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吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置

阅读:605发布:2020-05-11

专利汇可以提供吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且,下面是吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置专利的具体信息内容。

冷媒の吸着及び脱離を行う吸着脱離部と、冷媒の蒸発及び凝縮を行う蒸発凝縮部と、を有する複数の容器を含んで構成され、前記容器内において吸着工程及び脱離工程が繰り返し行われる吸着式ヒートポンプと、 内燃機関と脱離工程側の前記吸着脱離部との間で冷却液を循環させるための循環路と、 前記内燃機関から脱離工程側の前記吸着脱離部に至るまでの前記循環路において、上流側から順に配置された、ヒータコアと、前記内燃機関より排出される排気ガスから熱を回収する排熱回収器と、蓄熱材を備えた蓄熱器と、 前記ヒータコアが配置されたダクト内部に設けられた熱交換器と、 冷房要求時は吸着工程側の前記蒸発凝縮部と前記熱交換器との間を冷却液が循環し、暖房要求時は吸着工程側の前記吸着脱離部又は脱離工程側の前記蒸発凝縮部と前記熱交換器との間を冷却液が循環するように切り替えを行う複数のバルブと、 を有する吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置。前記内燃機関が停止している場合に前記循環路において前記冷却液を循環可能な循環ポンプを有する請求項1に記載の吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置。

说明书全文

本発明は、吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置に関する。

下記特許文献1に記載の車両用エアコン装置は、吸着式ヒートポンプを備えており、吸着式ヒートポンプによって車両の冷房を行っている。また、この車両用エアコン装置では、吸着式ヒートポンプの吸着器内を循環する冷却液を冷却する車室外熱交換器を利用して、内燃機関であるエンジンの冷却液を冷却するように構成されている。具体的には、エンジンの冷却液が所定温度以上になると、エンジン冷却用の冷却液が、エンジン冷却用のラジエータと車室外熱交換器とによって冷却される。これにより、エンジン冷却用のラジエータの小型化を図ることができる。

特開2000−177374号公報

しかしながら、特許文献1に記載の車両用エアコン装置では、冷却液の熱が駆動エネルギとなるため、ヒータコアやエンジンの補機類にて熱が放出されると、冷房の出が低下する。また、エンジンの稼働状況によって冷房の出力が変動する。特にアイドリングストップ等のエンジン停止時に冷房性能が低下する場合がある。

本発明は、上記事実を考慮して、冷房性能が安定する吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置を提供することを目的とする。

請求項1に記載された吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置は、冷媒の吸着及び脱離を行う吸着脱離部と、冷媒の蒸発及び凝縮を行う蒸発凝縮部と、を有する複数の容器を含んで構成され、前記容器内において吸着工程及び脱離工程が繰り返し行われる吸着式ヒートポンプと、内燃機関と脱離工程側の前記吸着脱離部との間で冷却液を循環させるための循環路と、前記内燃機関から脱離工程側の前記吸着脱離部に至るまでの前記循環路において、上流側から順に配置された、ヒータコアと、前記内燃機関より排出される排気ガスから熱を回収する排熱回収器と、蓄熱材を備えた蓄熱器と、前記ヒータコアが配置されたダクト内部に設けられた熱交換器と、冷房要求時は吸着工程側の前記蒸発凝縮部と前記熱交換器との間を冷却液が循環し、暖房要求時は吸着工程側の前記吸着脱離部又は脱離工程側の前記蒸発凝縮部と前記熱交換器との間を冷却液が循環するように切り替えを行う複数のバルブと、を有している。

上記構成の吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置では、吸着式ヒートポンプが、複数の容器を含んで構成されている。この容器は、冷媒の吸着及び脱離を行う吸着脱離部と、冷媒の蒸発及び凝縮を行う蒸発凝縮部と、を有している。そして、容器において、吸着工程及び脱離工程が繰り返し行われる。

また、吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置は、脱離工程側の前記吸着脱離部に対し高温の熱源を供給すべく、内燃機関との間で循環路が構成されている。そして、内燃機関から脱離工程側の吸着脱離部に至るまでの循環路において、上流側から順に、ヒータコアと、内燃機関より排出される排気ガスから熱を回収する排熱回収器と、蓄熱材を有する蓄熱器と、が備えられている。

上記構成の吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置では、ヒータコアで熱が放出されることにより冷却液の温度が低下しても、排熱回収器により再び温度を上昇させることができる。これにより、ヒータコアや内燃機関に設けられた補機類に冷却液の熱が放出された場合であっても冷房性能を安定させることができる。また、排熱回収器の下流側にて、蓄熱器により冷却液の熱を蓄熱することにより、内燃機関の稼働率が低下した場合であっても脱離工程側の吸着脱離部に供給される駆動エネルギ(熱エネルギ)を確保することができる。すなわち、内燃機関の稼働状況によらず冷房性能を安定させることができる。

請求項2に記載された吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置は、請求項1の構成に加えて、前記内燃機関が停止している場合に前記循環路において前記冷却液を循環可能な循環ポンプを有している。

上記構成の吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置では、アイドリングストップ時などの内燃機関の停止時においても、循環ポンプによって蓄熱器から脱離工程側の吸着脱離部に対して熱を供給することができる。つまり、アイドリングストップ時などの内燃機関の停止時においても冷房性能を維持することができる。

本発明の吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置によれば、冷房性能を安定させることができる。

第1の実施の形態に係る吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置の構成図であって、冷房要求時の状態を示す図である。

第1の実施の形態に係る吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置の構成図であって、暖房要求時の状態を示す図である。

第1の実施の形態に係る吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置に用いられる室内空調ユニットを模式的に示す図を示す。

第2の実施の形態に係る吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置の構成図であって、冷房要求時の状態を示す図である。

第2の実施の形態に係る吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置の構成図であって、暖房要求時の状態を示す図である。

第2の実施の形態の変形例に係る吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置の構成図であって、暖房要求時の状態を示す図である。

(第1の実施の形態) 以下、図1〜図3を用いて第1の実施の形態に係る吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置10(以下、車両用エアコン装置10という)について説明する。図1及び図2に示されるように、車両用エアコン装置10は、吸着式ヒートポンプ20を備えたエアコン装置として構成されている。また、車両用エアコン装置10は、「内燃機関」としてのエンジン80と吸着式ヒートポンプ20との間において冷却液を循環させるための「循環路」としての第1循環回路40と、吸着式ヒートポンプ20と室内熱交換器52との間において冷却液を循環させるための第2循環回路50と、吸着式ヒートポンプ20と室外熱交換器62との間において冷却液を循環させるための第3循環回路60と、を含んで構成されている。第1循環回路40では「高温」の冷却液が循環し、第2循環回路50では冷房時には「冷温」の冷却液が循環し、暖房時には「低温」の冷却液が循環する。さらに、第3循環回路60では、冷房時は「低温」の冷却液が循環し、暖房時には「冷温」の冷却液が循環する。

ここで、「高温」とは、後述する吸着脱離部における脱離工程を促す温度(例えば、90°C程度)が該当する。本実施の形態では、エンジン80から排出される冷却液は「高温」に温められている。また、「冷温」とは、車内温度より低い温度(例えば、10°C程度)が該当する。本実施の形態では、蒸発凝縮部における冷媒の蒸発潜熱によって、冷却液は「冷温」に冷却される。さらに、「低温」とは、大気温度より高く、「冷温」と「高温」の間の温度(例えば、40°C程度)が該当する。本実施の形態では、吸着式ヒートポンプ20の内部において発生する熱(吸着熱、凝縮熱)によって、冷却液は「低温」に温められる。 以下、車両用エアコン装置10の構成について説明する。

(吸着式ヒートポンプ) 本実施の形態の車両用エアコン装置10は、吸着式ヒートポンプ20を含んで構成されている。吸着式ヒートポンプ20は、複数(本実施の形態では2つ)の容器を備えており、一方の容器において吸着工程が行われ、他方の容器において脱離工程が行われるようになっている。すなわち、一方の容器において、吸着剤32によって冷媒()を吸着し、吸着剤32による冷媒の吸着に伴って冷媒が蒸発することで生じる蒸発潜熱を利用して、「冷温」に冷却された冷却液を得るようになっている。また、他方の容器において、冷媒(水)を吸着した吸着剤32を加熱することで、吸着剤32から冷媒(水)を脱離するようになっている。そして、吸着式ヒートポンプ20では、各容器内において吸着工程及び脱離工程が繰り返し行われる。 以下、具体的に説明する。

吸着式ヒートポンプ20は、「吸着脱離部」としての第1吸着脱離部22A及び第2吸着脱離部24Aと、「蒸発凝縮部」としての第1蒸発凝縮部22B及び第2蒸発凝縮部24Bと、を含んで構成されている。そして、第1吸着脱離部22A及び第1蒸発凝縮部22Bが対を成して「容器」としての第1容器22を構成している。第1容器22の内部は密閉されている。また、第2吸着脱離部24A及び第2蒸発凝縮部24Bが対を成して「容器」としての第2容器24を構成している。第2容器24の内部は密閉されている。

第1吸着脱離部22A及び第2吸着脱離部24Aの内部には、それぞれ吸着剤32が収容されており、吸着剤32は、シリカゲルやゼオライト等(本実施の形態では、ゼオライト)で構成されている。また、第1吸着脱離部22Aの内部には、第1吸着コア22C(熱交換器)が配置されており、第1吸着コア22Cは、4方弁26A,26Bに接続されている。この4方弁26A,26Bには、制御部30(図1参照、図2、図4〜6では図示省略)が電気的に接続されており、4方弁26A,26Bの切替制御を制御部30によって行う構成になっている。これにより、4方弁26A,26Bは、切替弁として機能する構成になっている。そして、第1吸着コア22Cは、4方弁26A,26Bよって、後述する第1循環回路40又は第3循環回路60に接続される。

さらに、第1吸着脱離部22Aと同様に、第2吸着脱離部24Aの内部には、第2吸着コア24C(熱交換器)が配置されており、第2吸着コア24Cは、4方弁26A,26Bに接続されて、4方弁26A,26Bによって、後述する第1循環回路40又は第3循環回路60に接続される構成となっている。そして、第1吸着コア22C及び第2吸着コア24C内には、第1循環回路40内又は第3循環回路60内を流れる冷却液が循環されるようになっている。

一方、第1蒸発凝縮部22B及び第2蒸発凝縮部24Bの内部には、冷媒(本実施の形態では、冷却水)が注入されている。また、第1蒸発凝縮部22Bの内部には、第1蒸発凝縮コア22D(熱交換器)が配置されており、第1蒸発凝縮コア22Dは、4方弁28A,28Bに接続されている。この4方弁28A,28Bには、前述した制御部30が電気的に接続されており、4方弁28A,28Bの切替制御を制御部30によって行う構成になっている。これにより、4方弁28A,28Bも、切替弁として機能する構成になっている。そして、第1蒸発凝縮コア22Dが、4方弁28A,28Bによって、後述する第2循環回路50又は第3循環回路60に接続される。

さらに、第1蒸発凝縮部22Bと同様に、第2蒸発凝縮部24Bの内部には、第2蒸発凝縮コア24D(熱交換器)が配置されており、第2蒸発凝縮コア24Dは、4方弁28A,28Bに接続されて、4方弁28A,28Bによって、後述する第2循環回路50又は第3循環回路60に接続される構成となっている。そして、第1蒸発凝縮コア22D及び第2蒸発凝縮コア24D内には、第2循環回路50内又は第3循環回路60内を流れる冷却液が循環されるようになっている。

(第1循環回路) 第1循環回路40は、エンジン80と吸着式ヒートポンプ20とを接続し、詳しくは、第1循環回路40は、エンジン80と脱離工程側の吸着脱離部(第1吸着脱離部22A、第2吸着脱離部24A)とを接続し、両者間において冷却液を循環させるための回路として構成されている。第1循環回路40は、第1循環回路40の上流側の部分を構成する上流側配管40Aと、第1循環回路40の下流側の部分を構成する下流側配管40Bと、を有している。そして、上流側配管40Aが4方弁26Bに接続されており、下流側配管40Bが4方弁26Aに接続されている。

ここで、エンジン80から脱離工程側の吸着脱離部に至るまでの第1循環回路40(上流側配管40A)においては、以下が配置されている。すなわち、第1循環回路40では、エンジン80を起点とすると、上流側から順に、ヒータコア44と、排熱回収器82と、蓄熱器86が配置されている。また、脱離工程側の吸着脱離部からエンジン80に至るまでの第1循環回路40(下流側配管40B)においては、冷却液を循環させるための「循環ポンプ」としての第1ポンプ46が設けられている。これにより、第1吸着脱離部22A(第1吸着コア22C)又は第2吸着脱離部24A(第2吸着コア24C)に「高温」の冷却液が供給されて、第1吸着脱離部22A又は第2吸着脱離部24Aにおいて、脱離工程が行われる構成になっている。

なお、本実施の形態の第1ポンプ46には電気的に動作する電動ウォータポンプが採用されている。すなわち、エンジン80が停止した場合でも第1循環回路40において冷却液を循環させることができる。

ここで、ヒータコア44は、室内空調ユニット70の一部を構成している。室内空調ユニット70については後述する。排熱回収器82は、エンジン80より排出される排気ガスから熱を回収するものである。蓄熱器86は、蓄熱材84を有し、排熱回収器82により「高温」とされた冷却液から生ずる熱を蓄熱するものである。この蓄熱材84としては、物質の比熱を利用した顕熱蓄熱材、物質の固液相変化に伴って発生する潜熱を利用した潜熱蓄熱材、又は化学反応熱を利用した化学蓄熱材を採用することができる。

また、上流側配管40Aには、エンジン80からヒータコア44との間から分岐して、ラジエータ42を経由して、下流側配管40Bに合流する分岐配管40Cが備えられている。このラジエータ42はエンジン80の冷却用の熱交換器である。ラジエータ42は、下流側配管40Bと分岐配管40Cとの合流部に設けられた、サーモスタットであるバルブ48が開いた場合にエンジン80との間で循環が生じる。

(第2循環回路) 第2循環回路50は、吸着式ヒートポンプ20と、熱交換器である室内熱交換器52と、を接続し、両者間において冷却液を循環させるための回路として構成されている。ここで、室内熱交換器52としては、例えばクーラコアが用いられる。なお、室内熱交換器52は、室内空調ユニット70の一部を構成しており、室内空調ユニット70については後述する。第2循環回路50は、第2循環回路50の上流側の部分を構成する上流側配管50Aと、第2循環回路50の下流側の部分を構成する下流側配管50Bと、を有している。そして、吸着式ヒートポンプ20及び室内熱交換器52が、上流側配管50A及び下流側配管50Bによって接続されている。具体的には、上流側配管50Aが4方弁28Bに接続されており、下流側配管50Bが4方弁28Aに接続されている。さらに、下流側配管50Bには、冷却液を循環させるための第2ポンプ54が設けられている。この第2ポンプ54には、電気的に動作する電動ウォータポンプが採用されている。すなわち、エンジン80が停止した場合でも第2循環回路50において冷却液を循環させることができる。

(第3循環回路) 第3循環回路60は、吸着式ヒートポンプ20と、熱交換器である室外熱交換器62と、の間を接続し、両者間において冷却液を循環させるための回路として構成されている。なお、室外熱交換器62は、車両のエンジンルームの前端部に配置されており、エンジン冷却用のラジエータ42とは別の熱交換器として構成されている。第3循環回路60は、第1側配管60Aと、第2側配管60Bと、を有している。そして、第1側配管60Aが、前述した4方弁26Aと4方弁28Aとの間を連結しており、第2側配管60Bが、前述した4方弁28Bと4方弁26Bとの間を連結している。また、第1側配管60A及び第2側配管60Bの中間部には、室外熱交換器62が設けられており、第1側配管60A及び第2側配管60Bを循環する冷却液が室外熱交換器62によって冷却される構成となっている。さらに、4方弁28Aと室外熱交換器62との間には、冷却液を循環させるための第3ポンプ64Aが設けられ、室外熱交換器62と4方弁26Bとの間には、冷却液を循環させるための第4ポンプ64Bが設けられている。第3ポンプ64A及び第4ポンプ64Bには、電気的に動作する電動ウォータポンプが採用されている。すなわち、エンジン80が停止した場合でも第3循環回路60において冷却液を循環させることができる。

(室内空調ユニット) 図3に示されるように、室内空調ユニット70は、通風ダクト72を有している。通風ダクト72の上流側には、図示しない外気導入用の空気取入口、内気導入用の空気取入口、が設けられている。また、通風ダクト72内には、その上流側において、ブロワファンを備えたブロワ74が設けられており、空気取入口又は空気取入口から通風ダクト72内に導入された空気をブロワ74によって通風ダクト72の下流側へ送風するように構成されている。

また、通風ダクト72内には、ブロワ74に対して下流側において、導入空気を除湿冷却するための室内熱交換器52、導入空気を加熱するためのヒータコア44、導入空気のヒータコア44への送風量を調節するためのエアミックスダンパ76がそれぞれ設けられている。エアミックスダンパ76は、図示しないアクチュエータにより回動するように形成されている。ここで、エアミックスダンパ76を図3において2点鎖線で示される状態に回動させることで、通風ダクト72を、室内熱交換器52を通過した空気を流す第1通路とすることができる。一方、エアミックスダンパ76を図3において実線で示される状態に回動させることで、通風ダクト72を、室内熱交換器52及びヒータコア44を通過した空気を流す第2通路とすることができる。このように、室内空調ユニット70では、エアミックスダンパ76の回転位置を調整することにより第1通路を通過する空気と第2通路を通過する空気との割合を変更することができる。エアミックスダンパ76により調温された空気が通風ダクト72の下流側へ流れて、車室内に送風される。

次に、車両用エアコン装置10の動作を説明しつつ、本実施の形態の作用及び効果について説明する。

(冷房要求時) 冷房要求時には、制御部30が4方弁26A,26B及び4方弁28A,28Bの切替を制御することで、吸着工程側の吸着脱離部を4方弁26A,26Bによって第3循環回路60に接続させ、吸着工程側の蒸発凝縮部を4方弁28A,28Bによって第2循環回路50に接続させる。一方、脱離工程側の吸着脱離部を4方弁26A,26Bによって第1循環回路40に接続させ、脱離工程側の蒸発凝縮部を4方弁28A,28Bによって第3循環回路60に接続させる。

具体的には、図1に示されるように、第1吸着コア22Cが4方弁26A,26Bによって第3循環回路60に接続されており、第2蒸発凝縮コア24Dが4方弁28A,28Bによって第3循環回路60に接続される。これにより、第1吸着コア22C、室外熱交換器62、及び第2蒸発凝縮コア24Dを循環する経路が形成される(図1の矢印Aを参照)。また、第1蒸発凝縮コア22Dが4方弁28A,28Bによって第2循環回路50に接続される。これにより、第1蒸発凝縮コア22D及び室内熱交換器52を循環する経路が形成される(図1の矢印Bを参照)。さらに、第2吸着コア24Cが4方弁26A,26Bによって第1循環回路40に接続される。これにより、第2吸着コア24C及び第1循環回路40(エンジン80)を循環する経路が形成される(図1の矢印Cを参照)。

そして、第1容器22において吸着工程が行われる。すなわち、第1容器22では、乾燥された吸着剤32が冷媒を吸着し、第1容器22内が減圧することで、第1蒸発凝縮部22Bの冷媒が蒸発する。このとき、冷媒の蒸発潜熱によって第1蒸発凝縮コア22D内の冷却液が冷却される。これにより、第2循環回路50内を流れる冷却液が「冷温」に冷却されて、室内熱交換器52に供給される。また、第1吸着脱離部22Aでは、吸着剤32が冷媒を吸着することによって生じる吸着熱によって第1吸着コア22C内の冷却液が「低温」に温められる。そして、第1吸着コア22C内で温められた冷却液が第3循環回路60によって室外熱交換器62に供給される。

一方、第2容器24において脱離工程が行われる。すなわち、第2吸着コア24Cは4方弁26A,26Bによって第1循環回路40に接続されているため、「高温」の冷却液が第2吸着コア24Cを介して第2吸着脱離部24A内の吸着剤32を加熱する。これにより、第2吸着脱離部24A内の吸着剤32が乾燥して、吸着剤32から冷媒が脱離される。そして、第3循環回路60に接続されている第2蒸発凝縮部24B(第2蒸発凝縮コア24D)では、吸着剤32から脱離された冷媒が凝縮されて水として復元される。そして、このとき生成される凝縮熱によって第2蒸発凝縮コア24D内の冷却液が「低温」に温められる。そして、第2蒸発凝縮コア24D内で温められた冷却液が第3循環回路60によって室外熱交換器62に供給される。

そして、本実施の形態の車両用エアコン装置10では、第1容器22における吸着工程後及び第2容器24における脱離工程後に、制御部30の制御によって4方弁26A,26B及び4方弁28A,28Bを切り替える。これにより、第1容器22は吸着工程から脱離工程に切り替わると共に、第2容器24は脱離工程から吸着工程に切り替わる。具体的には、図示は省略するが、第1吸着コア22Cが4方弁26A,26Bによって第1循環回路40に接続され、第1蒸発凝縮コア22Dが4方弁28A,28Bによって第3循環回路60に接続される。一方、第2吸着コア24Cが4方弁26A,26Bによって第3循環回路60に接続され、第2蒸発凝縮コア24Dが4方弁28A,28Bによって第2循環回路50に接続される。以上、制御部30の制御によって4方弁26A,26B及び4方弁28A,28Bを切り替えることで、第1吸着脱離部22A及び第2吸着脱離部24Aにおいて、それぞれ吸着工程及び脱離工程が繰り返し行われて、「冷温」の冷却液が室内熱交換器52に供給される。

一方、室内空調ユニット70では、エアミックスダンパ76の回転位置が調整されることで、室内熱交換器52を通過した冷気と、ヒータコア44を通過した暖気の割合が調整される。すなわち、通風ダクト72を通過する空気が所望の温度に調整されて車室内に送風される。

(暖房要求時) 暖房要求時には、制御部30が4方弁26A,26B及び4方弁28A,28Bの切替を制御することで、吸着工程側の吸着脱離部を4方弁26A,26Bによって第3循環回路60に接続させ、吸着工程側の蒸発凝縮部を4方弁28A,28Bによって第3循環回路60に接続させる。一方、脱離工程側の吸着脱離部を4方弁26A,26Bによって第1循環回路40に接続させ、脱離工程側の蒸発凝縮部を4方弁28A,28Bによって第2循環回路50に接続させる。

具体的には、図2に示されるように、第1吸着コア22Cが4方弁26A,26Bによって第3循環回路60に接続され、第1蒸発凝縮コア22Dが4方弁28A,28Bによって第3循環回路60に接続される。これにより、第1吸着コア22C、室外熱交換器62、及び第1蒸発凝縮コア22Dを循環する経路が形成される(図2の矢印Aを参照)。また、第2蒸発凝縮コア24Dが4方弁28A,28Bによって第2循環回路50に接続される。これにより、第2蒸発凝縮コア24D及び室内熱交換器52を循環する経路が形成される(図2の矢印Bを参照)。さらに、第2吸着コア24Cが4方弁26A,26Bによって第1循環回路40に接続される。これにより、第2吸着コア24C及び第1循環回路40(エンジン80)を循環する経路が形成される(図2の矢印Cを参照)。

そして、第1容器22において吸着工程が行われる。すなわち、第1容器22では、乾燥された吸着剤32が冷媒を吸着し、第1容器22内が減圧することで、第1蒸発凝縮部22Bの冷媒が蒸発する。このとき、冷媒の蒸発潜熱によって第1蒸発凝縮コア22D内の冷却液が冷却される。また、第1吸着脱離部22Aでは、吸着剤32が冷媒を吸着することによって生じる吸着熱によって第1吸着コア22C内の冷却液が温められる。以上、第3循環回路60では、冷却液が循環することにより、第1吸着コア22Cで温められた冷却液が第1蒸発凝縮コア22Dにおいて冷却される。そして、冷却されきれない熱は室外熱交換器62から放熱される。

一方、第2容器24において脱離工程が行われる。すなわち、第2吸着コア24Cは4方弁26A,26Bによって第1循環回路40に接続されているため、「高温」の冷却液が第2吸着コア24Cを介して第2吸着脱離部24A内の吸着剤32を加熱する。これにより、第2吸着脱離部24A内の吸着剤32が乾燥して、吸着剤32から冷媒が脱離される。そして、第2循環回路50に接続されている第2蒸発凝縮部24B(第2蒸発凝縮コア24D)では、吸着剤32から脱離された冷媒が凝縮されて水として復元される。そして、このとき生成される凝縮熱によって第2蒸発凝縮コア24D内の冷却液が「低温」に温められる。そして、第2蒸発凝縮コア24D内で温められた冷却液が第2循環回路50によって室内熱交換器52に供給される。

そして、本実施の形態の車両用エアコン装置10では、第1容器22における吸着工程後及び第2容器24における脱離工程後に、制御部30の制御によって4方弁26A,26B及び4方弁28A,28Bを切り替える。これにより、第1容器22は吸着工程から脱離工程に切り替わると共に、第2容器24は脱離工程から吸着工程に切り替わる。具体的には、図示は省略するが、第1吸着コア22Cが4方弁26A,26Bによって第1循環回路40に接続され、第1蒸発凝縮コア22Dが4方弁28A,28Bによって第2循環回路50に接続される。一方、第2吸着コア24Cが4方弁26A,26Bによって第3循環回路60に接続され、第2蒸発凝縮コア24Dが4方弁28A,28Bによって第3循環回路60に接続される。以上、制御部30の制御によって4方弁26A,26B及び4方弁28A,28Bを切り替えることで、第1吸着脱離部22A及び第2吸着脱離部24Aにおいて、それぞれ吸着工程及び脱離工程が繰り返し行われて、温められた冷却液が室内熱交換器52に供給される。

一方、室内空調ユニット70では、エアミックスダンパ76の回転位置が調整されることで、室内熱交換器52を通過した暖気と、ヒータコア44を通過した暖気の割合が調整される。ここで、通風ダクト72内の通路を、第2通路(図3の実線で示されるエアミックスダンパ76を参照)とすることで、エンジン80の排熱だけでなく、凝縮熱を補助熱源として活用でき、暖房効率を向上させることができる。

(排熱回収器及び蓄熱器の作用) 上述のとおり、第1循環回路40では、冷房要求時及び暖房要求時ともにエンジン80と吸着式ヒートポンプ20との間で冷却液が循環している。まず、エンジン80内で受熱されて「高温」となった冷却液がエンジン80から排出されると、ヒータコア44に流れる。ヒータコア44では、冷却液から熱が放出されることで冷却液の温度が低下する。続いて、冷却液がヒータコア44から排熱回収器82に流れる。排熱回収器82ではエンジン80より排出される排気ガスにより、冷却液は再び受熱し、「高温」となる。以上、第1循環回路40を循環する冷却液は、ヒータコア44において熱を放熱しても、吸着脱離部における脱離工程を促すのに十分な駆動エネルギ(熱エネルギ)を得ることができる。

また、排熱回収器82の下流側かつ吸着式ヒートポンプ20の上流側に蓄熱器86を設けることにより、吸着脱離部における脱離工程を促すのに必要とされる温度で蓄熱が行われる。

(まとめ) このように、第1の実施の形態の車両用エアコン装置10によれば、4方弁26A,26B又は4方弁28A,28Bを切り替えることで、冷房運転と暖房運転とを切り替えることができる。そして、第1の実施の形態の車両用エアコン装置10は、4方弁26A,26B及び4方弁28A,28Bを同時に切り替えて、第1容器22及び第2容器24のいずれか一方の吸着工程と、いずれか他方の脱離工程とを連続的に入れ替えることにより冷房運転又は暖房運転を連続的に行うことができる。

ここで、上述のとおり、吸着式ヒートポンプ20では、脱離工程側の吸着脱離部に対しエンジン80から排熱を供給することで運転が行われる。一般に、吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置では、エンジンの排熱が吸着式ヒートポンプの駆動エネルギとされるため、エンジンの稼働状況によって冷房の性能が左右される。特に、アイドリングストップ時などのエンジンの停止時においては冷房性能が低下する場合がある。これに対し、本実施の形態では以下の特徴を有することにより上記課題を解決している。

第1の特徴として、エンジン80から脱離工程側の吸着脱離部に至るまでの第1循環回路40において、ヒータコア44の下流側にエンジン80より排出される排気ガスから熱を回収する排熱回収器82を設けた点がある。

ここで、車両用エアコン装置10では、ヒータコア44を通じて車室内に熱が放出された場合、「高温」の冷却液の温度が低下する。また、冷却液を利用して暖気を行うエンジン80の補機類に熱が放出された場合も、「高温」の冷却液の温度が低下する。そして、脱離工程側の吸着脱離部に供給される冷却液の温度が低下すれば、冷房性能が低下することになる。これに対し、第1の特徴によれば、ヒータコア44において低下した冷却液の温度を排熱回収器82により再び「高温」に上昇させることで、吸着脱離部における脱離工程を促すのに十分な駆動エネルギ(熱エネルギ)を確保することができる。これにより、ヒータコア44やエンジン80の補機類に冷却液の熱が放出された場合であっても、吸着式ヒートポンプ20における冷房の性能を安定させることができる。

第2の特徴として、エンジン80から脱離工程側の吸着脱離部に至るまでの第1循環回路40において、排熱回収器82のさらに下流側に蓄熱材84を有する蓄熱器86を設けた点がある。

蓄熱器86を有さない構成においては、エンジン80の稼働率が低下すると「高温」の冷却液の温度が低下し、駆動エネルギ(熱エネルギ)も低下するため、冷房性能は低下する。これに対し、本実施の形態では、エンジン80の稼働時に蓄熱器86にエンジン80からの排熱を蓄熱しているため、エンジン80の稼働率が低下した場合であっても吸着脱離部における脱離工程を促すのに十分な駆動エネルギ(熱エネルギ)を確保することができる。これにより、エンジン80の稼働状況によらず、吸着式ヒートポンプ20における冷房の性能を安定させることができる。

第3の特徴として、エンジン80が停止している場合に第1循環回路40において冷却液を循環可能な第1ポンプ46を有している点がある。 従来のように、エンジンの稼働によって動作する機械式のウォータポンプの場合は、アイドリングストップ等のエンジン80の停止に伴い、吸着式ヒートポンプへの駆動エネルギ(熱エネルギ)の供給が停止される。すなわち、エンジン80の停止中は「高温」の冷却液の温度が低下するため、駆動エネルギ(熱エネルギ)を確保することができず、冷房性能が低下する。これに対し、本実施の形態では、第1ポンプ46を電動ウォータポンプとすることにより、アイドリングストップ時などのエンジン80の停止時においても、吸着脱離部における脱離工程を促すのに十分な駆動エネルギ(熱エネルギ)を供給することが可能となる。すなわち、エンジン80の稼働時と変わらずに車両用エアコン装置10を駆動させることができる。これにより、アイドリングストップ時などのエンジン80の停止時においても冷房の性能を維持することができる。

(第2の実施の形態) 以下、図4及び図5を用いて第2の実施の形態に係る吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置100(以下、車両用エアコン装置100という)について説明する。第2の実施の形態では、以下に示す点を除いて第1の実施の形態と同様に構成されている。なお、以下の説明では、第1の実施の形態と同様に構成されている部材には、同一の符号を付し、主として第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。

第2の実施の形態の車両用エアコン装置100では、4方弁26Aが、連結配管102Aによって、4方弁104Aに連結されている。そして、連結配管102Aの中間部には第5ポンプ108Aが設けられている。また、4方弁26Bが、連結配管102Bによって、4方弁104Bに連結されている。そして、4方弁104A,104Bには、第2循環回路50及び第3循環回路60が接続されている。また、4方弁104A,104Bには、制御部30(図示省略)が電気的に接続されており、4方弁104A,104Bの切替制御が制御部30の制御によって行われる構成になっている。

また、第2の実施の形態の車両用エアコン装置100では、4方弁28A,28Bに、第1蒸発凝縮コア22D、第2蒸発凝縮コア24D、4方弁104A,104B、及び第3循環回路60が接続されている。ここで、4方弁28Bと室外熱交換器62とを接続する第2側配管60Bには第6ポンプ108Bが設けられている。また、車両用エアコン装置100は、第3循環回路60を分岐して、4方弁104A,104Bに接続される一対の連結配管106A,106Bを備えている。さらに、車両用エアコン装置100は、4方弁28A,28Bから対応する4方弁104A,104Bに接続される一対の連結配管106C,106Dを備えている。そして、連結配管106Dの中間部には第7ポンプ108Cが設けられている。

なお、第2の実施の形態の車両用エアコン装置100では、第3循環回路60に迂回配管60Cを備えている。この迂回配管60Cは、室外熱交換器62を迂回する流路として構成されており、第3循環回路60を循環する冷却水の経路が、室外熱交換器62を通過する経路と、迂回配管60Cを通過する経路になるように構成されている。

本実施の形態の第5ポンプ108A、第6ポンプ108B、及び第7ポンプ108Cには、電気的に動作する電動ウォータポンプが採用されている。すなわち、エンジン80が停止した場合でも第2循環回路50及び第3循環回路60において冷却液を循環させることができる。

次に、車両用エアコン装置100の動作について説明する。

(冷房要求時) 冷房要求時には、制御部30が4方弁26A,26B、4方弁28A,28B、及び4方弁104A,104Bを制御することで、吸着工程側の吸着脱離部を第3循環回路60に接続させ、吸着工程側の蒸発凝縮部を第2循環回路50に接続させる。一方、脱離工程側の吸着脱離部を第1循環回路40に接続させ、脱離工程側の蒸発凝縮部を第3循環回路60に接続させる。

具体的には、図4に示されるように、第1吸着コア22Cが4方弁26A,26B及び4方弁104A,104Bによって第3循環回路60に接続される。これにより、第1吸着コア22C及び室外熱交換器62を循環する経路が形成される(図4の矢印Aを参照)。また、第1蒸発凝縮コア22Dが4方弁28A,28B及び4方弁104A,104Bによって第2循環回路50に接続される。これにより、第1蒸発凝縮コア22D及び室内熱交換器52を循環する経路が形成される(図4の矢印Bを参照)。また、脱離工程が行われる第2吸着コア24Cが4方弁26A,26Bによって第1循環回路40に接続される。これにより、第2吸着コア24C及び第1循環回路40(エンジン80)を循環する経路が形成される(図4の矢印Cを参照)。さらに、第2蒸発凝縮コア24Dが4方弁28A,28Bによって第3循環回路60に接続される。これにより、第2蒸発凝縮コア24D及び室外熱交換器62を循環する経路が形成される(図4の矢印Dを参照)。

そして、第1容器22において吸着工程が行われる。すなわち、第1容器22では、乾燥された吸着剤32が冷媒を吸着し、第1容器22内が減圧することで、第1蒸発凝縮部22Bの冷媒が蒸発する。このとき、冷媒の蒸発潜熱によって第1蒸発凝縮コア22D内の冷却液が冷却される。これにより、第2循環回路50内を流れる冷却液が「冷温」に冷却されて、室内熱交換器52に供給される。また、第1吸着脱離部22Aでは、吸着剤32が冷媒を吸着することによって生じる吸着熱によって第1吸着コア22C内の冷却液が「低温」に温められる。そして、第1吸着コア22C内で温められた冷却液が第3循環回路60によって室外熱交換器62に供給される。

一方、第2容器24において脱離工程が行われる。すなわち、第2吸着コア24Cは4方弁26A,26Bによって第1循環回路40に接続されているため、「高温」の冷却液が第2吸着コア24Cを介して第2吸着脱離部24A内の吸着剤32を加熱する。これにより、第2吸着脱離部24A内の吸着剤32が乾燥して、吸着剤32から冷媒が脱離される。そして、第3循環回路60に接続されている第2蒸発凝縮部24B(第2蒸発凝縮コア24D)では、吸着剤32から脱離された冷媒が凝縮されて水として復元される。そして、このとき生成される凝縮熱によって第2蒸発凝縮コア24D内の冷却液が「低温」に温められる。そして、第2蒸発凝縮コア24D内で温められた冷却液が第3循環回路60によって室外熱交換器62に供給される。

そして、本実施の形態の車両用エアコン装置100では、第1容器22における吸着工程後及び第2容器24における脱離工程後に、制御部30の制御によって4方弁26A,26B及び4方弁28A,28Bを切り替える。これにより、第1容器22は吸着工程から脱離工程に切り替わると共に、第2容器24は脱離工程から吸着工程に切り替わる。具体的には、図示は省略するが、第1吸着コア22Cが4方弁26A,26Bによって第1循環回路40に接続され、第1蒸発凝縮コア22Dが4方弁28A,28Bによって第3循環回路60に接続される。一方、第2吸着コア24Cが4方弁26A,26B及び4方弁104A,104Bによって第3循環回路60に接続され、第2蒸発凝縮コア24Dが4方弁28A,28B及び4方弁104A,104Bによって第2循環回路50に接続される。以上、第1吸着脱離部22A及び第2吸着脱離部24Aにおいて、それぞれ吸着工程及び脱離工程が繰り返し行われて、「冷温」の冷却液が室内熱交換器52に供給される。

一方、室内空調ユニット70では、エアミックスダンパ76の回転位置が調整されることで、室内熱交換器52を通過した冷気と、ヒータコア44を通過した暖気の割合が調整される。すなわち、通風ダクト72を通過する空気が所望の温度に調整されて車室内に送風される。

(暖房要求時) 暖房要求時には、制御部30が4方弁26A,26B、4方弁28A,28B、及び4方弁104A,104Bを制御することで、吸着工程側の吸着脱離部を第2循環回路50に接続させ、吸着工程側の蒸発凝縮部を第3循環回路60に接続させる。一方、脱離工程側の吸着脱離部を第1循環回路40に接続させ、脱離工程側の蒸発凝縮部を第3循環回路60に接続させる。

具体的には、図5に示されるように、第1吸着コア22Cが4方弁26A,26B及び4方弁104A,104Bによって第2循環回路50に接続される。これにより、第1吸着コア22C及び室内熱交換器52を循環する経路が形成される(図5の矢印Aを参照)。また、第1蒸発凝縮コア22Dが4方弁28A,28B及び4方弁104A,104Bによって第3循環回路60に接続される。これにより、第1蒸発凝縮コア22D及び室外熱交換器62を循環する経路が形成される(図5の矢印Bを参照)。また、第2吸着コア24Cが4方弁26A,26Bによって第1循環回路40に接続される。これにより、第2吸着コア24C及び第1循環回路40(エンジン80)を循環する経路が形成される(図5の矢印Cを参照)。さらに、第2蒸発凝縮コア24Dが4方弁28A,28Bによって第3循環回路60に接続される。これにより、第2蒸発凝縮コア24D及び室外熱交換器62を循環する経路が形成される(図5の矢印Dを参照)。

そして、第1容器22において吸着工程が行われる。すなわち、第1容器22では、乾燥された吸着剤32が冷媒を吸着し、第1容器22内が減圧することで、第1蒸発凝縮部22Bの冷媒が蒸発する。このとき、冷媒の蒸発潜熱によって第1蒸発凝縮コア22D内の冷却液が冷却される。これにより、第3循環回路60内を流れる冷却液が「冷温」に冷却されて、室外熱交換器62に供給される。また、第1吸着脱離部22Aでは、吸着剤32が冷媒を吸着することによって生じる吸着熱によって第1吸着コア22C内の冷却液が「低温」に温められる。そして、第1吸着コア22C内で温められた冷却液が第2循環回路50によって室内熱交換器52に供給される。

一方、第2容器24において脱離工程が行われる。すなわち、第2吸着コア24Cは4方弁26A,26Bによって第1循環回路40に接続されているため、「高温」の冷却液が第2吸着コア24Cを介して第2吸着脱離部24A内の吸着剤32を加熱する。これにより、第2吸着脱離部24A内の吸着剤32が乾燥して、吸着剤32から冷媒が脱離される。そして、第3循環回路60に接続されている第2蒸発凝縮部24B(第2蒸発凝縮コア24D)では、吸着剤32から脱離された冷媒が凝縮されて水として復元される。そして、このとき生成される凝縮熱によって第2蒸発凝縮コア24D内の冷却液が「低温」に温められる。そして、第2蒸発凝縮コア24D内で温められた冷却液が第3循環回路60によって室外熱交換器62に供給される。

そして、本実施の形態の車両用エアコン装置100では、第1容器22における吸着工程後及び第2容器24における脱離工程後に、制御部30の制御によって4方弁26A,26B及び4方弁28A,28Bを切り替える。これにより、第1容器22は吸着工程から脱離工程に切り替わると共に、第2容器24は脱離工程から吸着工程に切り替わる。具体的には、図示は省略するが、第1吸着コア22Cが4方弁26A,26Bによって第1循環回路40に接続され、第1蒸発凝縮コア22Dが4方弁28A,28Bによって第3循環回路60に接続される。一方、第2吸着コア24Cが4方弁26A,26B及び4方弁104A,104Bによって第2循環回路50に接続され、第2蒸発凝縮コア24Dが4方弁28A,28B及び4方弁104A,104Bによって第3循環回路60に接続される。これにより、第1吸着脱離部22A及び第2吸着脱離部24Aにおいて、それぞれ吸着工程及び脱離工程が繰り返し行われて、温められた冷却液が室内熱交換器52に供給される。

一方、室内空調ユニット70では、エアミックスダンパ76の回転位置が調整されることで、室内熱交換器52を通過した暖気と、ヒータコア44を通過した暖気の割合が調整される。ここで、通風ダクト72内の通路を、第2通路(図3の実線で示されるエアミックスダンパ76を参照)とすることで、エンジン80の排熱だけでなく、吸着熱を補助熱源として活用でき、暖房効率を向上させることができる。

(第2の実施の形態の変形例) 上記第2の実施の形態では、暖房要求時において、吸着熱を補助熱源として活用しているが、変形例では、制御部30によって4方弁28A,28B、及び4方弁104A,104Bを切替制御することで、第1の実施の形態と同様に、凝縮熱を補助熱源として活用するように構成している。この場合、吸着工程側の吸着脱離部を第3循環回路60に接続させ、吸着工程側の蒸発凝縮部を第3循環回路60に接続させる。一方、脱離工程側の吸着脱離部を第1循環回路40に接続させ、脱離工程側の蒸発凝縮部を第2循環回路50に接続させる。

具体的には、図6に示されるように、第1吸着コア22Cが4方弁26A,26B及び4方弁104A,104Bによって第3循環回路60に接続される。これにより、第1吸着コア22C及び室外熱交換器62を循環する経路が形成される(図6の矢印Aを参照)。また、第1蒸発凝縮コア22Dが4方弁28A,28Bによって第3循環回路60に接続される。これにより、第1蒸発凝縮コア22D及び室外熱交換器62を循環する経路が形成される(図6の矢印Bを参照)。また、第2吸着コア24Cが4方弁26A,26Bによって第1循環回路40に接続される。これにより、第2吸着コア24C及び第1循環回路40(エンジン80)を循環する経路が形成される(図6の矢印Cを参照)。さらに、第2蒸発凝縮コア24Dが4方弁28A,28B及び4方弁104A,104Bによって第2循環回路50に接続される。これにより、第2蒸発凝縮コア24D及び室内熱交換器52を循環する経路が形成される(図6の矢印Dを参照)。

そして、第1容器22において吸着工程が行われる。すなわち、第1容器22では、乾燥された吸着剤32が冷媒を吸着し、第1容器22内が減圧することで、第1蒸発凝縮部22Bの冷媒が蒸発する。このとき、冷媒の蒸発潜熱によって第1蒸発凝縮コア22D内の冷却液が冷却される。これにより、第3循環回路60内を流れる冷却液が「冷温」に冷却されて、室外熱交換器62に供給される。また、第1吸着脱離部22Aでは、吸着剤32が冷媒を吸着することによって生じる吸着熱によって第1吸着コア22C内の冷却液が温められる。そして、温められた第1吸着コア22C内の冷却液が第3循環回路60によって室外熱交換器62に供給される。

一方、第2容器24において脱離工程が行われる。すなわち、第2吸着コア24Cは4方弁26A,26Bによって第1循環回路40に接続されているため、「高温」の冷却液が第2吸着コア24Cを介して第2吸着脱離部24A内の吸着剤32を加熱する。これにより、第2吸着脱離部24A内の吸着剤32が乾燥して、吸着剤32から冷媒が脱離される。そして、第2循環回路50に接続されている第2蒸発凝縮部24B(第2蒸発凝縮コア24D)では、吸着剤32から脱離された冷媒が凝縮されて水として復元される。そして、このとき生成される凝縮熱によって第2蒸発凝縮コア24D内の冷却液が「低温」に温められる。そして、第2蒸発凝縮コア24D内で温められた冷却液が第2循環回路50によって室内熱交換器52に供給される。

そして、変形例の車両用エアコン装置100では、第1容器22における吸着工程後及び第2容器24における脱離工程後に、制御部30の制御によって4方弁26A,26B及び4方弁28A,28Bを切り替える。これにより、第1容器22は吸着工程から脱離工程に切り替わると共に、第2容器24は脱離工程から吸着工程に切り替わる。具体的には、図示は省略するが、第1吸着コア22Cが4方弁26A,26Bによって第1循環回路40に接続され、第1蒸発凝縮コア22Dが4方弁28A,28B及び4方弁104A,104Bによって第2循環回路50に接続される。一方、第2吸着コア24Cが4方弁26A,26B及び4方弁104A,104Bによって第3循環回路60に接続され、第2蒸発凝縮コア24Dが4方弁28A,28Bによって第3循環回路60に接続される。これにより、第1吸着脱離部22A及び第2吸着脱離部24Aにおいて、それぞれ吸着工程及び脱離工程が繰り返し行われて、温められた冷却液が室内熱交換器52に供給される。

一方、室内空調ユニット70では、エアミックスダンパ76の回転位置が調整されることで、室内熱交換器52を通過した暖気と、ヒータコア44を通過した暖気の割合が調整される。ここで、通風ダクト72内の通路を、第2通路(図3の実線で示されるエアミックスダンパ76を参照)とすることで、エンジン80の排熱だけでなく、凝縮熱を補助熱源として活用でき、暖房効率を向上させることができる。

(まとめ) 以上、第2の実施の形態及びその変形例の車両用エアコン装置100によれば、第1の実施の形態と同様に4方弁26A,26B又は4方弁28A,28Bを切り替えることで、冷房運転と暖房運転とを切り替えることができる。そして、第2の実施の形態及びその変形例の車両用エアコン装置100は、4方弁26A,26B及び4方弁28A,28Bを同時に切り替えて、第1容器22及び第2容器24のいずれか一方の吸着工程と、いずれか他方の脱離工程とを連続的に入れ替えることにより冷房運転又は暖房運転を連続的に行うことができる。

また、第2の実施の形態及びその変形例の第1循環回路40においても、エンジン80を起点とすると、上流側から順に、ヒータコア44と、排熱回収器82と、蓄熱器86が配置されている。したがって、第2の実施の形態及びその変形例の車両用エアコン装置100は、第1の実施の形態と同様の作用効果を有している。

10 吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置 20 吸着式ヒートポンプ 22 第1容器(容器) 22A 第1吸着脱離部(吸着脱離部) 22B 第1蒸発凝縮部(蒸発凝縮部) 24 第2容器(容器) 24A 第2吸着脱離部(吸着脱離部) 24B 第2蒸発凝縮部(蒸発凝縮部) 40 第1循環回路(循環路) 80 エンジン(内燃機関) 82 排熱回収器 84 蓄熱材 86 蓄熱器 44 ヒータコア 46 第1ポンプ(循環ポンプ) 100 吸着式ヒートポンプを備えた車両用エアコン装置

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