆積させたフッ素、プラズマ堆積させたグライム(glyme)、ホスホリルコリン、ダイヤモンド状炭素、フッ素化したダイヤモンド状炭素、ポリビニルピロリドン(PVP)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ(フッ化ビニリデンコヘキサフルオロプロピレン)(PVDF−HFP)、フルオロホスファゼン、カルボシキベタイン、スルホベタイン、メタクリル化したカルボキシベタイン、メタクリル化したスルホベタイン、フルオロシラン、ヘパリンまたはヘパリン状分子;ヒルジン;クルクミン;トロンボモジュリン;プロスタサイクリン;DMP728血小板GPIIb/IIIa拮抗薬;キトサン、硫酸化キトサン;ヒアルロン酸;タンタルをドープした酸化チタン;酸窒化物、酸化物層、または炭化ケイ素を含む、請求項53に記載の装置。前記複数の支柱と前記コーティング材料との間にポリn−ブチルメタクリレート(PBMA)、またはポリ(p−キシリレン)ポリマーの下地材層を含む、請求項53または54に記載の装置。前記コーティング材料が、前記間質間隙の少なくとも一部分を完全に覆う、請求項53ないし55のいずれか一項に記載の装置。前記コーティング材料が、前記間質間隙の一部分を覆っており、前記部分は、前記動脈瘤の頚部を前記部分が覆うようにして、動脈瘤に隣接して配置されるように構成される、請求項56に記載の装置。前記コーティング材料が、前記間質間隙の交互の列を覆う、請求項56に記載の装置。前記装置管腔が、内径を有する内面および外径を有する外面を含み、かつ前記コーティングが、前記内面に施された第1のコーティングおよび前記外面に施された第2のコーティングを含み、前記第1および前記第2のコーティングが、明確に異なる生物学的特性を有する、請求項53ないし58のいずれか一項に記載の装置。前記装置が、前記第1のコーティングが、主に血栓形成を低減するように設計され、かつ前記第2のコーティングが、主に内皮化を促進するように設計される、請求項59に記載の装置。前記コーティングが、前記装置管腔と整列した方向に、前記装置の長さに沿って少なくとも一つの生物学的特性に勾配を形成する、請求項53ないし60のいずれか一項に記載の装置。前記勾配が、少なくとも前記近位面から前記概して円筒形のメッシュ区画の前記中央に向かって延び、かつその後、前記概して円筒形のメッシュ区画の前記中央から前記遠位面に向かって反転する、請求項61に記載の装置。前記少なくとも一つの生物学的特性が、内皮化の促進であり、内皮化が、前記近位面および前記遠位面の近傍よりも前記概して円筒形のメッシュ区画の前記中央に向かってさらに促進される、請求項62に記載の装置。前記少なくとも一つの生物学的特性が、血栓形成の低減であり、血栓形成が、前記概して円筒形のメッシュ区画の前記中央よりも前記近位面および前記遠位面に向かってさらに低減される、請求項62に記載の装置。前記少なくとも一つの生物学的特性が、血栓形成の低減および内皮化の促進を含み、内皮化の促進が減少するにつれ前記血栓形成の低減が増加する、請求項62に記載の装置。前記勾配が、前記装置の前記長さに沿って変動する加工条件に従って前記装置の前記表面に前記コーティングを施すことにより形成される、請求項61ないし65のいずれか一項に記載の装置。前記勾配が、前記装置の前記長さに沿って前記コーティングの組成を変動させることにより形成される、請求項61ないし65のいずれか一項に記載の装置。前記編み込まれたワイヤが少なくとも24本のワイヤを含む、請求項2ないし67のいずれか一項に記載の装置。前記編み込まれたワイヤが少なくとも48本のワイヤを含む、請求項68に記載の装置。前記概して円筒形の区画の前記複数の支柱が、ニチノール、DFT(登録商標)、白金、コバルトクロム、ステンレス鋼、フルオロポリマー、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリエーテルブロックアミド、または形状記憶ポリマーを含む、請求項1ないし69のいずれか一項に記載の装置。前記概して円筒形の区画の前記複数の支柱が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン(PVDF−HFP)、ペルフルオロプロピレン、オクタフルオロプロパン、パリレンHT(Parylene HT)、パリレンAF−4、パリレンF、パリレンVT−4;1H,1H,2H,2H−ペルフルオロドデシルトリクロロシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2,テトラヒドロオクチル)シラン、ヘキサデカフルオロデク(hexadecafluordodec)−11−エン−1−イルトリメトキシシラン、またはポリ(p−キシリレン)ポリマーでコーティングされる、請求項70に記載の装置。前記近位尖端が、前記近位面の前記外周の半径方向外側に配置される、請求項1ないし71のいずれか一項に記載の装置。血管管腔の中に挿入して動脈瘤を治療する装置であって、 近位端部および遠位端部であって、前記遠位端部が前記近位端部よりも血管管腔の下流に位置する、近位端部および遠位端部と; 装置表面と; 前記装置表面に施されたコーティングと、を含み、前記コーティングが、前記装置表面上での血栓形成を低減させるように、かつ前記装置表面での内皮化を促進するように設計される、装置。前記装置が前記血管管腔と整列した管腔を形成し、前記管腔が、内径を有する内面および外径を有する外面を含み、かつ前記コーティングが、前記内面に施された第1のコーティングおよび前記外面に施された第2のコーティングを含み、前記第1および第2のコーティングが、明確に異なる生物学的特性を有する、請求項73に記載の装置。前記第1のコーティングが主に血栓形成を低減するように設計され、前記第2のコーティングが主に内皮化を促進するように設計される、請求項74に記載の装置。前記コーティングが、前記管腔と整列した前記装置の長さに沿って、少なくとも一つの生物学的特性に勾配を形成する、請求項71ないし74のいずれか一項に記載の装置。前記勾配が、前記近位端部から前記装置の前記中央に向かって延び、かつその後、前記装置の前記中央から前記遠位端部に向かって反転する、請求項76に記載の装置。前記少なくとも一つの生物学的特性が、内皮化の促進であり、内皮化が、前記近位端部および前記遠位端部よりも前記装置の前記中央に向かってさらに促進される、請求項77に記載の装置。前記少なくとも一つの生物学的特性が、血栓形成の低減であり、血栓形成が、前記装置の前記中央よりも前記近位端部および前記遠位端部に向かって低減される、請求項77に記載の装置。前記少なくとも一つの生物学的特性が、血栓形成の低減および内皮化の促進を含み、前記血栓形成の低減が、前記内皮化の促進が減少するにつれ増加する、請求項77に記載の装置。前記勾配が、前記装置の長さに沿って変動する加工条件に従って前記装置の前記表面に前記コーティングを施すことにより形成される、請求項76ないし80のいずれか一項に記載の装置。前記勾配が、前記装置の前記長さに沿って前記コーティングの組成を変動させることにより形成される、請求項76ないし80のいずれか一項に記載の装置。前記コーティングが、プラズマ堆積させたフッ素、プラズマ堆積させたグライム、ホスホリルコリン、ダイヤモンド状炭素、フッ素化したダイヤモンド状炭素、ポリビニルピロリドン(PVP)、フッ素化したエチレンプロピレン(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ(フッ化ビニリデンコヘキサフルオロプロピレン)(PVDF−HFP)、フルオロホスファゼン、カルボシキベタイン、スルホベタイン、メタクリル化したカルボキシベタイン、メタクリル化したスルホベタイン、フルオロシラン、ヘパリンまたはヘパリン状分子;ヒルジン;クルクミン;トロンボモジュリン;プロスタサイクリン;DMP728血小板GPIIb/IIIa拮抗薬;キトサン、硫酸化キトサン;ヒアルロン酸;タンタルをドープした酸化チタン;酸窒化物、酸化物層、および炭化ケイ素からなる群から選択される少なくとも一つの材料を含む、請求項73ないし82のいずれか一項に記載の装置。前記コーティングが、プラズマ堆積させたフッ素、プラズマ堆積させたグライム、ホスホリルコリン、ダイヤモンド状炭素、フッ素化したダイヤモンド状炭素、ポリビニルピロリドン(PVP)、フッ素化したエチレンプロピレン(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ(フッ化ビニリデンコヘキサフルオロプロピレン)(PVDF−HFP)、フルオロホスファゼン、カルボシキベタイン、スルホベタイン、メタクリル化したカルボキシベタイン、メタクリル化したスルホベタイン、フルオロシラン、ヘパリンまたはヘパリン状分子;ヒルジン;クルクミン;トロンボモジュリン;プロスタサイクリン;DMP728血小板GPIIb/IIIa拮抗薬;キトサン、硫酸化キトサン;ヒアルロン酸;タンタルをドープした酸化チタン;酸窒化物、酸化物層、および炭化ケイ素の群からから選択される少なくとも二つの材料を含む、請求項73ないし83のいずれか一項に記載の装置。血管の管腔内に挿入して動脈瘤を治療する装置であって、 前記血管管腔と整列するように構成された管腔を有する概して円筒形の区画、および 前記管腔の両端に配置された近位端部および遠位端部、を含み、 前記装置が、編み込まれたワイヤから形成される、装置。前記編み込まれたワイヤが、少なくとも24本のワイヤを含む、請求項85に記載の装置。前記編み込まれたワイヤが、少なくとも48本のワイヤを含む、請求項85または86に記載の装置。前記編み込まれたワイヤが、前記装置の前記中央に向かって前記装置の高密度部分を形成して動脈瘤と界面をなすように織り込まれる、請求項85ないし87のいずれか一項に記載の任意の装置。前記装置の高密度部分が、差し渡し約0.01インチ以下の、前記ワイヤ間の間隙を有する、請求項87の装置。前記装置の高密度部分が、差し渡し約0.008インチ以下の、前記ワイヤ間の間隙を有する、請求項89の装置。前記ワイヤが、前記近位端部および前記遠位端部において前記装置の低密度部分を形成するように配置される、請求項85から89のいずれか一項に記載の任意の装置。前記低密度部分が、前記管腔の近似的に中心において整列した尖端を有する円錐として形成される、請求項91に記載の装置。前記低密度部分が、前記管腔の前記外周に沿って整列した尖端と一体になる前記円筒形区画の前記ワイヤの漸減として形成され、前記近位端部の前記尖端が、外周方向に前記遠位端部の前記尖端と整列した、請求項91に記載の装置。ニチノール、DFT(登録商標)、白金、コバルトクロム、ステンレス鋼、フルオロポリマー類、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリエーテルブロックアミド類、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、および形状記憶ポリマー類からなる群から選択された少なくとも一つの材料から形成されたワイヤを含む、請求項85ないし93のいずれか一項に記載の装置。前記装置に、ポリ(p−キシリレン)ポリマー類、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン(PVDF−HFP)、ペルフルオロプロピレン、オクタフルオロプロパン、パリレンHT、パリレンAF−4、パリレンF、パリレンVT−4;1H,1H,2H,2H−ペルフルオロドデシルトリクロロシラン、(トリデカフルオロ−1、1、2、2、テトラヒドロオクチル)シラン;またはヘキサデカフルオロドデク−11−エン−1−イルトリメトキシシランを少なくとも部分的にコーティングした、請求項85ないし94のいずれか一項に記載の装置。血管内部の動脈瘤を治療する方法であって、 前記血管中に動脈瘤治療装置を挿入することを含み、 前記装置が、 複数の支柱を含む概して円筒形のメッシュ区画であって、前記支柱が、前記支柱間に間質間隙を形成し、近位面および遠位面を有し、かつ前記近位面から前記遠位面まで軸方向に沿って延びる装置管腔を画定し、前記管腔が前記装置に血流を通すように構成される、メッシュ区画と、 前記概して円筒形のメッシュ区画を押し出しワイヤに接合する近位テーパ付き区画と、を含む、方法。前記概して円筒形のメッシュ区画が、前記概して円筒形のメッシュ区画の残りよりも高い支柱密度を有する中央区画を含み、前記方法が、前記動脈瘤の頚部を前記中央区画が実質的に覆うようにして、前記中央区画を前記動脈瘤に隣接させて配置することをさらに含む、請求項96に記載の方法。前記概して円筒形のメッシュ区画が、その長さの少なくとも一部分に沿ってチューブ状のスリーブを含み、前記方法が、前記動脈瘤の頚部を前記中央区画が実質的に覆うようにして、前記チューブ状のスリーブを前記動脈瘤に隣接させて配置することをさらに含む、請求項96または97に記載の方法。前記動脈瘤の中に、または隣接させてマイクロカテーテルを挿入すること、および複数の動脈瘤充填用コイルを前記動脈瘤中に送達することをさらに含む、請求項96ないし98のいずれか一項に記載の方法。前記マイクロカテーテルが、前記血管の壁と前記動脈瘤治療装置との間に挿入される、請求項99に記載の方法。前記マイクロカテーテルが、前記装置管腔の内部に、かつ前記概して円筒形のメッシュ区画の前記間質間隙の一つを通して挿入される、請求項99に記載の方法。前記複数の動脈瘤充填用コイルを送達した後に前記押し出しワイヤを近位に退縮させることにより前記動脈瘤治療装置を除去することをさらに含む、請求項99ないし101のいずれか一項に記載の方法。前記動脈瘤治療装置を永久ステントに置き換えることをさらに含む、請求項102に記載の方法。前記押し出しワイヤの少なくとも一部分を前記装置の残りから取り外し、前記動脈瘤に隣接して永久に配置された前記概して円筒形のメッシュ区画を残すことをさらに含む、請求項99ないし101のいずれか一項に記載の方法。前記近位テーパ付き区画が、前記近位面の外周から近位尖端まで延びる複数の支柱を含み、前記近位尖端は、半径方向に前記近位面の前記外周と整列し、または前記近位面の前記外周の半径方向外側に配置されており、前記近位テーパ付き区画の複数の支柱は、前記複数の支柱がいずれも、前記装置管腔により画定された断面領域を横断しないように、前記近位面の外周上の異なる場所から軸方向および周方向に、前記近位尖端まで延びる、請求項96ないし104のいずれか一項に記載の方法。

说明书全文

あらゆる優先出願への参照による援用本出願は、2017年1月6日に出願された米国特許仮出願第62/443,552号明細書への優先権を主張し、その全体は本明細書において、あらゆる目的のために参照により援用される。

哺乳動物の循環器系は、ポンプとして作用する心臓、および血液を体内の様々な場所に輸送する血管の系からなっている。流れている血液により血管に発揮されるに起因して、血管は、多様な血管障害を発現する場合がある。動脈瘤として知られる一つの一般的な血管障害は、血管の壁の弱体化、および引き続く血管壁のバルーニングおよび拡張の結果として形成される。もし動脈瘤が治療されずに放置されるならば、血管壁は徐々に薄くなり損傷を受け、さらに、いくつかの場所において、血流の連続した圧力に起因して破裂する場合がある。神経血管動脈瘤または脳動脈瘤は、人口の約5%に発症する。特に、破裂した脳動脈瘤は、脳溢血につながり、これにより、いかなるその他の動脈瘤よりもさらに重篤な生命の危険性のある結果になるが、これは、頭蓋内出血が死に至る可能性があるからである。

脳動脈瘤は、高度に侵襲的な手技により治療される場合があり、この手技は、外科医が関与して、頭蓋骨、そしてことによると脳を通って動脈瘤にまで到達し、動脈瘤の頚部の周りに結紮クリップを配置し、血液が動脈瘤に流れ込むのを防止するものである。

さらに低侵襲性の治療手順では、動脈瘤の中に塞栓材料または装置を送達することが関与する。そうした塞栓装置または材料の送達は、止血を促進させる、または動脈瘤の空洞を全体的に充填するために使用してもよい。塞栓装置は、人体の血管系内部に、典型的にはマイクロカテーテルを介して配置してもよく、動脈瘤を有する血管を通る血液の血流を、塞栓の形成を通じて遮断すること、またはその血管に起因する動脈瘤の内部にそうした塞栓を形成することのいずれかを行う。装置化可能な多様なコイル塞栓装置が、公知である。コイルは、概してワイヤから構築され、ワイヤは通常、金属(例えば白金)または金属合金を券回してらせんにしたものから形成される。そうした装置のコイルはそれ自体、二次的なコイル形状、またはあらゆる多様なさらに複雑な二次的形状に形成してもよい。コイルは、脳動脈瘤を治療するのに使用するのが普通であるが、しかしいくつかの制限、例えば充填密度が貧弱なこと、血流からの圧に起因する圧縮、頸部の広がった動脈瘤では安定性が貧弱なこと、およびその留置が複雑で困難なことが問題となっており、これは、このアプローチを用いた大部分の動脈瘤治療には、複数のコイルを留置させる必要があるからである。

コイルは通常、マイクロカテーテルを通して送達され、このカテーテルは、実例としては鼠径部を通して挿入されるが、これは図1Aおよび1Bに示すとおりである。それらはしばしば、電解腐食、またはコイルを押し出し装置から切り離す機械的な機構に依拠する押し出し機構を介して、動脈瘤の中に挿入される。マイクロカテーテルは普通、ガイドワイヤを、閉塞のための所望の部位のまさに近位の、またはその内部の場所にまで入れる。コイルは、マイクロカテーテルを通して、そして遠位の端部から前進させて、選択された空間を少なくとも部分的に充填し、そして図1Cに見られるとおりの閉塞を作り出す。いったんコイルが所望の部位に留置されると、閉塞は、コイルそれ自体における固有の空間充填機構の結果、または血栓形成などのコイルへの生物学的応答の結果のいずれかから、または両方から生じる。コイルの空間充填機構は、所定の二次的な幾何学的配置、またはコイルが送達さやの管腔から排出されるさいに、コイルが送達さやの管腔から排出されるさいの乱流特性のいずれかに基づいていてもよい。コイルは、引き伸ばされた、比較的直線の形状でマイクロカテーテルの中に挿入されてもよいが、しかしマイクロカテーテルの内側管腔を脱出するさいに、さらに大きい二次的な記憶形状に拡張してもよい。

コイル塞栓を使用する脳動脈瘤の治療では、約20%の場合で、さらなる補助装置が必要である。しかし特に、大きい開口を有する広い頚部の脳動脈瘤、または基底部に対する頚部の比が大きい脳動脈瘤の場合では、図1Dに見られるとおり、ステントまたは動脈瘤排除装置を母血管の中に挿入して脳動脈瘤の頚部を覆うことで、動脈瘤を充填するコイルの移動を防止するようにすることが必要である。動脈瘤の中への血液の血流を顕著に閉塞する動脈瘤頸部ブリッジ装置を有するステントを、コイルの代わりに、または動脈瘤の塞栓の補助として使用してもよい。しかしながら、ステントは、両方マイクロカテーテルを通して送達可能な形状に収縮するよう充分に低い密度、および蛇行する脳血管を通りぬけるよう充分な柔軟性を維持していなければならない。加えて、そうした装置を、回転させて配置して、障害を正確に覆うことは困難である可能性がある。ステント管腔の周りにポリマー性材料のスリーブを含む、覆われたステントまたはステント移植片を、動脈瘤を閉塞するのに使用し得るが、動脈瘤の最近位にある小さい穿通枝血管を不注意に閉塞するリスクが生じ得る。ステントはまた、血栓形成の部位を与える場合があり、その結果、塞栓症および脳卒中のリスクが生じる。

本発明の一態様に準拠して、血管の装置、特に動脈瘤治療装置に施されるコーティングを提供する。コーティングは、装置、典型的には金属装置を、有利な生物学的特性をそれに付与することによりさらに生物適合性とするように、設計される。コーティングは、血栓形成を低減させることで、および/または内皮化を促進して、装置が挿入された場所の血管を裏打ちしている先天的な内皮細胞を修復することで、装置を支援する場合がある。

本発明の別の態様では、コーティングは均一ではなく、共形のパターンの形をとって装置に施されており、さらに有利な生物学的結果を実現する設計を生み出す。装置は、管腔を含んでいてもよく、この場合、管腔の内面は、主に血栓形成を低減するように設計され、そして管腔の外面は、主に内皮化を促進するように設計される。加えてまたは代わりに、コーティングは、勾配として施されてもよく、この場合、装置の近位および遠位の端部は、主に血栓形成を低減するように設計され、そして装置の中央部は、内皮化を促進するように設計される。コーティングの特性は、コーティングの加工または組成のいずれかを変更することにより、変動させてもよい。コーティングは、あらゆる適切な材料から作製してもよいが、特に、プラズマ堆積させたフッ素、プラズマ堆積させたグライム(glyme)、ホスホリルコリン、ダイヤモンド状炭素(DLC)またはフッ素化したDLC、ポリビニルピロリドンおよびフッ素化またはペルフルオロ化したポリマー類とともに、ポリフッ化ビニリデンコポリマー類もしくはフルオロホスファゼンなどの溶媒噴霧した、または浸漬させたフルオロポリマー類を含んでいてもよい。プラズマ堆積させたプロセスはまた、基材材料を、機械的な摩耗、化学エッチング、またはポリ(p−キシリレン)ポリマー類またはポリ(n−ブチルメタクリレート)などの下地処理材料の予備的なコーティングなどの加工方法により下地処理する手段を含むことができる。コーティングは、異なる材料を異なる比で組み合わせて、装置の生物学的特性を調節してもよい。いくつかの実施形態では、コーティングはまた、支柱(例えば、基材メッシュ材料のワイヤ)間の間質間隙または開口部を充填してもよい。コーティングは、溶媒浸漬コーティングを介して施されてもよい。コーティングは、弾性ポリマー類、例えばポリテトラフルオロエチレン、またはその他の適切なポリマー類を含んでいてもよい。間質間隙を覆うコーティングを施すことで、ジャケット付き組み立て体を形成してもよく、この組み立て体が、内側管腔を通る血流のうっ滞ゾーンを低減させる場合がある。

本発明の別の態様では、動脈瘤を治療する血管内コイル保持装置が提供される。この保持装置は、編み込まれたワイヤから形成されてもよく、ワイヤは、動脈瘤との界面をなすための、装置中央の近傍の高密度領域を生み出すことで、塞栓コイルを正しい位置に保持し、コイルのさらに高い充填密度を可能にするパターンになっている。いくつかの実施形態では、保持装置は、少なくとも24本、または代わりに、少なくとも48本の、様々なパターンに編み込まれたワイヤを含んでいてもよい。保持装置は、概して円筒形であってもよい。保持装置は、動脈瘤との界面をなすための、隣接する円筒形区画の直径を越えて拡張する、中央の概して球状の区画を含んでいても、いなくてもよい。さらには、保持装置は、ワイヤにテーパを付けることにより形成された近位および遠位の端部における低密度区画を含んでいてもよい、または開口面である端部を含んでいてもよい。テーパ付き区画は、備えられるのであれば、管腔の中心に沿って整列した尖端を伴う円錐を形成してもよく、または、管腔の外周に沿って外周方向に整列した、または管腔の外周の半径方向外側に配置された尖端を伴って形成されてもよい。ワイヤは、いかなる適切な材料から形成されてもよいが、特に、ニチノール、DFT(登録商標)、白金、コバルトクロム、スプリング強化ステンレス鋼、または形状記憶ポリマー類を含んでいてもよい。一実装においては、ワイヤは、フルオロポリマー類(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE))などのポリマー性材料、ポリエチレン類、ポリウレタン類、および/またはポリエーテルブロックアミド(例えば、ペバックス(Pebax))から形成されてもよい。一実装においては、保持装置は、押し出しワイヤに放出可能に接続されていてもよく、このワイヤは、近位尖端が備えられる場合にはこれに取り付けてもよい。保持装置は、押し出しワイヤから制御可能に取り外されて、永久植え込み物となってもよい。保持装置は、マイクロカテーテルにより送達されるように設計されて、マイクロカテーテルの外側の鞘の退縮時に自己拡張してもよい。保持装置は、永久コイルの保持植え込み物として働いてもよい。

本明細書で開示されるのは、血管管腔の中に挿入して動脈瘤を治療する装置である。装置は、概して円筒形のメッシュ区画と、近位テーパ付き区画とを含む。概して円筒形のメッシュ区画は、複数の支柱を含み、支柱は、間質間隙を支柱間に形成しており、近位面と遠位面とを有する。概して円筒形のメッシュ区画は、近位面から遠位面まで軸方向に沿って延びる装置管腔を画定する。管腔は、装置に血流を通すように構成される。近位テーパ付き区画は、近位面の外周から近位尖端まで延びる複数の支柱を含む。近位尖端は、半径方向に近位面の外周と整列している、または近位面の外周の半径方向外側に配置される。近位テーパ付き区画の複数の支柱は、近位面の外周上の異なる場所から軸方向および外周方向に、近位尖端まで延びており、複数の支柱はいずれも、装置管腔により画定された断面領域を通って横切らないようにしてある。

概して円筒形のメッシュ区画の複数の支柱は、編み込まれたワイヤから形成されてもよい。近位テーパ付き区画の複数の支柱は、概して円筒形のメッシュ区画の編み込まれたワイヤから形成されてもよい。編み込まれたワイヤは、近位テーパ付き区画の内部に少なくとも部分的に編み込まれていてもよい。一つまたは複数の支柱は、近位テーパ付き区画の内部で反転させて、一つまたは複数の反転した支柱が、近位テーパ付き区画の内部で半径方向外向きに、そして近位尖端に向かって屈曲するようにしてあっても、そして近位尖端が、近位面の外周の半径方向外側に配置されるようにしてあってもよい。複数の支柱は、近位尖端から、または近傍から延びる、そして近位面の外周まで延びる縁部を形成してもよい。この縁部は、流入する血流と界面をなすように構成されてもよい。縁部は、軸寸法に平行な近位尖端を通って延びる長手方向の軸に対する取り出しを画定することができる。いくつかの実施形態では、取り出し角は、約80度以下、または約70度以下である。いくつかの実施形態では、取り出し角は、少なくとも約30度、または少なくとも約40度である。装置は、近位面の外径により画定される断面領域の或る割合を占めていていもよい。いくつかの実施形態では、その割合は、約0.2、0.1、0.05、または0.01以下であってもよい。いくつかの実施形態では、近位テーパ付き区画の複数の支柱、および概して円筒形のメッシュ区画は、約0.01インチまたは0.005インチ以下の直径を有する。

概して円筒形のメッシュ区画は、動脈瘤に隣接して配置されるように構成された中央区画を含んでいてもよい。この中央区画は、概して円筒形のメッシュ区画の残りの少なくとも一部分より、実質的にさらに高い支柱密度を含んでいてもよい。中央区画は、拘束のない構成での近位面の外径より大きい外径を含んでいてもよい。さらに高い支柱密度は、編み込まれたワイヤのピッチが、概して円筒形のメッシュ区画のさらに低密度部分におけるよりも小さい結果、および/または織りのパターンが、概して円筒形のメッシュ区画のさらに低密度部分とは異なる結果である場合がある。いくつかの実施形態では、中央区画は、差し渡し約0.008インチ、または差し渡し0.01インチ以下の、間質間隙を含んでいてもよい。概して円筒形のメッシュ区画は、概して円筒形のメッシュ区画の中央近傍での半径方向外向きの圧縮反力よりも大きい、隣接する近位面での半径方向外向きの圧縮反力を与えるように構成されてもよい。

いくつかの実施形態では、装置は、遠位テーパ付き区画をさらに含んでいてもよい。遠位テーパ付き区画は、遠位面の外周から遠位尖端まで延びている複数の支柱を含んでいてもよい。遠位尖端は、半径方向に遠位面の外周と整列していても、または遠位面の外周の半径方向外側に配置されていてもよい。遠位テーパ付き区画の複数の支柱は、遠位面の外周上の異なる場所から軸方向および外周方向に、遠位尖端まで延びて、複数の支柱のいずれも、装置管腔により画定された断面領域を通って横切ることのないようにしてあってもよい。遠位テーパ付き部分からの複数の支柱は、近位尖端から遠位に位置する放射線不透過性のマーカー環を通って延びていてもよい。遠位テーパ付き部分からの複数の支柱は、遠位尖端から遠位に平行に整列して、遠位引き出し区分を形成してもよい。装置は、遠位引き出し区分の周りに配置された金属性ヘリカルコイルをさらに含んでいてもよい。金属性ヘリカルコイルは、白金またはイリジウムを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、遠位面は、開口していて軸方向に対して実質的に垂直であってもよい。開口した遠位の面は、概して円筒形のメッシュ区画の内部の複数の支柱の内部に無外傷性屈曲により形成された周縁部を含んでいてもよい。

近位テーパ付き区画の内部の複数の支柱は、近位面の外周の周りに実質的に均一に分配されていてもよい。装置は、近位尖端と共線関係にある押し出しワイヤをさらに含んでいてもよい。近位テーパ付き区画の内部の複数の支柱は、近位尖端から近位に平行に整列させることができる。複数の支柱の近位端部は、押し出しワイヤの遠位端部に接合させてもよい。複数の支柱は、押し出しワイヤの外周の周りに実質的に均一に分配させることができる。押し出しワイヤは、近位テーパ付き区画に永久に接合してもよい。押し出しワイヤは、近位テーパ付き区画に取り外し可能に接合してもよい。押し出しワイヤの遠位端部は、テーパ付き部分を含んでいてもよい。押し出しワイヤの遠位端部は、押し出しワイヤを取り巻く複数のプラスチック製の環を含んでいてもよい。近位テーパ付き区画からの複数の支柱の近位端部は、プラスチック製の環を取り巻いていてもよい。複数のプラスチック製の環は、互いから少なくとも約1cm離して軸方向に沿って離間していてもよい。近位テーパ付き部分からの複数の支柱は、近位尖端から近位に位置する放射線不透過性のマーカー環を通って延びていてもよい。

装置は、収縮した構成および拡張した構成を含んでいてもよい。装置は、拡張した構成におけるよりも収縮した構成において、装置の近位尖端から遠位端部までの軸長がさらに長く、装置管腔の直径がさらに小さくてもよい。概して円筒形のメッシュ区画の複数の支柱および近位テーパ付き区画は、形状記憶材料を含んでいてもよい。装置は、記憶された形状として、拡張した構成を呈するように構成されてもよい。

装置は、装置管腔の少なくとも一部分の周りに配置されたポリマースリーブをさらに含んでいてもよい。スリーブは、概して円筒形のメッシュ区画の内径および/または概して円筒形のメッシュ区画の外径に施されることができる。スリーブは、内層、および外層を含んでいてもよく、そして概して円筒形の区画の少なくとも一部分を、内層と外層の間に挟むことができる。内層および外層は、間質間隙の少なくともいくつかの内部で一体に接合することができる。スリーブは、スリーブの近位端部の近傍に、そしてスリーブの遠位端部の近傍に配置されるがスリーブの中央の区画の内部には配置されない開口を含んでいてもよい。スリーブはフルオロエラストマーを含む。スリーブは、フッ素化したエチレンプロピレン(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、またはポリ(フッ化ビニリデンコヘキサフルオロプロピレン)(PVDF−HFP)を含んでいてもよい。スリーブは、シラスティック(silastic)、例えばポリジメチルシロキサン(PDMS)を含む。スリーブは、A:B:A三元ブロックコポリマーを含んでいてもよい。Aブロックは、テトラフルオロエチレン(TFE)、エチレン、およびヘキサフルオロプロピレン(HFP)を含んでいてもよく、そしてBブロックは、フッ化ビニリデン(vinlidene fluoride)(VDF)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、およびテトラフルオロエチレン(TFE)を含んでいてもよい。スリーブは、ポリビニルピロリドン(PVP)、ホスホリルコリン(PC)、ポリエチレングリコール(PEG)、セリーン(Serene 商標)、PEG化した分子、または抗血栓性の表面を与えるフッ素化した分子を含侵させること、またはこれらでコーティングすることができる。

概して円筒形の区画の複数の支柱は、コーティング材料を用いてコーティングされていてもよい。コーティング材料は、プラズマ堆積させたフッ素、プラズマ堆積させたグライム、ホスホリルコリン、ダイヤモンド状炭素、フッ素化したダイヤモンド状炭素、ポリビニルピロリドン(PVP)、フッ素化したエチレンプロピレン(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ(フッ化ビニリデンコヘキサフルオロプロピレン)(PVDF−HFP)、フルオロホスファゼン、カルボシキベタイン、スルホベタイン、メタクリル化したカルボキシベタイン、メタクリル化したスルホベタイン、フルオロシラン、ヘパリン、またはヘパリン状分子;ヒルジン;クルクミン;トロンボモジュリン;プロスタサイクリン;DMP 728血小板GPIIb/IIIa拮抗薬;キトサン、硫酸化キトサン;ヒアルロン酸;タンタルをドープした酸化チタン;酸窒化物、酸化物層、または炭化ケイ素を含んでいてもよい。装置は、複数の支柱とコーティング材料との間に、ポリn−ブチルメタクリレート(PBMA)またはポリ(p−キシリレン)ポリマーの下地材層を含んでいてもよい。コーティング材料は、間質間隙の少なくともいくつかを完全に覆ってもよい。コーティング材料は、動脈瘤に隣接して配置されるように構成された間質間隙の一部分を覆って、その部分が動脈瘤の頚部を覆うようにしてあってもよい。コーティング材料は、交互の列をなす間質間隙を覆ってもよい。

装置管腔は、内径を有する内面および外径を有する外面を含むことができる。コーティングは、内面に付着した第1のコーティングおよび外面に付着した第2のコーティングを含んでいてもよい。第1のおよび第2のコーティングは、異なる生物学的特性を有することができる。第1のコーティングは、主に血栓形成を低減させるように設計することができ、そして第2のコーティングは、主に内皮化を促進するように設計することができる。コーティングは、装置管腔と整列した方向に装置の長さに沿って、少なくとも一つの生物学的特性に勾配を形成することができる。勾配は、少なくとも近位面から概して円筒形のメッシュ区画の中央に向かって、そしてその後、概して円筒形のメッシュ区画の中央から遠位面に向かって逆に、延びているものとすることができる少なくとも一つの生物学的特性は、内皮化の促進であってもよい。内皮化は、近位面および遠位面の近傍よりも、概して円筒形のメッシュ区画の中央に向かって、さらに促進させることができる。少なくとも一つの生物学的特性は、血栓形成の低減であってもよい。血栓形成は、概して円筒形のメッシュ区画の中央におけるよりも近位面および遠位面に向かって、さらに低減させてもよい。少なくとも一つの生物学的特性は、血栓形成の低減および内皮化の促進を含んでいてもよい。血栓形成の低減は、内皮化の促進が減少するにつれ増加する場合がある。勾配は、装置の長さに沿って変動する加工条件に従って装置の表面にコーティングを付着させることにより、形成してもよい。勾配は、装置の長さに沿ってコーティングの組成を変動させることにより、形成してもよい。

いくつかの実施形態では、装置は、少なくとも24本のワイヤまたは48本のワイヤを含んでいてもよい。概して円筒形の区画の複数の支柱は、ニチノール、DFT(登録商標)、白金、コバルトクロム、ステンレス鋼、フルオロポリマー、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリエーテルブロックアミド、または形状記憶ポリマーを含んでいてもよい。概して円筒形の区画の複数の支柱は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン(PVDF−HFP)、ペルフルオロプロピレン、オクタフルオロプロパン、パリレン(Parylene)HT、パリレンAF−4、パリレンF、パリレンVT−4;1H,1H,2H,2H−ペルフルオロドデシルトリクロロシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2,テトラヒドロオクチル)シラン、ヘキサデカフルオロドデク−11−エン−1−イルトリメトキシシラン、またはポリ(p−キシリレン)ポリマーを用いて被覆してもよい。装置の近位尖端は、近位面の外周の半径方向外側に配置してもよい。

本明細書で開示されるのは、近位端部および遠位端部と、装置表面と、装置表面に付着したコーティングとを含む、血管管腔の中に挿入して動脈瘤を治療する装置である。遠位端部は、近位端部よりもさらに血管管腔の下流に配置されることになる。コーティングは、装置表面上で血栓形成を低減させるように、そして装置表面で内皮化を促進するように設計される。

装置は、血管管腔と整列した管腔を形成してもよい。管腔は、内径を有する内面、および外径を有する外面を含んでいてもよい。コーティングは、内面に施された第1のコーティング、および外面に施された第2のコーティングを含んでいてもよい。第1のおよび第2のコーティングは、明確に異なる生物学的特性を有していてもよい。第1のコーティングは、主に血栓形成を低減させるように設計してもよく、そして第2のコーティングは、主に内皮化を促進するように設計してもよい。コーティングは、管腔と整列した装置の長さに沿って、少なくとも一つの生物学的特性に勾配を形成してもよい。勾配は、近位端部から装置の中央に向かって、そしてその後、装置の中央から遠位の端部に向かって逆に、延びていてもよい。少なくとも一つの生物学的特性は、内皮化の促進であってもよい。内皮化は、近位および遠位の端部におけるよりも、装置の中央にむかってさらに促進されてもよい。少なくとも一つの生物学的特性は、血栓形成の低減であってもよい。血栓形成は、装置の中央におけるよりも、近位および遠位の端部に向かってさらに低減されてもよい。少なくとも一つの生物学的特性は、血栓形成の低減および内皮化の促進を含んでいてもよい。血栓形成の低減は、内皮化の促進が減少するにつれ増加する場合がある。勾配は、装置の長さに沿って変動する加工条件に従って装置の表面にコーティングを付着させることにより、形成してもよい。勾配は、装置の長さに沿ってコーティングの組成を変動させることにより、形成してもよい。

いくつかの実施形態では、コーティングは、プラズマ堆積させたフッ素、プラズマ堆積させたグライム、ホスホリルコリン、ダイヤモンド状炭素、フッ素化したダイヤモンド状炭素、ポリビニルピロリドン(PVP)、フッ素化したエチレンプロピレン(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ(フッ化ビニリデンコヘキサフルオロプロピレン)(PVDF−HFP)、フルオロホスファゼン、カルボシキベタイン、スルホベタイン、メタクリル化したカルボキシベタイン、メタクリル化したスルホベタイン、フルオロシラン、ヘパリン、またはヘパリン状分子;ヒルジン;クルクミン;トロンボモジュリン;プロスタサイクリン;DMP728血小板GPIIb/IIIa拮抗薬;キトサン、硫酸化キトサン;ヒアルロン酸;タンタルをドープした酸化チタン;酸窒化物、酸化物層、および炭化ケイ素、からなる群から選択される少なくとも一つの材料または少なくとも二つの材料を含んでいてもよい。

本明細書で開示されるのは、血管の管腔の中に挿入して動脈瘤を治療する装置である。装置は、血管管腔と整列するように構成された管腔を有する概して円筒形の区画と、管腔の両端に配置された近位端部および遠位端部とを含む。装置は、編み込まれたワイヤから形成される。

編み込まれたワイヤは、少なくとも24本のワイヤまたは少なくとも48本のワイヤを含んでいてもよい。動脈瘤との界面をなさせるため、編み込まれたワイヤを織って、装置の中央に向かって装置の高密度部分を形成することができる。装置の高密度部分は、ワイヤどうしの間に間隙を有していてもよく、これらのワイヤは、いくつかの実施形態では、差し渡し約0.008インチ、または差し渡し約0.01インチ以下である。ワイヤは、近位の端部および遠位の端部において、装置の低密度部分を形成するように配置してもよい。低密度部分は、管腔の中心において近似的に整列した尖端を有する円錐として、形成してもよい。低密度部分は、円筒形の区画のワイヤを、管腔の外周に沿って整列した尖端において一体とするテーパリングとして、形成してもよい。近位端部の尖端は、遠位端部の尖端と周方向に整列していてもよい。

ワイヤは、ニチノール、DFT(登録商標)、白金、コバルトクロム、ステンレス鋼、フルオロポリマー類、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリエーテルブロックアミド類、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、および形状記憶ポリマー類からなる群から選択される少なくとも一つの材料から形成してもよい。いくつかの実施形態では、装置は、ポリ(p−キシリレン)ポリマー類、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン(PVDF−HFP)、ペルフルオロプロピレン、オクタフルオロプロパン、パリレンHT、パリレンAF−4、パリレンF、パリレンVT−4;1H,1H,2H,2H−ペルフルオロドデシルトリクロロシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2,テトラヒドロオクチル)シラン;またはヘキサデカフルオロドデク−11−エン−1−イルトリメトキシシランを用いて、少なくとも部分的に被覆されてもよい。

本明細書で開示されるのは、血管の内部の動脈瘤を治療する方法である。方法は、血管の中に動脈瘤治療装置を挿入することを含む。装置は概して、円筒形のメッシュ区画と、近位テーパ付き区画とを含む。概して円筒形のメッシュ区画は、複数の支柱を含み、それらの支柱の間に、間質間隙が形成される。概して円筒形のメッシュ区画は、近位面および遠位面を有しており、軸方向に沿って近位面から遠位面まで延びる装置管腔を画定している。管腔は、装置に血流を通すように構成される。近位テーパ付き区画は、概して円筒形のメッシュ区画を押し出しワイヤに接合する。

概して円筒形のメッシュ区画は、概して円筒形のメッシュ区画の残りの部分より高い支柱密度を有する中央区画を含んでいてもよい。方法は、中央区画が動脈瘤の頚部を実質的に覆うようにして、動脈瘤に隣接させて中央区画を配置することをさらに含んでいてもよい。概して円筒形のメッシュ区画は、その長さの少なくとも一部分に沿ってチューブ状のスリーブを含んでいてもよい。方法は、中央区画が動脈瘤の頚部を実質的に覆うようにして、動脈瘤に隣接させてチューブ状のスリーブを配置することをさらに含んでいてもよい。

方法は、動脈瘤の中にまたはこれに隣接させてマイクロカテーテルを挿入すること、および複数の動脈瘤充填用コイルを動脈瘤に送達することを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、マイクロカテーテルは、血管の壁と動脈瘤治療装置との間に挿入することができる。いくつかの実施形態では、マイクロカテーテルは、装置管腔の内部に、そして概して円筒形のメッシュ区画の、間質間隙の一つを通して挿入することができる。いくつかの実施形態では、方法は、複数の動脈瘤充填用コイルを送達した後に押し出しワイヤを近位に後退させることにより、動脈瘤治療装置を取り出すことを、さらに含んでいてもよい。方法は、動脈瘤治療装置を永久ステントに置き換えることを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、方法は、押し出しワイヤの少なくとも一部分を装置の残りから取り外して、概して円筒形のメッシュ区画を、動脈瘤に隣接させて配置しそのまま永久に残すことを含んでいてもよい。近位テーパ付き区画は、近位面の外周から近位尖端まで延びる複数の支柱を含んでいてもよい。近位尖端は、半径方向に近位面の外周と整列していてもよい、または近位面の外周の半径方向外側に配置されてもよい。近位テーパ付き区画の複数の支柱は、近位面の外周上の異なる場所から軸方向および外周方向に、近位尖端まで延びていてもよく、複数の支柱はいずれも、装置管腔により画定された断面領域を通って横切らないようにしてある。

図1Aは、マイクロカテーテルを介したコイルの留置と、引き続く血管ステントの留置とによる、神経血管動脈瘤の治療を示す。鼠径部を通した、そして神経血管領域の中へのマイクロカテーテルの挿入を示す。

図1Bは、マイクロカテーテルを介したコイルの留置と、引き続く血管ステントの留置とによる、神経血管動脈瘤の治療を示す。図1Bは、動脈瘤の中へのマイクロカテーテルの挿入を示す。

図1Cは、マイクロカテーテルを介したコイルの留置と、引き続く血管ステントの留置とによる、神経血管動脈瘤の治療を示す。図1Cは、マイクロカテーテルから動脈瘤の中へのコイルの留置を示す。

図1Dは、マイクロカテーテルを介したコイルの留置と、引き続く血管のステントの留置とによる、神経血管動脈瘤の治療を示す。ステントを使用した、動脈瘤の内部でのコイルの保持を示す。

図2Aは、動脈瘤治療装置の実施形態を示す。側面図を示す。

図2Bは、動脈瘤治療装置の実施形態を示す。図2Bは端面図を示す。

図2Cは、動脈瘤治療装置の実施形態を示す。図2Cは斜視図を示す。

図2Di〜図2DViは、動脈瘤治療装置の実施形態を示す。ワイヤ繊維または装置の支柱を被覆するのに使用してもよい、様々な化学構造のモノマーまたはポリマー類を例示する。

図3Aは、動脈瘤治療装置の別の実施形態を示す。図3Aは装置の側立面図を示す。

図3Bは、動脈瘤治療装置の別の実施形態を示す。図3Bは装置の端面図を示す。

図3Cは、動脈瘤治療装置の別の実施形態を示す。装置の斜視図を示す。

図4Aは、動脈瘤治療装置の別の実施形態を示す。

図4Bは、動脈瘤治療装置の別の実施形態を示す。図4Bは装置の近位斜視図を示す。

図4Cは、動脈瘤治療装置の別の実施形態を示す。図4Cは装置の開いた構成の縁部の図を示す。

図5Aは、動脈瘤治療装置の別の実施形態を示す。図5Aは装置の側面図を示す。

図5Bは、動脈瘤治療装置の別の実施形態を示す。図5Bは装置の近位端面図を示す。

図6A〜図6Fは、装置の六つの様々な代替構成の概略側面図を図示する。

図7Aは、血小板が装置の端から端まで移動しつつ受けることになるストレスの相対量を示す。血流断面に占める装置の割合の影響を示す。

図7Bは、血小板が装置の端から端まで移動しつつ受けることになるストレスの相対量を示す。脱出角の影響を示す。

図7Cは、血小板が装置の端から端まで移動しつつ受けることになるストレスの相対量を示す。ワイヤ多孔度、ワイヤサイズ、および血管サイズの影響を示す。

図8Aは、装置の代替実施形態を示す。図8Aは、直線形状をとるコイルの留置を示す。

図8Bは、装置の代替実施形態を示す。図8Bは、テザーによりコイルを徐々に引き締めることでコイル状になった形状を示す。

図8Cは、装置の代替実施形態を示す。図8Cは、テザーによりコイルを徐々に引き締めることでコイル状になった形状を示す。

図8Dは、装置の代替実施形態を示す。最終的なコイル形状となったコイルの別の斜視図を示す。

図9Aは、動脈瘤治療装置のメッシュのまたは編み込まれた部分の近位および遠位の端部を模式的に図示する。図9Aは、編み込まれた構造と押し出しワイヤとの間の近位の接合部を図示する。

図9Bは、動脈瘤治療装置のメッシュのまたは編み込まれた部分の近位および遠位の端部を模式的に図示する。図9Bは、編み込まれた構造の遠位の端部から形成された遠位の引き出し区分を図示する。

図10Aは、押し出しワイヤに取り付けられた動脈瘤治療装置の様々な部分の断面を模式的に図示する。

図10Bは、押し出しワイヤに取り付けられた動脈瘤治療装置の様々な部分の断面を模式的に図示する。図10Aに図示された部分の詳細図を例示する。

図10Cは、押し出しワイヤに取り付けられた動脈瘤治療装置の様々な部分の断面を模式的に図示する。図10Aに図示された部分の詳細図を例示する。

図10Dは、押し出しワイヤに取り付けられた動脈瘤治療装置の様々な部分の断面を模式的に図示する。図10Aに図示された部分の詳細図を例示する。

図10Eは、押し出しワイヤに取り付けられた動脈瘤治療装置の様々な部分の断面を模式的に図示する。図10Aに図示された部分の詳細図を例示する。

図10Fは、押し出しワイヤに取り付けられた動脈瘤治療装置の様々な部分の断面を模式的に図示する。図10Aに図示された部分の詳細図を例示する。

図10Gは、押し出しワイヤに取り付けられた動脈瘤治療装置の様々な部分の断面を模式的に図示する。図10Aに図示された部分の詳細図を例示する。

図11Aは、メッシュ動脈瘤治療装置に付着させるスリーブを模式的に図示する。図11Aは、スリーブおよびメッシュ装置を模式的に図示する。

図11Bは、メッシュ動脈瘤治療装置に付着させるスリーブを模式的に図示する。図11Bは、PDMSスリーブを含む、拡張していない構成でのメッシュ構造の詳細な画像を図示する。

図11Cは、メッシュ動脈瘤治療装置に付着させるスリーブを模式的に図示する。図11Cは、PDMSスリーブを含む、拡張した構成でのメッシュ構造の詳細な画像を図示する。

図11Dは、メッシュ動脈瘤治療装置に付着させるスリーブを模式的に図示する。図11Dは、三元ブロックコポリマーから形成されたスリーブを含む、拡張した構成でのメッシュ構造の詳細な画像を図示する。

図11Eは、メッシュ動脈瘤治療装置に付着させるスリーブを模式的に図示する。図11Eは、スリーブまたはコーティングを使用したメッシュ装置の、間質間隙の選択的カバレッジの様々な例を模式的に図示する。

図12Aは、動脈瘤治療装置だけでなくコイルを留置する方法の一般的な進行を示す。図12Aは、カテーテルを使用した動脈瘤への経路の確立を示す。

図12Bは、動脈瘤治療装置だけでなくコイルを留置する方法の一般的な進行を示す。図12Bは、動脈瘤に、コイルと装置の両方用の送達カテーテルを案内するのに役立つマイクロワイヤの使用を示す。

図12Cは、動脈瘤治療装置だけでなくコイルを留置する方法の一般的な進行を示す。図12Cは、一本のカテーテルを、コイルを送達するため動脈瘤の中に、そしてもう一本のカテーテルを、装置を置くため動脈瘤のそばの血管中に置くことを示す。

図12Dは、動脈瘤治療装置だけでなくコイルを留置する方法の一般的な進行を示す。図12Dは、マイクロワイヤを除去した時点でのカテーテルを示す。

図12Eは、動脈瘤治療装置だけでなくコイルを留置する方法の一般的な進行を示す。図12Eは、各カテーテルからの装置およびコイルの留置を示す。

図12Fは、動脈瘤治療装置だけでなくコイルを留置する方法の一般的な進行を示す。図12Fは、留置時点での部分的に拡張した装置、およびコイルを用いて充填されている途中での動脈瘤を示す。

図12Gは、動脈瘤治療装置だけでなくコイルを留置する方法の一般的な進行を示す。図12Gは、カテーテルを退縮させコイル支援装置を取り出した後の、充填された動脈瘤を示す。

図12Hは、動脈瘤治療装置だけでなくコイルを留置する方法の一般的な進行を示す。図12Hは、カテーテルを退縮させた後に、血管中の動脈瘤のそばに植え込まれた永久装置を用いて充填された動脈瘤を代わりに示す。

図12Iは、動脈瘤治療装置だけでなくコイルを留置する方法の一般的な進行を示す。コイルおよびコイル支援装置の留置の詳細図を示す。

図13Aは、編み込まれたニチノール製ワイヤから形成されたメッシュ動脈瘤治療装置の実施例を図示する。図13Aは、反転した近位および遠位の端部を含むメッシュ装置の斜視図を示す。

図13Bは、編み込まれたニチノール製ワイヤから形成されたメッシュ動脈瘤治療装置の実施例を図示する。図13Bは、近位または遠位の端部のいずれかにおいて反転したワイヤを伴わないメッシュ装置の側面図を示す。

装置コーティングは、血栓形成を抑制する(すなわち抗血栓性である)、および/または内皮化を促進する場合がある。抗血栓性は、実例として、タンパク質吸着、細胞接着、および/または血小板および凝固因子の活性化の低減により実現してもよい。内皮化は、先天的な血管壁の内膜表面から装置上への内皮細胞の移動および接着を促進することにより、および/または植え込みに先立って装置上に内皮細胞を播種することにより達成してもよい。好適な実施形態では、コーティングは、薄く、堅牢な場合があり(例えば、機械的な摩擦により剥がれ落ちることがない)、および/または金属性の表面、例えばニチノール、コバルトクロム、ステンレス鋼等に接着する。多くの実施形態では、コーティング特性は、コーティング材料の選択、装置でのコーティングの加工、および/またはコーティング表面の設計により実現してもよい。

コーティング材料は、フッ素化またはパーフルオロ化したポリマー類(例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)またはそれらのコポリマー類、フルオロホスファゼン類等);プラズマ堆積させたフッ素材料;双性イオン性物質;ポリビニルピロリドン(PVP);ホスホリルコリン;スルホン化材料;グライム材料;PEG系材料;カルボシキベタイン、スルホベタイン、またはそのメタクル化したもの;自己組織化単層(例えば、フルオロシラン類);ヘパリンまたはヘパリン状分子;ヒルジン;クルクミン;トロンボモジュリン;プロスタサイクリン;DMP728(血小板GPIIb/IIIa拮抗薬);キトサンまたは硫酸化キトサン;ヒアルロン酸;タンタルをドープした酸化チタン;酸窒化物、酸化物層、無機材料、例えばダイヤモンド状炭素(DLC)またはフッ素化DLC、および炭化ケイ素を含むがこれらには制限されない複数の材料の組み合わせから選択されてもよい、または誘導されてもよい、部分的に構成されてもよい、または製造されてもよい。いくつかの実施形態では、下地層は、装置とコーティングとの間に設けてもよい。下地層は、装置にコーティングを取り付け易くする場合がある。加えて、装置は、内皮細胞の完全なまたは部分的な管腔層を含んでいてもよい、または植え込みに先立って内皮細胞を播種されてもよい。

コーティング材料は、プロセスの数に従って装置表面に付着させてもよいが、これは、選択される組成物による。これらのプロセスは、プラズマ気相成長;グロー放電による堆積;化学気相成長;低圧化学気相成長;物理気相成長(液体または固体源);プラズマ強化化学気相成長;プラズマ支援化学気相成長;熱分解(例えば、パリレンなどのフルオロポリマー類を用いたもの)、噴霧コーティング;浸漬コーティング;スピンコーティング;マグネトロンスパッタリング;スパッタ堆積;イオンメッキ;粉末コーティング;熱溶射コーティング;シラン化;および/または1層ごとの重合を含んでもよいが、それらには制限されない。いくつかのプロセス(例えば、シラン化または1層ごとの重合)は、薄いコーティングを形成するには特に有用な場合がある。付着プロセスは、気相成長プロセスまたは溶液系プロセスとして、大きく分類される場合がある。いくつかの実施形態では、気相成長プロセスは、平衡反応、または非平衡反応に従って進行する場合があり、安定な前駆体または容易に蒸発する活性な前駆体を使用する場合がある。気相成長プロセスは、コンフォーマルなコーティングの作製に特に適していることがあり、その場合には、特定の組成物が、装置の明確に異なる領域、特に複雑なパターンまたは形状が含まれる領域に、選択的にのみ付着する。気相成長は、比較的速やかに行うことができ、そして薄く高品質のコーティング(例えば、20nm未満、20〜50nm、50〜75nm、75〜100nm、100〜150nm、150〜300nm、300〜500nm、500nm超、またはそれらの間のあらゆる範囲からの厚さ)を容易に製造することができる。溶液系プロセスは、高信頼性の分子構造が得られる場合があり、そして分子構造および/または生物学的活性を変えることなく容易に殺菌できる。材料の多くは熱融着および/または架橋による付着に続いて、硬化させてもよい。

いくつかの実施形態では、装置は、コーティングの付着に先立って下地処理してもよい。装置を下地処理することにより、装置(例えば装置の支柱またはワイヤ)にコーティングを取り付け易くする場合がある。表面の下地処理は、機械的な手段、例えば媒体の吹き付け、研磨、スクライブ等によるものであってもよい。機械的な下地処理は、装置の表面積を増加させる場合がある。表面積を増加させることは、コーティング分子および/または細胞(例えば、内皮細胞)の接着を促進させる場合がある。表面の下地処理は、エッチングなどの化学的手段、またはその他の表面官能化、例えば、水素または窒素イオンを衝突させることによる分子の結合部位の活性化、または最終的なポリマーコーティングの接着に役立つ基材を用いたプレコーティングによるものであってもよい。いくつかの実施形態では、コーティングの多層または複数のコーティングを装置に付着させてもよい。下地処理は、下にある装置上に、および/またはその装置の一つまたは複数のコーティング上に行ってもよい。

いくつかの実施形態では、コーティングは主に、プラズマ堆積させたフッ素からなり、疎水性表面を形成する。フッ素は、フッ化炭素ガス(プラズマフッ素化)、例えばパーフルオロプロピレン(C3F6)から誘導されてもよく、そしてこの前駆体分子は、装置表面上で架橋させて、さらに堅牢なコーティングを形成してもよい。

いくつかの実施形態では、コーティングは主に、プラズマ堆積させたグライム(glyme)からなる。グライムとは、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)およびポリ(エチレングリコール)(PEG)として、同一の繰り返し単位を共有するグリコールエーテル溶媒を指し、そしてそれゆえ、それらのポリマー類から誘導された材料として、同一の生物学的特性のいくつかを発揮する。グライムは、例えばテトラグライム(CH3O(CH2CH2O)4CH3)から誘導されてもよく、そしてこの前駆体分子は、装置表面上で架橋させて、さらに堅牢なコーティングを形成してもよい。

いくつかの実施形態では、コーティングは主に、ホスホリルコリン生体材料からなる。ホスホリルコリンは、いくつかのリン脂質の親水性極性ヘッド基であり、二層細胞膜を形成する多くのものがある。ホスホリルコリンは双性イオン性であり、正に帯電したコリン基に共有結合により結合した負に帯電したホスファートを含む。分子の高い極性は、タンパク質吸収および細胞接着を抑える強い水和シェルを有するホスホリルコリン生体材料を与えると考えられている。ホスホリルコリンは一般に、冠状動脈の薬剤溶出性ステントのコーティングに採用されて、再狭窄を予防し血栓を抑えるのに役立っている。ポリマー性のホスホリルコリン生体材料は、ホスホリルコリン基だけでなく疎水性領域の両方をポリマー鎖に付着する場合があり、疎水性領域は、被覆されることになる表面と、水性の生物学的環境に向かって自ら配向するホスホリルコリン基とに、ポリマー鎖を固定する働きをする。ホスホリルコリン生体材料を使用して、金属、例えば、ステンレス鋼、ニチノール、チタン、金、および白金;プラスチック、例えば、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリウレタン(PU)、ポリカルボネート、ポリアミド類、ポリイミド類、ポリスチレン、およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE);ゴム、例えばシリコーン、ラテックス、およびポリイソブチレン(PIB);ガラス;セラミックス;および歯のエナメル質などの生物学的組織をコーティングしてもよい。またホスホリルコリン共役ポリマー類を使用して、ポリマーの主鎖を架橋させたバルクの生体材料を形成してもよい。

いくつかの実施形態では、ポリマー主鎖は、ホスホリルコリンを組み込んだメタクリレートポリマーであってもよい。多くの実施形態では、ホスホリルコリン基は、ポリマー主鎖に付着した、少なくとも1%、5%、10%、15%、20%、25%、または25%を超える官能基を含むことになる。これらのポリマー類は、分子構造を正確に制御しつつも、自然界に存在する生体分子を依然として厳密に模倣するようにして、合成によって製造してもよい。様々なモノマーが、その正確な化学的特性を変えるホスホリルコリンポリマー類に含まれていてもよく、そして薬剤送達用のホスホリルコリン生体材料を、その材料の薬剤ペイロードとの相互作用に影響を与えることにより調整するのに、有用である場合がある。含水量、硬度、および/または弾性は、ホスホリルコリン生体材料を用いて容易に調整することができる。ホスホリルコリン生体材料コーティングは、信頼性を有し、高い再現性の溶液系技術を通じて表面に施してもよく、そして殺菌が比較的簡単である。ホスホリルコリンの適切な組成物は、ベルテルス社(Vertellus)のPC1036および/またはPC1059を含んでもよい。

いくつかの実施形態では、コーティングは、溶液系処理により施した、主にフッ素化またはパーフルオロ化したポリマー類を含む。プラズマ堆積させたフッ素表面のように、フッ素化またはパーフルオロ化したポリマー類は、結果として疎水性表面を生じる。付着し易くするためには、好ましくは約264kDaと376kDaの間の、ポリn−ブチルメタクリレート(PBMA)などの下地材を、まず装置に施してもよい。適切なポリマー前駆体は、ポリ(フッ化ビニリデンコヘキサフルオロプロピレン)(PVDF−HFP)であってもよく、そして好ましくは約254kDaと293kDaの間の分子量を含んでいてもよい。PVDF−HFPは、広げ易くするための低表面張力の溶媒、および好ましくは速やかに蒸発する溶媒を介して塗布してもよい。ポリマー溶液は、浸漬コーティング、またはスピンもしくは乾燥の技術により施してもよい。加熱乾燥または強制空気を、新たにコーティングした装置に当てることにより、ウェビング(webbing)が低減する場合がある。フッ素化またはパーフルオロ化したポリマー類は、装置表面上で架橋させて、さらに堅牢なコーティングを製造してもよい。その他の適切なフルオロポリマー類は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)および/またはフルオロホスファゼン類などを含んでもよい。

コーティングは、特に神経血管に適用した際に危険な塞栓を生じさせる破片のリスクを低減するためには、薄いことが好ましい。同一の理由から、コーティングは、耐久性があるのが好ましく、装置を広げた場合(例えば、支柱が互いにこすれる場合)に生じる摩擦で破片が生じる傾向の少ないことが好ましい。いくつかの実施形態では、コーティングは、約300nm以下の厚さである。機械的に堅牢であって、コーティングの後に剥がれるまたは破壊しないコーティング材料は、さらに厚いコーティング(例えば、300nm厚のコーティング)に特に好適な場合がある。いくつかの実施形態では、コーティングは、約3nm、5nm、10nm、15nm、20nm、25nm、30nm、40nm、50nm、60nm、75nm、100nm、150nm、200nm、または300nm以下の厚さである。いくつかの実施形態では、コーティングは、300nm超の厚さ、または3nm未満(例えば、オングストロームのレベル)であってもよい。さらに薄いコーティング(例えば、75nm以下の厚さ)は、装置の中央管腔を通る流れ特性へのコーティングの機械的な寄与を最小限にしつつ、内皮化および/または抗血栓形成性における堅牢な性能を提供する場合がある。さらに薄いコーティングでは、塞栓、例えば脳卒中のリスクをもたらす可能性のあるさらに大きいサイズの粒子状の破片を生成する可能性は、低くなる場合がある。好適な実施形態では、コーティングは、約25〜50nm間の厚さ、30〜50nmの厚さ、30〜40nmの厚さ、40〜50nmの厚さ、35〜40nmの厚さ、40〜60nmの厚さ、50〜60nmの厚さ、25nm未満の厚さ、または60nm超の厚さであってもよい。最適な範囲内のコーティングは、考えられる毒性の懸念を最小限にしつつ、充分な表面カバレッジを提供し、低減された血栓形成性を提供する場合がある。例えば、いくつかの実施形態では、すべてのコーティングが装置からはぎとられたとしても、薄いコーティングでのコーティング材料の量は、毒性の閾値を下回るであろう。コーティングのカバレッジおよび厚さは、走査型電子顕微鏡(SEM)により決定してもよい。いくつかの実施形態では、100%の表面カバレッジが実現される。いくつかの実施形態では、100%未満の表面カバレッジが実現される(例えば、25%、50%、75%、80%、90%、25%未満、90〜100%の間、またはそれらの間のいずれかの範囲)。いくつかの実施形態では、装置は、充分な抗血栓形成の特性を実現するのに100%の表面カバレッジを必要としなくともよい。耐久性は、シミュレートされた疲労の前後でSEMを実行することにより評価してもよい。また、好適な実施形態では、コーティングされた装置は、USP 788規格を満足させる。すなわち、その実施形態では、25μm以上である600個以下の粒子、および10μmと25μmの間である6000個以下の粒子が生じる。さらには、装置は、サイズが約2μm未満の粒子状物質を発生させないことが好ましい。

コーティングは、装置の異なる領域に差別化して施してもよい。いくつかの実施形態では、装置管腔の内径には、抗血栓性を最適化するコーティングを施し、その一方で装置の外径には、内皮化を最適化するコーティングを施す、またはその逆もしかりである。いくつかの実施形態では、コーティングは、装置の中央に向かって(例えば、動脈瘤頸部に近接して配置されるように構成された部分に沿って)内皮化を促進するように、そして装置の近位および遠位の端部に向かって血栓を低減させるように、最適化される。動脈瘤頸部の近傍での内皮化を促進させることにより、血管から動脈瘤を閉塞する内膜層の成長が容易になる場合がある。また、先に言及したものの様々な組み合わせを施してもよい。さらには、装置の長さに沿った特性のそうした変動は、明確に異なる特性を有する明確に異なる領域としてではなく、特性の勾配として達成してもよい。特性の差は、コーティングの組成を変更することによって、および/またはコーティングをその施している最中に差別化して加工することによって、実現してもよい。いかなる場所でのコーティングの組成も、上で考察した材料の一つまたは複数を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、そうした共形のコーティング戦略を使用して、動脈瘤が最終的に血管の先天的な管腔から封鎖されるようにして、動脈瘤頸部に沿って装置の内皮化を促進してもよい。いくつかの実施形態では、装置は、浸漬コーティングされるが、これは、ポリマーコーティングが、空洞、または間質間隙、または装置支柱間もしくはワイヤ間の空間を充填する膜として形成されるようにして、なされる。介在空間の一つまたは複数にわたって延びるコーティングを形成するその他のプロセスを、同様に使用してもよい。いくつかの実施形態では、膜は、装置上にその膜を形成した後に、レーザにより選択的に除去してもよい。膜は、多孔度の可変領域を有していてもよい。例えば、膜は、装置の長さまたは長さの一部分に沿って多孔度の勾配を有するように(例えば、レーザを用いて)作ってもよい。レーザまたはその他の手段によって作られた穿孔は、メッシュ装置の間質間隙の内部に配置されていてもよい。穿孔は様々なサイズのものであってもよい。いくつかの実施形態では、穿孔は、(例えば、目一杯に拡張した構成において)間質間隙のサイズにほぼ等しくても、間質間隙のサイズより実質的に小さくても、またはそれらの間の様々なサイズであってもよい。いくつかの実施形態では、一つより多い穿孔が、間質間隙の内部に配置されていてもよい。

装置は、血管内の永久的または一時的なスキャホールド(scaffold)、例えば留置可能な血管ステントまたは一時的なスキャホールドであってもよい。いくつかの実施形態では、装置は、動脈瘤治療装置、例えば図2A〜5Bに示すものであってもよい。そのような実施形態では、装置は、コイルまたはその他の塞栓植え込み物を機械的に支持して、それらが血流中に落下するのを防止し、コイルのさらに高い充填密度を可能にする。いくつかの実施形態では、装置は、動脈瘤の内部にコイルまたは植え込み物を一時的に保持してもよい。いったん、コイルの充填密度が充分に高くなると、コイルは、互いに充分な圧力を発揮して、コイルを動脈瘤内部に保持し、それらのコイルが動脈瘤頸部を通って血流内に落下するのを防止する場合がある。いくつかの実施形態では、装置は、移植された状態を血管内部で保持する場合があり、そして動脈瘤の内部にコイルを保持し易くする場合がある。

図2A〜2Cに、動脈瘤治療装置10の実施例を模式的に例示する。図2Aに装置10の側面図を図示する。図2Bに装置10の斜視図を図示する。図2Cに装置10の端面図を図示する。図2A〜2Cに見られるとおり、装置10は、近位端部12および遠位端部14を含んでいてもよい。近位端部12は、遠位端部14に対して対称であってもよい。少なくとも近位端部12および随意に遠位端部14は、中心区画20に接続された円錐状区画16、18を含んでいてもよい。中心区画20は、実質的に円筒形であってもよい。円錐状区画16、18は、中心区画20より比較的低密度であってもよい。中心区画20は、近位部分20Aおよび遠位部分20Bを含んでいてもよい。

装置10の本体は、離間した支柱またはワイヤ(例えば、織られたまたは編み込まれたワイヤ)を含んでいてもよく、これらは一体に接合されてまたは重なり合って、支柱間またはワイヤ間に開いた小室または間質間隙(例えば、ダイヤモンド形状の小室)を形成するものである。いくつかの実装では、本体は、装置10の軸方向に沿うととともに第1外周方向(例えば、時計回りの方向)に延びる支柱またはワイヤと、軸方向に沿うとともに第1外周方向の反対(例えば、反時計回り)の第2外周方向にも延びる支柱またはワイヤとを含む。対向するワイヤは、様々な角度(拡張した構成において、例えば、10度、20度、45度、60度、80度、90度、100度、120度、125度、130度、135度、140度、145度、160度等)で接合しても、交差しても、および/または重なり合ってもよい。いくつかの実施形態では、角度は、約60度と約155度の間であってもよい。いくつかの実施形態では、角度は、約120度と約130度の間であってもよい。対向するワイヤまたは支柱どうしの間の角度は、装置10が拡張または収縮するにつれて変化してもよい。いくつかの実装では、支柱またはワイヤは、装置10の軸方向に実質的に平行に、少なくとも装置10の部分に沿って延びていてもよい。様々な区分では、小室は、サイズおよび形状が比較的均一であってもよい。小室のサイズおよび形状は、装置の拡張/収縮時に変化してもよい。いくつかの実施形態では、比較的大きな小室面積を含む装置の区画は、比較的低密度であってもよい。いくつかの実施形態では、円錐状区画16、18は、血流の妨害を最小限にするおよび/または血栓形成を低減させるため、可能な限り開いていても(すなわち低密度であっても)よい。いくつかの実施形態では、円錐状区画16、18は、植え込み物本体の中心区画20から遠ざかるように半径方向内向きに傾斜して、尖端、例えば近位尖端26を形成する、少なくとも二つ、または三つ、または四つ以上のさらなる支柱13を含んでいてもよい。支柱13は、装置10の外周の周りに、概して均一に離間していてもよい。遠位の支柱13を含む実施形態では、近位端部での支柱13は、遠位端部での支柱13と外周方向に整列していてもよい、または外周方向にずらしてあってもよい。近位の円錐状区画16および遠位の円錐状区画18は、同一のまたは異なる数の支柱13を有していてもよい。

近位のおよび遠位の中心区画20A、20Bの間の空間を占めるのが、中間区画22であってもよい。中間区画22は、近位および遠位の中心区画20A、20Bとは異なる形状、構造、および/または密度を有していてもよい。中間区画22は、近位および遠位の中心区画20A、20Bから半径方向外向きに突出していてもよい。いくつかの実施形態では、中間区画22は、装置10の外周の一部分のみに沿って半径方向外向きに延びていてもよい(図示せず)。中間区画22は、拘束のない拡張の構成では比較的球形であってもよい。いくつかの実施形態では、中間区画22は、拘束のない拡張では非球形であってもよい(例えば、球状、円筒形、トロイダル等)。この中間区画22は、動脈瘤頸部の中に広がるおよび/または逸出するように構成されてもよい。中間区画22は、コイルを動脈瘤の中に最初さらに深く押し出して、コイル充填密度を改善させてもよい。

中間区画22は、円筒形区画20A、20Bとほぼ同一の密度であってもよく、または異なる(例えば、さらに高い密度である)可能性もある。高密度中間区画22は、コイルの保持を容易にする、および/または血管の中へのコイルの脱出を防止する場合がある。いくつかの実施形態では、中間区画22のメッシュは、コイルが装置10と絡まるのを回避するように、最小の塞栓コイルの直径以下(例えば、約0.01インチ)である寸法を有する間質間隙を含んでいてもよい。中間区画22は、装置10のその他の部分より比較的さらに高い密度を含んでいてもよく、その他の部分は、血栓形成を最小限にするよう、さらに低い密度を有する。中間区画22は、動脈瘤頸部の外側の血管壁を変形させるのに充分な、拡張時の半径方向の力を含んでいなくともよく、そしてそれゆえ、留置時に完全に拡張した(例えば、球状の)形状を実現するのではなく、動脈瘤に近接していない血管の領域に沿って近位および/または遠位の中心部分20A、20Bの形状に倣っていてもよい。装置10の構造(例えば、ピッチまたは編み込みパターン)は、半径方向可変の剛性を実現するために装置10の長さに沿って変更してもよい。いくつかの実施形態では、中心区画20は、中間区画22と同一の広がりを有していてもよい。

近位の円錐状端部16は、装置を配置させる押し出しワイヤ24に取り付けてもよい。押し出しワイヤ24は、円錐状区画16の尖端26に取り付けてもよい。押し出しワイヤ24は、放射線不透過性のマーカーを組み込んでもよい。遠位の円錐状区画18は、ガイド用引き出しワイヤ区分25に取り付けてもよい、および/または放射線不透過性のマーカーを組み込んでもよい。代わりに、遠位の円錐状区画18を取り除いて、装置10の遠位端部14で中心区画20に向けて妨害のない開口部を完全に残していてもよく、これは、本明細書に記載のその他の実施形態と同様である。

いくつかの実施形態では、装置10は、緊密に編み込まれた金属ワイヤ、レーザ切断されたチューブ原料、または両方の混成物からなっていてもよい。多くの実施形態では、装置を含むワイヤの数は少なくとも約24本である。いくつかの実施形態では、ワイヤの数は、少なくとも約48本または64本またはそれより多い。ワイヤは、1対1、2対2、2対1、1対2等に編み込んでもよい。ワイヤ密度は、装置の区画に応じて変化していてもよい。ワイヤは、ニチノール、DFT(登録商標)、白金、スプリング強化ステンレス鋼、その他の金属、またはポリマー類などの材料から形成してもよい。いくつかの実施形態では、ワイヤは、ニチノール製鞘とともに30%の白金製の芯を含む。いくつかの実施形態では、装置10は、フルオロポリマー類または形状記憶ポリマー類から作製してもよい。図2Di〜2Dviに、本明細書のここにまたは別途開示のメッシュ装置10のワイヤまたは支柱をコーティングするのに使用してもよいフルオロポリマーモノマー類またはポリマー類の様々な例を図示する。例えば、装置10は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)(図2Di);ポリ(フッ化ビニリデンコヘキサフルオロプロピレン)(PVDF−HFP)コポリマー類(図2Dii);ペルフルオロプロピレン(C3F6);オクタフルオロプロパン(C3F8);ポリ(p−キシリレン)ポリマー類、例えばパリレンHTおよび/またはパリレンAF−4から誘導されたもの(図2Diii);ポリ(p−キシリレン)ポリマー類、例えばパリレンFおよび/またはパリレンVT−4から誘導されたもの(図2Div);ポリ(p−キシリレン)ポリマー類、例えば図2Dvに図示されたもの;1H,1H,2H,2H−ペルフルオロドデシルトリクロロシラン(CF3 (CF2)9CH2CH2SiCl3);(トリデカフルオロ−1,1,2,2,テトラヒドロオクチル)シラン(CF3 (CF2)5CH2CH2SiH3);および/またはヘキサデカフルオロデク(hexadecafluordodec)−11−エン−1−イルトリメトキシシラン(図2Dvi)のコーティングを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、これらのコーティングは、最終的なコーティングとして働いてもよい。いくつかの実施形態では、これらのコーティングは、中間のコーティングとして使用してもよい。中間のコーティングは、例えば、引き続いて施されるコーティングの表面カバレッジを増加させるのに役立つ場合があり、このコーティングは、中間のコーティングと同一または異なっていてもよい。

いくつかの実施形態では、装置10は、すべてニチノール製ワイヤから成っている。その他の実施形態では、装置は、ニチノール製ワイヤとその他の材料のワイヤから成っている。可視化に充分な放射線不透過性を装置に与えるためには、DFT(登録商標)ワイヤまたは別の放射線不透過性の金属を装置の中に組み込んでもよい、ワイヤを放射線不透過性の金属(例えば、金、白金、またはタンタル)を用いてコーティングしてもよい、または印刷された粒子またはその他のマーカー帯を装置に施してもよい。例えば64本の繊維織りのうち、少なくとも2本、または4本、または6本、またはさらなる繊維が、白金などの放射線不透過性の材料を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、ワイヤの直径は、約0.0005インチ、約0.001インチ、0.002インチ、0.003インチ、0.004インチ、0.005インチ、約0.006インチ、約0.007インチ、約0.008インチ、約0.009インチ、約0.01インチ、0.0005インチ未満、0.01インチ超、またはそれらの間の範囲内にある。いくつかの実施形態では、装置10は、少なくとも二本の異なる直径のワイヤから成っており、径の小さい方のワイヤを使用して、径の大きい方のワイヤの間の間隙を充填し、装置10の表面のカバレッジを増加させる。いくつかの実施形態では、編み込みおよび/または支柱の接合部は、コーティングせずに残しておいて、植え込みの最中の疲労時に破片が発生するリスクを回避するようにする。

いくつかの実施形態では、装置10は、近位の中心区画20Aの近位端部から遠位の中心区画20Bの遠位端部までの長さが、少なくとも約5mm、8mm、10mm、12mm、15mm、20mm、25mm、5mm未満、または25mm超であってもよい。拘束のない拡張での中心区画20A、20Bは、直径が、約2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、2mm未満、または10mm超であってもよい。中間区画22は、拘束のない拡張では、拡張時に直径が、約2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、2mm未満、または10mm超であってもよい。いくつかの実施形態では、中間区画22は、中心区画20の約100%、110%、115%、120%、125%、130%、140%、150%、200%、または200%超である直径を有していてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、中心区画20は、約4〜5mmの直径を有していてもよく、そして中間区画22は、拡張時の直径では約5〜6mmの直径を有していてもよい。

拡張に先立って、装置10は、約0.018〜0.021インチの内径を有するチューブ状の送達鞘の内部に収まるようなサイズにしてもよい(例えば、装置の外径10は、約0.016〜0.019インチに収縮してもよい)。様々な実施形態では、中間区画22(または動脈瘤との界面をなす装置部分)は、ワイヤ間の間隙(例えば、間隙の最大寸法)を生み出し、間隙は、約0.005インチ未満、0.006インチ、0.007インチ、0.009インチ、0.010インチ、0.011インチ、0.012インチ、0.013インチ、0.014インチ、0.015インチ、または0.015インチ超である。いくつかの実施形態では、間隙は、コイルの脱出を防止し、高いコイル充填密度を促進するよう、好ましくは約0.008インチ超である。いくつかの実施形態では、メッシュ装置全体を通したその他の場所での間隙は、約0.005インチ、0.01インチ、0.015インチ、0.02インチ、0.025インチ、0.03インチ、0.035インチ、0.04インチ、0.045インチ、0.05インチ、0.055インチ、0.06インチ、0.065インチ、0.07インチ、0.075インチ、0.08インチ、0.085インチ、0.09インチ、0.095インチ、0.1インチ、0.125インチ、0.15インチ、0.175インチ、0.2インチ、0.3インチ、0.4インチ、0.5インチ、0.005インチ未満、0.5インチ超、またはそれらの間のあらゆる範囲からの寸法であってもよい。いくつかの実施形態では、メッシュ装置10全体を通した(例えば、装置の近位および/または遠位の端部の近傍での)間隙は、動脈瘤頸部に隣接する(例えば、装置10の中央近く)に配置されるよう構成される間隙より大きくてもよい。さらに大きい間隙寸法を有する領域が、さらに小さい間隙寸法を有する領域と比較して、低密度の局在化領域を生み出す場合がある。いくつかの実施形態では、低密度の領域にける間質間隙は、高密度の領域における間質間隙よりも、約105%、110%、115%、120%、125%、130%、135%、140%、150%、175%、200%、250%、300%、400%、500%、600%700%、800%、900%、1000%、2000%、5000%、100%と105%との間、5000%超、またはそれらの間の範囲内のあらゆる百分率だけ大きい領域または寸法(例えば、直径)を有していてもよい。

図3A〜5Bに装置10の代替実施形態の様々な例を模式的に例示する。これらの実施形態では、装置10は中心区画20を含んでおり、この区画は、テーパ付き近位区画28、および随意にテーパ付き遠位区画30をその境界としている。テーパ付き遠位区画30は、図2における遠位の円錐状区画と同一の機能の働きをしてもよい。図3Aに、対称なテーパ付き近位および遠位の区画28、30を含む装置10を図示する。図3Bに、図3Aにおける装置の端面図を図示する。図3Cに、図3Aにおける装置の斜視図を図示する。いくつかの実施形態では、装置10は、本明細書に別途記載の中間区画22と同一の、または同様な中間区画(図示せず)を含んでいてもよい。テーパ付き近位および遠位の区画28、30は、中心区画20の外周と近位尖端26または遠位尖端27との間に、それぞれ延びていてもよい。押し出しワイヤ24は、テーパ付き近位区画28の尖端26に取り付けてもよい。テーパ付きの近位および遠位の区画28、30は、中心区画20の近位端部または遠位端部のいずれかを尖端26、27に構造上接合させてもよく、これは実例として、中心区画20と押し出しワイヤ24および/または随意の引き出し用ガイドワイヤ区分25との間の力の分配がさらに均一に分配されるようにしてなされる。

図3Bにおける端面図に見られるように、一端または両端の区画28および30は、中心区画20の表面形状(例えば円筒形状)に一致するように成形してもよい。テーパ付き区画28、30は、軸方向に、そして外周方向に延びて、尖端26、27にそれぞれ終端していてもよく、尖端は、中心区画20の外周に沿って整列する結果、完全に開いた中心管腔40が装置10の軸長の全体を通して後に残り、横切って流れ乱流を生みだすいかなるもの支柱もない。妨害のない管腔を有する装置は、装置の血栓形成性を低減させる場合がある。その他の実施形態では、近位尖端26および/または遠位尖端は、中心区画20の断面により画定される管腔40のわずかに半径方向外側に配置してもよい。いくつかの実装では、尖端26、27は、それらが概して共線になるようにして、中心区画20の外周に沿って外周方向に整列させてもよい。いくつかの実装では、装置10は、編み込まれたワイヤから形成してもよく、これは本明細書に別途記載のとおりである。編み込まれたワイヤは、尖端26、27の一つまたは両方で整列させてもよい。整列したワイヤは、一体にまとまった後、遠目には互いに対して平行に延びていて、概して直線の区分を形成してもよい。押し出しワイヤ24は、近位尖端27から近位に配置された近位の直線区分の近位端部に接続されていてもよく、これは例えば、本明細書に別途記載のとおりである。遠位の引き出し区分25は、遠位の直線区分が存在する場合には、その遠位端部に接続されていてもよい、またはそれにより形成されてもよい。

いくつかの実施形態では、近位テーパ付き区画28および/または遠位テーパ付き区画30は、中心区画20より低い密度を有していてもよい。いくつかの実施形態では、装置10の低密度部分は、近位尖端26から、および/または遠位尖端27から、中心区画20内部の場所に(例えば、中間区画22に)延びていてもよい。いくつかの実施形態では、低密度部分は、テーパ付き近位区画28および/またはテーパ付き遠位区画30の全長に延びていなくてもよい。いくつかの実施形態では、装置10は、密度勾配(例えば、近位および/または遠位の端部から中心に向かって連続した、または一定増分ごとの密度増加)を含んでいてもよい。いくつかの実装では、テーパ付き区画28、30は、集中した比較的高密度の領域を(例えば、尖端に)有していてもよいが、中心区画20より低い密度(例えば、平均密度)を概して含んでいてもよい。いくつかの実装では、テーパ付き区画28、30、または装置10の相対的にさらに低い密度を有するように構成されてもよいその他の部分は、全体としてさらに低密度を生み出すパターンとなるように構成された支柱またはワイヤを有していてもよい。例えば、ワイヤのピッチは、比較的低密度を有するように構成された装置10の長さに沿って大きく、比較的高密度を有するように構成された装置10の長さに沿って小さくしてもよい。低密度区画(例えば、テーパ付き区画28、30、および/または中心区画20の近位および遠位の端部)は、高密度区画(例えば、中心区画20または中間区画22)より少ない数の支柱とワイヤとを有していてもよい。例えば、中心区画20のすべての支柱またはワイヤが、近位尖端26まで続いていないといけないわけではない。装置10の低密度区画の内部の間質間隙は、装置の高密度区画内部の間隙の面積よりも大きい面積を概して有していてもよい。

図4A〜5Bに装置10の実施形態を例示するが、この装置では、遠位テーパ付き区画30はすべて、完全に取り除いてもよい。図4A〜4Cに、片側が開口面となっている装置10の一実施形態を模式的に例示する。図4Aに、装置10の側立面図を示す。遠位端部14は、中央管腔40につながる遠位の開口面31で終わっていてもよい。遠位の開口面31は、装置10の軸長に対して近似的に垂直であってもよい。その他の実施形態では、遠位の開放面31は、装置10の長手方向の軸に対して角度をなしていてもよい。角度は、鋭角または鈍角のいずれかであってもよく、本明細書に別途記載のとおりである。図4Bに、図4Aの装置10の近位斜視図を示す。図4Cに、そうした開いた構成を含む装置10の縁部(例えば、遠位縁部)の詳細な図を示す。図4Cに、装置10の遠位縁部を示すが、この装置では、遠位に延びている各フィラメント(例えば、支柱またはワイヤ)が、屈曲して無外傷性の尖端を形成し、そしてその後、中心区画20に沿って近位に延びていてもよい。さらなる実施形態では、装置10の遠位および近位の端部12、14の両方が、取り除かれたテーパ付き区画28、30両方の開口端部と、中心区画20の外周に隣接するまたはこれに直接的に取り付けられた押し出しワイヤ24とを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、押し出しワイヤ24は、装置10の近位端部12から装置の遠位端部14まで、またはその間の場所まで延びていてもよい。好適な実施形態では、装置10のワイヤは、開口端部において折り重ね、そして切断するのではなく装置の中に織り返して、縁部が無外傷性となるようにしてもよく、これは図4Cに示すとおりである。装置縁部を無外傷性にするためにその他の適切な方法も同様に使用してもよい。

図5A〜5Bに別の実施形態を示すが、この実施形態では、中央の環状の突出または隆起の区画23は、図2A〜2Cの球状の中間区画22と同様に、二つの円筒形区画20A、20Bの間に配置されている。図5Aに装置10の側立面を示す。図5Bに装置10近位端面図を示す。突出部23は、円筒形区画20A、20Bと同一の密度で形成してもよい、またはさらに高密度、またはさらに低密度であってもよい。隆起区画23は、図2A〜2Cに記載の概して球状の中間区画22と同一の目的を果たしてもよい。

図6A〜6Fに、装置10の5つの様々な構成の概略側面図を図示する。図6A〜6Fに、装置10の取り得る複数のさらなる構成を示すが、この場合、押し出しワイヤ24と整列した軸と、装置10の端面との間の角度は、装置のいずれかの端部で、垂直、鈍角、または鋭角のいずれかであってもよい。図6A〜6Dに、装置10の近位端部12と遠位端部14の両方が、開口した構成を含む構成を図示する。開口した構成の装置10は、近位および遠位のテーパ付き区画28、30を含んでいなくてもよい。近位および遠位の開口面29、31は、縁部、例えば図4Cに例示された縁部により画定されてもよい。図6Aに、近位の開口面29と遠位の開口31の両方がそれぞれ、押し出しワイヤ24により画定された軸から、近位および遠位の側に面して鋭角で遠ざかる方向に延びている、装置10を図示する。図6Bに、近位の開口面29および遠位の開口31の両方が、押し出しワイヤ24により画定された軸から鈍角で遠ざかる方向に延びている、装置10を例示する。図6Cに、近位の開口面29が、押し出しワイヤ軸から鈍角で遠ざかる方向に延びており、そして遠位の開口面31が、押し出しワイヤ軸から鋭角で遠ざかる方向に延びている、装置10を例示する。図6Dにその反対を図示するが、この場合には、近位の開口面29が、押し出しワイヤ軸から鋭角で遠ざかる方向に延びており、そして遠位の開口面31が、押し出しワイヤ軸から鈍角で遠ざかる方向に延びている。近位の開口面29および/または遠位の開口面31のいずれかが、押し出しワイヤ軸に対して実質的に垂直である変形例もまた、可能である。図6E〜6Fに、近位端部12が、テーパ付き近位区画28を介して押し出しワイヤ24に接合している、装置10を図示する。図6Eに、遠位の開口面31を有する開口した遠位の構成を含む装置10を図示する。開口面は、示されたとおり、押し出しワイヤ軸に対して垂直であってもよい、または鈍角または鋭角をなしていてもよい。図6Fに、近位テーパ付き区画28および遠位テーパ付き区画30の両方を含む装置10を図示する。いくつかの変形例では、遠位端部14は、テーパ付き区画30を含む可能性があり、そして近位端部12は、開いた近位の面29を含む可能性がある。テーパ付き区画、特に近位テーパ付き区画28を含むことで、装置10はさらに構造的に安定になることがある。開口面を含むことで、装置10の血栓形成性が最小限になる。

装置10の物理的設計によっては、特に、それが自然な血流を妨害するようにして、その生体適合性に影響する場合がある。血小板の活性化は、血液が装置10の端から端まで流れる際に血小板の受けるストレスを減少させると低減される場合がある。血液が流れる際にそれが遭遇する装置材料の量(すなわち装置により占められる血管断面の割合)だけでなく、装置が血流と界面をなす角度(脱出角)の両方が、血小板の受けるストレス、およびその結果として生じる活性化に影響することになる。いくつかの実施形態では、装置全体を流れる血小板の受けるストレスは、以下の方程式に従って近似的にモデル化することができ、ここでΔPは、押し出しワイヤ24から装置10の中心区画20の開始点までの装置10の近位区画(例えばテーパ付き近位区画28)の両端の圧力差を表し;ρは流体密度を表し;φは装置10により消費される断面領域の割合(すなわち流路)を表し;θは、取り出し角であって、0°は、装置ワイヤまたは支柱が血管および/または血流の方向に完全に平行であることを表し、そして90°は、装置ワイヤまたは支柱が血管および/または血流の方向に対して完全に垂直であることを表し;Uは流体速度を表し;Rはワイヤまたは支柱の半径を表し;そしてμは流体粘度を表す:

よって、所与のサイズのワイヤまたは支柱から構築された装置に対する上記方程式では、圧力差は、取り出し角、θ、および/または流路中の装置の割合、φのいずれかを調節することにより変更してもよい。図7Aに、x軸にプロットされたφの範囲にわたり一定のθ(ここでは20°)について、血小板の受ける相対的なストレス(ΔPに比例)をy軸に図示する。図7Bには、逆に、x軸にプロットされた流路中の装置の割合の範囲にわたり一定のφ(ここでは0.08)について、血小板の受ける相対的なストレス(ΔPに比例)をy軸に図示する。いくつかの実施形態では、装置10は、装置の内部で充分な安定性を維持しつつ、可能な限りゼロに近いθ値を有する。制限なしに、θ値は、例えば、約85度またはそれ以下、80度、75度、65度、60度、55度、50度、45度、40度、35度、30度、20度、15度、10度、5度、85度超、または5度未満であってもよい。いくつかの実施形態では、θ値は、少なくとも約10度、15度、30度、45度、50度、60度、または80度であってもよい。いくつかの実施形態では、θ値(取り出し角)は、充分な構造的高品質性を提供して血栓形成を最低限にするには、約30〜80度、約40〜70度、約50〜60度、またはそれらの間の範囲の間にあると最適な場合がある。近位区画(例えば、テーパ付き近位区画30)は、さらに小さい取り出し角を含む装置10についてはさらに長い長さを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、近位区画(例えば、テーパ付き近位区画28)の長さおよび/または遠位区画(例えば、テーパ付き遠位区画30)の長さは、約1cm、2cm、3cm、4cm、5cm、6cm、7cm、8cm、9cm、10cm、11cm、12cm、13cm、14cm、15cm、20cm、25cm、30cm、35cm、40cm、45cm、50cm、1cm未満、50cm超、またはそれらの間のあらゆる範囲の長さであってもよい。いくつかの実施形態では、近位区画(例えば、テーパ付き近位区画28)の長さ、および/または遠位区画(例えば、テーパ付き遠位区画30)の長さは、中心区画20の長さの約5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、5%未満、100%超、またはそれらの間で画定された範囲内の長さであってもよい。

同様に、いくつかの実施形態では、装置10は、装置10の内部で充分な安定性を維持しつつ、可能な限りゼロに近いφ値を有する。制限なしに、φ値は、例えば、約0.5またはそれ以下、0.45、0.4、0.35、0.3、0.25、0.2、0.19、0.18、0.17、0.16、0.15、0.14、0.13、0.12、0.11、0.1、0.09、0.08、0.07、0.06、0.05、0.04、0.03、0.02、0.01、0.009、0.008、0.007、0.006、0.005、0.004、0.003、0.002、0.001、0.5超、0.001未満、またはそれらのあらゆる範囲からの割合であってもよい。いくつかの実装では、例えば、装置10が、それを中に据えた血管の直径を実質的に占有する(例えば、装置10の外径が近似的に血管の内径等しい)ように構成される(例えば、拡張した構成である)場合では、φ値は、装置10の材料により占有される、装置10の断面領域(例えば、装置10の外径により画定される断面領域)の割合により近似してもよい。

さらには、血小板の活性化は、いくつかの実施形態の編み込まれたワイヤの編み込み構造により、特に、壁での編み込みが還流体積の内部で血小板の運動を妨害するのに起因して、影響を受けると予想される。この現象に起因する血小板の活性化は、以下の方程式に従って近似的にモデル化することができ、ここでAcは、血小板活性化のレベルを表し;rはワイヤ半径を表し、εは多孔度(すなわち1−編み込み密度)を表し、Lはワイヤ長を表し、そしてRは血管半径を表す:

図4Cに、適切な設計変数を組み込んだパラメータε1/3(r/R)の範囲にわたり、血小板の受ける相対的なストレス(Acに比例)をy軸に図示する。いくつかの実施形態では、装置は、その内部で充分な安定性を維持しつつ、可能な限りゼロに近い設計パラメータ値ε1/3(r/R)を有する。制限なしに、その値は、例えば、約0.5またはそれ以下、0.4、0.37、0.35、0.33、0.3、0.27、0.25、0.23、0.2、0.15、0.1、0.05、0.5超、または0.05未満であってもよい。ワイヤ太さを最小化することにより、式2の設計パラメータを最小化してもよい。同様に、本明細書に別途記載のとおり、装置の全体としての編み込み密度を最小化してもよい。ワイヤ太さおよび編み込み密度を、特定の半径方向の強度に対して最小化してもよく、その結果、血流うっ滞および/または血流の軸方向に沿った血管壁との境界層分離が低減する。血流うっ滞の低減により、概して血栓形成が低減する場合がある。好適な実施形態では、装置10の内部で安定性を維持しつつ、設計変数、φ、θ、およびε1/3(r/R)の三つすべてが可能な限り低い、またはそれらの設計変数の少なくとも二つが可能な限り低いことになる。いくつかの実施形態では、設計変数の一つが、可能な限り低いことになる。いくつかの実施形態では、装置10は、充分な構造的高品質性(例えば、フープ(hoop)強度)を維持しつつ、図7A〜7Cに例示されたグラフの一つ、二つ、または三つのさらに低い範囲で動作するように構成される。装置は、血栓形成が最小限になるように、特に、装置10の構造に影響する血流の結果生じる血栓形成から最適化してもよい。

いくつかの実施形態では、植え込み物10の全長は、ワイヤ織り、レーザ切断されたハイポチューブ、および/または気相成長を介して(例えば、マスクを使用して心棒の周りにニチノールを気相成長させることにより)形成されたハイポチューブを含んでいてもよい。代わりに、いくつかの実施形態では、少なくとも近位区画28、および随意に遠位区画30も、ハイポチューブから形成されてもよく、一方では中心区画20はマルチフィラメントの織物を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、中心区画20、またはその一部分は、レーザ切断されたハイポチューブを含んでいてもよく、そしてレーザ切断されたハイポチューブに近位および/または遠位の区画は、マルチフィラメントの織物を含んでいてもよい。装置10は、血管に沿って半径方向外向きの力(例えば、半径方向の圧縮反力)を発揮してもよい。半径方向の力は、例えば、装置10の長さに沿って変動してもよい。いくつかの実施形態では、半径方向の力は、織られた装置の物理的パラメータ、例えば編み込みのピッチ、ワイヤの数、ワイヤの織りのパターン、および/または装置10の密度により調整してもよい。いくつかの実施形態では、選択的処理(例えば、選択的熱処理)を使用して、装置10の物理的特性を空間的に調整してもよい。好ましくは、近位区画28と中心区画20との間の遷移部36(図3A、図4A)に隣接する近位区画28の遠位部分での半径方向の力は、いくつかの実施形態では中心区画20の中間点での半径方向の力より大きい。これは、縁部の血流の妨害、そしてその結果として生じる血流の乱れを最小限にしつつ、中央管腔40への近位の開口部の開存性を維持するのに役立つ。中間点で半径方向の力は、動脈瘤上に発揮される過大な圧力を最小限にするためにさらに低くてもよい。遷移部36の近傍における半径方向の力は、中心区画20の中間点での半径方向の力の、約または少なくとも110%、そしていくつかの実施形態では、約または少なくとも115%、120%、125%、130%、140%、150%、175%、200%、300%、または300%超であってもよい。

図8A〜8Dに、装置10の別の実施例を図示する。代替実施形態では、装置10は、単一のコイル50から成っていてもよい。コイル50は、装置10のその他の実施形態と同一の材料から構築してもよい。コイル50は、比較的直線のワイヤとしてマイクロカテーテルまたはその他の送達装置35を通して血管の中に挿入してもよく、これは図8Aに見られるとおりである。送達装置35は、送達のために直線形状にコイル50を閉じ込めるとともに付勢してもよく、そしてコイル50は、送達装置35からの放出時に、屈曲した/コイル状になった形状を呈してもよい。コイル50の遠位端部は、ワイヤまたは紐状テザー52によりマイクロカテーテルに繋げてもよい。図8B〜8Dに示すように、ばね状コイルの形態が形成されるようにして、テザー52を使用して、コイル50の遠位端部をコイル50の近位端部に向けて引き込んでもよい。テザー52を使用し、続いてコイル50をこの形状に固定してもよい。コイル50は、マイクロカテーテル25から送達される場合に、それがコイル状の形態を実現するのに役立つように、よじれていても、および/または比較的弾性であってもよい。いくつかの実施形態では、コイルは、その長さの様々な部分に沿って異なる、構造的なまたは機械的な特性(例えば、ピッチ)を有していてもよい。これらの構造的な違いが、比較的低いおよび高い密度の区画を生み出す場合があり、これは本明細書に別途記載のとおりである。

押し出しワイヤ24は好ましくは、充分な構造的高品質性を伴って植え込み物10に接続され、留置鞘の中に植え込み物10を引き戻すために、押し出しワイヤ24の近位の退縮を可能にする。近位区画28における、少なくとも一つ、または二つ、または四つ、または六つ、またはさらなる支柱が、中心区画20の織りを構成するフィラメントの断面領域より大きい断面領域を有していてもよい。これらの補強用支柱は、中心区画20のフィラメントに直接的にまたは間接的に結合されていてもよく、その結果、さらに大きい面積に押力が分配されて、はずれるリスクは低減する。代わりに、押し出しワイヤ24は、植え込み装置10の長さ全体を通して軸方向に延びていてもよく、そしてさらに延びて、引き出し区分25を形成してもよい。装置10のチューブ本体は、テーパ付き近位区画28およびテーパ付き遠位区画30両方において押し出しワイヤ24に、そして随意に中心区画20の長さに沿って、結合されていてもよい。

図3Aに例示の実装では、近位区画28は、押し出しワイヤ24の長手方向の軸に対して近似的に45°の取り出し角で、遠位方向に半径方向外向きに傾斜している。コイルの植え込みの最中での一時的なスキャホールドとして使用することが意図される実施形態では、区分(例えば、第1の1mmまたは2mmの近位区画28)の初期の傾斜角は、好ましくは45度未満であり、そしていくつかの実装では、約35度以下、30度、20度、15度、10度、または10度未満であって、この結果、押し出しワイヤ24の近位退縮により留置カテーテルの中に装置10を鞘に再び納め易くなる。いくつかの実施形態では、近位テーパ付き区画28の取り出し角は、充分な構造的高品質性(例えば、フープ剛性)を装置10に提供する最小角であってもよく、これは、装置10の、または少なくとも近位テーパ付き区画28の密度による場合がある。取り出し角は、約または少なくとも10度、15度、20度、25度、30度、40度、45度、50度、55度、60度、70度、75度、80度、または80度超であってもよい。

いくつかの実施形態では、装置10は、編み込まれたワイヤからではなく従来のステントと同様にして形成してもよい。実例としては、装置10は、金属性のチューブをレーザ切断して支柱を形成することにより作製してもよく、これは本明細書に別途記載のとおりである。さらなる実施形態では、装置は、ステント構造と編み込まれたワイヤの両方から作製してもよい。編み込まれたワイヤは、ステント構造にレーザ溶接してもよく、安定性が増大し、その上にさらに自由な設計が可能になる。いくつかの実施形態では、中心区画20および/または中間区画22(比較的さらに高密度であってもよい区画)は、編み込まれたワイヤから主に成っており、その一方で、近位および遠位の低密度区画は、金属チューブから作製される。

図9A〜9Bに、装置10のメッシュ部分の近位および遠位の端部それぞれの側面図を模式的に例示する。図9Aに、装置10のメッシュ部分を形成する押し出しワイヤ24と編み込まれた構造70との間の接続を図示する。編み込まれた構造70と押し出しワイヤ24との間の接続部の構成は、機械的に堅牢な(例えば、圧縮性の、引張りの、および/または曲げの力に耐えることのできる)接合部を提供するように構成してもよい。編み込まれた構造70の近位部分は、押し出しワイヤ24の遠位部分と重なり合っていてもよい。編み込まれた構造70の様々なワイヤは、編み込まれた構造70と押し出しワイヤ24との間の接続部で押し出しワイヤ24を外周方向に取り巻いていてもよい。押し出しワイヤ24は、本明細書に別途記載の編み込まれた構造(例えば、ワイヤまたは繊維)を作製するのに使用されるのと同一の材料を含め、いかなる適切な材料から作製してもよい。例えば、押し出しワイヤ24は、ニチノールおよび/またはステンレス鋼を含んでいてもよい。押し出しワイヤ24は、円形の、丸まった、正方形、またはその他のいかなる好適に成形された断面を有していてもよい。押し出しワイヤ24は、約0.005インチ、0.01インチ、0.015インチ、0.02インチ、0.025インチ、0.005インチ未満、0.02インチ超の直径(または最大の断面の寸法)、またはそれらの間の範囲内の直径を有していてもよい。いくつかの実施形態では、押し出しワイヤ24は、その遠位端部で(例えば、押し出しワイヤ24の遠位の2〜5cmの部分にわたって)テーパが付けられている。テーパ付き部分の最小の直径は、約0.001インチ、0.002インチ、0.003インチ、0.004インチ、0.005インチ、0.006インチ、0.007インチ、0.008インチ、0.009インチ、0.01インチ、0.001インチ未満、0.01インチ超、またはそれらの間の範囲内であってもよい。

いくつかの実施形態では、一つまたは複数の環76(例えば、二つ、三つ、四つ、五つ、五つより多い環)が、押し出しワイヤ24にわたり配置されていてもよい。環76は、押し出しワイヤ24のテーパ付き部分にわたり、完全にまたは少なくとも部分的に配置されていてもよい。環76は、編み込まれた部分70と押し出しワイヤ24との重なり部分に沿って、およびそれらの間に配置されていてもよい。環76は接合部の引張り強度を増加させる場合がある。いくつかの実施形態では、環は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)または別の適切なプラスチックを含む。環76は、押し出しワイヤ24に融着させてもよい。いくつかの実施形態では、環76は、約1mmの幅である。環76は、約1cm、1.25cm、1.5cm、1.75cm、2cm、3cm、5cm、5cm超、または1cm未満だけ、互いから離間していてもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも約1cmだけ離して環を離間させることにより、充分に低い曲げ剛性が得られる。環76は、均一に離して離間させてもよい。いくつかの実施形態では、環76は、不均一に離間させてもよい。環76を不均一に離間させることにより、曲げ剛性のさらに滑らかな遷移部が得られる場合がある。例えば、環は、遠位の方向に沿って連続的にさらに遠ざかるように配置して、押し出しワイヤ24が遠位に延びるにつれて接合部の可撓性が徐々に高まるようにしてもよい。

いくつかの実施形態では、近位接合部は、内側ジャケット74を含んでいてもよい。内側ジャケット74は、チューブ状のスリーブであってもよい。内側ジャケット74は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含んでいてもよい。内側ジャケット74は、最近位の環76に近位の押し出しワイヤ24の周りに配置してもよい。内側ジャケット74は、最近位の環76に当接していてもよい。環76を覆うようにではなく環76に隣接するように内側ジャケット74を配置することにより、接合部の全体としての直径を最小限にすることができる。押し出しワイヤ24のテーパ付き部分を完全に覆うように内側ジャケット74を配置することにより、接合部の全体としての直径を最小限にしてもよい。内側ジャケット74は、接合部の曲げ剛性を滑らかに遷移させる働きをする場合がある。ジャケットは、押し出しワイヤ24上に融着させてもよい。

編み込まれた構造70の近位端部(すなわち近位の尾部)は、マーカー帯78を通して挿入してもよい。マーカー帯78は、実質的に環状であってもよい。マーカー帯78は、放射線不透過性であってもよい。マーカー帯78は、メッシュ装置10の近位端部を視覚的に表示してもよく、そしてメッシュ装置10を動脈瘤に隣接するように配置し易くする場合がある。その他の実施形態では、マーカー帯78は、編み込まれた構造70の近位端部の周りに取り付けてもよく、またはそうでなければ、いかなる適切な手段により装置10に接合させてもよい。マーカー帯78は、編み込まれた構造70のワイヤ繊維どうしを共に整列させて直線区分にし易くする場合がある。ワイヤは、互いから遠ざかるように裾広がりに開いて、マーカー帯78の遠位側で(例えば、テーパ付き近位区画28におけるように)半径方向に拡張してもよい。押し出しワイヤ24の遠位端部は、編み込まれた構造70の近位端部の中に挿入してもよい。編み込まれた構造70のワイヤは、押し出しワイヤ24の外周を取り巻いて均一に分配されていてもよく、これは、押し出しワイヤ部分組み立て体(例えば、押し出しワイヤ24、環76、および内側ジャケット76)に半径方向の引っ掛かりを均等に分配させるようにするためである。押し出しワイヤ24は、マーカー帯78の近位端部まで、またはその近傍まで挿入してもよい。接着剤を、押し出しワイヤの遠位端部24に、および/またはマーカー帯78に(例えば、マーカー帯の遠位側に)施してもよく、これは、近位の接合部の引張り強度を増加させるためである。いくつかの実施形態では、外側ジャケット72は、接合部を覆うように配置してもよい。外側ジャケット72は、接合部(例えば、押し出しワイヤ24、環76、編み込まれた構造70の近位の尾部、および内側ジャケット74)を覆うように配置してもよい。外側ジャケット72は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を含んでいてもよい。マーカー帯78を覆うようにではなく、これに隣接するように外側ジャケット72を配置させることにより、接合部の全体としての直径を最小限にすることができる。外側ジャケット72は、接合部組み立て体の残りの部分を覆うように融着してもよい。いくつかの実施形態では、接着剤を、接合部の外側ジャケット72と残りの部分との間に施して、接合部の機械的な堅牢性を増加させてもよい、および/または押し出しワイヤ24と外側ジャケット72の外径との間の直径を滑らかに遷移させてもよい。いくつかの実施形態では、近位の接合部の長さ(マーカー帯78の遠位端部から押し出しワイヤ24の近位端部までは、約100cm、125cm、150cm、180cm、200cm、250cm、300cm、100cm未満、100cm超、またはそれらの間の範囲の長さであってもよい。

図9Bに、編み込まれた構造70の遠位端部の実施例を模式的に図示する。編み込まれた(braded)構造70の遠位端部は、血管管腔内に装置10を固定し易くするように構成してもよい。例えば、遠位端部は、留置の最中の安定性、および/または血管動脈瘤に近接した装置10の配置を与えるように構成してもよい。編み込まれた構造70の近位端部と同様に、編み込まれた構造70の遠位端部でのワイヤ繊維は、マーカー帯78を通して配置してもよい。マーカー帯78は、ワイヤ繊維の遠位端部どうしを共に整列させて実質的に直線の区分にし易くする場合がある。ワイヤ繊維は、裾広がりに開いて、マーカー帯78の近位側で互いから離れるように延びる場合がある。メッシュ装置10の近位および遠位の側にマーカー帯78を配置することにより、メッシュ装置10を動脈瘤に隣接するように配置し易くなる。近位のマーカー帯78は、動脈瘤の近位に配置してもよく、そして遠位のマーカー帯78は、装置10を適切に整列させるために動脈瘤の遠位に配置してもよい。二つの帯78の間に動脈瘤を正しく配置させることにより、動脈瘤に隣接する中間区画22(例えば、高密度区画)の整列が容易になる場合がある。接着剤を、遠位のマーカー帯78と編み込まれた構造70との間(例えば、マーカー帯78の近位側)に施してもよい。いくつかの実施形態では、編み込まれた構造70のワイヤ繊維は、遠位のマーカー帯78を越えて、約0.5mm、1mm、1.5mm、2mm、3mm、4mm、5mm、10mm、15mm、20mm、0.5mm未満、20mm超、またはそれらの間の範囲の幾分かの長さに延びていてもよい。ワイヤ繊維の遠位端部は、互いに平行に整列していてもよく、そして遠位の引き出し区分25を形成してもよい。ワイヤ繊維の遠位端部は、装置10に無外傷性の端部を形成する接着剤キャップ82(例えば、UV硬化性接着剤)を冠していてもよい。接着剤キャップ82により、編み込まれた構造70のワイヤ繊維どうしを一体に保持し易くなる。いくつかの実施形態では、コイル80(例えば、ヘリカルコイル)は、編み込まれた構造70の引き出し区分を取り巻いていてもよい。コイル80は、例えば、白金および/またはイリジウムを含んでいてもよい。いくつかの実装では、コイル80は、遠位端部の重量を増加させる場合があり、そして装置10を配置し易くする場合がある。コイル80は、引き出し区分のワイヤ繊維どうしを一体に保持し易くする働きをする場合がある。

図10A〜10Gに、押し出しワイヤ24および引き出し区分25を伴う接合部を含む装置10の実施例を模式的に例示する。図10Aに、装置10の様々な区分を断面で模式的に例示し、そして図10B〜10Gには、図10Aに示された様々な区分の詳細図を模式的に例示する。装置10は、図9A〜9Bに例示されたものと同様に構成してもよい。図10Bに、押し出しワイヤ24を図示する。図10Cに、外側ジャケット72の近位端部を通って延びている押し出しワイヤ24を図示する。図10Dに、押し出しワイヤ24を取り巻く編み込まれた構造70の近位の端部または尾部を図示する。押し出しワイヤ24は、テーパを付けて、その直径が外側ジャケット72の内径未満になるようにしてもよい。いくつかの実施形態では、外側ジャケット72は、押し出しワイヤ24の直径に一致していてもよい。図10Eに、押し出しワイヤ24の遠位端部と、マーカー帯78を通って延びている編み込まれた構造70の近位端部とを図示する。編み込まれた構造70は、マーカー帯78の遠位側でテーパ付き近位区画28の中に延びている。図10Fに、マーカー帯78を通って延びている編み込まれた構造70の遠位テーパ付き区画30と、編み込まれた構造70の遠位部分を取り巻くコイル80とを図示する。図10Gに、編み込まれた構造70の遠位端部を図示する。いくつかの実施形態では、編み込まれた構造70の遠位端部は、拡張した直径および/または丸まった先端部を有してもよい無外傷性の先端部を形成するように構成してもよい。コイル80は、引き出し区分25の遠位端部まで、または遠位端部の近傍まで延びていてもよい。いくつかの実施形態では、編み込まれた構造70の近位尾部は、マーカー帯78および/または近位尖端から、約または少なくとも10mm、20mm、30mm、40mm、50mm、60mm、70mm、80mm、90mm、100mm、10mm未満、または100mm超、延びていてもよい。いくつかの実施形態では、押し出しワイヤ24は、マーカー帯78および/または近位尖端から、約5mm、10mm、15mm、20mm、25mm、30mm、35mm、40mm、45mm、50mm、5mm未満、または50mm超の長さまで延びていてもよい。押し出しワイヤ24と編み込まれた構造70との間の重なりの長さは、約10mm、20mm、30mm、40mm、50mm、60mm、70mm、80mm、90mm、100mm、10mm未満、または100mm超であってもよい。

いくつかの実施形態では、装置10は、個々の支柱上に、コーティングに加えて、またはその代わりに、チューブ状のスリーブ60を備えていてもよい。いくつかの実施形態では、コーティングを、装置10の部分を完全にまたは部分的に覆うように施して、スリーブ60または部分的なスリーブを形成してもよい。図11Aに、装置10へのスリーブ60の施しを模式的に図示する。スリーブ60および/または間質コーティングは、動脈瘤の内部にコイルを固定するのに役立つ働きをする場合がある、および/または装置10に抗血栓性の、またはそうでなければ生体適合性の表面を与える場合がある。スリーブ60および/または間質コーティングは、自然な血流が途絶するのを、例えばメッシュ装置10の間質間隙を通る血流を防ぐことにより、最低限にする場合がある。スリーブ60および/またはコーティングは、さらに血栓形成性の少ないさらに堅牢な流れ分散装置に役立つ場合がある。スリーブ60および/またはコーティングは、動脈瘤頸部を覆うように施すと、有益である場合がある。スリーブ60および/またはコーティングを用いて動脈瘤を血管の血流から閉塞するまたは部分的に閉塞することにより、動脈瘤の断裂/破裂を防げる場合がある、および/または動脈瘤が実際に破裂する事象での血液損失が減少する場合がある。

スリーブ60は、例えば、フッ素化したエチレンプロピレン(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、またはポリ(フッ化ビニリデンコヘキサフルオロプロピレン)(PVDF−HFP)コポリマー類を含め、フルオロポリマー(例えば、高度に弾性のフルオロポリマーまたはフルオロエラストマー)などのポリマー性材料から形成してもよい。いくつかの実施形態では、スリーブは、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、または先に言及したフルオロポリマー類の一つなどの別のポリマーと混合されたPDMSを含んでいてもよい。例えば、PDMSは、PVDF−HFPと混合して基層を形成し、これを随意にPVDF−HFPの別の層でコーティングしてもよい。PDMSは、適切な柔軟性を装置コーティングに与える場合がある。その他の適切なシリコーン類(例えば、シラスティック)もまた同様に使用してもよい。いくつかの実施形態では、スリーブ60および/または装置10のメッシュの間質間隙に施したコーティングは、高い弾性材料(例えば、フルオロエラストマー)を含むことになる。スリーブ60および/またはコーティングの弾性特性は、有利には、スリーブ60および/またはコーティングを破壊する、破裂させる、引き裂く、またはそうでなければ損傷させることなく、装置10を拡張させる場合がある。図11Bに、支柱の間に延びている相対的に拡張していない構成での装置10の一方の側に施したPDMSのコーティングを含む装置10のメッシュの詳細な画像を図示する。図11Cに、相対的に拡張した構成での装置10の一方の側に施したPDMSのコーティングを含む装置10のメッシュの詳細な画像を図示する。図11Cに見られるように、PDMSコーティングは、コーティングを損傷させる、またはコーティングを装置10からはぎとることなく、引き伸ばされる場合がある。

いくつかの実施形態では、ブロックコポリマー類を使用して、調整された特性のコーティングを効果的に与えてもよい。例えば、A−B−Aトリブロックコポリマーを使用してもよい。いくつかの実施形態では、A−ブロックは、テトラフルオロエチレン(TFE)、エチレン、およびヘキサフルオロプロピレン(HFP)を(例えば、近似的に40:43:8のモル比で)含んでいてもよい。B−ブロックは、フッ化ビニリデン(VDF)、HFP、およびTFEを(例えば、近似的に5:3:2のモル比で)含んでいてもよい。Aブロックは、約15重量%のトリブロックコポリマーを含んでいてもよく、そしてBブロックは、約85重量%のトリブロックコポリマーを含んでいてもよい。A−ブロックは、相対的に硬質の区分を提供してもよい、および/またはB−ブロックは、相対的に可撓性の区分を提供してもよい。トリブロックコポリマーは、有機溶媒に溶解させて、装置10に圧縮成型および/または(例えば、約230°Cで)ホットメルト押し出しを通じて施してもよい。いくつかの実施形態では、ポリマーを溶解させ、その後、再び成型して薄膜にすることができる。いくつかの実施形態では、装置10は、心棒、例えば装置10を製造するために本明細書に別途記載された心棒上で加熱してもよく、そして圧力を印加して、ポリマー(これはペレットの形態でもよい)を装置10の上におよび/またはその中に押圧することによって、そのポリマーを、その加熱された装置に付着させてもよい。ポリマーは、さらに、または代わりに、装置10に施すのに先立って加熱してもよい。図11Dに、相対的に拡張した構成での装置10の一方の側に施した上記のA−B−Aトリブロックポリマーのコーティングを含む装置10のメッシュの詳細な画像を図示する。図11Dに見られるように、A−B−Aトリブロックポリマーコーティングは、コーティングを損傷させる、またはコーティングを装置10からはぎとることなく、引き伸ばされる場合がある。

スリーブ60は、ポリビニルピロリドン(PVP)、ホスホリルコリン(PC)、ポリエチレングリコール(PEG)、および/または親水性セリーンTM(SereneTM)コーティング(サーモディクス社(Surmodics)から提供される)を含むコーティングを含むがこれには限定されない、それ自体の抗血栓性コーティングを用いてコーティングしてもしなくてもよい。さらには、装置10のコーティングに使用するために記載されたいかなるコーティングも直接的に使用して、スリーブ60を適宜コーティングしてもよい。抗血栓性コーティングをスリーブ60に施す実施形態では、スリーブ60は、生体適合性のさらに小さい材料から形成してもよい。いくつかの実施形態では、スリーブ60は、酸化ポリエチレン(PEO)含侵ポリウレタン類、例えばヒドロタン(Hydrothane)、またはテコフィリックPU(Tecophilic PU)から形成してもよく、これらは、コーティングを必要とせずにスリーブに抗血栓性の特性を付与することになる。同様に、シラスティック(例えば、PDMS)スリーブ60には、コーティングまたはスリーブに使用するため本明細書に別途記載されたものを含め、抗血栓性の表面修飾分子(例えば、SAM)、例えばフッ素化またはPEG化した分子を含侵させてもよい。

スリーブ60を、中央管腔40を取り巻く装置10の内部表面に、装置10の外面に、または内部表面および外面の両方に施してもよい(例えば、担持されてもよい)。内側および外側のスリーブ60A、60Bは、もし両方に施す場合であれば、同一のまたは異なる材料、長さ、厚さ、および/またはその他の特性から出来ていてもよく、そして二つのスリーブ60A、60Bの間に側壁の支柱を挟みこんでいてもよい。いくつかの実施形態では、内径は、装置10の外径よりもさらに厚いコーティング、またはさらに数の多いコーティングを含んでいてもよい。内径は、外径よりも滑かな表面を形成するためにコーティングされていてもよい。これは、さらに厚い、および/または複数のコーティングにより実現される。滑かな表面ほど、血栓形成の少ない表面を与える場合がある。

スリーブ60は、浸漬コーティングにより、装置の周りをスリーブで取り巻くことにより、および/またはいかなるその他の適切な手段により装置10に施してもよい。いくつかの実装では、(均等な厚さの単一のコーティングとは反対に)複数の薄いコーティングを施すことにより、優れた機械的特性、例えば可撓性/可拡張性が得られる場合ある。いくつかの実施形態では、スリーブ60を装置10に接着してもよい。いくつかの実施形態では、スリーブ60を装置10に摩擦により保持してもよい。スリーブ60は、装置10の上に溶融圧着してもよく、そして内側および外側のスリーブ60A、60Bは、装置10の側壁の間質空間または間隙に一体に溶融、またはそうでなければ結合させてもよい。いくつかの実施形態では、スリーブ60は、装置10の中心区画20の長さに延びているが、ただし、全長にまで延びている必要はない。いくつかの実施形態では、スリーブ60は、装置の全長に、(例えば、テーパ付きの近位および遠位の区画28、30を覆うように)延びている。スリーブ60は、スリーブ60を貫通する孔を与えることによって、その近位および遠位の端部(例えば、各側での長さの10%、20%、30%、40%、等)に向かって優先的に多孔性にしてもよく、これらの孔は有利には、血流を動脈瘤近傍の側枝血管に通す場合がある。穿孔は、スリーブ60を貫通するレーザもしくは機械的な穿孔、またはその他の適切な手段により付与してもよい。穿孔を使用して、本明細書に別途記載された膜コーティングに施される穿孔と同一の、または同様な、多孔度可変のスリーブを作ってもよい。スリーブ60の使用により、下にある装置10ではさらに低いメッシュ密度(すなわちさらに大きい多孔度)(例えば、25%、30%、40%、50%の多孔度、またはそれよりさらに大きいもの)の使用が可能になる。

いくつかの実施形態では、スリーブ60および/またはコーティングを、装置10の全長に施してもよい。スリーブ60および/またはコーティングは、装置10のメッシュ内の間質間隙のすべてまたは実質的にすべてを覆うカバレッジを与える場合がある。いくつかの実施形態では、コーティングは、装置10の一部分だけを覆うように施してもよい。例えば、スリーブ60および/またはコーティング11は、動脈瘤の近位に配置されるように構成される装置の中央区画(例えば、装置の中央の10%、20%、25%、30%、40%、50%等)を覆うように施してもよい。いくつかの実施形態では、装置の選択的な区画をコーティングしてもよい。図11Eに、選択的な間質間隙(暗色の区画で示す)をコーティングされた装置10を、模式的に例示する。いくつかの実施形態では、様々な列(例えば、らせんを描くメッシュの小室の交互の列)をコーティングする。いくつかの実施形態では、小室の様々なブロックをコーティングする。いくつかの実装では、選択的コーティングは、装置10の様々な部分にコーティングを選択的に施すことにより形成される。いくつかの実装では、スリーブまたはコーティングを、装置10全体または装置10の一部分を覆うように施し、そして選択的コーティングは、コーティングをメッシュ装置10の選択的な区画から除去する(例えば、切り出す)ことにより形成される。コーティングを装置の選択的な領域だけに付けることによって、コーティングがはぎ取られる、またはそうでなければ損傷することなしに、装置の動き(例えば、拡張)が容易になる場合がある。

いくつかの実施形態では、装置10は、自己拡張しており、さらなる合併症につながる可能性のある留置用バルーンを必要とせず、手術の最中に血管が閉塞されることは絶対にないようになっている。代替実施形態では、装置10は、非閉塞性の灌流バルーン、例えば中空バルーンにより拡張させる。実例として、バルーンは、近位から遠位の端部に延びる管腔を有するチューブとして作製してもよい、または円筒形のバルーンの環から形成してもよい。代わりに、バルーンは、ペダル状の突出が血管壁に当接して、近位から遠位の端部まで延びる管腔を取り巻いている花状の形態であってもよく、またはC字形バルーンである可能性もあり、この場合では、バルーンは動脈瘤頸部を押圧するが、必ずしも血管の全外周を押圧するわけではない。コイル状になっているばね形状バルーンを、図8A〜8Dに図示されるコイル装置と同様に、引き締め部分品、例えばテザーと組み合わせて使用して、このばねを共に引いてもよい。代替実施形態では、バルーンは、金属ワイヤ装置を完全に置き換える可能性がある。さらに代替実施形態では、中空の自己拡張するスポンジまたは中空のヒドロゲルは、装置10を置き換えて使用される可能性がある。

いくつかの実施形態では、動脈瘤の中にコイルを送達するマイクロカテーテルは、装置10の植え込みに先立って動脈瘤の中に挿入される。コイルのマイクロカテーテルの挿入に続いて、ガイドワイヤをコイルマイクロカテーテルに沿って血管の内部で整列させてもよく、そして第2のマイクロカテーテルを動脈瘤の近傍の位置に案内するのに使用してもよい。ガイドワイヤは除いてもよく、そして装置は、第2のマイクロカテーテルを通して送達してもよい。いったん適切な位置になれば、マイクロカテーテルの鞘を装置10から退縮させて装置10を留置してもよく、留置は、コイルのマイクロカテーテルが、血管壁と装置の外径との間に捕捉されて動脈瘤の中に延びるようにしてなされる。代わりに、マイクロカテーテルを同時に留置してもよい。

留置の一般的なしかし非限定的な方法を、図12A〜12Iに例示する。図12A〜12Iに、動脈瘤治療装置10だけでなくコイル120を留置する方法の一般的進行を示す。図12Aに、動脈瘤への経路を確立するための送達カテーテル100の使用を示す。図12Bに、コイル120および装置110両方のための送達カテーテル102、104を動脈瘤に案内するのに役立つマイクロワイヤ106、108の使用を示す。図12Cに、コイル送達カテーテル102を、コイル120を送達するため動脈瘤の中に、そして装置送達カテーテル104を、装置10を置くため動脈瘤に隣接する血管の中に配置することを示す。図12Dに、マイクロワイヤ106、108の除去時のカテーテル102、104を示す。図12Eに、各カテーテル104、102からの装置10およびコイル120の留置を示す。図12Fに、留置時点の拡張した装置10、およびコイル120を用いて充填されている時点での動脈瘤を示す。図12Gに、カテーテル102、104を退縮させ、コイル支援装置10を取り出した後の、充填された動脈瘤を示す。図12Hに、カテーテル102、104を後退させた後の、血管内の動脈瘤のそばに植え込まれた永久装置10を用いて充填された動脈瘤を代わりに示す。図12Iに、コイル支援装置10を通じて維持されている血流とともに、留置後のコイル120およびコイル支援装置10の留置の詳細な図を模式的に示す。

装置10は、マイクロカテーテルの鞘104の退縮時に自己拡張してもよい。いくつかの実施形態では、さらに装置10を、押し出しワイヤに放出可能に繋いでもよく、そして機械的な機構(例えば、引き込みワイヤまたは鞘)または押し出しワイヤと植え込み物本体の間の接続箇所の電解劣化により放出してもよい。そうした機構により、装置10を、押し出しワイヤから取り外すのに先立って、再び鞘に納め、そして所望であれば再び配置することが容易にできるようになる。装置10を留置した後、動脈瘤内に事前に配置されたコイル送達マイクロカテーテル102を通して、コイル120を送達してもよい。代わりに、コイルのマイクロカテーテル102を、装置を留置した後に、装置10の管腔40の下流に、そして装置メッシュを通して動脈瘤の中に挿入してもよい。実例としては、コイルのマイクロカテーテル102を、図2A〜2Cに図示された球状の中間区画22のメッシュを通して直接的に挿入してもよい。

装置10の送達用のマイクロカテーテル104は、いかなる適切な材料から成っていてもよい。いくつかの実施形態では、マイクロカテーテル104は、膨潤性の親水性ポリウレタンから作製される、またはこれを含む。ポリウレタンにより、マイクロカテーテルの柔軟性および表面潤滑性の調整が可能になる。ポリウレタンの膨潤する性質により、近位端部を適切に成形することで、カテーテルにさらなる設計上の特徴を付与することができる。その他の実施形態では、マイクロカテーテル104は、親水性コーティング、例えばポリビニルピロリドン(PVP)系の光化学的に活性化されたコーティングを用いてコーティングする。そうしたコーティングにより、マイクロカテーテル104のバルク特性を、表面特性とは独立に設計することが可能になるが、これは、このコーティングが、生理学的環境との予測可能に生体適合性の相互作用を与えるからである。

いくつかの実施形態では、装置10は、コイル120の留置を支援するためだけに設計し、そして動脈瘤内にコイル120を充填した後に除去してもよい。コイル支援装置10は、随意にその後、実質的に同様な設計または異なる設計のものであってもよい永久装置、(例えば、神経血管ステント)により置き換えてもよい。代わりに、装置10は、動脈瘤コイルの留置および充填の後に、正しい位置に留まる永久装置として働いてもよい。

図13A〜13Bに、編み込まれたメッシュ装置200を形成する編み込まれたワイヤからなる動脈瘤治療装置10の実施例を図示するが、このメッシュ装置は、本明細書に別途記載された実施形態と同一または同様であってもよい。いくつかの実施形態では、編み込まれたメッシュ装置200は、編み込まれたニチノール製ワイヤから形成してもよい。メッシュ装置200は、概して円筒形状に形成してもよい。いくつかの実施形態では、メッシュ装置200の近位および/または遠位の尾部は、一本または複数本のワイヤが近位テーパ付き区画28の内部で半径方向外向きおよび近位尖端26に向けて屈曲する(その他のワイヤを覆うように折り重なる)ようにして、反転していてもよい。ワイヤは、それらが、互いを覆うように折り重なると、メッシュの多層を形成する場合がある。図13Aに近位および遠位のテーパ付き区画28、30の内部で反転したメッシュ尾部を含むニチノール製メッシュ200を例示する。メッシュ装置200のメッシュ尾部が反転していることで、装置管腔の内径の外側に、メッシュワイヤ繊維の近位および/または遠位の端部が配置されることにより、さらに開存性の装置管腔を生じさせることができる。この構成は、メッシュ管腔の開存性を最大限にする場合があり、これにより血栓形成性が低減する場合がある。

いくつかの実施形態では、ワイヤは反転していなくてもよい。図13Bに、近位のまたは遠位のテーパ付き区画28、30のいずれかにおいて反転した尾部のないメッシュ装置の実施例を例示する。いくつかの実施形態では、ワイヤは、そうでなければ屈曲させて、または近位テーパ付き区画28および/または遠位テーパ付き区画30の内部で成形して、装置管腔の開存性を最大限にしてもよい。例えば、ワイヤは、それらが、近位尖端26に向かって延びる際に、半径方向内向きに屈曲してもよく、これがメッシュの多層を形成してもよい。メッシュのさらなる層が近位尖端26に向かって重なり始めると、近位テーパ付き区画の外径は、装置管腔により画定された断面領域の内部でメッシュの重なり層が内向きに膨らまないようにして、半径方向外側向きに屈曲しても、弧をなしても、膨らんでも、または飛び出してもよい。いくつかの実施形態では、メッシュの層は、いかなる外方へのふくらみも無視できるほど小さくなるように、密に一体に押圧されてもよい。

メッシュ装置200の近位テーパ付き区画28の内部のワイヤは、外周方向に均等に分配されていてもよい。例えば、半分のワイヤは、それらが近位または遠位の尖端を脱する際に時計回りの方向に延びていてもよく、そして半分のワイヤは、それらが近位または遠位の尖端を脱する際に反時計回りの方向に延びていてもよい。いくつかの実施形態では、ワイヤの編み込み(重なり合う/交差するワイヤ)は、交差ワイヤどうしの間の間隔が比較的規則的になるようにして、均一に分配されていてもよい。実例としては、ワイヤは、近位テーパ付き区画の内部の間質間隙の形状(例えば、ダイヤモンド形状)および/または面積が相対的に一定となるようにして、配置してもよい。いくつかの実施形態では、血流が装置の中に流れ込む際に、その血流と界面をなす近位テーパ付き区画の縁部(例えば、本明細書に別途記載された取り出し角を画定する縁部)の周りにワイヤの規則的な間隔が存在するように、ワイヤを配置してもよい。テーパ付き区画の内部の編み込まれたワイヤの規則的な間隔は有利には、テーパ付き区画の内部に最適な構造的高品質性(例えば、フープ剛性)を与える場合がある。

形状記憶材料(例えば、ニチノールまたは形状記憶ポリマー類)から作製される場合の装置10の形状は、血管管腔を占有するように、そして動脈瘤頸部に対して少なくとも部分的に押圧するように構成された拡張した構成で、熱硬化させてもよい。メッシュ200は、装置を軸方向に引き伸ばすことにより弾性変形させてもよく、これにより、装置を軸方向に長くし、そしてメッシュ装置管腔の断面を収縮または低減させる。メッシュ装置は、収縮した構成でマイクロカテーテルまたは送達装置の中に搬送してもよい。送達装置からの放出時に、メッシュ装置は自己拡張して、加熱ステップの最中に決まった記憶形状に硬化した構成を呈してもよい。形状記憶材料の遷移温度は、室温未満、室温、室温と生理学的温度との間、または生理学的温度であってもよい。

開示の特定の実施形態を記載してきたが、その一方で、これらの実施形態は例としてのみ提示したものであり、開示の範囲を制限することを意図するものではない。実際に、本明細書に記載の新規方法、システム、および装置は、多様なその他の形態で具現化してもよい。さらに、上記のコーティングおよび装置は、その他の目的に使用してもよい。さらには、本明細書に記載の方法、システム、および装置の形態における様々な省略、置換、および変更を、開示の趣旨から逸脱することなく行ってもよい。

図面に例示されているおよび/または本明細書に記載されている一つまたは複数の特徴は、再編成して、および/または組み合わせて単一の構成成分にしてもよい、またはいくつかの構成成分で実現してもよい。また、さらなる構成成分を追加してもよい。特定の代表的な実施形態を、添付図面に記載し示したが、一方で、そうした実施形態は例示でしかなく、限定するものではないことは理解されよう。よって、本発明は、示されたそして記載された特定の構造および配置に制限されるものではないが、これは、様々なその他の修正が、本開示に基づいて当業者に生じてもよいからである。

上記の方法の様々な動作は、それらの動作を実行可能ないかなる適切な手段によって実行してもよい。概して、諸図に例示されたいかなる動作も、そうした操作を実行可能な対応する機能的手段により実行してもよい。

本明細書で開示された方法は、記載された方法を実現するための一つまたは複数のステップまたは作用を含む。方法、ステップ、および/または作用は、特許請求の範囲から逸脱することなく交換可能であってもよい。換言すれば、ステップまたは作用の特定の順番が指定されていない限り、特定のステップおよび/または作用の順番および/または使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく修正してもよい。本明細書で開示された方法、ステップ、および/または作用は、互いに併せて実行することができ、そしてステップおよび/または作用はさらに分割して、さらなるステップおよび/または作用にすることができる。

特許請求の範囲は、上に例示された正確な構成および構成要素に制限されないことは理解されるものとする。様々な修正、変更、および変形は、上記の方法および装置の、編成、動作、および詳細において行ってもよい。

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