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Image forming, image forming device, and electrostatic latent image developing toner used for the device

阅读:580发布:2023-12-26

专利汇可以提供Image forming, image forming device, and electrostatic latent image developing toner used for the device专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To enhance the gradation of finished image and to obtain an image exhibiting a good quality feeling by forming an image by developing using an electrostatic latent image developing toner comprising plural yellow, magenta and cyan toners, each being different in concentration. SOLUTION: An image is formed by developing using an electrostatic latent image developing toner comprising plural yellow(Y), magenta(M) and cyan(S) toners, each being different in concentration. The electrostatic latent image developing toner, having the minimum concentration in each yellow(Y), magenta(M) and cyan(S) toner, is produced by using, as a colorant, a sublimable or heat-diffusible dye having a solubility to methyl ethyl ketone of >=0.2 g/100 cc (25 deg.C) and a molecular weight of,下面是Image forming, image forming device, and electrostatic latent image developing toner used for the device专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 各濃度の異なる複数のイエロー(Y)、
    マゼンタ(M)、シアン(C)の静電潜像現像用トナーを用いて現像し、画像形成することを特徴とする画像形成方法。
  • 【請求項2】 少なくともイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各最も濃度の薄い静電潜像現像用トナーが、着色剤としてメチルエチルケトンに対する溶解度が0.2g/100cc以上で、分子量が600
    以下の昇華性又は熱拡散性染料を用いて作製されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
  • 【請求項3】 静電潜像現像用トナーが重合法により作製されていることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成方法。
  • 【請求項4】 一様帯電された潜像形成体をドット像露光し、各濃度の異なる複数のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のトナーを用いて現像し、形成されたトナー画像を記録材に転写し、熱定着することを特徴とする画像形成方法。
  • 【請求項5】 一様帯電された潜像形成体をドット像露光し、各濃度の異なる複数のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のトナーを用いて現像し、形成されたトナー画像を記録材に転写し、熱定着する機構を有することを特徴とする画像形成装置。
  • 【請求項6】 一様帯電された潜像形成体をドット像露光し、各濃度の異なる複数のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のトナーを用いて現像し、形成されたトナー画像を記録材に転写し、熱定着する画像形成方法に用いられ、着色剤としてメチルエチルケトンに対する溶解度が0.2g/100cc以上で、分子量が6
    00以下の昇華性又は熱拡散性染料を用いて作製されていることを特徴とする静電潜像現像用トナー。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、高画質のカラー画像を形成する為の画像形成方法、画像形成装置とそれに用いる静電潜像現像用トナーに関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】近年、複写機およびプリンターにおいてもカラー化の要望が高く、その上カラー画像においても高画質化の要求が高まりつつある。

    【0003】電子写真方式を中心とする静電潜像現像方法の高画質化への対応としては、粒度分布がシャープな小粒径粒子トナーが作製可能なことから、乳化重合法、
    懸濁重合法や分散重合法等を用いた重合法トナーの製造方法が盛んに提案されている(例えば、乳化重合法:特開昭63−186253号、特開平6−329947
    号、懸濁重合法:特開平9−15904号、分散重合法:特開平8−320594号の各公報参照)。

    【0004】この他にも多数の画像品質向上策が検討されてきている。

    【0005】しかし、今までの電子写真の画質レベルを超え、ハロゲン化銀写真に匹敵する高画質画像を得ることは容易ではない。 このためには、現在の静電潜像形成技術の画質を画期的に向上させる方策が必要である。 その一つとして仕上がり画像の階調性を改善し、低濃度部から高濃度部まで十分に再現された画像を得て、質感のある画像を作る必要があり、又、特に低濃度領域での粒状性を上げる必要がある。

    【0006】本発明はそのような要望に答えるためのものである。

    【0007】

    【発明が解決しようとする課題】本発明は、ハロゲン化銀写真画像に匹敵する高画質カラー画像を得るためになされた。

    【0008】本発明の第一の目的は、仕上がり画像の階調性を高め質感のある画像を得ることにある。 本発明の第二の目的は、仕上がり画像の粒状性を改善し深みのある画像を得ることにある。 特に仕上がり画像の低濃度部の粒状性を目立たなくし、しかし、ある程度の鮮鋭性を保持させ画質に均一感を与えることを目的とする。

    【0009】即ち、本発明は、現在の静電潜像形成技術では到達し得なかった画質を有したカラー画像形成方法及び画像形成装置とそれに用いる静電潜像現像用トナーを提供することを目的としている。

    【0010】

    【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構成の何れかを採ることにより達成される。

    【0011】〔1〕 各濃度の異なる複数のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の静電潜像現像用トナーを用いて現像し、画像形成することを特徴とする画像形成方法。

    【0012】〔2〕 少なくともイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各最も濃度の薄い静電潜像現像用トナーが、着色剤としてメチルエチルケトンに対する溶解度が0.2g/100cc以上で、分子量が6
    00以下の昇華性又は熱拡散性染料を用いて作製されていることを特徴とする〔1〕記載の画像形成方法。

    【0013】〔3〕 静電潜像現像用トナーが重合法により作製されていることを特徴とする〔1〕又は〔2〕
    記載の画像形成方法。

    【0014】〔4〕 一様帯電された潜像形成体をドット像露光し、各濃度の異なる複数のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のトナーを用いて現像し、
    形成されたトナー画像を記録材に転写し、熱定着することを特徴とする画像形成方法。

    【0015】〔5〕 一様帯電された潜像形成体をドット像露光し、各濃度の異なる複数のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のトナーを用いて現像し、
    形成されたトナー画像を記録材に転写し、熱定着する機構を有することを特徴とする画像形成装置。

    【0016】〔6〕 一様帯電された潜像形成体をドット像露光し、各濃度の異なる複数のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のトナーを用いて現像し、
    形成されたトナー画像を記録材に転写し、熱定着する画像形成方法に用いられ、着色剤としてメチルエチルケトンに対する溶解度が0.2g/100cc以上で、分子量が600以下の昇華性又は熱拡散性染料を用いて作製されていることを特徴とする静電潜像現像用トナー。

    【0017】本発明は、高感度で低濃度画像部分を主に形成するトナーと、低感度で高濃度画像部分を主に形成するためのトナーを別々にして、前者はトナー中の着色剤のバインダ樹脂(結着樹脂ともいう)に対する比率を、後者より低くしておく様に構成するものである。

    【0018】本発明において低濃度と高濃度とは、大体反射濃度0.3ないし0.4を境として、それ未満を低濃度、それ以上を高濃度としている。

    【0019】この様にすると良好な結果が得られる理由は、低濃度画像部分を高濃度のトナーで形成すると、トナーが付いた部分は局部的に高い濃度となり、トナーの付いていない部分とくっきりしたコントラストが出来る。 この場合低濃度画像部分では、当然トナーの付かない部分が多く、そこに高濃度の点がばらまかれた形状の画像、例えば濃度0.15の画像が形成される。 これは結果的には、極めて粒状の目立つ画像となるが、現在の静電潜像を現像して得られる画像は、この様な形態で形成されている。

    【0020】そこで本発明では、この部分は粒子当たりの濃度が通常より低いトナーを用いて、その代わりに通常より多量のトナーにより現像することにすれば、同一濃度が前記の現像より多数のトナー即ち画像点(色点)
    により形成されるので、結果的には前記画像より粒状性のよい低濃度画像部分が形成されることになる。

    【0021】この効果は、視感度が高く、従って識別の高いマゼンタが顕著であるが、シアンやイエローにおいても有効である。

    【0022】又この効果は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)同様に黒(K)のトナーに用いても同様な効果が得られるので、好ましいことは言うまでもない。

    【0023】上記いずれの場合でも、後述するごとくトナー中の着色剤を昇華性または熱拡散性の染料とし、記録材上で画像点が広がる様にすれば、更に各画像点がぼかされ、より粒状性は改善される。 この効果は粒状性が特に目立つ低濃度画像形成にかかわるトナーに適用するとより顕著に現れる。

    【0024】又、上記のごとくすれば、最高濃度は低・
    高両画像濃度の合わさったものとなり、当然高くすることが可能である。 さらに複数回現像の条件をコントロールすることにより、階調性も上げることが可能であるから、これらが複合されて画質の向上がなされる。

    【0025】尚、本発明では、画像を形成する方式は特に限定されるない。 即ち、画像露光方式はデジタル方式でもアナログ方式でもよく、現像方式も正規現像、反転現像いずれでもよい。 一成分現像でも二成分現像でも、
    接触現像でも非接触現像でも適宜選択することが出来る。

    【0026】又、トナーやその主な構成材料である着色剤及びバインダ樹脂においても特に限定はない。

    【0027】しかしながら、本発明では同一色で高感度と低感度での複数回の現像を行う必要がある。 このためには、後述するごとく種種の方法があるが、露光条件を変えるのが最も簡単であり実施しやすいこと、階調性をコントロールしやすいことなどから、露光画像情報を一旦取り込んでデータ処理し、その結果に基づいて露光条件をコントロールできるデジタル露光方式が望ましい。

    【0028】

    【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明する。

    【0029】本発明において、特に好ましく用いられる昇華性または熱拡散性染料とは、メチルエチルケトンに対する溶解度が0.2g/100cc以上(25℃)、
    好ましくは2g/100cc以上(25℃)で、分子量が600以下、好ましくは500以下であり、後述する如く通常の熱定着(120〜180℃)にて、定着時にトナー粒子中の染料がトナー粒子間あるいはトナー粒子と記録材に塗設された受像層に少なくとも一部拡散する性能を有する染料である。

    【0030】本発明の昇華性または熱拡散性染料としては、例えば染料熱記録材料において用いられる公知の染料を用いることができる。

    【0031】即ち、イエロー染料としては、好ましくは、特開昭59−78895号、同60−253596
    号、同60−28453号、同60−28451号、同60−239290号、同60−53564号、同61
    −162396号の各公報記載のジシアノスチリル系染料、特開昭60−27594号、同60−152563
    号、同61−244595号、同61−12393号、
    同61−262191号の各公報記載のピリドンアゾ系染料、特開昭60−122192号、同61−1239
    4号の各公報記載のピラゾロンアゾ系染料、特開平1−
    225592号公報記載のアミノピラゾールアゾ系染料、特開平1−275187号、同2−24191号、
    同4−164690号、同4−176686号の各公報記載のピラゾロトリアゾールアゾ系染料、特開昭60−
    30393号の各公報記載のフェニルアゾ系染料、特開昭60−53565号、同63−182163号の各公報記載のキノフタロン系染料、特開昭64−1591
    号、同64−40832号、特開平1−176589
    号、同1−176590号、同1−176591号、同3−281289号、同3−295687号、同4−7
    4694号、同4−78582号、同4−236268
    号、同4−252271号、同4−368885号、同5−69681号、同7−70459号の各公報記載のアゾメチン系染料及び特開昭60−31560号、同6
    3−74685号、特開平2−3450号の各公報記載の染料などが挙げられる。

    【0032】マゼンタ染料としては、好ましくは、特開昭61−262190号、同60−253595号、同60−159091号、同60−122192号、同6
    0−131293号、同61−227093号、同62
    −25092号、同62−97886号、同61−26
    8495号の各公報記載のアントラキノン系染料、特開昭59−78896号、同60−223862号、同6
    0−28452号、同60−31563号、同60−3
    1564号の各公報記載のトリシアノスチリル系染料、
    特開昭60−30394号、同62−32147号、同61−12392号、同60−30392号、同61−
    227091号の各公報記載のヘテロアゾ系染料、特開昭60−30391号、同61−227092号、同6
    2−99195号、特開平7−266721号各公報記載のフェニルアゾ系染料、特開昭64−63194号、
    特開平1−176592号、同2−208094号、同4−112089号、同4−229294号、同4−7
    8583号、同4−90384号、同4−91987
    号、同5−255604号、同5−286268号、同6−192585号、同6−24157号、同7−13
    7462号、同7−166084号の各公報記載のピラゾロアゾールアゾメチン系染料、特開昭63−2052
    88号、特開平9−30135号、同9−31346号の各公報記載のピラゾロンアゾメチン系染料が挙げられる。

    【0033】シアン染料としては、好ましくは、特開昭60−151097号、同60−53563号、同61
    −57391号、同59−227948号、同60−1
    31294号、同60−131292号、同62−13
    8291号、同60−122192号、同61−284
    489号、同60−172591号、同61−1938
    87号、同63−15790号、同63−15901号の各公報記載のアントラキノン系染料、特開昭59−7
    8894号、同59−227490号、同60−151
    098号の各公報記載のナフトキノン系染料、特開昭6
    1−268493号、同61−22993号、同61−
    148269号、同61−31292号、同61−31
    467号、同61−57651号、同61−35994
    号、同61−19396号、同61−49893号、同60−239289号、特開平1−240968号、同1−128874号の各公報記載のインドアニリン系染料、特開平2−69292号、同2−155693号、
    同2−172793号、同2−172794号、同2−
    175190号、同2−178088号の各公報記載のアゾメチン系染料、特開昭60−239292号、同6
    2−55194号、同60−239291号、同62−
    33688号、同62−87393号、特開平2−25
    384号の各公報記載のヘテロアゾ系染料、特開昭62
    −132684号公報記載のフェニルアゾ系染料及び特開平2−175294号、同2−172793号の各公報記載の染料などが挙げられる。

    【0034】酸化防止剤や紫外線吸収剤を結合した染料としては、特開平3−205189号、同4−1786
    46号、同4−239061号、同4−229294号の各公報記載の染料などが挙げられる。

    【0035】その他のアゾメチン系染料としては、特開平3−93862号、同3−244593号、同4−5
    0838号、同4−89287号、同4−234460
    号、同4−338592号、同5−239367号、同5−309954号、同6−73009号、同6−80
    638号、同6−143838号、同6−143839
    号、同6−219057号、同7−232482号、同8−258434号、同8−283591号の各公報記載の染料が挙げられる。

    【0036】以下に、本発明の昇華性または熱拡散性染料の具体例を挙げるが本発明はこれに限定されるものではない。

    【0037】

    【化1】

    【0038】

    【化2】

    【0039】

    【化3】

    【0040】

    【化4】

    【0041】

    【化5】

    【0042】

    【化6】

    【0043】

    【化7】

    【0044】

    【化8】

    【0045】

    【化9】

    【0046】

    【化10】

    【0047】

    【化11】

    【0048】本発明のトナーに含有されている昇華性または熱拡散性染料のトナーへの添加量は結着樹脂100
    重量部に対して0.01〜15重量部、好ましくは1.
    0〜10重量部が使用される。 又、これらの染料は2種以上併用しても、従来用いられていた染料・顔料と併用してもよい。 ただし、従来用いられていた染料・顔料と併用する場合には全着色剤の重量の30重量%以上が本発明の昇華性または熱拡散性染料であることが極めて望ましい。

    【0049】本発明に用いられる結着樹脂は、一般に乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法、沈澱重合法、界面重合法、溶液重合法等の既知の重合法を用いて合成後の樹脂を、混練してから乾燥粉砕して用いることが可能である。 しかし、好ましくは乳化重合法等による工程を経て製造される樹脂ラテックス(結着樹脂微粒子)を会合させてつくる重合法トナーである。

    【0050】本発明に係わる着色剤をはじめ結着樹脂以外の静電潜像現像用トナーに必要な成分(これを固体成分ということがある)は、結着樹脂合成時に複合させても良い。 又、結着樹脂微粒子を作製後、これとは別に分散液中に分散しておいて、加熱融着させて所望の粒径にするとき複合化しても良い。

    【0051】例えば、いわゆる重合法にてトナーを造るとき、結着樹脂微粒子は臨界ミセル形成濃度(CMC)
    以上の濃度の界面活性剤の存在下、着色剤を分散し、この着色剤分散液が含有する界面活性剤がCMC以下になるように希釈し、ラジカル重合性単量体及びラジカル重合開始剤を添加し、所定の温度で重合を行なうことにより得られる。

    【0052】これらの結着樹脂微粒子(樹脂ラテックス)の粒径は、目的とするトナー粒子の粒径以下であれば任意のものを用いることが可能であるが、一般的には0.01〜10μmの粒径範囲のものが好ましい。

    【0053】重合法トナーでは、結着樹脂微粒子を複数個会合・融着してなる着色粒子(表面に凹凸があるため非球形状粒子ということがある)を作製するに当たって、臨界凝集濃度以上の濃度の凝集剤と、に対して無限溶解する有機溶媒で処理することによって本発明の目的が、よりよく達成される粒子が得られる。

    【0054】以下、重合法トナーを製造する方法についてより詳しく説明する。

    【0055】〔結着樹脂微粒子〕結着樹脂微粒子は、一般に、乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法、沈澱重合法、界面重合法、合成樹脂の粉砕微粉等を用いることが可能であるが、前述した如く好ましくは乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法により製造される重合体粒子が用いられる。 更に好ましくは乳化重合法により製造された重合体粒子が用いられる。

    【0056】本発明に係る結着樹脂微粒子は、そのTg
    が−10〜120℃の範囲にあれば良く、更に好ましくは0〜90℃である。 又、軟化点は80〜220℃の範囲である。 上記結着樹脂微粒子の単量体(モノマー)組成はこの範囲を満足するものであればその他の共重合性単量体の種類及び組成は問わない。 しかし、解離性基を有する重合体単位を、重合体に対し好ましくは0.1〜
    20重量%含有されるのが良く、本発明に係る結着樹脂微粒子の分子量は好ましくは重量平均分子量で2000
    〜1000000、より好ましくは8000〜5000
    00である。 又、分子量分布は重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mnと略記する)で1.5〜100
    がよく、より好ましくは1.8〜50である。

    【0057】〔単量体〕本発明に用いられる結着樹脂を造るための重合性単量体としては、疎水性単量体を必須の構成成分とし、必要に応じて架橋性単量体が用いられる。 また、下記するごとく酸性極性基を有する単量体又は塩基性極性基を有する単量体を少なくとも1種類含有するのが望ましい。

    【0058】(1)疎水性単量体 単量体成分を構成する疎水性単量体としては、特に限定されるものではなく従来公知の単量体を用いることができる。 また、要求される特性を満たすように、1種又は2種以上のものを組み合わせて用いることができる。

    【0059】具体的には、モノビニル芳香族系単量体、
    (メタ)アクリル酸エステル系単量体、ビニルエステル系単量体、ビニルエーテル系単量体、モノオレフィン系単量体、ジオレフィン系単量体、ハロゲン化オレフィン系単量体等を用いることができる。

    【0060】ビニル芳香族系単量体としては、例えば、
    スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、
    p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン系単量体及びその誘導体が挙げられる。

    【0061】アクリル系単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、
    アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、
    メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等が挙げられる。

    【0062】ビニルエステル系単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等が挙げられる。

    【0063】ビニルエーテル系単量体としては、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルフェニルエーテル等が挙げられる。

    【0064】モノオレフィン系単量体としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。

    【0065】ジオレフィン系単量体としては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。

    【0066】(2)架橋性単量体 結着樹脂微粒子の特性を改良するために架橋性単量体を添加しても良い。 架橋性単量体としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジエチレングリコールメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、フタル酸ジアリル等の不飽和結合を2個以上有するものが挙げられる。

    【0067】(3)酸性極性基を有する単量体 酸性極性基を有する単量体としては、(i)カルボキシル基(−COOH)を有するα,β−エチレン性不飽和化合物及び(ii)スルホン基(−SO 3 H)を有するα,β−エチレン性不飽和化合物を挙げることができる。

    【0068】(i)の−COOH基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物の例としては、アクリル酸、メタアクリル酸、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノオクチルエステル、及びこれらのNa、Zn等の金属塩類等を挙げることができる。

    【0069】(ii)の−SO 3 H基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物の例としてはスルホン化スチレン、そのNa塩、アリルスルホコハク酸、アリルスルホコハク酸オクチル、そのNa塩等を挙げることができる。

    【0070】(4)塩基性極性基を有する単量体 塩基性極性基を有する単量体としては、(i)アミン基或いは四級アンモニウム基を有する炭素原子数1〜1
    2、好ましくは2〜8、特に好ましくは炭素原子数2の脂肪族アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、(i
    i)(メタ)アクリル酸アミド或いは随意N上で炭素原子数1〜18のアルキル基でモノ又はジ置換された(メタ)アクリル酸アミド、(iii)Nを環員として有する複素環基で置換されたビニール化合物及び(iv)N,N
    −ジアリル−アルキルアミン或いはその四級アンモニウム塩を例示することができる。 中でも、(i)のアミン基或いは四級アンモニウム基を有する脂肪族アルコールの(メタ)アクリル酸エステルが塩基性極性基を有する単量体として好ましい。

    【0071】(i)のアミン基或いは四級アンモニウム基を有する脂肪族アルコールの(メタ)アクリル酸エステルの例としては、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、上記4化合物の四級アンモニウム塩、3−ジメチルアミノフェニルアクリレート、2−ヒドロキシ−
    3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム塩、ビニルベンジルトリメチルアンモニウム塩、ビニルベンジルジメチルベンジルアンモニウム塩等を挙げることができる。

    【0072】〔連鎖移動剤〕分子量を調整することを目的として、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることが可能である。

    【0073】連鎖移動剤としては、特に限定されるものではなく例えばオクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン等のメルカプタンが使用される。

    【0074】〔重合開始剤〕本発明に用いられるラジカル重合開始剤は水溶性であれば適宜使用が可能である。
    例えば過硫酸塩(過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等)、アゾ系化合物(4,4′−アゾビス4−シアノ吉草酸及びその塩、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩等)、過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイド等のパーオキサイド化合物等が挙げられる。

    【0075】更に上記ラジカル重合開始剤は、必要に応じて還元剤と組み合わせレドックス系開始剤とする事が可能である。 レドックス系開始剤を用いる事で、重合活性が上昇し重合温度の低下が図れ、更に重合時間の短縮が期待できる。

    【0076】重合温度は、重合開始剤の最低ラジカル生成温度以上であればどの温度を選択しても良いが、例えば50℃から80℃の範囲が用いられる。 又、常温開始の重合開始剤、例えば過酸化水素−還元剤(アスコルビン酸等)の組み合わせを用いる事で室温又はそれに近い温度で重合する事も可能である。

    【0077】〔界面活性剤〕界面活性剤は、スルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3−
    ジスルホンジフェニル尿素−4,4−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチルアニリン、
    2,2,5,5−テトラメチル−トリフェニルメタン−
    4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウムなど)、硫酸エステル塩(ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウムなど)、脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、
    カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウムなど)などが挙げられる。

    【0078】〔凝集剤〕本発明で用いられる凝集剤は金属塩の中から選択されるものが好ましい。

    【0079】金属塩としては、一価の金属、例えばナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属の塩、二価の金属、例えばカルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属の塩、マンガン、銅等の二価の金属塩、鉄、
    アルミニウム等の三価の金属塩等が挙げられる。

    【0080】これら金属塩の具体的な数例を以下に示す。 一価の金属の金属塩の具体例として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、二価の金属の金属塩として塩化カルシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン等が挙げられる。 三価の金属塩としては、塩化アルミニウム、塩化鉄等が挙げられる。 これらは目的に応じて適宜選択される。 一般的には一価の金属塩より二価の金属塩のほうが臨界凝集濃度(凝析値或いは凝析点)が小さく、更に三価の金属塩の臨界凝集濃度は小さい。 本発明に用いられる好ましい金属塩としては一価の金属塩が用いられる。

    【0081】本発明の臨界凝集濃度とは、水性分散液中の分散物の安定性に関する指標であり、凝集剤を添加し、凝集が起こる点の濃度を示している。 この臨界凝集濃度は、ラテックス自身及び分散剤により大きく変化する。 例えば、北原文雄、古沢邦夫著「最新コロイド化学」(1960 講談社サイエンティフィック)等に記述されており、これらの記載に従えばその値を知ることが出来る。 又、別の方法として、目的とする粒子分散液に所望の塩を濃度を変えて添加し、その分散液のζ電位を測定し、ζ電位が変化し出す点の塩濃度を臨界凝集濃度とすることも可能である。

    【0082】本発明の金属塩を用いて臨界凝集濃度以上の濃度になるように樹脂微粒子分散液を処理する。 この時、当然の事ながら、金属塩を直接加えるか、水溶液として加えるかは、その目的に応じて任意に選択される。
    水溶液として加える場合には、樹脂粒子分散液の容量と金属塩水溶液の総容量に対し、添加した金属塩が樹脂粒子の臨界凝集濃度以上になる必要がある。

    【0083】本発明における凝集剤たる金属塩の濃度は、臨界凝集濃度以上であれば良いが、好ましくは臨界凝集濃度の1.2倍以上、更に好ましくは1.5倍以上添加される。

    【0084】〔水に無限溶解する有機溶媒〕水に無限溶解する溶媒とは、水に対していかなる比率で混合しても均一混和する有機溶媒である。 水と混合したとき結着樹脂微粒子を溶解させないものが好ましい。 具体例としてメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、t−ブタノール、メトキシエタノール、エトキシエタノール、ブトキシエタノール等のアルコール類、アセトニトリル等のニトリル類、ジオキサン等が挙げられる。 特に好ましくはアルコール類等で、特にイソプロパノールが挙げられる。

    【0085】本発明における水に対して無限溶解する有機溶媒は、凝集剤含有結着樹脂微粒子分散液に対し1〜
    300%の範囲から適宜選択されるのが好ましい。

    【0086】〔固体成分〕静電潜像現像用トナーとして必要な含有物としては、前述した本発明に係わる着色剤以外に、場合により離型剤、帯電制御剤等を挙げることができる。 これらは単独又は併用して用いることができる。 これらは水性分散液として用いられる。

    【0087】これらは結着樹脂微粒子作製時または作製後に混合添加され、各々結着樹脂微粒子に対し0.1〜
    25重量%含有させることができる。

    【0088】〔非球形状粒子の作製〕本発明の非球形状粒子は、結着樹脂微粒子を複数個会合させて製造される。 この際、着色剤は、結着樹脂微粒子を複数個会合させる際、同時に分散液として添加し、会合時に複合化させることができる。

    【0089】その非球形状粒子の平均粒径、粒度分布は凝集剤濃度、水に無限溶解する有機溶媒の添加濃度、更に結着樹脂微粒子のイオン性解離基(極性基)を有する単量体単位の解離度により決定される。 例えば、水に無限溶解する有機溶媒の添加温度及び重合体粒子のイオン性解離基を有する単量体単位の解離度が一定の場合、凝集剤濃度が大きくなれば一般的に粒径は大きくなり、凝集剤濃度が小さくなれば粒径も小さくなる。 同様に、凝集剤濃度、重合体粒子のイオン性解離基を有する単量体単位の解離度が一定の場合、水に無限溶解する有機溶媒の添加濃度が大きくなれば粒径は大きくなり、小さいと粒径は小さくなる。 更に、結着樹脂微粒子のイオン性解離基を有する単量体単位の解離度を変化させると、解離度が大きくなると粒径は小さく、解離度が小さい場合は生成粒子の粒径は大きくなる。

    【0090】即ち、本発明において、前記三つの因子を適宜変化させることで所望の粒径を得ることが出来る。
    又、この三つの因子の働きにより、非常に狭い粒度分布の粒子を得ることが出来る。

    【0091】〔製造方法〕本発明は結着樹脂微粒子分散液に対し、必要量の金属塩又は金属塩水溶液を攪拌下で添加する。 更に、水に対して無限溶解する有機溶媒を添加するのが好ましく、好ましくは結着樹脂のTgの−5
    ℃〜+50℃の温度で加熱する工程が基本となる。 但し、各添加剤の添加順序は特に規定されない。

    【0092】〔製造装置〕本発明において用いられる装置は特に限定されるものではない。 即ち、重合時及び非球形状粒子会合時の反応釜の形状は、特には限定されないが、好ましくは、通常の円筒状又は球状の反応釜が好ましい。

    【0093】又、重合時及び会合時の攪拌翼の形状は、
    特には限定されないが、例えば、アンカー翼、タービン翼、ファウドラー翼、マックスブレンド翼、パドル翼、
    ヘリカルリボン翼、ブルマージン翼等が挙げられる。

    【0094】〔静電潜像現像用トナー〕非球形状粒子等を静電潜像現像用トナーとして用いる場合、トナーとしての特性を保持させるために添加されるべき成分を含有させる必要がある。 上記成分として、前述したごとく荷電制御剤、離型剤等が挙げられる。

    【0095】また、流動性や帯電性を改良するための後添加剤(外添剤と称する)や滑剤を配合して用いることができる。

    【0096】(離型剤)離型剤としては、公知のものが用いられる。 一般的には、ポリオレフィン系が用いられる。 例えば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、酸化処理されたポリエチレン及びポリプロピレン、酸変成処理されたポリエチレン及びポリプロピレン等が用いられる。

    【0097】(荷電制御剤)荷電制御剤も同様に公知のものが用いられる。 但し、結着樹脂微粒子表面に極性基を有するモノマーを共重合させた場合には、必要がない場合もある。 ここで言う極性基とはカルボキシル基、スルホン酸基、アミノ基、アンモニウム塩基等、正負に問わず電荷を有する基をいう。

    【0098】荷電制御剤としては、正帯電性としてニグロシン系の電子供与性染料、ナフテン酸又は高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩、アルキルアミド、金属錯体、顔料、フッ素処理活性剤等、負帯電性として電子受容性の有機錯体、塩素化パラフィン、塩素化ポリエステル、銅フタロシアニンのスルホニルアミン等が挙げられる。

    【0099】(外添剤)外添剤には、例えば流動化剤、
    帯電制御剤及び滑剤等の微粒子がある。 流動化剤としては、無機微粉末、例えば疎水性シリカ、酸化チタン、アルミナ及びこれらの硫化物、窒化物及び炭化ケイ素等が挙げられる。 帯電制御剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリスチレン粉末、ポリメチルメタクリレート粉末及びポリエチレン微粒子等が挙げられる。

    【0100】(滑剤)滑剤には、例えばステアリン酸のカドミウム、バリウム、ニッケル、コバルト、ストロンチウム、銅、マグネシウム、カルシウム塩等、オレイン酸亜鉛、マンガン、鉄、コバルト、銅、鉛、マグネシウム塩、パルミチン酸の亜鉛、コバルト、銅、マグネシウム、ケイ素、カルシウム塩、リノール酸の亜鉛、コバルト、カルシウム塩、リシノール酸の亜鉛、カドミウム塩、カプリル酸の鉛塩、カプロン酸の鉛塩等の高級脂肪酸の金属塩が挙げられる。 これらは必要に応じて添加される。

    【0101】〔現像剤〕本発明に用いられる現像剤は、
    一成分現像剤でも二成分現像剤でもよい。 一成分現像剤として用いる場合は、非磁性一成分現像剤として前記トナーをそのまま用いる方法もあるが、通常はトナー粒子中に0.1〜5μm程度の磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤として用いる。 その含有方法としては、着色剤と同様にして非球形状粒子中に含有させるのが普通である。

    【0102】しかし、より好ましくは現像剤用キャリアを用いた磁性二成分現像剤として用いる。 この場合は、
    磁性粒子としては、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の材料を用いることができる。 特にLi 2 O、MgO、MnOの少なくとも一種を含有するFe 23からなる芯材粒子が好ましい。 上記磁性粒子は、その体積平均粒径としては15〜100μm、より好ましくは25〜60μmのものがよい。

    【0103】キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパチィク(SYMPA
    TEC)社製)により測定される。

    【0104】キャリアは、更に樹脂によりコーティング(被覆)されていることが好ましい。 コーティング用の樹脂組成としては、特に限定は無く、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン/アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂或いはフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。

    【0105】更に、キャリアの比抵抗は10 5 Ω・cm
    以上、10 14 Ω・cm以下であることが望ましく、10
    5 Ω・cm未満では電荷注入が起こる場合があり、一方10 14 Ω・cmを越えると現像層の上面(現像剤の穂の先端)まで電荷が達しにくく現像性が低くなる。

    【0106】本発明においてキャリアの磁化は20em
    u/cm 3以上、60emu/cm 3以下であることが望ましく、特に望ましいのは30emu/cm 3以上、5
    0emu/cm 3以下である。 20emu/cm 3未満ではキャリアが感光体の未現像部に付着してしまう現象を起し易く、60emu/cm 3を越えると現像スリーブ上に柔らかく均一な現像層が形成しにくくなる。

    【0107】本発明の記録材は、特に限定はなく、普通紙等を用いることもできるが、支持体と、支持体の表面に形成される受像層から構成されるものがより好ましい。

    【0108】記録材の支持体としては、例えば紙、コート紙及び合成紙(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等と紙とをはり合せた複合材料)等の各種紙類、塩化ビニル系樹脂シート、ABS樹脂シート、ポリエチレンテレフタレートベースフィルム、ポリエチレンナフタレートベースフィルム等の各種プラスチックフィルムないしシート、各種の金属で形成されたフィルムないしシート、各種のセラミックス類で形成されたフィルムないしシート等を挙げることができる。 無論これら支持体自体を記録材として用いることもできる。

    【0109】金属やセラミックス以外の素材で支持体を形成する場合、特に前記合成紙で支持体を形成するとき、支持体中には、後の工程で形成される画像の鮮明性を高めるために、白色顔料(例えばチタンホワイト、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム等)が添加されていることが好ましい。 支持体の厚みは、通常20〜1000μ
    mが適当であり、好ましくは20〜800μmである。

    【0110】受像層は、基本的にバインダー及び各種の添加剤で形成される。 支持体の表面に受像層を形成する方法としては、受像層を形成する成分を溶媒に分散あるいは溶解してなる受像層用塗工液を調製し、その受像層用塗工液を前記支持体の表面に塗布し、乾燥する塗工法、あるいは前記受像層を形成する成分を有する混合物を溶融押出し、支持体の表面にラミネートするラミネート法等を挙げることができる。 支持体の表面に形成される受像層の厚みは、一般に0.5〜50μm、好ましくは1〜20μm程度である。

    【0111】受像層用のバインダーとしては、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂及び各種の耐熱性樹脂などさまざまのバインダーを使用することができる。 バインダーの種類の選択は任意であるが、画像保存性などの点において、ポリビニルアセタール系樹脂又は塩化ビニル系樹脂が好ましい。 前記ポリビニルアセタール系樹脂としては、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂などがあげられる。 前記塩化ビニル系樹脂としては、ポリ塩化ビニル樹脂と塩化ビニル共重合体とを挙げることができる。

    【0112】この塩化ビニル共重合体としては、塩化ビニルをモノマーユニットとして50モル%以上の割合で含有する塩化ビニルと他のコモノマーとの共重合体を挙げることができる。 前記ポリビニルアセタール系樹脂、
    塩化ビニル系樹脂の他に、ポリエステル系樹脂も熱定着の受像層として好適に用いることができる。 ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、特開昭58−188
    695号公報、特開昭62−244696号公報に記載されている化合物を挙げることができる。 また、ポリカーボネート系樹脂としては、たとえば、特開昭62−1
    69694号公報に記載の各種の化合物を使用することができる。 アクリル系樹脂としては、例えばポリアクリルエステルを挙げることができる。

    【0113】耐熱性樹脂としては耐熱性がよく、極度に軟化点あるいはガラス転移点(Tg)の低い樹脂でなく、前記塩化ビニル系樹脂と適度に相溶し、実質的に無色である限り公知の各種の耐熱性樹脂を使用することができる。

    【0114】ここで言う「耐熱性」とは熱定着した場合に樹脂そのものが黄変などの着色を起こさず、物理的強度が極端に劣化しないことを指す。 前記耐熱性樹脂は軟化点が80〜200℃、特にTgが50〜150℃であるのが好ましい。 軟化点が80℃未満であると、熱定着を行う際、受像層が軟化して好ましくない。 軟化点が2
    00℃を越えると受像層が硬くなり過ぎ、トナー粒子も埋め込まれ難くなる。 上記条件を満たす耐熱性樹脂としてはフェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ケトン樹脂などがあげられるが、中でも尿素アルデヒド樹脂、ケトン樹脂が特に好ましい。 尿素アルデヒド樹脂は尿素とアルデヒド類(主としてホルムアルデヒド)との縮合により得られるものであり、ケトン樹脂はケトンとホルムアルデヒドとの縮合反応によって得られる。

    【0115】受像層のバインダーとして、さらに下記のような樹脂を用いることができる。

    【0116】ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、前記以外のハロゲン化ビニル樹脂(ポリ塩化ビニリデン等)、前記以外のビニルポリマー(ポリ酢酸ビニル等)、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノマー、セルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等である。

    【0117】特開平5−246152号公報に記載のポリカーボネート樹脂と芳香族ポリエステル樹脂との併用;特開平5−246151号公報に記載のカルボキシル基を含有するポリビニルアセタール系樹脂、該カルボキシル基を構成する成分がカルボキシル基含有付加重合性モノマーである上記ポリビニルアセタール系樹脂、該カルボキシル基を含有するモノマー単位が上記ポリビニルアセタール系樹脂の0.5〜20重量%である樹脂;
    特開平5−246150号公報に記載のエポキシ基を含有する塩化ビニル系共重合体樹脂;特開平5−1317
    58号公報に記載のランダム−コ−ポリカーボネート樹脂;特開平5−64978号公報に記載のジオール成分又は酸成分の少なくとも一方が脂環族化合物を含むポリエステル樹脂、該脂環族化合物が、トリシクロデカンジメタノール、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサンジメタノール又はシクロヘキサンジオールであるポリエステル樹脂(該樹脂により、画像の耐光性、耐指紋性、耐可塑性等の耐久性が向上する);特開平4−29
    9187号公報に記載のイソホロジンアミン成分とするポリアミド樹脂、該樹脂の分子量が5000〜2000
    0の範囲であり、軟化点が80〜170℃である樹脂;
    特開平4−347690号公報に記載の疎水性樹脂液からなる水性樹脂;特開平4−299188号公報に記載のアミン価が3以下のポリアミド樹脂、分子量が500
    0〜20000の範囲であり、軟化点が80〜170℃
    である上記ポリアミド樹脂、酸成分がダイマー酸、プロピオン酸、アジピン酸又はアゼライン酸から選ばれる上記ポリアミド樹脂;特開平4−299184号公報に記載のポリウレタン樹脂及びポリエステル樹脂;特開平4
    −223194号公報に記載の塗膜形成能又はフィルム形成能を有する高分子物質;特開平4−131287号公報に記載の合成樹脂;特開平4−43082号公報に記載のウレタン変性ポリエステル樹脂;特開平4−13
    5794号公報に記載の平均重合度400以下の塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体;特開平2−107485号公報に記載の、酸価が2以上の酸性樹脂、例えば次のような酸変性樹脂:(イ)エステル結合を有するもの、例えばポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、
    ポリカーボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、スチレンアクリレート樹脂、ビニルトルエンアクリレート樹脂、
    (ロ)ウレタン結合を有するもの、例えばポリウレタン樹脂等、(ハ)アミド結合を有するもの、例えば、ポリアミド樹脂(ナイロン)、(ニ)尿素結合を有するもの、例えば尿素樹脂等、(ホ)その他極性の高い結合を有するもの、例えば、ポリカプロラクトン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂等(これらのうちで特に好適なものはポリエステル系樹脂である);特開平2−107485号公報に記載の、熱可塑性樹脂と、反応官能基(メラミン骨格、尿素骨格、ベンゾグアナミン骨格又はグリコールウリル骨格を有するアミノ樹脂と、イソシアネート化合物)を有する少なくとも2種以上の化合物(メラミン骨格、尿素骨格、ベンゾグアナミン骨格又はグリコールウリル骨格を有するアミノ樹脂と、イソシアネート化合物等)との反応物;特開平7−
    40670号公報に記載の、数平均分子量15000以下の熱可塑性樹脂(製造時における速乾性に優れ、かつ画像形成時における熱転写シートとの剥離性、発色濃度、鮮明性に優れる)、及び該熱可塑性樹脂として、受像層のバインダーの5〜100重量%の塩化ビニルスチレン系共重合体(塩化ビニルアクリルスチレン共重合体、塩化ビニル酢酸ビニルアクリルスチレン共重合体、
    塩化ビニル酢酸ビニルスチレン共重合体、塩化ビニルブチルアクリルスチレン共重合体、塩化ビニルブチルアクリル共重合体、塩化ビニルメタクリルスチレン共重合体、塩化ビニル酢酸ビニルメタクリルスチレン共重合体、塩化ビニルブチルアクリルメタクリルスチレン共重合体、塩化ビニル酢酸ビニルブチルアクリルメタクリルスチレン共重合体等);特開平5−270151号公報に記載の、アルデヒド変性ビニルアルコール樹脂と数平均分子量1万以下のポリエステル樹脂(効果:画像の濃度、耐光性、耐指紋性、熱可塑性等の耐久性の向上)、
    アルデヒド変性ビニルアルコール樹脂のアルデヒド変性率が30〜50%である上記ポリエステル樹脂、アルデヒド変性ビニルアルコール樹脂の平均重合度が200〜
    3000である上記ポリエステル樹脂、上記ポリエステル樹脂のポリオール成分及び/又は酸成分の少なくとも1部が脂環族化合物である上記ポリエステル樹脂、アルデヒド変性がホルマリン、アセトアルデヒド又はブチルアルデヒド(特に好ましくは、アセトアルデヒド又はブチルアルデヒド)である上記ポリエステル樹脂;特開平6−115272号公報に記載の、引張強さ200kg
    /cm 2以上の樹脂(効果:受像層のクラック発生の防止)、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ブチラール系樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、アイオノマー、セルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート等(特に好ましいものはポリエステル系樹脂及び塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂);特開平6−79974号公報に記載の、ポリビニルアルコールと、−100〜20℃
    のガラス転移温度を有するとともに極性基を有する合成樹脂のエマルジョンとの混合物;特開平6−79974
    号公報に記載の、溶剤に不〜難溶性のポリエステル樹脂水性分散物と該ポリエステル樹脂以外の熱可塑性樹脂の水性分散物との混合物;特開平6−15966号公報に記載の、ポリオキシアルキレンポリオールと有機ポリイソシアネートとの反応生成物;特開昭58−21539
    8号公報、特開昭61−199997号公報、特開平2
    −178089号公報、特開平2−86494号公報に記載のポリエステル系樹脂とポリイソシアネートとの反応生成物;特開平1−160681号公報、特開平1−
    123794号公報、特開平3−126587号公報に記載の活性水素を持つ塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体とポリイソシアネートとの反応生成物;特開平6−86
    46号公報に記載の、水酸基含有熱可塑性樹脂、例えば、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルアルコール単位の含有量が5〜50重量%である上記ポリビニルアセタール樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール単位の含有量が1〜30重量%である上記塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエステル、部分鹸化ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の部分又は完全鹸化物、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等、特に好適なものはポリビニルアセタール樹脂及び塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、好ましいポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂及びポリビニルブチラール樹脂(効果:上記樹脂と架橋剤とからなる架橋物は離型性に優れ、かつ発色濃度、鮮明性、各種耐久性及び非エンボス性に優れる);特開平5−294076
    号公報に記載の、ポリビニルアルコール単位の含有量が10重量%以上(又は10〜50重量%)であるポリビニルアセタール樹脂、重合度が100〜10000である上記ポリビニルアセタール樹脂等である。

    【0118】なお、受像層の形成に際しては、上述した各種の樹脂はその反応活性点を利用して(反応活性点が無い場合はそれを樹脂に付与する)、放射線、熱、湿気、触媒等により架橋もしくは硬化してもよい。 その場合には、エポキシ、アクリルの如き放射線活性モノマーや、イソシアナートの如き架橋剤を用いることができ、
    それらのモノマーや架橋剤は受像層中にそのまま添加してもよいし、マイクロカプセルに封入したものでもよい。

    【0119】更に受像層には、画像保存性を向上させるために紫外線吸収剤等を添加してもよい。

    【0120】紫外線吸収剤としては、染料画像の紫外線吸収用として機能し、かつ熱転写を阻害しない、例えば、特開昭59−158287号、同63−74686
    号、同63−145089号、同59−196292
    号、同62−229594号、同63−122596
    号、同61−283595号、特開平1−204788
    号等の公報に記載の化合物、及び写真その他の画像記録材料における画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を使用することができる。 バインダと紫外線吸収剤との重量比は、1:10〜10:1が好ましく、さらに好ましくは2:8〜7:3の範囲である。 又、受像層の層厚は通常は2〜25μmである。

    【0121】酸化防止剤としては、特開昭59−182
    785号、同60−130735号、特開平1−127
    387号各公報等に記載の酸化防止剤、及び写真その他の画像記録材料における画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を挙げることができる。 紫外線吸収剤及び光安定剤としては、特開昭59−158287号、同63−74686号、同63−145089号、同59
    −196292号、同62−229594号、同63−
    122596号、同61−283595号、特開平1−
    204788号等の公報に記載の化合物、及び写真その他の画像記録材料における画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を挙げることができる。

    【0122】更に、受像層にはフィラーを添加しても良い。 フィラーとしては、無機微粒子や有機樹脂粒子を挙げることができる。 この無機微粒子としてはシリカゲル、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸性白土、活性白土、アルミナ等を挙げることができ、有機微粒子としてはフッ素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリコン樹脂粒子等の樹脂粒子を挙げることができる。 これらの無機・有機樹脂粒子は比重により異なるが、0.1〜70重量%の添加が好ましい。 顔料としては、代表例としてチタンホワイト、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、タルク、クレー、カオリン、活性白土、酸性白土などを挙げることができる。

    【0123】可塑剤としてはフタル酸エステル類(例えばフタル酸ジメチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジデシルなど)、トリメリット酸エステル類(例えばトリメリット酸オクチルエステル、トリメリット酸イソノニルエステル、トリメリット酸イソデソルエステルなど)、ピロメリット酸オクチルエステルなどのピロメリット酸エステル類、アジピン酸エステル類などが挙げられる。 なお、可塑剤の過度の添加は画像の保存性を劣化させるので、可塑剤の添加量は、通常、
    受像層のバインダに対して0.1〜30重量%の範囲である。

    【0124】又、記録材の裏面に滑性裏面層を設けても良い。

    【0125】記録材の裏面に滑性裏面層を設ける場合、
    用いる樹脂は染料染着性の低いものが好ましい。 そのような樹脂として、具体的には、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール、酢酸セルロース樹脂などがあげられる。 また、特開平7−
    186557号公報に記載の非晶質ポリオレフィン樹脂を用いることもできる。 この他、ポリビニルブチラール、メラミン、セルロース、アクリル系樹脂等をキレート、イソシアネート、放射線照射等の手段で硬化させた硬化性樹脂なども好ましい。 市販されているものとしては、例えば、アクリル樹脂ではBR85、BR80、B
    R113(以上三菱レイヨン製)、非晶質ポリオレフィン樹脂としてAPL6509、130A、291S、1
    50R(以上、三井石油化学工業製)、ゼオネックス4
    80、250、480S(以上日本ゼオン製)、ポリビニルブチラール樹脂では3000−1(電気化学工業製)、ポリビニルアルコール樹脂として、SMR−20
    H、SMR−20HH、C−20、C−10、MA−2
    3、PA−20、PA−15(以上信越化学工業製)、
    酢酸セルロース樹脂としてL−30、LT−35(以上ダイセル化学工業製)、メラミン樹脂ではサイメル30
    3(三井サイアッド製)等があげられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。

    【0126】また、給紙適性をよくするために、記録材の裏面を構成する層の少なくとも1層に、有機及び/又は無機の充填剤を含有させても良い。 具体的にはポリエチレンワックス、ビスアマイド、ナイロン、アクリル樹脂、架橋ポリスチレン、シリコン樹脂、シリコンゴム、
    タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン等があげられるが特に限定はされず何でも使用できる。

    【0127】尚、熱定着とは、熱によりトナー結着樹脂を軟化させ、トナー同士およびトナーと記録材を接着させ、常温に戻った時には記録材上に画像が安定に定着される方式ならばどのような定着方法でも特に限定はない。 但し、記録材とトナーとの接着性を上げるため、熱ローラ定着、熱ベルト定着等の熱圧着されるものが極めて望ましい。

    【0128】次に、本発明の画像形成方法及び装置について図1〜3を用いて説明する。

    【0129】図1は、本発明にかかわる画像形成装置の一実施形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図であり、図2は、図1の要部、即ち静電潜像形成体への現像手段の対向状態を示す説明図であり、図3は、プロセスカートリッジの画像形成装置よりの着脱を説明する図である。

    【0130】図1または図2によれば、静電潜像形成体であるベルト感光体10はローラ部材としての駆動ローラ1、第1の回動ローラ2及び第2の回動ローラ3に張架された無端状の可撓性の感光体ベルトで、テンションローラ4の作用により緊張状態とされて、図2に矢印で示す時計方向に回動する。

    【0131】ベルト感光体10はポリエステル、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート等の可撓性基体上に酸化錫、酸化鉛、酸化インジウム等の金属薄膜を導電層として設け、その上面には各種有機感光層(OPC)を塗布し、前記導電層を接地している。 本実施形態で用いるベルト感光体10は80μm厚のポリエチレンテレフタレートを基体とし、OPCを塗布したもので、100
    μm厚に一様の厚みとなるよう精度よく成型されている。

    【0132】ベルト感光体10は、後述する潜像形成体のクリーニング手段としてのクリーニング装置19と樹脂ケーシングに一体的に取付けられ、プロセスカートリッジとして構成される。

    【0133】以下に説明するごとく帯電手段としてのスコロトロン帯電器11があり、これと走査手段としての露光光学系12及び現像手段としての現像器13は、それぞれ、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)及び黒色(K)の各色毎に設けられて各色の画像形成プロセスに用いられる。 本実施形態においては、現像器13はさらにxとyの2個がペアになって、張架されたベルト感光体10の外側面に、図1及び2の矢印にて示すベルト感光体10の回転方向に対して、Y、M、
    C、Kの順に配置されている。

    【0134】帯電手段としてのスコロトロン帯電器11
    は像形成体であるベルト感光体10の移動方向に対して直交する方向(図1において紙面垂直方向)にベルト感光体10と対峙し近接して取り付けられ、ベルト感光体10の前述した有機感光層に対し所定の電位に保持された制御グリッドと、コロナ放電電極として、例えば鋸歯状電極を用い、トナーと同極性のコロナ放電とによって帯電作用(本実施形態においてはマイナス帯電)を行い、ベルト感光体10に対し一様な電位を与える。 コロナ放電電極としては、その他ワイヤ電極や針状電極を用いることも可能であり、又、帯電器をローラ帯電器に変えることも可能である。

    【0135】各色毎の走査手段である露光光学系12
    は、半導体レーザで発光されたレーザビームを駆動モータにより回転されるポリゴンミラーにより回転走査を行いfθレンズを経てベルト感光体10に対して走査光(露光光)を走査(像露光)し潜像形成を行う。 この走査光は別体の画像読み取り装置によって読み取られた各色の画像信号が画像処理をなされて露光光学系12にそれぞれ電気信号として入力されることによって行われる。

    【0136】各色毎の露光光学系12は、ベルト感光体10上での走査位置を、スコロトロン帯電器11と現像器13との間でベルト感光体10に走査光を走査するようにして、ベルト感光体10より離れて外側に配置されている。

    【0137】各色毎の現像手段としての現像器13は、
    内部にイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)
    及び黒色(K)の二成分(一成分でもよい)の現像剤を収容し、縦型に配設されたベルト感光体10の一方の側にベルト感光体10の移動方向と直交してベルト面に平行に位置するように上下に配設され、それぞれ、例えば厚み0.5mm〜1mm、外径15〜25mmの円筒状の非磁性のステンレスあるいはアルミ材で形成された現像剤担持体である現像スリーブ131を備えている。

    【0138】現像領域では、現像スリーブ131は、突き当てコロ(不図示)によりベルト感光体10と所定の値の間隙、例えば100μm〜1000μmをあけて非接触に保たれ、ベルト感光体10の回転方向と順方向に回転しており、現像スリーブ131に対して現像バイアスとしてトナーと同極性(本実施形態においてはマイナス極性)の直流電圧或いは直流電圧に交流電圧ACを重畳する電圧を印加することにより、ベルト感光体10の露光部に対して非接触の反転現像が行われる。 この時の現像間隔精度は画像ムラを防ぐために20μm程度以下が必要である。

    【0139】Y、M、C及びKの各色毎の現像器13の更に各現像器xとyには、Y、M、C及びKの各xとy
    のトナー補給槽があり、対応したトナーが補給される。

    【0140】以上のように現像器13は、スコロトロン帯電器11による帯電と露光光学系12Y、M、C、K
    による走査光により形成されるベルト感光体10上の静電潜像を、非接触の状態でベルト感光体10の帯電極性と同極性のトナー(本実施形態においてはベルト感光体は負帯電であり、トナーは負極性)により反転現像する。

    【0141】画像記録のスタートにより、駆動モータが回動して駆動ローラ1を介してベルト感光体10は時計方向へと回転し、Yのスコロトロン帯電器11の帯電作用によりベルト感光体10への電位の付与が開始される。 ベルト感光体10は電位を付与されたあと、Yの露光光学系12において第1の色信号すなわちイエロー(Y)の画像信号に対応する電気信号による走査露光が開始され、ベルトの回転(副走査)によってその表面の感光層に現像画像のイエロー(Y)の画像に対応する静電潜像を形成する。 この潜像はYの現像器13により現像スリーブ131上に付着搬送されたイエロー(Y)の現像剤が非接触の状態で反転現像され、ベルト感光体1
    0の回転に応じてベルト感光体10上にイエロー(Y)
    のトナー像が形成される。

    【0142】この時、通常の画像形成においては一回の上記動作を行うのみだが、本発明においては、主に低濃度部分の画像形成を行う着色剤の含有比率が低いトナーにて現像する高感度現像器xと、比較的高濃度部の画像形成を行うための着色剤の含有比率が高いトナーにて現像する低感度現像器yにて現像を行う。

    【0143】現像回数は、さらに中濃度部現像用の現像器を設けることにして3回としてもよく、更に多い回数にしてもよい。 しかし、あまり多くすると画像形成に時間を多く要するのでその面から望ましくない。

    【0144】現像を行うための静電潜像形成は、最初に形成したものを用いても良く、現像の度に行ってもよい。 又、低感度現像器、高感度現像器とするには、両者で現像条件、例えば現像バイアスの交流・直流電圧を変える等により作り出すことが出来る。 あるいは潜像形成をその都度行う場合はその条件を変える。 また、いわゆるタンデム方式の画像形成装置のごとく、各現像器と感光体が一体となっているものは、その感光体感度を変えることでも達成することが出来き、そのいずれでも良い。 これらの動作及び対応は、以下に述べるマゼンタ(M)、シアン(C)、黒色(K)の場合においても同様であることはいうまでもない。 しかし、同一色にて露光を複数回行うこととし、これをデジタル露光としてコントロールするのが最もやりやすいことはすでに述べた。

    【0145】次いで、ベルト感光体10は前記イエロー(Y)のトナー像の上に、上記スコロトロン帯電器11
    の帯電作用により電位が付与され、Mの露光光学系12
    の第2の色信号すなわちマゼンタ(M)の画像データに対応する電気信号による走査露光が行われ、Mの現像器13による非接触の反転現像によって前記のイエロー(Y)のトナー像の上にマゼンタ(M)のトナー像が重ね合わせて形成される。 これらが低感度現像器、高感度現像器により画像形成されることはすでに述べたイエロー(Y)の場合と同様である。 。

    【0146】同様のプロセスにより、スコロトロン帯電器11、Cの露光光学系12及び現像器13によってさらに第3の色信号に対応するシアン(C)のトナー像が、また、スコロトロン帯電器11、Kの露光光学系1
    2及び現像器13によって第4の色信号に対応する黒色(K)のトナー像が順次重ね合わせて形成され、ベルト感光体10の周面上にカラーのトナー重ね合わせ像が形成される。

    【0147】上記特定現像器での画像形成がなされている間は、その他の現像器は不作動状態にしてあることはいうまでもない。

    【0148】ベルト感光体10の周面上に形成されたカラーのトナー重ね合わせ像は、トナーの電位が揃えられたのち転写前露光器よって除電が行われる。

    【0149】一方、記録材としての記録紙Pは、転写材収納手段としての給紙カセット15a,15bの何れかより、対応する送り出しローラにより送り出され、タイミングローラ15cへ搬送される。

    【0150】記録紙Pは、タイミングローラ15cの駆動によって、ベルト感光体10上に担持されたカラートナー像との同期がとられて転写域へ給送され、転写域においてベルト感光体10の駆動用の駆動ローラ1の下部に対向して配置され、トナーと反対極性(本実施形態においてはプラス極性)の電圧が印加される転写手段としての転写ローラ16により、ベルト感光体10の周面上のカラートナー重ね合わせ像が一括して記録紙Pに転写される。

    【0151】トナー像の転写を受けた記録紙Pは、駆動ローラ1の曲率に沿ったベルト感光体10の周面より分離された後、定着装置17へと搬送され、内部にヒータ(不図示)を有する定着ローラ17aと、圧着ローラ1
    7bとの間で熱と圧力とを加えられることにより記録紙P上の付着トナーが定着され、排紙搬送ローラ18a,
    18bにより搬送され、排紙ローラ18により送られて、画像形成装置100の上部に設けられ、プロセスカートリッジ300の取出用の開閉蓋を兼用する排紙皿2
    0に記録紙P上のトナー像面を下面にして排出される。

    【0152】転写後のベルト感光体10の周面上に残ったトナーは、ベルト状像担持体クリーニング手段としてのクリーニング装置19に設けられたクリーニング部材であるクリーニングブレード19aによってベルト感光体10面の摺擦がなされ、残留トナーの除去・清掃がなされて、次の原稿画像のトナー像の形成を続行するか、
    もしくは一旦停止して待機する。

    【0153】クリーニングブレード19aによりベルト感光体10上より除去された廃トナーはクリーニング装置19から、例えば不図示の搬送スクリュウ等を通して廃トナー回収容器へと回収される。 なお次の原稿画像のトナー像の形成が続いて行われるときは、帯電前露光器によるベルト感光体10の感光体面への露光が行われて前歴の除去がなされるのが望ましい。

    【0154】さらに図3に示すように、ベルト感光体1
    0を有するプロセスカートリッジ300は、画像形成装置100上部の前述した排紙皿20を開閉し、プロセスカートリッジ300を構成する前側板及び後側板に設けられる孔を把手として装置本体に着脱可能とされ、ベルト感光体10、クリーニング装置19、廃トナー回収容器等のメンテナンス、交換或いはプロセスカートリッジ300の交換等が行われる。 この際、図1にて説明した各色毎の現像器13は、例えば排紙皿20の開口に伴い不図示のレバー、カム等の作動によりベルト感光体10
    面より退避される。 また排紙皿20を閉じると、前記レバー、カム等の作動により、ベルト感光体10面に不図示の突き当てコロが当接され現像器13の位置出しが行われる。

    【0155】上記のごとくして形成された画像は、従来電子写真で形成された画質の水準を遙かにしのぎ、ハロゲン化銀写真の画質に匹敵するものであった。

    【0156】尚、上記画像形成はベルト感光体を用いた方式で説明したが、これに限定されずタンデム方式或いは比較的小径のドラム感光体と転写ドラムを用いた逐次画像転写方式にも適用できることは無論である。

    【0157】

    【発明の効果】本発明により、第一の効果としては、仕上がり画像の階調性を高め質感のある画像を得ることができる。 又、第2の効果としては、仕上がり画像の粒状性を改善し深みのある画像を得ることが出来る。

    【0158】特に仕上がり画像の低濃度部の粒状性を目立たなくし、ある程度の鮮鋭性を保持させ画質に均一感を与えることが出来る。

    【0159】即ち、本発明によれば、現在の静電潜像形成技術では到達し得なかった画質を有したカラー画像形成方法及び画像形成装置とそれに用いる静電潜像現像用トナーを提供することが出来、ハロゲン化銀写真画像に匹敵する高画質カラー画像を得ることが出来る。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の一実施形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図。

    【図2】図1の要部、即ち静電潜像形成体(感光体)への現像手段の対向状態を示す説明図。

    【図3】プロセスカートリッジの画像形成装置よりの着脱を説明する図。

    【符号の説明】

    1 駆動ローラ 2 第1の回動ローラ 3 第2の回動ローラ 4 テンションローラ 10 ベルト感光体 11 スコロトロン帯電器 12 露光光学系(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、
    シアン(C)、黒(K)の露光光学系がある) 13 現像器(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の現像器に各にxとyの現像器がある) 17 定着装置 18 排紙ローラ 19 クリーニング装置 100 画像形成装置 300 プロセスカートリッジ P 記録紙

    フロントページの続き Fターム(参考) 2H005 AA21 AA27 AB06 CA21 DA04 EA06 EA07 EA10 2H027 EB04 ED04 2H030 AD01 BB23 BB71 9A001 HZ31 JJ35 KK17

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