Base material for disk and method for producing the same, and disk roll |
|||||||
申请号 | JP2010115460 | 申请日 | 2010-05-19 | 公开(公告)号 | JP2011241920A | 公开(公告)日 | 2011-12-01 |
申请人 | Nichias Corp; ニチアス株式会社; | 发明人 | WATANABE KAZUHISA; IWATA KOJI; NAKAYAMA MASAAKI; | ||||
摘要 | PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a disk roll without damaging the surface of an object to be conveyed, and also without generating a disk separation and a crack even when rapidly cooled.SOLUTION: A base material for a disk is produced by molding a slurry raw material containing inorganic fibers, an inorganic filler having an aspect ratio of 1 to 25 and an inorganic binder into a plate shape, and drying the molded plate. A disk material is made by striking the base material for the disk in a ring shape. Further, the disk roll is obtained by fitting a plurality of the disk materials on a rotating shaft by insertion. | ||||||
权利要求 | 回転軸にリング状のディスク材を複数枚嵌挿させ、該ディスク材の外周面により搬送面を形成してなるディスクロールの前記ディスク材を形成するための基材の製造方法において、 無機繊維と、アスペクト比1〜25の無機充填材と、無機バインダーとを含むスラリー原料を板状に成形し、乾燥することを特徴とするディスク用基材の製造方法。 前記無機充填材が、鱗片状物を含まないことを特徴とする請求項1に記載のディスク用基材の製造方法。 前記無機繊維のウェットボリュームが300ml/5g以上で、かつ、非晶質または結晶化率が50%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のディスク用基材の製造方法。 前記スラリー原料を板状に成形する方法が吸引脱水成形であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のディスク用基材の製造方法。 回転軸にリング状のディスク材を複数枚嵌挿させ、該ディスク材の外周面により搬送面を形成してなるディスクロールの前記ディスク材であって、 無機繊維と、アスペクト比1〜25の無機充填材と、無機バインダーとを含むことを特徴とするディスクロール用基材。 前記無機充填材が、鱗片状物を含まないことを特徴とする請求項5に記載のディスクロール用基材。 請求項5または6に記載のディスク材を回転軸に複数枚嵌挿させてなることを特徴とするディスクロール。 ディスク材の充填密度が0.6〜1.5g/cm 3であることを特徴とする請求項7に記載のディスクロール。 |
||||||
说明书全文 | 本発明は、回転軸にリング状のディスク材を複数枚嵌挿させ、該ディスク材の外周面により搬送面を形成してなるディスクロール、並びに前記ディスク材用の基材及びその製造方法に関する。 例えば、溶融炉から流下する板ガラスを搬送したり、焼鈍炉で加熱されたステンレス板等の金属板を搬送するために、ディスクロールが使用されている(例えば、特許文献1参照)。 図1に示すように、このディスクロール10は、回転軸となる金属製のシャフト11に、無機繊維や無機充填材を含有するリング状のディスク材12を複数枚嵌挿してロール状の積層物とし、両端に配したフランジ13を介して全体を加圧してディスク材12に若干の圧縮を加えた状態でナット15により固定したものであり、ディスク材12の外周面が搬送面として機能する。 こうしたディスクロールにおいては、ディスク材12を嵌挿するシャフト11が金属製であるため、高温に晒されるとこのシャフト11が熱膨張して軸方向に沿って伸びる。 このとき、ディスク材12は金属に比べて熱膨張率が低いセラミックス製であるためシャフト11の伸びに追従することができず、ディスク材12同士が剥離してしまい、ディスクセパレーション(ディスク材間に隙間が生じる現象)が発生したり、ディスク材の外側(表面)と内側(内部)との温度差(熱膨張差)に起因する熱応力により、ロール表面(搬送面)にクラックが発生することが懸念される。 こうした不具合を回避するために、ディスク材にマイカなどの鱗片状物を配合することが多くなされていた(例えば、特許文献1および2参照)。 すなわち、マイカは、極く薄い層構造をなしており、加熱されると結晶水を放出して結晶変態を起こし、その際層方向に膨張する傾向がある。 こうしたマイカの層方向への膨張によりディスク材12のシャフト11の熱膨張への追従性を高めることができると期待されている。 しかしながら、特許文献1や2に記載のディスクロールのように無機充填材としてマイカを含んでいると、マイカは鱗片状物であるため、その基材の成形工程において、例えば平板状の基材の内部で表面と平行に配向した状態で存在することになる。 その結果、マイカは、平板状の基材から打ち抜いたディスク材の表面と平行に、即ちディスクロールの搬送面と垂直に配向する。 そのため、搬送面の摩耗が進行すると、マイカの端面でガラス板や金属板の表面に線状の傷が発生してしまうことが懸念される。 こうした傷は、現在では特に問題とならないが、更にガラス板や金属板の高品質化が進むにつれ、新たな課題として取り上げられることが懸念される。 また、近年では搬送されるガラス板や金属板が大面積化しているため一枚当りの搬送時間が長く、ディスク材との接触時間も長くなっている。 そのため、ディスク材はこれまで以上に高温になり、搬送前後、即ちガラス板や金属板と接触している時と、接触を終えた時との温度差がこれまでよりも大きくなる傾向がある。 また、定期点検時にも同様に、急激に冷却される場合がある。 そのため、上記のディスクセパレーションや表面のクラックを起こしやすい。 本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、ガラス板や金属板のような被搬送物の表面を傷付けることもなく、更に急激に冷却された場合でもディスクセパレーションが発生したり、クラックが発生したりすることがないディスクロールを提供することを目的とする。 上記目的を解決するために、本発明は下記を提供する。 本発明によれば、マイカのような鱗片状物を含まないため、被搬送物の表面を傷付けてしまう恐れがない。 また、マイカのような鱗片状物を含まなくとも、ロールビルド後もディスク材に比較的長い無機繊維を残存させることができるため、無機繊維の弾力性を維持・発揮することができる。 その結果、ディスク材の高い復元率を維持でき、熱膨張差に起因する応力を緩和/吸収できるため、急激に冷却された場合でも、ディスクセパレーションが発生したり、クラックが発生したりすることのない、耐スポーリング性に優れたディスクロールが得られる。 以下、本発明に関して図面を参照して詳細に説明する。 (ディスク材用基材) 本発明において、無機充填材にはマイカなどの鱗片状鉱物を含まないことが好ましい。 本発明において、ディスク材は、アスペクト比25を超える無機充填材を含まないことが好ましい。 即ち、ディスク材は、アスペクト比25以下の無機充填材のみからなることが好ましい。 無機充填材は、マイカのような鱗片状物以外であればよく、例えばアルミナ、コーディライト、焼成カオリン、タルク、シリカといった粒状物や、ワラストナイト、(セピオライト)といった針状物であればよい。 中でも、アルミナ、焼成カオリン、ワラストナイトが好ましい。 これらは単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。 なお、焼成カオリンとは、カオリンを焼成して可塑性を消失させたもので、後述する無機バインダーのような作用はない。 こうした無機充填材は、微細なほど被搬送物の表面の損傷を抑えることができ、粒状物であれば、平均粒径で25μm以下の微粉末を用いることが好ましく、20μm以下の微粉末を用いることがより好ましく、15μm以下の微粉末を用いることがさらに好ましく、針状物であれば、平均径80μm以下、平均長1000μm以下であることが好ましく、平均径60μm以下、平均長800μm以下であることがより好ましく、平均径40μm以下、平均長600μm以下であることがより好ましい。 すなわち、本発明において、無機充填材は、アスペクト比1〜5未満の粒状物であれば、平均粒径0.1〜25μm、好ましくは0.1〜20μm、さらに好ましくは0.1〜15μmの粒状物であればよく、アスペクト比5〜25の針状物であれば、平均径1〜80μm、平均長10〜1000μmの針状物であればよく、好ましくは平均平均径1〜60μm、平均長10〜800μmの針状物であればよく、さらに好ましくは平均平均径1〜60μm、平均長10〜800μmの針状物であればよい。 本発明において、無機繊維のウェットボリュームが300ml/5g以上で、かつ、非晶質または結晶化率が50%以下であること好ましい。 無機繊維は種々の繊維長のものが混在しており、本発明では無機繊維の繊維長をウェットボリュームで規定する。 こうした無機繊維によれば、従来、マイカが担っていた熱間でのシャフトへの追従性を確保することが期待できる。 尚、ウェットボリュームは、次の方法で算出される。 ウェットボリュームが大きいほど繊維長が長くなるが、本発明では300ml/5g以上、好ましくは400ml/5g以上、より好ましくは500ml/5g以上の無機繊維を用いる。 また、ウェットボリュームの上限値は、本発明の効果が得られるのであれば特に制限はなく、例えば2000ml/5g以下であればよく、好ましくは1500ml/5g以下、より好ましくは1200ml/5g以下であればよい。 無機繊維は、スラリーとするために水中で無機充填材等と攪拌混合されるため、攪拌の間に切断され、得られるディスク材中の無機繊維は繊維長の短いものとなる。 そのため、ディスク材は弾性が低く、急激な温度変化に追従できずにディスクセパレーションが発生したり、クラックが発生する。 これに対し本発明で用いる上記のウェットボリュームの無機繊維はバルク状の短繊維であり、スラリーにするときに攪拌混合されても、これまでよりも長い繊維長で残存し、得られるディスク材においても比較的長い無機繊維が配合されるため、無機繊維の弾力性を維持・発揮することができる。 その結果、熱膨張差に起因する応力を緩和/吸収でき、ディスクロールの耐スポーリング性を向上させることができる。 また、本発明において、無機繊維は非晶質体、即ち結晶化率で0%、もしくは結晶化率が50%以下である。 無機繊維は、その結晶化率が低くなるほど繊維強度に優れるため、スラリー中で攪拌されたり、ロールビルド工程において圧縮力が加わったりしても、無機繊維が折れ難くなり、ディスク材の復元力を維持することができる。 その結果、強度が高く、復元率の高いディスク材が得られる。 このような効果を確実にするため、無機繊維の結晶化率の上限は30%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましく、10%以下であることが更に好ましい。 最も好ましくは、非晶質の無機繊維である。 本発明において、結晶化率は、X線回析法により測定されればよく、内標準法を使用し、ムライトの検量線を作成し、結晶化率を求める。 さらに、無機繊維の平均繊維径は、本発明の効果を得られるのであれば特に制限はないが、平均繊維径が3〜7μm、4〜7μmといった比較的太い無機繊維であることが好ましい。 こうした太い無機繊維は繊維強度に優れるため、スラリー中で攪拌されたり、ロールビルド工程において圧縮力が加わったりしても、無機繊維が折れ難く、ディスク材の復元力を維持することができる。 その結果、強度が高く、復元率の高い基材を提供できる。 尚、無機繊維の組成は、本発明の効果を得られるのであれば特に制限はないが、Al 2 O 3 :SiO 2が60:40〜99:1であることが好ましい。 こういった組成の無機繊維はアルミナ繊維またはムライト繊維と呼ばれ、耐熱性が高いため、得られるディスク材の寸法熱変化率を低く抑えることができる。 特に、Al 2 O 3 :SiO 2が70:30〜80:20であるムライト繊維は耐熱性、繊維強度、コストのバランスに優れるため、成形工程、ロールビルド工程を経ても長い繊維長を維持し易いため本発明において好適に使用できる。 本発明において、無機バインダーは結合材としての機能すれば、その種類に特に制限はないが、例えば、木節粘土やベントナイト、蛙目粘土等の耐火性粘土といった加熱により焼結する特性を有する粘土や、シリカゾルやアルミナゾルが挙げられる。 中でも、木節粘土は、焼結によるバインダー効果が高く、不純物も少ないため好ましい。 本発明において、上述した無機繊維と、アスペクト比1〜25の無機充填材と、無機バインダーの配合量は、期待する効果が得られれば特に制限はないが、無機繊維が15〜70質量%、無機充填材が10〜60質量%、無機バインダーが10〜50質量%含まれていればよく、無機繊維が25〜60質量%、無機充填材が15〜55質量%、無機バインダーが15〜45質量%がより好ましく、無機繊維が30〜50質量%、無機充填材が20〜50質量%、無機バインダーが20〜40質量%がさらに好ましい。 無機繊維が20質量%より少ないと、無機繊維に起因する弾力性が得られず、ロールビルドした後に後述するような期待する復元率を得ることができないことが懸念される。 また、無機繊維が70質量%より多いと、スラリー中に無機繊維を均一に分散させることが困難になり、得られるディスク基材の物性のバラツキが大きくなったり、耐摩耗性に劣ることが懸念される。 本発明において、ディスクロール用基材を得るために、上述した無機繊維と、アスペクト比1〜25の無機充填材と、無機バインダーといった原料の混合物として調製された水性スラリーを板状に成形し、乾燥させることにより製造することができる。 こうした水性スラリーの組成には制限はないが、水以外の固形分を100質量部とすると、無機繊維が15〜70質量部、無機充填材が10〜60質量部、無機バインダーが10〜50質量部含まれていればよく、無機繊維が25〜60質量部、無機充填材が15〜55質量部、無機バインダーが15〜45質量部がより好ましく、無機繊維が30〜50質量部、無機充填材が20〜50質量部、無機バインダーが20〜40質量部がさらに好ましい。 無機繊維が20質量部より少ないと、無機繊維に起因する弾力性が得られず、ロールビルドした後に後述するような期待する復元率を得ることができないことが懸念される。 また、無機繊維が70質量部より多いと、スラリー中に無機繊維を均一に分散させることが困難になり、得られるディスク基材の物性のバラツキが大きくなったり、耐摩耗性に劣ることが懸念される。 水性スラリーは、成形性等の特性を向上させるための成形補助剤やモンモリロナイト粉末等の凝集防止剤をさらに含有することができる。 こうした成形補助剤としては、例えば、ディスク材12を焼成することにより、当該ディスク材12から消失させることのできる有機材料や無機材料を使用できる。 有機材料としては、パルプ等の有機繊維、澱粉や、合成樹脂の繊維や粒子等の有機バインダーを使用できる。 こうした成形補助剤および凝集防止剤は、水性スラリーに必要に応じて添加されていればよく、添加するのであれば、1〜20質量部、好ましくは2〜15質量部、さらに好ましくは3〜10質量部であればよい。 成形方法は、抄造法や、金網等の成形金型の一方の面にスラリーを供給しつつ他方の面から吸引を行う脱水成形法が可能であるが、上記のような比較的長いバルク状の短繊維を含むスラリーを用いて成形する場合、スラリー中の固形分を凝集させたフロックが大きくなりやすく、また濾過抵抗が低くなりやすいため脱水成形法が有利である。 但し、無機繊維量が少ない場合(例えば、20質量%以下)には、抄造法も可能である。 抄造法は、コスト的に有利であるという利点がある。 成形後、乾燥してディスク材用基材が得られるが、このディスク用基材の密度は、本発明の効果を得られれば特に制限はないが、0.3〜1.0g/cm 3であればよく、0.4〜0.8g/cm 3であることがより好ましく、0.45〜0.7g/cm 3であることが特に好ましい。 これは、ディスクロールとしたときの充填密度に対し、ディスク材の嵩密度が低いほど圧縮率が高くなり、ディスクロールの復元力も良くなるためである。 また、ディスク材用基材の厚さは、抄造法の場合は2〜10mmが適当であり、脱水成形法の場合は10〜35mmが適当である。 ディスク材用基材の厚さは、厚いほうがシャフトに充填する枚数が少なくて済み、製造上有利である。 (ディスク材) なお、本発明において、上述したように板状の基材から円盤状のディスク材を打ち抜いてもよいが、円盤状のモールド型を用いて吸引脱水成形により円盤状の基材(ディスク材)を直接得てもよい。 また、本発明において、ディスク材12を、基材から打ち抜かれた後に焼成して、ディスク材に含まれる無機バインダーの結合力を発揮させるとともに、有機分を消失させて、焼結した無機材料からなるディスク材12を得てもよい。 こうした焼成によると、有機分に起因する被搬送物の表面の汚染を抑制することができる。 (ディスクロール) また、本発明のディスクロールにおいて、表面硬度は、本発明の効果を得られるのであれば特に制限はないが、デュロメータD型硬度で25〜65であればよく、30〜60、35〜55であってもよい。 こうしたデュロメータD型硬度(デュロメータD型硬度計)は、例えば(高分子計器社製「アスカーD型ゴム硬度計」)で測定すればよい。 本発明において、上述した特定範囲のウェットボリューム及び結晶化率を満足する無機繊維を用いた場合、ディスク材をビルドアップした後に、ディスクロールを焼成して、ディスク材に含まれる有機分を消失させたが好ましい。 すなわち、上述した特定範囲のウェットボリューム及び結晶化率を満足する無機繊維は、反発力が強すぎるため、焼成されて有機バインダーなどの成形補助剤が消失してしまうと、無機バインダーの拘束力のみではその形状を維持できない。 以下に試験例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。 表1に示すように、無機繊維、無機充填材及び無機バインダーを水に投入し、十分に攪拌混合してスラリーを調製した。 尚、材料は以下のものを使用した。 そして、各スラリーを吸引脱水成形法または抄造法により板状に成形し、乾燥してディスク材用基材を作製し、下記の評価を行った。 結果を表1に併記する。 (1)寸法熱変化率 各ディスク材用基材から試験片を打ち抜き、900℃で3時間加熱した後、その直径を測定し、加熱前の測定値から長さ方向(径方向)の寸法熱変化率(%)を求めた。 本発明において、こうした寸法熱変化率は、1%以下であれば好ましく、0.7%以下であればより好ましく、0.5%以下であればさらに好ましい。 (2)硬度 各ディスク材用基材から外径80mmのリング状のディスク材を打ち抜き、ステンレス製シャフトに幅100mm、所望の充填密度となるようにロールビルドし、搬送面を研磨した後、搬送面表面の硬度(ShoreD)を測定した。 また、900℃で24時間加熱した後に、同様の測定を行った。 (3)耐スポーリング性 各ディスク材用基材から外径60mmのリング状のディスク材を打ち抜き、ステンレス製シャフトに幅100mm、所望の充填密度となるようにロールビルドし、900℃に保持した電気炉に投入し、15時間後に取り出して室温25℃まで急冷した。 そして、このような加熱・急冷を繰り返し、ディスクセパレーションやクラックが発生するまでの回数を数えた。 実用上、このような加熱・急冷を3回以上繰り返してもディスクセパレーションやクラックが発生しない場合に、耐スポーリング性に優れると評価できる。 また、本発明において、上述した加熱・急冷を好ましくは5回以上、より好ましくは8回以上繰り返してもディスクセパレーションやクラックが発生しないことが好ましい。 (4)荷重変形量 各ディスク材用基材から外径80mmのリング状のディスク材を打ち抜き、ステンレス製シャフトに幅100mm、所望の充填密度となるようにロールビルドし、搬送面を研磨した後、1200Nの荷重を付加して荷重による変形量を測定した。 また、900℃で10時間加熱した後に、同様の測定を行った。 このような荷重変形量は、加熱前、900℃10時間加熱後ともに0.1mm以上であれば、実用上問題ないと評価でき、本発明において、好ましくは0.15mm以上、より好ましくは0.20mm以上であることが好ましい。 (5)被搬送物の損傷 各ディスク材用基材から外径80mmのリング状のディスク材を打ち抜き、ステンレス製シャフトに幅100mm、所望の充填密度となるようにロールビルドし、搬送面を研磨した後、900℃の加熱炉にてステンレス板をロールに通板後、通板後のステンレス板の表面を観察して50μm以上の傷の有無を確認した。 実施例と比較例1および2との比較から、無機充填材としてマイカを用いた場合にはステンレス板の表面を傷つけるのに対し、マイカ以外のアスペクト比1〜25の無機充填材を用いることにより、表面の傷付きが抑えられることがわかる。 また、実施例1と実施例2との比較から、無機繊維として上述した特定範囲のウェットボリューム及び結晶化率を満足するムライト繊維を用いることにより、耐スポーリング性等の熱特性に優れるディスクロールが得られることがわかる。 10 ディスクロール11 金属製シャフト12 ディスク材13 フランジ15 ナット |