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Touch sensor, display device, and electronic device

阅读:353发布:2024-02-24

专利汇可以提供Touch sensor, display device, and electronic device专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a capacitive touch sensor that stably detects an object with simple configuration irrespective of an external environment, and a display device and an electronic device including the touch sensor.SOLUTION: The contact (proximity) position of the object is detected based on a detection signal Vdet obtained from a sensor detecting electrode 44 according to the change of capacitance. During detection, the detection signal Vdet is sampled using three different sampling frequencies fs to generate three detection signals Sin4, Sin5, Sin6. A detecting operation is performed based on the three detection signals Sin4, Sin5, Sin6. The detection signals and return noise Si of external noise Sn can thereby be easily distinguished (separated), and the influence of the external noise Sn is suppressed without changing a driving frequency (a basic frequency f0)for detection.,下面是Touch sensor, display device, and electronic device专利的具体信息内容。

  • 複数の表示画素電極と、
    前記表示画素電極と対向して設けられた共通電極と、
    画像表示機能を有する表示機能層と、
    画像信号に基づいて、前記表示画素電極と前記共通電極との間に表示用電圧を印加して前記表示機能層の表示機能を発揮させるように画像表示制御を行う表示制御回路と、
    前記共通電極と対向して、または並んで設けられ、前記共通電極との間に静電容量を形成するタッチ検出電極と、
    前記表示制御回路により前記共通電極に印加される表示用駆動電圧をタッチセンサ用駆動信号として利用し、前記タッチ検出電極から得られる検出信号に基づき、物体が接触または近接する位置の検出動作を行うタッチ検出回路と を備え、
    前記タッチ検出回路は、
    前記タッチ検出電極から得られる検出信号を、3つ以上の互いに異なるサンプリング周波数を用いてそれぞれサンプリングすることにより、3つ以上のサンプリング検出信号を生成するA/D(アナログ−デジタル)変換部と、
    前記3つ以上のサンプリング検出信号に基づいて検出動作を行う検出部と を有する表示装置。
  • 前記検出部は、前記3つ以上のサンプリング検出信号を用いて多数一致演算を行うと共に、これら3つ以上のサンプリング検出信号のうち、多数一致したサンプリング検出信号を用いて検出動作を行う 請求項1に記載の表示装置。
  • 各サンプリング周波数が、前記タッチセンサ用駆動信号における基本周波数のN倍(N:2以上の整数)の周波数となっている 請求項1または請求項2に記載の表示装置。
  • 各サンプリング周波数において、前記Nがいずれも素数である 請求項3に記載の表示装置。
  • 前記タッチ検出回路は、
    前記3つ以上のサンプリング検出信号において、前記タッチセンサ用駆動信号における基本周波数の信号をそれぞれ通過させて前記検出部へと供給するフィルタ部を有する 請求項3に記載の表示装置。
  • 前記A/D変換部は、前記表示制御回路による画像表示制御の際の画像信号の書き込み動作に起因した内部ノイズの発生タイミングを避けて、前記検出信号のサンプリングを行う 請求項1または請求項2に記載の表示装置。
  • 前記タッチセンサ用駆動信号における基本周波数が、外部環境に起因した外部ノイズにおいて想定される周波数(外部ノイズ周波数)よりも、低くなるように設定されている 請求項1または請求項2に記載の表示装置。
  • 前記共通電極が、ストライプ状の複数の電極パターンに分割されている 請求項1または請求項2に記載の表示装置。
  • 前記表示制御回路は、前記複数の電極パターンのうちの一部の電極パターンを束ねて順次駆動動作を行う 請求項1または請求項2に記載の表示装置。
  • 前記表示制御回路が形成された回路基板と、
    前記回路基板と対向して配設された対向基板と を備え、
    前記表示画素電極が、前記回路基板の、前記対向基板に近い側に配設され、
    前記共通電極が、前記対向基板の、前記回路基板に近い側に配設され、
    前記回路基板の前記表示画素電極と、前記対向基板の前記共通電極との間に、前記表示機能層が挿設されている 請求項1または請求項2に記載の表示装置。
  • 前記表示機能層が液晶層である 請求項10に記載の表示装置。
  • 前記表示制御回路が形成された回路基板と、
    前記回路基板と対向して配設された対向基板と を備え、
    前記回路基板に前記共通電極および前記表示画素電極が絶縁層を介して順に積層され、
    前記回路基板の前記表示画素電極と、前記対向基板との間に、前記表示機能層が挿設されている 請求項1または請求項2に記載の表示装置。
  • 前記表示機能層が液晶層であり、横電界モードでの液晶表示が行われる 請求項12に記載の表示装置。
  • タッチ駆動電極と、
    前記タッチ駆動電極と対向して、または並んで設けられ、前記タッチ駆動電極との間に静電容量を形成するタッチ検出電極と、
    前記タッチ駆動電極にタッチセンサ用駆動信号を印加することにより前記タッチ検出電極から得られる検出信号に基づき、物体が接触または近接する位置を検出するタッチ検出回路と を備え、
    前記タッチ検出回路は、
    前記タッチ検出電極から得られる検出信号を、3つ以上の互いに異なるサンプリング周波数を用いてそれぞれサンプリングすることにより、3つ以上のサンプリング検出信号を生成するA/D(アナログ−デジタル)変換部と、
    前記3つ以上のサンプリング検出信号に基づいて検出動作を行う検出部と を有するタッチセンサ。
  • タッチセンサ付きの表示装置を備え、
    前記表示装置は、
    複数の表示画素電極と、
    前記表示画素電極と対向して設けられた共通電極と、
    画像表示機能を有する表示機能層と、
    画像信号に基づいて、前記表示画素電極と前記共通電極との間に表示用電圧を印加して前記表示機能層の表示機能を発揮させるように画像表示制御を行う表示制御回路と、
    前記共通電極と対向して、または並んで設けられ、前記共通電極との間に静電容量を形成するタッチ検出電極と、
    前記表示制御回路により前記共通電極に印加される表示用駆動電圧をタッチセンサ用駆動信号として利用し、前記タッチ検出電極から得られる検出信号に基づき、物体が接触または近接する位置の検出動作を行うタッチ検出回路と を備え、
    前記タッチ検出回路は、
    前記タッチ検出電極から得られる検出信号を、3つ以上の互いに異なるサンプリング周波数を用いてそれぞれサンプリングすることにより、3つ以上のサンプリング検出信号を生成するA/D(アナログ−デジタル)変換部と、
    前記3つ以上のサンプリング検出信号に基づいて検出動作を行う検出部と を有する電子機器。
  • 说明书全文

    本発明は、液晶表示装置等の表示装置に係わり、特に、ユーザが指等で接触または近接することにより情報入が可能な静電容量式のタッチセンサ、ならびにそのようなタッチセンサを備えた表示装置および電子機器に関する。

    近年、いわゆるタッチパネルと呼ばれる接触検出装置(以下、タッチセンサという。)を液晶表示装置上に直接装着すると共に、液晶表示装置に各種のボタンを表示させることにより、通常のボタンの代わりとして情報入力を可能とした表示装置が注目されている。 この技術は、モバイル機器の画面の大型化傾向の中にあって、ディスプレイとボタンの配置の共用化を可能にすることから、省スペース化や部品点数の削減という大きなメリットをもたらす。 しかしながら、この技術には、タッチセンサの装着によって液晶モジュールの全体の厚さが厚くなるという問題があった。 特にモバイル機器用途においては、タッチセンサの傷防止のための保護層が必要となることから、液晶モジュールが益々厚くなる傾向があり、薄型化のトレンドに反するという問題があった。

    そこで、例えば特許文献1,2には、静電容量型のタッチセンサを形成したタッチセンサ付き液晶表示素子が提案され、薄型化が図られている。 これは、液晶表示素子の観察側基板とその外面に配置された観察用偏光板との間にタッチセンサ用導電膜を設け、このタッチセンサ用導電膜と偏光板の外面との間に、偏光板の外面をタッチ面とした静電容量型タッチセンサを形成するようにしたものである。 また、例えば特許文献3には、タッチセンサを表示装置に内蔵するようにしたものが提案されている。

    特開2008−9750号公報

    米国特許6057903号明細書

    特表昭56−500230号公報

    米国特許出願公開第2007/0257890号明細書

    しかしながら、上記特許文献1,2に開示されたタッチセンサ付き液晶表示素子では、原理的に、タッチセンサ用導電膜が利用者と同電位にあることが必要であり、利用者がきちんと接地されている必要がある。 したがって、コンセントから電源を取っているような据置型のテレビジョン受像機はともかく、モバイル機器用途に適用するのは現実的に見て困難である。 また、上記技術では、タッチセンサ用導電膜が利用者の指に極めて接近していることが必要なので、液晶表示素子の例えば奥深い部分に配設することが無理である等、配設部位が制限される。 すなわち、設計の自由度が小さい。 さらに、上記技術では、その構成上、タッチセンサ駆動部や座標検出部といった回路部分を、液晶表示素子の表示駆動回路部とは別個に設けなければならず、装置全体としての回路の集積化が困難である。

    そこで、元々表示用駆動電圧の印加用に設けられた共通電極に加えて、この共通電極との間に静電容量を形成するタッチ検出電極を新たに設けることが考えられる(新構造の静電容量型のタッチセンサを備えた表示装置)。 この静電容量は物体の接触または近接の有無によって変化するため、表示制御回路により共通電極に印加される表示用駆動電圧をタッチセンサ用駆動信号としても利用(兼用)するようにすれば、静電容量の変化に応じた検出信号がタッチ検出電極から得られるからである。 そして、この検出信号を所定のタッチ検出回路に入力するようにすれば、物体の接触または近接の有無が検出可能になる。 また、この手法によれば、利用者の電位が不定であることが多いモバイル機器用途にも適合可能なタッチセンサ付き表示装置を得ることができる。 さらに、表示機能層のタイプに応じて設計の自由度が高いタッチセンサ付き表示装置を得ることができると共に、表示用の回路とセンサ用の回路とを1つの回路基板上に一体に集積することが容易になり、回路の集積化も容易であるという利点がある。

    ここで、上記特許文献1〜3や上記新構造のものを含め、静電容量型のタッチセンサでは、様々な環境下での使用を考慮すると、外部環境に起因したノイズ(外部ノイズ、外乱ノイズ)を除去(低減)し、安定した物体検出を行う(物体の検出精度を向上させる)ことが望ましい。 この外部ノイズは、接触(または近接)する導電性の被検出物などを介して外部から電界の変化を与えてしまうため、位置検出の際の誤動作の原因となるからである。 例えば、人が指でタッチパネルに接触する場合に、人がアンテナとなり周辺の電磁波を拾ってしまい、それが検出用の電極へ伝わってしまうことにより、誤検出を引き起こす場合が生じるのである。

    そこで、例えば特許文献4には、外部ノイズと検出信号との区別ができないような状況では、検出用の駆動信号の周波数(駆動周波数)を変えることにより、外部ノイズの影響を避けるようにした静電容量型のタッチセンサが提案されている。

    ところが、この手法では、予め複数の検出用の駆動周波数を用意しておき、外部ノイズの状況に応じてそれら複数の駆動周波数を切り換えるようにしているため、複数の駆動周波数を利用している分、回路構成が複雑化してしまうという問題があった。

    また、例えば上記新構造の静電容量型のタッチセンサを備えた表示装置では、前述したように、共通電極に印加される表示用駆動電圧をタッチセンサ用駆動信号としても利用(兼用)している。 したがって、この表示用駆動電圧の信号周波数は通常固定されていることから、上記手法のように、外部ノイズの状況に応じて複数の駆動周波数を切り換えることは困難であると考えられる。

    このようにして静電容量型のタッチセンサでは、簡易な構成で外部環境によらずに安定した物体検出を行うことが困難であり、改善の余地があった。

    本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、簡易な構成で、外部環境によらずに安定した物体検出を行うことが可能な静電容量型のタッチセンサ、ならびにそのようなタッチセンサを備えた表示装置および電子機器を提供することにある。

    本発明の表示装置は、複数の表示画素電極と、この表示画素電極と対向して設けられた共通電極と、画像表示機能を有する表示機能層と、画像信号に基づいて、表示画素電極と共通電極との間に表示用電圧を印加して表示機能層の表示機能を発揮させるように画像表示制御を行う表示制御回路と、共通電極と対向して、または並んで設けられ、共通電極との間に静電容量を形成するタッチ検出電極と、表示制御回路により共通電極に印加される表示用駆動電圧をタッチセンサ用駆動信号として利用し、タッチ検出電極から得られる検出信号に基づき、物体が接触または近接する位置の検出動作を行うタッチ検出回路とを備えたものである。 また、このタッチ検出回路は、上記タッチ検出電極から得られる検出信号を、3つ以上の互いに異なるサンプリング周波数を用いてそれぞれサンプリングすることにより、3つ以上のサンプリング検出信号を生成するA/D(アナログ−デジタル)変換部と、これら3つ以上のサンプリング検出信号に基づいて検出動作を行う検出部とを有している。

    本発明の電子機器は、上記本発明の表示装置を備えたものである。

    本発明の表示装置および電子機器では、元々表示用駆動電圧の印加用に設けられた共通電極と、新たに設けたタッチ検出電極との間に、静電容量が形成される。 この静電容量は、物体の接触または近接の有無によって変化する。 したがって、表示制御回路により共通電極に印加される表示用駆動電圧を、タッチセンサ用駆動信号としても利用(兼用)することにより、静電容量の変化に応じた検出信号がタッチ検出電極から得られる。 そして、この検出信号をタッチ検出回路に入力することにより、物体の接触または近接位置(物体の接触または近接の有無等)が検出される。 ここで、このタッチ検出回路では、タッチ検出電極から得られる検出信号が、3つ以上の互いに異なるサンプリング周波数を用いてそれぞれサンプリングされることにより、3つ以上のサンプリング検出信号が生成される。 そして、これらの3つ以上のサンプリング検出信号に基づいて、検出動作がなされる。 これにより、外部ノイズの折り返しノイズが上記検出信号の周波数領域付近で発生した場合であっても、各サンプリング検出信号では、その折り返しノイズが発生する周波数(折り返し周波数)が、互いに異なり易くなる。 言い換えると、上記3つ以上のサンプリング検出信号において、複数のサンプリング検出信号同士で上記折り返し周波数が一致するような外部ノイズの周波数が、一部の周波数領域(例えば、検出信号よりも高周波側の一部の周波数領域)に限定されることになる。 したがって、検出信号と外部ノイズの折り返しノイズとが区別(切り分け)し易くなり、従来のように検出用の駆動周波数(タッチセンサ用駆動信号の周波数)を変化させることなく、外部ノイズの影響を抑えた検出動作を行うことができる。

    本発明のタッチセンサは、タッチ駆動電極と、このタッチ駆動電極と対向して、または並んで設けられ、タッチ駆動電極との間に静電容量を形成するタッチ検出電極と、タッチ駆動電極にタッチセンサ用駆動信号を印加することによりタッチ検出電極から得られる検出信号に基づき、物体が接触または近接する位置を検出するタッチ検出回路とを備えたものである。 また、このタッチ検出回路は、上記A/D変換部と上記検出部とを有している。

    本発明のタッチセンサでは、タッチ駆動電極とタッチ検出電極との間に、静電容量が形成される。 この静電容量は、物体の接触または近接の有無によって変化する。 したがって、タッチ駆動電極にタッチセンサ用駆動信号を印加することにより、静電容量の変化に応じた検出信号がタッチ検出電極から得られる。 そして、この検出信号をタッチ検出回路に入力することにより、物体の接触または近接位置(物体の接触または近接の有無等)が検出される。 このタッチ検出回路では、上記本発明の表示装置および電子機器におけるタッチ検出回路と同様の作用により、検出信号と外部ノイズの折り返しノイズとが区別(切り分け)し易くなり、従来のように検出用の駆動周波数(タッチセンサ用駆動信号の周波数)を変化させることなく、外部ノイズの影響を抑えた検出動作を行うことができる。

    本発明のタッチセンサ、表示装置および電子機器によれば、静電容量の変化に応じてタッチ検出電極から得られる検出信号に基づいて、物体の接触または近接位置を検出すると共に、この検出の際に、検出信号を3つ以上の互いに異なるサンプリング周波数を用いてそれぞれサンプリングすることにより3つ以上のサンプリング検出信号を生成し、これら3つ以上のサンプリング検出信号に基づいて検出動作を行うようにしたので、検出信号と外部ノイズの折り返しノイズとを区別(切り分け)し易くすることができ、検出用の駆動周波数を変化させることなく、外部ノイズの影響を抑えた検出動作を行うことができる。 よって、簡易な構成で、外部環境によらずに安定した物体検出を行うことが可能となる。

    本発明に係るタッチセンサ付きの表示装置の動作原理を説明するための図であり、指非接触時の状態を示す図である。

    本発明に係るタッチセンサ付きの表示装置の動作原理を説明するための図であり、指接触時の状態を示す図である。

    本発明に係るタッチセンサ付きの表示装置の動作原理を説明するための図であり、タッチセンサの駆動信号および検出信号の波形の一例を示す図である。

    本発明の第1の実施の形態に係るタッチセンサ付きの表示装置の概略断面構造を表す断面図である。

    図4に示した表示装置の要部(共通電極およびセンサ用検出電極)の一構成例を示す斜視図である。

    図4に示した表示装置における画素構造およびドライバの詳細構成の一例を表すブロック図である。

    図4に示した表示装置における画素構造およびドライバの詳細構成の他の例を表すブロック図である。

    図4に示した表示装置における検出回路等の一構成例を示す回路図である。

    図8に示したA/D変換部および信号処理部の詳細構成例を表すブロック図である。

    図9に示した多数決選択部の詳細構成および動作の一例を表す図である。

    共通電極の線順次動作駆動の一例を表す模式図である。

    表示装置における検出動作の際の外乱ノイズ(外部ノイズ)について説明するためのタイミング波形図である。

    サンプリング周波数と外部ノイズの折り返しノイズとの関係について説明するための模式特性図である。

    第1の実施の形態に係る外部ノイズの除去方法の流れについて説明するためのタイミング波形図である。

    検出動作の際の表示書き込み動作に起因したノイズ(内部ノイズ)とA/D変換の際のサンプリングタイミングとの関係の一例を表すタイミング波形図である。

    第1の実施の形態に係る外部ノイズの除去方法における検出信号および外部ノイズの周波数領域の一例について説明するための模式特性図である。

    本発明の第2の実施の形態に係るタッチセンサ付きの表示装置の概略断面構造を表す断面図である。

    図17に示した表示装置における画素基板の一部の詳細構成に表す断面図および平面図である。

    図17に示した表示装置の要部の拡大斜視図である。

    図17に示した表示装置の動作を説明するための断面図である。

    第2の実施の形態の変形例に係るタッチセンサ付きの表示装置の概略断面構造を表す断面図である。

    第2の実施の形態の他の変形例に係るタッチセンサ付きの表示装置の概略断面構造を表す断面図である。

    上記各実施の形態等の表示装置の適用例1における(A)表側から見た外観、(B)裏側から見た外観を表す斜視図である。

    (A)は適用例2の表側から見た外観を表す斜視図であり、(B)は裏側から見た外観を表す斜視図である。

    適用例3の外観を表す斜視図である。

    適用例4の外観を表す斜視図である。

    (A)は適用例5の開いた状態の正面図、(B)はその側面図、(C)は閉じた状態の正面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図、(F)は上面図、(G)は下面図である。

    本発明の他の変形例に係るタッチセンサの要部構成を表す断面図である。

    以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。 なお、説明は以下の順序で行う。
    1. タッチ検出方式の基本原理2. 第1の実施の形態(互いに異なる3つ以上のサンプリング周波数による検出信号の
    A/D変換を利用した外部ノイズ除去方法の例)
    3. 第2の実施の形態(表示素子として横電界モードの液晶素子を用いた例)
    4. 適用例 (タッチセンサ付きの表示装置の電子機器への適用例)
    5. その他の変形例

    <タッチ検出方式の基本原理>
    まず最初に、図1〜図3を参照して、本発明のタッチセンサ付きの表示装置におけるタッチ検出方式の基本原理について説明する。 このタッチ検出方式は、静電容量型タッチセンサとして具現化されるものであり、例えば図1(A)に示したように、誘電体Dを挟んで互いに対向配置された一対の電極(駆動電極E1および検出電極E2)を用い、容量素子を構成する。 この構造は、図1(B)に示した等価回路として表される。 駆動電極E1、検出電極E2および誘電体Dによって、容量素子C1が構成される。 容量素子C1は、その一端が交流信号源(駆動信号源)Sに接続され、他端Pは抵抗器Rを介して接地されると共に、電圧検出器(検出回路)DETに接続される。 交流信号源Sから駆動電極E1(容量素子C1の一端)に所定の周波数(例えば数kHz〜十数kHz程度)の交流矩形波Sg(図3(B))を印加すると、検出電極E2(容量素子C1の他端P)に、図3(A)に示したような出力波形(検出信号Vdet)が現れる。 なお、この交流矩形波Sgは、後述するコモン駆動信号Vcomに相当するものである。

    指が接触(または近接)していない状態では、図1に示したように、容量素子C1に対する充放電に伴って、容量素子C1の容量値に応じた電流I0が流れる。 このときの容量素子C1の他端Pの電位波形は、例えば図3(A)の波形V0のようになり、これが電圧検出器DETによって検出される。

    一方、指が接触(または近接)した状態では、図2に示したように、指によって形成される容量素子C2が容量素子C1に直列に追加された形となる。 この状態では、容量素子C1,C2に対する充放電に伴って、それぞれ電流I1,I2が流れる。 このときの容量素子C1の他端Pの電位波形は、例えば図3(A)の波形V1のようになり、これが電圧検出器DETによって検出される。 このとき、点Pの電位は、容量素子C1,C2を流れる電流I1,I2の値によって定まる分圧電位となる。 このため、波形V1は、非接触状態での波形V0よりも小さい値となる。 電圧検出器DETは、後述するように、検出した電圧を所定のしきい値電圧Vthと比較し、このしきい値電圧以上であれば非接触状態と判断する一方、しきい値電圧未満であれば接触状態と判断する。 このようにして、タッチ検出が可能となる。

    <第1の実施の形態>
    [表示装置1の構成例]
    図4は、本発明の第1の実施の形態に係るタッチセンサ付きの表示装置1の要部断面構造を表すものである。 この表示装置1は、表示素子として液晶表示素子を用いると共に、この液晶表示素子に元々備えられている電極の一部(後述する共通電極43)および表示用駆動信号(後述するコモン駆動信号Vcom)を兼用して静電容量型タッチセンサを構成したものである。

    図4に示したように、この表示装置1は、画素基板2と、この画素基板2に対向して配置された対向基板4と、画素基板2と対向基板4との間に挿設された液晶層6とを備えている。

    画素基板2は、回路基板としてのTFT基板21と、このTFT基板21上にマトリクス状に配設された複数の画素電極22とを有する。 TFT基板21には、各画素電極22を駆動するための図示しない表示ドライバやTFT(薄膜トランジスタ)の他、各画素電極に画像信号を供給するソース線(後述するソース線25)や、各TFTを駆動するゲート線(後述するゲート線26)等の配線が形成されている。 TFT基板21にはまた、後述するタッチ検出動作を行う検出回路(図8)が形成されていてもよい。

    対向基板4は、ガラス基板41と、このガラス基板41の一方の面に形成されたカラーフィルタ42と、このカラーフィルタ42の上に形成された共通電極43とを有する。 カラーフィルタ42は、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の3色のカラーフィルタ層を周期的に配列して構成したもので、各表示画素(画素電極22)ごとにR、G、Bの3色が1組として対応付けられている。 共通電極43は、タッチ検出動作を行うタッチセンサの一部を構成するセンサ用駆動電極としても兼用されるものであり、図1における駆動電極E1に相当する。

    共通電極43は、コンタクト導電柱7によってTFT基板21と連結されている。 このコンタクト導電柱7を介して、TFT基板21から共通電極43に交流矩形波形のコモン駆動信号Vcomが印加されるようになっている。 このコモン駆動信号Vcomは、画素電極22に印加される画素電圧とともに各画素の表示電圧を画定するものであるが、タッチセンサの駆動信号としても兼用されるものであり、図1の駆動信号源Sから供給される交流矩形波Sgに相当する。 すなわち、このコモン駆動信号Vcomは、所定の周期ごとに極性反転するものとなっている。 また、このコモン駆動信号Vcomは、固定の周波数(例えば、基本周波数f0=数kHz以上)からなる矩形波(あるいは鋸波)となっている。

    ガラス基板41の他方の面には、センサ用検出電極(タッチ検出電極)44が形成され、さらに、このセンサ用検出電極44の上には、偏光板45が配設されている。 センサ用検出電極44は、タッチセンサの一部を構成するもので、図1における検出電極E2に相当する。

    液晶層6は、電界の状態に応じてそこを通過する光を変調するものであり、例えば、TN(ツイステッドネマティック)、VA(垂直配向)、ECB(電界制御複屈折)等の各種モードの液晶が用いられる。

    なお、液晶層6と画素基板2との間、および液晶層6と対向基板4との間には、それぞれ配向膜が配設され、また、画素基板2の下面側には入射側偏光板が配置されるが、ここでは図示を省略している。

    (共通電極43およびセンサ用検出電極44の詳細構成例)
    図5は、対向基板4における共通電極43およびセンサ用検出電極44の一構成例を斜視状態にて表したものである。 この例では、共通電極43は、図の左右方向に延在する複数のストライプ状の電極パターン(ここでは、一例としてn個(n:2以上の整数)の共通電極431〜43nからなる)に分割されている。 各電極パターンには、共通電極ドライバ43Dによってコモン駆動信号Vcomが順次供給され、後述するように時分割的に線順次走査駆動が行われるようになっている。 一方、センサ用検出電極44は、共通電極43の電極パターンの延在方向と直交する方向に延びる複数のストライプ状の電極パターンから構成されている。 センサ用検出電極44の各電極パターンからは、それぞれ、検出信号Vdetが出力され、図6〜図8等に示す検出回路8に入力されるようになっている。

    (画素構造およびドライバの構成例)
    図6および図7は、表示装置1における画素構造および各種ドライバの構成例を表したものである。 表示装置1では、有効表示エリア100内に、TFT素子Trと液晶素子LCとを有する複数の画素(表示画素20)がマトリクス状に配置されている。

    図6に示した例では、表示画素20には、ゲートドライバ26Dに接続されたゲート線26と、図示しないソースドライバに接続された信号線(ソース線)25と、共通電極ドライバ43Dに接続された共通電極431〜43nとが接続されている。 共通電極ドライバ43は、前述したように、共通電極431〜43nに対してコモン駆動信号Vcom(Vcom(1)〜Vcom(n))を順次供給するものである。 この共通電極ドライバ43Dは、例えば、シフトレジスタ43D1と、COMセレクト部43D2と、レベルシフタ43D3と、COMバッファ43D4とを有している。

    シフトレジスタ43D1は、入力パルスを順次転送するためのロジック回路である。 具体的には、このシフトレジスタ43D1に対して転送トリガーパルス(スタートパルス)を入力することにより、クロック転送を開始するようになっている。 また、1フレーム期間内で複数回のスタートパルスを入力するようにした場合には、その度に転送を繰り返すことができるようになっている。 なお、シフトレジスタ43D1としては、複数個の共通電極431〜43nをそれぞれ制御するために、各々独立した転送ロジック回路としてもよい。 ただし、その場合には制御回路規模が大きくなるため、後述する図7に示したように、転送ロジック回路は、ゲートドライバと共通電極ドライバとで共用するようにすることが好ましく、更には、共通電極43の個数に関わらず単一であることが好ましい。

    COMセレクト部43D2は、コモン駆動信号Vcomを、有効表示エリア100内の各表示画素20に対して出力するか否かを制御するロジック回路である。 すなわち、コモン駆動信号Vcomの出力を、有効表示エリア100内の位置等に応じて制御している。 さらに、詳細は後述するが、このCOMセレクト部43D2に対して入力する制御パルスを可変とすることにより、例えば1平ラインごとにコモン駆動信号Vcomの出力位置を任意に移動させたり、複数の水平期間後に出力位置を移動させたりすることが可能となっている。

    レベルシフタ43D3は、COMセレクト部43D2から供給される制御信号を、コモン駆動信号Vcomを制御するのに十分な電位レベルまでシフトさせるための回路である。

    COMバッファ43D4は、コモン駆動信号Vcom(Vcom(1)〜Vcom(n))を順次供給するための最終出力ロジック回路であり、出力バッファ回路もしくはスイッチ回路等を含んで構成されている。

    一方、図7に示した例では、表示画素20には、ゲート・共通電極ドライバ40Dに接続されたゲート線26および共通電極431〜43nと、図示しないソースドライバに接続された信号線(ソース線)25とが接続されている。 ゲート・共通電極ドライバ40Dは、ゲート線26を介して各表示画素20に対してゲート駆動信号を供給すると共に、共通電極431〜43nに対してコモン駆動信号Vcom(Vcom(1)〜Vcom(n))を順次供給するものである。 このゲート・共通電極ドライバ40Dは、例えば、シフトレジスタ40D1と、イネーブル・コントロール部40D2と、ゲート/COMセレクト部40D3と、レベルシフタ40D4と、ゲート/COMバッファ40D5とを有している。

    シフトレジスタ40D1は、ゲートドライバと共通電極ドライバとで共用されていること以外は、前述したシフトレジスタ43D1と同様の機能を有している。

    イネールブル・コントロール部40D2は、シフトレジスタ40D1から転送されたクロックパルスを利用してイネーブルパルスを取り込むことにより、ゲート線26を制御するためのパルスを生成するものである。

    ゲート/COMセレクト部40D3は、コモン駆動信号Vcomおよびゲート信号VGをそれぞれ、有効表示エリア100内の各表示画素20に対して出力するか否かを制御するロジック回路である。 すなわち、コモン駆動信号Vcomおよびゲート信号VGの出力をそれぞれ、有効表示エリア100内の位置等に応じて制御している。

    レベルシフタ40D4は、ゲート/COMセレクト部40D3から供給される制御信号を、ゲート信号VGおよびコモン駆動信号Vcomをそれぞれ制御するのに十分な電位レベルまでシフトさせるための回路である。

    ゲート/COMバッファ40D5は、コモン駆動信号Vcom(Vcom(1)〜Vcom(n))およびゲート信号VG(VG(1)〜VG(n))をそれぞれ順次供給するための最終出力ロジック回路であり、出力バッファ回路もしくはスイッチ回路等を含んで構成されている。

    なお、図7に示した例では、表示装置1内においてこれらの他に、T/G・DC/DCコンバータ20Dが設けられている。 このT/G・DC/DCコンバータ20Dは、T/G(タイミング・ジェネレータ)およびDC/DCコンバータとしての役割を果たすものである。

    (駆動信号源Sおよび検出回路8の回路構成例)
    図8は、図1に示した駆動信号源Sとタッチ検出動作を行う検出回路8との回路構成例を、タイミング・ジェネレータとしてのタイミング制御部9とともに表したものである。 この図において、容量素子C11〜C1nは、図5に示した各共通電極431〜43nとセンサ用検出電極44との間に形成される(静電)容量素子に対応するものである。

    駆動信号源Sは、各容量素子C11〜C1nごとに1つずつ設けられている。 この駆動信号源Sは、SW制御部11と、2つのスイッチ素子12,15と、2つのインバータ(論理否定)回路131,132と、オペアンプ14とを有している。 SW制御部11は、スイッチ素子12のオン・オフ状態を制御するものであり、これにより電源+Vとインバータ回路131,132との間の接続状態が制御されるようになっている。 インバータ回路131の入力端子は、スイッチ素子12の一端(電源+Vとは反対側の端子)およびインバータ回路132の出力端子に接続されている。 インバータ回路131の出力端子は、インバータ回路132の入力端子およびオペアンプ14の入力端子に接続されている。 これにより、これらのインバータ回路131,132が、所定のパルス信号を出力する発振回路として機能するようになっている。 オペアンプ14は、2つの電源+V,−Vに接続されている。 スイッチ素子15は、タイミング制御部9から供給されるタイミング制御信号CTL1に従ってオン・オフ状態が制御されるようになっている。 具体的には、このスイッチ素子15によって、容量素子C11〜C1nの一端側(共通電極431〜43n側)が、オペアンプ14の出力端子側(コモン駆動信号Vcomの供給源側)または接地に接続される。 これにより、各駆動信号源Sから各容量素子C11〜C1nへ、コモン駆動信号Vcomが供給されるようになっている。

    検出回路8(電圧検出器DET)は、増幅部81と、A/D(アナログ−デジタル)変換部83と、信号処理部84と、フレームメモリ86と、座標抽出部85と、前述した抵抗器Rとを有している。 なお、この検出回路8の入力端子Tinは、各容量素子C11〜C16の他端側(センサ用検出電極44側)に共通して接続されている。

    増幅部81は、入力端子Tinから入力される検出信号Vdetを増幅する部分であり、信号増幅用のオペアンプ811と、2つの抵抗器812,813とを有している。 オペアンプ811の正入力端(+)は、入力端子Tinに接続され、出力端は後述するA/D変換部83の入力端に接続されている。 抵抗器812,813の一端は、ともにオペアンプ811の負入力端(−)に接続され、抵抗器812の他端はオペアンプ811の出力端に接続され、抵抗器813の他端は接地に接続されている。 これにより、増幅部81は、非反転増幅回路として機能するようになっている。

    抵抗器Rは、オペアンプ811の正入力端(+)側の接続点Pと、接地との間に配置されている。 この抵抗器Rは、センサ用検出電極44がフローティング状態になってしまうのを回避して安定状態を保つためのものである。 これにより、検出回路8において、検出信号Vdetの信号値がふらついて変動してしまうのが回避されると共に、この抵抗器Rを介して静電気を接地に逃がすことができるという利点もある。

    A/D変換部83は、増幅部81において増幅されたアナログの検出信号Vdetを、所定のタイミング(サンプリングタイミングts)でサンプリングし、そのサンプリング後の検出信号Sin(サンプリング検出信号)を信号処理部84へ供給するものである。 具体的には、詳細は後述するが、3つ以上(ここでは、3つ)の互いに異なるサンプリング周波数fsを用いて検出信号Vdetをそれぞれサンプリングし、3つ以上(ここでは、3つ)のサンプリング検出信号Sin4,Sin5,Sin6を生成するようになっている。 また、このA/D変換部83におけるンプリングタイミングts(サンプリング周波数fs)は、タイミング制御部9から供給されるタイミング制御信号CTL2(CTL24,CTL25,CTL26)によって制御されるようになっている。 なお、このサンプリングタイミングts(サンプリング周波数fs)の詳細については、後述する(図13,図15,図16)。

    信号処理部84は、A/D変換部83から出力されるサンプリング後の検出信号Sin(Sin4,Sin5,Sin6)に対し、所定の信号処理(例えば、デジタル的なノイズ除去処理や、周波数情報を位置情報に変換する処理などの信号処理)を施すものである。 この信号処理部84はまた、各検出信号Sin4,Sin5,Sin6において、(下記の外部ノイズの)折り返しノイズが発生する周波数(折り返し周波数fi)が互いに異なり易くなることを利用して、ノイズの影響を除去(抑制)するための所定の演算処理を行っている。 ここで、このようなノイズとしては、画像信号の書き込み動作に起因したノイズ(内部ノイズ)と、外部環境に起因したノイズ(外部ノイズ)との2種類に大別することができる。 なお、信号処理部の詳細構成については、後述する(図9,図10)。

    座標抽出部85は、信号処理部84から出力される検出信号(上記した内部ノイズや外部ノイズを除去(抑制)した後の検出信号Sout)に基づいて物体の検出結果を求め、出力端子Toutから出力するものである。 この検出結果とは、タッチされたか否か、およびタッチされた場合にはその部分の位置座標を含むものである。

    なお、このような検出回路8は、対向基板4上の周辺領域(非表示領域または額縁領域)に形成するようにしてもよいし、あるいは、画素基板2上の周辺領域に形成するようにしてもよい。 但し、画素基板2上に形成すれば、元々画素基板2上に形成されている表示制御用の各種回路素子等との集積化が図れるので、回路の集積化による簡略化という観点でより好ましい。 この場合には、コンタクト導電柱7と同様のコンタクト導電柱(図示せず)によって、センサ用検出電極44の各電極パターンと画素基板2の検出回路8との間を接続し、検出信号Vdetをセンサ用検出電極44から検出回路8に伝送するようにすればよい。

    (A/D変換部83および信号処理部84の詳細構成例)
    図9は、図8に示したA/D変換部83および信号処理部84の詳細構成をブロック図で表したものである。 A/D変換部83は、3つのサンプリング部834,835,836を有している。 信号処理部84は、3つのバンドパスフィルタ(BPF)844A,845A,846Aと、3つの絶対値変換部844C,845C,846Cとを有している。 この信号処理部84はまた、3つのローパスフィルタ(LPF)844D,845D,846Dと、3つの2値化処理部844E,845E,846Eと、1つの多数決選択部840とを有している。

    サンプリング部834は、タイミング制御信号CTL24による制御に従って、増幅部81から供給される検出信号Vdetを所定のサンプリングタイミングtsでサンプリングし、サンプリング後の検出信号Sin4を信号処理部84へ供給するものである。 同様に、サンプリング部835は、タイミング制御信号CTL25による制御に従って、検出信号Vdetを所定のサンプリングタイミングtsでサンプリングし、サンプリング後の検出信号Sin5を信号処理部84へ供給するものである。 また、サンプリング部836は、タイミング制御信号CTL26による制御に従って、検出信号Vdetを所定のサンプリングタイミングtsでサンプリングし、サンプリング後の検出信号Sin4を信号処理部84へ供給するものである。

    ここで、本実施の形態では、これら3つのサンプリング部834,835,836において、互いに異なるサンプリングタイミングts(サンプリング周波数fs)を用いて、検出信号Vdetのサンプリングを行っている。 具体的には、サンプリング部834は、サンプリング周波数fsとして、コモン駆動信号Vcomにおける基本周波数f0の4倍の周波数(4f0)を用いている。 また、サンプリング部835は、サンプリング周波数fsとして、この基本周波数f0の5倍の周波数(5f0)を用い、サンプリング部836は、サンプリング周波数fsとして、この基本周波数f0の6倍の周波数(6f0)を用いている。 すなわち、ここでは、各サンプリング部834,835,836において、サンプリング周波数fsとして、基本周波数f0のN倍(N:2以上の整数)の周波数(N×f0)を用いるようになっている。 ただし、各サンプリング周波数fsは、必ずしも基本周波数f0の整数倍には限られず、例えば表示ノイズ(後述する内部ノイズ)の影響が少ない場合等には、整数倍となっていなくともよい。

    BPF844Aは、サンプリング部834から供給されるサンプリング後の検出信号Sin4のうち、上記したコモン駆動信号Vcomにおける基本周波数f0の信号(検出信号S14)を選択的に通過させるフィルタである。 同様に、BPF845Aは、サンプリング部835から供給されるサンプリング後の検出信号Sin5のうち、基本周波数f0の信号(検出信号S15)を選択的に通過させるフィルタである。 また、BPF846Aは、サンプリング部836から供給されるサンプリング後の検出信号Sin6のうち、基本周波数f0の信号(検出信号S16)を選択的に通過させるフィルタである。 なお、これらBPF844A,845A,846Aが、本発明における「フィルタ部」の一具体例に対応する。

    絶対値変換部844C,845C,846Cはそれぞれ、BPF844A,845A,846Aを通過した検出信号S14,S15,S16に対し、電圧値0(ゼロ)を中心とする絶対値変換(0Vを中心とする信号波形の折り返し処理)を行うものである。

    LPF844D,845D,846Dはそれぞれ、絶対値変換部844C,845C,846Cから出力される絶対値変換後の検出信号S24,S25,S26に対し、所定のLPF処理を行い、検出信号S34,S35,S36をそれぞれ生成するものである。 具体的には、検出対象の物体に対応する信号の周波数のみを選択的に通過させる(抽出する)LPFとなっている。 なお、このようなLPFの代わりに、BPFもしくは包絡線検波回路を用いるようにしてもよい。

    2値化処理部844E,845E,846Eはそれぞれ、LPF844D,845D,846Dを通過した検出信号S34,S35,S36において、所定の閾値との比較を行うことにより2値化処理を行い、検出信号S44,S45,S46をそれぞれ生成するものである。

    多数決選択部840は、2値化処理部844E,845E,846Eからそれぞれ出力される検出信号S44,S45,S46を用いて所定の多数一致演算を行い、物体検出に用いる最終的な検出信号Soutを、座標抽出部85へ出力するものである。 具体的には、3つの検出信号S44,S45,S46のうち、多数一致した(ここでは、2つ以上が一致した)検出信号を採用し、検出信号Soutとして出力するようになっている。 ここで、この多数決選択部840および前述した座標抽出部85が、本発明における「検出部」の一具体例に対応する。

    図10は、多数決演算部840の詳細構成および動作について表したものであり、(A)はこの多数決演算部840の論理回路構成を、(B)はこの論理回路における真理値表を、(C)はこの論理回路における演算結果を示す波形図を、それぞれ表している。 なお、これらの図において、入力信号としての検出信号S44,S45,S46をそれぞれ信号A〜Cとし、出力信号としての検出信号Soutを信号Oとする。

    この多数決演算部840は、図10(A)に示したように、2つのOR(論理和)回路840C,840Dと、2つのAND(論理積)回路840B,840Cとを有している。 OR回路840AおよびAND回路840Bにおける2つの入力端子には、信号B,Cがそれぞれ入力されている。 AND回路840Cにおける2つの入力端子には、信号Aと、OR回路840Aからの出力信号とが入力されている。 OR回路840Dにおける2つの入力端子には、AND回路840Bからの出力信号と、AND回路840Cからの出力信号とがそれぞれ入力されている。 そして、このOR回路840Dからの出力信号が、信号O(検出信号Sout)となっている。 このようにして、図10(B),(C)からも分かるように、論理「1」の多数決とした場合、および論理「0」の多数決とした場合のいずれにおいても、同じ回路構成となり、容易に回路を構築することができる。

    [表示装置1の作用・効果]
    次に、本実施の形態の表示装置1における作用および効果について説明する。

    (1.基本動作)
    この表示装置1では、画素基板2の表示ドライバ(共通電極ドライバ43D等)が、共通電極43の各電極パターン(共通電極431〜43n)に対してコモン駆動信号Vcomを線順次で供給する。 この表示ドライバはまた、ソース線25を介して画素電極22へ画素信号(画像信号)を供給すると共に、これに同期して、ゲート線26を介して各画素電極のTFT(TFT素子Tr)のスイッチングを線順次で制御する。 これにより、液晶層6には、表示画素20ごとに、コモン駆動信号Vcomと各画像信号とにより定まる縦方向(基板に垂直な方向)の電界が印加され、液晶状態の変調が行われる。 このようにして、いわゆる反転駆動による表示が行われる。

    一方、対向基板4の側では、共通電極43の各電極パターンと、センサ用検出電極44の各電極パターンとの交差部分にそれぞれ、容量素子C1(容量素子C11〜C1n)が形成される。 ここで、例えば図5中の矢印(スキャン方向)に示したように、共通電極43の各電極パターンに、コモン駆動信号Vcomを時分割的に順次印加していくと、以下のようになる。 すなわち、印加された共通電極43の電極パターンとセンサ用検出電極44の各電極パターンとの交差部分に形成されている一列分の容量素子C11〜C1nの各々に対し、充放電が行われる。 その結果、容量素子C1の容量値に応じた大きさの検出信号Vdetが、センサ用検出電極44の各電極パターンからそれぞれ出力される。 対向基板4の表面にユーザの指が触れられていない状態においては、この検出信号Vdetの大きさはほぼ一定となる。 コモン駆動信号Vcomのスキャンに伴い、充放電の対象となる容量素子C1の列が線順次的に移動していく。

    なお、このような共通電極43の各電極パターンの線順次駆動の際には、例えば図11(A)〜(C)に示したように、共通電極43の各電極パターンのうちの一部の電極パターンを束ねて、線順次駆動動作を行うようにするのが好ましい。 具体的には、この一部の電極パターンからなる駆動ラインLを、複数ラインの電極パターンからなる位置検出用駆動ラインL1と、少数ライン(ここでは1ライン)の電極パターンからなる表示用駆動ラインL2とから構成するようにする。 これにより、共通電極43の電極パターンの形状に対応した筋や斑等が生ずることによる画質劣化を抑えることが可能となる。

    ここで、対向基板4の表面のいずれかの場所にユーザの指が触れると、そのタッチ箇所に元々形成されている容量素子C1に、指による容量素子C2が付加される。 その結果、そのタッチ箇所がスキャンされた時点(すなわち、共通電極43の電極パターンのうち、そのタッチ箇所に対応する電極パターンにコモン駆動信号Vcomが印加されたとき)の検出信号Vdetの値が、他の箇所よりも小さくなる。 検出回路8(図8)は、この検出信号Vdetをしきい値電圧Vthと比較して、しきい値電圧Vth未満の場合に、その箇所をタッチ箇所として判定する。 このタッチ箇所は、コモン駆動信号Vcomの印加タイミングと、しきい値電圧Vth未満の検出信号Vdetの検出タイミングとから割り出すことができる。

    このようにして、本実施の形態のタッチセンサ付きの表示装置1では、液晶表示素子に元々備えられている共通電極43が、駆動電極と検出電極とからなる一対のタッチセンサ用電極のうちの一方として兼用されている。 また、表示用駆動信号としてのコモン駆動信号Vcomが、タッチセンサ用駆動信号として共用されている。 これにより、静電容量型のタッチセンサにおいて、新たに設ける電極はセンサ用検出電極44だけでよく、また、タッチセンサ用駆動信号を新たに用意する必要がない。 したがって、構成が簡単である。 更に、部品点数が少なく、また厚みも薄くなり、薄型の電子機器に搭載することができる。

    また、従来のタッチセンサ付き表示装置(特許文献1)では、センサに流れる電流の大きさを正確に測定し、その測定値に基づいてタッチ位置をアナログ演算により求めるようにしている。 これに対し、本実施の形態の表示装置1では、タッチの有無に応じた電流の相対変化(電位変化)の有無をデジタル的に検知するだけでよいので、簡単な検出回路構成で検出精度を高めることができる。 また、コモン駆動信号Vcomの印加用に元々設けられている共通電極43と、新たに設けたセンサ用検出電極44との間に静電容量を形成し、この静電容量が利用者の指の接触によって変化することを利用してタッチ検出を行うようにしている。 このため、利用者の電位が不定であることが多いモバイル機器用途にも適合可能である。

    更に、センサ用検出電極44が複数の電極パターンに分割されると共に、各電極パターンが個別に時分割的に駆動されるため、タッチ位置の検出も可能となる。

    (2.特徴的部分の作用;ノイズ除去処理を用いた検出動作)
    次に、図12〜図16を参照して、本発明の特徴的部分の1つであるノイズ除去処理を用いた検出動作について、詳細に説明する。

    まず、例えば図12(A)に示したように、ユーザの指が触れた範囲(検出期間Δt1)では、前述したように、元々の容量素子C1と指による容量素子C2との容量カップリングにより、検出信号Vdetの値が、他の箇所よりも小さくなる。 これに対し、例えばインバータ蛍光灯からの光等の外部環境に起因した外部ノイズ(外乱ノイズ)Snあるいはその折り返しノイズSiが、指を介してセンサ用検出電極44に乗ると、検出信号Vdetは例えば図12(B)に示したようになる。 すなわち、検出期間Δt1において、図12(A)に示した検出信号Vdetの波形に、外部ノイズSnまたはその折り返しノイズSiの波形が重畳されることになる。 このような外部ノイズSnまたはその折り返しノイズSiが重畳された波形からなる検出信号Vdetを用いた場合、そのままでは直ちに物体検出を行うのは困難である。

    ここで、図13は、このような外部ノイズSn,その折り返しノイズSiと、A/D変換部83(サンプリング部834,835,836)におけるサンプリング周波数fsとの関係(周波数特性の関係)の一例を模式的に表したものである。

    まず、本実施の形態では、A/D変換部83の前段にLPFが設けられていない。 また、このA/D変換部83でのサンプリング周波数fs(=4f0,5f0,6f0)は、消費電力を抑えるため、必要以上に高く設定しないほうが望ましい。 これらのことから、本実施の形態では、図13に示したように、外部ノイズSnの周波数fnがサンプリング周波数fsの1/2(fs/2)を超えてしまう場合が生じ、その場合には、この外部ノイズSnの折り返しノイズSiが発生してしまうことになる。 ここで、この折り返しノイズSiの周波数(折り返し周波数)fiは、元の外部ノイズSnの周波数をfn、サンプリング周波数をfsとすると、以下の(1)式で表される。 この(1)式により、前述したように、サンプリング周波数fsが異なる場合(各検出信号Sin4,Sin5,Sin6)、元の外部ノイズSnが同じであっても、その折り返しノイズSiの発生周波数(折り返し周波数fi)は、原則として互いに異なることが分かる。 なお、例外として、サンプリング周波数fsが異なる場合であっても折り返し周波数fiが互いに一致してしまうのは、詳細は後述するが、以下のような場合である。 すなわち、(1)式において、異なるサンプリング周波数fsに対応する複数の係数n(例えば、n1,n2等)同士の最小公倍数に係数nが設定されることにより、折り返し周波数fiが互いに一致してしまう場合である。
    fi=|fn−n×fs| (n:整数)……(1)

    (2−1.ノイズ除去処理の全体の流れ)
    そこで、本実施の形態では、検出回路8内のA/D変換部83、信号処理部84および座標抽出部85において、例えば以下説明する図14〜図16に示したようにして、外部ノイズSn(および内部ノイズ)の影響を取り除いた(低減した)物体検出を行っている。

    図14は、このような外部ノイズの除去(低減)方法の流れをタイミング波形図で表したものである。 ここで、(A)はサンプリング前後の検出信号Vdet,Sinを、(B)は検出信号S14,S15,S16を、(C)は検出信号S24,S25,S26を、(D)は検出信号S34,S35,S36を、(E)は検出信号S44,S45,S46を、(F)は検出信号Soutを、それぞれ表している(各検出信号の内容については、図9参照)。

    まず、検出回路8内のA/D変換部83は、増幅部81において増幅されたアナログの検出信号Vdetを、所定のサンプリングタイミングtsでサンプリングし、そのサンプリング後の検出信号Sinを信号処理部84へ供給する。 具体的には、A/D変換部83内のサンプリング部834,835,836では、例えば図15(C)〜(E)に示したように、互いに異なるサンプリングタイミングts(サンプリング周波数fs=4f0,5f0,6f0)を用いて、検出信号Vdetのサンプリングを行う。

    このとき、実際の検出信号Vdetの波形には、例えば図15(A),(B)に示したように、画像表示制御の際の画像信号の書き込み動作に起因した内部ノイズが発生し、この画像信号の階調レベルに応じた波形変動が生じている。 具体的には、黒書き込み時(図中の「Black」参照)にはコモン駆動信号Vcomと同相に、白書き込み時(図中の「White」参照)にはコモン駆動信号Vcomと逆相に内部ノイズが含まれることになる。 このような内部ノイズの発生タイミングでは、画像信号の階調レベルに応じて検出信号Vdetの波形が変動してしまうため、物体の接触の有無等による検出波形の変化(図3)と切り分けるのが困難となってしまう。

    そこで、各サンプリング部834,835,836では、タイミング制御部9から供給されるタイミング制御信号CTL24,CTL25,CTL26に従って、このような内部ノイズの発生タイミングを避けて、検出信号Vdetのサンプリングを行っている。 具体的には、図15(C)〜(E)に示した各サンプリング部834,835,836でのサンプリングタイミングts(fs=4f0,5f0,6f0)は、図15(B)中の符号P1で示したように、内部ノイズの発生タイミングを避けたものとなっている。 これにより、内部ノイズの影響を除去(低減)した物体検出が可能となる。

    次に、信号処理部84では、BPF844A,845A,846Aにおいてそれぞれ、各サンプリング部834,835,836におけるサンプリング後の検出信号Sin(Sin4,Sin5,Sin6)に対し、所定のフィルタ処理を行う。 具体的には、これらのBPF844A,845A,846Aではそれぞれ、検出信号Sin4,Sin5,Sin6のうち、コモン駆動信号Vcomにおける基本周波数f0の信号(検出信号S14,S15,S16)が選択的に通過する。 (図14(B)参照)。 このとき、各検出信号Sin4,Sin5,Sin6では、サンプリング周波数fsが互いに異なる(fs=4f0,5f0,6f0)ため、原則として(折り返し周波数fiが互いに一致する場合を除き)、それらのうちの最大でも1つが、外部ノイズSnの折り返しノイズSiの影響を受ける。 つまり、各検出信号Sin4,Sin5,Sin6(各検出信号S14,S15,S16)において、この折り返しノイズSiの影響を受けた検出信号が存在する場合、その検出信号では波形が崩れることになる。

    次に、絶対値変換部844C,845C,846Cはそれぞれ、BPF844A,845A,846Aを通過した検出信号S14,S15,S16に対し、電圧値0(ゼロ)を中心とする絶対値変換(0Vを中心とする信号波形の折り返し処理)を行う。 これにより、検出信号S24,S25,S26がそれぞれ生成される(図14(C)参照)。

    次に、LPF844D,845D,846Dはそれぞれ、絶対値変換後の検出信号S24,S25,S26に対し、検出対象の物体に対応する信号の周波数のみを選択的に通過させる(抽出する)LPF処理を行う。 これにより、検出信号S34,S35,S36がそれぞれ生成される(図14(D)参照)。

    次に、2値化処理部844E,845E,846Eはそれぞれ、LPF844D,845D,846Dを通過した検出信号S34,S35,S36において、所定の閾値THとの比較を行うことにより2値化処理を行う。 これにより、検出信号S44,S45,S46がそれぞれ生成される(図14(E)参照)。 このとき、前述したように、検出信号S44,S45,S46のうち、原則として最大でも1つが外部ノイズSnの折り返しノイズSiの影響を受ける場合があり、その検出信号では波形が崩れることになる。

    次に、多数決選択部840は、これらの検出信号S44,S45,S46を用いて所定の多数一致演算を行い、物体検出に用いる最終的な検出信号Soutを、座標抽出部85へ出力する。 具体的には、3つの検出信号S44,S45,S46のうち、多数一致した(ここでは、2つ以上が一致した)検出信号を採用し、検出信号Soutとして出力する(図14(F)参照)。 ここで、このような多数一致演算を行い、多数一致した検出信号を物体検出用の最終的な検出信号Soutとしているのは、以下の理由による。 すなわち、上記したように、検出信号S44,S45,S46のうちの原則として多くとも1つは、外部ノイズSnの折り返しノイズSiの影響を受けて波形が崩れている可能性があるからである。 したがって、多数一致した検出信号を物体検出用の最終的な検出信号Soutとすることにより、そのような外部ノイズSnの折り返しノイズSiの影響を排除する(抑える)ことができる。

    そして、座標抽出部85では、このようにして採用された検出信号Sout(内部ノイズや外部ノイズを除去(抑制)した後の検出信号Sout)に基づいて、物体の検出結果を求め、出力端子Toutから出力する。 以上により、本実施の形態における外部ノイズ(および内部ノイズ)の影響を取り除いた(低減した)物体検出が終了となる。

    (2−2.ノイズ除去処理の際の特徴的な作用)
    ここで、図16を参照して、これまで説明したノイズ除去処理における特徴的な作用について、詳細に説明する。 図16は、検出信号Vdet(Sin)および外部ノイズSnの周波数領域と、サンプリング周波数fsとの関係の一例について、模式的に表したものである。

    まず、本実施の形態では、A/D変換部83内のサンプリング部834,835,836において、互いに異なるサンプリング周波数fs(=4f0,5f0,6f0)を用いて、検出信号Vdetのサンプリングを行う(図15(C)〜(E)参照)。 そして、信号処理部84および座標抽出部85では、このようなサンプリングにより得られた3つの検出信号Sin4,Sin5,Sin6に基づいて、物体の検出動作を行う。 これにより、外部ノイズSnの折り返しノイズSiが検出信号Vdet(Sin)の周波数領域(基本周波数f0)付近で発生した場合であっても、各検出信号Sin4,Sin5,Sin6では、折り返し周波数fiが互いに異なり易くなる。 なお、検出信号Vdet(Sin)の波形は、この検出用の駆動信号であるコモン駆動信号Vcomの波形(基本周波数f0)に対し、その振幅もしくは周波数が変調されたものとなる。

    すなわち、以下詳述するように、各検出信号Sin4,Sin5,Sin6において、複数の検出信号同士で折り返し周波数fiが一致するような外部ノイズSnの周波数が、一部の周波数領域に限定されることになる。 具体的には、例えば図16に示したように、折り返し周波数fiが一致するような外部ノイズSnの周波数が、検出信号Vdet(Sin)よりも高周波側の一部の周波数領域Δf46,Δf45,Δf56,Δf456に限定される。 ここで、周波数領域Δf46は、検出信号Sin4,Sin6同士で折り返し周波数fiが一致する外部ノイズSnの周波数領域を意味している。 同様に、周波数領域Δf45は、検出信号Sin4,Sin5同士で折り返し周波数fiが一致するような外部ノイズSn46の周波数領域を、周波数領域Δf56は、検出信号Sin5,Sin6同士で折り返し周波数fiが一致するような外部ノイズSn56の周波数領域を意味している。 また、周波数領域Δf456は、検出信号Sin4,Sin5,Sin6の全てにおいて折り返し周波数fiが一致するような外部ノイズSn456の周波数領域を意味している。

    このようにして本実施の形態では、検出信号(検出信号Sin4,Sin5,Sin6等)と、外部ノイズSnの折り返しノイズSiとが、区別(切り分け)し易くなる。 これにより、従来のように検出用の駆動周波数(コモン駆動信号Vcomの基本周波数f0)を変化させることなく、外部ノイズSn(折り返しノイズSi)の影響を抑えた検出動作を行うことができる。

    ここで、以下、各検出信号Sin4,Sin5,Sin6において、複数の検出信号同士で折り返し周波数fiが一致するような外部ノイズSnの周波数領域Δf46,Δf45,Δf56,Δf456について、詳細に説明する。

    まず、前述した(1)式において、各検出信号Sin4,Sin5,Sin6を取得する際のサンプリング周波数fs=4f0,5f0,6f0を代入すると、以下の(2)〜(4)式が得られる。 なお、ここでは、それぞれの場合における(1)式中の係数nを、n,m,kとして表している。
    fi=|fn−n×4f0| (n:整数)……(2)
    fi=|fn−m×5f0| (m:整数)……(3)
    fi=|fn−k×6f0| (k:整数)……(4)

    すると、上記した周波数領域Δf46,Δf45,Δf56,Δf456に対応する折り返し周波数fiはそれぞれ、以下の(5)〜(8)式で表される。 言い換えると、各検出信号Sin4,Sin5,Sin6において、複数(2つ以上)の検出信号同士で折り返し周波数fiが一致する条件式が、以下の(5)〜(8)式となる。
    Δf46: fi=|fn−n×4f0|=|fn−k×6f0| ……(5)
    Δf45: fi=|fn−n×4f0|=|fn−m×5f0| ……(6)
    Δf56: fi=|fn−m×5f0|=|fn−k×6f0| ……(7)
    Δf456: fi=|fn−n×4f0|=|fn−m×5f0|
    =|fn−k×6f0| ……(8)

    ここで、上記(5)式を満たすときの最も小さい係数n,kは、「4」および「6」の最小公倍数「12」に対応し、n×4=k×6=12となるとき、すなわち、n=3,k=2のときである。 同様に、上記(6)式を満たすときの係数n,mは、「4」および「5」の最小公倍数「20」に対応し、n×4=m×5=20となるとき、すなわち、n=5,k=4のときである。 また、上記(7)式を満たすときの係数m,kは、「5」および「6」の最小公倍数「30」に対応し、m×5=k×6=30となるとき、すなわち、m=6,k=5のときである。 更に、上記(8)式を満たすときの係数n,m,kは、「4」,「5」および「6」の最小公倍数「60」に対応し、n×4=m×5=k×6=60となるとき、すなわち、n=15,m=12,k=5のときである。

    したがって、上記(5)〜(8)式は、以下の(9)〜(12)式のように変形することができる。
    Δf46: fi=|fn−12f0| ……(9)
    Δf45: fi=|fn−20f0| ……(10)
    Δf56: fi=|fn−30f0| ……(11)
    Δf456: fi=|fn−60f0| ……(12)

    また、折り返しノイズSiが発生する条件式である以下の(13)式を、上記(9)〜(12)式にそれぞれ代入して変形すると、以下の(14)〜(17)式が得られる。
    0<fi<(f0/2) ……(13)
    Δf46: 11.5f0=<fn(Sn46の周波数)<12.5f0 …(14)
    Δf45: 19.5f0=<fn(Sn56の周波数)<20.5f0 …(15)
    Δf56: 29.5f0=<fn(Sn56の周波数)<30.5f0 …(16)
    Δf456: 59.5f0=<fn(Sn456の周波数)<60.5f0…(17)

    そして、一例として、コモン駆動信号Vcomの基本周波数f0(検出用の駆動周波数)=11.2kHzを、上記(14)〜(17)式にそれぞれ代入して変形すると、以下の(18)〜(21)式が得られる。
    Δf46: 128.8kHz<fn<140.0kHz ……(18)
    Δf45: 218.4kHz<fn<229.6kHz ……(19)
    Δf56: 330.4kHz<fn<341.6kHz ……(20)
    Δf456: 666.4kHz<fn<677.6kHz ……(21)

    これにより、各検出信号Sin4,Sin5,Sin6のうちの2つ以上において、折り返し周波数fiが一致するような外部ノイズSnの周波数領域Δf46,Δf45,Δf56,Δf456は、検出信号Vdet(Sin)に対してかなり高周波側の一部の領域に制限されることが分かる。 すなわち、図16にも示したように、折り返しノイズSiにより外部ノイズSnが検出動作の妨げとなるのは、かなり高い周波数領域の外部ノイズSnからとなるため、検出動作の際の外部ノイズSnの影響が軽減される。 また、上記の周波数領域Δf46,Δf45,Δf56,Δf456の中に外部ノイズSnが含まれるような場合でも、信号処理部84内にBPF844A,845A,846Aが設けられているため、その場合にも外部ノイズSnの影響が軽減される。 すなわち、これらのBPF844A,845A,846Aでは、コモン駆動信号Vcomの基本周波数f0(検出用の駆動周波数)を選択的に通過させるため、そのような場合であっても、外部ノイズSnの影響を軽減することができる。

    このようにして本実施の形態では、前述したように、検出信号(検出信号Sin4,Sin5,Sin6等)と、外部ノイズSnの折り返しノイズSiとが、区別(切り分け)し易くなる。 すなわち、検出信号(検出信号Sin4,Sin5,Sin6等)のうち、原則として最大でも1つだけ(多くの場合は0個)が、外部ノイズSnの折り返しノイズSiの影響を受けて波形が崩れることになる。 したがって、上記したように、多数一致した検出信号を物体検出用の最終的な検出信号Soutとすることにより、外部ノイズSnの影響を排除する(抑える)ことができる。 よって、従来のように検出用の駆動周波数(コモン駆動信号Vcomの基本周波数f0)を変化させることなく、外部ノイズSn(折り返しノイズSi)の影響を抑えた検出動作を行うことができる。

    なお、このとき、外部ノイズSnの周波数fnが、コモン駆動信号Vcomの基本周波数f0(検出用の駆動周波数)と一致するような場合、検出信号(検出信号Sin4,Sin5,Sin6等)と、外部ノイズSn自体とを、区別(切り分け)するのが困難となる。 したがって、このコモン駆動信号Vcomの基本周波数f0は、外部ノイズSnにおいて想定される周波数fnよりも低くなるように設定しておくのが望ましい。 これにより、検出動作の妨げとなる外部ノイズが、その折り返しノイズSiでのみ観察されることになるため、本実施の形態によるノイズ低減手法(検出信号と折り返しノイズとの識別手法)が効果的となる。

    以上のように本実施の形態では、静電容量の変化に応じてセンサ用検出電極44から得られる検出信号Vdetに基づいて物体の接触(近接)位置を検出すると共に、この検出の際に、検出信号Vdetを3つの互いに異なるサンプリング周波数fsを用いてそれぞれサンプリングすることにより3つの検出信号Sin4,Sin5,Sin6を生成し、これら3つの検出信号Sin4,Sin5,Sin6に基づいて検出動作を行うようにしたので、検出信号(検出信号Sin4,Sin5,Sin6等)と、外部ノイズSnの折り返しノイズSiとを区別(切り分け)し易くすることができ、検出用の駆動周波数(基本周波数f0)を変化させることなく、外部ノイズSnの影響を抑えた検出動作を行うことができる。 よって、簡易な構成で、外部環境によらずに安定した物体検出を行うことが可能となる。

    <第2の実施の形態>
    次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。 本実施の形態は、上記第1の実施の形態の場合とは異なり、表示素子として横電界モードの液晶素子を用いるようにしたものである。

    [表示装置1Bの構成例]
    図17は、本実施の形態のタッチセンサ付きの表示装置1Bの要部断面構造を表すものである。 図18は、この表示装置1Bにおける画素基板(後述する画素基板2B)の詳細構成を表すものであり、(A)は断面構成を、(B)は平面構成を示している。 図19は、表示装置1Bの斜視構造を表すものである。 なお、これらの図において、上記第1の実施の形態の図4等と同一部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。

    本実施の形態の表示装置1Bは、画素基板2Bと、この画素基板2Bに対向して配置された対向基板4Bと、画素基板2Bと対向基板4Bとの間に挿設された液晶層6とを備えている。

    画素基板2Bは、TFT基板21と、このTFT基板21上に配設された共通電極43と、この共通電極43の上に絶縁層23を介してマトリクス状に配設された複数の画素電極22とを有する。 TFT基板21には、各画素電極22を駆動するための図示しない表示ドライバやTFTのほか、絶縁層231,232を介して、各画素電極に画像信号を供給する信号線(ソース線)25や、各TFTを駆動するゲート線26等の配線が形成されている(図18)。 TFT基板21にはまた、タッチ検出動作を行う検出回路8(図8)が形成されている。 共通電極43は、タッチ検出動作を行うタッチセンサの一部を構成するセンサ用駆動電極としても兼用されるものであり、図1における駆動電極E1に相当する。

    対向基板4Bは、ガラス基板41と、このガラス基板41の一方の面に形成されたカラーフィルタ42とを有する。 ガラス基板41の他方の面には、センサ用検出電極44が形成され、さらに、このセンサ用検出電極44の上に偏光板45が配設されている。 センサ用検出電極44は、タッチセンサの一部を構成するもので、図1における検出電極E2に相当する。 センサ用検出電極44は、図5に示したように、複数の電極パターンに分割されて構成される。 センサ用検出電極44は、薄膜プロセスにより対向基板4Bの上に直接形成してもよいが、間接的に形成してもよい。 この場合には、タッチ検出電極44を図示しないフィルム基体上に形成すると共に、このタッチ検出電極44の形成されたフィルム基体を対向基板4Bの表面に貼り付けるようにすればよい。 この場合、ガラスと偏光板の間だけでなく偏光板の上面に貼り付けることも可能であり、さらには偏光板を構成するフィルム内に作成してもよい。

    共通電極43は、TFT基板21から交流矩形波形のコモン駆動信号Vcomが印加されるようになっている。 このコモン駆動信号Vcomは、画素電極22に印加される画素電圧とともに各画素の表示電圧を画定するものであるが、タッチセンサの駆動信号としても兼用されるものであり、図1の駆動信号源Sから供給される交流矩形波Sgに相当する。

    液晶層6は、電界の状態に応じてそこを通過する光を変調するものであり、例えば、FFS(フリンジフィールドスイッチング)モードや、IPS(インプレーンスイッチング)モード等の横電界モードの液晶が用いられる。

    画素基板2Bにおける共通電極43および対向基板4Bにおけるセンサ用検出電極44の構成は、例えば図5に示したものと同様であり、両方とも、互いに交差するように延在する複数の電極パターンとして形成されている。

    ここで、図19を参照して、より詳細に説明する。 ここに示したようなFFSモードの液晶素子においては、画素基板2B上に形成された共通電極43の上に、絶縁層23を介して、櫛歯状にパターニングされた画素電極22が配置され、これを覆うように配向膜26が形成される。 この配向膜26と、対向基板4B側の配向膜46との間に、液晶層6が挟持される。 2枚の偏光板24,45は、クロスニコルの状態で配置される。 2枚の配向膜26,46のラビング方向は、2枚の偏光板24,45の一方の透過軸と一致している。 ここでは、ラビング方向が出射側の偏光板45の透過軸と一致している場合を図示してある。 さらに、2枚の配向膜26,46のラビング方向および偏光板45の透過軸の方向は、液晶分子が回転する方向が規定される範囲で、画素電極22の延設方向(櫛歯の長手方向)とほぼ平行に設定されている。

    [表示装置1Bの作用・効果]
    次に、本実施の形態の表示装置1Bにおける作用および効果について説明する。

    最初に、図19および図20を参照して、FFSモードの液晶素子の表示動作原理について簡単に説明する。 ここで、図20は液晶素子の要部断面を拡大して表したものである。 これらの図で、(A)は電界非印加時、(B)は電界印加時における液晶素子の状態を示す。

    共通電極43と画素電極22との間に電圧を印加していない状態では(図19(A)、図20(A))、液晶層6を構成する液晶分子61の軸が入射側の偏光板24の透過軸と直交し、かつ、出射側の偏光板45の透過軸と平行な状態となる。 このため、入射側の偏光板24を透過した入射光hは、液晶層6内において位相差を生じることなく出射側の偏光板45に達し、ここで吸収されるため、黒表示となる。 一方、共通電極43と画素電極22との間に電圧を印加した状態では(図19(B)、図20(B))、液晶分子61の配向方向が、画素電極間に生じる横電界Eにより、画素電極22の延設方向に対して斜め方向に回転する。 この際、液晶層6の厚み方向の中央に位置する液晶分子61が約45度回転するように白表示時の電界強度を最適化する。 これにより、入射側の偏光板24を透過した入射光hには、液晶層6内を透過する間に位相差が生じ、90度回転した直線偏光となり、出射側の偏光板45を通過するため、白表示となる。

    次に、表示装置1Bにおける表示制御動作およびタッチ検出動作について説明する。 これらの動作は、上記第1の実施の形態における動作と同様なので、適宜省略する。

    画素基板2Bの表示ドライバ(図示せず)は、共通電極43の各電極パターンに対してコモン駆動信号Vcomを線順次で供給する。 表示ドライバはまた、ソース線25を介して画素電極22へ画像信号を供給すると共に、これに同期して、ゲート線26を介して各画素電極のTFTのスイッチングを線順次で制御する。 これにより、液晶層6には、画素ごとに、コモン駆動信号Vcomと各画像信号とにより定まる横方向(基板に平行な方向)の電界が印加されて液晶状態の変調が行われる。 このようにして、いわゆる反転駆動による表示が行われる。

    一方、対向基板4Bの側では、共通電極43の各電極パターンに、コモン駆動信号Vcomを時分割的に順次印加していく。 すると、その印加された共通電極43の電極パターンとセンサ用検出電極44の各電極パターンとの交差部分に形成された一列分の容量素子C1(C11〜C1n)の各々に対し、充放電が行われる。 そして、容量素子C1の容量値に応じた大きさの検出信号Vdetが、センサ用検出電極44の各電極パターンからそれぞれ出力される。 対向基板4Aの表面にユーザの指が触れられていない状態においては、この検出信号Vdetの大きさはほぼ一定となる。 対向基板4Bの表面のいずれかの場所にユーザの指が触れると、そのタッチ箇所に元々形成されている容量素子C1に、指による容量素子C2が付加される結果、そのタッチ箇所がスキャンされた時点の検出信号Vdetの値が他の箇所よりも小さくなる。 検出回路8(図8)は、この検出信号Vdetをしきい値電圧Vthと比較して、しきい値電圧Vth未満の場合に、その箇所をタッチ箇所として判定する。 このタッチ箇所は、コモン駆動信号Vcomの印加タイミングと、しきい値電圧Vth未満の検出信号Vdetの検出タイミングとから割り出される。

    以上のように本実施の形態では、上記第1の実施の形態と同様に、液晶表示素子に元々備えられている共通電極43を、駆動電極と検出電極とからなる一対のタッチセンサ用電極のうちの一方として兼用すると共に、表示用駆動信号としてのコモン駆動信号Vcomを、タッチセンサ用駆動信号として共用して静電容量型タッチセンサを構成したので、新たに設ける電極はセンサ用検出電極44だけでよく、また、タッチセンサ用駆動信号を新たに用意する必要がない。 したがって、構成が簡単である。

    また、本実施の形態においても、上記第1の実施の形態で説明した検出回路8を設けるようにしたので、上記第1の実施の形態と同様の作用により同様の効果を得ることが可能となる。 すなわち、静電容量型のタッチセンサを備えた表示装置において、簡易な構成で、外部環境によらずに安定した物体検出を行うことが可能となる。

    特に、本実施の形態では、タッチセンサ用駆動電極としての共通電極43が画素基板2Bの側(TFT基板21の上)に設けられた構造を有していることから、TFT基板21から共通電極43にコモン駆動信号Vcomを供給することが極めて容易であると共に、必要な回路や電極パターンおよび配線等を画素基板2に集中させることができ、回路の集積化が図られる。 したがって、上記第1の実施の形態において必要であった、画素基板2側から対向基板4側へのコモン駆動信号Vcomの供給経路(コンタクト導電柱7)が不要となり、構造がより簡単になる。

    また、上記のように、タッチセンサ用駆動電極としての共通電極43が画素基板2Bの側に設けられると共に、この画素基板2B上にソース線25やゲート線26も設けられているため、本実施の形態では特に前述した内部ノイズの影響を受けやすい構造となっている。 このことから、本実施の形態の表示装置1Bでは、図15に示したようにして内部ノイズの影響を取り除いて検出動作を行う利点が特に大きいと言える。

    なお、検出回路8(図8)は、対向基板4B上の周辺領域(非表示領域または額縁領域)に形成するようにしてもよいが、画素基板2B上の周辺領域に形成するのが好ましい。 画素基板2B上に形成すれば、元々画素基板2B上に形成されている表示制御用の各種回路素子等との集積化が図れるからである。

    [第2の実施の形態の変形例]
    なお、本実施の形態では、センサ用検出電極44をガラス基板41の表面側(液晶層6と反対側)に設けるようにしたが、次のような変形が可能である。

    例えば図21に示した表示装置1Cように、対向基板4Cにおいて、センサ用検出電極44をカラーフィルタ42よりも液晶層6の側に設けるようにしてもよい。

    あるいは、図22に示した表示装置1Dのように、対向基板4Dにおいて、センサ用検出電極44をガラス基板41とカラーフィルタ42との間に設けるようにしてもよい。 ここで、横電界モードの場合、縦方向に電極があると縦方向に電界がかかり、液晶が立ち上がってしまい視野等が大きく悪化してしまう。 したがって、この表示装置1Dのように、カラーフィルタ42等の誘電体を挟んでセンサ用検出電極44を配置すれば、この問題は大きく低減することができる。

    <適用例>
    次に、図23〜図27を参照して、上記実施の形態および変形例で説明したタッチセンサ付きの表示装置の適用例について説明する。 上記実施の形態等の表示装置は、テレビジョン装置,デジタルカメラ,ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置あるいはビデオカメラなどのあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。 言い換えると、上記実施の形態等の表示装置は、外部から入力された映像信号あるいは内部で生成した映像信号を、画像あるいは映像として表示するあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。

    (適用例1)
    図23は、上記実施の形態等の表示装置が適用されるテレビジョン装置の外観を表したものである。 このテレビジョン装置は、例えば、フロントパネル511およびフィルターガラス512を含む映像表示画面部510を有しており、この映像表示画面部510は、上記実施の形態等に係る表示装置により構成されている。

    (適用例2)
    図24は、上記実施の形態等の表示装置が適用されるデジタルカメラの外観を表したものである。 このデジタルカメラは、例えば、フラッシュ用の発光部521、表示部522、メニュースイッチ523およびシャッターボタン524を有しており、その表示部522は、上記実施の形態等に係る表示装置により構成されている。

    (適用例3)
    図25は、上記実施の形態等の表示装置が適用されるノート型パーソナルコンピュータの外観を表したものである。 このノート型パーソナルコンピュータは、例えば、本体531,文字等の入力操作のためのキーボード532および画像を表示する表示部533を有しており、その表示部533は、上記実施の形態等に係る表示装置により構成されている。

    (適用例4)
    図26は、上記実施の形態等の表示装置が適用されるビデオカメラの外観を表したものである。 このビデオカメラは、例えば、本体部541,この本体部541の前方側面に設けられた被写体撮影用のレンズ542,撮影時のスタート/ストップスイッチ543および表示部544を有している。 そして、その表示部544は、上記実施の形態等に係る表示装置により構成されている。

    (適用例5)
    図27は、上記実施の形態等の表示装置が適用される携帯電話機の外観を表したものである。 この携帯電話機は、例えば、上側筐体710と下側筐体720とを連結部(ヒンジ部)730で連結したものであり、ディスプレイ740,サブディスプレイ750,ピクチャーライト760およびカメラ770を有している。 そのディスプレイ740またはサブディスプレイ750は、上記実施の形態等に係る表示装置により構成されている。

    <その他の変形例>
    以上、いくつかの実施の形態、変形例および適用例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。

    例えば、上記実施の形態等では、A/D変換部83および信号処理部84において、サンプリング部、BPF、絶対値変換部、LPFおよび2値化処理部がそれぞれ3つずつ設けられている場合について説明したが、この場合には限られない。 すなわち、A/D変換部83および信号処理部84において、これらがそれぞれ4つ以上設けられているようにしてもよい。 また、上記実施の形態等で説明した信号処理部84内には、BPFおよび絶対値変換部は必ずしも設けられていなくともよい。 更に、上記実施の形態等では、A/D変換部83内に複数のサンプリング部を設けることにより、互いに異なる複数のサンプリング周波数fsでのサンプリング動作を実現しているが、この場合には限られない。 すなわち、1つのサンプリング部において、複数のサンプリング周波数fsを用いたサンプリング動作を実現するようにしてもよい。 ただし、上記実施の形態等の構成のほうが、A/D変換部(サンプリング部)の性能を低く抑えることができるため、設計が容易となるという利点がある。

    また、上記実施の形態等では、互いに異なる複数のサンプリング周波数fsとして、基本周波数f0の4倍,5倍,6倍のものを用いる場合について説明したが、この場合には限られない。 具体的には、例えば、各サンプリング周波数fsは基本周波数f0の2以上の整数倍であればよく、更には、そのような基本周波数f0の整数倍には限られず、3種類以上の異なる周波数であればよい。 また、特に、この基本周波数f0に対する倍数を、例えば7倍,11倍,…というように大きくしていけば、更に外部ノイズSnの影響を高周波側に追いやることが可能であり、また複数のサンプリングによる結果が一致する機会も減少するため、ノイズ耐性を更に向上させることが可能となる。 なお、複数のサンプリング周波数fsを用いた各検出信号において、各サンプリング周波数fs同士の最小公倍数ができるだけ大きくなるようにしたほうが、外部ノイズSnの影響をより高周波側に追いやることができる。 したがって、一例として、複数のサンプリング周波数fsが、いずれも基本周波数f0の素数倍となっていることが望ましいと言える。

    更に、上記第2の実施の形態では、横電界モードとしてFFSモードの液晶素子を例に説明したが、IPSモードの液晶について同様に適用可能である。

    加えて、上記実施の形態等では、表示素子として液晶表示素子を用いた表示装置について説明したが、それ以外の表示素子、例えば有機EL素子を用いた表示装置にも適用可能である。

    加えてまた、上記実施の形態等では、タッチセンサを表示装置内に内蔵させた場合(タッチセンサ付きの表示装置)について構成を具体的に挙げて説明したが、内蔵させた場合の構成はこれには限られない。 すなわち、タッチセンサが表示部に対応して表示装置内に内蔵されているものであれば、その構成によらず、本発明を広く適用することが可能である。

    加えて更に、本発明のタッチセンサは、上記したような表示装置内に内蔵させた場合には限られず、例えば表示装置の外側(外付け型のタッチセンサ)にも適用することが可能である。 具体的には、例えば図28に示したようなタッチセンサ10を、表示装置の外側に設けるようにしてもよい。 このタッチセンサ10は、例えばガラス等よりなる一対の絶縁基板411,412と、これらの基板間に形成されたセンサ用駆動電極(タッチ駆動電極)430、センサ用検出電極44および絶縁層230とを備えている。 センサ用駆動電極430は、絶縁基板411上に形成されており、タッチセンサ用の駆動信号が印加されるようになっている。 センサ用検出電極44は絶縁基板412上に形成されており、上記実施の形態等と同様に、検出信号Vdetを得るための電極である。 絶縁層230は、これらセンサ用駆動電極430とセンサ用検出電極44との間に形成されている。 なお、タッチセンサ10の斜視構造は、例えば図5等に示した上記実施の形態等のものと同様となっている。 また、駆動信号源S、検出回路8およびタイミング制御部9の回路構成等も、例えば図8に示した上記実施の形態等のものと同様となっている。 このタッチセンサ10においても、上記実施の形態等の手法を適用することにより、内部ノイズ(この場合、表示装置の映像ノイズ)や外部ノイズの影響を除去(低減)しつつ、検出動作を行うことが可能である。

    更にまた、上記実施の形態等において説明した一連の処理は、ハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。 一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、汎用のコンピュータ等にインストールされるようになっている。 このようなプログラムは、コンピュータに内蔵されている記録媒体に予め記録してさせておくようにしてもよい。

    1,1B〜1D…表示装置、10…タッチセンサ、100…有効表示エリア、11…SW制御部、12…スイッチ素子、131,132…インバータ(論理否定)回路、14…オペアンプ、15…スイッチ素子、2,2B…画素基板、20…表示画素、20D…T/G・DC/DCコンバータ、21…TFT基板(回路基板)、22…画素電極、23,231,232…絶縁層、24…偏光板、25…信号線(ソース線)、26…ゲート線、4,4B〜4D…対向基板、40D…ゲート・共通電極ドライバ、41…ガラス基板、42…カラーフィルタ、43,431〜43n…共通電極(兼センサ用駆動電極)、43D…共通電極ドライバ、44…センサ用検出電極(タッチ検出電極)、45…偏光板、6…液晶層、7…コンタクト導電柱、8…検出回路、81…増幅部、83…A/D変換部、834,835,836…サンプリング部、84…信号処理部、844A,845A,846A…BPF(バンドパスフィルタ)、844C,845C,846C…絶対値変換部、844D,845D,846D…LPF(ローパスフィルタ)、844E,845E,846E…2値化処理部、840…多数決選択部、85…座標抽出部、86…フレームメモリ、9…タイミング制御部、C1,C11〜C1n,C2…容量素子、Sg…交流矩形波、E1…駆動電極、E2…検出電極、S…交流信号源(駆動信号源)、Vcom,Vcom(1)〜Vcom(n)…コモン駆動信号、DET…電圧検出器(検出回路)、Vdet,Sin(Sin4,Sin5,Sin6),Sout,S14,S15,S16,S24,S25,S26,S34,S35,S36,S44,S45,S46…検出信号、Vth…しきい値電圧、Sn,Sn45,Sn46,Sn56,Sn456…外部ノイズ、Si…(外部ノイズの)折り返しノイズ、Δt1…検出期間、ts…サンプリングタイミング、f0…基本周波数、fs…サンプリング周波数、fn…外部ノイズ周波数、fi…折り返しノイズ周波数、Δf45,Δf46,Δf56,Δf456…周波数領域、Tr…TFT素子、LC…液晶素子、Tin…入力端子、Tout…出力端子、R…抵抗器、CTL1,CTL2(CTL24,CTL25,CTL26)…タイミング制御信号、L…駆動ライン、L1…位置検出用駆動ライン、L2…表示用駆動ライン。

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