Methods of synthesizing the formulation and manufacturing these and use

申请号 JP2014514628 申请日 2012-06-07 公开(公告)号 JP2014516023A 公开(公告)日 2014-07-07
申请人 ラトガーズ, ザ ステイト ユニバーシティ オブ ニュー ジャージー; 发明人 リマン,リチャード,イー.; ナイ,トーマス,イー.; アタカン,ヴァヒット; ヴァキファメトグル,ケクダー; リ,チンフア; リン,タン;
摘要 十分に炭酸塩化された少なくとも1つの合成配合物を含む反応生成物を生成する方法であって、前記方法は、第1濃度のMを有する第1原料を提供する工程;第2濃度のMeを有する第2原料を提供する工程;ならびに第1原料および第2原料を混合し、一般式M
a Me
b O
c 、M
a Me
b (OH)
d 、M
a Me
b O
c (OH)
d またはM
a Me
b O
c (OH)
d ・(H
2 O)
e を有する少なくとも1つの合成配合物を含む反応生成物を生成する工程を含み、式中Mは反応してカーボネートを形成可能な少なくとも1つの金属を含み、Meは、炭酸塩化反応の間に 酸化 物を形成可能な少なくとも1つの元素であり、少なくとも1つの合成配合物は炭酸塩化反応を受けることが可能であり、少なくとも1つの合成配合物は、炭酸塩化反応の間に体積変化を受けることが可能である。
权利要求
  • 十分に炭酸塩化された少なくとも1つの合成配合物を含む反応生成物を生成する方法であって、
    第1濃度のMを有する第1原料を提供する工程、
    第2濃度のMeを有する第2原料を提供する工程、ならびに 第1原料および第2原料を混合し、一般式M Me 、M Me (OH) 、M Me (OH) またはM Me (OH) ・(H O) を有する少なくとも1つの合成配合物を含む反応生成物を生成する工程を含み、
    式中Mは反応してカーボネートを形成可能な少なくとも1つの金属を含み、Meは、炭酸塩化反応の間に酸化物を形成可能な少なくとも1つの元素であり、a:bの比は0.167:1と2.5:1との間であり、cは3またはそれ以上であり、dは1またはそれ以上であり、eは0またはそれ以上であり、少なくとも1つの合成配合物は炭酸塩化反応を受けることが可能であり、少なくとも1つの合成配合物は、炭酸塩化反応の間に体積変化を受けることが可能である、
    方法。
  • 少なくとも1つの合成配合物が、炭酸塩化反応の間に体積膨張を受ける、請求項1に記載の方法。
  • Mがアルカリ土類元素を含む、請求項1に記載の方法。
  • アルカリ土類元素がカルシウムである、請求項3に記載の方法。
  • アルカリ土類元素がマグネシウムである、請求項3に記載の方法。
  • Meが、ケイ素、チタン、アルミニウム,亜リン酸、バナジウム、タングステン、モリブデン、ガリウム、マンガン、ジルコニウム、ゲルマニウム、銅、ニオブ、コバルト、鉛、鉄、インジウム、ヒ素、イオウ、ナトリウム、カリウム、ホウ素およびタンタルからなる元素の群から選択される、請求項1に記載の方法。
  • Meがケイ素を含む、請求項1に記載の方法。
  • 第1原料が、アラゴナイト、カルサイト、ドロマイト、石膏、泥炭土、クロライト、サルフェートおよび石灰岩からなる鉱物の群から選択されるカルシウム−リッチ鉱物である、請求項1に記載の方法。
  • 第1原料がマグネシウム−リッチ鉱物である、請求項1に記載の方法。
  • マグネシウム−リッチ鉱物がマグネサイトである、請求項11に記載の方法。
  • マグネシウム−リッチ鉱物がタルクである、請求項11に記載の方法。
  • 第2原料が、シリケート、ゼオライト、頁岩、粘板岩、粘土、アージライト、砂岩、礫岩、玄武岩、長石、雲母、花崗岩、花崗閃緑岩、閃緑岩、チャート、砂および非晶質シリケートからなる群から選択されるケイ素−リッチ鉱物である、請求項1に記載の方法。
  • 第1原料が、スラグ、再生セメント、石灰焼成炉ダスト(LKD)、セメント焼成炉ダスト(CKD)、沈降カルシウムカーボネート、再生紙、排煙脱硫(FGD)カルシウムサルフェート、リン酸石膏およびシリカ−リッチバイオマスからなる副生成物の群から選択されるカルシウム−リッチ副生成物である、請求項1に記載の方法。
  • 第2原料が、フライアッシュ、焼却炉ダスト、繊維ガラスカレット、消費ガラス、鉱くず、シリカ−リッチバイオマス、籾殻および赤泥からなる副生成物の群から選択されるケイ素−リッチ副生成物である、請求項1に記載の方法。
  • 第1濃度のMを有する第1原料と、第2濃度のMeを有する第2原料との間の反応により生成された反応生成物を使用した複合材料の製造方法であって、
    液体溶媒を、反応生成物を含む固体物体の細孔に導入する工程であって、前記反応生成物が、一般式M Me 、M Me (OH) 、M Me (OH) またはM Me (OH) ・(H O) を有する少なくとも1つの合成配合物を含み、式中、Mは反応してカーボネートを形成可能な少なくとも1つの金属を含み、Meは、炭酸塩化反応の間に酸化物を形成可能な少なくとも1つの元素であり、a:bの比は0.167:1と2.5:1との間であり、cは3またはそれ以上であり、dは1またはそれ以上であり、eは0またはそれ以上であり、少なくとも1つの合成配合物が炭酸塩化反応を受けることが可能であり、少なくとも1つの合成配合物が、炭酸塩化反応の間に体積変化を受けることが可能である、工程;ならびに、
    ガス状反応物質を固体物体の細孔に導入し、それによって、少なくとも1つの合成配合物の粒子が結合要素に変換される工程であって、前記結合要素が、
    1またはそれ以上の化学元素を含む第1化学組成物を有するコアと、
    コアの周辺部を少なくとも部分的に被覆する第1層であって、前記第1層が、第1化学組成物とは異なる第2化学組成物を有し、第2化学組成物が第1化学組成物の化学元素のうちの1つに対応する陽イオンを含む、第1層と、
    第1層の周辺部を少なくとも部分的に被覆する第2層であって、前記第2層が、第1および第2の化学組成物とは異なる第3化学組成物を有し、第3化学組成物が第1化学組成物の化学元素のうちの1つに対応する陽イオンを含む第2層とを含む、工程、
    を含む方法。
  • 少なくとも1つの合成配合物が、炭酸塩化反応の間に体積膨張を受ける、請求項15に記載の方法。
  • Mがアルカリ土類元素を含む、請求項15に記載の方法。
  • Meが、ケイ素、チタン、アルミニウム,亜リン酸、バナジウム、タングステン、モリブデン、ガリウム、マンガン、ジルコニウム、ゲルマニウム、銅、ニオブ、コバルト、鉛、鉄、インジウム、ヒ素、イオウ、ナトリウム、カリウム、ホウ素およびタンタルからなる元素の群から選択される、請求項15に記載の方法。
  • 第1原料が、アラゴナイト、カルサイト、ドロマイト、石膏、泥炭土、クロライト、サルフェートおよび石灰岩からなる鉱物の群から選択されるカルシウム−リッチ鉱物である、請求項15に記載の方法。
  • 第2原料が、シリケート、ゼオライト、頁岩、粘板岩、粘土、アージライト、砂岩、礫岩、玄武岩、長石、雲母、花崗岩、花崗閃緑岩、閃緑岩、チャート、砂および非晶質シリケートからなる群から選択されるケイ素−リッチ鉱物である、請求項15に記載の方法。
  • 说明书全文

    発明の背景発明の分野 本発明は、特定の工業的用途および他の用途の使用に特に適切であるように十分炭酸塩化された合成配合物に関する。

    関連技術の議論 ポルトランドセメントは、石灰岩、頁岩、粘土および砂が低コストで、広範囲に入手可能であるため、世界各国で一般に使用される硬セメントの最も一般的なタイプである。 ポルトランドセメントは同様に、世界中で前世紀にわたって広く使用された、最もコストが低い建築材料のうちの一つである。

    しかし、より強で、より化学的に安定な、より短い時間枠で硬化し、二酸化炭素、温室効果ガスおよび水銀汚染の発生が少なく、必要なエネルギーが少なく、一方では低コストおよび世界中における原料の広範な入手可能性を維持している、代替の結合材料の必要性がある。

    発明の要旨 したがって、本発明は、関連分野における制限および不利益による1またはそれ以上の問題を実質的に取り除く、合成配合物ならびにこれらを製造および使用する方法を対象とする。

    本発明の有利性は、セメント/コンクリートの代替品などの、工業用途に使用するより適切な材料を提供することである。

    本発明の別の有利性は、温室効果ガスおよび水銀などの他汚染物質の発生を最小化する、このような材料の生産方法を提供することである。

    本発明の別の有利性は、より高強度な材料を提供する、このような材料の生産方法を提供することである。

    本発明の別の有利性は、広範囲に入手可能な原料を使用して合成することができる、このような材料の生産方法を提供することである。

    本発明のさらなる特色および有利性を、以下の説明において示すものであり、一部はこの説明から明らかであり、または本発明の実施により学ぶことができる。 本発明の目的および他の有利性は、本明細書に記載された説明および特許請求の範囲ならびに添付の図面において具体的に指摘した構造により実現および達成されるものである。

    これらおよび他の有利性を達成するため、および具現化および広範囲に記載された、本発明の目的に従って、炭酸塩化された少なくとも1つの合成配合物を含む反応生成物を生成する方法が存在し、前記方法は、第1濃度のMを有する第1原料を提供する工程、第2濃度のMeを有する第2原料を提供する工程、ならびに第1原料および第2原料を混合し、一般式M Me 、M Me (OH) 、M Me (OH) またはM Me (OH) (H O) を有する少なくとも1つの合成配合物を含む反応生成物を生成する工程を含み、式中Mは反応してカーボネートを形成可能な少なくとも1つの金属を含み、Meは、炭酸塩化反応の間に酸化物を形成可能な少なくとも1つの元素であり、a:bの比は0.167:1から2.5:1の間であり、cは3またはそれ以上であり、dは1またはそれ以上であり、eは0またはそれ以上であり、少なくとも1つの合成配合物は炭酸塩化反応を受けること(undergoing a carbonation reaction)が可能であり、少なくとも1つの合成配合物は、炭酸塩化反応の間に体積変化を受けること(undergoing volume change)が可能である。

    本発明の別の態様において、第1濃度のMを有する第1原料と、第2濃度のMeを有する第2原料との間の反応により生成された反応生成物を使用した複合材料の製造方法があり、前記複合材料の製造方法は、液体溶媒を、反応生成物を含む固体物体(solid body)の細孔に導入し、該反応生成物が、一般式M Me 、M Me (OH)、M Me (OH) またはM Me (OH) ・(H O) を有する少なくとも1つの合成配合物を含み、式中、Mは反応してカーボネートを形成可能な少なくとも1つの金属を含み、Meは、炭酸塩化反応の間に酸化物を形成可能な少なくとも1つの元素であり、a:bの比は0.167:1と2.5:1との間であり、cは3またはそれ以上であり、dは1またはそれ以上であり、eは0またはそれ以上であり、少なくとも1つの合成配合物が炭酸塩化反応を受けることが可能であり、少なくとも1つの合成配合物が、炭酸塩化反応の間に体積変化を受けることが可能である工程;ならびに、ガス状反応物質を固体物体の細孔に導入し、それによって、少なくとも1の合成配合物の粒子が結合要素(bonding elements)に変換される工程を含み、該結合要素は、1またはそれ以上の化学元素(chemical element)を含む第1化学組成物(chemical composition)を有するコア;コアの周辺部を少なくとも部分的に被覆し、第1化学組成物とは異なる第2化学組成物を有し、第2化学組成物が第1化学組成物の化学元素のうちの1つに対応する陽イオンを含む第1層;ならびに、第1層の周辺部を少なくとも部分的に被覆し、第1および第2化学組成物とは異なる第3化学組成物を有し、第3化学組成物が第1化学組成物の化学元素のうちの1つに対応する陽イオンを含む第2層を含む。

    前述の一般的説明および下記の詳細な説明は両方とも、例示および説明であり、特許請求する本発明のさらなる説明を提供することが意図されていることを理解すべきである。

    図面の説明 添付の図面は、本発明のさらなる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれ、その一部を構成しており、本発明の実施形態を例示し、説明と共に、本発明の原理を説明するために機能している。

    図1は、実施例9による反応生成物のX線回折(XRD)位相解析を示す。

    図2は、実施例9により得られた走査電子顕微鏡(SEM)画像を示す。

    図3(Fig.3 1)は、実施例10による反応生成物のX線回折(XRD)位相解析を示す。

    図4は、実施例11による反応生成物のX線回折(XRD)位相解析を示す。

    実施形態の詳細な説明 本発明の実施形態を詳細に参照する。

    本発明の例示的実施形態に従って、第1濃度のMを有する第1原料を、第2濃度のMeを有する第2原料と混合し、反応させ、一般式M Me 、M Me (OH) 、M Me (OH) またはM Me (OH) ・(H O) を有する少なくとも1つの合成配合物を含む反応生成物を形成し、式中、Mは反応してカーボネートを形成可能な少なくとも1つの金属であり、Meは、炭酸塩化反応の間に酸化物を形成可能な少なくとも1つの元素である。

    このように、第1原料中のMは、一般式M Me c、 Me (OH) 、M Me (OH) またはM Me (OH) ・(H O) を有する合成配合物中に存在する場合、炭酸塩化し得る任意の金属を含むことができる。 例えば、Mは、任意のアルカリ土類元素、好ましくはカルシウムおよび/またはマグネシウムであってよい。 第1原料は、第1濃度のMを有する任意の鉱物および/または副生成物であってよい。 例えば、第1原料は、表1Aに記載の任意の1またはそれ以上の鉱物を含むことができる。 第1原料は、表1Bに記載の任意の1またはそれ以上の副生成物を、代替的に、またはさらに含むことができる。

    このように、第2原料中のMeは、一般式M Me c、 Me (OH) 、M Me (OH) またはM Me (OH) ・(H O) を有する合成配合物中に存在する場合、熱水不均化(hydrothermal disproportion)反応により酸化物を形成可能な任意の元素を含むことができる。 例えば、Meは、ケイ素、チタン、アルミニウム,亜リン酸(phosphorous)、バナジウム、タングステン、モリブデン、ガリウム、マンガン、ジルコニウム、ゲルマニウム、銅、ニオブ、コバルト、鉛、鉄、インジウム、ヒ素、イオウおよび/またはタンタルであってよい。 好ましい実施形態において、Meはケイ素を含む。 第2原料は、第2濃度のMeを有する、任意の1またはそれ以上の鉱物および/または副生成物であってよい。 例えば、第2原料は、表1Cに記載の任意の1またはそれ以上の鉱物を含むことができる。 第2原料は、表1Dに記載の任意の1またはそれ以上の副生成物を含むことができる。

    本発明の例示的実施形態に従って、第1および第2の原料の第1および第2の濃度は、第1および第2の原料が所定の割合で混合され得、一般式M Me 、M Me (OH) 、M Me (OH) またはM Me (OH) ・(H O) を有する所望の合成配合物を形成し、得られた合成配合物が炭酸塩化反応を受け得るように十分高い。 1またはそれ以上の例示的実施形態において、およそ2.5:1からおよそ0.167:1の間のa:b比を有する合成配合物は、炭酸塩化反応を受ける。 該合成配合物は、cの濃度のOをさらに有することができ、cは3またはそれ以上である。 他の実施形態において、該合成配合物は、dの濃度のOHを有することができ、dは1またはそれ以上である。 さらなる実施形態において、該合成配合物は、eの濃度のH Oをさらに有することができ、eは0またはそれ以上である。 合成配合物のこれらの実施形態の、限定されないいくつかの例示的例を、表2Aおよび2Bに示す。

    本発明の例示的実施形態に従って、合成配合物は、炭酸塩化プロセスにおいてさらに反応し得る。 例えば、合成配合物の粒子を反応性液体に曝露し、熱水不均化により、液体に付随する反応物質がMと反応してカーボネート相を形成し、Meと反応して酸化物相を形成することができる。 可能性のある炭酸塩化プロセスのより完全の説明は、米国特許仮出願第61/449,659号、現在は米国特許出願第13/411,218号に提示されており、これは、本明細書において完全に説明された場合と同様にすべての目的で、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。

    好ましい実施形態において、合成配合物の体積膨張は、炭酸塩化プロセスの間に起こる。 表2Aおよび2Bは例示的合成配合物の体積変化の計算値を記載している。

    表2Aおよび2Bにおいて、最後の列(V%)は、例示的合成配合物が炭酸塩化された(例えばCO と反応させた)場合の、体積変化の計算値を示す。 炭酸塩化における大幅な体積膨張は、合成配合物を含む反応生成物を固化させる優れた結合を引き起こすと考えられる。

    一実施例において、第1原料中のMは相当な濃度のカルシウムを含み、第2原料中のMeは相当な濃度のケイ素を含有する。 したがって、例えば、第1原料は、第1濃度のカルシウムを有する石灰岩であっても、またはこれを含んでもよい。 第2原料は、第2濃度のケイ素を有する頁岩であっても、またはこれを含んでもよい。 第1および第2原料はその後混合され、所定の比率で反応させ、一般式(Ca (Si ,Me 、(Ca (Si ,Me (OH) 、(Ca (Si ,Me (OH) または(Ca (Si ,Me (OH) ・(H O) を有する少なくとも1つの合成配合物を含む反応生成物を形成し、式中、Mは、反応してカーボネートを形成可能な、カルシウム以外の1またはそれ以上の追加の金属を含んでもよく、Meは、炭酸塩化反応の間に酸化物を形成可能な、ケイ素以外の1またはそれ以上の元素を含んでもよい。 この実施例において、石灰岩および頁岩は、得られた合成配合物が、上で説明した炭酸塩化反応を受け得るようなa:b比で混合可能である。 表2Aに示すように、得られた合成配合物は、例えば、a:bが1:1比の珪灰石、CaSiO であってよい。 しかし、Mの大部分がカルシウムであり、Meの大部分がケイ素である合成配合物に関しては、a:bの比率がおよそ2.5:1からおよそ0.167:1の間の範囲の外側では、温室効果ガスの放出が減少され得ず、エネルギー消費または十分な炭酸塩化が起こり得ないので、この範囲において炭酸塩化反応を受け得ると考えられる。 例えば、2.5:1を超えるa:b比では、混合物はM−リッチであり、より多くのエネルギーを必要とし、より多くのCO を放出する。 その一方で、0.167:1未満のa:b比では、混合物はMe−リッチとなり、十分な炭酸塩化を起こすことができない。

    別の実施例において、第1原料中のMは相当な濃度のカルシウムおよびマグネシウムを含む。 したがって、例えば、第1原料は、第1濃度のカルシウムを有するドロマイトであっても、またはこれを含んでもよく、該合成配合物は、一般式(Mg Ca (Si ,Me または(Mg Ca (Si ,Me (OH) を有し、式中Mは、反応してカーボネートを形成可能な、カルシウムおよびマグネシウム以外の1またはそれ以上の追加の金属を含んでもよく、Meは、炭酸塩化反応の間に酸化物を形成可能な、ケイ素以外の1または複数の元素を含んでもよい。 別の実施例において、第1原料中のMeは、相当な濃度のケイ素およびアルミニウムを含み、該合成配合物は、一般式(Ca (Al Si ,Me または(Ca (Al Si ,Me (OH) ,(Ca (Al Si ,Me (OH) または(Ca (Al Si ,Me (OH) ・(H O) を有する。

    およそ2.5:1のa:b比を有するポルトランドセメントと比較した場合、本発明の例示的合成配合物は、CO の発生量の減少をもたらし、合成配合物の形成に必要なエネルギーが低下し、このことは以下でより詳細に述べる。 CO 発生量の減少および必要エネルギーの低下は、いくつかの理由によって達成される。 第1に、原料、例えば石灰岩の使用が、同様の量のポルトランドセメントと比較して少なく、したがって変換されるCaCO が少ない。 さらに、原料の使用が少ないので、原料を分解し、炭酸塩化反応を受けるために必要な熱(すなわちエネルギー)が減少する。 さらに、水和反応を受けて多孔質体の細孔を満たすポルトランドセメントと比較した場合、本発明の例示的合成配合物はいくらかの水和もまた起こし得るが、炭酸塩化反応を起こし、多孔質体の細孔を満たす。

    さらなる実施例および特色は、下記の項を参照して説明する。

    一例示的実施形態において、少なくとも1つの合成配合物を含む反応生成物は、コンクリート、セラミックまたは複合材料に、合成配合物を炭酸塩化することによって組み込むことができ、その結果、バインダーもしくはセメント相もしくはセラミック結合相またはこれらの組み合わせを形成することができる。 合成配合物の炭酸塩化は、炭酸塩化により、ポルトランドセメントより強力で、より化学的に安定なセメント状材料が生成され、水和による硬化と比較してより短い時間枠で反応するので、ポルトランドセメントに関係する硬化反応である水和より好ましい。 さらに、炭酸塩化プロセスは、水和プロセスより効率的に、低濃度のカルシウムを含有する出発原料を利用することができる。 例えば、珪灰石(a:b=1:1)に関する水和反応は、水和相をほとんど、または全く形成しないが、一方、珪灰石に関する炭酸塩化反応は、大量のカーボネート相を生成する。 また、カルシウムアルミネート相を、いくつかの珪灰石様合成配合物に含むことが可能であり、カルシウムアルミネート相は、カーボネートに代わる非常に優れた水和物であり得ることが考えられる。 したがって、水和もまた、本合成配合物の炭酸塩化の間に起こり得るが、本合成配合物は主に炭酸塩化されることが好ましい。

    前述のように、炭酸塩化は数多くの有利な特性をもたらす。 例えば、水和生成物は機械的強度をほとんど、または全く有さないが、一方、炭酸塩化生成物は、ポルトランドセメントにより達成され得る機械的特性を超える優れた機械的特性を有する。 このような特性は、合成配合物がポルトランドセメントと比べてMが不足していた場合でも達成され得る。 ポルトランドセメントは、広範な水和および魅力的な機械的特性を達成するために、3:1および2:1のa:b比を有するカルシウム−リッチ相、例えばエーライト(Ca SiO )またはビーライト(Ca SiO )に頼っている。 しかし、これらのカルシウム−リッチ相を有していても、水硬性結合を利用するコンクリートにおけるポルトランドセメントの特性は、本発明の合成配合物の炭酸塩化により作り出されるコンクリートの強度および他の関連する特性に劣る。

    M含有量がポルトランドセメントより少ない、珪灰石合成配合物または珪灰石様合成配合物(カルシウムシリケートを含有する種、例えば水和物、アルミネートなど)を合成することができる。 典型的なポルトランドセメントは、およそ66wt%のCaOを有し、珪灰石は48wt%のCaOを有する。

    先に述べたように、本発明の例示的合成配合物は、ポルトランドセメントと比べてCO 排出量の減少をもたらし、必要なエネルギーが少ない。 さらに説明すると、ポルトランドセメント1トン当たりに必要とされるCaCO の分解によるCO 排出は、およそ518kgであり、1トンのポルトランドセメントの製造の間に、CaCO または石灰岩のか焼に必要とされる燃料によるCO の放出は、およそ280kgである。 したがって、ポルトランドセメントのか焼の間の全CO 放出は、およそ798kgである。 比較すると、同じ原料を本発明の珪灰石様合成配合物の生成に使用した場合、か焼における全CO 排出/トンはおよそ580kgである。 CO の削減はおよそ27%である。 推定エネルギー削減はおよそ26%である。

    か焼工程後にポルトランドセメント生成に必要とされるさらなるエネルギーは、およそ1.92ギガジュールであり、これはCO 排出168kgに相当する。 珪灰石様合成配合物に関して、このエネルギーはおよそ1.45ギガジュールであると推定され、CO 排出127kgと同等である。 過程全体を比較した場合、1トンのポルトランドセメント当たりのCO 放出は、およそ967kgであり、珪灰石様合成配合物に関してはおよそ708kgである。 これは、およそ26%のCO 排出の減少と同等である。 このエネルギー削減は、CO 削減に匹敵する。 1トンのポルトランドセメントは、およそ5.1ギガジュールのエネルギーを必要とし、一方、1トンの珪灰石様合成配合物は、およそ3.76ギガジュールが必要と思われ、これはおよそ26%のエネルギー削減と同等である。 本発明の他の合成配合物もまた、同様のCO およびエネルギーの削減をもたらすと考えられる。

    カルシウムカーボネートの分解が常にカルシウムシリケート相の形成に先行するので、本明細書においてはM不足混合物(M-deficient mixture)とも称される、2.5:1より低いa:b比の使用は、原料、例えば石灰岩およびシリカの反応に関する吸熱エネルギー需要を減少させるように機能する。 したがって、カルシウムシリケート形成により放出される発熱による熱は、このエネルギー需要を相殺しない。 こういう状況なので、M不足混合物を有する合成配合物は、処理に要するエネルギーが実質的により少なく、((電気および燃料に基づき)エネルギー消費および石灰岩分解から)より少ないCO を大気中に放出する。 このことが合成配合物の製造プロセスをより環境に優しいプロセスにし、環境に優しい過程とは、エネルギー需要/生成された生成物1トンが有意に減少し、二酸化炭素/生成物1トンの放出が少ないプロセスを意味する。

    エネルギーおよびCO の削減は、副生成物、例えば、フライアッシュ、塩基性酸素転炉(Basic Oxygen Furnace)(BOF)スラグなどを含有するMを原料として使用することにより、さらに有意に改良することができる。

    合成配合物は、カルシウムおよびマグネシウムの炭酸塩化反応を促進する反応物質として使用することができ、結果として、低温固化(LTS)プロセスにおいて使用した場合、結合のための炭酸塩化機構を容易にする。 該合成配合物は、結晶および/または非晶質である1またはそれ以上の相を含むことができる。 該合成配合物は、単相であっても、または多相であってもよい。 少なくとも1の合成配合物を含む反応生成物はまた、炭酸塩化しない、本明細書において不活性成分と称される他の成分を含むことができる。 これらの不活性成分のいくつかは、水和はし得るが炭酸塩化はし得ない。

    該合成配合物は、副生成物を有効なセメントまたはバインダーとして活性化する方法で処理された、単一の副生成物または複数副生成物の混合物である原料から形成することができる。 例示的副生成物は、フライアッシュ、焼却炉アッシュ、スラグ、石灰焼成炉ダストおよび再生セメントを含む。 該合成配合物はまた、豊富な鉱物、例えば、頁岩、石灰岩(CaCO )、石英(SiO )、砂、粘土、マグネサイト(MgCO )およびドロマイト(Mg,Ca)CO 鉱物などを、他の多数の中でもとりわけ含むこともできる。 さらに、副生成物および鉱物の両方を一緒に組み合わせて、同様に合成配合物を調製することも可能である。

    したがって、該合成配合物は、このプロセスを世界中で展開させることができるように、豊富で、かつ、容易に入手できる鉱物および/または副生成物から合成できる。

    該合成配合物は、さまざまな反応経路、例えば、とりわけ、固体状態(solid state)反応、機械化学的(Mechanochemcial)活性化、熱水反応(hydrothermal reaction)およびこれらの組み合わせ、例えば、機械化学的−熱水または機械化学的−固体状態、熱水−固体状態および機械化学的−熱水−固体状態プロセスなどを介して合成することができる。

    少なくとも1つの合成配合物を含む反応生成物は、二酸化炭素と反応性であり、炭素の回収および隔離ならびに製品製造のための炭酸塩化反応を開始する、実質部分を含むことができる。 少なくとも1つの合成配合物を含む反応生成物は、低温固化(LTS)としても公知である、広範囲の熱水液相焼結(HLPS)プロセスに有用な多孔質マトリックスに組み込むことができる。

    組成物(composition of matter)の観点から、合成配合物を炭酸塩化することにより形成される炭酸塩化生成物は、米国特許仮出願第61/449,659号、現在米国特許出願第13/411,218号に開示の、結合要素、結合マトリックス、連結性、および階層を含む微細構造を有することができ、当該出願は、本明細書において完全に説明された場合と同様のすべての目的で、参照によりその全体が本明細書に組み込まれ、その結果、広範囲の用途に使用可能な炭酸塩化生成物に関する新規な特性を得ることができる。 例示的用途は、他の可能性の中でもとりわけ、構造的、断熱的、耐火的、生物医学的用途などを含む。

    固体状態反応による合成 ポルトランドセメントの生成に必要なエネルギーは、カーボネート分解に関する大型吸熱反応により大きく決定される(ΔΗ=2.7ギガジュール/CaCO 1トン)。 ポルトランドセメントの生成において、カルシウムが過剰な化合物が水和結合の形成に必要であり、この場合、a:b比が2:1より大きく、CaO含有量が通常少なくとも66%である。 通常、エーライト(Ca SiO )およびビーライト(Ca SiO )化合物が形成される。

    対照的に、a:b比が2.5:1より低い、CaO含有量が通常およそ48%である珪灰石(CaSiO )などの合成配合物は、炭酸塩化に非常に適している。 したがって、a:b比が2.5:1より低い合成配合物の本発明における使用が可能である。 合成配合物におけるa:b比の最終範囲は、平衡熱力学および動力学により境界され、本明細において特定された範囲より広いことがある。 例えば、粒径および混合均一性が変動して、M−不足であり得る、さまざまなa:b比を有する広範囲な合成配合物が得られる可能性がある。

    一実施例において、カルシウム水和物および石英の混合物を、本発明の合成配合物の合成のための原料として使用することができる。 この場合、か焼の温度は非常に低い。 例えば、カルシウムヒドロキシドは512℃において分解することが日常的に公知であり、これは、カルシウムカーボネートの分解温度の840℃よりはるかに低い。 熱力学的機構ではなく動力学的機構を介して、粒径が分解温度を制御することは周知なので、これらの分解温度は近似値であることに留意されたい。 加えて、カルシウムヒドロキシドの分解に必要な吸熱は低い。 したがって、より低いか焼温度および吸熱の減少の両方が、エネルギー需要の減少に寄与している。 さらに、金属ヒドロキシドの分解は、二酸化炭素を発生しない。 エネルギーおよびCO は金属ヒドロキシドの製造プロセスにおいて発生し得るが、金属ヒドロキシドが副生成物に由来する場合、この場合は、この金属ヒドロキシド副生成物を含有する合成配合物を製造するために、追加のエネルギーは消費されず、CO は発生しない。

    さらに、ヒドロキシル化されたカルシウムシリケートが分解し、炭酸塩化され得る酸化物合成配合物、例えばとりわけ珪灰石などを形成することができる。 このような原料は、ゾノトライト、Ca Si 17 (OH) であってよく、これは珪灰石と同じa:b比を有する。 ゾノトライトは、熱的に分解され、およそ800℃において1時間加熱すると、珪灰石を形成することができる。 加えて、表2Aに要約したような他のヒドロキシル化カルシウム−シリケート相も同じように適切であると思われる。

    別の適切な原料は、先に引用したような、さまざまなカルシウムシリケート相として密に混合されたカルシウムおよびケイ素をすでに有する、副生成物であり得る。 この場合もまた、エネルギーおよびCO の排出は、例えば、他の考えられる混合物の中でもとりわけ、石灰岩および石英などの鉱物の混合物であるものよりもこの副生成物を選択することによって回避される。

    好ましいa:b比を有する合成配合物は、CO に対してさまざまなレベルの反応性を有する。 例えば、珪灰石は、透輝石(CaMgSi )より実質的に低い温度において反応する。 したがって、炭酸塩化の前に相転移をもたらすことによって、原料にCO に対するより高い反応性を与えることができると考えられる。 いくつかの相転移は、本目的に対して有益であると思われ、この例を以下に記載する。

    第1の例において、原料を、原料が2またはそれ以上の化合物を有する合成配合物に分解し、これらの化合物の1またはそれ以上が炭酸塩化され得る分解反応温度(incongruent reaction temperature)に加熱することができる。 例えば、CaO−SiO 系において、Ca Si を熱処理し、液体およびCa SiO を形成することができる。 Ca Si は、分解溶融し、液体およびCa SiO を、およそ1470℃の包晶温度において形成する。

    第2の例において、原料は、十分に炭酸塩化された合成配合物へと容易に失透する(devitrify)成分を含んでよい。 例えば、石灰−リッチ(例えばカルシウム含有量12−14%を有する)であるガラスは、容易に失透する成分を含み得る。 より具体的には、カルシウムアルミノシリケートは失透して、珪灰石、灰長石(CaAl Si )および鱗石英(SiO )を形成する。 別の例の溶鉱炉スラグ(CaO:SiO :Al がおよそ3:3:1の重量比)は珪灰石および灰長石へと失透し得る。 代替的には、再生ガラスは、CaO−リッチ材料、例えば石灰焼成炉ダスト(LKD)と混合して、カルシウム−リッチガラスを作ることもできる。 これらの成分は、これらを急速に水または他の冷却剤において冷却して粉末化し、その結果、製粉工程を回避する(電気の使用を減少させる)ことによってエネルギーを削減し、CO 排出を減少させ得る。 失透はまた、ガラスを水溶液または蒸気中で処理することによってもたらされ得る。

    他の溶融系方法、例えば溶融塩溶媒に基づく方法を使用して、カルシウムシリケートを鉱物または副生成物から結晶化することができる。

    機械化学的方法による合成 機械化学的方法、例えば乾式機械化学的方法を使用して、炭酸塩化のための合成配合物を、原料、例えばスラグおよび石膏を含有する混合物から合成することができる。 別の例において、サルフェートに基づく合成配合物を、乾式機械化学的反応を介して、カルシウムヒドロキシド、カルシウムサルフェートおよびアルミニウムヒドロキシドを使用して調製することができる。

    機械化学的方法は、通常高エネルギーボールミルの使用を伴い、前駆材料を加熱および破砕すると同時に、これらを互いに密に接触させ、その結果、異なる前駆物質間の化学的反応を開始する。

    機械化学的方法を、合成された配合物を調製するために使用する有利性は、高温への加熱に関するエネルギーを回避することである。 代わりに、より少ないエネルギーを機械的エネルギーとして費やす。 例えば、概略で1−6GJ/トンの熱エネルギーが、合成配合物を、固体状態反応法を介して調製するために必要であるが、一方、機械化学的プロセスはおよそ0.2−0.5GJ/トンが必要であると思われる。 機械化学的プロセスは電気を必要とし、電気は通常の発電所においてCO を発生し、3.6GJを1トンのCO に変換すると想定でき、石炭発電所に対して35%の変換効率と想定できる。

    機械化学的方法を、多成分酸化物、例えばカルシウムシリケートの調製に、ハイブリッド化された方法を介して、熱水反応と合わせて使用することができる。 このハイブリッド化方法において、カルシウムヒドロキシドおよびシリケートを機械化学的に反応させ、その後、熱水処理することができる。 別のハイブリッド化方法において、溶液を機械化学と併せて、例えばヒドロキシアパタイトの機械化学的−熱水合成に使用することができる。

    熱水方法による合成 熱水方法は、オートクレーブにおいて実施されるプロセスを含むことができ、オートクレーブ内にすべての前駆材料が、熱水と一緒に自己生成(autogeneous)の蒸気圧下で供給される。

    完全かつ急速に炭酸塩化される多数の合成配合物は、ヒドロキシル基を含有する。 カルシウム−ケイ素系において、数多くの水和相がこの可能性を提示する。 表2Aは、低温固化(solidication)(LTS)プロセスを介して合成および炭酸塩化され得る、広範囲のカルシウム−ケイ素ヒドロキシド合成配合物を要約している。

    熱水反応方法は、ヒドロキシル基および小型の粒径を有する合成配合物を含む反応生成物を調製するための、固体状態または機械化学的プロセスを必要としない優れた方法である。 例えば、ゾノトライト、Ca Si 17 (OH) は、熱水反応方法により、220℃において24時間、シリカ、カルシウムオキシドおよびNaOHを原料として使用して合成することができる。 合成配合物はまた、熱水反応方法を介して、副生成物、例えばカーバイドスラグから調製でき、熱水反応温度220℃、20時間を使用できる。 ゾノトライト合成配合物の熱水合成は、例えば、200℃において原料、例えば石英および石灰の混合物を用いて可能である。 CaOを含有する石灰焼成炉ダストなどの原料が、高濃度の遊離のシリカを含有する混合物と反応可能なので、遊離のシリカおよび石灰を含有する任意の副生成物は、ゾノトライト合成配合物に変換可能であると考えられる。

    より多くの複合相混合物を伴う水和合成配合物が調製可能である。 例えば、CaO−Al −SiO −H O混合物を熱水処理して、ポートランド石(Ca(OH) )、ジャフェ石(Ca (Si (OH) )、ゾノトライト、ガイロル石、(NaCa 16 Si 23 AlO 60 (OH) ・64(H O))、11Å−トベルモリ石(Ca Si (O,OH) 18 −5H O)、トラスコット石((Ca,Mn ++14 Si 2458 (OH) ・2(H O))、加水柘榴石(hydrogarnet)(Ca Al (SiO 3−x (OH) 4x )およびカルシウムアルミニウムシリケート水和物(例えば、CaAl Si 16・5H Oなど)を形成することができる。これらの合成配合物は単一プロセス工程で炭酸塩化できると考えられる。

    副生成物は反応により、1またはそれ以上の水和相を伴う相の集合に熱水的に変換できると考えられる。 例えば、石灰焼成炉ダスト(LKD)はCaOを提供でき、フライアッシュはシリカおよびアルミナを熱水反応に提供できる。 塩基性酸素転炉(BOF)スラグは、カルシウム−リッチであり、石灰焼成炉ダスト(LKD)またはセメント焼成炉ダスト(CKD)より豊富である。

    マイクロ波−熱水方法による合成 熱水反応は、昇温において水を触媒として伴う。 マイクロ波は水により直接吸収され、マイクロ波の使用は、従来の加熱を使用することにより達成される加熱速度より速い加熱速度をもたらす。 したがって、マイクロ波照射を熱水反応と一緒に実施した場合、普通、熱水反応速度が大幅に加速する。

    熱水方法と同様に、マイクロ波−熱水方法もまたオートクレーブ内で実施される。 マイクロ波−熱水方法において、前駆材料は従来の加熱ではなく、マイクロ波加熱により加熱される。 マイクロ波加熱は、マイクロ波エネルギーを原位置(in situ)で所望の反応を促進する熱に変換する。 これは、固体または液体が、容器の外側から伝導を介して加熱される、従来の加熱とは異なる。

    例えば、塩基性酸素転炉(BOF)スラグは、従来の加熱を使用して熱水処理され、トベルモリ石合成配合物が、主要相として200℃における保持時間48時間後に合成された。 対照的に、マイクロ波−熱水反応において、トベルモリ石合成配合物は、3時間以内に同じ温度で合成された。 さらに、塩基性酸素転炉(BOF)スラグの圧縮強度は、従来の加熱と比較して強化される。 したがって、熱水方法を材料の水和または炭酸塩化に使用する場合、マイクロ波−熱水方法を並行して利用可能である。

    ハイブリッド化方法による合成 上の項は、合成配合物を、固体状態およびガラス溶融方法などのプロセスならびに機械化学的方法および熱水方法などの方法を使用して調製できることを示している。 さらに、任意の2またはそれ以上のこれらの取り組みをハイブリッド化して、さらなる取り組みを構築できる。 例えば、熱水方法は水和物の調製に使用でき、水和物はその後固体状態方法により反応性酸化物に変換できる。 反対に、固体状態の反応生成物を熱水処理により水和物に変換可能である。 任意の熱水反応のために、Ca供給源がCaCO である場合、CaCO は、熱水処理の前にか焼される必要がある。

    およそ300の公知の天然形成カーボネートおよびさらに多くの合成に由来し得るカーボネートが存在するので、他の酸化物、例えばアルミナ、ナトリウムオキシド、マグネシウムオキシドなどと併せた、カルシウムシリケート系の化学的平衡は、炭酸塩化に適切であり得る広範囲の二次相を提供する。 表3は、好ましいカーボネート形成が可能であり、LTSプロセスに適切な相の代表的サンプリングである。

    固体状態反応、熱水方法、機械化学的経路または他の取り組みによって活性化されてもされなくても、すべての合成配合物は、LTSプロセスの間に容易に炭酸塩化可能である。 間隙率が最小化されなければならず、機械的強度が最大化される用途にとって、間隙率の減少をもたらす、炭酸塩化における体積膨張を最大化することができる。 表2Bは、広範囲の無水酸化物の合成配合物およびそれらの炭酸塩化における体積膨張を要約しており、15−100%の範囲の値であることが見出されている。 表2Aは、ゼロ未満から100%に及ぶ炭酸塩化における体積膨張を提示する水和合成配合物を要約している。 珪灰石から通常期待される炭酸塩化における体積膨張と同様またはそれを超える体積膨張を提示する合成配合物が好ましい。 しかし、体積膨張の低さは、用途の特性の必要条件に依存して有用であり得る。

    合成配合物の粒子形態は、炭酸塩化される素地(green body)の粒子充填密度を調節することができる。 例えば、粒子は、球状、針状または薄片の粒子であってもよい。 概して、炭酸塩化における体積膨張が非常に小さい合成配合物は、有意な間隙率の減少および強度の強化が起こらないことがあるので、望ましくない。 例えば、水和石灰焼成炉ダスト(HLKD)単独の炭酸塩化は、HLKDが炭酸塩化の開始前に大部分または完全に水和され、したがって、炭酸塩化からもたらされる体積膨張が少ないので、高強度コンクリートの次数の強度(およそ50MPa、直径1インチの円筒形)を有する生成物を生じる。 対照的に、珪灰石などの、周囲条件においては容易に水和しない合成配合物は、およそ50%またはそれを超える体積増加を示し得る。 結果として、これらの高体積膨張合成配合物は、高強度コンクリート材料を3倍またはそれ以上(a factor or 3 or more)超える強度の値を実証している(およそ170MPa、1−インチの直径の円筒形)。

    線形回帰モデルに基づき、カルシウムシリケート水和物(CSH)合成配合物の炭酸塩化における体積膨張は(全反応物質が完全に反応したと仮定して)、合成配合物中の原子数に従って推定することができる。

    体積膨張=(86−4*N Si −7.8*N −12*N OH −97*N H2O )%、式中、N Si =Si/Caの数およびN =O原子/Caの数、N OH =OH/Caの数およびN H2O =H O/Caの数である。 この体積膨張値は、不純原子が存在しないと仮定して計算されることに留意されたい。

    この計算から、合成配合物中のCaの量が増加すると、炭酸塩化における体積膨張が増加し、炭酸塩化における体積膨張に対して結合水による作用の減少が最も大きくなることが見出される。

    副生成物は、合成配合物を調製するための原料として使用することができ、副生成物をその後炭酸塩化し、炭酸塩化における大きな体積増加を実現することにより、高強度生成物を形成することができる。 例えば、石灰焼成炉ダストなどの副生成物と、再生ソーダ石灰シリカガラスなどの別の原料とを反応させることにより、石灰焼成炉ダスト由来の遊離のカルシウムが使用され、ガラスを失透させ、珪灰石などの無水カルシウムシリケート相を形成し、これは石灰焼成炉ダスト中の水和石灰の炭酸塩化よりバインダーとしてより有効である。 カルシウムカーボネートおよびシリカに不均一化する、珪灰石の炭酸塩化における体積膨張は、珪灰石の初期体積と比べて大きな体積増加をもたらし、一方水和石灰は小さい体積変化を示すので、このことは事実である。 無水石灰の炭酸塩化により大きな体積膨張をもたらすことは可能であるが、その後、炭酸塩化の前に水とのすべての接触は避けなければならず、このことは幅広いセラミック形成操作に対して現実的ではない。 さらに、魅力的な特性を有する炭酸塩化生成物を調製するための、低温固化(LTS)を受ける多孔質体における合成配合物の体積変化の必要量が、初期多孔質マトリックス(粉末圧縮体、素地、多孔質体などとも称される)の特徴の重要な役割のおかげで、著しく変動することにも留意すべきである。 間隙パーセント(percent porosity)、細孔径、細孔径分布、細孔の形状、屈曲度(相互接続性のタイプ)などの特徴は、体積変化の必要量に影響を与え得る、いくつかの重要な考慮すべき事柄である。

    さらに、再結晶化は、結晶を、強化ネットワークを確立する方法で成長させることができるので、炭酸塩化における体積変化ゼロまたは負の体積変化もまた、魅力的な特性を有する生成物を調製することができる。

    加えて、多孔質マトリックスの他の成分の特徴もまた、考慮することができる。 例えば、多孔質マトリックスが他の成分の粒子を含む場合、粒子の形状、粒径、粒径分布、凝集の度合いなどの特徴を考慮することができる。

    合成配合物は、単相、または有意な程度、好ましくは30%の体積膨張を超えて、急速に、好ましくは10日以下で炭酸塩化可能なさまざまな相の混合物のいずれであってもよい。 多数の変数、例えば、陽イオンの選択および多孔質マトリックスの特徴などのを調節して、炭酸塩化の進行の仕方を決定することができる。 これらの変数を調節することによって、体積膨張の増加を決定するために炭酸塩化の程度を調節することもでき、その結果、魅力的な特性を有する炭酸塩化生成物が設計可能かどうかを調節できる。

    合成配合物は、大量に入手可能であり、各地で発見可能であり、低コストである、幅広い原料を組み合わせて合成することができる。 その混合物が、魅力的な特性を有する生成物を形成するために十分な程度に炭酸塩化できる合成配合物を形成することを活性化する限り、工業化学物質、鉱物および副生成物を含む原料を無数の方法で組み合わせることができる。 したがって、実際上世界のどこであろうと、大規模過程において費用対効果の高い様式でモノリス製品を製造することができる。

    実施例1
    表4は、固体状態反応により生成された少なくとも1つの合成配合物を含む、4つの例示的反応生成物1A−1Dを記載している。 合成配合物を形成するために、記載の量のカルシウム−リッチ原料を、存在する場合、記載の量のケイ素−リッチ原料と混合し、マッフル炉に4時間、1200℃で大気雰囲気に配置し、その後解析して、各反応生成物において形成された新しい相を決定した。

    その後、反応生成物1A−1Dを乳鉢中で手により破砕し、2トンの圧力で直径1/2インチのペレットに湿式加圧した。 このペレットを、次いで20psiの圧力の二酸化炭素雰囲気において、20時間、90℃で、部分的に水を染み込ませながら炭酸塩化し、その後解析し、存在する相および炭酸塩化の間の重量増加を決定した。

    各実施例において、炭酸塩化反応は、カルシウムカーボネート相の形成およびカルシウム関連相およびケイ素関連相の量の減少をもたらし、各実施例は、炭酸塩化の間に測定可能な重量増加をもたらした。 最も大きな重量増加は、カルシウム−リッチ原料およびケイ素−リッチ原料の混合および反応からもたらされた合成配合物を有する、反応生成物1Aおよび1Bに起こった。

    実施例2
    表5は、固体状態反応により生成された少なくとも1つの合成配合物を含む、2つの例示的反応生成物2A−2Bを記載している。 合成配合物を形成するために、記載の量のカルシウム−リッチ原料を、存在する場合、記載の量のケイ素−リッチ原料と、標的比1molのカルシウム対1molのケイ素で混合し、マッフル炉に4時間、1200℃で大気雰囲気に配置し、その後解析して、各反応生成物において形成された新しい相を決定した。

    その後、反応生成物2A−2Bを乳鉢中で手により破砕し、2トンの圧力で直径1/2インチのペレットに湿式加圧した。 このペレットを、次いで20psiの圧力の二酸化炭素雰囲気において、20時間、90℃で、部分的に水を染み込ませながら炭酸塩化し、その後解析し、存在する相および炭酸塩化の間の重量増加を決定した。

    各実施例において、炭酸塩化反応は、カルシウムカーボネート相の形成およびカルシウム関連相およびケイ素関連相の量の減少をもたらし、各実施例は、炭酸塩化の間に測定可能な重量増加をもたらした。

    実施例3
    表6は、固体状態反応により生成された少なくとも1つの合成配合物を含む、4つの例示的反応生成物3A−3Dを記載している。 合成配合物を形成するために、記載の量のカルシウム−リッチ原料を、存在する場合、記載の量のケイ素−リッチ原料と混合し、マッフル炉に4時間、1200℃で大気雰囲気に配置し、その後解析し、存在する相および炭酸塩化の間の重量増加を決定した。

    その後、反応生成物3A−3Cを乳鉢中で乳棒を用いて手により破砕し、2トンの圧力で直径1/2インチのペレットに湿式加圧した。 このペレットを、次いで20psiの圧力の二酸化炭素雰囲気において、20時間、90℃で、部分的に水を染み込ませながら炭酸塩化し、その後解析し、存在する相および炭酸塩化の間の重量増加を決定した。

    各実施例において、炭酸塩化反応は、カルシウムカーボネート相の形成およびカルシウム関連相およびケイ素関連相の量の減少をもたらし、各実施例は、炭酸塩化の間に測定可能な重量増加をもたらした。

    実施例4
    表7は、固体状態反応により生成された少なくとも1つの合成配合物を含む、5つの例示的反応生成物4A−4Eを記載している。 合成配合物を形成するために、記載の量のカルシウム−リッチ原料を、存在する場合、記載の量のケイ素−リッチ原料と混合し、マッフル炉に4時間、1200℃で大気雰囲気に配置し、その後解析し、存在する相および炭酸塩化の間の重量増加を決定した。

    その後、反応生成物4A、4Bおよび4Dを乳鉢中で乳棒を用いて手により破砕し、2トンの圧力で直径1/2インチのペレットに湿式加圧した。 このペレットを、次いで20psiの圧力の二酸化炭素雰囲気において、20時間、90℃で、部分的に水を染み込ませながら炭酸塩化し、その後解析し、存在する相および炭酸塩化における重量増加を決定した。

    各実施例において、炭酸塩化反応は、カルシウムカーボネート相の形成およびカルシウム関連相およびケイ素関連相の量の減少をもたらし、各実施例は、炭酸塩化の間に測定可能な重量増加をもたらした。

    実施例5
    表8は、固体状態反応により生成された少なくとも1つの合成配合物を含む、5つの例示的反応生成物5A−5Fを記載している。 合成配合物を形成するために、記載の量のカルシウム−リッチ原料を、存在する場合、記載の量のケイ素−リッチ原料と混合し、マッフル炉に2時間、800℃で大気雰囲気に配置し、その後解析し、存在する相および炭酸塩化の間の重量増加を決定した。

    各実施例において、炭酸塩化が、カルシウムカーボネート相の形成およびカルシウム関連相およびケイ素関連相の量の減少をもたらすこと、ならびに測定可能な重量増加をもたらすことが期待される。

    実施例6
    表9は、固体状態反応により生成された少なくとも1つの合成配合物を含む、5つの例示的反応生成物6A−6Eを記載している。 合成配合物を形成するために、記載の量のカルシウム−リッチ原料を、存在する場合、記載の量のケイ素−リッチ原料と混合し、マッフル炉に2時間、1100℃で大気雰囲気に配置し、その後解析し、存在する相および炭酸塩化の間の重量増加を決定した。

    各実施例において、炭酸塩化が、カルシウムカーボネート相の形成およびカルシウム関連相およびケイ素関連相の量の減少をもたらすこと、ならびに測定可能な重量増加をもたらすことが期待される。

    実施例7
    表10は、固体状態反応により生成された少なくとも1つの合成配合物を含む、5つの例示的反応生成物7A−7Cを記載している。 合成配合物を形成するために、記載の量のカルシウム−リッチ原料を、存在する場合、記載の量のケイ素−リッチ原料と混合し、マッフル炉に2時間、1000℃で大気雰囲気に配置し、その後解析し、存在する相および炭酸塩化の間の重量増加を決定した。 反応生成物7A、7Bおよび7Cは、標的a:b比の1:1、2:1および1:2を、それぞれ有する。

    各実施例において、炭酸塩化が、カルシウムカーボネート相の形成およびカルシウム関連相およびケイ素関連相の量の減少をもたらすこと、ならびに測定可能な重量増加をもたらすことが期待される。

    実施例8
    表11は、固体状態反応により生成された少なくとも1つの合成配合物を含む、5つの例示的反応生成物8A−8Cを記載している。 合成配合物を形成するために、記載の量のカルシウム−リッチ原料を、存在する場合、記載の量のケイ素−リッチ原料と混合し、マッフル炉に2時間、1100℃で大気雰囲気に配置し、その後解析し、存在する相および炭酸塩化の間の重量増加を決定した。 反応生成物8A、8Bおよび8Cは、標的a:b比の1:1、2:1および1:2を、それぞれ有する。

    各実施例において、炭酸塩化が、カルシウムカーボネート相の形成およびカルシウム関連相およびケイ素関連相の量の減少をもたらすこと、ならびに測定可能な重量増加をもたらすことが期待される。

    実施例9
    表12は、固体状態反応により生成された少なくとも1つの合成配合物を含む、5つの例示的反応生成物9A−9Cを記載している。 合成配合物を形成するために、記載の量のカルシウム−リッチ原料を、存在する場合、記載の量のケイ素−リッチ原料と混合し、マッフル炉に2時間、1200℃で大気雰囲気に配置し、その後解析し、存在する相および炭酸塩化の間の重量増加を決定した。 反応生成物9A、9Bおよび9Cは、標的a:b比の1:1、2:1および1:2を、それぞれ有する。

    各実施例において、炭酸塩化が、カルシウムカーボネート相の形成およびカルシウム関連相およびケイ素関連相の量の減少をもたらすこと、ならびに測定可能な重量増加をもたらすことが期待される。

    実施例9
    3.7gの平均径5μmを有するCa(OH) および3gの平均径25μmを有する石英を、36mlの0.1MKOH水溶液中で一緒に混合し、室温において10分間磁気撹拌し、乳白色の懸濁液を形成した。 a:bの標的比を1.0に保ち、水/固体の標的モル比を20に保った。 その後、この該懸濁液を120mlのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)容器に入れ、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の蓋で覆った。 懸濁液を含む蓋をした容器を、TEFLON(登録商標)PTFEのラックに乗せ、Milestones UltraClaveマイクロ波反応器において225℃に、30バールのN においてマイクロ波加熱し、この条件を4時間維持し、その後室温に自然に冷却した。 得られた反応生成物を、75℃において大気中で12時間乾燥させた。

    乾燥させた反応生成物を、粉末X線回折(XRD)および走査電子顕微鏡(SEM)により特徴付けた。 XRD位相解析は、純粋ゾノトライト相である合成配合物を含む反応生成物を示した(図1を参照されたい)。 SEM画像は、合成配合物が、直径30−100nmおよび長さ1−4μmのナノファイバー形状を有することを示した(図2を参照されたい)。

    実施例10
    8.63gの平均径5μmを有するCa(OH) および7.0gの平均径25μmを有する石英を、14.8mlの脱イオン水中で一緒に混合し、室温において10分間磁気撹拌し、乳白色の懸濁液を形成した。 a:bの標的比を1.0に保ち、水/固体の標的モル比を3.53に保った。 その後、この懸濁液を120mlのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)容器に入れ、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の蓋で覆った。 懸濁液を含む蓋をした容器を、TEFLON(登録商標)PTFEのラックに乗せ、Milestones UltraClaveマイクロ波反応器において225℃に、30バールのN においてマイクロ波加熱し、この条件を5時間維持し、その後室温に自然に冷却した。 得られた反応生成物を、75℃において大気中で12時間乾燥させた。

    乾燥させた反応生成物を、粉末X線回折(XRD)により特徴付けた。 XRD位相解析は、反応生成物が未反応の石英相およびゾノトライト合成配合物を含むことを示した (図3を参照されたい)。

    実施例11
    8.63gの平均径5μmを有するCa(OH) および7.0gの平均径25μmを有する石英を、15mlの0.05MCaCl 中で一緒に混合し、室温において10分間磁気撹拌し、乳白色の懸濁液を形成した。 a:bの標的比を1.0に保ち、水/固体の標的モル比を3.57に保った。 その後、この懸濁液を120mlのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)容器に入れ、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の蓋で覆った。 懸濁液を含む蓋をした容器を、TEFLON(登録商標)PTFEのラックに乗せ、Milestones UltraClaveマイクロ波反応器において225℃に、30バールのN においてマイクロ波加熱し、この条件を5時間維持し、その後室温に自然に冷却した。 得られた反応生成物を、75℃において大気中で12時間乾燥させた。

    乾燥させた反応生成物を、粉末X線回折(XRD)により特徴付けた。 XRD位相解析は、反応生成物が少量の未反応の石英およびゾノトライト合成配合物を含むことを示した(図4を参照されたい)。

    実施例12
    Me タイプの、式中、Meが主にCaであり、Meが主にSiであり、a:b比がおよそ1:1.25である合成配合物を、下記の様式で調製した。 表13に記載の組成の石灰岩、粘土および砂を粉砕し、下記の様式でブレンドした。 ボールミルを使用して、石灰岩を、平均直径約14ミクロンの粒子に小さくし、粘土を、平均直径約12ミクロンの粒子に小さくし、砂を、平均直径約4ミクロンの粒子に小さくした。 12kgの粉砕石灰岩粒子、4.8kgの粉砕粘土粒子および5.6kgの粉砕砂粒子からなる乾燥混合物を調製した。 その後、乾燥混合物に粘土様稠度が得られるまで水を加えることによって、湿潤混合物を調製した。 湿潤混合物をおよそ直径6mmの個別の小粒に、手で丸めた。

    この小粒を、予熱した炉に入れ、1200℃において45分間保持した。 この小粒をその後炉から取り出し、周囲温度で冷却し、ボールミルで320メッシュの粉末形態に粉砕した。 この粉末の相含有量を、X線回折(XRD)により解析した。 XRDの結果を表14に記載する。

    実施例13
    コンクリート試料を、実施例12に記載の合成配合物を結合要素として使用して、下記の様式で調製した。

    16.67kgの0.375−インチ凝結体、16.67kgの0.75インチ凝結体、30.6kgのメーソンリー砂および16.77kgの合成配合物からなる乾燥混合物を調製した。 4.9kgの脱イオン水、55gのアキューマー(Accumer)および8gmのウォーレンガム(Whalen gum)からなる溶液をさらに調製した。 その後、湿潤混合物を、該乾燥混合物と該溶液を標準的セメントミキサーにおいて組み合わせることによって調製した。 湿潤混合物を、5分間、セメントミキサーにおいてブレンドした。

    コンクリート試験用の試料を、直径4インチ×高さ8インチの円筒形のスチール製鋳型に、湿潤混合物を充填することによって調製した。 詰め込んだ鋳型を振動させ、全体にわたって一貫性のある材料密度を達成した。 追加の湿潤混合物を周期的に加え、鋳型の全容量に確実に詰め込んだ。 詰め込んだ鋳型を16時間風乾させ、90℃で24時間オーブンにより乾燥させ、多孔質の未硬化のコンクリート試料を調製した。 直径4インチ×高さ8インチの、未硬化コンクリート試料を、その後、鋳型から取り出し、90℃でさらに48時間、オーブンにより乾燥させた。

    未硬化コンクリート試料を、その後、オートクレーブにおいて、90℃で72時間、CO および水蒸気からなる20psigの大気において反応させ、硬化状態を達成した。 硬化コンクリート試料を、90℃で48時間、オーブンにより乾燥させた。

    硬化コンクリート試料を、ASTM C39に従って圧縮強度、ASTM 469に従って割裂強度およびASTM C1202に従って塩化物浸透性に関して試験した。 硬化コンクリート試料の圧縮強度、割裂引張強度(split tensile strength)および塩化物浸透性(chloride permeability)を、表15に記載し、ポルトランドセメントコンクリートに典型的な値と比較した。 すべての場合において、本実施例の硬化コンクリート試料は、ポルトランドセメントコンクリートに勝るとも劣らなかった(compare favorably)。

    さまざまな改変および変形が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明においてなされ得ることは当業者には明らかである。 したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲およびこれらの等価物の範囲内に入るという条件で、本発明の改変および変形を対象に含めることを意図する。

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