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蒸気タービン翼及び蒸気タービン

阅读:1044发布:2020-07-02

专利汇可以提供蒸気タービン翼及び蒸気タービン专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且蒸気タービン翼は、主蒸気の流れるように軸線を中心として回転するロータ軸の回りに形成された蒸気主流路内に配置され、凹面状の正圧面(81)と凸面状の負圧面(82)とが前縁(71)と後縁(72)とを介して連続してなる 翼型 断面を有する翼本体(70)を備える。翼本体(70)は、前記翼型断面と交差する翼高さ方向に延びるように内部に形成され、正圧面(81)及び負圧面(82)が曝されている主蒸気よりも圧 力 の高い蒸気を流通させる第一流路(91)と、第一流路(91)を流通する前記蒸気を負圧面(82)に形成された負圧面開口孔(92a)から噴出させる第二流路(92)とが形成されている。,下面是蒸気タービン翼及び蒸気タービン专利的具体信息内容。

主蒸気の流れるように軸線を中心として回転するロータ軸の回りに形成された蒸気主流路内に配置され、凹面状の正圧面と凸面状の負圧面とが前縁と後縁とを介して連続してなる翼型断面を有する翼本体を備え、 前記翼本体は、 前記翼型断面と交差する翼高さ方向に延びるように内部に形成され、前記正圧面及び前記負圧面が曝されている主蒸気よりも圧の高い蒸気を流通させる第一流路と、 前記第一流路を流通する前記蒸気を前記負圧面に形成された負圧面開口孔から噴出させる第二流路とが形成されている蒸気タービン翼。前記負圧面開口孔は、前記翼型断面において、前記負圧面に沿った方向であって、前記翼本体の翼弦方向成分を含む翼面方向の中心位置よりも後縁側に形成されている請求項1に記載の蒸気タービン翼。前記負圧面開口孔は、前記ロータ軸の径方向における前記翼本体の中心位置よりも径方向内側に形成されている請求項1または請求項2に記載の蒸気タービン翼。前記第一流路から後縁側に向かって延び、前記第一流路を流通する前記蒸気を前記正圧面に形成された正圧面開口孔から噴出させる第三流路を備える請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の蒸気タービン翼。前記正圧面開口孔は、前記翼型断面において、前記負圧面に沿った方向であって、前記翼本体の翼弦方向成分を含む翼面方向の中心位置よりも後縁側に形成されている請求項4に記載の蒸気タービン翼。前記正圧面開口孔は、前記ロータ軸の径方向における前記翼本体の中心位置よりも径方向内側に形成されている請求項4または請求項5に記載の蒸気タービン翼。前記ロータ軸の径方向外側に固定され、前記軸線が延びる軸方向に並んでいる複数配置される動翼列と、 複数の前記動翼列毎に、前記動翼列の前記軸方向における上流側に隣接して配置される静翼列と、を備える蒸気タービンに設けられ、 前記翼本体は、前記動翼列と、前記動翼列の上流側に隣接配置されている前記静翼列との組で構成される複数の段のうち、最も下流側に配置されている最終段の動翼及び静翼の少なくとも一方に設けられている請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の蒸気タービン翼。軸線を中心として回転するロータ軸と、 前記ロータ軸の周方向に複数配置される請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の蒸気タービン翼と、を備える蒸気タービン。

軸線を中心として回転するロータ軸の径方向外側に固定され、前記軸線が延びる軸方向に並んでいる複数配置される動翼列と、 複数の前記動翼列毎に、前記動翼列の前記軸方向における上流側に隣接して配置される静翼列と、を備える蒸気タービンに設けられた蒸気タービン翼であって、 主蒸気の流れるように前記ロータ軸の回りに形成された蒸気主流路内に配置され、凹面状の正圧面と凸面状の負圧面とが前縁と後縁とを介して連続してなる翼型断面を有する翼本体を備え、 前記翼本体は、 前記翼型断面と交差する翼高さ方向に延びるように内部に形成され、前記正圧面及び前記負圧面が曝されている主蒸気よりも圧力の高い蒸気を流通させる第一流路と、 前記第一流路を流通する前記蒸気を前記負圧面に形成された負圧面開口孔から噴出させる第二流路とが形成され、 前記翼本体は、前記動翼列と、前記動翼列の上流側に隣接配置されている前記静翼列との組で構成される複数の段のうち、最も下流側に配置されている最終段及び最終段のひとつ上流側の段のみに設けられ、 前記負圧面開口孔は、前記ロータ軸の径方向における前記翼本体の中心位置よりも径方向内側に形成され、 前記負圧面開口孔は、上流側に配置された翼本体の方が前記ロータ軸に近い位置に形成されている蒸気タービン翼。前記負圧面開口孔は、前記翼型断面において、前記負圧面に沿った方向であって、前記翼本体の翼弦方向成分を含む翼面方向の中心位置よりも後縁側に形成されている請求項1に記載の蒸気タービン翼。前記第一流路から後縁側に向かって延び、前記第一流路を流通する前記蒸気を前記正圧面に形成された正圧面開口孔から噴出させる第三流路を備える請求項1または請求項2に記載の蒸気タービン翼。前記正圧面開口孔は、前記翼型断面において、前記負圧面に沿った方向であって、前記翼本体の翼弦方向成分を含む翼面方向の中心位置よりも後縁側に形成されている請求項3に記載の蒸気タービン翼。前記正圧面開口孔は、前記ロータ軸の径方向における前記翼本体の中心位置よりも径方向内側に形成されている請求項3または請求項4に記載の蒸気タービン翼。軸線を中心として回転するロータ軸と、 前記ロータ軸の周方向に複数配置される請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の蒸気タービン翼と、を備える蒸気タービン。

说明书全文

この発明は、蒸気タービン翼及び蒸気タービンに関する。

蒸気タービンは、軸線を中心として回転するロータと、このロータを覆うケーシングとを備えている。ロータは、軸線を中心として軸方向に延びるロータ軸と、ロータ軸の外周に固定されて軸方向に並ぶ複数段の動翼列と、を有する。蒸気タービンは、ケーシングの内周に固定され、複数段の動翼列の各段の上流側に配置されている静翼列を有する。動翼列は、ロータ周りに複数配置された動翼を有する。静翼列は、動翼の上流側でロータ周りに複数配置された静翼を有する。

動翼や静翼は、流体から圧を受ける正圧面と、正圧面に作用する圧力に対して相対的に負圧となる負圧面とを有している。このような蒸気タービンでは、正圧面に沿って流れる主蒸気の圧力を上昇させると共に、負圧面に沿って流れる主蒸気の圧力を相対的に負圧とすることで、駆動力を発生させている。

このような動翼や静翼では、負圧面に沿って流れる主蒸気が剥離して流れが乱れることで、翼性能の低下が生じる。そこで、例えば、特許文献1には、負圧面上の流れが剥離することで生じる後縁付近からのウェークを抑える翼構造が開示されている。具体的には、正圧面である腹面に抽気スリットを形成することで、上流側で隣接する他の翼で発生したウェークを吸い込んで処理する翼構造が開示されている。

特開2001−065302号公報

しかしながら、蒸気タービンでは、上記のような構造を用いるだけではなく、負圧面での剥離に起因する翼性能の低下を抑えて、更なる効率の向上を図ることが望まれている。

本発明は、負圧面での剥離を効果的に抑えることが可能な蒸気タービン翼及び蒸気タービンを提供する。

本発明の第一態様の蒸気タービン翼は、主蒸気の流れるように軸線を中心として回転するロータ軸の回りに形成された蒸気主流路内に配置され、凹面状の正圧面と凸面状の負圧面とが前縁と後縁とを介して連続してなる翼型断面を有する翼本体を備え、前記翼本体は、前記翼型断面と交差する翼高さ方向に延びるように内部に形成され、前記正圧面及び前記負圧面が曝されている主蒸気よりも圧力の高い蒸気を流通させる第一流路と、前記第一流路を流通する前記蒸気を前記負圧面に形成された負圧面開口孔から噴出させる第二流路とが形成されている。

このような構成によれば、負圧面に沿って流れる主蒸気の流れに、負圧面開口孔から噴出させた蒸気を合流させることができる。その結果、負圧面近傍の境界層の発達を抑制することができる。

本発明の第二態様の蒸気タービンでは、第一態様において、前記負圧面開口孔は、前記翼型断面において、前記負圧面に沿った方向であって、前記翼本体の翼弦方向成分を含む翼面方向の中心位置よりも後縁側に形成されていてもよい。

このような構成によれば、後縁側に重点的に蒸気を供給することができる。したがって、負圧面の中で剥離の生じやすい後縁側で効果的に蒸気を利用して剥離を抑えることができる。

本発明の第三態様の蒸気タービン翼では、第一または第二態様において、前記負圧面開口孔は、前記ロータ軸の径方向における前記翼本体の中心位置よりも径方向内側に形成されていてもよい。

このような構成によれば、径方向内側に重点的に蒸気を供給することができる。したがって、負圧面の中で剥離の生じやすい径方向内側で効果的に蒸気を利用して剥離を抑えることができる。

本発明の第四態様の蒸気タービン翼では、第一態様から第三態様のいずれか一つにおいて、前記第一流路から後縁側に向かって延び、前記第一流路を流通する前記蒸気を前記正圧面に形成された正圧面開口孔から噴出させる第三流路を備えていてもよい。

このような構成によれば、正圧面開口孔から蒸気を噴出させることで、周方向に隣接する他の蒸気タービン翼の負圧面に沿って流れる主蒸気の流れに正圧面開口孔から噴出させた蒸気を合流させることができる。その結果、多くの蒸気で負圧面近傍の境界層の発達をより一層抑制することができる。

本発明の第五態様の蒸気タービン翼では、第四態様において、前記正圧面開口孔は、前記翼型断面において、前記負圧面に沿った方向であって、前記翼本体の翼弦方向成分を含む翼面方向の中心位置よりも後縁側に形成されていてもよい。

このような構成によれば、隣接する蒸気タービン翼の後縁側に負圧面開口孔だけでなく正圧面開口孔からも重点的に蒸気を供給することができる。したがって、負圧面の中で剥離の生じやすい後縁側で効果的に蒸気を利用して剥離をより一層抑えることができる。

本発明の第六態様の蒸気タービン翼では、第四態様又は第五態様において、前記正圧面開口孔は、前記ロータ軸の径方向における前記翼本体の中心位置よりも径方向内側に形成されていてもよい。

このような構成によれば、隣接する蒸気タービン翼の負圧面の径方向内側に負圧面開口孔だけでなく正圧面開口孔からも重点的に蒸気を供給することができる。したがって、負圧面の中で剥離の生じやすい径方向内側で効果的に蒸気を利用して剥離をより一層抑えることができる。

本発明の第七態様の蒸気タービン翼は、第一態様から第六態様のいずれか一つにおいて、前記ロータ軸の径方向外側に固定され、前記軸線が延びる軸方向に並んでいる複数配置される動翼列と、複数の前記動翼列毎に、前記動翼列の前記軸方向における上流側に隣接して配置される静翼列と、を備える蒸気タービンに設けられ、前記翼本体は、前記動翼列と、前記動翼列の上流側に隣接配置されている前記静翼列との組で構成される複数の段のうち、最も下流側に配置されている最終段の動翼及び静翼の少なくとも一方に設けられていてもよい。

このような構成によれば、蒸気タービンの出口側からの主蒸気の逆流が生じることを抑制することができる。

本発明の第八態様の蒸気タービンは、軸線を中心として回転するロータ軸と、前記ロータ軸の周方向に複数配置される第一態様から第六態様のいずれか一つの蒸気タービン翼と、を備える。

このような構成によれば、翼効率の向上や蒸気の逆流によるロスを低減でき、運転効率を向上させることができる。

本発明によれば、負圧面での剥離を効果的に抑えることができる。

この発明の第一実施形態における蒸気タービンの断面図である。

この発明の第一実施形態の動翼の断面図である。

この発明の第一実施形態における蒸気タービンの最終段の断面拡大図である。

この発明の第二実施形態における蒸気タービンの断面図である。

この発明の第二実施形態の動翼の断面図である。

《第一実施形態) 以下、図面を参照して、本発明の蒸気タービン1を説明する。 図1に示すように、本実施形態の蒸気タービン1は、軸線Arを中心として回転するロータ20と、ロータ20を回転可能に覆うケーシング10と、を有している。

なお、以下の説明の都合上、軸線Arが延びている方向を軸方向Daとする。軸方向Daの第一側を上流側(一方側)Dau、軸方向Daの第二側を下流側(他方側)Dadとする。また、軸線Arを基準としたロータ20における径方向を単に径方向Drとする。この径方向Drで軸線Arに近づく側を径方向内側Dri、この径方向Drで径方向内側Driとは反対側を径方向外側Droとする。また、軸線Arを中心としたロータ20の周方向を単に周方向Dcとする。

ロータ20は、ロータ軸21と、ロータ軸21の軸方向Daに沿って間隔をあけて複数列設けられた動翼列31と、を有している。

ロータ軸21は、軸線Arを中心として回転する。ロータ軸21は、軸芯部22と、複数のディスク部23と、を有する。軸芯部22は、軸線Arを中心として円柱状を成して軸方向Daに延びている。ディスク部23は、軸芯部22から径方向外側Droに広がっている。ディスク部23は、軸方向Daに互いに間隔をあけて並んでいる。ディスク部23は、複数の動翼列31毎に設けられている。

動翼列31は、ロータ軸21の外周部分であるディスク部23の外周に取り付けられている。動翼列31は、ロータ軸21の軸方向Daに沿って間隔をあけて複数列が設けられている。本実施形態の場合、動翼列31の数は、7つ設けられている。よって、本実施形態の場合、動翼列31は、後述する第一段51から最終段である第七段57の動翼列31まで設けられている。各動翼列31は、周方向Dcに並ぶ複数の動翼32を有している。

蒸気タービン1は、ケーシング10の内周に固定された複数の静翼列41を備えている。静翼列41は、軸方向Daに沿って間隔を空けて複数設けられている。本実施形態の場合、静翼列41の数は、動翼列31の数と同じ7つ設けられている。よって、本実施形態の場合、静翼列41として、後述する第一段51から最終段である第七段57の静翼列41まで設けられている。複数の静翼列41は、それぞれ動翼列31に対して上流側Dauに隣接して配置されている。

静翼列41は、周方向Dcに並ぶ複数の静翼42と、複数の静翼42の径方向外側Droに設けられている環状の外側リング43と、複数の静翼42の径方向内側Driに設けられている環状の内側リング46と、を有する。すなわち、複数の静翼42は、外側リング43と内側リング46との間に配置されている。静翼42は、外側リング43と内側リング46とに固定されている。

動翼列31と、この動翼列31の上流側Dauに隣接配置されている静翼列41との組毎に、一つの段50が形成されている。本実施形態の蒸気タービン1は、7つの動翼列31のそれぞれに対して静翼列41が設けられており、7つの段50を備えている。つまり、本実施形態の蒸気タービン1は、上流側Dauから下流側Dadへ順に、第一段51、第二段52、第三段53、第四段54、第五段55、第六段56、及び第七段57を備えている。

本実施形態の蒸気タービン1では、複数の段50のうち、最上流の第一段51が、調速段50aを成している。調速段50aは、この調速段50aよりも下流側Dadの段50へ送られる主蒸気Sの流量を調節してロータ20の回転数を調整する。

本実施形態の蒸気タービン1では、第二段52、第三段53、及び第四段54が、中圧段50bを成す。また、本実施形態の蒸気タービン1では、第五段55、第六段56、及び最下流の第七段57が、低圧段50cを成す。

ケーシング10には、外部から主蒸気Sが流入するノズル室11と、ノズル室11からの主蒸気Sが流れる蒸気主流路室12と、蒸気主流路室12から流れた主蒸気Sを排出する排気室13と、が形成されている。ノズル室11と蒸気主流路室12との間には、複数の動翼列31及び静翼列41のうちで最も上流側Dauの第一段51の動翼列31及び静翼列41が配置されている。言い換えると、ケーシング10内は、この最も上流側Dauの動翼列31及び静翼列41により、ノズル室11と蒸気主流路室12とに仕切られている。ノズル室11と蒸気主流路室12と排気室13とによって、高圧の主蒸気Sが流通する蒸気主流路15が構成されている。

蒸気主流路15では、高圧の主蒸気が上流側Dauから下流側Dadに向かって徐々に圧力が低下しながら流れている。蒸気主流路15は、ロータ軸21の回りに環状をなしている。蒸気主流路15は、複数の動翼列31及び静翼列41に跨って軸方向Daに延在している。蒸気主流路15は、静翼列41の外側リング43と内側リング46との間の静翼42が配置されている環状の空間によって一部が形成されている。

ケーシング10とロータ20との間には、ノズル室11よりも径方向内側Driにシール空間17が形成されている。シール空間17には、ラビリンスシール等の複数のシール部材が設けられている。シール空間17は、調速段50aの静翼列41と動翼列31との隙間によって蒸気主流路15と繋がっている。シール部材は、ノズル室11よりも径方向内側Driに設けられている。シール部材は、軸芯部22とケーシング10との間から主蒸気Sがケーシング10の外部に流出しないようにシール空間17と外部との間をシールしている。つまり、シール空間17は、ケーシング10とロータ20との間の空間であって、シール部材を介して蒸気タービン1の外部と連通されることで、シールされている。

以下、本発明の蒸気タービン翼の実施形態について説明する。 蒸気タービン翼は、蒸気タービン1に設けられた複数の動翼32及び静翼42のうちの少なくとも一つである。本実施形態では、蒸気タービン翼は、複数の動翼32及び静翼42のうちの最も下流側Dadに配置されている最終段の動翼32及び静翼42の少なくとも一方を含んでいる。具体的には、本実施形態の蒸気タービン翼は、複数の動翼32及び静翼42のうち、第六段56の動翼32及び静翼42と、第七段57の動翼32及び静翼42とである。

ここで、第一実施形態では蒸気タービン翼の一例として、第六段56の動翼32及び静翼42と、第七段57の動翼32及び静翼42のうち、第七段57の動翼32を例に挙げて説明する。

第七段57の動翼32は、翼本体70と、シュラウド34と、プラットフォーム35と、を有する。翼本体70は、径方向Drに延びている。シュラウド34は、翼本体70の径方向外側Droに設けられている。プラットフォーム35は、翼本体70の径方向内側Driに設けられている。シュラウド34とプラットフォーム35との間の環状の空間は、主蒸気Sが流通する蒸気主流路15の一部を成している。

翼本体70は、蒸気主流路15内に配置されている。翼本体70は、図2に示すように、凹面状の正圧面81と凸面状の負圧面82とが前縁71と後縁72とを介して連続してなる翼型断面を有している。翼本体70は、翼型断面と交差する翼高さ方向Zに延びている。翼本体70は、ロータ軸21に対して径方向Drに延びている。翼本体70は、第一流路91と、第二流路92と、が内部に形成されている。

なお、本実施形態では、翼本体70の翼高さ方向Zは、翼本体70の延びている方向であって、本実施形態における径方向Drである。また、後述する翼本体70の翼弦方向Xは、本実施形態における翼高さ方向Zと直交する方向であって、翼本体70の翼弦の延びる方向である。

また、翼本体70の翼面方向Wは、正圧面81や負圧面82等の外面に沿った方向であって、翼弦方向X成分を含む方向である。つまり、翼面方向Wは、翼高さ方向Zと直交する翼形断面において、翼本体70の翼面(正圧面81や負圧面82)が延びている方向である。

第一流路91は、翼本体70の内部で翼高さ方向Zに延びるように形成されている。第一流路91は、正圧面81及び負圧面82が曝されている蒸気主流路15を流通する主蒸気Sよりも圧力の高い蒸気が流通している。第一流路91は、後述するロータ蒸気流路20aと連通されている。第一流路91は、ロータ蒸気流路20aから供給される蒸気を第二流路92及び第三流路93に供給している。第一流路91は、翼型断面において、円形状をなしている。第一流路91は、翼型断面において、前縁71や後縁72よりも翼面方向Wの中心位置に近い位置に形成されている。

第二流路92は、第一流路91を流通する蒸気を負圧面82に形成された負圧面開口孔92aから噴出させる。第二流路92は、翼形断面において、第一流路91から負圧面開口孔92aに向かって延びている。本実施形態の第二流路92は、第一流路91よりも断面流路面積が小さくなるよう形成されている。第二流路92は、負圧面開口孔92aごとに形成されている。複数の第二流路92は、翼形断面において、一つの第一流路91から放射状に延びるように形成されている。

負圧面開口孔92aは、翼型断面において、負圧面82の翼面方向Wの中心位置よりも後縁72側に形成されている。負圧面開口孔92aは、ロータ軸21の径方向Drにおける翼本体70の中心位置よりも径方向内側Driで負圧面82に形成されている。つまり、負圧面開口孔92aは、翼本体70の翼高さ方向Zの中心位置よりもプラットフォーム35側に形成されている。本実施形態の負圧面開口孔92aは、翼面方向Wに間隔を空けて複数(本実施形態で2つ)形成されている。加えて、負圧面開口孔92aは、径方向Drに間隔を空けて複数形成されている。具体的には、本実施形態の負圧面開口孔92aは、図1に示すように、最終段の動翼32では六つ、最終段の静翼42では五つ、第六段56の動翼32では四つ、第六段56の静翼42では四つ、それぞれ径方向Drに形成されている。

このように、負圧面開口孔92aは、上流側Dauに配置された蒸気タービン翼の方がよりロータ軸21に近い位置に配置されるように形成されている。つまり、第七段57の動翼32よりも、第七段57の静翼42の方が負圧面開口孔92aはロータ軸21に近い位置に形成されている。また、第七段57の静翼42よりも、第六段56の動翼32や静翼42の方が負圧面開口孔92aはロータ軸21に近い位置に形成されている。

なお、説明を省略しているが、第一実施形態の第六段56の動翼32及び静翼42と、第七段57の静翼42も第七段57の動翼32と同様の翼本体70を有している。つまり、本実施形態での第六段56の動翼32及び静翼42と、第七段57の静翼42とは、負圧面開口孔92a及び正圧面開口孔93aの数が第七段57の動翼32と異なるだけで、同様の構造をもつ翼本体70を有している。

ロータ軸21には、高圧の蒸気が流通するロータ蒸気流路20aが形成されている。ロータ蒸気流路20aは、シール空間17から第六段56及び第七段57の動翼32の第一流路91まで延びている。ロータ蒸気流路20aは、調速段50a付近の蒸気主流路15からシール空間17に漏れ出た主蒸気Sの一部を、各動翼32の第一流路91に供給している。つまり、本実施形態のロータ蒸気流路20aは、第六段56及び第七段57の蒸気主流路15を流通する主蒸気Sよりも圧力の高い調速段50a付近の蒸気主流路15を流れる主蒸気Sの一部を第一流路91に蒸気として供給している。

ケーシング10には、高圧の蒸気が流通するケーシング蒸気流路10aが形成されている。ケーシング蒸気流路10aは、外部から外側リング43を貫通して第六段56及び第七段57の静翼42の第一流路91まで延びている。ケーシング蒸気流路10aは、ノズル室11に供給される前の高圧の蒸気を抽気して第六段56及び第七段57の静翼42の第一流路91まで供給している。つまり、本実施形態のケーシング蒸気流路10aは、ノズル室11に供給される前の第六段56及び第七段57の蒸気主流路15を流通する主蒸気Sよりも圧力の高い主蒸気Sの一部を蒸気として静翼42の第一流路91に供給している。

上記のような第一実施形態の動翼32や静翼42によれば、ロータ蒸気流路20aやケーシング蒸気流路10aを介して上流側Dauの主蒸気Sの一部が第一流路91に供給される。これにより、周囲の蒸気主流路15を流通する主蒸気Sよりも圧力の高い蒸気を負圧面開口孔92aまで供給することができる。そのため、負圧面開口孔92aから負圧面82の後縁72側に蒸気を噴出させることができる。したがって、負圧面82に沿って後縁72側を流れる主蒸気Sの流れに、負圧面開口孔92aから噴出させた蒸気を合流させることができる。その結果、負圧面82の後縁72側の近傍の境界層の発達を噴出させた蒸気によって抑制することができる。これにより、負圧面82での剥離を効果的に抑えることができる。

また、負圧面開口孔92aが翼面方向Wの中心位置よりも後縁72側に形成されていることで、負圧面82の中でも後縁72側に重点的に蒸気を供給することができる。したがって、負圧面82の中で剥離の生じやすい後縁72側で効果的に蒸気を利用して剥離を抑えることができる。

また、負圧面開口孔92aが翼高さ方向Zの中心位置よりもプラットフォーム35側に形成されていることで、負圧面82の中でも径方向内側Driであるプラットフォーム35付近に重点的に蒸気を供給することができる。したがって、負圧面82の中で剥離の生じやすいプラットフォーム35付近で効果的に蒸気を利用して剥離を抑えることができる。

また、最終段の動翼32及び静翼42に負圧面開口孔92aが形成されている。そのため、蒸気主流路15の出口が形成されている排気室13側から蒸気主流路室12側に向かって逆流してくる主蒸気Sを最終段よりも排気室13側に押し返すことができる。

蒸気タービン1では、低負荷運転や低真空運転を行う際に、蒸気主流路15を流通する主蒸気Sの流量が減少する。その結果、出口に近い最終段付近では、主蒸気Sが逆流する可能性がある。特に、図3に示すように、動翼32が回転することで生じる遠心力により、翼本体70の先端側に主蒸気Sが集まってしまう。その結果、最終段が設けられている蒸気主流路15の中でも、ロータ軸21側である翼本体70の径方向内側Driの領域の主蒸気Sの流量が減少し易くなる。

ところが、本実施形態のように、最終段の動翼32や静翼42の負圧面開口孔92aから蒸気を噴出させることで、最終段の径方向内側Driでの蒸気主流路15を流通する主蒸気Sの流量を増加させることができる。これにより、最終段付近での主蒸気Sの逆流が生じることを抑制することができる。

また、上記のような蒸気タービン1では、負圧面開口孔92aを有する動翼32や静翼42を備えることで、蒸気主流路15内で主蒸気Sの剥離を抑えて翼効率を向上させることができる。また、最終段の動翼32及び静翼42に負圧面開口孔92aを有することで、主蒸気Sの逆流が発生することを抑制して、逆流によるロスを低減することができる。これらにより、運転効率を向上させることができる。

《第二実施形態》 次に、本発明の蒸気タービンの第二実施形態について説明する。第二実施形態で示す蒸気タービンは、第一実施形態の蒸気タービン1に対して、一部の動翼及び静翼が異なるのみである。したがって、第二実施形態の説明においては、第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに重複説明を省略する。つまり、第一実施形態で説明した構成と共通する蒸気タービンの全体構成については、その説明を省略する。

第二実施形態の蒸気タービン1Aでは、蒸気タービン翼は、図4に示すように、第七段57の動翼32A及び静翼42Aのみである。ここで、第二実施形態では、蒸気タービン翼の一例として、第七段57の動翼32A及び静翼42Aのうち、第七段57の動翼32Aを例に挙げて説明する。

第二実施形態の動翼32Aの翼本体70Aは、第一流路91と、第二流路92と、第三流路93とが内部に形成されている。第二実施形態の第一流路91及び第二流路92は、第一実施形態と同様の形状をなしている。

第三流路93は、図5に示すように、第一流路91を流通する蒸気を正圧面81に形成された正圧面開口孔93aから噴出させる。第三流路93は、翼形断面において、第一流路91から正圧面開口孔93aに向かって延びている。本実施形態の第三流路93は、キャンバーラインを境界として第二流路92と異なる方向に延びている。第三流路93は、第一流路91よりも断面流路面積が小さくなるよう形成されている。本実施形態の第三流路93は、第二流路92と同程度の断面流路面積となるように形成されている。第三流路93は、正圧面開口孔93aごとに形成されている。複数の第三流路93は、第二流路92とともに、一つの第一流路91から放射状に延びるように形成されている。

正圧面開口孔93aは、翼型断面において、正圧面81の翼面方向Wの中心位置よりも後縁72側に形成されている。正圧面開口孔93aは、径方向Drにおける翼本体70Aの中心位置よりも径方向内側Driで正圧面81に形成されている。つまり、正圧面開口孔93aは、翼本体70Aの翼高さ方向Zの中心位置よりもプラットフォーム35側に形成されている。実施形態の正圧面開口孔93aは、翼面方向Wに間隔を空けて複数(本実施形態では例えば2つ)形成されている。加えて正圧面開口孔93aは、径方向Drに間隔を空けて複数形成されている。具体的には、本実施形態の正圧面開口孔93aは、最終段の動翼32Aでは六つ、最終段の静翼42Aでは五つ、それぞれ等間隔に形成されている。

このように、正圧面開口孔93aは、上流側Dauに配置された蒸気タービン翼の方がよりロータ軸21に近い位置に配置されるように形成されている。つまり、第七段57の動翼32Aよりも、第七段57の静翼42Aの方が正圧面開口孔93aはロータ軸21に近い位置に形成されている。

なお、説明を省略しているが、第二実施形態の第七段57の静翼42Aも第七段57の動翼32Aと同様の翼本体70Aを有している。

上記のような第二実施形態の動翼32Aや静翼42Aによれば、正圧面開口孔93aから正圧面81の後縁72側に蒸気を噴出させることができる。したがって、周方向Dcに隣接する他の動翼32Aや静翼42Aの負圧面82に沿って後縁72側を流れる主蒸気Sの流れに、正圧面開口孔93aから噴出させた蒸気を合流させることができる。つまり、剥離が生じそうな領域に負圧面開口孔92aだけでなく正圧面開口孔93aからも蒸気を供給することができる。その結果、周方向Dcに隣接する他の動翼32Aや静翼42Aの負圧面82の後縁72側の近傍の境界層の発達をより多くの蒸気で高い精度で抑制することができる。これにより、負圧面82での剥離を効果的に抑えることができる。

また、正圧面開口孔93aが翼面方向Wの中心位置よりも後縁72側に形成されていることで、隣接する動翼32Aや静翼42Aの負圧面82の中でも後縁72側に負圧面開口孔92aだけでなく正圧面開口孔93aからも重点的に蒸気を供給することができる。したがって、負圧面82の中で剥離の生じやすい後縁72側で効果的に蒸気を利用して剥離を高い精度で抑えることができる。

また、負圧面開口孔92aが翼高さ方向Zの中心位置よりもプラットフォーム35側に形成されていることで、隣接する動翼32Aや静翼42Aの負圧面82の中でも径方向内側Driであるプラットフォーム35付近に負圧面開口孔92aだけでなく正圧面開口孔93aからも重点的に蒸気を供給することができる。したがって、負圧面82の中で剥離の生じやすいプラットフォーム35付近で効果的に蒸気を利用して剥離を高い精度で抑えることができる。

また、最終段の動翼32A及び静翼42Aに負圧面開口孔92aだけでなく正圧面開口孔93aが形成されていることで、蒸気主流路15の出口が形成されている排気室13側から逆流してくる主蒸気Sを排気室13側により多くの蒸気で押し返すことができる。つまり、最終段の動翼32Aや静翼42Aの負圧面開口孔92a及び正圧面開口孔93aから蒸気を噴出させることで、最終段での蒸気主流路15を流通する主蒸気Sの流量を大きく増加させることができる。これにより、最終段付近での主蒸気Sの逆流が生じることを高い精度で抑制することができる。

また、上記のような蒸気タービン1Aでは、負圧面開口孔92a及び正圧面開口孔93aを有する動翼32Aや静翼42Aを備えることで、蒸気主流路15内で主蒸気Sの剥離をより一層抑えて翼効率を大きく向上させることができる。また、最終段の動翼32A及び静翼42Aに負圧面開口孔92aを有することで、主蒸気Sの逆流が生じることを高い精度で抑制して、逆流によるロスを大幅に低減することができる。これらにより、運転効率を大きく向上させることができる。

以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。

なお、第一実施形態では第六段56及び第七段57のみが第一流路91、及び第二流路92、を有し、第二施形態では第七段57のみが第一流路91、第二流路92、及び第三流路93を有している。しかしながら、蒸気タービン翼の構成は、このような実施形態に限定されるものではない。例えば、剥離を抑制するためには、全ての段50の動翼32及び静翼42本実施形態の翼本体70、70Aを有していてもよく、上流側Dauの動翼32及び静翼42のみが翼本体70、70Aを有していてもよい。また、最終段での主蒸気Sの逆流を抑えるためには、最終段の動翼32Aのみが本実施形態の翼本体70、70Aを有していてもよい。

また、第一流路91に供給される蒸気は、第一流路91が形成されている蒸気タービン翼の周囲を流通する主蒸気Sよりも圧力が高ければよい。したがって、本実施形態のロータ蒸気流路20aやケーシング蒸気流路10aから供給される蒸気であることに限定されるものではない。つまり、第一流路91を流通する蒸気は、蒸気主流路15を流通する主蒸気Sの一部を上流側Dauで抽気したものであればよい。したがって、例えば、第一流路91に供給される蒸気は、一段前の動翼32や静翼42の周囲を流れる主蒸気Sの一部が漏れ出たものを利用してもよい。

上記した蒸気タービン翼によれば、負圧面開口孔92aから蒸気を噴出させることで負圧面82での剥離を効果的に抑えることができる。

1、1A 蒸気タービン Da 軸方向 Dau 上流側 Dad 下流側 Dr 径方向 Dri 径方向内側 Dro 径方向外側 Dc 周方向 20 ロータ Ar 軸線 21 ロータ軸 22 軸芯部 23 ディスク部 20a ロータ蒸気流路 31 動翼列 32、32A 動翼 70、70A 翼本体 71 前縁 72 後縁 W 翼面方向 Z 翼高さ方向 X 翼弦方向 81 正圧面 82 負圧面 91 第一流路 92 第二流路 92a 負圧面開口孔 34 シュラウド 35 プラットフォーム 41 静翼列 42、42A 静翼 43 外側リング 46 内側リング S 主蒸気 10 ケーシング 11 ノズル室 12 蒸気主流路室 13 排気室 15 蒸気主流路 17 空間 10a ケーシング蒸気流路 50 段 51 第一段 52 第二段 53 第三段 54 第四段 55 第五段 56 第六段 57 第七段 50a 調速段 50b 中圧段 50c 低圧段 93 第三流路 93A 正圧面側開口孔

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