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アゴニストまたはアンタゴニスト性を誘発する修飾されたIgG2ドメインを含む修飾された抗体及びその使用

阅读:717发布:2020-05-11

专利汇可以提供アゴニストまたはアンタゴニスト性を誘発する修飾されたIgG2ドメインを含む修飾された抗体及びその使用专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且,下面是アゴニストまたはアンタゴニスト性を誘発する修飾されたIgG2ドメインを含む修飾された抗体及びその使用专利的具体信息内容。

ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4の定常ドメインを含む修飾されたヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4抗体であって、前記修飾された抗体は、ヒト細胞の表面で発現される受容体に特異的に結合し、そしてさらに前記受容体により誘発された1以上の生物学的活性を刺激し、ここで、前記修飾された抗体は、以下の修飾: (i)前記抗体がヒトIgG1、IgG3、またはIgG4抗体である場合: (1)前記ヒトIgG1、IgG3、またはIgG4抗体の全体的または実質的に全体的な重鎖のヒンジ領域およびCH1領域が、ヒトIgG2抗体の全体的または実質的に全体的なヒンジ領域およびCH1領域に置換され、そして (2)重鎖の127位のシステイン残基および軽鎖の214位のシステイン残基(ナンバリングはKabatによる)のいずれか一方または両方が、欠失されているかまたは異なるアミノ酸残基に変換されており、前記(1)及び(2)の修飾はないが他が同一のヒトIgG1、IgG3、またはIgG4抗体よりもアゴニスト性が増強された修飾されたヒトIgG1、IgG3、またはIgG4抗体を生じる;あるいは (ii)前記修飾された抗体がヒトIgG2抗体である場合: (1)重鎖の127位のシステイン残基および軽鎖の214位のシステイン残基(ナンバリングはKabatによる)のいずれか一方または両方が、欠失されているかまたは異なるアミノ酸残基に変換されており、得られた修飾された抗体のアゴニスト性が、前記欠失又は変換はないが他が同一の抗体よりも増強される、 を含む、前記修飾された抗体。突然変異または欠失されるシステイン残基が、軽鎖の214位のシステインであり、前記修飾された抗体は、 (i)CH2領域のシステイン残基が欠失も修飾もされていない重鎖を含むか;又は (ii) 重鎖の127位、232位、もしくは233位のシステイン残基の1以上が欠失もしくは突然変異されており、得られた修飾された抗体のアゴニスト性が、前記欠失も突然変異もないが他が同一の抗体よりも増強された修飾された抗体を生じる、 請求項1に記載の修飾された抗体。修飾されたヒトIgG1又はIgG3である、請求項1に記載の修飾された抗体。(a)IgG2重鎖で欠失または変換されるシステイン残基が、127位のシステイン残基であり;及び/又は (b)IgG2軽鎖で欠失または変換されるシステイン残基が、214位のシステイン残基である、 請求項1に記載の修飾された抗体。受容体が、ヒト細胞の表面で発現されるTNF又はB7スーパーファミリーメンバーの受容体である、請求項1に記載の修飾された抗体。受容体が、ヒト免疫細胞で発現される、請求項1に記載の修飾された抗体。免疫細胞が、Tリンパ球、Bリンパ球、単球、肥満細胞、マクロファージ、NK細胞、および樹状細胞から選択される、請求項6に記載の修飾された抗体。受容体が、CD40、LTα、LTβ、CD30、CD27、OX40、4−1BB、TNF−R、TRANCE−R、GITR若しくは「グルココルチコイド誘導性TNF受容体」、TWEAK、及びFN14から選択されるか、又はB7.1(CD80)、B7.2(CD86)、B7−H1、B7−H2、B7−H3(CD276)、B7−H4(VTCN1)、B7−H5(VISTA)、B7−H6(NCR3LG1)、B7−H7(HHLA2)、PD−1(CD279)、CD28、CTLA−4(CD152)、ICOS(CD278)、BTLA、NCR3、CD28H、及びNKp30から選択されるB7/CD28ファミリーメンバーから選択される、請求項1に記載の修飾された抗体。軽鎖の214位のシステイン残基及び重鎖の127位のシステイン残基のいずれか一方または両方がセリン残基に変換されている、請求項1に記載の修飾された抗体。請求項1〜9のいずれか1項に記載の修飾された抗体を含む、医薬組成物または診断組成物。医薬に使用するための、請求項1〜10のいずれか1項に記載の修飾された抗体または組成物。癌、アレルギー、感染症、自己免疫疾患、または炎症から選択される病態の治療に使用するための、請求項1〜10のいずれか1項に記載の修飾された抗体または組成物。前記使用が、CD40、CD137、4−1BB、またはCD28に特異的な修飾された抗体の投与を含む、請求項11又は12に記載の、修飾された抗体または組成物。請求項1〜9のいずれか1項に記載の修飾された抗体を産生する方法であって、前記修飾された抗体をコードする核酸を、組換え宿主細胞において発現させることを含む、前記方法。請求項1〜9のいずれか1項に記載の修飾された抗体を発現し、場合により分泌する、組換え宿主細胞。哺乳動物、酵母真菌、細菌、または昆虫の細胞である、請求項15に記載の組換え宿主細胞。ヒトタンパク質の内因性グリコシル化に必要な酵素を発現するか、または発現するように操作されている、請求項15または16に記載の組換え宿主細胞。

说明书全文

優先権 本出願は、内容が全体として参照により本明細書に取り込まれた、2014年3月24日出願の英国特許出願第1405264.1号、及び2014年3月25日出願の英国特許出願第1405275.7号の優先権を主張するものである。

分野 本出願は、一般に、ヒトIgG2(h2)は、抗CD40抗体に対して、そして4−1BB及びCD28;ならびに潜在的に他のB7/CD28及びTNF/TNFRファミリーメンバーをはじめとする他の免疫刺激性受容体への抗体に対して特有のFcγR非依存性アゴニスト活性を呈する、という発見、そしてさらにh2の特有のアゴニスト活性または逆にアンタゴニスト活性がヒンジ及びCH1ジスルフィド結合の正確な配列に依存する、という発見に関する。それに基づき、本発明は、抗体へのアンタゴニスト性及びアゴニスト性をそれぞれ付与するために、IgG2のヒンジ領域がより柔軟な「h2A」またはより集密な「h2B」のいずれかの立体配座に抗体を「ロック」するように変異誘発されている、新規なアゴニスト抗体及びアンタゴニスト抗体、ならびに治療におけるそれらの使用を提供する。

背景 モノクローナル抗体(mAb)は、癌治療に改革を起こし、免疫系を利用して腫瘍を根絶し得るという確信を呼び戻している(Sliwkowskiら (2013); Hodi FSら (2010); Wolchok JDら(2013))。抗CTLA−4及び抗PD−1mAbでの結果は、T細胞免疫が転移性黒色腫及び非小細胞癌などの攻撃的で難治性の癌への長期持続性の防御をもたらし得るという見解を促した(Hodi FSら(2010); Wolchok JDら(2013); Topalian SLら(2012))。異なるmAb剤が、多様な方法でそれらの効果を仲介しており、それらの作用機序の正確な理解が、治療効果を改善するのに必要とされている。さらに、mAbアイソタイプの選択は、抗原結合の下流イベントを指揮するFcγ受容体(FcγR)相互作用の差に大きく起因するため重大である(Nimmerjahn F & Ravetch JV (2012); White ALら(2013)。

抗CD20を有する悪性B細胞(Uchida Jら(2004))、または抗CTLA4及び抗GITRを有するネズミT調節細胞(Simpson TRら(2013) Bulliard Yら(2013))など、細胞ターゲットの欠失を通して作用する薬剤。マウスIgG2a(m2a)及びヒトIgG1(h1)は、高い活性/阻害性(A/I)FcγR結合比を有するため、このタイプの薬剤に効果的である(Hamaguchi Yら, The Journal of experimental medicine 203(3):743−753; Nimmerjahn F & Ravetch JV (2005))。これに対し、免疫刺激性抗CD40(Brahmerら(2012); Bruhnsら、Blood 113, 3716−3725)またはアポトーシス促進性抗細胞死受容体(DR)4、DR5及びFas(Li F & Ravetch JV (2012); Wilson NSら(2011).Xu Yら(2003))など、効果がアゴニスト受容体結合に依存するmAbは、主に阻害性FcγRIIBによる架橋に依存してその効果を発揮するようである(White ALら(2011); Li F & Ravetch JV (2013), Whiteら(2013))。このタイプの薬剤では、マウスIgG1(m1)が、低いA/I比を有し、架橋を仲介するのに十分な親和性でFcγRIIBと結合するため、前臨床モデルに最適である(Whiteら(2011) ; Li F & Ravetch JV (2011))。臨床試験におけるアゴニスト抗CD40 mAbであるCP870、893(Vonderheide RHら(2007))は、アイソタイプに基づけばFc?Rに結合すると予測されないヒトIgG2(h2)である(Bruhns Pら(2009))。アゴニスト性がより低い他の2種のCD40抗体であるChiLOB7.4及びSGN40は、両者ともh1である(Advani Rら(2009); Johnsonら(2010))。加えて近年の研究で、h2の定常領域が、高い刺激活性を特異的抗ヒトCD28mAbであるTGN1412に与えることが実証された(Ball C, ら(2012))。

前述の事柄にもかかわらず、アゴニストmAbにおいて用いられるべき最適なアイソタイプ、またはヒト治療に用いられるべき融合タンパク質について、本発明以前は明らかでなかった。特に、抗体アイソタイプがどのようにして治療抗体の治療特性、即ちそのアゴニスト性またはアンタゴニスト性に影響を及ぼし得るかについては、ほとんど理解されていない。本発明は、この必要性に取り組み、アゴニスト(及びアンタゴニスト)抗体の改善を提供し、さらにその合成の手段を提供する。例示的実施形態において、これらの抗体及び融合タンパク質、例えばTNFRスーパーファミリーメンバーを標的とするものは、アゴニスト抗体もしくはアンタゴニスト抗体、または融合タンパク質が治療に望ましくなる治療適応において、有用となる。

概要 本発明は、アゴニスト性またはアンタゴニスト性を有する抗体を生成するための最適な抗体アイソタイプに関する理解を提供する。より具体的には本発明は、特異的突然変異を有するヒトIgG2定常領域を含む抗体であって、該特異的突然変異に応じて、これらの抗体がアゴニスト性またはアンタゴニスト性のいずれかを有する、抗体を提供する。

本発明は、詳細には複数のヒト共刺激受容体(CD40、4−1BB及びCD28)に対するmAbを用いてヒトIgGアイソタイプの免疫調整活性を測定し、それによりヒトIgG2(h2)がこれらの薬剤に対してh1またはヒトh4のいずれかよりも大きな免疫刺激活性を付与することを示し、対照的レベルのアゴニスト活性を有する異なる構成に該mAbを「ロック」し、それにより局所微小環境におけるFcgR発現レベルに非依存的である明確な活性レベルの均質なスーパーアゴニスト治療抗体の開発をもたらすために、該免疫刺激活性がFcgR相互作用における差に依存せず、むしろ突然変異を利用して操作され得るh2ヒンジ及びCH1ドメイン内のジスルフィド結合の特有の構成に依存することを示す。

本発明は、さらに、疾患の治療または予防において受容体アゴニストまたは受容体アンタゴニストとして特異的突然変異を有するヒトIgG2定常領域を含み、そのような受容体アゴニストまたは受容体アンタゴニストが治療適用を有する、そのような抗体及び融合タンパク質の使用に関する。例示的実施形態において、該抗体は、CD40、LTα、LTβ、FASL CD30、CD27、OX40、TRAIL/APO−2L、4−1BB、4−1BBL、TNF、TNF−R、TRANCE、TRANCE−R、GITRもしくは「グルココルチコイド誘導性TNF受容体」、TWEAK、FN14などのTNFスーパーファミリーメンバーに、またはB7.1(CD80)、B7.2(CD86)、B7−DC(PD−L2またはCD273)、B7−H1、B7−H2、B7−H3(CD276)、B7−H4(VTCN1)、B7−H5(VISTA)、B7−H6(NCR3LG1)、B7−H7(HHLA2)、PD−1(CD279)、PD−L3、CD28、CTLA−4(CD152)、ICOS(CD278)、BTLA、NCR3、CD28H、及びNKp30などB7/CD28ファミリーメンバーに、特異的に結合する。

発明の目的 本発明の目的は、新規な免疫アゴニストまたはアンタゴニスト、より詳細にはスーパーアゴニストを提供することである。

本発明のより具体的な目的は、突然変異したIgG2定常領域を含む新規な免疫アゴニストまたはアンタゴニストであって、そのような突然変異が、そのようなアゴニストまたはアンタゴニストのポリペプチド、例えばアゴニストIgG2抗体もしくはアンタゴニストIgG2抗体またはIgG2/IgG2キメラ融合タンパク質のアゴニスト性またはアンタゴニスト性を増強する、免疫アゴニストまたはアンタゴニストを提供することである。

本発明の別の具体的目的は、hIgG2の全体的または実質的に全体的なヒンジ及びCH1領域、そして場合によりhIgG2の軽鎖定常領域が、非ヒトIgG2抗体、例えばヒトIgG1、IgG3、IgG4、IgA、IgD、IgEまたはIgMの対応する軽鎖定常領域、ヒンジ及びCH1領域または領域を交換するために用いられる、ヒトIgG2アイソタイプではない修飾されたアゴニスト抗体またはアンタゴニスト抗体、例えばヒトIgG1、IgG3、IgG4、IgA、IgD、IgEまたはIgM抗体を提供することである。

本発明のより具体的な目的は、ヒト免疫細胞で発現される受容体またはリガンドに特異的に結合するアゴニスト抗体であって、前記抗体が、前記受容体もしくはリガンドにより誘発された1つもしくは複数の生物学的活性、または前記リガンドと受容体との相互作用により誘発された生物学的活性を刺激し、さらに前記アゴニスト抗体が、ヒトIgG2の少なくともCH1及びヒンジ領域(「H2領域」)を含み、得られたアゴニスト抗体のアゴニスト性を、前記IgG2領域の1つまたは複数のシステイン残基が不変であり他が同一の抗体よりも増強させるために、前記1つまたは複数のシステイン残基が除去されるか、または異なるアミノ酸残基に変換されている、アゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的な目的は、ヒト細胞表面で発現される受容体またはリガンドに特異的に結合する修飾された抗体であって、前記修飾された抗体が、前記受容体もしくはリガンドにより誘発された1つもしくは複数の生物学的活性、または前記リガンドとその対応する受容体との相互作用により誘発された生物学的活性を刺激し、前記抗体がヒトIgG2抗体以外であり、さらにヒトIgG2以外である前記修飾された抗体の全体的または実質的に全体的なヒンジ及びCH1ドメイン、そして場合により軽鎖定常領域が、hIgG2抗体の対応する全体的または実質的に全体的なヒンジ及びCH1ドメイン(「H2領域」または「H2ドメイン」)、そして場合により軽鎖定常領域と交換されている、修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、hIgG1、hIgG3、hIgG4、IgA、IgD、IgEまたはIgMから選択される上記の修飾された抗体であって、前記抗体の全体的または実質的に全体的なヒンジ及びCH1ドメインが、hIgG2の対応する全体的または実質的に全体的なヒンジ及びCH1ドメイン(「H2領域」または「H2ドメイン」)と交換されている、修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、127位(ナンバリングはKabatによる)の重鎖システイン残基及び214位の軽鎖システイン残基のいずれか一方または両方が、欠失されているか、または異なるアミノ酸残基に変換されて、得られた修飾された抗体のアゴニスト性が、前記システイン残基のいずれか一方または両方が不変であり他が同一の抗体よりも増強される、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、突然変異または欠失される前記修飾された抗体のH2領域の唯一のシステイン残基が、該軽鎖の214位のシステインであり、前記修飾された抗体が、(i)システイン残基がH2領域で欠失もしくは修飾されていない重鎖を含むか、または(ii)該重鎖の127、232もしくは233位のシステイン残基の1つまたは複数が欠失もしくは突然変異されて、得られた修飾された抗体のアゴニスト性が前記欠失もしくは修飾を欠き他が同一の抗体よりも増強されている修飾された抗体を生じる、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、修飾されたhIgG1またはhIgG3を含む、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、ヒト免疫細胞に特異的に結合する、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、樹状細胞、肥満細胞、単球、マクロファージ、NK細胞、Bリンパ球、Tリンパ球または前述のものの任意の組み合わせに結合する、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、前記修飾が存在しなければ、抗体がアゴニスト活性を欠く、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、前記修飾が存在しなければ、アゴニズムを定量するための許容されたアッセイでアゴニスト活性を検出すると、抗体が修飾された抗体のアゴニスト活性の10%以下を有する、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、前記修飾が存在しなければ、アゴニズムを定量するための許容されたアッセイでアゴニスト活性を検出すると、抗体が修飾された抗体のアゴニスト活性の20%以下を有する、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、前記修飾が存在しなければ、アゴニズムを定量するための許容されたアッセイでアゴニスト活性を検出すると、抗体が修飾された抗体のアゴニスト活性の30%以下を有する、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、前記修飾が存在しなければ、アゴニズムを定量するための許容されたアッセイでアゴニスト活性を検出すると、抗体が修飾された抗体のアゴニスト活性の40%以下を有する、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、前記修飾が存在しなければ、アゴニズムを定量するための許容されたアッセイでアゴニスト活性を検出すると、抗体が修飾された抗体のアゴニスト活性の50%以下を有する、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、前記修飾が存在しなければ、アゴニズムを定量するための許容されたアッセイでアゴニスト活性を検出すると、抗体が修飾された抗体のアゴニスト活性の50〜80%以下を有する、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、前記抗体が、ヒト受容体もしくはリガンドにより誘発された1つもしくは複数の生物学的活性、または前記リガンドと対応する受容体との相互作用により誘発された生物学的活性を刺激し、さらに前記修飾された抗体が、hIgG2の少なくとも軽鎖定常領域、ならびに重鎖領域のCH1及びヒンジ(「H2領域」)を含み、127位(アミノ酸のナンバリングはKabatによる)の重鎖システイン残基及び214位の軽鎖システイン残基から選択されるシステイン残基のいずれか一方または両方が、除去されるか、または異なるアミノ酸残基に変換されて、得られたアゴニスト抗体のアゴニスト性が、前記システイン残基の両方が不変であり他が同一の抗体よりも増強される、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、214位の前記修飾された抗体の軽鎖のシステイン残基が、欠失または突然変異されており、前記修飾された抗体が、(i)H2領域内のシステイン残基が欠失もしくは突然変異されていない重鎖を含むか、または(ii)前記修飾された抗体が、127、232もしくは233位のシステイン残基の少なくとも1つが欠失もしくは突然変異された重鎖を含む、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、重鎖のH2領域内のシステイン残基が欠失または突然変異されていない、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、重鎖内の127、232または233位のシステイン残基の少なくとも1つが欠失または突然変異されている、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、重鎖内の127、232または233位のシステイン残基の1つまたは2ついずれかの組み合わせが欠失または突然変異されている、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、該修飾された抗体のH2領域が、h2B立体配座である、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、除去、修飾されているか、または別のアミノ酸残基で置換されているhIgG2重鎖H2領域内の唯一のシステイン残基が、127位に重鎖システイン残基を含む、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、軽鎖領域内のシステイン残基が、除去、修飾されていないか、または別のアミノ酸残基で置換されていない、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、除去、修飾されているか、または別のアミノ酸残基で置換されているhIG2軽鎖定常領域内の唯一のシステイン残基が、214位に軽鎖システイン残基を含む、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、除去、修飾されているか、または別のアミノ酸残基で置換されているhIgG2 H2領域の唯一のシステイン残基が、127位の重鎖システイン残基及び214位の軽鎖システイン残基から選択される、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、軽鎖内の214位のシステインを置換するセリン、及び/または重鎖内の127位のシステイン残基を置換するセリン残基を含む、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、hIgG1またはhIgG3またはhIgG4アイソタイプの上記の修飾された抗体であって、前記hIgG1、hIgG3またはhIgG4の全体的ヒンジ及びCH1領域が、hIgG2の対応するヒンジ及びCH1領域と交換されている、修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、hIgG1である、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、軽鎖または重鎖H2領域内に1つまたは複数の修飾されたシステイン残基を含む、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、該修飾された抗体のアゴニスト性に影響を及ぼさないまたは感知できる程度に影響を及ぼす(10%以下の変化)H2領域外のさらなる修飾を含む、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、ヒト細胞表面で発現されるTNFまたはB7スーパーファミリーメンバー、例えばCD40、4−1BBまたはCD28に特異的に結合する、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、少なくとも1つのタイプのヒト免疫細胞で発現される受容体またはリガンドに特異的に結合する、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、Tリンパ球、Bリンパ球、単球、肥満細胞、マクロファージ、NK細胞、及び樹状細胞、またはそれらの組み合わせから選択される免疫細胞に結合する、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、全体的なIgG2 CH1及びヒンジ領域を含む、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、ヒトIgG2 Fc領域を欠く、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、前記抗体または融合物のアゴニスト性がFcγR非依存性である、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、CD40、LTα、LTβ、CD30、CD27、OX40、4−1BB、TNF−R、TRANCE−R、GITRもしくは「グルココルチコイド誘導性TNF受容体」、TWEAK及びFN14から選択されるTNFRスーパーファミリーメンバーに、またはB7.1(CD80)、B7.2(CD86)、B7−H1、B7−H2、B7−H3(CD276)、B7−H4(VTCN1)、B7−H5(VISTA)、B7−H6(NCR3LG1)、B7−H7(HHLA2)、PD−1(CD279)、CD28、CTLA−4(CD152)、ICOS(CD278)、BTLA、NCR3、CD28H、及びNKp30から選択されるB7/CD28ファミリーメンバーに特異的に結合する、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、4−1BB、CD40、もしくはCD27から選択されるTNFRメンバーに結合するか、またはB7/CD28ファミリーメンバーがCTLA−4もしくはCD28である、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、LOB7.4の可変領域を含む、上記の修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、上記の修飾された抗体の医薬的有効量を含む、そのような修飾された抗体を含む医薬組成物を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、他の免疫アゴニストと一緒のそのような抗体またはそのような組成物の使用を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、少なくとも1種の修飾された抗体またはそれを含む融合タンパク質の投与を含む、治療方法における上記の修飾された抗体の使用であって、前記方法が、本発明による少なくとも1種の修飾された抗体または融合タンパク質または組成含有物(composition containing)の有効量の投与を含む、修飾された抗体の使用を提供することである。好ましい実施形態において、治療される状態は、癌、感染、アレルギー、自己免疫、移植、GVHD、または炎症から選択される。

本発明の別の具体的な目的は、ヒト細胞表面で発現される受容体またはリガンドに特異的に結合する修飾された抗体であって、前記修飾された抗体が、前記受容体もしくはリガンドにより誘発された1つもしくは複数の生物学的活性、または前記リガンドとその対応する受容体との相互作用により誘発された生物学的活性を減弱し、前記抗体が、ヒトIgG2抗体以外であり、さらにヒトIgG2以外である前記修飾された抗体の全体的または実質的に全体的なヒンジ及びCH1ドメイン、そして場合により軽鎖定常領域が、hIgG2抗体の対応する全体的または実質的に全体的なヒンジ及びCH1ドメイン及び軽鎖定常領域(「H2領域」または「H2ドメイン」)と交換され、H2領域内のシステイン残基の1つまたは複数が、場合により修飾され、前記修飾が、得られた修飾された抗体のアンタゴニスト性を増強する、修飾された抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、hIgG1、hIgG3、hIgG4、IgA、IgD、IgEまたはIgMから選択される上記の修飾されたアンタゴニスト抗体であって、前記抗体の全体的または実質的に全体的なヒンジ及びCH1ドメイン、そして場合により軽鎖定常領域が、hIgG2の対応する全体的または実質的に全体的なヒンジ及びCH1ドメイン及び軽鎖定常領域(「H2領域」または「H2ドメイン」)と交換されている、修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的な目的は、232、233、236及び239位のシステイン残基から選択される前記IgG2 H2領域の少なくとも1つのシステイン残基が、除去されるか、または異なるアミノ酸残基に変換されて、得られた修飾された抗体のアンタゴニスト性が、1つまたは複数のシステイン残基が不変であり他は同一の抗体よりも増強される、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的な目的は、該修飾された抗体の軽鎖内の残基214のシステイン及び重鎖内の残基127のシステインが、欠失、修飾されておらず、または他のアミノ酸残基で置換されていない、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的な目的は、該抗体のH2領域内のシステイン修飾が、軽鎖の214位のシステイン及び重鎖の127位のシステインを介して、修飾された抗体の重鎖と軽鎖との会合に選択的に好適であるか、またはその会合をもたらす、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的な目的は、該修飾された抗体のH2領域が、h2A立体配座である、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的な目的は、C214及びC127以外のH2領域内のシステイン残基の少なくとも1つが、セリン残基に変換されている、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的な目的は、重鎖内の232位のシステインを置換したセリンを含む、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的な目的は、重鎖内の233位のシステインを置換したセリンを含む、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的な目的は、修飾されたhIgG1またはhIgG3を含む、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的な目的は、ヒト免疫細胞に特異的に結合する、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、樹状細胞、肥満細胞、単球、マクロファージ、NK細胞、Bリンパ球、Tリンパ球または前述のものの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む免疫細胞に結合する、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、前記修飾が存在しなければ、抗体がアンタゴニスト活性を欠く、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、前記修飾が存在しなければ、アンタゴニズムを定量するための許容されたアッセイでアンタゴニスト活性を検出すると、抗体が修飾された抗体のアンタゴニスト活性の10%以下を有する、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、前記修飾が存在しなければ、アンタゴニズムを定量するための許容されたアッセイでアンタゴニスト活性を検出すると、抗体が修飾された抗体のアンタゴニスト活性の20%以下を有する、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、前記修飾が存在しなければ、アンタゴニズムを定量するための許容されたアッセイでアンタゴニスト活性を検出すると、抗体が修飾された抗体のアンタゴニスト活性の30%以下を有する、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、前記修飾が存在しなければ、アンタゴニズムを定量するための許容されたアッセイでアンタゴニスト活性を検出すると、抗体が修飾された抗体のアンタゴニスト活性の40%以下を有する、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、前記修飾が存在しなければ、アンタゴニズムを定量するための許容されたアッセイでアンタゴニスト活性を検出すると、抗体が修飾された抗体のアンタゴニスト活性の50%以下を有する、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的な目的は、ヒト細胞で発現される受容体またはリガンドに特異的に結合する、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体であって、前記抗体が、前記受容体もしくはリガンドにより誘発された1つもしくは複数の生物学的活性、または前記リガンドと対応する受容体との相互作用により誘発された生物学的活性を減弱し、さらに前記アンタゴニスト抗体が、ヒトIgG2の少なくともCH1及びヒンジ重鎖及び軽鎖定常領域(「H2領域」)を含み、232、233、236及び239位のシステイン残基から選択される前記IgG2 H2領域の少なくとも1つのシステイン残基が、除去されるか、または異なるアミノ酸残基に変換されて、得られたアンタゴニスト抗体のアンタゴニスト性が、前記1つまたは複数のシステイン残基が不変であり他が同一である抗体よりも増強される、アンタゴニスト抗体を提供する。

本発明の別の具体的な目的は、軽鎖の214位及び重鎖の127位のシステイン残基が、欠失、修飾されていない、または別のアミノ酸と置換されていない、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的な目的は、hIgG2 H2領域内の1つもしくは複数のシステイン、または他のアミノ酸残基が、除去、修飾されているか、または別のアミノ酸残基と置換されて、h2A立体配座であるH2領域をもたらす、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的な目的は、hIgG2 H2領域内の前記システイン残基の少なくとも1つが、セリン残基に変換されている、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的な目的は、重鎖内の232位にシステイン残基を置換したセリンを含む、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的な目的は、重鎖内の233位にシステイン残基を置換したセリンを含む、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、ヒト細胞表面で発現されるTNFもしくはTNFRスーパーファミリーメンバー、またはB7ファミリーメンバーに特異的に結合する、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、ヒト免疫細胞の少なくとも1タイプに特異的に結合する、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、T細胞、B細胞、肥満細胞、マクロファージ、単球、NK細胞、または樹状細胞で発現される受容体またはリガンドに特異的に結合する、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、全体的なヒトIgG2重鎖及び軽鎖定常領域を含む、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、ヒトIgG2 Fc領域を欠く、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、前記抗体のアンタゴニスト性が、FcγR非依存性である、上記のアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、該抗体が、CD40、CD40L(CD154)、LTα、LTβ、FASL(CD178)、CD30、CD30L(CD153)、CD27、CD27L(CD70)、OX40、OX40L、TRAIL/APO−2L、4−1BB、4−1BBL、TNF、TNF−R、TRANCE、TRANCE−R、GITRまたは「グルココルチコイド誘導性TNF受容体」、TWEAK及びFN14から選択されるTNF/Rスーパーファミリーメンバーに特異的に結合する、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、TNF/RまたはB7ファミリーメンバーが、4−1BB、4−1BBL、CD40、CD40L、CD27、CD28、B7.1、B7.2、またはCD70である、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、本発明による修飾された抗体または融合タンパク質含有物の有効量を含む、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体を医薬組成物に提供することである。

本発明の別の具体的目的は、別の免疫アンタゴニストまたは別の活性剤を含み得る、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体またはその使用を、医薬組成物に提供することである。

本発明の別の具体的目的は、本発明による少なくとも1種のアンタゴニスト抗体または融合タンパク質または組成含有物の投与を含む、治療方法における上記の修飾されたアンタゴニスト抗体の使用であって、そのような状態として、好ましくは、癌、アレルギー、感染性疾患、自己免疫、移植、GVHD、または炎症の状態を挙げることができる、修飾されたアンタゴニスト抗体の使用を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、例えば癌、感染、アレルギー、自己免疫または炎症などの状態を治療するのに用いられ得る、LOB7.4の可変領域を含む抗体の投与、またはCD40、4−1BB、もしくはCD28に特異的な別の抗体の投与を含む、上記の修飾されたアンタゴニスト抗体またはその使用を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、ジスルフィドシャッフリングを改変するようにヒンジ領域が修飾されている、全体的なヒトIgG2定常領域を含む、新規なIgG2アゴニスト抗体または融合タンパク質含有物を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、ヒトIgG2 Fcまたは別のFc領域を含有しない、新規なIgG2アゴニスト抗体または融合タンパク質含有物を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、ヒトIgG2の全体的または実質的に全体的なヒンジ及びCH1領域、そして場合によりhIgG2の軽鎖定常領域が、ヒトIgG1、IgG3 IgG4、IgAまたはIgMの同じドメインまたは領域を交換するために用いられ、場合により前記導入されたhIgG2ヒンジ及び/またはhIgG2 CH1領域及び軽鎖定常領域が、得られた修飾された抗体のアゴニスト性またはアンタゴニスト性を増強する1つまたな複数の突然変異を含み得る、新規なアンタゴニスト抗体またはアゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、新規なアゴニスト抗体またはアンタゴニスト抗体であって、前記抗体または融合物のアゴニスト性が、FcγR非依存性である、アゴニストまたはアンタゴニスト抗体を提供することである。

本発明の別の具体的目的は、CD40、LTα、LTβ、CD30、CD27、OX40、4−1BB、TNF、TNF−R、TRANCE−R、GITRまたは「グルココルチコイド誘導性TNF受容体」、TWEAK及びFN14から選択されるTNFRスーパーファミリーメンバーに特異的に結合する新規なアゴニスト抗体またはアンタゴニスト抗体、ならびにヒト治療におけるその使用を提供することである。

図1(a)〜(f)は、ヒトIgG2が抗hCD40 mAbであるLOB7.4にFcγR非依存性アゴニスト活性を付与することを示す実験の結果を含む。

図1(a)〜(f)は、ヒトIgG2が抗hCD40 mAbであるLOB7.4にFcγR非依存性アゴニスト活性を付与することを示す実験の結果を含む。

図1(a)〜(f)は、ヒトIgG2が抗hCD40 mAbであるLOB7.4にFcγR非依存性アゴニスト活性を付与することを示す実験の結果を含む。

図1(a)〜(f)は、ヒトIgG2が抗hCD40 mAbであるLOB7.4にFcγR非依存性アゴニスト活性を付与することを示す実験の結果を含む。

図1(a)〜(f)は、ヒトIgG2が抗hCD40 mAbであるLOB7.4にFcγR非依存性アゴニスト活性を付与することを示す実験の結果を含む。

図1(a)〜(f)は、ヒトIgG2が抗hCD40 mAbであるLOB7.4にFcγR非依存性アゴニスト活性を付与することを示す実験の結果を含む。

図2(a)〜(c)は、ヒトIgG2が別の抗TNFRSF mAbにFcγR非依存性活性を付与することを示す実験の結果を含む。

図2(a)〜(c)は、ヒトIgG2が別の抗TNFRSF mAbにFcγR非依存性活性を付与することを示す実験の結果を含む。

図2(a)〜(c)は、ヒトIgG2が別の抗TNFRSF mAbにFcγR非依存性活性を付与することを示す実験の結果を含む。

図3(a)〜(d)は、h2 C

H1及びヒンジ領域がLOB7.4にFcγR非依存性アゴニスト活性を付与することを示す実験の結果を含む。

図3(a)〜(d)は、h2 C

H1及びヒンジ領域がLOB7.4にFcγR非依存性アゴニスト活性を付与することを示す実験の結果を含む。

図3(a)〜(d)は、h2 C

H1及びヒンジ領域がLOB7.4にFcγR非依存性アゴニスト活性を付与することを示す実験の結果を含む。

図3(a)〜(d)は、h2 C

H1及びヒンジ領域がLOB7.4にFcγR非依存性アゴニスト活性を付与することを示す実験の結果を含む。

図4(a)〜(e)は、LOB7.4 h2のアゴニスト活性がh2B立体配座を採用する能に依存することを示す実験の結果を含む。

図4(a)〜(e)は、LOB7.4 h2のアゴニスト活性がh2B立体配座を採用する能力に依存することを示す実験の結果を含む。

図4(a)〜(e)は、LOB7.4 h2のアゴニスト活性がh2B立体配座を採用する能力に依存することを示す実験の結果を含む。

図4(a)〜(e)は、LOB7.4 h2のアゴニスト活性がh2B立体配座を採用する能力に依存することを示す実験の結果を含む。

図4(a)〜(e)は、LOB7.4 h2のアゴニスト活性がh2B立体配座を採用する能力に依存することを示す実験の結果を含む。

図5(a)〜(e)は、抗マウスCD40 mAbである3/23のアイソタイプ依存性を示す実験を含む。

図5(a)〜(e)は、抗マウスCD40 mAbである3/23のアイソタイプ依存性を示す実験を含む。

図5(a)〜(e)は、抗マウスCD40 mAbである3/23のアイソタイプ依存性を示す実験を含む。

図6(a)〜(e)は、LOB7.4ヒトIgG2がヒト細胞上のヒトIgG1よりも活性があり、FcγR相互作用に非依存性であることを実証する実験の結果を含む。

図6(a)〜(e)は、LOB7.4ヒトIgG2がヒト細胞上のヒトIgG1よりも活性があり、FcγR相互作用に非依存性であることを実証する実験の結果を含む。

図6(a)〜(e)は、LOB7.4ヒトIgG2がヒト細胞上のヒトIgG1よりも活性があり、FcγR相互作用に非依存性であることを実証する実験の結果を含む。

図6(a)〜(e)は、LOB7.4ヒトIgG2がヒト細胞上のヒトIgG1よりも活性があり、FcγR相互作用に非依存性であることを実証する実験の結果を含む。

図6(a)〜(e)は、LOB7.4ヒトIgG2がヒト細胞上のヒトIgG1よりも活性があり、FcγR相互作用に非依存性であることを実証する実験の結果を含む。

図7(a)〜(d)は、h2A及びh2Bのアンタゴニスト性及びアゴニスト性を実証する実験の結果を含む。

図7(a)〜(d)は、h2A及びh2Bのアンタゴニスト性及びアゴニスト性を実証する実験の結果を含む。

図7(a)〜(d)は、h2A及びh2Bのアンタゴニスト性及びアゴニスト性を実証する実験の結果を含む。

図7(a)〜(d)は、h2A及びh2Bのアンタゴニスト性及びアゴニスト性を実証する実験の結果を含む。

図8(a)〜(h)は、抗CD40活性に及ぼす異なるヒトアイソタイプの影響を示す実験を含む。

図9(a)〜(g)は、図8の実験の抗CD40活性に及ぼすアイソタイプの影響をさらに検証する対照実験を含む。

図10(a)〜(e)は、ヒトIgG2のFcγR非依存性活性を示す実験データを含む。

図11(a)〜(f)は、ChiLob7/4 h2アゴニスト活性がFcγR非依存性であることを検証するさらなる実験データを含む。

図12(a)〜(e)は、複数の受容体ターゲットに対するヒトIgG2のアンタゴニスト効果を示すデータを含む。

図13(a)及び(b)は、CH1及びヒンジ領域がChiLob7/4 h2に活性を与えることを示す実験を含む。

ChiLob7/4スイッチ突然変異体がCD40に同様に結合することを検証する対照実験を含む。

図15(a)〜(i)は、変異誘発性が一定範囲のChiLob7/4 h2アゴニスト形態を生成することを示す変異誘発性実験の結果を要約している。

図16(a)〜(g)は、ChiLob7/4 h2A及びh2B形態の異なる活性を検証するさらなる実験データを含む。

異なってジスルフィド結合されたh2アイソフォームの略図を含む((Martinez 2008)により適合)。左のパネルは、h2が合成された形態であると考えられるh2Aの構造を示し、右のパネルのh2Bは、主な交互配列形態を示す。シャッフリングに関与するシステイン残基が、強調されている。ジスルフィド結合が、鎖間、または鎖内の黒色の線により表されている。示されたCE−SDSプロファイルは、h2A及びh2B形態の分解を示すが(参照に記載)、h1は、単一ピークとして分解されている。

図18(a)は、異なってジスルフィド結合されたh2アイソフォームの略図を含み((Martinez 2008)により適合)、図18(b)は、示されたChiLob7/4 mAbのnrCE−SDSプロファイルを示す。h2A及びh2Bの位置及び10kDa標準が、示されている。

変異誘発性がh2a及びh2B形態に抗体をどのように「ロック」し得るかを略図で示している。

同上。

同上。

h2の変異誘発性が異なるアゴニスト及びアンタゴニストをどのように生成するかを示す実験データを含む。

同上。

同上。

同上。

h2B及びh2A形態を対比させて、それらのアゴニスト性またはアンタゴニスト性が抗原キャッピングまたはNFkB活性化を含み得ることを示唆する実験データを含む(多量体化がFcγRx−架橋の要求を上回る可能性を示唆する)。

抗CD40抗体の異なるアイソタイプ形態の免疫刺激性を示す実験データを含む。

B細胞増殖に及ぼす抗CD40抗体の異なるアイソタイプ形態の影響を示すB細胞アッセイの結果を含む。

定義 上述のように、本発明は、広くは新規アゴニスト抗体またはアンタゴニスト抗体、及び融合タンパク質、ならびに治療におけるそれらの製造及び使用に関するものであり、ここで、当該抗体または融合タンパク質はヒトIgG2定常ドメインを含有し、当該ドメインに、当該抗体は特定の変異を有し、それにより当該抗体または融合タンパク質は強化されたアゴニスト性若しくはアンタゴニスト性を有する。

本発明は、特定の方法論、プロトコール、細胞株、動物種または属、及び記載される試薬に限定されず、それら自体が変化し得ることを理解されたい。また、本明細書に用いられる専門用語は特定の実施形態を記載するという目的のためのみであり、本発明の範囲の限定を意図するものではなく、本発明は添付の請求項によってのみ限定されることを理解されたい。本明細書において、単数形の「a」、「and」、及び「the」とは、明確に別段の記載がない限り、複数の対象を含む。従って、たとえば「a cell」という言及は、複数のかかる細胞を含み、及び「the protein」という言及は、1以上のタンパク質、及び当分野の当業者等に公知のそれらの同等物に対する言及を含む。本明細書に用いられているすべての技術的用語及び科学的用語は、明確に別段の記載がない限り、本発明が属する分野の当業者が普遍的に理解している意味と同じ意味を有する。

「アゴニスト」とは、受容体を組み合わされて、細胞反応を生じさせることができる化合物を指す。アゴニストは、受容体に直接結合するリガンドであってもよい。あるいは、アゴニストは、たとえば(a)受容体に直接結合する他の分子と複合体を形成する、または(b)他の化合物が受容体に直接結合するよう、他の化合物に修飾を生じさせる、ことにより、間接的に受容体と結合してもよい。アゴニストは、特定の受容体、または受容体ファミリーのアゴニストと呼称されてもよい(たとえばTNFアゴニストまたはTNFRアゴニスト)。「スーパーアゴニスト」は、ヒンジ及びCH1領域のシステインに最適なアゴニスト性をもたらす変異を有するアゴニストである。

「アンタゴニスト」とは、たとえばTNFまたはTNFRファミリー等の対象の分子と相互作用した際に、スーパーファミリーのメンバー、または他のリガンド若しくは受容体に、当該アンタゴニストの非存在下では認められる活性または機能の規模と比較し、当該分子の特定の活性または機能の規模の低下をもたらす化合物を指す。対象の特定のアンタゴニストとしては、IgG2定常ドメインを含有するTNFRスーパーファミリーのメンバーに対して特異的な抗体及び融合タンパク質が挙げられる。

「抗原」とは、免疫反応の標的となることができる任意の物質を指す。抗原は、対象生物により引き起こされるたとえば細胞介在性免疫反応及び/または液性免疫反応等の標的でありうる。あるいは、抗原は、免疫細胞と接触した際の細胞性免疫反応(たとえば免疫細胞成熟、サイトカイン産生、抗体産生等)の標的であり得る。

本明細書において、「TNF/R」とは概して腫瘍壊死因子(TNF:Tumor Necrosis Factor)スーパーファミリー、または腫瘍壊死因子受容体(TNFR:Tumor Necrosis Factor Receptor)スーパーファミリーのいずれかの任意のメンバーを指す。TNF及びTNFRスーパーファミリーとしてはたとえばCD40、CD40L(CD154)、LTα、LTβ、LT−βR、FASL(CD178)、CD30、CD30L(CD153)、CD27、CD27L(CD70)、OX40、OX40L、TRAIL/APO−2L、4−1BB、4−1BBL、TNF、TNF−R、TNF−R2、TRANCE、TRANCE−R、GITRまたは“グルココルチコイド誘導性TNF受容体:glucocorticoid−induced TNF receptor”、GITRリガンド、RELT、TWEAK、FN14、TNFα、TNFβ、RANK、RANKリガンド、LIGHT、HVEM、GITR、TROY、及びRELTが挙げられる。他で記載がない限り、TNF/Rアゴニスト性化合物またはアンタゴニスト性化合物という言及は、任意の薬学的に許容な形態の化合物を含みうる。

「B7ファミリーのメンバー」または「B7−CD28ファミリーのメンバー」とは、免疫シグナル伝達に関与する免疫細胞上に発現される受容体及びリガンドの大きなファミリーのメンバーを指す。B7ポリペプチドファミリーのメンバーに共通の、典型的な構造的要素は、V様Igドメイン及びC様Igドメインを含む細胞外ドメインを含む。シグナル配列は、全長B7ファミリーポリペプチドのN末端に存在し、N末端からC末端の順序で、V様Igドメイン、C様Igドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞内ドメインと続く。B7ポリペプチドの細胞外ドメインの中に、ある重要な残基が存在する。二対の保存システイン残基であり、一対は各Igドメインにあり、ジスルフィド結合の形成及び当該ポリペプチドの三次元立体配座に関与する。B7ポリペプチドファミリーは適度に保存されており、ヒトファミリーのメンバーのIgドメインは互いに、及び多種由来のB7ファミリーのメンバーのIgドメインに非常に類似している。当該ファミリーは、B7−1(CD80)、B7−2(CD86)、及びB7−H1を含むサブファミリー、ならびにB30.2ドメインを欠く免疫調節性B7サブファミリー及びB30.2ドメインを有するブチロフィリン/MOGサブファミリーを伴うブチロフィリン(BTN)/MOG(ミエリン希突起神経膠細胞様)ファミリーのメンバー、を含む。B7/CD28スーパーファミリーのメンバーとしては、例としては、B7.1(CD80)、B7.2(CD86)、B7−DC(PD−L2またはCD273)、B7−H1、B7−H2、B7−H3(CD276)、B7−H4(VTCN1)、B7−H5(VISTA)、B7−H6(NCR3LG1)、B7−H7(HHLA2)、PD−1(CD279)、PD−L3、CD28、CTLA−4(CD152)、ICOS(CD278)、BTLA、NCR3、CD28H、及びNKp30が挙げられる。

たとえばTNF若しくはTNFRスーパーファミリーのメンバー、または他の免疫細胞受容体等、「Xを伴う生物学的影響」、及び「X活性」という用語は、相互交換可能に用いられ、ならびに、たとえばTNFまたはTNF/Rスーパーファミリーのメンバー等、アゴニストまたはアンタゴニストが特異的に相互作用する部分と関連した任意の生物学的影響を含む。

本明細書において、「宿主細胞」という用語は、一般的に本発明に従う1つ以上の抗体ポリペプチドを発現するよう操作された任意の細胞を指す。例として、これには、細菌細胞、真菌細胞、酵母細胞、ほ乳類の細胞、たとえば昆虫等の無脊椎動物の細胞、植物の細胞、及び鳥類の細胞が含まれる。

「発現ベクター」という用語は、標的宿主細胞内における外来性タンパク質の発現の操作を容易にするための要素を含有するDNAベクターを指す。便宜上、形質転換のためのDNA配列及び産生の操作は、たとえば大腸菌等の細菌宿主において最初に行われ、及び通常、ベクターはかかる操作を容易にするための、細菌の複製起源及び適切な細菌選択マーカーをはじめとする配列を含む。選択マーカーは選択培養培地中で増殖した形質転換宿主細胞の生存または増殖に必要なタンパク質をコードする。選択遺伝子を含有したベクターで形質転換されなかった宿主細胞は当該培養培地中で生存できない。典型的な選択遺伝子は、(a)抗生物質または他の毒物に対する抵抗性を付与するタンパク質、(b)栄養要求性に関する欠損を補完するタンパク質、または(c)複合培地からは得ることができない重要な栄養素を供給するタンパク質、をコードする。例示的な酵母の形質転換用ベクター及び形質転換方法は、たとえば、Burke,D.,Dawson, D.,& Stearns,T.(2000).Methods in yeast genetics:a Cold Spring Harbor Laboratory course manual. Plainview,N.Y.:Cold Spring Harbor Laboratory Pressに記載されている。対象の配列をコードするポリペプチドは、酵母細胞中での当該ポリペプチドの発現をもたらす転写制御配列及び翻訳制御配列に操作可能に連結されている。これらベクターの構成要素は、限定されないが、以下の1つ以上を含みうる。エンハンサーエレメント、プロモーター、及び転写終結配列。ポリペプチド分泌のための配列としては、たとえばシグナル配列等が挙げられ得る。発現ベクターとしては酵母の複製起源は任意選択的であり、多くの場合、酵母ゲノムに組み込まれている。本発明の1つの実施形態において、対象のポリペプチドは、当該ポリペプチドに最適化された酵母2倍体細胞からの分泌をもたらすための配列に操作可能に連結、または融合されている。

本明細書において、「抗体ドメイン」または「領域」とは、抗体分子の明確に異なる部分またはサブユニットを指す。IgGの場合、重鎖は「CH3」、「CH2」、「CH1」(定常部分)、及びVH(可変部分)の4つのサブユニットを有する。軽鎖は、CL及びVLの2つのサブユニットを有する。2つのCH3ユニットは直接結合される一方で、CH2ユニットはオリゴ糖により分離される。CH1ユニットは重鎖の「ヒンジ」を過ぎた位置にあり、ジスルフィド結合によりCLユニットに結合される。通常、「CH2ドメイン」はEUナンバリングシステムに従う、IgGの残基の約231から約340にわたる。CH2ドメインは他のドメインと近接して対形成していないという点でユニークである。損なわれていない天然型IgG分子の2つのCH2ドメインの間にはむしろ2つのN結合型分枝炭化素鎖が割り込んでいる。この炭化水素は、ドメイン−ドメインの対形成の代わりを務め、CH2ドメインの安定化に寄与していると推測されている。Burton,Molec.Immunol.22:161−206(1985)。「CH3ドメイン」は、Fc領域のCH2ドメインのC末端側に連続残基配列を含有する(すなわち、EUナンバリングシステムに従う、IgGの約アミノ酸残基341〜約アミノ酸残基447まで)。

「Fc領域」という用語は一般的にイムノグロブリン重鎖のC末端ポリペプチド配列を含有する二量体の複合体を指し、C末端ポリペプチド配列は、何も損なわれていない抗体をパパイン消化することにより取得可能である配列である。Fc領域は、天然型Fc配列または変異型Fc配列を含有してもよい。イムノグロブリン重鎖のFc配列の境界は変化し得るが、ヒトIgG重鎖のFc配列は通常、約Cys226位のアミノ酸残基から、または約Pro230位のアミノ酸残基からFc配列のカルボキシ末端におよぶと定義される。イムノグロブリンのFc配列は一般的にCH2ドメインとCH3ドメインの2つの定常ドメインを含有し、任意選択的にCH4ドメインを含有する。本明細書において、「Fcポリペプチド」とは、たとえば単量体Fc等のFc領域を構成するポリペプチドの1つを意味する。Fcポリペプチドは、たとえばIgG1、IgG2、IgG3、若しくはIgG4サブタイプ、IgA、IgE、IgDまたはIgM等の任意の適切なイムノグロブリンから得てもよい。

「h2A」立体配座という用語は、本明細書において、IgG2、またはIgG2のヒンジとCH2領域を含有する変異型抗体の特定のアイソフォームを指す。ヒトIgG2は、イムノグロブリンの中で、そのCH1とヒンジ領域中のジスルフィド結合を移し替える能力という点で独特である((25〜28))。h2の2つのアイソフォームが主流である。h2Aは、CH1中の重鎖(HC)のC127が軽鎖(LC)のC214に連結され、4つのHC間ジスルフィド結合が相対するヒンジシステインの232、233、236及び239の間に存在する、柔軟で古典的なIgGの立体配座を有する。

本明細書において「h2B」または「h2B立体配座」という用語は、IgG2、またはhIgG2のヒンジとCH2領域を含有する変異型抗体の第二の特定のアイソフォームを指す((25〜28))。h2Bは、h2Aよりも小さく、HC C127及びLC C214は、HCヒンジシステインの232及び233とジスルフィド架橋を形成する。

「EUインデックス」とも呼称される「Kabat」または「EUナンバリングスキーム」は当分野に認識され、抗体及び特にヒト抗体の特定のアミノ酸残基の指定、ならびに全抗体または抗体断片内に含まれる特定のドメインの指定に関する、広く受け入れられたシステムである。本明細書において別段の記載がない限り、アミノ酸残基のナンバリングは、EUインデックスとも呼称され、Kabatら、Sequences of Proteins of Immunological Interest, 第5番 Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, Md., 1991に記載されているEUナンバリングシステムに従っている。

「操作可能に連結される」という用語は、他の核酸配列と機能的な関係性に配置された核酸を指す。たとえば、ポリペプチドDNAが、そのポリペプチド分泌に関与する前駆タンパク質として発現される場合、シグナル配列のDNAが、そのポリペプチドのDNAに操作可能に連結される。たとえば、プロモーターまたはエンハンサーがコード配列の転写に影響を与える場合、それらは操作可能にそのコード配列に連結される。一般的に、「操作可能に連結される」とは、連結されるDNA配列が連続性であり、分泌性リーダーの場合には、連続性であり、及びリーディングフレーム内にあることを意味する。しかし、エンハンサーは連続性である必要はない。連結は、便利な制限酵素部位でのライゲーションにより行われる、あるいは当分野の当業者に公知のPCR/組み換え法により行われる(Gateway(登録商標)Technology;Invitrogen社、Carlsbad California)。もしかかる部位が存在しない場合、合成オリゴヌクレオチドアダプター、またはリンカーが、従来的な方法に従い用いられる。

「プロモーター」という用語は、構造遺伝子(一般的に、約100〜1000bp以内)の開始コドンに対し上流(5’)に位置し、それらが操作可能に連結されている特定の核酸配列の転写及び翻訳を制御する非翻訳配列を指す。かかるプロモーターは数種類に分けられる。誘導性プロモーター、構成的プロモーター、及び抑制性プロモーター(リプレッサーの非存在に反応し、転写レベルを上げる)である。誘導性プロモーターは、たとえば栄養素の存在若しくは非存在、または温度変化等の培養条件の何らかの変化に反応し、その制御下にあるDNAから高レベルの転写を開始させ得る。

プロモーター断片もまた、宿主ゲノム中の同部位への発現ベクターの相同組み換え及び組み込みのための部位として利用することができる。あるいは、選択マーカーが相同組み換えのための部位として用いられる。

本明細書において、「対象のポリペプチド」という用語は、通常、アゴニスト性、またはアンタゴニスト性のヒトIgG2抗体またはヒトIgG2融合タンパク質を指す。

「所望の抗体」という用語は、通常、たとえばTNFまたはTNF/Rスーパーファミリーのメンバー等の標的に対し特異的な元の抗体または断片を指す。「抗体」という用語は、エピトープに適合し、認識する特有の形状を有する任意のポリペプチド鎖含有分子構造を含むことが意図され、1以上の非共有結合的な相互作用が当該分子構造と当該エピトープの間で複合体を安定化させる。典型的な抗体分子はイムノグロブリンであり、たとえばヒト、げっ歯類、ウサギ、ウシ、ヒツジ、ブタ、イヌ、他の哺乳類、ニワトリ、他の鳥類等のあらゆる源由来の、IgG、IgM、IgA、IgE、IgD等のすべてのタイプのイムノグロブリンは「抗体」であるとみなされる。

対象の配列をコードする抗体は、天然型配列によりコードされる抗体、ならびに遺伝子コードの縮重を理由として開示される核酸とは配列が同一ではない核酸によりコードされる抗体、及びそれらの変異体を含む。変異ポリペプチドは、アミノ酸(aa)置換、付加、または欠失を含みうる。アミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換であってもよく、またはたとえばグリコシル化部位を改変するための非必須アミノ酸を排除する置換であってもよく、または機能に必須ではない1つ以上のシステイン残基の置換または欠失によるフォールディングの失敗を最小化するための置換であってもよい。変異体は、当該タンパク質の特定の領域(たとえば機能性ドメイン、触媒性アミノ酸残基等)の生物活性を保持、または増強するように設計されてもよい。また変異体は、本明細書に開示されるポリペプチドの断片、特に機能性ドメインに相当する生物学的に活性な断片(複数含む)を含有する。クローン化遺伝子のin vitro突然変異誘導法は公知である。また、本発明は、タンパク質分解に対する抵抗性を改善するために、または可溶性を最適化するために、または治療剤としてより適切なものとするために、通常の分子生物学的技術を用いて改変されるポリペプチドを含む。

キメラ抗体は、ある種の抗体産生細胞から得た可変軽鎖領域及び可変重鎖領域(VL及びVH)と、他種由来の定常軽鎖領域及び定常重鎖領域を結合させることによる組み換え法により作製されてもよい。典型的なキメラ抗体は、主にヒトドメインを有する抗体を作製するために、げっ歯類またはウサギの可変領域と、ヒトの定常領域を使用する。かかるキメラ抗体の作製は当分野に公知であり、標準的な方法(たとえば、その全体が参照により本明細書に援用される米国特許第5,624,659号に記載される方法)により行われてもよい。本明細書において、組み換えキメラ抗体は、受容体もしくはリガンドのアゴニストまたはアンタゴニストのいずれかとして機能する抗体を得るために、ヒンジ領域で改変されたヒトIgG2定常領域を含有する。

ヒト化抗体は、よりヒトに似たイムノグロブリンドメインを含有するよう、及び動物由来抗体の相補性決定領域のみを組み込むよう操作されている。ヒト化抗体は、モノクローナル抗体の可変領域の超可変ループの配列を注意深く検証し、ヒト抗体鎖の構造に適合させることによって得られる。複雑なように見えるが、この方法は実際には容易である。たとえば、参照により本明細書に全体で援用される米国特許第6,187,287号を参照のこと。

イムノグロブリン及びその断片は、たとえば化学リンカー等のエフェクター部分、たとえば蛍光色素、酵素、毒素、基質、生物発光物質、放射性物質、化学発光部分等の検出用部分、またはたとえばストレプトアビジン、アビジン、若しくはビオチン等の特異的結合部分を加えるために翻訳後修飾がなされてもよく、本発明方法及び組成物において使用されてもよい。

現在、脊椎動物の抗体の一般的構造はよく理解されている(Edelman,G. M.,Ann.N.Y.Acad.Sci.,190:5(1971))。抗体は分子量がおよそ23,000ダルトンの2つの同一の軽鎖ポリペプチド(軽鎖)と、分子量が53,000〜70,000の2つの同一の重鎖(重鎖)からなる。この4つの鎖は、「Y」構造でジスルフィド結合により連結され、この部分において軽鎖は「Y」構造の口で始まる重鎖を一括りにする。「Y」構造の「枝」部分はFab領域と指定され、「Y」構造の幹部分はFC領域と指定される。アミノ酸配列の方向性は、「Y」構造の頂上のN末端から、各鎖の底のC末端へと向かう。N末端は、それを惹起した抗原に対する特異性を有する可変領域を有し、およそ100アミノ酸の長さであり、軽鎖と重鎖の間、及び抗体ごとに若干の差異がある。

可変領域は、各鎖において定常領域に連結され、定常領域は当該鎖の残りの長さの部分にわたり、抗体の特定のクラス内において、抗体の特異性(すなわち、抗体を誘導する抗原)で変化しない。イムノグロブリン分子のクラスを決定する定常領域には5つの公知の主要クラスがある(γ、μ、α、δ、及びε(ガンマ、ミュー、アルファ、デルタ、またはイプシロン)重鎖定常領域に対応するIgG、IgM、IgA、IgD及びIgE)。定常領域またはクラスは、補体活性化(Kabat,E.A.,Structural Concepts in Immunology and Immunochemistry,第二版、p.413−436,Holt,Rinehart,Winston(1976))及び他の細胞性反応(Andrews,D.W.ら、Clinical Immunobiology,pp1−18,W.B.Sanders(1980);Kohl,S.ら、Immunology,48:187(1983))をはじめとする、抗体のその後のエフェクター機能を決定する一方で、可変領域は、反応する抗原を決定する。軽鎖はκ(カッパ)またはλ(ラムダ)のいずれかに分類される。各重鎖のクラスは、カッパ軽鎖またはラムダ軽鎖のいずれかと共に調製されうる。軽鎖および重鎖は互いに共有結合され、2つの重鎖の「しっぽ」部分は、イムノグロブリンがハイブリドーマまたはB細胞のいずれかにより生成される際に共有結合的ジスルフィド結合により互いに結合される。

「可変領域」または「VR」という表現は、抗原への抗体の結合に直接関与する、抗体の軽鎖および重鎖の各対内のドメインを指す。各重鎖は一方の末端に可変ドメイン(VH)、次いで多くの定常ドメインを有する。各軽鎖は一方の末端に可変ドメイン(VL)、及び他方の末端に定常ドメインを有し、軽鎖の定常ドメインは、重鎖の第一の定常ドメインと平行に並び、軽鎖可変ドメインは重鎖可変ドメインと平行に並んでいる。

「相補性決定領域」、「超可変領域」、または「CDR」という表現は、抗体の軽鎖または重鎖の可変領域中に存在する超可変領域、または相補性決定領域(CDR:complementarity determining region)のうちの1つ以上を指す(Kabat,E.A.ら、Sequences of Proteins of Immunological Interest, National Institutes of Health, Bethesda,Md.,(1987)参照)。これらの表現には、Kabatら(“Sequences of Proteins of Immunological Interest,”Kabat E.ら、US Dept.of Health and Human Services,1983)により定義される超可変領域、すなわち抗体の3次元構造中の超可変ループ(Chothia and Lesk,J Mol.Biol.196 901−917(1987))を含む。各鎖のCDRは、フレームワーク領域により他の鎖由来のCDRと近接して保持され、抗原結合部位の形成に寄与する。CDR内には、抗体−抗原相互作用においてCDRにより用いられる重要な接触残基となる選択性決定領域(SDR:selectivity determining regions)として記載される選択アミノ酸が存在する(Kashmiri,S.,Methods,36:25−34 (2005))。

「エピトープ」または「結合部位」は、抗原結合ペプチド(たとえば抗体)が特異的に結合する抗原上の場所または領域である。タンパク質のエピトープは、結合に直接関与するアミノ酸残基(または、エピトープの主要抗原構成要素(immunodominant component)と呼ばれる)を含有してもよく,たとえば特異的抗原結合ペプチドにより効率的に阻害されるアミノ酸残基(言い換えると、特異的抗原結合ペプチドの「足跡(footprint)」の内にあるアミノ酸残基)等の、結合に直接は関与しない他のアミノ酸残基を含有してもよい。

第一の抗体が、第二の抗体と、「実質的に」または「少なくとも部分的に」同じエピトープに結合する、という文言は、第一の抗体に対するエピトープ結合部位が、第二の抗体のエピトープ結合部位を構成する抗原上のアミノ酸残基の少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%以上を含有することを意味する。または、第一の抗体が、第二の抗体と実質的に若しくは部分的に同じまたは重複するエピトープとは、第一及び第二の抗体が、上述のように抗原への結合において競合するということを意味する。従って、モノクローナル抗体と「実質的に同じエピトープまたは決定基に結合する」という用語は、抗体が、当該抗体と「競合する」ことを意味する。

対象の抗体と「同じ若しくは重複するエピトープまたは決定基に結合する」という文言は、抗体が、当該対象の抗体が特異的に結合する抗原上の少なくとも1つ、またはすべての残基に関し、当該対象の抗体と「競合する」ことを意味する。本明細書に記載されるモノクローナル抗体と実質的または原則的に同じエピトープに結合する1つ以上の抗体の同定は、抗体競合を分析することができる様々な免疫学的スクリーニング分析法のうちの任意の1つを用いて容易に決定することができる。多くのかかる分析法が、当分野の当業者により日常的に行われている(たとえば、参照により本明細書に具体的に援用される1997年8月26日に発行された米国特許第5,660,827号を参照のこと)。本明細書に記載される抗体が結合するエピトープの実際の決定は、本明細書に記載されるモノクローナル抗体と同じ、若しくは実質的に同じまたは重複するエピトープに結合する抗体の特定を、全く必要としないことが理解されるであろう。

「融合タンパク質」という用語は、その個々のペプチド主鎖を介して共有結合により連結される2以上のタンパク質またはその断片を含有する分子を指し、最も好ましくは、融合タンパク質は、それらタンパク質をコードするポリヌクレオチド分子の遺伝子発現を介して作製される。本発明において、通常、融合タンパク質は、典型的にはアゴニスト性立体配座またはアンタゴニスト性立体配座にH2を固定するためにヒンジ領域を変異させたIgG2定常ドメインを含有する。

「イムノグロブリン融合タンパク質」という用語は、たとえばヒンジ、CH1、CH2、またはCH3ドメインまたはそれらの一部若しくは組合せ等のイムノグロブリン定常領域の1つ以上の部分と、ポリペプチドの機能性部分(一般的に、細胞表面蛋白質の細胞外ドメインを含有する)の融合物を指す。1つの実施形態において、細胞外ドメインまたは断片が由来するポリペプチドは、TNFスーパーファミリーのリガンド及び受容体のメンバーである。当該分子のIg部分は、全体が、または部分的にIgG2イムノグロブリンに由来し、潜在的に、たとえばIgG1、IgG3、IgG4、IgM、IgA等をはじめとする他のイムノグロブリンアイソタイプの部分を含む。イムノグロブリン融合タンパク質は、本明細書において、ヒンジ及び/またはCH1領域のシステインが可変されている、または欠失しているFc融合タンパク質に対するIgと見なされる。

従って、本発明は一般的にIgG2定常領域のドメイン、好ましくはヒンジ領域に特定の変異を含有するIgG2定常領域のドメインを含有するアゴニスト抗体またはアンタゴニスト抗体及びイムノグロブリン融合タンパク質に関する。本発明者らは、本明細書において、in vitro法及びin vivo法の組み合わせを用いて、ヒトIgG2(h2)が、抗体、特に抗CD40抗体、ならびに4−1BB及びCD28を含む他のTNF/TNFR受容体に対する抗体に、ユニークなFcγR非依存性アゴニスト活性をもたらすことを示す。より具体的には、本発明者らは、以下の実施例に記載される材料と方法を用いて示す。

ヒトIgG2は、ヒトIgG1よりも抗CD40に対し、より強力なアゴニスト活性を与える 本発明より従前には、アゴニスト性mAbに関するヒトアイソタイプの正式な調査は報告されておらず、アゴニスト性mAbとして用いるのに最適なアイソタイプは知られていなかった。特に、以下に詳細に記載されているように、抗ヒトCD40mAbであるLOB7.4に関する調査は驚くべきことにh2の固有の活性はヒンジとCH1のジスルフィド結合の正確な配置に依存していることを明らかとした。LOB7.4をより柔軟性のある「h2A」、またはよりコンパクトな「h2B」立体配座のいずれかに「固定」するための化学的「シャッフリング」または突然変異誘導により、それぞれアンタゴニスト性及びアゴニスト性が与えられる。この方法でh2を操作することにより、治療用mAb及び治療用融合タンパク質の設計に関し直接的な関係性がある免疫刺激性または免疫抑制性の特徴のいずれかを備えるポリペプチドの開発が可能となる。

以下に詳細に記載されるように、本発明者らは、h1またはh2の定常領域とともに発現した場合の、CD40に対するmAb、ならびに共刺激性T細胞受容体であるCD28及び4−1BBに対するmAbの免疫刺激性の特性を比較した。すべての場合において、本発明者らは、両方のmAbのFcとFcγRの相互作用に非依存的に、h2はh1よりもよりアゴニスト性であったことが判明した。抗ヒトCD40mAbであるLOB7.4のキメラ型の分析から、活性はh2ヒンジにおけるジスルフィド結合の構成に依存していたことが明らかとなった。さらに特定のシステイン残基の変異によって、mAbを、アゴニスト性立体配座またはアンタゴニスト性立体配座に固定することができた。従ってこれらの結果に基づくと、ヒトIgG2は、FcγR非依存性アゴニスト剤、ならびに不適切な免疫活性化を阻害する阻害剤の両方の選択を可能とする、mAb機能を操作するためのユニークな機会を提供する。

抗マウスCD40mAbである3/23を用いた従前の実験から、3/23 m1は、高度にアゴニスト性であった一方、3/23 m2aはFcγRIIBに対する結合における差異を理由として非アゴニスト性であったことが示された(White AL ら、(2013)、Whiteら(2011))。活性に対するヒトアイソタイプの影響を分析するために、本発明者らは、3/23及び抗ヒト(h)CD40 mAb LOB7.4の可変領域をh1及びh2定常領域上にクローニングし、多くのin vitro分析法及びin vivo分析法において、m1及びm2aの活性と、それらの活性を比較した。

両方のmAbに関し、h2は、m1と類似した免疫刺激性の特性を示した一方で、h1及びm2aは、大部分が非活性であった(図1、2及び5を参照)。in vivoにおいて、3/23 m1、及びh2は、OVAに対するAb及びCD8T細胞応答の両方を強力に刺激し、脾臓DCを活性化し、ワクチネーション設定(OVA発現固形EG7腫瘍)及び治療設定(BCL1リンパ腫モデル)の両方において腫瘍発達に対する防御をもたらした一方で、3/23 h1及びm2aは、防御をもたらさなかった(図5a〜e、及び(18))。同様に、in vitroにおいて、LOB7.4 h2は、LOB7.4 h1よりも、活性化マーカーとして多核巨細胞化(cell clumping)または細胞凝集化(cell aggregation)、活性化マーカーのCD23の上方制御、及び3H−チミジン取り込みにより評価したところ、単離されたヒトB細胞の強力な活性化をもたらし、CD70上方制御により評価したところ、単離された初期ヒトランゲルハンス細胞も活性化した(図6a、bを参照)。

LOB7.4 m2aまたはh1ではなく、LOB7.4 m1及びh2が、in vitroでhCD40TgマウスB細胞の活性化及び増殖を可能とし(図1a参照)、hCD40Tgマウスにおいて、OVAに対するAb及び内因性CD8T細胞反応の相当な、及び有意な上昇を刺激した(図1b、c)。従って、マウス及びヒト受容体に対するmAbを用いた、多くのモデル系において、h2定常領域は、h1よりも強力なアゴニスト活性を抗CD40に与えた。

ヒトIgG2のFc−、及びFcγR−非依存性の活性 表面プラズモン共鳴(SPR)により、マウスB細胞上の唯一のFcγRであるFcγRIIBを含むFcγRに対するLOB7.4 h2の親和性が低いことが確認され、このことから、h2のアゴニスト活性はFcγR非依存性であったことが示唆される。これと一致して、Fab’2を作製するためにLOB7.4 h2のFcを除去したところ、ヒトまたはhCD40TgマウスのB細胞の活性化及び増殖を促進させるその能力は低下しなかった一方で、Fab’のさらなる開裂、またはh1若しくはh1 Fab’2の使用により、活性が阻害された(図1d及びデータは示さず)。さらに、汎阻害抗FcγRII mAbは、ヒトB細胞を活性化するLOB7.4 h2の能力に影響を与えなかった一方で、FcγRII過剰発現架橋細胞に誘導されるLOB7.4 h1の活性を阻害した(図6e)。さらに、LOB7.4 m1及びh2の両方が、hCD40TgB細胞のin vitroでの活性化及び増殖を促進したが、FcγRIIBの遺伝的欠失は、m1の活性を失わせた一方で、h2は失われなかった(図1e)。最後に、hCD40トランスジェニックFcγRIIBのWTマウスまたはKOマウスがOVAで免疫化された際、CD8T細胞の増殖を増大させるLOB7.4 m1の能力は、KO動物において80%超まで低下した一方で、FcγRIIBの消失は、LOB7.4 h2のアゴニスト活性に影響を与えなかった(図1f)。

ヒトIgG2は、他の共刺激性受容体に対しアゴニスト性である。 H2定常領域はまた、他の免疫刺激性mAbに対しFcγR非依存性の活性を与えた。他の抗hCD40mAb特異性のキメラh2(現在、臨床開発中であるSGN40(Seattle Genetics社))は、元々はm1 SC26から誘導されたものであり(24)、多核巨細胞化(clumping)、CD23の上方制御、及び増殖により評価したところ、単離されたヒトB細胞を活性化した一方で、キメラh1は活性化しなかった(図2a)。さらに、元々のSC26 m1、及びSGN40−Soton h2の両方が、hCD40TgマウスB細胞の増殖を促進した(図2b)一方で、FcγRIIBが遺伝的に欠失されていた場合には、SGN40−Soton h2のみが増殖を刺激した(図2b)。

同様の結果が、4−1BB(CD137;本実験室で作製されたmAb)及びCD28(TGN1412特許化配列に基づく)の2つのヒトT細胞受容体に対するmAbを用いて得られた。in vitroでヒトT細胞増殖を促した際、両方の標的に対しh2はh1よりもアゴニスト性であった(図2c)。抗hCD28 h2 mAbは、FcγRを発現していない精製T細胞の多核巨細胞化及び増殖をもたらしたことからも、FcγR非依存性の作用機序が支持される(図2c)。

ヒトIgG2のヒンジ及びCH1ドメインは、アゴニスト活性に必須である。 h2のFcは活性に必要ではなかったため、本発明者らは、LOB7.4 h1及びh2のCH1、またはCH1とヒンジドメインの両方のいずれかが入れ替えられているキメラmAbを用いて、CH1とヒンジドメインの役割に関し研究を行った(図3)。広範なmAb濃度範囲(<1〜>5,000ng/ml)にわたる、hCD40Tg WTまたはFcγRIIB KOのB細胞の増殖を用いて活性を測定した。天然型のLOB7.4 h2は両方の細胞型に著しい活性化及び増殖をもたらし、活性ピークは約200ng/mlであった一方で、h1はいずれの濃度でもほとんど反応は認められなかった(図3a)。LOB7.4 m1は、FcγRIIB WTでは増殖を刺激したが、KO細胞では刺激せず、低濃度ではh2よりもかなり効果が低かった(図3a、下の2つのパネル)。CH1ドメインの交換を伴うmAb(CH1 1/2、及びCH1 2/1)、またはh1のCH1とヒンジがh2に移されたmAb(ヒンジ1/2)は、どちらの細胞型においても活性がほとんどなかった。対照的に、h2のCH1とヒンジ領域をh1に移した場合(ヒンジ2/1)、天然型h2と同様の活性が生じた(図3b)。これらデータから、h2のCH1及びヒンジドメインの両方が、アゴニスト活性に必須であることが示唆される。

in vitroのデータと一致して、LOB7.4 h1及びヒンジ1/2変異体は、hCD40Tgマウスにおいて、OVAに対するCD8T細胞反応刺激がほとんど起こらなかった一方で、LOB7.4 h2及びヒンジ2/1キメラは、抗OVA特異的CD8T細胞の増殖において、相当な、および有意な上昇をもたらした(図3c)。

ジスルフィドシャッフリングは、huIgG2アゴニスト活性に影響を与える。 ヒトIgG2は、そのCH1とヒンジ領域でジスルフィド結合をシャッフリングするというその能力において、イムノグロブリンの中でもユニークである(図17)(Wpychら、(2008);Martinezら、(2008);Zhangら、(2010))。h2の2つのアイソフォームが優位を占めており、h2Aは柔軟性があり、古典的なIgGの立体配座で、CH1の重鎖(HC)C127が軽鎖(LC)のC214に連結され、4つのHC間ジスルフィド結合が、相対するヒンジシステインの232、233、236、及び239の間に存在する(図17)。h2Bは、よりコンパクトであり、HC C127及びLC C214が、HCヒンジシステイン232及び233とジスルフィド架橋を形成する(図17)。h2A型とh2B型は、非還元キャピラリー電気泳動(nrCE−SDS(26、29))により分析的に分離されることができ、h2に対しては2つのピーク、及びh1に対しては1つのピークが明らかである(図17)。

キメラLOB7.4 mAbのnrCE−SDS分析により、ヒンジ2/1変異体のみがジスルフィド結合をシャッフリングし、2つのピークを生じさせる能力を保持していたことが明らかとなった(図3d)。これは、HCシステイン127(CH1中)、232または233(ヒンジ中)のうちのいずれか1つの変異により、ジスルフィドの再構成が阻害されるという結果と一致しており(26、30)、このことから、LOB7.4 h2のアゴニスト活性は、ジスルフィド結合をシャッフリングするその能力と関連していることが示唆される。

h2A型とh2B型が、異なるレベルのアゴニスト活性を伴っていたかどうかを決定するために、本発明者らは、LOB7.4を、記載されるように(28)、変性剤と共に、または変性剤無しで、酸化還元緩衝液中においてh2A型またはh2B型へと化学的に「ねじれさせた」。nrCE−SDSで評価したところ、酸化還元緩衝液のみでインキュベートすることにより、大部分(約75%)がh2Bへと変化した一方で、塩酸グアニジンを添加することにより、70%超がh2Aへとねじれた(図4A、左のパネル)。ねじれたmAbは、ヒトB細胞の多核巨細胞化及び活性化、またはhCD40TgB細胞の増殖を生じさせるその能力により評価したところ、著しく異なる活性を伴っており(図4a及びデータは示さず)、h2Bはh2Aよりもかなり活性が高かった。抗マウスCD40mAbである3/23、h2を、そのA型及びB型へとねじれさせたところ、活性において同様の差異が認められた(図7a〜c)。

点変異により、h2をアゴニスト性立体配座及びアンタゴニスト性立体配座に固定することができる Ballardら(26、30)による素晴らしい研究により、HCのC232またはC233の、Sへの変異が、h2をh2A型へと固定し、一方でHC C127Sにより、h2Bと似た形態が生じることが示された。本発明者らは、これらの変異をLOB7.4 h2へと導入し、h2Aまたはh2BへのシフトをnrCE−SDSにより確認した(図4b)。hCD40TgB細胞増殖により測定したところ、HC C232SまたはC233Sにより、LOB7.4 h2のアゴニスト活性が完全に失われた(WTまたはFcγRIIB KOのいずれか。図4c、青線)。対照的に、HC C127Sは、天然型h2と比較し、高濃度で、ねじれ型h2Bとほぼ同程度の高さのレベルまで活性が上昇した(図4c、下のパネル、青線)。興味深いことに、HC C233S h2Aとの共インキュベーションにより、LOB7.4 h2Bの活性が、特に高濃度で低下し、天然型h2とほぼ同一の特徴的なベル型曲線が生じた(図4d)。同様に、LOB7.4 HC C233Sもまた、in vitroにおけるhCD40TgB細胞に対するSGN40 h2のアゴニスト活性を劇的に低下させた(図7d)。

LC C214の突然変異誘導もまた、活性の著しい変化をもたらした。LC C214Sは、LCとHCの間のジスルフィド結合を阻害し、それによりnrCE−SDS上で別々のLC及びHCの二量体ピークが現れた(図4c)。H:Lのジスルフィド結合が失われても、生理学的緩衝液中で2つの鎖は非共有結合により共に保持されるため、抗体結合には影響を与えないということは重要な点である。これは、WT LCまたはLC C214Sのいずれかと結合された際の、HC C233SのSPR上のCD40に対する親和性が同一であることにより確認された(図4e)。

LC C214SがWT HC、HC C232SまたはC233Sと組み合わされた際に、HC二量体はnrCE−SDS上で単一種として泳動されたため、各場合において、一種類の立体配座であったことが示唆される。すべての場合において、LC C214Sはアゴニスト活性を上昇させ、特徴的なB細胞増殖プロファイルをもたらし、WT HCと組み合わされた場合にはC127S変異体と類似したプロファイルが観察され、HC 232Sと組み合わされた場合には、天然型h2と類似したプロファイルが生じ、HC C233Sと組み合わされた場合には、ねじれ型h2Bと非常によく似た最大活性が認められた(図4c、赤線)。これらプロファイルは再現性が高く、hCD40TgまたはヒトB細胞を用いても類似していた(データは示さず)。従って、初期配列のわずかな変化が、h2活性に大きな影響を与える可能性があり、このことはアゴニスト性剤及びアンタゴニスト性剤のスペクトラム操作を可能にする。

ヒトIgGアイソタイプ及び抗CD40活性 アゴニスト活性に対するヒト定常領域の影響を検証するために、本発明者らは抗ヒトCD40mAbであり、現在、癌患者における第1相臨床試験が行われているChiLob7/4(Chowdhury、2014)を使用した。アゴニスト活性は、最初に異なるヒト定常領域上でキメラ化された際に、in vitroでヒトB細胞活性化及び増殖を引き起こすChiLob7/4の能力により評価した。フローサイトメトリーにより測定したところ、すべてのキメラは同様にCD40に結合していた(図8D)。SPRにより測定したところ、ChiLob7/4 h1及びh2のFab’断片もまた、同じような親和性で(それぞれ、10.0及び10.2x10-9M)、固定hCD40に結合していた(図8E)。精製ヒトB細胞に添加された際、同種付着(多核巨細胞化)及び3Hチミジン取り込みにより評価したところ、ChiLob7/4 h2はそれぞれChiLob7/4 h1またはh4と比較し、より強力なB細胞活性化及び増殖を引き起こした(図8A)。Fab’の腕部分(アーム:arm)の交換は、h4の活性の欠落を説明しないことを決定づけるために、本発明者らは、安定化S228P変異をh4に導入した(Angalら、1993)。この改変(図8Aのh4*)はh4の活性を変化させなかった。

前臨床モデルにおいて、抗CD40mAbの免疫刺激性効果及び治療効果は、CD8T細胞免疫の増強をもたらす、DC上の共刺激性分子のCD70の上方制御を介して調節されることができる(Frenchら、1999; Frenchら、2007; Sanchezら、2007)。ChiLob7/4 h1とh2の、ヒトDCを活性化する能力を比較するために、本発明者らは、in vitroで初期ヒトランゲルハンス細胞上のCD70の発現の上方制御を行うそれらの能力(図8B)、ならびにIFNγにより測定される、EBV特異的ヒトCD8T細胞のランゲルハンス細胞誘導性プライミングを増強させるそれらの能力(図8C)に関し評価した。B細胞に対する効果と一致して、ChiLob7/4 h2はランゲルハンス細胞のCD70発現、及びCD8T細胞プライミングの両方を増強させた一方で、ChiLob7/4 h1はさせなかった。

ChiLob7/4アイソタイプのin vivoのアゴニスト活性を、hCD40Tgマウス(Ahonenら、2002)で検証した。最初のin vitro実験において、ChiLob7/4 h2は、hCD40の発現に依存しているh1(図9F)よりも単離hCD40TgマウスB細胞の活性化及び増殖をずっと強力に刺激していた(図8D)ことから、マウス細胞においてhCD40はヒト細胞と同様にChiLob7/4とのライゲーションに反応したことが確認された。in vivoのアゴニスト活性を試験するために、本発明者らは、モデル抗原のOVAと共投与された場合のCD8T細胞反応及びAb反応を増強させるChiLob7/4の能力を検証した。in vitroのデータと一致して、ChiLob7/4 h2は、h1で観察された結果よりも非常に強力に抗OVA CD8T細胞増殖ならびにAb反応を刺激した(図8E)。従って、一連のin vitro法及びin vivo法の両方を使用により、ChiLob7/4は、h1またはh4の定常領域と比較し、h2と発現された際により強力な免疫刺激活性を示した。

h1とh2のアゴニスト活性の同様な差異は、in vivoで抗マウスCD40 mAbである3/23を検証した際にも認められ、ここでも、3/23のh1ではなくh2が、強力な抗OVA CD8T細胞応答及びAb反応を刺激し(図8F)、脾臓DC上のCD70を上方制御していた(図9G)。重要なことは、免疫刺激能力におけるこの差異は、OVAと抗CD40で免疫化されたマウスがOVA発現EG7腫瘍を用いてチャレンジされたワクチネーション設定(図9G)、及び確立されたB細胞リンパ腫を有するマウス(BCL1リンパ腫モデル(White、2014))が100μgのmAbの単回投与で治療された治療設定(図8H)の両方において、3/23のh1ではなくh2が、腫瘍成長に対する防御をもたらしたという治療活性の差異と関連していたということである。

ヒトIgG2活性は、FcγR非依存性である。 B細胞上の主要なFcγRであるFcγRIIBに対するh2の親和性は低い(Bruhnsら、2009)ことから、架橋物質としてFcγRIIBを使用するアゴニスト性m1(Whiteら、2011)と異なり、その活性はFcγR非依存性の可能性がある。実際に、固定mAb上に可溶性FcγRを流した表面プラズモン共鳴(SPR)により、ヒトFcγRまたはマウスFcγRのいずれに対しても、ChiLob7/4 h2はほとんど結合しなかった(図11A及びB)一方で、ChiLob7/4 h1は、同条件下でhFcγRI、IIA、及びIIIA、ならびにmFcγRI及びIVにはっきりと結合した(図11A及びB)。多くの方法から、h2のFcγR非依存性の活性が確認された。第一に、同種付着及びCD23の上方制御により評価したところ、汎阻害性抗FcγRIImAb(AT10)は、ChiLob7/4 h2によるヒトB細胞活性化を阻害することができなかった(図10A)。対照的に、AT10は、FcγII発現架橋細胞の存在下で誘導されたChiLob7/4 h1による活性化を完全に阻害した(図10A)。

第二に、ペプシン開裂を介したChiLob7/4 h2のFcの除去(F(ab’)2断片が生じる)は、ヒトB細胞の活性化及び増殖を阻害しなかった一方で、Fab’まで減少させると活性が排除された(図10C)。対照的に、同条件下で、ChiLob7/4 h1は、IgG、F(ab’)2またはFab’として添加された際には細胞を活性化することができなかったが、過剰に添加された際には、各型はChiLob7/4 h2による活性化を阻害した(図10B、図11F)。第三に、マウスB細胞から、これら細胞により唯一発現されているFcγRであるFcγRIIBを遺伝的に欠失させても、広範な濃度範囲のChiLob7/4 h2に反応したその増殖を阻害することはできなかった(図10C)一方で、活性をFcγRIIB架橋に依存しているChiLob7/4 m1(Whiteら、2011)の反応は消失した(図10C)。注目すべきは、ChiLob7/4 h2は、異なる濃度でB細胞刺激に用いられた際、特徴的な「ベル」型を示し、濃度が上昇するとともに活性が上昇する架橋依存性ChiLob7/4 m1とは対照的に、非常に低い濃度で活性であったことである(図10D)。これらの異なる曲線は、おそらく、そのアイソタイプがアゴニスト活性を与えるメカニズムの違いを反映しているものと推測され、以下にさらに検討する。

ChiLob7/4 h2のFcγR非依存性の活性もまたin vivoで確認された。CD40(Li and Ravetch,2011;Whiteら、2011;White,2014)、Fas、DR4及びDR5(Li and Ravetch,2012;Wilsonら、2011;Xuら、2003)に対するmAbのアゴニスト活性の消失をもたらすことがすでに示されているFcγRIIBの遺伝的欠失は、野生型(WT)マウスにおいて認められたものと比較し、ChiLob7/4 h2により誘導されたOVA特異的CD8T細胞の増殖を低下させず、一方で、予測されたとおり、ChiLob7/4 m1の活性はFcγRIIB KOにおいて消失した(図10D)。両方のmAbが、活性なFcγRを有していないγ鎖KOマウスにおいて、活性を保持していた(図10D)。最後に、ChiLob7/4は、in vivoでF(ab’)2断片として投与された際、CD8T細胞反応を安定的に刺激した一方で、ChiLob7/4 h1のF(ab’)2では反応は認められなかった(図10E)。

ヒトIgG2は、複数の標的に対しアゴニスト性である。 次に本発明者らは、臨床試験中の他のhCD40mAbであるSGN40、またキメラh1(Advaniら、2009)の活性に対するh2定常領域の影響の影響を評価した。SGN40の可変領域は、特許配列から合成し、h1とh2の定常領域をキメラ化し、SGN40−Soton h1及びh2を作製した。ChiLob7/4と同様に、SGN40−Soton h2は、SGN40−Soton h1よりも強力なヒトB細胞の活性化と増殖をもたらし(図12A)、及びSGN40−Soton h2に応答性のhCD40TgB細胞の増殖は、FcγRIIB発現に非依存性であったが、元のm1である、SC26(Hanksら、2005)は依存性であった(図12B)。さらに、SGN40−Soton h2は、FcγRIIB KOマウスにおいて、in vivoで有意に、及び強力にOVA特異的CD8T細胞応答を上昇させたが、SGN40−Soton h1は上昇させなかった(図12C)。臨床開発中の他の2つの共刺激性受容体に対するmAbであるh4−1BBとhCD28を用いたさらなる実験において、in vitroでのヒトT細胞増殖により評価したところ、h1とh2のアゴニスト機能において同様の差異が明らかとなった(図12D〜E)。hCD28に対しては、精製T細胞を用いた。T細胞は一般的にFcγRを欠いているが、同種付着を示し、抗hCD28 h2に反応して増殖の上昇を示したことからも、FcγR非依存性の作用機序が支持される(図12E)。ChiLob7/4(図8A)と同様に、h4の定常領域は、精製T細胞培養において、抗hCD28に活性を与えなかった(図12E)。

H2活性は、ヒトIgG2 CH1及びヒンジ領域の両方に依存する。 h1及びh2 ChiLob7/4 mAbの可変領域は同一であり、h2の活性はそのFcドメインに非依存性であったことから、本発明者らは、ChiLob7/4 h2のCH1とヒンジドメインのアゴニスト活性における役割について検証した。この目的のために、本発明者らは、ChiLob7/4 h1及びh2のCH1ドメイン単独、またはCH1とヒンジドメインの両方のいずれかが入れ替えられた変異体を作製した(図13A)。ドメイン交換は、フローサイトメトリーにより評価したところ、抗原結合に影響を与えていなかった(図14)。異なるmAbの相対アゴニスト活性は、in vitroにおけるヒトB細胞の活性化促進を行う能力、及びhCD40TgB細胞の増殖促進を行う能力により評価された(図13A)。h2のCH1ドメインがh1のCH1ドメインと入れ替えられた(CH1 1/2)、またはh1のCH1がh2のCH1と入れ替えられた(CH1 2/1)とき(図13A、(i)と(ii))、mAbを架橋させるために高レベルのFcγRIIBを発現する細胞が提供された場合を除き、B細胞増殖はほとんど認められず、ヒトB細胞は活性化されなかった。従って、h2 CH1ドメイン単独(CH1 2/1)、またはh2ヒンジ領域単独(CH1 1/2)のいずれかがあっても、活性には寄与しなかった。同様に、h2のCH1とヒンジの両方がh1のCH1とヒンジに入れ替えられたとき(CH1Hge 1/2)も、活性は見られなかった(図13A(iii))。しかし、h1のCH1とヒンジが、h2のCH1とヒンジに入れ替えられたとき(CH1Hge 2/1)(図13A(iv))、ヒトB細胞の安定的な活性化、ならびにFcγRIIB WT及びKOの両方のhCD40TgB細胞の増殖が、天然型h2で認められたものと同様に観察された。同様に、in vivoにおいて、ChiLob7/4 CH1Hge2/1は、OVA特異的CD8T細胞増殖の有意な増加をもたらした一方で、CH1Hge1/2は不活性であった(図13B)。これらデータから、h2の独特なアゴニスト活性は、そのCH1とヒンジドメインの両方を必要とすることが示される。

ヒトIgG2活性は、そのジスルフィド結合の構造に依存性である。 IgG2は、そのCH1及びヒンジ領域においてジスルフィド結合を「シャッフル」し(図18)、様々なアイソフォームを生じさせるというその能力において、ヒトIgGの中でユニークな存在である(Dillonら、2008;Martinezら、2008;Wypychら、2008;Zhangら、2010)。この分子は、その「h2A」型で合成されると考えられており、そのCH1の重鎖(HC)Cys127は軽鎖(LC)のCys214に連結されており、次いで、一連の中間体を経て徐々に血中でその「h2B」型へと転換され(Liuら、2008)、その「h2B」型ではHC Cys127とLC Cys214は、HCヒンジ Cys232とCys233とジスルフィド結合を形成する(図18A)。重要なことは、物理化学的特性(Dillonら、2008)及び電子顕微鏡(Ryazantsevら、2013)からは、h2Aは古典的なIgGの柔軟性のある「Y」立体配座を有している一方で、h2Bはよりコンパクトな形状をとり、Fab’の腕部分はヒンジに近接して維持されているということである。h2A型及びh2B型は、非還元キャピラリー電気泳動(nrCE−SDS;(Martinezら、2008))により識別することができ、非還元キャピラリー電気泳動で、h1が1つのピークであったのに対し、未分画h2においては2つのピークが明らかである(図18B)。上述のように分析されたChiLob7/4mAbのうち、CH1Hge2/1のみが、nrCE−SDSで2つのピークを保持した(図18B)ことから、ジスルフィドシャッフリングはアゴニスト活性にとって重要であるという本発明者らの仮説が支持される。

ChiLob7/4の異なるジスルフィド結合型は、異なるアゴニスト活性と関連しているかどうかを決定づけるために、2つの方法が行われた。1つ目は、変性剤の存在下、または非存在下での酸化還元緩衝液中でのChiLob7/4の化学的「ねじれ」を用いて、それぞれh2Aまたはh2Bを富化させた(Dillonら、2008)(図15A、上のパネル)。これにより、著しく異なる活性が生じ、ねじれ型h2Aよりもねじれ型h2Bで、hCD40TgB細胞の活性化が非常に増強された(図15A)。ChiLob7/4 CH1Hge2/1変異体のねじれ型(図16B)、及び抗マウスCD40mAb 3/23に対しても、ねじれ型がヒトB細胞に添加された場合に同様のB細胞活性化における差異が観察され(図16A)、3/23 h2Bは可溶性形態でマウスB細胞を活性化することができるが、h2AはFcγRIIB発現架橋細胞との共インキュベーションを必要とした(図15B、これら細胞はh2を架橋することができるFcγRIIBを非生理学的に高レベルで発現する(Whiteら、2011))。ChiLob7/4のねじれ型h2Bはまた、全IgG(図15D(i))として、またはF(ab’)2断片(図16C)としての両方で、FcγRIIB KO B細胞を活性化することができたことから、その活性はFcγR非依存性を保持していたことが確認された。2つ目は、従前に記載されているように(Allenら、2009、Martinezら、2008)、突然変異誘導を用いて「固定された」h2A様、及びh2B様の形態を作製した。ChiLob7/4のHC C232SまたはC233S変異は、nrCE−SDSで評価したところ(図15C(HC C232S、HC C233S))、広範な範囲で検証したいずれの濃度でもhCD40TgマウスB細胞の増殖を刺激しなかった(図15D(ii)及び(iii))、均一なh2A mAbを生成した一方で、h2B様 HC C127S変異体(図15C(HC C127S))は、FcγRIIB WT及びKO細胞の両方に対し、天然型h2と比較し高濃度での活性の増強を示した(図15D(iv))。

これらの統合データから、h2のFcγR非依存性のアゴニスト活性は、そのヒンジ及びCH1ドメインにおけるジスルフィド結合の正確な立体配座を条件とすること、及び具体的には、よりコンパクトなh2B型となる能力が条件となることが示唆される。CD40のライゲーションを介した免疫活性化は、TRAFリクルートメント及び下流の細胞内シグナル伝達の伝播を可能とするための細胞膜中の受容体クラスター化を必要とすると考えられている。この効果の多くは、NFkB活性化により調節されている(Elguetaら、2009)。初期hCD40TgB細胞(図15E)及び形質転換されたヒトRamosB細胞(図16D)の両方を用いた実験から、NFkBをより強く活性化するChiLob7/4 h2Bの能力が明らかにされ、それはh2Aと比較し、細胞刺激後のIkBリン酸化が非常に増強されることを反映している。これは、よりコンパクトなh2Bが、膜中でのCD40のクラスター化を促進させ、NFkBシグナル伝達及び細胞活性化を生じさせるという能力と一致している。

突然変異誘導は様々なIgG2アゴニスト活性を生じさせる。 さらなる実験により、ChiLob7/4 h2を操作し、様々なアゴニスト活性を得ることができることが明らかとなった。LC Cys214をSerに変異させると、LC−HCジスルフィド結合が阻害され、nrCE−SDSで2つのピークが現れる(図15C(LC C214S))。しかし、このmAbは非変性条件下では損なわれておらず、SPR(図15F)またはフローサイトメトリー(図16E)により測定したところ、CD40への結合は低下しなかった。LC C214Sは、C127S変異体と同様に、hCD40TgB細胞増殖の増大をもたらした(図15D(i))。しかし、HC 232Sと併せたLC C214Sは、天然型h2と類似したプロファイルを示し、高濃度では活性が大きく低下した(図15D(ii))一方で、HC C233Sと併せたLC C214Sは、ねじれ型h2Bと類似した最大活性を示した(図15D(i)に対し(iii))。本明細書に記載されるように、天然型ChiLob7/4(アイソフォーム混合)は、in vitroでB細胞を刺激するために用いられる際、特徴的な「ベル」型の濃度曲線を呈し、B細胞応答は高濃度では低かった(たとえば図10D、12B及び15D(i))。この効果は、純粋なh2Bでは大きく失われており、純粋なh2Bは高濃度でも完全に活性を維持していた(図15D)が、h2Aとh2Bの1:1混合物では元に戻った(図15G)。h2A型に対する応答が完全に失われたことを考えると、h2Aはh2Bの活性を阻害し、高濃度ではその効力を減弱させうることが示唆され、及びh2Aはあるレベルのアンタゴニスト活性を有することが示唆される。最後に、ChiLob7/4 h2Aとh2Bの活性における差異がin vivoにおいても再現され、hCD40Tg FcγRIIB KOマウスにおいて、h2Aよりもh2Bが、OVA特異的CD8T細胞(図15H)及びOVA特異的IgG(図15I)の両方をより強く有意に拡張させた。in vivo活性における同様の差異は、CH1Hge2/1変異体のh2A及びh2Bのねじれ型に対しても観察された(図16F及び16G)。結論として、本明細書のデータから、h2のジスルフィド構造を操作することにより、何よりも標的組織中のFcγRの存在に非依存性である、明白で多様な免疫刺激性機能を有する治療剤の製造が可能となり得ることが示される。

行われた実験について、実施例においてさらに記載し、その中で用いられる材料と方法を以下に詳細に記載する。 実施例

実施例1〜7において用いられた材料と方法 マウス C57Bl/6及びRAG-/-マウスは、Charles River Laboratories(Kent,UK)から得た。他の遺伝的改変系統(すべてC57BL/6を背景とする)は、C57BL/6 FcgRIIB−/−、OTI TCRトランスジェニックは、Dr.Matthias Merkenschlager(インペリアル大学、ロンドン)から得、及びヒトCD40トランスジェニック(hCD40 Tg)は、Randolph Noelle(キングズ大学、ロンドン)から得た。ヒトCD40 Tg/FcγRIIB−/−マウスは、交雑育種により得て、フローサイトメトリーにより遺伝子型を確認した。動物は当地の動物施設で繁殖及び飼育され、およそ8〜12週齢で使用された。すべての実験は、イギリス内務省ライセンス番号PPL30/2451及びPPL30/2964のもと、当地の倫理委員会のガイドラインに従い行われた。

抗体及び試薬 以下のハイブリドーマを用いた。抗ヒトCD23(MHM6)は、J Gordon(バーミンガム大学)から得た。FcγRIIA及びIIBの両方に結合する抗ヒトFcγRII(AT10)(33)、抗ヒトCD40(LOB7.4;(22))及び抗ヒト4−1BBは、従来のハイブリドーマ法を用いて当研究室内で作製された。抗マウスCD19−PE(クローン1D3)、抗ヒトCD19−PE(クローンRFB9)は、AbDSerotec社(Oxford,UK)から得た。抗マウスCD23−PEは、BD Biosciences社から得た。OTI細胞染色に関しては、従前に記載したように(12)当研究室内で作製されたAPC標識抗CD8α(クローン53−6.7;BD Biosciences社)、及びPE標識SIINFEKLテトラマーを使用した。フローサイトメトリーは、FACS Caliber(BD Biosciences社)を用いて行われた。ニワトリオボアルブミン(OVA)は、Sigma−Aldridge社(Poole,UK)から購入した。エンドトキシンフリーOVAは、Profos AG社(Regensberg,Germany)から得た。

キメラ抗体 様々な抗体の重鎖可変領域及び軽鎖可変領域をコードするDNA構築物は、PCR反応によりハイブリドーマから増幅され、またはGenewiz,Inc.により合成された。SGN40−Soton及びTGN1412−Sotonは、公表されている配列を用いて作製された(US特許番号WO2007/075326及び米国特許第7,585,960号)。可変領域は、異なる抗体のアイソタイプの定常領域を含有する発現ベクター(重鎖に対してはpEE6.4ベクター、及び軽鎖に対してはpEE12.4ベクター、Lonza社)へとサブクローニングした。一過性産生のための293F細胞へのトランスフェクション、または抗体の安定的生産のためのCHO−K1細胞へのトランスフェクションの前に、重鎖ベクター及び軽鎖ベクターは共にさらにサブクローニングされた。分泌された抗体は、プロテインAセファロース(Sigma−Aldrich社)クロマトグラフィーにより精製され、凝集塊はSephadex 200(Sigma−Aldrich社)を通してゲルろ過により取り除かれた。すべての調製物はEndosafe−PTSポータブルテストシステム(Charles River Laboratories)により測定されたところ低エンドトキシン(<1ng/mgタンパク質)であった。

免疫化及び免疫反応の評価 マウスは、個々の実験に関して詳述されるように、尾静脈注射を介して200μLの生理食塩水溶液で免疫化された。血清抗OVA Abのレベルは、ELISAにより測定された(34)。一部の実験において、3x105個の脾臓OVA−特異的脾臓CD8(OTI)T細胞が、免疫化の前日に尾静脈から投与された。OTI細胞調製物は、抗CD19−PE及び抗PEマイクロビーズ(Miltenyi Biotech社)を用いて注射が行われる前にB細胞を枯渇させた。

腫瘍の治療 OVA発現腫瘍であるEG7に対するワクチン化のために、D−6(6日前)にマウスに5x104個のOTI細胞を用いて適合移植し、次いで、D−5(5日前)に0.5mgのSigma OVAと100μgの抗CD40mAbを投与した。マウスは、D0(0日目)に5x105個のEG7腫瘍細胞を皮下注射された。腫瘍増殖はモニターされ、人道的なエンドポイントに達したとき(腫瘍が任意の方向で1.5cmを超えたとき)、マウスを殺処分した。B細胞リンパ腫(BCL1)治療は、従前に記載されたように行われた(18)。

細胞活性化及び増殖 樹状細胞:顕微鏡検査のために、100μgの抗CD40mAbの静脈内注射の2日後にRAG-/-マウスから脾臓を採取し、従前に記載されているように(12)、切片をCD70及びMIDC8に対して染色した。ヒトの初期のランゲルハンス細胞(LC)は従前に記載されたように(35)単離された。簡潔に述べると、ヘルシンキガイドラインに従い、サザンプトン及びサウスウェストハンプシャー研究倫理委員会(Southampton and South West Hampshire Research Ethics Committee)による承認とともに書面のインフォームドコンセントを得た後、健常な個人から皮膚標本を得た。表皮シートを、20時間の酵素消化の後に分離させた(Disopase、2IU、Gibco社、UK)。表皮シートから48時間移動させた後、LCを回収し、Optiprep(商標)密度勾配(Axis Shield社、Norway)により、70%超のCD1a+HLADR+細胞へと富化させた。細胞は、ペニシリン/ストレプトマイシン(1%、Sigma社、UK)及びFBS(10%、Invitrogen社、UK)を補充したRPMI1640(Gibco社、UK)中に5x104個の細胞/ウェルで、96ウェルU底プレートへと播種し、LOB7.4ヒトIgG1またはヒトIgG2抗体またはアイソタイプ対照(0.001μg/ml〜10μg/ml)と共に18時間、刺激した。CD1a+HLADR+(BD Biosciences社、UK)LC上の活性化マーカー(CD40、CD86、CD70、BD Biosciences社、UK)の発現は、フローサイトメトリーにより評価した。

B細胞:B細胞は、磁気ネガティブ選択キット(Miltenyi Biotech社またはStemCell Technologies社)を用いて脾臓(マウス)または末梢血単球細胞(PBMC、ヒト)から精製した。ヒトPBMC(lymphoprep、Axis−Shield社)は、国立血液サービス(the National Blood Service(Southampton General Hospital))を介して匿名の健常なドナーから得た血液コーン(blood cones)から単離された。細胞は、96ウェルの丸底ディッシュに、1x105細胞/ウェルで、個々の実験に関して記載されるように様々な濃度のmAbと共に播種された。ヒトの細胞に関しては、組み換えヒトIL−4(20ng/ml)を有する培養、及び有しない培養が用いられた。一部の例において、ヒトFcγRがトランスフェクトされた1x105個の293細胞もまた添加された。トランスフェクションは、従前に記載されているように行われた(White ら、(2011))。活性化を評価するために、一晩インキュベートされた後、細胞は写真撮影され(CC12ソフトイメージングシステムを備えたOlympus CKX41顕微鏡)、活性化マーカーの発現はフローサイトメトリー(FACSCalibur、BD Biosciences社)により分析された。増殖は、記載されるように(Whiteら、(2011))、培養の5日後(マウス)または8日後(ヒト)に、[メチル−3H]チミジン(PerkinElmer社、Cambridge,UK)取り込みにより評価された。

T細胞:ヒトPBMCは、2mMのCFSEで標識され、次いで、2日間、記述されるように(36)、24ウェルプレート中、ウェル当たり1x107個/mlの細胞、1.5mlを用いて高密度で前培養された。前培養された細胞を洗浄し、分析のために1x106個/mlで再懸濁された。一部の実験に関し、T細胞は、総T細胞単離キット(Miltenyi Biotec社)を用いて前培養されたPBMCから単離された。抗h4−1BB mAbに関しては、96ウェルの丸底プレートのウェルを、0.02μg/mlのOKT3のPBS溶液を用いて4時間、コーティングを行い、次いで、2回洗浄し、105個のPBMC/ウェルを5日間、5μg/mlのmAb(最終量は150μl)と共にインキュベートした。CD4+細胞の増殖は、CFSE希釈のフローサイトメトリー分析により評価した。抗CD28 mAbに関しては、105個の単離されたT細胞を、未コーティングウェル中でmAbと共にインキュベートし、上述のように増殖を評価した。結果は分裂した細胞の割合としてあらわされている。

表面プラズモン共鳴 Biacore T100を用いて、可溶性Fcγ受容体と3/23及びLOB7.4 mAbアイソタイプの間の相互作用を分析した。抗体または対照としてのBSAは、メーカーの説明書に従い、標準的なアミンカップリングにより、高密度(15,000RU)及び低密度(1,000RU)でCM5センサーチップ(Biacore)のフローセルに固定された。可溶性Fc受容体(FcγRI、IIA、IIB、IIIA及びIIIB、R 及び D Systems社、Abingdon,UK)は、流速30μL/分で、HBS−EPランニング緩衝液(Biacore)中、200、100、50、25、12.5及び6.25nM(50nMのポイントは二連)で、フローセルを通して注入された。可溶性Fc受容体は、5分間注入され、解離は10分間モニターされた。対照フローセルのバックグラウンド応答は、自動的に差し引かれた。

統計分析 スチューデントt検定(対応のない:unpaired)は、GraphPad(商標)Prismソフトウェア(GraphPad(商標)Software,inc.、La Jolla,California)を用いて行われた。Ab応答の比較に対し、データは、分析の前に対数変換された。有意差は、分析前に対数変換されたp<0.05の場合に受容された。有意差は、p<0.05の場合に受容された。

実施例1 実施例1はヒトIgG2が抗hCD40 mAbであるLOB7.4にFcγR非依存性アゴニスト活性を与えることを示す図1(a)〜(f)の実験に関する。パネル(a)は、精製hCD40 Tgマウス脾臓B細胞に、指定されるアイソタイプのLOB7.4 mAbを200ng/mlでインキュベートした実験結果を示す。B細胞活性化は、増殖測定として、一晩インキュベートした後の多核巨細胞化(cell lumping)(上)、及びCD23の上方制御(真ん中。灰色のグラフは未処置対照細胞であり、黒線は処置細胞)、及び3Hチミジン取り込み(下。三連サンプルの平均±SE)により評価された。7回の実験のうちの1つの実験データを示す。パネル(b及びc)は、hCD40 Tgマウスが、0.5mgのSigmaOVAと、100μgの指定されたmAbを用いて免疫化された結果を示す。循環SIINFEKL特異的内因性CD8+T細胞(b)及び抗OVA Ab(c)は、それぞれ8日後及び14日後に測定された。2つの実験の統合データを示す(n=7)。パネル(d)は、(a)と同様に、hCD40Tg B細胞が、LOB7.4 h1及びh2の全IgG、Fab’2、またはFab’断片とともに1μg/mlで16時間、インキュベートした後に分析された実験の結果を示す(5つの実験のうちの1つを示す)。パネル(e)は、FcγRIIB+/+(WT)またはFcγRIIB−/−(KO)のhCD40Tg B細胞を、指定されるLOB7.4 mAbの1μg.mlと共にインキュベートし、(a)と同様に分析した実験の結果を示す。5つの実験のうちの1つの結果を示す。(f)FcγRIIB+/+(WT)またはFcγRIIB−/−のhCD40TgマウスにOTI細胞を適合移植し、次いで、100?gのSigma OVAと、100μgの指定されるLOB7.4 mAbを用いて免疫化した。循環OTI細胞を、5日後に計測した。値は、三連のマウスに対する平均±SDである。2つの実験のうちの1つの結果を示す。

実施例2 本実施例は、ヒトIgG2が他の抗TNFRSF mAbにFcγR非依存性活性を与えることを示す図2の実験に関する。パネル(a)は、ヒトB細胞を、抗hCD40 mAb SGN−40−Soton h1またはh2と共にインキュベートし、図1(a)と同様に活性化及び増殖を評価した実験の結果を含む。パネル(b)は、図1(e)と同様に、200ng/mlのSGN40 h1及びh2、またはSC26 m1(SGN40の元のmAb)に反応したhCD40TgのB細胞増殖(WTまたはFcγRIIB−/−)を評価した実験の結果を含む。2つの実験のうちの1つの結果を示す。パネル(c)は、PBMC培養中のキメラh1及びh2の抗h4−1BBに反応したヒトT細胞増殖、または精製T細胞培養中の抗hCD28に反応したヒトT細胞増殖の実験の結果を含む。アイソタイプ処置対照(C)は比較のために示す。下のパネルの写真は、抗CD28 h1及びh2で処置された精製T細胞の写真である。

実施例3 本実施例は、h2 CH1及びヒンジ領域が、LOB7.4にFcγR非依存性アゴニスト活性を与えることを示す図3(a)〜(d)の実験に関する。パネル(a及びb)は、(上)(a)天然型、または(b)CH1(CH1 1/2及びCH1 2/1)、若しくはCH1及びヒンジ領域(ヒンジ1/2及びヒンジ2/1)が交換されている、LOB7.4 h1及びh2 mAbの概略図を含む。これらパネルの真ん中において、非刺激細胞(灰色のヒストグラム)と比較した、指定されるmAb(黒線)とともに一晩インキュベートされた後の、ヒトB細胞上のCD23の発現を示す。これらパネルの一番下において、hCD40Tg FcγRIIB+/+(WT)またはFcγRIIB−/−(KO)のB細胞増殖を、様々な濃度のキメラmAbに反応した3Hチミジン取り込みにより評価した。(a)において、LOB7.4 h1、h2及びm1に反応した増殖を比較している。(c)hCD40TgマウスにOTI細胞を適合移植し、次いで、0.5mgのSigma OVAと、100μgのLOB7.4 h1若しくはh2、または指定されるキメラヒンジ1/2若しくはヒンジ2/1を用いて免疫化した。反応のピーク(5日目)での循環OTI細胞(平均±SD、n=6、2つの実験を統合)を示す。*p<0.05 **p<0.01。(D)LOB7.4 h1、h2及びキメラmAbのCE−SDSプロファイル。

実施例4 本実施例は、LOB7.4 h2のアゴニスト活性が、h2B立体配座をとるその能力に依存することを示す図4(a)〜(e)の実験に関する。パネル(a)は、CE−SDSプロファイルを含み、LOB7.4天然型h2、またはh2A(Aねじれ)及びh2B(Bねじれ)の形態に化学的に歪められたh2に反応したhCD40Tg B細胞の増殖を示す。2つの実験のうちの1つの結果を示す。パネル(b)は、指定された点変異を有するLOB7.4 mAbのCE−SDSプロファイルを含む。LC C214S変異は、HCとLCの共有結合を阻害し、それによりこれらの形態が電気泳動上で分離される。全IgG、HC−HC複合体(HH)、遊離LC(L)及び内部マーカー10kDaの位置を示す。パネル(c)は、様々な濃度の操作されたLOB7.4 mAbに反応したFcγRIIB+/+(WT)またはFcγRIIB−/−(KO)のhCD40TgのB細胞の増殖を示す(少なくとも3つの実験のうちの1つの結果を示す)。パネル(d)は、天然型LOB7.4 h2、h2A(HC C233S)、ねじれ型h2B、またはh2Aとh2Bの1:1の混合物に反応したhCD40TgのB細胞の増殖を示す(6つ以上の類似実験のうちの1つのデータを示す)。パネル(e)は、固定されたhCD40に結合する、指定されたLOB7.4 h2変異体のSPRプロファイルを示す。使用されたmAb濃度は、100、20、4、0.8及び0.16nM、hCD40は約8000RUであった。類似の結果が、1200RU hCD40でも得られた。

実施例5 本実施例は、抗マウスCD40mAbの3/23のアイソタイプ依存性を示す図5(a)〜(e)の実験に関する。パネル(a及びb)は、マウスにOTI細胞を適合移植し、次いで100μgの指定される3/23mAbと共に、または無し(対照)で、500μgのSigmaOVAまたは100μgのendoOVAで免疫化した場合の実験結果を含む。(a)及び(b)において、循環OTI細胞及び抗OVA Ab濃度は、それぞれ5日後及び14日後に計測した。結果は三連のマウスで平均±SDであり、5つのうちの1つの実験(SigmaOVA)または3つのうちの1つの実験(endoOVA)を表している(*p<0.05 **p<0.01)。パネル(c)は、100μgの指定される3/23アイソタイプを投与されたマウスの脾臓切片を、CD70(緑色、左)及びDCマーカーのMIDC8(赤、中央、右側で重ねている)で染色した実験を含む(バーは100μm)。パネル(d)は、C57BL/6マウスにOTI細胞を用いて適合移植し、OVA+100μgの指定されたmAbを用いて免疫化し、5日後にEG7腫瘍を皮下注射でチャレンジした実験を示す。2つの実験のうちの1つの実験の5匹のマウスの群の生存曲線を示す。m1及びh2の曲線を互いに重ねている。(e)BALB/cマウスに、1x104個のBCL1腫瘍細胞を静脈内注射した。14日後、腫瘍が脾臓細胞全体の5〜10%に相当したとき、指定されるようにマウスに100μgの3/23 h1またはh2またはPBS(対照)を単回静脈内投与した。2つの実験のうちの1つの実験の5匹のマウスの群の生存を示す。

実施例6 本実施例は、LOB7.4ヒトIgG2はヒト細胞に対しヒトIgG1よりも活性であること、及びFcγR相互作用に非依存性であることを示す図6(a)〜(e)の実験に関する。パネル(a)は、精製ヒト末梢血B細胞を1μg/mlのLOB7.4 h1またはh2と共にインキュベートし、増殖は8日後に分析したことを除き、図1(a)と同様に細胞活性化及び細胞増殖を分析した実験を示す。11回以上の別々の実験のうちの1つの結果を示す。パネル(b)は、ランゲルハンス細胞由来のヒト皮膚を、LOB7.4 h1またはh2またはアイソタイプ対照mAbとともに18時間インキュベートし、CD70発現をフローサイトメトリーにより分析した実験を含む。(2つの実験のうちの1つの実験の結果を示す)。(*p<0.05 **p<0.01)。パネル(c)は、ヒトFcγRに結合しているLOB7.4 h1及びh2の表面プラズモン共鳴(SPR)センサーグラムを示す。類似した結果が、1,000または15,000RUで固定されたmAbで得られた。パネル(d)は、CFSE標識ヒトB細胞を、LOB7.4 h1またはh2に加え、未トランスフェクト293細胞(対照:Con)または高レベルの指定されたヒトFcγRを発現している細胞をともにインキュベートした実験を示す。B細胞の増殖は、8日後にCFSE希釈のフローサイトメトリー分析により評価した。灰色のヒストグラムは未刺激細胞を表す。パネル(e)は、単離されたヒトB細胞を、LOB7.4 h1またはh2と共に16時間、50倍超のAT10 Fab’2及び/または高レベルの指定されるhFcγRIIAを発現している293細胞の存在下、または非存在下でインキュベートした実験を示す。CD23の発現(黒線)を、未刺激細胞(灰色のヒストグラム)と比較した。

実施例7 本実施例は、h2A及びh2Bのアンタゴニスト性ならびにアゴニスト性を示す図7(a)〜(d)の実験に関する。パネル(a)は、天然型3/23 h2、またはh2A及びh2Bの形態に化学的に歪められたh2のnrCE−SDSプロファイルを示す。パネル(b)は、FcγRIIB発現架橋細胞の存在下、または非存在下で、天然型またはねじれ型3/23 h2と共にインキュベートされたマウスB細胞上のCD23発現の上方制御を示す。(3つの実験のうちの1つを示す)。パネル(c)は、指定される濃度の3/23 h2A及びh2Bに反応したマウスB細胞の増殖を示す。パネル(d)は、SGN40−Soton h2単独、またはLOB7.4 HC C233S(h2A)との1:1混合に反応した、WTまたはFcγRIIB KOのいずれかのhCD40Tg B細胞の増殖を示す。(2つの実験のうちの1つの二連の試料の平均及び範囲を示す)。

以下の方法及び材料を、実施例8〜16に記載される実験において用いた。

材料と方法 マウス C57Bl/6及びRAG−/−マウスは、Charles River Laboratories(Kent,UK)から得た。他の遺伝的改変系統(すべてC57BL/6を背景とする)は、FcγRIIB−/−(Borossら、2011)、OTI TCRトランスジェニック(Dr.Matthias Merkenschlagerから好意により提供、インペリアル大学、ロンドン)、及びヒトCD40トランスジェニック(hCD40 Tg)(Randolph Noelle(キングズ大学、ロンドン)(Ahonenら、2002)から好意により提供された)であった。ヒトCD40 Tg/FcγRIIB−/−及びg鎖−/−のマウスは、交雑育種により得て、フローサイトメトリーにより遺伝子型を確認した。動物は当地の動物施設で繁殖及び飼育され、およそ8〜12週齢で使用された。すべての実験は、イギリス内務省ライセンス番号PPL30/2451及びPPL30/2964のもと、当地の倫理委員会のガイドラインに従い行われた。

抗体及び試薬 以下のハイブリドーマを用いた。抗ヒトCD23(MHM6)は、J Gordon(バーミンガム大学)から得た。抗ヒトFc?nti−ヒトFc)3(MHM6)は、γRIIA及びIIB(Greenmanら、1991)から得て、抗ヒトFcγRIIB(KB61)、抗ヒトCD40(ChiLob 7/4;(Chowdhury、2014))及び抗ヒト4−1BBは、従来のハイブリドーマ法を用いて当研究室内で作製された。抗マウスCD23−PEは、BD Biosciences社から得た。OTI細胞染色に関しては、APC−抗マウスCD8α(クローン53−6.7;BD Biosciences社)、従前に記載したように(Whiteら、2011)、当研究室内で作製されたPE標識SIINFEKLテトラマーを用いた。フローサイトメトリーは、FACS Calibur(BD Biosciences社)を用いて行われた。ニワトリオボアルブミン(OVA)は、Sigma−Aldridge社(Poole,UK)から購入した。エンドトキシンフリーOVAは、Profos AG社(Regensberg,Germany)から得た。

キメラ抗体 様々なmAbの重鎖可変領域及び軽鎖(カッパ)可変領域をコードするDNA構築物は、PCR反応によってハイブリドーマから増殖された、またはGenewiz,Inc.により合成された。抗CD40mAb SGN40−Soton及び抗CD28 TGN−Sotonは、公表されている配列を用いて作製された(それぞれ、US特許番号WO2007/075326及び米国特許第7,585,960号)。mAb精製及びクオリティコントロールの方法の詳細は、捕捉の実験手順において見出される。

免疫化及び免疫反応の評価 マウスは、個々の実験に関して詳述されるように、尾静脈注射を介して200μLのPBS溶液で免疫化された。血清抗OVA Abのレベルは、ELISAにより測定された(Whiteら、2010)。一部の実験において、3x105個の脾臓OVA−特異的CD8(OTI)T細胞が、免疫化の前日に尾静脈から投与された。

腫瘍の治療 OVA発現胸腺腫であるEG7に対するワクチン化のために、D−6(6日前)にマウスに5x104個のOTI細胞を用いて適合移植し、次いで、D−5(5日前)に0.5mgのSigma OVAと100mgの抗CD40mAbを投与した。マウスは、D0(0日目)に5x105個のEG7腫瘍細胞を皮下注射でチャレンジされた。腫瘍増殖はモニターされ、人道的なエンドポイントに達したとき(2つの最も大きな垂直の長さをとったときに、15mmの平均腫瘍直径)、マウスを殺処分した。B細胞リンパ腫(BCL1)治療は、記載されたように行われた(White、2014)。簡潔に述べると、マウスに、0日目に1x104個のBCL1細胞を尾静脈から接種した。14日目(腫瘍が確立され、脾臓重量の5〜10%に相当したとき)に、マウスは、100μgの抗CD40の単回投与で治療された。

細胞活性化及び増殖 樹状細胞、B細胞、及びT細胞の活性化ならびに/または増殖を評価するための単離ならびに分析の詳細は、以下に記載されている。

表面プラズモン共鳴 Biacore T100(GE Healthcare社)を用いて、以下に記載されるように可溶性Fcγ受容体とChiLob7/4 mAbアイソタイプの間の相互作用、ならびに可溶性mAbと固定CD40の間の相互作用を分析した。

統計分析 スチューデントT検定(対応のない:unpaired、両側検定:two−tailed)、及び生存分析(ログ−ランク マンテル−コックス検定)は、GraphPad(商標)Prismソフトウェア(GraphPad(商標)Software,inc.,La Jolla,California)を用いて行われた。Ab応答の比較に対し、データは、分析の前に対数変換された。一部の場合において、複数の実験から得たデータが統合された。しかし、実験間の相対的差異は同一のままであったが、しばしば絶対尺度が大きく変化することにより統合が出来なくなるため、統合は常に可能というわけではなかった。この場合、1つの代表的な実験が、図の説明において記載され、実施された実験数と共に示される。

キメラ抗体の産生及びクオリティコントロール 様々な領域が、異なる抗体のアイソタイプの定常領域を含有する発現ベクター(重鎖に対してはpEE6.4ベクター、及び軽鎖に対してはpEE12.4ベクター、Lonza社)へとサブクローニングされた。mAbの一過性産生のための293F細胞へのトランスフェクション、またはmAbの安定的生産のためのCHO−K1細胞へのトランスフェクションの前に、重鎖ベクター及び軽鎖ベクターは共にさらにサブクローニングされた。分泌されたmAbは、プロテインAセファロース(Sigma−Aldrich社)クロマトグラフィーにより精製され、凝集塊はSephadex 200(Sigma−Aldrich社)を通してゲルろ過により取り除かれた(SEC−HPLCにより示される)。すべての調製物はEndosafe−PTSポータブルテストシステム(Charles River Laboratories社)により測定したところ低エンドトキシン(<1ng/mgタンパク質)であった。i)10mg/ml超のmAb濃度が、in vitroでマウスB細胞増殖を引き起こすために十分な量のエンドトキシンをもたらすために必要であること(図9A)、ii)ヒトB細胞はin vitroでエンドトキシンに反応しない(Bourkeら、2003、及び図9B)が、ChiLob7/4で活性化におけるアイソタイプ依存性の差異を示すこと、iii)少なくとも50mg用量のmAb(投与された量の500倍)が、in vivoでこのレベルまで免疫応答をブーストするための十分なエンドトキシンをもたらすために必要であること(図9C)、を理由として、混入エンドトキシンは、本実験において記載されるmAb機能の主原因とはならないはずである。

フローサイトメトリー及び/またはSPRを用いて、Ag結合における差異を評価した。mAb調製物の非還元変性キャピラリー電気泳動(nrCE−SDS:Non−reducing denaturing capillary electrophoresis)は、記載されるように(Glennieら、1987)Fab’を作製するため、化学的に還元されたものを用いて行われた。プロテインAクロマトグラフィーを用いて、残りのFcをすべて除去した。

細胞の単離、活性化及び増殖 樹状細胞:従前に記載されているように(Polakら、2012)、ヒトの初期ランゲルハンス細胞は単離された。簡潔に述べると、ヘルシンキガイドラインに従い、サザンプトン及びサウスウェストハンプシャー研究倫理委員会(Southampton and South West Hampshire Research Ethics Committee)による承認とともに書面のインフォームドコンセントを得た後、健常な個人から皮膚標本を得た。表皮シートを、20時間の酵素消化の後に分離させた(Disopase、2IU、Gibco社、UK)。表皮シートから48時間移動させた後、LCを回収し、Optiprep(商標)密度勾配(Axis Shield社、Norway)により、70%超のCD1a+HLADR+細胞へと富化させた。細胞は、ペニシリン/ストレプトマイシン(1%、Sigma社、UK)及びFBS(10%、Invitrogen社、UK)を補充したRPMI1640(Gibco社、UK)中に5x104個の細胞/ウェルで、96ウェルU底プレートへと播種し、ChiLob7/4ヒトIgG1またはヒトIgG2 mAbまたはアイソタイプ対照と共に18時間、刺激した。CD1a+HLADR+LC上の活性化マーカー、CD40、CD86、CD70(すべてBD Biosciences社)の発現は、フローサイトメトリーにより評価した。

B細胞:B細胞は、磁気ネガティブ選択キット(Miltenyi Biotech社またはStemCell Technologies社)を用いて脾臓(マウス)または末梢血単球細胞(PBMC、ヒト)から精製した。ヒトPBMC(Lymphoprep、Axis−Shield社)は、国立血液サービス(the National Blood Service(Southampton General Hospital))を介して匿名の健常なドナーから得た血液コーン(blood cones)から単離された。細胞は、96ウェルの丸底ディッシュに、1x105細胞/ウェルで、個々の実験に関して記載されるように様々な濃度のmAbと共に播種された。一部の場合において、1x105個の293F細胞にヒトFcγRをトランスフェクトした。Beckman PA800 Plusアナライザー、メーカーの説明書に従う。h2のねじれ型を作製するために、mAbは、6mMのシステインと1mMのシスタミンを含有する0.2M Tris pH8.0へと、2Mの塩酸グアニジンと共に(h2Aに対して)、または2Mの塩酸グアニジン無しで(h2Bに対して)、40℃で4日間、透析され、次いで、使用前にPBSへと透析された。ペプシン消化を用いて、(Fab’)2断片を作製し、次いでそれを化学的に還元させ、記載されるように(Glennieら、1987)Fab’を生成した。プロテインAクロマトグラフィーを用いて残りのFcをすべて除去した。

細胞の単離、活性化及び増殖 樹状細胞:従前に記載されているように(Polakら、2012)、ヒトの初期ランゲルハンス細胞は単離された。簡潔に述べると、ヘルシンキガイドラインに従い、サザンプトン及びサウスウェストハンプシャー研究倫理委員会(Southampton and South West Hampshire Research Ethics Committee)による承認とともに書面のインフォームドコンセントを得た後、健常な個人から皮膚標本を得た。表皮シートを、20時間の酵素消化の後に分離させた(Disopase、2IU、Gibco社、UK)。表皮シートから48時間移動させた後、LCを回収し、Optiprep(商標)密度勾配(Axis Shield社、Norway)により、70%超のCD1a+HLADR+細胞へと富化させた。細胞は、ペニシリン/ストレプトマイシン(1%、Sigma社、UK)及びFBS(10%、Invitrogen社、UK)を補充したRPMI1640(Gibco社、UK)中に5x104個の細胞/ウェルで、96ウェルU底プレートへと播種し、ChiLob7/4ヒトIgG1またはヒトIgG2 mAbまたはアイソタイプ対照と共に18時間、刺激した。CD1a+HLADR+LC上の活性化マーカー、CD40、CD86、CD70(すべてBD Biosciences社)の発現は、フローサイトメトリーにより評価した。

B細胞:B細胞は、磁気ネガティブ選択キット(Miltenyi Biotech社またはStemCell Technologies社)を用いて脾臓(マウス)または末梢血単球細胞(PBMC、ヒト)から精製した。ヒトPBMC(lymphoprep、Axis−Shield社)は、国立血液サービス(the National Blood Service(Southampton General Hospital))を介して匿名の健常なドナーから得た血液コーンから単離された。細胞は、96ウェルの丸底ディッシュに、1x105細胞/ウェルで、個々の実験に関して記載されるように様々な濃度のmAbと共に播種された。一部の場合において、ヒトFcγRをトランスフェクトした1x105個の293F細胞(Whiteら、2011)もまた添加した。活性化を評価するために、一晩インキュベートした後、細胞を写真撮影(CC12ソフトイメージングシステムを備えたOlympus CKX41顕微鏡)し、活性化マーカーの発現をフローサイトメトリー(FACSCalibur、BD Biosciences社)により分析した。増殖は、記載されるように(Whiteら、2011)、培養の5日後(マウス)または8日後(ヒト)に、[メチル−3H]チミジン(PerkinElmer社、Cambridge,UK)取り込みにより評価された。

T細胞:ヒトPBMCは、2mMのCFSEで標識され、次いで、2日間、記述されるように(Romerら、2011)、24ウェルプレート中、ウェル当たり1x10?個/mlで1.5mlの細胞を用いて高密度で前培養された。前培養された細胞を洗浄し、分析のために1x106個/mlで再懸濁された。一部の実験に関し、T細胞は、総T細胞単離キット(Miltenyi Biotec社)を用いて前培養されたPBMCから単離された。抗h4−1BB mAbに関しては、96ウェルの丸底プレートのウェルを、0.02mg/mlのOKT3のPBS溶液を用いて4時間、コーティングを行い、次いで、2回洗浄し、105個PBMC/ウェルを5?PBMC/ウェルと共に5または4時間インキュベートし、次いで。CD4+細胞の増殖は、CFSE希釈のフローサイトメトリー分析により評価した。抗CD28 mAbに関しては、105個の単離されたT細胞を、未コーティングウェル中でmAbと共にインキュベートし、上述のように増殖を評価した。結果は分裂細胞の割合としてあらわされている。

EBVペプチド特異的CD8+ヒトTリンパ球を活性化するために、EBVのBMLF−1エピトープ(GLCTLVAML;Cambridge Peptides社、UK)に特異的なHLA−A2拘束性T細胞を、記載されるように(Polakら、2012)、HLA−A2の個人から増殖させた。ヒト初期ランゲルハンス細胞(LC)は、BMLF−1(proGLC:FNNFTVSFWLRVPKVSASHLEGLCTLVAML、10μM)を含有する伸長ペプチドと共に6時間インキュベートされ、ChiLob7/4 h1若しくはh2のmAb、またはアイソタイプ対照、100ng/mlで18時間、刺激された。パルスされ、洗浄されたLC(1x104個の細胞)は、BMLF−1特異的T細胞(5x104個の細胞)と共に20時間、IFN−γ産生に対するELISpotアッセイ(Mabtech社、Sweden)中でメーカーのプロトコールに従い共培養された。スポット形成単位(sfu)は、ELISpot 3.5リーダーを用いて計測された。

表面プラズモン共鳴 Biacore T100(GE Healthcare社)を用いて、可溶性Fcγ受容体とChiLob7/4 mAbアイソタイプの間の相対相互作用を比較した。抗体または基準としてのBSAは、メーカーの説明書に従い、標準的なアミンカップリングにより、15,000RUでCM5センサーチップ(Biacore)に固定された。基準フローセルをコートするためのアイソタイプ対照mAbの使用は、Fcの存在を理由として行われなかった。可溶性FcγR(R and D Systems社、Abingdon,UK)は、25℃、流速30μL/分で、HBS−EP+ランニング緩衝液(Biacore)中、100nMで、フローセルを通して注入された。再生は、30秒間、10mMのグリシン、pH2を用いて行われた。フローセル上にコートされたmAbの完全性は、陽性対照(hCD40−Fc)及び陰性対照(hOX40−Fc)融合タンパク質(R and D systems社)を100nMで用いることにより確認された(図11C)。基準フローセルのバックグラウンド応答は、自動的に差し引かれた。基準細胞への結合は、すべてのFcγRに対して無視できるほど小さかった(図11D、及びデータは示さず)。精製FcγRタンパク質それぞれの完全性は、以下のうちの少なくとも1つにより確認された。IgGアイソタイプに関し予測される結合プロファイル(Whiteら、2011、Whiteら、2011、及び本実験)。FcγR相互作用を増強することが知られている変異Fcを有するmAbへの結合の増加(示さず)。固定された抗Fc?相互作用による結合(データは示さず)。FcγRの廃棄(示さず。及び図11E)。異なる抗CD40 mAbと固定されたhCD40の間の相互作用の比較のための条件は、以下であった。Fab’結合の比較に関しては、hCD40−Fc(R and D Systems社)は、上述のように1000RU、pH5で固定され、Fab’断片は、640、128、25.6、5.12及び1.024nMで通過させた(図11E)。IgG結合の比較に関しては、hCD40−Fcは8000RUで固定され、IgGは100、20、4、0.8及び0.16nMで通過させた(図11F)。再生は、10mMのグリシン、pH1.5を用いて30秒間行われた。CD40に対するChiLob7/4 h1及びh2のFab’断片の親和性は、1:1結合モデルを適合したBiacore評価ソフトウェアを用いて測定された。

実施例8 本実施例は、図8(a)〜(h)の実験に関する。これら実験は、抗CD40活性に対する異なるヒトアイソタイプの影響を示す。(A)指定されたアイソタイプのChiLob7/4(1μg/ml)に反応したヒトB細胞の活性化を、16時間後、同種付着(homotypic adhesion)(上)及び3Hチミジン取り込みにより評価した。点は、アイソタイプ毎の2〜5回の実験由来の個々の試料を表す。(B)ヒトランゲルハンス細胞は、未処置(黒線)、またはChiLob7/4 h1、h2、またはアイソタイプ対照(c)と共に18時間、インキュベート(灰色の線)し、CD70発現をフローサイトメトリーにより分析した。2つの実験のうちの1つを示す。(C)(B)と同様に、ChiLob7/4で活性化されたHLA合致ヒトランゲルハンス細胞によるBMLF−1特異的CD8+T細胞活性化のIFN−γのELISpotアッセイ。未パルス細胞による活性化に対して標準化された、三連での2つの実験のうちの代表的なデータ。(D)200ng/mlのChiLob7/4 h1及びh2によるhCD40Tg B細胞の活性化を(A)と同様に分析した。点は、二連で行われた3つの実験のうちの個々の試料である。(E)hCD40Tgマウスを、100μgのOVAと、100μgの指定されるChiLob7/4 mAbと共に、または100μgのOVAのみ(対照:Con)で免疫化した。循環内因性OVA特異的CD8+T細胞は、8日目に計測され、応答のピーク(左)及び抗OVA−Abのピーク(右)を、14日目に測定した。4つの実験のうちの2つの実験の個々の動物を示す。(F)OTI細胞を適合移植されたマウス(n=3)を、100?gのエンドトキシンフリーのOVAのみ(対照:Con)、または100?gのエンドトキシンフリーのOVAと100μgの指定される3/23mAbで免疫化した。循環OTI細胞は、応答のピーク(5日目、左)及び抗OVA Abのピーク(14日目、右)で計測された。6回以上の実験のうちの2つの実験のデータを統合した。(G)C57Bl/6マウス(n=5)にOTI細胞を適合移植し、OVAと100μgの指定される3/23アイソタイプを用いて免疫化し、5日後にEG7腫瘍を用いて皮下注射でチャレンジした。2つの実験のうちの1つの実験の生存曲線を示す。(H)BALB/cマウス(n=5)に、BCL1腫瘍細胞を静脈内注射でチャレンジし、14日後(腫瘍が脾臓重量の5〜10%に相当するとき(White、2014))、100μgの3/23 h1、h2、またはPBS(対照:Con)を指定されるように静脈内投与した。2つの実験のうちの1つの実験の生存曲線を示す。*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001。

実施例9 本実施例は、図8の実験の抗CD40活性に対するアイソタイプの影響を立証する対照実験である、図9(a)〜(g)の実験に関する。抗CD40活性に対するアイソタイプの影響に関する対照実験。(A〜C)エンドトキシンの混入は、抗CD40活性を説明するものではない。(A)FcγRIIB−/−マウスのB細胞を、400ng/mlの3/23 m2aの存在下、または非存在下で、LPSの濃度を増加させながらインキュベートした。増殖は、3Hチミジン取り込みにより評価した(平均±SEM 三連)。(B)ヒトB細胞の活性化は、示されるように、1mg/mlのChiLob7/4 h1及び/若しくはFcγRIIB過剰発現架橋細胞の存在下、または非存在下で、1mg/mlのLPSと共に16時間インキュベートした後のCD23の上方制御(対照(灰色)と比較した黒線)により評価された。(C)マウスは、100mgのエンドトキシンフリーのOVAと、指定される用量のLPSで免疫化された。循環抗OVA Abの力価は、14日目に測定された。(D)ヒトChiLob7/4のアイソタイプは、同じようにCD40に結合する。精製されたhCD40TgマウスのB細胞を、異なる濃度の、異なるヒトアイソタイプの競合非標識ChiLob mAbと前もって混合された10mg/mlのChiLob7/4 h1−FITCと共にインキュベートした。フローサイトメトリーを用いて、ChiLob7/4−FITC結合のレベルを測定し、最大MFIの%(競合mAbは存在していない)としてあらわされている。非標的化ヒトIgG4アイソタイプmAb(灰色の三)は、非競合対照として含まれた。(E)ChiLob7/4 h1及びh2のFab’断片は、hCD40に対し類似した親和性を有している。hCD40は1000RUで固定され、ChiLob7/4 h1(実線)またはh2(破線)のFab’断片は、640、128、25.6及び1.024nMでチップ上を流れた。親和性は、1:1結合モデルを適合することにより算出され、h1とh2それぞれ、10.0及び10.2nMであった。(F)ヒト及びマウスのCD40mAbに対するアイソタイプ対照。精製されたWT(mCD40+/+)またはhCD40Tg/mCD40 KO(mCD40−/−、hCD40+/−)マウスのB細胞を、1mg/mlの指定されるmAbと共に16時間インキュベートした。B細胞活性化は同種付着(上)及びCD23上方制御(下)により評価した。灰色のヒストグラムは未処置細胞。黒線はmAbのみで処置。青線はmAbとFcγRIIB過剰発現架橋細胞と共にインキュベート。(G)マウス脾臓DC上のCD70のアイソタイプ特異的な上方制御。100mgの指定される3/23アイソタイプを投与されたマウスの脾臓切片を、CD70(緑、左)及びDCマーカーのMIDC8(赤、真ん中、右側で重ねている)に対し染色した。バー=100mm。2つの実験のうちの1つの実験の結果を示す。

実施例10 本実施例は、ヒトIgG2のFcγR非依存性活性を示す、図10(a)〜(e)の実験の結果に関する。(A)示されるように、ChiLob7/4 h1若しくはh2、+/−50倍超過のブロッキング抗FcγRII(AT10)F(ab’)2、及び/または、hFcγRIIB過剰発現293F細胞(+/−FcγRII)によるヒトB細胞の活性化。CD23発現(黒線)は、非刺激細胞(灰色のヒストグラム)と比較されている。(B)16時間、1mg/mlでのChiLob7/4 h1及びh2の全IgG、F(ab’)2またはFab’によるヒトB細胞の活性化(同種付着及びCD23上方制御、(上)及び増殖(下)。4つの実験のうちの1つの実験の二連の試料の平均及び範囲。(C)様々な濃度の指定されるChiLob7/4アイソタイプを用いた、FcγRIIBに対するhCD40Tg B細胞のWTまたはKOの増殖は、3Hチミジン取り込みにより測定された(4つの実験のうちの1つの実験の、二連の平均及び範囲)。(D)FcγRのWT、FcγRIIBのKO、または共通のg鎖のKO(活性FcγRがない)のhCD40Tgマウス(n=3〜5)に、OTI細胞を投与し、次いで、OVAと指定されるChiLob7/4mAbを投与した。循環OTI細胞を、5日目に計数した。2つの実験の結果を統合。(E)hCD40Tg/FcγRIIB KOマウスに、OTI細胞を投与し、次いで、OVA単独(対照)または200mgのChiLob7/4 h1またはh2のFab’2を用いて、0日目(D0)に静脈内注射、次いで、1日目及び2日目に100mgのFab’2の静脈内注射で免疫化した。5日目(D5)の循環OTI細胞を示す。マウスに100mgのh2 Fab’2を単回静脈内投与した場合にも、類似の結果が得られた(示さず)。***p<0.001、*p<0.05。

実施例11 本実施例は、ChiLob7/4 h2のアゴニスト活性が、FcγR非依存性であることを立証する、図11(a)〜(f)の実験に関する。(A及びB)100nMの指定されるヒト(A)及びマウス(B)のFcγRの、15,000RUで固定されたChiLob7/4 h1またはh2に対する結合を示すSPRプロファイル。すべてのプロファイルは、同じスケールで表されており(Y軸は2500RUまで)、それにより相対結合の比較が可能となる。FcγRIIAの差し込み図は、200RUのY軸スケールでプロットされた同じデータを示し、低レベルの結合を明らかとしている。(C)結合したmAbの完全性を示すために、100nMのhCD40タンパク質(実線)またはhOX40タンパク質(破線)の、A及びBで用いられたフローセル上に固定されたh1及びh2mAbへの結合が測定された。(D)hFcγRI及びIIBの、固定BSAへのバックグラウンド結合。同様の結果が、すべてのFcγRに対して得られた。このバックグラウンドは、AとBのプロファイルから差し引かれた。(E)hFcγRIIBの完全性を示すために、抗FcγRIIB特異的mAb(KB61)を固定し、hFcγRI及びIIBの結合を比較した。(F)精製されたhCD40TgマウスB細胞を、1mg/mlのChiLob7/4 h2 IgG単独(左、黒いバー)と共に、または50倍超過の指定されるChiLob7/4 IgG断片の存在下で、16時間インキュベートした。CD23発現は、20時間後にフローサイトメトリーにより分析され(上のパネル;灰色のヒストグラムは未処置細胞、黒線はmAb処置細胞)、及び3Hチミジン取り込みによるB細胞の増殖は5日後に分析された(下のパネル。二連の試料の平均及び範囲)。2つの実験のうちの1つの実験の結果を示す。

実施例12 本実施例は、複数の受容体標的に対するヒトIgG2のアンタゴニスト性効果を示す、図12(a)〜(e)の実験に関する。(A)SGN40−Soton h1またはh2を用いたヒトB細胞の活性化を、図8Aのように評価し、5つの実験のうちの1つの実験を示す(二連の試料の平均及び範囲)。(B)SGN40 h1及びh2、または元のSC26 m1に反応したhCD40Tg B細胞の増殖(WTまたはFcγRIIB KO)(3つの実験のうちの1つの実験の、二連の平均及び範囲)。(C)hCD40Tg/FcγRIIB KOマウス(n=5)にOTI細胞を投与し、次いで、OVA単独で免疫化(対照:Con)または100mgのSGN40−Soton h1若しくはh2で免疫化した。循環OTI細胞は、5日目(D5)に計数した。***p<0.001、2つの実験のうちの1つの実験を示す。(D及びE)キメラh1、h2、若しくはh4の抗h4−1BBまたはhCD28に反応した、総PBMC中のヒトCD4T細胞培養(C)または精製T細胞培養(D)における活性化及び増殖。点は個々のドナーを表す。

実施例13 本実施例は、CH1及びヒンジ領域が、ChiLob7/4 h2に活性を付与することを示す、図13の実験に関する。(A)ChiLob7/4 h1及びh2(左)ならびに変異体(上)の概略図であり、変異体は、h1及びh2のCH1((i)CH1 1/2、及び(ii)CH1 2/1)またはCH1と、ヒンジ領域((iii)CH1Hge 1/2、及び(iv)CH1Hge 2/1)が交換されている。真ん中は、FcγRIIB発現架橋細胞の非存在下、または存在下における、ヒトB細胞上のCD23の発現であり、下は、キメラmAbに反応したhCD40Tg FcγRIIB WTまたはKOのB細胞増殖(二連の平均及び範囲)。(B)図10Eと同様に測定された、指定されたmAbを用いて処置されたhCD40Tgマウス(n=3)におけるOTI反応。2つの実験のデータを統合。****p<0.0001。

実施例14 本実施例は、ChiLob7/4の交換変異体はCD40に同様に結合することを立証する、図14の対照実験に関する。精製されたhCD40TgマウスのB細胞を、異なる比率の指定される非標識変異体と前もって混合されたChiLob7/4 h1−FITCと共にインキュベートし、図8に示されるように分析した。

実施例15 本実施例は、突然変異誘導が、広範なChiLob7/4 h2アゴニスト性形態を生成することを示す、図15(a))〜(h)の実験に関する。(A)「ねじれ型の」h2A及びh2B ChiLob7/4に反応した、nrCE−SDSプロファイル(上)、及びhCD40Tg B細胞の増殖(3つの実験のうちの1つの実験の二連の平均及び範囲)。(B)ねじれ型3/23 h2に反応した、nrCE−SDSプロファイル(上)、及びFcγRIIB発現架橋細胞の存在下及び非存在下でのCD23の上方制御により評価されたマウスB細胞の活性化(下)。3つの実験のうちの1つの実験を示す。(C)指定されるChiLob7/4変異体のnrCE−SDSプロファイル。全IgG、HCHC複合体(HH)、フリーLC(L)、及び10kDaマーカーの位置を示す。(D)ChiLob7/4変異体に反応した、FcγRIIBのWTまたはKOであるhCD40TgB細胞の増殖(少なくとも3つの実験のうちの1つの実験の二連の平均及び範囲)。(E)1mg/mlのChiLob7/4 h2A及びh2Bを用いて指定される時間、処置され、ホスホ−Ikka/b、ホスホIkB−aまたはIkB−aに特異的なAbでプローブされたhCD40TgマウスB細胞の溶解物のウェスタンブロット。抗チューブリンは、ローディング対照として用いられた。(F)8000RUで固定されたhCD40に結合するChiLob7/4 h2変異体のSPR(100、20、4、0.8及び0.16nM)。(G)ChiLob7/4 h2、h2A(HC C233S)、ねじれ型h2B、またはh2Aとh2Bの1:1混合物を用いたhCD40TgB細胞増殖。6回以上の実験のうちの1つの二連の平均及び範囲。(H及びI)OVAと100mgのChiLob7/4 C233S(h2A)またはねじれ型h2Bで免疫化されたhCD40Tg FcγRIIB KOマウス(n=5)における、OVA特異的OTI CD8T細胞反応(H)、及び18日目の血清Ab反応(I)。2つの実験のうちの1つの実験の結果。**p<0.01、***p<0.001。

実施例16 本実施例は、ChiLob7/4 h2A型及びh2B型の異なる活性をさらに立証する、図16(a)〜(g)の実験に関する。(A)200ng/mlのChiLob7/4 h2の天然型、「A」または「B」ねじれ型と共に16時間、インキュベートした後の、同種付着(上)、及びCD23の上方制御(下)により評価される、精製ヒトB細胞の活性化。(B)精製hCD40TgB細胞を、指定される濃度のChiLob7/4 h2、CH1Hge2/1変異体、または当該変異体のねじれ型と共にインキュベートし、図15Aと同様に増殖を測定した(二連試料の平均及び範囲)。(C)Bと同様に測定された、h2Bねじれ型ChiLob7/4 h2のIgG、またはFab’2の濃度増加に反応した、hCD40TgマウスB細胞の増殖。(D)1mg/mlのChiLob7/4 h2A及びh2Bを用いて指定される時間、処置され、ホスホ−IKKa/b、ホスホIkB−aまたはIkB−aに特異的なAbでプローブされたRamos細胞の溶解物のウェスタンブロット。抗チューブリンは、ローディング対照として用いられた。(E)精製hCD40TgマウスB細胞は、異なる濃度の指定される非標識変異体と前もって混合されたChiLob7/4 h1−FITCと共にインキュベートされ、図13Dと同様に分析された。(F)及び(G)OTI細胞を適合移植されたhCD40Tg FcγRIIB KOマウスを、100mgのOVAと、100mgのねじれ型変異体mAbを用いて、図12と同様に免疫化した。循環OTI細胞は、継時的に計数された(5匹/群の平均±SD)(D)、及び18日目に計測された血清中の抗OVA抗体(E)。2つの同様の実験のうちの1つの実験の結果を示す。*p<0.05、***p<0.001。

結論 近年の臨床データから、免疫刺激性mAbは、たとえば癌の治療(Hodiら、(2010);Wolchokら、(2013);Topalianら、(2012);Brahmerら、(2012))、及び感染症における治療剤として有用でありうることが示唆されている。しかし、in vivoでの治療に用いられ得るmAb及び融合タンパク質の特定は、正確な作用機序の明確な理解が必要である。数多の身体データから、現在、アイソタイプ選択が重要であり、アイソタイプ選択が、Ag結合後の事象を調節する異なるFcγRの相互作用を決定づけることが示されている。(Nimmerjahnら、(2012)、Whiteら、(2013))。選択された相互作用を増強させ、FcγRIIBによるFcの架橋を介した治療有効性を高める手段として、すでにmAb Fcの操作が提唱されている(whiteら、(2013)、Li and Ravetch(2012)、Li and Ravetch(2013))。本明細書のデータは、むしろ、アイソタイプ依存性だが、FcγR非依存性である機序が、活性の重要な決定因子でありうることを示すものである。

多くの抗癌性mAbに対し、FcγR結合の役割が示されている。抗CD40の場合、FcγRIIBへの結合は、mAb架橋を条件とし、前臨床モデルにおいて活性に必須であることが本発明者らにより示されている(Whiteら、(2011)、Li and Ravetch(2011))。この機能を調節するために十分に高い親和性でFcγRIIBに結合するヒトIgGアイソタイプは無く、そのため、ヒトでの使用のための剤を開発する際に課題が生じている。また、この受容体は常にmAbの標的抗原と共に局在しているわけではないため、FcγRIIB結合の必要性が制限因子となっている可能性がある。故に、h2アイソタイプのmAbはFcγR非依存性のアゴニスト活性を有するという本報告における証明は、標的細胞の位置に関わらずアゴニスト性を有する剤の開発を行う機会をもたらすという点で、非常に意義深いものである。

h2 mAbが、アゴニスト活性のために外来性の架橋を必要としないという結果は、ユニークかつ驚くべきものである。ヒトIgG2アイソタイプは、合成後にそのヒンジ及びCH1ドメイン内でジスルフィド結合を再構成し、それにより明白に異なる立体配座を有するアイソフォームを生じさせるというその能力において非常に優れている(Martinezら、(2008);Dillonら、(2008);Allenら、(2009))。IgG2は、4つのHC間ジスルフィド結合を有する、古典的で柔軟なIgG構造(その『A』型)で合成されると考えられている。徐々に、これは一連の中間体を経由してより固くコンパクトな『B』型へと転換され、B型ではLCとHCのCH1がHCヒンジシステインの232と233にジスルフィド結合される(Martinezら、(2008);Dillonら、(2008);Allenら、(2009))。一連の遺伝子操作されたmAbを用いて、本発明者らは、LOB7.4 h2のアゴニスト活性が、ヒンジのジスルフィド結合を入れ替えるその能力に依存していたことを示した。さらに、特定のシステイン、またはシステイン残基の組み合わせの変異は、アンタゴニスト性立体配座及びアゴニスト立体配座へと抗体を固定することができた。

以前、研究者らが、h2活性に対するジスルフィドシャッフリングの影響は限定的であり、Bアイソフォームは親和性が低く、有効性が低下している傾向があると報告していた。しかし、それらの場合は、活性は抗原結合、または受容体−リガンド相互作用の阻害能力について測定されていた(Dillonら、2008)。本発明者らは、LOB7.4 h2のアゴニスト性形態とアンタゴニスト性形態によるCD40の結合には何も差が無いことを見出した。本発明者らは、h2のより固く、コンパクトな形態は、h2Bと同様に、膜において高密度で組織化されたCD40との複合体を形成し、それにより架橋よりもTRAFリクルートメント及び下流細胞内シグナル伝達が可能となると推測した。h2Aのような、h2のより柔軟な形態の、機能を阻害する性質は、これら複合体を妨害する能力を反映している可能性があり、天然型h2の活性、またはh2A型とh2B型の混合物の活性を、広範な濃度範囲にわたり計測した際に認められる特徴的なベル状の曲線を説明しうるものである。異なる形態のLOB7.4 h2を結晶化させ、その正確な立体配座を決定し、その作用メカニズムを解明できる可能性がある。h2の定常領域はまた、他の抗hCD40mAbであるSGN40、ならびに、T細胞上に発現されている共刺激性分子(4−1BB及びCD28)を指向するmAbに対し、FcγR非依存性の活性を寄与するという結果から、これは、このアイソタイプの一般的な特性である可能性が示唆される。

少なくともマウスモデルにおいて、アゴニスト性の抗CD40は、FcγRIIBへの結合を必要とするという本発明者らによる発見(Li and Ravetch,2011;Whiteら、2011)は、特に単量体としては、ヒトIgGは非常に低い親和性でFcγRIIBに結合するため、ヒトでの使用を目的とした剤を開発する場合に課題を生じさせるものである(Bruhnsら、2009)。Fc操作によりFcγRIIB相互作用を増強させ、活性を改善させることはできるが(Li and Ravetch,2012;Li and Ravetch,2013;Whiteら、2013)、この方法は、FcγRIIBは腫瘍の微小環境内において常に架橋に使用できるわけではなく、またFcγRIIBが内皮細胞に結合した際、有害事象が生じる(Xuら、2003)という事実により、限定的である。故にこの報告の、h2アイソタイプのmAbが、FcγR非依存性のアゴニスト活性を有しているという結果は、標的細胞の位置に関わらずアゴニスト性である試薬剤を開発する機会をもたらすという点で有意義である。ヒトIgG2アイソタイプは、合成後にそのヒンジとCH1ドメイン内のジスルフィド結合を再構成し、明白に異なる立体配座の広範なアイソフォームを生じさせるという能力においてユニークである(Allenら、2009;Dillonら、2008;Martinezら、2008;Wypychら、2008)。IgG2は、4つのHC間ジスルフィド結合を有する、古典的で柔軟なIgG構造(その『A』型)で合成されると考えられている。徐々に、これは一連の中間体を経てよりコンパクトな『B』型へと転換され、B型ではLCとHCのCH1がHCヒンジシステインの232と233にジスルフィド結合される(Allenら、2009;Dillonら、2008;Liuら、2008;Martinezら、2008;Wypychら、2008)。化学的なねじれ形成法と一連の遺伝子操作mAbの両方を用いて、本発明者らは、ChiLob7/4 h2のアゴニスト活性が、h2B型に適合させるその能力に依存していることを示した。さらに、特定のシステイン、またはその組み合わせの変異は、異なる強さのアゴニスト活性を有する立体配座へと、ChiLob7/4 h2を固定しうる。

注目すべきは、ジスルフィドシャッフリングは、カッパ軽鎖はできるが、ラムダ軽鎖はできないということから(Dillonら、2008)、選択された軽鎖は、異なる立体配座に適合させるh2の能力に影響を与えると考えられることである。これと一致して、本発明者らの実験で用いられたすべてのmAbは、カッパ軽鎖を含有していた。さらに興味深いことに、ジスルフィド結合されたh2二量体の存在は、ヒトの血液において報告されている(Yooら、2003)。しかし、組み換えmAbを用いた他研究者らの報告(Martinezら、2008)にあるように、本発明者らは、nrCE−SDSで明らかとされたように、本実施例のmAb調製物のいずれにおいても二量体の証拠はなかった。

h2A及びh2Bアイソフォームの機能的な影響を調べようと過去に試みられたが、FcγRまたはC1q結合(Lightleら、2010)における差異、またはAg結合における一貫性のある差異、または受容体−リガンド相互作用阻害能力における差異は明らかとされず、むしろh2Bの活性は低かった(Dillonら、2008;Guoら、2008;Martinezら、2008)。同様に、本発明者らは、SPRまたはフローサイトメトリーにより測定した際、CD40に対するChiLob7/4 h2Aとh2B型の親和性の差異は全く認められなかった。ChiLob7/4 h1とh2 FabがCD40に対し非常に類似した親和性を有していることを考慮すると、親和性における変化が、h2Aとh2Bの全く異なる特性を説明できる可能性は非常に低いと思われる。興味深いことに、Liuら(Liuら、2008)は、患者において、半減期における変化から生じたのではない、長期間にわたるA型からB型への自然な転換を示した。本明細書において、本発明者らは、受容体のクラスター化が下流の免疫活性化の開始の必須条件であることが知られている免疫共受容体に結合するmAbのアゴニスト活性を評価した(Elguetaら、2009)。2006年に健常なボランティアにおいて悲惨な毒性をもたらした(Suntharalingamら、2006)抗CD28スーパーアゴニストであるTGN1412をはじめとする今日までに報告されているほぼすべてのアゴニスト性mAbが活性にFcγRの架橋を必要としていた(Bartholomaeusら、2014)ことから、FcγR結合無しにかかる架橋を行うことができる抗体形式の発見は予想外であり、説明できるものではない。本発明者らは、h2Bのアゴニスト性は、Fab’の腕部分が下に回転し抗体のFc領域に近接する独特のコンパクトな立体配座に由来すると推測している。これにより、膜平面において結合した隣接受容体の緊密な『パッキング』が可能となりうる。h2Bの柔軟性の欠落はまた、効率的な下流シグナル伝達に都合のよい、より固い格子空間に受容体を保持し得る。この延長として、h2Aとは異なり、h2Bは前から存在しているクラスター中の受容体を安定化させ得(Smulskiら、2013)、一方で柔軟なh2Aはこれらクラスターの分離をもたらし得る。h2は細菌性多糖に反応し産生される主要なアイソタイプであることから(Barrett and Ayoub,1986)、h2Bを形成する能力は、これら反復性の緊密に詰め込まれたエピトープに結合する必要性に迫られた進化的反応である可能性がある。

本実験で、抗CD40 h2Aとh2Bの混合物をB細胞刺激に用いて、高濃度での活性低下が見られた際に観察された特徴的なベル型曲線(図10D)は、構造的により拘束されたh2B型による架橋に打ち勝つ、より柔軟性のあるh2A型の能力を反映したものであろう。おそらくこれは流動性のある細胞膜中を絶えず移動する標的分子に柔軟なh2Aがより効率的に結合することによるものであろう。さらなる実験により、異なる型のh2の構造をより正確に測定し、それにより正確な作用機序が明らかとなるであろう。h2の定常領域はまた、他の抗hCD40mAbであるSGN40、ならびに他の受容体(4−1BB及びCD28)に指向するmAbに対し、FcγR非依存性の活性を与えたという結果から、これは、この限局的な立体配座の一般的な特性である可能性がある。

hCD40Tgマウスにおけるin vivo実験により、h2mAbと比較し、キメラm1として投与した際のChiLob7/4の異なる作用機序が明白に示された。両方の場合において、免疫刺激が観察されたが、m1の活性はFcγRIIB発現に依存性であった一方、h2の活性はFcγR相互作用に完全に非依存性であった。これにより、たとえばFcγRIIB親和性を増加させるSE/LF変異(Chuら、2008)を含有するキメラCH1Hge2/1等の、両方の機械的経路を同時に活用する試薬を作製することにより、活性がさらに増強される可能性が生じる。これは現在行われている研究の主題である。さらに、本発明者らの実験においてh2の活性はFcγR非依存性であったが、架橋が十分に可能な親和性で細胞上に固定されたh2に結合しうるヒトFcγRの存在により、その活性が、in vivoで、特にFcγRIIA131HまたはFcγRIIIA−158Vを発現する患者(Luxら、2013)において、影響を受ける可能性があるかどうかを決定することが重要である。

重要なことは、現在のところ臨床試験において最もアゴニスト性が高い抗CD40mAbはCP870,893で、それらはh2であり、両方ともh1でありアゴニスト性が低いChiLob7/4及びSGN40とは異なっている。CP870,893の最大耐容投与量は、ChiLob7/4またはSGN40よりも少なくとも10倍低く(Vonderheide and Glennie、2013)、膵臓癌及び転移性メラノーマの患者の両方において、この剤を用いた有望な臨床データが明らかとなっている(Bajorら、2014; Beattyら、2013)。最新の研究において、Richman及びVonderheideは、近年、CP870,893のin vitroのアゴニスト活性はFc及びFcγRの両方に非依存性であることを実証した(Richman and Vonderheide、2014)。これは、FcγR非依存性の経路が臨床設定において結果を出すことができることを示唆する点で意義深く、本発明者らの最新の発見は、CP870,893の独特の効力を説明する何らかの一要素となるであろう。

提示されるデータは、アゴニスト性mAbをベースとした治療の開発に対する深い意義を有するものである。これらの考察を考慮することにより、広範な免疫受容体を指向するmAbの活性及び毒性を制御するためのh2のジスルフィド結合構造の操作が可能となり、それによりFcγR相互作用に非依存性の新規治療剤の生物活性及びその後の開発の微調整が可能となるはずである。

抗癌性免疫を刺激するモノクローナル抗体(mAb)は、典型的な末期悪性腫瘍の患者達の治癒的療法を提供する。しかしながらこれら剤の潜在能力すべての理解は、その作用メカニズムの詳細な理解によりもたらされる正確な操作が必要とされる。本明細書において、本発明者らは、ヒトIgG2(h2)の定常領域が、臨床開発中の3つの免疫刺激性共受容体であるCD40、4−1BB、及びCD28を標的とするmAbに、Fcγ?−1BB及びCD28に非依存性のアゴニスト活性を提供し、受容体クラスター化及び下流細胞内シグナル伝達に必要なアゴニスト活性を提供する。この優れた活性は、h2ヒンジのジスルフィド結合における固有の構造により与えられ、局所微小環境中においてFcγRの発現に関わらず明確な活性を持つ改善された臨床試薬を作製するための道が開かれる。

結論として、本発明者らは、本明細書において、免疫刺激性mAbは、h2として発現された場合、FcγR非依存性のアゴニスト活性を有し、その活性は、ヒンジ領域のジスルフィド結合をシャッフルするh2の固有の能力に依存していることを明らかとした。従って、h2の使用により機能をFcγRに依存せず、血清半減期が長く、細胞型または解剖学的位置に非依存性に活性である、本質的に活性な治療剤の開発が可能となる。また、データから、本明細書に記載されるようなジスルフィド結合の改変によりh2mAbを操作することにより、たとえばIgG2抗体またはIgG2融合タンパク質等の、それぞれたとえばB7/CD28またはTNF/TNFRファミリーのメンバーにより惹起される免疫反応等の、免疫反応を刺激または抑制するために用いることができる、アゴニスト剤またはアンタゴニスト剤のいずれかを得られることが示される。これらアゴニスト及びアンタゴニストは、たとえば癌、自己免疫疾患、感染症、アレルギー、及び炎症性状態等の多くの疾患の治療に応用が見いだされる。

治療応用 本発明アゴニスト抗体及びアンタゴニスト抗体は、特定の受容体またはリガンドの効果を作動させること、または拮抗させることが、臨床的に関連がある任意の状態の治療に用いることができる。たとえば、これら抗体及び融合タンパク質は、たとえば後天性脾臓委縮症、急性前部ブドウ膜炎、急性播種性脳脊髄炎(ADEM)、急性痛風性関節炎、急性壊死性出血性白質脳炎、急性副鼻腔炎、慢性副鼻腔炎、急性化膿性髄膜炎、他の中枢神経系炎症性障害、急性の重篤な炎症、アジソン病、副腎炎、成人発症糖尿病(II型糖尿病)、成人発症特発性副甲状腺機能低下症(AOIH)、無ガンマグロブリン血症、無顆粒球症、脈管炎である大血管脈管炎、リウマチ性多発筋痛及び巨細胞(高安)関節炎を含む脈管炎、アレルギー状態、アレルギー性接触皮膚炎、アレルギー性皮膚炎、アレルギー性肉芽腫性血管炎、アレルギー性超過敏性疾患、アレルギー性神経炎、アレルギー反応、円形脱毛症、全頭脱毛症、アルポート症候群、肺胞炎(アレルギー性肺胞炎、線維性肺胞炎)、アルツハイマー病、アミロイドーシス、筋萎縮性側索硬化症(ALS;ルー・ゲーリック病)、好酸球関連障害、好酸球増多症、アナフィラキシー、強直性脊椎炎、血管拡張症、抗体介在性腎炎、抗GBM/抗TBM腎炎、抗原−抗体複合体介在性疾患、抗糸球体基底膜疾患、抗リン脂質抗体症候群、抗リン脂質症候群(APS)、アフタ、アフタ性口内炎、再生不良性貧血、不整脈、動脈硬化症、動脈硬化性障害、関節炎、関節リウマチ、任意で急性関節炎、慢性関節リウマチ、進行性慢性関節炎、変形性関節炎、回虫症、アスペルギルス腫、好酸球を含有する肉芽腫、アスペルギルス症、アスペルミオジェネス、喘息、気管支喘息、気管支の喘息及び自己免疫性喘息、毛細血管拡張性運動失調、失調性硬化症、アテローム性動脈硬化症、自閉症、自己免疫性血管浮腫、自己免疫性再生不良性貧血、自己免疫性萎縮性胃炎、自己免疫性糖尿病、自己免疫精巣炎及び卵巣炎を含む精巣ならびに卵巣の自己免疫性疾患、膠原病に伴う自己免疫性障害、自己免疫自律神経障害、自己免疫性のの疾患、自己免疫性の内耳の疾患(AGED)、甲状腺炎である自己免疫性甲状腺炎を含む自己免疫性内分泌疾患、自己免疫性消化器症候群、自己免疫性腺機能不全、自己免疫性難聴、自己免疫性溶血、自己免疫性肝炎、自己免疫性肝臓障害、自己免疫性高脂血症、自己免疫性免疫不全症、自己免疫性内耳疾患(AIED)、自己免疫性心筋炎、自己免疫性好中球減少症、自己免疫性膵炎、自己免疫性多腺性内分泌障害、自己免疫性多腺性症候群I型、自己免疫性網膜症、自己免疫性血小板減少性紫斑病(ATP)、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性蕁麻疹、自己免疫介在性胃腸疾患、軸索及びニューロンのニューロパチー、バロー病、ベーチェット病、良性家族性及び虚血−再かん流傷害、良性リンパ球性血管炎、ベルガー病、IgA腎症、愛鳥家肺、失明、ベック病、閉塞性細気管支炎、気管支炎、気管支肺アスペルギルス症、バートン症候群、水疱性類天疱瘡、カプラン症候群、心筋症、心血管系虚血、キャッスルマン病、セリアック病、セリアックスプルー(グルテン腸症)、小脳変性症、脳虚血、及び血管新生を伴う疾患、シャーガス病、チャネロパチー、てんかん、CNSのチャネロパチー、網膜絡膜炎、脈絡膜炎、自己免疫性血液障害、慢性活動性肝炎、自己免疫性慢性活動性肝炎、慢性接触性皮膚炎、慢性好酸球性肺炎、慢性疲労症候群、慢性肝炎、慢性超過敏性肺臓炎、慢性炎症性関節炎、慢性炎症性脱髄性多発性ニューロパチー(CIDP)、慢性難治性炎症、慢性粘膜皮膚性カンジダ症、慢性ニューロパチー、IgM多発性ニューロパチー、IgM介在性ニューロパチー、慢性閉塞性気道疾患、慢性肺炎症性疾患、慢性再発性多巣性骨髄炎(CRMO)、慢性甲状腺炎(橋本甲状腺炎)亜急性甲状腺炎、チャーグ・ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡/良性粘膜類天疱瘡、CNS炎症性障害、CNS脈管炎、セリアック病、コーガン症候群、寒冷凝集素症、ポリープ性大腸炎、大腸炎、任意で潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis)、潰瘍性大腸炎(colitis ulcerosa)、膠原線維性大腸炎、T細胞浸潤及び慢性炎症反応を含む状態、先天性心臓ブロック、先天性風疹感染、クームス陽性貧血、冠動脈疾患、コクサッキー心筋炎、CREST症候群(石灰沈着、レイノー現象)、クローン病、クリオグロブリン血症、クッシング症候群、毛様体炎、慢性毛様体炎、異時性毛様体炎、虹彩毛様体炎、フックス毛様体炎、嚢胞性線維症、サイトカイン誘導性毒性、聴覚消失、変形性関節炎、脱髄性疾患、自己免疫脱髄性疾患、脱髄性ニューロパチー、デング熱、ヘルペス状皮膚炎及びアトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎を含む皮膚炎、皮膚筋炎、急性炎症性要素を伴う皮膚疾患、デビック病(視神経脊髄炎)、糖尿病性大動脈障害、糖尿病性ニューロパチー、糖尿病性網膜症、ダイアモンド・ブラックファン貧血、びまん性間質性肺線維症、拡張型心筋症、円板状狼瘡、白血球血管外漏出を含む疾患、ドレスラー症候群、デュプュイトラン拘縮、エコーウイルス感染、アレルギー性湿疹を含む湿疹、アトピー性湿疹、脳炎、任意でラスムッセン脳炎ならびに辺縁系及び/または脳幹脳炎、脳脊髄炎、アレルギー性脳脊髄炎(allergic encephalomyelitis)、アレルギー性脳脊髄炎(encephalomyelitis allergica)及び実験的アレルギー性脳脊髄炎(EAE)、動脈内過形成、心内膜炎、内分泌性眼障害、子宮内膜症、心内膜心筋線維症、水晶体過敏性眼内炎(endophthalmia phacoanaphylactica)、眼内炎、アレルギー性腸炎、好酸球増加症−筋痛症候群、好酸球性筋膜炎、流行性角結膜炎、後天性表皮水疱症(EBA)、上強膜、上強膜炎、エプスタイン−バールウイルス感染、持続性隆起性紅斑、多形性紅斑、癩性結節性紅斑、結節性紅斑、胎児赤芽球症、食道運動不全、本態性混合型クリオグロブリン血症、篩骨、エバンス症候群、実験的アレルギー性脳脊髄炎(EAE)、第VIII因子欠乏症、農夫肺、フェブリスリウマチ、フェルティー症候群、線維筋痛症、線維性肺胞炎、フィラリア症、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)、食中毒、前頭骨、胃萎縮、巨細胞関節炎(側頭関節炎)、巨細胞肝炎、巨細胞多発性筋痛、糸球体腎炎、ネフローゼ症候群を伴う、及び伴わない糸球体腎炎(GN)、慢性糸球体腎炎、急性糸球体腎炎、任意で原発性GN、グッドパスチャー症候群、痛風性関節炎、顆粒球輸血関連症候群、リンパ腫様肉芽腫症を含む肉芽腫症、多発性血管炎を伴う肉芽腫症(GPA)、肉芽腫性ブドウ膜炎、グレーブズ病、ギラン・バレー症候群、滴状乾癬、血色素尿症発作、ハーマン=リッチ症候群、橋本病、橋本脳炎、橋本甲状腺炎、ヘモクロマトーシス、溶血性貧血、自己免疫性溶血性貧血(AIHA)を含む免疫性溶血性貧血、溶血性貧血、血友病A、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病、妊娠性疱疹、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染、痛覚過敏、低ガンマグロブリン血症、性腺機能低下症、副甲状腺機能低下症、特発性尿崩症、特発性顔面麻痺、特発性甲状腺機能低下症、特発性IgA腎症、特発性膜性GN、特発性膜性腎症、特発性ネフローゼ症候群、特発性肺線維症、特発性スプルー、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA腎症、IgE介在性疾患、任意でアナフィラキシー及びアレルギー性及びアトピー性鼻炎、IgG4関連硬化性疾患、回腸炎レジオナリス、免疫複合体腎炎、サイトカイン及びT−リンパ球が介在する急性ならびに遅発性超過敏を伴う免疫反応、免疫介在性GN、成人呼吸窮迫症候群、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を含む免疫調節性リポタンパク質、封入体筋炎、感染性関節炎、抗精子抗体による不妊症、ブドウ膜全体または一部の炎症、炎症性腸疾患(IBD)炎症性過剰増殖皮膚疾患、炎症性ミオパチー、インスリン依存性糖尿病(1型)、膵島炎、間質性膀胱炎、間質性肺疾患、間質性肺線維症、虹彩炎、虚血性再かん流障害、関節の炎症、若年性関節炎、若年性皮膚筋炎、若年性糖尿病、小児インスリン依存性糖尿病(IDDM)を含む若年性発症(I型)糖尿病、若年発症関節リウマチ、川崎病、乾性角結膜炎、キパノソミアシス、ランバート−イートン症候群、リーシュマニア症、ハンセン病、白血球減少症、白血球接着欠乏症、白血球破砕性脈管炎、白血球減少症、扁平苔癬、硬化性苔癬、木質性結膜炎、直鎖状IgA皮膚炎、直鎖状IgA疾患(LAD)、レフラー症候群、ルポイド肝炎、狼瘡、腎炎、脳炎、小児、非腎臓、腎臓外、円板状、脱毛症の狼瘡(SLE)、播種性紅斑性狼瘡、ライム関節炎、ライム病、リンパ球様間質性肺臓炎、マラリア、男性及び女性自己免疫性不妊症、上顎、中間型血管炎、川崎病及び結節性多発動脈炎、I型及びII型を含む膜状−、または膜性増殖性GN(MPGN)及び急速進行性GN、膜性GN(膜性腎症)、メニエール病、髄膜炎、顕微鏡的大腸炎、顕微鏡的多発性血管炎、偏頭痛、微小変化型腎症、混合結合組織疾患(MCTD)、伝染性単核球症、モーレン潰瘍、ムッハ・ハーベルマン病、多巣性運動ニューロパチー、多発性内分泌機能不全、多臓器損傷症候群で、敗血症、外傷、出血に続発する症候群、多臓器損傷症候群、多発性硬化症(MS)、脊椎−眼MS、多発性硬化症、流行性耳下腺炎、筋障害、重症筋無力症、胸腺腫を伴う重症筋無力症、重症筋無力症、心筋炎、筋炎、ナルコレプシー、壊死性腸炎及び貫壁性大腸炎及び自己免疫性炎症性腸疾患、壊死性、皮膚性または超過敏性脈管炎、新生児狼瘡症候群(NLE)、ネフローゼ、ネフローゼ症候群、神経性疾患、視神経脊髄炎(デビック病)、視神経脊髄炎、神経性筋緊張病、好中球減少症、非癌性リンパ球増加症、非肉芽腫性ブドウ膜炎、非悪性胸腺腫、眼及び眼窩炎症性障害、眼瘢痕性類天疱瘡、卵巣炎、交感性眼炎、眼球クローヌスミオクローヌス症候群(OMS)、眼球クローヌス、眼球クローヌスミオクローヌス症候群(OMS)及び感覚ニューロパチー、視神経炎、肉芽腫性精巣炎、変形性関節症、回帰性リウマチ、膵炎、汎血球減少症、PANDAS(連鎖球菌が関連する小児自己免疫精神神経疾患)、傍腫瘍性小脳変性症、腫瘍随伴症候群、傍腫瘍性神経症候群を含む腫瘍随伴症候群(例えばランバート・イートン筋無力症候群、イートン・ランバート症候群)、寄生虫症、リーシュマニア、発作性夜間血色素尿症(PNH)、パリー・ロンベルク症候群、毛様体扁平部炎(末梢ブドウ膜炎)、パーソネージ・ターナー症候群、パルボウイルス感染、類天疱瘡、水疱性類天疱瘡及び皮膚類天疱瘡、天疱瘡、尋常性天疱瘡、紅斑性天疱瘡、落葉状天疱瘡、天疱瘡粘膜類天疱瘡、天疱瘡、消化性潰瘍、周期性四肢麻痺、末梢ニューロパチー、静脈周囲脳脊髄炎、悪性貧血(悪性の貧血)、悪性貧血、水晶体抗原性ブドウ膜炎、肺線維症、POEMS症候群、結節性多発動脈炎、I、II及びIII型、多発性関節炎慢性プリマリア、多発性軟骨炎、難治性、再発性多発性軟骨炎、多内分泌自己免疫疾患、多内分泌不全、多腺性症候群、自己免疫多腺性症候群(または多腺性内分泌障害症候群))、リウマチ性多発性筋痛、多発性筋炎、多発性筋炎/皮膚筋炎、多発性ニューロパチー、急性多発性神経根炎、開心術後症候群、後部ブドウ膜炎、自己免疫性ブドウ膜炎、心筋梗塞後症候群、心膜切開後症候群、連鎖球菌感染後腎炎、ワクチン接種後症候群、初老期認知症、原発性胆汁性肝硬変、原発性甲状腺機能低下症、原発性特発性粘液水腫、単クローン性B細胞リンパ球増加症を含む原発性リンパ球増加症、良性単クローン性高ガンマグロブリン血症及び意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症、MGUS、原発性粘液水腫、原発性進行性MS(PPMS)及び再発寛解型MS(RRMS)、原発性硬化性胆管炎、プロゲステロン皮膚炎、進行性全身性硬化症、増殖性関節炎、乾癬、プラーク性乾癬、乾癬、乾癬性関節炎、肺胞タンパク質症、肺浸潤好酸球増加症、赤芽球癆貧血、 形成不全症(PRCA)、赤芽球癆形成不全、化膿性、非化膿性副鼻腔炎、膿疱性乾癬及び爪の乾癬、腎盂炎、壊疽性膿皮症、ケルバン甲状腺炎、レイノー現象、反応性関節炎、習慣性流産、血圧反応の低下、反射性交感神経性ジストロフィー、難治性スプルー、ロイター病または症候群、再発性多発性軟骨炎、心筋または他の組織の再かん流傷害、再かん流傷害、呼吸窮迫症候群、むずむず脚症候群、網膜自己免疫性、後腹膜線維症、レイノー症候群、リウマチ性疾患、リウマチ熱、リウマチ、関節リウマチ、リウマチ性脊椎炎、風疹ウイルス感染、サムプター症候群、サルコイドーシス、住血吸虫症、シュミット症候群、SCID及びエプスタイン−バールウイルス関連疾患、強膜、強膜炎、肢端硬化、強皮症、全身性強皮症、硬化性胆管炎、播種性硬化症、硬化症、全身性硬化症、感音性難聴、血清反応陰性脊椎関節炎、シーハン症候群、シャルマン症候群、珪肺症、シェーグレン症候群、精子及び精巣自己免疫性、蝶形骨洞炎、スティーブンス・ジョンソン症候群、スティッフ・マン(スティッフ・パーソン)症候群、亜急性細菌心内膜炎(SBE)、亜急性皮膚性紅斑性狼瘡、突発性難聴、スザック症候群、シドナム舞踏病、交感性眼炎、全身性紅斑性狼瘡(SLE:systemic lupus erythematosus)、全身性紅斑性狼瘡(systemic lupus erythematodes)、皮膚性SLE、全身性壊死性脈管炎及びANCA関連血管炎、チャーグ・ストラウス血管炎,症候群(CSS)、脊髄癆、高安動脈炎、毛細血管拡張症、側頭動脈炎/巨細胞動脈炎、閉塞性血栓性血管炎、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)及び自己免疫または免疫介在性血小板減少症を含む血小板減少症、慢性または急性特発性血小板減少性紫斑病(ITP)を含む特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、血小板減少性紫斑病(TTP)、甲状腺中毒症、組織損傷、トローザ・ハント症候群、中毒性表皮剥離症、毒性ショック症候群、輸血反応、乳児期の一過性低ガンマグロブリン血症、横断性脊髄炎、横断性の脊髄炎、熱帯性肺好酸球増加症、結核、潰瘍性大腸炎、未分化結合組織疾患(UCTD)、蕁麻疹、慢性アレルギー性蕁麻疹、及び慢性自己免疫蕁麻疹を含む慢性特発性蕁麻疹、ブドウ膜炎、前部ブドウ膜炎、網膜ブドウ膜炎、弁膜炎、血管機能不全、脈管炎、椎間体性関節炎、小水疱水疱性皮膚炎、白斑、ヴェーゲナー肉芽腫(多発性血管炎を伴う肉芽腫症(GPA))、ウィスコット・アルドリッチ症候群、及びX連鎖型高IgM症候群等の自己免疫性疾患の治療に有用でありうる。

さらに、これら抗体及び融合タンパク質は、たとえばリウマチ性疾患、関節リウマチ、変形性関節症、乾癬性関節炎 脊椎関節症、強直性脊椎炎、反応性関節炎、ライター症候群、結晶性関節症、痛風、偽痛風、ピロリン酸カルシウム結晶沈着症、多発性硬化症、ライム病、リウマチ性多発筋痛;結合組織疾患、全身性紅斑性狼瘡、全身性硬化症、多発性筋炎、皮膚筋炎、シェーグレン症候群;血管炎、結節性多発動脈炎、ウェーゲナー肉芽腫、チャーグ・ストラウス症候群;外傷または虚血の結果を含む炎症状態、サルコイドーシス;アテローム性血管疾患、アテローム性動脈硬化症及び血管閉塞性疾患を含む血管疾患、アテローム性動脈硬化症、虚血性心疾患、心筋梗塞、脳卒中、末梢血管疾患、血管ステント再狭窄;ブドウ膜炎を含む眼疾患、角膜疾患、虹彩炎、虹彩毛様体炎、白内障、酸逆流/胸焼け、にきび、尋常性ざ瘡、アレルギー及び過敏症、アルツハイマー病、喘息、アテローム性動脈硬化症、血管閉塞性疾患、アテローム性動脈硬化症、虚血性心疾患、心筋梗塞、脳卒中、末梢血管疾患、血管ステント再狭窄、自己免疫性疾患、気管支炎、癌、心炎、白内障、セリアック病、慢性痛、慢性前立腺炎、肝硬変、大腸炎、結合組織疾患、全身性紅斑性狼瘡、全身性硬化症、多発性筋炎、皮膚筋炎、シェーグレン症候群、角膜疾患、クローン病、結晶性関節症、痛風、偽痛風、ピロリン酸カルシウム結晶沈着症、認知症、皮膚炎、糖尿病、ドライアイ、湿疹、浮腫、肺気腫、線維筋痛症、胃腸炎、歯肉炎、糸球体腎炎、心疾患、肝炎、高血圧、超過敏症、炎症性腸疾患、炎症状態、外傷または虚血の結果、インスリン抵抗性、間質性膀胱炎、虹彩毛様体炎、虹彩炎、関節痛/関節炎/関節リウマチ、ライム病、メタボリックシンドローム(シンドロームX)、多発性硬化症、筋炎、腎炎、肥満、眼疾患、ブドウ膜炎、骨減少症、骨粗しょう症、パーキンソン病、骨盤炎症性疾患、歯周病、多発動脈炎、多発性軟骨炎、リウマチ性多発筋痛、乾癬、再かん流傷害、関節リウマチ、リウマチ性疾患、関節リウマチ、変形性関節症、乾癬性関節炎、関節リウマチ、サルコイドーシス、強皮症、副鼻腔炎、シェーグレン症候群、けいれん性結腸、脊椎関節症、強直性脊椎炎、反応性関節炎、ライター症候群、全身性カンジダ症、炎、移植拒絶、UTI’s、膣炎、血管疾患、アテローム性血管疾患、血管炎、結節性多発動脈炎、ヴェーゲナー肉芽腫、チャーグ・ストラウス症候群及び脈管炎等の炎症性障害の治療に有用でありうる。

また、本主題のアゴニスト及びアンタゴニストは、たとえば気管支の喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎ならびに花粉及び昆虫アレルギー、湿疹、アレルギー性鼻炎、枯草熱、皮膚の掻痒(蕁麻疹)ならびに食物アレルギーならびに他のアトピー性状態等のアレルギー性疾患の治療に用いられ得る。

さらに、本主題のアゴニスト及びアンタゴニストは、たとえば癌腫、リンパ腫、芽細胞腫、肉腫及び白血病等の異なる癌を治療するために用いられ得る。かかる癌のより具体的な例としては、扁平上皮細胞癌、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、肺の腺癌及び肺の扁平上皮癌を含む)、腹膜癌、肝細胞性癌、胃部癌または胃癌(消化管癌を含む)、膵臓癌、膠芽腫、子宮頸癌、卵巣癌、肝臓癌、膀胱癌、肝細胞腫、乳癌、結腸癌、大腸癌、子宮内膜癌または子宮癌、唾液腺癌腫、腎臓癌または腎癌、肝臓癌、前立腺癌、外陰部癌、甲状腺癌、肝臓癌腫及び様々なタイプの頭頸部癌、ならびにB細胞リンパ腫(低悪性度/濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL);小リンパ球性(SL)NHL;中悪性度/濾胞性NHL;中悪性度びまん性NHL;高悪性度免疫芽細胞性NHL;高悪性度リンパ芽球細胞性NHL;高悪性度小型非開裂細胞NHL;巨大病変NHL;マントル細胞リンパ腫;AIDS関連リンパ腫;及びワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症を含む);慢性リンパ球性白血病(CLL);急性リンパ芽球性白血病(ALL);有毛細胞白血病;慢性骨髄芽球性白血病;多発性骨髄腫及び移植後リンパ増殖性障害(PTLD)が挙げられる。

また、本発明のアゴニスト及びアンタゴニストを使用した治療に適した癌としては、限定されないが、癌腫、リンパ腫、芽細胞腫、肉腫及び白血病またはリンパ性悪性疾患が挙げられる。かかる癌のより特定の例としては、膀胱、卵巣、メラノーマ、扁平上皮細胞癌、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌、肺の腺癌及び肺の扁平上皮癌を含む)、腹膜癌、肝細胞性癌、胃部癌または胃癌(消化管癌を含む)、膵臓癌、膠芽腫、子宮頸癌、卵巣癌、肝臓癌、膀胱癌、肝細胞腫、乳癌、結腸癌、大腸癌、子宮内膜または子宮癌、唾液腺癌腫、腎癌または腎臓癌、肝臓癌、前立腺癌、外陰部癌、甲状腺癌、肝臓癌腫及び様々なタイプの頭頸部癌、ならびにB細胞リンパ腫(低悪性度/濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL);小リンパ球性(SL)NHL;中悪性度/濾胞性NHL;中悪性度びまん性NHL;高悪性度免疫芽細胞性NHL;高悪性度リンパ芽球細胞性NHL;高悪性度小型非開裂細胞NHL;巨大病変NHL;マントル細胞リンパ腫;AIDS関連リンパ腫;及びワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症を含。);慢性リンパ球性白血病(CLL);急性リンパ芽球性白血病(ALL);有毛細胞白血病;慢性骨髄芽球性白血病;及び移植後リンパ増殖性障害(PTLD)、ならびにファコマトーセスに伴う異常な血管増殖、浮腫(たとえば脳腫瘍に付随するもの等)及びメイグス症候群が挙げられる。好ましくは、癌は、乳癌、大腸癌、直腸癌、非小細胞肺癌、非ホジキンリンパ腫(NHL)、腎臓細胞癌、前立腺癌、肝臓癌、膵臓癌、軟組織肉腫、カポジ肉腫、カルチノイド癌腫、頭頸部癌、メラノーマ、卵巣癌、中皮腫及び多発性骨髄腫からなる群から選択される。癌は、初期進行性(転移性を含む)膀胱癌、卵巣癌またはメラノーマであり得る。癌は大腸癌であり得る。本発明の治療に適した癌の状態としては、骨髄由来抑制性細胞によるVISTA発現が抗腫瘍反応及び抗浸潤性免疫反応を抑制する、転移性癌が挙げられる。本発明の方法は、血管新生性腫瘍の治療に特に適している。

さらに本主題アゴニスト及びアンタゴニストは、たとえばウイルス感染状態、細菌感染、真菌感染状態、または寄生虫感染状態等の感染状態の治療に用いられ得る。その例としては、たとえば、B型肝炎、C型肝炎、エプスタイン−バールウイルス、サイトメガロウイルス、免疫不全ウイルス(HIV)感染、HIV−1、HIV−2、ヘルペス、パピローマウイルス感染及び関連疾患、結核、マラリア、住血吸虫症、エコーウイルス感染、パルボウイルス感染、風疹ウイルス感染、ワクチン接種後症候群、先天性風疹感染、百日咳、インフルエンザ委、おたふく風邪、及びエプスタイン−バールウイルス関連疾患が挙げられる。

本発明に従うCD40若しくはCD27のアゴニスト性またはアンタゴニスト抗体は、たとえば癌、炎症、感染症、及び自己免疫性疾患、移植、GVHD等の状態の治療に、及びワクチン効果促進のために特に用いられ得る。

本主題抗体は、単独で用いられてもよく、または他の治療剤と併せて用いられてもよく、ここでかかる治療剤としては、他の生物製剤、またはたとえば小分子、化学療法剤、抗感染体剤、抗炎症剤、抗アレルギー剤、放射性核種、他の受容体アゴニスト若しくはアンタゴニスト、ホルモン調節物質、成長因子調製物質等の非生物製剤が挙げられ得る。癌、感染性状態、炎症性状態の治療に適した治療剤は当分野に公知である。適切な他の治療剤の選択は、治療される特定の状態に依存する。

治療に用いられる場合、本発明の本主題アゴニスト及びアンタゴニストは、治療用投与に適した医薬組成物へと組み込まれてもよい。かかる組成物は、典型的には、有効量のアゴニスト性若しくはアンタゴニスト性の抗体または融合タンパク質、及びたとえば薬学的に受容可能な担体等の担体を含有する。本明細書において、「薬学的に受容可能な担体」という文言は、任意の、及び全ての薬学的投与に適合する溶媒、分散媒、コーティング剤、抗菌剤及び抗真菌剤、等張剤、ならびに吸収遅延剤等を含むことが意図される。薬学的に活性な物質に対するかかる媒質及び剤の使用は当分野に公知である。任意の従来的な媒質または剤が活性化合物に適合しない場合を除き、当該組成物中におけるそれらの使用が予期される。また、補助的な活性化合物が当該組成物に組み込まれてもよい。

本発明の医薬組成物は、意図される投与経路に適合するよう処方される。投与経路の例としては、たとえば静脈内投与、皮内投与、皮下投与等の非経口投与、経口投与(たとえば吸入)、経皮投与(局所)、経粘膜投与、及び直腸投与が挙げられる。非経口、皮内、または皮下適用に用いられる溶液または懸濁液としては、以下の構成要素を含み得る。たとえば注射用水等の滅菌希釈物質、生理食塩水、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、または他の合成溶媒。たとえばベンジルアルコールまたはメチルパラベン等の抗菌剤。たとえばアスコルビン酸、亜硫酸水素ナトリウム等の抗酸化剤。たとえばエチレンジアミン四酢酸等のキレート剤。たとえば酢酸、クエン酸、またはリン酸等の緩衝剤、及びたとえば塩化ナトリウムまたはデキストロース等の等張性を調節するための剤。pHは、たとえば塩酸若しくは水酸化ナトリウム等の酸または塩基で調節されてもよい。非経口用調製品は、ガラス若しくはプラスチックで製造されたアンプル、ディスポーザブルシリンジ、または複数回投与用バイアルに封入されていてもよい。

注射用の使用に適した医薬組成物は、滅菌水溶液(水溶性の場合)または分散液、及び滅菌注射溶液または分散液の即時調製のための滅菌粉末を含む。静脈内投与に関し、適した担体としては、生理食塩水、静菌水、CremophorEL(登録商標)(BASF社、Parsippany,N.J.)、またはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)が挙げられる。すべての場合において、当該組成物は滅菌されていなければならず、容易に注射針を通過する程度に流動性でなければならない。当該組成物は、製造条件下及び保管条件下において安定でなければならず、たとえば細菌及び真菌等の微生物の汚染作用に対し防御されていなければならない。担体は、たとえば水、エタノール、ポリオール(たとえばグリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコール等)、及びそれらの適切な混合物を含有する溶媒または分散媒であってもよい。たとえばレシチン等のコーティング剤の使用により適切な流動性が維持されていてもよく、分散液の場合には必要とされる粒子サイズを維持することにより適切な流動性が維持されていてもよく、界面活性剤の使用により適切な流動性が維持されていてもよい。微生物の作用の防御は、たとえばパラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサール等の様々な抗菌剤及び抗真菌剤により達成されてもよい。多くの場合において、好ましくは、たとえば糖類、たとえばマンニトール、ソルビトール等のポリアルコール類、及び塩化ナトリウム等の等張剤を組成物中に含む。当該注射用組成物の吸収遅延は、たとえばモノステアリン酸アルミニウム及びゼラチン等の吸収を遅延させる剤を当該組成物中に含有することにより行われてもよい。

滅菌注射用溶液は、必要に応じて、適切な溶媒中に、上に列記された成分のうちの1つ、または組合せと、必要とされる量の当該アゴニストまたはアンタゴニストを組み合わせ、次いでろ過滅菌を行うことにより調製されてもよい。一般的に、分散液は、塩基性分散媒及び必要とされる上述の他の成分を含有する滅菌ビヒクルに活性化合物を組み込むことにより調製される。滅菌注射用溶液の調製のための滅菌粉末の場合には、好ましい調製方法は真空乾燥及び凍結乾燥であり、それにより、前もって滅菌ろ過されたその溶液から、活性成分と任意の追加の所望される成分を合わせた粉末が得られる。

一般的に、経口用組成物は、不活性な希釈剤または食用担体を含有する。それらはゼラチンカプセル中に封入されてもよく、または錠剤に圧縮されてもよい。経口治療投与の目的に対しては、活性化合物は、賦形剤と組み合わされてもよく、及び錠剤、トローチ、またはカプセルの形態で用いられてもよい。経口組成物はまた、口内洗浄液としての使用のための液体担体を用いて調製されてもよく、この場合、当該液体担体中の化合物は経口投与され、及び口内ですすがれ、及び吐き出される、または飲み込まれる。薬学的に適合可能な結合剤、及び/またはアジュバント材料が、組成物の一部として含まれてもよい。錠剤、丸薬、カプセル、トローチ等は、以下の成分、または類似の性質の化合物のうちのいずれかを含有してもよい。たとえば微結晶性セルロース、トラガカント・ゴム、またはゼラチン等の結合剤。たとえばデンプンまたはラクトース等の賦形剤。たとえばアルギン酸、Primogel、またはコーンスターチ等の崩壊剤。たとえばステアリン酸マグネシウムまたはSterotes等の潤滑剤。たとえばコロイド状二酸化ケイ素等の流動促進剤。たとえばスクロースまたはサッカリン等の甘味剤。またはたとえばペパーミント、サリチル酸メチル、若しくはオレンジフレーバー等の香味剤。

吸入による投与に対しては、化合物は、たとえば二酸化炭素等のガスのような適切な推進剤を含有する圧縮容器またはディスペンサーからのエアロゾルスプレーの形態で、またはネブライザーからのエアロゾルスプレーの形態で、送達される。また、経粘膜または経皮的な手段により、全身投与がなされてもよい。経粘膜投与または経皮投与に対しては、浸透されるバリアーに適した浸透剤が処方に用いられる。かかる浸透剤は一般的に当分野に公知であり、たとえば、経粘膜投与に対しては洗剤、胆汁塩、及びフシジン酸誘導体等が挙げられる。経粘膜投与は、鼻腔用スプレーまたは座薬の使用を介して行われてもよい。経皮投与に対しては、活性化合物は、当分野に一般的に知られているような軟膏剤(ointments)、軟膏(salves)、ゲル、またはクリームに処方されてもよい。

また、化合物は、直腸送達のために、(たとえば、ココアバター及び他のグリセリド等の従来の座薬基剤を用いて)座薬の形態で、または停留浣腸の形態で調製されてもよい。1つの実施形態において、活性化合物は、移植及びマイクロカプセル化送達システムを含む、たとえば徐放製剤等の、身体からの急速な排出に対し化合物を防御する担体と共に調製される。たとえばエチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルソエステル、及びポリ乳酸等の生体分解性で、生体適合性のあるポリマーを用いてもよい。かかる製剤の調製方法は当分野の当業者には明らかである。また、材料はAlza Corporationから購入してもよく、及びNova Pharmaceuticals,Incのリポソーム懸濁液(ウイルス抗原に対するモノクローナル抗体を用いて感染細胞を標的化したリポソームを含む)を薬学的に受容可能な担体として用いてもよい。これらは、たとえば米国特許第4,522,811号に記載されるような、当業者に公知の方法に従い調製することができる。

投与の容易さ及び投与量の均一性から、単位投与剤型で経口組成物または非経口組成物を処方することが特に好都合である。本明細書において用いられる単位投与剤型とは、治療される対象に対し、単一の投薬量として適した、物理的に別個の単位を指し、各単位は必要とされる薬学的担体と共に所望される治療効果を生み出すよう算出された既定量の活性化合物を含有する。本発明の単位投与剤型に関する仕様は、当該活性化合物固有の特性、及び得られる特定の治療効果、ならびに個体の治療を目的としてかかる活性化合物の作製に関する当分野に固有の制限により決定づけられ、及び直接依存している。

かかる化合物の毒性及び治療効果は、細胞培養または実験動物における標準的な薬学的手順により決定されてもよい。細胞培養アッセイ及び動物実験から得られたデータは、ヒトに使用するための投与量範囲の策定に用いることができる。かかる化合物の投与量は、好ましくは、毒性がほとんどないか、または全くないED50を含む循環濃度の範囲内にある。投与量は、使用される投与剤型及び利用される投与経路に依存し、この範囲内で変化し得る。本発明方法において用いられるすべての化合物に対し、治療有効投与量は、当初、細胞培養アッセイから推定されてもよい。投与量は、細胞培養において決定されたように、IC50(すなわち、症状の最大阻害の半分を達成する試験化合物の濃度)を含む循環血漿濃度範囲を得られるよう、動物モデルにおいて策定されてもよい。かかる情報を用いて、ヒトでの有用な用量をより正確に決定してもよい。血漿中の濃度は、たとえば高速液体クロマトグラフィーにより測定されてもよい。

本明細書において定義されるように、タンパク質またはポリペプチドの治療有効量(すなわち、有効投与量)は、約0.001〜30mg/体重kgの範囲、好ましくは約0.01〜25mg/体重kg、より好ましくは約0.1〜20mg/体重kg、及びよりさらに好ましくは約1〜10mg/体重kg、2〜9mg/体重kg、3〜8mg/体重kg、4〜7mg/体重kg、または5〜6mg/体重kgの範囲である。当業者であれば、対象を効果的に治療するために必要とされる投与量に影響をあたえる特定の因子、たとえば限定されないが疾患または障害の重篤度、従前に行われた治療、一般健康状態、及び/または対象の年齢、ならびに他の疾患の存在等を認識するであろう。さらに、タンパク質、ポリペプチド、または抗体の治療有効量を用いた対象の治療は、1回の治療、または好ましくは一連の治療を含んでもよい。

参考文献 本出願に引用されるすべての参考文献の内容は、本明細書にその全体において参照により援用される。 1.Advani,R.,Forero−Torres,A.,Furman,R.R.,Rosenblatt,J.D.,Younes,A.,Ren,H.,Harrop,K.,Whiting,N.,and Drachman,J.G.(2009).Phase I study of the humanized anti−CD40 monoclonal antibody dacetuzumab in refractory or recurrent non−Hodgkin’s lymphoma.J Clin Oncol 27,4371−4377. 2.Ahonen,C.,Manning,E.,Erickson,L.D.,O’Connor,B.,Lind,E.F.,Pullen,S.S.,Kehry,M.R.,and Noelle,R.J.(2002).The CD40−TRAF6 axis controls affinity maturation and the generation of long−lived plasma cells.Nat Immunol 3,451−456 3.Allen,M.J.,Guo,A.,Martinez,T.,Han,M.,Flynn,G.C.,Wypych,J.,Liu,Y.D.,Shen,W.D.,Dillon,T.M.,Vezina,C.,and Balland,A.(2009).Interchain disulfide bonding in human IgG2 antibodies probed by site−directed mutagenesis.Biochemistry 48,3755−3766 4.Angal,S.,King,D.J.,Bodmer,M.W.,Turner,A.,Lawson,A.D.,Roberts,G.,Pedley,B.,and Adair,J.R.(1993).A single amino acid substitution abolishes the heterogeneity of chimeric mouse/human(IgG4)antibody.Mol Immunol 30,105−108. 5.Bajor,D.L.,Xu,X.,Torigian,D.A.,Mick,R.,Garcia,L.,Richman,L.,Desmarais,C.,Nathanson,K.L.,Schuchter,L.M.,Kalos,M.,and Vonderheide,R.H.(2014).Immune activation and a 9−year ongoing complete remission following CD40 antibody therapy and metastasectomy in a patient with metastatic melanoma.Cancer Immunol Res 2,19−26. 6.Ball C,et al.(2012)Antibody C region influences TGN1412−like functional activity in vitro. 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本発明及びその例示的な実施形態を記載したが、さらに本発明は以下の請求項により記載される。

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