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Lubricant composition

阅读:498发布:2024-01-21

专利汇可以提供Lubricant composition专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a lubricant composition excellent in oxidation stability.
SOLUTION: The lubricant composition contains (A) a mineral oil, as a main component of a base oil, having a composition of the total aromatic content of 10-50 mass% and a sulfur content of 0.1-1.0 mass% and having a viscosity index of 85-100 and a pour point of -10°C or less, (B) an antioxidant of 0.01-5 mass%, (C) an alkylphenoxy carboxylic acid of 0.01-0.1 mass%, and (D) a triazole derivative of 0.005-0.1 mass%, based on the total amount of the composition.
COPYRIGHT: (C)2010,JPO&INPIT,下面是Lubricant composition专利的具体信息内容。

  • (A)全芳香族含有量が10〜50質量%、硫黄含有量が0.1〜1.0質量%の組成を有し、かつ粘度指数が85〜100で、流動点が−10℃以下である鉱油を基油の主成分とし、組成物全量基準で、(B)酸化防止剤を0.01〜5質量%、(C)下記一般式(1)で示されるアルキルフェノキシカルボン酸を0.01〜0.1質量%、及び(D)トリアゾール誘導体を0.005〜0.1質量%、含有することを特徴とする潤滑油組成物。
    (式(1)中、R は炭素数1〜12のアルキル基、nは1〜6の整数を示す。)
  • (C)アルキルフェノキシカルボン酸が、(4−ノニルフェノキシ)酢酸であることを特徴とする請求項1に記載の潤滑油組成物。
  • 組成物全量に対し、(E−1)下記一般式(5)示される化合物、(E−2)チオリン酸エステル、及び(E−3)酸性リン酸エステルのアミン塩から選ばれる少なくとも1種類の摩擦低減剤を0.05〜5質量%含有することを特徴とする請求項1に記載の潤滑油組成物。
    (式(5)中、R 及びR 10は、それぞれ炭素数1〜8のアルキル基であり、R は炭素数1〜12のアルキレン基である。)
  • 说明书全文

    本発明は潤滑油組成物に関する。 詳しくは優れた酸化安定性を有する潤滑油組成物に関する。

    潤滑油は、鉱油や化学合成油を基油としてその用途に応じた添加剤を配合することによって成り立っている。 特に基油と酸化防止剤の選定は、潤滑油を長期に亘って使用するために最も重要な要素となっている。 一般に、鉱油系の潤滑油は、石油の潤滑油留分を溶剤精製、素化分解、溶剤脱ろう、硫酸洗浄、白土処理などのほか、高度な水素化精製を行い、芳香族含有量、硫黄含有量及び塩基性窒素含有量などを極度なまでに低減して、この高度精製基油に各種の酸化防止剤を配合して高い酸化安定性を有する潤滑油組成物を製造している。

    近年、装置の高出化、小型化、長寿命化などに伴うタービン油、圧縮機油あるいは油圧作動油など、特に高温での酸化安定性が重視される機器に使用される潤滑油においては、より高度な酸化安定性とスラッジ生成防止能が要求される傾向にある。
    高度に水素化精製した高度精製基油は、スラッジ発生の原因となる芳香族化合物、含硫黄化合物、含窒素化合物あるいは含酸素化合物などが非常に少なく、酸化防止剤の作用を妨害する成分が少ないため、近年の高い酸化安定性を要求される機器に使用する潤滑油の基油として使用せざるを得なかった。

    高度精製基油は芳香族含有量が少ないため、極性の大きい配合剤の溶解性が低いこと、ゴムシール材料への悪影響を及ぼすことなどの問題もあり、技術的課題がある。 また、発生したスラッジの溶解性が低いために、蓄積の問題や、フィルターの詰まりの問題も発生することがある。 そのため、各種の酸化防止剤及びその配合技術が開発されてきた(例えば、特許文献1〜6を参照)。

    一方、高度な水素化精製を行わないため精製コストが低く廉価な溶剤精製基油は、芳香族分や硫黄分の含有量が多いが、そのため高度精製基油にはない優れた性状を有している。 例えば、基油中に存在する硫黄化合物は天然の酸化防止剤として作用することが知られている。 また、極性の高い配合剤の溶解性が高く、より多く添加することも可能となる。 さらに、スラッジの溶解性も高いなどのメリットもある。 ただ、この廉価な溶剤精製基油を使用するには、芳香族分、硫黄分その他の不純物の妨害作用を受けにくい酸化防止剤の選定・配合技術が不可欠となっている。

    特開昭63−223094号公報

    特開平2−284994号公報

    特開平3−20394号公報

    特開2000−129281号公報

    特開2003−27081号公報

    特開2004−262979号公報

    潤滑油基油に高度の精製処理を行うためには、大規模な装置・多量の水素、並びに多量のエネルギーを必要とし、高度精製基油は経済的には不利な面がある。 したがって、廉価な溶剤精製油を基油として、高い酸化安定性と長寿命を備えた潤滑油組成物の開発が嘱望されている。
    本発明は、溶剤精製基油を用いても優れた酸化防止性能を有すると共に、高温条件下で長時間使用しても酸化安定性が低下することがない潤滑油組成物を提供することを目的とする。

    本発明者は、前記課題について鋭意研究した結果、精製コストが低い溶剤精製基油に酸化防止剤のほか特定のトリアゾール誘導体とアルキルフェノキシカルボン酸を同時に配合することにより、十分な酸化安定性を有する潤滑油組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。

    すなわち、本発明は、(A)全芳香族含有量が10〜50質量%、硫黄含有量が0.1〜1.0質量%の組成を有し、かつ粘度指数が85〜100で、流動点が−10℃以下である鉱油を基油の主成分とし、組成物全量基準で、(B)酸化防止剤を0.01〜5質量%、(C)下記一般式(1)で示されるアルキルフェノキシカルボン酸を0.01〜0.1質量%、及び(D)トリアゾール誘導体を0.005〜0.1質量%、含有することを特徴とする潤滑油組成物に関する。

    (式(1)中、R

    は炭素数1〜12のアルキル基、nは1〜6の整数を示す。)

    また本発明は、(C)アルキルフェノキシカルボン酸が、(4−ノニルフェノキシ)酢酸であることを特徴とする前記の潤滑油組成物に関する。

    さらに本発明は、組成物全量に対し、(E−1)下記一般式(5)示される化合物、(E−2)チオリン酸エステル、及び(E−3)酸性リン酸エステルのアミン塩から選ばれる少なくとも1種類の摩擦低減剤を0.05〜5質量%含有することを特徴とする前記の潤滑油組成物に関する。

    (式(5)中、R

    及びR

    10は、それぞれ炭素数1〜8のアルキル基であり、R

    は炭素数1〜12のアルキレン基である。)

    本発明によれば、芳香族含有量及び硫黄含有量が高く、かつ粘度指数が低い溶剤精製油を基油として、高度精製基油と同等もしくはより優れた酸化安定性を有し、且つ廉価な潤滑油組成物が提供される。

    以下、本発明について説明する。
    本発明の潤滑油組成物の基油として使用される鉱油としては、例えば、原油を常圧蒸留および減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、溶剤脱ろう、接触脱ろう、硫酸洗浄、白土処理等の精製処理等を適宜組み合わせて精製したパラフィン系、ナフテン系等の油が使用できる。 また、必要に応じて水素化分解、水素化精製を組み合わせてもよいが、経済性の観点から必要最小限にすることが肝要である。 なお、これらの基油は単独でも、2種以上任意の割合で組み合わせて使用してもよい。

    前記潤滑油基油の全芳香族含有量は10〜50質量%であり、好ましくは10〜40質量%である。 また、硫黄含有量は、0.1〜1.0質量%であり、好ましくは0.1〜0.8質量%であり、さらに好ましくは0.2〜0.6質量%である。 全芳香族含量が10質量%未満の場合、精製に掛かるコストが増大して好ましくなく、全芳香族含量が50質量%を超えると酸化防止剤の添加効果が不十分と成る。
    ここでいう全芳香族含量は、「Analytical Chemistry」第44巻第6号(1972)第915〜919頁“Separation of High-Boiling Petroleum Distillates Using Gradient Elution Through Dual-Packed(Silica Gel-Alumina Gel)Adsorption Columns”に記載されたシリカ−アルミナゲルクロマト分析法に準拠して測定した。 但しこの方法においてシリカゲルを下層に、アルミナゲルを上層に充填し、また飽和炭化水素成分の溶出にn−へプタンを、芳香族炭化水素成分の溶出にベンゼンを、樹脂分(または極性化合物)の溶出にメタノールを使用することにより各成分を分別し、芳香族分を測定したものである。

    また、前記潤滑油基油の粘度指数は85〜100であり、好ましくは90〜100であり、さらに好ましくは95〜100である。 粘度指数が85未満の場合、全芳香族含有量、硫黄含有量および窒素含有量が増大し好ましくなく、また100を超えると精製するコストが高くなり好ましくない。

    前記潤滑油基油の流動点は−10℃以下であり、好ましくは−15℃以下であり、さらに好ましくは−20℃以下である。 流動点が−10℃よりも高いと冬季や寒冷地での使用において好ましくない。

    本発明で用いる潤滑油基油の粘度については特に制限はないが、通常、40℃における粘度が10〜1000mm /sであることが好ましく、20〜500mm /sであることがより好ましい。

    また、本発明において潤滑油基油は、単独でもその他の高度精製基油や合成油を配合してもよいが、前記潤滑油基油の含有量が50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上である。

    本発明に用いる(B)酸化防止剤としては特に限定されるものではなく、フェノール系酸化防止剤やアミン系酸化防止剤等の潤滑油に一般的に使用されているものであれば使用可能である。

    フェノール系酸化防止剤としては、例えば、4,4'−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4'−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4'−ビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4'−イソプロピリデンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−ノニルフェノール)、2,2'−イソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−4(N,N'−ジメチルアミノメチルフェノール)、4,4'−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2'−チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルベンジル)スルフィド、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、2,2'−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3−メチル−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル置換脂肪酸エステル類等を好ましい例として挙げることができる。 これらは1種を単独で用いてもよく、あるいは2種以上を混合して用いてもよい。

    アミン系酸化防止剤としては、例えば、フェニル−α−ナフチルアミン、p−オクチルフェニル−α−ナフチルアミン、p−ノニルフェニル−α−ナフチルアミン、p−ドデシルフェニル−α−ナフチルアミンなどで代表されるアルキルフェニル−α−ナフチルアミン類、及びp,p'−ジオクチルジフェニルアミン、p,p'−ジノニルジフェニルアミン、p,p'−ジドデシルジフェニルアミンなどで代表されるジアルキルジフェニルアミン類を挙げることができる。 これらは1種を単独で用いてもよく、あるいは2種以上を混合して用いてもよい。

    更に、上記フェノール系酸化防止剤とアミン系酸化防止剤は組み合せて使用してもよい。

    本発明の潤滑油組成物における(B)成分の配合量は、潤滑油組成物全量基準で、下限値が0.01質量%、好ましくは0.1質量%であり、一方、上限値が5質量%、好ましくは3質量%である。 (B)成分の配合量が0.01質量%未満の場合は、(B)成分の配合による酸化安定性向上効果が十分でなく、一方、配合量が5質量%を超える場合は、配合量に見合うだけの酸化安定性向上効果が得られず経済的に不利であるため、それぞれ好ましくない。

    本発明に用いる(C)成分は、下記一般式(1)で示されるアルキルフェノキシカルボン酸である。

    前記式(1)中、R は炭素数1〜12のアルキル基を示す。 具体的には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、及び直鎖及び分岐鎖型のペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基を示す。 中でも、オクチル基、ノニル基、デシル基が好ましい。
    また、nは1〜6の整数を示し、具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基及びイソヘキシル基を示す。 中でも、メチレン基、エチレン基が好ましい。

    本発明の潤滑油組成物における(C)成分の配合量は、潤滑油組成物全量基準で、下限値が0.01質量%、好ましくは0.02質量%であり、一方、上限値が0.1質量%、好ましくは0.08質量%である。 (C)成分の配合量が0.01質量%未満の場合は、(C)成分の配合による酸化安定性向上効果が十分でなく、一方、配合量が0.1質量%を超える場合は、配合量に見合うだけの酸化安定性向上効果が得られず経済的に不利であるため、それぞれ好ましくない。

    本発明に用いる(D)成分は、トリアゾール誘導体である。 トリアゾール誘導体としては、下記一般式(2)、(3)及び(4)で示されるトリアゾール誘導体が好ましい。

    前記式(2)中、R は特に酸化防止性に優れるという点から、メチレン基又はエチレン基を示し、R 及びR は同一又は異なる基であって、水素原子又は炭素数1〜18の直鎖状又は分枝状のアルキル基、好ましくは炭素数1〜12の直鎖状又は分枝状のアルキル基を示す。

    前記式(3)中、X は炭素数1〜4の直鎖状又は分枝状のアルキル基を、好ましくはメチル基又はエチル基を示し、またaは0〜3、好ましくは0、1又は2の数を示し、0のときはベンゾトリアゾールを示す。 X としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。 前記式(3)で表されるベンゾトリアゾール又はアルキルベンゾトリアゾールとしては、特に酸化防止性に優れるという点から、X がメチル基又はエチル基であり、aが0、1又は2である化合物が好ましく、例えば、ベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾール(トリルトリアゾール)、ジメチルベンゾトリアゾール、エチルベンゾトリアゾール、エチルメチルベンゾトリアゾール、ジエチルベンゾトリアゾール又はこれらの混合物等が挙げられる。

    前記式(4)中、X 2は炭素数1〜4の直鎖状又は分枝状のアルキル基、好ましくはメチル基又はエチル基を示し、R はメチレン基又はエチレン基を示し、R 及びR は同一又は異なる基であって、水素原子又は炭素数1〜18の直鎖状又は分枝状のアルキル基、好ましくは炭素数1〜12の直鎖状又は分枝状のアルキル基を示し、またbは0〜3、好ましくは0又は1の数を示す。 X としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。 R 及びR としては、例えば、別個に、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、直鎖又は分枝のペンチル基、直鎖又は分枝のヘキシル基、直鎖又は分枝のヘプチル基、直鎖又は分枝のオクチル基、直鎖又は分枝のノニル基、直鎖又は分枝のデシル基、直鎖又は分枝のウンデシル基、直鎖又は分枝のドデシル基、直鎖又は分枝のトリデシル基、直鎖又は分枝のテトラデシル基、直鎖又は分枝のペンタデシル基、直鎖又は分枝のヘキサデシル基、直鎖又は分枝のヘプタデシル基、直鎖又は分枝のオクタデシル基等のアルキル基が挙げられる。

    前記式(4)で表される(アルキル)アミノベンゾトリアゾールとしては、特に酸化防止性に優れるという点から、X がメチル基であり、bが0又は1であり、R がメチレン基又はエチレン基であり、R 及びR が炭素数1〜12の直鎖状又は分枝状のアルキル基であるジアルキルアミノアルキルベンゾトリアゾールやジアルキルアミノアルキルトリルトリアゾール又はこれらの混合物等が好ましく用いられる。

    本発明の潤滑油組成物における(D)成分の配合量は、潤滑油組成物全量基準で、下限値が0.005質量%、好ましくは0.01質量%であり、一方、上限値が0.1質量%、好ましくは0.07質量%である。 (D)成分の配合量が0.005質量%未満の場合は、(D)成分の配合による酸化安定性向上効果が十分でなく、一方、配合量が0.1質量%を超える場合は、配合量に見合うだけの酸化安定性向上効果が得られず経済的に不利であるため、それぞれ好ましくない。

    本発明に用いる(E)成分は、(E−1)下記一般式(5)示される化合物、(E−2)チオリン酸エステル、及び(E−3)酸性リン酸エステルのアミン塩から選ばれる少なくとも1種類の摩擦低減剤である。

    (E−1)成分は、下記一般式(5)で示される化合物である。

    前記式(5)中、R 及びR 10は炭素数1〜8のアルキル基であり、R は炭素数1〜12のアルキレン基である。 好ましくは、R 及びR 10は炭素数1〜5のアルキル基であり、R は炭素数1〜4のアルキレン基である。 具体的には、例えば、R が1−メチル−エチル基、R 10がエチル基、R がエチレン基のエチル−3−[{ビス(1−メチルエトキシ)フォスフィノチオイル}チオ]プロピオネートが好ましく用いられる。

    (E−2)成分はチオリン酸エステルであり、下記一般式(6)で示されるチオリン酸エステルが好ましい。

    前記式(6)中、R 11は水素又は炭素数1〜8のアルキル基であり、好ましくは水素又は炭素数3〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、全て水素であっても、全てアルキル基であってもよく、又それらの混合物であってもよい。 さらに、具体的には、例えば、R 11がtert−ブチル基であるトリ(tert−ブチルフェニル)チオリン酸エステルとR 11が水素のトリフェニルチオリン酸エステルとの混合物が好ましく用いられる。

    (E−3)成分は酸性リン酸エステルのアミン塩であり、下記一般式(7)で示される酸性リン酸エステルと一般式(8)で示されるアルキルアミンの塩が好ましい。

    前記式(7)中、R 12は、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、好ましくは炭素数4〜8の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、具体的には、例えば、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、直鎖又は分枝のペンチル基、直鎖又は分枝のヘキシル基、直鎖又は分枝のヘプチル基、直鎖又は分枝のオクチル基等のアルキル基が挙げられる。 nは1または2である。

    また、前記式(8)中、R 13及びR 14は、それぞれ個別に炭素数6〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、好ましくはそれぞれ炭素数8〜16の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、さらに好ましくはそれぞれ炭素数11〜14の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、R 13及びR 14は同一であっても異なっていてもよい。

    本発明の潤滑油組成物における(E)成分の配合量は、潤滑油組成物全量基準で、下限値が0.05質量%、好ましくは0.1質量%であり、一方、上限値が5質量%、好ましくは3質量%である。 (E)成分の配合量が0.05質量%未満の場合は、(E)成分の配合による潤滑効果が十分でなく、一方、配合量5質量%を超える場合は、配合量に見合うだけの潤滑性向上効果が得られず経済的に不利であるため好ましくない。

    本発明においては、その性能を更に向上させる目的で、必要に応じて、さらにその他の酸化防止剤、さび止め剤、金属不活性化剤、摩耗防止剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、消泡剤、抗乳化剤、スティックスリップ防止剤、油性剤等に代表される各種添加剤を単独で、又は数種類組み合わせて含有させても良い。

    本発明の潤滑油組成物は、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤の他、硫黄系、ジチオリン酸亜鉛系、フェノチアジン系などの酸化防止剤を併用してもよい。

    さび止め剤としては、具体的には、多価アルコールの部分エステル;ラノリン脂肪酸エステル、アルキルコハク酸エステル、アルケニルコハク酸エステル等のエステル類;ザルコシン;ソルビタン脂肪酸エステル等の多価アルコール部分エステル類;脂肪酸金属塩、ラノリン脂肪酸金属塩、酸化ワックス金属塩等の金属石けん類;カルシウムスルフォネート、バリウムスルフォネート等のスルフォネート類;酸化ワックス;アミン類;リン酸;リン酸塩等が例示できる。
    本発明においては、これらのさび止め剤の中から任意に選ばれた1種類あるいは2種類以上の化合物を、任意の量で潤滑油組成物に含有させることができるが、通常、その含有量は、潤滑油組成物全量基準で0.01〜1質量%であるのが望ましい。

    本発明の潤滑油組成物は、酸化防止剤あるいは金属不活性化剤としてトリアゾール系を必須成分とするものであるが、その他の金属不活性化剤としては、チアジアゾール系、イミダゾール系化合物等が例示できる。 本発明においては、これらの金属不活性化剤の中から任意に選ばれた1種類あるいは2種類以上の化合物を、任意の量で含有させることができるが、通常、その含有量は、潤滑組成物全量基準で0.001〜1質量%であるのが望ましい。

    粘度指数向上剤としては、具体的には、各種メタクリル酸エステルから選ばれる1種又は2種以上のモノマーの共重合体若しくはその水添物、エチレン−α−オレフィン共重合体(α−オレフィンとしてはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン等が例示できる。)若しくはその水素化物、ポリイソブチレン若しくはその水添物、スチレン−ジエン共重合体の水素化物及びポリアルキルスチレン等の、いわゆる非分散型粘度指数向上剤等が例示できる。 本発明においては、これらの粘度指数向上剤の中から任意に選ばれた1種類あるいは2種類以上の化合物を、任意の量で含有させることができるが、通常、その含有量は、油圧作動油組成物全量基準で0.01〜10質量%であるのが望ましい。

    流動点降下剤としては、具体的には、各種アクリル酸エステルやメタクリル酸エステルから選ばれる1種又は2種以上のモノマーの共重合体若しくはその水添物、又はスチレン−ジエンコポリマー等が例示できる。 本発明においては、これらの流動点降下剤の中から任意に選ばれた1種類あるいは2種類以上の化合物を、任意の量で含有させることができるが、通常、その含有量は、潤滑油組成物全量基準で0.01〜5質量%であるのが望ましい。

    その他、消泡剤としては、具体的には、ジメチルシリコーン、フルオロシリコーン等のシリコーン類が例示できる。 本発明においては、これらの消泡剤の中から任意に選ばれた1種類あるいは2種類以上の化合物を、任意の量で含有させることができるが、通常、その含有量は、潤滑油組成物全量基準で0.001〜0.05質量%であるのが望ましい。 抗乳化剤としては、例えば、ポリオキシアルキレングリコール,ポリオキシアルキレンアルキルエーテル,ポリオキシアルキレンアルキルアミド,ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル等が挙げられる。 スティックスリップ防止剤としては、具体的には、多価アルコールエステル(完全エステル、部分エステル)などが挙げられる。 油性剤としては、具体的には脂肪酸、エステル、アルコール等が挙げられる。 通常、その含有量は、潤滑油組成物全量基準で0.01〜0.5質量%であるのが望ましい。

    本発明の潤滑油組成物は、特に軸受油として好適に用いられるものであるが、その他、ガソリンエンジン油やディーゼルエンジン油などのエンジン油;自動車用ギヤ油(自動変速機油、手動変速機油、デファレンシャル油)や工業用ギヤ油などのギヤ油;油圧作動油;圧縮機油;冷凍機油;切削油、塑性加工油(圧延油、プレス油、鍛造油、絞り加工油、引き抜き油、打ち抜き油など)、熱処理油、放電加工油などの金属加工油;滑り案内面油;錆止め油;熱媒体油などの各種潤滑油においても、好ましく用いられるものである。

    以下、実施例及び比較例により本発明の内容をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。

    [実施例1〜4及び比較例1〜4]
    表1に本願発明に用いた(A)成分の溶剤精製基油(A1)と比較に用いた高度水素化精製基油(A2)の性状を示す。
    表2に示す組成により本発明に係る潤滑油組成物を調製した(実施例1〜4)。 また、表3に示す組成により比較のための組成物を調製した(比較例1〜4)。 なお、実施例及び比較例で用いた(B)〜(E)成分は以下の通りである。

    (B)成分 B1:2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール B2:p−ドデシルフェニル−α―ナフチルアミン(C)成分 C1:(4−ノニルフェノキシ)酢酸(D)成分 D1:N,N−ビス(2−エチルヘキシル)−〔(1,2,4−トリアゾール−1−イル)メチル〕アミン D2:N,N−ビス(2−エチルヘキシル)−(4又は5)−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−メチルアミン(E)成分 E1:エチル−3−〔{ビス(1−メチルエトキシ)フォスフィノチオイル}チオ〕プロピオネート E2:トリ(tert−ブチルフェニル)チオリン酸エステルとトリフェニルチオリン酸エステルとの混合物 E3:ヘキシルアシッドホスフェートと、炭素数11〜14の分岐鎖アルキルのアミンとの塩

    これらの実施例と比較例の組成物に対して、その酸化安定性を評価した。 酸化安定性は、JIS−K−2514規定の回転ボンベ式酸化安定度試験(RBOT)で評価した。 結果を表2および表3に示す。

    表2の結果から明らかなように、本発明の組成物(実施例1〜4)は、RBOT寿命が300分を超えるという、優れた酸化寿命特性を示している。

    一方、表3の比較例1に示すような(D)成分の含有量が少なすぎる場合(本発明で規定する添加剤成分が足りない場合)、比較例2および比較例3に示すように基油組成が本発明で規定する範囲外の場合には、性能が不足している。
    また、比較例4に示したように、(E)成分の含有量が多すぎる場合にも、充分な酸化安定性を保持できない。

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