首页 / 专利库 / 图形技术 / 色彩表 / For black inkjet glossy type recording sheet and a method of manufacturing the same

For black inkjet glossy type recording sheet and a method of manufacturing the same

阅读:728发布:2024-02-26

专利汇可以提供For black inkjet glossy type recording sheet and a method of manufacturing the same专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且,下面是For black inkjet glossy type recording sheet and a method of manufacturing the same专利的具体信息内容。

  • 木材繊維を主体 する支持体の少なくとも片面に顔料とバインダーと着色剤とを含有する1層以上のインク受容層を設け、該インク受容層の最表層上に顔料とバインダーと着色剤とを含有する光沢発現層をキャストコート法のうちゲル化法によって設けた黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートであって、
    前記インク受容層は、前記着色剤としてノニオン性の黒色着色顔料を3.5〜5.5質量%含有し、
    前記光沢発現層は、前記着色剤としてノニオン性の黒色着色顔料を2.6〜4.3質量%含有し、かつ、ゲル化剤を1.6〜6.3質量%含有し、
    前記光沢発現層の表面は、
    (I)(1)JIS P 8150:2004「紙及び板紙−色(C/2°)の測定方法−拡散照明法」で規定する明度指数(L )がL ≦22、知覚色度指数(a 、b )が−0.2<a <0.2、−1.0<b <1.0の範囲内である、(2)商工会議所色彩体系である「商工会議所カラーコーディネーション・チャート:The Chamber of Commerce and Industry Color Coordination Chart(CCIC)」におけるBk(20)又はBk(10)に相当する視感色度を有する、の(1)又は(2)の少なくともいずれかを満たし、
    かつ、(II)JIS P 8142:2005に従って測定した60°における光沢度が30%以上であることを特徴とする黒色インクジェット用光沢タイプ記録シート。
  • 前記光沢発現層の表面は、10cm×10cm角における前記明度指数(L )、前記知覚色度指数(a 、b )から算出する方法を用いて求めた最大色差ΔE が0.5以下である領域を有することを特徴とする請求項1に記載の黒色インクジェット用光沢タイプ記録シート。
  • 前記支持体は、更に内部添加剤として内添紙力剤と酸化澱粉とを含有し、
    前記内添紙力剤及び前記酸化澱粉の合計添加量は、前記木材繊維に対して1.0〜2.0質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の黒色インクジェット用光沢タイプ記録シート。
  • 23℃、50%RH条件で12時間調湿後の平衡水分が、6.5質量%を超え7.5質量%未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の黒色インクジェット用光沢タイプ記録シート。
  • 木材繊維を主体 する支持体の少なくとも片面に顔料とバインダーと着色剤とを含有する1層以上のインク受容層を設け、該インク受容層の最表層上に顔料とバインダーと着色剤とを含有する光沢発現層をキャストコート法のうちゲル化法によって設けた黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートの製造方法であって、
    前記インク受容層として形成するための塗料は、前記着色剤としてノニオン性の黒色着色顔料を含有し、該黒色着色顔料を前記インク受容層として形成するための塗料の全固形分に対して、3.5〜5.5質量%含有し、
    前記光沢発現層として形成するための塗料は、前記着色剤としてノニオン性の黒色着色顔料を含有し、該黒色着色顔料を前記光沢発現層として形成するための塗料の全固形分に対して、2.6〜4.3質量%含有し、
    ゲル化液の濃度が、3質量%以上12質量%未満であることを特徴とする黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートの製造方法。
  • 前記キャストドラムの表面温度は、110〜130℃であり、かつ、前記キャストドラムに圧着する圧力は、70〜90kgf/cm であることを特徴とする請求項5に記載の黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートの製造方法。
  • 前記インク受容層の表面は、JIS P 8150:2004「紙及び板紙−色(C/2°)の測定方法−拡散照明法」で規定する明度指数(L )がL ≦28、知覚色度指数(a 、b )が−0.4≦a ≦0.2、−0.7≦b ≦0.3の範囲内であることを特徴とする請求項5又は6に記載の黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートの製造方法。
  • 前記光沢発現層用塗料と前記ゲル化液とを等体積で完全混合した混合液は、保水性が800g/m 以上1000g/m 以下であり、かつ、60rpmにおけるB形粘度が60mPa・s以上80mPa・s以下であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一つに記載の黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートの製造方法。
  • 说明书全文

    本発明は、インクジェット印字適性に優れたインクジェット用記録シートに関し、特に白色インク対応用の光沢紙に特化したものである。 無彩色系でも黒色の色相を有し、記録用紙の表面が光沢調で光の反射が多い分、白色印字部の光沢度が高く、色相差があるので、印字部が映えるという特徴がある黒色インクジェット用光沢タイプ記録シート及びその製造方法に関するものである。 さらに、打ち抜き、製函加工、糊貼り、ブリスターパックなどの後加工適性を付与することができる。

    近年、インクジェットプリンター及びプロッターの進歩によってフルカラーで、しかも高精細な画像が容易に得られるようになってきた。

    インクジェット記録方式は、種々の作動原理によってインクの微小液滴を飛翔させて、紙などの記録用紙に付着させ、画像・文字などの記録を行うものである。 インクジェットプリンター及びプロッターは、コンピューターによって作成した文字、各種図形などの画像情報のハードコピー作成装置として、種々の用途において近年急速に普及している。 特に、多色インクジェット方式によって形成されるカラー画像は、製版方式による多色印刷又はカラー写真方式による印画と比較しても、遜色無い記録を得ることが可能であり、更に作成部数が少ない用途においては、他の印刷技術又は写真技術よりも安価にカラー画像を得られることから広く応用されつつある。

    インクジェット記録媒体には、インク吸収性、色彩再現性などが要求され、使用する顔料、バインダー及び各種添加剤に工夫がなされている。 顔料としては、インク吸収性を得るために多孔性の合成顔料を使用することが多い。 さらに、インクジェット画像の色彩性を鮮明にするために、白色度を上げたり、微妙な色度の調整をしたりするのが通常である。

    しかしながら、プロッター分野では、特色インク又は不透明性の高い顔料インクが開発されてきており、記録媒体の色は必ずしも白色に準じたものである必要がなくなってきた。 むしろ、商用広告や芸術性を志向する印刷物は、特色インク又は白色顔料インクのような不透明度の高いインクが印字されるケースが多く、その場合は、濃い色調の記録媒体が必要になる。 特に、明度の高いインクが映える黒色インクジェット記録媒体が有益になる事例もある。 また、更なる特性として写真調の高画質、高精彩な印字、印刷が要望されることが容易に予想される。 さらに、高級感、銀塩写真により近い画像品質を得るために、高い表面光沢を有することが要求されている。

    前記背景があるものの、また、インクジェット記録用に様々な色のインクも開発されてきているが、種々各個の色インクに対応させるような色味付けされた光沢タイプのインクジェット用記録媒体はあまり商用としては存在していない。 したがって、文字及び画像以外の伝達情報が有効とはなっていない。 つまり、印刷物全体から発せられる心理的に影響を及ぼす情報として、印刷物の画線部の他に、印刷物の地色、印刷物表面の光沢度などが挙げられるが、記録媒体が白色であると、主に画線による情報によってだけの情報伝達に留まってしまう。

    本発明に類する先行技術は特に見当たらないが、十分な印字濃度及びインクジェット適性を発現するインクジェット記録シートを提供する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。 織布が含まれる積層構造のインクジェット記録シートにおいて、インク受理層又は光沢発現層には勿論着色はされておらず、原紙が黒色に色調されることで、不透明性を上げ、印字部の品位を上げるという考えのものである。 また、非塗工紙の多層抄き紙で、原料パルプに黒色の顔料及び/又は染料によって着色し、かつ、該表面電気抵抗を規定することで、食品用トレーなどの加工適性が付与された技術が提案されている(例えば、特許文献2を参照。)。 本発明の内容とは異なるが、参考までに挙げておく。

    特開2001−39018号公報

    特開2009−30186号公報

    光沢タイプのインクジェット記録媒体において、表面を明度の高いインクが映える黒色にする方法として、例えば、原紙を黒色に着色する方法、塗工層を黒色に着色する方法が挙げられる。 原紙を黒色に着色する方法では、所望の黒色を得るために多量の着色剤を必要とし、コストアップにつながるという問題がある。 そこで、塗工層を黒色に着色する方法が効率的に着色できる点で優れている。 しかし、着色顔料は、バインダーの結合を阻害するため、塗工層強度が極端に低くなり、商品価値を付与させることが困難である。 着色が濃くなるほど、色むらが目立つようになり、均一な着色状態及び光沢感を得ることが困難である。

    また、インクジェット記録媒体でありながら、各種紙加工品用途への展開も考えられるが、技術的な進歩の遅れからか、製函、ブリスターパックなどの後加工適性を有するものが市場には無いのが現状である。 従来、インクジェット記録したシートを後加工適性に優れる板紙に貼合させ、その後の打ち抜き加工、糊貼りなどに堪える仕様にするなどの加工工程が複雑怪奇となっている。 そこで、インクジェット適性を有し、かつ、後加工適性に優れる記録媒体があれば、効率的な加工品が調達できる。

    特に、前記後加工適性を有するインクジェット非光沢タイプ記録媒体であった場合には、高い表面光沢が必要な高級な包装箱、広告用チラシなどの使用を焦点とすると、その後のラミネート(貼り合わせ)加工、エンドレスプレス加工及びニス塗布加工が必要となってくる。 しかし、該インクジェット記録媒体が光沢タイプであれば、前記の後加工工程が省略できる。 さらに、インクジェット印字品位をマットタイプのものと比較すると高品位なものにすることができる。 そして、このインクジェット記録媒体が、特に黒色に色調されている場合、包装資材としては、汚れが目立ちにくく、華美な色彩も有していないので、保管時も景観を損ねることは無い。

    また、インクジェット記録媒体が、糊貼り適性及びブリスターパック加工適性に優れた場合、オンデマンドで印字又は印刷を施した小ロットでの後加工品の製造が可能となる。 なお、このような商品は、現在、市場に無いのが現状である。

    本発明の目的は、インクジェット記録面におけるインクジェットプリンターでの印字の滲みが無く、特に白色インクの印字が映えるような無彩色系であり、均一な黒色濃度及び高い光沢感を有する黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートとその製造方法を提供することにある。 さらに、製函、糊貼りなどの各種後加工適性を付与することを目的とする。

    本発明者らは、鋭意調査、検討、研究の結果、木材繊維を主体とした支持体の片面に設けられた顔料及びバインダーを主成分とするインク受容層と光沢発現層とを設けたインクジェット記録面において、インク受容層及び光沢発現層のどちらにも黒色顔料を含有させて所定色度の範囲内に色調することを特徴とする黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートを完成するに至った。 また、光沢発現層の形成においては、ゲル化法によるキャスト加工工程において、光沢発現層として形成するための塗料(以下、光沢発現層用塗料ということもある。)と該塗料を凝固させうる能力を有するゲル化液との組合せを選定し、凝固の程度を保性測定値及びB形粘度による指標を、所定範囲内の条件で制御することによって、均一な黒色濃度及び高い光沢感を有するインクジェット記録媒体を創生することが可能となった。 また、該記録媒体の原紙の内添薬品添加量及び塗工層の形成後の完成製品における水分条件を所定範囲内に制御することで、各種後加工適性を付与させることができた。

    本発明に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートは、木材繊維を主体する支持体の少なくとも片面に顔料とバインダーと着色剤とを含有する1層以上のインク受容層を設け、該インク受容層の最表層上に顔料とバインダーと着色剤とを含有する光沢発現層をキャストコート法のうちゲル化法によって設けた黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートであって、前記インク受容層は、前記着色剤としてノニオン性の黒色着色顔料を3.5〜5.5質量%含有し、前記光沢発現層は、前記着色剤としてノニオン性の黒色着色顔料を2.6〜4.3質量%含有し、かつ、ゲル化剤を1.6〜6.3質量%含有し、前記光沢発現層の表面は、(I)(1)JIS P 8150:2004「紙及び板紙−色(C/2°)の測定方法−拡散照明法」で規定する明度指数(L )がL ≦22、知覚色度指数(a 、b )が−0.2<a <0.2、−1.0<b <1.0の範囲内である、(2)商工会議所色彩体系である「商工会議所カラーコーディネーション・チャート:The Chamber of Commerce and Industry Color Coordination Chart(CCIC)」におけるBk(20)又はBk(10)に相当する視感色度を有する、の(1)又は(2)の少なくともいずれかを満たし、かつ、(II)JIS P 8142:2005に従って測定した60°における光沢度が30%以上であることを特徴とする。

    本発明に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートでは、前記光沢発現層の表面は、10cm×10cmにおける前記明度指数(L )、前記知覚色度指数(a 、b )から算出する方法を用いて求めた最大色差ΔE が0.5以下である領域を有することが好ましい。 より色むらのない記録シートを得ることができる。

    本発明に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートでは、前記支持体は、更に内部添加剤として内添紙力剤と酸化澱粉とを含有し、前記内添紙力剤及び前記酸化澱粉の合計添加量は、前記木材繊維に対して1.0〜2.0質量%であることが好ましい。 オフセット印刷、製函加工などの後加工適性を有する記録シートとすることができる。

    本発明に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートでは、23℃、50%RH条件で12時間調湿後の平衡水分が、6.5質量%を超え7.5質量%未満であることが好ましい。 適度な柔軟性及び紙力を有し、後加工適性に優れた記録シートとすることができる。

    本発明に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートの製造方法は、木材繊維を主体する支持体の少なくとも片面に顔料とバインダーと着色剤とを含有する1層以上のインク受容層を設け、該インク受容層の最表層上に顔料とバインダーと着色剤とを含有する光沢発現層をキャストコート法のうちゲル化法によって設けた黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートの製造方法であって、前記インク受容層として形成するための塗料(以下、インク受容層用塗料ということもある。)は、前記着色剤としてノニオン性の黒色着色顔料を含有し、該黒色着色顔料を前記インク受容層用塗料の全固形分に対して、3.5〜5.5質量%含有し、前記光沢発現層用塗料は、前記着色剤としてノニオン性の黒色着色顔料を含有し、該黒色着色顔料を前記光沢発現層用塗料の全固形分に対して、2.6〜4.3質量%含有し、ゲル化液の濃度が、3質量%以上12質量%未満であることを特徴とする。

    本発明に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートの製造方法では、前記キャストドラムの表面温度は、110〜130℃であり、かつ、前記キャストドラムに圧着する圧力は、70〜90kgf/cm であることが好ましい。 記録シートの平衡水分を適度にすることができ、後加工適性に優れた記録シートを製造することができる。

    本発明に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートの製造方法では、前記インク受容層の表面は、JIS P 8150:2004「紙及び板紙−色(C/2°)の測定方法−拡散照明法」で規定する明度指数(L )がL ≦28、知覚色度指数(a 、b )が−0.4≦a ≦0.2、−0.7≦b ≦0.3の範囲内であることが好ましい。 インク受容層表面の色調を前記範囲に管理することで、製品の表面を白色インクが映える黒色の濃い色調とし、かつ、色むらのない均一な着色状態とすることができる。

    本発明に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートの製造方法では、前記光沢発現層用塗料と前記ゲル化液とを等体積で完全混合した混合液は、保水性が800g/m 以上1000g/m 以下であり、かつ、60rpmにおけるB形粘度が60mPa・s以上80mPa・s以下であることが好ましい。 光沢感及び色調の均一性に、より優れたインクジェット用光沢タイプ記録シートを得ることが可能となる。

    本発明は、インクジェット記録面におけるインクジェットプリンターでの印字の滲みが無く、無彩色系であり、特に白色インクの印字が映え、高精彩で高品位な性能が得られ、均一な黒色濃度及び高い光沢感を有する黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートとその製造方法を提供することにある。 さらに、製函、糊貼りなどの各種後加工適性を付与することができる。

    次に、本発明について実施形態を示して詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。 本発明の効果を奏する限り、実施形態は種々の変形をしてもよい。

    本実施形態に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートは、木材繊維を主体とする支持体の少なくとも片面に顔料とバインダーと着色剤とを含有する1層以上のインク受容層を設け、該インク受容層の最表層上に顔料とバインダーと着色剤とを含有する光沢発現層をキャストコート法のうちゲル化法によって設けた黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートであって、前記インク受容層は、前記着色剤としてノニオン性の黒色着色顔料を3.5〜5.5質量%含有し、前記光沢発現層は、前記着色剤としてノニオン性の黒色着色顔料を2.6〜4.3質量%含有し、かつ、ゲル化剤を1.6〜6.3質量%含有し、前記光沢発現層の表面は、(I)(1)JIS P 8150:2004「紙及び板紙−色(C/2°)の測定方法−拡散照明法」で規定する明度指数(L )がL ≦22、知覚色度指数(a 、b )が−0.2<a <0.2、−1.0<b <1.0の範囲内である、(2)商工会議所色彩体系である「商工会議所カラーコーディネーション・チャート:The Chamber of Commerce and Industry Color Coordination Chart(CCIC)」におけるBk(20)又はBk(10)に相当する視感色度を有する、の(1)又は(2)の少なくともいずれかを満たし、かつ、(II)JIS P 8142:2005に従って測定した60°における光沢度が30%以上である。 以下、インク受容層及び光沢発現層が設けられた面をインクジェット記録面と、インク受容層が設けられた面と反対の面を裏面ということもある。

    インク受容層及び光沢発現層は、それぞれ着色剤としてノニオン性の黒色着色顔料を含有し、インクジェット記録面を黒色に着色させている。 インク受容層及び光沢発現層の色味付けに使用する着色顔料は、ノニオン性に限定される。 インク受容層用塗料には、インク定着剤などのイオン性が強い助剤を使用するので、イオン性を有する着色顔料は凝集しやすく、色むらの原因となる。 また、光沢発現層を形成するときに使用するゲル化液には、光沢発現層に含有させた樹脂成分を凝固させるイオン性の強いゲル化剤が含まれており、光沢発現層中にイオン性を有する着色顔料が含有すると、凝集しやすく、色むらの原因となる。

    インクジェット記録面の色調は、インク受容層及び光沢発現層中の黒色着色顔料の含有量によって調整することができる。 本実施形態に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートでは、インク受容層は、黒色着色顔料を3.5〜5.5質量%含有する。 より好ましくは、4.5〜5.5質量%である。 この範囲にすることによって、目視で感じる黒さの濃度を高くすることができるため、従来、使用法が限定されていた白色インクの印字適性を得ることができる。 3.5質量%未満では、黒さの濃度が不足し、白色などの明度の高いインクによる印字部との明度差が小さくなり、印字部が際立たない。 5.5質量%を超えると、バインダーの結合力を阻害し、塗工層の強度が低下する。 また、黒色着色顔料が過剰となり、不経済である。 さらに、本実施形態に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートでは、光沢発現層は、黒色着色顔料を2.6質量%以上4.3質量%以下含有する。 より好ましくは、3.0質量%以上4.0質量%以下である。 2.6質量%未満では、黒さの濃度が不足し、白色などの明度の高いインクによる印字部との明度差が小さくなり、印字部が際立たない。 また、ゲル化が過度になりやすく、黒色着色顔料の偏在化に伴う色調の不均一化を招く。 4.3質量%を超えると、ゲル化が弱くなり、塗工層の強度が低下する。

    インク受容層及び光沢発現層には、単独で黒色を呈する黒色着色顔料だけを使用してもよいが、黒色着色顔料を主体とし、更に色調を微調整する目的で、有彩色着色顔料を適宜添加することができる。 有彩色着色顔料を添加する場合には、インク受容層中の着色顔料のうち、有彩色着色顔料の割合が、0.17質量%以下であることが好ましい。 より好ましくは、0.10質量%以下である。 色調を微調整することができ、色のバリエーションを豊富にし、かつ、有彩色を感じない色調に調整できるため、白色インクの印字が映える用紙を得ることができる。

    黒色着色顔料は、ノニオン性であれば、商用公知のものが使用可能であり、例えば、チタンブラック、カーボンブラック、鉄黒が挙げられる。 有彩色着色顔料は、ノニオン性であれば、商用公知のものが使用可能である。 有彩色着色顔料の色は、特に限定されないが、例えば、青、紫である。 青色着色顔料は、例えば、コバルトブルー、アルカリブルー、フタロシアニンブルーが挙げられる。 紫色着色顔料は、例えば、コバルトバイオレット、ミネラルバイオレットが挙げられる。

    本実施形態に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートでは、光沢発現層の表面は、JIS P 8150:2004「紙及び板紙−色(C/2°)の測定方法−拡散照明法」で規定する明度指数(L )がL ≦22、知覚色度指数(a 、b )が−0.2<a <0.2、−1.0<b <1.0の範囲内である。 L は、より好ましくは、L ≦20である。 a 及びb は、より好ましくは、−0.1<a <0.1、−0.5<b <0.5の範囲内である。 この範囲とすることで、インクジェット記録面を目視で感じる無彩色で、かつ、黒さの濃度を高くすることができ、白色などの明度の高いインクによる印字部を際立たせることができる。 L >22では、目視で感じる黒さの濃度が低くなり、白色印字が映えない。 −0.2≧a 及びa ≧0.2では、有彩色を感じるようになり、白色印字が映えない。 −1.0≧b 及びb ≧1.0では、有彩色を感じるようになり、白色印字が映えない。

    本実施形態に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートでは、光沢発現層の表面は、商工会議所色彩体系である「商工会議所カラーコーディネーション・チャート:The Chamber of Commerce and Industry Color Coordination Chart(CCIC)」におけるBk(20)又はBk(10)に相当する視感色度を有する。 CCICは、トーンと明度との組合せで色を表現したものであり、色を直感的に理解するのに適している。 インク受容層の表面を前記の視感色度とすることで、目視で感じる白さの程度が低く、黒さの濃度を高くすることができ、白色などの明度の高いインクによる印字部を際立たせることができる。

    本実施形態では、(1)JIS P 8150:2004「紙及び板紙−色(C/2°)の測定方法−拡散照明法」で規定する明度指数(L )及び知覚色度指数(a 、b )を前記の範囲とすること、(2)商工会議所色彩体系である「商工会議所カラーコーディネーション・チャート:The Chamber of Commerce and Industry Color Coordination Chart(CCIC)」を前記の範囲とすること、の(1)又は(2)のうち少なくともいずれか一方を満たせばよい。 なお、(1)及び(2)は、目視においてほぼ同等である。

    本実施形態に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートでは、光沢発現層の表面は、更にJIS P 8142:2005に従って測定した60°における光沢度が30%以上である。 より好ましくは、40%以上である。

    本実施形態に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートでは、光沢発現層の表面は、10cm×10cm角における前記明度指数(L )、前記知覚色度指数(a 、b )から算出する方法を用いて求めた最大色差ΔE が0.5以下である領域を有することが好ましい。 より好ましくは、0.4以下である。 最大色差ΔE が0.5を超えると、色むら感が大きくなり、商品価値が低下する。 評価するシートにおいて、インクジェット記録面の任意のどの領域を10cm×10cm角に設定しても、最大色差ΔE が0.5以下であることが、色むらが少ない均一な色調を有する記録シートとすることができる点で、より好ましい。 なお、ΔE は、任意に設定した10cm×10cm角における任意のn箇所で測定した明度指数(L )及び知覚色度指数(a 、b )の各々の最大値と最小値との差を用いて数1によって求めることができる。 具体的には、例えば、10cm×10cm角を2cm間隔の格子状に分割し、縦横の接点上の36箇所を測定して、明度指数(L )及び知覚色度指数(a 、b )の各々の最大値と最小値との差を用いて数1によって求める方法である。

    なお、数1において、インクジェット記録面の10cm×10cm角中における明度指数(L

    )及び知覚色度指数(a

    、b

    )の各々の最大値をL

    x、a

    x、b

    xと表記し、各々の最小値をL

    、a

    、b

    と表記する。 また、本実施形態において、測定機器は、分光式白色度計・色差計(商品名:SPECTRO COLOR METER、型式:MODEL PF−10、日本電色工業社製)を用いて測定した。

    支持体に用いる木材繊維としては、広葉樹さらしクラフトパルプ(LBKP)、針葉樹さらしクラフトパルプ(NBKP)などの化学パルプ、グランドパルプ、加圧式砕木パルプ、リファイナー砕木パルプ、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミメカニカルパルプ、ケミグランドパルプなどの機械パルプ、脱墨パルプなどの古紙パルプなどの木材パルプを例示できる。 フレッシュなさらしパルプの場合は、環境を考慮し、ECFパルプ又はTCFパルプが望ましい。 白色度などの品質面を考慮すると、ECFパルプが最適である。

    前記パルプは、適切な叩解度を有するパルプスラリーとする。 各層のパルプの叩解度は、本実施形態では、限定されるものではないが、カナダ標準ろ水度(フリーネス)(JIS P 8121:1995「パルプのろ水度試験方法」)で、350〜600mlCSFとすることが好ましい。 より好ましくは、400〜570mlCSFである。 350mlCSF未満では、パルプの繊維間結合が強くなるため空隙率が減少し、透気抵抗度の増加及びインク吸収性の低下が生じる傾向がある。 600mlCSFを超えると、支持体の強度が低下し、ギロチン断裁時に紙粉が発生しやすくなる。 また、繊維の脱落によるパイリングの発生、インク転写時の紙剥けなど印刷トラブルが発生するおそれがある。

    また、前記パルプスラリーには、必要に応じて従来公知の填料、バインダー、サイズ剤、定着剤、歩留まり向上剤、紙力増強剤などの各種抄紙用薬品を1種類以上適宜用いることができる。 パルプスラリーの調製方法、配合、各抄紙薬品の添加方法については、本発明の効果を損なうものでなければ、特に限定されない。 調製したパルプスラリーは、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機などの各種抄紙機にて紙匹を形成し、その後乾燥させて原紙を得ることができる。 特に、インク吸収性に優れた原紙を使用することが望ましい。

    原紙構造としては、単層又は多層のどちらでもよい。 適宜目的に応じて設計変更が可能である。 多層である場合には、表裏で非対称構造とすることも可能である。 特に、3層以上で構成する場合には、中層に古紙を使用することで、環境対応及びコストダウンを可能にすることができる。 また、不透明度改善のため、中層を各種顔料・染料で着色するということも製造上可能である。 また、各層の紙力剤、填料の添加率を調整することで、後加工適性も自由にコントロールできるメリットがある。

    前記パルプスラリーには、内部添加剤として内添紙力剤と酸化澱粉とを含有させることが好ましい。 内添紙力剤及び酸化澱粉の合計添加量は、木材繊維(絶乾パルプ)に対して1.0〜2.0質量%であることが好ましい。 より好ましくは、1.3〜1.7質量%である。 2.0質量%を超えると、抄紙工程で汚れが発生することがあり、生産性を低下させる場合がある。 また、経済上好ましくない。 1.0質量%未満では、原紙層内部の剥離が発生したり、製函加工時の罫線部での原紙割れが発生したりする場合がある。

    内添紙力剤の添加量は、木材繊維(絶乾パルプ)に対して、0.5〜1.0質量%とすることが好ましい。 より好ましくは、0.6〜0.9質量%である。 1.0質量%を超えると、古紙として再生させようとすると、離解性が劣るようになり、また、原紙内部でのバリア性が発現するため、糊貼り適性及びブリスターパック適性に劣るようになる。 0.5質量%未満では、オフセット印刷での耐刷力が劣るようになり、原紙層内部の剥離又は局所的な膨れが発生するようになり、印刷適性に劣るようになる。 そして、製函加工時において罫線部での原紙割れが発生し、後加工トラブルを引き起こすようになる。

    酸化澱粉の添加量は、木材繊維(絶乾パルプ)に対して、0.5〜1.0質量%とすることが好ましい。 より好ましくは、0.6〜0.9質量%である。 1.0質量%を超えると、インクジェットインクの吸収性を阻害する事象があり、注意を要する。 0.5質量%未満では、インクジェットインク吸収性は良好であるが、コックリング又は塗工時の塗工斑が発生するようになる。 また、紙厚如何では、インクジェットインクのプリントスルーが発生する可能性もある。

    支持体の表面には、強度の付与などを目的として、サイズプレス、ゲートロール、サイザーなどの装置を用いて、澱粉、ポリアクリルアマイド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースなどを含有するサイズ液を塗布して、支持体としてもよい。 ただし、サイズ液については、前記の内部添加剤と同様に適正な塗布量が存在する。 原紙の吸液量、塗布速度、塗布液粘度や温度、固形分、抄紙機の乾燥能力等の諸条件によって異なるが、一般的には、塗布量が多くなるほど、抄紙工程での汚れ発生頻度が高くなる。 また、不経済でもある。 また、耐刷力は高くなるものの、塗工原紙表面の柔軟性が劣るようになり、かつ、塗料の接着成分の染み込み量が減る分、打ち抜き加工、リワインダー、カッター、ギロチン断裁機などの裁断時での紙粉発生量が多くなる傾向があり、製函時での罫線加工では、原紙が裂ける事象も出てくる。 さらに、塗工原紙のバリア性が発現するため、糊貼り加工及びブリスターパック加工での接着成分の塗布において、加工用接着成分の原紙への吸収が不足するようになり、接着不足による後加工トラブルが発生するようにもなる。 反対に、塗布量が少ない場合には、各種後加工適性には優れるものの、印刷に実用上耐えることができなくなる。 したがって、これらの塗布量にも適正な条件が存在する。 ただし、これらの問題点を克服する方法としては、原紙の仕様変更又は塗料の配合によってカバーできる。

    支持体は、木材繊維を主体とする。 支持体の乾燥質量のうち、木材繊維の占める割合が、50質量%以上であることが好ましい。 より好ましくは、70質量%以上である。 特に好ましくは、90質量%以上である。

    インク受容層に用いる顔料として、合成非晶質シリカ、焼成クレー、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、天然ゼオライト、合成ゼオライト、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、ハイドロキシアパタイト、各種層間化合物、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイトなどの白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、各種マイクロカプセルなどの有機顔料を使用することができる。 この中でも、高いインク吸収性から、合成シリカが好適に使用される。

    インク受容層に用いるバインダーとして、次に列記するバインダーを用いることができる。 例えば、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリエチレン酢酸ビニル、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリアクリルアマイド、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、澱粉、変性澱粉(物理的構造変性のバイオラテックスを含む。)、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸エチル、アルギン酸ソーダ、ポリスチレンスルホン酸ソーダ、カゼイン、ゼラチン、テルペン等の水溶性バインダーである。 この中でも、特に接着性能に優れ、インクジェットインク吸収性が良好なポリビニルアルコール及びポリエチレン酢酸ビニルが好適に使用される。

    インク受容層には、更にインクジェットインクの定着性及び発色性を向上させるために、カチオン性樹脂を主成分とする次に列記するインク定着剤を用いることが好ましい。 例えば、ポリエチレンイミン、エピクロルヒドリン変性ポリアルキルアミン、ポリアミンポリアミドエピクロルヒドリン、ジメチルアミンアンモニアエピクロルヒドリン、ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムハライド、ポリジアクリルジメチルアンモニウムハライド、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート塩酸塩、ポリビニルピリジウムハライド、カチオン性ポリスチレン共重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合物、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド二酸化硫黄共重合物、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドアミド共重合物、ジシアンジアミドホルマリン重縮合物、ジシアンジアミドジエチレントリアミン重縮合物、ポリアリルアミンである。

    インク受容層は、顔料100質量部に対してバインダーを40〜60質量部含有することが好ましい。 より好ましくは、45〜55質量部である。 40質量部未満では、塗工層の強度が弱くなり、塗工層の脱落又は磨耗が生じ、印字後の品質及び印字品の耐久性が劣る場合がある。 60質量部を超えると、インク吸収性に劣る場合がある。

    インク受容層には、必要に応じて分散剤、消泡剤、pH調整剤、湿潤剤、保水剤、粘度調整剤、架橋剤、離型剤、防腐剤、柔軟剤、ワックス、導電防止剤、帯電防止剤、サイズ剤、耐水化剤、可塑剤、蛍光増白剤、還元剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、香料、脱臭剤、防炎剤、忌避剤、防錆剤などの助剤を適宜使用できる。

    光沢発現層に用いる顔料として、例えば、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、気相法微粒シリカ、気相法微粒アルミナが単独又は複数で使用可能である。 さらに、その他、インクジェットインク吸収が良好で、光沢発現に寄与できる材料すべてが単独又は複数を適宜使用可能である。

    光沢発現層には、次に列挙するバインダーを用いることができる。 例えば、カゼイン、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、澱粉である。 さらに、その他、インクジェットインク吸収が良好で、光沢発現に寄与できる材料すべてが単独又は複数を適宜使用可能である。 光沢発現効果が高い点で、カゼインが好適に使用される。

    光沢発現層には、必要に応じて分散剤、消泡剤、pH調整剤、湿潤剤、保水剤、粘度調整剤、架橋剤、離型剤、防腐剤、柔軟剤、ワックス、導電防止剤、帯電防止剤、サイズ剤、耐水化剤、可塑剤、蛍光増白剤、還元剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、香料、脱臭剤、防炎剤、忌避剤、防錆剤などの助剤を単独又は複数適宜使用できる。

    光沢発現層は、顔料100質量部に対してバインダーを1〜60質量部含有することが好ましい。 より好ましくは、5〜50質量部である。 1質量部未満では、ゲル化が弱まり、塗工層の強度が不足する場合がある。 60質量部を超えると、インク吸収性に劣る場合がある。

    本実施形態に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートは、光沢発現層の形成方法は、ゲル化法によるキャスト加工である。 キャスト加工には、ウエット(湿潤)法、リウエット(再湿潤)法、ゲル化(凝固化)法が挙げられるが、インクジェット印字適性を志向するならば、ゲル化法が有利である。 ゲル化法の利点としては、光沢発現層の形成時に、層内での微視的な網目構造を形成するため、インクジェットインク吸収性に優れる塗工層とすることができる。 ただし、その他の方法による層構造の多孔性との比較は、水銀圧入法又はBET比表面積法では、明確に差異がわからないため、分子サイズレベルでの繊細な差異であると考えられる。 また、ゲル化法は、ウエット法又はリウエット法に比べ、キャスト加工適性に大きく寄与する塗工原紙のサイズ度、透気度などの物性の影響度が比較的小さいので原紙を選ばない。 したがって、キャスト加工で不利と考えられる古紙入りでサイズ度が低く、透気抵抗度が高く、高坪量の板紙をもキャスト製品とすることが可能である。 ただし、板紙ベースの商用キャスト製品の製造には技巧的で高い技術力を要し、その分生産メーカーも限られており、従って市場品も数少ない。

    光沢発現層を凝固・固定化する処理液(以下、ゲル化液という。)は、ゲル化剤の水溶液である。 ゲル化剤は、例えば、砂、硼酸、蟻酸カルシウムなどの各種金属塩、各種高分子電解質が使用できる。 または、その他、インクジェット印字適性及びキャストドラム離型性を阻害せず、光沢発現に寄与できる材料すべてが単独又は複数で適宜使用可能である。 この中で、光沢発現層に含有させたバインダーを凝固する能力が高い点で、蟻酸カルシウムがより好ましい。

    光沢発現層は、ゲル化剤を1.6〜6.3質量%含有する。 より好ましくは、3.0〜4.0質量%である。 1.6質量%未満では、キャストドラムに圧着前のゲル化が弱く、結果として光沢度が低くなる。 6.3質量%を超えると、光沢面の強度が低下し、印刷に耐えることができない。

    本実施形態に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートの製造方法は、木材繊維を主体する支持体の少なくとも片面に顔料とバインダーと着色剤とを含有する1層以上のインク受容層を設け、該インク受容層の最表層上に顔料とバインダーと着色剤とを含有する光沢発現層をキャストコート法のうちゲル化法によって設けた黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートの製造方法であって、前記インク受容層用塗料は、前記着色剤としてノニオン性の黒色着色顔料を含有し、該黒色着色顔料を前記インク受容層用塗料の全固形分に対して、3.5〜5.5質量%含有し、前記光沢発現層用塗料は、前記着色剤としてノニオン性の黒色着色顔料を含有し、該黒色着色顔料を前記光沢発現層用塗料の全固形分に対して、2.6〜4.3質量%含有し、ゲル化液の濃度が3質量%以上12質量%未満である。

    インク受容層は、得られた支持体の少なくとも片面に顔料及びバインダーを主成分とし、更に着色剤を含有するインク受容層用塗料を塗工・乾燥して得ることができる。 光沢発現層は、インク受容層の最表層上に光沢発現層用塗料を塗工し、得られた塗工面が湿潤状態にあるうちに、ゲル化液を前記塗工面上に塗布して凝固処理し、加熱した鏡面仕上げの金属面を有するキャストドラムに圧着して乾燥して得ることができる。

    インク受容層用塗料及び光沢発現層用塗料の塗工には、公知一般の塗工機、例えば、ブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、ロッドコーター、リップコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、ダイコーター、チャンブレックスコーター、チップブレード−コーター、ラボスケールでのスピニングコーターが使用できる。 塗工時は、塗工層構造を制御する目的で常圧、減圧、加圧のいずれの状態下を選んでも構わない。

    インク受容層の片面当たりの乾燥塗工量は、5〜20g/m が好ましい。 より好ましくは、10〜20g/m である。 5g/m 未満では、塗料で支持体の表面を完全に覆うことが難しく、塗工層によるインク吸収性が不十分となり、吸収むらが発生する場合がある。 逆に、乾燥塗工量が20g/m を超えると、インク受容層と支持体との間の接着強度が実用に耐えられないレベルとなる場合があり、粉落ちと呼ばれる支持体からの塗工層の脱落、剥離などが発生し、重大な問題となるおそれがある。 インク吸収性に優れていても、その後の後加工でのトラブルは、顧客の信用を失墜させるほか、多大な経済的損失を被ることになる。 また、インク受容層用塗料を2回以上塗工して、インク受容層を2層以上で構成してもよい。

    インク受容層用塗料の塗工後の乾燥方式としては、熱風乾燥、赤外乾燥、ドラム乾燥などが挙げられるが、本実施形態においては、特に限定されるものではない。 バインダーマイグレーション及び/又は塗工層構造の制御を目的として、適宜適切に乾燥温度、乾燥温度勾配、乾燥時間などの乾燥条件を変更し適用してよい。

    また、インク受容層の表面の平滑性を制御する目的で、必要に応じてキャレンダー処理を行ってもよい。 キャレンダー処理は、スーパーキャレンダー、マシンキャレンダー、ソフトキャレンダーなどが挙げられる。

    光沢発現層の片面当たりの乾燥塗工量は、8〜20g/m が好ましい。 より好ましくは、10〜15g/m である。 8g/m 未満では、十分な光沢面が得られない場合がある。 塗工量が20g/m を超えると、生産性が劣る場合がある。

    光沢発現層用塗料の塗工面が湿潤状態にあるうちに、ゲル化液を塗工面上に塗布して凝固処理する。 ゲル化液の塗布には、公知の塗布機、例えば、シャワー塗布機、ディップコーター、カーテンコーター、トランスファーロールコーターが使用できる。

    ゲル化液の濃度は、3質量%以上12質量%未満である。 より好ましくは、6.0質量%以上10.0質量%未満である。 この範囲にすることで、光沢発現層中のゲル化剤の含有量を光沢発現層用塗料の全固形分に対して、1.6〜6.3質量%含有することができる。

    本実施形態に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートでは、乾燥状態としては、完成製品において23℃、50%RH条件で12時間調湿後の平衡水分が、6.5質量%を超え7.5質量%未満であることが好ましい。 より好ましくは、6.7質量%を超え7.0質量%未満である。 6.5質量%以下では、柔軟性が失われ、後加工適性に劣るようになる。 特に、断裁時の紙粉発生量が多くなり問題である。 また、環境条件によっては、完成製品の環境からの水分の吸着によってカールが発生しやすくなる。 反対に、7.5質量%以上では、紙力が弱まり、印刷での耐刷力の低下又はインクジェット印字での滲みの悪化が起こるようになる。 また、環境条件によっては、環境への水分の脱着によってカールが発生しやすくなる。 したがって、特に後加工適性を念頭に置いた場合、適正な乾燥条件が存在する。 ここで、適正な乾燥条件とは、キャストドラムの表面温度を110〜130℃とし、かつ、前記キャストドラムに圧着する圧力(以下、フォーミング圧力ということもある。)を70〜90kgf/cm とすることである。 キャストドラムの表面温度は、より好ましくは120〜130℃とし、かつ、前記フォーミング圧力は、より好ましくは80〜90kgf/cm とする。

    塗工層を視感で黒色を感ずる色調に調整する場合において、塗料には、ある程度の視感濃度が必要となる。 ロッドコーター、ブレードコーターなどの平坦化塗工方式では、視感濃度が低いと、塗工する原紙表面の凹凸に起因する塗工量の多少によって、色濃度に差異が生じ、製品の色調均一性が損なわれることがある。 また、エアーナイフコーターなどの輪郭塗工方式では、視感濃度が低いと、風紋パターンが発生することがある。 一方、塗工量が、原紙に対して一定となっているが、キャレンダー処理などによって、緊度差が生じ、下地の凹凸の不均一性が視感で感じられるようになる事例もある。 このように、塗料のある閾値以上での色味付けは、製品表面の均一性を確保するために、有効な手段である。 特に、本実施形態に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートでは、木材パルプ繊維を主体とする支持体の上に、インク受容層と光沢発現層とを設ける構造であるが、インク受容層又は光沢発現層のいずれか一方だけの着色であると、所望する完成製品の色調を得にくいばかりか、塗料の着色が濃くなるほど、製品表面の色むらが目立つようになる。 そこで、本発明者らは、所望色度への着色及び均一な着色状態を得るためには、各層への着色が必須であることを奮励検討の結果見出した。 また、その着色の程度は、インク受容層に黒色着色顔料をインク受容層用塗料の全固形分に対して、3.5〜5.5質量%含有させ、かつ、光沢発現層に黒色着色顔料を光沢発現層用塗料の全固形分に対して、2.6〜4.3質量%含有させることで実現できる。

    本実施形態に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートの製造方法では、前記インク受容層の表面は、JIS P 8150:2004「紙及び板紙−色(C/2°)の測定方法−拡散照明法」で規定する明度指数(L )がL ≦28、知覚色度指数(a 、b )が−0.4≦a ≦0.2、−0.7≦b ≦0.3の範囲内に管理することが好ましい。 L は、より好ましくは、L ≦25である。 a 及びb は、より好ましくは、−0.3≦a ≦0.1、−0.5≦b ≦0.1の範囲である。 インク受容層表面の色調を上記範囲に管理することで、製品の表面を白色インクが映える黒色の濃い色調とし、かつ、色むらのない均一な着色状態とすることができる。

    光沢発現層用塗料は、キャストコーター設備によって塗工されるが、ゲル化液による凝固・湿潤状態を維持したままでの不動化及びキャストドラムでの熱圧着による鏡面形成によって、光沢が発現される。 ここで、本実施形態では、光沢発現層用塗料が黒色顔料で色調調整されるが、この量が多いほど、黒色顔料分散液に含有される界面活性剤及び分散剤に類する薬品の影響で、ゲル化が弱くなる。 また、ゲル化を過度に進ませると、凝集時の黒色顔料の偏在化に伴う色調の不均一化を招くようになる。 また、光沢感も劣るようになる。 したがって、このゲル化工程のゲル化の調整は、光沢発現層の品質に及ぼす影響が大きい。 このゲル化の程度は、光沢発現層用の塗料とゲル化液との混合物の粘度変化及び保水性によって把握することが可能である。 すなわち、ゲル化が進むほど塗料の粘度は高くなり、保水性も上がる。 本実施形態に係る黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートの製造方法では、前記光沢発現層用塗料と前記ゲル化液とを等体積で完全混合した混合液は、保水性が800g/m 以上1000g/m 以下であり、かつ、60rpmにおけるB形粘度が60mPa・s以上80mPa・s以下であることが好ましい。 保水性及びB形粘度の範囲を適正に制御することによって、光沢感及び色調の均一性に優れたインクジェット光沢紙を得ることが可能となる。

    インク受容層及び光沢発現層は、支持体の片面だけに設けてもよいし、支持体の両面に設けてもよい。 支持体の片面だけに設ける場合には、インク受容層及び光沢発現層を設けたインクジェット記録面の反対面は、非塗工面又は塗工面のいずれとしてもよい。 塗工面とする場合には、各種目的に応じた機能性を有する塗工層を形成できる。 例えば、捺印性、各種ペン筆記性、毛筆筆記性、各種ペイント(フレスコ、テンペラ、植物性/動物性乾性油系絵の具、水溶性絵の具、ポスターカラー、クレヨン、パステルなど)筆記性、インクジェット印字適性、熱転写印刷適性、熱昇華型印刷適性、オフセット枚葉印刷適性、オフセット輪転印刷適性、感熱印字適性、感圧印字適性、感光印字適性、レーザービーム印刷適性、炙り出し適性などに対応する材料の適用が適宜可能である。

    次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。 また、例中の「部」、「%」は、特に断らない限りそれぞれ、「質量部」、「質量%」を示す。 なお、添加部数は、固形分換算の値である。

    (実施例1)
    <原紙の作製>
    LBKP100部(カナディアンスタンダードフリーネス:CSF=500ml)のパルプスラリーに、パルプ(乾燥固形分)に対し、酸化澱粉(商品名:MS3800、日本食品化工社製)1.00部と、内添紙力剤(商品名:DG4204、星光PMC社製)0.20部と、タルク(商品名:NTL、日本タルク社製)5.00部と、酸性ロジンサイズ剤(商品名:AL1203、星光PMC社製)0.20部と、液体硫酸バンド1.00部と、を配合して紙料を得た。 得られた紙料を長網式抄紙機で抄造し、坪量180g/m の原紙を得た。 ここで、酸化澱粉及び内添紙力剤の合計添加量は、絶乾パルプに対して1.2%であった。

    <サイズプレス塗布による支持体の作製>
    前記原紙上にサイズ剤として酸化澱粉(商品名:王子エースA、王子コンスターチ社製)固形分濃度6%水溶液をサイズプレスによって乾燥塗工量が片面当たり1.5g/m となるようにオンマシンで両面に塗布し、シリンダードライヤーで乾燥し、支持体を得た。

    <インク受容層用塗料の調製>
    顔料として平均粒子径7μmの合成非晶質シリカ(商品名:サイロジェットP407、グレースデビソン社製)50.0部及び平均粒子径6μmの合成非晶質シリカ(商品名:サイロイド74X6500、グレースデビソン社製)50.0部と、水と、pH調整剤として酢酸0.500部と、を配合し、カウレス分散機にて固形分濃度28%のシリカスラリーを調製した。 このシリカスラリーに、バインダーとしてポリビニルアルコール(商品名:PVA−117、クラレ社製)15.0部と、インク定着剤としてカチオン性樹脂(商品名:スミレッズレジンSR1001、住友化学社製)15.0部と、バインダーとしてエチレン酢酸ビニル系樹脂(商品名:AD−13−50、昭和高分子社製)35.0部と、着色剤として黒色着色顔料(商品名:TB510 BlackTR、大日精化社製)9.00部と、を順次、添加・攪拌し、更に水を添加して固形分濃度が25%のインク受容層用塗料を得た。 なお、インク受容層用塗料の全固形分に対する黒色着色顔料の含有量は、 5.2 %であった。

    <インク受容層の形成>
    得られたインク受容層用塗料を前記の支持体のインクジェット記録面となる面に乾燥塗工量が10g/m となるように、オンマシンでエアーナイフコーターを用いて塗工し、エアードライヤーで熱風乾燥した。

    <平滑処理>
    ソフトカレンダーを用いて、線圧30kgf/cm、25℃、2ニップ1パスの条件で表面処理を行った。 ここでインク受容層表面L 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、次のとおりとなった。 なお、インク受容層表面のL 、a 、b 及びISO白色度は、分光式白色度計・色差計(商品名:SPECTRO COLOR METER、型式:MODEL PF−10、日本電色工業社製)を用いて測定した。
    :22.0、a :0.14、b :−0.20、ISO白色度:4.91

    <光沢発現層の塗料の調製>
    顔料としてコロイダルシリカ(商品名:シリカドール20、日本化学工業社製)100部と、バインダーとしてカゼイン(商品名:酸カゼイン、Fonterra社製(ニュージーランド))10.0部と、離型剤(商品名:メイカテックスHP−70、明成化学社製)2.00部と、を順次、セリエミキサーにて混合した。 この混合液へ、着色剤として黒色着色顔料(商品名:TB510 BlackTR、大日精化社製)3.0部を添加・攪拌し、固形分濃度が20%である光沢発現層用塗料を得た。

    <光沢発現層の処理液(ゲル化液)の調製>
    ギ酸カルシウムと水とを配合し、汎用ミキサーを用いて固形分濃度で5%水溶液に調製した。

    <光沢発現層の形成>
    形成したインク受容層上に、キャスト加工機に敷設されたエアーナイフコーターにて乾燥塗工量として8g/m となるように、ライン速度、エアーナイフドクターの風圧、アプリケートロール回転速度などを調節して光沢発現層用塗料を塗工した。 この塗料が湿潤状態にあるうちに、ゲル化液をシャワー塗布し、該塗工面の表面を不動化し、膠着状態にあるうちに、表面温度が130℃に加熱されたクロム鍍金の金属面を有するキャストドラムへ、フォーミング圧力80kgf/cm の条件下で熱圧着した。 その後、離型ロールでキャストドラムから剥離させ、黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートを得た。 ここで、平衡水分は、7.0%であった。 なお、光沢発現層用塗料の全固形分に対する黒色着色顔料の含有量は2.6 %であり、かつ、光沢発現層用塗料の全固形分に対するゲル化剤の含有量は2.6%であった。 光沢発現層表面(インクジェット記録面)のL 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、次のとおりとなった。 なお、CCICは、商工会議所カラーコーディネーション・チャート(CCIC)を用いて、色彩の感覚値を判断・評価した。
    :17.74、a :0.18、b :0.23、白色度:3.09、CCIC:Bk(10)相当

    (実施例2)
    実施例1において、原紙の作製で、内添紙力剤の添加部数を0.5部とし、酸化澱粉の添加部数を0.5部とした以外は、実施例1に準じて黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートを作製した。 ここで、内添紙力剤及び酸化澱粉の合計添加量は、1.0%であった。 また、インクジェット記録面のL 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、実施例1と同一であった。

    (実施例3)
    実施例1において、原紙の作製で、内添紙力剤の添加部数を1.0部とし、酸化澱粉の添加部数を1.0部とした以外は、実施例1に準じて黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートを作製した。 ここで、内添紙力剤及び酸化澱粉の合計添加量は、2.0%であった。 また、インクジェット記録面のL 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、実施例1と同一であった。

    (実施例4)
    実施例1において、光沢発現層の形成で、キャスト加工条件を変更し、キャストドラムの表面温度を110℃とし、フォーミング圧力を70kgf/cm とした以外は、実施例1に準じて黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートを作製した。 ここで、平衡水分は、7.3%であった。 また、インクジェット記録面のL 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、実施例1と同一であった。

    (実施例5)
    実施例1において、光沢発現層の形成で、キャスト加工条件を変更し、キャストドラムの表面温度を130℃とし、フォーミング圧力を90kgf/cm とした以外は、実施例1に準じて黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートを作製した。 ここで、平衡水分は、7.0%であった。 また、インクジェット記録面のL 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、実施例1と同一であった。

    (実施例6)
    実施例1において、光沢発現層の形成で、ゲル化液として3%のギ酸カルシウム水溶液を用いて、実施例1に準じて黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートを作製した。 なお、光沢発現層用塗料の全固形分に対するゲル化剤の含有量は、1.6%であった。 ここで、インクジェット記録面のL 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、実施例1と同一であった。

    (実施例7)
    実施例1において、光沢発現層の形成で、ゲル化液として8%のギ酸カルシウム水溶液を用いて、実施例1に準じて黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートを作製した。 なお、光沢発現層用塗料の全固形分に対するゲル化剤の含有量は、4.3%であった。 ここで、インクジェット記録面のL 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、実施例1と同一であった。

    (実施例8)
    実施例1において、インク受容層用塗料の調製で、黒色着色顔料の添加部数を2/3倍に減らして6.00部とした以外は、実施例1に準じて黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートを作製した。 なお、インク受容層用塗料の全固形分に対する黒色着色顔料の含有量は3.5%であった。 ここで、インクジェット記録面のL 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、次のとおりとなった。
    :21.09、a :0.18、b :0.52、白色度:4.29、CCIC:Bk(20)相当

    (実施例9)
    実施例1において、原紙の作製で、内添紙力剤の添加部数を0.4部とし、酸化澱粉の添加部数を0.4部とした以外は、実施例1に準じて黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートを作製した。 ここで、内添紙力剤及び酸化澱粉の合計添加量は、0.8%であった。 また、インクジェット記録面のL 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、実施例1と同一であった。

    (実施例10)
    実施例1において、原紙の作製で、内添紙力剤の添加部数を1.1部とし、酸化澱粉の添加部数を1.1部とした以外は、実施例1に準じて黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートを作製した。 ここで、内添紙力剤及び酸化澱粉の合計添加量は、2.2%であった。 また、インクジェット記録面のL 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、実施例1と同一であった。

    (実施例11)
    実施例1において、光沢発現層の形成で、キャスト加工条件を変更し、キャストドラムの表面温度を100℃とし、フォーミング圧力を60kgf/cm とした以外は、実施例1に準じて黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートを作製した。 ここで、平衡水分は7.5%であった。 また、インクジェット記録面のL 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、実施例1と同一であった。

    (実施例12)
    実施例1において、光沢発現層の形成で、キャスト加工条件を変更し、キャストドラムの表面温度を140℃とし、フォーミング圧力を100kgf/cm とした以外は、実施例1に準じて黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートを作製した。 ここで、平衡水分は、6.5%であった。 また、インクジェット記録面のL 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、実施例1と同一であった。

    (比較例1)
    実施例1において、インク受容層用塗料の調製及び光沢発現層用塗料の調製で、黒色着色顔料を無添加とし、インク受容層及び光沢発現層を黒色に着色しなかった以外は、実施例1に準じてインクジェット用光沢タイプ記録シートを作製した。 ここでインクジェット記録面のL 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、次のとおりとなった。
    :91.87、a :−0.84、b :2.03、白色度:81.97、CCIC:Wt(95)相当

    (比較例2)
    実施例1において、インク受容層用塗料の調製で、黒色着色顔料の添加部数を1/10倍に減らして0.90部とし、更に光沢発現層用塗料の調製で、黒色着色顔料を無添加とし、光沢発現層を黒色に着色しなかった以外は、実施例1に準じてインクジェット用光沢タイプ記録シートを作製した。 なお、インク受容層用塗料の全固形分に対する黒色着色顔料の含有量は0.5%であった。 ここでインクジェット記録面のL 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、次のとおりとなった。
    :53.57、a :0.97、b :−0.25、白色度:28.82、CCIC:mG(60)相当

    (比較例3)
    実施例1において、インク受容層用塗料の調製で、黒色着色顔料を2/3倍に減らして6.00部とし、更に光沢発現層用塗料の調製で、黒色着色顔料を無添加とし、光沢発現層を黒色に着色しなかった以外は、実施例1に準じてインクジェット用光沢タイプ記録シートを作製した。 ここでインクジェット記録面のL 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、次のとおりとなった。
    :29.68、a :0.99、b :−7.36、白色度:11.78、CCIC:dG(20)相当

    (比較例4)
    実施例1において、光沢発現層用塗料の調製で、黒色着色顔料を無添加とし、光沢発現層を黒色に着色しなかった以外は、実施例1に準じてインクジェット用光沢タイプ記録シートを作製した。 ここでインクジェット記録面のL 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、次のとおりとなった。
    :25.33、a :1.07、b :−8.15、白色度:9.23、CCIC:dG(30)相当

    (比較例5)
    実施例1において、インク受容層用塗料の調製で、黒色着色顔料を無添加とし、インク受容層を黒色に着色しなかった以外は、実施例1に準じてインクジェット用光沢タイプ記録シートを作製した。 ここでインクジェット記録面のL 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、次のとおりとなった。
    :78.15、a :−0.44、b :4.45、白色度:56.37、CCIC:Wt(90)相当

    (比較例6)
    実施例1において、インク受容層用塗料の調製で、黒色着色顔料を1/10倍に減らして0.90部とした以外は、実施例1に準じて黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートを作製した。 ここでインクジェット記録面のL 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、次のとおりとなった。
    :40.65、a :0.72、b :3.79、白色度:14.37、CCIC:mG(50)相当

    (比較例7)
    実施例1において、ゲル化液として水を用いた以外は、実施例1に準じて黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートを作製した。 ここで、インクジェット記録面のL 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、実施例1と同一であった。

    (比較例8)
    実施例1において、ゲル化液として12%のギ酸カルシウム水溶液を用いて、実施例1に準じて黒色インクジェット用光沢タイプ記録シートを作製した。 なお、光沢発現層用塗料の全固形分に対するゲル化剤の含有量は、6.4%であった。 ここで、インクジェット記録面のL 、a 、b 、ISO白色度及びCCICは、実施例1と同一であった。

    得られた黒色インクジェット用光沢タイプ記録シート及びインクジェット用光沢タイプ記録シートについて、内添薬品、平衡水分並びに光沢発現層とゲル化液との相互作用としてB形粘度及び保水性を表1に示す。 なお、平衡水分、B形粘度及び保水性の測定方法を次に示す。

    <平衡水分測定>
    得られた黒色インクジェット用光沢タイプ記録シート及びインクジェット用光沢タイプ記録シートを大きさ30cm×30cmに切断したサンプルを、23℃、50%RHの恒温恒湿槽の室内に12時間放置後、質量Aを測定した。 その後、そのサンプルを120℃で4時間乾燥し、絶乾質量Bを測定し、数2によって平衡水分を算出した。 単位は、%である。
    (数2)平衡水分={(A−B)/A}×100

    <塗料のB形粘度測定>
    調製した光沢発現層用塗料とゲル化処理剤とを等体積混合して得られた液体について、60rpm及び6rpmにおけるB形粘度を、B形粘度計(型式:B−8L、東京計器社製)を用いて、20℃一定条件下にて測定した。

    <塗料の保水性測定>
    調製した光沢発現層用塗料とゲル化処理剤とを等体積混合して得られた液体の保水性をGravimetric Water Retention Meter(型式:AA−GWR、SMT社製)を用いて測定した。 測定条件は、次のとおりとした。
    CELL PRESSURE:1.50kgf/cm
    TIMER :15秒なお、カラー温度は、20℃一定とした。

    得られた黒色インクジェット用光沢タイプ記録シート及びインクジェット用光沢タイプ記録シートについて、インクジェット記録面(光沢発現層表面)について次に示す方法で評価し、評価結果を表2に示す。

    <インクジェット記録面(光沢発現層表面)の色調均一性>(色調均一性)
    インクジェット記録面の色調の均一性を目視評価した。 評価要領は、次のとおりである。 なお、評価においては、市場品の均質な色彩を有している上質色紙(商品名:やよい(黒)、北越紀州製紙社製)を基準として同等レベルである場合には、○とした。
    ○:斑が無く均一性に優れ、良好である(実用レベル)、
    △:若干斑があり、やや不良であり、実用上支障が出る可能性が有る(実用不適レベル)、
    ×:斑が酷く、不良であり、実用上、使用に堪えない(実用不適レベル)。

    <インクジェット記録面(光沢発現層表面)のインクの印字品位>(印字品位)
    インクジェットプリンター(型式:JV−33、ミマキ社製)を用いて、JV−33用白色インクでインクジェット記録面にテスト印字パターン(文字、線及びベタ)を印字して、視感で評価した。 評価要領は次のとおりである。
    ○:白色印字部の視認性に優れ、滲みやインク吸収斑が無く良好である(実用レベル)、
    △:白色印字部の視認性が若干劣る又は滲み及びインク吸収斑にやや難が有り、やや不良である(実用不適レベル)、
    ×:白色印字部の視認性に劣る又は滲み及びインク吸収斑に大分難有り、不良である(実用不適レベル)。

    <インクジェット記録面(光沢発現層表面)の光沢感の官能評価>(光沢感の均一性)
    インクジェット記録面の光沢感を目視評価した。 なお、官能評価において、パネラーは、30代から50代の男性5名女性5名の合計10名とした。 判定基準は、パネラーが紙面全体から受ける印象を総合的に考慮して評価をした。 すなわち、光沢感が有り、光沢斑がない場合は3点、光沢感がやや劣る又は光沢斑がやや有る場合は2点、光沢感が劣る又は光沢斑が有る場合は1点とし、10名の平均点が2.5点以上3.0点以下の場合を実用レベル(○)、2.0点以上2.5点未満の場合を実用不適レベル(△)、2.0点未満の場合を実用不適レベル(×)とした。

    <インクジェット記録面(光沢発現層表面)の光沢度の測定>(光沢度60°)
    インクジェット記録面の光沢度を精密光沢計(商品名:Gloss Meter Model GM−26D、村上色彩研究所社製)を用いて、測定した。 測定角度は、60°とした。

    <インクジェット記録面の最大色差(色むら感)>
    インクジェット記録面の色むら感を、10cm×10cm角における最大色差ΔE で評価した。 ΔE は、JIS P 8150:2004で規定する明度指数L 、知覚色度指数a 及びb から算出する方法を用いて、インクジェット記録面の任意に設定した10cm×10cm角の範囲中における、任意の10箇所で測定した明度指数(L )及び知覚色度指数(a 、b )の各々の最大値と最小値との差をΔE として、評価した。 ΔE は、数1から求めた。 評価要領は、次のとおりである。
    ○…ΔE が0.5以下である(実用レベル)、×…ΔE が0.5を超える(実用に適さない)。

    なお、数1において、明度指数(L

    )及び知覚色度指数(a

    、b

    )の最大値をL

    x、a

    x、b

    xと表記し、明度指数(L

    )及び知覚色度指数(a

    、b

    )の最小値をL

    、a

    、b

    と表記する。 また、測定機器は、分光式白色度計・色差計(商品名:SPECTRO COLOR METER、型式:MODEL PF−10、日本電色工業社製)を用いて測定した。

    得られた黒色インクジェット用光沢タイプ記録シート及びインクジェット用光沢タイプ記録シートについて、後加工適性について次に示す方法で評価し、評価結果を表3に示す。

    <インクジェット記録面(光沢発現層表面)の塗工層強度の評価>(RI印刷強度)
    得られた黒色インクジェット用光沢タイプ記録シート及びインクジェット用光沢タイプ記録シートを幅30cm×流れ30cmに切断したサンプルのインクジェット記録面にRI印刷機(型式:RI−3、明製作所社製)を用いて印刷し、インクジェット記録面の塗工層強度を評価した。 使用インキは、特殊インキ(商品名:PRINTING INK SMXタックグレード15、東洋インキ製造社製)0.40mlとした。 印刷条件は、60rpmで3回刷りしたときの塗工層の脱落程度をゴムロール上の付着物の量及び高平滑であり、表裏差が殆ど無い印刷適性に特に優れる転写紙(商品名:PW230g/m 、北越紀州製紙社製)にゴムロール上の付着物を写し取ったときの印刷パターン視感で評価した。 なお、評価において、市場品の高光沢、印刷適性に優れ、製函適性で実績の有るキャストコート紙(商品名:マリエストBG270g/m 、北越紀州製紙社製)を基準として同等レベルである場合には、○とした。 評価要領は、次のとおりである。
    ○:ゴムロール又は転写パターンでカラーの脱落が無い又はほとんど無い(実用レベル)、
    △:ゴムロール又は転写パターンでカラーの脱落が実用上問題になる可能性有り(実用不適レベル)、
    ×:ゴムロール又は転写パターンでカラーの脱落が完全に認められる状態(実用不適レベル)。

    <糊貼り適性>(糊貼適性)
    得られた黒色インクジェット用光沢タイプ記録シート及びインクジェット用光沢タイプ記録シートを大きさ幅5cm×流れ5cmに切断したサンプルの裏面に、窓抜き部のある厚みが約70μmのプラスチックシート(材質:ポリエチレンテレフタレート)を乗せて、製函用の糊(ライフボンドAV650、日栄加工社製)を塗布する要領でスクレーパーにて余分な糊を掻き取った。 その後、窓抜き部のあるプラスチックシートを剥ぎ取り、サンプルの表面及び裏面が重なり合うように静置させ、即時に加圧力300g(120kgf/m )となるように錘を乗せ、1分後に接着部を手で剥ぎ取った。 このときの初期接着を目視評価した。 なお、測定環境条件を25℃、50%とした。 評価においては、市場品の印刷適性及び各種後加工適性に優れるカード用紙(商品名:Bグレード New−DV 270g/m 、北越紀州製紙社製)を基準として、同等レベルである場合には○とした。 評価要領は、次のとおりである。
    ○:糊付着部の80%以上が接着している(実用レベル)、
    △:糊付着部の50%以上が接着している(実用不適レベル)、
    ×:接着部が50%未満である(実用不適レベル)。

    <ホットメルト適性>(ホットメルト適性)
    得られた黒色インクジェット用光沢タイプ記録シート及びインクジェット用光沢タイプ記録シートを大きさ5cm×5cmに切断したサンプルの裏面に、グルーガン(型式:ホビー用グルーガン、大創産業社製)で溶融させたホットメルト接着剤(商品名:グルースティック、成分:エチレン・酢酸ビニル系樹脂65%/レジン35%、大創産業社製)を滴下し、約1cm直径の円形となるようにした。 そして、即時にインクジェット記録面(塗工面)側と密着させた後に、加圧力1kg(400kgf/m )となるように錘を乗せ、1時間後に接着部を手で剥ぎ取った。 このときの接着状態を目視評価した。 なお、測定環境条件を25℃、50%とした。 評価においては、市場品の印刷適性及び各種後加工適性に優れるカード用紙(商品名:Bグレード New−DV 270g/m 、北越紀州製紙社製)を基準として、同等レベルである場合には○とした。 評価要領は、次のとおりである。
    ○:ホットメルト接着部の80%以上が接着している(実用レベル)、
    △:ホットメルト接着部の50%以上が接着している(実用不適レベル)、
    ×:ホットメルト接着部が50%未満である(実用不適レベル)。

    <ブリスターパック適性>
    得られた黒色インクジェット用光沢タイプ記録シート及びインクジェット用光沢タイプ記録シートを大きさ10cm×10cmに切断したサンプルの裏面に、下記の処方によるブリスターパック液を固形質量で3g/m となるようにメイヤーバーを用いて塗工した。 その後、12時間、23℃、50%の条件下で静置させた後、70μmのPETフィルム(商品名:メリネックスS、帝人デュポンフィルム社製)を重ねて、140℃、50kgf/cm の温度及び加圧力にて7秒間ヒートシールさせた。 その後、2時間経過後にPETフィルムとサンプル裏面との接着面を手で剥がし、接着状態の目視確認を行った。 評価においては、市場品のカード用紙(商品名:Bグレード New−DV 350g/m 、北越紀州製紙社製)を基準として、同等レベルである場合には○とした。 評価要領は、次のとおりである。
    ○:ブリスターパック接着部の80%以上が接着している(実用レベル)、
    △:ブリスターパック接着部の50%以上が接着している(実用不適レベル)、
    ×:ブリスターパック接着部が50%未満である(実用不適レベル)。

    <製函適性>
    得られた黒色インクジェット用光沢タイプ記録シート及びインクジェット用光沢タイプ記録シートについて、A4サイズに切断したサンプルを一定した機械的な外力を加えて180°曲げた後の曲げ部における破壊の度合いを目視評価した。 評価においては、市場品のカード用紙(商品名:Bグレード New−DV 270g/m 、北越紀州製紙社製)を基準として、同等レベルである場合には○とした。 評価要領は、次のとおりである。
    ○:破壊がほとんど無い(実用レベル)、
    △:塗工層が破壊され、脱落が見受けられる(実用不適レベル)、
    ×:破壊の程度が重篤であり、原紙繊維が見受けられる(実用不適レベル)。

    <打ち抜き加工適性>
    得られた黒色インクジェット用光沢タイプ記録シート及びインクジェット用光沢タイプ記録シートをA4サイズに切断したサンプルをトリミングカッター(型式:北越エンジニアリング社製)を用いて打ち抜きを行い、発生した紙粉量を目視評価にて判断した。 評価においては、市場品のカード用紙(商品名:Bグレード New−DV 350g/m 、北越紀州製紙社製)を基準として、同等レベルである場合には○とした。 評価要領は、次のとおりである。
    ○:紙粉量が少ない(実用レベル)、
    △:紙粉量がやや多い(実用不適レベル)、
    ×:紙粉量が多い(実用不適レベル)。

    実施例1〜12は、比較例1〜8と比較して、インクジェット記録面の色調均一性に優れ、インクジェットプリンターでの印字品位に優れ、インクジェット記録面の白色度が低く、明度指数及び知覚色度指数が所定の範囲内であり、CCICがBk(10)又はBk(20)であったため、白色インクの印字が映えるものであった。 さらに、光沢度が高く、光沢感が均一であった。

    前述のとおり、実施例はいずれもインクジェット記録面の色調が良好で、白色印字が映えるものであったが、その中で、実施例1〜8は、更に後加工適性に優れていた。 実施例1と実施例9とを比較することによって、内添薬品の合計添加量を木材繊維に対して1.0%以上とすることで、原紙の強度が得られ、RI印刷適性を付与できることが確認できた。 実施例1と実施例10とを比較することによって、内添薬品の合計添加量を木材繊維に対して2.0%以下とすることで、原紙層内部のバリア性及び柔軟性が適度となり、糊貼り適性、ホットメルト適性及びブリスターパック適性、製函適性及び打ち抜き加工適性を付与できることが確認できた。 すなわち、支持体に添加する内添紙力剤及び酸化澱粉の合計添加量は、1.0〜2.0%とすることが、後加工適性を付与できる点で、好ましいことが確認できた。 実施例1と実施例11とを比較することによって、製品の平衡水分を7.5%未満とすることで、原紙の強度及び柔軟性が適度となり、RI印刷適性、糊貼り適性、ホットメルト適性、ブリスターパック適性、製函適性及び打ち抜き加工適性を付与できることが確認できた。 実施例1と実施例12とを比較することによって、製品の平衡水分を6.5%超とすることで、紙力を確保でき、RI印刷適性を付与できることが確認できた。 すなわち、製品の平衡水分を、6.5%を超え7.5%未満とすることが、後加工適性を付与できる点で、好ましいことが確認できた。

    比較例1は、インク受容層及び光沢発現層を着色しなかったため、所望の色相が得られず、白色印字品位が得られなかった。 比較例2は、インク受容層だけを着色したため、色調均一性に劣った。 さらに、インク受容層に添加する黒色着色顔料の添加量を過少としたため、所望の色相が得られず、白色印字品位が得られなかった。 比較例3及び4は、インク受容層だけを着色したため、色調均一性に劣り、更に所望の色相が得られず、白色印字品位が得られなかった。 比較例5は、光沢発現層だけを着色したため、色調均一性に劣り、更に所望の色相が得られず、白色印字品位が得られなかった。 比較例6は、インク受容層に添加する黒色着色顔料の添加量を過少としたため、所望の色相が得られず、白色印字品位が得られなかった。 比較例7は、ゲル化剤を無添加としたため、光沢面を形成できなかった。 また、最表層の面質が不均一であり脆弱なため、色調均一性及びRI印刷適性に劣った。 比較例8は、ゲル化剤を過多としたため、ゲル化が過度となり、黒色着色顔料の偏在化に伴い、色調均一性及び光沢感の均一性にやや劣った。 さらに、光沢面の強度が不足し、RI印刷適性にやや劣った。

    高效检索全球专利

    专利汇是专利免费检索,专利查询,专利分析-国家发明专利查询检索分析平台,是提供专利分析,专利查询,专利检索等数据服务功能的知识产权数据服务商。

    我们的产品包含105个国家的1.26亿组数据,免费查、免费专利分析。

    申请试用

    分析报告

    专利汇分析报告产品可以对行业情报数据进行梳理分析,涉及维度包括行业专利基本状况分析、地域分析、技术分析、发明人分析、申请人分析、专利权人分析、失效分析、核心专利分析、法律分析、研发重点分析、企业专利处境分析、技术处境分析、专利寿命分析、企业定位分析、引证分析等超过60个分析角度,系统通过AI智能系统对图表进行解读,只需1分钟,一键生成行业专利分析报告。

    申请试用

    QQ群二维码
    意见反馈