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十六員環マクロライド化合物、及びその利用

阅读:1发布:2020-10-20

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テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物であって、テンバメクチンは下記の構造式で表される化合物であり、 式中、RはCH3又はC2H5であり、RがCH3の場合、上記化合物はテンバメクチンAであり、RがC2H5の場合、上記化合物はテンバメクチンBであり、テンバメクチンAとテンバメクチンBとの間の質量比は1:9である、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物。農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、請求項1に記載のテンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用。請求項2に記載の農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用であって、 上記農業及び林業における害虫は、レピドプテラ プルテリダエ(Lepidoptera Plutellidae)、レピドプテラ ノクツイダエ(Lepidoptera Noctuidae)、レピドプテラ ラシオカムピダエ(Lepidoptera Lasiocampidae)、レピドプテラ ボレル(Lepidoptera borer)、コレオプテラ エラテリダエ(Coleoptera Elateridae)、及びチレンチダ アフェレンコイダエ(Tylenchida Aphelenchoidea)から選択される1以上であり、及び/又は、上記農業及び林業におけるダニは、ハダニである、農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用。請求項3に記載の農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用であって、 上記害虫のレピドプテラ プルテリダエ(Lepidoptera Plutellidae)は、プルテラ キシロステラ(Plutella xylostella)であり、及び/又は、上記害虫のレピドプテラ ノクツイダエ(Lepidoptera Noctuidae)は、スポドプテラ エキシグア(Spodoptera exigua)、プロデニア リツラ(Prodenia litura)、ミチムナ セパラテ ウォーカー(Mythimna separate Walker)、ヘリコベルパ アーミゲラ ハブナー(Helicoverpa armigera Hubner)、及びアグロティス イプシロン(Agrotis ipsilon)から選択される1以上であり、及び/又は、上記害虫のレピドプテラ ラシオカムピダエ(Lepidoptera Lasiocampidae)は、マツカレハであり、及び/又は、上記害虫のレピドプテラ ボレル(Lepidoptera borer)は、ニカメイガであり、及び/又は、上記害虫のコレオプテラ エラテリダエ(Coleoptera Elateridae)は、ハリガネムシであり、及び/又は、上記害虫のチレンチダ アフェレンコイダエ(Tylenchida Aphelenchoidea)は、ブルサフェレンカス キシロフィラス(Bursaphelenchus xylophilus)であり、及び/又は、上記農業及び林業におけるダニは、テトラニカス シンナバリナス(Tetranychus cinnabarinus)、テトラニカス ウルティカエ コシュ(Tetranychus urticae Koch)、及びシトラスクモダニ(citrus spider mite)から選択される1以上である、農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用。請求項2に記載の農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用であって、 上記混合物の投与形態は、和性顆粒剤、乳剤、水懸濁液、油懸濁液、マイクロエマルジョン、又は錠剤である、農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用。請求項5に記載の農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用であって、 上記水和性顆粒剤又は上記錠剤は、請求項1に記載の混合物、賦形剤又は溶剤、及び界面活性剤を、0.5〜90%:10〜95%:3〜20%の重量比で含む、農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用。請求項6に記載の農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用であって、 上記水和性顆粒剤又は上記錠剤は、請求項1に記載の混合物、賦形剤又は溶剤、及び界面活性剤を、0.5〜87%:10〜95%:3〜20%の重量比で含む、農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用。請求項5に記載の農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用であって、 上記乳剤は、上記混合物、溶剤、及び界面活性剤を、0.5〜90%:5〜85%:2〜15%の重量比で含む、農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用。請求項5に記載の農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用であって、 上記水懸濁液又は上記油懸濁液は、上記混合物、水又は溶剤、及び界面活性剤を、0.5〜90%:5〜80%:5〜20%の重量比で含む、農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用。請求項9に記載の農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用であって、 上記水懸濁液又は上記油懸濁液は、上記混合物、水又は溶剤、及び界面活性剤を、0.5〜90%:10〜80%:5〜20%の重量比で含む、農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用。請求項5に記載の農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用であって、 上記マイクロエマルジョンは、上記混合物、水又は溶剤、及び界面活性剤を、0.5〜50%:40〜95%:4〜15%の重量比で含む、農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用。請求項5に記載の農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用であって、 上記水和性顆粒剤は、上記混合物、賦形剤及び界面活性剤を、0.5〜60%:30〜98%:1〜25%の重量比で含み、上記錠剤は、上記混合物、賦形剤及び界面活性剤を、0.5〜90%:8〜85%:2〜20%の重量比で含む、農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用。請求項12に記載の農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用であって、 上記水和性顆粒剤は、上記混合物、賦形剤及び界面活性剤を、0.5〜60%:30〜90%:4〜20%の重量比で含み、上記錠剤は、上記混合物、賦形剤及び界面活性剤を、0.5〜90%:15〜85%:2〜20%の重量比で含む、農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用。請求項6〜7、12〜13のいずれか1項に記載の農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用であって、 上記賦形剤は、白色カーボンブラック、ベントナイト、及び珪藻土のうちの1つ、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物である、農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用。請求項6から11のいずれか1項に記載の農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用であって、 上記溶剤は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、及びロジン油のうちの1つ、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物である、農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用。請求項6から13のいずれか1項に記載の農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用であって、 上記界面活性剤は、ノニルフェノールポリオキシエチレンエタノール、オクチルフェノールポリオキシエチレンエタノール、ポリオキシエチレンステアリルエタノール、ポリオキシエチレンラウリルエタノール、ポリオキシエチレンロジンエステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アルキルフェノールポリオキシエチレンエーテルリン酸塩、脂肪アルコールポリオキシエチレンエーテルリン酸塩、アルキルフェノールポリオキシエチレンエーテル−ホルムアルデヒド凝縮物、カルシウムドデシルベンゼンスルホンサン塩、ドデシルトリメチル塩化アンモニウム、及びベタインから選択される1以上である、農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用。請求項2に記載の農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用であって、 その使用形態が、噴霧又は散布である、農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における、テンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物の使用。

说明书全文

発明の詳細な説明

本出願は、2014年5月10日提出の中国特許出願CN201410085431.2、及び2014年6月16日提出の中国特許出願CN201410208660.9の優先権を主張する。上記中国特許出願は、参照によりそれらのすべてがここに組み込まれる。

〔技術分野〕 本発明は、マクロライド化合物の分野、特に十六員環マクロライド化合物、及びその用途に関する。

〔背景技術〕 十六員環マクロライド化合物は、ストレプトマイセスにより生産され、高い活性及び広いスペクトルを有し、及び農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するために広く用いられる。そのような化合物は、アベルメクチン、エマメクチン安息香酸塩、及びミルベマイシン等といった、多数の殺虫剤製品に開発されており、及びより大きい市場シェアを占める。そのような化合物は、自然な環境において土壌に固く結合し、かつ、洗い流すこと及び浸透させることが難しい。上記化合物は、光の下で、又は土壌生物により、速やかに不活性な化合物に分解され得る。上記化合物の分子断片は、最終的に分解され、そして植物及び微生物により、残留毒性のない炭素源として利用される。そのような化合物は、すでに農業及び獣医学の用途において高度に効果的な生物学的殺虫剤となっている。

そのような化合物の性質の優れた理解のために、国内及び外国において、それらのホモログについての包括的な研究が行われている。研究者は、より高い活性を有する新規の化合物を獲得するために、化学合成、又は生産する株を遺伝子改変により変異することによって、分子構造の変更を試みている。分子構造の変更により、数千の化合物がすでに合成されており、イベルメクチン、エマメクチン、ドラメクチン、及びセラメクチン等を含むそれらのいくつかは、現在商業的に利用可能である。変更された化合物は、それらの親化合物のいくつかの欠点を克服しており、かつ予防及び防除の幅、殺虫剤としての活性及びヒト、動物及び環境に対する毒性という点において、さらに改善している。しかしながら、そのような化合物の活性は、まだ現状の要求を満たすことができない。

〔発明の概要〕 本発明は、十六員環マクロライド化合物、及びその利用を提供する。

本発明の技術的解決法は、以下により達成される: 十六員環マクロライド化合物は、下記の構造式で表される化合物であり、式中、RはCH3又はC2H5である。

十六員環マクロライド化合物は、遺伝子改変バクテリアMA220の発酵培養液から単離することが可能であり、又は、人工合成により得ることができる。

遺伝子改変バクテリアMA220は、アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(ATCC:American type culture collection)に、ATCCアクセス番号31267で寄託された、ストレプトマイセス アベルミティリス(Streptomyces avermitilis)MA−4680と呼ばれるアベルメクチン産生細胞株の2段階の遺伝子改変により得られる。

第一段階:ストレプトマイセス アベルミティリス MA−4680のaveD遺伝子の不活性化。ストレプトマイセス アベルミティリス MA−4680の442位から522位のaveD遺伝子の塩基を、新たな81塩基対の配列(例えば、Gust B,Kieser T,Chater KF.2002.REDIRECT Technology: PCR−targeting system in Streptomyces coelicolor A3 (2),The John Innes Foundation,Norwichに記載された方法によって得た、新たな81塩基対配列)により置換し、aveD遺伝子変異を有する組み換えプラスミドを、PCR標的技術を用いて構築する。この組み換えプラスミドで、ストレプトマイセス アベルミティリス MA−4680を形質転換する。経過後、aveD遺伝子が不活性化した遺伝子改変バクテリアであるストレプトマイセス アベルミティリスAD28を選別して取り出す。

第2段階:特に、ストレプトマイセス アベルミティリス AD28のaveAI遺伝子が、ストレプトマイセス ミルベミシニカス(Streptomyces milbemycinicus)(菌株番号HS023)のmilAI遺伝子により置換された、遺伝子改変バクテリアMA220を得る。ストレプトマイセス ミルベミシニカスは、中国一般培養微生物保存センター(CGMCC:China General Microbiological Culture Collection Center、住所:北京市朝陽区北辰西路番号1、中国科学院微生物研究所)に、2013年6月18日付で、CGMCCアクセス番号7677で寄託されている。

遺伝子改変バクテリアMA220の発酵培養液は、当該技術分野における通常のものであり、遺伝子改変バクテリアMA220を発酵培地において培養した後得られる。好ましくは、発酵培養液を、以下の工程を含み方法により調製する:発酵培地に遺伝子改変バクテリアMA220を播種し、25〜30℃で5〜10日間培養する。より好ましくは、遺伝子改変バクテリアMA220の単一コロニーを種培地に播種し、28℃、250rpmで40時間培養し、その後、培地を6%の播種量で発酵培地に播種し、28℃、250rpmで8日間培養し、発酵培養液を得る。種培地は、当該技術分野における通常のものであり、以下の成分を好ましくは含む:コーンスターチ 2.5%、大豆粕粉 0.8%、落花生粕 1%、イースト粉 0.95%、及びCoCl2 0.003%、pH7.2〜7.4。発酵培地は、当該技術分野における通常のものであり、以下の成分を好ましくは含む:コーンスターチ14%、アミラーゼ0.003%、大豆粕粉 2.0%、イースト粉 1%、沸石粉 0.2%、MnSO4 0.0024%、Na2MoO4 0.0024%、及びCoCl2・6H2O 0.002%、pH7.2〜7.4。

単離及び精製方法を以下に示す:遺伝子改変バクテリアMA220の発酵培養液を、100〜200メッシュのフィルターを通してろ過し、残渣をエタノールで抽出し、特定の量に濃縮した後、溶液をEtOAcで抽出し、濃縮抽出物をシリカカラム及びRP−18カラムに連続して通し、結果物として化合物を得る。

農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するための化学物質の調製における十六員環マクロライド化合物の使用 好ましい実施形態において、十六員環マクロライド化合物は、RがCH3の場合、テンバメクチンA(TEVA)であり、RがC2H5の場合、テンバメクチンB(TEVB)である。十六員環マクロライド化合物は、好ましくは、テンバメクチンB、テンバメクチンA、又はテンバメクチンA及びテンバメクチンBの混合物であり、テンバメクチンAとテンバメクチンBとの間の質量比は、1:9、9:1、2:8、8:2、3:7、7:3、4:6、6:4又は5:5である。

好ましい実施形態において、農業及び林業における害虫は、通常、レピドプテラ プルテリダエ(Lepidoptera Plutellidae)、レピドプテラ ノクツイダエ(Lepidoptera Noctuidae)、レピドプテラ ラシオカムピダエ(Lepidoptera Lasiocampidae)、レピドプテラ ボレル(Lepidoptera borer)、コレオプテラ エラテリダエ(Coleoptera Elateridae)、及びチレンチダ アフェレンコイダエ(Tylenchida Aphelenchoidea)から選択される1以上である。これらのうち、レピドプテラ プルテリダエの害虫は、通常、プルテラ キシロステラ(Plutella xylostella)である。レピドプテラ ノクツイダエは、通常、スポドプテラ エキシグア(Spodoptera exigua)、プロデニア リツラ(Prodenia litura)、ミチムナ セパラテ ウォーカー(Mythimna separate Walker)、ヘリコベルパ アーミゲラ ハブナー(Helicoverpa armigera Hubner)、及びアグロティス イプシロン(Agrotis ipsilon)から選択される1以上である。レピドプテラ ラシオカムピダエは、通常、マツカレハである。レピドプテラ ボレルは、通常、ニカメイガである。コレオプテラ エラテリダエは、通常、ハリガネムシである。チレンチダ アフェレンコイダエは、通常、ブルサフェレンカス キシロフィラス(Bursaphelenchus xylophilus)である。農業及び林業におけるダニは、例えば、テトラニカス シンナバリナス(Tetranychus cinnabarinus)、テトラニカス ウルティカエ コシュ(Tetranychus urticae Koch)、及びシトラスクモダニ(citrus spider mite)の1以上である。

好ましい実施形態において、化学物質の投与形態は、和性顆粒剤、乳剤、水懸濁液、油懸濁液、マイクロエマルジョン、又は錠剤である。

好ましい実施形態において、水和性顆粒剤又は錠剤は、上記化合物、賦形剤又は溶剤、及び界面活性剤を、0.5〜90%:10〜95%:3〜20%、好ましくは0.5〜87%:10〜95%:3〜20%の重量比で含む。

好ましい実施形態において、乳剤は、上記化合物、溶剤、及び界面活性剤を、0.5〜90%:5〜85%:2〜15%の重量比で含む。

好ましい実施形態において、水懸濁液又は油懸濁液は、上記化合物、水又は溶剤、及び界面活性剤を、0.5〜90%:5〜80%:5〜20%、好ましくは0.5〜90%:10〜80%:5〜20%の重量比で含む。

好ましい実施形態において、マイクロエマルジョンは、上記化合物、水又は溶剤、及び界面活性剤を、0.5〜50%:40〜95%:4〜15%の重量比で含む。

好ましい実施形態において、水和性顆粒剤は、上記化合物、賦形剤及び界面活性剤を、0.5〜60%:30〜98%:1〜25%、好ましくは0.5〜60%:30〜90%:4〜20%の重量比で含む。

好ましい実施形態において、錠剤は、上記化合物、賦形剤及び界面活性剤を、0.5〜90%:8〜85%:2〜20%、好ましくは0.5〜90%:15〜85%:2〜20%の重量比で含む。

好ましい実施形態において、賦形剤は、白色カーボンブラック、ベントナイト、及び珪藻土のうちの1つ、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、溶剤は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、及びロジン油のうちの1つ、又はこれらのうちのいずれか2つ以上の混合物であり、界面活性剤は、ノニルフェノールポリオキシエチレンエタノール、オクチルフェノールポリオキシエチレンエタノール、ポリオキシエチレンステアリルエタノール、ポリオキシエチレンラウリルエタノール、ポリオキシエチレンロジンエステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アルキルフェノールポリオキシエチレンエーテルリン酸塩、脂肪アルコールポリオキシエチレンエーテルリン酸塩、アルキルフェノールポリオキシエチレンエーテル−ホルムアルデヒド凝縮物、カルシウムドデシルベンゼンスルホンサン塩、ドデシルトリメチル塩化アンモニウム、及びベタインから選択される1以上である。

好ましい実施形態において、その使用形態は、噴霧又は散布である。

〔有益な効果〕 本発明の水和性顆粒剤、乳剤、水懸濁液、油懸濁液、マイクロエマルジョン、又は錠剤は、テトラニカス シンナバリナス、テトラニカス ウルティカエ コシュ、及びシトラスクモダニ、プルテラ キシロステラ、スポドプテラ エキシグア、プロデニア リツラ、ヘリコベルパ アーミゲラ ハブナー、アグロティス イプシロン、ハリガネムシ、ミチムナ セパラテ ウォーカー、マツカレハ、ブルサフェレンカス キシロフィラス、ニカメイガ等のような、農業及び林業における害虫又はダニを予防及び防除するために効果的に用いられ得る。

〔図面の簡単な説明〕 本発明の実施形態、又は先行技術における技術的解決法をより明確に記述するために、実施形態又は先行技術において必要な図を以下で簡単に説明する。下のこれらの図は、本発明のいくつかの実施形態を明示するのみであることは明らかであり、他の図はこれらの図に基づき、通常の当業者の何らの創作業務なしに得ることが可能である。

図1は、RがCH3である本発明の化合物を示す質量分析スペクトル図である。

図2は、RがCH3であり、CDCl3に溶かされた、本発明の化合物を示す1H−NMRスペクトル図である。

図3は、RがCH3であり、CDCl3に溶かされた、本発明の化合物を示す13C−NMRスペクトル図である。

図4は、RがCH3であり、CDCl3に溶かされた、本発明の化合物を示すDEPT135スペクトル図である。

図5は、RがC2H5である本発明の化合物を示す質量分析スペクトル図である。

図6は、RがC2H5であり、CDCl3に溶かされた、本発明の化合物を示す1H−NMRスペクトル図である。

図7は、RがC2H5であり、CDCl3に溶かされた、本発明の化合物を示す13C−NMRスペクトル図である。

図8は、RがC2H5であり、CDCl3に溶かされた、本発明の化合物を示すDEPT135スペクトル図である。

図9は、組換えプラスミドpUAmT14の物理的地図である。

図10は、組換えプラスミドpUAmT−kaveDの物理的地図である。

図11は、原株ストレプトマイセス アベルミティリスMA−4680のaveD遺伝子の不活性化の工程を示す。

図12は、発酵培養液を示すHPLCクロマトグラムであり、Aは原株MA−4680の発酵培養液を示すHPLCクロマトグラムであり、Bは遺伝子改変細菌AD20の発酵培養液を示すHPLCクロマトグラムである。

図13は、組換えプラスミドpMA13aadMADの構築工程を示す。

図14は、原株HS023から3−22#株へのゲノム変異の概念図を示す。

図15は、組換えプラスミドpUAmT−MA15AA1Uの構築工程を示す。

図16は、aveAI遺伝子の上流の断片の、3−22#株のゲノムへの挿入を示す概念図である。

図17は、組換えプラスミドpUAmT−AMAの構築工程を示す。

図18は、遺伝子改変細菌AD28からMA20へのゲノム変異を示す。

図19は、遺伝子改変細菌MA220、及び遺伝子改変細菌AD28の発酵産物の間の比較を示し、Aは遺伝子改変細菌MA220の発酵培養液を示すHPLCクロマトグラムであり、Bは遺伝子改変細菌AD28の発酵培養液を示すHPLCクロマトグラムである。

〔発明を実施するための形態〕 本発明の実施例における実施形態を、十分かつ明確に以下で記載する。以下で記載する実施例は、本発明の全てではなく、それらのほんの一部であることは明白である。本発明の実施例に基づき、当該技術分野の通常の知識を有するものにより何らの創作業務なしに得られる、他のすべての実施例が、本発明の保護範囲に含まれる。

実施例1.組換えストレプトマイセス アベルミティリス株MA220の構築 1.ストレプトマイセス アベルミティリス及びストレプトマイセス ミルベミシニカスからのゲノムDNAの抽出: a)ストレプトマイセス アベルミティリスMA−4680(ATCC番号31267)及びストレプトマイセス ミルベミシニカスHS023(CGMCC番号7677)の胞子を、30mlのTSB培地(トリプチックソイブロス、BD会社、カタログ番号211822)にそれぞれ播き、30℃、220rpmで30〜48時間インキュベートした。

b)菌糸体を遠心分離により回収し、滅菌水で2回洗浄し、菌糸体の4倍量のリゾチーム溶液(10.3% スクロース、10mM Tris−HCl、pH 8.0、及び4mg/ml リゾチーム)中に添加して懸濁し、水槽中において、37℃で、1〜2時間維持した。

c)10%SDS溶液を1:1(v/v)の比で加え、その後に20mg/mlのプロテアーゼK溶液を最終濃度100μg/mlで加え、そして混合物を水槽中において、37℃で、30分〜1時間維持した。

d)等量のフェノール‐クロロホルム溶液(フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール=25:24:1、pH8.0)を加えることにより、混合物を2回抽出した。

e)上清に、1/10量の3M NaAc−HAc溶液(pH5.3)及び等量のイソアミルアルコールを加え、ゲノムDNAを12000rpmで、5分間の遠心分離により回収した。

f)沈殿物を、70%エタノールで2回洗浄し、室温で乾燥させ、20μg/mlのRNA分解酵素を含む10mM Tirs−HCl溶液(pH 8.0)中に溶解し、ゲノムDNA溶液を得た。

2.ベクターpUAmT14の構築: プラスミドpIJ773(Plant Bioscience Limited, Norwich, UKから入手した; 以下を参照、Gust B, et al., PCR−targeted Streptomyces gene replacement identifies a protein domain needed for biosynthesis of the sesquiterpene soil odor geosmin. (2003) Proc Natl Acad Sci USA 100(4): 1541−1546; and Gust B, et al., REDIRECT Technology: PCR−targeting system in streptomyces coelicolor. Norwich: John Innes Centre. (2002))を、取扱い説明書に従い、XbaI(TaKaRa)及びBstBI(TaKaRa)により消化した。遺伝子aac(3)IV及びoriTを含む1271塩基対の断片を、電気泳動により回収した。続いて、BKLキット(TaKaRa)を用いて、取扱い説明書に従い平滑末端化を行い、結果として断片1を得た。ベクターpUC19を、取扱い説明書に従い、DraI(TaKaRa)及びSspI(TaKaRa)により消化した。1748塩基対の断片を、電気泳動により回収し、結果として断片2を得た。断片1及び断片2を連結し(TaKaRaのSolution Iを用いて、取扱い説明書に従って行った、以下同じ)、組換えプラスミドpUAmT14を得た。pUAmT14の概念図を図9に示した。

3.ストレプトマイセス アベルミティリスのaveD遺伝子を不活性化するための組換えプラスミドpUAmT−kaveDの構築: コスミド6−9(引用文献4を参照: Xia Haiyang, Huang Jun, Hu Minjie et al., Construction of an ordered cosmid library of S. avermitilis for genetic modification of the industrial strains, Chinese Journal of Antibiotics, 2009, 34(7):403−405)に存在するDNA断片は、ストレプトマイセス アベルミティリスMA−4680のゲノムの1124992−1167304の塩基位置の断片だった。遺伝子aveDの位置442−521の断片(配列番号1)を、PCRターゲティングを用いてノックアウトし、かつ抵抗遺伝子ボックスをFLPリコンビナーゼにより取り除き、結果として81塩基対の配列が新しい配列(配列番号2)に置換された組換えプラスミド6−9kaveDを得た。引用文献に記載された方法に実質的に従って、PCRターゲティングを行った(以下、参照 Gust B, et al., PCR−targeted Streptomyces gene replacement identifies a protein domain needed for biosynthesis of the sesquiterpene soil odor geosmin. (2003) Proc Natl Acad Sci USA 100(4): 1541−1546; and Gust B, et al., REDIRECT Technology: PCR−targeting system in streptomyces coelicolor. Norwich: John Innes Centre. (2002))。具体的な手順は、以下の通りである。

a)PCRプライマーの設計:5’末端の39塩基対が、遺伝子aveDの403−441の位置の配列と同一であり、かつ3’末端の20塩基対が鋳型抵抗性遺伝子ボックスの“左腕”として用いられる、プライマーaveD59(配列番号3)を設計した。5’末端の39塩基対が、遺伝子aveDの522−560の位置の配列と逆相補的であり、かつ3’末端の20塩基対が鋳型抵抗性遺伝子ボックスの”右腕”として用いられる、プライマーaveD58(配列番号4)を設計した(“左腕”及び“右腕”は定常配列である、以下参照 Gust B, Kiser T, Chater K F. REDIRECT Technology: PCR−targeting system in streptomyces coelicolor. Norwich: John Innes Centre. 2002, Page 6)。

b)抵抗遺伝子ボックスのPCR増幅:プラスミドpIJ773を鋳型として用いてPCR増幅を行った。TaKaRaのPrimeSTAR DNAポリメラーゼをPCR増幅に用いた。

反応のために、以下の溶液を準備した: プライマーaveD59 (25 μM) 0.5μl プライマーaveD58 (25 μM) 0.5μl プラスミドpIJ773 2μl(約10ng) 5 × PrimeSTARバッファー 10μl dNTPs (各2.5 mM) 4μl PrimeSTAR DNAポリメラーゼ(2.5U/μl) 0.5μl 再蒸留水 34μl PCRの手順: 94℃、2分、 (98℃×10秒、50℃×45秒、72℃×1分30秒)×10サイクル、 (98℃×10秒、68℃×1分30秒)×15サイククル、 72℃×2分、16℃×1分。

PCR産物をアガロースゲル電気泳動した後、バンドをゲルから切り取ることにより、約1.4kbの標的断片を回収した。ゲルリカバリーキット(TaKaRa)を用いて、取扱い説明書に従って、回収を行った。

c)ライブラリープラスミドの大腸菌(E.coli)BW25113/pIJ790への形質転換:大腸菌BW25113/pIJ790のシングルコロニーを、25μg/mlクロラムフェニコールを含む10mlのLB培地(トリプトン 1.0%、 イースト粉 0.5%、NaCl 0.5%、及びグルコース 0.1%)に播き、30℃で250rpm、一晩(14〜18時間、以下同様)培養した。一晩培養した100μl細菌懸濁液を、25μg/mlのクロラムフェニコールを含む10mlのSOB培地(トリプトン 2.0%、イースト粉 0.5%、NaCl 0.05%、10mlの250mmol/L KCl溶液を1Lの培地に加え、使用前に5mlの滅菌した2mol/LのMgCl2を1Lの培地に加えた)に播き、30℃、250rpmで3〜4時間、OD600が0.4辺りに到達するまで培養した。細菌を4000rpmで5分、4℃の遠心分離により回収し、事前に氷冷した10mlの10%グリセロールで2回洗浄した。沈殿物を事前に氷冷した100μlの10%グリセロールで懸濁し、すなわち、電気的形質転換のためのコンピテントセルとした。50μlのコンピテントセル懸濁液に対し、約100ng(2〜3μl)のライブラリープラスミドであるコスミド6−9を加えた。事前に氷冷した0.2cmキュベット内で、電気的形質転換を行った。電気パルスのための変数は、以下の通りだった:200Ω、25μF、及び2.5kV。電気パルスの持続時間は、4.5から4.9msであった。電気パルスの後に、事前に氷冷した1mlのLB培地を直ちに懸濁液に加え、シェーカー上において、30℃で1時間培養した。50μlの電気的形質転換した懸濁液を、100μg/mlのカルベニシリン、50μg/mlのカナマイシン及び25μg/mlのクロラムフェニコールを含むLBプレート(1.5%寒天粉を含むLB培地)上に広げ、30℃で一晩インキュベートし、シングルコロニーを得た。

d)ライブラリープラスミドのPCRターゲティング:ライブラリープラスミドであるコスミド6−9を含む大腸菌BW25113/pIJ790のシングルコロニーを、無作為に取り出し、100μg/mlのカルベニシリン、50μg/mlのカナマイシン、及び25μg/mlのクロラムフェニコールを含む10mlのLB培地に播き、30℃、250rpmで一晩培養した。一晩培養した細菌懸濁液100μlを、100μg/mlのカルベニシリン、50μg/mlのカナマイシン、25μg/mlのクロラムフェニコール、及び10mMのL−アラビノースを含む10mlのSOB培地に播き、30℃、250rpmで培養した。電気的形質転換のためのコンピテントセルを、工程c)の方法に従って準備した。50μlのコンピテントセル懸濁液に対し、工程b)で得た約100 ng(2〜3μl)のPCR産物回収懸濁液を加えた。事前に氷冷した0.2cmのキュベット内で電気パルスを行った。電気パルスの変数は、以下の通りだった:200Ω、25μF、2.5kV。電気パルスの持続時間は、4.5〜4.9msであった。事前に氷冷した1mlのLB培地を直ちに懸濁液に加え、シェーカー上において37℃で1時間培養した。簡単な遠心分離の後、ほとんどの上清を捨て、沈殿物を残った上清に懸濁した。すべての懸濁液を100μg/mlのカルベニシリン、50μg/mlのカナマイシン、及び50μg/mlのアプラマイシンを含むLBプレートに広げ、37℃で一晩インキュベートした。シングルコロニーを取り出し、100μg/mlのカルベニシリン、50μg/mlのカナマイシン、及び50μg/mlのアプラマイシンを含む3mlのLB培地に播き、37℃、250rpmで約6時間培養した。プラスミドを、Axygen Plasmid DNA Purification Minipre Kitを用いて、取扱い説明書に従って抽出した。制限エンドヌクレアーゼを用いた消化検出により、正しいプラスミドを選別し、結果として組換えプラスミド6−9daveDを得た。

e)抵抗遺伝子及びoriTのFLPによる除去:大腸菌DH5α/BT340を25μg/mlのクロラムフェニコールを含む10mlのLB培地に播き、30℃、250rpmで一晩培養した。電気的形質転換のためのコンピテントセルを、工程c)の方法に従って準備した。50μlのコンピテントセル懸濁液に対し、工程d)で得た約100ng(1〜2μl)の組換えプラスミド6−9daveDを加えた。事前に氷冷した0.2cmのキュベット内で電気パルスを行った。電気パルスの変数は、以下の通りだった:200Ω、25μF、2.5kV。電気パルスの持続時間は、4.5から4.9msであった。事前に氷冷した1mlのLB培地を直ちに加え、シェーカー上において、30℃で1時間培養した。50μlの電気的形質転換した懸濁液を100μg/mlのカルベニシリン、50μg/mlのアプラマイシン、及び25μg/mlのクロラムフェニコールを含むLBプレート上に広げ、30℃で48時間インキュベートし、シングルコロニーを得た。シングルコロニーを無作為に取り出し、抗生物質を含まないLB培地上に画線培養してシングルコロニーを単離し、プレートを42℃で一晩インキュベートし、細菌にFLPリコンビナーゼを発現させ、かつその後プラスミドBT340を失わせた。20〜30個のシングルコロニーを取り出し、50μg/mlのアプラマイシンを含むLBプレート上、及び50μg/mlのカナマイシンを含むLBプレート上にそれぞれスポットし、37℃で一晩インキュベートした。抵抗遺伝子ボックスを有さない標的クローンは、アプラマイシンに対し感受性であり、かつカナマイシンに対し非感受性であった。プラスミドを標的クローンから抽出した。制限エンドヌクレアーゼを用いた消化検出により、正しいプラスミドを選別し、結果的に組換えプラスミド6−9kaveDを得た。

組み換えプラスミドpUAmT−kaveDの構築:組換えプラスミド6−9kaveDをCla I(TaKaRa)及びBstB I(TaKaRa)により、取扱い説明書に従って消化し、6984塩基対の断片を回収し、BstB Iで消化し、かつ脱リン酸化した(すなわち、1μlのFastAP(Fermentas)を直接消化反応溶液に加え、37℃の水浴内に5〜10分維持した、以下同じ。)ベクターpUAmT14に連結し、結果的に組換えプラスミドpUAmT−kaveDを得た。組換えプラスミドpUAmT−kaveDの物理的地図を図10に示した。

4.の遺伝子aveDの不活性化: a)組換えプラスミドpUAmT−kaveDのストレプトマイセス アベルミティリスMA−4680への接合伝達による形質転換:工程3−c)の方法に従って、大腸菌ET12567(pUZ8002)(37℃でインキュベートし、培地中の抗生物質の最終濃度を以下の通りにした:クロラムフェニコール25μg/ml、及びカナマイシン25μg/ml)を用いて電気的形質転換のためのコンピテントセルを準備した。50μlのコンピテントセル懸濁液に対し、約100ng(1〜2μl)の組換えプラスミドpUAmT−kaveDを加えた。事前に氷冷した0.2cmのキュベット内で電気的形質転換を行った。電気パルスの変数は以下の通りであった:200Ω、25μF、2.5kV。電気パルスの後、事前に氷冷した1mlのLB培地を直ちに懸濁液に加え、シェーカー上において37℃で1時間培養した。電気的形質転換した50μlの懸濁液を、50μg/mlのアプラマイシン、100μg/mlのカルベニシリン、50μg/mlのカナマイシン、及び25μg/mlのクロラムフェニコールを含むLBプレートに広げ、かつ37℃で一晩インキュベートした。形質転換体を無作為に取り出し、かつ25μg/mlのクロラムフェニコール、100μg/mlのカルベニシリン、50μg/mlのカナマイシン、及び50μg/mlのアプラマイシンを含む10mlのLB培地に播き、37℃、250rpmで一晩培養した。一晩培養した100μlの細菌懸濁液を、25μg/mlのクロラムフェニコール、50μg/mlのカナマイシン、及び50μg/mlのアプラマイシンを含む新たな10mlのLB培地に播き、及び37℃、250rpmで、OD600が0.4辺りに到達するまで培養した。細菌を10mlのLB培地により2回洗浄し、1mlのLB培地に懸濁した。500μlの細菌懸濁液を、事前に500μlの2×YT培地(トリプトン 1.6%、イースト粉 1.0%、及びNaCl 0.5%)に懸濁し、50℃で10分熱ショックを与えた約108個の細胞のストレプトマイセス アベルミティリスMA−4680胞子と混合した。簡単な遠心分離の後、ほとんどの上清を捨て、細胞を残った上清に懸濁した。懸濁液を10mMのMgCl2を含むMSプレート(ダイ粕パウダー2%、マンニトール 2%、及び寒天粉 2%)上に広げ、30℃で16〜20時間インキュベートした。0.5mgのナリジクス酸、及び1.25mgのアプラマイシンを含む滅菌水でプレート上を覆い、かつプレートをさらに30℃で5日より長くインキュベートし、形質転換体を得た。

b)遺伝子aveD不活性化変異体のスクリーニング:形質転換体を20μg/mlのナリジクス酸、及び25μg/mlのアプラマイシンを含むYMSプレート(イースト抽出物 0.4%、可溶性デンプン 0.4%、麦芽抽出物 1.0%、及び寒天粉 1.8%)上に継代培養し、さらに、抗生物質を含まないYMSプレート上に2回継代培養し、分離したシングルコロニーを得た。シングルコロニーを25μg/mlのアプラマイシンを含むYMS培地中、又は抗生物質を含まないYMS培地中でそれぞれインキュベートした後、アプラマイシン感受性の株を選別した。選別したアプラマイシン感受性の株のゲノムDNAを本実施例の工程1の方法に従って抽出した。その後、プライマーaveDF(配列番号5)/aveDR(配列番号6)及びaveDF(配列番号5)/aveDM(配列番号7)をそれぞれ用いて、rTaq DNAポリメラーゼ(TaKaRa、以下同じ)により、取扱い説明書に従ってPCR試験を行った。標的株では、前者のプライマーペアを用いて1094塩基対の配列を増幅することができ、後者を用いた場合はそのような配列はなかった。選別した株(AD28と番号が付けられた)を、標的株としてさらなる遺伝子組換えに用いた。図11は、原株ストレプトマイセス アベルミティリスMA−4680の遺伝子aveDの不活性化の工程を示す。

5.遺伝子組み換え細菌AD28の発酵による確認:AD28のシングルコロニーを種培地(コーンスターチ 2.5%、大豆粕粉 0.8%、落花生粕 1%、イースト粉 0.95%、及び CoCl2 0.003%、pH7.2〜7.4)に播き、28℃、250rpmで40時間培養した。種溶液を発酵培地(コーンスターチ 14%、アミラーゼ 0.003%、大豆粕粉 2.0%、イースト粉 1%、ゼオライト粉 0.2%、MnSO4 0.0024%、Na2MoO4 0.0024%、及びCoCl2・6H2O 0.002%、pH7.2〜7.4)に6%の植え付け量で播き、28℃、250rpmで8日間培養した。1mlの発酵培養液に、4mlの無水メタノールを充分浸るように加え、1時間超音波処理し、ろ過した。ろ過物を直接HPLC分析した。HPLC分析の条件は以下の通りであった。カラム C18 Hypersil ODS2 4.6×250×5(Dalian Elite)、移動相 メタノール:エタノール:水=81:7:12、流速 1ml/分、吸収波長 240nm。結果を表12に示した。Aは、原株MA−4680の発酵培養液を示すHPLCクロマトグラムであり、Bは遺伝子組み換え細菌AD28の発酵培養液を示すHPLCクロマトグラムである。アベルメクチンAは、遺伝子組み換え細菌AD28では、もはや生産されていないことが示された。

6.ストレプトマイセス ミルベミシニカスの遺伝子milAIの下流断片を置換するための組換えプラスミドpMA13aadMADの構築:3212塩基対の標的断片3を、ストレプトマイセス ミルベミシニカスHS023のゲノムDNAを鋳型として用い、取扱い説明書に従って、PrimeSTAR DNAポリメラーゼ(TaKaRa、以下、同じ)と共に、プライマーMA13F1(配列番号8)及びMA13R2(配列番号9)を用いたPCR反応により得た。組み換えプラスミドpUAmT14のSma Iによる消化の後に、FastAPにより脱リン酸化し、事前にBKLキットで処理した断片3に連結し、結果として組換えプラスミドpUAmT−MA13’を得た。ストレプトマイセス ミルベミシニカスHS023のゲノムDNAを鋳型として用い、PrimeSTAR DNAポリメラーゼと共に、プライマーMA1DF3(配列番号10)及びMA1DR4(配列番号11)を用いたPCR反応により3268塩基対の断片4を得た。組み換えプラスミドpUAmT−MA13’のEcoRV(TaKaRa)による消化の後、FastAPにより脱リン酸化し、事前にBKLキットにより処理した断片4に連結し、結果として組換えプラスミドpMD−MA1Dを得た。組み換えプラスミドpUAmT−MA13’をHindIII+NsiIにより取扱い説明書(TaKaRa)に従って消化し、かつゲルからバンドを切り出すことにより6199塩基対の断片を回収し、結果として断片5を得た。組換えプラスミドpMD−MA1DをHindIII+NsiIにより消化し、かつゲルからバンドを切り出すことにより3258塩基対の断片を回収し、結果として断片6を得た。断片5及び断片6を連結し、組換えプラスミドpUAmT−MA13Dを得た。鋳型としてストレプトマイセス アベルミティリスMA−4680のゲノムDNAを用い、PrimeSTAR DNAポリメラーゼと共に、プライマーAA1DF9(配列番号12)及びプライマーAA1DR10(配列番号13)を用いたPCR反応により、3266 塩基対の断片7を得た。組み換えプラスミドpUAmT−MA13DをNsiI(TaKaRa)により取扱い説明書に従って消化した後回収し、BKLキットにより処理した。反応生成物をFastAPにより脱リン酸化した後、BKLキットで処理した断片7に連結し、結果としてストレプトマイセス ミルベミシニカスの遺伝子milAIの下流断片を置換するための組換えプラスミドpMA13aadMADを得た。構築工程を図13に示した。

7.ストレプトマイセス ミルベミシニカスの遺伝子milAIの下流断片の置換:工程4−a)で記述したとおりに、組換えプラスミドpMA13aadMADをストレプトマイセス ミルベミシニカスHS023に、接合伝達により形質転換した。形質転換体を、抗生物質を含まない継代培養により2回選別した後、シングルコロニーをつまようじにより取り出し、25μg/mlのアプラマイシンを含むYMSプレート上、及び抗生物質を含んでいないYMSプレート上にそれぞれ播き、28℃で5〜6日インキュベートした。アプラマイシンを含むYMS培地では生育しないが、アプラマイシンを含んでいないYMS培地で生育したシングルコロニーを、YMS培地中での増幅培養のために選択した。一方、ゲノムDNAを工程1の方法に従って抽出し、rTaq DNAポリメラーゼに加えて、プライマーmilDF11(配列番号14)及びmilDR12(配列番号15)を用いてPCR試験を実行した。3825塩基対のPCR産物は標的株を示し、一方1467塩基対のPCR産物は復帰突然変異体を示唆した。スクリーニングの結果に基づき、3−22#株を遺伝子milAIの下流断片がうまく置換されたストレプトマイセス ミルベミシニカスとして決定し、さらなる操作の標的株として用いた。原株HS023から3−22#株へのゲノム変異を示している概念図を図14に示した。

8.ストレプトマイセス アベルミティリスAD28の遺伝子aveAIの上流断片を、ストレプトマイセス ミルベミシニカスの遺伝子milAIの上流に挿入するための組換えプラスミドpUAmT−MA15AA1Uの構築:ストレプトマイセス ミルベミシニカスHS023のゲノムDNAを鋳型として用い、PrimeSTAR DNAポリメラーゼと共に、プライマーMA15F13(配列番号16)及びMA15R14(配列番号17)を用いてPCRを行い、結果として3097塩基対断片を得た。得られた断片をPstI及びHindIIIにより取扱い説明書(TaKaRa)に従って消化し、及び同じ酵素により消化したプラスミドpUAmT14に連結し、結果として組換えプラスミドpUAmT−MA15を得た。ストレプトマイセス アベルミティリスAD28のゲノムDNA(ゲノムDNAの抽出の方法は、実施例の工程1で記述した同様である)を鋳型として用いて、PrimeSTAR DNAポリメラーゼと共に、プライマーAA1UF15(配列番号18)及びAA1DR16(配列番号19)を用いてPCRを行い、結果として3103塩基対の断片を得た。得られた断片をEcoRI及びKpnIにより取扱い説明書(TaKaRa)に従って消化し、同じ酵素により消化した組換えプラスミドpUAmT−MA15に連結し、結果として組換えプラスミドpUAmT−MA15AA1Uを得た。構築工程を図15に示した。

9.ストレプトマイセス アベルミティリス遺伝子aveAIの上流断片の、ストレプトマイセス ミルベミシニカスの遺伝子milAI上流への挿入:工程4−a)で記述した方法に従って、工程8で得た組換えプラスミドpUAmT−MA15AA1Uを、工程7の接合伝達で得た3−22#株に形質転換したところ、得られた形質転換体は標的株であった。遺伝子aveAIの上流断片の、3−22#株のゲノムへの挿入を示している概念図を、図16に示した。

10.ストレプトマイセス ミルベミシニカスの遺伝子milAIを、ストレプトマイセス アベルミティリスの遺伝子aveAIに置換するための、組換えプラスミドpUAmT−AMAの構築:1つのシングルコロニーを、工程9で得た形質転換体から取り出し、20μg/mlのナリジクス酸、及び25μg/mlのアプラマイシンを含むTSB培地に播き、ゲノムDNAを工程1で記述した方法に従って抽出した。抽出したゲノムDNAをSwa I(TaKaRa)により、取扱い説明書に従って消化した。反応後、1/10体積の3M NaAc−HAc溶液(pH5.3)、及び同じ体積のイソアミルアルコールを加え、かつDNAを12000rpmで5分間の遠心分離により回収した。沈殿物を70%の含水エタノール溶液により2回洗浄し、室温で乾燥させ、20μlの10mM Tirs−HCl溶液(pH8.0)に溶解し、回収溶液を得た。3マイクロリットルの回収溶液を、大腸菌DH5αコンピテントセルの形質転換に用いた(DH5αコンピテントセルの沈殿方法、及び電気的形質転換の手順は、培地が抗生物質を含まず、及びインキュベートの温度が37℃であったこと以外は、工程3−c)の記述と同様であった)。形質転換溶液を遠心分離してほとんどの上清を取り除き、沈殿物を残った溶液に再懸濁した。懸濁液のすべてを、25μg/mlのアプラマイシンを含むLBプレート上に広げ、37℃で16時間インキュベートし、形質転換体を得た。形質転換体からのプラスミドの抽出後、ストレプトマイセス ミルベミシニカスの遺伝子milAIを、ストレプトマイセス アベルミティリスの遺伝子aveAIに置換するための、組換えプラスミドpUAmT−AMAを得た。pUAmT−AMAの構築工程を、図17に示した。

11.ストレプトマイセス アベルミティリスの遺伝子aveAIの置換:組換えプラスミドpUAmT−AMAを、工程4で得た株AD28に、工程4−a)で記述した接合伝達の方法により形質転換した。形質転換体を、抗生物質を含まない継代培養により2回選別し、シングルコロニーをつまようじにより取り出し、25μg/mlのアプラマイシンを含むYMSプレート上、及び抗生物質を含まないYMSプレート上にそれぞれ播き、28℃で5〜6日インキュベートした。アプラマイシンを含むYMS培地では生育せず、抗生物質を含まないYMS培地で生育したシングルコロニーを、YMS培地中での増幅培養のために選択した。一方、ゲノムDNAを実施例の工程1の方法に従って抽出し、rTaq DNAポリメラーゼに加えて、プライマーペア025A1EF(配列番号20)/026A1ER(配列番号21)及び027M1EF(配列番号22)/028M1ER(配列番号23)を用いたPCR試験を行った。うまく置換した遺伝子組み換え株では、プライマーペア025A1EF(配列番号20)/026A1ER(配列番号21)を用いた増幅により、2005塩基対の標的断片が得られ、プライマー027M1EF(配列番号:22)/028M1ER(配列番号:23)では上記標的断片は得られなかった。上手く置換した遺伝子組み換え株MA220をさらなる実験に用いた。遺伝子組み換え細菌AD28のMA220へのゲノム変異を図18に示した。

12.遺伝子組み換え細菌MA220の発酵及びHPLC分析:方法は実施例の工程5と同様である。HPLC分析の結果を図19に示した:Aは遺伝子組み換え細菌MA220の発酵産物を示しているHPLCクロマトグラフィであり、Bは遺伝子組み換え細菌AD28の発酵産物を示しているHPLCクロマトグラフィである。明らかに2つの新たな化合物(保持時間は、それぞれ8.773及び11.066分)が、遺伝子組み換え細菌MA220の発酵産物で発生したことが示された。

実施例2.テンバメクチンA及びBの単離、精製及び構造決定 テンバメクチンと呼ばれる十六員環マクロライド化合物は、以下の一般式に示される構造を有している。

化合物は、RがCH3の場合、テンバメクチンA(TEVA)であり、RがC2H5の場合、テンバメクチンB(TEVB)である。遺伝子改変バクテリアにより生成される代謝物中において、テンバメクチンAとテンバメクチンBとの比率は、8:2、7:3、又は9:1である。

調製方法:発酵培養液(例えば、実施例1の工程12において得られた遺伝子改変バクテリアMA220の発酵培養液)を、フィルタクロスにより濾過して、濾過ケーキを得た。濾過ケーキを、エタノールにより2回抽出し、エタノール抽出液を得た。エタノール抽出液を、減圧濃縮して乾燥させ、EtOAcにより抽出し、テンバメクチンB1及びB2を含む抽出物を得た。

抽出物を、シリカゲルと混合し、シリカゲルカラムに載せた。石油エーテル/アセトンの90:10、80:20、70:30及び60:40の比率の溶液を連続して用いて、カラムを勾配溶離した。画分を特定の間隔で回収し、TLCにより検出した。テンバメクチンA及びテンバメクチンBを含む画分を得て、減圧濃縮して乾燥させた。

上記の画分を以下の条件における逆相クロマトグラフィにより分離した; HPLCシステム:Agilent 1100セミ分取高圧液体クロマトグラフィ カラム:ZORBAX.Eclipse XDB−C18(250mm*9.4mm) 溶離液:メタノール/アセトニトリル/水=46:46:8(v/v/v) 流速:1.5mL/分 検出波長:λ=240 nm。

17.1分の保持時間を有するピークを回収し、テンバメクチンAを得た(構造決定のためのデータを特に図1〜4に示す)。21.5分の保持時間を有するピークを回収し、テンバメクチンBを得た(構造決定のためのデータを特に図5〜8に示す)。

構造決定: テンバメクチンA及びBの構造を、ESI−MS、1H NMR、13C NMR及び2−D NMR等を含むスペクトル解析により特徴付けた。その物理化学特性は、以下の通りであった。

テンバメクチンA:C45H68O14、白色粉末、融点153−155℃、比旋光度

UV (EtOH) λmaxnm(log ε):244(4.55); IR(KBr),Vmaxcm−1:3464,2931,1718,1451,1381,1341, 1305,1198,1120,1051,987; 1H NMR(400MHz,CDCl3)及び13C NMR(100MHz,CDCl3)のデータを表1に示す;ESI−MS m/z 855[M+Na]+;HRESIMS m/z、実験値:855.4551[M+Na]+、計算値:C45H68O14Na 855.4501。

テンバメクチンB:C46H70O14、白色粉末、融点153−155℃、

UV (EtOH) λmaxnm(log ε):244(4.60);IR(KBr),Vmaxcm−1:3463,2931,1717,1453,1380,1341,1303,1197,1106,1051,986;1H NMR(400MHz,CDCl3)及び13C NMR(100MHz,CDCl3)のデータを表1に示す; ESI−MS m/z 869[M+Na]+;HRESIMS m/z、実験値:869.4683[M+Na]+、計算値:C46H70O14Na 869.4658。

実施例3.害虫及びダニに対するテンバメクチンの生物学的活性 (1)テトラニカス シンナバリナスに対するテンバメクチンの実験的活性分析; テンバメクチンの実験的活性を、試験害虫としてテトラニカス シンナバリナスを用いて、さらに、ポジティブコントロールとしてアベルメクチンを用いて試験した。活性を、テンバメクチンとアベルメクチンとの間で比較した。

試験生物:テトラニカス シンナバリナス:ソラマメの苗木に接種し、人工気候室[(26±1)℃,RH(70±5)%,H/D14]の条件下で培養した。

試験試薬:96%(w/w)アベルメクチン、98%(w/w)テンバメクチン(TEVA:TEVB=8:2):1gの96%(w/w)アベルメクチン及び98%(w/w)テンバメクチンを量り、それぞれビーカーに添加した。93gのメタノール及び6gの界面活性剤ノニルフェノールポリオキシエチレンエーテルをビーカーに加え、10000mg/Lの濃度の調製物を得た。調製物を、試験用に、0.005、0.01、0.025及び0.05mg/Lの一連の濃度に水で希釈した。

実験方法:リーフディスクディップ法を採用した。一貫した生理学的状態の実験室内で成育したダニの成虫を選択した。一貫した成長状態のソラマメの葉を選択した。2cmのリーフディスクを、パンチャーを用いて準備した。リーフディスクを、裏側に羽根を有するプラスチック皿を上側に向けて、その中央に置いた脱脂綿上にリーフディスクを置いた。各皿に3つのリーフディスクを置いた。小さい毛筆を用いて、各リーフディスクに30匹のダニの成虫を接種させた。適切な量の水を皿に加えた後、26±1℃で載置し、実験室において以下の条件下でインキュベートした:照度3000〜4500lx、14h/d、RH50%〜75%。2時間後のダニの成虫数を実体顕微鏡下で計測し、皿上の各リーフディスクのダニの数が20匹未満にならないようにする。調整した試薬を、濃度0.005、0.01、0.025及び0.05mg/Lでビーカーに入れた。ピンセットで葉を把持し、低濃度の試薬から高濃度の試薬へと5秒間連続して浸漬した。コントロールとして、メスのダニの成虫を蒸留水により処理した。各濃度で1回処理し、各処理を3回繰り返した。葉を空気乾燥させた後、処理したリーフディスクを、26±1℃、明期が14時間の人工気候室に載置し、24時間インキュベートした。少量の水をペトリ皿に添加して湿度を保った。

ダニは、試薬に浸漬した直後は非常に活発であり、処置の5〜8時間後にその活動が低下し始めた。ダニを12〜24時間後までそのまま放置した。

死亡決定の基準:実験中、毛筆をダニに優しく接触させ、そのまま動かないものは死亡したとみなした。

実験結果を表2に示した。

結果:テトラニカス シンナバリナスに対するテンバメクチンのLC50は、0.0049mg/Lであり、テトラニカス シンナバリナスに対するアベルメクチンのLC50は、0.0083mg/Lであり、テトラニカス シンナバリナスに対するテンバメクチンの活性は、アベルメクチンの活性よりも高かった。

(2)ヘリコベルパ アーミゲラ ハブナー及びミチムナ セパラテ ウォーカーに対するテンバメクチンA及びBの混合物(質量比90:10)の活性分析 テンバメクチンの活性を、試験害虫として、第3齢ヘリコベルパ アーミゲラ ハブナー及び第3齢ミチムナ セパラテ ウォーカーを用いて決定し、ミルベマイシン及びアベルメクチンをポジティブコントロールとして用いた。

試験生物;ヘリコベルパ アーミゲラ ハブナーの第3齢幼虫及びミチムナ セパラテ ウォーカーの第3齢幼虫 試験試薬:0.5%テンバメクチン乳剤、2%ミルベマイシン乳剤、0.5%アベルメクチン乳剤。試薬を、試験に使用する特定の濃度に水で希釈した(表3及び4に具体的に示す)。

0.5%テンバメクチン乳剤の調製:0.5gのテンバメクチン(質量比A:B=90:10)(100%に変換)、5.0gのメタノールアルキルフェノールポリオキシエチレンエーテルに、メタノールを添加し、100gにした。

2%ミルベマイシン乳剤の調製:2.0gのミルベマイシン(100%に変換)、5.0gのアルキルフェノールポリオキシエチレンエーテルに、メタノールを添加し、100gにした。

0.5%アベルメクチン乳剤の調製:0.5gのアベルメクチン(100%に変換)、5.0gのメタノールアルキルフェノールポリオキシエチレンエーテルに、メタノールを添加し、100gにした。

実験方法:試薬を混合した飼料を害虫に与えた。試薬の胃毒性を試験害虫において試験した。

結果:第3齢ヘリコベルパ アーミゲラ ハブナー及び第3齢ミチムナ セパラテ ウォーカーに対する試薬の活性を表3及び4に示した。

結果は、ヘリコベルパ アーミゲラ ハブナー及びミチムナ セパラテ ウォーカーに対して、同濃度での活性は、テンバメクチンの方がミルベマイシンよりも高かったことを示した。

(3)ブルサフェレンカス キシロフィラスに対するテンバメクチンA及びBの混合物(質量比90:10)の活性分析 ブルサフェレンカス キシロフィラスは、マツの材線虫病の病原体であり、中国南部において、非常に多くのマツの死滅をもたらしている。テンバメクチン、アベルメクチン、イベルメクチン、ミルベマイシン及びエマメクチンベンゾアートを含む十六員環マクロライド化合物の実験活性を、試験害虫としてブルサフェレンカス キシロフィラスを用いて試験し、ブルサフェレンカス キシロフィラスに対するこれらの試薬間の活性の相違を比較した。

試験試薬:0.5%アベルメクチン乳剤、0.5%テンバメクチン乳剤、0.5%イベルメクチン乳剤、2%ミルベマイシン乳剤、及び2.5%エマメクチンベンゾアート マイクロエマルジョンを含む5つの試薬。

実験方法:ディップ法を採用した。各試薬について、2、5、10、20及び50mg/Lの5種類の濃度で試験した。各濃度について、3回繰り返した。

結果:ブルサフェレンカス キシロフィラスに対する各試薬の毒性を表5に示した。

試験した十六員環マクロライド化合物の中で、テンバメクチンが、ブルサフェレンカス キシロフィラスに対する最も高い活性を示したことを、結果は示した。

(4)活性におけるテンバメクチンAとテンバメクチンBとの比率の効果 テンバメクチンA及びテンバメクチンBの比率の異なる混合物の活性を、試験害虫としてブルサフェレンカス キシロフィラスを用いて試験し、改良、及びテンバメクチン生成バクテリアの発酵工程の基準を提供した。

表6に示すように、テンバメクチンBの活性は、テンバメクチンAの活性よりも高く、最も高い活性は、テンバメクチンA:テンバメクチンB=10:90の場合に観察された。

実施例4 屋外のシトラスクモダニに対するテンバメクチンA及びB(質量比90:10)の阻害及び防除効果 シトラスクモダニ(例えば、パノニカス シトリMcGregor)は、かんきつ類に対する主要な害虫の1つである。シトラスクモダニは、体が小さく、繁殖が早く、及び多様に発生するというような特性を有し、かんきつ類の深刻な被害の原因になり得る。テンバメクチンの2%水和性顆粒剤を準備し、シトラスクモダニの阻害及び防除を試験し、屋外におけるその効果を決定した。

試験試薬:2%テンバメクチン水和性顆粒剤(テンバメクチン、エタノール及びアルキルフェノールポリオキシエチレンエーテル ホルムアルデヒド凝縮物)、及び2%アベルメクチン乳剤 実験日時:5月初旬のカンキツ類の果実が若い段階 実験設計:試薬を2000倍、4000倍及び8000倍に希釈し、それぞれ10mg/L、5mg/L及び2.5mg/Lの濃度にした。各濃度において、3回繰り返した。10本のカンキツ類の木を、1つの小領域に無作為に配置した。コントロールとして水を用いた10本のカンキツ類の木をテストした。50kgの試薬を各濃度で噴霧した。雨の降らない晴れた日に、続けて24時間試薬を投与した。

データ分析:各小領域において5本の木を調べた。各木に対して、木の東、西、南、北、及び中央に位置する2本の枝を調査した。各枝について、5枚の葉っぱに対して生存しているダニの数を計測した。生存しているダニの数は、投与前、投与3日後、5日後、7日後及び14日後のそれぞれにおいて計測し、ダニ集団の減少率を算出した。屋外における阻害及び防除効果を結果に基づいて決定した。

結果:屋外におけるシトラスクモダニに対するテンバメクチンの阻害及び防除効果を、表7に示した。

シトラスクモダニに対するテンバメクチンの阻害及び防除効果が優れており、アベルメクチンの効果よりも良いことが、屋外の実験で証明されている。同一カラム内で異なる文字が付されている結果は、5%レベルの有意差を示している。 実施例5:屋外のスポドプテラ エキシグアに対するテンバメクチンA及びBの混合物(質量比90:10)の阻害及び防除効果 スポドプテラ エキシグアは、野菜の主要な害虫であり、阻害及び防除することが困難である。屋外における阻害及び防除試験のために、テンバメクチンを、5%マイクロエマルジョンとして準備した。

試薬:5%テンバメクチンマイクロエマルジョン(質量比5%:40%:40%:15%のテンバメクチン、エタノール、イソプロパノール及び脂肪アルコールポリオキシエチレンエーテルリン酸塩)、2%アベルメクチン乳剤。

実験方法:阻害及び防除の対象:スポドプテラ エキシグア;穀物:Jingfeng 1。3g.ai./hm2、6g.ai./hm2を含む4つの処置を行った。投与領域を30m2とした。各処置を4回繰り返し、水をコントロールとして用いた。従来の方法で、葉の溝の表及び裏に、投与量900g/hm2で試薬を均一に噴霧した。晴れた日に投与した。

データ調査及び分析:スポドプテラ エキシグアの基準量を投与前に決定した。屋外における阻害及び防除効果を投与3日後及び10日後に検出した。各小領域において、5か所でサンプリングし、1か所当たり5本について、スポドプテラ エキシグアの数を調査した。阻害及び防除効果を、生存害虫数及び害虫の減少率に基づいて決定した。

害虫の減少率=(投与前の害虫数−投与後の害虫数)/投与前の害虫数×100% 阻害及び防除効果=(処理群の害虫の減少率−コントロール群の害虫の減少率)/(1−コントロールの害虫の減少率)×100% 結果:結果を表8に示した。

同一カラム内で異なる文字が付されている結果は、5%レベルの有意差を示している。

実施例6:プルテラ キシロステラに対するテンバメクチンA及びBの混合物(質量比90:10)の阻害及び防除効果 試験試薬:5%テンバメクチン懸濁液(質量比5%:90%:5%のテンバメクチン、パイン油エステル及び界面活性剤(ポリオキシエチレンラウリルエーテル))、4.5%高活性シペルメチリン乳剤(Nanjing Red Sun Co.,Ltd.から購入)。 実験方法:水をコントロールとして用いて、キャベツ畑において実験を行った。領域を20m2とし、無作為に配置した。4回繰り返した。各処置において、900kg/hm2の投与量で、MATABI knapsack sprayerを用いて噴霧する方法で投与を行った。サンプルを5か所から採取し、1か所当たり4本調査した。各領域において、20本試験した。基準の数を投与前に決定した。生存している害虫の数を投与後に検出し、害虫の減少率を決定した。

訂正済みの阻害及び防除効果%=(コントロール群の害虫減少率−処置群の害虫減少率)/コントロール群の害虫減少率 分散分析を結果において行い、異なる処置間の効果の差の有意性をダンカンテストにより決定した。

実験結果を表9に示した。

同一カラム内で異なる文字が付されている結果は、5%レベルの有意差を示している。

屋外におけるプルテラ キシロステラに対するテンバメクチンの阻害及び防除効果が優れていることが、屋外の実験により証明されている。

上述した例は、本発明の好ましい例に過ぎず、本発明の範囲を限定する意図はない。本発明の精神及び範囲内で行われるいずれの変更、同等物の置換、及び改良も、本発明の保護範囲に含まれる。

RがCH

3である本発明の化合物を示す質量分析スペクトル図である。

RがCH

3であり、CDCl

3に溶かされた、本発明の化合物を示す

1H−NMRスペクトル図である。

RがCH

3であり、CDCl

3に溶かされた、本発明の化合物を示す

13C−NMRスペクトル図である。

RがCH

3であり、CDCl

3に溶かされた、本発明の化合物を示すDEPT135スペクトル図である。

RがC

2H

5である本発明の化合物を示す質量分析計スペクトル図である。

RがC

2H

5であり、CDCl

3に溶かされた、本発明の化合物を示す

1H−NMRスペクトル図である。

RがC

2H

5であり、CDCl

3に溶かされた、本発明の化合物を示す

13C−NMRスペクトル図である。

RがC

2H

5であり、CDCl

3に溶かされた、本発明の化合物を示すDEPT135スペクトル図である。

組換えプラスミドpUAmT14の物理的地図である。

組換えプラスミドpUAmT−kaveDの物理的地図である。

原株ストレプトマイセス アベルミティリスMA−4680のaveD遺伝子の不活性化の工程を示す。

発酵培養液を示すHPLCクロマトグラムであり、Aは原株MA−4680の発酵培養液を示すHPLCクロマトグラムであり、Bは遺伝子改変細菌AD20の発酵培養液を示すHPLCクロマトグラムである。

組換えプラスミドpMA13aadMADの構築工程を示す。

原株HS023から3−22#株へのゲノム変異の概念図を示す。

組換えプラスミドpUAmT−MA15AA1Uの構築工程を示す。

aveAI遺伝子の上流の断片の、3−22#株のゲノムへの挿入を示す概念図である。

組換えプラスミドpUAmT−AMAの構築工程を示す。

遺伝子改変細菌AD28からMA20へのゲノム変異を示す。

遺伝子改変細菌MA220、及び遺伝子改変細菌AD28の発酵産物の間の比較を示し、Aは遺伝子改変細菌MA220の発酵培養液を示すHPLCクロマトグラムであり、Bは遺伝子改変細菌AD28の発酵培養液を示すHPLCクロマトグラムである。

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