新規な、NIK阻害剤としてのピラゾール誘導体

申请号 JP2017522072 申请日 2015-10-22 公开(公告)号 JP2017531677A 公开(公告)日 2017-10-26
申请人 ヤンセン ファーマシューティカ エヌ.ベー.; ヤンセン ファーマシューティカ エヌ.ベー.; 发明人 ハインド,ジョージ; ティセッリ,パトリツィア; クラゴースキ,ジャヌスズ,ジョゼフ; マクラウド,カルム; マン,サミュエル,エドワード; モンタナ,ジョン,ゲイリー; プライス,ステファン,コリン; ルーセル,ファビエン,ジーン,ジスラン;
摘要 本発明は、癌、 炎症 性疾患、代謝異常および自己免疫性疾患などの病気の治療に有用なNF−κB誘導キナーゼ(NIK − MAP3K14としても知られている)阻害剤である、式(I)の化合物に関する。本発明はまた、そのような化合物を含む医薬組成物、そのような化合物および組成物を調製する方法、ならびに、そのような化合物および医薬組成物の、癌、炎症性疾患、代謝異常(肥満および糖尿病など)、および自己免疫性疾患などの病気の予防または治療のための使用に関する。
权利要求

式(I) の化合物、またはその互変異性体もしくは立体異性体の形態、[式中、 R1は、原子、C1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基の群から選択され; R2は、水素原子、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、およびHet1の群から選択され; Het1は、それぞれ任意選択で、ハロゲン原子およびC1〜4アルキル基から独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、チエニル基、チアゾリル基、ピロリル基、オキサゾリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサジアゾリル基、イソキサゾリル基、イソチアゾリル基、ピリジニル基およびピリミジニル基の群から選択されるヘテロアリール基であり; あるいは、R1およびR2は、それらが結合している炭素原子とともにC3〜6シクロアルキル基またはHet2基を形成し;但し Het2は、それぞれ任意選択で、1つのC1〜4アルキル基で置換されていてもよい、ピペリジニル基、テトラヒドロピラニル基、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、アゼチジニル基およびオキセタニル基からなる群から選択されるヘテロシクリルであるか、またはHet2は、任意選択で1つのC1〜4アルキル基で置換された2−オキソ−3−ピロリジニルであり; R3は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基の群から選択され; R4aは、水素原子およびハロゲン原子の群から選択され; R4bは、水素原子およびハロゲン原子の群から選択され; R5は、水素原子、シアノ基、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、−NR5aR5b、−OC1〜4アルキルおよびHet3の群から選択される1つの置換基で置換されたC1〜4アルキル基の群から選択され;但し R5aおよびR5bは、それぞれ独立に、水素原子およびC1〜4アルキル基から選択され; Het3は、それぞれ任意選択で、フッ素原子、C1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基から選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、ピペリジニル基、モルホリニル基、ピペラジニル基、テトラヒドロピラニル基、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、アゼチジニル基およびオキセタニル基からなる群から選択されるヘテロシクリルであり; R6は、水素原子およびハロゲン原子の群から選択され; R7は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、および−NR7aR7bの群から選択され;但し R7aおよびR7bは、それぞれ独立に、水素原子およびC1〜4アルキル基から選択され; R8は、水素原子、−SO2C1〜6アルキル、Het4、R9、任意選択で(i)Ar1および(ii)Het5の群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されたC1〜6アルキル基、ならびに、 (iii)フッ素原子、 (iv)−NR8aR8b、 (v)−NR8cC(=O)R8d、 (vi)−NR8cC(=O)NR8aR8b、 (vii)−NR8cC(=O)OR8e、 (viii)−NR8cS(=O)2NR8aR8b、 (ix)−NR8cS(=O)2R8d、 (x)−OR8f、 (xi)−OC(=O)NR8aR8b、 (xii)−C(=O)NR8aR8b、 (xiii)−S(O)2R8d、および (xiv)−S(O)2NR8aR8b の群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択され; R8a、R8b、R8cおよびR8fは、それぞれ独立に、水素原子、C1〜6アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、ならびに−NR8xR8y、−OH、および−OC1〜4アルキルから選択される1つの置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択され、 R8dは、任意選択で、−NR8xR8y、−OHおよび−OC1〜4アルキルから選択される1つの置換基で置換されていてもよいC1〜6アルキル基、ならびにC3〜6シクロアルキル基の群から選択され; R8eは、C1〜6アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、ならびに−NR8xR8y、−OHおよび−OC1〜4アルキルから選択される1つの置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択され; 但し、R8xおよびR8yは、それぞれ独立に、水素原子およびC1〜4アルキル基から選択され; R9は、任意選択で、フッ素原子、C1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキルから独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されたC3〜6シクロアルキル基、 1つの−OC1〜4アルキルで置換されたC1〜4アルキル基; ならびに1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基であり; Ar1は、それぞれ任意選択で、ハロゲン原子、シアノ基、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキル、および1つ以上のフルオロ置換基で置換された−OC1〜4アルキルから独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、フェニル基、チエニル基、チアゾリル基、ピロリル基、オキサゾリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、イソキサゾリル基、イソチアゾリル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基およびピラジニル基の群から選択され; Het4は、それぞれ任意選択で、フッ素原子、C1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル基、1つの−OC1〜4アルキルで置換されたC1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、および1つのC3〜6シクロアルキル基で置換されたC1〜4アルキル基から独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、ピペリジニル基、テトラヒドロピラニル基、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、アゼチジニル基およびオキセタニル基の群から選択され、任意の利用可能な炭素原子によって結合している、ヘテロシクリル基であり; Het5は、それぞれ任意選択で、フッ素原子、C1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル基、1つの−OC1〜4アルキルで置換されたC1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、およびC3〜6シクロアルキル基で置換されたC1〜4アルキル基から独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、モルホリニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、テトラヒドロピラニル基、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、アゼチジニル基およびオキセタニル基の群から選択されるヘテロシクリル基である]、 あるいは薬学的に許容されるその付加塩または溶媒和物。R1は、水素原子、C1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基の群から選択され; R2は、水素原子、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、およびHet1の群から選択され; Het1は、それぞれ任意選択で、ハロゲン原子およびC1〜4アルキル基から独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、チエニル基、チアゾリル基、ピロリル基、オキサゾリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサジアゾリル基、イソキサゾリル基、およびイソチアゾリル基の群から選択されるヘテロアリール基であり; あるいは、R1およびR2は、それらが結合している炭素原子とともにC3〜6シクロアルキル基を形成し; R3は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基の群から選択され; R4aは、水素原子およびハロゲン原子から選択され; R4bは、水素原子およびハロゲン原子から選択され; R5は、水素原子の群から選択され; R6は、水素原子の群から選択され; R7は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、および−NR7aR7bの群から選択され;但し R7aおよびR7bは、それぞれ独立に、水素原子およびC1〜4アルキル基から選択され; R8は、水素原子、−SO2C1〜6アルキル、Het4、R9、任意選択で(i)Ar1および(ii)Het5の群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されたC1〜6アルキル基、ならびに1つ以上の−OR8f置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択され; R8fは、水素原子およびC1〜6アルキル基の群から選択され; R9は、任意選択で、フッ素原子、C1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキルから独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されたC3〜6シクロアルキル基、 1つの−OC1〜4アルキルで置換されたC1〜4アルキル基、 ならびに1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基であり; Ar1は、それぞれ任意選択で、ハロゲン原子、シアノ基、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキル、および1つ以上のフルオロ置換基で置換された−OC1〜4アルキルから独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、フェニル基、チエニル基、チアゾリル基、ピロリル基、オキサゾリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、イソキサゾリル基、イソチアゾリル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基およびピラジニル基の群から選択され; Het4は、それぞれ任意選択で、フッ素原子、C1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル基、1つの−OC1〜4アルキルで置換されたC1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基から独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、ピペリジニル基、テトラヒドロピラニル基、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、アゼチジニル基およびオキセタニル基の群から選択され、任意の利用可能な炭素原子によって結合している、ヘテロシクリル基であり; Het5は、それぞれ任意選択で、フッ素原子、C1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキル、1つの−OC1〜4アルキルで置換されたC1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基から独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、モルホリニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、テトラヒドロピラニル基、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、アゼチジニル基およびオキセタニル基の群から選択されるヘテロシクリル基である、 請求項1に記載の化合物。R1は、C1〜4アルキル基の群から選択され; R2は、C1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、およびHet1の群から選択され; Het1は、それぞれ任意選択で、1つもしくは2つのC1〜4アルキル置換基で置換されていてもよい、チアゾリル基、オキサジアゾリル基、およびイソキサゾリル基の群から選択されるヘテロアリール基であり; あるいは、R1およびR2は、それらが結合している炭素原子とともにC3〜6シクロアルキル基を形成し; R3は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基の群から選択され; R4aは、水素原子であり; R4bは、水素原子およびハロゲン原子の群から選択され; R5は、水素原子であり; R6は、水素原子であり; R7は、水素原子、ハロゲン原子、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、および−NR7aR7bの群から選択され、但し R7aおよびR7bは、それぞれ独立に水素原子から選択され; R8は、水素原子、Het4、任意選択で1つ以上のHet5置換基で置換されたC1〜6アルキル基、ならびに1つ以上の−OR8f置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択され; R8fは、水素原子およびC1〜6アルキル基から選択され; Het4は、それぞれC1〜4アルキル基およびC3〜6シクロアルキル基から独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換された、ピペリジニル基およびアゼチジニル基の群から選択され、任意の利用可能な炭素原子によって結合している、ヘテロシクリル基であり; Het5は、テトラヒドロフラニル基およびオキセタニル基の群から選択されるヘテロシクリル基である 請求項1に記載の化合物。R1は、C1〜4アルキル基の群から選択され; R2は、C1〜4アルキル基、およびHet1の群から選択され; Het1は、チアゾリル基であり; R3は、水素原子であり; R4aは、水素原子であり; R4bは、水素原子およびハロゲン原子の群から選択され; R5は、水素原子であり; R6は、水素原子であり; R7は、水素原子およびハロゲン原子の群から選択され; R8は、水素原子、Het4、C1〜6アルキル基、および1つ以上の−OR8f置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択され; R8fは、C1〜4アルキル基であり; Het4は、それぞれ窒素原子が1つのC1〜4アルキル基で置換された、ピペリジニル基およびアゼチジニル基の群から選択され、任意の利用可能な炭素原子によって結合している、ヘテロシクリル基である 請求項1に記載の化合物。R1は、水素原子、C1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基の群から選択され; R2は、水素原子、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、およびHet1の群から選択される 請求項1に記載の化合物。R1およびR2は、それらが結合している炭素原子とともにC3〜6シクロアルキル基またはHet2基を形成する 請求項1に記載の化合物。R8は、水素原子、Het4、R9、任意選択で1つのHet5で置換されたC1〜6アルキル基、およびフッ素原子、−NR8aR8b、および−OR8fの群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択され; 但し、R8a、R8bおよびR8fは、それぞれ水素原子およびC1〜6アルキル基の群から独立に選択される 請求項1に記載の化合物。R3は、水素原子であり;R4aは、水素原子であり;R5は、水素原子であり;R6は、水素原子である 請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。R7は、ハロゲン原子、C1〜4アルキル基、および−NH2の群から選択される 請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。から選択される請求項1に記載の化合物、 その互変異性体および立体異性体の形態、 ならびに薬学的に許容されるその塩および溶媒和物。請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物、および薬学的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物。医薬として使用するための請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。癌の予防または治療に使用するための請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。癌の予防または治療に使用するための請求項11に記載の医薬組成物。温血動物の細胞増殖性疾患を治療または予防する方法であって、前記動物に請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物を有効量投与することを含む方法。

说明书全文

本発明は哺乳動物における治療および/または予防に有用な医薬品、特に、癌、炎症性疾患、代謝異常(肥満および糖尿病など)、および自己免疫性疾患などの病気の治療に有用なNF−κB誘導キナーゼ(NIK−MAP3K14としても知られている)阻害剤に関する。本発明はまた、そのような化合物を含む医薬組成物、そのような化合物および組成物を調製する方法、ならびに、そのような化合物および医薬組成物の、癌、炎症性疾患、代謝異常(肥満および糖尿病など)、および自己免疫性疾患などの病気の予防または治療のための使用に関する。

本発明は哺乳動物における治療および/または予防に有用な医薬品、特に、癌および炎症性疾患などの病気の治療に有用なNF−κB誘導キナーゼ(NIK−MAP3K14としても知られている)阻害剤に関する。核因子カッパB(NF−κB)は、免疫応答、細胞増殖、アポトーシス、および発癌に関係する各種遺伝子の発現を調節する転写因子である。NF−κB依存性の転写活性化は、リン酸化反応およびタンパク質分解を含む連続事象により厳密に制御されるシグナル伝達経路である。NIKはNF−κB経路の活性化を調節するセリン/スレオニンキナーゼである。古典的および非古典的の2つのNF−κBシグナル伝達経路がある。NIKは両方で役割を有するが、IKKαをリン酸化する非古典的シグナル伝達経路では不可欠なものであり、p100を部分タンパク質分解し、p52を遊離させる。これは、その後、RelBとヘテロ二量体化し、核内に移動し、遺伝子を発現させる。非古典的経路は、CD40リガンド、B細胞活性化因子(BAFF)、リンフォトキシンβ受容体リガンド、およびTNF関連のアポトーシスの弱い誘導因子(TWEAK)などの少数のリガンドのみによって活性化され、これらのリガンドによる経路の活性化にNIKが必要であることが示されている。その重要な役割のために、NIKの発現は厳密に調節されている。通常の非刺激条件下では、NIKタンパク質濃度は非常に低い。これは、ユビキチンリガーゼであって、NIK分解作用を有する、ある範囲のTNF受容体関連因子(TRAF)とNIKタンパク質との相互作用のためである。非古典的経路がリガンドにより刺激されると、活性化受容体がTRAFを得ようとして、TRAF−NIK複合体を分解し、それによってNIK濃度が上昇すると考えられている(Thu and Richmond,Cytokine Growth F.R.2010,21,213−226)。

癌細胞におけるNF−κBシグナル伝達経路をブロックすることにより、細胞の増殖を停止させ、死に至らしめ、他の抗癌治療作用に対する感受性を高められることが、研究により明らかとなった。悪性血液疾患および固形腫瘍の両方の発症におけるNIKの役割が明らかとなった。

NF−κB経路は、多発性骨髄腫では、種々多様な遺伝子異常のために調節不全であり、そのため古典的および非古典的経路に向かうこととなる(Annuziata et al.Cancer Cell 2007,12,115−130;Keats,et al.ibid 2007,12,131−144;Demchenko et al.Blood 2010,115,3541−3552)。骨髄腫患者のサンプルはしばしばNIK活性レベルを増加させた。これは、染色体増幅、(TRAF結合ドメインが喪失したNIKタンパク質を生じさせる)転座、(NIKのTRAF結合ドメインにおける)突然変異、またはTRAF機能喪失型変異が原因であり得る。研究者らは、骨髄腫の細胞株の増殖がNIKに依存しており、NIK活性能がshRNAまたは化合物阻害によって低下するなら、これらの細胞株では、NF−κBシグナル伝達がなされず、細胞死を誘発できることを示した(Annuziata 2007)。

同様に、TRAFの突然変異およびNIK濃度の上昇もまた、ホジキンリンパ腫(HL)患者からのサンプルで見られた。HL患者から得られた細胞株の増殖もまた、shRNAおよび化合物の両方によるNIK作用に敏感である(Ranuncolo et al.Blood First Edition Paper,2012,DOI 10.1182/blood−2012−01−405951)。

NIK濃度は、成人T細胞白血病(ATL)細胞でも増加し、shRNAでNIKを標的とすると、インビボでATLの増殖を抑えた(Saitoh et al.Blood 2008,111,5118−5129)。 粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫において、再発性転座t(11;18)(q21;q21)によって作られたAPI2−MALT1融合癌タンパク質が、NF−κB誘導キナーゼ(NIK)のアルギニン325位におけるタンパク質分解性切断を誘発することが示されている。NIKの切断によって、キナーゼ活性を保ち、プロテアソームによる分解(TRAF結合領域の欠損による)に抵抗するC末端NIKフラグメントが生じる。この切断されたNIKの存在は、構成的な非古典的NF−κBシグナル伝達、強化されたB細胞接着、およびアポトーシス抵抗性につながる。したがって、NIK粗害剤は、難治性のt(11;18)陽性MALTリンパ腫に対する新しい治療法となるであろう(Rosebeck et al.Science 2011,331,468−472)。

NIKは、構成的なB細胞活性化因子(BAFF)により、自己由来Bリンパ球刺激因子(BLyS)リガンドとの相互作用を介して、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)細胞中に異常に蓄積する。ヒトDLBCL細胞株および患者の腫瘍細胞中におけるNIKの蓄積から、構成的なNIKキナーゼの活性化は、異常なリンパ腫細胞の増殖に関与する重要なシグナル伝達機構である可能性が高いことが示唆された。増殖アッセイによれば、GCB−およびABC−様DLBCL細胞中で、NIKキナーゼタンパク質の発現を阻害するようshRNAを使用すると、インビトロでNIK誘導NF−κB経路の活性化がDLBCLの増殖に重大な役割を有していることを暗示している(Pham et al.Blood 2011,117,200−210)。

先に述べたように、腫瘍細胞の増殖におけるNIKの役割は血液細胞に限らず、報告によればある種の膵臓癌細胞株でNIKタンパク質濃度が安定化し、血液細胞で見られたように、これらの膵臓癌細胞株の増殖はNIKのsiRNA処理に敏感であるとされている(Nishina et al.Biochem.Bioph.Res.Co.2009,388,96−101)。NF−κBの構成的な活性化は、基底様サブタイプの乳癌細胞株の増殖に優先的に関係し、特定株のNIKタンパク質濃度を増大させる(Yamamoto et al.Cancer Sci.2010.101,2391−2397)。NIK発現の組織マイクロアレイ解析により、良性組織と比べると、メラノーマ腫瘍では統計的に優位なNIK発現の亢進があることが明らかになった。さらに、NIKをノックダウンするのにshRNA手法が使用され、そうして得られたNIK枯渇メラノーマ細胞株は、異種移植片マウスモデルで、増殖の減退、アポトーシスの亢進、細胞周期進行の遅延および腫瘍増殖の減退を示した(Thu et al.Oncogene 2011,1−13)。豊富な証拠によりNF−κBは、非小細胞癌組織標本および細胞株で、しばしば構成的に活性化されることが示された。RNAiでNIKを枯渇させると、アポトーシスが誘発され、足場非依存性NSCLC細胞増殖の効率に影響を及ぼした。

さらに、研究により、NF−κBは炎症に関係する多くの遺伝子の発現を制御することが示され、また、NF−κBシグナル伝達は、関節リウマチ、炎症性腸疾患、敗血症などの多くの炎症性疾患で慢性的に活性であることが見出された。このように、NIKを阻害し、そのことによってNF−κBのシグナル伝達経路を減衰させることができる医薬品は、NF−κBシグナル伝達の過剰な活性化が認められる疾患および障害に対して治療効果を有する。

調節不全によるNF−κBの活性化は結腸炎および結腸癌と関連しており、Nlrp12欠損マウスは大腸炎および大腸炎関連結腸癌に非常に罹りやすいことが示されている。これに関して、NLRP12は、NIKおよびTRAF3との相互作用およびそれらの調節を介してNF−κB経路の負の調節剤として機能すること、また炎症および炎症関連腫瘍形成に対するクリティカルパスのチェックポイントとして機能することが研究で示された(Allen et al.Immunity 2012,36,742−754)。

腫瘍壊死因子(TNF)−αは、関節リウマチおよび炎症性腸疾患などの病気で、炎症性刺激に応答して分泌する。結腸上皮細胞およびマウスの線維芽細胞における実験シリーズでは、TNF−αはNF−κB活性化の非古典的経路を介して炎症カスケードを刺激し、核内のRelBおよびp52を増加させて、アポトーシスおよび炎症の両方を仲介する。TNF−αはNIKと相互作用するTRAFのユビキチン化を誘導し、リン酸化NIKの濃度の増加をもたらした(Bhattacharyya et al.J Biol.Chem.2011,285,39511−39522)。

炎症応答は慢性閉塞性肺疾患(COPD)の重要な構成要素であるので、グラム陰性菌の分類不能のヘモフィルスインフルエンザ(Hemophilus influenza)菌への感染後に病気を悪化させる点においてNIKが重要な役割を有することが示されている(Shuto et a.l PNAS 2001,98,8774−8779)。同様に煙草の煙(CS)は、COPDおよび肺癌などの慢性炎症性肺疾患の最も重要な発症原因のいくつかであると癌が得られる、多くの反応性酸素/窒素化学種、反応性アルデヒドおよびキノンを含有する。NIKおよびp−IKKα濃度の増加は、喫煙者およびCOPD患者の肺抹消部で観察されている。さらに、CSまたはTNFαに応答して、内因性NIKは炎症促進性遺伝子のプロモータ部位に補充され、ヒストンの翻訳後修飾を誘導し、そのことにより、遺伝子の発現プロファイルを修飾することが示されている(Chung et al.PLoS ONE 2011,6(8):e23488.doi:10.1371/journal.pone.0023488)。ストレスiインビトロモデル(COPDのモデルとして)でshRNAスクリーンを使用し、ヒト用の新薬の開発につながるようなゲノムのsiRNAライブラリーを調べた。NIKは、慢性肺疾患における上皮アポトーシスを調節することに可能性を有する、新規の治療標的としてこのスクリーンで同定された遺伝子の1つであった(Wixted et a.l Toxicol.In Vitro 2010,24,310−318)。

糖尿病患者は、炎症関連の、様々な追加的な症状の発現に悩まされることがある。そのような余病の1つは心血管疾患であり、糖尿病の大動脈組織でp−NIK、p−IKK−α/βおよびp−IκB−α濃度が増加することが示されている(Bitar et al.Life Sci.2010,86,844−853)。同様にNIKは、TRAF3を伴うメカニズムを介して、腎近位尿細管上皮細胞の炎症促進性応答を調節することが示されている。このことは、腎臓尿細管上皮における糖尿病誘発性の炎症を調節する際に、NF−κBの非古典的経路の活性化が果たす役割を示唆するものである(Zhao et al.Exp.Diabetes Res.2011,1−9)。同じグループは、非古典的NF−κB経路活性化誘導骨格筋インスリン耐性にNIKが重要な役割を果たしていることをインビトロで示し、NIKが肥満および2型糖尿病における炎症関連インスリン耐性の治療に対する重要な治療標的になり得ることを示唆している(Choudhary et al.Endocrinology 2011,152,3622−3627)。

NF−κBは自己免疫および関節リウマチ(RA)骨破壊の両方において重要な成分である。機能性NIK欠損マウスは抹消リンパ節、欠陥BおよびT細胞ならびにNF−κBリガンドの損傷した受容体活性化因子を有しない—刺激された破骨細胞形成。Ayaら(J.Clin.Invest.2005,115,1848−1854)は、Nik−/−マウスを用いて、炎症性関節炎のマウスモデルにおけるNIKの役割を調べた。血清移入関節炎モデルを既成抗体により開始した。それには受容者の無処置の好中球と補体系を必要とした。Nik−/−マウスはNik+/+コントロールと同程度の炎症であったが、関節周囲の破骨細胞の形成が著しく少なく骨びらんも少なかった。対照的にNik−/−マウスは抗原誘導関節炎(AIA)に完全に耐性があり、これには無処置の抗原の提供と、リンパ節ではなくリンパ球機能を必要とする。さらに、Nik+/+脾臓細胞またはT細胞のRag2−/−マウスへの移入はAIAへの感受性を与えたが、Nik−/−細胞の移入ではそうではなかった。Nik−/−マウスはまた、KRN T細胞受容体およびH−2g7の両方を発現するマウスで発生した、遺伝子的自発的形態の関節炎にも耐性を有した。同じグループは、TRAF3結合ドメイン(NT3)欠損NIKのOC−系統発現を有する遺伝子導入マウスを使用し、NIKの構成的な活性化が、破骨細胞形成および骨吸収の両方を、基底状態で、かつ炎症性刺激に応答して亢進することを示した(Yang et al.PLoS One 2010,5,1−9,e15383)。したがって、このグループは、炎症性関節炎の免疫および骨破壊成分の中でNIKは重要であり、これらの病気に対して見込みのある治療標的を代表するものであると結論した。

T細胞のNIK濃度を操作することは治療上の価値を有し得るという仮説も提出されている。T細胞のNIKの活性を減退させると、古典的NF−κB活性化阻害剤のように免疫系を厳しく無化することはせずに、GVHD(移植片対宿主病)および移植拒絶反応のような自己免疫およびアロレスポンスを顕著に改善する。

国際公開第2010/042337号パンフレットには新規の、NIK阻害活性を有する6−アザインドールアミノピリミジン誘導体の記載がある。

国際公開第2009/158011号パンフレットには、キナーゼ阻害剤としてアルキニルアルコールの記載がある。

国際公開第2012/123522号パンフレットには、6,5−複素環プロパルギルアルコール化合物およびその使用の記載がある。

本発明は、式(I)

の新規な化合物、ならびにその互変異性体および立体異性体の形態、[式中、 R1は、原子、C1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基の群から選択され; R2は、水素原子、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、およびHet1の群から選択され; Het1は、それぞれ任意選択で、ハロゲン原子およびC1〜4アルキル基から独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、チエニル基、チアゾリル基、ピロリル基、オキサゾリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサジアゾリル基、イソキサゾリル基、イソチアゾリル基、ピリジニル基およびピリミジニル基の群から選択されるヘテロアリール基であり; あるいは、R1およびR2は、それらが結合している炭素原子とともにC3〜6シクロアルキル基またはHet2基を形成し;但し Het2は、それぞれ任意選択で、1つのC1〜4アルキル基で置換されていてもよい、ピペリジニル基、テトラヒドロピラニル基、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、アゼチジニル基およびオキセタニル基からなる群から選択されるヘテロシクリルであるか、またはHet2は、任意選択で1つのC1〜4アルキル基で置換された2−オキソ−3−ピロリジニルであり; R3は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基の群から選択され; R4aは、水素原子およびハロゲン原子の群から選択され; R4bは、水素原子およびハロゲン原子の群から選択され; R5は、水素原子、シアノ基、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、−NR5aR5b、−OC1〜4アルキルおよびHet3の群から選択される1つの置換基で置換されたC1〜4アルキル基の群から選択され;但し R5aおよびR5bは、それぞれ独立に、水素原子およびC1〜4アルキル基から選択され; Het3は、それぞれ任意選択で、フッ素原子、C1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基から選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、ピペリジニル基、モルホリニル基、ピペラジニル基、テトラヒドロピラニル基、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、アゼチジニル基およびオキセタニル基からなる群から選択されるヘテロシクリルであり; R6は、水素原子およびハロゲン原子の群から選択され; R7は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、および−NR7aR7bの群から選択され;但し R7aおよびR7bは、それぞれ独立に、水素原子およびC1〜4アルキル基から選択され; R8は、水素原子、−SO2C1〜6アルキル、Het4、R9、任意選択で(i)Ar1および(ii)Het5の群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されたC1〜6アルキル基、ならびに、 (iii)フッ素原子、 (iv)−NR8aR8b、 (v)−NR8cC(=O)R8d、 (vi)−NR8cC(=O)NR8aR8b、 (vii)−NR8cC(=O)OR8e、 (viii)−NR8cS(=O)2NR8aR8b、 (ix)−NR8cS(=O)2R8d、 (x)−OR8f、 (xi)−OC(=O)NR8aR8b、 (xii)−C(=O)NR8aR8b、 (xiii)−S(O)2R8d、および (xiv)−S(O)2NR8aR8b の群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択され; R8a、R8b、R8cおよびR8fは、それぞれ独立に、水素原子、C1〜6アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、ならびに−NR8xR8y、−OH、および−OC1〜4アルキルから選択される1つの置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択され、 R8dは、任意選択で、−NR8xR8y、−OHおよび−OC1〜4アルキルから選択される1つの置換基で置換されていてもよいC1〜6アルキル基、ならびにC3〜6シクロアルキル基の群から選択され; R8eは、C1〜6アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、ならびに−NR8xR8y、−OHおよび−OC1〜4アルキルから選択される1つの置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択され; 但し、R8xおよびR8yは、それぞれ独立に、水素原子およびC1〜4アルキル基から選択され; R9は、任意選択で、フッ素原子、C1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキルから独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されたC3〜6シクロアルキル基、 1つの−OC1〜4アルキルで置換されたC1〜4アルキル基; ならびに1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基であり; Ar1は、それぞれ任意選択で、ハロゲン原子、シアノ基、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキル、および1つ以上のフルオロ置換基で置換された−OC1〜4アルキルから独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、フェニル基、チエニル基、チアゾリル基、ピロリル基、オキサゾリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、イソキサゾリル基、イソチアゾリル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基およびピラジニル基の群から選択され; Het4は、それぞれ任意選択で、フッ素原子、C1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル基、1つの−OC1〜4アルキルで置換されたC1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、および1つのC3〜6シクロアルキル基で置換されたC1〜4アルキル基から独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、ピペリジニル基、テトラヒドロピラニル基、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、アゼチジニル基およびオキセタニル基の群から選択され、任意の利用可能な炭素原子によって結合している、ヘテロシクリル基であり; Het5は、それぞれ任意選択で、フッ素原子、C1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル基、1つの−OC1〜4アルキルで置換されたC1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、および1つのC3〜6シクロアルキル基で置換されたC1〜4アルキル基から独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、モルホリニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、テトラヒドロピラニル基、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、アゼチジニル基およびオキセタニル基の群から選択されるヘテロシクリル基である]、 ならびに薬学的に許容されるその塩および溶媒和物に関する。

「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、本明細書で使用されるとき、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を指す。

接頭後の「Cx〜y」(ここで、xおよびyは整数である)は、本明細書で使用されるとき、所与の基中の炭素原子数を指す。したがって、例えば、C1〜6アルキルは、1〜6個の炭素原子を含み、C3〜6シクロアルキル基は、3〜6個の炭素原子を含む。

「C1〜4アルキル」という用語は、本明細書で基または基の一部として使用されるとき、1〜4個の炭素原子を有する、直鎖もしくは分岐鎖の飽和した炭化水素基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基などを示す。

「C1〜6アルキル」という用語は、本明細書で基または基の一部として使用されるとき、1〜6個の炭素原子を有する、直鎖もしくは分岐鎖の飽和した炭化水素基、例えば、C1〜4アルキルで定義された基、およびn−ペンチル基、n−ヘキシル基、2−メチルブチル基などを示す。

「C2〜6アルキル」という用語は、本明細書で基または基の一部として使用されるとき、2〜6個の炭素原子を有する、直鎖もしくは分岐鎖の飽和した炭化水素基、例えば、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、2−メチルブチル基などを示す。

「C3〜6シクロアルキル基」という用語は、本明細書で基または基の一部として使用されるとき、3〜6個の炭素原子を有する、環状の飽和した炭化水素基、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基またはシクロヘキシル基などを示す。

「1つ以上の置換基で置換されたC1〜6アルキル基」という用語は、本明細書で基または基の一部として使用されるとき、本明細書で定義された通りの、1つもしくは複数の水素原子が他の基で置き換えられたC1〜6アルキル基を指す。したがって、その用語には、一置換C1〜6アルキル基が含まれ、また多置換C1〜6アルキル基が含まれる。1つ、2つ、3つもしくはそれ以上の水素原子が置換基で置き換えられてよく、したがって、完全または部分置換のC1〜6アルキル基は、1つ、2つ、3つもしくはそれ以上の置換基を有し得る。置換基が例えばフッ素原子であるそのような基の例としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフオロメチル基、フルオロエチル基、トリフルオロエチル基などが挙げられる。

一般に、本発明において「置換された」という用語を使用するときは常に、特記しない限りまたは文脈から明らかでない限り、「置換された」を使用する表現で示される原子または基の1つ以上の水素、特に1〜4個の水素、より特に1〜3つの水素、好ましくは1つまたは2つの水素、より好ましくは1つの水素が、示されている群から選択されるもので置き換えられていることを示すものであるが、但し、通常の原子価を超えず、置換により化学的に安定な化合物、すなわち反応混合物から有用な程度の純度での単離および治療薬への製剤化に耐える十分に堅牢な化合物が得られるものとする。

置換基および/または変数の組み合わせは、そのような組み合わせによって化学的に安定な化合物が生成される場合のみ許容される。「安定な化合物」とは、反応混合物から有用な程度の純度まで単離し、そして治療薬に製剤化しても、それに十分に耐えるだけの安定性を有する化合物を示すことを意味する。

C(O)またはC(=O)はカルボニル部分を示す。

S(O)2またはSO2はスルホニル部分を示す。

「Hetx」(ここで、Xは整数である)、「ヘテロシクリル基」または「ヘテロアリール基」という用語によって包含される置換基は、他に特定されていなければ、必要に応じて任意の利用可能な環の炭素原子またはヘテロ原子によって式(I)の分子の残りの部分に結合されていてもよい。

「Ar1」は、他に特定されていなければ、必要に応じて、任意の利用可能な環の炭素原子により、または「NH」基(例えば、ピロリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基において)により、式(I)の分子の残りの部分に結合していてもよい。

置換基が化学構造式によって示されているときは常に「−−−」は、式(I)の分子の残りの部分に結合している結合手を示している。

任意の変数が、任意の構成要素に複数回出現する場合、各定義は、独立している。

任意の変数が、任意の式(例えば、式(I))に複数回出現する場合、各定義は、独立している。

「対象(subject)」という用語は、本明細書で使用するとき、治療、観察または実験の目的物(object)となる、または目的物となった、動物、好ましくは哺乳動物(例えば、猫、犬、霊長類またはヒト)、より好ましくはヒトを指す。

「治療に有効な量」という用語は、本明細書で使用するとき、治療される疾患または障害の症状の緩和もしくは好転を含む、研究者、獣医、医師または他の臨床医が求める、組織系、動物、またはヒトにおける生物学的または医学的反応を誘発する活性化合物または医薬の量を意味する。

「組成物」という用語は、本明細書で使用するとき、特定の成分を特定の量で含む製品、ならびに特定の量の特定の成分の組み合わせから直接または間接的に得られる任意の製品を包含するものとする。

「治療」という用語は、本明細書で使用するとき、疾患の進行を遅延、中断、阻止または停止し得る全てのプロセスを指すものとするが、必ずしも全症状の完全な排除を示すものではない。

「(本)発明の化合物」または「(本)発明による化合物」という用語は、本明細書で使用するとき、式(I)の化合物、ならびにその薬学的に許容される塩および溶媒和物を含むものとする。

本明細書で使用するとき、実線のくさび形結合または破線のくさび形結合としてではなく実線としてのみ示される結合を有する任意の化学式、あるいは1つ以上の原子の周りに特定の配置(例えばR、S)を有するものとして示される任意の化学式は、それぞれにあり得る立体異性体、または2つ以上の立体異性体の混合物を想定している。

上記および下記で、「式(I)の化合物」という用語は、その互変異性およびその立体異性体形態を含むものとする。

上記または下記の「立体異性体」、「立体異性体の形態」または「立体化学的異性体の形態」という用語は、互換的に使用される。

本発明は、純粋な立体異性体として、または2つ以上の立体異性体の混合物として、本発明の化合物の全ての立体異性体を含む。

鏡像異性体は、重ね合わせることができない互いの鏡像となっている立体異性体である。1対の鏡像異性体の1:1混合物は、ラセミ体またはラセミ混合物である。

アトロプ異性体(atropisomer)(またはアトロプ異性体(atropoisomer)は、大きな立体障害のため、単結合の周りの回転が制限されることにより生じる、特定の空間配置を有する立体異性体である。式(I)の化合物の全てのアトロプ異性体の形態は、本発明の範囲に含まれるように意図されている。

ジアステレオマー(またはジアステレオ異性体)は、鏡像異性体ではない立体異性体であり、すなわち、鏡像の関係にない。化合物が二重結合を含有する場合、置換基は、E配置またはZ配置となり得る。

二価の環状(部分的)飽和基上の置換基は、シス配置またはトランス配置を有し得る。例えば、化合物が二置換のシクロアルキル基を含有する場合、置換基はシス配置またはトランス配置であり得る。

したがって、本発明は、化学的に可能な場合は常に、鏡像異性体、アトロプ異性体、ジアステレオマー、ラセミ体、E異性体、Z異性体、シス異性体、トランス異性体、およびこれらの混合物を含む。

その全ての用語、すなわち、鏡像異性体、アトロプ異性体、ジアステレオマー、ラセミ体、E異性体、Z異性体、シス異性体、トランス異性体およびこれらの混合物の意味は、当業者に知られている。

絶対配置は、カーン・インゴルド・プレローグ表示法に従って明記される。不斉原子の配置はRまたはSで明記される。絶対配置が知られてない分割立体異性体は、それらの平面偏光を回転させる方向に応じて(+)または(−)によって示すことができる。例えば、絶対配置が不明の分割鏡像異性体は、それらの平面偏光を回転させる方向に応じて(+)または(−)によって示すことができる。

特定の立体異性体が同定される場合、これは、前記立体異性体が他の立体異性体を実質的に含まない、すなわち他の立体異性体を、50%未満、好ましくは20%未満、より好ましくは10%未満、さらにより好ましくは5%未満、特に2%未満、最も好ましくは1%未満しか伴わないことを意味する。したがって、式(I)の化合物が、例えば(R)と明記されるとき、これは、化合物が(S)異性体を実質的に含まないことを意味し、式(I)の化合物が、例えばEと明記されるとき、これは、化合物がZ異性体を実質的に含まないことを意味し、式(I)の化合物が、例えばシスと明記されるとき、これは、化合物がトランス異性体を実質的に含まないことを意味する。

式(I)による化合物の一部は、その互変異性形態で存在する場合もある。このような形態が存在し得る限り、それは、上記の式(I)に明確に示されてはいなくても、本発明の範囲内に含まれるものとする。したがって、1つの化合物が、立体異性体および互変異性体の両方の形態で存在し得ることになる。

医薬に使用される場合、本発明の化合物の塩は、無毒の「薬学的に許容される塩」を指す。しかし、他の塩も、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩の製造に有用な場合がある。本化合物の好適な薬学的に許容される塩としては、例えば、化合物の溶液を、塩酸、硫酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸、炭酸、またはリン酸などの薬学的に許容される酸の溶液と混合することにより生成し得る酸付加塩が挙げられる。

逆に、前記塩の形態を適当な塩基で処理することにより、遊離塩基の形態に変えることができる。

さらに、本発明の化合物が酸性部分を有する場合、その好適な薬学的に許容される塩としては、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム塩またはカリウム塩;アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム塩またはマグネシウム塩;および好適な有機配位子と共に形成された塩、例えば、四級アンモニウム塩を挙げることができる。

薬学的に許容される塩の製造に使用され得る代表的な酸としては、以下:酢酸、2,2−ジクロロ酢酸、アシル化アミノ酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、L−アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4−アセトアミド安息香酸、(+)−樟脳酸、樟脳スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、ケイ皮酸、クエン酸、シクラミン酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチジン酸、グルコヘプトン酸、D−グルコン酸、D−グルコロン酸(D−glucoronic acid)、L−グルタミン酸、ベータ−オキソ−グルタル酸、グリコール酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、(+)−L−乳酸、(±)−DL−乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、(−)−L−リンゴ酸、マロン酸、(±)−DL−マンデル酸、メタンスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、オロト酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、リン酸、L−ピログルタミン酸、サリチル酸、4−アミノ−サリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、(+)−L−酒石酸、チオシアン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメチルスルホン酸、およびウンデシレン酸が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

薬学的に許容される塩の製造に使用され得る代表的な塩基としては、以下:アンモニア、L−アルギニン、ベネタミン、ベンザチン、水酸化カルシウム、コリン、ジメチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、2−(ジエチルアミノ)−エタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチル−グルカミン、ヒドラバミン、1H−イミダゾール、L−リシン、水酸化マグネシウム、4−(2−ヒドロキシエチル)−モルホリン、ピペラジン、水酸化カリウム、1−(2−ヒドロキシエチル)−ピロリジン、第二級アミン、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、トロメタミン、および水酸化亜鉛が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

逆に、前記塩の形態を適当な塩基で処理することにより、遊離塩基の形態に変えることができる。

溶媒和物という用語は、式(I)の化合物が形成し得る溶媒付加形態およびその塩を含む。そのような形態の例は、例えば、水和物、アルコラートなどである。

本出願の枠組みにおいて、元素は、特に式(I)による化合物に関連して記載される場合、天然存在比または同位体が濃縮された形態のいずれかで、天然のまたは合成的に生成された、この元素の全ての同位体および同位体混合物を含む。放射標識した式(I)の化合物は、2H(D)、3H、11C、18F、122I、123I、125I、131I、75Br、76Br、77Brおよび82Brの群から選択される放射性同位体を含み得る。好ましくは、放射性同位体は、2H、3H、11Cおよび18Fの群から選択される。より好ましくは、放射性同位体は2Hである。特に、重水素化化合物を本発明の範囲に含むことを意図している。

本発明は、特に、本明細書に定義された通りの式(I)の化合物、ならびにその互変異性体および立体異性体の形態、[式中、 R1は、水素原子、C1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基の群から選択され; R2は、水素原子、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、およびHet1の群から選択され; Het1は、それぞれ任意選択で、ハロゲン原子およびC1〜4アルキル基から独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、チエニル基、チアゾリル基、ピロリル基、オキサゾリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサジアゾリル基、イソキサゾリル基、イソチアゾリル基、およびピリミジニル基の群から選択されるヘテロアリール基であり; あるいは、R1およびR2は、それらが結合している炭素原子とともにC3〜6シクロアルキル基を形成し; R3は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基の群から選択され; R4aは、水素原子およびハロゲン原子から選択され; R4bは、水素原子およびハロゲン原子から選択され; R5は、水素原子の群から選択され; R6は、水素原子の群から選択され; R7は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、および−NR7aR7bの群から選択され;但し R7aおよびR7bは、それぞれ独立に、水素原子およびC1〜4アルキル基から選択され; R8は、水素原子、−SO2C1〜6アルキル、Het4、R9、任意選択で(i)Ar1および(ii)Het5の群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されたC1〜6アルキル基、ならびに1つ以上の−OR8f置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択され; R8fは、水素原子およびC1〜6アルキル基の群から選択され; R9は、任意選択で、フッ素原子、C1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキルから独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されたC3〜6シクロアルキル基、 1つの−OC1〜4アルキルで置換されたC1〜4アルキル基、 ならびに1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基であり; Ar1は、それぞれ任意選択で、ハロゲン原子、シアノ基、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキル、および1つ以上のフルオロ置換基で置換された−OC1〜4アルキルから独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、フェニル基、チエニル基、チアゾリル基、ピロリル基、オキサゾリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、イソキサゾリル基、イソチアゾリル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基およびピラジニル基の群から選択され; Het4は、それぞれ任意選択で、フッ素原子、C1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル基、1つの−OC1〜4アルキルで置換されたC1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基から独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、ピペリジニル基、テトラヒドロピラニル基、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、アゼチジニル基およびオキセタニル基の群から選択され、任意の利用可能な炭素原子によって結合している、ヘテロシクリル基であり; Het5は、それぞれ任意選択で、フッ素原子、C1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキル、1つの−OC1〜4アルキルで置換されたC1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基から独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、モルホリニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、テトラヒドロピラニル基、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、アゼチジニル基およびオキセタニル基の群から選択されるヘテロシクリル基である]、 ならびに薬学的に許容されるその塩および溶媒和物に関する。

本発明は、特に、本明細書に定義された通りの式(I)の化合物、ならびにその互変異性体および立体異性体の形態、[式中、 R1は、水素原子、C1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基の群から選択され; R2は、水素原子、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、およびHet1の群から選択され; Het1は、それぞれ任意選択で、ハロゲン原子およびC1〜4アルキル基から独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、チエニル基、チアゾリル基、ピロリル基、オキサゾリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサジアゾリル基、イソキサゾリル基、およびイソチアゾリル基の群から選択されるヘテロアリール基であり; あるいは、R1およびR2は、それらが結合している炭素原子とともにC3〜6シクロアルキル基を形成し; R3は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基の群から選択され; R4aは、水素原子およびハロゲン原子の群から選択され; R4bは、水素原子およびハロゲン原子の群から選択され; R5は、水素原子の群から選択され; R6は、水素原子の群から選択され; R7は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、および−NR7aR7bの群から選択され;但し R7aおよびR7bは、それぞれ独立に水素原子およびC1〜4アルキル基から選択され; R8は、水素原子、−SO2C1〜6アルキル、Het4、R9、任意選択で(i)Ar1および(ii)Het5の群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されたC1〜6アルキル基、ならびに1つ以上の−OR8f置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択され; R8fは、水素原子およびC1〜6アルキル基の群から選択され; R9は、任意選択で、フッ素原子、C1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキルから独立に選択される1つまたは2つの置換基で置換されたC3〜6シクロアルキル基、 1つの−OC1〜4アルキルで置換されたC1〜4アルキル基、 ならびに1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基であり; Ar1は、それぞれ任意選択で、ハロゲン原子、シアノ基、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキル、および1つ以上のフルオロ置換基で置換された−OC1〜4アルキルから独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、フェニル基、チエニル基、チアゾリル基、ピロリル基、オキサゾリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、イソキサゾリル基、イソチアゾリル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基およびピラジニル基の群から選択され; Het4は、それぞれ任意選択で、フッ素原子、C1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル基、1つの−OC1〜4アルキルで置換されたC1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基から独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、ピペリジニル基、テトラヒドロピラニル基、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、アゼチジニル基およびオキセタニル基の群から選択され、任意の利用可能な炭素原子によって結合している、ヘテロシクリル基であり; Het5は、それぞれ任意選択で、フッ素原子、C1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキル、1つの−OC1〜4アルキルで置換されたC1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基から独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、モルホリニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、テトラヒドロピラニル基、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、アゼチジニル基およびオキセタニル基の群から選択されるヘテロシクリル基である]、 ならびに薬学的に許容されるその塩および溶媒和物に関する。

本発明は、特に、本明細書に定義された通りの式(I)の化合物、ならびにその互変異性体および立体異性体の形態、[式中、 R1は、C1〜4アルキル基の群から選択され; R2は、C1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、およびHet1の群から選択され; Het1は、それぞれ任意選択で、1つもしくは2つのC1〜4アルキル置換基で置換されていてもよい、チアゾリル基、オキサジアゾリル基、イソキサゾリル基、およびピリミジニル基の群から選択されるヘテロアリール基であり; あるいは、R1およびR2は、それらが結合している炭素原子とともにC3〜6シクロアルキル基を形成し; R3は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基の群から選択され; R4aは、水素原子であり; R4bは、水素原子およびハロゲン原子の群から選択され; R5は、水素原子であり; R6は、水素原子であり; R7は、水素原子、ハロゲン原子、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、および−NR7aR7bの群から選択され、但し R7aおよびR7bは、それぞれ独立に水素原子から選択され; R8は、水素原子、Het4、任意選択で1つ以上のHet5置換基で置換されたC1〜6アルキル基、ならびに1つ以上の−OR8f置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択され; R8fは、水素原子およびC1〜6アルキル基から選択され; Het4は、それぞれC1〜4アルキル基およびC3〜6シクロアルキル基から独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換された、ピペリジニル基およびアゼチジニル基の群から選択され、任意の利用可能な炭素原子によって結合している、ヘテロシクリル基であり; Het5は、テトラヒドロフラニル基およびオキセタニル基の群から選択されるヘテロシクリル基である]、 ならびに薬学的に許容されるその塩および溶媒和物に関する。

本発明は、特に、本明細書に定義された通りの式(I)の化合物、ならびにその互変異性体および立体異性体の形態、[式中、 R1は、C1〜4アルキル基の群から選択され; R2は、C1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、およびHet1の群から選択され; Het1は、それぞれ任意選択で、1つもしくは2つのC1〜4アルキル置換基で置換されていてもよい、チアゾリル基、オキサジアゾリル基、およびイソキサゾリル基の群から選択されるヘテロアリール基であり; あるいは、R1およびR2は、それらが結合している炭素原子とともにC3〜6シクロアルキル基を形成し; R3は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基の群から選択され; R4aは、水素原子であり; R4bは、水素原子およびハロゲン原子の群から選択され; R5は、水素原子であり; R6は、水素原子であり; R7は、水素原子、ハロゲン原子、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、および−NR7aR7bの群から選択され;但し R7aおよびR7bは、それぞれ独立に水素原子から選択され、 R8は、水素原子、Het4、任意選択で1つ以上のHet5置換基で置換されたC1〜6アルキル基、ならびに1つ以上の−OR8f置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択され; R8fは、水素原子およびC1〜6アルキル基から選択され; Het4は、それぞれC1〜4アルキル基およびC3〜6シクロアルキル基から独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換された、ピペリジニル基およびアゼチジニル基の群から選択され、任意の利用可能な炭素原子によって結合している、ヘテロシクリル基であり; Het5は、テトラヒドロフラニル基およびオキセタニル基の群から選択されるヘテロシクリル基である]、 ならびに薬学的に許容されるその塩および溶媒和物に関する。

本発明の他の実施形態は、下記の制限の1つ以上が当てはまる、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその塩、および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関する: (a)R1は、C1〜4アルキル基の群から選択され、 R2は、C1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、およびHet1の群から選択され、 Het1は、それぞれ任意選択で、1つもしくは2つのC1〜4アルキル置換基で置換されていてもよい、チアゾリル基、オキサゾリル基、およびイソキサゾリル基の群から選択されるヘテロアリール基であり、 あるいは、R1およびR2は、それらが結合している炭素原子とともにC3〜6シクロアルキル基を形成する; (b)R3は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基の群から選択される; (c)R4aは、水素原子の群から選択される; (d)R4bは、水素原子およびハロゲン原子の群から選択される; (e)R5は、水素原子の群から選択される; (f)R6は、水素原子の群から選択される; (g)R7は、水素原子、ハロゲン原子、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、および−NR7aR7bの群から選択される; (h)R7aおよびR7bは、それぞれ独立に水素原子から選択される; (i)R8は、水素原子、Het4、任意選択で1つ以上のHet5置換基で置換されたC1〜6アルキル基、ならびに、1つ以上の−OR8f置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択される; (j)R8fは、水素原子およびC1〜6アルキル基から選択され; (k)Het4は、それぞれC1〜4アルキル基およびC3〜6シクロアルキル基から独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換された、ピペリジニル基およびアゼチジニル基の群から選択され、任意の利用可能な炭素原子によって結合している、ヘテロシクリル基であり; (l)Het5は、テトラヒドロフラニル基およびオキセタニル基の群から選択されるヘテロシクリル基である。

本発明は、特に、本明細書に定義された通りの式(I)の化合物、ならびにその互変異性体および立体異性体の形態、[式中、 R1は、C1〜4アルキル基の群から選択され; R2は、C1〜4アルキル基、およびHet1の群から選択され; Het1は、チアゾリル基であり; R3は、水素原子であり; R4aは、水素原子であり; R4bは、水素原子およびハロゲン原子の群から選択され; R5は、水素原子であり; R6は、水素原子であり; R7は、水素原子およびハロゲン原子の群から選択され; R8は、水素原子、Het4、C1〜6アルキル基、および1つ以上の−OR8f置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択され; R8fは、C1〜6アルキル基であり; Het4は、それぞれ窒素原子が1つのC1〜4アルキル基で置換された、ピペリジニル基およびアゼチジニル基の群から選択され、任意の利用可能な炭素原子によって結合している、ヘテロシクリル基である]、 ならびに薬学的に許容されるその塩および溶媒和物に関する。

本発明の他の実施形態は、下記の制限の1つ以上が当てはまる、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその塩、および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関する: (a)R1は、C1〜4アルキル基の群から選択される; (b)R2は、C1〜4アルキル基、およびHet1の群から選択される; (c)Het1は、チアゾリル基である; (d)R3は、水素原子である; (e)R4aは、水素原子である; (f)R4bは、水素原子およびハロゲン原子の群から選択される; (g)R5は、水素原子である; (h)R6は、水素原子である; (i)R7は、水素原子およびハロゲン原子の群から選択される; (j)R8は、水素原子、Het4、C1〜6アルキル基、および1つ以上の−OR8f置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択される; (k)R8fは、C1〜6アルキル基である; (l)Het4は、それぞれ窒素原子が1つのC1〜4アルキル基で置換された、ピペリジニル基およびアゼチジニル基の群から選択され、任意の利用可能な炭素原子によって結合している、ヘテロシクリル基である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R3は、水素原子であり;R4aは、水素原子であり;R5は、水素原子であり;R6は、水素原子である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、 R1は、水素原子、C1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基の群から選択され; R2は、水素原子、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、およびHet1の群から選択される。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、 R1は、C1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基の群から選択され; R2は、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、およびHet1の群から選択される。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、 R1は、C1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基の群から選択され; R2は、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、およびHet1の群から選択され; あるいは、R1およびR2は、それらが結合している炭素原子とともにC3〜6シクロアルキル基またはHet2基を形成する。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、 R1は、C1〜4アルキル基であり; R2は、C1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、およびHet1の群から選択される。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、 R1は、C1〜4アルキル基である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、 R1は、C1〜4アルキル基であり; R2は、C1〜4アルキル基およびC3〜6シクロアルキル基の群から選択される。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、 R1は、C1〜4アルキル基であり; R2は、C1〜4アルキル基である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、 R1は、C1〜4アルキル基であり; R2は、C1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、およびチアゾリルの群から選択される。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、 R1は、C1〜4アルキル基であり; R2は、C1〜4アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、およびHet1の群から選択され; Het1は、それぞれ任意選択で、1つもしくは2つのC1〜4アルキル置換基で置換されていてもよい、チアゾリル基、オキサゾリル基、およびイソキサゾリル基の群から選択されるヘテロアリール基である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、Het1は、チアゾリルである。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、Het1は、それぞれ任意選択で、1つもしくは2つのC1〜4アルキル置換基で置換されていてもよい、チアゾリル基、オキサゾリル基、およびイソキサゾリル基の群から選択されるヘテロアリール基である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R1およびR2は、それらが結合している炭素原子とともにC3〜6シクロアルキル基またはHet2基を形成する。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R1およびR2は、それらが結合している炭素原子とともにC3〜6シクロアルキル基を形成する。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R1およびR2は、それらが結合している炭素原子とともにHet2基を形成する。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R4aは、水素原子であり;R5は、水素原子であり;R6は、水素原子である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R3は、水素原子またはハロゲン原子である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、Het5は、炭素原子によって残りの分子と結合している。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、Het4は、それぞれフッ素原子、C1〜4アルキル基、−OC1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル基、1つの−OC1〜4アルキルで置換されたC1〜4アルキル基、および1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基から選択される1置換基で窒素原子が置換された、ピペリジニル基、テトラヒドロピラニル基、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、アゼチジニル基およびオキセタニル基の群から選択され、任意の利用可能な炭素原子によって結合している、ヘテロシクリル基である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、Het4は、それぞれC1〜4アルキル基およびC3〜6シクロアルキル基から独立に選択される1つまたは2つの置換基で置換された、ピペリジニル基およびアゼチジニル基の群から選択され、任意の利用可能な炭素原子によって結合している、ヘテロシクリル基である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、Het4は、それぞれC1〜4アルキル基およびC3〜6シクロアルキル基から選択される1つの置換基で窒素原子が置換された、ピペリジニル基およびアゼチジニル基の群から選択され、任意の利用可能な炭素原子によって結合している、ヘテロシクリル基である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、Het4は、それぞれ1つのC1〜4アルキル置換基で窒素原子が置換された、ピペリジニル基およびアゼチジニル基の群から選択され、任意の利用可能な炭素原子によって結合している、ヘテロシクリル基である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、Het1は、各々が任意選択でハロゲン原子およびC1〜4アルキル基から独立に選択される1つもしくは2つの置換基で置換されていてもよい、チエニル基、チアゾリル基、ピロリル基、オキサゾリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、イソキサゾリル基、イソチアゾリル基の群から選択されるヘテロアリール基である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R8は、−SO2C1〜6アルキル、Het4、R9、任意選択で(i)Ar1および(ii)Het5の群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されたC1〜6アルキル基、ならびに、 (iii)フッ素原子、 (iv)−NR8aR8b、 (v)−NR8cC(=O)R8d、 (vi)−NR8cC(=O)NR8aR8b、 (vii)−NR8cC(=O)OR8e、 (viii)−NR8cS(=O)2NR8aR8b、 (ix)−NR8cS(=O)2R8d、 (x)−OR8f、 (xi)−OC(=O)NR8aR8b、 (xii)−C(=O)NR8aR8b、 (xiii)−S(O)2R8d、および (xiv)−S(O)2NR8aR8b の群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択される。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R8は、水素原子、Het4、R9、任意選択で1つのHet5で置換されたC1〜6アルキル基、およびフッ素原子、−NR8aR8b、および−OR8fの群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択され; R8a、R8bおよびR8fは、それぞれ水素原子およびC1〜6アルキル基の群から独立に選択される。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R8a、R8bおよびR8fは、それぞれ水素原子およびC1〜6アルキル基の群から独立に選択される。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R8a、R8b、R8cおよびR8fは、それぞれ水素原子およびC1〜6アルキル基の群から独立に選択される。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R8は、水素、−SO2C1〜6アルキル、Het4、任意選択で(i)Ar1および(ii)Het5の群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されたC1〜6アルキル基、ならびに、 (iii)フッ素原子、 (iv)−NR8aR8b、 (v)−NR8cC(=O)R8d、 (vi)−NR8cC(=O)NR8aR8b、 (vii)−NR8cC(=O)OR8e、 (viii)−NR8cS(=O)2NR8aR8b、 (ix)−NR8cS(=O)2R8d、 (x)−OR8f、 (xi)−OC(=O)NR8aR8b、 (xii)−C(=O)NR8aR8b、 (xiii)−S(O)2R8d、および (xiv)−S(O)2NR8aR8b の群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択される。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R9は、任意選択で1つの−OC1〜4アルキルで置換されたC3〜6シクロアルキル基である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R8は、水素、−SO2C1〜6アルキル、Het4、R9、任意選択で(i)Ar1および(ii)Het5の群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されたC1〜6アルキル基、ならびに、1つ以上の−OR8f置換基で置換されたC2〜6アルキル基の群から選択される。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R8は、Het4、ならびに、任意選択で(i)Ar1および(ii)Het5の群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されたC1〜6アルキル基の群から選択される。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R8fは、水素またはC1〜6アルキル基である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R8fは、C1〜6アルキル基である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R8は、水素原子、−CH3、−CH2CH3、−CH(CH3)2

の群から選択される。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R8は、水素原子、−CH3、−CH(CH3)2

の群から選択される。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R8は、水素原子以外である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R7は、水素原子以外である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R7は、ハロゲン原子、シアノ基、C1〜4アルキル基、1つ以上のフルオロ置換基で置換されたC1〜4アルキル基、および−NR7aR7bの群から選択される。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R7は、ハロゲン原子、C1〜4アルキル基、および−NH2の群から選択される。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R4bは、水素原子以外である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R4bは、水素原子である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、R4bは、フッ素原子である。

一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物、ならびに薬学的に許容されるその付加塩および溶媒和物、または他の実施形態のいずれかに記載されているそのいずれかの部分群に関し、但し、Het5は、任意の利用可能な炭素原子によって結合されている、ヘテロシクリル基である。

本発明の具体的な化合物としては、以下:

その互変異性体および立体異性体の形態、 ならびに、薬学的に許容されるその塩および溶媒和物が挙げられる。

本発明のより具体的な化合物としては、以下:

その互変異性体および立体異性体の形態、 ならびに、薬学的に許容されるその塩および溶媒和物が挙げられる。

合成方法 式(I)の化合物は、当業者に知られた方法で調製することができる。以下のスキームは、本発明の例を示すことを単に意図したものであって、決して本発明を限定することを意図したものではない。

明確にするために、一般スキームにおいては、中間体は1つの特定の位置異性体のみを示す。しかしながら、当業者であれば、具体的な実験の部における例からも明らかなように、いくつかの中間体では位置異性体の混合物として生成されることは理解されよう。

本明細書において、「Me」という用語はメチル基を意味し、「DMF」はN,N−ジメチルホルムアミドを意味し、「Pd(PPh3)4」はテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを意味し、「Boc」はt−ブトキシカルボニル基を意味し、「[Ir(OMe)cod]2」は(1,5−シクロオクタジエン)(メトキシ)イリジウム(I)ダイマー(また、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジ−μ−メトキシジイリジウム(I))を意味し、「TFA」はトリフオロ酢酸を意味し、「SEM」は2−(トリメチルシリル)エトキシ]−メチル基を意味し、「TBAF」はフッ化テトラブチルアンモニウムを意味し、「THF」はテトラヒドロフランを意味し、「PdCl2(dppf)」は[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ−κP)フェロセン]ジクロロパラジウムを意味し、「KOAc」は酢酸カリウムを意味し、「Ts」はトシル基を意味する。

スキーム1は式(Ia)の化合物[式中、R1〜R8は、式(I)で定義された通りである]の調製方法を示す。式(IIa)(式中、PG1は、BocまたはSEMなどの適切な保護基である)の中間体を、TBAFのTHF溶液などの試薬で、加熱しながら、または、TFAのDCM溶液などの試薬で処理することにより、式(Ia)の化合物を得ることができる。

スキーム2は式(Ia)の化合物[式中、R1〜R8は、式(I)で定義された通りである]の調製の代替方法を示す。式(IIIa)の中間体(式中、L1はクロロまたはブロモなどの適切な脱離基である)を、パラジウムを触媒とする薗頭カップリング条件下、例えば、Pd(PPh3)4、CuI、およびトリエチルアミンなどの塩基を用い、アセトニトリル中、加熱しながら、式(IV)のアルキンとカップリングすることにより、式(Ia)の化合物を得ることができる。

スキーム3は式(Ib)の化合物[式中、R1〜R7は式(I)で定義された通りであり、R8は水素原子である]の調製方法を示す。式(IIb)の中間体(式中、PG1は、SEMなどの適切な保護基であり、PG2は、Tsなどの適切な保護基である)を、TBAFのTHF溶液などの適切な試薬で処理することにより、式(Ib)の化合物を得ることができる。

式(I)の付加的化合物は、式(Ia)および式(Ib)の化合物から、存在する官能基を処理することにより調製することができる。そのような処理としては、限定はされないが、加水分解、還元、酸化、アルキル化、アミド化および脱水などが挙げられる。そのような変換には、保護基が必要になる場合がある。

式(IIa)の中間体[式中、R1〜R8は式(I)で定義された通りであり、PG1は適切な保護基である]は、式(IIIb)の中間体(式中、L1はクロロまたはブロモなどの適切な脱離基である)を、パラジウムを触媒とする薗頭カップリング条件下、例えば、Pd(PPh3)4、CuI、およびトリエチルアミンなどの塩基を用い、アセトニトリル中、加熱しながら、式(IV)のアルキンと反応させることにより得ることができる(スキーム4)。

式(IIb)の中間体[式中、R1〜R7は式(I)で定義された通りであり、PG1およびPG2は適切な保護基である]は、式(IIIc)の中間体(式中、L1はクロロまたはブロモなどの適切な脱離基である)を、適切なパラジウム触媒、銅触媒、塩基および溶媒(例えば、それぞれ、Pd(PPh3)4)、CuI、トリエチルアミンおよびアセトニトリル)を用い、式(IV)のアルキンと、パラジウムを触媒とする薗頭カップリング反応を行わせることにより得ることができる(スキーム5)。

式(IV)のアルキンは商業的に入手可能であり、また知られた方法で調製することもできる。

スキーム6は式(IIIb)および(IIIa)の中間体を式(IIIc)の中間体から調製する方法を示す。式(IIIc)の中間体[式中、R3〜R7は前に定義された通りであり、PG1はBocであり、PG2はTsであり、L1は適切な脱離基である]は、TBAFのTHF溶液などの適切な試薬の存在下、選択的脱保護により式(V)の中間体を得ることができる。式(V)の中間体を様々な方法で反応させることにより、式(IIIb)の中間体を得ることができる。例えば、DMFなどの適当な溶媒中、NaHまたはK2CO3などの適切な塩基の存在下、式(VI)で表される適当なアルキル化剤(式中、L2は適切な脱離基、例えば、スルホン酸エステル(例えば、メシラート、トシラートまたはトリフラート)またはハロゲン化アルキル(例えば、ブロモ化アルキルまたはヨウ化アルキル)である)により、(V)をN−アルキル化することにより、式(IIIb)の中間体を得ることができる。式(V)の中間体はまた、エポキシド、例えば、1,2−エポキシ−2−メチルプロパンと、DMFなどの適当な溶媒中で、NaHなどの適切な塩基を用いて反応させることによってアルキル化することにより得ることができる。あるいは、式(V)の中間体(但し、R8は、式(I)中のR8と同様に置換されていてもよいC1〜6アルキル基またはC2〜6アルキル基である)を、標準的な光延反応条件下、アルコールと反応させることにより、式(IIIb)の中間体を得ることができる。さらに、式(V)の中間体を、DMFなどの適当な溶媒中、NaHなどの適切な塩基の存在下で、スルホニルクロリドと反応させることにより、式(IIIb)の中間体(式中、R8は、式(I)中のR8と同様に任意選択で置換された−SO2C1〜6アルキルである)を得ることができる。式(IIIa)の中間体は、式(IIa)の中間体からの式(Ia)の化合物の調製について上に記載した方法を用いて、式(IIIb)の中間体から調製することができる。

式(IIIb)の中間体[式中、R3〜R8は式(I)で定義された通りであり、PG1は適切な保護基であり、L1は適切な脱離基である]はまた、スキーム7により調製することができる。式(VIIa)の中間体を、SEMなどの適切な保護基で保護した適当な式(VIII)のピラゾールボロナートとともに、パラジウムを触媒とする鈴木カップリング条件下、例えば、PdCl2(dppf)、K2CO3を使用し、水およびDMFを溶媒として、加熱することにより、式(IIIb)の中間体が得られる。

式(IIIc)の中間体[式中、R3〜R7は式(I)で定義された通りであり、PG1およびPG2は適切な保護基であり、L1は適切な脱離基である]は、式(VIIb)の中間体および式(VIII)の中間体から、上記の式(VIIa)の中間体および式(VIII)の中間体から式(IIIb)の中間体を調製する方法を用いて調製することができる(スキーム8)。

スキーム9は式(VIIa)の中間体および式(VIIb)の中間体[式中、R3〜R5およびR8は式(I)で定義された通りであり、PG2は適切な保護基であり、L1は適切な脱離基である]を調製する方法を示す。式(VIX)の中間体を、DMFなどの適切な溶媒中、ヨードおよび水酸化カリウムの混合物で処理することにより、式(X)の中間体が得られる。式(VIIa)の中間体は、式(X)の中間体から、上記の式(V)の中間体および式(VI)の中間体から式(IIIb)の中間体を調製する方法を用いて調製することができる。式(X)の中間体は、DMFなどの適当な溶媒中、NaHなどの適切な塩基の存在下、塩化トシルと反応させることにより、式(VIIb)の中間体(式中、R3〜R5およびL1は上で定義された通りであり、PG2はTsである]に変換することができる。

スキーム10は式(IIIb)の中間体[式中、R3〜R8は式(I)で定義された通りであり、PG1は適切な保護基であり、L1は適切な脱離基である]のさらなる調製方法を示す。式(XI)の中間体は、式(IX)の中間体から、上記の式(V)の中間体および式(VI)の中間体から式(IIIb)の中間体を調製する方法を用いて調製することができる。式(XI)の中間体を、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランなどの適当なボラン種とともに、イリジウムを触媒とする条件下、例えば、適当なリガンドを有する[Ir(OMe)cod]2、および溶媒としてシクロヘキサンを使用して、加熱することにより、式(XII)のボロナートが得られる。次に、式(XII)のボロナートを、式(XIII)のピラゾール(式中、L3はクロロまたはブロモなどの適切な脱離基であり、PG1はSEMなどの適切な保護基である)とともに、パラジウムを触媒とする鈴木カップリング条件下、例えば、PdCl2(dppf)、K2CO3を使用し、水およびDMFを溶媒として、加熱することにより、式(IIIb)の中間体が得られる。

式(IX)のインドールは商業的に入手可能であり、また知られた方法で調製することもできる。

スキーム11は式(VIII)の中間体[式中、R6およびR7は式(I)で定義された通りであり、PG1は適切な保護基である]の調製方法を示す。式(XIII)のピラゾール(式中、L3はクロロまたはブロモなどの適切な脱離基である)を、ビス(ピナコラート)ジボラン(bis(pinacolato)diborane)などの適当なボラン種とともに、パラジウムを触媒とする条件下、例えば、例えば、PdCl2(dppf)、KOAc塩基を使用し、DMFを溶媒として、加熱することにより、式(VIII)のピラゾールボロナートが得られる。

スキーム12は式(VIII)のピラゾールボロナートのさらなる調製方法を示す。式(XIV)の中間体[式中、R6およびR7は式(I)で定義された通りであり、PG1は適切な保護基である]を、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランなどの適当なボラン種とともに、イリジウムを触媒とする条件下、例えば、適当なリガンドを有する[Ir(OMe)cod]2)、および溶媒としてシクロヘキサンを使用して、加熱することにより、式(VIII)のピラゾールボロナートが得られる。

当業者であれば、式(VIII)の中間体の調製に、ハロゲン−金属交換後、ホウ酸トリイソプロピルなどのホウ素求電子剤により反応を停止させるなどの代替の方法を使用し得ることは理解していよう。式(XIII)および式(XIV)のピラゾールは、商業的な供給業者から入手でき、また、文献[J.Elguero,‘Comprehensive Heterocyclic Chemistry II’,Pergamon Press:Oxford,1996,Vol.3,Editors:A.R.Katritzky,C.W.Rees and E.F.V.Scriven;Fustero et al.Chem.Rev.,2011,111,6984−7034]に記載の方法を用いて当業者が合成することもできる。

適当な官能基が存在する場合、様々な式の化合物、またはその調製に使用する中間体は、縮合、置換、酸化、還元、または開裂反応を用いる、1つ以上の標準合成法によってさらに誘導体化し得ることは理解されていよう。具体的な置換方法としては、従来のアルキル化、アリール化、ヘテロアリール化、アシル化、スルホニル化、ハロゲン化、ニトロ化、ホルミル化およびカップリング法が挙げられる。

式(I)の化合物は、鏡像異性体のラセミ混合物の形態で合成され得るものであり、これらの鏡像異性体は、当技術分野で知られた分割手順によって、互いに分離することができる。塩基性窒素原子を含有する式(I)のラセミ化合物は、適切なキラル酸との反応により、対応するジアステレオマー塩形態に変換することができる。その後、前記ジアステレオマー塩の形態を、例えば、選択的または分別結晶化により分離し、それからアルカリで鏡像異性体を遊離する。式(I)の化合物の鏡像異性体の形態を分離する代替の方法には、キラル固定相を使用する液体クロマトグラフィーが含まれる。前記純粋な立体化学的異性体形態は、反応が立体特異的に起こるなら、適切な出発材料の対応する純粋な立体化学的異性体形態から誘導することもできる。

本発明の化合物の調製において、中間体の離れた官能基(例えば、第一級もしくは第二級アミン)を保護することは必要であり得る。そのような保護に対する要求は、離れた官能基の性質と、調製法の条件によって変わってくるであろう。適切なアミノ保護基(NH−Pg)としては、アセチル基、トリフルオロアセチル基、t−ブトキシカルボニル基(Boc)、ベンジルオキシカルボニル基(CBz)および9−フルオレニルメチレンオキシカルボニル基(Fmoc)が挙げられる。そのような保護に対する要求は、当業者により容易に決定される。保護基とその使用方法の概要は、T.W.Greene and P.G.M.Wut,Protective Groups in Organic Synthesis,4th ed.,Wiley,Hoboken,New Jersey,2007を参照されたい。

本発明の化合物は、本明細書に示した一般的な方法により、商業的に入手可能な出発材料から調製することができる。

薬理 本発明の化合物は、NF−κB誘導キナーゼ(NIK−MAP3K14としても知られる)。本発明の化合物、およびそのような化合物を含む医薬組成物は、癌、炎症性疾患、代謝異常(肥満および糖尿病など)、および自己免疫性疾患などの病気の治療または予防に有用であり得る。特に、本発明の化合物、およびその医薬組成物は、悪性血液疾患または固形腫瘍の治療に有用であり得る。特定の実施形態においては、前記悪性血液疾患は、多発性骨髄腫、ホジキンリンパ腫、T細胞白血病、粘膜関連リンパ組織リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫およびマントル細胞リンパ腫からなる群から選択され、特定の実施形態においては、マントル細胞リンパ腫である。本発明の他の特定の実施形態においては、固形腫瘍は、膵臓癌、乳癌、黒色腫および非小細胞肺癌からなる群から選択される。

治療(または抑止)し得る癌の例としては、上皮癌、例えば、膀胱癌、乳癌、大腸癌、(例えば、結腸線癌、結腸線腫などの結腸直腸癌)、腎臓癌、尿路上皮癌、子宮癌、表皮癌、肝臓癌、肺癌(例えば、腺癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌および小細胞肺癌、扁平上皮肺癌)、食道癌、頭頸部癌、胆嚢癌、卵巣癌、膵臓癌、(例えば、膵外分泌癌)、胃癌、消化管(gastrointestinal)癌(胃(gastric)癌としても知られる)(例えば、消化管間質腫瘍)、頸癌、子宮内膜癌、甲状腺癌、前立腺癌、または皮膚癌(例えば、扁平上皮癌または隆起性皮膚線維肉腫);下垂体癌、リンパ系の造血器腫瘍、例えば、白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ球性白血病、B細胞リンパ腫(例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫)、T細胞白血病/リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、毛様細胞リンパ腫またはバーキットリンパ腫;骨髄細胞系列の造血器腫瘍、例えば白血病、急性骨髄性白血病および慢性骨髄性白血病、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、骨髄増殖性疾患、骨髄増殖性症候群、骨髄異形成症候群または前骨髄球性白血病;多発性骨髄腫;濾胞性甲状腺癌;肝細胞癌、間葉由来の腫瘍(例えば、ユーイング肉腫)、例えば線維肉腫または横紋筋肉腫;中枢神経系または末梢神経系の腫瘍、例えば、星状細胞腫、神経芽細胞腫、神経膠腫(多形性膠芽腫など)または神経鞘腫;黒色腫;精上皮腫;奇形癌;骨肉腫;色素性乾皮症;化棘細胞腫;濾胞性甲状腺癌;あるいはカポジ肉腫が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

したがって、本発明は、薬剤として使用するための、式(I)の化合物、その互変異性体および立体異性体の形態、ならびに薬学的に許容されるその塩、および溶媒和物に関する。

本発明はまた、式(I)の化合物、またはその互変異性体もしくは立体異性体の形態、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物、あるいは本発明の医薬組成物の、薬剤を製造するための使用に関する。

本発明はまた、ヒトを含む哺乳動物におけるNF−κB誘導キナーゼの機能不全に関係する障害の治療、予防(これらはNF−κB誘導キナーゼの阻害によって影響され、または促進される)、改善、発症する危険性の制御または低減に使用するための、式(I)の化合物、またはその互変異性体もしくは立体異性体の形態、または薬学的に許容されるその塩、もしくは溶媒和物、あるいは本発明の医薬組成物に関する。また、本発明は、ヒトを含む哺乳動物におけるNF−κB誘導キナーゼの機能不全に関係する障害の治療、予防(これらはNF−κB誘導キナーゼの阻害によって影響され、または促進される)、改善、発症する危険性の制御または低減に使用する薬剤を製造するための、式(I)の化合物、またはその互変異性体もしくは立体異性体の形態、または薬学的に許容されるその塩、もしくは溶媒和物、あるいは本発明の医薬組成物の使用に関する。

本発明はまた、前述の疾患のいずれか1つの治療または予防に使用するための、式(I)の化合物、またはその互変異性体もしくは立体異性体の形態、または薬学的に許容されるその塩、もしくは溶媒和物に関する。

本発明はまた、前述の病態のいずれか1つの治療または予防に使用するための、式(I)の化合物、またはその互変異性体もしくは立体異性体の形態、または薬学的に許容されるその塩、もしくは溶媒和物に関する。

本発明はまた、前述の病態のいずれか1つを治療または予防する薬剤を製造するための、式(I)の化合物、またはその互変異性体もしくは立体異性体の形態、または薬学的に許容されるその塩、もしくは溶媒和物の使用に関する。

本発明の化合物は、前述の疾患のいずれか1つを治療または予防するために、哺乳動物、好ましくはヒトに投与することができる。

式(I)の化合物、またはその互変異性体もしくは立体異性体の形態、または薬学的に許容されるその塩、もしくは溶媒和物の有用性を考慮して、前述の疾患のいずれか1つに罹っている、ヒトを含む温血動物を治療する方法を提供する。

前記方法は、治療に有効な量の式(I)の化合物、またはその互変異性体もしくは立体異性体の形態、またはその薬学的に許容される塩、もしくは溶媒和物を、ヒトを含む温血動物に投与すること、すなわち、全身投与または局所投与、好ましくは経口投与することを含む。

したがって、本発明はまた、前述の疾患のいずれか1つを治療する方法であって、本発明の化合物の治療に有効な量を、必要としている患者に投与することを含む方法に関する。

当業者であれば、本発明の化合物の治療に有効な量は、十分な治療活性を有するだけの量であること、そしてこの量は、とりわけ疾患のタイプ、治療製剤中の化合物の濃度、および患者の状態に応じて変わってくることを認識しているであろう。一般に、本明細書中に言及した疾患を治療するための治療薬として投与する本発明の化合物の量は、主治医により個々の場合に応じて決定されるであろう。

そのような疾病の治療における熟練者であれば、以下に示す試験結果から有効な治療1日量を決定できるであろう。有効な治療1日量は、約0.005mg/kg〜50mg/kg、具体的には0.01mg/kg〜50mg/kg体重、より具体的には0.01mg/kg〜25mg/kg体重、好ましくは約0.01mg/kg〜約15mg/kg、より好ましくは約0.01mg/kg〜約10mg/kg、さらにより好ましくは約0.01mg/kg〜約1mg/kg、最も好ましくは約0.05mg/kg〜約1mg/kg体重になるであろう。治療効果を達成するのに必要な、ここで有効成分とも称される本発明の化合物の量は、個別に、例えば、特定の化合物、投与経路、レシピエントの年齢および病態、ならびに治療する特定の疾患または疾病に応じて変化するであろう。治療方法は、1日に1〜4回摂取する投薬計画で有効成分を投与することも含んでもよい。これらの治療方法で、本発明の化合物は、好ましくは投与前に製剤化される。本明細書で下記に記載するように、好適な医薬製剤は、よく知られた容易に入手可能な成分を使用して、既知の手順で調製される。

本発明はまた、本明細書で言及した疾患を予防または治療するための組成物を提供する。前記組成物は、治療に有効な量の式(I)の化合物、またはその互変異性体または立体異性体の形態、またはその薬学的に許容される塩、もしくは溶媒和物と、薬学的に許容される担体または希釈剤とを含む。

有効成分を単独で投与することは可能であるが、それを医薬組成物として提供することが好ましい。したがって、本発明は、本発明に係る化合物を、薬学的に許容される担体または希釈剤とともに含む医薬組成物をさらに提供する。担体または希釈剤は、組成物の他の成分と適合性があり、そのレシピエントに有害でないという意味で「許容される」ものでなければならない。

本発明の医薬組成物は、薬学分野でよく知られた任意の方法で、例えば、Gennaro et al.Remington’s Pharmaceutical Sciences(18thed.,Mack Publishing Company,1990(特に、第8部を参照のこと):Pharmaceutical preparations and their Manufacture)に記載の方法などを用いて調製することができる。有効成分としての、塩基形態または付加塩形態における治療に有効な量の特定の化合物は、投与に望ましい製剤の形態に応じて様々な形態をとり得る、薬学的に許容される担体との密接な混合物で組み合わされる。これらの医薬組成物は、好ましくは、経口、経皮または非経口投与などの全身投与;あるいは吸入による、鼻用スプレー、点眼剤またはクリーム、ジェル、シャンプーなどによる局所投与に適した単一の剤形であることが望ましい。例えば、経口剤形の組成物の製造において、懸濁剤、シロップ、エリキシル剤、および液剤などの経口液体製剤の場合、例えば、水、グリコール、油、およびアルコールなど;または、散剤、丸剤、カプセル剤、および錠剤の場合、デンプン、糖類、カオリン、滑沢剤、結合剤、および崩壊剤などの固体担体などの、通常の医薬媒体のいずれかを使用することができる。投与が容易であるため、錠剤およびカプセル剤が、最も有利な経口単位剤形であり、その場合、固体医薬担体が当然採用される。非経腸組成物については、担体は、通常、少なくとも大部分が滅菌水を含むであろうが、例えば溶解性を補助するために他の成分を含んでもよい。例えば、担体が生理食塩水溶液、ブドウ糖溶液または生理食塩水とブドウ糖溶液との混合物を含む注射液を調製してもよい。注射用縣濁液も調製でき、その場合、適切な液体担体、懸濁化剤などが使用され得る。経皮投与に適した組成物では、担体は、皮膚への著しい有害作用を引き起こさない、少量の任意の性質の適切な添加剤と任意に組み合わせた、浸透促進剤および/または適切な展着剤(wettable agent)を任意に含む。前記添加剤は、皮膚への投与を容易にすることができ、かつ/または所望の組成物の調製に有用となり得る。これらの組成物は、様々な方法で、例えば、経皮パッチとして、スポット・オン製剤(spot−on)として、または軟膏として投与することができる。

投与し易さおよび投与量の均一性のために、投与単位形態で上記の医薬組成物を製剤化することが特に有利である。本明細書および本明細書中の特許請求の範囲において使用される投与単位形態は、単一の投薬量として好適な物理的に分かれた単位を指し、各単位は、所要の医薬担体に関連する所望の治療効果を生じるように計算された所定量の有効成分を含有する。このような投与単位形態の例としては、錠剤(割線入り錠剤またはコーティング錠を含む)、カプセル剤、丸剤、散剤分包(powder packets)、カシェ剤、注射用溶液剤または懸濁剤、小さじ量、および大さじ量など、ならびにこれらのそれぞれの倍数(segregated multiples thereof)がある。

これらの医薬組成物は、経口、経皮または非経口投与などの全身投与;あるいは吸入による、鼻用スプレー、点眼剤またはクリーム、ジェル、シャンプーなどによる局所投与に使用することができる。化合物は、経口投与が好ましい。正確な投与量および投与頻度は、当業者によく知られているように、使用される式(I)の特定の化合物、治療される特定の症状、治療される症状の重症度、特定の患者の年齢、体重、性別、障害の程度および全身の健康状態、ならびにその個体が摂取している可能性がある他の医薬に依存する。さらに、前記有効1日量が、治療される被験体の応答に応じて、および/または本発明の化合物を処方する医師の評価に応じて、減少または増加され得ることは明らかである。

本発明の化合物は、単独で、または1種以上の追加の治療薬と組み合わされて投与されてもよい。併用療法としては、本発明の化合物と1種以上の追加の治療薬を含む単一医薬製剤の投与、および本発明の化合物と各追加治療薬のそれぞれ個別の医薬製剤による投与が挙げられる。例えば、本発明の化合物と治療薬を錠剤もしくはカプセル剤などの単一の経口投与組成物として一緒に患者に投与してもよく、または各薬剤を個別の経口投与製剤として投与してもよい。

上記疾患の治療に、本発明の化合物は、他の1種以上の薬剤と組み合わせて、より特には、他の抗癌剤または癌治療の補助剤と組み合わせて使用することが有利であり得る。抗癌剤または補助剤(治療をサポートする薬剤)の例としては、限定はされないが、 − 白金配位化合物、例えば、アミフォスチン、カルボプラチン、またはオキサリプラチンと任意選択により併用されるシスプラチン; − タキサン化合物、例えば、パクリタキセル、タンパク質結合パクリタキセル粒子(AbraxaneTM)またはドセタキセル; − カンプトテシン化合物などのトポイソメラーザI阻害薬、例えば、イリノテカン、SN−38、トポテカン、トポテカンhcl; − 抗腫瘍エピポドフィロトキシンまたはポドフィロトキシン誘導体などのトポイソメラーザII阻害薬、例えば、エトポシド、リン酸エトポシドまたはテニポシド; − 抗腫瘍ビンカアルカロイド、例えばビンブラスチン、ビンクリスチンまたはビンオレルビン; − 抗腫瘍ヌクレオシド誘導体、例えば5−フルオロウラシル、ロイコボリン、ゲムシタビン、ゲムシタビンhcl、カペシタビン、クラドリビン、フルダラビン、ネララビン; − ナイトロジェン・マスタードまたはニトロソ尿素などのアルキル化剤、例えば、シクロホスファミド、クロラムブシル、カルマスティン、チオテパ、メファラン(メルファラン)、ロムスチン、アルトレタミン、ブスルファン、ダカルバジン、エストラムスチン、任意選択によりメスナと組み合わせたイホスファミド、ピポブロマン、プロカルバジン、ストレプトゾシン、テモゾロマイド、ウラシル; − 抗腫瘍アントラサイクリン誘導体、例えばダウノルビシン、任意選択によりデキスラゾキサンと組み合わせたドキソルビシン、ドクシル、イダルビシン、ミトキサントローン、エピルビシン、エピルビシンhcl、バルルビシン; − IGF−1受容体を標的にする分子、例えばピクロポドフィリン; − テトラカルシン誘導体、例えばテトロカルシンA; − グルココルチコイド、例えばプレドニゾン; − 抗体、例えばトラスツズマブ(HER2抗体)、リツキシマブ(CD20抗体)、ゲムツズマブ、ゲムツズマブオゾガマイシン、セツキシマブ、ペルツズマブ、ベバシズマブ、アレムツズマブ、エクリズマブ、イブリツモマブ・チウキセタン、ノフェツモマブ、パニツムマブ、トシツモマブ、CNTO328; − エストロゲン受容体アンタゴニストもしくは選択的エストロゲン受容体モジュレータまたはエストロゲン合成阻害剤、例えばタモキシフェン、フルベストラント、トレミフェン、ドロロキシフェン、ファスロデクス(faslodex)、ラロキシフェンまたはレトロゾール; − エキセメスタン、アナストロゾール、レトラゾール、テストラクトンおよびボロゾールなどのアロマターゼ阻害剤; − レチノイド、ビタミンDまたはレチノイン酸およびレチノイン酸代謝遮断剤(RAMBA)、例えばアキュテインなどの分化誘導薬; − DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、例えばアザシチジンまたはデシタビン; − 抗葉酸剤、例えばペメトレキセド二ナトリウム; − 抗生物質、例えばアンチノマイシンD、ブレオマイシン、マイトマイシンC、ダクチノマイシン、カルミノマイシン、ダウノマイシン、レバミゾール、プリカマイシン、ミトラマイシン; − 代謝拮抗物質、例えばクロファラビン、アミノプテリン、シトシンアラビノシド、またはメトトレキサート、アザシチジン、シタラビン、フロクスウリジン、ペントスタチン、チオグアニン; − Bcl−2阻害剤、例えばYC137、BH312、ABT737、ゴシポール、HA14−1、TW37またはデカン酸などのアポトーシス誘導剤および血管新生阻害剤; − ツブリン−結合剤、例えばコンブレスタチン、コルチシンまたはノコダゾール; − キナーゼ阻害剤(例えばEGFR(上皮成長因子受容体)阻害剤、MTKI(マルチキナーゼ阻害剤)、mTOR阻害剤)例えばフラボペリドール、メシル酸イマチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ダサチニブ、ラパチニブ、ラパチニブジトシラート、ソラフェニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、リンゴ酸スニチニブ、テムシロリムス; − ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、例えばチピファルニブ; − ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤、例えばナトリウムブチレート、スベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)、デプシペプチド(FR901228)、NVP−LAQ824、R306465、クイジノスタット、トリコスタンチンA、ボリノスタット; − ユビキチン−プロテアソーム経路の阻害剤、例えばPS−341、MLN.41またはボルテゾミブ; − ヨンデリス; − テロメラーゼ阻害剤、例えばテロメスタチン; − マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤、例えばバチマスタット、マリマスタット、プリノスタットまたはメタスタット; − 組替えインターロイキン、例えばアルデスロイキン、デニロイキンジフチトクス、インターフェロンアルファ2a、インターフェロンアルファ2b、ペグインターフェロンアルファ2b; − MAPK阻害剤; − レチノイド、例えばアレトレチノイン、ベキサロテン、トレチノイン; − 三酸化砒素; − アスパラギナーゼ; − ステロイド、例えば、プロピオン酸ドロモスタノロン、メガストロールアセテート、ナンドロロン(デカノエート、フェンプロピオネート)、デキサメタゾン; − ゴナドトロピン放出ホルモンアゴニストまたはアンタゴニスト、例えばアバレリクス、酢酸ゴセレリン、酢酸ヒストレリン、酢酸リュープロリド; − サリドマイド、レナリドマイド; − メルカプトプリン、ミトタン、パミドロネート、ペガデマーゼ、ペグアスパラガーゼ、ラスブリカーゼ; − BH3模倣体、例えばABT−737; − MEK阻害剤、例えばPD98059、AZD6244、CI−1040; − コロニー−刺激因子類似体、例えばフィルグラスチム、ペグフィルグラスチム、サルグラモスチム;エリスロポエチンまたはその類似物(例えば、ダルベポエチンアルファ);インターロイキン11;オプレルベキン;ゾレドロネート、ゾレドロン酸;フェンタニール;ビスホスホネート;パリフェルミン; − ステロイドシトクロームP450 17アルファ−ヒドロキシラーゼ−17、20−リアーゼ阻害剤(CYP17)、例えばアビラテロン、酢酸アビラテロン。

したがって、本発明の一実施形態は、癌に罹患した患者の治療に同時に、個別に、もしくは逐次に使用するための組み合わせ製剤としての、第1の有効成分として本発明の化合物を含み、さらなる有効成分として1種以上の抗癌剤を含む製品に関する。

1種以上の他の薬剤と本発明の化合物は、同時に(例えば、個別の組成物で、または単一の組成物で)または逐次にいかなる順序でも投与することができる。後者の場合、2種以上の化合物は、有利な効果、または相乗効果が得られるのを十分に保証する期間内であって、かつ量および方法で投与されるであろう。投与の好ましい方法と順序、それぞれの投与量、および組み合わせた各成分の投与計画は、投与される特定の他の薬剤および本発明の化合物、それらの投与経路、治療される特定の腫瘍、ならびに治療される特定の宿主に依存することは認識されているであろう。投与の最適の方法と順序、投与量、および投与計画は、当業者であれば、従来の方法を用い、かつ本明細書に記載の情報を考慮して、容易に決定することができる。

組合せとして与えられる場合、本発明の化合物と他の1種以上の抗癌剤との重量比は、当業者であれば決定し得る。前記比と、正確な投与量および投与頻度は、当業者によく知られているように、使用される本発明の特定の化合物および他の抗癌剤、治療される特定の疾患、治療される疾患の重症度、特定の患者の年齢、体重、性別、食事、投与する時間および全身の健康状態、投与方法、ならびにその個体が摂取している可能性がある他の医薬に依存する。さらに、有効1日量が、治療される被験体の応答に応じて、および/または本発明の化合物を処方する医師の評価に応じて、減少または増加され得ることは明らかである。式(I)の本化合物と他の抗癌剤との具体的な重量比は、1/10〜10/1の範囲、より特には1/5〜5/1の範囲、さらに特には1/3〜3/1の範囲をとり得る。

白金配位化合物は、1治療コースで、体表面積の1平方メール当たり1〜500mg(mg/m2)、例えば50〜400mg/m2の投与量で、具体的には、シスプラチンでは約75mg/m2の投与量で、またカルボプラチンでは約300Mg/m2の投与量で投与されることが有利である。

タキサン化合物は、1治療コースで、体表面積の1平方メール当たり50〜400Mg(mg/m2)、例えば75〜250Mg/m2の投与量で、具体的には、パクリタキセルでは約175〜250Mg/m2の投与量で、またドセタキセルでは約75〜150mg/m2の投与量で投与されることが有利である。

カンプトテシン化合物は、1治療コースで、体表面積の1平方メール当たり0.1〜400Mg(mg/m2)、例えば1〜300Mg/m2の投与量で、具体的には、イリノテカンでは約100〜350mg/m2の投与量で、またトポテカンでは約1〜2mg/m2の投与量で投与されることが有利である。

抗腫瘍ポドフィロトキシン誘導体は、1治療コースで、体表面積の1平方メール当たり30〜300Mg(mg/m2)、例えば50〜250Mg/m2の投与量で、具体的には、エトポシドでは約35〜100Mg/m2の投与量で、またテニポシドでは約50〜250mg/m2の投与量で投与されることが有利である。

抗腫瘍ビンカアルカロイドは、 1治療コースで、体表面積の1平方メール当たり2〜30Mg(mg/m2)の投与量で、具体的には、ビンブラスチンでは約3〜12mg/m2の投与量で、ビンクリスチンでは約1〜2mg/m2の投与量で、またビノレルビンでは約10〜30Mg/m2の投与量で、投与されることが有利である。

抗腫瘍ヌクレオシド誘導体は、1治療コースで、体表面積の1平方メール当たり200〜2500Mg(mg/m2)、例えば700〜1500Mg/m2の投与量で、具体的には、5−FUでは200〜500Mg/m2の投与量で、ゲムシタビンでは約800〜1200mg/m2の投与量で、またカペシタビンでは約1000〜2500mg/m2の投与量で、投与されることが有利である。

ナイトロジェンマスタードまたはニトロソウレアなどのアルキル化剤は、1治療コースで、体表面積の1平方メール当たり100〜500Mg(mg/m2)、例えば120〜200Mg/m2の投与量で、具体的には、シクロホスアミドでは約100〜500Mg/m2の投与量で、クロラムブシルでは約0.1〜0.2mg/kgの投与量で、カルマスティンでは約150〜200mg/m2の投与量、またロムスチンでは約100〜150mg/m2の投与量で投与されることが有利である。

抗腫瘍アントラサイクリン誘導体では、1治療コースで、体表面積の1平方メール当たり10〜75mg(mg/m2)、例えば15〜60Mg/m2の投与量で、具体的には、ドキソルビシンでは約40〜75mg/m2の投与量で、ダウノルビシンでは約25〜45mg/m2の投与量で、またイダルビシンでは約10〜15mg/m2の投与量で投与されることが有利である。

抗エストロゲン剤は、特定の薬剤と治療される疾患に依存し、1日当たり約1〜100Mgの投与量で投与されることが有利である。タモキシフェンは、1日に2回、経口により、5〜50Mg、好ましくは10〜20Mgの投与量で投与され、治療効果が得られ、かつ維持されるのに十分な時間、治療を継続することが有利である。トレミフェンは、1日に1回、経口により、約60Mgの投与量で投与され、治療効果が得られ、かつ維持されるのに十分な時間、治療を継続することが有利である。アナストロゾールは、1日に1回、経口により、約1mgの投与量で投与されることが有利である。ドロロキシフェンは、1日に1回、経口により、約20〜100Mgの投与量で投与されることが有利である。ラロキシフェンは、1日に1回、経口により、約60mgの投与量で投与されることが有利である。エキセメスタン、1日に1回、経口により、約25mgの投与量で投与されることが有利である。

抗体は、体表面積の1平方メール当たり約1〜5mg(mg/m2)の投与量で、または、それと異なるならば、当技術分野で知られているように、投与されることが有利である。トラスツズマブは、1治療コースで、体表面積の1平方メール当たり1〜5mg(mg/m2)、具体的には、2〜4mg/m2の投与量で投与されることが有利である。

これらの投与量は、1治療コースにつき、例えば、1回、2回もしくはそれ以上、投与され得、それは例えば7日、14日、21日または28日繰り返され得る。

以下の実施例は、本発明を例示するものである。

本発明の化合物を調製するためのいくつかの方法を以下の実施例において説明する。特に断りのない限り、全ての出発材料は、商業的な供給業者から入手し、それ以上精製せずに使用した。

本明細書において、「Boc」という用語はtert−ブトキシカルボニル基を意味し、「DCE」は1,2−ジクロロエタンを意味し、「Cs2CO3」は炭酸セシウムを意味し、「DCM」はジクロロメタンを意味し、「BEH」は架橋型エチルシロキサン/シリカハイブリッドを意味し、「DIAD」はジイソプロピルアゾジカルボキシレートを意味し、「DIPEA」はジイソプロピルエチルアミンを意味し、「DMAP」はN,N−ジメチルピリジン−4−アミンを意味し、「DMF」はN,N−ジメチルホルムアミドを意味し、「DMSO」はジメチルスルホキシドを意味し、「UPLC」は超高性能液体クロマトグラフィーを意味し、「LC」は液体クロマトグラフィーを意味し、「EtOAc」は酢酸エチルを意味し、「flash−NH2」はISOLUTE(登録商標)シリカポリプロピルアミノ弱アニオン交換カラムを意味し、「HPLC」は高性能液体クロマトグラフィーを意味し、「LCMS」は液体クロマトグラフィー/質量分析を意味し、「MeCN」はアセトニトリルを意味し、「MeOH」はメタノールを意味し、「Rt」は保持時間を意味し、「ISOLUTE(登録商標)SCX−2」はISOLUTE(登録商標)シリカプロピルスルホン酸強カチオン交換カラムを意味し、「SEM」は2−(トリメチルシリル)エトキシ]−メチルを意味し、「TBAF」はフッ化テトラブチルアンモニウムと意味し、「TFA」はトリフルオロ酢酸を意味し、「Na2SO4」は硫酸ナトリウムを意味し、「HATU」は1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−1−イウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェートを意味し、「SFC」はを超臨界流体クロマトグラフィー意味し、そして「THF」はテトラヒドロフランを意味する。

中間体および本発明の化合物の構造において、重水素(2H)は、元素記号Dで示す。

いくつかの中間体は実験の部で位置異性体(regioisomer)(位置異性体(position isomer))として現れるように示す。これはその中間体に置換基が結合し得る位置が2つ以上あり、実際言及される中間体が合成中に生成された位置の異なる生成物の混合物であることを意味する。例えば、位置異性体の混合物として示される中間体6

は、

の混合物である。

中間体は位置異性体の混合物または単一の位置異性体として得られた。当業者は、所望すれば、以下の項に示す中間体のいくつかで示すように、位置異性体の混合物を当業者によく知られた方法で容易に分離できることは理解するであろう。

中間体の調製 実施例A1 a)中間体1の調製

アルゴンガス雰囲気下、−78℃で、攪拌した(メチルジフェニルシリル)アセチレン(2.0ml、9.08mmol)の無水THF(40ml)溶液を、−70℃未満の温度を維持しながら、n−ブチルリチウム(6.25ml、10.0mmol)の1.6Mヘキサン溶液で処理した。1時間後、混合物をアセトン−d6(0.79ml、10.91mmol)で処理し、得られた混合物を0℃で1.5時間攪拌した。水の添加により混合物をクエンチングした後、水とEtOAcの間で分配した。有機相を塩水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、EtOAcとシクロヘキサンとの混合物(体積で0:1〜3:7)で溶出して、無色の油として所期の生成物(2.51g、96%)を得た。

実施例A2 a)中間体2の調製

周囲温度で、撹拌したヨード(0.21g、1.66mmol)、ピラゾール−d4(0.20g、2.77mmol)およびMeCN(3.0ml)の混合物を、硝酸セリウムアンモニウム(0.91g、1.66mmol)で処理し、得られた混合物を3時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、残渣を5%重亜硫酸ナトリウム水溶液とEtOAcとの間で分配した。有機相を塩水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、EtOAcとペンタンとの混合物(体積で0:1〜7:3)で溶出して、オフホワイト色の固体として所期の生成物(0.26g、47%)を得た。 LCMS(方法B):Rt=2.12min,m/z[M+H]+=197.

b)中間体3の調製

窒素雰囲気下、0℃で、攪拌した中間体2(0.26g、1.32mmol)のDMF(3.0ml)溶液を水素化ナトリウム(0.06g、1.58mmol、鉱油中60%)で処理した。15分後、混合物を2−(トリメチルシリル)エポキシメチルクロリド(0.26ml、1.45mmol)で処理した後、得られた混合物を周囲温度で18時間攪拌した。この混合物をEtOAcと塩水の間で分配した。有機相をNa2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、ペンタンとEtOAcとの混合物(体積で1:0〜4:1)で溶出して、黄色の油として所期の生成物(0.29g、91%)を得た。 LCMS(方法B):Rt=4.09min,m/z[M+H]+=327.

実施例A3 a)中間体4a、4bおよび4cの調製

アルゴンガス雰囲気下、周囲温度で、脱ガスした中間体10(50.0g、161mmol)の無水THF(400ml)溶液を、塩化イソプロピルマグネシウム(121ml、242mmol)の2.0M THF溶液の滴下により処理した。1時間の攪拌後、2−メトキシ−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(50.9g、322mmol)を滴下しながら添加し、得られた混合物を1時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液で混合物を希釈した後、水とEtOAcの間で分配した。有機相をNa2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、EtOAcとペンタンとの混合物(体積で0:1〜1:1)で溶出して、無色の油として4a(57.6g、100%、2種の位置異性体の混合物)を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、EtOAcと石油エーテルとの混合物(b.p.40〜60℃)(体積で1:100〜1:10)で溶出して、位置異性体4bおよび4c(中間体4bおよび4cについて想定されるSEM基の位置化学)を異性体混合物4aから単離した。

適切な出発材料を用い、実施例A3に記載した類似の反応手順を使用することにより、中間体5を調製した(表1)。

実施例A4 a)中間体6の調製

3−メチルピラゾール−4−ボロン酸ピナコールエステル(0.50g、2.40mmol)、2−(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(0.53ml、3.00mmol)およびDIPEA(1.3ml、7.21mmol)のDCM(10ml)中の混合物を周囲温度で1.5時間攪拌した。混合物をDCMと水の間で分配した。有機相を塩水で洗浄した後、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮することにより、淡褐色の油として所期の生成物(0.81g、100%、2種の位置異性体の混合物)を得た。 LCMS(方法D):Rt=4.21および4.32min,m/z[M+H]+=339.

b)中間体7の調製

脱ガスした中間体51(0.50g、1.43mmol)、中間体6(0.65g、1.93mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(0.12g、0.14mmol)および炭酸カリウム(0.39g、2.86mmol)のDMF(5.5ml)および水(1.4ml)懸濁液を50℃で3.5時間加熱した。混合物を周囲温度にまで冷却し、水とEtOAcの間で分配した。有機相を塩水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、シクロヘキサンとEtOAcとの混合物(体積で19:1〜7:3)で溶出して、淡褐色の油として所期の生成物(0.18g、28%、2種の位置異性体の混合物)を得た。 LCMS(方法D):Rt=4.53および4.61min,m/z[M+H]+=434/436.

適切な出発材料を用い、中間体6について記載した類似の反応手順を使用することにより、中間体8〜10を調製した(表2)。

適切な出発材料を用い、中間体7について記載した類似の反応手順を使用することにより、中間体11〜15を調製した(表3)。

実施例A5 a)中間体16の調製

周囲温度で、攪拌した5−ブロモ−6−フルオロ−1H−インドール(2.5g、11.7mmol)のDCF(30ml)溶液を水酸化カリウム(2.5g、44.6mmol)で処理した。10分後、ヨウ素(4.45g、17.5mmol)を添加した後、得られた混合物を18時間攪拌した。混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた抽出物を5%二亜硫酸ナトリウム水溶液および塩水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、EtOAcとシクロヘキサンとの混合物(体積で0:1〜2:3)で溶出して、オフホワイト色の固体として所期の生成物(1.88g、47%)を得た。 LCMS(方法B):Rt=3.94min,m/z[M−H]=338/340.

b)中間体17の調製

攪拌した中間体16(2.1g、6.18mmol)、Cs2CO3(8.05g、24.7mmol)、4−メタンスルホニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(4.31g、15.43mmol)およびDMF(50ml)の混合物を90℃で16時間加熱した。4−メタンスルホニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.39g、5.0mmol)およびCs2CO3(2.93g、9.0mmol)の第2アリコートを添加し、得られた混合物を90℃で6時間加熱した。混合物を周囲温度まで冷却させた後、EtOAcと水の間で分配した。有機相を塩水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、シクロヘキサンとEtOAcとの混合物(体積で1:0〜1:1)で溶出した。シリカゲルカラムクロマトグラフィによりさらに精製し、DCMで溶出して、白色の固体として所期の生成物(0.89g、27%)を得た。

c)中間体18の調製

周囲温度で、攪拌した中間体17(0.89g、1.69mmol)のDCM(20ml)溶液をTFA(1.5ml、19.6mmol)で処理し、得られた混合物を2時間攪拌した。混合物を真空中で濃縮し、残渣をISOLUTE(登録商標)SCX−2SPEカラムにより精製し、MeOHと2.0Mアンモニア・MeOH溶液との混合物(体積で1:0〜0:1)で溶出して、淡褐色の油として所期の生成物(0.67g、94%)を得た。 LCMS(方法B):Rt=2.42min,m/z[M+H]+=423/425.

d)中間体19の調製

窒素雰囲気下、周囲温度で、攪拌した中間体18(0.67g、1.59mmol)のMeOH(7.0ml)および酢酸(7.0ml)の混合物中の溶液を(1−エトキシシクロプロポキシ)トリメチルシラン(0.59g、3.38mmol)で処理した。10分後、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.50g、7.96mmol)で混合物を処理し、得られた混合物を55℃で18時間攪拌した。混合物を周囲温度にまで冷却し、真空中で濃縮した。残渣を1.0M水酸化ナトリウム水溶液とEtOAcの間で分配した。有機相を塩水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、MeOH中の2.0Mアンモニウム溶液およびDCMとの混合物(体積で0:1〜1:4)で溶出して、黄色の油として所期の生成物(0.61g、58%)を得た。 LCMS(方法B):Rt=2.60min,m/z[M+H]+=463/465.

e)中間体20の調製

脱ガスした中間体19(0.61g、0.93mmol)、中間体4bまたは4c(0.40g、1.12mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(0.08g、0.10mmol)およびCs2CO3(0.90g、2.76mmol)の1,4−ジオキサン(8.0ml)および水(2.0ml)懸濁液を85℃で3時間加熱した。混合物を周囲温度にまで冷却し、水とEtOAcの間で分配した。有機相を塩水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、DCMとMeOH(体積で1:0〜9:1)との混合物で溶出した。逆相分取HPLCによりさらに精製し、MeCNと、0.1%ギ酸を含有する水との混合物(体積で1:19〜49:1)で溶出して、淡黄色の固体として所期の生成物(0.09g、16%;想定されるSEM基の位置化学)を得た。 LCMS(方法B):Rt=3.11min,m/z[M+H]+=567/569/571.

f)中間体21の調製

周囲温度で、脱ガスした中間体20(0.13g、0.23mmol)、中間体1(0.49g、1.72mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.26g、0.23mmol)、ヨウ化銅(I)(0.02g、0.11mmol)、トリエチルアミン(1.11ml、7.96mmol)およびMeCN(8.0ml)の混合物を、フッ化テトラブチルアンモニウムの1.0MTHF(1.6ml、1.6mmol)溶液で処理した後、得られた混合物をマイクロ波照射により100℃で1.5時間加熱した。この混合物を周囲温度にまで冷却し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、EtOAcとシクロヘキサンとの混合物(体積で0:1〜1:0)で溶出して、茶色の油として所期の生成物(0.03g、20%;想定されるSEM基の位置化学)を得た。 LCMS(方法B):Rt=2.88min,m/z[M+H]+=577/579.

適切な出発材料を用い、中間体16について記載した類似の反応手順を使用することにより、中間体22〜26を調製した(表4)。

適切な出発材料を用い、中間体17について記載した類似の反応手順を使用することにより、中間体27を調製した(表5)。

実施例A6 a)中間体28の調製

窒素雰囲気下、周囲温度で、攪拌した5−ブロモ−6−フルオロ−1H−インドール(1.0g、4.67mmol)、粉末状KOH(0.52g、9.34mmol)およびトルエン(40ml)の混合物を4−メタンスルホニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.31g、4.67mmol)で処理し、得られた混合物を100℃で18時間加熱した。混合物を周囲温度にまで冷却し、真空中で濃縮した。残渣をEtOAcと水の間で分配した。有機相をNa2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、DCMとシクロヘキサンとの混合物(体積で3:7〜1:0)で溶出した。シリカゲルカラムクロマトグラフィによりさらに精製し、DCMとシクロヘキサンとの混合物(体積で1:1〜4:1)で溶出して、白色の固体として所期の生成物(0.65g、31%)を得た。

b)中間体29の調製

周囲温度で、攪拌した中間体28(0.57g、1.45mmol)のDCM(10ml)溶液をTFA(5.0ml、65mmol)で処理し、得られた混合物を10分間攪拌した。混合物を真空中で濃縮し、残渣をISOLUTE(登録商標)SCX−2SPEカラムで精製し、MeOHと2.0Mアンモニア・MeOH溶液との混合物(体積で1:0〜0:1)で溶出して、淡褐色の固体として所期の生成物(0.53g、99%)を得た。

c)中間体30の調製

周囲温度で、攪拌した中間体29(0.89g、3.0mmol)、37%水性ホルムアルデヒド(2.23ml、30mmol)、酢酸(0.01ml、0.3mmol)およびDCM(30ml)の混合物をナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.27g、6.0mmol)で処理し、得られた混合物を1時間攪拌した。混合物を真空中で濃縮し、残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液とEtOAcの間で分配した。有機相を塩水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィにより残渣を精製し、2.0Mアンモニア・MeOH溶液とDCMとの混合物(体積で0:1〜1:12)で溶出して、白色の固体として所期の生成物(0.42g、45%)を得た。

実施例A7 a)中間体31の調製

周囲温度で、攪拌した中間体66(3.92g、7.17mmol)のTHF(150ml)溶液を1.0M TBAF・THF(35.9ml、35.9mmol)溶液で処理し、得られた混合物を50℃で3時間加熱した。1.0M TBAF・THF(18.0ml、18.0mmol)溶液の第2アリコートを添加し、得られた混合物を60℃で78時間加熱した。混合物を周囲温度まで冷却させた後、EtOAcと水の間で分配した。有機相を塩水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、石油エーテル(b.p.40〜60℃)とEtOAcとの混合物(体積で1:0〜3:2)で溶出して、所期の生成物(2.03g、72%)を得た。 LCMS(方法C):Rt=4.18min,m/z[M+H]+=392/394.

実施例A8 a)中間体32の調製

中間体16(29.4g、86.7mmol)、4−メチルベンゼンスルホニルクロリド(16.5g、86.7mmol)、NaOH(6.8g、152mmol)、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム(1.64g、8.67mmol)および無水DCM(52ml)の混合物を0℃で1時間、続いて周囲温度で2時間攪拌した。混合物を水とEtOAcの間で分配した。有機相を塩水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。EtOAcと石油エーテル(体積で1:1)との混合物からの結晶化により残渣を精製して、白色の固体として所期の生成物(20g、47%)を得た。

b)中間体33の調製

脱ガスした中間体32(2.50g、5.06mmol)、中間体4bまたは4c(1.99g、5.57mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(0.42g、0.51mmol)および炭酸セシウム(4.95g、15.2mmol)の1,4−ジオキサン(35ml)・水(7.0ml)懸濁液を80℃で24時間加熱した。混合物を周囲温度にまで冷却させた後、水とEtOAcの間で分配した。有機相を塩水で洗浄した後、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、シクロヘキサンとEtOAcとの混合物(体積で1:0〜4:1)で溶出して、黄色の油として所期の生成物(2.14g、71%、想定されるSEM基の位置化学)を得た。

c)中間体34の調製

周囲温度で、攪拌した中間体33(2.1g、3.51mmol)のTHF(15ml)溶液をナトリウムメトキシド(MeOH中25重量%、8.0ml、35.0mmol)で処理し、得られた混合物を30分間攪拌した。この混合物を真空中で濃縮し、残渣をEtOAcと炭酸水素ナトリウム飽和水溶液の間で分配した。有機相を塩水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、シクロヘキサンとEtOAcとの混合物(体積で1:0〜3:2)で溶出して、紫色の固体として所期の生成物(0.78g、50%、想定されるSEM基の位置化学)を得た。

d)中間体35の調製

攪拌した中間体34(0.78g、1.75mmol)、3−ヨード−アゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.42ml、2.45mmol)およびCs2CO3(1.14g、3.50mmol)のDMF(5.0ml)中の混合物を110℃で18時間加熱した。この混合物を周囲温度にまで冷却し、EtOAcと水の間で分配した。有機相を塩水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィにより残渣を精製し、シクロヘキサンとEtOAcとの混合物(体積で1:0〜3:2)で溶出して、ベージュ色のフォームとして所期の生成物(0.74g、71%、想定されるSEM基の位置化学)を得た。 LCMS(方法B):Rt=4.94min,m/z[M+H]+=599/601/603.

e)中間体36の調製

周囲温度で、攪拌した中間体35(0.74g、1.24mmol)のDCM(14ml)溶液をTFA(1.42ml、18.6mmol)で処理した。30分後、TFA(1.42ml、18.6mmol)の第2アリコートを添加し、得られた混合物を2時間攪拌した。この混合物をDCMで希釈した後、ISOLUTE(登録商標)SCX−2SPEカラムにより精製し、MeOHと2.0Mアンモニア・MeOH溶液との混合物(体積で1:0〜0:1)で溶出して、茶色の固体として所期の生成物(0.46g、100%)を得た。 LCMS(方法B):Rt=2.12min,m/z[M+H]+=369/371/373.

f)中間体37の調製

0℃で、攪拌した中間体36(0.22g、0.58mmol)、37%水性ホルムアルデヒド(0.08ml、1.16mmol)、酢酸ナトリウム(0.09g、0.16mmol)、MeOH(5.0ml)およびDCE(3.0ml)の混合物をナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.25g、1.16mmol)で処理し、得られた混合物を周囲温度で18時間攪拌した。この混合物を真空中で濃縮した後、残渣をISOLUTE(登録商標)SCX−2SPEカラムにより精製し、MeOHと2.0Mアンモニア・MeOH溶液との混合物(体積で1:0〜0:1)で溶出して、ピンク色の固体として所期の生成物(0.20g、90%)を得た。 LCMS(方法B):Rt=2.02min,m/z[M+H]+=383/385/387.

適切な出発材料を用い、中間体33について記載した類似の反応手順を使用することにより、中間体38〜43を調製した(表6)。

適切な出発材料を用い、中間体36について記載した類似の反応手順を使用することにより、中間体44を調製した(表7)。

適切な出発材料を用い、中間体37について記載した類似の反応手順を使用することにより、中間体45を調製した(表8)。

実施例A9 a)中間体46の調製

攪拌した中間体31(0.30g、0.77mmol)、K2CO3(0.21g、1.53mmol)、ヨードエタン(0.07ml、0.84mmol)およびDMF(4.0ml)の混合物を100℃で19時間加熱した。ヨードエタン(0.07ml、0.84mmol)の第2アリコートを添加し、得られた混合物を100℃で6.5時間加熱した。混合物を周囲温度にまで冷却し、EtOAcと水の間で分配した。有機相を塩水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、シクロヘキサンとEtOAcとの混合物(体積で1:0〜7:3)で溶出して、所期の生成物(0.25g、76%)を得た。 LCMS(方法C):Rt=4.69min,m/z[M+H]+=420/422.

適切な出発材料を用い、実施例A9に記載した類似の反応手順を使用することにより、中間体47〜49を調製した(表9)。

実施例A10 a)中間体93aおよび93bの調製

周囲温度で、3−アミノ−4−ブロモ−1H−ピラゾール(1.00g、6.17mmol)およびDMAP(0.15g、1.23mmol)のTHF(17ml)溶液を二炭酸ジ−tert−ブチル(1.48g、6.79mmol)で処理し、得られた混合物を2時間攪拌した。この混合物をDCMと水の間で分配した。有機相を塩水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィにより精製し、シクロヘキサンとEtOAcとの混合物(体積で4:1〜2:3)で溶出して、位置異性体の混合物(93a、1.0g、63%および93b、0.55g、33%、想定されるBoc基の位置化学)として所期の生成物を得た。 LCMS(方法D):Rt=2.74min,m/z[M+H−tert−ブチル]+=206/208. LCMS(方法D):Rt=2.76min,m/z[M+H−Boc]+=162/164.

b)中間体50の調製

脱ガスした中間体93a(0.25g、0.95mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(0.30g、1.19mmol)、酢酸カリウム(0.28g、2.86mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(0.70g、0.01mmol)のDMF(9.5ml)懸濁液を70℃で3.5時間加熱した。この混合物を周囲温度にまで冷却し、DCMと水の間で分配した。有機相を塩水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮することにより、茶色の油として所期の生成物(2.02g、100%、想定されるboc基の位置化学)を得た。 LCMS(方法A):Rt=2.94min,m/z[M+H]+=309.

実施例A11 a)中間体94の調製

攪拌した中間体34(2.0g、4.50mmol)、Cs2CO3(5.86g、17.9mmol)、4−メタンスルホニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.51g、8.98mmol)およびDMF(20ml)の混合物を90℃で18時間加熱した。4−メタンスルホニルオキシ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.51g、8.98mmol)およびCs2CO3(2.93g、8.98mmol)の第2部分を添加し、得られた混合物を90℃で24時間加熱した。混合物を周囲温度にまで冷却し、EtOAcと水の間で分配した。有機相を塩水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、シクロヘキサンとEtOAcとの混合物(体積で1:0〜0:1)で溶出して、淡黄色の油として所期の生成物(2.80g、99%)を得た。 LCMS(方法C):Rt=5.26min,m/z[M+H]+=627/629/631.

b)中間体95の調製

周囲温度で、攪拌した中間体94(2.80g、4.46mmol)のDCM(5.0ml)溶液をTFA(2.5ml、32.7mmol)で処理し、得られた混合物を20時間攪拌した。混合物を真空中で濃縮した後、残渣をISOLUTE(登録商標)SCX−2SPEカラムにより精製し、MeOHと2.0Mアンモニア・MeOH溶液との混合物(体積で1:0〜0:1)で溶出して、白色の固体として所期の生成物(1.74g、98%)を得た。 LCMS(方法C):Rt=2.27min,m/z[M+H]+=397/399/401.

c)中間体96の調製

周囲温度で、攪拌した中間体95(1.74g、4.39mmol)、37%水性ホルムアルデヒド(0.20g、6.57mmol)、酢酸ナトリウム(0.72g、8.78mmol)、DCM(20ml)およびMeOH(10ml)の混合物をナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(1.40g、6.60mmol)で処理し、得られた混合物を20時間攪拌した。混合物を真空中で濃縮し、残渣をISOLUTE(登録商標)SCX−2SPEカラムにより精製し、MeOHと2.0Mアンモニア・MeOH溶液との混合物(体積で1:0〜0:1)で溶出して、淡黄色の固体として所期の生成物(1.69g、94%)を得た。 LCMS(方法C):Rt=2.26min,m/z[M+H]+=411/413/415.

実施例A12 a)中間体51の調製

0℃で、攪拌した5−ブロモ−3−ヨード−1H−インドール(7.88g、24.48mmol)のDMF(100ml)溶液を水素化ナトリウム(1.96g、49.0mmol、鉱油中60%)で処理した。30分後、この混合物をヨードエタン(3.94ml、49.0mmol)の第2アリコートで処理し、得られた混合物を室温で1.5時間攪拌した。混合物をEtOAcと塩水の間で分配した。有機相をNa2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、シクロヘキサンとEtOAcとの混合物(体積で1:0〜4:1)で溶出して、所期の生成物(7.38g、86%)を得た。 LCMS(方法D):Rt=4.34min,m/z[M+H]+=349/351.

b)中間体52の調製

脱ガスした中間体51(0.36g、1.03mmol)、中間体50(0.43g、1.39mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(0.08g、0.10mmol)および炭酸カリウム(0.28g、2.06mmol)のDMF(4.0ml)および水(1.0ml)懸濁液を50℃で5.5時間加熱した。この混合物を周囲温度にまで冷却し、水とEtOAcの間で分配した。有機相を塩水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、シクロヘキサンとEtOAcとの混合物(体積で1:0〜4:1)で溶出して、淡褐色の油として所期の生成物(0.06g、14%、想定されるboc基の位置化学)を得た。 LCMS(方法D):Rt=3.82min,m/z[M−(tert−ブチル)+H]+=405/407.

c)中間体53の調製

脱ガスした中間体52(0.06g、0.15mmol)、2−メチル−3−ブタイン−2−オール(0.10ml、1.02mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.025g、0.022mmol)、ヨウ化銅(I)(0.003g、0.015mmol)およびトリエチルアミン(0.14ml、1.02mmol)のMeCN(2.0ml)懸濁液を、マイクロ波照射により75℃で1.5時間加熱した。混合物を周囲温度まで冷却し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、シクロヘキサンとEtOAcとの混合物(体積で1:1〜0:1)で溶出して、所期の生成物(0.04g、64%、想定されるBoc基の位置化学)を得た。 LCMS(方法D):Rt=3.30min,m/z[M+H]+=409.

適切な出発材料を用い、中間体51について記載した類似の反応手順を使用することにより、中間体54〜65を調製した(表10)。

適切な出発材料を用い、中間体52について記載した類似の反応手順を使用することにより、中間体66を調製した(表11)。

適切な出発材料を用い、中間体53について記載した類似の反応手順を使用することにより、中間体67〜92を調製した(表12)。

化合物の調製 本明細書で与えられる化合物中の酸含有量(例えば、ギ酸または酢酸)の値は、実験により得たものであり、異なる分析法を用いれば、変化し得る。本明細書で報告するギ酸または酢酸の含有量は、1H NMR積分により決定されたものであり、1H NMRの結果と共に報告されている。酸含有量が0.5当量未満の化合物は、遊離塩基とみなし得る。

実施例B1 a)化合物1の調製

中間体67(0.13g、0.24mmol)、1.0M TBAF・THF(1.18ml、1.18mmol)溶液および1,2−エチレンジアミン(0.08ml、1.17mmol)のTHF(10ml)中混合物を24時間加熱還流した。この混合物を周囲温度にまで冷却し、真空中で濃縮し、残渣をEtOAcと塩水の間で分配した。有機相をNa2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、シクロヘキサンとEtOAcとの混合物(体積で1:1〜0:1)、続いてMeOHとEtOAcとの混合物(体積で0:1〜1:9)で溶出した。C18カラムHPLCによりさらに精製し、MeCNと0.1%のアンモニアを含む水との混合物(体積で1:9〜19:1)で溶出して、オフホワイト色の固体として所期の生成物(0.017g、27%)を得た。 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:12.84(s,1H),11.29(s,1H),7.95(br.s,2H),7.76(d,J=0.8Hz,1H),7.57(s,1H),7.36(d,J=8.4Hz,1H),7.11(dd,J=1.5,8.4Hz,1H),5.35(s,1H),1.48(s,6H). LCMS(方法E):Rt=3.15min,m/z[M+H]+=266.

適切な出発材料を用い、実施例B1に記載した類似の反応手順を使用することにより、化合物3〜28を調製した(表13)。

実施例B2 a)化合物2の調製

中間体53(0.037g、0.091mmol)のMeCN(2.5ml)懸濁液を、マイクロ波照射により150℃で1時間加熱した。混合物を周囲温度にまで冷却し、シリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、DCMとMeOHとの混合物(体積で1:0〜9:1)で溶出して、淡黄色の固体として所期の生成物(0.013g、46%)を得た。 1H NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm:7.75(s,1H),7.54(s,1H),7.32−7.29(m,1H),7.29−7.25(m,2H),7.20(s,1H),5.67(d,J=2.2Hz,2H),4.15(q,J=7.3Hz,2H),1.64(s,6H),1.46(t,J=7.3Hz,3H). LCMS(方法E):Rt=3.20min,m/z[M+H]+=309.

実施例B3 a)化合物29の調製

中間体37(0.20g、0.52mmol)、2−メチルブタ−3−イン−2−オール(0.11ml、1.04mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.12g、0.10mmol)、ヨウ化銅(I)(0.01g、0.05mmol)、トリエチルアミン(0.51ml、3.64mmol)およびMeCN(4.5ml)の混合物を、マイクロ波照射により100℃で1時間加熱した。この混合物を周囲温度にまで冷却し、真空中で濃縮した。残渣をISOLUTE(登録商標)SCX−2SPEカラムで精製し、MeOHと2.0Mアンモニア・MeOH溶液との混合物(体積で1:0〜0:1)で溶出した。シリカゲルカラムクロマトグラフィによりさらに精製し、MeOHとDCMとの混合物(体積で0:1〜1:9)で溶出した後、C18カラムでのHPLCにより精製し、MeCNと0.1%のギ酸を含む水との混合物(1:9〜7:3)で溶出して、白色の固体として所期の生成物(0.03g、13%、存在するギ酸の0.9当量)を得た。 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:13.19(s,1H),8.22(s,1H),8.17(s,0.9H),7.87(s,1H),7.64(d,J=6.9Hz,1H),7.60(d,J=10.9Hz,1H),5.43(s,1H),5.16−5.08(m,1H),3.78−3.72(m,2H),3.41−3.33(m,2H),2.35(s,3H),1.47(s,6H). LCMS(方法E):Rt=2.62min,m/z[M+H]+=387/389.

適切な出発材料を用い、実施例B3に記載した類似の反応手順を使用することにより、化合物33〜37を調製した(表14)。

実施例B4 a)化合物30の調製

アルゴンガス雰囲気下、周囲温度で、脱ガスした、中間体45(0.24g、0.56mmol)、中間体1(0.32g、1.11mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.13g、0.11mmol)、ヨウ化銅(0.01g、0.06mmol)、トリエチルアミン(0.54ml、3.89mmol)およびMeCN(3.0ml)の混合物を、1.0M TBAF・THF(0.28ml、0.28mmol)溶液で処理した。得られた混合物を、マイクロ波照射により100℃で1時間加熱した。混合物を周囲温度にまで冷却し、水とEtOAcの間で分配した。有機相を塩水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィ残渣を精製し、MeOHとDCMとの混合物(体積で0:1〜1:9)で溶出した。逆相分取HPLCによりさらに精製し、アセトニトリルと0.1%のギ酸を含む水との混合物(体積で1:9〜3:1)で溶出して、所期の生成物(0.05g、17%、存在するギ酸の0.8当量)を得た。 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:13.17(s,1H),8.21(s,1H),8.19(s,0.8H),7.90(s,1H),7.65(d,J=6.9Hz,1H),7.56(d,J=10.9Hz,1H),5.41(s,1H),4.58−4.49(m,1H),2.91(dd,J=2.4,10.4Hz,1H),2.73(d,J=11.3Hz,1H),2.46−2.32(m,3H),2.24−2.13(m,1H),1.99−1.90(m,1H),1.84−1.63(m,3H),1.02(t,J=7.1Hz,3H). LCMS(方法E):Rt=2.74min,m/z[M+H]+=435/437.

実施例C1 a)化合物31および32の調製 化合物30(0.04g、0.09mmol)を、以下の条件を有するキラル分取SFCにより精製した:カラム、Phenomenex Lux(登録商標)5u Cellulose−4、250×21.2mm、5μm;移動相、CO2(70%)、0.1%のジエタノールアミン(30%)を含むMeOH、100mL/分、120バール、40℃;検出器、UV240nm。これによって、オフホワイト色の固体としての化合物31(第1の溶出鏡像異性体)(0.01g、35%)と、オフホワイト色の固体としての化合物32(第2の溶出鏡像異性体)(0.01g、34%)とが得られた。

化合物31 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:13.16(s,1H),8.20(s,1H),7.89(s,1H),7.64(d,J=6.9Hz,1H),7.55(d,J=11.0Hz,1H),5.40(s,1H),4.57−4.48(m,1H),2.90(dd,J=3.1,10.7Hz,1H),2.70(d,J=11.1Hz,1H),2.47−2.36(m,3H),2.23−2.13(m,1H),1.98−1.90(m,1H),1.83−1.61(m,3H),1.01(t,J=7.1Hz,3H). LCMS(方法E):Rt=2.73min,m/z[M+H]+=435/437.

化合物32 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:13.17(s,1H),8.20(s,1H),7.89(s,1H),7.64(d,J=6.9Hz,1H),7.55(d,J=11.0Hz,1H),5.40(s,1H),4.57−4.48(m,1H),2.90(dd,J=2.7,10.5Hz,1H),2.71(d,J=11.0Hz,1H),2.45−2.36(m,3H),2.20−2.15(m,1H),1.96−1.89(m,1H),1.82−1.62(m,3H),1.01(t,J=7.1Hz,3H). LCMS(方法E):Rt=2.73min,m/z[M+H]+=435/437.

分析の部 LCMS 保持時間と関連質量のイオンを決定するために、以下の方法を用いて質量分析(LCMS)実験を行った。 方法A:ダイオードアレイ検出器を具備したWaters1525 LCシステムと連結した、Waters ZMD四重極質量分析計で実験を実施した。質量分析計は、陽イオンおよび陰イオンモードで作動するエレクトロスプレー源を有するものであった。Sedex85蒸発光散乱検出器を用いて、追加検出を行った。LCは、3ミクロンの30×4.6mmC18Lunaカラムを用い、2mL/分の流量で行った。初期溶媒系は、最初の0.5分間を0.1%ギ酸含有水(溶媒A)95%と、0.1%ギ酸含有MeCN(溶媒B)5%とし、その後の4分間は5%溶媒Aおよび95%溶媒Bへの勾配とした。さらに1分間、最終の溶媒系を一定に保持した。

方法B:ダイオードアレイ検出器を具備したHewlett Packard 1050 LCシステムと連結した、Waters VG Platform II四重極質量分析計で実験を実施した。質量分析計は、陽イオンおよび陰イオンモードで作動するエレクトロスプレー源を有するものであった。Sedex 85蒸発光散乱検出器を用いて、追加検出を行った。LCは、3ミクロンの30×4.6mmC18Lunaカラムを用い、2mL/分の流量で行った。初期溶媒系は、最初の0.3分間を0.1%ギ酸含有水(溶媒A)95%と、0.1%ギ酸含有MeCN(溶媒B)5%とし、その後の4分間は5%溶媒Aおよび95%溶媒Bへの勾配とした。さらに1分間、最終の溶媒系を一定に保持した。

方法C:ダイオードアレイ検出器を具備したHewlett Packard HP1100LCシステムと連結した、Waters Platform LC四重極質量分析計で実験を実施した。質量分析計は、陽イオンおよび陰イオンモードで作動するエレクトロスプレー源を有するものであった。Sedex85蒸発光散乱検出器を用いて、追加検出を行った。LCは、3ミクロンの30×4.6mmC18Lunaカラムを用い、2mL/分の流量で行った。初期溶媒系は、最初の0.5分間を0.1%ギ酸含有水(溶媒A)95%と、0.1%ギ酸含有MeCN(溶媒B)5%とし、その後の4分間は5%溶媒Aおよび95%溶媒Bへの勾配とした。さらに1分間、最終の溶媒系を一定に保持した。

方法D:クォータナリーポンプとPDA検出器を具備したHewlett Packard HP1100 LCシステムと連結した、Waters ZQ四重極質量分析計で実験を実施した。質量分析計は、陽イオンおよび陰イオンモードで作動するエレクトロスプレー源を有するものであった。Sedex 65蒸発光散乱検出器を用いて、追加検出を行った。LCは、3ミクロンの30×4.6mmC18Lunaカラムを用い、2mL/分の流量で行った。初期溶媒系は、最初の0.3分間を0.1%ギ酸含有水(溶媒A)95%と、0.1%ギ酸含有MeCN(溶媒B)5%とし、その後の4分間は5%溶媒Aおよび95%溶媒Bへの勾配とした。さらに1分間、最終の溶媒系を一定に保持した。

方法E:PDA UV検出器を具備したWaters Acquity UPLCシステムと連結した、Waters Micromass ZQ2000四重極質量分析計で実験を実施した。質量分析計は、陽イオンおよび陰イオンモードで作動するエレクトロスプレー源を有するものであった。LCはAcquity BEH1.7ミクロンC18カラム、Acquity BEH Shield1.7ミクロンRP18カラムまたはAcquity HST1.8ミクロンカラムを使用して行った。各カラムは、100×2.1mmの寸法を有しており、流量0.4mL/分で40℃に維持した。初期溶媒系は、最初の0.4分間を0.1%ギ酸含有水(溶媒A)95%と、0.1%ギ酸含有MeCN(溶媒B)5%とし、その後の5.2分間は5%溶媒Aおよび95%溶媒Bへの勾配とした。さらに0.8分間、最終の溶媒系を一定に保持した。

NMRデータ 本明細書のNMR実験は、周囲温度において400MHzで作動する、標準的なパルスシーケンスを有するVarian Unity Inovaスペクトロメータを用いて行った。化学シフト(δ)を、内部標準として使用したテトラメチルシラン(TMS)より低磁場側の百万分率(ppm)で報告する。CDCl3(重水素化クロロホルム)、CD3OD(メタノール−d)またはDMSO−d6(重水素化DMSO)、ジメチル−d6スルホキシド)を溶媒として使用した。

本明細書で与えられる化合物中の酸含有量(例えば、ギ酸または酢酸)の値は、実験的に得られたものであり、異なる分析法を用いれば変化し得る。本明細書で報告するギ酸または酢酸の含有量は、1H NMRの積分により決定したものである。酸含有量が0.5当量未満の化合物は、遊離塩基と見なし得る。

化合物3 1H NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm:7.75(s,2H),7.34−7.28(m,2H),7.10(s,1H),6.08(br.s,1H),4.18(q,J=7.3Hz,2H),2.38(s,3H),1.64(s,6H),1.48(t,J=7.3Hz,3H). LCMS(方法E):Rt=3.89min,m/z[M+H]+=308.

化合物4 1H NMR(400MHz,CDCl3)δ ppm:12.25(s,1H),7.91(s,1H),7.73(s,1H),7.31(s,2H),7.29(s,1H),4.20(q,J=7.3Hz,2H),1.64(s,6H),1.49(t,J=7.3Hz,3H). LCMS(方法E):Rt=4.52min,m/z[M+H]+=362.

化合物5 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:12.86(s,1H),8.05(s,1H),7.82(s,1H),7.78(d,J=1.1Hz,1H),7.68(s,1H),7.53(d,J=8.6Hz,1H),7.18(dd,J=1.4,8.6Hz,1H),5.36(s,1H),4.15(d,J=7.1Hz,2H),3.87−3.80(m,1H),3.68−3.61(m,2H),3.50−3.45(m,1H),2.81−2.67(m,1H),1.96−1.86(m,1H),1.68−1.58(m,1H),1.49(s,6H). LCMS(方法E):Rt=3.57min,m/z[M+H]+=350.

化合物6 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:12.84(s,1H),8.07(s,1H),7.77(s,1H),7.75(d,J=1.0Hz,1H),7.64(s,1H),7.53(d,J=8.6Hz,1H),7.17(dd,J=1.4,8.6Hz,1H),5.35(s,1H),4.62(dd,J=6.2,7.7Hz,2H),4.47(d,J=7.2Hz,2H),4.38(t,J=6.2Hz,2H),3.50−3.39(m,1H),1.47(s,6H). LCMS(方法E):Rt=3.31min,m/z[M+H]+=336.

化合物7 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:12.84(s,1H),8.07(s,1H),7.80(s,1H),7.75(d,J=0.9Hz,1H),7.58(s,1H),7.48(d,J=8.6Hz,1H),7.15(dd,J=1.4,8.6Hz,1H),5.35(s,1H),4.32(t,J=5.2Hz,2H),3.66(t,J=5.3Hz,2H),3.21(s,3H),1.47(s,6H). LCMS(方法E):Rt=3.60min,m/z[M+H]+=324.

化合物8 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:12.82(s,1H),8.08(s,1H),7.81(s,1H),7.75(d,J=2.4Hz,2H),7.50(d,J=8.6Hz,1H),7.15(dd,J=1.4,8.6Hz,1H),5.35(s,1H),4.81−4.70(m,1H),1.45(s,6H),1.43(d,J=6.7Hz,6H). LCMS(方法E):Rt=4.08min,m/z[M+H]+=308.

化合物9 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:12.83(s,1H),8.03(s,1H),7.78(s,1H),7.75(d,J=0.9Hz,1H),7.63(s,1H),7.47(d,J=8.5Hz,1H),7.16(dd,J=1.4,8.5Hz,1H),5.35(s,1H),4.19(q,J=7.2Hz,2H),1.47(s,6H),1.37(t,J=7.2Hz,3H). LCMS(方法E):Rt=3.93min,m/z[M+H]+=294.

化合物10 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:12.83(s,1H),8.05(s,1H),7.78(s,1H),7.73(d,J=1.0Hz,1H),7.52(d,J=8.9Hz,2H),7.13(dd,J=1.4,8.6Hz,1H),5.34(s,1H),4.66(s,1H),4.05(s,2H),1.47(s,6H),1.10(s,6H). LCMS(方法E):Rt=3.45min,m/z[M+H]+=338.

化合物11 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:12.83(s,1H),8.06(br.s,1H),7.80(br.s,1H),7.75(d,J=1.0Hz,1H),7.59(s,1H),7.46(d,J=8.5Hz,1H),7.15(dd,J=1.4,8.5Hz,1H),5.35(s,1H),4.90(t,J=5.3Hz,1H),4.20(t,J=5.4Hz,2H),3.72(q,J=5.5Hz,2H),1.47(s,6H). LCMS(方法E):Rt=3.07min,m/z[M+H]+=310.

化合物12 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:12.83(s,1H),8.07(br.s,1H),7.78(br.s,1H),7.75(d,J=0.9Hz,1H),7.55(s,1H),7.42(d,J=8.6Hz,1H),7.17(dd,J=1.4,8.5Hz,1H),5.34(s,1H),3.78(s,3H),1.47(s,6H). LCMS(方法E):Rt=3.65min,m/z[M+H]+=280.

化合物13 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:12.80(s,1H),11.32(d,J=1.6Hz,1H),8.06(s,1H),7.78(s,1H),7.77(s,1H),7.76(d,J=3.5Hz,1H),7.65(d,J=3.3Hz,1H),7.58(d,J=2.3Hz,1H),7.38(d,J=8.4Hz,1H),7.13(dd,J=1.5,8.5Hz,1H),6.89(s,1H),1.88(s,3H). LCMS(方法E):Rt=3.22min,m/z[M+H]+=335.

化合物14 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:12.80(br.s,1H),11.26(d,J=1.5Hz,1H),8.07(br.s,1H),7.81(br.s,1H),7.76(s,1H),7.57(d,J=2.4Hz,1H),7.36(d,J=8.4Hz,1H),7.11(dd,J=1.5,8.4Hz,1H),5.20(s,1H),1.96−1.84(m,4H),1.79−1.62(m,4H). LCMS(方法E):Rt=3.62min,m/z[M+H]+=292.

化合物15 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:8.14(s,1H),7.66−7.58(m,3H),5.40(s,1H),4.44−4.35(m,1H),3.06(d,J=11.6Hz,2H),2.47−2.39(m,3H),1.89−1.87(m,2H),1.60−1.51(m,1H),1.35−1.26(m,1H),0.48−0.42(m,2H),0.35−0.29(m,2H). LCMS(方法E):Rt=2.80min,m/z[M+H]+=447/449.

化合物16 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:13.18(s,1H),7.54(d,J=7.1Hz,1H),7.46(d,J=10.9Hz,1H),6.51(s,1H),5.43(s,1H),4.23(q,J=7.1Hz,2H),1.47(s,6H),1.19(t,J=7.1Hz,3H). LCMS(方法E):Rt=3.87min,m/z[M+H]+=314.

化合物17 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:13.16(s,1H),8.22(s,1H),7.64(d,J=7.0Hz,1H),7.61(s,1H),7.45(d,J=10.7Hz,1H),5.30(s,1H),4.22(t,J=6.8Hz,2H),3.24(t,J=5.9Hz,2H),3.21(s,3H),2.00−1.91(m,2H),1.50(s,3H),1.16−1.08(m,1H),0.59−0.53(m,1H),0.46−0.36(m,3H). LCMS(方法E):Rt=4.54min,m/z[M+H]+=416/418.

化合物18 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:13.17(s,1H),8.23(s,1H),7.66(d,J=7.0Hz,1H),7.62(s,1H),7.45(d,J=10.8Hz,1H),5.41(s,1H),4.22(t,J=6.8Hz,2H),3.24(t,J=6.0Hz,2H),3.21(s,3H),2.00−1.91(m,2H),1.47(s,6H). LCMS(方法E):Rt=4.23min,m/z[M+H]+=390/392.

化合物19 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:13.15(s,1H),8.16(s,1H),7.67(s,1H),7.62−7.57(m,2H),5.29(s,1H),4.39−4.30(m,1H),2.88(d,J=11.5Hz,2H),2.22(s,3H),2.18−2.09(m,2H),2.02−1.89(m,4H),1.50(s,3H),1.16−1.08(m,1H),0.59−0.52(m,1H),0.47−0.35(m,3H). LCMS(方法E):Rt=2.89min,m/z[M+H]+=441/443.

化合物20 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:13.16(s,1H),8.18(s,1H),7.68(s,1H),7.64−7.58(m,2H),5.42(s,1H),4.40−4.29(m,1H),2.88(d,J=11.5Hz,2H),2.22(s,3H),2.18−2.05(m,2H),2.02−1.87(m,4H),1.47(s,6H). LCMS(方法E):Rt=2.64min,m/z[M+H]+=415/417.

化合物21 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:13.16(s,1H),8.21(s,1H),7.65−7.62(m,2H),7.47(d,J=10.7Hz,1H),5.30(s,1H),4.61(t,J=4.9Hz,1H),4.23(t,J=6.8Hz,2H),3.37(q,J=5.7Hz,2H),1.92−1.83(m,2H),1.50(s,3H),1.16−1.08(m,1H),0.59−0.53(m,1H),0.47−0.35(m,3H). LCMS(方法E):Rt=3.78min,m/z[M+H]+=402/404.

化合物22 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:13.16(s,1H),8.23(s,1H),7.66(d,J=7.0Hz,1H),7.64(s,1H),7.48(d,J=10.7Hz,1H),5.42(s,1H),4.62(t,J=4.6Hz,1H),4.23(t,J=6.9Hz,2H),3.42−3.35(m,2H),1.93−1.84(m,2H),1.48(s,6H). LCMS(方法E):Rt=3.48min,m/z[M+H]+=376/378.

化合物23 1H NMR(400MHz,CD3OD)δ ppm:7.94(s,1H),7.60(d,J=1.4Hz,1H),7.54(s,1H),7.21(d,J=1.3Hz,1H),4.62(q,J=7.3Hz,2H),1.57(s,6H),1.47(t,J=7.1Hz,3H). LCMS(方法E):Rt=4.88min,m/z[M+H]+=362/364.

化合物24 1H NMR(400MHz,CD3OD)δ ppm:7.95(s,1H),7.66(d,J=6.7Hz,1H),7.53(s,1H),7.22(d,J=10.3Hz,1H),4.20(q,J=7.3Hz,2H),1.57(s,6H),1.44(t,J=7.3Hz,3H). LCMS(方法E):Rt=4.31min,m/z[M+H]+=346/348.

化合物25 1H NMR(400MHz,CD3OD)δ ppm:7.94(s,1H),7.53(s,1H),7.43(dd,J=1.4,5.7Hz,1H),4.36(q,J=7.2Hz,2H),1.57(s,6H),1.46(t,J=7.1Hz,3H). LCMS(方法E):Rt=4.64min,m/z[M+H]+=364/366.

化合物26 1H NMR(400MHz,CD3OD)δ ppm:7.90(s,2H),7.57(d,J=1.2Hz,1H),7.44(s,1H),6.90(dd,J=1.1,13.3Hz,1H),4.34(q,J=7.2Hz,2H),1.56(s,6H),1.44(t,J=7.1Hz,3H). LCMS(方法E):Rt=4.13min,m/z[M+H]+=312.

化合物27 1H NMR(400MHz,CD3OD)δ ppm:8.00(s,1H),7.90(br.s,2H),7.58(s,1H),7.56(s,1H),4.36(q,J=7.1Hz,2H),1.58(s,6H),1.42(t,J=7.1Hz,3H). LCMS(方法E):Rt=4.61min,m/z[M+H]+=362.

化合物28 1H NMR(400MHz,CD3OD)δ ppm:8.05(d,J=1.5Hz,1H),7.98−7.85(m,2H),7.60(s,2H),4.57(q,J=7.2Hz,2H),1.58(s,6H),1.52(t,J=7.2Hz,3H). LCMS(方法E):Rt=3.85min,m/z[M+H]+=319.

化合物33(ギ酸1.0当量) 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:d 13.22(s,1H),9.51(s,1H),8.26(s,1H),7.77(d,J=3.2Hz,1H),7.72(d,J=6.9Hz,1H),7.68(d,J=3.3Hz,1H),7.64(d,J=6.2Hz,1H),7.00(s,1H),4.77−4.67(m,1H),3.62(d,J=12.1Hz,2H),3.22−3.12(m,2H),2.88(s,3H),2.29−2.17(m,4H),1.90(s,3H). LCMS(方法E):Rt=2.68min,m/z[M+H]+=484/486.

化合物34(ギ酸1.0当量) 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:13.23(s,1H),9.51(br.s,1H),8.26(s,1H),7.73(d,J=6.6Hz,1H),7.69−7.62(m,2H),6.48(s,1H),6.35(d,J=0.9Hz,1H),4.76−4.67(m,1H),3.63−3.57(m,1H),2.86(s,3H),2.41(d,J=0.8Hz,3H),2.28−2.23(m,4H),1.81(s,3H). LCMS(方法E):Rt=2.77min,m/z[M+H]+=482/484.

化合物35(ギ酸1.0当量) 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:13.23(s,1H),9.54(s,1H),8.26(s,1H),7.73(d,J=6.8Hz,1H),7.71−7.64(m,2H),6.68(s,1H),4.77−4.68(m,1H),3.62(d,J=11.5Hz,2H),3.19(br.s,2H),2.88(s,3H),2.62(s,3H),2.28−2.20(m,4H),1.85(s,3H). LCMS(方法E):Rt=2.58min,m/z[M+H]+=483/485.

化合物36(ギ酸0.5当量) 1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm:13.18(br.s,1H),8.20(s,1.5H),7.69(s,1H),7.66−7.64(m,1H),7.63−7.59(m,1H),5.29(br.s,1H),4.42−4.32(m,1H),2.95−2.87(m,2H),2.25(s,3H),2.21−2.12(m,2H),2.03−1.88(m,8H),1.77−1.66(m,4H). LCMS(方法E):Rt=2.93min,m/z[M+H]+=441/443.

化合物37 LCMS(方法E):Rt=2.50min,m/z[M+H]+=479/481

薬理の部 生物学的アッセイA 組み換えヒトNF−kappaB−誘導キナーゼ(NIK/MAP3K14)活性の阻害 アッセイ緩衝液は、1mM EGTA(エチレングリコール四酢酸)、1mM DTT(ジチオスレイトール)、0.1mM Na3VO4、5mM MgCl2、0.01%Tween(登録商標)20を含有するpH7.5の50mM Trisとした。アッセイは、ミエリン塩基性タンパク質(MBP)でコーティングされ、非特異的なタンパク質の結合を防ぐよう血清アルブミンでブロックされた、384ウェルMesoscale高結合プレート中で行った。試験した全化合物は、ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解させ、アッセイ緩衝液でさらに希釈した。アッセイ中の最終のDMSO濃度は1%(体積/体積)であった。インキュベーションは、化合物(コントロールおよびブランクのウェルでは1%DMSO)、25μMアデノシン−5’−三リン酸(ATP)および10nM NIK/MAP3K14置換酵素から構成され、緩ブランクのウェルには緩衝液を入れた。インキュベーションは、25℃で1時間行い、その後、洗浄し、ウサギanti−phospho−MBPおよびanti−rabbit Ig Sulfotag抗体で順次インキュベーションを行い、結合したSulfotagをMesoscale Discoveryで読み取った。試料を含まないウェルで得た信号を、その他の全ウェルから減じ、コントロールの%阻害対Log10化合物濃度にシグモイド曲線をフィッティングしてIC50を決定した。

生物学的アッセイA2 組み換えヒトNF−kappaB−誘導キナーゼ(NIK/MAP3K14)活性の阻害(AlphaScreen(登録商標)) AlphaScreen(登録商標)(αスクリーン)フォーマット(Perkin Elmer)を使用して、NIK/MAP3K14の自己リン酸化活性を測定した。試験した全化合物は、ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解させ、アッセイ緩衝液でさらに希釈した。アッセイ中の最終のDMSO濃度は1%(体積/体積)であった。アッセイ緩衝液は、1mM EGTA(エチレングリコール四酢酸)、1mM DTT(ジチオスレイトール)、0.1mM Na3VO4、5mM MgCl2、0.01%Tween(登録商標)20を含有するpH7.5の50mM Trisとした。アッセイは、384ウェルAlphaplates(Perkin Elmer)中で行った。インキュベーションは、化合物、25マイクロMアデノシン−5’−三リン酸(ATP)および0.2nM NIK/MAP3K14から構成された。インキュベーションは、GST−タグ付きNIK/MAP3K14酵素の添加により開始させ、25℃で1時間行ない、anti−phospho−IKK Ser176/180抗体を含有する停止緩衝液の添加により停止させた。プロテインA受容体およびグルタチオンドナービーズを加え、EnVision(登録商標)Multilabel Plate Reader(Perkin Elmer)を使用して読み取った。試料を含まないウェルで得た信号を、その他の全ウェルから減じ、コントロールの%阻害対Log10化合物濃度にシグモイド曲線をフィッティングしてIC50を決定した。

生物学的アッセイB L363細胞中のP−IKKαに対する化合物の効果 試験した全化合物は、DMSOに溶解させ、培養液でさらに希釈した。細胞アッセイ中の最終のDMSO濃度は1%(体積/体積)であった。GlutaMaxおよび10%ウシ胎児血清(PAA)で補強したRPMI1640培養液で、ヒトL363細胞(ATCC)を培養した細胞は、37℃、加湿した5%CO2雰囲気中、型通りの方法で1ml当たり0.2x106細胞〜1ml当たり1x106細胞の密度に維持した。細胞は週に2回継代培養を行い、分割して低密度のものを得た。細胞は、ウェル当たり75μlの体積の培養液および25μlの1μg/ml濃度組み換えヒトB−細胞活性化因子(BAFF/BLyS/TNFSF13B)の1ml当たり2x106個の割合で、96ウェルプレート(Nunc 167008)に播いた。播いた細胞を、37℃、加湿した5%CO2雰囲気で24時間インキュベートした。薬剤および/または溶媒(20μl)を加えて最終体積を120μlにした。2時間の処理後、インキュベータからプレートを取り出し、30μlの5x溶解緩衝液を加え、続いてプレート振盪機により4℃で10分間振盪することにより細胞の溶解を行った。このインキュベーションの終わりに、溶解した細胞を4℃で20分間、800xgで遠心分離し、P−IKKα値について、anti−rabbit抗体コーティングMesoscaleプレート中で行ったサンドイッチ方式免疫アッセイにより溶解液を評価した。実験では、各処理の結果は2つの複製ウェルの平均とした。初期スクリーニングの目的では、8点希釈曲線(連続1:3希釈)を使用して化合物を試験した。各試験で、コントロール(MG132およびBAFFを含むが、試験用薬剤は含まない)およびブランクのインキュベーション(MG132、BAFFおよび10μM ADS125117を含有、完全阻害を示すことが知られている試験濃度)も並行して試験した。全てのコントロールおよび試験値からブランクのインキュベーション値を減じた。IC50を決定するために、コントロールのP−IKKα値の%阻害対Log10化合物濃度のプロットにシグモイド曲線をフィッティングした。

生物学的アッセイC LP−1、L−363およびJJN−3細胞に対する抗増殖活性の決定 試験した全化合物は、DMSOに溶解させ、培養液でさらに希釈した。細胞抗増殖アッセイ中の最終のDMSO濃度は0.3%(体積/体積)であった。CellTiter−Glo細胞生存率アッセイキット(Promega)を使用して生存率を評価した。2mM L−グルタミンおよび10%ウシ胎児血清(PAA)で補強したRPMI1640培養液で、LP−1、L−363およびJJN−3細胞(DSMZ)を培養した。細胞は、37℃、加湿した5%CO2雰囲気中、型通りの方法で懸濁細胞として維持した。細胞は週に2回、0.2x106/mlの播種密度で継代培養を行った。黒色組織培養液処理96ウェルプレート(Perkin Elmer)中に細胞を播いた。播種に用いた密度は、全体積75μlの培養液中へ、ウェル当たり2,000〜6,000細胞の範囲であった。24時間後、薬剤および/または溶媒(25μl)を加えて最終体積を100μlにした。72時間の処理後、インキュベータからプレートを取り出し、約10分間室温と平衡化させ、各ウェルに100μlのCellTiter−Glo reagentを加えてカバー(Perkin Elmer Topseal)をし、プレート振盪機で10分間振盪した。HTS Topcount(Perkin Elmer)実験では、各処理の結果は2つの複製ウェルの平均とした。初期スクリーニングの目的では、化合物は9点希釈曲線(連続1:3希釈)を使用して試験した。各実験でコントロール(薬剤不含)およびブランクインキュベーション(化合物の添加時に読み取られる細胞を含有)を並行して試験した。全てのコントロールおよび試験値からブランク値を減じた。各試料について細胞成長の平均値(相対的な光の単位で)は、コントロールの細胞成長の平均値に対する百分率で表した。

上記アッセイにおける本発明の化合物のデータは、表14に示されている(表15の値は、その化合物の全バッチに対する全測定の平均値である)。

予測的な組成物の例 これらの例全体を通して使用される「有効成分」(a.i.)は、任意の互変異性体もしくは立体異性体の形態を含む式(I)の化合物、または薬学的に許容されるその付加塩、もしくは溶媒和物に関し、特に例示された化合物のいずれか1つに関する。

本発明の製剤の処方の典型例は以下のとおりである。 1.錠剤 有効成分 5〜50mg リン酸二カルシウム 20mg ラクトース 30mg タルク 10mg ステアリン酸マグネシウム 5mg ジャガイモデンプン 全量を200mgに

2.懸濁剤 水性懸濁液を、経口投与用に、1ミリリットル当たり1〜5mgの有効成分、50mgのカルボキシメチルセルロースナトリウム、1mgの安息香酸ナトリウム、500mgのソルビトールを含有し、水を加えて1mlとなるように調製する。

3.注射剤 非経腸組成物を、NaClの0.9%水溶液またはプロピレングリコールの10体積%水溶液中、1.5%(重量/体積)の有効成分を撹拌して調製する。

4.軟膏剤 有効成分 5〜1000mg ステアリルアルコール 3g ラノリン 5g 白色ワセリン 15g 水 全量を100gに

この例では、有効成分は、同量の本発明による化合物のいずれか、特に同量の例示した化合物のいずれかに置き換えることができる。

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