首页 / 专利库 / 玻璃和陶瓷 / 耐火粘土 / 遊離フェノールおよび遊離ヒドロキシベンジルアルコールを含有するベンジルエーテル型フェノール樹脂に基づくバインダー

遊離フェノールおよび遊離ヒドロキシベンジルアルコールを含有するベンジルエーテル型フェノール樹脂に基づくバインダー

阅读:894发布:2020-05-11

专利汇可以提供遊離フェノールおよび遊離ヒドロキシベンジルアルコールを含有するベンジルエーテル型フェノール樹脂に基づくバインダー专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且本発明は、ベンジルエーテル型フェノール樹脂および少なくとも2個のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物に基づくバインダーであって、ポリオール成分中に遊離フェノールおよび遊離ヒドロキシベンジルアルコールを含有する、バインダーに関する。本発明は、バインダーを含有する成形材料混合物、および成形材料混合物を用いて製造される 中子 、型またはライザー、ならびに金属鋳造におけるこれらの使用にさらに関する。,下面是遊離フェノールおよび遊離ヒドロキシベンジルアルコールを含有するベンジルエーテル型フェノール樹脂に基づくバインダー专利的具体信息内容。

− ベンジルエーテル型フェノール樹脂である、ポリオール成分、 − 1分子あたり少なくとも2個のイソシアネート基を有する1種または複数のイソシアネート化合物で構成されるイソシアネート成分 を少なくとも含む成形材料混合物を硬化させるためのバインダーであって、 バインダーが、以下の特徴: a)バインダーが遊離フェノールおよび遊離ヒドロキシベンジルアルコールを含有し、遊離フェノールと遊離ヒドロキシベンジルアルコールの重量比が1:1.2超であり、 b)バインダーが遊離フェノールおよび遊離サリゲニンを含有し、遊離フェノールと遊離サリゲニンの重量比が1:1.1超である、 の一方または両方によってさらに特徴付けられる、バインダー。− 耐熱性の成形ベース材料、 およびバインダーとして、 − ベンジルエーテル型フェノール樹脂である、ポリオール成分、 − 1分子あたり少なくとも2個のイソシアネート基を有する1種または複数のイソシアネート化合物で構成されるイソシアネート成分 を少なくとも含む成形材料混合物であって、 成形材料混合物が、以下の特徴: a)成形材料混合物が遊離フェノールおよび遊離ヒドロキシベンジルアルコールを含有し、遊離フェノールと遊離ヒドロキシベンジルアルコールの重量比が1:1.2超であり、 b)成形材料混合物が遊離フェノールおよび遊離サリゲニンを含有し、遊離フェノールと遊離サリゲニンの重量比が1:1.1超である、 の一方または両方によってさらに特徴付けられる、成形材料混合物。遊離フェノールと遊離ヒドロキシベンジルアルコールの重量比が、 ・1:1.2超〜1:30、 ・好ましくは、1:1.3〜1:20、 ・特に好ましくは、1:1.6〜1:15、 ・非常に特に好ましくは、1:1.8〜1:13 である、請求項1または2にそれぞれ記載のバインダーまたは成形材料混合物。遊離フェノールと遊離サリゲニン(o−ヒドロキシベンジルアルコール)の重量比が、 ・1:1.1超〜1:25、 ・好ましくは、1:1.2〜1:15、 ・特に好ましくは、1:1.5〜1:10、 ・非常に特に好ましくは、1:1.8〜1:8 である、請求項1〜3のいずれか一項にそれぞれ記載のバインダーまたは成形材料混合物。重量に関して、ベンジルエーテル型フェノール樹脂が、2.5重量パーセント未満の遊離フェノール、好ましくは2重量パーセント未満の遊離フェノールを含有する、請求項1〜4のいずれか一項にそれぞれ記載のバインダーまたは成形材料混合物。ベンジルエーテル型フェノール樹脂が、遊離クレゾールおよび/またはカルダノールおよび/またはカルドールをさらに含有する、請求項1〜5のいずれか一項にそれぞれ記載のバインダーまたは成形材料混合物。ベンジルエーテル型フェノール樹脂が、500〜900mgKOH/g、好ましくは550〜850mgKOH/g、最も好ましくは560〜750mgKOH/gのDIN 53240によるヒドロキシル価を有する、請求項1〜6のいずれか一項にそれぞれ記載のバインダーまたは成形材料混合物。ベンジルエーテル型フェノール樹脂が、フェノールおよびモノマー付加生成物なしで、500〜1100g/モル、特に550〜1000g/モル、最も好ましくは560〜980g/モルの平均分子量(GPCを使用する、DIN 5567−1による重量平均)を有する、請求項1〜7のいずれか一項にそれぞれ記載のバインダーまたは成形材料混合物。溶媒を含有し、ポリオール成分のための溶媒が、ジカルボン酸エステルおよび/または脂肪酸エステル、ならびに好ましくは10重量パーセント未満の芳香族溶媒を含有する、請求項1〜8のいずれか一項にそれぞれ記載のバインダーまたは成形材料混合物。バインダーが、1成分としてイソシアネート化合物およびさらなる成分としてベンジルエーテル型フェノール樹脂を互いに別々に含有するキットとして使用される、請求項1〜9のいずれか一項にそれぞれ記載のバインダーまたは成形材料混合物。バインダーが、互いに独立して、 − 8〜70重量パーセント、特に10〜62重量パーセントのベンジルエーテル型フェノール樹脂、 − 13〜78重量パーセント、特に17〜70重量パーセントのイソシアネート化合物、ならびに − 2〜57重量パーセント、特に3〜53重量パーセントの、ベンジルエーテル型フェノール樹脂およびイソシアネート化合物のための溶媒 を含有する、請求項1〜10のいずれか一項にそれぞれ記載のバインダーまたは成形材料混合物。耐熱性の成形ベース材料が、かんらん石、耐火粘土、ボーキサイト、ケイ酸アルミニウム中空球、ガラスビーズ、ガラス顆粒、合成セラミック成形ベース材料、および二酸化ケイ素、特に、ケイ砂、ジルコンサンドまたはクロム鉱石砂の形態のもので構成される群の1つまたは複数のメンバーから選択される、請求項2〜11のいずれか一項に記載の成形材料混合物。鋳造型としてまたは中子としての成形体を製造するための方法であって、 (i)請求項2〜12のいずれか一項に記載の成形材料混合物の製造、 (ii)成形材料混合物またはその成分の金型への導入、 (iii)自立型成形体を得るために、少なくとも1つの第3級アミンを用いて金型内の成形材料混合物を硬化させること、ならびに (iv)その後、硬化した成形体の金型からの分離、および場合により、さらに硬化させることによって、硬化した成形体を得ること を含む、方法。成形材料混合物を製造するために、バインダーが、互いに別々となっている、1成分として少なくとも1つのイソシアネート化合物およびさらなる成分として少なくとも1つのベンジルエーテル型フェノール樹脂からなるキットとして使用される、請求項13に記載の方法。第3級アミンが、トリメチルアミン(TMA)、ジメチルエチルアミン(DMEA)、ジメチル−n−プロピルアミン(DMPA)、ジメチルイソプロピルアミン(DMIPA)、ジエチルメチルアミン(DEMA)、トリエチルアミン(TEA)、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリス(3−ジメチルアミノ)プロピルアミンなどの4−(C1〜C4アルキル)ピリジン、イソキノリン、フェニルピリジンなどのアリールピリジン、ピリジン、アクリジン、2−メトキシピリジン、ピリダジン、3−クロロピリジン、キノリン、N−メチルイミダゾール、N−エチルイミダゾール、4,4’−ジピリジン、4−フェニルプロピルピリジン、1−メチルベンズイミダゾールおよび1,4−チアジンの群の1つまたは複数のメンバーから選択される、請求項13または14に記載の方法。請求項13〜15の方法に従って製造される、型、中子またはライザー。金属鋳造、特に鉄またはアルミニウムの鋳造のための、請求項13、14または15の方法に従って製造される型または中子の使用。

− ベンジルエーテル型フェノール樹脂である、ポリオール成分、 − 1分子あたり少なくとも2個のイソシアネート基を有する1種または複数のイソシアネート化合物で構成されるイソシアネート成分 を少なくとも含む成形材料混合物を硬化させるためのバインダーであって、 それぞれの場合においてベンジルエーテル型フェノール樹脂の重量に対して、 − バインダーが、3重量パーセント未満の遊離フェノールを含有し、 − バインダーのサリゲニン含有量が、1〜16重量パーセントであり、 − バインダーのヒドロキシベンジルアルコール含有量が、1〜26重量パーセントであり、 バインダーが、以下の特徴: a)バインダーが遊離フェノールおよび遊離ヒドロキシベンジルアルコールを含有し、遊離フェノールと遊離ヒドロキシベンジルアルコールの重量比が1:1.2超であり、 b)バインダーが遊離フェノールおよび遊離サリゲニン(o−ヒドロキシベンジルアルコール)を含有し、遊離フェノールと遊離サリゲニンの重量比が1:1.1超である、 の一方または両方によってさらに特徴付けられる、バインダー。− 耐熱性の成形ベース材料、 およびバインダーとして、 − ベンジルエーテル型フェノール樹脂である、ポリオール成分、 − 1分子あたり少なくとも2個のイソシアネート基を有する1種または複数のイソシアネート化合物で構成されるイソシアネート成分 を少なくとも含む成形材料混合物であって、 それぞれの場合においてベンジルエーテル型フェノール樹脂の重量に対して、 − 成形材料混合物が、3重量パーセント未満の遊離フェノールを含有し、 − 成形材料混合物のサリゲニン含有量が、1〜16重量パーセントであり、 − 成形材料混合物のヒドロキシベンジルアルコール含有量が、1〜26重量パーセントであり、 成形材料混合物が、以下の特徴: a)成形材料混合物が遊離フェノールおよび遊離ヒドロキシベンジルアルコールを含有し、遊離フェノールと遊離ヒドロキシベンジルアルコールの重量比が1:1.2超であり、 b)成形材料混合物が遊離フェノールおよび遊離サリゲニン(o−ヒドロキシベンジルアルコール)を含有し、遊離フェノールと遊離サリゲニンの重量比が1:1.1超である、 の一方または両方によってさらに特徴付けられる、成形材料混合物。遊離フェノールと遊離ヒドロキシベンジルアルコールの重量比が、 ・1:1.2超〜1:30、 ・好ましくは、1:1.3〜1:20、 ・特に好ましくは、1:1.6〜1:15、 ・非常に特に好ましくは、1:1.8〜1:13 である、請求項1または2にそれぞれ記載のバインダーまたは成形材料混合物。遊離フェノールと遊離サリゲニンの重量比が、 ・1:1.1超〜1:25、 ・好ましくは、1:1.2〜1:15、 ・特に好ましくは、1:1.5〜1:10、 ・非常に特に好ましくは、1:1.8〜1:8 を含む、請求項1〜3のいずれか一項にそれぞれ記載のバインダーまたは成形材料混合物。重量に関して、ベンジルエーテル型フェノール樹脂が、2.5重量パーセント未満の遊離フェノール、好ましくは2重量パーセント未満の遊離フェノールを含有する、請求項1〜4のいずれか一項にそれぞれ記載のバインダーまたは成形材料混合物。ベンジルエーテル型フェノール樹脂が、遊離クレゾールおよび/またはカルダノールおよび/またはカルドールをさらに含有する、請求項1〜5のいずれか一項にそれぞれ記載のバインダーまたは成形材料混合物。ベンジルエーテル型フェノール樹脂が、500〜900mgKOH/g、好ましくは550〜850mgKOH/g、最も好ましくは560〜750mgKOH/gのDIN 53240によるヒドロキシル価を有する、請求項1〜6のいずれか一項にそれぞれ記載のバインダーまたは成形材料混合物。ベンジルエーテル型フェノール樹脂が、フェノールおよびモノマー付加生成物なしで、500〜1100g/モル、特に550〜1000g/モル、最も好ましくは560〜980g/モルの平均分子量(GPCを使用する、DIN 5567−1による重量平均)を有する、請求項1〜7のいずれか一項にそれぞれ記載のバインダーまたは成形材料混合物。溶媒を含有し、ポリオール成分のための溶媒が、ジカルボン酸エステルおよび/または脂肪酸エステル、ならびに好ましくは10重量パーセント未満の芳香族溶媒を含有する、請求項1〜8のいずれか一項にそれぞれ記載のバインダーまたは成形材料混合物。バインダーが、互いに独立して、 − 8〜70重量パーセント、特に10〜62重量パーセントのベンジルエーテル型フェノール樹脂、 − 13〜78重量パーセント、特に17〜70重量パーセントのイソシアネート化合物、ならびに − 2〜57重量パーセント、特に3〜53重量パーセントの、ベンジルエーテル型フェノール樹脂およびイソシアネート化合物のための溶媒 を含有する、請求項1〜9のいずれか一項にそれぞれ記載のバインダーまたは成形材料混合物。耐熱性の成形ベース材料が、かんらん石、耐火粘土、ボーキサイト、ケイ酸アルミニウム中空球、ガラスビーズ、ガラス顆粒、合成セラミック成形ベース材料、および二酸化ケイ素、特に、ケイ砂、ジルコンサンドまたはクロム鉱石砂の形態のものの群の1つまたは複数のメンバーから選択される、請求項2〜10のいずれか一項に記載の成形材料混合物。鋳造型または中子としての成形体を製造するための方法であって、 (i)請求項2〜11のいずれか一項に記載の成形材料混合物の製造、 (ii)成形材料混合物またはその成分の金型への導入、 (iii)自立型成形体を得るために、少なくとも1つの第3級アミンを用いて金型内の成形材料混合物を硬化させること、ならびに (iv)その後、硬化した成形体の金型からの分離、および場合により、さらに硬化させることによって、硬化した成形体を得ること を含む、方法。成形材料混合物を製造するために、バインダーが、互いに別々となっている、1成分として少なくとも1つのイソシアネート化合物およびさらなる成分として少なくとも1つのベンジルエーテル型フェノール樹脂からなるキットとして使用される、請求項12に記載の方法。第3級アミンが、トリメチルアミン(TMA)、ジメチルエチルアミン(DMEA)、ジメチル−n−プロピルアミン(DMPA)、ジメチルイソプロピルアミン(DMIPA)、ジエチルメチルアミン(DEMA)、トリエチルアミン(TEA)、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、4−(C1〜C4アルキル)ピリジン、トリス(3−ジメチルアミノ)プロピルアミン、イソキノリン、フェニルピリジンなどのアリールピリジン、ピリジン、アクリジン、2−メトキシピリジン、ピリダジン、3−クロロピリジン、キノリン、N−メチルイミダゾール、N−エチルイミダゾール、4,4’−ジピリジン、4−フェニルプロピルピリジン、1−メチルベンズイミダゾールおよび1,4−チアジンの群の1つまたは複数のメンバーから選択される、請求項12または13に記載の方法。請求項12〜14の方法に従って製造される、型、中子またはライザー。金属鋳造、特に鉄またはアルミニウムの鋳造のための、請求項12、13または14の方法に従って製造される型または中子の使用。− 成形材料混合物を硬化させるためのバインダーの、または − バインダーおよび耐熱性の成形ベース材料で構成される成形材料混合物を製造するための 製造用キットであって、互いに別々となっている 少なくとも1つのイソシアネート成分および1つのフェノール樹脂成分を含み、 イソシアネート成分が、1分子あたり少なくとも2個のイソシアネート基を有する1つまたは複数のイソシアネート化合物を含み、 フェノール樹脂成分が、ベンジルエーテル型フェノール樹脂を含み、 それぞれの場合においてベンジルエーテル型フェノール樹脂の重量に対して、 − バインダーが、3重量パーセント未満の遊離フェノールを含有し、 − バインダーのサリゲニン含有量が、1〜16重量パーセントであり、 − バインダーのヒドロキシベンジルアルコール含有量が、1〜26重量パーセントであり、 バインダーが、以下の特徴: a)バインダーが遊離フェノールおよび遊離ヒドロキシベンジルアルコールを含有し、遊離フェノールと遊離ヒドロキシベンジルアルコールの重量比が1:1.2超であり、 b)バインダーが遊離フェノールおよび遊離サリゲニン(o−ヒドロキシベンジルアルコール)を含有し、遊離フェノールと遊離サリゲニンの重量比が1:1.1超である、 の一方または両方によってさらに特徴付けられる、キット。

说明书全文

本発明は、フェノール樹脂およびポリウレタンのためのコールドボックス法(PUCB法)ならびに/またはフェノール樹脂およびポリウレタンのための非焼成法(PUNB法)における使用のための、ベンジルエーテル型フェノール樹脂および少なくとも2個のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物に基づくバインダーであって、ポリオール成分中に遊離フェノールおよび遊離ヒドロキシベンジルアルコールを互いに特定の比率で含有する、バインダーに関する。本発明は、バインダーを含有する成形材料混合物、および成形材料混合物を用いて製造される中子、型またはライザー、ならびに金属鋳造におけるこれらの使用にさらに関する。

PUCBプロセスおよび/またはPUNBプロセスを使用する中子および型の製造は、鋳造業界において大きな重要性をもたらしている。ここで、2成分のポリウレタン系が、耐熱性の成形ベース材料を結合させるために使用される。ポリオール成分は、1分子あたり少なくとも2個のOH基を有するポリオールで構成され、イソシアネート成分は、1分子あたり少なくとも2個のNCO基を有するイソシアネートで構成される。ポリオール成分の中でも、フェノールホルムアルデヒド樹脂が使用される。簡潔には成形材料混合物とも称する、成形ベース材料およびバインダーの混合物の硬化は、PUCBプロセスでは、成形後にガス状の形態またはエアロゾルとして成形材料混合物を通過する、低沸点の第3級アミンの助けにより行われる(US3409579を参照)。通常、これは空気、窒素またはCO2などのキャリアガスの補助で行われ、その中に少なくとも1種の第3級アミンが計量されている。PUNBプロセスでは、触媒としての液体の第3級アミンおよび/または金属化合物の成形材料混合物への添加が行われる。

単独のフェノールベース材料としてのフェノールおよびホルムアルデヒドから作られている従前のベンジルエーテル型フェノール樹脂(溶媒および添加物なしの純粋なフェノール樹脂に関して)は、典型的には、4.0〜18.0重量パーセントの残留フェノール濃度(遊離フェノール)および4.2〜17.9重量パーセントの遊離ヒドロキシベンジルアルコール濃度を有し、遊離ヒドロキシベンジルアルコールの濃度が常に遊離フェノールの濃度よりも低い。ヒドロキシベンジルアルコールとしては、o−ヒドロキシベンジルアルコール(サリゲニン)、m−ヒドロキシベンジルアルコールおよび/またはp−ヒドロキシベンジルアルコール(ホモサリゲニン)が挙げられる。(単数形または複数のいずれかにかかわらず)ヒドロキシベンジルアルコールの濃度について以降に言及する場合、これは、オルト、メタおよびパラ−ヒドロキシベンジルアルコールの合計を指す。

フェノールベース材料としてフェノールおよびo−クレゾールならびにホルムアルデヒドから作られている従前のベンジルエーテル型フェノール樹脂(溶媒および添加物なしの純粋なフェノール樹脂に関して)は、典型的には、3.0〜12.0重量パーセントの残留フェノール濃度、2.0〜6.0重量パーセントの残留クレゾール濃度、および3.2〜11.9重量パーセントのヒドロキシベンジルアルコール濃度を有し、ヒドロキシベンジルアルコールの濃度が常にフェノールの濃度よりも低い。

DE102015107016.2は、表1の例において、フェノールおよびホルムアルデヒドから作られた例示的なベンジルエーテル型フェノール樹脂のサリゲニン濃度が、遊離サリゲニン濃度よりも高い遊離フェノール濃度を有することを教示している。フェノールと、サリゲニンまたはヒドロキシベンジルアルコールそれぞれの重量比は、常に、1:1未満である。US4205188は、アルカリ環境中でのフェノールおよびホルムアルデヒドからのサリゲニンの選択的製造を記載している。溶液抽出プロセスが、未変換のフェノールを再び取り出すために、過剰のフェノールを用いて適用される。

本発明の目的は、バインダーを用いて製造される砂中子の強度および熱間強度を改善する、ベンジルエーテル型フェノール樹脂に基づくバインダーを提供することである。

この目的は、独立項の主題によって解決することができる。有利な拡張は、従属項の主題であるか、または下記に記載する。

このように、本発明の主題は、所定のフェノールまたはヒドロキシベンジルアルコールの比を有するベンジルエーテル型フェノール樹脂およびイソシアネートを含有するバインダーを提供することである。驚くべきことに、ホルムアルデヒドによる芳香族フェノール環の第1の付加工程へのモノマーの添加を遅らせることにより、強度および変形に対する傾向が改善することを見出した。これは、例えば、(触媒活性を有する)ヒドロキシベンジルアルコールが、好ましくは−CH2OH基を介してイソシアネートと反応し、これが実際に連鎖停止をもたらすという理由で、驚くべきことである。この観察結果は驚くべきことであり、なぜならば、ヒドロキシベンジルアルコールが、ジイソシアネートとの重付加反応のための連鎖停止剤であると考えられ、これと関連して、より低い強度および熱間強度の減少が予測されるからである。

さらにまた、本発明は、ベンジルエーテル型フェノール樹脂、耐熱性の成形ベース材料およびイソシアネートに基づくバインダー、ならびに場合により触媒を含有する成形材料混合物、ならびに硬化後に成形材料混合物から作成される中子、型およびライザーに関する。本発明の主題はまた、金属鋳造、特に鉄およびアルミニウムの鋳造のための中子、型およびライザーの使用でもある。

すべての慣用的に使用されるフェノール化合物が、ベンジルエーテル型フェノール樹脂を作るために適切である。無置換フェノール、置換フェノールまたはこれらの混合物とともに使用することができる。フェノール化合物は、好ましくは、両方のオルト位、またはオルト位およびパラ位の一方のいずれかが無置換である。環の残りの炭素原子は置換され得る。置換基の選択は、置換基が、フェノールとアルデヒドの反応に悪影響を及ぼさない限りにおいて、特に限定されない。

置換フェノールの例は、アルキル置換、アルコキシ置換、アリール置換およびアリールオキシ置換フェノールである。

ベンジルエーテル型フェノール樹脂の基本構造は、−CH2−と連結したフェノール単位とともに、−CH2−O−CH2−と連結したフェノール単位を有し、以下の例(ホルムアルデヒドのみが組み込まれた生成物に関する)として表すことができる:

この可変単位は、典型的には、統計学的に分布する(すなわち、上記に示す以外の配列でも連結される)。フェノール単位は、ある程度のパラ結合も有し得る。ここで、それぞれの場合において、R1は、独立して、素(特に、mおよびn)、またはフェノールのヒドロキシ基に対して、オルト位、メタ位またはパラ位でのフェノールのC1〜C26アルキル置換基(飽和または不飽和で直鎖状または分枝状)であり;mおよびnの合計は、少なくとも2であり、m:nの比は、少なくとも1であり;Rは、独立して、水素、−CH2OHまたは−CH2O−R2(R2=C1〜C9炭化水素)である。R2基は、直鎖状または分枝状で、飽和または不飽和であり得る。

前述の置換基は、例えば、炭素原子数が1〜26、好ましくは炭素原子数が1〜15である。適切なフェノールの例は、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、3,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,4,5−トリメチルフェノール、3−エチルフェノール、3,5−ジエチルフェノール、p−ブチルフェノール、3,5−ジブチルフェノール、p−アミルフェノール、シクロヘキシルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、カルダノール、3,5−ジシクロヘキシルフェノール、p−クロチルフェノール、p−フェニルフェノール、3,5−ジメトキシフェノールおよびp−フェノキシフェノールである。

フェノールそれ自体が特に好ましい。ビスフェノールAなどのさらにより高度に縮合したフェノールが適切である。さらにまた、多官能性フェノール、すなわち、2個以上のフェノール性ヒドロキシル基を有するものも適切である。

好ましい多官能性フェノールは、2〜4個のフェノール性ヒドロキシル基を有する。適切な多官能性フェノールの特定の例は、ピロカテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、ピロガロール、フロログルシノール、2,5−ジメチルレゾルシノール、4,5−ジメチルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノール、カルドールまたは5−エチルレゾルシノールである。さまざまな一官能性および多官能性、ならびに/または置換および/もしくは縮合のフェノール成分の混合物もポリオール成分を作るために使用することができる。

1つの実施形態において、一般式Iのフェノール

は、フェノールホルムアルデヒド樹脂成分を作るために使用され、式中、A、BおよびCは、互いに独立して、水素原子、例えば、炭素原子数が1〜26、好ましくは1〜15であり得る分枝状または非分枝状のアルキルまたはアルケニル部分、例えば、炭素原子数が1〜26、好ましくは1〜15であり得る分枝状または非分枝状のアルコキシ部分、例えば、炭素原子数が1〜26、好ましくは1〜15であり得る分枝状または非分枝状のアルケノキシ部分、およびビスフェニルなどのアリールまたはアルキルアリール部分から選択される。

ホルムアルデヒドとともに、以下の式を有するアルデヒドも、ベンジルエーテル型フェノール樹脂を作るためのさらなるアルデヒドとして適切である:

(化3) R−CHO (式中、Rは、炭素原子数1〜3、好ましくは1の炭素原子部分である)。特定の例は、アセトアルデヒドおよびプロピオンアルデヒドである。ホルムアルデヒドは、特に好ましくは、その液体の形態で、パラホルムアルデヒドまたはトリオキサンとしてのいずれかで使用される。

ベンジルエーテル型フェノール樹脂を得るために、好ましくは、フェノール化合物のモル数に対して、少なくとも等しいモル量のアルデヒド化合物が使用される。好ましくは、アルデヒド化合物とフェノール化合物のモル比は、1.05:1.0〜2.5:1、特に好ましくは1.1:1〜2.2:1、最も好ましくは1.2:1〜2.0:1を含む。

EP0177871A2に準じて、炭素原子数1〜8の脂肪族モノアルコールをさらなる反応成分として添加することができる。アルコキシ化は、フェノールホルムアルデヒド樹脂に、より高い熱安定性およびより長い砂の耐用年数を付与することを意図する。

ベンジルエーテル型フェノール樹脂の製造は、専門家に公知の方法に従って行われる。ここで、フェノールおよびアルデヒドは、二価金属イオンの存在中、好ましくは、130℃未満の温度で、変換される。形成される水は、留去される。トルエンまたはキシレンなどの適切な添加溶剤をこのために反応混合物に添加することができ、または蒸留は減圧で行われる。

ベンジルエーテル型フェノール樹脂を製造するための適切な触媒は、Mn、Zn、Cd、Mg、Co、Ni、Fe、Pb、CaおよびBaなどの金属の二価イオンの塩、特にZn塩である。酢酸亜鉛が好ましく使用される。使用される量は重要ではない。金属触媒の典型的な量は、フェノール化合物およびアルデヒド化合物の総量に対して、0.02〜0.3重量パーセント、好ましくは0.02〜0.18重量パーセントである。

このような樹脂は、例えば、US3485797およびEP1137500B1に記載されており、これらの開示は、ベンジルエーテル型フェノール樹脂それ自体およびその製造の両方に関して、本明細書によって明確に参照される。これらの樹脂の分析は、遊離フェノール(ヒドロキシベンゼン)と遊離ヒドロキシベンジルアルコールの重量比が常に1:1未満であることを示す。

1モルのフェノールおよび1モルのホルムアルデヒドからなるホルムアルデヒド付加の第1の反応工程は、ヒドロキシベンジルアルコール、特にサリゲニンを形成する。金属触媒のオルト−オルトの直接効果により、

が主に形成される。しかしながら、

の形成も可能である。−CH2−OH基が、オルト位およびオルト位、オルト位およびパラ位、ならびにオルト位、オルト位およびパラ位で結合することができるので、位置異性体の混合物も可能である。さらなる実施形態において、1個、2個または3個の−CH2−OH基が、C1〜C9モノアルコールでエステル化され得る。このモノアルコールは、直鎖状または分枝状で、飽和または不飽和であり得る。

フェノールの例に関する言及は、フェノールベース材料であるo−クレゾールおよびm−クレゾールにも適用される。−CH2−OH基についての位置異性体の可能な混合物は、オルト位またはパラ位、ならびにオルト位およびパラ位である。さらなる実施形態において、1個または2個の−CH2−OH基が、C1〜C9モノアルコールでエステル化され得る。このモノアルコールは、直鎖状または分枝状で、飽和または不飽和であり得る。

カルダノールおよび/またはカルドールがフェノールベース材料として使用される場合、−CH2−OH基は、オルト位およびオルト位、オルト位およびパラ位、ならびにオルト位、オルト位およびパラ位で結合することができる。さらなる実施形態において、1個、2個または3個の−CH2−OH基が、C1〜C9モノアルコールでエステル化され得る。

このモノアルコールは、直鎖状または分枝状で、飽和または不飽和であり得る。

驚くべきことに、今回、ベンジルエーテル型フェノール樹脂中の遊離ヒドロキシベンジルアルコールと遊離フェノールの1を超える比、特に1.1を超える比が、それを用いて製造される砂中子の強度および熱間強度を改善することを見出した。

モノマー付加生成物は、フェノールベース材料とホルムアルデヒドの第1の反応工程として定義され、この工程では、フェノールベース材料の環の3個までの水素が−CH2−OH基によって置換され得る。フェノールに基づくモノマー付加生成物は、124g/モル(ヒドロキシベンジルアルコール)〜184g/モル(フェノール+3個までの−CH2OH)のモル質量を有する。フェノールベース材料に結合したC1〜C26アルキル基および/またはエステル化された−CH2−OH基上のアルケニル基として結合したC1〜C26アルキル基はいずれも、所与のモル重量に含まない。

好ましくは、フェノールとヒドロキシベンジルアルコールの使用される重量比は、1:1.2超〜1:30であり、1:1.3〜1:20がより好ましく、1:1.6〜1:15が特に好ましく、1:1.8〜1:13が最も好ましい。

好ましくは、フェノールとサリゲニン(o−ヒドロキシベンジルアルコール)の使用される重量比は、1:1.1超〜1:25であり、1:1.2〜1:15がより好ましく、1:1.5〜1:10が特に好ましく、1:1.8〜1:8が最も好ましい。

特に、ベンジルエーテル型フェノール樹脂の重量は、フェノール樹脂および関連する(遊離)モノマーの重量の合計を指し、ここで、フェノール樹脂は、末端基のアルコキシ化などのポリマーに類似する変換生成物を含めた、少なくとも1個のホルムアルデヒド化合物および1個のフェノール化合物の変換生成物である。

ベンジルエーテル型フェノール樹脂の重量に対する遊離フェノールの濃度は、好ましくは、3重量パーセント未満、特に2.5重量パーセント未満、さらに2重量パーセント未満を含む。

その結果として、サリゲニン(o−ヒドロキシベンジルアルコール)の濃度は、それぞれの場合において、ベンジルエーテル型フェノール樹脂の重量に対して、例えば2〜16重量パーセント、又は1〜8重量パーセントであり、ヒドロキシベンジルアルコールの濃度は、例えば2〜26重量パーセント、又は1〜13重量パーセントである。

ベンジルエーテル型フェノール樹脂は、ベンジルエーテル型フェノール樹脂の形成反応の間もしくは後に制御することによって、または、フェノール樹脂の形成反応の前、後もしくは間、特にフェノール樹脂の形成反応の後におけるヒドロキシベンジルアルコール、特にサリゲニンの添加によってのいずれかにより、必要な濃度の遊離ヒドロキシベンジルアルコール、特に遊離サリゲニンを含有することができる。

ベンジルエーテル型フェノール樹脂から遊離フェノール(好ましくは、遊離フェノール)を、例えば蒸気蒸留、共沸蒸留またはDIN 53704に従った水によるリーチングおよび例えば濾過によって、その後除去することにより、ベンジルエーテル型フェノール樹脂中の遊離のフェノールとヒドロキシベンジルアルコール、特にサリゲニンとの比を制御することも可能である。所望により、ヒドロキシベンジルアルコール、特にサリゲニンの添加は、この工程の後に行うこともできる。

フェノールなしおよびモノマー縮合生成物なしのベンジルエーテル型フェノール樹脂のモル質量(HPLC Agilent 11100、RI検出器、PSS SDV 5μmプレカラム、PSS SDV 5μmカラム 1000Å、PSS SDV 5μmカラム 100Å THF流動媒体、カラム温度35℃、PSSポリスチレンReadyCal Kit[low](Mp266〜67500D)に対して較正、内部標準PSSポリスチレンReadyCal Kit[low](Mp266〜67500D))は、好ましくは500〜1100g/モルの間、特に好ましくは550〜1000g/モルの間、最も好ましくは560〜980g/モルの間である。

500〜900mgKOH/gの間、特に好ましくは550〜850mgKOH/gの間、最も好ましくは560〜750mgKOH/gの間のヒドロキシル価(DIN 53240に従って決定)が、ベンジルエーテル型フェノール樹脂のさらなる特徴のために使用される。

バインダー系のイソシアネート成分は、好ましくは1分子あたり平均で2〜5個のイソシアネート基を有する、脂肪族、環式脂肪族または芳香族の単量体イソシアネートまたは高分子量イソシアネートを含む。

所望の性質に応じて、イソシアネートの混合物も使用することができる。

適切なイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートおよびこれらのジメチル誘導体などの脂環式イソシアネートが挙げられる。適切な芳香族イソシアネートの例は、トルエン−2,4−ジイソシアネート、トルエン−2,6−ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、キシレンジイソシアネートおよびこれらのメチル誘導体、ならびにポリメチレンポリフェニルイソシアネートである。好ましいイソシアネートは、芳香族イソシアネートであり、工業用の4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、すなわち、一部の異性体およびより高いホモログを有する4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートなどのポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートが特に好ましい。

イソシアネートは、これらのイソシアネート基の一部が誘導体化されてビウレット基、アロファネート基、ウレチジオン基またはカルボジイミド基を形成するように、お互いに結合を形成することが可能なイソシアネートを変換することによって、誘導体化することもできる。例えば、MDIまたはTDIなどの二量化生成物が有するウレチジオン基は、興味深い。しかしながら、好ましくは、このような誘導体化イソシアネートは、上記の非誘導体化イソシアネートに伴う一成分としてのみ使用される。

好ましくは、イソシアネートは、イソシアネート基の数が、樹脂の遊離ヒドロキシル基の数に対して80〜120%になる量で使用される。

バインダー系のイソシアネート成分は、好ましくは、有機溶媒または有機溶媒の組み合わせ中の溶液として使用される。したがって、溶媒は、例えば、十分に低粘性の状態でバインダーの成分を維持するために必要であり得る。これは、とりわけ、耐熱性の成形材料の均一な架橋を得るため、およびその自由流動特性を維持するために、必要である。

バインダー系のそれぞれのポリオール成分またはイソシアネート成分は、好ましくは、有機溶媒または有機溶媒の組み合わせ中の溶液として使用される。したがって、溶媒は、例えば、十分に低粘性の状態でバインダーの成分を維持するために必要であり得る。これは、とりわけ、耐熱性の成形材料の均一な架橋を得るため、およびその自由流動特性を維持するために、必要である。

ナフサと呼ばれるものなどの公知の芳香族溶媒をポリオール成分のための溶媒として使用することができる。ベンゼンから出発して、アルキル基および/またはアルケニル基は、互いに独立して、芳香環上で置換され、これらは、C1〜C30、好ましくはC1〜C20、特に好ましくはC1〜C16の鎖長を有する。互いに独立して、1〜6個のベンゼン環の水素原子は、アルキル基および/またはアルケニル基によって置換され得、好ましくは1〜4個、特に好ましくは1〜3個のベンゼン環の水素原子が、置換される。これに関係なく、アルキル鎖またはアルケニル鎖は、直鎖状または分枝状であり得る。

さらにまた、酸素豊富な有機溶媒を使用することができる。ジカルボン酸エステル、グリコールエーテルエステル、グリコールジエステル、グリコールジエーテル、環状ケトン、環状エステル(ラクトン)、環状カーボネートもしくはケイ酸エステル、またはこれらの混合物が特に適切である。ジカルボン酸エステル、環状ケトン、ケイ酸エステルおよび環状カーボネートが好ましく使用される。

典型的なジカルボン酸エステルは、式R1OOC−R2−COOR1(式中、R1基は、それぞれの場合において、互いに(特に、第2のR1と)独立して、炭素原子数1〜12、好ましくは1〜6のアルキル基であり、R2は、直鎖状または分枝状の炭素原子数1〜7の炭化水素基である)を有する。例は、炭素原子数4〜6のカルボン酸のジメチルエステルであり、これは、例えば「二塩基性エステル」の名称でDupontから入手可能である。

典型的なグリコールエーテルエステルは、ブチルグリコールアセテートなどの、式R3−O−R4−OOCR5(式中、R3は、炭素原子数1〜4のアルキル基であり、R4は、炭素原子数2〜4の炭化水素基であり、R5は、炭素原子数1〜3のアルキル基である)を有する化合物であり、グリコールエーテルアセテートが好ましい。

典型的なグリコールジエステルは、対応して、一般式R3COO−R4−OOCR5(式中、R3〜R5は、上記の定義の通りであり、これらの基は、それぞれの場合において互いに独立して選択される)を有する(プロピレングリコールジアセテートなど)。グリコールジアセテートが好ましい。グリコールジエーテルは、式R3−O−R4−O−R5(式中、R3〜R5は、上記の定義の通りであり、これらの基は、それぞれの場合において互いに独立して選択される)によって特徴付けることができる(ジプロピレングリコールジメチルエーテルなど)。

炭素原子数4〜5の典型的な環状ケトン、環状エステルおよび環状カーボネートも適切である(プロピレンカーボネートなど)。炭素は、分枝または非分枝の様式で連結され得、飽和または不飽和であり得る。

ナタネ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸ブチルエステルおよびさまざまな脂肪酸のイソプロピルエステルなどの、脂肪酸エステル−R6−OOCR7−(式中、R7は、C8〜C32炭化水素であり、R6は、C1〜C9、特にC1〜C4の炭化水素である)も適切である。

ケイ酸エステルはまた、WO2009/130335A2から公知であるように、これらのモノマー形態で、またはオリゴマーとして適切である。適切なアルキル/アルコキシシランまたはアルキル/アルコキシシロキサンは、例えば、1、2または3個のアルコール基が置換または無置換の炭化水素部分で置き換えられた、オルトケイ酸のエステルである、式R1nSi(OR)4−n(式中、n=1、2または3であり、それぞれのR基は、任意のさらなるR基と独立して、有機基、好ましくは、第1の態様とともに対応して定義される、分枝または非分枝のC1〜C30アルキルまたはアリールを指す)の化合物である。ここで、R1は、置換または無置換の、分枝または非分枝の炭化水素基であり、R1基は、n=2または3の場合、同じであるか、または異なる。R1基が、置換もしくは無置換で分枝もしくは非分枝のC1〜C30アルキル、または置換もしくは無置換のアリールであることが好ましく、特に好ましくは、置換もしくは無置換で分枝もしくは非分枝のC1〜C6アルキル、または置換もしくは無置換のC6〜C10アリールである。無置換で分枝もしくは非分枝のC1〜C6アルキルまたは無置換のフェニルが最も好ましい。ここで、メチル、エチルおよびプロピルが、同様に、特に好ましい。

変性エステルが好ましく、テトラアルコキシシラン、モノアルキルトリアルコキシシラン、ジアルキルジアルコキシシラン、トリアルキルモノアルコキシシラン、モノアリールトリアルコキシシラン、ジアリールジアルコキシシランおよびトリアリールモノアルコキシシランで構成される群から選択され、ここで、アルキル基またはアルコキシ基は、好ましくはC1〜C6アルキル基である。

メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルトリメトキシシラン、ジメトキシジメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジエチルジメトキシシランおよびジエチルジエトキシシランで構成される群から選択される変性エステルであることが好ましい。

オルトケイ酸テトラエチル、オルトケイ酸テトラプロピル、これらの混合物、およびこれらのオリゴマーまたはオリゴマーの混合物が特に好ましい。オルトケイ酸テトラエチルおよびオルトケイ酸テトラプロピル、またはこれらの混合物が、特に好ましい。

芳香族溶媒、前述の極性溶媒またはこれらの混合物のいずれかが、イソシアネートのための溶媒として使用される。脂肪酸エステルおよびケイ酸エステルも適切である。

バインダー中の溶媒の割合は、2〜57重量パーセント、特に3〜53重量パーセントで構成され得る。

すでに言及した構成要素とともに、バインダー系は、シラン(例えば、EP1137500B1による)、脂肪アルコールなどの内部離型剤(例えば、US4,602,069による)、乾性油(例えば、US4,268,425による)、錯化剤(例えば、US5,447,968による)、および加工時間を延長するための添加物(例えば、US4,540,724による)、シリコーン界面活性剤型の流動改善剤、またはこれらの混合物などのさらなる添加物を含有することができる。

鋳造型を製造するための従来の材料および公知の材料ならびにこれらの混合物を、耐熱性の成形ベース材料(以下で、簡潔に、「成形ベース材料」とも称する)として使用することができる。適切な材料の例は、ケイ砂、ジルコンサンド、クロム鉱石砂、かんらん石、バーミキュライト、ボーキサイト、耐火粘土、およびいわゆる人工成形ベース材料、すなわち工業的な成形プロセスによって球状またはほぼ球状の形(楕円状など)にされた成形ベース材料である。

この例は、ガラスビーズ、ガラス顆粒、または人工の球状セラミック砂、いわゆるCerabeads(登録商標)だけでなくSpherichrome(登録商標)、SpherOX(登録商標)または「Carboaccucast」、ならびにフライアッシュの成分として他のものの中から分離することができる中空マイクロスフェア、例えばケイ酸アルミニウム中空球(マイクロスフェア)である。言及した耐熱性材料の混合物も可能である。

成形ベース材料に対して50重量パーセント超のケイ砂を含有する耐熱性材料が特に好ましい。耐熱性の成形ベース材料は、高融点(溶融温度)を有するものであると理解される。好ましくは、耐熱性の成形ベース材料の融点は、600℃超、より好ましくは900℃超、特に好ましくは1200℃超、最も好ましくは1500℃超である。

耐熱性の成形ベース材料は、好ましくは、成形材料混合物の80重量パーセント超、特に90重量パーセント超、特に好ましくは95重量パーセント超を構成する。

耐熱性の成形ベース材料の平均直径は、一般に、100μm〜600μmの間、好ましくは120μm〜550μmの間、特に好ましくは150μm〜500μmの間の範囲である。粒子径は、例えば、DIN ISO 3310に従って篩を通過させることによって、決定することができる。1:1〜1:5、または1:1〜1:3の(互いに直で、かついずれの場合においても、すべての空間方向に対する)最小伸長の長さと最大伸長の長さとの比を有する粒子形状、すなわち例えば繊維状ではないものが、特に好ましい。

耐熱性の成形ベース材料は、特に、従来の中子シューターにおいて本発明の成形材料混合物の加工を可能にするために、好ましくは自由流動の状態にある。

第3級アミンは適切な触媒である。PUCBプロセスのために、トリメチルアミン(「TMA」、CAS RN 75−50−3)、ジメチルエチルアミン(「DMEA」、CAS 75−64−9)、ジメチル−n−プロピルアミン(「DMPA」、CAS RN 926−63−6)、ジメチルイソプロピルアミン(「DMIPA」、CAS 996−35−0)、ジエチルメチルアミン(DEMA)、トリエチルアミン(「TEA」、CAS RN 121−44−8)、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミンおよびトリイソブチルアミンなどの揮発性の第3級アミンが使用される。

液体の第3級アミンがPUNBプロセスのために使用される。室温(25℃)で、これは、液体の第3級アミン、および、例えば40℃に加熱した後に液体になるもの、または適切な溶媒に溶解するものを含む。例は、トリス−(3−ジメチルアミノ)プロピルアミンおよびイソキノリンなどの4−(C1〜C4アルキル)ピリジンである。フェニルピリジンなどのアリールピリジン、ピリジン、アクリジン、2−メトキシピリジン、ピリダジン、3−クロロピリジン、キノリン、N−メチルイミダゾール、N−エチルイミダゾール、4,4’−ジピリジン、4−フェニルプロピルピリジン、1−メチルベンズイミダゾールおよび1,4−チアジンである。

さらにまた、本発明は、 (a)耐熱性の成形ベース材料と、耐熱性の成形ベース材料の量に対して、0.2〜12重量パーセント、好ましくは0.3〜13重量パーセント、特に好ましくは0.4〜12重量パーセントの量の本発明のバインダー、および同時に添加されるか(PUNBプロセスにおいて)または後で別に添加される(PUCBプロセスにおいて)触媒を混合して、成形材料混合物を得ること、 (b)工程(a)で得られた成形材料混合物の金型への配置、 (c)場合により、別に後で添加される触媒を添加し(PUCB)、本発明の触媒を使用して、金型内で成形材料混合物を硬化させて、中子または鋳造型を得ること、ならびに (d)その後、中子または鋳造型を金型から分離すること、および場合により、さらに硬化させること を含む、成形材料混合物を製造するための方法に関する。

成形材料混合物の製造のために、バインダー系の成分を最初に混ぜ合わせ、次いで、耐熱性の成形ベース材料に添加することができる。しかしながら、バインダーの成分を、同時に、または任意の順序で次々に、耐熱性の成形ベース材料に添加することも可能である。

従来の方法を使用して、成形材料混合物の成分の均一な混合を得ることができる。成形材料混合物は、酸化鉄、粉砕された亜麻線維、おがくず顆粒、ピッチ、シリコーン界面活性剤型の流動改善剤および耐熱性金属などの他の従来の構成要素を含有することもできる。

本発明によれば、硬化は、PUCB法またはPUNB法によって起こり得る。PUCBプロセスの場合において、硬化のために、低沸点の第3級アミンをガスの形態またはエアロゾルとして、不活性キャリアガスを使用して、成形された成形材料混合物に通過させる。別の触媒の添加はない。すべての公知のコールドボックスアミン触媒を使用することができる。

PUCBプロセスの場合において、アミンまたは金属触媒を、バインダーにすでに溶解しておくことができ、または別の成分として耐熱性材料と混合することができ、添加量は、成形材料混合物に対して、およそ0.1重量パーセント〜およそ5重量パーセントを含む。

この方法により製造される成形体は、鋳造において用いられる任意の従来の形を有することができる。1つの好ましい実施形態において、成形体は、鋳造の型、中子またはライザーの形で存在する。これらは、高い機械的安定性によって識別される。

本発明は、金属鋳造、特に鉄およびアルミニウム鋳造のためのこの成形体の使用にさらに関する。

本発明を、本発明を限定するものではない、好ましい実施形態またはそれぞれの実験例に基づいて、より詳細に下記に説明する。

実験例 使用成分 すべての百分率の情報は、重量パーセントである。

ベンジルエーテル型フェノール樹脂(o−クレゾール/フェノール/カルダノールコポリマー)、これは、以下の分析の数値によって特徴付けられる: 分子量(Mw) およそ900分子量g/モル、ヒドロキシル価 およそ560mgKOH/g、遊離フェノール濃度1.8%、サリゲニン濃度3.8%。

ECOCURE 370/5 PART 1 − 部分的にn−ブタノールでエステル化された、ベンジルエーテル型フェノール樹脂、ASK−Chemicals GmbHにより供給、遊離フェノール濃度4.5%、サリゲニン濃度3.8% イソシアネート成分:80%のLupranat M 20 Sおよび20%のRMEの均一な混合物 KATALYSATOR 706 − ジメチルプロピルアミン、ASK−Chemicals GmbHにより供給 ケイ砂 H 32 − Quarzwerke GmbHにより供給 MIRATEC DC 3 − 水系層流、フロー時間 12秒/4mmカップ、ASK−Chemicals GmbHにより供給 LUPRANAT M 20 S:高分子量MDI、官能性2.6、BASF SEにより供給 DBE − C4〜C6ジカルボン酸のジメチルエステル混合物、Dupontにより供給 RME − 蒸留ナタネ油脂肪酸メチルエステル、Cargillにより供給 シラン 2201 EQ − 50%のメタノール中のウレイドシラン、Evonik Industriesにより供給 フェノール − Sigma Aldrichにより供給 o−ヒドロキシベンジルアルコール − Sigma Aldrichにより供給 p−ヒドロキシベンジルアルコール − Sigma Aldrichにより供給

フェノールおよびサリゲニン濃度の測定 フェノールおよびサリゲニン濃度を下記に記載のガスクロマトグラフィーによって決定した。

方法の説明: 較正:内部標準法、決定されるそれぞれの物質について7点の較正 内部標準:2,4,6−トリメチルフェノールp.a. 標準物質:フェノールp.a.およびサリゲニン(o−ヒドロキシベンジルアルコール)p.a. ガスクロマトグラフ:FID、キャピラリーカラム、オートサンプラーおよびAgilent ChemStationを備えたAgilent 7890Plus 装置パラメーター: 吸気系:スプリット/スプリットレス注入器、2分後にスプリット50:1(79.9l/分)、ランタイム20ml/分、温度:280℃ キャリアガス:水素5.0、流速1ml/分、一定流量法 キャピラリーカラム:HP−5MS、HP 19091S−105、長さ50m、直径0.2mm、フィルム0.33μm 温度プログラム:60℃で1.5分間、140℃まで4.0℃/分、ゼロ分維持、次いで、325℃まで20℃/分、325℃で6分維持 検出器:FID、温度:320℃、可燃性ガス:20ml/分で水素5.0、350ml/分で合成空気5.0、メイクアップガス:25ml/分で窒素5.0 オートサンプラー:10μlのGCシリンジ、1μl注入、高速注入モード 定量化:Agilent Chemstation標準設定、内部標準法、結果情報は重量パーセント

表1はベンジルエーテル型フェノール樹脂に基づいて製造されたポリオール成分を示す;数値情報は重量パーセントを表す。

表2はECOCURE 370/5 PART1に基づいて製造されたポリオール成分を示す;数値情報は重量パーセントを表す。

強度(N/cm2)の測定 Hobartミキサー中で、ケイ砂H32と0.60%の前述のバインダー組成物(それぞれの場合において、例A1〜B11について個々に)および0.60%のイソシアネート成分とから構成される砂混合物を、均一になるまで2分間混合した。

この砂混合物をRoeper H1中子シューターに移し、それぞれの場合において、220mm×22.4mm×22.4mmの寸法(l×w×h)を有する2つの中子を、圧縮空気を使用して、4barのクロージング圧で型内に置いた。砂をCATALYST706(0.5ml、2barのパージング圧で10秒のガス処理時間)を使用して硬化させた。硬化後、中子を取り出し、強度を、それぞれ15秒後または30秒後に、Multiserw曲げ装置を使用して決定した。

熱間強度を決定するために、10分の古い中子をMIRATEC DC3フローに4秒間浸漬し、循環空気乾燥機中、150℃で30分間乾燥した。150℃で30分後、中子を取り出し、熱い間に、曲げ強度をMultiserwユニットで直ぐに試験した。

表3はN/cm2で測定された曲げ強度を示す。

表4は、例としてのECOCURE 370/5 PART1を使用して、N/cm2で測定された曲げ強度を示す。 両方の表は、o−ヒドロキシベンジルアルコールまたはp−ヒドロキシベンジルアルコールの添加が即時強度および熱間強度を増加させることを示す結果を示している。およそ同一である遊離フェノールと遊離サリゲニンの比(それぞれ、A1およびA2)は、より低い即時強度および熱間強度を示す。

高效检索全球专利

专利汇是专利免费检索,专利查询,专利分析-国家发明专利查询检索分析平台,是提供专利分析,专利查询,专利检索等数据服务功能的知识产权数据服务商。

我们的产品包含105个国家的1.26亿组数据,免费查、免费专利分析。

申请试用

分析报告

专利汇分析报告产品可以对行业情报数据进行梳理分析,涉及维度包括行业专利基本状况分析、地域分析、技术分析、发明人分析、申请人分析、专利权人分析、失效分析、核心专利分析、法律分析、研发重点分析、企业专利处境分析、技术处境分析、专利寿命分析、企业定位分析、引证分析等超过60个分析角度,系统通过AI智能系统对图表进行解读,只需1分钟,一键生成行业专利分析报告。

申请试用

QQ群二维码
意见反馈