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車両用空調制御装置

阅读:802发布:2020-05-08

专利汇可以提供車両用空調制御装置专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】車両の走行安全性を高めることができる車両用空調制御装置を提供する。 【解決手段】空調システム10は、空調装置11、空調ECU12及び空調操作部13を有している。空調装置11は、コンプレッサ21、送風部32及び吹出口38を有している。空調装置11が運転されている場合、コンプレッサ21等の運転によって生成された空調空気が、送風部32の運転に伴って吹出口38から車室に吹き出される。空調ECU12は、空調装置11の出 力 レベルを、空調操作部13に対する操作態様に応じた操作レベルに設定する。一方で、車両が後退走行する際に、シフトレンジがリバースレンジである場合、空調ECU12は、空調装置11の出力レベルを、操作レベルよりも低い制限レベルに設定する。 【選択図】図1,下面是車両用空調制御装置专利的具体信息内容。

車両に搭載された空調装置(11)の制御を行う車両用空調制御装置(12)であって、 前記空調装置の出レベルを操作部(13)に対する操作態様に応じた操作レベルに設定する操作設定部(S110,S315,S411,S505)と、 前記車両に搭載された変速機のシフトレンジがリバースレンジにある場合に、前記空調装置の出力レベルを前記操作レベルから前記操作レベルよりも低い制限レベルに切り替える空調制限部(S204,S209,S308,S311,S404,S408,S503)と、 を備えている車両用空調制御装置。前記空調制限部は、 前記空調装置の吹出口(38)から車室に吹き出される空気の空調風量を小さくするように制限する風量制限部(S204,S308,S311,S404,S503)を有している、請求項1に記載の車両用空調制御装置。前記風量制限部は、 前記空調風量が第1風量及び前記第1風量よりも大きい第2風量のうち前記第2風量に達している場合に、前記空調風量を制限する、請求項2に記載の車両用空調制御装置。前記風量制限部は、 前記空調風量が少なくとも前記第1風量まで低下するように前記空調風量を制限する、請求項3に記載の車両用空調制御装置。前記空調制限部は、 前記出力レベルを前記操作レベルから前記制限レベルに切り替えるために、前記空調装置を運転状態から停止状態に切り替える空調停止部(S311,S503)、を有している、請求項1〜4のいずれか1つに記載の車両用空調制御装置。前記車両の走行にとっての障害物があるか否かを判定する障害物判定部(S107,S421,S422,S431,S432,S521,S522,S531,S532)を備え、 前記空調制限部は、 前記シフトレンジが前記リバースレンジにあり、且つ前記障害物判定部により前記障害物があると判定された場合に、前記出力レベルを前記操作レベルから前記制限レベルに切り替える、請求項1〜5のいずれか1つに記載の車両用空調制御装置。前記空調制限部は、 前記空調装置が冷房運転している場合に、前記出力レベルを前記操作レベルから前記制限レベルに切り替え、前記空調装置が暖房運転している場合に、前記出力レベルを前記操作レベルから前記制限レベルに切り替えない、請求項1〜6のいずれか1つに記載の車両用空調制御装置。前記空調制限部は、 前記車両が駐車スペースから出庫される場合に、前記出力レベルを前記制限レベルに含まれる第1レベルに切り替える第1制限部(S308)と、 前記車両が駐車スペースに入庫される場合に、前記出力レベルを前記制限レベルに含まれ且つ前記第1レベルよりも低い第2レベルに切り替える第2制限部(S311)と、 を有している、請求項1〜7のいずれか1つに記載の車両用空調制御装置。車両に搭載された空調装置(11)の制御を行う車両用空調制御装置(12)であって、 前記空調装置の出力レベルを操作部(13)に対する操作態様に応じて操作レベルに設定する操作設定部(S110,S315,S411,S505)と、 前記車両の走行にとっての障害物があるか否かを判定する障害物判定部(S107,S421,S422,S431,S432,S521,S522,S531,S532)と、 前記障害物判定部により前記障害物があると判定された場合に、前記空調装置の出力レベルを前記操作レベルから前記操作レベルよりも低い制限レベルに切り替える空調制限部(S204,S209,S308,S311,S404,S408,S503)と、 を備えている車両用空調制御装置。前記車両が複数の駐車スペースを有する駐車場にあるか否かを判定する車両位置判定部(S106)を備え、 前記空調制限部は、前記車両位置判定部により前記車両が前記駐車場にあると判定された場合に、前記出力レベルを前記制限レベルに切り替える、請求項9に記載の車両用空調制御装置。前記車両が徐行しているか否かを判定する徐行判定部(S105)を備え、 前記空調制限部は、前記徐行判定部により前記車両が徐行していると判定された場合に、前記出力レベルを前記制限レベルに切り替える、請求項9又は10に記載の車両用空調制御装置。

说明书全文

この明細書による開示は、車両用空調制御装置に関する。

車両に搭載された空調装置として、例えば特許文献1には、吹出口装置及び送風機を備えた空調装置が開示されている。この空調装置においては、送風機が駆動することで空調空気が吹出口装置の吹出口から車室に吹き出される。

特開2017−47883号公報

空調装置により車室の空調が行われている場合、空調装置からは音が発生しやすい。この音を空調音と称すると、この空調音としては、空調装置が有するコンプレッサ等のアクチュエータの動作に伴って発生する動作音や、吹出口からの空調空気の吹き出しに伴って発生する吹出音などが挙げられる。

ところで、運転者は、車両周辺の状況を目視することに加えて、車両外部の音を聞くことで、安全を確認しながら車両を運転していると考えられる。このため、運転者にとって車両外部の音が聞こえにくい状態では、車両の走行安全性が低下することが懸念される。

空調装置により車室の空調が行われている場合、車両の窓が閉められている可能性が高い上に、空調装置から発生している空調音により、運転者にとって車両外部の音が聞こえにくい状態になりやすい。このように、空調装置による空調が行われている場合には、車両の走行安全性が低下することが懸念される。

本開示の主な目的は、車両の走行安全性を高めることができる車両用空調制御装置を提供することにある。

上記目的を達成するため、開示された第1の態様は、 車両に搭載された空調装置(11)の制御を行う車両用空調制御装置(12)であって、 空調装置の出レベルを操作部(13)に対する操作態様に応じた操作レベルに設定する操作設定部(S110,S315,S411,S505)と、 車両に搭載された変速機のシフトレンジがリバースレンジにある場合に、空調装置の出力レベルを操作レベルから操作レベルよりも低い制限レベルに切り替える空調制限部(S204,S209,S308,S311,S404,S408,S503)と、 を備えている車両用空調制御装置である。

シフトレンジがリバースレンジに切り替えられる場合としては、運転者が、車両を駐車スペースに駐車させる場合など、安全確保のために車両外部の音などから車両周囲の状況を確認しながら車両を後退させる場合が挙げられる。これに対して、第1の態様によれば、シフトレンジをリバースレンジに切り替えられた場合に、空調装置の出力レベルが操作レベルから制限レベルに変更される。この場合、空調装置の運転に伴って発生する動作音や吹出音といった空調音が、空調装置の出力レベルが制限された分だけ小さくなるため、運転者にとって車両外部の音が空調音で聞こえにくいという状態になりにくい。このため、運転者が車両を後退させる場合に、空調音によって運転者が車両周囲の状況を把握しにくくなって車両の走行安全性が低下するということを抑制できる。したがって、車両の走行安全性を高めることができる。

第2の態様は、 車両に搭載された空調装置(11)の制御を行う車両用空調制御装置(12)であって、 空調装置の出力レベルを操作部(13)に対する操作態様に応じて操作レベルに設定する操作設定部(S110,S315,S411,S505)と、 車両の走行にとっての障害物があるか否かを判定する障害物判定部(S107,S421,S422,S431,S432,S521,S522,S531,S532)と、 障害物判定部により障害物があると判定された場合に、空調装置の出力レベルを操作レベルから操作レベルよりも低い制限レベルに切り替える空調制限部(S204,S209,S308,S311,S404,S408,S503)と、 を備えている車両用空調制御装置である。

車両の走行にとっての障害物がある場合としては、運転者が、車両を駐車スペースに駐車させる場合など、安全を確保しつつ障害物を避けるために車両外部の音などから車両周囲の状況や確認しながら車両を徐行させている場合が挙げられる。これに対して、第2の態様によれば、車両の走行にとっての障害物がある場合に、空調装置の出力レベルが操作レベルから制限レベルに変更される。この場合、空調装置の運転に伴って発生する動作音や吹出音といった空調音が、空調装置の出力レベルが制限された分だけ小さくなるため、運転者にとって車両外部の音が空調音で聞こえにくいという状態になりにくい。このため、運転者が障害物を避けるように車両を走行させる場合に、空調音によって運転者が車両周囲の状況を把握しにくくなって車両の走行安全性が低下するということを抑制できる。したがって、車両の走行安全性を高めることができる。

なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものにすぎず、本開示の技術的範囲を限定するものではない。

第1実施形態における空調システムの構成を示す概略図。

空調処理の手順を示すフローチャート。

制限管理処理の手順を示すフローチャート。

第2実施形態における空調処理の手順を示すフローチャート。

第3実施形態における空調処理の手順を示すフローチャート。

第3実施形態の変形例における空調処理の手順を示すフローチャート。

第3実施形態の変形例における空調処理の手順を示すフローチャート。

第4実施形態における空調処理の手順を示すフローチャート。

第4実施形態の変形例における空調処理の手順を示すフローチャート。

第4実施形態の変形例における空調処理の手順を示すフローチャート。

以下、本開示の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施例の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。そして、複数の実施形態及び変形例に記述された構成同士の明示されていない組み合わせも、以下の説明によって開示されているものとする。

(第1実施形態) 図1に示す空調システム10は、ハイブリッド自動車等の車両に搭載されている。この車両には、走行駆動源としてモータ及び内燃機関の両方が搭載されており、モータには電池パック等の蓄電装置から電力が供給される。

空調システム10は、空調装置11、空調ECU12、空調操作部13を有している。空調装置11は、冷凍サイクルを用いて空気の温度を調整する冷却回路を有しており、車室の空調を行う。空調装置11は、車両外部や車室内から取り込んだ空気の温度を調整して空調空気を生成し、この空調空気を車室に供給する。空調装置11は、空調空気として冷房空気を車室に吹き出すことで冷房を行い、空調空気として暖房空気を車室に吹き出すことで暖房を行う。

空調装置11は、コンプレッサ21、コンデンサ22、エキスパンションバルブ23、エバポレータ24を有している。

コンプレッサ21は、冷媒を圧縮することで冷媒の圧力及び温度を上昇させる電動式の圧縮機である。コンデンサ22は、冷媒の熱を放出することで冷媒を凝縮する凝縮器である。エバポレータ24は、液相の冷媒を膨張させることで蒸発させる蒸発器である。冷媒は、コンプレッサ21において気相から液相に相変化し、エバポレータ24において液相から気相に相変化する。エバポレータ24は、熱交換によって周囲の空気を冷却する冷却用の熱交換部であり、コンデンサ22は、エバポレータ24で吸熱した冷媒の熱を周囲の空気との熱交換によって外部に放出する放熱用の熱交換部である。

エキスパンションバルブ23は、冷却回路においてエバポレータ24を挟んでコンプレッサ21とは反対側に設けられている。エキスパンションバルブ23は、エバポレータ24に流れ込む冷媒を膨張させる膨張弁である。

また、空調装置11は、レシーバ26及び圧力センサ27を有している。レシーバ26は、コンデンサ22に対して設けられ、コンデンサ22からエバポレータ24に供給される冷媒を一時的に貯留することが可能になっている。圧力センサ27は、コンデンサ22からエバポレータ24に供給される冷媒の圧力を検出する。

空調装置11は、エキスパンションバルブ23及びエバポレータ24を含んで構成された空調ユニット30を有している。空調ユニット30は、例えばHVAC(Heating, Ventilation, and Air Conditioning)であり、車両に搭載されたインストルメントパネルの内部に設けられている。空調ユニット30は、エキスパンションバルブ23やエバポレータ25を収容するユニットケース31と、このユニットケース31に設置された送風部32と、エバポレータ24の温度を検出するエバポレータセンサ33とを有している。送風部32は、電動式のモータ及びファンを有しており、エバポレータ24により冷却された空気である冷房空気を冷風として車室内に送り出すことが可能になっている。

空調装置11は、車室内の暖房を行う暖房回路35を有している。暖房回路35は、エンジン冷却により冷媒を加熱するヒータコア36や、ヒータコア36により加熱される冷媒を更に加熱するヒータ部、暖房回路35において冷媒を循環させる循環ポンプを有している。暖房回路35のうちヒータコア36は空調ユニット30のユニットケース31内に設置されている。送風部32は、冷風に加えて、暖房回路35により加熱された空気である暖房空気を温風として車室内に送り出すことが可能になっている。

空調装置11は吹出口38を有している。吹出口38は、車両に搭載されたダクトやユニットケース31に複数設けられている。吹出口38は、送風部32の駆動に伴って冷房空気や暖房空気といった空調空気を車室に向けて吹き出す。複数の吹出口38には、車室の床周辺に設けられた下側の吹出口38と、インストルメントパネルや天井周辺に設けられた上側の吹出口38とが含まれている。車室にいる乗員にとっては、下側の吹出口38よりも上側の吹出口38の方が頭部に近い位置にあることになる。なお、ダクトやユニットケース31を、吹出口38を形成する吹出口形成部と称することもできる。

空調操作部13は、車室において運転者等の乗員が可能な位置に設けられている。空調操作部13は、インストルメントパネル等に設けられた操作パネル等の操作装置である。空調操作部13は、空調操作部13に対する操作態様を検出する操作センサを有しており、操作態様に応じた検出信号を操作センサから出力する。なお、空調操作部13が操作部に相当する。

空調ECU12は、空調装置11の動作制御を行う。空調ECU12は、空調操作部13、コンプレッサ21、送風部32及びエバポレータセンサ33に電気的に接続されている。空調ECU12は、指令信号を出力することでコンプレッサ21及び送風部32の動作制御を行う。空調ECU12には、空調操作部13及びエバポレータセンサ33の検出信号が入力される。空調ECU12は、空調装置11の動作制御を行うための空調処理を行う。なお、空調ECU12が車両用空調制御装置に相当する。

空調ECU12には車両ECU41が電気的に接続されている。車両ECU41は、モータや内燃機関等の走行駆動源の動作制御を行う制御装置である。車両ECU41には、レンジセンサ42、車載カメラ43及びソナー44が電気的に接続されており、これらレンジセンサ42、車載カメラ43及びソナー44から検出信号が入力される。車両ECU41は、この検出信号等の各種信号を空調ECU12に対して出力する。なお、車両ECU41を統括制御装置と称し、空調ECU12を従属制御装置と称することもできる。

車両には変速機が搭載されている。変速機は、走行駆動源から出力される回転駆動力を車軸に伝達する装置である。変速機は、回転駆動力を車軸に伝達するシフトレンジとして、走行レンジと非走行レンジとを有している。走行レンジは、ドライブレンジ及びリバースレンジを有しており、非走行レンジは、パーキングレンジ及びニュートラルレンジを有している。変速機のシフトレンジは、シフトレバー等の操作レバーが乗員により操作されることで切り替えられる。レンジセンサ42は、変速機や操作レバーに対して設けられており、変速機のシフトレンジに応じた検出信号を車両ECU41に対して出力する。

車両は、シフトレンジがドライブレンジである場合に前進走行が可能になり、シフトレンジがリバースレンジである場合に後退走行が可能になる。車両は、シフトレンジがパーキングレンジである場合に走行が規制される。例えば、複数の駐車スペースを有する駐車場を車両が徐行して走行している場合、車両が駐車スペースに入庫される際にはシフトレンジがドライブレンジ又はリバースレンジである。そして、入庫が完了した後には、シフトレンジがドライブレンジ又はリバースレンジからパーキングレンジに切り替えられる。また、車両が駐車スペースから出庫される場合には、シフトレンジがパーキングレンジからドライブレンジ又はリバースレンジに切り替えられた後に、駐車スペースからの車両の出庫が行われる。

車載カメラ43及びソナー44は、車両周辺において車両にとっての障害物や車両の走行にとっての障害物を検出する障害物検出部である。車載カメラ43及びソナー44を、車両周辺を監視する周辺監視センサや、障害物検出センサと称することもできる。車載カメラ43は、少なくとも車両前方を撮影範囲としており、少なくとも車両前方に存在する障害物を撮影する。車載カメラ43については、撮影範囲が検出範囲に相当し、障害物の撮影が障害物の検出に相当する。ソナー44は、少なくとも車両後方を検出範囲としており、少なくとも車両後方に存在する障害物を検出する。本実施形態では、車載カメラ43の撮影範囲に車両側方の領域のうち少なくとも一部が含まれている。

障害物としては、車両周辺に存在する移動物体や静止物体などの物体が挙げられる。移動物体としては、他の車両や人などが挙げられ、静止物体としては樹木や建築物などが挙げられる。シフトレンジがドライブレンジである場合には、車両周辺で前方や側方に存在する物体が障害物として車両ECU41に認識されやすい。シフトレンジがリバースレンジである場合には、車両周辺で後方や側方に存在する物体が障害物として車両ECU41に認識されやすい。障害物には、車両の進路上に存在する物体と、車両の進路上に存在しない物体の両方が含まれることがある。

空調ECU12及び車両ECU41は、ECU(Engine Control Unit)等の電子制御装置であり、制御システムの一部を提供する。ECU12,41は、少なくとも1つのプロセッサを有している。プロセッサは、実体的なメモリ装置に記憶されたソフトウェアとこのソフトウェアを実行するコンピュータとにより提供されている。なお、プロセッサは、ソフトウェアのみで提供されていてもよく、ハードウェアのみで提供されていてもよく、コンピュータとソフトウェアとハードウェアとが組み合わされて提供されていてもよい。例えば、プロセッサは、if-then-else形式と呼ばれるロジック、または機械学習によってチューニングされたニューラルネットワーク等の学習済みモデルによって提供することができる。プロセッサは、CPU等の演算処理装置と、プログラム及びデータを記憶する記憶媒体としての少なくとも1つのメモリ装置とを有していてもよい。プロセッサは、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を備えるコンピュータによって提供されてもよい。

記憶媒体は、コンピュータによって読み取り可能なプログラムを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体である。記憶媒体は、半導体メモリまたは磁気ディスクなどによって提供されてもよい。プログラムは、制御システムによって実行されることによって、制御システムをこの明細書に記載される装置として機能させ、この明細書に記載される方法を実行するように制御システムを機能させる。

プロセッサは、ハードウェアである電子回路によって提供されてもよい。この場合、プロセッサは、多数の論理回路を含むデジタル回路、またはアナログ回路によって提供することができる。

制御システムは、1つのプロセッサ、またはデータ通信装置によってリンクされた一組のプロセッサによって提供されてもよい。制御システムが提供する手段や機能の一部は、それら機能を達成するように構成されたプロセッサによって提供される。「機能を達成するように構成されたプロセッサ」には、ソフトウェアにより上記機能を達成する場合と、ハードウェアによって上記機能を達成する場合と、ソフトウェアとハードウェアとの両方により上記機能を達成する場合とを含む。

制御システムに含まれる制御装置と信号源と制御対象物とは、多様な要素を提供する。それらの要素の少なくとも一部は、機能を実行するためのブロックと呼ぶことができる。別の観点では、それらの要素の少なくとも一部は、構成として解釈されるモジュール、またはセクションと呼ぶことができる。さらに、制御システムに含まれる要素は、意図的な場合にのみ、その機能を実現する手段とも呼ぶことができる。

空調ECU12は、空調処理を実行する。空調装置11が運転状態にある場合、空調装置11からは音が発生しやすい。この音を空調音と称すると、この空調音には、コンプレッサ21等のアクチュエータの動作に伴って発生する動作音や、吹出口38からの空調空気の吹き出しに伴って発生する吹出音が含まれる。空調装置11の出力レベルが高いほど空調音が大きくなると考えられる。そこで、空調処理では、空調音を小さくするために空調装置11の出力レベルを制限する制限処理が行われる。制限処理が行われている状態を、空調装置11の空調出力が制限された空調制限と称することもできる。

空調装置11の出力レベルは、車室での空調の効き度合いを規定するレベルである。出力レベルとしては、吹出口38から吹き出される空調空気の風量レベルと、コンプレッサ21での冷媒の圧縮度合いを示すコンプレッサ21の出力をコンプレッサレベルとが挙げられる。吹出口38からの空調空気の吹き出し量が多いほど風量レベルは高く、コンプレッサ21の出力が高く冷媒の圧縮度合いが高いほどコンプレッサレベルは高くなる。空調装置11の出力レベルは、風量レベル及びコンプレッサレベルが両方とも高いほど高くなる。

制限処理が行われていない場合、空調装置11の出力レベルは、空調操作部13に対する操作態様に応じた操作レベルに設定されている。この場合、風量レベル及びコンプレッサレベルは、互いの相関関係を考慮しつつ操作レベルに応じて設定される。制限処理が行われると、空調装置11の出力レベルが操作レベルから制限レベルに切り替えられる。この場合、風量レベル及びコンプレッサレベルの少なくとも一方が、操作レベルから制限レベルに切り替えられる。

ここでは、空調処理について、図2、図3を参照しつつ説明する。空調ECU12においては、空調処理が所定周期で繰り返し実行される。

図2において、ステップS101では、空調装置11による車室の空調が行われているか否かを判定する。すなわち、空調装置11が運転中であるか否かを判定する。空調装置11が運転中である場合、ステップS102に進み、レンジセンサ42の検出信号を用いて変速機のシフトレンジを取得する。ステップS103では、シフトレンジがリバースレンジであるか否かを判定する。

シフトレンジがリバースレンジである場合、ステップS104に進み、ソナー44の検出信号を用いて、車両後方に障害物があるか否かを判定する。なお、この処理では、車両前方や車両側方についても障害物があるか否かを判定してもよい。この場合、車両周辺のいずれかに障害物があれば肯定判断する。

シフトレンジがリバースレンジでない場合、ステップS105〜S107の判定処理を行う。ステップS105では、車両が徐行中であるか否かを判定する。この処理では、車両ECU41からの信号を用いて車両の走行速度があらかじめ定められた所定の徐行速度以下であるか否かを判定する。徐行速度は、例えば時速5〜15kmに設定されている。ステップS106では、車両が駐車場にあるか否かを判定する。この処理では、車両ECU41から車両の現在位置に関する位置情報や地図情報を取得し、これら情報から車両の現在位置が駐車場であるか否かを判定する。ステップSS107では、車載カメラ43の検出信号を用いて、車両前方に障害物があるか否かを判定する。なお、この処理では、車両後方や車両側方についても障害物があるか否かを判定してもよい。この場合、車両周辺のいずれかに障害物があれば肯定判断する。

シフトレンジがリバースレンジであり且つ障害物がある場合、ステップS108に進み、制限管理処理を行う。この制限管理処理については後述する。また、シフトレンジがリバースレンジでなくても、車両が徐行していること、車両の現在位置が駐車場であること、車両後方に障害物があること、の全てに該当する場合にも、ステップS108に進む。ステップS108では、制限管理処理を行う。

シフトレンジがリバースレンジであっても、車両前方に障害物がない場合には、制限管理処理を行わないとして、ステップS109に進む。また、シフトレンジがリバースレンジにない場合であって、車両が徐行していること、車両の現在位置が駐車場であること、車両後方に障害物があること、の少なくとも1つが成立しない場合も、制限管理処理を行わないとして、ステップS109,S110の処理を行う。これらステップS109,S110については後述する。

次に、ステップS108の制限管理処理について説明する。

図3において、ステップS201では、制限フラグがセットされているか否かを判定する。制限フラグがセットされていない場合、ステップS202に進み、吹出口38からの空調空気の風量を吹出風量として取得する。この処理では、空調操作部13の検出信号を用いて風量レベルを取得する。なお、吹出風量及び風量レベルが空調風量に相当する。また、風量を検出する風量センサが送風部32や吹出口38に取り付けられた構成では、この風量センサの検出信号を用いて風量を取得してもよい。

ステップS203では、吹出風量があらかじめ定められた所定の上限風量に達しているか否かを判定する。空調装置11においては、風量レベルを複数段階に設定可能になっている。ここでは、風量レベルがあらかじめ定められた所定の上限レベルに達しているか否かを判定し、風量レベルが上限レベルに達している場合に吹出風量が上限風量に達していると判断する。風量レベルがレベル1〜レベル5の5段階に切り替えられる構成であれば、上限レベルは例えばレベル4に設定されている。この構成では、風量レベルがレベル4又はレベル5にある場合に、風量レベルが上限レベルに達していると判断する。

吹出風量が上限風量に達している場合、ステップS204に進み、吹出風量を制限する。この処理では、吹出風量をあらかじめ定められた所定の制限風量まで減少させる。具体的には、風量レベルを操作レベルからあらかじめ定められた所定の制限レベルに切り替える。制限レベルは操作レベルに比べて低く、操作レベルに比べて吹出風量を小さくするレベルである。風量レベルが5段階に設定可能であれば、制限レベルは例えばレベル2に設定されている。そして、風量レベルについて操作レベルがレベル4に設定されていた場合、風量レベルをレベル4からレベル2に切り替える。なお、レベル2の吹出風量と制限風量とが第1風量に相当し、レベル4の吹出風量と上限風量とが第2風量に相当する。

上限風量及び制限風量の設定については、試験等で吹出風量と吹出音量と空調音量との関係や、吹出音量と空調音量と運転者の注意力との関係を取得しておく。そして、運転者の注意力が阻害される可能性が高い吹出音量や空調音量に到達する吹出風量を取得し、この吹出風量を上限風量として設定する。また、運転者の注意力が高い状態で保持される可能性が高い吹出音量や空量音量に保たれる吹出風量を取得し、この吹出風量を制限風量として設定する。

ステップS205では、風量制限に伴う空調補償を行う。この処理では、風量制限を行った状態で、操作レベルに最も近い空調効果を得ることができるように空調装置11の動作制御を行う。例えば、空調空気を吹き出す吹出口38の数を増やす処理や、吹出口38から吹き出される冷房空気の温度を下げる処理、吹出口38から吹き出される暖房空気の温度を上げる処理などを行う。

ステップS206では、制限フラグを記憶媒体にセットする。制限フラグは、空調装置11の出力レベルを操作レベルから制限レベルに切り替えたことを示すフラグである。ここでは、風量レベルを操作レベルから制限レベルに切り替えたことを示すフラグとして、制限フラグをセットする。

ステップS203において、吹出風量が上限風量に達していない場合、吹出風量を制限しないとして、ステップS204〜S206の処理を実行せずに、ステップS207に進む。

ステップS207では、コンプレッサ21の運転状態をコンプレッサ出力として取得する。ステップS208では、コンプレッサ出力があらかじめ定められた所定の上限出力に達しているか否かを判定する。空調装置11においては、コンプレッサレベルを複数段階に設定可能になっている。ここでは、コンプレッサレベルがあらかじめ定められた所定の上限レベルに達しているか否かを判定し、コンプレッサレベルが上限レベルに達している場合にコンプレッサ出力が上限出力に達していると判断する。

コンプレッサ出力が上限出力に達している場合、ステップS209に進み、コンプレッサ出力を制限する。この処理では、コンプレッサ出力をあらかじめ定められた所定の制限出力まで減少させる。具体的には、コンプレッサレベルを操作レベルからあらかじめ定められた所定の制限レベルに切り替える。制限レベルは、操作レベルに比べて低く、操作レベルに比べてコンプレッサ出力を小さくするレベルである。

コンプレッサ21の上限出力及び制限出力の設定については、上限風量及び制限風量の設定と同様に、試験等でコンプレッサ出力とコンプレッサ動作音と空調音量との関係や、コンプレッサ動作音量と空調音量と運転者の注意力との関係を取得しておく。そして、運転者の注意力が阻害される可能性が高いコンプレッサ動作音量や空調音量に到達するコンプレッサ出力を取得し、このコンプレッサ出力を上限出力として設定する。また、運転者の注意力が高い状態で保持される可能性が高いコンプレッサ動作音量や空調音量に保たれるコンプレッサ出力を取得し、このコンプレッサ出力を制限出力として設定する。

ステップS210では、コンプレッサ出力制限に伴う空調補償を行う。この処理では、コンプレッサ出力制限を行った状態で、操作レベルに最も近い空調効果を得ることができるように空調装置11の動作制御を行う。例えば、ステップS205と同様に、空調空気を吹き出す吹出口38の数を増やす処理や、吹出口38から吹き出される冷房空気の温度を下げる処理、吹出口38から吹き出される暖房空気の温度を上げる処理などを行う。

ステップS211では、ステップS206と同様に、制限フラグを記憶媒体にセットする。ここでは、コンプレッサレベルを操作レベルから制限レベルに切り替えたことを示すフラグとして、制限フラグをセットする。ステップS206にて既に制限フラグがセットされている場合には、ステップS210では制限フラグをセットしない。なお、吹出風量を制限したことを示す制限フラグと、コンプレッサ出力を制限したことを示す制限フラグとを別々にセットしてもよい。

ステップS201において、制限フラグがセットされている場合、ステップS212に進み、制限レベルでの空調を継続して行う。例えば、ステップS204での吹出風量の制限処理と、ステップS205での空調補償処理とを継続して行う。また、ステップS209でのコンプレッサ出力の制限処理と、ステップS210での空調補償処理とを継続して行う。

図2において、上述したように、制限管理処理を行わない場合、ステップS109,S110の処理を行う。ステップS109では、制限フラグをクリアする。ここでは、記憶媒体に制限フラグがセットされている場合に制限フラグをクリアする。ステップS110では、操作レベルでの空調を行う。ここでは、吹出風量及びコンプレッサ出力の両方を制限しない状態で空調を行う。具体的には、風量レベル及びコンプレッサレベルのそれぞれを操作レベルに設定する。吹出風量の制限処理が行われていた場合には、吹出風量の制限を停止して、風量レベルを制限レベルから操作レベルに切り替え、風量制限に伴う空調補償を停止する。また、コンプレッサ出力の制限処理が行われていた場合には、コンプレッサ出力の制限を停止して、コンプレッサレベルを制限レベルから操作レベルに切り替え、コンプレッサ出力制限に伴う空調補償を停止する。すなわち、空調制限を解除する。

空調ECU12は、空調処理の各ステップを実行する機能を有している。ステップS105の処理を実行する機能が徐行判定部に相当する。ステップS106の処理を実行する機能が車両位置判定部に相当する。ステップS107の処理を実行する機能が障害物判定部に相当する。ステップS110の処理を実行する機能が操作設定部に相当する。ステップS204の処理を実行する機能が空調制限部及び風量制限部に相当する。S209の処理を実行する機能が空調制限部に相当する。

ここまで説明した本実施形態によれば、シフトレンジがリバースレンジに切り替えられた場合に、空調装置11の出力レベルが操作レベルから制限レベルに切り替えられる。この場合、空調装置11の運転に伴って発生する空調音が、空調出力が制限された分だけ小さくなるため、仮に車両の窓が閉められていても、運転者等の乗員にとって車両外部の音が空調音で聞こえにくいという状況になりにくい。このため、運転者が車両を後退させる場合に、空調音によって運転者が車両周囲の状況を把握しにくくなって車両の後退走行に関する安全性が低下するということを抑制できる。したがって、車両後退時の走行安全性を高めることができる。

また、運転者が車両を後退させる場合や、車両の走行にとっての障害物が存在する場合に、空調音が低減されることは、運転車にとって運転への集中を阻害する要因を減らすことにもなる。この場合、空調音という騒音によって運転車の集中力や注意力が低下するということが生じにくくなるため、運転者が高い集中力や注意力を保つことができ、その結果、車両走行時に交通事故が発生するリスクを低減できる。

本実施形態によれば、空調制限では、吹出口38からの空調空気の吹出風量が低減される。この場合、吹出口38での吹出音を低減されることで、空調音を低減できる。また、吹出風量が上限風量に達している場合に、吹出風量が制限される。このため、運転者にとって車両外部の音が聞こえにくくなるほどに吹出音の音量が大きいという状況を改善できる。さらに、空調制限では、吹出風量が制限風量まで小さくされる。この場合、運転者にとって、車両外部の音が聞こえやすくなる程度に吹出音の音量が低減されるため、車両外部の音が聞こえにくくなるほどに吹出音の音量が大きいという状況を解消できる。

本実施形態によれば、運転者が車両を後退させており、且つ車両の走行にとっての障害物がある場合に、空調制限が行われる。このため、駐車スペースに車両を駐車させる場合など、特に運転者が車両外部の状況を確実に把握することや高い注意力を求められる場合に、車両外部の音が空調音に遮られたり紛れたりすることなく運転者のに届きやすくなる。したがって、車両の後退走行に関して安全性を高めることができる。

本実施形態によれば、車両後退時及び車両前進時の両方について車両の走行にとっての障害物がある場合に、空調装置11の出力レベルが操作レベルから制限レベルに切り替えられる。このため、車両周囲に障害物がある場合や、車両と障害物とが接近している場合、車両の進路上に障害物がある場合など、車両にとっての障害物が存在する場合に、空調音によって運転者が車両周囲の状況を把握しにくくなって、車両の走行安全性が低下するということを抑制できる。

本実施形態によれば、複数の駐車スペースを有する駐車場に車両がある場合に、空調制限が行われる。このため、歩行者や他の車両と接近することが多い駐車場において、運転者が歩行者や他の車両の位置や動向を確認するなど、車両外部の状況を確認しながら車両を走行させるという状況で、空調音によって車両外部の音が聞こえにくいという事態を抑制できる。したがって、駐車場での車両走行に関して安全性を高めることができる。

本実施形態によれば、車両が徐行している場合に空調制限が行われる。運転者が車両を徐行させる場合としては、運転者が駐車場において空いている駐車スペースを探しながら車両を走行させている場合や、歩行者などが多い地域や道路で車両を走行させている場合などが挙げられる。このように、歩行者や他の車両と接近することが多いことなどにより、運転者が車両外部の状況を確実に把握しながら車両を走行させる場合に、運転者は車両を徐行させると考えられる。このため、車両が徐行している場合に、空調制限によって空調音を低減することは、徐行中の車両の安全性を高める上で効果的である。

(第2実施形態) 第2実施形態では、車両が駐車スペースに入庫される場合と、車両が駐車スペースから出庫される場合とで、空調制限の度合いが相違している。本実施形態では、上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。

図4に示す空調処理においては、ステップS302〜S305,S307〜S309,S313〜S315が、上記第1実施形態のステップS102,S103,S201〜S204,S206,S212,S109,S110と同様の処理を行う。シフトレンジがリバースレンジにあり且つ制限フラグがセットされていない場合、ステップS305にて吹出風量を取得した後に、ステップS306に進む。

ステップS301では、空調装置11による車室の冷房が行われているか否かを判定する。すなわち、空調装置11が冷房運転中であるか否かを判定する。空調装置11が冷房運転中である場合には、制限管理処理を行うとしてステップS302に進み、暖房運転中である場合など冷房運転中でない場合には、制限管理処理を行わないとして、そのまま本空調処理を終了する。

ステップS306では、車両が駐車スペースから出庫するか否かを判定する。ここでは、車両ECU41から取得した各種信号を用いて、内燃機関が始動してからの経過時間や、車両に搭載されたカーナビゲーション装置の操作態様などを判定パラメータとして取得し、これら判定パラメータを用いて出庫するか否かの判定を行う。例えば、内燃機関が始動してからの経過時間が例えば5分の所定時間に達したか否かを判定し、経過時間が所定時間に達していない場合に車両が後退走行で出庫すると判断する。

車両が出庫する場合、ステップS307,S308にて、吹出風量が上限風量に達したことを条件として、吹出風量を制限する。ここでは、風量レベルを操作レベルから制限レベルに切り替える。この場合、車両の出庫に伴って設定される制限レベルが第1レベルに相当する。すなわち、 車両が出庫しない場合、ステップS310に進み、車両が駐車スペースに入庫するか否かを判定する。ここでは、ステップS306と同様に、内燃機関が始動してからの経過時間や、カーナビゲーション装置の操作態様などを用いて、車両が入庫するか否かの判定を行う。車両が入庫する場合、ステップS311に進み、空調制限として空調装置11の運転を停止する。すなわち、空調装置11を運転状態から停止状態に切り換える。ここでは、空調装置11の運転停止も制限レベルの1つであるとし、この制限レベルを例えばレベル0と称する。そして、風量レベルを操作レベルから0レベルである制限レベルに切り替える。この場合、車両の入庫に伴って設定される制限レベルが第2レベルに相当し、この第2レベルは第1レベルに比べて低いレベルになっている。第1レベル及び第2レベルは、いずれも空調装置11の出力レベルや風量レベルについての制限レベルである。なお、第1レベル及び第2レベルは、コンプレッサレベルについての制限レベルであってもよい。

本実施形態では、ステップS308の処理を実行する機能が空調制限部、風量制限部及び第1制限部に相当する。ステップS311の処理を実行する機能が空調制限部、風量制限部、第2制限部及び空調停止部に相当する。ステップS315の処理を実行する機能が操作設定部に相当する。

本実施形態によれば、車両が後退させる場合に、空調制限として空調装置11の運転が停止される。このため、運転者が車両を後退走行で入庫させる場合など、特に運転者が車両外部の状況を確実に把握することや高い注意力を求められる場合に、空調音が停止する。この場合、車両外部の音が空調音によって聞こえにくくなるということを確実に回避できる。

本実施形態によれば、空調装置11が冷房運転している場合に空調制限が行われ、空調装置11が暖房運転している場合に空調制限が行われない。暖房運転時は、複数の吹出口38のうち下側の吹出口38から暖房空気が吹き出されることが多く、冷房運転時は、上側の吹出口38から冷房空気が吹き出されることが多い、と考えられる。このため、暖房空気が吹き出される場合は、乗員の頭部から比較的遠い位置にある下側の吹出口38にて吹出音が発生することが多く、運転者はこの吹出音の音量を大きいと感じにくい。すなわち、下側の吹出口38にて発生した吹出音によって車両外部の音が運転者の耳に届きにくくなるということが生じにくい。したがって、車両後退時でも暖房運転については空調制限を行わないことで、車両の走行安全性が著しく低下しない状況で、暖房効果が低下することによって乗員の快適性が低下するということを回避できる。

一方、冷房空気が吹き出される場合は、乗員の頭部に比較的近い位置にある上側の吹出口38にて吹出音が発生することが多く、運転者はこの吹出音の音量を大きいと感じやすい。すなわち、上側の吹出口38にて発生した吹出音によって車両外部の音が運転者の耳に届きにくくなるということが懸念される。したがって、車両後退時に冷房運転については空調制限を行うことで、車両の走行安全性を高めることができる。

本実施形態によれば、車両が駐車スペースから出庫される場合に比べて、車両が駐車スペースに入庫される場合の方が、空調制限が厳しく設定される。例えば、吹出風量について、出庫時の制限レベルに比べて入庫時の制限レベルの方が低く設定される。ここで、車両の出庫時は、乗員が車両に乗り込んでから間もないことで車室に対する空調効果が低いことが想定される。このため、運転者が車両外部の音を聞く上で支障にならない範囲で、空調装置11の出力レベルを極力高くすることにより、車両の走行安全性を確保しつつ、空調効果を極力高めることができる。一方、車両の入庫時は、乗員が車両に乗り込んでから十分な時間が経過していて車室に対する空調効果が十分に高くなっていることが想定される。しかも、車両の入庫に要する時間は比較的短いことが多いため、空調制限を厳しくしても車室の空調効果が急激に低下するということは生じにくい。このため、車用の入庫時は、車室の空調よりも車両の走行安全性を優先して、車両の出庫時に比べて空調制限を厳しくすることが効果的である。

(第3実施形態) 上記第1実施形態では、空調処理において、シフトレンジ判定、障害物の有無判定、及び車両の徐行判定という3つの判定が全て行われていたが、第3実施形態では、これら3つの判定のうち少なくとも1つが空調処理において行われる。本実施形態では、上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。

図5に示す空調処理においては、ステップS401〜S405,S407〜S411が、上記第1実施形態のステップS103,S101,S203〜S205,S208〜S210,S103,S110と同様の処理を行う。

ステップS401,S402は、シフトレンジがリバースレンジに切り替えられ、且つ空調装置11による空調が実施された状態になるまで、それぞれの判定処理を繰り返し行う。ステップS406では、コンプレッサ21が運転状態にあるか否かを判定し、コンプレッサ21が運転状態にある場合にステップS407に進み、コンプレッサ出力が上限出力に達しているか否かを判定する。ステップS410は、ステップS403〜S409にて空調制限を行っている場合に、シフトレンジがリバースレンジから他のレンジに切り替えられるまで、判定処理を繰り返し行う。そして、シフトレンジがリバースレンジから他のレンジに切り替えられた場合、ステップS411に進み、制限レベルでの空調を停止し、操作レベルでの空調を再開する。

本実施形態においては、図6に示すように、ステップS401,S410にてシフトレンジがリバースレンジであるか否かの判定に代えて、ステップS421,S422にて車両後方に障害物があるか否かの判定を行ってもよい。これらステップS421,S422の処理は、上記第1実施形態のステップS104と同様の処理である。

また、本実施形態においては、図7に示すように、ステップS401,S410にてシフトレンジがリバースレンジであるか否かの判定に代えて、ステップS431,S432にて車両前方に障害物があるか否かの判定を行ってもよい。これらステップS431,S432の処理は、上記第1実施形態のステップS107と同様の処理である。

本実施形態では、ステップS404の処理を実行する機能が空調制限部及び風量制限部に相当する。ステップS408の処理を実行する機能が空調制限部に相当する。ステップS411の処理を実行する機能が操作設定部に相当する。ステップS421,S422,S431,S432の処理を実行する機能が障害物判定部に相当する。

(第4実施形態) 第3実施形態では、空調装置11の出力を制限する制限処理として、空調装置11の運転を停止させずに出力レベルを下げる処理を行っていたが、第4実施形態では、制限処理として、空調装置11の運転を停止させる処理を行う。本実施形態では、上記第3実施形態との相違点を中心に説明する。

図8に示す空調処理においては、ステップS501,S502,S504,S505が、上記第3実施形態のステップS401,S402,S410,S411と同様の処理を行う。

ステップS503では、制限処理として空調装置11の運転を停止させる。ここでは、少なくともコンプレッサ21及び送風部32の運転を停止させる。そして、ステップS505では、操作レベルでの空調を再開する処理として、コンプレッサ21や送風部32の運転を再開することで空調装置11の運転を再開する。

本実施形態においては、図9に示すように、ステップS501,S504にてシフトレンジがリバースレンジであるか否かの判定に代えて、ステップS521,S522にて車両後方に障害物があるか否かの判定を行ってもよい。これらステップS521,S522の処理は、上記第1実施形態のステップS104と同様の処理である。

また、本実施形態においては、図10に示すように、ステップS501,S510にてシフトレンジがリバースレンジであるか否かの判定に代えて、ステップS531,S532にて車両前方に障害物があるか否かの判定を行ってもよい。これらステップS531,S532の処理は、上記第1実施形態のステップS107と同様の処理である。

本実施形態では、ステップS503の処理を実行する機能が空調制限部、風量制限部及び空調停止部に相当する。ステップS505の処理を実行する機能が操作設定部に相当する。ステップS521,S522,S531,S532の処理を実行する機能が障害物判定部に相当する。

(他の実施形態) 以上、本開示による複数の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。

変形例1として、吹出風量を操作レベルから制限レベルに切り換える条件である上限風量や第2風量は、吹出風量を調整可能な範囲のうち最大値とされていてもよい。また、吹出風量の制限レベルとしての制限風量や第1風量は、吹出風量を調整可能な範囲のうち最小値とされていてもよい。なお、この最小値は、ゼロよりも大きい値になっている。

変形例2として、空調装置11が暖房運転している場合に限って、空調装置11の出力レベルを操作レベルから制限レベルに切り換える構成としてもよい。

変形例3として、空調ECU12は、少なくとも車両側方に障害物がある場合に、空調制限を行ってもよい。

変形例4として、レンジセンサ42や車載カメラ43、ソナー44は、車両ECU41を介さずに空調ECU12に直接的に接続されていてもよい。

11…空調装置、12…車両用空調制御装置としての空調ECU、13…操作部としての空調操作部、38…吹出口、S105…徐行判定部、S106…車両位置判定部、S107…障害物判定部、S110…操作設定部、S204…空調制限部、風量制限部、S209…空調制限部、S308…空調制限部、風量制限部、第1制限部、S311…空調制限部、風量制限部、第2制限部、空調停止部、S315…操作設定部、S404…空調制限部、風量制限部、S408…空調制限部、S411…操作設定部、S421…障害物判定部、S422…障害物判定部、S431…障害物判定部、S432…障害物判定部、S503…空調制限部、風量制限部、空調停止部、S505…操作設定部、S521…障害物判定部、S522…障害物判定部、S531…障害物判定部、S532…障害物判定部。

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