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Method for producing ultrafinery pulverized natural material, ultrafinery pulverized natural material obtained by the production method and device used in the production method

阅读:623发布:2020-07-09

专利汇可以提供Method for producing ultrafinery pulverized natural material, ultrafinery pulverized natural material obtained by the production method and device used in the production method专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method and device for producing an ultrafinery pulverized natural material which controls and prevents (seal) generation of unpleasant taste and unpleasant smell without separating a part of natural material which are not able to be pulverized by a single step, for example, a total material composition including such as peels and germs of soybeans, ultrafinery pulverizes with a wet type single step, and supplies the pulverized products to such as a functional food, a specific health food, a specific medical food, galemicals, a food raw matrial, a food additive, a cosmetic raw material, a biomass chelating agent, a ceramic additive, a cement additive, a pesticide additive, an animal feed additive, and an agriculture construction material. SOLUTION: A method and device for producing an ultrafinery pulverized natural material prevents generation of unpleasant taste and unpleasant smell from oxygen while ultrafinery pulverizing from the flow straightening crushing by using a dry type and wet type ground product and a roughly ground product of a total natural material in dry state, supplying organized components such as peels, germs, stalks and roots, which are not able to be crushed to a maximum particle size of 100μm or lower at a normal temperature during the supply to an ultrafinery pulverizing machine with the wet type single step, at the speed of passing a crushing zone while the components are not swelled and softened by water, and is capable of wet type ultrafinery pulverizing to the maximum particle size of 100μm or lower. COPYRIGHT: (C)2008,JPO&INPIT,下面是Method for producing ultrafinery pulverized natural material, ultrafinery pulverized natural material obtained by the production method and device used in the production method专利的具体信息内容。

  • 乾燥状態の天然物全物質を原料として、磨砕機能を有する超微粉砕機を用いて一段の湿式粉砕で、最大粒径が100μm以下の微粉砕物を得ることを特徴とする天然物の超微粉砕物の製造方法。
  • 天然物の粉砕されにくい部分が水により膨潤しないような条件下に超微粉砕機を通過するように、原料を超微粉砕機に連続定量供給して粉砕する請求項1記載の製造方法。
  • 最大粒径が20μmを超え、2000μm以下の整粒粉砕物を原料として、磨砕機能を有する超微粉砕機を用いて一段の湿式粉砕で、最大粒径が100μm以下の超微粉砕物を得る請求項1記載の製造方法。
  • 磨砕機能を有する超微粉砕機がビーズミルまたは石臼型ミルである請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  • 直径0.1mm以上、3.0mm以下のビーズを充填したビーズミルを用い、最大粒径が100μmを超え、2000μm以下の原料を使用して一段の湿式粉砕で、最大粒径が100μm以下ないし3μm以下の超微粉砕物を得る請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  • 直径0.1mm以上、1.0mm以下のビーズを充填したビーズミルを用い、最大粒径が20μmを超え、100μm以下の原料を使用して一段の湿式粉砕で、最大粒径が3μm以下ないし1μm以下の超微粉砕物を得る請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  • 得られる超微粉砕物の用途が食味に関連するものである場合に、前記整粒粉砕物が、(A)不活性ガスの雰囲気下で粉砕する、(B)減圧して、酸素濃度を減じた雰囲気下で、かつ原料中の水分を蒸発させる条件下で粉砕する、(C)40℃以上に発熱しない条件下で粉砕する、よりなる群から選択される1または2以上の条件下で粉砕したものである請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  • 得られる超微粉砕物の用途が食味に関連するものである場合に、超微粉砕の工程で、脱酸素処理した水、不活性ガスを溶存せしめた水、または還元性水を用い、さらに、冷却せずに粉砕熱および/または外部加熱により品温を70〜90℃に保ち、不快味、不快臭成分を変成しながら超微粉砕する請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
  • 得られる超微粉砕物の用途が機能性工業製品である場合に、前記超微粉砕の工程で、アルカリ性化合物を添加し、反応と粉砕を超微粉砕機内で同時に行うために、冷却せずに粉砕熱および/または外部加熱により品温を70〜90℃に保ちながら、直接反応を行わせるとともに超微粉砕することによって品質と機能を制御した超微粉砕物を得る請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
  • 乾燥状態の天然物全物質が、豆類、穀類、乾燥野菜類、果実類、海藻類、魚介類、香辛料類、生薬、茶飲料類、廃棄バイオマス類、繊維、真皮、繊維素含有物類よりなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法。
  • 乾燥状態の天然物全物質を、減圧下または不活性ガスの存在下に、蛋白質などの成分のゲル化変性の生じない温度である75℃±10℃で熱処理、整粒粉砕、脱水乾燥をワンポットで行うか、または前記熱処理、乾燥後、不活性ガス中または減圧下で整粒粉砕し、ついで超微粉砕を行う請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  • 請求項1〜11のいずれかに記載された製造方法で得られた天然物の超微粉砕物。
  • 天然物の超微粉砕物が、飲料、健康食品、特定保健用食品、特定医療用食品、生薬、食品、食品添加物、調味料、ハム・ソーセージなどの結着・増粘剤、酒、香辛料、入浴剤、化粧品、医薬部外品、バイオマスキレート剤、セラミック添加剤、セメント添加剤、農業土木資材、農薬添加剤、動物飼料添加剤よりなる群から選択される少なくとも1種に用いられる請求項12記載の天然物の超微粉砕物。
  • 請求項1〜11のいずれかに記載された製造方法に使用される製造装置であって、乾式整粒粉砕物を用いる場合は、乾式整粒粉砕物の定量フィーダーと水の定量ポンプを比例制御しながら層流を保つようにビーズミルに供給し、湿式整粒粉砕物を用いる場合は、乾燥原料未粉砕物の定量フィーダーと水の定量ポンプを比例制御しながら、層流を保つように湿式整粒粉砕機を経てビーズミルに供給し、該ビーズミルで超微粉砕するように構成されており、さらにいずれかの工程に異常があり、運転を停止する必要がある場合は、原料定量フィーダーを停止し、定量ポンプとビーズミルを水洗または製品による洗浄をするように構成されている製造装置。
  • 说明书全文

    本発明は、従来技術では超微粉砕できなかった天然物を湿式一段で超微粉砕して高品位、新機能を有する製品を創生する製造方法、該製造方法で得られた天然物の超微粉砕物および該製造方法に用いる粉砕装置に関する。 さらに詳しくは、常圧整粒粉砕または真空整粒粉砕された天然物を、湿式一段で、最大粒径100μm以下、好ましくは最大粒径50μm以下、さらに好ましくは最大粒径30μm以下、とくに最大粒径10μm以下、さらにとくには最大粒径3μm以下、さらにとくに好ましくは最大粒径1μm以下に超微粉砕し、美味もしくは良質、または新機能を有する超微粉砕された天然物の製造方法、該製造方法で得られた天然物の超微粉砕物および該製造方法に用いる粉砕装置に関する。

    天然物全物質を、超微粒子に粉砕する技術は、すでに本発明者らによって提案されている(特許文献1、2、3参照)。

    特許文献1では、本発明に用いる密閉式平マイクロビーズミルを用いてビーズの径を段階的に小さくしていくことにより湿式で最大粒径1μmまで粉砕できる技術を提案している。 特許文献2では茶の各種(玉露から秋冬茶葉まで)を、磨砕機能を有するコロプレックス(ホソカワミクロン(株)製)を用いて段階的に風量と供給量を減らすことにより最大粒径1μmまで粉砕できる技術を提案している。 さらに特許文献3では、有機溶媒中で天然物が膨潤しない条件下で、密閉式水平マイクロビーズミル((株)シンマルエンタープライゼス製)を用いて、段階的に超微粉砕する技術を提案している。

    これらの技術は、常温で粉砕できなかったものを粉砕する技術として注目され、食品、バイオマスを用いたキレート剤、バイオマスを用いたセラミック添加剤、バイオマスを用いたセメント添加剤、バイオマスを用いた凍結防止剤などに利用されているが、工程が多いため、設備コストと制御方法などの改良をする必要が生じてきた。

    とくに近年、特定医療用食品、特定保健用食品、健康食品、飲料、化粧品などの用途として注目されている、イソフラボンやサポニンを多く含む大豆、黒豆、小豆などの豆類、ルチンを多く含むそば、コイクソールを多く含むはと麦(ヨクイニン)、セサモリン(セサモルとセサミンの元体)を含むゴマ類、サポニンの一種ジンセノサイドを多く含む朝鮮人参、ヘベル酸、イノシトール、フィチンなどを含む玄米のヌカなどが注目されている。

    しかし、これらの化合物(有効成分)の多くは、公知公用の製法では苦味、エグミ、渋味、収斂味などの不快味となり、生臭さ、悪臭などの不快臭となり、有史以来廃棄されてきたものであり、乾燥状態の天然物全物質を超微粉砕する工程で、これら不快味、不快臭を一挙に除去、封鎖し、天然物全物質を食用等に用いることは普及するに至っていないばかりか、これらを多く含有する皮、胚芽や細胞壁を形成しているセルロースやヘミセルロースなどの部分を冷凍粉砕以外の常温で超微粉砕し、舌によりザラザラ感を感じない、あたかも抽出物と同等以上の味覚を与える粒子径までに安価で容易に簡単に製造する装置と方法は存在しなかった。

    さらに加えると、これらの天然物に含まれる注目される有効成分を抽出して用いる方法が普及しつつある。 たとえば、大豆イソフラボンを用いて骨粗鬆症薬を製造する技術や、米ヌカ中より抽出したヘベル酸、イノシトールやそのリン酸エステルであるフィチンなどを養毛剤に用いる技術が知られており、またそば茶で有名なダッタンのルチンは貧血症、血管補強剤、耐放射線障害薬などとして注目されており、さらに朝鮮人参より抽出してスプレードライヤーで顆粒化した朝鮮人参茶、茶葉より抽出したカテキン、その他、杜仲茶、黒豆茶、よもぎ茶、クコ茶、どくだみ茶などがあるが、これらは全て抽出して食に供せられており、一般の豆乳などは、本発明に用いる密閉式水平マイクロビーズミルや、高圧粉砕機を用いて粉砕しても、皮や胚芽を含むと一段で超微粉砕することは不可能であるだけでなく、不快臭、不快味を除去することができず、全て皮や胚芽を分離し残りの部分を商品化する技術しかなかった。

    さらに加えると、これら有効成分を含んだままでは抽出や濃縮工程で酸化、熱履歴により変質し、効能が大幅に低下する有効成分を変質、効能活性の低下を来たすことなしに、食品、健康食品、特定保健用食品、特定医療用食品、化粧料などにする美味、高活性、低コストな新商品用途を創生する技術や、中空セラミックスから精密(緻密)セラミックスまで自由自在に製造できる安価かつ高性能なバイオマス系可塑剤を創生する技術や、これらを連続して超微粉砕する技術や装置は存在しなかった。

    特開2002−001155号公報

    特開2002−281900号公報

    特開2003−144949号公報

    本発明は、従来技術では乾式または湿式一段で超微粉砕できない天然物の部分、たとえば、大豆などの皮や胚芽を含む部分を分離除去することなく、湿式一段で超微粉砕し、新機能食品、食品原料、化粧料素材などに供するとともに、バイオマス超微粉砕品を高品位で安価に製造する方法と装置を提供すること、さらには超微粉砕の程度により、バイオマスキレート剤の吸着能、吸着速度を制御し、あるいはバイオマスセラミック可塑剤の粒度(粘度)を制御してバイオマス工業製品を提供する方法と装置を提供することを課題とする。

    本発明者は、前記課題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、常圧整粒粉砕で最大粒径が100μmを超え、2000μm以下の整粒粉砕物または減圧整粒粉砕で最大粒径が20μmを超え、100μm以下の整粒粉砕物を原料として、最大粒径100μm以下に粉砕できない成分(組織)を含む乾燥状態の天然物全物質を磨砕機能を有する湿式粉砕機(代表例として、ビーズミルなどが挙げられる)を用いて、最大粒径100μm以下(平均粒径50μm前後)、最も小さい粒径として最大粒径1μm以下に一段で超微粉砕し、必要により湿式粉砕機中で変成反応を行い、抽出した飲料、エキス、増粘剤溶液、可塑剤溶液、キレート剤溶液と同等以上の食感、性能、機能、効能を付与するだけでなく、捨てられてバイオマスとなる皮、胚芽、繊維素などを含んだまま、より高機能、高性能、高効能の製品を提供する超微粉砕された天然物の製法を開発し、本発明を完成するに至った。

    すなわち、本発明は下記の天然物の超微粉砕物の製造方法、得られた超微粉砕物、およびそれに使用する製造装置を提供する。

    (1)乾燥状態の天然物全物質を原料として、磨砕機能を有する超微粉砕機を用いて一段の湿式粉砕で、最大粒径が100μm以下の微粉砕物を得ることを特徴とする天然物の超微粉砕物の製造方法。

    (2)天然物の粉砕されにくい部分が水により膨潤しないような条件下で、好ましくは死、滞留、逆混合の起こらない層流条件下に超微粉砕機を通過するように、原料を超微粉砕機に連続定量供給して粉砕する前記(1)項記載の製造方法。

    (3)最大粒径が20μmを超え、2000μm以下の整粒粉砕物を原料として、磨砕機能を有する超微粉砕機を用いて一段の湿式粉砕で、最大粒径が100μm以下の超微粉砕物をうる前記(1)項または(2)項記載の製造方法。

    (4)磨砕機能を有する超微粉砕機がビーズミルまたは石臼型ミルである前記(1)項〜(3)項のいずれかに記載の製造方法。

    (5)直径0.1mm以上、3.0mm以下のビーズを充填したビーズミルを用い、最大粒径が100μmを超え、2000μm以下の原料を使用して一段の湿式粉砕で、最大粒径が100μm以下ないし3μm以下の超微粉砕物を得る前記(1)項〜(4)項のいずれかに記載の製造方法。

    (6)直径0.1mm以上、1.0mm以下のビーズを充填したビーズミルを用い、最大粒径が20μmを超え、100μm以下の原料を使用して一段の湿式粉砕で、最大粒径が3μm以下ないし1μm以下の超微粉砕物を得る前記(1)項〜(4)項のいずれかに記載の製造方法。

    (7)得られる超微粉砕物の用途が食味に関連するものである場合に、前記整粒粉砕物が、(A)不活性ガスの雰囲気下で粉砕する、(B)減圧して、酸素濃度を減じた雰囲気下で、かつ原料中の水分を蒸発させる条件下で粉砕する、(C)40℃以上に発熱しない条件下で粉砕する、よりなる群から選択される1または2以上の条件下で粉砕したものである前記(1)項〜(6)項のいずれかに記載の製造方法。

    (8)得られる超微粉砕物の用途が食味に関連するものである場合に、超微粉砕の工程で、脱酸素処理した水、不活性ガスを溶存せしめた水、または還元性水を用い、さらに、冷却せずに粉砕熱および/または外部加熱により品温を70〜90℃に保ち、不快味、不快臭成分を変成しながら超微粉砕する前記(1)項〜(7)項のいずれかに記載の製造方法。

    (9)得られる超微粉砕物の用途が機能性工業製品である場合に、前記超微粉砕の工程で、アルカリ性化合物を添加し、反応と粉砕を超微粉砕機内で同時に行うために、冷却せずに粉砕熱および/または外部加熱により品温を70〜90℃に保ちながら、直接反応を行わせるとともに超微粉砕することによって品質と機能を制御した超微粉砕物を得る前記(1)項〜(7)項のいずれかに記載の製造方法。

    (10)乾燥状態の天然物全物質が、豆類、穀類、乾燥野菜類、果実類、海藻類、魚介類、香辛料類、生薬、茶飲料類、廃棄バイオマス類、繊維、真皮、繊維素含有物類よりなる群から選択される少なくとも1種である前記(1)項〜(9)項のいずれかに記載の製造方法。

    (11)乾燥状態の天然物全物質を、減圧下または不活性ガスの存在下に、蛋白質などの成分のゲル化変性の生じない温度である75℃±10℃で熱処理、整粒粉砕、脱水乾燥をワンポットで行うか、または前記熱処理、乾燥後、不活性ガス中または減圧下で整粒粉砕し、ついで超微粉砕を行う前記(1)〜(6)項のいずれかに記載の製造方法。

    (12)前記(1)項〜(11)項のいずれかに記載された製造方法で得られた天然物の超微粉砕物。

    (13)天然物の超微粉砕物が、飲料、健康食品、特定保健用食品、特定医療用食品、生薬、食品、食品添加物、調味料、ハム・ソーセージなどの結着・増粘剤、酒、香辛料、入浴剤、化粧品、医薬部外品、バイオマスキレート剤、セラミック添加剤、セメント添加剤、農業土木資材、農薬添加剤、動物飼料添加剤よりなる群から選択される少なくとも1種に用いられる前記(12)項記載の天然物の超微粉砕物。

    (14)前記(1)項〜(11)項のいずれかに記載された製造方法に使用される製造装置であって、乾式整粒粉砕物を用いる場合は、乾式整粒粉砕物の定量フィーダーと水の定量ポンプを比例制御しながら層流を保つようにビーズミルに供給し、湿式整粒粉砕物を用いる場合は、乾燥原料未粉砕物の定量フィーダーと水の定量ポンプを比例制御しながら、層流を保つように湿式整粒粉砕機を経てビーズミルに供給し、該ビーズミルで超微粉砕するように構成されており、さらにいずれかの工程に異常があり、運転を停止する必要がある場合は、原料定量フィーダーを停止し、定量ポンプとビーズミルを水洗または製品による洗浄をするように構成されている製造装置。

    本明細書における最大粒径はとくにことわらない限り、つぎのとおりである。
    原料:乾燥状態での最大粒径である。
    粗砕物(整粒粉砕物):乾式整粒粉砕の場合は乾燥状態での最大粒径であり、湿式整粒粉砕の場合は分散液中での最大粒径である。
    超微粉砕物:得られた分散液中での最大粒径である。

    本発明の天然物の超微粉砕物の製造方法によれば、最大粒径100μm以下に粉砕できない成分(組織)を含む乾燥状態の天然物全物質を磨砕機能を有する湿式粉砕機を用いて、最大粒径100μm以下、最も小さい粒径として最大粒径1μm以下に一段で超微粉砕することができる。

    得られた超微粉砕物は、高品位で安価な新機能食品、食品原料、化粧料素材などとして、あるいは高機能なキレート剤、セラミックス用可塑剤などの機能性工業製品などとして供せられる。

    本発明によるときは、乾燥状態の天然物全物質を原料として、磨砕機能を有する超微粉砕機を用いて一段の湿式粉砕で、最大粒径が100μm以下の微粉砕物を得ることができる。 より具体的には、最大粒径が20μmを超え、2000μm以下の整粒粉砕物を原料として、磨砕機能を有する超微粉砕機を用いて一段の湿式粉砕で、最大粒径が原料の最大粒径より小さく、かつ100μm以下の微粉砕物を得る。 たとえば、乾燥状態の天然物全物質であって、最大粒径が20μmを超え、2000μm以下の整粒粉砕物を原料として、磨砕機能を有する超微粉砕機〔代表例として、完全密閉水平型マイクロビーズミル((株)シンマルエンタープライゼス製など)などのビーズミルが挙げられる〕を用いて一段の湿式粉砕で、最大粒径が原料の最大粒径より小さく、かつ最大粒径が100μm以下、好ましくは最大粒径が50μm以下、さらに好ましくは最大粒径が30μm以下、とくに最大粒径が10μm以下、さらにとくには最大粒径が3μm以下に、さらにとくに好ましくは最大粒径が1μm以下に、超微粉砕された超微粉砕物を得ることができる。

    ここで、前記乾燥状態の天然物は、常温保存で腐敗しないためと粉砕性を向上させるために、含水率(ケット法による、以下同様)は15重量%以下であるのが好ましく、より好ましくは10重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下、特に好ましくは3重量%以下である。 乾燥状態の天然物とは、含水率がこの範囲にあればよく、含水率がこの範囲にある天然物は特に乾燥工程を経ることなくそのまま原料として使用できる。

    本発明において、乾燥状態の天然物全物質とは、バイオマス資源として一般に入手可能なものを実質的にそのまま全て乾燥したもの(相当の手間、費用を掛けて分別、精製、有効成分の抽出などを行なうことなく)をいう(乾燥を要しないものはそのまま)。 たとえば、大豆、黒豆、小豆などの豆類、そば、はと麦などの穀類、ゴマ類、朝鮮人参などの乾燥物が挙げられる。 また、ワカメなどの海藻類の場合、海で採取するか、あるいは海浜に打ち上げられているものを採取し、これに簡単な洗浄処理を施した後、そのまま乾燥してその全量を使用することをいう。 またジュース滓は、原料の果物や野菜からみればその一部であるが、ジュースを製造する場合に一般に産生する廃棄物バイオマスであり、ジュース滓をそのまま乾燥して使用すればジュース滓乾燥全物質を用いることになる。 また柿の皮は、柿の一部であるが、干し柿を製造する場合に一般に産生する廃棄物バイオマスであり、この柿の皮をそのまま乾燥して使用すれば柿の皮の乾燥全物質を用いることになる。 さらに、摘果される柿未熟果もそのまま乾燥して使用すれば乾燥全物質を用いることになる。 廃材、オガクズ、古紙、廃天然繊維なども乾燥した天然物の全物質である。

    前記乾燥状態の天然物に含まれる皮や胚芽、繊維素は、水に長時間浸漬すると、膨潤して、常温で最大粒径100μmは勿論、200μm以下にも一段では粉砕することは不可能で、マイクロビーズミルの先端のスリット(ビーズが流出しないクリアランスに調整した吐出口)に詰り連続運転が不可能であったため、特開2002−1155号公報では二段ないし数段の超微粉砕法を確立したが、本発明ではこれら超微粉砕不可能な物質が、膨潤しないような滞留条件下に連続的にビーズミルに供給することにより、一段で容易に連続的に長時間安定して超微粉砕することができることを見出した。

    原料の種類により粉砕条件は多少異なるが、丸大豆を代表例としてビーズミルで粉砕する場合の一実施例で説明すると、供給機の回転数を一定にした場合、たとえば最大粒径が1000μmを超え2000μm以下の原料を用い、ビーズとして直径1mm±0.2mmのものを用いて粉砕を行い、最大粒径100μm以下、好ましくは最大粒径が50μmを超え100μm以下の超微粉砕物を得ることができる。 また最大粒径が500μmを超え1000μm以下の原料を用い、ビーズとして直径0.6mm±0.2mmのものを用いて粉砕を行い、最大粒径50μm以下、好ましくは最大粒径が30μmを超え50μm以下の超微粉砕物を得ることができる。 また最大粒径が250μmを超え500μm以下の原料を用い、ビーズとして直径0.3mm±0.1mmのものを用いて粉砕を行い、最大粒径30μm以下、好ましくは最大粒径が10μmを超え30μm以下の超微粉砕物を得ることができる。 また最大粒径が150μmを超え250μm以下の原料を用い、ビーズとして直径0.16mm±0.04mmのものを用いて粉砕を行い、最大粒径10μm以下、好ましくは最大粒径が3μmを超え10μm以下の超微粉砕物を得ることができる。 さらに最大粒径が100μmを超え150μm以下の原料を用い、ビーズとして直径0.1mm±0.02mmのものを用いて粉砕を行い、最大粒径3μm以下、好ましくは最大粒径が1μmを超え3μm以下の超微粉砕物を得ることができる。 さらに最大粒径が20μmを超え100μm以下の原料を用い、ビーズとして直径0.1mm±0.02mmのものを用いて粉砕を行い、最大粒径1μm以下の超微粉砕物を得ることができる。 このように所望する粒度に合せて供給原料の粒径およびビーズの直径を変えることにより、最大粒径100μm以下の超微粉砕物を一段粉砕で得ることができ、特に最大粒径1μm以下の超微粉砕物をも得ることができる。

    本発明の超微粉砕法に供する原料は、ビーズミルの未充填の空間(通常未充填率は20v/v%程度)に吸い込まれ、ビーズとビーズの接触角に咬み込まれるような径に小さくされると、ただちに順次に微粒子化されて吐出口に移行して行く。 本発明では、ビーズ径より約2倍の径の原料でも容易に粉砕することができ、この関係は、特に粒度の大きい側で整合性があることを見出した。 供給原料の径がビーズ径の2倍よりはるかに超えると粉砕物の粒度分布のみが広くなり、最大粒径は大きくなり、供給原料の粒径がビーズ径に近づくか、ビーズ径より小さい場合は、必ずしも、最大粒径が小さくなるわけではなく、粒度分布が多少微粒子側に移行するだけである。

    本発明においては粉砕物のザラザラ感を最大粒径により判定するが、供給原料の最大粒径をD(mm)とし、ビーズ径をd(mm)とすれば、d≒1/2D±1/10Dの式が成立する。 本式は丸大豆(皮と胚芽全てを含んだ)の粉砕データから得られたものであり、他の天然物では多少変動するが、この式に近似して超微粉砕することができる。 ただし、粉砕する前の粒度分布によりこの式を少し外れることは当然である。

    (株)シンマルエンタープライゼス製のビーズミルKDL型について、回転速度を10m/secを中心にして、原料と水の混合物(大豆含有率20重量%)を6L/Hrで供給して行なった場合に得られたデータであるが、回転数を負荷限界まで上げることにより、生産量を濃度(含有率)項または供給速度項を変更して大幅にアップすることができる。 回転数を一定にして、供給速度を変えて行うとき、供給速度を2倍にすると、最大粒径は2倍+αとなり、供給速度を1/2倍にすると、最大粒径は1/2倍−βとなることが判明している。

    大豆を例に挙げると、大豆の不快味、不快臭(渋味、苦味、収斂味)は、大豆中に含まれるイソフラボンやサポニンを主成分とするフェノール核を含むフラボノイド(ポリフェノールの一種)や四環配糖トリテルペン類に起因し、近年これらの成分が注目され、特定保健用食品や特定医療用食品、化粧品などに用いられるようになった。

    しかし、これらの成分を多く含む、皮や胚芽を含む全粒製品は、超微粉砕が常温でできなかっただけでなく、この不快味、不快臭を除去することができなかったために、骨粗鬆症や更年期障害に有効なイソフラボンを含有し、さらにコレステロール低下作用、抗脂血作用、抗酸化作用を有することが古くから判明していたにもかかわらず、大豆が含有する全ての成分を含んだまま商品化することはきな粉以外はできなかった。 本発明者は、豆腐、丸大豆(皮付き大豆)、納豆、きな粉、みそ、しょうゆ、もろみなどの物理的、化学的変化、変性のメカニズムと製造工程における経時変化に着目した結果、生の大豆を水にひたすことにより上記不快味、不快臭成分が抽出されるため除去できること;醗酵と熱処理により、丸大豆を食品に供することができること;水で不快成分を抽出しない唯一の食品としてきな粉が存在し、その味は、全ての大豆食品の中で香味のある上質の快味、快臭を有すること;山内/大久保共著「大豆の科学」(朝倉書店、2004年10月5日改定版発行)に記載されているように、大豆の中に含有される酵素および酸素により酸化されたり、溶出しやすくなり、不快臭、不快味を増幅することをつきとめた。

    以上の知見により、供給する原料粉は、できるだけ空気と接触しないようにかつ水に接触する時に水に溶出しないように、換言すれば水で皮や胚芽が膨潤しない間に瞬時に密閉型のビーズミルに導入して、微粉砕すると同時に粉砕反応熱とジャケット熱を利用し、きな粉の製造原理と同様に加熱して、テルペン類やフラボノイド核を縮合高分子化することに加え、生ダイズの青臭さ成分の1つであるn−ヘキサナールを生成する酵素リボキシゲナーゼを熱処理で空気に触れることなく、分解または封止(鎖)することにより、これら不快臭・不快味を除去しないで製造された公知公用の皮や胚芽を含まない製品に比べ、美味美香の製品を創生することが判明した。

    さらに付記すれば、超微粉砕機に気泡が喰い込むと味の低下だけでなく、粒度分布幅が大となり、空気の遮断が重要である。

    上記理論は、渋柿のシブ、即ちポリフェノールを熱処理やアルコール処理、炭酸ガス(不活性ガス)処理により、容易にシブ味を封止し、甘柿にするのと同一の理論であることが判明し、実証することができるに至った。

    さらに、皮やダイズ中に含まれる非タンパク、即ちセルロース、ペクチンなどの不溶性多糖類や、可溶性易消化性炭水化物および味成分と、主成分のタンパク質を酸素の少ない環境下に剪断応を用い、ビーズ表面で発生するマイクロメカノフュージョンによる高発熱により、不快臭・不快味の封鎖に加え、逆に有効成分、香味・美味成分が溶出しやすくなるようになり、まろやかで水臭さのない、無調整であっても、味成分をたくさん添加した調整豆乳よりはるかにコクのある美味でまろやかな豆乳を提供することができる。

    本発明の技術、プロセス、プラントを用いて、他の天然物、たとえばそば全粒や、ハトムギ全粒、ゴマ全粒、根コンブ全物質、ジュースカス全物質、コンニャク全物質などを超微粉砕することにより、抽出した食品、飲料、キレート剤、可塑剤、粘結剤(結着剤)などに比べはるかにすぐれた効能、機能、性能を有する製品を得ることができる。

    食品類に使用する整粒粉砕品の整粒粉砕条件は、酸素と粉砕熱が共存する条件下では、美味なる超微粉砕品を得ることはできない。 酸素との接触を極力排除する場合は、発熱しても温度が蛋白質や有効成分のゲル化温度や変質温度以下(75℃±10℃以下)であればよい。 また酸素の存在下でも、発熱がないか、40℃以下か、発熱の時間が短かければよい。

    このような見地から、天然物を乾式で整粒粉砕する場合は、(株)マキノ製のピンミル、ホソカワミクロン(株)製のコロプレックスやコントラプレックス(これはもともとノンスクリーン)、ACM−10、昭和技研製のパワーミルを用い、ノンスクリーンまたは大口径のスクリーン(たとえば20メッシュの原料を得るのに10mm〜5mmのスクリーンを使用)を用いて原料の滞留を極度に小さくするようにして整粒粉砕し、低酸素下に貯蔵する。 この原料を水と共に比例制御しながら超微粉砕機に供給する。 層流を形成する定量供給機の代表として、兵神工業(株)のニーダー付モノーポンプや東興産業(株)製バイキングポンプなどの層流式スラリーポンプやソーケン製セルフクリーニングフィーダー(セルフィード)、オルガノ式高分子凝集剤連続溶解システムなどを用い、超微粉砕機に供給して超微粉砕する。

    天然物を湿式で粗砕する場合は、超微粉砕機に直結して粗砕しながら滞留なしに層流で超微粉砕機に連結供給することができるようにすることができるソーケン製のスーパーミンチミル(電動ミンチの先端の多孔板に回転切刃が接触する面に回転方向とは逆の溝を切り、圧縮磨砕を滞留なしに行なう構造に設計されている)や、日本製鋼所や、栗本鐵工所製の圧縮磨砕定量供給(層流機能を有する)粗砕機を用いて粗砕し、超微粉砕機に供給して超微粉砕する。

    天然物は、食品関連分野・生薬関連分野、特定保健用食品・特定医療用食品分野、化粧品分野、工業分野全般にわたり、可食組成(成分)や美味なる成分(部分)を分離して用い、不要部分(成分)または未使用成分(たとえば、大豆の場合、皮、胚芽、繊維素、不快成分など)、即ちバイオマスに含まれる有効成分の活用がなされず廃棄されてきた。

    これらバイオマスの有効なる利用に関し、本発明者らは、天然物全物質を用いて公知公用の技術・商品よりはるかにすぐれた技術・商品を創生した例として、利用価値の少ない、秋冬茶の茎芽を乾式超微粉砕して玉露茶より美味・美香なる粉茶を創生した技術を開発し(特開2002−281900号公報)、食品・生薬等の全物質を湿式ボールミルで超微粉砕して、高機能天然物を得る技術を開発し(特開2002−1155号公報)、さらに超微粒子化をする為に、天然物の膨潤を防ぎながら粉砕する、有機媒体中での超微粉砕技術を開発した(特開2003−144949号公報)。

    本発明者は、これらの技術を実施化、工業化する過程で、粉砕する製品が液状品として用いられるか、スプレードライヤーを用いて粉末化する用途に用いられ、特に上記の発明より工程を省略して、単純にすることにより、低コストで生産することができるだけでなく、天然物に含まれる粉砕されにくい成分(組成・組織・部分)が粉砕をさまたげることに着目した。 さらにこれらの粉砕しにくい部分に、これまで利用することができなかったきわめて有効な成分が含有されており、これらを抽出分離すると、有効成分が酸化劣化して、その機能(効能)を大幅に消失することに着目した。 すなわち、純粋な抽出カテキン(1万円/kg)とカテキンとポリフェノール含有率が5〜10%の秋冬茶超微粉末(200円/kg)とを比べると、後者の抗菌性が前者の純カテキンに比べて2倍から5倍になることが本発明者により明らかにされ、つめ水虫用治療薬としての長期薬効試験、ハミガキとしての長期薬効試験により、大きな発明が生まれつつあることから立証されている。

    また、バイオマス、特にジュースカスや、海藻類、木粉、柿皮、コンニャクなどのバイオマス全物質をアルカリ土類金属、アルカリ金属などを用いて剪断応力を有するワンポットリアクターで反応処理して得られた乾燥物を、超微粉砕してキレート剤やセラミック用可塑剤に用いると、これらバイオマスに含まれる有効成分であるペクチン、アルギン酸、フコイダン、マンナン、リグニン、タンニンだけから生産された製品よりその含有率が1/10〜1/8であるにもかかわらず、従来のキレート剤、可塑剤、農業、土木、食品添加物、脂肪代替粘結剤などと同等以上の性能を具備することができると共に、コストは最大1/100以下になるという知見を本発明者は得ている。

    これらの技術を用いて、大豆を代表とする豆類、ソバ、ハトムギ、ゴマ、コーン、米、麦、コーヒー豆、アーモンド、ココナッツ、カカオ豆、ピーナツ、胡麻などを代表とする穀類、乾燥コンニャクイモ、乾燥タピオカ、イモ、干し竹の子などを代表とする野菜類、カチグリ、生姜、レーズンなどを代表とする果実類、根コンブ、ホンダワラ、天草、ヒジキなどを代表とする海藻類、貝柱、スルメ、カツオ節、カラ付カニ、カラ付エビなどを代表とする魚介類、トウガラシ、胡椒などを代表とする香辛料類、朝鮮人参、クコの根茎、紫根、黄柏、桔梗、縮砂、桃仁、祝実、葛根、厚朴、地黄、甘草などを代表とする生薬、コーヒー豆、紅茶、ウーロン茶、緑茶、大麦若葉、秋冬茶などを代表とする茶飲料類、ジュースカスなどを代表とするバイオマス類、絹糸、羊毛、ニカワ、コラーゲンを含む真皮(乾燥皮革)、パルプ、木材などを代表とする繊維素含有物類などよりなる群から選択される少なくとも1種を原料として用い、死角、滞留、逆混合の起こらない層流条件下で含水膨潤するまえに超微粉砕して天然物の機能製品を製造することができる。

    上記のように天然物の乾燥全物質を整粒粉砕したものを原料とし、たとえば、最大粒径が1000μmを超え2000μm以下の整粒粉砕物を用いて、最大粒径100μm以下に超微粉砕した超微粉砕物が得られ、特には最大粒径が20μmを超え100μm以下の整粒粉砕物を用いて、最大粒径1μm以下に超微粉砕した超微粉砕物が得られる。

    本発明によれば、天然物の超微粉砕物が、皮、胚芽、繊維素などを含んだままの全物質を用いて公知公用の方法で得られた抽出エキスや皮や胚芽を除いた豆乳と同等以上の美味で、ザラザラ感の全くなく、しかも皮や胚芽に含まれる有効成分を含んだまま、これらの不快味、不快臭を一挙に封鎖して、美味、良質、新機能を有する全く新規な製品が得られる。

    このような製品としては、たとえば、コクのある全く新規な飲料(豆乳など)、健康食品(全粒豆腐など)、特定保健用食品(更年期障害用など)、特定医療用食品(コレステロール、高脂血症用など)、生薬(クコ、ドクダミ、ヨモギ、朝鮮人参、大麦わかばなどを用いた生薬飲料など)、食品(全粒大豆ハンバーグなど)、食品添加物(全粒ダイズ、プロテン、セルロース、イソフラボン補強用など)、調味料(繊維素コラーゲン入り、ブタ肉皮調味料、頭皮全物質エビ調味料など)、結着粘結剤(根コンブ、コンニャク全物質、てんぐさ全物質などを用いた結着、可塑性、脂肪代替など)、酒(原米、イモ、ソバ、アワ全物質を用いた酒であって、カス、ザラザラのない、にごり酒、にごり焼酎など)、香辛料(トウガラシなどの全物質を用いた液状にごり香辛料など);
    入浴剤(クコ、ヨモギ、ドクタミ、ビワ葉、ハーブなどの全物質を用いたにごり湯など)、化粧品(ドクダミ、ヨモギ、エビ殻、カニ殻、ブタ皮などを用いた薬用化粧品など)、医薬部外品(秋冬茶葉茎、ヨモギ、ドクタミを用いたつめ水虫薬、薬用ハミガキなど);
    セラミック用可塑剤(ジュースカス、海藻類、コンニャクなどを用いた多孔質セラミック(気孔径100〜30μm)、精密セラミック(気孔径20〜1μm)用液状可塑剤など)、バイオマスキレート剤(ジュースカス、海藻類、柿皮(摘果果実)、木粉、エビやカニのエキスカス、コンニャク全物質などを用いた液状キレート剤)、セメント添加剤(ジュースカス、海藻類などを用いた型枠離型剤、コンクリート洗浄剤、AE減水剤(可塑剤)など)、農業土木用資材(ジュースカス、海藻類などを用いた粘結剤、アスファルト乳剤、凍結防止剤(融剤)など)、農薬添加剤(ジュースカス、海藻類、柿皮、タバコ茎葉を用いた、液状添着剤、抗菌、防虫補助剤など);
    動物飼料添加剤(海藻類、ジュースカス、コンニャクなどを用いた造粒バインダー、全ての天然物を超微粉砕した液状飲料など)
    などが挙げられる。

    次に本発明の製造方法を図1に示すフローチャートに沿って詳細に説明する。

    本発明の製造方法は、図1に示されるフローチャートにおいて、(4)/(4')〜(8)の工程が不可欠なものであり、一体的に連動制御される必要がある。 なお、原料を整粒粉砕する必要がある場合は、(1)〜(8)の工程を一体として考慮するのが好ましい。

    工程(1)から(3)は、乾燥状態の天然物全物質を必要により、最大粒径2000μm以下に粗砕するためと、(2)で前処理を行なう必要のある原料を用いるときに必要で、最大粒径2000μm以下の原料で整粒粉砕や前処理をする必要のないものは、この工程(1)〜(3)を用いなくてよい。

    工程(1)
    「乾燥状態の天然物全物質」としては、あらかじめ異物や汚染を除いた常温貯蔵できる原料であれば、全ての天然物が可能であるが、常温で湿式超微粉砕できない、皮、胚芽、繊維素などを含む原料に適用する場合に、本発明の効果が顕著に奏される点から好ましい。

    「乾燥状態の天然物全物質」としては、常温で腐敗しにくいように乾燥したものか、腐敗しやすいものは、食添防腐剤を添加するか、または炭酸ナトリウム処理、消石灰処理によりpHを8.5±1.0に保って乾燥したものを用いる。 海藻類、ジュースカス、動植物食品原料、生薬、その他各種のバイオマスなどが挙げられる。 本発明においては、特に皮、胚芽、繊維素などを多く含む原料を用いて、常温でザラザラ感のない粒度まで一段で超微粉砕して、今まで製造不可能であった高機能な製品を創製できる。

    工程(2)
    「反応、処理」工程では、特開2002−1155号公報に示すドライミキサーミル((有)山曹ミクロン製ワンポットリアクター)を代表例とする加熱、冷却、加圧減圧ができ、低速では均一混合、高速では、剪断応力を与えるリアクター〔その他の例としては、ナウタミキサー(ホソカワミクロン(株)製)、スーパーミキサー(川田SS製)などが挙げられる〕を用いて、原料の粉砕、スーパースチーム((株)キヨモト製)を用いた瞬間殺菌、炭酸ナトリウムや、消石灰などを用いた加水分解や解離反応、抗菌処理などに供する。

    反応処理槽としては、前記(有)山曹ミクロン製のドライミキサーミル(ワンポットリアクター)がより好ましい。

    その理由は、工程(1)の原料を原形のまま投入し、アルカリ類や酸類を用いて、解離反応したり、スーパースチームを吹き込み殺菌したり、乾物中に含まれる酸素を除去したり、たとえばジュースカス、木粉などの空隙部分に上記薬液を100%置換せしめるために、減圧と加圧をくり返すことができ、加熱、冷却をすることができ、低速により混合、置換ができ、高速により、剪断応力が与えられ、上述の物理化学変成効率を著しく向上させ、粗砕もできる機能を備え、工程(3)の乾式整粒粉砕機を別途設けなくてもよいという利点がある。 さらに加えると、(1)〜(8)の工程を終了して後、(12)の工程の代替として、減圧スプレードライヤーとして用いられ、超微粉砕液を粉末化して製品とすることもできるからである。

    工程(3)および(3')
    整粒粉砕工程(3)、(3')は、原料が粒径約2mm(10メッシュ)を超える場合に、それぞれ乾式または湿式で最大粒径2000μ以下に整粒粉砕する工程である。

    乾式粉砕工程(3)で用いる整粒粉砕装置としては、前記ドライミキサーミル(ワンポットリアクター)を(2)の反応工程と同一に用いることが最も好ましいが、後に一段で湿式超微粉砕するためには粗大粒径物(特に固い皮や胚芽、繊維素)が存在すると好ましくない(粒度分布が大で、先端スリットが詰まる可能性がある)。 そこで乾式整粒粗砕では、滞留、発熱のないピンミル((株)マキノ製)、コロプレックス、コントラプレックス、ACM−10(以上、ホソカワミクロン(株)製)、パワーミル(昭和技研(株)製)などが適している。

    湿式整粒粉砕ではスーパーミンチミル(ソーケン製)、はっぽう美人((株)日本製鋼所製)、KRC((株)栗本鐵工所製)、石臼(増幸産業(株)製スーパーマスコライザーなど)、ビーズとして原料の粒径以上の大きさのものを用いる場合の(株)シンマルエンタープライゼス製ダイノミルやラインミルなどが好ましい。 特に、死角、滞留、逆混合などの生じない層流を形成するものが好ましい。

    より詳細には、前処理を必要としないか、反応、物理化学的処理を工程(7)のビーズミル中で行なう場合において、原料を最大粒径2000μm以下に整粒粗砕する場合は、工程(3)の乾式粗砕機として、滞留のない、熱履歴を受けにくい、空気接触を受けにくい、ピンミル((株)マキノ製)、コロプレックス、コントラプレックス、ACM−10(以上、ホソカワミクロン(株)製)、パワーミル(昭和技研(株)製)などが好ましく使用されるが、原料の粒度が最大粒径2000〜1000μmような大きな粒径でよい場合、ロートプレックス(イトマンエンジニアリング(株)製)やパワーミル(昭和技研(株)製)が安価で、切替などが簡単で少量多品種生産には好ましい。 原料の粒度が最大粒径1000〜200μm程度の整粒粉砕には(株)マキノのピンミルが好ましく、最大粒径200μm以下の原料を得る場合には、コロプレックス、コントラプレックス、ACM−10、乾式石臼(増幸産業(株)製)を用いて、供給量を多くすると、小さな装置で大量生産が可能であり、より好ましい。 特に、コントラプレックスで減圧下に粉砕すると、従来不可能であった最大粒径20μm以下の微粒子の整粒品を得ることができる。

    整粒粉砕を湿式で行なう場合は、整粒粉砕機を(3')の位置に配置して用いるが、コンニャク玉や、真皮(ブタ皮)、ソラマメ、ナタマメ、根コンブなどの大径(塊)の原料の場合、安価で、多品種少量生産には、ソーケン製のスーパーミンチミルが最も好ましく、工程(2)におけるワンポットリアクターなどで物理化学的処理を行なう時間(滞留時間)が不足する場合は、(株)日本製鋼所(株)製のはっぽう美人や(株)栗本鐵工所製のKRCが好ましい。

    なお、湿式粉砕の場合は、工程(7)のビーズミルに直結するように接続することが、皮や胚芽、繊維素の膨潤をさせないために必須である。

    本発明において、「整粒粉砕」とは、後の湿式超微粉砕工程(7)においてより微粒子にするために、その要求される粒子にそろえるために予め乾式または湿式で粗粉砕することをいう。 なお、2000μm以上の粗大径粒子の原料を用いて湿式粉砕する場合は、従来技術においては多段粉砕(特開2002−1155号公報)を採用することになるが、その場合滞留時間が長くなり、超微粉砕速度に比べ、膨潤速度が大となり、超微粉砕が妨げられる。 この点からも、「整粒粉砕」は必要となる。 ゴマやコショーなどのような微粒子はそのままで整粒されているともいえるが、求められる粒子に整粒する必要もある。 膨潤しやすい物質はどちらかといえば、乾式整粒粉砕が好ましい。

    整粒粉砕工程での最大粒径が200μm以上では、工程(7)のビーズミルで最大粒径1μm以下にはなりにくいので、最大粒径を1μm以下にするためには整粒粉砕工程での最大粒径をより小さくする必要がある。

    しかし、例えば、コントラプレックスを用いて公知公用の方法(常圧粉砕)で大豆を粉砕する場合は最大粒径150μm以下のものを得るのは困難であった。 整粒粉砕工程での粉砕物が最大粒径150μm以上では、ビーズミル粉砕にかけても最大粒径1μm以下にならず、例えば8.5μm程度であったし、一切熱処理しない場合は、不快味、不快臭が大であった。

    しかも、本発明者は、発生する水分が付着凝集を増進し、微粒子が膨潤軟化し、そのため整粒粉砕では、とくに大豆のような油分(油細胞)を含んだものは、微砕化がさまたげられていることを見出した。

    そこで、本発明者は上記知見に基づいて、粉砕機、たとえばコントラプレックスを用い減圧下に整粒粉砕したところ、大幅な微粒子化が可能となり、乾式粉砕でも最大粒径100μm以下(ザラザラした食感のない)にすることができると同時に、ストックタンクとコントラプレックスで同時に水分を3重量%以下にし、熱処理すれば、ビーズミルにかけなくても美味・美香なものが得られ、市販品を超える品質ものになることを見出したが、本発明においては、さらに市販品に比べ、皮を含んでいるために、より微粒子化し、最大粒径を3μm以下、より好ましくは1μm以下にするためにビーズミルを用いる。

    その理由は、細胞中に含まれる油と水は細胞内で均質化されており、通常の乾燥(通気または減圧)では、乾燥は困難であるが、粉砕機、たとえばコントラプレックスを減圧下に保つことにより、瞬間的に細胞が破砕(磨砕)されるときに水分が蒸発し、油水分離がおこり細胞膜の表面積が急増するために、油細胞も破砕され細胞質全体に均一に分散し、ベトベトにならないで、ピーナツ、コーン、ゴマのような大量の油細胞を含むものでも、即超微粒子になる。

    本発明においては、上記のように、乾式では不可能とされていた、一段で油細胞を含む天然物を最大粒径100μm以下にすることが、整粒粉砕機を減圧にすることにより可能であることを見出した。 前記真空度としては、100トール以下が好ましく、より好ましくは40トール以下である。

    最大粒径が1μm以下になれば、平均粒径はサブミクロンになり、透明性のある豆乳が生れ、乳と同一の食感、外観を呈するようになるため、究極は牛乳と同一の製品を得ることとなる。

    この技術は、本発明で得られる豆乳を用いて、化粧品、石鹸などを製造するためにも必須となる。

    工程(4)
    原料タンクは、乾式整粒粉砕工程(3)で得られた整粒粉砕物を貯蔵しておくものであり、減圧脱気して窒素ガスまたは炭酸ガスなどの不活性ガスで置換して、原料の脱酸素をする機能を備えている方が好ましい。

    乾燥原料中に含まれる酸素は、杉の木粉を例にとれば1粒の粒子内に200%の空隙をもっており、乾燥天然物には必ず大量の空気が含まれている。 工程(2)で、反応処理し、工程(3)、(3')で整粒粉砕したものを、好ましくは真空度40トール以下で脱気し、不活性ガス、水で置換して使用すればよい。

    工程(4')
    水タンクは、水媒体を溜めておくものであり、水媒体としては飲料水や重炭酸ナトリウム水、炭酸水などで、殺菌、抗菌処理した水が好ましい。

    水タンクは、撹拌機つきで、炭酸ナトリウム、消石灰、重炭酸ナトリウムなどを溶解または乳液化するためと、ビタミンCやビタミンE、その他抗酸化剤や、安定剤、助剤を加えた液として供給できるようになっていることが好ましい。

    工程(5)
    定量フィーダーは、密閉式であるのが好ましく、層流で逆混合や滞留、死角のない、付着性、ブリッジのおこりにくい完全スクレーパーパドル付で、窒素ガスや炭酸ガスでパージできるものであれば、どのメーカーの製品でもよい。 兵神工業(株)のパウダー式モノーポンプ(PN型)が好ましい例としてあげられる。 定量供給の精度は、1/10〜1/100でよい。

    工程(5')
    定量ポンプは、精度が1/10〜1/100であればどのメーカーの製品でもよい。 ただし、異物として、たとえば石灰乳などを送る場合があるので、モノーポンプ(NE型、NY型)や東興産業(株)製バイキングポンプなどの層流式スラリーポンプが好ましい。

    工程(6)
    定量供給ポンプは、兵神工業(株)のミキサー(パドル)付モノーポンプ(代表としてNBLS型)や東興産業(株)製バイキングポンプなどの層流式スラリーポンプが好ましいが、ブリッジや、付着、死角のない機能、構造を有するポンプであればよい。 特に水と粉体の接触する部分では、水の膜をつくり、その中に粉体を落とし壁面に粉体が付着しないように工夫するとより好ましい。

    定量供給ポンプ(6)は、(5)、(5')が兵神式モノーポンプや東興産業(株)製バイキングポンプなどの層流式スラリーポンプであれば比例供給することができるので、比例制御も簡略化され、省略して、直接(5)+(5')を用いて、ビーズミル(7)に供給することもできる。 またソーケン製セルフクリーニングフィーダー(セルフィード)を用いると、より工程の簡略化をはかり、とくに滞留時間を短縮し、死角や逆流を防ぎ、完全にセルフクリーニングが可能で、層流を1/100〜1/10以上にコントロールできるのでより好ましい。

    工程(7)
    湿式超微粉砕機としては、ビーズミルが好ましく用いられる。 ビーズミルとしては湿式密閉型水平マイクロビーズミルが代表例として挙げられ、湿式密閉型水平マイクロビーズミルとしては(株)シンマルエンタープライゼスのダイノミルが好ましい。 もとより、これと同等の機能を有する他社の製品、例えば、松坂貿易(株)のOBミルでもよい。 またビーズミルではないが、たとえば増幸産業(株)製の石臼型ミル(スパーマスコライザーなど)などを用いてもよい。

    用いるビーズと粉砕筒、粉砕室内の材質は耐摩耗性で食品用に適するものであればよい。 粉砕室内で反応、変成処理(加水分解、架橋、高分子化、不溶化など)を行える密閉式ビーズミルの方がより好ましい。

    工程(8)
    製品または中間製品液タンクは、加熱、冷却、減圧、加圧でき、窒素ガス、炭酸ガスでパージできる機能を備えたものであれば特に限定されないが、ナウタミキサー(ホソカワミクロン(株)製)や、空気カキ取り型リボンブレンダーなどが好ましい。

    工程(4)/(4')から工程(8)までは比例制御方式に組入れ、原料タンク(4)における原料の不足から製品タンク(8)が満杯になるまでの間に、(5)/(5')→(6)→(7)で異常が生じたときは、(5)、(6)、(7)を別に付設するポンプを用いて(8)の製品を用いて洗浄するか水で洗浄して回収タンクに移送する。

    工程(9)
    副原料タンクは、粉体、液体、粘性体により別に用意すればよいが、(11)の定量フィーダーと一体となる兵神工業(株)の液体から粉体まで定量移送できるNESP型が好ましい。

    工程(10)
    定量ポンプは(4)と一体となった兵神工業(株)のNBLS型のポンプに、中間製品タンク(8)を直結する方法が最も好ましい。

    工程(11)
    定量フィーダーは、層流で逆混合や滞留、死角のない、付着性、ブリッジがおこりにくい、窒素ガスや炭酸ガスでパージできるものであれば、どのメーカーの製品でもよい。

    工程(12)
    工程(12)における装置としては、ハム、ソーセージ、カモボコ、セラミックスなどの混練押出成型機が代表例として挙げられ、また豆乳を代表例とする飲料などの液体品を充填する装置が挙げられる。 さらに、粉砕した液製品を真空スプレードライして粉末化するドライミキサーミル((有)山曹ミクロン製)を代表例とする粉末化装置が挙げられる。

    工程(8)と(9)から工程(12)までは比例制御して製造するようになっている。

    本発明では、これら全てをスーパーマイクロミルシステム(プラント)と命名するが、特に(1)から(8)までが本発明における天然物全物質を超微粉砕する装置である。

    本発明では、天然物(有機物)乾燥全物質を湿式・常温で皮や胚芽や繊維素が水に膨潤しない間に滞留させることなく連続的に一段で超微粉砕することにより、通常の人に粒子として感知されないか、あるいはいかなる人にも粒子として感知されない粒子に超微粉砕された天然物を製造することができる。

    前記天然物には、食品原料、天然薬効物質、木材、樹皮、オガクズなどのごとき人間にとって有用な天然物の全物質、その加工物のみならず、食品などの加工カス、殻、皮、骨、、毛などのごとき人間にとってあまり有用でないか、不快臭、不快味を有するか、常温で超微粉砕できなかったかまたは食品加工の歴史、常識から当然廃棄されるような天然物や、農林畜産物、海産物、およびその醗酵培養体なども含まれる。

    前記食品原料の他の具体例としては、たとえば穀類、野菜類(大麦若葉を含む)、果実類、海草類、魚介類、陸上動物の肉類、薬草類、木材、樹皮、オガクズなどがあげられる。 これらのうちでは、穀類、野菜類、果実類、海草類が、食品の高性能化に有効であり、これらを用いると、環境負荷の大きい合成化合物に比べ安全であり、かつ非化石原料ゆえ、無限の原料調達が可能となり、キレート剤やセラミック類への添加剤、農・工・土木・食品用粘結剤、補強剤助剤などの創製や、食料問題、環境問題の低減などの点から好ましいが、とくに繊維素、胚芽、皮、筋などを大量に含んでいるため微粉砕できないましてや超微粉砕できないでカスとして捨てられていたもの全てを商品にすることができるものが好ましい。

    前記天然薬効物質の具体例としては、たとえば薬草類、薬効樹木、薬効菌体、薬効動物などがあげられる。 これらのうちでは薬草類、薬効樹木などの抽出物が、特定医療用食品、特定保健用食品、健康飲料、疾病治療剤、抗菌剤、殺虫剤、入浴剤、化粧品、香料などとして用いられているが、この場合、薬草類、薬効樹木などを構成する全てを商品に供することができる点から好ましい。

    前記天然物の加工物としては、前記食品原料の醗酵物、味噌、醤油、酒類などや、林産物、農産物の醗酵または培養物などがあげられる。 これらのうちでは、醤油、酒類が、廃棄物をゼロにすることができ、全く新しいファイバー入りの調味料、飲料、特定医療用食品、特定保健用食品、健康飲料を創製することができる点から好ましい。

    前記食品などの加工カスの具体例としては、たとえばジュースカス、醤油カス、酒カス、焼酎カスなどの醗酵カス、オカラ、ヌカ、フスマ、皮、骨、殻、腱、毛、根、枝などがあげられる。 これらのうちでもジュースカス、醤油カス、酒カス、焼酎カスなどの醗酵カスが、環境問題、採算性、食料問題などの改善の点から好ましい。

    前記一段で超微粉砕される乾燥天然物全物質の原料として調達される物質の粒径は、小さいほど好ましいが、コスト面、設備投資面から、100μmを超え2000μm以下であるのが好ましく、200μmを超え2000μm以下であるのがより好ましい。 調達される天然物の最大粒径が大きすぎる場合には、超微粉砕機にかけようとしても、直径1mm±0.2mmのビーズに安定して喰い込むことが困難となり、皮、胚芽、細胞壁(繊維素)と細胞質とが分離して粒度分布が大きくなると同時に、一段粉砕でザラザラ感を著しく感じない粒度、即ち最大粒径100μm以下に粉砕しにくく、その上、粗大粒子がスリットを閉塞し、連続運転できなくなる傾向が強くなるため、結局、前記範囲の最大粒子径にしてから使用することになる。

    なお、乾燥天然物全物質は、一般に最大粒径が200μmを超え2000μm以下のものと比較してはるかに大きい原料は、乾式では、一般に採用されている剪断機能を有する整粒粉砕機、たとえばスーパーミル((有)山曹ミクロン製)、ドライミキサーミル((有)山曹ミクロン製)、パワーミル(昭和技研(株)製)、ロートプレックス(イトマンエンジニアリング(株)製)、コロプレックス、コントラプレックス、ACM−10(以上、ホソカワミクロン(株)製)、スーパーミキサー((株)カワダ製)、ミキサードライヤー(深江工業(株)製)などによる整粒粉砕により、最大粒径200μmを超え2000μm以下に粉砕すればよい。 供給される原料を湿式粉砕する場合は、スーパーミンチミル(ソーケン製)、はっぽう美人((株)日本製鋼所製)、KRC((株)栗本鐵工所製)、石臼などを用いて整粒粉砕を連続に行なえばよい。

    前記粗砕する必要のない原料の場合は、そのままを用いることがより品質上、コスト上有効である。

    粗砕された原料または粗砕する必要のない原料を、磨砕機能を有する超微粉砕機、たとえばピンミル(超微粉砕用)(イトマンエンジニアリング(株)製)で代表される連続式横型ローラーミル(超微粉砕用)、ダイノミル(超微粉砕用)((株)シンマルエンタープライゼス製)で代表される完全密閉・水平型マイクロビーズミル(超微粉砕用)、OBミル(マツボウ(株)製の変形ビーズミル)、石臼型ミル(増幸産業(株)製スパーマスコライザーなど)などを用いて、最大粒子径100μm以下、特に1μm以下に超微粉砕することができる。 ビーズミルを使用する場合は、たとえば、丸大豆を用いた一実施例で説明すると、最大粒径が1000μmを超え2000μm以下の原料を用い、ビーズとして直径1mm±0.2mmのものを用いて粉砕を行い、最大粒径100μm以下、好ましくは最大粒径が50μmを超え100μm以下の超微粉砕物を得ることができる。 また最大粒径が500μmを超え1000μm以下の原料を用い、ビーズとして直径0.6mm±0.2mmのものを用いて粉砕を行い、最大粒径50μm以下、好ましくは最大粒径が30μmを超え50μm以下の超微粉砕物を得ることができる。 また最大粒径が250μmを超え500μm以下の原料を用い、ビーズとして直径0.3mm±0.1mmのものを用いて粉砕を行い、最大粒径30μm以下、好ましくは最大粒径が10μmを超え30μm以下の超微粉砕物を得ることができる。 また最大粒径が150μmを超え250μm以下の原料を用い、ビーズとして直径0.16mm±0.04mmのものを用いて粉砕を行い、最大粒径10μm以下、好ましくは最大粒径が3μmを超え10μm以下の超微粉砕物を得ることができる。 さらに最大粒径が100μmを超え150μm以下の原料を用い、ビーズとして直径0.1mm±0.02mmのものを用いて粉砕を行い、最大粒径3μm以下、好ましくは最大粒径が1μmを超え3μm以下の超微粉砕物を得ることができる。 さらに最大粒径が20μmを超え100μm以下の原料を用い、ビーズとして直径0.1mm±0.02mmのものを用いて粉砕を行い、最大粒径1μm以下の超微粉砕物を得ることができる。

    前記超微粉砕の例としては、完全密閉・水平型マイクロビーズミル(超微粉砕用)、たとえばダイノミル(超微粉砕用)による超微粉砕があげられ、(株)シンマルエンタープライゼス製KDL型を用いる場合、完全密閉・水平型マイクロビーズミル(湿式連続ボールミル)の運転条件が、周速8〜15m/秒、さらには10〜12m/秒、ビーズ充填率75〜90容量%、さらには80〜85容量%、粘度1000〜90000cP、さらには10000〜50000cP、粉砕室内温度1〜95℃(常圧)、さらには5〜90℃(常圧)、原料と水を比例供給してから、ダイノミルを出るまでの連続滞留時間は1〜15分、さらには2〜12分、ことには3〜5分であるのが好ましい。 前記周速が速すぎるとビーズが破砕されやすくなり、遅すぎると粗大粒子が生じ、分離が生じやすくなる。 また、ビーズ充填率が高すぎると、温度、圧力が上がり、過酷な条件になりやすく、粗砕品が喰込みにくくなり、粉砕能力が急に低下し、低すぎると、分離不良となり、粗大粒子の分離や、粗大粒子のショートパスが生じやすくなり、先端スリットが詰り、連続運転できなくなる。 さらに、粘度(濃度)が高すぎると、温度、圧力が上がり、過酷な条件になりやすくなり、低すぎると、機械容量に対する粉砕効率が無駄となるために、濃度をあげて運転することが好ましい。 また、粉砕室内温度が95℃を超えると、物質が変質し、気泡を生じるなどするため、空転して粉砕効率が低くなりやすくなり、低すぎると凍結しやすくなるが、大豆などの穀類の皮や胚芽に含有しているイソフラボンやサポニン由来の不快味、不快臭いや青臭さの成分は、粉砕室内温度を60〜95℃、好ましくは65〜85℃に保つことにより、青臭さ、不快味、不快臭成分が消失し、美味なる製品を得るのに好ましい。 また、液状可塑剤、キレート剤、粘結剤などを得る場合は、前記フローシートの(2)での反応を行なわないで、水タンクにアルカリ性反応試薬を入れておき、超微粉砕のときに解離反応、架橋反応をさせるために60〜90℃、好ましくは65〜80℃で行なうことがより好ましい。 また、連続滞留時間(連続して原料が層流で通過する量の換算、たとえば容量1リットルの粉砕室の滞留時間が1分ということは、1リットル/分の流速でフィードしたことになる)が短すぎると、粗大粒子が生じやすくなり、長すぎると、粒子は小さくなるが、内温の上昇、磨耗によるコンタミが増大しやすくなる。 水と原料を比例供給してから、粉砕室先端吐出口を出るまでの時間が長すぎると、皮や胚芽、繊維質が膨潤して超微粉砕できなくなるために、粉砕室にきわめて短時間に逆流、逆混合、滞留のないように供給することが、本発明の最も重要な要件である。

    なお、前記ダイノミルは、精密な湿式粉砕、分散に適する完全密閉・水平型マイクロビーズミルである。 アジテーターディスクは独特なプロフィルを有し、分散メディアに最大限のエネルギーを与えることができる。 最高で20m/秒の周速が得られる。 さらに、水平型ビーズミルが追従する。 水平型であるため、分散メディアが重力の影響をほとんどうけず、また、分散メディアを75〜90%、好ましくは80〜85%までの高密度充填が可能であり、ディスクの高周速とともに縦型サンドミルの数倍の性能を有する。 分散メディアは、処理物の粘度、比重および粉砕・分散の要求粒度に応じてガラスビーズ、シリコンビーズ、ジルコニアビーズ、スチールビーズなどを使用することができ、サイズも直径0.1〜10mm、さらには0.1〜5mmの範囲のものを使用することができるが、一段で超微粉砕をするためには、直径0.1mm〜3mm、好ましくは0.1mm〜2mm、さらに好ましくは0.1mm±0.01mm〜1.0±0.2mmのものを使用するのが、生産性、品質(ザラザラ感等がない)の点から好ましい。 最適な粉砕条件は、ビーズの種類、サイズ、充填量およびディスク周速、ポンプ送液量などのファクターの組み合わせにより変わるが、前記原料の粒径とビーズ径との関係を基本とすることにより、超微粒子をより高効率で生産することができ、これも本発明の重要な要件である。

    また、連続式横型ローラーミル(供給原料の粗砕品粒径をより小さくする場合に用いる最も好ましい例である)であるピンミルの場合、径を異にする丸棒状のピンが左右にうえこまれ、左と右のピンが0.1〜0.5mmのクリアランスで接近した構成であり、コントラプレックスは左右のモーターの回転により、コロプレックスは片方のモーター駆動により被粉砕物が磨砕される。

    また、天然物を粉砕する前に系を減圧脱気し、不活性ガス(たとえば二酸化炭素、窒素など)を封入する、不活性ガスでパージするか、粉砕室系を減圧下に保つなどしてから粉砕するのが、粉砕効率、即ち粒子の凝集を防ぎ、より微粒子化でき、高品位の超微粉砕物を得る点で好ましい。 粉砕に際しては、微量のビタミンC、ビタミンEなどを添加してもよい。 なぜならば、酸素の存在下、食品原料(すなわち細胞を形成するセルロース、ペクチンなどの天然多糖類や蛋白質、ポリフェノールなどの天然高分子)が強い剪断応力を受けて切断するとき、切断粒子に強い酸素ラジカルが形成し、また、脂質、ビタミン、糖質、色素、香気成分や、大豆皮や胚芽に主として大量に含まれるイソフラボンやサポニンなどが酸化、変質、変色、失活して、異臭、変味、異味、不快臭、不快味などを形成するためである。 本発明の製法では、前記のごとき酸素との接触や剪断エネルギーがかかる系に長時間滞留しないため、バッチ式の粉砕、気流粉砕、リサイクル仕様方式の粉砕装置で解決できなかった装置生産性、品質品位の劣化を防止することができる。

    前記湿式・常温というのは、天然物を必要に応じて水と混合して粘性〜粘弾性(一般に粘度1000〜90000mPa・s、天然物が繊維素の多いものの場合、10000〜90000mPa・s、天然物が繊維素の少ないものの場合、1000〜90000mPa・sの粘度度に調節)領域にして超微粉砕機内温を1〜95℃(常圧)(チラー水〜温水または減圧スチーム)にすることをいう。 前記粘性〜粘弾性が低すぎると、機械容量に対する粉砕効率が無駄となるために、濃度をあげて運転することが好ましい。 高すぎると、過負荷になり、粉砕効果がわるく、温度・圧力があがりやすくなる。 また、前記温度が高すぎると、物質が変質し、気泡が生じて空転して粉砕効率が低下しやすくなり、低すぎると、凍結して粉砕されにくくなるが、大豆などの穀類の皮や胚芽に含有しているイソフラボンやサポニン由来の不快味、不快臭や青臭さの成分の一つであるn−ヘキサナールを生成する酵素であるリボキシゲナーゼを分解するために、粉砕室内温度を60〜95℃、好ましくは65〜85℃に保つことにより、消失し、美味なる製品を得るのに好ましい。 また、液状可塑剤、キレート剤、粘結剤などを得る場合は、フローシートの(2)での反応を行なわないで、水タンクにアルカリ性反応試薬を入れておき、超微粉砕のときに解離反応、架橋反応をさせるために60〜90℃、好ましくは65〜80℃で行なうことがより好ましい。

    前記一段で超微粉砕するとは、原料の粒径と、ビーズ径を選定することにより、ザラザラ感などの違和(異味)感を感じさせない、最大粒径が100μm以下、50μm以下、30μm以下、10μm以下、3μm以下、1μm以下の、液体に近い、変質や変色、異味のない超微粉砕天然物を得ることをいう。 さらに、得られた超微粉砕天然物を、必要に応じて乾燥粉末化することにより、原料の全てを含有する最大粒径100μm以下、50μm以下、30μm以下、10μm以下、3μm以下、1μm以下の天然物全物質粉末飲料品(粉末ジュース、粉末豆乳、粉末特定医療用食品、特定保健用食品などを含む)、食品、食品添加物、調味料、酒、香料、入浴剤、生薬、化粧品、食品原料、セラミック添加剤、キレート剤、(農、工、土木、食品)粘結剤、機能材料などを製造することができる。

    従来の粉砕方法では、たとえば大豆を超微粉砕しようとすると、特開2002−1155号公報に記載された本発明者が開発した段階的に粉砕したのち熱処理する方法でないと、大豆や豆類、穀類、繊維素を多く含んだ根コンブなどは、一夜水に膨潤した原料を用いる場合には、超微粉砕物は得られなかった。

    しかしこの方法では、大豆の場合、皮や胚芽に主に含まれるイソフラボンやサポニンによる収斂味、渋味、苦味などの不快味、不快臭を含む、アクの部分をすてる方がより美味なるものが得られるが、多段粉砕と後熱処理ゆえ、設備費とランニングコストおよび制御に改良の余地があったため、本発明者は鋭意研究を重ねた結果、意外にも、乾燥状態の天然物全物質(たとえば乾燥生ダイズ全粒)が水を吸収して膨潤しない間に、一段で安定し安価に容易に超微粉砕することができることを見出した。 さらに注目すべきことは、前記不快味や不快臭などが溶出してくる前に(水に膨潤するときに溶出し平衡に達し、残渣全粒の中にも遊離成分として存在する)超微粉砕し、粉砕室内で、熱処理をすると(室内温度は60〜90℃でも、ビーズの表面はメカノフュージョンの理論から100〜150℃に上昇していると考えられる)、四環配糖トリテルペン類のサポニンやフラボノール類(タンニンやポリフェノールの1種)のイソフラボンは熱自己縮合がなされ、柿タンニンの渋が、熱、アルコール、炭酸ガスなどで縮合して、水に溶出しないポリフェノールに変換されて、美味、甘味を呈する甘柿に変わるメカニズムにより、美味な製品を得ることを見出し、供給される原料の粒度とビーズ径を選定すれば、一段で、最大粒径100μmから最大粒径1μmまで、超微粉砕ができ、公知公用の製品にくらべはるかに美味で、有効成分を完全に消失・変質することなく、健康上、工業上有用な超微粉砕物を製造することができる。

    図2に、本発明の方法を丸大豆に適用して超微粉砕物を得、さらに得られた超微粉砕物を豆乳、豆腐などを製造する場合のフローチャートを示す。

    本発明では、被粉砕物(原料)が全て有機物であり、皮や胚芽にあるサポニンやイソフラボン、あくの成分ポリフェノール、ジュースカスや海藻類などの多糖類は、粘性、潤滑性を有しむしろ摩耗を防止する作用があり、ビーズとビーズ、ビーズとケースの摩耗だけと考えられるが、ビーズとビーズの接触点とビーズとケースの接触点には、上記潤滑性物質が常に存在するゆえ、直接の接触はほとんどないと考えてよい。 しかも一段粉砕ゆえ、摩耗によるコンタミネーションは皆無に等しい。

    乾燥天然物全物質の整粒粉砕された原料が水と接触すると同時に数秒〜数十秒で、ダイノミルに供給される。

    原料の組成、とくに皮、胚芽、繊維質の含有量、硬さや吸水速度の因子、回転数、供給速度、濃度、粘度、ビーズ充填率などの因子の変更により、上記の条件よりかなり外れることがあるが、ザラザラ感の許容最大値である最大粒径100μm以下から最大粒径1μm以下に、安定して連続的に一段で超微粉砕できる。

    以上は、粉砕粒度と舌のザラザラ感の低減の達成であるが、水に乾物が膨潤しない間に強烈な剪断応力を受けるとき、皮や胚芽、繊維素を構成する主成分の四環状トリテルペン配糖体(サポニン)や、アグリコン配糖体(イソフラボン:タンニンの一種)、ピラノース環を有する多糖類(ペクチン、アルギン酸、キチン、キトサン、セルロース、ヘミセルロース、プロトペクチン)などの側鎖や主鎖が剪断され、活性末端基、たとえばメチロール基(−CH 2 OH)やアルデヒド基(−HCHO)、カルボキシル基(−COOH)、メトキシカルボニル基(−COOCH 3 )などの縮合反応や加水分解反応、再結合反応などを促進し、不快味、不快臭の固定化を行なうことができ、一方、この系に炭酸ソーダや重炭酸ソーダなどを加えると、ペクチンのメチルエステルが加水分解されて、ペクチン酸−COOCH 3 →COOH+CH 3 OHとなり、セラミックス添加剤水溶液が得られ、アルカリ土類架橋−COOCaOOC−などが加水分解され、大量のアルカリ土類を加えると逆に架橋となる超微粉砕されたキレート剤水溶液を製造することができる。

    この粉砕機のジャケットの温度を60〜90℃に保つことにより、上記の反応は促進され、高剪断応力によるメカノフュージョンにより、ビーズの接触点で生じると考えられる100〜150℃の高温度により、上記の反応や物理化学変化を促進するだけでなく瞬間殺菌効果を付与することができる。

    その実証として、全く殺菌しない大豆粗砕品と、殺菌していない井戸水を用いて60〜70℃で超微粉砕して得られた豆乳(固形分15重量%)が、5〜20℃に保管して、2週間腐敗、変質、変味がみとめられなかったことから、この殺菌効果は上記メカノフュージョン効果に加え、サポニンやイソフラボンの含有量が、公知公用の豆乳よりはるかに多く、いかなる食添の抗菌・防腐剤より有効であり、しかもこれらの成分の主骨格を形成するポリフェノールが、強力な抗酸化作用を有すると考えられるため、美味持続の大きな要因となっていると考えられる。 さらに加えると、サポニンの乳化作用により、分散剤や乳化剤を加える必要がない。

    以上に述べたように、本発明の超微粉砕プロセスを用いることにより、
    (A)ザラザラ感のない皮や胚芽、繊維素を含む全物質の超微粉砕が一段で可能であること、
    (B)不快臭、不快味(健康に有効な成分でもある)を固定化でき、美味、高活性、高有効成分の製品を提供できること、
    (C)バイオマスとして廃棄されていたものを含有することにより、コクのある、良質ファイバー入り商品を提供できる(公知公用のファイバー入りとは、オリゴ糖や、オリゴ多糖類にすぎない)こと、
    (D)廃棄されていたアクや、皮、胚芽などに含まれるテルペン類配糖体や、アグリコン配糖体などの成分を大量取り入れるため、乳化剤、分散剤、抗菌剤、抗酸化剤を添加しなくてもより安全な製品を提供できること、
    (E)剪断応力を与える磨砕粉砕により細胞壁が完全に破壊されるために特開2002−281900号公報に秋冬茶葉茎の超微粉砕により、玉露茶より美味で美香なる粉末茶を創製した理論と同様、細胞内に含有する味成分が溶出しやすくなり、糖類、デンプン、蛋白質などが、剪断応力により、一部加水分解され、甘味、まろやか味、濃い味として美味なる味が呈味されると考えられること、
    (F)さらに、メカノフュージョン効果により、殺菌が行なわれる可能性があること、
    (G)超微粉砕しながら、化学反応、変成を同時にすることも可能である、
    などの作用効果が奏される。

    本発明においては、好ましくは減圧加圧、過熱冷却撹拌ができるようにつくられた製品タンクまたは中間製品タンク(8)に貯えられた超微粉砕液は、これを粉末化する場合は、定量ポンプ(10)を用いて、スプレードライヤー(混練成型、押出機、スプレードライヤー、充填機)(12)に送り粉末化すればよい。

    この場合、本発明の製法の工程(2)の反応処理槽にドライミキサーミルを用いる場合は、超微粉砕された製品を(8)のストックタンクに保ち、(2)に供給して、減圧スプレードライヤーとすることができる。

    (2)を並列に2基設置すれば、連続粉砕、連続スプレードライすることができる(豆乳などの実例がある)。

    食品類に関し、豆乳を主体に説明してきたが、この豆乳を用いて、豆腐、高野豆腐、アゲ、ガンモドキなどの大豆食品を製造すると、公知公用のものより豆乳同様、美味で歯ざわり、舌ざわりなどの食感が優れ、パサパサしてもろい豆腐食品に比べ、コシがあり、咀嚼すると口の中で溶けるような特良味を味わうことができる。

    ゴマを用いて、ゴマ豆腐やドレッシング、ゴマ油の代替に用いると、ゴマ豆腐では大豆豆腐と同様の食味、食感となり、ドレッシングは、ゴマ油系や粉砕ゴマ系の欠点を補い、まろやかな美味、香味のすぐれた製品を創製できた。

    そば全粒の超微粉砕品は、そば茶(ダッタン)の香り、味をはるかにこえて、にごり茶となるが、抽出したそば茶よりはるかに美味で、健康な茶を創製できる。

    はとむぎの超微粉砕物も、そば茶と同様、味わったことのない美味なる製品となり、そば茶も含め、食品添加剤、特定保健用食品などに供することができ、そば薬効は豆乳と同様、比類ないものを創製できる。

    つぎに、超微粉砕物を含有する液状物(8)がセラミックス可塑剤、すなわち、ジュースカスや、海藻類、コンニャクイモなどの超微粉砕物を含有する液状物である場合は、副原料(この場合は主原料)タンク(9)に調合された非可塑セラミック粉体を(11)の定量フィーダー(兵神工業の粉体用モノーポンプが好ましい)とする可塑剤定量ポンプ(兵神工業のモノーポンプが好ましい)を比例制御して(12)の混練、押出し成型機(セラミックス用)に供給し成型する。 このとき、最大粒径100〜50μmのものは、多孔質セラミックス用可塑剤に用い、最大粒径20〜1μmのものは、精密(ファイン)セラミックス用可塑剤に供給することができる。

    公知公用の可塑剤であるメチルセルロース(MC)やカルボキシメチルセルロース(CMC)などの合成品や、グルコマンナン、ペクチン、アルギン酸、フコイダンなどの天然多糖類の抽出物などは、含水率や、可塑剤の添加量および粘度の変動に対して、きわめてシビアーで、制御しにくく、水分や可塑剤の添加量が多いと成型はしやすいが、押出し後に変形して保型できず、一方少なすぎると成型圧力、キシミ、磨耗が生じ、成型品は割れ、ショートモールドになりやすいが、本発明の可塑剤には、最大粒径100〜1μmの繊維質が大量に含まれているために、多糖類が可塑性を付与し、繊維質が保型性を保ち、さらにこれらバイオマスに含まれる糖質、蛋白質なども含み、粘弾性をより付与するため、きわめて高品位で、かつ公知公用の価格の1/10〜1/5の価格で可塑剤を提供できる。

    この可塑剤は、セラミックス全般(セラミックスとセメント)に用いることができ、セメント成型用可塑剤(減水剤、AE減水剤ともいう)に供することができる。

    しかも、ジュースカスや海藻類など廃棄されるバイオマス原料(−10円〜+50円)を用いて、本発明のプラント「スーパーマイクロミルプラント」をセラミックスの製造会社に設置すれば、必要なときに安価に製品を自家生産可能である。

    一方、セラミックス用可塑剤と同一条件で石灰を反応させて生産された超微粉砕液は、鉛、銅、カドミウム、クロム、ヒ素などで汚染された廃水、海水、湖水、地下水、土壌などを環境基準をクリアーする濃度にまで吸着分離するキレート剤として有効である。 たとえば、都市型廃水ではBOD、CODは活性汚泥法で除去できるが、重金属含有液は水により希釈して環境排水基準に合わせて川や海に放流している。

    このような下水処理場で大量の水を石灰でアルカリ側にして重金属水酸化物としても0.1ppm以下にはなりにくい。

    合成カルバメートキレート剤などを用いると、廃水のBODを急昇させ、ポリ塩化アルミニウム(PAC)やポリ鉄などを用いても環境基準をクリアーできない。

    よって下水処理場において本発明のキレート剤を、活性汚泥を高分子凝集剤で凝集沈殿させる前に処理タンクに投入するとただちに重金属イオンを吸着し、高分子凝集剤と強力なフロックを形成するために、本発明のキレート剤を添加しない場合に比べ、フロックの濾水性、脱水性は著しく向上し、キレート剤自体が炭化水素化合物ゆえにスラッジ量は増加するが、脱水性が低くなる分と、燃料として供することになるために、トータルとしては、焼却コストを無添加のときより低くでき、重金属を完全に国際基準以内に容易にコントロールできる。

    この重金属を吸着したキレート剤と活性汚泥のトータル成分は、アルカリ金属/アルカリ土類金属/シリカ/アルミニウム/リン酸塩を含むゆえ、このものを焼却した炉サイは粉末化、顆粒化、板状化しても、リン酸アパタイト化している(特開2003−275730号公報)ために、廃棄場に埋立てしても、重金属が永久に地下水に溶出することはないことが判明した。

    さらに加えると可塑剤と同一の反応試薬を用い、同一の条件で得られた超微粒子製品は、pH8.5以上となり、ダイノミルの中でメカノフュージョン効果により瞬間殺菌されるため、食品添加物、すなわち増粘剤、粘結剤、脂肪代替物として用いることができる。

    とくに根コンブや、リンゴジュースカス、コンニャクイモ、天草(てんぐさ)などのアルカリ反応超微粉砕液は、ハム、ソーセージ、カモボコなどの成型に混練、押出成型機(12)にかけて成型され連続炉を通過しながら熱処理され、製品化される。 これは、全ての技術と原料がセラミック用可塑剤と同一プラント、同一技術で可能とされる。

    セラミックス製造工場と同様、本発明の「スーパーマイクロシステムプラント」をセメントコンクリート製造工場、食品工場、下水処理場などに導入し、安価なバイオマスや農、林、畜産、海産物の粗砕品または素原料を購入するだけで、「可塑剤」、「キレート剤」、「増粘剤、粘結剤、脂肪代替添加剤」などを安価に高品位に提供することができる。

    つぎに、本発明を実施例に基づきさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 以下において、特記されていない限り、部は重量部、%は重量%を意味する。 φは直径を示す。

    なお、実施例および比較例における原料、粗砕品粒子の最大粒径はJIS篩いで求めたものであり、超微粉砕品の最大粒径はつぎの方法により求めた。

    (超微粉砕粒子の最大粒径)
    オリンパスBH型顕微鏡とソニービデオプリンターCVP−G500を用い、5000倍に拡大した画像の全面を観察し、最大粒子の直径を測定した。 最大粒子が長方形の場合は最長寸法を最大粒径とした。

    実施例1−1
    丸大豆(全粒乾物、含水率8%)を用いて、パワーミル3HP型(昭和技研(株)製)にスクリーン2mmφ(2000μm)をつけ、1分間当たり200gを供給し、内部に滞留蓄熱がない条件で粉砕した整粒粉砕品を原料として用いた。

    1mmφのビーズを85容量%充填したダイノミルKDL型(容量0.6L)(シンマルエンタープライゼス(株)製)を周速14m/secで運転し、飲料水91部と大豆粉(前記整粒粉砕品)9部を比例制御しながら6L/Hrになるような速度で供給して、ジャケット温度70±5℃、吐出口温度80±5℃で連続粉砕し、これを実施例1−1(i)とした。 得られた超微粉砕物(豆乳)の特性を表1に示す。

    実施例1−1(i)において、供給速度を3L/Hrとして超微粉砕したものを実施例1−1(ii)とし、得られた超微粉砕物の特性を表1に示す。

    実施例1−2
    整粒粉砕機としてホソカワミクロン(株)製のACM−10を用い、供給速度800kg/Hrで整粒粉砕して得られた最大粒径200μmの原料を用いて実施例1−1(i)、1−1(ii)と同一条件(ただし、ビーズとして0.16mmφのものを使用)で超微粉砕し、それぞれ実施例1−2(i)、1−2(ii)とした。 得られた超微粉砕物の特性を表1に示す。

    実施例1−3
    整粒粉砕機としてホソカワミクロン(株)製のコントラプレックス25CWを用い、供給速度100kg/Hrで整粒粉砕して得られた最大粒径100μm(99%)の原料を用いて、実施例1−1(i)、1−1(ii)と同一条件(ただし、ビーズとして0.1mmφのものを使用)で超微粉砕し、それぞれ実施例1−3(i)、1−3(ii)とした。 得られた超微粉砕物の特性を表1に示す。

    実施例1−4
    ソーケン式スーパーミンチミル100型(ダイス部分の径100mmφ)に、2000μm(2mmφ)のダイスをつけ、ダイスに回転方向と逆の方向に楕円状の溝を掘ったものを用い、飲料水80部に対し丸大豆20部を比例供給し、供給速度が6L/Hrになるように比例制御しながら整粒粉砕し、整粒粉砕物を直接、ダイノミルKDL型(容量0.6L)に供給し、実施例1−1(i)と同一の条件で連続的に超微粉砕し、実施例1−4(i)とした。 得られた超微粉砕物の特性を表1に示す。

    つぎに原料供給とダイノミル超微粉砕の流量を実施例1−4(i)の1/2に落として超微粉砕し、実施例1−4(ii)とした。 得られた超微粉砕物の特性を表1に示す。

    実施例1−5
    実施例1−4のスーパーミンチミルに代えて、シンマルエンタープライゼス(株)製ダイノミルKDL型(容量0.6L)に5mmφのビーズを80容量%充填した装置に、丸大豆20部に対し飲料水80部を比例供給し、6L/Hrの供給速度で周速15m/secで最大粒径1000μmが得られる条件を保ちながら整粒粉砕を行ないつつダイノミルKDL型に直接供給し、実施例1−1(i)と同一の条件(ただし、ビーズとして0.6mmφのものを使用)で超微粉砕を行ない、実施例1−5(i)とした。 得られた超微粉砕物の特性を表1に示す。

    さらに流量を1/2に落として超微粉砕を行ない、実施例1−5(ii)とした。 得られた超微粉砕物の特性を表1に示す。

    実施例1−6
    実施例1−1(i)、1−(ii)、1−2(i)、1−2(ii)、1−3(i)、1−3(ii)、1−4(i)、1−4(ii)、1−5(i)、1−5(ii)で得られた各豆乳を、真空度40トールに保ったワンポットリアクターに定量ポンプで供給し、ノズル先端に超音波センサーをつけ超微粒子にしながら、真空スプレードライした。 ワンポットリアクター底部および排気ラインに付設したバッグフィルターに捕集された製品の粒径は、スプレードライヤーにかける前より少し凝集して大きくなるが、これを水に対し9%になるように混合し、超音波で分散させたものの粒子径は、スプレードライヤーにかける前の製品とほとんど同一であった。 結果を表1に示す。 表1において、「スプレードライ後の最大粒径」は、得られた豆乳をスプレードライした後の最大粒径であり、「9%液にして超音波分散した最大粒子径」は、得られた豆乳中の水分を調整して固形分9%の豆乳を得、これを超音波分散したのち最大粒径を測定した値である。 スプレードライすると、超微粉砕粒子が凝集する傾向があるので、一般に「スプレードライ後の最大粒径」は「9%液にして超音波分散した最大粒子径」より大きな値となる。

    比較例1
    飲料水91部と丸大豆9部を常温で一夜水に浸漬したものを、イワタニ(株)製ダイノミルにかけ、最大粒径2000μmの粗砕品を得た。 これを原料として、実施例1−1(i)と同じ条件で粉砕筒を水冷し、内温を25℃以下に保ちながら超微粉砕した。 得られた超微粉砕物の特性を表1に示す。

    実施例1−7
    丸大豆(全粒乾物、含水率8%)をビーズ径と原料粒径を段階的に変えたほかは実施例1−1(i)と同一条件で超微粉砕した。 原料の最大粒径、ビーズ径、製品の最大粒径を表2に示す。

    実施例2
    黒豆、ゴマ、そば、はと麦、カカオ豆、葛根、クコ、朝鮮人参、大麦若葉、焙煎コーヒー豆、紅茶葉、緑茶葉、ウーロン茶葉について実施例1−1(i)と同一の条件で整粒粉砕し、ついで超微粉砕を行なった。

    比較例2
    原料を水に一夜浸漬したものを実施例2と同一の条件で粉砕した。

    実施例2および比較例2で得られた粉砕物と市販商品の特性の比較を表3〜4に示す。

    表3〜4における舌触り、のどごし、香り、味についての官能評価は次のように行った。

    10人の評価員による試飲試験を行った。 評価は10点満点とした。 「非常によい」との評価を10点とし、「よい」との評価を8点とし、「まあまあ」との評価を5点とし、「まずい」との評価を3点とし、「非常にまずい」との評価を1点とすることを基本として各評価員に評価点を出させ、その平均点を評価値とした。

    注1:比較例2-1a〜2-6aに用いる原料の整粒粉砕は、比較例1と同一の方法で行い、最大粒径2000μm以下のものを用いた。


    注2:「不可」とは、粉砕スタートして数分の間に先端フィルターが詰り、連続運転不可能を意味する。


    注3:乾燥状態の原料の最大粒径は2000μmであるが、一夜水に浸漬することにより膨潤し、最大粒径が2000μmより大きくなることを意味する。

    実施例3−1
    ワンポットリアクター((有)山曹ミクロン製、容量1000L)に乾物の天然物(輸入海藻4種、根コンブ、コンニャクイモ、ミカンジュースカス、柿皮)をそれぞれ100部入れ、高速で30分撹拌粗砕したのち、炭酸ナトリウムまたは消石灰を5部加え、均一に高速で撹拌混合したのち、水50部を加え、ジャケット温度60〜70℃で30分間高速撹拌反応させ、真空度40トールで真空乾燥し、含水率5%以下の粉粒体(粒度2000μm以下)を得た。 ジュースカス乾物(含水率7%以下)、根コンブ(含水率7%以下)、乾燥コンニャクイモ(含水率10%以下)を用いた反応は、ほとんど同一の粒度の製品が得られた。 これを超微粉砕に供した。

    アルカリと原料の種類および得られた製品の用途について下記に分類し、表5に示す。

    実施例3−2
    ワンポットリアクターで反応乾固した2000μmパスの原料を用い、ダイノミルを用いて実施例1−1(i)と同一条件で超微粉砕して、キレート剤およびセラミックス用可塑剤を得た。 ただしキレート剤の製造においては、原料100部に対して消石灰(C)3部を添加した。 セラミックス用可塑剤の製造においては、原料100部に対して炭酸ナトリウム(N)5部を添加し、さらに濃度が1.5重量%になるように希釈した試料について、20℃±1℃でB型粘度計で濃度を測定して、20cP近くになるように粉砕条件(供給量とビーズ径)をかえて調節した。 その条件と結果を表6に示す。

    実施例3−3
    前記セラミックス用可塑剤について、押出性、保型性、耐ヒビ割れ性を試験した。 比較例としてメチルセルロース(MC)について同様な試験を行った。 結果を表7に示す。

    試験法は、特開2002−363201号公報に記載された方法にもとづき行なった。 すなわち、非可塑性粉末としてアルミナ粉末100部に対して20HcPに調整したMC(比較例3−3)と実施例3−2(1)N〜3−2(7)N(実施例3−2(1)〜3−2(7)において炭酸ナトリウム処理を行ったものをこのように称する)をそれぞれ15部加えて混練機で混練したのち、10×20mmの口径の金型を設けた押出機により、押出成形し、前記特性を調べた。

    実施例3−4
    消石灰で処理して得たバイオマスキレート剤3−2(1)C〜3−2(8)C(実施例3−2(1)〜3−2(7)において消石灰処理を行ったものをこのように称する)を用いて、乾物換算の鉛の吸着速度と吸着能を調べた。 それらの結果を乾品換算価格と共に表8に示す。 なお、特開2003−000056号公報の実施例3に記載されているバイオマスキレート剤を比較例3−4として同様な試験を行った。

    鉛の吸着試験法は、特開2003−000056号公報の実施例5に記載の方法を用いた。 すなわち、鉛(II)イオンを含むpH2.5の水溶液15mlに25mg(水溶液として250mg)の吸着剤(キレート剤)を加え、振とうしながら、吸着剤1kg当たりの吸着能(MOL/kg)と100%吸着するまでの時間(分)を測定した。

    実施例3−5
    炭酸ナトリウム処理した実施例3−2(1)Nの根コンブ(20%)を用いて、表9に示す組成の脂肪代替品を製造し、これを実施例3−5とした。 比較例として、特開2005−176800号公報の表1に示す組成の脂肪代替物を製造した。 その組成を表9に示す。

    特開2005−176800号公報の表2の実施例1に示すソーセージ配合において、脂肪代替品として前記表9に示す組成のものを用い、コンジャックとして、実施例3−2(6)Cの石灰処理したものを50%にまで濃縮して用いて、特開2005−176800号公報の表2に示す配合(表10)でソーセージを製造して、得られたソーセージについてゲル強度を測定し、かつジューシーさを評価した。 その結果を表11に示す。 ゲル強度はJAS法により測定した。 ジューシーさの評価は10人の評価員による試食試験によって行った。 評価は10点満点とした。 「非常によい」との評価を10点とし、「よい」との評価を8点とし、「まあまあ」との評価を5点とし、「まずい」との評価を3点とし、「非常にまずい」との評価を1点とすることを基本として各評価員に評価点を出させ、その平均点を評価値とした。

    実施例4および比較例4
    実施例1−1(i)、1−1(ii)、1−2(i)、1−2(ii)、1−3(i)、1−3(ii)、1−4(i)、1−4(ii)、1−5(i)、1−5(ii)で得られた豆乳を固形分濃度9重量%に調合したものと、比較例4として市販の豆乳(大塚食品の「スゴイダイズ」と九州乳業の「みどり豆乳」)と、丸大豆を水に一夜含浸させて粉砕した豆乳(比較例1)について、舌触り感のよさ(ザラザラ)、不快味のなさ、不快臭のなさ、まろやかさなどについて官能評価を行った。 すなわち、10人の評価員による試飲試験を行い、評価は10点満点とした。 「非常によい」との評価を10点とし、「よい」との評価を8点とし、「まあまあ」との評価を5点とし、「まずい」との評価を3点とし、「非常にまずい」との評価を1点とすることを基本として各評価員に評価点を出させ、その平均点を評価値とした。 さらに、分析によりイソフラボン、蛋白、脂質、食物繊維含量を比較した。 これらの結果を表12に示す。

    実施例5−1
    実施例1〜5に用いたと同じ生の丸大豆(含水率8%)をワンポットリアクター((有)山曹ミクロン製、容量1000L)に100kgを入れ、真空度40トールに保ち、ジャケット温度を75±5℃に保ち、高速回転で1時間熱処理と乾燥粗砕を行ない、含水率3%、最大粒径2000μm以下の整粒粉砕品を得た。 。

    この整粒粉砕品は、そのまま粉末として食べても、生臭さや不快味、不快臭いはなく、美味、香味であり、また水に15%分散させ、上澄液(含量約9%)を試飲したところ、生臭さや不快味、不快臭いはなく、美味、香味であった。 これを実施例5−1(i)として表13に示す。

    この整粒粉砕品を用いて実施例1−1(i)と同一の条件で、超微粉砕を行なうとき、粉砕筒を加熱せず、吐出側の温度が25〜35℃で得られた豆乳は最大粒径が95μmで、実施例4に示した方法で賞味、評価した結果、実施例1−1(i)で得られたものに近似する美味・美香なものが得られた。 これを実施例5−1(ii)として表13に示す。

    実施例5−2
    また、上記粗砕品9部と飲料水91部を比例定量供給しながら、増幸産業製石臼、スーパーマスコライザーテスト機(300φ)のクリアランスを最少のゼロにし、回転を60r/mに設定し6L/Hrの速度で超微粉砕を行なった結果、最大粒径101μmを得た。 このものの賞味を行なった結果、実施例1−1(i)で得られたものに近似する美味・美香なものが得られた。 これを表13に示す。

    実施例5−3
    整粒粉砕機に用いるコントラプレックス(ホソカワミクロン(株)製、25CW型)の排出側を(有)山曹ミクロン製のワンポットリアクターに直結し、ワンポットリアクターの排ガスラインには、耐圧ジャケット付バッグフィルターをつけ、バッグフィルターの排ガス側に40トールの真空ポンプを取付けた装置を組立て、丸大豆(含水率15%)を半月型仕切弁で間歇的に定量フィーダーホッパに供給し、定量フィーダーにより、コントラプレックスに供給しながら、窒素ガスを1Nm 3 /分定量フィーダーホッパーより供給し粉砕物の排出側の温度を85℃以下に保つよう窒素ガス量を調節し、粉砕物をワンポットリアクターに貯留しながら、ワンポットリアクターのジャケットを60〜70℃に保ち、粉砕された粉体の熱処理を行なった。 コントラプレックスの回転数は片側が14000回転とし、粉砕能力(流量=供給量)を100kg/Hr、50kg/Hr、20kg/Hrに変え、得られたもののそれぞれを5−3(i)、5−3(ii)、5−3(iii)とした。

    このものを用いて固形分9%の水溶液を調合し、超音波を用いて分散して豆乳を得た。 その評価を表13に示す。

    実施例5−4
    実施例5−3(i)、5−3(ii)、5−3(iii)で得られた粉砕物をそれぞれ原料とし、さらにダイノミルを用いて、実施例1−1(i)と同一条件(ただし、ビーズとして0.1mmφのものを用いた)で超微粉砕した。 得られた製品を5−4(i)、5−4(ii)、5−4(iii)とし、この評価結果を表13に示す。 また、製品5−4(iii)の粒度分布を図3に示す。 粒度分布は日機装(株)製マイクロトラックを用いて測定した。 最大粒径(99%)は1μm、体積平均粒径は0.4μmであった。

    比較例5−1
    丸大豆(含水率8%)をワンポットリアクターを用いて常温で粗砕したものは、不快臭、不快味、青臭さが大であった。 最大粒径は3500μmであった。

    比較例5−2
    比較例5−1の粗砕品を用いて、スーパーマスコライザーで超微粉砕したものは、最大粒径が280μmにしかならず、しかも超微粉砕が連続してできず、5分で先端スリットが閉止した。 スリットを閉止した物質は皮と胚芽が主体で未粉砕品として蓄積していた。

    比較例5−3
    丸大豆(含水率8%)を、常圧で、実施例1−3と同一条件で整粒粉砕をした結果、最大粒径102μmの粉砕物が得られ、実施例1−3とほぼ同一であった。 付着がおこり、連続運転ができなかったが、上澄の豆乳は、不快味、不快臭が顕著であった。

    比較例5−4
    比較例5−3で得られた粉砕物を用いて、常温でダイノミルを用いて実施例1−3(i)と同一の条件で超微粉砕した製品は不快味、不快臭、青臭さが顕著であった。

    以上の比較例の結果を表13に対比して示す。

    実施例6および比較例6
    実施例1−1(i)、1−2(i)、1−5(i)で得られた豆乳と、実施例2で得られたゴマ乳を用いて、豆腐を製造した。

    比較例6として市販の豆腐の製法(下記)で得られた豆腐とゴマ豆腐および市販品を実施例4の方法で評価した結果を表14に示す。

    豆腐は、超微粉砕された豆乳、ゴマ乳100部を用い、70〜80℃に保ち、1%の凝固剤(天然にがり、塩化カルシウムと塩化マグネシウム主成分)を20倍の水に溶解して加え、3分間ゆるやかにかきまぜ、5分後に綿布を敷いたマスの中に静かに注ぎ込み、重しをして1時間後取出して製品の豆腐とした。 比較例6として、一夜水に浸漬した丸大豆とゴマを静置し、アクを除き、水を加え、イワタニ製ミルサーで粗砕し、木綿布で濾過して豆乳とし、同様に豆腐を製造した。

    実施例7および比較例7
    豆乳とセラミックス用可塑剤について、本発明の代表的な製法と製品の概算のコストを算出対比した。 その結果を表15に示す。

    実施例8および比較例8
    実施例5−4(iii)と同一の粉砕条件で、超微粉砕するときに、にがりを水に対して0.2、0.4、0.8%加えておき、超微粉砕時に、にがりとの反応を同時に行なった製品を実施例8−1、8−2、8−3とした。

    比較例として、豆腐の盛田屋製豆乳サラダクリーム「一豆な想い」と、ノエビア化粧品(株)製の「豆乳イソフラボン含有全身クリーム」を比較例8−1、8−2として、10人の評価員により10点満点法で評価対比した値を表16に示す。

    実施例9および比較例9
    皮入り豆乳由来の豆乳、豆腐、化粧用クリームを市販品と対比して、その保存性を評価した結果を表17に示した。 皮、胚芽に主として含有するサポニンは古くから洗剤に用いられており、また、川魚を漁するのに用いられてきた。 イソフラボンも類似する効能を有しており、公知公用の製法で市販されている豆乳、豆腐、化粧品は、あえて不快味、不快臭いの大きいサポニンとイソフラボンを捨てて製造したものである。

    これらは酸化防止、抗菌作用が大であり、細菌などに対しては強い抗菌作用を及ぼし、人体には血液、皮膚の浄化、活性化、修復や、ホルモンの補助作用を呈することが明らかにされており、その効果が現れたものと考える。

    試験法は、サンプルをコップに100g入れ、サランラップ(登録商標)でフタをして、冷蔵庫と室温20±5℃に保存したあと、経日毎に酸敗味、臭い、分離現象をもって腐敗として判断した。

    本発明の製造方法の一実施態様を示すフローチャートである。

    本発明の製造方法の他の実施態様(丸ダイズの超微粉砕)を示すフローチャートである。

    本発明の実施例5−4(iii)で得られた超微粉砕物の粒度分布を示すグラフである。

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